July 29, 2012
レイモンド・メリマン 週間コメント 7/30 【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2012年7月30日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また merriman.jpさんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の * は翻訳者によるものです)
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≪ 先週を振り返って ≫
先週はその前の週、7/17~18に起きた火星による天王星・冥王星トランスレーションに起因して、「 衝撃と畏怖 」が引き続き展開していった。まずその口火を切ったのがコロラド州オーロラで起こった銃乱射事件で、神経科学を専攻する元大学院生の若者ジェームズ・ホームズによって、12人の罪も無い映画の観客が命を奪われ、58人が重軽傷を負った。またその後、失脚した元重慶市党委書記、薄熙来(ボー・シーライ)の妻、谷開来(グー・カイライ)が、英国人実業家ニール・ヘイウッド氏殺害の容疑で逮捕された。こうした事柄はまさに現在進行中である天王星・冥王星スクエアの暗黒面の現れであり、底流として2015年3月まで続いていく。*人間の暴力による無意味な生命の損失は、この長期にわたる強力な惑星サイクルの力学と常に一致して観察されるものだ。
先週木曜、欧州中央銀行総裁マリオ・ドラギが金融界を次のような発表で驚かせた。『 …ECBはユーロを護るためならマネーを刷るという力の行使を厭わない 』(ウォールストリート・ジャーナルより)。ドラギはそれに続けて、『 ECBの持つ権限の範囲内において、我々はユーロ保護のためなら何でもする用意がある。信じてほしい。これは正真正銘、十分な効果を発揮するだろう 』。フーム。まぁ私は、もしかすると斜め読みし過ぎなのかもしれない。だが、誰かが私に『 信じてくれ 』とか『 トラスト・ミー 』とか言ってきた時に私が最初にとる態度は、その言葉の後に来るものを「 信じない 」、または「 信頼しない 」という傾向を持つ。特にそれが水星逆行中に口に出された時は、その後まもなくその言説自体が無効になるか、もしくは内容に修正の必要が生じるからだ。
世界の株式市場はドラギのメッセージを好感した。それはサプライズ( 天王星の典型的顕現 )であったばかりでなく、希望を提供するものだった。何?希望だと? — これはつまり、欧州中央銀行がついに、日本や米国が続けてきたのと同じ方策、すなわち何が何でもユーロ圏の金融危機を食い止めるために、極大量の国債を買うということだ。または言い方を変えれば、経済回復に拍車をかけるという希望の下、ユーロ圏諸国が金融負債から抜け出せるように、様々な国とその銀行が負債の重荷( 低金利で )を増やすことを手助けするということだ。国債を売るという形式をとって借金をするというのは結局、負債を増やすことに他ならない。こうした「 良いニュース 」は全て7/26、水星逆行期( 7/14~8/8 )の中盤に流布された。市場が水星逆行の開始時期に反転しなかった場合、中間期において突然に急で短期のリバーサルを起こすことは何も珍しいことではない。
先週羽ばたいたのは株式市場ばかりではなかった。金と銀もまた、重要な上値抵抗線をブレークアウトした。そしてユーロ通貨はドラギの「信じてくれ」発言を受けて、7/24につけた2年来の安値から回復した。しかし、これら全ては水星逆行期のちょうど中盤に起きている。その間の言説は多くの場合、その後に続く行動によって裏切られることになる。
≪ 先週のベストトレード ≫
先週のベストトレードは通貨だった。7/23のウィークリー・リポートでユーロについてこう述べた:「 積極的なトレーダーはフラット。1.1990~1.2060で買いを狙う。ストップロスは118以下 」。7/24、ユーロは1.2040で底を打ち金曜には1.2400を試していた。ウィークリー・リポートはまたポジション・トレーダー向けにユーロ、スイスフラン、ユーロ円の全ショートの手仕舞いを指示。先週は好調な利益をあげた。デイリー・リポートではポジション・トレーダー向けに1ヶ月越え(1.2700付近)のショートポジションを指示してきたが、これも7/23月曜に全て手仕舞いして好成績をあげた。
※このコーナーの訳文は細かいニュアンス等を省略しています。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
先週のコラムで長々と述べたとおり、水星は8/8まで逆行を続ける。だがこれからの1週間は、沢山のソフトで調和的なアスペクトが現れる。これは通常、現在のような市場動向では好ましい結果をもたらす。しかしながら、8/2には満月( 獅子座の太陽と水瓶座の月 )もまた、起きる。これは現行の反騰の継続性を邪魔する可能性がある。
私達の展望はもう少し先、今後2週間を見据えている。特に8/10~20は、ニューヨーク証券取引所始原図( NYSE:1792年5/17設立)上の重要なポイントで火星が土星とコンジャンクトする( 占星学においては干ばつの最盛期を示唆 )。この期間中、火星は天秤座の22°~27°を進行する。NYSEの始原図では、天秤座22°~27°に木星と海王星があり、これに対してオポジションとなる牡羊座26°には土星が位置する。これは社会的な意味でも( 軍事紛争や激しい意見衝突を示唆 )金融市場にとっても、爆発の火種となるかもしれない。このアスペクトを最高に活かすとしたら、この時期は人生をよく整理して、多くの事を仕上げていくのに向いている — もしあなたが十分に集中力を使えるならば。
≪ 長期的考察 ≫
私達は株式市場において、木星・双子座期の長期サイクルにおける天井を見ようしているように思える。これは天王星も同時に冥王星とハードアスペクトを形成している時に起こりやすい。過去140年間にわたって立証されてきたこのパターンを振り返ってみよう。
2011年と2012年版のフォーキャストで詳説したように、1870年代に遡る研究によれば、米国市場は — 歴史的平均値として — 木星が牡羊座23°~牡牛座7°を進行する間にトップアウトしてきた。木星が黄道帯のそれぞれの星座宮を約1年かけて進行することから、この研究は11回の木星サイクルを含んでいる。
木星は2011年5/2~7/21、黄道帯のその領域に在った。私達が追っている殆ど全ての株式指数がこの時期、まさに2年来の新高値をつけ、その後2011年の7/21~10/4まで、急激な下落をみた。2011年10月、木星は逆行して牡牛座7°に戻り、徐々に牡牛座0°に近付いていった。そして順行に転じた後、木星は2012年3/7、ついにこの領域を抜け出した。2011年10/4~2012年3/16までの間に、世界の多くの指数が再び急な反騰をみせ、戻り天井をつけた。これらは2011年5~7月の高値を抜くことはなかったが、唯一米国内では2012年3/27と5/1、S&Pとダウ平均がそれぞれ新高値をつけたのだった。
その後のさらなる調査によれば、過去100年間で、木星が牡羊座23°~牡牛座7°の領域に位置した時に株式市場が長期サイクルの天井をつけなかったという例外的なケースが2件存在した。これら2件は、以前天王星が冥王星にハードアスペクトを形成した2度の期間に近接して起こっていた。1929年当時の史上最高値は、ちょうど前回の天王星・冥王星スクエアの直前に示現している。この高値の後、株式市場は3年もの間激しい下落に見舞われ、大恐慌が猛威をふるうと共に、その価額の約90%を失った。
次の(そして直近の)天王星・冥王星間のハードアスペクトは1965年~1966年に起きたコンジャンクションだった。ダウ平均は1966年2月、初めて1000にタッチし、再び史上新高値を記録したのだ。ダウはその後即座にリバーサルを起こして弱気相場に転じ、実際1974年に至るまで終わることは無かった。この2つのケースそれぞれにおいて、市場は木星が牡羊座終盤から牡牛座初期度数に在った時期を超えて騰がり続けた。1929年のケースでは、ダウ平均は木星が双子座14°に位置した時にトップアウトした。また1966年のケースでは、ダウは木星が双子座24°に在った時、トップアウトしている。
さて、この2つのケースは統計的な調査研究において有効な例とは言えない。だが、現在株式市場が再び新高値へと駆け上がる態勢を整えたように見え、そして今一度、非常に破壊的かつ予測不能な天王星が冥王星に対してハードアスペクトを形成している期間(2012年6月~2015年3月)に、木星が双子座を進行している状況でこれが起きていることは興味深く、注目に値する。
読者の皆さんもご存知のように、木星は6/11に双子座入りしている。そして2013年6/26まで滞在する。この間、木星は双子座14°~24°の領域に2回入る。1回目は2012年8/27~11/12、その後は2013年の4/12~6/4だ。今回が以前示現した2度の例外的ケースを踏襲するパターンであれば、これら2回のうちの1つは天井形成に理想的な時期となるかもしれない。しかし、たった2度の例外的ケースから、黄道帯における双子座14°~24°の領域が天王星・冥王星のハードアスペクト形成時に天井を示現させるかどうかの結論を出すのは不可能というものだ。
ここで私達が仮説として言えるのは、この領域がその可能性を含むということだが、この領域は黄道帯上、度数にして10°ぶんを占めることから、実際にはこの範囲の前後10°までが可能性の領域に入ってくる。ということは、双子座4°~蟹座4°までが領域に含まれて、天井示現の可能性を持つ時間帯が2012年6/29~2013年7/18まで延長されることになる。
ファイナンシャル・アストロロジーは、長期サイクルの天井または底をつける可能性のある時間帯を狭めていくために使われる、数多くのツールの1つだ。サイクル研究も同様にその中の1つだ。この2つを併せて考えるに、先週のコラムでも述べたアイデアだが、天井は十中八九、年末より以前かまたは来年初頭、2013年1/1に実施となる増税が投資家を手ひどく打ちのめす前に示現するだろうと思われる。キャピタルゲインと配当に対する課税は、"差し迫る「 財政の断崖 」" と一般に言われる状況の中で、炸裂するだろう。
以前論じたように、その結果として起こる税引き後の配当に関わる減収を調整するには、株価は少なくとも30%の下落をみねばならない可能性がある。増税が撤廃でもされない限り、こうした利益からの健全な利得分配を保持するためには、投資家は配当指向の株を2013年1/1以前に売らなくてはならない。
冥王星(税金)が山羊座(政府)にあって、牡羊座の天王星にスクエアを形成されている時( およそ想像し得る限り、礼節や対立者同士の合意などからはかけ離れた状況 )、こうした法令を撤廃するために歩み寄る可能性など、ファイナンシャル、そしてマンデーン・アストロロジャーの目には殆どゼロに等しい。また、外部の観察者の視点からすれば、現状、議員達の頭を占めている主な関心事は次のようなことだろう。『 我々がまさに発動させようとしている、差し迫った、そして終わることの無さそうな金融危機の次の局面を、いったいどうすれば相手方の党のせいに出来るだろうか?』
これから1~2年の間、ある朝起きてみると彼ら自身が — 銀行家や議員達の双方が — ちょうど最近のアイスランドの状況のごとく、自らの市民達によって責めを負わされていることに気付く。これは彼らを驚かせるだろう。この話が一般大衆紙に載ることはない。何故なら・・・いや、そのワケは皆さんおわかりになる筈だ。ただサーチ・エンジンの小窓に「 *Iceland politicians taken to court.(アイスランドの議員、訴えられる)」と打って結果を見てみればよい。
これはぞっとするような話に聞こえるのではないだろうか?まるで革命が醸成されているかのようだ。では、必ずそうなっていくのだろうか? いや、勿論そうではない。私達はまだ、結果を決定付ける選択が可能な世界に生きている。だがこれらの選択 — または可能性が目の前にありながら選択が出来ないという失敗 — にもまた、それにふさわしい結果が待っている。ちょうど選挙がそうであるように、だ。 天王星(大衆)が冥王星(権力)にスクエアを形成する時、私達は、その力を具現する秩序の総体が指導者達から民衆へと急激に移り変わっていく時代を生きている。どの国の政府も、爆発しつつある世界規模の負債という金融危機の結果として、歴史的変革の崖っぷちに立たされているのだ。
ドルやユーロをもっと沢山刷って、もっと沢山の借金を"買う"ことが、本当にその借金を減らすための解決策たり得るのだろうか。特に、議員達がこうした資金を負債減らしのために使うのではなく、むしろ本来なら手が届かないような支出プログラムを賄うのに使い、結果としてもっと多くの — 少なくではなく — 負債を背負うことになると知っているとしたら。
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2012年7月30日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また merriman.jpさんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の * は翻訳者によるものです)
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≪ 先週を振り返って ≫
先週はその前の週、7/17~18に起きた火星による天王星・冥王星トランスレーションに起因して、「 衝撃と畏怖 」が引き続き展開していった。まずその口火を切ったのがコロラド州オーロラで起こった銃乱射事件で、神経科学を専攻する元大学院生の若者ジェームズ・ホームズによって、12人の罪も無い映画の観客が命を奪われ、58人が重軽傷を負った。またその後、失脚した元重慶市党委書記、薄熙来(ボー・シーライ)の妻、谷開来(グー・カイライ)が、英国人実業家ニール・ヘイウッド氏殺害の容疑で逮捕された。こうした事柄はまさに現在進行中である天王星・冥王星スクエアの暗黒面の現れであり、底流として2015年3月まで続いていく。*人間の暴力による無意味な生命の損失は、この長期にわたる強力な惑星サイクルの力学と常に一致して観察されるものだ。
*準惑星を視野に入れると、今回の天王星・冥王星スクエアにはケンタウロス族のキラルス(資源と生命の無意味な損失)が逆行運動を伴って付かず離れずしながら、常にTスクエアを形成している。前回1930年代のスクエアでは牡羊座・蟹座の天王星・冥王星に対してキラルスは天秤座にあり星座宮としてのスクエア関係はあるものの、正確なTスクエアとはなっていない。但し、この時山羊座に在った同じケンタウロス族のフォルス(小さな要因の堆積が大きな結果を招く)と常にスクエアを形成していたことは興味深い。だがこれは同時に、爆発しつつある世界の負債とその経済システムの構造危機という問題にも関わっている。ファイナンシャル、そしてマンデーン・アストロロジーの研究によれば、天王星と冥王星は激増・急増・暴発に関連しており、特に冥王星は負債、そして経済・金融システムの改革への要求と関わっている。ヨーロッパの多くの国々が経済・金融危機の只中にあることは今や明らかだ。
先週木曜、欧州中央銀行総裁マリオ・ドラギが金融界を次のような発表で驚かせた。『 …ECBはユーロを護るためならマネーを刷るという力の行使を厭わない 』(ウォールストリート・ジャーナルより)。ドラギはそれに続けて、『 ECBの持つ権限の範囲内において、我々はユーロ保護のためなら何でもする用意がある。信じてほしい。これは正真正銘、十分な効果を発揮するだろう 』。フーム。まぁ私は、もしかすると斜め読みし過ぎなのかもしれない。だが、誰かが私に『 信じてくれ 』とか『 トラスト・ミー 』とか言ってきた時に私が最初にとる態度は、その言葉の後に来るものを「 信じない 」、または「 信頼しない 」という傾向を持つ。特にそれが水星逆行中に口に出された時は、その後まもなくその言説自体が無効になるか、もしくは内容に修正の必要が生じるからだ。
世界の株式市場はドラギのメッセージを好感した。それはサプライズ( 天王星の典型的顕現 )であったばかりでなく、希望を提供するものだった。何?希望だと? — これはつまり、欧州中央銀行がついに、日本や米国が続けてきたのと同じ方策、すなわち何が何でもユーロ圏の金融危機を食い止めるために、極大量の国債を買うということだ。または言い方を変えれば、経済回復に拍車をかけるという希望の下、ユーロ圏諸国が金融負債から抜け出せるように、様々な国とその銀行が負債の重荷( 低金利で )を増やすことを手助けするということだ。国債を売るという形式をとって借金をするというのは結局、負債を増やすことに他ならない。こうした「 良いニュース 」は全て7/26、水星逆行期( 7/14~8/8 )の中盤に流布された。市場が水星逆行の開始時期に反転しなかった場合、中間期において突然に急で短期のリバーサルを起こすことは何も珍しいことではない。
先週羽ばたいたのは株式市場ばかりではなかった。金と銀もまた、重要な上値抵抗線をブレークアウトした。そしてユーロ通貨はドラギの「信じてくれ」発言を受けて、7/24につけた2年来の安値から回復した。しかし、これら全ては水星逆行期のちょうど中盤に起きている。その間の言説は多くの場合、その後に続く行動によって裏切られることになる。
≪ 先週のベストトレード ≫
先週のベストトレードは通貨だった。7/23のウィークリー・リポートでユーロについてこう述べた:「 積極的なトレーダーはフラット。1.1990~1.2060で買いを狙う。ストップロスは118以下 」。7/24、ユーロは1.2040で底を打ち金曜には1.2400を試していた。ウィークリー・リポートはまたポジション・トレーダー向けにユーロ、スイスフラン、ユーロ円の全ショートの手仕舞いを指示。先週は好調な利益をあげた。デイリー・リポートではポジション・トレーダー向けに1ヶ月越え(1.2700付近)のショートポジションを指示してきたが、これも7/23月曜に全て手仕舞いして好成績をあげた。
※このコーナーの訳文は細かいニュアンス等を省略しています。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
先週のコラムで長々と述べたとおり、水星は8/8まで逆行を続ける。だがこれからの1週間は、沢山のソフトで調和的なアスペクトが現れる。これは通常、現在のような市場動向では好ましい結果をもたらす。しかしながら、8/2には満月( 獅子座の太陽と水瓶座の月 )もまた、起きる。これは現行の反騰の継続性を邪魔する可能性がある。
私達の展望はもう少し先、今後2週間を見据えている。特に8/10~20は、ニューヨーク証券取引所始原図( NYSE:1792年5/17設立)上の重要なポイントで火星が土星とコンジャンクトする( 占星学においては干ばつの最盛期を示唆 )。この期間中、火星は天秤座の22°~27°を進行する。NYSEの始原図では、天秤座22°~27°に木星と海王星があり、これに対してオポジションとなる牡羊座26°には土星が位置する。これは社会的な意味でも( 軍事紛争や激しい意見衝突を示唆 )金融市場にとっても、爆発の火種となるかもしれない。このアスペクトを最高に活かすとしたら、この時期は人生をよく整理して、多くの事を仕上げていくのに向いている — もしあなたが十分に集中力を使えるならば。
≪ 長期的考察 ≫
私達は株式市場において、木星・双子座期の長期サイクルにおける天井を見ようしているように思える。これは天王星も同時に冥王星とハードアスペクトを形成している時に起こりやすい。過去140年間にわたって立証されてきたこのパターンを振り返ってみよう。
2011年と2012年版のフォーキャストで詳説したように、1870年代に遡る研究によれば、米国市場は — 歴史的平均値として — 木星が牡羊座23°~牡牛座7°を進行する間にトップアウトしてきた。木星が黄道帯のそれぞれの星座宮を約1年かけて進行することから、この研究は11回の木星サイクルを含んでいる。
