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—2019年の占星学から見る世界と個人の運気予測—
『マンデーン2019』
レイモンド・メリマン著 [Kindle版]
アマゾンKindleストアにて販売中ですマンデン・アストロロジー/社会占星学に興味ある方にはとても面白い内容だと思いますので、ぜひご一読ください。
内容紹介記事こちらです。

October 20, 2019

10月21日付メリマン・コラムの概要

以下は ≪短期ジオコズミクス≫ の抄訳になります。書かれているほとんどを網羅していますが、細かい表現については推敲していません。

来週のコラムはお休みします。


≪ 短期ジオコズミクス ≫

  ジオコズミック活動から言えば、PG&Eの停電とサンフランシスコに起きたM4.5の地震に関連したと思われる天王星のアスペクトと冥王星にTスクエアの満月が起きた後の先週は、比較的穏やかな様相だった。

  次の主要なジオコズミック・サインは火星が土星と冥王星にウェイニングスクエアを形成する10月27日〜11月5日だ。これは地政学的な原動力であり、戦闘的で好戦的な話法や行動に関連する。

土星と冥王星に絡む火星は人命や大自然への脅威を象徴し、敵対的で強圧的だと見なされる怖れのあるいかなる行為にも、それに代わる手段を探る必要があることを示す。一方、火星は天秤座を運行しており、そこでの火星はデトリメントだ。

また天秤座は、相対する双方が「交渉妥結」のための歩み寄りが必要なことを理解した上で合意する行為を支配する。そこを運行する火星は「俺様が一番」または「嫌なら出て行け」といった原理を意味する。これは新しい(火星)提案が交渉(天秤座)を前へ進めるためにもたらされることを示唆する。

だが土星と冥王星が関与することからエネルギーは拒否へと向かいがちで、受容を促す力を見出すのは困難だろう。積極的に妥協を図ろうとする意志がなければ、その結果として起きるのは一方の怒りとフラストレーションであり、その過程で決裂の危険が高まる。これは米中間の貿易交渉にも、トランプ大統領をめぐる弾劾の動きにも言えることだ。

  10月28日の新月*が天王星とオポジションで起き、同じ時期の10月31日〜11月20日(日本時間11/1〜11/21)に水星が逆行することを考慮すれば、衝動的に行動したり反応したりする前に忍耐強くなること、そして全ての行動の可能性とその結果をよく考えてみることが肝要となる。

米国大統領をめぐる問題の場合、11月初めの2週間は非常にボルテージが高くなる。これはTMI(トランプ・マーズ・インディケータ または トゥー・マッチ・インフォメーション)が大きく振れる時期だ。そして市場への政治リスクが最も懸念される時期でもある。

  そんな時期に株式市場はどう反応するだろう? 10月27日〜11月14日には、急激でおそらくは短期のリバーサルと強い関連を持つ、5つのジオコズミック・サインが顕れる。

これらが強気市場のトレンドを終わらせるとは限らないものの、突如として起きる1日〜4日にわたる下落は示唆している。また、木星の13ヵ月にわたる射手座運行の最後の2ヵ月に入って来たことを考えるなら、長期サイクルの天井が示現する期は熟してもいる。

天井をつける理想的な時間帯は2019年8月±2ヵ月だった。そして今までのところ、S&Pとナスダック総合は7月の最終週に最高値をつけており、それがちょうどこの時間帯のうちに収まっている。しかし、市場はいまだに崩壊していない。

したがって私達は、米国の全主要株式市場とは言わないものの、そのうち少なくとも1つにおいて、史上新高値へのさらなる上昇が示現する可能性を排除することは出来ない。





訳文ここまで
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* 10月28日新月のエネルギーがもし先倒しで示現するなら、世界は今週あたりから徐々に政変や武力衝突、テロ、事故、自然災害などの注意期に入るかもしれない。


October 15, 2019

10月14日付メリマンコラムの『概要メモ』

◎ 昨日画像でツイートした≪短期ジオコズミクス≫の概要をこちらにもあげておきます。


天王星と海王星がセミスクエアにわずかオーブ1°のタイミングとともに、木星・天王星セスキコードレイト(セスキスクエア)が10/14に成立。これについては『フォーキャスト2019』で詳説したが、木星・海王星の非合理な活況を続行させるだけでなく、これに天王星(予想を覆す想定外の変化)の要素が加わる。

つまり一方が合意したと考える内容と他方が主張する合意内容との断絶・乖離(天王星)が起きやすい。この三つ組みは通常、1月~6月がそうであったようにカオスと決裂の象徴だ。今回は最後だけに、もしかするとなんとかまとめるか、または投資界の「希望と願い」の幻再びとなるのか。

いずれにせよ市場は発表が好きだ。いや、引け15分前の「第一段階合意」発表までは好きだったと言うべきか。ダウはその日の高値から200pt下落した。天王星が強調される時はこうした突然のリバーサルは常態だ。合意内容の概要が知れる時どうなるかが見物だが海王星も働いていることから「実際的な詳細」は十分ではなく希望と願い」が大部分を占めるかもしれない。

金星・天王星オポジション、木星・天王星セスキスクエアを含み、冥王星とTスクエアの満月が14日に成立した後、10/27~11/14には天秤座の火星から土星・冥王星へのスクエアが起きる。天秤座の火星(10/4~11/19)はデトリメントですでに試練の原動力として発効しており、米中貿易問題とトランプ弾劾に焦点を当てている。天秤座は外交を通じた合意を望むが、火星は攻撃的で強圧的。物事をすぐに決めろと迫る。中国は天秤座の国(太陽が天秤座)だが、トランプは獅子座のアセンダントに火星が合で非常に火星的な人格を持つ。

したがって米中の協議には潜在的対立の傾向が強まる。では天秤座の火星(すぐ決めろ、今決めろ)が山羊座(条件を呑むか否か、2つに1つ→結果に苦しむ)、土星(遅延と障害)と冥王星(勝者が全取り、敗者はゼロ以下)にスクエアを形成したら何が起きるか?

トランプ大統領の「沈着冷静な才能」が勝つか、または彼の「内なる子供」が頭をもたげ、またしても物別れになるか。あるいは現在進行中の別のプロセス、たとえば弾劾調査(冥王星)が熾烈になるか、もしくは別の問題 ― たとえばトルコ、イラン、ベネズエラに火が付くかなど、これら全ての火星的ホットスポットのうちどれが火を噴くかは、11/7~14の次回TMI(トランプ・マーズ・インディケータ)の節目までには見えてくるだろう。

こうした物事のさなか、11/1~11/20(日本時間)水星が蠍座で逆行する。実際、水星は10/3~年末まで蠍座を運行する。蠍座の水星もまた秘密裡に行われた行為の調査に関連する。弾劾の動きは年末ではまだ終わらず、掘り起こされてくる情報量は大量になるだろう。

(以上です)


October 13, 2019

🌕10/14の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開き実を結ぶときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180° 対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる「鏡」だと言えるかもしれません。なので満月のテーマは新月の瞬間から色濃く育っていくとも言えるでしょう。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにその経験を消化(昇華)し、エネルギーはゆっくりと静まっていきます。それはこの世界に生きるわたし達の意識に与えられたプログラミングの一種かもしれません。そんなシステムをどう使うのか?それとも使われるのか? それはきっとわたし達次第。さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯(ずれるなら満月前がベター)に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで 10月14日06:26前後、北海道周辺で06:32前後、関西方面は06:07頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で05:37前後に 牡羊座20°13'で満月となります。

今回のテーマのベースであり、今も背景で発効し続ける新月の大テーマについてはココをご覧ください。
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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月 牡羊座20°→21°/ 太陽 天秤座20°→21°】
  🌕 “A young girl feeding bird in winter
  『冬、鳥に餌をやる少女』
  🌞 “A Jewish rabbi”
  『ユダヤ教のラビ』
     ↓↓↓
  🌕"A pugilist entering the ring
  『リングに上がるボクサー』
  🌞“A crowd upon the beach”
  『浜辺に押し寄せるひとびと』

10月28日新月 蠍座4°台
 『灯した蝋燭を抱える若者』→『巨大な岩礁海岸』
 に繋がっていく

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期~10/27】
 ※満月の場合、1週間~数日前から前倒しで感じられると思います。

→★固く偏狭なルールや境界を超えて発揮される思いやりの感覚
→★その時その時の相手のニーズに応じて導いていく優しさ
→★はぐれてしまった心や勝手の違う状況に迷う相手を
     出来る範囲でさりげなく助ける必要
→★弱さに留まり息つくのではなく持ちこたえるための力を
     分かち合う必要
→★支えられた者がやがて支える者になっていく時を超えた光景を見る
→★教えるのではなく何かを熟考するための素材を与えていく
→★ある一定の期間をサバイバルするために必要となる準備
→★真の思いやりの手と下心を持って導こうとする手の違いを見抜く
→★「物」をタダで分け与えるのとは異なるハートの寛大さを知る
→★独善的な知性偏重がもたらす本物の知の衰えを見る
→★ぬくもりを切望する気持ちや悲しみにつけいる「魔」への警戒
→★よってたかって標的をバッシングする、またはその標的になる
→★「個」である自分と社会組織の一員である自分のせめぎ合い
→★自分のスペースと他者との境界線を明確に意識する経験
→★プレッシャーを受けて混乱するか、自分の居場所を
     確保するために闘うかの選択
→★広場恐怖症や公共の場を怖いと感じる気持ち または
     防衛のための攻撃的な自己主張へと駆り立てる気分
→★刺激によって操られる群集心理の愚かさと破壊されていく真実
→★関心が他に集中するとき、陰に隠れて獲物を狙う動きに注意
→★遠い願望よりもすでに手の内にある大切なものに気付く必要・・・→

★エネルギーのポイント:新月
           『進む、退く、かわすという所作の内に静けさを見る』
            
            満月
            『何があろうとその静けさを保つ』
   

191014FM


  前回の満月は台風15号の直後。そして今回は台風19号。これを書いている今はまだ被害の全貌はわからないけれど、台風は東北方面に進み、河川の氾濫などで犠牲になった方、行方不明の方が出ているとのニュースが聞こえ始めています。本当にこころが重くなる出来事が多いけれど、たぶんこれから少しの間はわたし達それぞれに、踏ん張りどき。特に月末の新月後まで、世界は災害や事故、事件、動乱に見舞われやすく、政治、経済、社会全体が落ち着かない感じになるかもしれません。流言飛語やデマ、フェイクニュースも増えそうだし、真偽・公私を問わず様々な物事が露呈し、わたし達の感情も刺激されやすいときです。けれどそれもまた様々な形でのセットアップであり、これからの大規模な変化のために経験しなければならないことなのかもしれません。だから慎重に、でも自分らしく、踊らず強くやわらかく、日々を過ごしていきたいと思います。今回もアスペクト編はお休み(当分・・かな)。なのでシンボル編にアスペクトを加味して書いていきますね。前回と同様にこの満月のシンボルも前に体験したことがあるけれど、本質は変わらなくても微妙にニュアンスが違っていると思います。


moon



<とりあえず目に付いたアスペクトは以下のとおりです>

満月と冥王星がTスクエア(小惑星ナウシカア、ペイン、トキオ、プタハが含まれる) 金星・天王星がオポジション 土星・冥王星がパラレル (土星と冥王星はオーブ6°強で接近中) 太陽と木星がセクスタイル 天王星とネッソスから火星とアグニにYOD 海王星・グリーヴ・インシデンティアがラーニングトライアングル 木星・天王星がセスキスクエア 太陽と天王星がクインデチレ 銀河中心とコンジャンクトのイクシオンとMCにコンジャンクトのキラルスがクインカンクス キラルスとMC・ヴェスタからイクシオンにYOD エリスがDC上に乗る 

10月12日から水星が逆行前のシャドウ入り。
 逆行開始は11月1日 蠍座27°38〜
 順行開始は11月21日 蠍座11°35〜

一昨日のツイートの繰り返しだけど、逆行前後のストーム・フェーズは新月や他の星回りの影響もあって紆余曲折しがち。なので今のうちに電子機器の不具合を見たり、大切なデータのバックアップを取ったり、スケジュールの見直しや調整、それと特に約束事の確認や記録などしておくといいかも。



★10月満月のサビアン・シンボル ★


満月のベースとなるシンボル:牡羊座20°
『冬、鳥に餌をやる少女』


        ではサビアン・シンボルを見てみましょう。今回、ベースとなるエネルギーは『冬、鳥に餌をやる少女』です。この鳥は籠に飼われているペットじゃなさそう。 南を目指して渡っていった仲間から、何らかの理由で置いていかれたのでしょうか? それとも一年を通してその土地に棲み着いている鳥かな? いずれにしても、凍てつくような空気の中では虫や木の実も不足しがち。少女はそんな鳥を見て、おやつの残りを分けてあげようと思ったのかな? それとも、厳しい環境に生きる鳥を自分のことのように思いやって、ポケットにしのばせたおやつの残りを毎日あげに来るのでしょうか。


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  ここには、何気ない日常の中で、あるは大きな哀しみが世の中を覆う中で、損得抜きで自然にわき起こる「何かしたい...」「分かち合いたい」という思いの自然な発露がみられます。冬の鳥。彼らの生の厳しさ。そして それを感知して手を差し伸べる少女。もしかしたらこの少女もまた、短い人生体験を通して、こころのどこかにその厳しさや痛みの記憶を保持しているのかもしれません。

       社会の喧噪にまぎれながら、ふとしたふれ合いの中に生まれる純粋な気持ち。その思いが原動力となって、人は人にそっと手を差し伸べます。それは本来、とても密やかで当たり前で、別に『わたしはこんな善いことをしているんだ!』なんてわざわざ大声で宣言する必要も感じないような行為です。 何故なら、少女が鳥に餌を与え、鳥がそれをついばむとき、その一瞬のささやかなスパークこそが、全ての想いを完全に満たしてくれる “何か” なのだから。 それだけで、報われるのだから。

誰もが何気なく経験するそんなささやかな思いやりの連鎖。それこそが、わたし達の社会を根底から支えている力なのかもしれません。


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        また、シンボリズムでは鳥の姿は「霊性」を表すことが多いです。なのでこのシンボルには密かにそういった意図も隠されているかもしれません。だとすれば、厳しい環境を生きる鳥の姿はそのまま、寒さに震え、外界の厳しさに疲れてしまったわたし達の魂そのものを暗示している可能性もあります。もしこの鳥がわたし達の奥底に存在する純粋なスピリット、そして少女が毎日を懸命に生き、伸びようともがくわたし達の小さなマインドを象徴しているのだとしたら…このシンボルは、ある危機的な状況への警鐘が含まれているかもしれません。

これを書いている今、関東に刻々と近付いてくる超大型台風のニュースが流れ続けています。このエネルギーが、不可避と思われる被害の爪痕を少しでも癒やしてくれることを願うばかりです。

  ただ、このシンボルには別種の警告も隠されているようです。それは対向度数天秤座20°との対比の中でも浮き彫りにされる一面です。


満月に光を放射する太陽のベース・シンボル:天秤座20°
『ユダヤ教のラビ』


  このシンボルはユダヤ教の主流である教えの中で、人間が生きる上での根本をなす「律法」を修め、説教したり解説する人を指しています。B.ボヴィによれば、ラビはユダヤ教コミュニティの中心で、古くからの智恵とその精神を、現代を生きるひと達に伝える役割を負っています。そして、ある意味では過去そのものを生きる存在でありながら、同時にそれがコミュニティ全体を生かし続けるこころの「栄養源」にもなっているのだそうです。ラビは霊的な事柄はもちろん、様々な人生相談から揉め事の仲裁まで、ユダヤ教の精神に沿ってアドバイスを与えることで、教えに帰依したひと達が神に背くことのないようにガイドします。つまり、彼らが「正しい時」に「正しい場所」に居ることが出来るように導き、そしてユダヤ人排斥など周囲の敵視の中でも自分達の伝統を守りながらコミュニティを護っていくリーダーであり、教師だとも言えそうです。