木星は2011年5/2~7/21、黄道帯のその領域に在った。私達が追っている殆ど全ての株式指数がこの時期、まさに2年来の新高値をつけ、その後2011年の7/21~10/4まで、急激な下落をみた。2011年10月、木星は逆行して牡牛座7°に戻り、徐々に牡牛座0°に近付いていった。そして順行に転じた後、木星は2012年3/7、ついにこの領域を抜け出した。2011年10/4~2012年3/16までの間に、世界の多くの指数が再び急な反騰をみせ、戻り天井をつけた。これらは2011年5~7月の高値を抜くことはなかったが、唯一米国内では2012年3/27と5/1、S&Pとダウ平均がそれぞれ新高値をつけたのだった。
その後のさらなる調査によれば、過去100年間で、木星が牡羊座23°~牡牛座7°の領域に位置した時に株式市場が長期サイクルの天井をつけなかったという例外的なケースが2件存在した。これら2件は、以前天王星が冥王星にハードアスペクトを形成した2度の期間に近接して起こっていた。1929年当時の史上最高値は、ちょうど前回の天王星・冥王星スクエアの直前に示現している。この高値の後、株式市場は3年もの間激しい下落に見舞われ、大恐慌が猛威をふるうと共に、その価額の約90%を失った。
次の(そして直近の)天王星・冥王星間のハードアスペクトは1965年~1966年に起きたコンジャンクションだった。ダウ平均は1966年2月、初めて1000にタッチし、再び史上新高値を記録したのだ。ダウはその後即座にリバーサルを起こして弱気相場に転じ、実際1974年に至るまで終わることは無かった。この2つのケースそれぞれにおいて、市場は木星が牡羊座終盤から牡牛座初期度数に在った時期を超えて騰がり続けた。1929年のケースでは、ダウ平均は木星が双子座14°に位置した時にトップアウトした。また1966年のケースでは、ダウは木星が双子座24°に在った時、トップアウトしている。
さて、この2つのケースは統計的な調査研究において有効な例とは言えない。だが、現在株式市場が再び新高値へと駆け上がる態勢を整えたように見え、そして今一度、非常に破壊的かつ予測不能な天王星が冥王星に対してハードアスペクトを形成している期間(2012年6月~2015年3月)に、木星が双子座を進行している状況でこれが起きていることは興味深く、注目に値する。
読者の皆さんもご存知のように、木星は6/11に双子座入りしている。そして2013年6/26まで滞在する。この間、木星は双子座14°~24°の領域に2回入る。1回目は2012年8/27~11/12、その後は2013年の4/12~6/4だ。今回が以前示現した2度の例外的ケースを踏襲するパターンであれば、これら2回のうちの1つは天井形成に理想的な時期となるかもしれない。しかし、たった2度の例外的ケースから、黄道帯における双子座14°~24°の領域が天王星・冥王星のハードアスペクト形成時に天井を示現させるかどうかの結論を出すのは不可能というものだ。
ここで私達が仮説として言えるのは、この領域がその可能性を含むということだが、この領域は黄道帯上、度数にして10°ぶんを占めることから、実際にはこの範囲の前後10°までが可能性の領域に入ってくる。ということは、双子座4°~蟹座4°までが領域に含まれて、天井示現の可能性を持つ時間帯が2012年6/29~2013年7/18まで延長されることになる。
ファイナンシャル・アストロロジーは、長期サイクルの天井または底をつける可能性のある時間帯を狭めていくために使われる、数多くのツールの1つだ。サイクル研究も同様にその中の1つだ。この2つを併せて考えるに、先週のコラムでも述べたアイデアだが、天井は十中八九、年末より以前かまたは来年初頭、2013年1/1に実施となる増税が投資家を手ひどく打ちのめす前に示現するだろうと思われる。キャピタルゲインと配当に対する課税は、"差し迫る「 財政の断崖 」" と一般に言われる状況の中で、炸裂するだろう。
以前論じたように、その結果として起こる税引き後の配当に関わる減収を調整するには、株価は少なくとも30%の下落をみねばならない可能性がある。増税が撤廃でもされない限り、こうした利益からの健全な利得分配を保持するためには、投資家は配当指向の株を2013年1/1以前に売らなくてはならない。
冥王星(税金)が山羊座(政府)にあって、牡羊座の天王星にスクエアを形成されている時( およそ想像し得る限り、礼節や対立者同士の合意などからはかけ離れた状況 )、こうした法令を撤廃するために歩み寄る可能性など、ファイナンシャル、そしてマンデーン・アストロロジャーの目には殆どゼロに等しい。また、外部の観察者の視点からすれば、現状、議員達の頭を占めている主な関心事は次のようなことだろう。『 我々がまさに発動させようとしている、差し迫った、そして終わることの無さそうな金融危機の次の局面を、いったいどうすれば相手方の党のせいに出来るだろうか?』
これから1~2年の間、ある朝起きてみると彼ら自身が — 銀行家や議員達の双方が — ちょうど最近のアイスランドの状況のごとく、自らの市民達によって責めを負わされていることに気付く。これは彼らを驚かせるだろう。この話が一般大衆紙に載ることはない。何故なら・・・いや、そのワケは皆さんおわかりになる筈だ。ただサーチ・エンジンの小窓に「 *Iceland politicians taken to court.(アイスランドの議員、訴えられる)」と打って結果を見てみればよい。
*日本語では「アイスランド 無血革命」で調べても色々出てくる。天王星が冥王星にワクシングスクエアを形成し、そして冥王星が山羊座に滞在する時、他の多くの国々の大衆が、彼らの銀行家や議員達を、天王星・冥王星ワクシングスクエアによって示される債務爆発を止めることに失敗したり、あげくに悪化までさせたという怠慢によって告訴されるべきだと要求したとしても、何も驚くにはあたらないだろう。ここで1つ問題なのは、この天王星・冥王星スクエアが、まもなく米国始原図上の太陽・土星スクエアに対してグランドスクエアを形成する、ということだ。国家の始原図において太陽は大統領を示し、そして土星はその政府を意味する。2013年~2015年。これは米国にとって、来たるべき強力なアストロロジー上のイベントであり、いまだかつて、まず見られることの無かった現象なのだ。
これはぞっとするような話に聞こえるのではないだろうか?まるで革命が醸成されているかのようだ。では、必ずそうなっていくのだろうか? いや、勿論そうではない。私達はまだ、結果を決定付ける選択が可能な世界に生きている。だがこれらの選択 — または可能性が目の前にありながら選択が出来ないという失敗 — にもまた、それにふさわしい結果が待っている。ちょうど選挙がそうであるように、だ。 天王星(大衆)が冥王星(権力)にスクエアを形成する時、私達は、その力を具現する秩序の総体が指導者達から民衆へと急激に移り変わっていく時代を生きている。どの国の政府も、爆発しつつある世界規模の負債という金融危機の結果として、歴史的変革の崖っぷちに立たされているのだ。
ドルやユーロをもっと沢山刷って、もっと沢山の借金を"買う"ことが、本当にその借金を減らすための解決策たり得るのだろうか。特に、議員達がこうした資金を負債減らしのために使うのではなく、むしろ本来なら手が届かないような支出プログラムを賄うのに使い、結果としてもっと多くの — 少なくではなく — 負債を背負うことになると知っているとしたら。
訳文ここまで
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July 18, 2012
○7/19の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
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新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。 ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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※7/19 文末に金星について追記しました。
★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで13:42前後、北海道周辺で13:49前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は13:24前後、沖縄周辺では12:54前後に 蟹座 26°54’ で新月となります。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
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Sabianシンボルによる【新月がもたらすテーマと挑戦・7/19~8/17】
*ここでは有名なデーン・ルディアー版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使っています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。
【太陽・月 蟹座 26°~27° 】
"Contentment and happiness in luxury, people reading on davenports"
→ 贅沢さに満足と幸福感を覚えながら、長椅子で読書する人々
↓
"A storm in a canyon"
→ 谷間を襲う嵐
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★休養とリラックスの必要、または
→★快適な場で何もせず寝ていたいという願望
→★ひたすら心地良いものや幻想に慰めを見出す、逃避願望を満たす
→★動きが滞る感覚
→★自分の中や身近に両極端な意見や行動の現れを見る
→★突然の攻撃や圧倒的な力の前に膝を屈する経験
→★「隠れ家」の必要性、または他者の「安全地帯」に踏み込む行為
→★内的な心の嵐、または外的な事件によって突然何かから解放される
→★慣れない領域へ"持って行かれる"経験
→★些細なことが積み重なって大きな変革へと繋がる可能性・・・→
★エネルギーのポイント:
「 ピークと谷底」 「 防御と解放 」
天王星・冥王星の正確なスクエアから3週と少し経ち、わたし達は今、大きな渦の真っただ中。どちらを向いても何を見ても、流動的でダイナミックな流れを感じます。
関東・東海まで梅雨は明けたそうですが、お天気はまだ不安定な感じが続いています。このところずっと太陽活動や磁気嵐も盛んで、体調にきているひとも多いのではないでしょうか? 今年は疲労の出方がいつもの年とは違う・・・なんて感じたら、常日頃からこまめに休養をとるようにしてください。天王星・冥王星スクエアが織りなす山あり谷ありの強力なエネルギーは、影響を及ぼす時間が数年にわたる長さのため、鋭敏な人にとっても徐々に空気のように当たり前の感覚に近くなってくると思います。 でも今、わたし達は長い創造のトンネルに入ったばかり。 意識する・しないにかかわらず、わたし達の心身は休みないストレスに曝されています。
エボリューショナリー・アストロロジー的な観点から大きく言ってしまえば、これは人類全体の進化へのプレッシャーと言ってしまっても良いのかもしれません。 でも、日々の生活の中で実際に 『おぉ!人類は進化してるぜベイベー♪』 的な直覚を持てる機会がどれだけあるでしょう? ・・・それにはまず、十分に世の中の雑事から離れ、静謐な集中力の中で、自分の深奥に潜む井戸の底からじっと宇宙をのぞき込めるような環境に身を置くことが必要かも? そんなの、普通は無理だと思います。 それに、そういう場に運良く行けたとしても、本当にそんなこと出来るでしょうか? 多分、今のわたし達の殆どが、目先の現実の中で対応すべきことに追われ、懸命にならざるを得ないのではないでしょうか。 そして、そのこと自体を通して、心的(または霊的)エネルギーを、エゴの関知出来ない領域で知らないうちに蓄積し、それが相互作用しながら、集合体としての進化へと繋がっていくようなシステムがあるのかもしれません。
だから、去年よりずっと強力に、絶え間なくかかるストレスの負荷に耐えながら、この長い変革期を笑って過ぎ越していくために・・・ 楽しんで、休んで、がんばって、休んで。。時には一歩踏み出してよろめきながらも、少しずつ少しずつ、こころと体を慣らしていきたいと思います。
*7/18_新月前日の朝焼け
ということで今回のテーマは、心地良く、ちょっと贅沢な環境で好きなことをして楽しむ風景がまず出てきますねw。この贅沢は、物質や金銭的なものだったり、人によっては時間だったり、様々です。。新月の度数は26°台も終盤なので、最初のシンボルのテーマはもう十分味わっているひとも多いんじゃないでしょうか。もしかしたら今の感じだと、積極的にバカンスを遊んで楽しい!というよりは、どちらかというと 「息切れ」 に堪らなくなって、しばし休憩・・!みたいな感じのひとも多いかもしれません。
今回は蟹座の新月なので、自分にとって一番安らぐ場所、いつでも帰っていける安全な場所としての「家庭」、「ホーム」がハイライトされます。 あなたにとって一番安心できる「ホーム」は何処にあるでしょう? とりあえず家庭が一番!という人もいれば、家族や身近な環境に問題を抱えている人などは 「ひとりになれる場所」 が一番!だったりします。わたし達がそのどちらであるにせよ、ここで一度、日々の小さな闘いから身を引いて、世の中の喧噪と自分との間に境界線を引く必要がありそうです。
そして、その中で、ひたひたとわき起こってくる一種の逃避願望。習慣の中で、日々の義務の中で、普段から気付かずに自分を抑え込んでいればいるほど、そのエネルギーはどこかで突出してきます。これ、多分本当に多様な形でもう出てきているのではないでしょうか?
今回のサビアン・シンボルではとてもリッチな環境で何の心配もなく好きな読書にふける人々が出てきます。 そう、ここでの鍵は「何の心配も無い状態」 「何にも追われることの無い状態」です。 そして、その「安心」が「贅沢」によって保証されている・・・そんな光景です。 このシンボル、とても多くのことをわたし達に問いかけてきます。
どんな心配からも護られ、時間も無限に使える自由さえあれば・・・アレだってコレだって出来るかもしれないのに! ・・・そんなふうに思ったこと、ありませんか? で、その後に続くのは大抵の場合、「でも、自分の現実はそうじゃないしなぁ。。」という感覚。または、「今時そんな事が出来るのは一部の特権階級だけさ!」とかだったり....(^_^;)。
けれど、わたし達が本当の意味で何かを学び、知識を正しく取り入れることが出来るのは、「安全」 「安心」 な環境あってこそだと思います。勿論、日々の闘いの中で学ぶことは沢山あります。でも、そこで取り入れた知識を咀嚼し、智恵に高めていくには、本当に落ち着いたテリトリーに戻り、とりあえず呑み込んだあれこれを血肉にしていく時間が必要です。 特に今の子供達をみると、本当にそう感じます。。
今回のシンボルの光景は、人によって見方が分かれるかもしれません。 寝転んで本を読む姿を「怠惰」とみることも出来ます。 リッチな邸宅の外側で何が起きているのかを想像することすらなく、自分だけの世界に閉じこもり、ただ時間を浪費する姿。 。これは確かに、究極の贅沢かもしれませんねw。
また、シンボルのフレーズに出てくる「満足」という言葉に注目するなら、彼らは今自分が置かれているリッチな状況が満ち足りたものだと十分知った上で、それを味わっているのだと考えることも出来ます。 わたし達って、一度欲望を満たすと次から次へと際限なく欲がふくらんでいきます。けれど足ることを知って、その「今」を、喜びと共に十二分に味わうことは、傍目にどう見えようと決して怠惰とは言えません。外の喧噪から離れ、そして何よりも、他ならぬ自分自身が創り出している数々の心配事からも距離をおいて、好きなことに集中力を発揮している時、わたし達は新しいエネルギーを取り入れることが出来ます。新しい発想や発見は、そんな中から生まれることが多いんじゃないでしょうか?
本当の贅沢って何だろう? 特に最近は、あまり良い意味で使われることが少ない言葉です。。でも贅沢はお金で買えるもの、物質的なものだけではありません。こころと体、身の回りの豊かさ全て。それを否定出来るひとって、いるのかな? そして・・・・・・あなたは今、何かから逃避していますか? もし逃避しているとしたら、そのつかの間のひとときを、十分味わっていますか? 歓びを感じていますか? それとも・・・罪悪感や焦りを感じながら、耽溺しきれずにいるでしょうか? ・・・蟹座の26°には、そんな問いかけが含まれているような気がします。
この度数に対向して支え合う形になる山羊座26°、そのシンボルは「水の精」です。水はわたし達にとって欠くことの出来ない生命の源。 暑い夏のひととき、自分自身にちょっと贅沢な時間を与えて命をうるおすことは、とても大切だと思います。 水は刺激によって生まれる感情を滞りなく流れさせ、新鮮な感性を与えてくれます。 一方、水は怖い側面も持っています。 次から次へと深い淵から立ち現れる、妖艶な水の精。彼女達に誘惑され、水底に引きずり込まれた美少年ヒュラスの神話。。 現実に背を向け、抗いようもなく、あらゆる幻想や妄想に足を取られるのも、わたし達人間です。 うーん、行き着く先は怠惰の水底かしらん? でも……この勝負は多分、最後の最後までわかりません。 だって、もし怠惰に始まりがあるとしたら、それは"人生をすっかり諦める"っていう、究極の贅沢かもしれないんです。。けれど最後の数時間、いえ、数分に迫ったところでパッと水しぶきが上がり、そこに活路を見出すことも可能。それが、生きるってことの面白さなんだと思います。(わたし、しょっちゅう味わってますしw。)
さて。次に待つのは大きなインパクトを持つシンボル、蟹座の27°です。 深い谷間に大嵐が襲ってきます。 切り立った崖がそそり立つ急峻な山中で、大気のエネルギーが暴力的なまでに猛々しく荒れ狂います。 26°で出来てきた豪華な邸宅もまた、この谷合に建っているのでしょうか?
サビアン・シンボルのデーン・ルディアー版では、このシンボルが 『 高級な邸宅が集まる谷間に猛威をふるう嵐 』 という文言に書き変えられて、前の度数の贅沢や安全感覚に対する、因果応報的な色合いを強めています。 例えば、特権階級に対する社会的なカタルシスとも言える、被抑圧者側の暴動。そんな圧倒的な力の前に、これまでしっかりと社会を支えてきたはずの構造と、それに護られてきたひと達が打ち負かされるようなシーン。ルディアーの解説はそんな現象や心的エネルギーを連想させるものです。 これまでにも世界中で次々とこんな動きが起こっていますし、この新月図に形成されている天王星・冥王星・火星(とダークムーン・リリス)そしてキラルス(生命やエネルギーの浪費・無駄な損失)の強力なグランド・スクエアを見れば、実際にこうしたことがもっと凄まじい形をとって起こって来る可能性は十分にあります。
こうした集合的な動きが、"因"に対する"果"、カルミックな現象なのだとすれば、それは肉体的にも、精神的にも、共同体がまったく新しい境地へと進むために通らなくてはならない、ひとつの門なのかもしれません。 けれど、それが十分に過ぎ越されるまでは、関わる全員にとって痛みをともなうものになるでしょう。 これは本質的に勝ち・負けをはるかに超えた問題だからです。誰もがそれぞれに傷を負うことになるでしょう。そのことへの深い理解が相互に生まれた時に初めて、このシンボルでルディアーが言っている、 "rise to the occation (起きた事に応じて、起つ)" という行為が持つ、真の意味が生きてくる・・・わたしにはそんなふうに思えます。
また、わたし達個人のこころの中にも、突然の嵐は起きます。それは圧倒的な力をふるってわたし達を打ちのめすのでしょうか? それとも、抗しきれない風に巻かれて蟹座の居心地のよいホームから引き離され、何処か全く親しみの無い領域へと吹き飛ばされるのでしょうか?