  コミュニティにとって、ラビはどんな時にも頼りになる存在です。アウトサイダーを創り出してはならない、それをすれば全体が弱ってしまう。昔、国を失って海外に散っていったユダヤの人びとは、今回のベース・シンボルである「真冬の鳥」に似た立場を経験していたのかもしれません。慣れない土地で不安を抱え、長い冬を迎えようとするとき。そんなときこそ、はぐれ鳥、はぐれびとが出ないように過去の経験や昔からの知恵を伝えるひとの存在が大切なのだろうと思います。


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  じゃ、別種の警告って? これは両シンボルが含む主要なテーマとは別に、ハードなアスペクトなどでネガティブな側面が強調されるときのサブ・テーマ、念のための警告と考えてください(今回は太陽・月が山羊座20°台の冥王星とTスクエアを形成しているので、一応書いておきます)。このエネルギーがネガティブに使われる時のキーワードは「甘い誘惑の獲物になる危険」または「狡猾な誘惑者になる危険」です。ここでの「甘い誘惑」というのは、辛いとき、困ったとき、不安なときや、こころが弱ったり孤独に苛まれているとき、またはやり場のない怒りに燃えているようなとき…そんなときに何気なくやって来ます。

たとえばいかにも優しげに手を差し伸べたり、反対に感謝という形で承認願望を満たしてくれたり、あるいは「そうそう、あなたは正しい」と、ことば巧みに肯定してくれたり。または、寒さに震える小鳥を装って餌をもらおうとしたり。そんな言動で近付いてくる人物にはちょっと注意が必要ということ。何か隠された意図があるかもしれません。普通ならきっと「ん?アヤシイな...」と感じるようなことも、欠乏感や不安で感情が高ぶっているときはつい乗ってしまいがち。このシンボルはひとを疑うようなイメージではないので、間違った相手を選んでしまうと何らかの被害を被るかもしれません。それとひとつ厄介な点は、このシンボルがネガティブに出る場合、おそらく仕掛ける側に罪悪感はあまりないのでは?と思える点です。何故ならいつだって自分はいたいけな小鳥であり、優しく相手の望むもの(痛みさえも)を与える少女なのだから...。やがてはすべてが自分自身に返ってくるのだとしても。


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  また、満月にスクエアを形成する冥王星の位置、山羊座20°台のベース・シンボルには「隠された場所から昂揚感を与える演出」というテーマもあります。これも元々けっして悪い意味を持つのではなく、良くも悪くも本当に使い方次第。「シンボル」って全てそういうものです。ただ、本当の助け合いや分かち合いって、互いに出来る範囲のことは自分で責任を持つ...という心を皆が持っていればこそ起き得るものかもしれません。おそらくユダヤ教のラビは、コミュニティの人びとが弱ったときにひどい目に遭わないよう、警告も発しているはず。『自分の本質に立ち帰れ、本道を行け。その上での助け合いなのだ』と...。


満月のメイン・シンボル:牡羊座21°
『リングに上がるボクサー』


        さて、満月のエネルギーが向かうメインのシンボルは『リングに上がるボクサー』です。雰囲気はガラッと変わりますね。 リング上では今にも試合開始を告げるゴングが鳴ろうとしています。詰めかけた観客はエキサイティングな 「試合」=「ルールにのっとった殴り合い」 を期待して、興奮に胸を踊らせています。

リングに上がるボクサーはチャンピオンでしょうか? 挑戦者でしょうか? 彼の行く手、四角いリングの上には、喉から手が出るほど求めてきた栄誉と賞金と大衆からの賞賛が待っています。もしかしたら、命がけの試合になるかもしれません。


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  それでも、彼は自分を鼓舞し、今までキツイ減量を耐え忍び、払ってきた犠牲と努力が報われることを信じて闘いに臨みます。もしかすると、彼のこれまでの人生は社会の中ではアウトサイダーだったのかも。けれどこの闘いに勝ちさえすれば、多くのひと達にその存在を認められるばかりか、尊敬や憧れさえ勝ち取れます。それに、お金で買えるものなら何だって手に入るかもしれません。ならばもう、闘わない選択なんてあり得ない!

  ここでは、既存の社会システムに存在するルールの中で、何としても自分にフィットした「居場所」を勝ち取ろうとするわたし達のアグレッシブな衝動が表現されています。「居場所」を持つことは、最低限の生命の安全を保証します。たとえば国籍を持ち、パスポートを持つことだってその一つですよね。そして、自分の「居場所」が拡がれば拡がるほど、高度が上がれば上がるほど、自分自身もまた大きく感じられるし、そこから得られる物も増えていきます。そのためにわたし達は自分の得意な能力を磨き、人びとにそれを見てもらい、「いいね!」なんて 認めてもらうことを必要とします。「社会における自分の価値」=「自分が占める位置」。 それは常に他者の視線によって支えられている。… わたし達の世界には、厳然とそんな掟が存在するように思います。


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        一方でわたし達は、この試合会場に集まった観客の一員でもあります。わたし達は勝つか負けるかの真剣勝負、世紀の一戦を見るのが大好き。そこではしばし我を忘れ、まるで自分もリング上で闘っているかのような気分で前のめりになることが出来ます。良い試合を見れば戦った選手達からエネルギーを貰って自分も意気揚々とした気持ちになれるし、覇気の無い試合だったら「何やってるんだ!」とばかりにニワカ評論家になって、原因究明してみたり批判や罵詈雑言を浴びせたり…。そんな時のわたし達にとって、リング上のボクサーはもしかしたら人生の「代理試合」をやってくれているのかもしれません。

  けれどこういう構図って、わたし達の日常のあらゆる場面で、政治・経済・社会やエンタメの世界で、あるいはネット上で、途切れることなく繰り広げられています。また観客達の間でも、実はリングにどれだけ近い席を占めているか、立ち見なのかVIP席かによって暗黙のうちにステイタスが異なったりします。今、わたし達の社会構造を支える動力源は、競争原理。 観客もボクサーも、フェアな競争原理の中で、暗黙の社会規範の中で、綺麗に競争し続けることが出来るのなら、それがこの社会の理想です。秩序は保たれるし、勝ったり負けたりの様々な試合結果も、参加者達の人生に貴重な体験として残っていくかもしれません。


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  けれど、もしそんなエネルギーのうねりの中で衝動に突き動かされ、秘められた本物の怒りや憎しみに火が付いてしまったら.....? あるいは、とにかく目立つパフォーマンスや大きな声で喝采を浴び、喧伝されることを目的とした八百長試合がはびこったとしたら? 本物の試合は競う選手達が目に見えないところでどれだけ身を削ったか、努力したかが物を言います。けれどもそれを見抜くはずの観客の目が曇っていれば、試合ではなく、ただのショウに喜んで喝采を送るでしょう。そのショウの目的は、観客を興奮させ、誘導することかもしれません。本物のボクシング試合のほとんどは、そうじゃない。でも、世の中に見られる象徴としての「殴り合い」には、そんな意図されたショウが沢山存在するのではないでしょうか。誘導された「代理試合」はいつだって本物の闘争に変容していく可能性を秘めています。そして、物言わず黙々とやるべき仕事をこなし、真剣勝負をしている人達の存在は忘れられがちです。

ではここで、満月に光を与える太陽のメイン・シンボルを見てみましょう。


満月に光を放射する太陽のメイン・シンボル:天秤座21°
『浜辺に押し寄せる人びと』


  天秤座21°『浜辺に押し寄せる人びと』。これは夏休み中のビーチリゾートかな? 人びとが押し寄せるということは、きっと有名な「海水浴場」なのかもしれません。親子連れ、カップル、友人同士や団体など、ひと・ひと・ひと。ビーチハウスやカフェも満員だし、せっかくの美しい白砂も色とりどりのシートやマット、その上に寝そべるひと達で埋め尽くされ、波打ち際まで出るにもひと苦労です。でも今日はせっかく待ちに待った休日。楽しみにしていた子供達、初めての誘いをOKしてくれた彼女のためにも頑張って良い場所を確保しなくては!


beach


  それとも、もしかして。いまどきのイメージだと命からがら祖国を抜け出して異国の海岸に辿り着いた難民船の人びと? みんな船を下りて我先にと岸辺に向かう…安堵と新たな不安を抱えながらそれぞれの新しい居場所、落ち着けるところを求めて。少しでも早く、自分達の場所を確保するために…そんな感じでしょうか?