シンボルのオリジナル版では、この度数は単に 『谷間を襲う嵐』 というシンプルな表現となっています。 谷間、谷合・・・深い山の谷合・・・断崖絶壁のように急峻な形態を持つ地学的構造。その底には多くの場合、やがては大きな河となる、小さな"水"(感情?)の流れが生じている。 嵐・・・Stormとは、大気(または場を支配する雰囲気?)の攪乱現象、または心理的な興奮や情熱の激しいほとばしり・・・( カッコ内を除き、B.ボヴィ版より)。 このシンボルでは極端な地形の中で、極端な気象が生み出されています。谷底の小さな水の流れは、逆巻く濁流となって山肌に地滑りを起こすかもしれません。
ここで大切にしたいのは、今経験している物事の「極端さ」、それが一方の「極性」に傾いていること。それに気付いていることです。 例えば前の度数でちょっと休憩したとしたら、ここで 「起きた事に応じて、起つ」 という経験を強いられるかもしれません。 わたし達が起き上がり、そして一歩踏み出す時。 右が先か左が先か、とりあえず瞬間的にバランスを崩し、また瞬時に軸足を変えてバランスを取り直しながら歩き出します。
とても小さなことだから普段は気にもとめないけれど、わたし達の体はいつも1つの極からもう1つへと、無限のバランスを取りながら存在しています。そして、その中心軸にこそ・・・わたしたちが依って起つ、自分だけの「核」、または「ホーム」が、3次元的(体)にも4次元的(精神)にも、存在しているのではないでしょうか。
わたし達が体験する感情や物事、そして人生。それが、こうしたミクロな時間と動きの相似形で出来ているのだとしたら・・・静止状態から次の行動へと移らねばならない時、ひとは必ず一度はフッとバランスを崩し、ある極を体験するようなシステムがあるのかもしれません。 勿論、いちいちそれに足を取られていれば、身動きどころか、嵐のように狂った動作を永久に続けることになります。でも通常なら、わたし達の普段の動きでそんなふうになってしまうことはありません。
体は多分、知っているのです。だから、蟹座も終盤に来たこの度数では、"こころ" もそれを知らなければならないところに来ています。わたし達が感情的には極端と極端の間を揺れ動く存在だとしても、少なくとも体験の渦中でそれに気付いていること。 もしも「起たねばならない」 時が来たら、どんなに風を受けて飛ばされたとしても、自分の中心軸を探り、そこから周囲を見回すことが出来るように。。
こうしてみると、シンボルに出てくる「谷間」は、やはりわたし達の最後のホーム — 誰も立ち入ることの出来ない、大切で安全な、蟹座らしい 「孤独の領域」 を指しているのかもしれません。 その深い谷底から、蟹座の優しさや愛情、そして自ら成長し、他者を育もうとするエネルギーが生まれてきます。けれど、時が熟せば、そこからは自ずと嵐が生まれます。 それはカルミックなものだとも言えます。けれど、もっと相応しいのは、「脱皮のための自浄作用」という捉え方かもしれません。まるで蟹が脱皮を繰り返すように、荒れ果てた谷間はきっともっと壮大で、真新しいホームへと変わっていくはずだから。。
この新月のサビアン・シンボルでは、心理的にも現実的にも、お休みモードから臨戦態勢へと変化する、なんらかの出来事が示唆されているようです。 折しも水星・天王星は逆行中。その他に冥王星、海王星、カイロン、エリスなども逆行しています。 これは社会的にも、わたし達それぞれのこころの中にも、相当の内圧がかかっているはず。 爆発を体験するひと、嵐を横目にみて風に乗るひと、水に流されるひと、その経験は様々であっても、その想いの奔流は、やがて1つの大きな流れとなって隅々まで伝播していくことでしょう。
★ この新月には小惑星ヘカテがコンジャンクトしています。ヘカテはこの世とあの世の交わる場に立って、十字路を護る者。探求者にとっては、底深いアンダー・ワールドやマジカルな体験へのガイドとなってくれる者。ただし、これには決意と責任がともなうのも事実です。 またヘカテは「成長を促す者」でもあります。今、ヘカテは蟹座と山羊座を結ぶ対向軸の真ん中に立ち、成長への痛みを通してこの十字路を渡る気があるか? と、問いかけているのかもしれません。
★ あいかわらず乙女座のオルクスと海王星はオポジション。4室の海王星は、私達が何か大事なものを失う痛みを感じた時、深いヒーリングとして力を発揮してくれそうです。けれどその反面、もしかするとオルクスが示唆する、 「全体、または家族や一族のサバイバルのために護らなければならない掟」 というプレッシャーを感じて、ちょっと逃げ出したいと感じているかもしれません。同じく魚座で逆行中のカイロンは、木星・セレスのペアとスクエア、火星とはクインカンクス。 自分のこころの中と、周囲の動きとのギャップを感じ、疎外感を持ちやすい配置です。また、自分や他の誰かの中に、鬼とも慈母とも、一種両極に分裂した母性をみてしまうような経験があるのかもしれません。 そうした体験はわたし達を、感情的なサバイバル体験へと導いていきます。 全ては脱皮のために起こっている・・・とでもいうように。。
★ 他にも、メインとなる天王星・冥王星・火星・キラルスのグランドスクエアを筆頭に、沢山のアスペクトがある今回の新月。。けれどやはり一番のテーマは、サビアンシンボルで言い尽くされているのではないでしょうか。 木星はセレスと共に、火星・天王星のオポジションを取り持っています。これもまた、厳しい環境の中にある精神に対し、成長への原動力となって働くでしょう。
★ この新月の後、太陽・月は共にヴォイドとなり、月は午後7時過ぎ、そして太陽に関しては、22日深夜に獅子座入りするまで続きます。わたし自身は普段はあまりヴォイドを気にしたことは無いのですが (自分の体験ではかえって体が軽くなったりするので) 、今回のグランドスクエアの下では、ちょっと要注意の時間帯になるかもしれません。 異常気象、磁気嵐、地震などの可能性、そして感情的な暴風の可能性も含めて、マイ・ホーム&マイ・ワールドの点検・見直しをしておきたいと思います。
最後に、いつもの繰り返しになりますが・・・あらためて、8/8まで続く水星逆行の注意点をあげておきますね。(前にツイートもしたし、シツコイ気もするけど・・・まぁ天王星も一緒に暴れそうなので ^_^;)
★目の前に展開している現実が自分の中でどんな筋書きに変換されていくかを観察する必要/自分が、または他者が作り出す"妄想"に注意!/計画や約束事は流動的になる可能性をアタマにいれておく/高額の買い物は失敗する確率が高い/エゴ的な自己主張は叩かれやすい/誤解・誤認・誤操作などによる事故に注意/精密機器や電子部品の故障などが起きやすい/忍耐力は重要(脊髄反射はNG)/ペース落ちても論理性を大事に/あらゆる種類の見落とし、うっかりミスに注意/物事をいっぺんにこなす時や、特にパターン化した行動が必要な時は意識を集中すべし/約束や計画、仕事はいつもより時間の余裕を・・・
あは。今回もまた、ダイナミック! でもこの蟹座の新月の下で、そっと思ったりします。 こうして、地球の片隅にひっそり生きて死んでいくかもしれない、ちっぽけな自分がここにいる。何故か、ここに生きている。こうして生きた殆どの時間は、やがては跡形もなく忘れ去られていく時間。 それでもほんのひととき、ほんの少しだけ、誰かの役に立ったり笑いあったり、そっと手をとりあったり出来るのだとしたら、それって何て贅沢な人生なんだろう・・・なんて。。(^_^;)
さぁ、ここまできたらこの空中トンネルを、どこまでも行くっきゃありません。太陽が獅子座に入る23日ごろからはまたエネルギーもぐっと変わり、雰囲気もアクティブになってきそうです。それまで、この蟹座で沢山の栄養と勇気をもらって、やわらかに脱皮していきましょう!
★7/19新月 追記
5/15に逆行を開始した金星はその途上、6/6に太陽面を通過。その後金星は双子座6°まで戻って順行となり、現在はエコーフェイズです。 そして7/19〜20、日面通過のときの度数に戻ります。エボリューショナリー・アストロロジーの観点では、ここで人間精神の"regenaration"(復活・再生・新生)が起きた可能性が示唆されています。特に今から明日いっぱい、そしてもしかしたら7/31に逆行開始地点双子座23°に戻って天秤座の土星とトラインになるまでの間は、瞑想やフォーカスに慣れた方ならそのエネルギーを一種の至福感として感じるチャンスがあるかもしれません。調子の良いときに試してみて下さい。
have a great trek!!!★
hiyoka.(^_^)
新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。 ではでは今月も行ってみます!(^_-)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※7/19 文末に金星について追記しました。
★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで13:42前後、北海道周辺で13:49前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は13:24前後、沖縄周辺では12:54前後に 蟹座 26°54’ で新月となります。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
------------------------¨°☆¤☆„¸○¸„☆¤☆°¨--------------------------
Sabianシンボルによる【新月がもたらすテーマと挑戦・7/19~8/17】
*ここでは有名なデーン・ルディアー版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使っています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。
【太陽・月 蟹座 26°~27° 】
"Contentment and happiness in luxury, people reading on davenports"
→ 贅沢さに満足と幸福感を覚えながら、長椅子で読書する人々
↓
"A storm in a canyon"
→ 谷間を襲う嵐
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★休養とリラックスの必要、または
→★快適な場で何もせず寝ていたいという願望
→★ひたすら心地良いものや幻想に慰めを見出す、逃避願望を満たす
→★動きが滞る感覚
→★自分の中や身近に両極端な意見や行動の現れを見る
→★突然の攻撃や圧倒的な力の前に膝を屈する経験
→★「隠れ家」の必要性、または他者の「安全地帯」に踏み込む行為
→★内的な心の嵐、または外的な事件によって突然何かから解放される
→★慣れない領域へ"持って行かれる"経験
→★些細なことが積み重なって大きな変革へと繋がる可能性・・・→
★エネルギーのポイント:
「 ピークと谷底」 「 防御と解放 」
天王星・冥王星の正確なスクエアから3週と少し経ち、わたし達は今、大きな渦の真っただ中。どちらを向いても何を見ても、流動的でダイナミックな流れを感じます。
関東・東海まで梅雨は明けたそうですが、お天気はまだ不安定な感じが続いています。このところずっと太陽活動や磁気嵐も盛んで、体調にきているひとも多いのではないでしょうか? 今年は疲労の出方がいつもの年とは違う・・・なんて感じたら、常日頃からこまめに休養をとるようにしてください。天王星・冥王星スクエアが織りなす山あり谷ありの強力なエネルギーは、影響を及ぼす時間が数年にわたる長さのため、鋭敏な人にとっても徐々に空気のように当たり前の感覚に近くなってくると思います。 でも今、わたし達は長い創造のトンネルに入ったばかり。 意識する・しないにかかわらず、わたし達の心身は休みないストレスに曝されています。
エボリューショナリー・アストロロジー的な観点から大きく言ってしまえば、これは人類全体の進化へのプレッシャーと言ってしまっても良いのかもしれません。 でも、日々の生活の中で実際に 『おぉ!人類は進化してるぜベイベー♪』 的な直覚を持てる機会がどれだけあるでしょう? ・・・それにはまず、十分に世の中の雑事から離れ、静謐な集中力の中で、自分の深奥に潜む井戸の底からじっと宇宙をのぞき込めるような環境に身を置くことが必要かも? そんなの、普通は無理だと思います。 それに、そういう場に運良く行けたとしても、本当にそんなこと出来るでしょうか? 多分、今のわたし達の殆どが、目先の現実の中で対応すべきことに追われ、懸命にならざるを得ないのではないでしょうか。 そして、そのこと自体を通して、心的(または霊的)エネルギーを、エゴの関知出来ない領域で知らないうちに蓄積し、それが相互作用しながら、集合体としての進化へと繋がっていくようなシステムがあるのかもしれません。
だから、去年よりずっと強力に、絶え間なくかかるストレスの負荷に耐えながら、この長い変革期を笑って過ぎ越していくために・・・ 楽しんで、休んで、がんばって、休んで。。時には一歩踏み出してよろめきながらも、少しずつ少しずつ、こころと体を慣らしていきたいと思います。
*7/18_新月前日の朝焼け
ということで今回のテーマは、心地良く、ちょっと贅沢な環境で好きなことをして楽しむ風景がまず出てきますねw。この贅沢は、物質や金銭的なものだったり、人によっては時間だったり、様々です。。新月の度数は26°台も終盤なので、最初のシンボルのテーマはもう十分味わっているひとも多いんじゃないでしょうか。もしかしたら今の感じだと、積極的にバカンスを遊んで楽しい!というよりは、どちらかというと 「息切れ」 に堪らなくなって、しばし休憩・・!みたいな感じのひとも多いかもしれません。
今回は蟹座の新月なので、自分にとって一番安らぐ場所、いつでも帰っていける安全な場所としての「家庭」、「ホーム」がハイライトされます。 あなたにとって一番安心できる「ホーム」は何処にあるでしょう? とりあえず家庭が一番!という人もいれば、家族や身近な環境に問題を抱えている人などは 「ひとりになれる場所」 が一番!だったりします。わたし達がそのどちらであるにせよ、ここで一度、日々の小さな闘いから身を引いて、世の中の喧噪と自分との間に境界線を引く必要がありそうです。
そして、その中で、ひたひたとわき起こってくる一種の逃避願望。習慣の中で、日々の義務の中で、普段から気付かずに自分を抑え込んでいればいるほど、そのエネルギーはどこかで突出してきます。これ、多分本当に多様な形でもう出てきているのではないでしょうか?
今回のサビアン・シンボルではとてもリッチな環境で何の心配もなく好きな読書にふける人々が出てきます。 そう、ここでの鍵は「何の心配も無い状態」 「何にも追われることの無い状態」です。 そして、その「安心」が「贅沢」によって保証されている・・・そんな光景です。 このシンボル、とても多くのことをわたし達に問いかけてきます。
どんな心配からも護られ、時間も無限に使える自由さえあれば・・・アレだってコレだって出来るかもしれないのに! ・・・そんなふうに思ったこと、ありませんか? で、その後に続くのは大抵の場合、「でも、自分の現実はそうじゃないしなぁ。。」という感覚。または、「今時そんな事が出来るのは一部の特権階級だけさ!」とかだったり....(^_^;)。
けれど、わたし達が本当の意味で何かを学び、知識を正しく取り入れることが出来るのは、「安全」 「安心」 な環境あってこそだと思います。勿論、日々の闘いの中で学ぶことは沢山あります。でも、そこで取り入れた知識を咀嚼し、智恵に高めていくには、本当に落ち着いたテリトリーに戻り、とりあえず呑み込んだあれこれを血肉にしていく時間が必要です。 特に今の子供達をみると、本当にそう感じます。。
今回のシンボルの光景は、人によって見方が分かれるかもしれません。 寝転んで本を読む姿を「怠惰」とみることも出来ます。 リッチな邸宅の外側で何が起きているのかを想像することすらなく、自分だけの世界に閉じこもり、ただ時間を浪費する姿。 。これは確かに、究極の贅沢かもしれませんねw。
また、シンボルのフレーズに出てくる「満足」という言葉に注目するなら、彼らは今自分が置かれているリッチな状況が満ち足りたものだと十分知った上で、それを味わっているのだと考えることも出来ます。 わたし達って、一度欲望を満たすと次から次へと際限なく欲がふくらんでいきます。けれど足ることを知って、その「今」を、喜びと共に十二分に味わうことは、傍目にどう見えようと決して怠惰とは言えません。外の喧噪から離れ、そして何よりも、他ならぬ自分自身が創り出している数々の心配事からも距離をおいて、好きなことに集中力を発揮している時、わたし達は新しいエネルギーを取り入れることが出来ます。新しい発想や発見は、そんな中から生まれることが多いんじゃないでしょうか?
本当の贅沢って何だろう? 特に最近は、あまり良い意味で使われることが少ない言葉です。。でも贅沢はお金で買えるもの、物質的なものだけではありません。こころと体、身の回りの豊かさ全て。それを否定出来るひとって、いるのかな? そして・・・・・・あなたは今、何かから逃避していますか? もし逃避しているとしたら、そのつかの間のひとときを、十分味わっていますか? 歓びを感じていますか? それとも・・・罪悪感や焦りを感じながら、耽溺しきれずにいるでしょうか? ・・・蟹座の26°には、そんな問いかけが含まれているような気がします。
この度数に対向して支え合う形になる山羊座26°、そのシンボルは「水の精」です。水はわたし達にとって欠くことの出来ない生命の源。 暑い夏のひととき、自分自身にちょっと贅沢な時間を与えて命をうるおすことは、とても大切だと思います。 水は刺激によって生まれる感情を滞りなく流れさせ、新鮮な感性を与えてくれます。 一方、水は怖い側面も持っています。 次から次へと深い淵から立ち現れる、妖艶な水の精。彼女達に誘惑され、水底に引きずり込まれた美少年ヒュラスの神話。。 現実に背を向け、抗いようもなく、あらゆる幻想や妄想に足を取られるのも、わたし達人間です。 うーん、行き着く先は怠惰の水底かしらん? でも……この勝負は多分、最後の最後までわかりません。 だって、もし怠惰に始まりがあるとしたら、それは"人生をすっかり諦める"っていう、究極の贅沢かもしれないんです。。けれど最後の数時間、いえ、数分に迫ったところでパッと水しぶきが上がり、そこに活路を見出すことも可能。それが、生きるってことの面白さなんだと思います。(わたし、しょっちゅう味わってますしw。)
さて。次に待つのは大きなインパクトを持つシンボル、蟹座の27°です。 深い谷間に大嵐が襲ってきます。 切り立った崖がそそり立つ急峻な山中で、大気のエネルギーが暴力的なまでに猛々しく荒れ狂います。 26°で出来てきた豪華な邸宅もまた、この谷合に建っているのでしょうか?
サビアン・シンボルのデーン・ルディアー版では、このシンボルが 『 高級な邸宅が集まる谷間に猛威をふるう嵐 』 という文言に書き変えられて、前の度数の贅沢や安全感覚に対する、因果応報的な色合いを強めています。 例えば、特権階級に対する社会的なカタルシスとも言える、被抑圧者側の暴動。そんな圧倒的な力の前に、これまでしっかりと社会を支えてきたはずの構造と、それに護られてきたひと達が打ち負かされるようなシーン。ルディアーの解説はそんな現象や心的エネルギーを連想させるものです。 これまでにも世界中で次々とこんな動きが起こっていますし、この新月図に形成されている天王星・冥王星・火星(とダークムーン・リリス)そしてキラルス(生命やエネルギーの浪費・無駄な損失)の強力なグランド・スクエアを見れば、実際にこうしたことがもっと凄まじい形をとって起こって来る可能性は十分にあります。
こうした集合的な動きが、"因"に対する"果"、カルミックな現象なのだとすれば、それは肉体的にも、精神的にも、共同体がまったく新しい境地へと進むために通らなくてはならない、ひとつの門なのかもしれません。 けれど、それが十分に過ぎ越されるまでは、関わる全員にとって痛みをともなうものになるでしょう。 これは本質的に勝ち・負けをはるかに超えた問題だからです。誰もがそれぞれに傷を負うことになるでしょう。そのことへの深い理解が相互に生まれた時に初めて、このシンボルでルディアーが言っている、 "rise to the occation (起きた事に応じて、起つ)" という行為が持つ、真の意味が生きてくる・・・わたしにはそんなふうに思えます。
また、わたし達個人のこころの中にも、突然の嵐は起きます。それは圧倒的な力をふるってわたし達を打ちのめすのでしょうか? それとも、抗しきれない風に巻かれて蟹座の居心地のよいホームから引き離され、何処か全く親しみの無い領域へと吹き飛ばされるのでしょうか?
シンボルのオリジナル版では、この度数は単に 『谷間を襲う嵐』 というシンプルな表現となっています。 谷間、谷合・・・深い山の谷合・・・断崖絶壁のように急峻な形態を持つ地学的構造。その底には多くの場合、やがては大きな河となる、小さな"水"(感情?)の流れが生じている。 嵐・・・Stormとは、大気(または場を支配する雰囲気?)の攪乱現象、または心理的な興奮や情熱の激しいほとばしり・・・( カッコ内を除き、B.ボヴィ版より)。 このシンボルでは極端な地形の中で、極端な気象が生み出されています。谷底の小さな水の流れは、逆巻く濁流となって山肌に地滑りを起こすかもしれません。
ここで大切にしたいのは、今経験している物事の「極端さ」、それが一方の「極性」に傾いていること。それに気付いていることです。 例えば前の度数でちょっと休憩したとしたら、ここで 「起きた事に応じて、起つ」 という経験を強いられるかもしれません。 わたし達が起き上がり、そして一歩踏み出す時。 右が先か左が先か、とりあえず瞬間的にバランスを崩し、また瞬時に軸足を変えてバランスを取り直しながら歩き出します。
とても小さなことだから普段は気にもとめないけれど、わたし達の体はいつも1つの極からもう1つへと、無限のバランスを取りながら存在しています。そして、その中心軸にこそ・・・わたしたちが依って起つ、自分だけの「核」、または「ホーム」が、3次元的(体)にも4次元的(精神)にも、存在しているのではないでしょうか。
わたし達が体験する感情や物事、そして人生。それが、こうしたミクロな時間と動きの相似形で出来ているのだとしたら・・・静止状態から次の行動へと移らねばならない時、ひとは必ず一度はフッとバランスを崩し、ある極を体験するようなシステムがあるのかもしれません。 勿論、いちいちそれに足を取られていれば、身動きどころか、嵐のように狂った動作を永久に続けることになります。でも通常なら、わたし達の普段の動きでそんなふうになってしまうことはありません。
体は多分、知っているのです。だから、蟹座も終盤に来たこの度数では、"こころ" もそれを知らなければならないところに来ています。わたし達が感情的には極端と極端の間を揺れ動く存在だとしても、少なくとも体験の渦中でそれに気付いていること。 もしも「起たねばならない」 時が来たら、どんなに風を受けて飛ばされたとしても、自分の中心軸を探り、そこから周囲を見回すことが出来るように。。
こうしてみると、シンボルに出てくる「谷間」は、やはりわたし達の最後のホーム — 誰も立ち入ることの出来ない、大切で安全な、蟹座らしい 「孤独の領域」 を指しているのかもしれません。 その深い谷底から、蟹座の優しさや愛情、そして自ら成長し、他者を育もうとするエネルギーが生まれてきます。けれど、時が熟せば、そこからは自ずと嵐が生まれます。 それはカルミックなものだとも言えます。けれど、もっと相応しいのは、「脱皮のための自浄作用」という捉え方かもしれません。まるで蟹が脱皮を繰り返すように、荒れ果てた谷間はきっともっと壮大で、真新しいホームへと変わっていくはずだから。。
この新月のサビアン・シンボルでは、心理的にも現実的にも、お休みモードから臨戦態勢へと変化する、なんらかの出来事が示唆されているようです。 折しも水星・天王星は逆行中。その他に冥王星、海王星、カイロン、エリスなども逆行しています。 これは社会的にも、わたし達それぞれのこころの中にも、相当の内圧がかかっているはず。 爆発を体験するひと、嵐を横目にみて風に乗るひと、水に流されるひと、その経験は様々であっても、その想いの奔流は、やがて1つの大きな流れとなって隅々まで伝播していくことでしょう。
★ この新月には小惑星ヘカテがコンジャンクトしています。ヘカテはこの世とあの世の交わる場に立って、十字路を護る者。探求者にとっては、底深いアンダー・ワールドやマジカルな体験へのガイドとなってくれる者。ただし、これには決意と責任がともなうのも事実です。 またヘカテは「成長を促す者」でもあります。今、ヘカテは蟹座と山羊座を結ぶ対向軸の真ん中に立ち、成長への痛みを通してこの十字路を渡る気があるか? と、問いかけているのかもしれません。
★ あいかわらず乙女座のオルクスと海王星はオポジション。4室の海王星は、私達が何か大事なものを失う痛みを感じた時、深いヒーリングとして力を発揮してくれそうです。けれどその反面、もしかするとオルクスが示唆する、 「全体、または家族や一族のサバイバルのために護らなければならない掟」 というプレッシャーを感じて、ちょっと逃げ出したいと感じているかもしれません。同じく魚座で逆行中のカイロンは、木星・セレスのペアとスクエア、火星とはクインカンクス。 自分のこころの中と、周囲の動きとのギャップを感じ、疎外感を持ちやすい配置です。また、自分や他の誰かの中に、鬼とも慈母とも、一種両極に分裂した母性をみてしまうような経験があるのかもしれません。 そうした体験はわたし達を、感情的なサバイバル体験へと導いていきます。 全ては脱皮のために起こっている・・・とでもいうように。。
★ 他にも、メインとなる天王星・冥王星・火星・キラルスのグランドスクエアを筆頭に、沢山のアスペクトがある今回の新月。。けれどやはり一番のテーマは、サビアンシンボルで言い尽くされているのではないでしょうか。 木星はセレスと共に、火星・天王星のオポジションを取り持っています。これもまた、厳しい環境の中にある精神に対し、成長への原動力となって働くでしょう。
★ この新月の後、太陽・月は共にヴォイドとなり、月は午後7時過ぎ、そして太陽に関しては、22日深夜に獅子座入りするまで続きます。わたし自身は普段はあまりヴォイドを気にしたことは無いのですが (自分の体験ではかえって体が軽くなったりするので) 、今回のグランドスクエアの下では、ちょっと要注意の時間帯になるかもしれません。 異常気象、磁気嵐、地震などの可能性、そして感情的な暴風の可能性も含めて、マイ・ホーム&マイ・ワールドの点検・見直しをしておきたいと思います。
最後に、いつもの繰り返しになりますが・・・あらためて、8/8まで続く水星逆行の注意点をあげておきますね。(前にツイートもしたし、シツコイ気もするけど・・・まぁ天王星も一緒に暴れそうなので ^_^;)
★目の前に展開している現実が自分の中でどんな筋書きに変換されていくかを観察する必要/自分が、または他者が作り出す"妄想"に注意!/計画や約束事は流動的になる可能性をアタマにいれておく/高額の買い物は失敗する確率が高い/エゴ的な自己主張は叩かれやすい/誤解・誤認・誤操作などによる事故に注意/精密機器や電子部品の故障などが起きやすい/忍耐力は重要(脊髄反射はNG)/ペース落ちても論理性を大事に/あらゆる種類の見落とし、うっかりミスに注意/物事をいっぺんにこなす時や、特にパターン化した行動が必要な時は意識を集中すべし/約束や計画、仕事はいつもより時間の余裕を・・・
あは。今回もまた、ダイナミック! でもこの蟹座の新月の下で、そっと思ったりします。 こうして、地球の片隅にひっそり生きて死んでいくかもしれない、ちっぽけな自分がここにいる。何故か、ここに生きている。こうして生きた殆どの時間は、やがては跡形もなく忘れ去られていく時間。 それでもほんのひととき、ほんの少しだけ、誰かの役に立ったり笑いあったり、そっと手をとりあったり出来るのだとしたら、それって何て贅沢な人生なんだろう・・・なんて。。(^_^;)
さぁ、ここまできたらこの空中トンネルを、どこまでも行くっきゃありません。太陽が獅子座に入る23日ごろからはまたエネルギーもぐっと変わり、雰囲気もアクティブになってきそうです。それまで、この蟹座で沢山の栄養と勇気をもらって、やわらかに脱皮していきましょう!
★7/19新月 追記
5/15に逆行を開始した金星はその途上、6/6に太陽面を通過。その後金星は双子座6°まで戻って順行となり、現在はエコーフェイズです。 そして7/19〜20、日面通過のときの度数に戻ります。エボリューショナリー・アストロロジーの観点では、ここで人間精神の"regenaration"(復活・再生・新生)が起きた可能性が示唆されています。特に今から明日いっぱい、そしてもしかしたら7/31に逆行開始地点双子座23°に戻って天秤座の土星とトラインになるまでの間は、瞑想やフォーカスに慣れた方ならそのエネルギーを一種の至福感として感じるチャンスがあるかもしれません。調子の良いときに試してみて下さい。
have a great trek!!!★
hiyoka.(^_^)
July 15, 2012
レイモンド・メリマン 週間コメント 7/16 【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2012年7月16日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また merriman.jpさんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の * は翻訳者によるものです)
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【お知らせ】
※来週、7/23日付けのコラムは都合によりお休みする予定です。m(_"_)m
※ 今週は≪ 長期的考察 ≫は休載となっています。
≪ 先週を振り返って ≫
先週は、太陽・月のコンビネーションの中でもおそらくは最も喜ばしいフォーメーションの1つによって締め括られた。この組み合わせは毎年起こる。それは太陽が蟹座に位置すると同時に、月が牡牛座を進行する時だ。これが、水曜遅く( 東部夏時間 )から金曜にかけて起こった。この太陽・月の織りなす時間帯は、より大きな背景として起きているジオコズミックな嵐 — 天王星・冥王星スクエアとそれに加わった火星のTスクエアの只中に忽然と生まれた、とても平和で静かなひと時のようなものだ。
ところで嵐の中心に横たわる静けさに還ってみると… 蟹座の太陽は家族、父・母、娘・息子、孫などといった血縁関係、そしてはるか昔に遡る、心の奥底からの絆 … 等々と関係している。月は蟹座を支配するので、今月は月がどこにあろうと — 太陽が蟹座に滞在する間は — 家族をテーマとした繋がり、または思い出を強調してくる。そしてその色合いは、その時々に月が滞在中の星座宮が持つ原理に沿ったものとなる。
例えば月は蟹座を支配するが、牡牛座ではイグザルト(高揚)するため、一般的にみて優しく親切だ。だから、毎年6/20~21から7月後半部(7/21~22)にかけての2~3日間、太陽が月の支配宮である蟹座を進行するのと同時に月が牡牛座に滞在してイグザルトする、とイメージしてみて欲しい。この2~3日間が、ちょうど7/11~13に起こったわけだ。そして株式と貴金属の両市場とも、*"19回目の神経衰弱 " からひと息ついて、木曜には再びそれぞれが一旦下落をみせたものの、結局その日遅くから金曜を通して持ち直しから好調な反騰となり、ソフトランディングを果たす形となった。
月自体とそれが支配する星座宮である蟹座は、家族と家庭、そして古い過去からの絆との関連を持つ。そして月が、楽しみと強力な価値観を体現する牡牛座に滞在する時、それはエレクショナル・アストロロジーの観点から見て、家庭と家族、過去と未来に関することならどんな事にも良好な時期だ。
アストロロジーの基本原理に基づいて何らかの計画を立てる時は、1つだけ覚えておくといい。新居に移転するにあたって良い日を選ぶ際、もし広い範囲の期間から選択出来るなら、1年の内で太陽が蟹座に、そして月が牡牛座に在る2~3日間を選ぶよう最善を尽くすことだ。私のアストロロジーへの理解に依れば、これは住まいを新しくするには最高の時だ。特に今現在、時を同じくして金星(牡牛座の支配星、つまりは牡牛座に滞在する月の*ディスポジター)が木星とコンジャンクトしているのでなおさら好ましい。これもまた「幸運」のコンビネーションなのだ。
市場について言えば、先週木曜、蟹座に太陽が在って月が牡牛座に入場した時、私達は株式市場が好ましいソフトランディングを果たしたのを目撃した可能性はある。下値支持線は維持され、市場は週の終わりを好調な反騰で飾った。だが今週初めに、これにほんの少しでも近いような動きを見られるかどうかといえば、私にはそれほど確信が無い。
≪ 先週のベストトレード ≫
先週は私達がトレードする殆どの市場で新たなポジション取りは無かった。既に保持しているポジションには通貨も含まれている。例えばデイリー・リポートでは、ポジショントレーダーと積極的なトレーダーの双方ともに、先月終盤ユーロが1.2700の時からショートしていて、7/13金曜現在1.2171まで下落が続行していることから上々の結果となっている。
先週はウィークリー・リポートでもナスダック100(NQU)のe-mini9月限でナイストレードが出来た。『 ポジショントレーダーはショートを保持してストップロスを2655より少し上または週のサポート付近に置く。木曜、2582か機会があればそれ以上で手仕舞い。木曜までは待機し、その時週の新安値をつけた時のみ手仕舞いする。』週の高値は2625だった。それが木曜には下落して、良いタイミングで週の新安値2516をつけた。その日の引けでは2537をつけている。このポジションでも好調に利益をあげることが出来た。ポジショントレーダーはウィークリー・リポートに沿って2週ほど前からスイスフランとユーロ/円をショートしていて、手仕舞いポイント寸前まで来ている。
※このコーナーの訳文は細かいニュアンスを省略しています。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
7/17、ヘリオセントリックの水星が、射手座で繰り広げたその "発作" を終える。この日はまた、火星が冥王星とスクエアを形成し、木星とはトラインになる。翌日には火星が天王星とオポジションを形成、これは先週言及したアーチ・クロフォード言うところの『 クラッシュ・サイクル 』の一部だ。金曜引け後に月が親和的な領域である牡牛座を離れ、今週のスタートに向かって、ちょっとイカレて激しく理不尽な才気に彩られた双子座( 水星・天王星共に逆行状態 )に歩を進めることを考慮すれば、急激なリバーサルが再び起こる可能性がいかにも高い。だがそれは、週末の7/21を頂点に木星が天王星にセクスタイル(60°/吉角)となることから、迅速に踵を返して再び生還するかもしれない。
現在、天上では多くの物事が進行している。それは天王星・冥王星が都合7回起こるスクエアの内、最初の1回を6/24に形成して以来、初の惑星によるトランスレーションだ。だが皆さんもおわかりのように、現在展開している惑星間コンタクトの性質は、スペクトルの両端に分かれている。その半分は矛盾したドラマが満載で、他の半分は驚くほどのグッドニュースや発展性に満ちている。こんな時、金融市場は通常、ホイップソー( whip-saws/鋸歯のようにギザギザな価格の動き )として知られる、短期間での大きな価格変動という形で反応する。今週は*ホイップソーに要注意だ。また事故には気をつけねばならない。何故なら火星と天王星が共に働く時は常に、大自然かあるいは人間の攻撃性による予期せぬ危機が訪れる時期となり得るからだ。それは反逆の時であり、他者とやり取りするにあたっては、何としても衝動的な行動は避けたほうが賢明な時間帯だ。
訳文ここまで
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ってことで(?)今回もひと休み用に…Happy 50th Anniversary!(^_^)
『 19th Nervous Breakdown - The Rolling Stones (HQ) 』
後半はブライアン・ジョーンズが動いてる60年代の映像が入っています。
レイモンド・メリマン・コラム 2012年7月16日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また merriman.jpさんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の * は翻訳者によるものです)