それとも、これは戦時中の上陸作戦か何かで、専用の特殊船から兵士達の大軍が浜辺に押し寄せてくるのか?

  このシンボルが描く光景がどんなものであれ、共通するイメージは押し合いへし合いの混雑の中で「少しでも有利な場所を確保するために我先にと競い合う」状況です。強いひと、要領の良いひと、目端が利いて機敏に動けるひと、作戦を練って他者を出し抜けるひと、集団の力を使えるひと、様々な能力のあるひとが良い場所を確保出来る世界。これはそのまま、わたし達が創り上げてきた社会の傾向、現実の状況そのものかもしれません。また縄張りを持つ野生動物にもこの傾向は見られます。


wood


        居場所。安全で心地よい場所。あるいは本当に自分の力を心おきなく発揮出来るリング。自分の舞台。自分のスペース。わたし達は、いつだって自分に本当にフィットした居場所を探し求めています。けれど本当の居場所、自分に相応しい健全な闘いの場をみつけるには、まず最初に 「自分とは誰なのか?」「自分は人生で何を欲しているのか?」を知り、それを自分の「形」として自らの手で栄養を与え、こころと体いっぱいに満たしておく必要があるのかもしれません。たとえ弱くても。たとえ何かの能力が劣っていたとしても。たまに喧嘩したり、ボロボロに負けて傷付いたり、泣いたりしても。そして、誰ひとり助けてくれなかったとしても...。

厳寒のとき、人生を相手に闘うひとりのボクサーとして、立つ。どんなボクサーだってかまわない。それを自分の「形」として、行く。そうでなければ、わたし達は他のみんなが欲しがる空きスペースをめぐって競い、争い続けることになるでしょう。それは自分の「形」と「欲望」を、いかにそのスペースに合わせて変えていくかの闘いです。そして、そのスペースの形は、わたし達を見ている他者=観客の視線によって創り上げられたリングです。わたし達はそこで自分自身を探しながら、永遠のシャドウボクシングを続けているのかもしれません...。

そんなとき、ふと出逢う一羽のはぐれ鳥。さぁ、わたし達のポケットに、その鳥と分かち合えるピュアな食べ物は入っているでしょうか?


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  見る者と見られる者。観客とボクサー。皆がこの社会の中で、同時にその二つの面を生きています。けれど、両者はわたし達のこころの中で、常にロープによって隔てられています。試合の喧噪と興奮、刻一刻の変化。そんな中で揺れながら、わたし達はいったいどこに軸足を置き、何者になっていくのでしょう?  

        この満月は、とにもかくにも自分という存在を、自分の創造性を、声高く表明したい、そんな衝動にも火を付けてくるかもしれません。なのでこの時期は日常生活や仕事の環境、またはSNSなどのネット環境でも、沢山のひと達が「意見」「信条」「心情」「批評」「批判」または「願い」など、いつもより強めの調子で発言する様子が見られるかもしれません。何か言いたい..表現したい...というような。それで会話が弾むことも考えられるし、全方向的にアグレッシブなエネルギーに支配されるなら、見解の違いで喧嘩が起きることもあるでしょう。いずれにしても、知らず知らずのうちにそのひと自身の本質がことばの端から滲み出てくるような感じだと思います(もちろん、観察するひと自身を含めて)。

これは語っていることばの内容もあるけれど、それよりむしろ行間から放射されるある種のバイブレーションによって露わになるそのひとの特質(またはこころの歌)と言っていいのかもしれません。ならば真っ向から試合をするもヨシ、それを観に行くのもヨシ。そして、そんな高揚感からはそっと離れてひとり傍観するもヨシ。 そのどれもが皆、今・ここの、わたしたちの存在証明です。けれど、いったい誰に何を証明するというのだろう?
 

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  今、冬を迎えようとしている一羽の鳥。自分の中に存在する純粋な生命の力。それを枯渇させないために必要なことって何なのか? 何が一番大切なのか? それを理解して、まずは他の誰でもない自分自身の手で、栄養を、ぬくもりを、ホッと出来るスペースを、自分自身の内側に与える必要があるのかもしれない…。 それが満たされて、初めてわたし達は純粋な気持ちで他のひと達に手を差し伸べることが出来るのかもしれません。

いずれにしてもこれから展開していくエネルギーは、ある「静かな強さ」「したたかな強さ」をわたし達に要求してくるでしょう。…内側にみなぎる強さ。それを持って今・ここに在るとき、わたし達は丸ごと鳥であり、少女であり、ボクサーであり、観客であり、そして何よりも...「誰でもない、自分自身」であり続けるのだと思います。

  また、サビアン・シンボルはテーマの奥深い内容とは別に、シンボルに描かれた光景そのものを彷彿とさせる出来事が起きるケースも多いです。その意味では、本当にこころ温まる助け合いの輪が拡がったり、素晴らしくフェアなスポーツ試合が見られたりするのかもしれません。またネガティブに顕れるなら、公の場での文字どおりの凄まじい殴り合い(ことばでも肉体でも)や、沢山のひと達が集まる場でのトラブルや事故なども可能性としては考えられます。そして、意図された方向に誘導するようなことばやニュース、情報なども。


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  本当にいろいろなことが遠い世界でも、目の前でも沢山起きる今日このごろ。でも無事で、明日を迎えられるなら。苦しくても、嬉しくても、生きてる。息をしてる。自分の中の、何かがもっと生きたがってる。自分との試合を続けたがってる。居場所のないひとなんて、いない。体の中で何かが「自分の居場所はここだ!」って、言ってる。だから、今いる。ならばそこからリングに上がろう。






eso1109a





have a great trek!!!★

hiyoka(^_^



October 06, 2019

レイモンド・メリマン 週間コメント10/7【金融アストロロジー】

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レイモンド・メリマン・コラム  2019年10月7日(フリー版より)

翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されるそうですので、そちらもぜひご覧ください。 翻訳者はこの記事をアストロロジー学習者向けのエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。投資に関するアドバイスをお求めの方は投資日報社さんまたはMMAサイトにて講読版をお求めください。また文中の は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。
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【お知らせ】
『フォーキャスト2020』全体のボリュームがまだ不明なため、翻訳作業が終わるかメドが付くまでコラムは不定期掲載&抄訳とさせていただきます。来週はお休みするかもしれません。もし何か特筆するようなことが含まれていると思ったときはツイートしたいと思います。🙇‍♀️


≪ 先週をふり返って ≫

金曜の雇用統計に関するcnbc.comの記事を引用し、リセッションへの不安と大統領弾劾調査の不穏な状況に揺れるボラタイルな市場の様相を描写、各市場別の動きを追うと共に、株式、債券、通貨、商品市場間の相互に関連する動きの基本を軽く説明しています。



≪ 短期ジオコズミクスと長期的考察 ≫


  さて、もしも金利引き下げが行われ、今後1〜2週間のうちに米国・中国間の貿易協定が前進するという市場の願いが叶うなら、再び投資家の望みどおりの幸せな日々がやって来ることになる。