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【お知らせ】
※来週、7/23日付けのコラムは都合によりお休みする予定です。m(_"_)m
※ 今週は≪ 長期的考察 ≫は休載となっています。
≪ 先週を振り返って ≫
先週は、太陽・月のコンビネーションの中でもおそらくは最も喜ばしいフォーメーションの1つによって締め括られた。この組み合わせは毎年起こる。それは太陽が蟹座に位置すると同時に、月が牡牛座を進行する時だ。これが、水曜遅く( 東部夏時間 )から金曜にかけて起こった。この太陽・月の織りなす時間帯は、より大きな背景として起きているジオコズミックな嵐 — 天王星・冥王星スクエアとそれに加わった火星のTスクエアの只中に忽然と生まれた、とても平和で静かなひと時のようなものだ。
ところで嵐の中心に横たわる静けさに還ってみると… 蟹座の太陽は家族、父・母、娘・息子、孫などといった血縁関係、そしてはるか昔に遡る、心の奥底からの絆 … 等々と関係している。月は蟹座を支配するので、今月は月がどこにあろうと — 太陽が蟹座に滞在する間は — 家族をテーマとした繋がり、または思い出を強調してくる。そしてその色合いは、その時々に月が滞在中の星座宮が持つ原理に沿ったものとなる。
例えば月は蟹座を支配するが、牡牛座ではイグザルト(高揚)するため、一般的にみて優しく親切だ。だから、毎年6/20~21から7月後半部(7/21~22)にかけての2~3日間、太陽が月の支配宮である蟹座を進行するのと同時に月が牡牛座に滞在してイグザルトする、とイメージしてみて欲しい。この2~3日間が、ちょうど7/11~13に起こったわけだ。そして株式と貴金属の両市場とも、*"19回目の神経衰弱 " からひと息ついて、木曜には再びそれぞれが一旦下落をみせたものの、結局その日遅くから金曜を通して持ち直しから好調な反騰となり、ソフトランディングを果たす形となった。
*イグザルト:惑星は滞在する星座宮によって影響力の強弱やニュアンスが変化すると言われる。これを「ディグニティ/品位」といい、イグザルトは主に惑星の調和的な面が強化される。(機嫌が良い…的な)エレクショナル・アストロロジー( 幸先の良い日付を選択する技術に基づいたアストロロジー )に関心を持つ向きのために言うなら、1年の内でこの1~3日間ほど転居に向いている日は思い付かない。そこで私は引っ越しを敢行したが、その結果移動は比較的順調に運んだ。
*19th nervous breakdown(19回目の神経衰弱):1966年にヒットした、ザ・ローリングストーンズの楽曲タイトル。(この曲名をわざわざ使ったのはリフレインのHere it comes,,,♪もさることながら、7/12がストーンズの初ギグから50周年の記念日だったことから同時代のロックファンとして敬意を表したのかも。。)
月自体とそれが支配する星座宮である蟹座は、家族と家庭、そして古い過去からの絆との関連を持つ。そして月が、楽しみと強力な価値観を体現する牡牛座に滞在する時、それはエレクショナル・アストロロジーの観点から見て、家庭と家族、過去と未来に関することならどんな事にも良好な時期だ。
アストロロジーの基本原理に基づいて何らかの計画を立てる時は、1つだけ覚えておくといい。新居に移転するにあたって良い日を選ぶ際、もし広い範囲の期間から選択出来るなら、1年の内で太陽が蟹座に、そして月が牡牛座に在る2~3日間を選ぶよう最善を尽くすことだ。私のアストロロジーへの理解に依れば、これは住まいを新しくするには最高の時だ。特に今現在、時を同じくして金星(牡牛座の支配星、つまりは牡牛座に滞在する月の*ディスポジター)が木星とコンジャンクトしているのでなおさら好ましい。これもまた「幸運」のコンビネーションなのだ。
*ディスポジター:ある惑星が滞在する星座宮の支配星をその惑星のディスポジターと言う。ディスポジターを順番にピックアップしていくことでエネルギーの流れと作用を見ていく。ちなみにミューチュアル・レセプションはディスポジタ—同士の関係となる。さて、こうした事を持ち出すのも、これから先いよいよ水星が7/14~8/8まで逆行を開始するにあたり、皆さんはこれに関してイヤと言うほど耳にすることになるからだ。この時期は、ちょうど「誤解」が生じる時に起こるような、物事の理解における「方向転換」と相関する。だからこれ単体だけでも十分、マトモとは言いがたい期間だ。だが、この時期は特に常軌を逸した時間帯となるかもしれない( 月が牡牛座を離れる7/14土曜日以降 )。何故なら同じ日の7/14、*天王星もまた逆行に転じるからだ。これは水星の逆行よりもっと狂気じみる可能性がある。こうして2惑星はひたすら互いを刺激し合ってもっと素晴らしい才気を目指し、そしておそらく場合によっては、過剰に刺激された思考が … 非合理的で混沌とした状態にまで行き着くかもしれない。いやそれどころか、もっと凄いことになる可能性もある。
*天王星逆行開始:日本時間では13日夕刻何故なら、1)天王星は最近冥王星と正確なスクエアを形成している 2)この山羊座の冥王星は、天王星が境界線を逸脱し過ぎたと見るや、毎回怒って叩きのめす 3)7/17~18(火曜と水曜)、火星が天王星とオポジションを形成しつつあり、冥王星とのTスクエアになる。 そこで天王星が攻撃性を発揮して境界を逸脱するや、その後すぐに再び冥王星がなだれ込んで天王星の尻を蹴飛ばす、という筋書きが予想される。そしてこれは実際土曜の夜遅くから始まって火曜の朝まで続くが、その時月は双子座を進行中で、その双子座は天王星と同じ日に逆行に転じた水星が支配する星座宮だ。おやおや、今これを書いている牡牛座の月の下と双子座の月の下では、物事は何と敏速に変化してしまうことか。もし瞬きでもしようものなら、あなたは変化する物事それ自体、あるいは何か鍵となる重要な様相を見逃してしまうかもしれない。
市場について言えば、先週木曜、蟹座に太陽が在って月が牡牛座に入場した時、私達は株式市場が好ましいソフトランディングを果たしたのを目撃した可能性はある。下値支持線は維持され、市場は週の終わりを好調な反騰で飾った。だが今週初めに、これにほんの少しでも近いような動きを見られるかどうかといえば、私にはそれほど確信が無い。
≪ 先週のベストトレード ≫
先週は私達がトレードする殆どの市場で新たなポジション取りは無かった。既に保持しているポジションには通貨も含まれている。例えばデイリー・リポートでは、ポジショントレーダーと積極的なトレーダーの双方ともに、先月終盤ユーロが1.2700の時からショートしていて、7/13金曜現在1.2171まで下落が続行していることから上々の結果となっている。
先週はウィークリー・リポートでもナスダック100(NQU)のe-mini9月限でナイストレードが出来た。『 ポジショントレーダーはショートを保持してストップロスを2655より少し上または週のサポート付近に置く。木曜、2582か機会があればそれ以上で手仕舞い。木曜までは待機し、その時週の新安値をつけた時のみ手仕舞いする。』週の高値は2625だった。それが木曜には下落して、良いタイミングで週の新安値2516をつけた。その日の引けでは2537をつけている。このポジションでも好調に利益をあげることが出来た。ポジショントレーダーはウィークリー・リポートに沿って2週ほど前からスイスフランとユーロ/円をショートしていて、手仕舞いポイント寸前まで来ている。
※このコーナーの訳文は細かいニュアンスを省略しています。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
7/17、ヘリオセントリックの水星が、射手座で繰り広げたその "発作" を終える。この日はまた、火星が冥王星とスクエアを形成し、木星とはトラインになる。翌日には火星が天王星とオポジションを形成、これは先週言及したアーチ・クロフォード言うところの『 クラッシュ・サイクル 』の一部だ。金曜引け後に月が親和的な領域である牡牛座を離れ、今週のスタートに向かって、ちょっとイカレて激しく理不尽な才気に彩られた双子座( 水星・天王星共に逆行状態 )に歩を進めることを考慮すれば、急激なリバーサルが再び起こる可能性がいかにも高い。だがそれは、週末の7/21を頂点に木星が天王星にセクスタイル(60°/吉角)となることから、迅速に踵を返して再び生還するかもしれない。
現在、天上では多くの物事が進行している。それは天王星・冥王星が都合7回起こるスクエアの内、最初の1回を6/24に形成して以来、初の惑星によるトランスレーションだ。だが皆さんもおわかりのように、現在展開している惑星間コンタクトの性質は、スペクトルの両端に分かれている。その半分は矛盾したドラマが満載で、他の半分は驚くほどのグッドニュースや発展性に満ちている。こんな時、金融市場は通常、ホイップソー( whip-saws/鋸歯のようにギザギザな価格の動き )として知られる、短期間での大きな価格変動という形で反応する。今週は*ホイップソーに要注意だ。また事故には気をつけねばならない。何故なら火星と天王星が共に働く時は常に、大自然かあるいは人間の攻撃性による予期せぬ危機が訪れる時期となり得るからだ。それは反逆の時であり、他者とやり取りするにあたっては、何としても衝動的な行動は避けたほうが賢明な時間帯だ。
一歩踏み出す前に、まず考えることをお薦めする。
* "whipsaw" には買ったら天井、売ったら底という往復ビンタ状態に見舞われる、という意味もある。
訳文ここまで
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ってことで(?)今回もひと休み用に…Happy 50th Anniversary!(^_^)
『 19th Nervous Breakdown - The Rolling Stones (HQ) 』
後半はブライアン・ジョーンズが動いてる60年代の映像が入っています。
July 08, 2012
レイモンド・メリマン 週間コメント 7/9 【金融アストロロジー】
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レイモンド・メリマン・コラム 2012年7月9日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また merriman.jpさんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の * は翻訳者によるものです)
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≪ 先週を振り返って ≫
たった一週間という時間の流れが何という違いを生み出したことか。言ってみれば、天王星・冥王星スクエアの下では2〜3日おきに物事の様相がくるくると変わるように見える。何も確固としたものは無い。今日素晴らしく見えたものの全てが、明日には突如としてそんなに良くないと見えてくる。そして今や崩壊寸前かとみれば、何やら驚くべきことが持ち上がり、突如として再び、何もかもが有望にみえだす。大抵の場合は。これこそ、天王星・冥王星の112年〜147年の周期において、今から2015年3月まで効力を発揮する最初の1/4サイクルの下で繰り広げられる、人生が辿るであろう姿だ。それは多くの驚愕やねじれ、そして突然の変化という側面で成り立っている。だがもし皆さんが去年来このコラムを読み続けておられたなら、こんな事は驚くに値しないだろう。とはいえ、私達は今特筆すべき、そして大いに興味をそそられる天体模様の中に在ることは事実だ。
天体模様といえば…冥王星が他の遠い惑星(天王星のような)とのハードアスペクトに含まれる時は常に、厳しい気象条件による作物被害の可能性が急上昇する。米国の記録的な暑さは穀物市場を爆発させ、大豆は1ブッシェルあたり16.60とこれまでの史上最高値を試し、トウモロコシはブッシェルあたり7ドル以上に、小麦はブッシェルあたり8ドル以上を再び記録した。冥王星はまた、生命や財産喪失の脅威とも関わっている。コロラドの山火事では多くの人々が住む家を失った。また暴風による停電のため、熱波のさなか、全米のあらゆる所で多くの人々が猛暑の日々に電気無しの生活を余儀なくされている。
世界の株式市場では、6/4に始まったホットな反騰が7/5まで続いた。アジアからヨーロッパ、そしてアメリカ大陸に至るまで、多くの株式指数が10%以上騰がったが、その要因の大半は、ヨーロッパの政治指導者と銀行がスペインとユーロを救うための基本的合意に達したという先週の発表を受けてのものだった。しかしながら、過去のコラムで指摘したように、こうした合意は天王星・冥王星スクエアの下でなされたのみならず、木星・海王星スクエア、そして金星、土星両惑星の方向転換の下でなされたことでもあった。つまり一度その細部を精査すれば、自ずと異なる解釈の可能性が出てくるということだ。案の定、その詳細が理解されてくるにつれて、先週末までに何もかもが急激にひっくり返った。そこには当時皆が思ったような話は何も無かったのだ。世界中の株式指数が下落したばかりか、ユーロ通貨もまた下落した。実際、ユーロはその前の週終盤に1.2700を試した後、7/6金曜には1.2258まで下がって2年ぶりの安値を記録した。それに加えて金、そして銀もまたその上昇分の多くを失ったが、それでも未だに6/28につけた安値より十分高い値を維持している。
≪ 先週のベストトレード ≫
先週はホリデイウィークであり、加えて木曜は私がヨーロッパから米国に戻る移動日だった。そんな訳で、それほど多くのトレードは遂行していない。だがおそらく一番上手くいったトレードはTノートだったろう。私達は2〜3週間前からTノートをロングしており、7/2付けの週刊レポートで『 積極的なトレーダーは週のサポート少し下にストップロスを置いてロング。水曜または金曜にもし価格が週の新高値(133/26より上)をつけたら利食いしてショートで入り直す。ストップロスは135より少し上に置く。』 金曜の高値は134/13だったので、買いサイドでは上々のトレードだった。そして現在売りサイドでも上手くいくかどうかを見ているところだ。
*このコーナーの訳文は細かいニュアンスなど省略しています。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
ヘリオセントリック(太陽中心)の水星は7/17まで射手座に滞在する。これは多くの金融市場で非常に大きな価格変動が起きる時間帯であり、特に貴金属、原油、そして通貨市場においてこれが顕著にみられる。
だが、このトランシットにおいて最もドラマチックなパートはまさにその最後の部分か、そこからもう少し後まで続くかもしれない。
7/13金曜、天王星は逆行に転じ、この惑星の特徴である、突然で突拍子もない変化にハイライトを当てることになる。そのまさに翌日、水星も反転して逆行を始めるが、これも天王星とよく似た働きをする。こうした事は、輝かしく未来的な発想を約束するものではあるが、それと同時にコミュニケーション全般において、予期せぬ分裂という奇妙な出来事をももたらす。
またこの間は危険な時期となる可能性もある。何故ならこれは、まるで地球が神経衰弱を患うようなものだからだ(天王星と水星は神経組織と関連しているが、今回の場合は送電網との関連が考えられる)。同じ日の7/14、太陽が土星とスクエアを形成するが、これは遅延、もしくは何らかの喪失のシグナルとなり得る。
だがこれですっかり終わった訳ではない。次の週には火星が天王星・冥王星スクエアとTスクエアを形成(トランスレーション)する(7/17〜18)。火星はこの間、木星ともトラインを形成する。こうしたコンビネーションは株式市場における非常に大きな価格変動のシグナルとなる。
私の同業者、アリゾナ州ツーソンにあるクロフォーズ・パースペクティブスのアーチ・クロフォードは、火星・天王星のペアを 『 クラッシュのシグナル 』 と呼んでいる。私達はすでに先月から、この天王星・冥王星スクエアに惑星がタッチする時、金融市場ではいつも突如としてドラマチックな価格の動きや方向転換が起こるのを目撃してきた。今週後半から来週にかけて、それが再び始まったとしても驚くには値しない。
この7/12〜19という期間を描写するにあたって一番ふさわしい表現を選ぶとしたら、私なら 『 *衝撃と畏怖( shock and awe )』 にするだろう。トレーダーであれば、この天体状況をフルに活かして利益をあげるためには、注意深く機敏でなければならない。大きな変動を頭に入れておくべきだが、それがいつまでも長続きすると期待してはいけない。そして、何があっても楽観してはならない — もしあなたが深いまどろみから突然叩き起こされるような感覚を楽しめるというなら、話は別だが。
≪ 長期的考察 ≫
『 投資銀行家に大手銀行の管理を任すというのは、ネズミにチーズの供給を一任するようなものだ 』 — 英国 ビジネス、企業および規制改革大臣 ヴィンス・ケーブル (2012年7/1、オブザーバー紙に寄せた回想録より)
さぁ例によって例のごとくといった感のある、木星・海王星の金融スキャンダルが持ち上がった。これは天王星・冥王星のお掃除・粛清キャンペーンに絡んで、重大な結末をもたらす可能性を秘めている。
以前 『 The Ultimate Book on Stock Market Timing, Volume 2: Geocosmic Correlations to Investment Cycles (究極の株価タイミング・第2巻/投資サイクルとジオコズミックの相関関係)』 執筆のために、木星が海王星に対してワクシングスクエアを形成した時の歴史を調べていた時、私はある非常にタイムリーな物事に気付いた。木星・海王星が織りなすこのアスペクトは、政府、銀行、そして金融・財務における信頼の裏切り行為との間に強力な相関関係を持っているのだ!
最近起きたいくつかのケースには、米国大統領リチャード・ニクソンを退陣に追い込んだ1974年のウォーターゲート事件、そして1999年7月〜2000年3月にかけて起こったワールド・コムやエンロンなど、ウォールストリートを震撼させた粉飾事件などが含まれる。そこで私は、現行の2012年6/25のケースではどんな金融スキャンダルが起こり得るかと熟考してみたのだが、具体例を思い付くのにそう時間はかからなかった。 そう、バークレイズとJ.P.モルガンだ。
6/29、インターナショナル・ヘラルドトリビューン紙18ページの見出しにこうあった『 JPモルガンのトレード損失、90億ドルに達する見通し 』。 記事は最高経営責任者であるジェイミー・ダイモンに焦点を合わせていた。彼はこの5月、 "The Whale" (鯨)として知られる自社のトレーダーによる、クレジット・デリバティブへの投機の失敗により、20億ドルの損失が出たと発表していた。( 鯨とはまたなんと相応しい名称だろう。なにしろ木星と海王星はそれぞれ "でっかい事" と "海の生物" という意味を持つのだから )。 ダイモンは損失の額についてはちょっとズレていたようだが、これは、木星の誇張しがちな性質が海王星の希望的観測やお花畑の現実乖離といった性格に取り込まれる時はまぁ、よくありがちな事だ。
同じ日、同じ新聞の同じ紙面に、もう1つの見出しが載っていた。『 政界、バークレイズのトップに狙いを定める 』…これは、ロンドンのバークレイズ銀行を率いていた "攻め" のアメリカ人、ロバート・ダイアモンド(ダイモンと良く似た名だ)のことだった。 このバークレイズ銀行に関しては、『 ……自社の利益を下支えするために…ロンドン銀行間取引金利の決定基準に不正に影響を与えようと企てた 』 疑いで捜査中だという発表が行われたばかりだ。
その2〜3日後にロンドン・オブザーバー紙に掲載された、ヴィンス・ケーブルの言葉を再び引用するなら 『 腐敗は蔓延し、堕落は風土病となった……LIBOR(ライボー/銀行同士による貸借時の金利)にまつわるスキャンダルは、バークレイズ・キャピタルの中枢部に巣喰う深刻な堕落行為を実証するものとなり……そして貪欲が生じた。それはボーナス欲しさに突き動かされて不正に売られた、複雑な金融デリバティブ商品だった。 何万もの小企業が、彼ら自身も、また銀行の販売担当さえもその中身を理解していないような商品を、抱き合わせて購入した場合にのみ、銀行融資を受けられるだろうと告げられたのだ。その結果として、多くの有望な企業が倒産に追い込まれた……殆ど聖書にしか出てこないような、こんなモラルの泥沼に直面して、一体どうするべきなのか? 』
この話の中にはまた1つの学びがある。山羊座の冥王星は、牡羊座の天王星が持つ傲慢さや無慈悲なまでの身勝手さを暴くことに歓びを感じるのだ。
そして皆さん、まだこれには先がある。もし皆さんがこの、( 2015年3/17まで続いていく )都合7回にわたる天王星・冥王星スクエアの最初の1回でこれが全て起きていると考えるなら、次に来るものが何かをうすうす感じ取るはずだ。 そしてそれは、私が7/4のインターナショナル・ヘラルドトリビューン紙上の 『 仏警察、サルコジの自宅を強制捜査 』 という見出しに辿り着く前に早くも起きていたことになる。フランスの前大統領もまた、選挙資金集めに関わる違法行為で告発されているようではないか。
さて親愛なる読者の皆さん、知っての通り、私は政府の規制や、より多くの監督官の雇用を支持する者ではない。 何故なら、私はそれが単に民間部門の創造性、革新性、そして生産性を落ち込ませるだけだと信じているからだ。 と同時に私は、金融界のトップに巣喰う貪欲さと腐敗が、どの国の経済にとっても有害で破壊的になり得る — なってきた — こともよく承知している。 実際、どんな経済や(または)市場の崩壊も殆ど常に、大企業が自制心を失うことによって生み出された悪徳商法、または強欲と腐敗を伴って起きてくる。 ともすれば彼らは、法的制裁を避けるために賄賂を贈ることが多い。だがその同じ強欲さや腐敗は、規制当局が権力を持ちすぎて企業のトップに対し同様の賄賂を要求する時にもまた、手に負えない状態に陥る。 これは米国のどんな主要都市においても、多くの小規模企業が、地方自治体の職員を相手にする時にはそうした事実がある、と証言し得るとおりだ。
しかしながら、ファイナンシャル・アストロロジーにおいて、その結論はいたってシンプルだ。 牡羊座の天王星は企業が持つ独立と成功への欲望を代弁する者であるのと同時に、その非情さと貪欲さを体現する者だ。対して山羊座の冥王星は、腐敗と不正行為を白日の下に曝し、自分自身の個人的な利益向上のために法を犯す者達を罰したいという衝動そのものだ。この2つが共に働く時は多くの場合、銀行、企業、そして政府の役人間の共謀関係が暴露され、即座の改革とその結果を出せという、怒りに燃えた大衆の要求へと導かれていく。
牡羊座の天王星・山羊座の冥王星スクエアの第一幕へようこそ。 ご存知のとおり、もし私達が用心深くなければ、このサインは魔女狩りと宗教裁判へと導いていく ( 私はサルコジを思い浮かべているのだが ) 。それは誰の「 敵対者リスト 」にも載らないように、用心しなければならない時だ。 いやもっと重要なことは、何らかの力を保持する者の中で、実際に 「 敵対者リスト 」 を作っているとおぼしき者を白日の下に曝す時なのだ。
山羊座の冥王星が最高の形で顕現する時。* それは他者を力づける時だ。 単に自分と意見が合わないからといって、他者の人生を壊したり、破滅させたりするような時ではない。
訳文ここまで
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終わりにちょっと一休み。。
Marilyn Monroe - "Diamonds Are Girls Best Friend"
* "ダイヤモンドは女の子の大親友" :1953年の映画『紳士は金髪がお好き』の中でマリリン・モンローが歌った有名な曲 "Diamonds Are Girls Best Friend" 。愛よりお金(ダイヤモンド)が一番!という内容の歌詞で、80年代にはマドンナが "Material Girl" のPVでこのシーンのパロディを演じ、2001年の映画『ムーランルージュ』ではニコール・キッドマン演じるヒロインが歌っている。
(実は最初に送られてきた原稿には金融スキャンダルとこのダイヤモンドの歌にかけた、ちょっとしたジョークが含まれていたのですが、訂正便3通目では削られてたのでした。(もしかして女性に気を遣ってたりしてw?)けどせっかく調べたのでオマケに置いておきます。(^_^)
レイモンド・メリマン・コラム 2012年7月9日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また merriman.jpさんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の * は翻訳者によるものです)
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≪ 先週を振り返って ≫
たった一週間という時間の流れが何という違いを生み出したことか。言ってみれば、天王星・冥王星スクエアの下では2〜3日おきに物事の様相がくるくると変わるように見える。何も確固としたものは無い。今日素晴らしく見えたものの全てが、明日には突如としてそんなに良くないと見えてくる。そして今や崩壊寸前かとみれば、何やら驚くべきことが持ち上がり、突如として再び、何もかもが有望にみえだす。大抵の場合は。これこそ、天王星・冥王星の112年〜147年の周期において、今から2015年3月まで効力を発揮する最初の1/4サイクルの下で繰り広げられる、人生が辿るであろう姿だ。それは多くの驚愕やねじれ、そして突然の変化という側面で成り立っている。だがもし皆さんが去年来このコラムを読み続けておられたなら、こんな事は驚くに値しないだろう。とはいえ、私達は今特筆すべき、そして大いに興味をそそられる天体模様の中に在ることは事実だ。
天体模様といえば…冥王星が他の遠い惑星(天王星のような)とのハードアスペクトに含まれる時は常に、厳しい気象条件による作物被害の可能性が急上昇する。米国の記録的な暑さは穀物市場を爆発させ、大豆は1ブッシェルあたり16.60とこれまでの史上最高値を試し、トウモロコシはブッシェルあたり7ドル以上に、小麦はブッシェルあたり8ドル以上を再び記録した。冥王星はまた、生命や財産喪失の脅威とも関わっている。コロラドの山火事では多くの人々が住む家を失った。また暴風による停電のため、熱波のさなか、全米のあらゆる所で多くの人々が猛暑の日々に電気無しの生活を余儀なくされている。
世界の株式市場では、6/4に始まったホットな反騰が7/5まで続いた。アジアからヨーロッパ、そしてアメリカ大陸に至るまで、多くの株式指数が10%以上騰がったが、その要因の大半は、ヨーロッパの政治指導者と銀行がスペインとユーロを救うための基本的合意に達したという先週の発表を受けてのものだった。しかしながら、過去のコラムで指摘したように、こうした合意は天王星・冥王星スクエアの下でなされたのみならず、木星・海王星スクエア、そして金星、土星両惑星の方向転換の下でなされたことでもあった。つまり一度その細部を精査すれば、自ずと異なる解釈の可能性が出てくるということだ。案の定、その詳細が理解されてくるにつれて、先週末までに何もかもが急激にひっくり返った。そこには当時皆が思ったような話は何も無かったのだ。世界中の株式指数が下落したばかりか、ユーロ通貨もまた下落した。実際、ユーロはその前の週終盤に1.2700を試した後、7/6金曜には1.2258まで下がって2年ぶりの安値を記録した。それに加えて金、そして銀もまたその上昇分の多くを失ったが、それでも未だに6/28につけた安値より十分高い値を維持している。
≪ 先週のベストトレード ≫
先週はホリデイウィークであり、加えて木曜は私がヨーロッパから米国に戻る移動日だった。そんな訳で、それほど多くのトレードは遂行していない。だがおそらく一番上手くいったトレードはTノートだったろう。私達は2〜3週間前からTノートをロングしており、7/2付けの週刊レポートで『 積極的なトレーダーは週のサポート少し下にストップロスを置いてロング。水曜または金曜にもし価格が週の新高値(133/26より上)をつけたら利食いしてショートで入り直す。ストップロスは135より少し上に置く。』 金曜の高値は134/13だったので、買いサイドでは上々のトレードだった。そして現在売りサイドでも上手くいくかどうかを見ているところだ。
*このコーナーの訳文は細かいニュアンスなど省略しています。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
ヘリオセントリック(太陽中心)の水星は7/17まで射手座に滞在する。これは多くの金融市場で非常に大きな価格変動が起きる時間帯であり、特に貴金属、原油、そして通貨市場においてこれが顕著にみられる。
だが、このトランシットにおいて最もドラマチックなパートはまさにその最後の部分か、そこからもう少し後まで続くかもしれない。
7/13金曜、天王星は逆行に転じ、この惑星の特徴である、突然で突拍子もない変化にハイライトを当てることになる。そのまさに翌日、水星も反転して逆行を始めるが、これも天王星とよく似た働きをする。こうした事は、輝かしく未来的な発想を約束するものではあるが、それと同時にコミュニケーション全般において、予期せぬ分裂という奇妙な出来事をももたらす。
またこの間は危険な時期となる可能性もある。何故ならこれは、まるで地球が神経衰弱を患うようなものだからだ(天王星と水星は神経組織と関連しているが、今回の場合は送電網との関連が考えられる)。同じ日の7/14、太陽が土星とスクエアを形成するが、これは遅延、もしくは何らかの喪失のシグナルとなり得る。
だがこれですっかり終わった訳ではない。次の週には火星が天王星・冥王星スクエアとTスクエアを形成(トランスレーション)する(7/17〜18)。火星はこの間、木星ともトラインを形成する。こうしたコンビネーションは株式市場における非常に大きな価格変動のシグナルとなる。
私の同業者、アリゾナ州ツーソンにあるクロフォーズ・パースペクティブスのアーチ・クロフォードは、火星・天王星のペアを 『 クラッシュのシグナル 』 と呼んでいる。私達はすでに先月から、この天王星・冥王星スクエアに惑星がタッチする時、金融市場ではいつも突如としてドラマチックな価格の動きや方向転換が起こるのを目撃してきた。今週後半から来週にかけて、それが再び始まったとしても驚くには値しない。
この7/12〜19という期間を描写するにあたって一番ふさわしい表現を選ぶとしたら、私なら 『 *衝撃と畏怖( shock and awe )』 にするだろう。トレーダーであれば、この天体状況をフルに活かして利益をあげるためには、注意深く機敏でなければならない。大きな変動を頭に入れておくべきだが、それがいつまでも長続きすると期待してはいけない。そして、何があっても楽観してはならない — もしあなたが深いまどろみから突然叩き起こされるような感覚を楽しめるというなら、話は別だが。
* "shock and awe":「衝撃と畏怖」2003年のイラク戦争における米国の対イラク軍事戦略を表す言葉
≪ 長期的考察 ≫
『 投資銀行家に大手銀行の管理を任すというのは、ネズミにチーズの供給を一任するようなものだ 』 — 英国 ビジネス、企業および規制改革大臣 ヴィンス・ケーブル (2012年7/1、オブザーバー紙に寄せた回想録より)
さぁ例によって例のごとくといった感のある、木星・海王星の金融スキャンダルが持ち上がった。これは天王星・冥王星のお掃除・粛清キャンペーンに絡んで、重大な結末をもたらす可能性を秘めている。
以前 『 The Ultimate Book on Stock Market Timing, Volume 2: Geocosmic Correlations to Investment Cycles (究極の株価タイミング・第2巻/投資サイクルとジオコズミックの相関関係)』 執筆のために、木星が海王星に対してワクシングスクエアを形成した時の歴史を調べていた時、私はある非常にタイムリーな物事に気付いた。木星・海王星が織りなすこのアスペクトは、政府、銀行、そして金融・財務における信頼の裏切り行為との間に強力な相関関係を持っているのだ!
最近起きたいくつかのケースには、米国大統領リチャード・ニクソンを退陣に追い込んだ1974年のウォーターゲート事件、そして1999年7月〜2000年3月にかけて起こったワールド・コムやエンロンなど、ウォールストリートを震撼させた粉飾事件などが含まれる。そこで私は、現行の2012年6/25のケースではどんな金融スキャンダルが起こり得るかと熟考してみたのだが、具体例を思い付くのにそう時間はかからなかった。 そう、バークレイズとJ.P.モルガンだ。
6/29、インターナショナル・ヘラルドトリビューン紙18ページの見出しにこうあった『 JPモルガンのトレード損失、90億ドルに達する見通し 』。 記事は最高経営責任者であるジェイミー・ダイモンに焦点を合わせていた。彼はこの5月、 "The Whale" (鯨)として知られる自社のトレーダーによる、クレジット・デリバティブへの投機の失敗により、20億ドルの損失が出たと発表していた。( 鯨とはまたなんと相応しい名称だろう。なにしろ木星と海王星はそれぞれ "でっかい事" と "海の生物" という意味を持つのだから )。 ダイモンは損失の額についてはちょっとズレていたようだが、これは、木星の誇張しがちな性質が海王星の希望的観測やお花畑の現実乖離といった性格に取り込まれる時はまぁ、よくありがちな事だ。
同じ日、同じ新聞の同じ紙面に、もう1つの見出しが載っていた。『 政界、バークレイズのトップに狙いを定める 』…これは、ロンドンのバークレイズ銀行を率いていた "攻め" のアメリカ人、ロバート・ダイアモンド(ダイモンと良く似た名だ)のことだった。 このバークレイズ銀行に関しては、『 ……自社の利益を下支えするために…ロンドン銀行間取引金利の決定基準に不正に影響を与えようと企てた 』 疑いで捜査中だという発表が行われたばかりだ。
その2〜3日後にロンドン・オブザーバー紙に掲載された、ヴィンス・ケーブルの言葉を再び引用するなら 『 腐敗は蔓延し、堕落は風土病となった……LIBOR(ライボー/銀行同士による貸借時の金利)にまつわるスキャンダルは、バークレイズ・キャピタルの中枢部に巣喰う深刻な堕落行為を実証するものとなり……そして貪欲が生じた。それはボーナス欲しさに突き動かされて不正に売られた、複雑な金融デリバティブ商品だった。 何万もの小企業が、彼ら自身も、また銀行の販売担当さえもその中身を理解していないような商品を、抱き合わせて購入した場合にのみ、銀行融資を受けられるだろうと告げられたのだ。その結果として、多くの有望な企業が倒産に追い込まれた……殆ど聖書にしか出てこないような、こんなモラルの泥沼に直面して、一体どうするべきなのか? 』
*バークレイズ・キャピタル:バークレイズの旧社名どうするべきか? それを予測するのはファイナンシャル・アストロロジャーにとっては簡単な事だ。 単に山羊座の冥王星にあたってみれば良い。 その解決策とは粛清、処罰、そして排除だ。 ところがそうすると、牡羊座の天王星が踏み込んできて告発された者と一体化し、今度は彼が挑戦的な態度で立ち上がり、やり返す。( さぁ、皆さん牡羊座の天王星の威勢の良さがお好きなのではないかな?) ロバート・ダイアモンドの退陣は英国政界の要求だった。 彼は自分の立脚点 ( さて何だろう? 自分なりの行動原理か? ) に立って反抗し、退陣を拒否した。 さて、これが先週の出来事だ。今週になって、彼は結局、他の幾人かのバークレイズ幹部達と共に退陣した。 だがそれは、事件全体を通してイングランド銀行の共謀があった事を暴露するという脅しを受けてからの事だった。 なんと、この事件は日を追うごとにその闇と汚濁の度合いを増していく。
この話の中にはまた1つの学びがある。山羊座の冥王星は、牡羊座の天王星が持つ傲慢さや無慈悲なまでの身勝手さを暴くことに歓びを感じるのだ。
そして皆さん、まだこれには先がある。もし皆さんがこの、( 2015年3/17まで続いていく )都合7回にわたる天王星・冥王星スクエアの最初の1回でこれが全て起きていると考えるなら、次に来るものが何かをうすうす感じ取るはずだ。 そしてそれは、私が7/4のインターナショナル・ヘラルドトリビューン紙上の 『 仏警察、サルコジの自宅を強制捜査 』 という見出しに辿り着く前に早くも起きていたことになる。フランスの前大統領もまた、選挙資金集めに関わる違法行為で告発されているようではないか。
さて親愛なる読者の皆さん、知っての通り、私は政府の規制や、より多くの監督官の雇用を支持する者ではない。 何故なら、私はそれが単に民間部門の創造性、革新性、そして生産性を落ち込ませるだけだと信じているからだ。 と同時に私は、金融界のトップに巣喰う貪欲さと腐敗が、どの国の経済にとっても有害で破壊的になり得る — なってきた — こともよく承知している。 実際、どんな経済や(または)市場の崩壊も殆ど常に、大企業が自制心を失うことによって生み出された悪徳商法、または強欲と腐敗を伴って起きてくる。 ともすれば彼らは、法的制裁を避けるために賄賂を贈ることが多い。だがその同じ強欲さや腐敗は、規制当局が権力を持ちすぎて企業のトップに対し同様の賄賂を要求する時にもまた、手に負えない状態に陥る。 これは米国のどんな主要都市においても、多くの小規模企業が、地方自治体の職員を相手にする時にはそうした事実がある、と証言し得るとおりだ。
しかしながら、ファイナンシャル・アストロロジーにおいて、その結論はいたってシンプルだ。 牡羊座の天王星は企業が持つ独立と成功への欲望を代弁する者であるのと同時に、その非情さと貪欲さを体現する者だ。対して山羊座の冥王星は、腐敗と不正行為を白日の下に曝し、自分自身の個人的な利益向上のために法を犯す者達を罰したいという衝動そのものだ。この2つが共に働く時は多くの場合、銀行、企業、そして政府の役人間の共謀関係が暴露され、即座の改革とその結果を出せという、怒りに燃えた大衆の要求へと導かれていく。