私達はこれら懸案事項の一つ、または両方についての重要な発表が待たれる10月14日の週に木星が予測不可能な天王星にセスキコードレイト(セスキスクエア/135°)を形成し、それが木星・海王星スクエアを再び刺激して覚醒させるという事象に注目している。木星・海王星スクエアはいまだに正確なアスペクトからはそう離れず、近接したオーブ圏内に在るからだ。つまり、木星はまだ海王星に対するスクエアの度数から3°以内に在泊しており、天王星は海王星への正確なセミスクエアから3°と少し離れた位置に在る。そして木星は天王星に対するセスキコードレイトによって、天王星・海王星に割り込んでいるのだ。

それに輪をかけて、10月13日(日本時間14日朝)は満月だ。その直前の10月12日には金星が “不測の惑星” たる天王星に再び重要なオポジションを形成する。今回は蠍座からお金の星座宮である牡牛座へのアスペクトだ。そうだ。牡牛座はお金であり信用であり資金でもある。このアスペクトがまた木星・海王星スクエアを呼び覚ます。だからこの時間帯には「非合理な活況」に対する宇宙的サポートがたっぷり供給され、これが今後1〜2週間続くことになる。そして再び、希望の泡がもう一つの大きな失望に転じるという非常に現実的な可能性が待つことになる。

また、それではまだ足りないとでもいうように、10月7日と14日に太陽が土星と冥王星にスクエアを形成する。私達はこのアスペクトにも注目している。土星は政府に関連し、冥王星は以前も述べたように、負債と税金に関連する。このコンビネーションはまた政権から人を排除しようとする企図にも関連している。つまりこれは、大統領弾劾に向けての調査が少なくとも今後1〜2週間は激しい執念をもって進められるだろうことを意味している。もし私がこうした動きを正しく読んでいると仮定するなら、おそらくこの流れはゆうに2020年の大統領選までもつれ込むかもしれない。何故なら2020年後半には火星が牡羊座で逆行し、8月〜11月の大半で土星と冥王星にスクエアを形成するからだ。弾劾運動がそのタイミングを念頭において進むよう計画されているのかどうかはわからないが、私はそのように見ている。

  もし2016年の選挙がひどく汚いものだったと考える人がいるなら、2020年の選挙を待ってみるといい。その時、逆行の火星が土星と冥王星にスクエアを形成中で、さらに水星もまた投票開始の24時間以内に逆行を終え、順行に転じるのだ*
*順行に転じる時、水星は天秤座から山羊座の土星にスクエアを形成、同時に牡羊座のエリスにオポジションを形成、米国始原図の蟹座の水星にはスクエアを形成している。またこのあたりで山羊座に集結した木星、土星、冥王星(それに小惑星パラス)は米国始原図2室の冥王星と月にコンジャンクトしようとしている。

良いニュースもある。今の私達が生きているうちは、2020年が米国大統領選に絡んで展開する政治闘争のピークとなるかもしれないということだ。これについては現在鋭意執筆中の『フォーキャスト2020』で詳説するつもりだ。今年12月15日という米国での発売予定に変わりはない。

2017年と2018年のシリーズでは、世界の政治経済に起きる「リセット」について述べた。そして2019年版では2020年に展開するカプリコーン・ステリウムへの「セットアップ」の年と位置付けたが、これも見ての通り、現在進行中だ。そして、2020年は「チェックメイト」の年となるだろう。米国行政府と他の世界、そして国家的指導者達との間で2017年以来続けられてきたこのチェスの試合で、誰かが勝利し、誰かが敗北しようとしているのだ。






訳文ここまで
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September 28, 2019

🌑9/29の新月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つのではないでしょうか。
    例えば... シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで  9月29日03:45前後、北海道周辺で 03:51前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は03:26頃、沖縄周辺では 02:54前後に天秤座 05°20’ で新月となります。

前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【 新月がもたらすテーマと挑戦 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた象徴の言葉をそのまま書き写した「オリジナル版サビアン・シンボル」を使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月・太陽♎️天秤座5°~6°― 発効期:9/29~10/27 】
🌑🌞“A man teaching the true inner knowledge”
   『真実の内的知識を教える男』
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🌑🌞“The ideals of a man abundantly crystalized”
   『十分に結晶化したひとりの男の理想』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)~10月27日】
※ひとによっては数日前から前倒しで感じられると思います。
※今回は新月から満月を経て次の新月まで共振し続けるキーワードを抽出しています。
 またアスペクトについては満月以降を入れるとまた長くなりすぎなので、
 新月~満月までにしました。
 キーワードは沢山出てきたので、気に掛かるものがあったらひとつだけでも頭に入れてみてね。


→★自分自身の本当の気持ちやこころの叫びを表現したいという衝動
→★これまで気付かなかった新たな創造性の芽を自分の中に見る
→★他者との交流の中であらためて自分とは誰だったのか?と自問する 
→★自分の想い、ことば、行い、体、精神が互いにはらむ矛盾に気付く必要
→★外界の規定に従わず内側から立ちのぼる自然な「わたし」を表す
→★他者を支配することとガイド役を務めることの違いを知る
→★国、社会、文化、人種や性別など無意識のステレオタイプ化に注意
→★自分本来のアイデンティティと社会的アイデンティティとのバランスを取る
→★自分だけの「詩的な表現」と「正確な描写」を場に応じて使い分ける必要
→★社会構造の中からはみ出てしまった自分の一部を大切にしていく
→★各々の人間が持つ個性、世界観、理想を形作る“抗しがたい感覚”に気付く
→★凝り固まったそれぞれの「美」「夢」「理想」が異なる観点を排除する傾向
→★一粒の砂を見て世界を語る、またはレンズごしに誇張された世界を見る
→★あやふやで曖昧な現実を掴んで自己満足に浸る傾向に注意
→★自分自身に満足しながらも同時に社会に対する不満を抱く傾向
→★現実の突出した一面だけを見てそれにこころを奪われる危険
→★それぞれのニーズを知りそれに合わせた話法やガイドラインを提示する
→★社会と個の軋轢の中で自分自身のスペースを保ちながら力を蓄える・・・→

牡羊座20°台の満月へと続く


★エネルギーのポイント:
 前回の新月『自分自身の安全神話を書き換える』
            
 今回の新月『進む、退く、かわすという所作の内に静けさを見る』
                             
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  今回の新月は時間の都合もあってアスペクト編は割愛します(場合によっては満月をお休みするかもしれません)。でも、シンボルそのもののテーマもアスペクトと被る部分があるので、それを意識しながら書いていきますね。

<新月時に形成されるアスペクトいろいろ>

⭐️新月・天王星がクインカンクス ⭐️新月・カイロンがオポジション ⭐️水星・エリスがオポジション ⭐️木星・海王星とBMリリスがセパレートでスクエア ⭐️金星・木星がセクスタイル ⭐️金星・海王星がクインカンクス ⭐️海王星とアグニ・ジュノーが オポジション ⭐️火星・イクシオン・銀河中心がコンジャンクト ⭐️ネッソス・イクシオンがクィンタイル ⭐️グリーヴ・パラスがスクエア ⭐️ヴェスタとキラルスからイクシオンにYOD

⭐️10月3日 夕刻 水星が蠍座入り
⭐️10月4日 午後 火星が天秤座入り
⭐️10月6日 太陽が月のノード軸にTスクエア
⭐️10月9日 金星が蠍座入り
⭐️10月14日 牡羊座の満月
⭐️10月23日 火星が月のノード軸にTスクエア
⭐️10月28日 蠍座の新月  火星が土星にスクエア


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★ 9月新月のサビアン・シンボル ★


新月のベースとなるシンボル:天秤座5°
『真実の内的知識を教える男』



  まず新月がベースとしてとるエネルギーは『真実の内的知識を教える男』。これ、日本語でこう訳すとなんとなく厳かな感じがして、いわゆる「グル」とか「霊的教師」と呼ばれるひとのようにもとれます。その場合は「智識」という感じに近いかな。別にスピリチュアルな意味ではないとしても、単に社会的な知識や技術的なノウハウを教えるのではなく、より精神的な深みのある内容、もしかしたら哲学的な世界観を教えるひとなのかもしれません。おそらく「内的知識」とは、彼自身の人生そのものを通して得た智恵、知識、または世界観。そして彼はそれを伝えることで、弟子または学生達に一種のガイダンスを与えていることになります。