牡羊座の天王星・山羊座の冥王星スクエアの第一幕へようこそ。 ご存知のとおり、もし私達が用心深くなければ、このサインは魔女狩りと宗教裁判へと導いていく ( 私はサルコジを思い浮かべているのだが ) 。それは誰の「 敵対者リスト 」にも載らないように、用心しなければならない時だ。 いやもっと重要なことは、何らかの力を保持する者の中で、実際に 「 敵対者リスト 」 を作っているとおぼしき者を白日の下に曝す時なのだ。
山羊座の冥王星が最高の形で顕現する時。* それは他者を力づける時だ。 単に自分と意見が合わないからといって、他者の人生を壊したり、破滅させたりするような時ではない。
*山羊座の冥王星の含意として、例えば力(権力)を持つ者が信頼に足る者を識別してその力を分け与え、能力を発揮させたり、自信を持たせて自助努力を促す、といったことが挙げられる。
訳文ここまで
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終わりにちょっと一休み。。
Marilyn Monroe - "Diamonds Are Girls Best Friend"
* "ダイヤモンドは女の子の大親友" :1953年の映画『紳士は金髪がお好き』の中でマリリン・モンローが歌った有名な曲 "Diamonds Are Girls Best Friend" 。愛よりお金(ダイヤモンド)が一番!という内容の歌詞で、80年代にはマドンナが "Material Girl" のPVでこのシーンのパロディを演じ、2001年の映画『ムーランルージュ』ではニコール・キッドマン演じるヒロインが歌っている。
(実は最初に送られてきた原稿には金融スキャンダルとこのダイヤモンドの歌にかけた、ちょっとしたジョークが含まれていたのですが、訂正便3通目では削られてたのでした。(もしかして女性に気を遣ってたりしてw?)けどせっかく調べたのでオマケに置いておきます。(^_^)
July 03, 2012
●7/4の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
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満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのか を、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。
【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで04:10前後、北海道周辺で04:17前後、関西方面は03:52前後(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で03:23前後に 山羊座12°13’で満月となります。
* 今回のベースとなる新月のテーマについてはココとココをご覧ください。
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サビアン・シンボルによる【満月のテーマ】 7/4~7/18
*ここではデーン・ルディアー版ではなく、透視家エルシィ・フィーラーのオリジナル・フレーズをマーク・エドモンド・ジョーンズがノートに書き取ったオリジナル版のサビアン・シンボルを使っています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。
【月 山羊座12°~13° + 太陽 蟹座12°~13°】
"A student of nature lecturing" + "A Chinese woman nursing a baby with a message"
→「講義している自然学の学生」 + 「メッセージを携えた赤ん坊を養う中国人の女性
↓
"A fire worshipper" + "One hand slightly flexed with a very prominent thumb"
→「拝火教徒」 + 「非常に目立つ親指を持つ1本のわずかに曲げられた手」
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★自分と相手、自分達と相手側との関係で新しいセオリーが必要になる
→★これまで一顧だにしなかったような小さな要素の大切さ
→★器の大きさ、品位が問われる状況
→★見かけに騙されることの危険
→★絶え間ない情報の洪水を聞き分ける必要性
→★物事や人に対してYesとNoを断固として表明する傾向
→★自分と異なる志向や意見を持つ者を攻撃する
→★こうあらねばならぬという価値観による視野狭窄
→★理性と情緒のバランスを学ぶ
→★自分の決意の本性を見抜く必要性
→★最後までやり抜く意志
→★自分の内部で起きた対立が外界に投影される仕組みを見抜く
→★火の情熱、そして流れに預けるしなやかさの獲得 → ・・・・
★エネルギーのポイント:
『 舵を取りながら一歩踏み出す 』
『 切っていく 』
さて今回の満月。テーマ自体は天王星・冥王星スクエアを背景にこの前の新月を引き継いで、6月から続いている様々な問題に懸命に対処していく感じです。でも、ひとつだけ大きく雰囲気を変えるものがあるとすれば、火星が去年11月以来続いた乙女座の行程を終えて、天秤座に入ってくることかもしれません。乙女座での火星の逆行、けっこう重苦しく感じていたひとも多いのではないでしょうか。
★カーディナルサインで風性でもある天秤座に入ってからの火星には、本来のエネルギッシュな動的感覚が蘇ってきそうです。もっとも7/18~19前後は火星が天秤座7°~8°を通るので、天王星・冥王星、それに蟹座のキラルスを入れるとカーディナル・グランドスクエアを形成することに。なので、このあたり、力と力のぶつかり合い的な、あるいは果てしなく分裂していくような、かなり激しいエネルギー生成が予測されます。これは、注意が要りそう。。けれど、それでも今までよりは何かしら動きが見えるというか、意識してみつめてさえいれば、影響を受けたとき「 ははーん、来たな! 」なんて感じ、掴めるかも? この時間帯、特に牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座の7°~8°前後に惑星や感受点を持つひとは、周囲の雰囲気や、それに呼応する自分の心理の流れをよく観察してみてください。 突発事故や暴力的な現象も起こりやすい組み合わせなので、運転や遠出は気をつけて。でもねぇ、ただ怖がっていても仕方ありませんよね。。まずは自分や周囲の状態を観察することから始めましょうか!(^_^)
★その他の要注意日としては、
・手前の7/7~8 には双子座の金星が魚座のカイロンとスクエアに、魚座に入った月も海王星とカイロンに達し、双子座に陣取る木星・セレス・月のサウスノードとのスクエアを強調
・7/14、15、16 あたりは、蟹座の太陽・牡羊座のエリス・天秤座の土星(満月のロード)がTスクエアを形成。冥王星に対して太陽と木星からクインカンクスとクインデチレの変形YODも
・7/13、天王星が滞留から逆行開始。
・7/15の11:35頃、水星が獅子座12°32’で滞留から逆行開始、8/8の15:00頃、獅子座1°25’で滞留から順行へ
・・・うーん、こうしてみると、7月初めから、様々な側面で地球に強いプレッシャーがかかりそうな日が連続していますね。セドナ、ヴァルーナという"水神の逆襲" を暗示する準惑星と土星のアスペクトもまだ背景で発効中。 引き続き、水の事故や水害にも気を付けていたほうが良さそうです。またこんな時は、感情面でのアンバランスや、過去の亡霊からの引き戻そうとする抑圧も考えられます。なので、なるべく余計な荷物を自分から負わず、イザという時のために心身に余裕を持たせておくといいかも。その方が、このウェーブを乗りこなしやすいと思います。また、大地や水の大切さを再考するようなこと、過度の自信や思い込み、楽観を持つことへの警告なども暗示されているようです。そして、気になるエリスの存在…。この期間にもし不和の種に気付くようなことがあれば、深い優しさをもってそれに光をあててください。煽りに乗って無用なストレスを周囲に増幅していくようなやり方は今、得策とは言えなさそう。
獅子座の前半部を逆行していく水星もまた、対人関係や仕事面でのエゴイスティックな自己表現の危険性や、楽観的な投機の結果に責任を負うよう促してきます。通常、水星逆行でよく言われる言葉の行き違いによる誤解や事故の増加、決め事の不確定さなどに加えて、頭に入れておきたいと思います。いずれにしてもこのあたり、自分の立ち位置を厳しく見つめなおすことを薦められている・・・そんなエネルギーを感じます。
★双子座の金星・ブラックムーンリリス(&木星・月のサウスノード)、獅子座の水星・ダークムーンリリスから冥王星にYOD、それに絡む魚座の海王星・乙女座のオルクスのオポジション
このYODを受けて、山羊座の冥王星は何かを厳しくカットするようなエネルギーを伝えてきそう。これが何を指すかは、トランシットの冥王星がその人のネイタルでどのハウスに入るかにもよります。例えば人間関係なら、カットするべきは、もう相手との間で不必要になったこだわりや、惰性でしかない会話の在りかたかもしれません。そのひととの関係そのものをカットしたり、別の関係に変革する必要があるのかもしれません。もし第2ハウスであれば、今後に備えてローンやお金の使い方を見直し、価値観を改めて、支出カットを考えるべき時期に来ているのかもしれません。それぞれのハウスが象徴する領域で、終わってしまった抜け殻をひとつひとつ取り除き、掃除する。そんな感じのエネルギーです。
ただ、このアスペクトは同時に、過去の自分、もう今は過ぎ去ったはずの楽しみや歓びの思い出に強く引き戻そうとするエネルギー、理想や幻想のなかに逃げ込もうとする欲望も刺激してきます。これにはナマっぽくてセクシャルな本能からわき起こる、無意識の衝動も絡んでくる感じ。その衝動を自己正当化しながら使ってしまう傾向も考えられます。なので、これをどう扱うかが今後の鍵になるかもしれません。エネルギーであれ、指向であれ、存在するものは否定出来ません。でも、何かを信じる余り、殆ど宗教のようになってしまったり、逆に何もかもに背を向けて、自分だけの世界で古い習慣に耽溺したりする行動は、袋小路に行き着くだけ。そして、その後に待っているのは厳しい現実社会の掟(オルクス)です。
こうした"罠"にはまらないためには、出来るだけその逃避願望を自分自身で意識化していくことだと思います。あ、やってるなぁ・・と思ったら、どうすればそれを現実に引き戻し、クリエィティブな物事に転化していけるか? なんて、ちょっと考えてみるのも良いかもしれません。このエネルギーの下ではたとえ逃避したとしても、どこか溺れきれない矛盾を抱えているはず。それを一度思い切って(宇宙大にでもw)俯瞰してみること、自分の意識の流れを観察してみること、そして何らかの"仕事"に結びつけてみる。大きなことじゃなくて、とても身近で、でも必要な作業とかに。無心になってみる。言い換えれば、一種の"作務"を自分に与えてみる感じかな。また、このエネルギーの下でどうしても過去に引っ張られて苦しいときは逆に 「温故知新」の精神で、古い習慣の中に何か新しく使える要素だってあるんじゃないの?と、探してみるのも1つの手です。その途上で笑えるようなことがあったらぜひ笑い飛ばして。意外とラディカルな転換があるかもしれません。いずれにしても、「どうせ・・・」といういつもの言葉で自分の無意識に蓋をするのだけは、避けたいと思います。
★前回の部分月食(6/4)の度数、射手座14~15°に対して満月図のMC/IC軸がスクエア
これがなんらかの影響を持つかどうかは正直、わかりません。ただ日食・月食共に、あと半年~1年は影響範囲内。金環食でもあった日食はサロス128で、政変に関連を持つのではないかと考えていますが、月食はサロス140のシリーズでした。このサロス140を地震と関連づけて観察している天文研究者も存在するので、このことは一応、頭の隅に入れておきたいと思います。注意期間は満月から約1週間程度ということですが、念のため、次の新月くらいまでは、地震に限らず自然現象の1つの変動期と考えても良いのかもしれません。( ネット上で、この地震説をNASAの発表だとしているツイートやブログの紹介を見かけましたが、これは間違った情報です。発信者はあくまで海外のアマチュア研究家であり、NASAの日食・月食のデータをご自身の研究資料に使っただけです。またご本人も研究はいまだ発展途上であり、注意喚起は有効だと思うが、恐怖を煽るような行為は厳に慎みたいと述べていらっしゃいます。)
さて、この満月チャートをみると、太陽・月の軸は1室と7室。月は2度目の冥王星オカルテーションを終えて、その位置を少し過ぎたあたり。なので、太陽・キラルス組と月・冥王星組のオポジションという感じです。そして、この軸に対して牡羊座の天王星・パラス組がTスクエアを形成。 今回のサビアン・シンボルに出ているテーマは、リアル、バーチャルを問わず、まず身近な人間関係に色濃く影響し、そしてそこにさざめく様々な心模様が、同時に広く社会的な関係にも反映されていく・・・そんな感じの動きになりそうです。
月のサビアン・シンボルを見ると、まず「自然学の学生が講義している」、という光景が出てきます。この世界の森羅万象を研究する、ということは、常に自然界を学ぶ者である、ということ。けれど、彼は学徒でありながら、他のひとに自分が学んだことを教える役割も果たしています。教えられる者と教える者の2つの立場交換。果たして彼は、学ぶ者でありながら教えるという、その役割をうまく果たせるでしょうか? はたして彼に、自分はもう十分何でもわかっている・・・という奢りはないでしょうか? 少なくともそう見せたい、という虚栄心はどうでしょう? それとも彼は、まだ誰も気付かない、新鮮な発見を携えて壇上に上ってくるのでしょうか?
この時、対向する太陽のシンボルには、中国人の女性に抱かれた幼子が出てきます。このシンボルが生まれた1920年代の米国白人社会では、中国からの移民女性はおそらくかなり下層に属したのではないでしょうか。きっと彼女は日々のルーティーンワークに追われていて、その存在はあまり気にされることも無かったでしょう。けれど、彼女が育む幼子は何かメッセージを携えて生まれてきたようです。 それが何なのか、そして、どれだけの時を経ればそのメッセージが明らかになるのかは、まだ誰にもわかりません。生まれたばかりのメッセージは、蟹座の柔らかな腕の中で栄養を与えられ、やがて山羊座の現実に即したカタチに育つ時を待たなければなりません。
それでも今、誰も気付かないところで、確かに新しい何かが芽吹いています。それは、やがては実際に皆がこの世の中で使っていけそうな、何らかの新しい方法論や考え方、視点・・・そんな感じのもの。わたし達は、果たしてそれに気付き、うまく育んでいくことが出来るでしょうか? それには、今までのクセになっていたような物の見方をいったんクリアにしなければならないでしょう。
そして、満月は「拝火教徒」というシンボルに向かっていきます。火を崇める者達。ここでの「火」は、本質的には生命・存在を司る、内なる火そのものです。そして、このエネルギーはわたし達のオーラ内部でそれぞれに翻訳され、物事にしっかりとした形を与えていく情熱となっていきます。ここには、例えそれが何であれ、どうしてもやり抜く、という強い意志や、信じよう、という気持が存在します。そしてここにこそ、このシンボルの挑戦があります。
自分が信じるもの、信じていきたいもの。それを貫くのは良いことだけれど、あまりにそれだけを見つめすぎれば、やがて体は硬直し、身動きがとれなくなるでしょう。何かに固執し過ぎて、他の要素や他の可能性を一切排除すれば、風は止まります。そして火の勢いは衰え、やがて消えてしまうかもしれません。けれど、メラメラ燃えていようと、静かに立ち上る炎であろうと、その火がもたらす"熱そのもの"の中に在る時、わたし達はなかなかそれを感知することが出来ません。
火は、一瞬一瞬の存在です。常に絶え間なく変化する存在です。そして、一瞬後にはまったく新しい何かに成り続けながら、なおも火としてのトータルな存在を維持しています。瞬間・瞬間、ひとつのエネルギーを別の次元に転化しているのだと言ってもいいかもしれません。 火であること、あり続ける状態を維持しながら、常に生まれ変わっていくこと。この、本来の火の性質を、山羊座という、カタチを創っていこうとする地性の性質の中でどう生かしていくのか? これが今回の満月でわたし達に与えられる、一番の挑戦だと言えるかもしれません。
対向する太陽のシンボルは、ちょっと不思議。。。「非常に目立つ親指を持つ1本のわずかに曲げられた手???」 へ、何ソレ? っていう感じもします…w。この親指、例えばfacebookなんかで「いいね!」ってポチっとやる、アレを思い起こしてもらえるといいかも。。 youtubeでは動画やコメントに対して「よくないね!」とか「なんじゃコレは・・!」を意味する下向きの親指も用意されてますよね。あの感じ。そして、少し曲げられた手。。
もしもこの手がピーンと張っていたら、きっと「いいね!」はずっと「いいね!」のまんま。「ダメ!!!」はどこまで行っても「ダメ!!!」のまんま。 でも、適度に力が抜けて少し曲げられた手は、目の前の現実がもたらす流れに機敏に反応して動き、やわらかく軌道修正していくことが出来ます。自分と、そして対峙する相手の内部を片時も休まず流れていく、 『本来は"万物の気"であったものが異なる翻訳機にかけられた結果』 を、同時に感じとり、それによって瞬時に、小さな小さな生まれ変わりを体験していくこと。 真剣に、研ぎ澄ました状態でいること・・・でも何のために? ・・・お互いにとって、より良い現実を創っていくために。 それが本来の意志であり、目的であったはずだから…。
拝火教徒は、火を崇める者です。ここで崇められる火は、わたし達のちっぽけなプライドや感情でもなければ、凝り固まった信条でもありません。ここは山羊座の中盤。ここで崇められる「何か」とは、わたし達「個」の満足感ではなく、自分と相手、そして関わり合う全てのものにとってより良い現実を創り出そうとする、「目的そのもの」です。山羊座は冷たく計算高いところがある・・・なんて言われたりしますが、けっして細やかな感情が無いわけではありません。山羊座という構造の根底には、何かを育み育てる(蟹座)「意志」と、強力な感情の力(蟹座)が隠されています。でも、もし現実が何かを犠牲にせよと要求してくるなら、目的達成のためには自他共に痛みを覚悟する必要がある、その痛みに足を取られてはいけない、と感じるのが山羊座の原型であり、一種の美意識だとも言えます。(だから、もし山羊座が酷薄になるとしたら、それは本来出発点であったはずの温かいハートが何処かの時点で損なわれてしまったり、犠牲にしたものが大きすぎて、痛みに蓋をしてしまった時かもしれません。。)
ここでわたし達は、瞬間瞬間に反応する自分のエゴをクリアにしながら、目的のために自分を捧げていくこと、現実を理解し、柔軟に変わっていくことを要求されます。それが、ここで火を崇めるということ、火と向き合い、シンクロし、本当の意味で相手と向き合う、ということに繋がっていきます。
さて今回の初回天王星・冥王星スクエアでは、牡羊座天王星の順行に対し、山羊座の冥王星は逆行でした。 ジェフリー・W・グリーンは著書『Pluto:Evolutionary Journey of the Soul』の中で、逆行の冥王星を 「どんな状況であろうと決して自分や社会の現状に満足しない魂」 と呼んでいます。 深く静かに潜行しながら、いつも「聖なる不満足感」を持ち続け、内側にふつふつと溜め込んでいる感じでしょうか。内向きになった冥王星は一見しただけではその顕著な働きは捉えにくいのですが、実は最強の底力を持つのだとも言えます。 だから、もしかすると今は牡羊座の天王星の動きの方がわりと前面に出ていて、山羊座の冥王星の真のフォースはもう少し先になってから、やっと実態が表面化してくるかもしれません。ありとあらゆる方向にスパークしていく牡羊座の天王星の刺激によって、ゆっくりと目覚め、意図を育みつつある山羊座の冥王星は、少しずつ、その力を増大させている気がします。
そして7/13には天王星も逆行に転じ、12/14まで続いて牡羊座4°台まで戻ります。一方、冥王星は山羊座6°台終盤まで戻って9/18に順行開始。両惑星が揃って逆行する期間、7/13から9/17までの間は、もしかしたら次の爆発にそなえた準備期間となるのでしょうか。そして初秋に順行を開始する冥王星は、いよいよそこから再び逆襲を仕掛けるのでしょうか。。