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  でも、「真実の内的知識」って何だろう? たとえば禅の世界で師から出された公案を解くために脳ミソから血が出るくらい必死に考え続けてもどうにもならず、疲れ果てる...けれど、あるとき何かの拍子に突然ひらめいて、ただ「わかって」しまう...なんて話を読んだことがあるけれど。そんな悟りの世界までいかなくても、実はひとからひとへと「真実」を伝えることほど難しいものはないかもしれません。まして「内的な真実」となれば、どうしても伝える本人の個人的な体験の集積に影響を受けます。アストロロジーを実践しているひとなら、精神の回路ともいえる出生チャートの惑星配置によって、そのひとが「世界をどんなふうに知覚する可能性があるか」についてのヒントが掴めることを知っています(もちろん、どこまで行ってもキリがないほど奥は深いけれど)。

あるひとに備わった独自の意識が、そのひと自身の個人的な体験や記憶と共鳴しあい、何か「響き」のようなものが生まれる。そこからまた余計な夾雑物や雑多な音色をそぎ落としていって、最後に残る 何か純粋な「視点」のようなもの。もしかしたら「感じ方」。それは単なる「情報」とはどこか決定的に異なるもの。...このシンボルでひとりの男が教えようとしているのは、そういうものでしょうか? 


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  また「教える」→「教わる」という関係性が示唆されているということは、その「何か」が教える本人だけでなく、他のひと達にも共通して役立つ知識なのだという前提がありそうです。でもそれは、物事を客観的に見たときに「現実」だとか「リアリティー」と呼ばれるものとは異なります。「これは正しい」「確実だ」「明確な証拠に裏打ちされている」そんな世界とはまったく異なる層に働きかけ、しかも相手が「現実」を感知する基盤に影響を与えるかもしれない、そんな何か。しかもこれは、「そうである」ということを、ただ「知っている」状態。理屈抜きに「わかっている」状態。 時間も空間も介することなく、ただそこに「智識がある/あった/あり続ける」もの... それと同時に、個でありながらけっして「個」の中に閉じられないもの。大声で主張することも、押し頂いて追随することも出来ないもの。なのに、確かに受け渡される「何か」。「真実の内的智識」とは、もしかするとそんな感覚に近いのかもしれません。 

けれどもしこのシンボルがそこまでの物事を暗示しているとすれば、天秤座の第一ディーカン、それもど真ん中の5°に出て来るというのはちょっと違和感がある気もします。なぜなら、このあたりでわたし達が受け取るエネルギーの原型には「他者と出会い交流することから受ける刺激」「相手と自分を比較したり投影したりすることで浮かび上がる自己のアイデンティティの問題」そしてその結果として起きる「優劣の判断」などが絡んでくるからです。こうして互いを秤にかけた結果、「公正さ」や「正邪」の判別が生まれ、そんな経験を重ねることによって、わたし達は「バランス取り」を身に付けていくんですね。ならばこのシンボルが示唆する行為には、その深奥と表層との間にかなりの「幅」が存在しそうです。


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  このシンボルに対向し、補完する形となるのが牡羊座5°の『翼の生えた三角形』です。三角形は3本の直線からなる、図形の基本的なかたち。2本では閉じた図形を創れないし、1本足して3本の直線で創れる平面図形はこのかたちにしかなりません。もし「わたし」というそれぞれの「個」を「閉じたひとつの存在」だとするなら、三角形はこの世界を生きる「自分」「わたし」の基本的なかたちだと言えるかもしれません。でもこのシンボルでは、そんな厳正な幾何学的条件で成り立っているリジッドな「個」に、翼が生えています。それはきっと、わたし達に備わった思考の翼。右と左、二枚の羽を羽ばたかせて「飛ぶ」能力を持っているということ。“wing” はそのルーツが風を意味する “wind” ということばと近い関係にあるそうで、ここには風に乗って自由に飛び回る手段を得たわたし達の姿、いえ、こころ/思考の状態が示されているように思えます。

  高さが変われば見える風景も変わる。羽があれば遠い見知らぬ土地にだって飛んで行ける! それは幾何学のように固く厳しく規定されたルールを軽々と飛び越え、まるで今までの自分を超越したような感覚。これまではあまりに遠くて縁なんかない、無理だ...なんて思っていたけど、羽ばたいてみたら本当は何だって出来るのかもしれない。あぁ、もしかしたらコンピュータ・テクノロジーという羽を得て仮想世界に足を踏み入れたわたし達は、ゲームやSNSを通してちょっぴりそんな気分を味わったりしているのかもしれませんね。それが実体を持たない世界のかりそめの自由だったとしても、電子の世界では何にでもなることが出来ます。


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  でも、だからといって三角形そのものがかたちを変えたわけではありません。リジッドに閉じられた「わたし」はそのまま。イマジネーションの中ではルールで縛られた世界をはるか下に見て自在に飛ぶことは出来ても、実際に社会的な生き物としてのカタチは変えられない。人間が人間であるための基本的な決まりごとも、社会に護られて生きていくための条件も、たぶん変えることは出来ないし、きっと変えたいとも思わない。ただ三角形の中身を、自分自身という「知覚」や「概念」の集積を、変容させていくことは出来る。あるひとはより柔らかく、あるひとはより堅固に。ときには詩的に、透明に。あるいは一瞬、空っぽに。また別のひとは飛び回った場所のデータをきっちり詰め込んで、それをいつも咀嚼しながら飛び回ってる。「自分」という三角形はひとと違う。同じ三角だけど、みんな違う。だから人生の中で何かにぶつかり、思考の羽を伸ばし、考えて、感じて、そして得た真実はひとつ。自分だけのもの。たとえみんな並んで同じものを見ていたとしても。

  わたし達にとっての「真実の内的知識」。そしてそれを誰かに伝えようとするとき。あるいは誰かから彼/彼女自身の「真の内的知識」を伝えられたとき。わたし達はどうするでしょう? そこに生まれるのは共感か、それとも反発か? 時と場合により、または相手によってもその反応は異なると思います。でも、即座に「そうだよね...」と感じられるような内容じゃなかったとしても。話されていることばの意味がよくわからなかったとしても。 もし相手が本当に正直に、そのひとの「真の内的知識」を伝えようとしているのなら。ことばではないその “エネルギーそのもの” に触発されて、自分もまた自分自身の「真の内的知識」を伝えたいという気持ちになるかもしれません。そして、その知識の内容が互いに溶け合うにせよ、交じり合わずに終わるにせよ、互いに違う世界を生きる同じ「三角形」としての理解の上に向かいあう、そんなコミュニケーションが可能になるのではないでしょうか。


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  『真実の内的知識を教える男』が何を教えようとしているのか? そのガイダンスはきっと、単なる “ことば” を超えたもの。もしかしたらわたし達が相手のことばを聞いて思考の翼をひろげる前に、すでに自分という三角形の内部にそのひとの内部と同じ波形が伝わってくるような。その波形の刺激から、自分もまた「本当のことば」が思わずあふれ出てくるような...。相手や自分が言ったことよりも、まずその存在そのものを認めてしまうような。...もしかしたら、世界観の違いさえも超えた、生き・在るものとしての信頼。それは「声」かもしれないし「うた」かもしれない。もしかしたら、その存在そのものかもしれない...

  パートナーシップを支配する天秤座に来て遭遇するのは、誰かとのより深いコミュニケーション体験です。こんなにもコミュニケーションのツールが発達し、これからますます即座のやり取りが可能になっていく時代なのに、本当にわかり合うなんて経験はますます稀有になっている気がするのは何故だろう? 便利になればなるほどひとびとは分断され、同じような言説が飛び交う共鳴室の中で似たような色の三角形として生きようとしているのかもしれません。護るために。でも、何を?


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  さて。ちょっと説明が理屈っぽくなってしまった気もするけれど... この<天秤座 ― 牡羊座軸の5°>は、<他者とのコミュニケーション ― 自己のアイデンティティ>という対比の中で「コンセプト」が見えてきた段階だと言えます。そしてそれが、次の6°から少しずつ「実践」の段階に踏み込んでいく感じかな..。ではそろそろメインのシンボルに行ってみましょう。



新月のメイン・シンボル:天秤座6°
『十分に結晶化したひとりの男の理想』


  天秤座6°『十分に結晶化したひとりの男の理想』。結晶…クリスタライズ…クリスタル…これはやはり水晶を連想させますよね。水晶は固くて透徹していて、うまく使いさえすれば好ましいエネルギーを増大させ、悪しきエネルギーを浄化させるとも言われています。そういえば、2015年に大村智博士がノーベル生理学・医学賞を受賞したとき、博士のプログレスの太陽がここに来ていました。そんなことからも、十分に結晶化された理想ってなんだかとても美しいものに思えます。


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  でも「ある男の結晶化した理想」は、それがもしも膨らみきった自我の結晶であれば別の人にとっては悪夢となる可能性だってあります。たとえば今も存在する独裁的な政権が行う迫害や抑圧。とりあえず犯罪性を帯びていない限り、互いに言いたいことを言い放てる今の日本の環境からは想像もつかないような厳しい人生の在りようが世界には数多く存在しているという事実。こうしてPCに向かってこんなことを書いてる今、この瞬間も。独裁者達による統治の理想がそのままこの世界を覆って結晶化したら、生きることはとても恐ろしいものになるでしょう。こうしたことは歴史の中で沢山繰り返されてきたし、イデオロギーや利害のぶつかり合いを、人間はイヤというほど経験してきています。

もちろん世界規模なんて大きなことでなくても、わたし達の周囲では今も日々「こうあるべきだ」的な思いこみや外界(と自分自身)に対する期待感、自分が正しいと感じる物事とは異なる意見を全否定して悪や劣等と決めつける、とても硬直した言説が溢れているように感じます。いくら平和を叫んでみても、その思いの中に『今すぐデリートボタンを押して “敵” を消してやりたい』という思いが固く結晶していたら、結局は思い描いていたはずの平和な暮らしは遠のくばかり。闘争も戦争も永久に無くなりません。そしてもしそんなふうに思い定めれば、場合によっては開き直って自分を閉ざし、悪や憎しみに徹するひとも出て来るでしょう。これも相当なエネルギーが要ることだし特異な例ではあるけれど、もしそれが自分を護るための唯一最強の精神的な盾=合理化だとするならば...。


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  でも、そんなことはたぶん誰だってわかってる。けれど日々の喜怒哀楽の中で、多少なりともそんなちょっと捻れた開き直りに似た気分を味わった経験は、実は多くのひと達が持っているのではないでしょうか。あれこれともっともな理由をつけて自分を納得させながら。その思いの針の痛みを結局は自分自身にも向けながら。うん、それでも明日は来ると感じるから。だからわたし達はがんばって生きています。

とても厄介なのは、わたし達人間の中には平和や思いやりや愛を望む気持ちとともに、勝つための争いや、怒りにまかせた復讐の快感を欲する衝動が確かに存在するということです。たとえそれが、誰も(自分さえも)気付かないくらい本当に些細な受動攻撃性だったとしても。わたし達はそういった情動を「悪」と名付けて忌避し蓋をしようとします。何のために? 平和に生きるために。多くのひと達と仲良くつき合うために。けれど人間である以上、生きものとしての荒々しい血は(その激しさと顕れに差はあるとしても)どんな優しいひとの中にも流れています。そしてこれは同時に、わたし達人間を生きながらえさせ、この世界の食物連鎖の頂に押し上げてきた力でもあります。「善」と「悪」。「プラス」と「マイナス」。「ポジティブ」と「ネガティブ」。その対比がはらむ大いなる矛盾。そして相対する両極のど真ん中に屹立する、わたし達の生。それは「三角形」の三つの頂点。


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  また「最高度に結晶化した理想」を完全なる神の存在に見るひともいます。神の戒めの下で自分自身を律する。それによって、よりよい人生を生きることが出来る。計り知れないほど大きな神の愛に包まれて、自分だけでなく、他のひとのために犠牲を払うことも躊躇なく出来る。そして皆で幸せになる。矛盾に満ちたこの世を離れ、哀しみも怒りもないところへ行ける。神、または何か絶大な知性の存在に導かれるなら、それはきっと本当かもしれません。

それでも、この世界では神を奉る宗教が争いの種にもなっています。人間が集まり、組織となり、政治やビジネスが絡んで蠢きはじめたとき。またはリーダーの強大な自我とその磁力が結晶し、それが「神」に成りかわって集合体を覆い尽くしたとき。そこには下部のひとびとの間に、そして他の集合体との間に、競争原理が働くようになります。そして、自分が信じる善なるものを認めない相手を悪として排斥し、蔑むという心理が働きます。何のために? おそらく「神の教え」ではなく、自我とそれが拠って立つ立脚点を護るために。 

  中世の宗教裁判や魔女狩り、そしてその処刑はひとびとへの見せしめであるとともに、また民衆の娯楽でもありました。今は(少なくとも経済発展した先進国と言われる国々では)そこまでのことが公然と行われることはないと思うけど、形を変えた魔女狩りは今も変わらず、メディアやネットの世界で目撃することが出来ます。無実のひとをグレイにし、グレイなひとは黒にして即座に叩きのめす行為として。あるいは遠い過去の些細な染みを暴き、築き上げてきた「今」を気軽に破壊する行為として。ひとびとは即座に判断を下し、詳細な疑問点は無視されがちです。また、敵対する者同士は自分達の意見を補強する共鳴室に閉じこもり、自分達のアイデンティティをますます堅固に護ろうとします。

昨今の米国では、両極に位置するひと達が互いの「真の知識」を分かち合う機会を作ろうとしても、組織的な噂や脅しによって潰され、公人でも著名人でもないひとびとがそんな行為の犠牲となってネットやリアルなコミュニティーから排除されいくという例がいくつも出始めているようです。そんな風潮をひとびとは「キャンセル・カルチャー」と呼んでうんざりだと批判しているけれど...。もしかしたら、そこには迫り来るカプリコーン・ステリウムの重さ、そして魚座の海王星が創り出す濃霧の中でぼんやりと感じられる時代の岐路(または崖?)に対する無意識の怯えがあるのでしょうか? 同じエネルギーはおそらく世界中に浸透しつつあります。


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  わたし達は中世の残酷な異端審問官でもなければ処刑をはやす民衆でもありません。でも...思うようにはいかない人生の中で、自分の気に入らない物事や狡く立ち回った(と思える)者達を裁ける環境が与えられたとしたら。その対象を排除する行為の中に、少しでも快感が生まれたりはしないでしょうか? わずかでも自分の中に「力」を感じないでしょうか? 正義と力。それは虐げられた側こそが持つべき権利。だからそれは「善」だ。でも、わたし達はその「魔女」が本当は誰なのかをどれだけ知っているのだろう? 知らなくたってかまわない。だって魔女はわたし達と同じ場に立つ人間じゃない。そう、人間じゃないんだ。彼らは厳正なルールを破り、幾何学に縛られた三角形の身でありながら現世の高みに飛翔した「悪」なのだから......  

この天秤座 ― 牡羊座軸には、他者と自己が出会い、自他を見比べ、交流し、「互いに自立した対等なバランス」を探りながら、「期待」ではなく「信頼」を学んでいくという挑戦が待っています。その第一ディーカンの後半に至って出て来るテーマは『自分自身の中に固く結晶化していく理想や願望は、ひとつ間違えるといつしか他のひと達を、そして自分自身をも鋭く切り裂く固い刃になっていく可能性も秘めていることを知る』そんな経験かもしれません。


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        大きな理想、小さな願い。…こんなだったらいいのにな…という想い。「正しさ」「公正さ」を求める心の大元は、きっと美しかったはずなのに。 何故わたし達は、ともするとそれを闘いや怒りに変えてしまうのでしょうか? 『自分は一生懸命に “本物の内的知恵” を教えようとしてるのに、ぜんぜん聞く耳を持たない相手が悪い』。確かにそうかもしれない。それだったらやっぱりムカつく。もしその気持ちの半分以上が、本当は自分のアイデンティティを護るための合理化でないのなら。 でも、わたし達は互いの「真の内的知恵」を本当の意味で教える — 伝え合うことは出来るのでしょうか? 

  「理想」っていうと何だか高邁な政治理念とか人類全体の幸福とか、大上段に構えたイメージもあるけれど。実際その中身はひとそれぞれ千差万別です。...家族が困らずに幸せに生きられること。仕事で成功して認知されたり豊かになること。社会や共同体に役立つような人生を送ること。持って生まれた才能を活かして自立出来ること。何でもいいけど思い描いたとおりの人生をまっとうすること...などなど、想像し始めたらキリがありません。個人の場合は人生の理想を「夢」と言い換えてもいいのかもしれませんね。けれど「理想」という、いわば “抽象 ― コンセプト” に過ぎないものを「現実」として歪みなく堅固に結晶化させるには、大きな忍耐と地道な努力が必要になるでしょう。そしてきっと、集中力に加えてしなやかでフレキシブルな強靱さも。

  ちなみにこの度数の対向となる牡羊座6°のシンボルは『一角が明るく照らされている四角形』です。ん? ベースのシンボルの対向は「三角形」でしたよね。今度は直線が一本増えて「四角形」になりました。しかもその一角が明るく照らされて光ってるって? 何だろう?


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  B.ボヴィは『一角だけが明るく照らされている四角形』の本質を、『物事を組織化や構造化していくことの基本的な原理(四角形)の一側面のみが特に強調されている状態』だとしています。うーん、何だかややこしい~。 つまり、バラバラなグループや集団を組織として機能するようにまとめていくために必要な、基本的な原理を象徴するのが四角形。そして、その原理の一部だけに光が当てられている状態です(他の角は暗くてよく見えないという含意もあるかも?)。

そして彼は原語の “square” に関連して、四つの角を持つ幾何学形態は「曼荼羅」の原理に通じており、また 円を十字で四つに区切ったシンボルは、生命、宇宙、人間精神の構造を表しているとも説明していました(これ、ホロスコープの「スクエア」そして「アングル」を思い起こさせますね)*
*曼荼羅の種類は無数にあるけれど、多くのものが明確な中心を持ち、その周囲にまるで蓮の花弁のように小さな四角が集まって、全体には円形をなしているものが多い気がします。中でもチベット密教の曼荼羅は抽象性が高く、その構図は「構造体」そのものを描いているように感じられます。サビアン・シンボルが降ろされた1925年、マーク・エドモンド・ジョーンズは神智学教会員でした。なので彼の薫陶を受けたチャネラーのエルシィ・ウィーラーの記憶に素養としてのチベット曼荼羅があった可能性はあるかもしれません。


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  曼荼羅って、完全な「全体」を意味するといいます。全ての、全て。広大な宇宙を含む、存在する全て。そしてもともと原語の “square” にも、「完全」という意味があります。たとえば “square meal” と言えば「栄養的にも味の上でも完全にバランスの取れた完璧な食事」を意味するように。また他にも「街が徐々に形成されていく中心となる四角い広場」とか、「誠実」「公平」「正当」なんて意味もあります。じゃ、その一角だけが強調されているというのは... バランスが崩れているということ?

  前の度数では三角形だったわたし達。でも今は一歩進み、社会構造の中で実際に他のひと達と出会うことで「四角形」になっています。この世を生きていくために。家族や友人や社会という構造体をともに創り上げていくために。あるいは、自分の中に潜在する「完全性」を、触れることの出来る物質として見事に結晶化したくて。

「世界」という名の四角形。「わたし」という名の四角形。そのどちらにも、原型としての四つ組の構造(90°)がある。そしてその深みの中心を貫いて、それを見ている「わたし」という感覚が立ちのぼってくる..... そこから見えるものは、全てが「わたし」。そして「わたし」の鏡像。「わたし」と「あなた」というミクロの関係性に映し出される、マクロの大宇宙。そこには様々な原型 ― 知者、手品師、芸術家、愛人、活動家、戦士、王者がいて、光を当てられるのを待っている。ならば完全な四角形とは、きっとその全てのバランスが取れているということ。


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  でも、ここで四角形の一角だけに光をあてて輝かせているということは、ひとつの想い(理想)に集中し過ぎて他の角を忘れているということなのかもしれません。それは偏った想いや世界観を頑なに結晶化させ、互いに傷ついたり欠けたりしながら旅をしていくわたし達の姿でしょうか? それとも... こころに乱反射する無数の想いを濾過しながら全てが欲しいと感じる愛惜の気持ちを断ちきり、一瞬一瞬の選択を繰り返しながら懸命に何かを追求していった先人達 ― そしてわたし達 ― が手に入れた「個性のかたち」なのでしょうか?

  もしかしたら、そのどちらでもあるのかもしれません。人間ってどんなにヤサグレていても、どこかに希望があるから生きているんだと思います。 もしかしたら出逢えるかもしれない。もしかしたら辿り着けるかもしれない。とにかくやってみよう、やるしかないって。そしてこうも思います。四角形は、そのままではただ静かにそこに存在するだけ。わたし達もまた、ただ立っているだけ。思い切って一歩を踏み出そうとすれば、必ずバランスを崩す瞬間がある。その前に、踏み出した足を地に着ける。歩いていくということは、その繰り返し。そうやって、出逢いと別れを繰り返しながら、どこまでも歩いて行こうとする。前後左右上下、どの方角にでも。

本当はただ立っているだけで、そこに居るだけで、初めの始まりから自分も世界も全てが完成しているのだとしても。それをただ感じればいいのだとしても。わたし達が鏡を見る。そこに映った世界は動いてる。だからわたし達も、動いていく。四角形の一角を輝かせ、それを道しるべとして。全てを見られる、そのときまで。

  天秤座6°でわたし達は、たぶん小さな一歩を踏み出すのではないでしょうか。あるひとは、新たな現実に向かって。あるひとは、新しい出逢いに向かって。それは自分を識るために、相手を、物事を、世界を、秤にかける旅。 でも、忘れないで。「わたし」という感覚の深奥、そのどこかに、まだ見たことのない永遠の完成形が生きているかもしれないことを。


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  人間が抱く理想や夢が透明な結晶となって顕現する可能性。そして頑ななこころの刃が大切な未来を切り裂く危険。 「わたし/達」と「あなた/達」が出逢うところ。抽象的で奥深い意味合いを沢山含んだ天秤座 ― 牡羊座軸の5°~6°。そして次の7°から先は、対人関係や社会的なコミュニケーションでどんどん実践的な挑戦のテーマが出て来ます。なので気持ちがどどーんと重くなってみたり、また何かの拍子に昂揚したりと気分の波が激しくなるひとがいるかもしれません。でも、そのときそのときの気持ちが向く対象に集中し過ぎると、ストレスで本当に心身のバランスを崩してしまうかも?

10月14日の牡羊座の満月は、牡羊座らしくかなりアグレッシブな(火星的な)度数で起きます。そのエネルギーもたぶん前倒しで来ると思うので、対人関係では上辺のやり取りなどあまり細かいことは気にしないで行きたいと思います。もしそれがその場限りのことなら『あぁ、これって四角の一角だけを結晶化させてるシーンだな...』とか思いつつ、軽やかにバランスを取っていきましょう。そして、今自分が「わたし」という内的宇宙の片隅で何を結晶化させようとしているのか、それを見ていたいと思います。


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have a great trek!!!

hiyoka(^_^