山羊座の冥王星はあらゆる「力」の徹底改革を求めて構造そのものを変容させます。牡羊座の天王星は、前線で徹底的に抵抗し予測を超える飛び火を伴って壁を壊そうとします。この2惑星が共に働くことで、一度全てが灰になるのか? それとも厳しい嵐の中で、ある程度のソフトランディングが可能なのか? それはまだ、今この時点では誰にも見えていません。本当に、行き着くところまで行ってみなければ何も見えないのかもしれません。まだまだほんの始まりです。
過去、天王星・冥王星が牡羊座と蟹座でスクエアとなった1930年代には正確な形成が5回ありました。また、この2惑星がコンジャンクションとなった60年代後半には3回の形成がありました。30年代には世界大恐慌があり、政治・経済・社会の激変からドイツではナチスが台頭、アドルフ・ヒトラーという、メディアの政治利用や新しい科学技術を巧みに活かした独裁者が誕生。日本もまた恐慌に苦しみ、1933年には国際連盟を脱退、「昭和維新・尊皇討奸」の旗の下に起きた二・二六事件と呼ばれるクーデター未遂や様々な政変や国際紛争を経た後、1941年、太平洋戦争に突入しました。60年代は若者の抵抗運動や反戦意識が世界規模で鮮明になった時代でした。日本では安保闘争や学生運動が激しい拡がりをみせ、蓄積した"権力"へのあらゆる不満から発展したイデオロギーの激突や、フーテン、アングラなどカウンター・カルチャーの台頭が鮮明になっていきました。また、いざなぎ景気と呼ばれる好況が訪れたのもこの時代です。政治・経済だけでなく、文化、芸術、科学技術面での新しい視点の誕生と発展にもめざましいものがあり、世の中は激しく揺れ動きました。けれど、どちらの時代をみても、社会や人々の価値観の変化が本格的に表面化し、伸展と凄惨な淘汰を経て確固とした変容を遂げたのは、その後の特に数年間だったのではないかと思います。歴史を振り返ると、本当にわたし達も、なにもかもこれからだなぁ・・・と感じます。
そしてその、これからを創っていくための鍵。多分その鍵が回り、新たな扉が開くかどうかは、魚座の海王星とカイロンの2惑星をわたし達がどんなふうに翻訳し、使っていけるか? にかかっているのではないでしょうか。特に魚座の海王星の、理想を喚起しておきながら同時にもわもわ〜っと霧のように拡散させていく性質に深く沈潜していき、やがてその領域を突き抜けていけるだけの、クリアな視座を保っていくことはとても難しいことです。夢気分で手を伸ばせば幻想に取り込まれるだけだし、かといって鋭利な論理性で切り裂こうとしても、まるで亡霊に斬りつけているようなとりとめの無さで手応えは無いのです。自分自身が、もやにも霧にも剣にも左右されない、澄んだ存在になっていくしか・・・多分道はありません。
人間ならみんな抱えているエゴの問題をどう扱っていくのか。これ、人間の心を論じるような分野で昔から様々な試みがされてきたけれど、そう簡単に解決するような問題じゃないですよね。。たとえば、ひとという存在は皆、どこか傷ついてる。だから、それを何かの形で癒していくこともまた必要な行為です。けれど、癒しの世界にも、いつのまにか「甘やかな自己肯定」という名の欺瞞が入り込んできます。夢の世界までは、今の時代なら比較的容易に辿り着けるけれど、万物に繋がっていくそこから先の世界、本当の意味での癒しが存在する世界/空間をかいま見るには、莫大なエネルギーを必要とすることも事実。生まれながらにそのエネルギーを備えているひともいるかもしれません。でも、まだ今の時代は、わたし達の殆どが生きるということの苦闘を通してそのエネルギーを蓄積していくのではないでしょうか。そのことに気付いたとき、そして気付かずに進んでしまったとき、いずれにしても、わたし達はある日慄然とするのかもしれません。 ひたすら明るい出口を求めながら。。人間って本質的には平等のはず。けれど、世の中の立ち位置をみれば、けっして公平とは言えません。それでも、星達のエネルギーは良かれ悪しかれ、みんなに平等に降り注ぎます。
生きていくってことは、それも何もかも、引き受けていくっていうこと。 そして、今月からこうした挑戦もまた、静かに始まっていきます。 とりあえず、肩のチカラを抜いてひと呼吸しようかな。。。ふぅ。 がんばって、いきましょうw。
have a great trek!!!★
hiyoka.(^_^)
満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのか を、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。
【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで04:10前後、北海道周辺で04:17前後、関西方面は03:52前後(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で03:23前後に 山羊座12°13’で満月となります。
* 今回のベースとなる新月のテーマについてはココとココをご覧ください。
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サビアン・シンボルによる【満月のテーマ】 7/4~7/18
*ここではデーン・ルディアー版ではなく、透視家エルシィ・フィーラーのオリジナル・フレーズをマーク・エドモンド・ジョーンズがノートに書き取ったオリジナル版のサビアン・シンボルを使っています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。
【月 山羊座12°~13° + 太陽 蟹座12°~13°】
"A student of nature lecturing" + "A Chinese woman nursing a baby with a message"
→「講義している自然学の学生」 + 「メッセージを携えた赤ん坊を養う中国人の女性
↓
"A fire worshipper" + "One hand slightly flexed with a very prominent thumb"
→「拝火教徒」 + 「非常に目立つ親指を持つ1本のわずかに曲げられた手」
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★自分と相手、自分達と相手側との関係で新しいセオリーが必要になる
→★これまで一顧だにしなかったような小さな要素の大切さ
→★器の大きさ、品位が問われる状況
→★見かけに騙されることの危険
→★絶え間ない情報の洪水を聞き分ける必要性
→★物事や人に対してYesとNoを断固として表明する傾向
→★自分と異なる志向や意見を持つ者を攻撃する
→★こうあらねばならぬという価値観による視野狭窄
→★理性と情緒のバランスを学ぶ
→★自分の決意の本性を見抜く必要性
→★最後までやり抜く意志
→★自分の内部で起きた対立が外界に投影される仕組みを見抜く
→★火の情熱、そして流れに預けるしなやかさの獲得 → ・・・・
★エネルギーのポイント:
『 舵を取りながら一歩踏み出す 』
『 切っていく 』
さて今回の満月。テーマ自体は天王星・冥王星スクエアを背景にこの前の新月を引き継いで、6月から続いている様々な問題に懸命に対処していく感じです。でも、ひとつだけ大きく雰囲気を変えるものがあるとすれば、火星が去年11月以来続いた乙女座の行程を終えて、天秤座に入ってくることかもしれません。乙女座での火星の逆行、けっこう重苦しく感じていたひとも多いのではないでしょうか。
★カーディナルサインで風性でもある天秤座に入ってからの火星には、本来のエネルギッシュな動的感覚が蘇ってきそうです。もっとも7/18~19前後は火星が天秤座7°~8°を通るので、天王星・冥王星、それに蟹座のキラルスを入れるとカーディナル・グランドスクエアを形成することに。なので、このあたり、力と力のぶつかり合い的な、あるいは果てしなく分裂していくような、かなり激しいエネルギー生成が予測されます。これは、注意が要りそう。。けれど、それでも今までよりは何かしら動きが見えるというか、意識してみつめてさえいれば、影響を受けたとき「 ははーん、来たな! 」なんて感じ、掴めるかも? この時間帯、特に牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座の7°~8°前後に惑星や感受点を持つひとは、周囲の雰囲気や、それに呼応する自分の心理の流れをよく観察してみてください。 突発事故や暴力的な現象も起こりやすい組み合わせなので、運転や遠出は気をつけて。でもねぇ、ただ怖がっていても仕方ありませんよね。。まずは自分や周囲の状態を観察することから始めましょうか!(^_^)
★その他の要注意日としては、
・手前の7/7~8 には双子座の金星が魚座のカイロンとスクエアに、魚座に入った月も海王星とカイロンに達し、双子座に陣取る木星・セレス・月のサウスノードとのスクエアを強調
・7/14、15、16 あたりは、蟹座の太陽・牡羊座のエリス・天秤座の土星(満月のロード)がTスクエアを形成。冥王星に対して太陽と木星からクインカンクスとクインデチレの変形YODも
・7/13、天王星が滞留から逆行開始。
・7/15の11:35頃、水星が獅子座12°32’で滞留から逆行開始、8/8の15:00頃、獅子座1°25’で滞留から順行へ
・・・うーん、こうしてみると、7月初めから、様々な側面で地球に強いプレッシャーがかかりそうな日が連続していますね。セドナ、ヴァルーナという"水神の逆襲" を暗示する準惑星と土星のアスペクトもまだ背景で発効中。 引き続き、水の事故や水害にも気を付けていたほうが良さそうです。またこんな時は、感情面でのアンバランスや、過去の亡霊からの引き戻そうとする抑圧も考えられます。なので、なるべく余計な荷物を自分から負わず、イザという時のために心身に余裕を持たせておくといいかも。その方が、このウェーブを乗りこなしやすいと思います。また、大地や水の大切さを再考するようなこと、過度の自信や思い込み、楽観を持つことへの警告なども暗示されているようです。そして、気になるエリスの存在…。この期間にもし不和の種に気付くようなことがあれば、深い優しさをもってそれに光をあててください。煽りに乗って無用なストレスを周囲に増幅していくようなやり方は今、得策とは言えなさそう。
獅子座の前半部を逆行していく水星もまた、対人関係や仕事面でのエゴイスティックな自己表現の危険性や、楽観的な投機の結果に責任を負うよう促してきます。通常、水星逆行でよく言われる言葉の行き違いによる誤解や事故の増加、決め事の不確定さなどに加えて、頭に入れておきたいと思います。いずれにしてもこのあたり、自分の立ち位置を厳しく見つめなおすことを薦められている・・・そんなエネルギーを感じます。
★双子座の金星・ブラックムーンリリス(&木星・月のサウスノード)、獅子座の水星・ダークムーンリリスから冥王星にYOD、それに絡む魚座の海王星・乙女座のオルクスのオポジション
このYODを受けて、山羊座の冥王星は何かを厳しくカットするようなエネルギーを伝えてきそう。これが何を指すかは、トランシットの冥王星がその人のネイタルでどのハウスに入るかにもよります。例えば人間関係なら、カットするべきは、もう相手との間で不必要になったこだわりや、惰性でしかない会話の在りかたかもしれません。そのひととの関係そのものをカットしたり、別の関係に変革する必要があるのかもしれません。もし第2ハウスであれば、今後に備えてローンやお金の使い方を見直し、価値観を改めて、支出カットを考えるべき時期に来ているのかもしれません。それぞれのハウスが象徴する領域で、終わってしまった抜け殻をひとつひとつ取り除き、掃除する。そんな感じのエネルギーです。
ただ、このアスペクトは同時に、過去の自分、もう今は過ぎ去ったはずの楽しみや歓びの思い出に強く引き戻そうとするエネルギー、理想や幻想のなかに逃げ込もうとする欲望も刺激してきます。これにはナマっぽくてセクシャルな本能からわき起こる、無意識の衝動も絡んでくる感じ。その衝動を自己正当化しながら使ってしまう傾向も考えられます。なので、これをどう扱うかが今後の鍵になるかもしれません。エネルギーであれ、指向であれ、存在するものは否定出来ません。でも、何かを信じる余り、殆ど宗教のようになってしまったり、逆に何もかもに背を向けて、自分だけの世界で古い習慣に耽溺したりする行動は、袋小路に行き着くだけ。そして、その後に待っているのは厳しい現実社会の掟(オルクス)です。
こうした"罠"にはまらないためには、出来るだけその逃避願望を自分自身で意識化していくことだと思います。あ、やってるなぁ・・と思ったら、どうすればそれを現実に引き戻し、クリエィティブな物事に転化していけるか? なんて、ちょっと考えてみるのも良いかもしれません。このエネルギーの下ではたとえ逃避したとしても、どこか溺れきれない矛盾を抱えているはず。それを一度思い切って(宇宙大にでもw)俯瞰してみること、自分の意識の流れを観察してみること、そして何らかの"仕事"に結びつけてみる。大きなことじゃなくて、とても身近で、でも必要な作業とかに。無心になってみる。言い換えれば、一種の"作務"を自分に与えてみる感じかな。また、このエネルギーの下でどうしても過去に引っ張られて苦しいときは逆に 「温故知新」の精神で、古い習慣の中に何か新しく使える要素だってあるんじゃないの?と、探してみるのも1つの手です。その途上で笑えるようなことがあったらぜひ笑い飛ばして。意外とラディカルな転換があるかもしれません。いずれにしても、「どうせ・・・」といういつもの言葉で自分の無意識に蓋をするのだけは、避けたいと思います。
★前回の部分月食(6/4)の度数、射手座14~15°に対して満月図のMC/IC軸がスクエア
これがなんらかの影響を持つかどうかは正直、わかりません。ただ日食・月食共に、あと半年~1年は影響範囲内。金環食でもあった日食はサロス128で、政変に関連を持つのではないかと考えていますが、月食はサロス140のシリーズでした。このサロス140を地震と関連づけて観察している天文研究者も存在するので、このことは一応、頭の隅に入れておきたいと思います。注意期間は満月から約1週間程度ということですが、念のため、次の新月くらいまでは、地震に限らず自然現象の1つの変動期と考えても良いのかもしれません。( ネット上で、この地震説をNASAの発表だとしているツイートやブログの紹介を見かけましたが、これは間違った情報です。発信者はあくまで海外のアマチュア研究家であり、NASAの日食・月食のデータをご自身の研究資料に使っただけです。またご本人も研究はいまだ発展途上であり、注意喚起は有効だと思うが、恐怖を煽るような行為は厳に慎みたいと述べていらっしゃいます。)
さて、この満月チャートをみると、太陽・月の軸は1室と7室。月は2度目の冥王星オカルテーションを終えて、その位置を少し過ぎたあたり。なので、太陽・キラルス組と月・冥王星組のオポジションという感じです。そして、この軸に対して牡羊座の天王星・パラス組がTスクエアを形成。 今回のサビアン・シンボルに出ているテーマは、リアル、バーチャルを問わず、まず身近な人間関係に色濃く影響し、そしてそこにさざめく様々な心模様が、同時に広く社会的な関係にも反映されていく・・・そんな感じの動きになりそうです。
月のサビアン・シンボルを見ると、まず「自然学の学生が講義している」、という光景が出てきます。この世界の森羅万象を研究する、ということは、常に自然界を学ぶ者である、ということ。けれど、彼は学徒でありながら、他のひとに自分が学んだことを教える役割も果たしています。教えられる者と教える者の2つの立場交換。果たして彼は、学ぶ者でありながら教えるという、その役割をうまく果たせるでしょうか? はたして彼に、自分はもう十分何でもわかっている・・・という奢りはないでしょうか? 少なくともそう見せたい、という虚栄心はどうでしょう? それとも彼は、まだ誰も気付かない、新鮮な発見を携えて壇上に上ってくるのでしょうか?
この時、対向する太陽のシンボルには、中国人の女性に抱かれた幼子が出てきます。このシンボルが生まれた1920年代の米国白人社会では、中国からの移民女性はおそらくかなり下層に属したのではないでしょうか。きっと彼女は日々のルーティーンワークに追われていて、その存在はあまり気にされることも無かったでしょう。けれど、彼女が育む幼子は何かメッセージを携えて生まれてきたようです。 それが何なのか、そして、どれだけの時を経ればそのメッセージが明らかになるのかは、まだ誰にもわかりません。生まれたばかりのメッセージは、蟹座の柔らかな腕の中で栄養を与えられ、やがて山羊座の現実に即したカタチに育つ時を待たなければなりません。
それでも今、誰も気付かないところで、確かに新しい何かが芽吹いています。それは、やがては実際に皆がこの世の中で使っていけそうな、何らかの新しい方法論や考え方、視点・・・そんな感じのもの。わたし達は、果たしてそれに気付き、うまく育んでいくことが出来るでしょうか? それには、今までのクセになっていたような物の見方をいったんクリアにしなければならないでしょう。
そして、満月は「拝火教徒」というシンボルに向かっていきます。火を崇める者達。ここでの「火」は、本質的には生命・存在を司る、内なる火そのものです。そして、このエネルギーはわたし達のオーラ内部でそれぞれに翻訳され、物事にしっかりとした形を与えていく情熱となっていきます。ここには、例えそれが何であれ、どうしてもやり抜く、という強い意志や、信じよう、という気持が存在します。そしてここにこそ、このシンボルの挑戦があります。
自分が信じるもの、信じていきたいもの。それを貫くのは良いことだけれど、あまりにそれだけを見つめすぎれば、やがて体は硬直し、身動きがとれなくなるでしょう。何かに固執し過ぎて、他の要素や他の可能性を一切排除すれば、風は止まります。そして火の勢いは衰え、やがて消えてしまうかもしれません。けれど、メラメラ燃えていようと、静かに立ち上る炎であろうと、その火がもたらす"熱そのもの"の中に在る時、わたし達はなかなかそれを感知することが出来ません。
火は、一瞬一瞬の存在です。常に絶え間なく変化する存在です。そして、一瞬後にはまったく新しい何かに成り続けながら、なおも火としてのトータルな存在を維持しています。瞬間・瞬間、ひとつのエネルギーを別の次元に転化しているのだと言ってもいいかもしれません。 火であること、あり続ける状態を維持しながら、常に生まれ変わっていくこと。この、本来の火の性質を、山羊座という、カタチを創っていこうとする地性の性質の中でどう生かしていくのか? これが今回の満月でわたし達に与えられる、一番の挑戦だと言えるかもしれません。
対向する太陽のシンボルは、ちょっと不思議。。。「非常に目立つ親指を持つ1本のわずかに曲げられた手???」 へ、何ソレ? っていう感じもします…w。この親指、例えばfacebookなんかで「いいね!」ってポチっとやる、アレを思い起こしてもらえるといいかも。。 youtubeでは動画やコメントに対して「よくないね!」とか「なんじゃコレは・・!」を意味する下向きの親指も用意されてますよね。あの感じ。そして、少し曲げられた手。。
もしもこの手がピーンと張っていたら、きっと「いいね!」はずっと「いいね!」のまんま。「ダメ!!!」はどこまで行っても「ダメ!!!」のまんま。 でも、適度に力が抜けて少し曲げられた手は、目の前の現実がもたらす流れに機敏に反応して動き、やわらかく軌道修正していくことが出来ます。自分と、そして対峙する相手の内部を片時も休まず流れていく、 『本来は"万物の気"であったものが異なる翻訳機にかけられた結果』 を、同時に感じとり、それによって瞬時に、小さな小さな生まれ変わりを体験していくこと。 真剣に、研ぎ澄ました状態でいること・・・でも何のために? ・・・お互いにとって、より良い現実を創っていくために。 それが本来の意志であり、目的であったはずだから…。
拝火教徒は、火を崇める者です。ここで崇められる火は、わたし達のちっぽけなプライドや感情でもなければ、凝り固まった信条でもありません。ここは山羊座の中盤。ここで崇められる「何か」とは、わたし達「個」の満足感ではなく、自分と相手、そして関わり合う全てのものにとってより良い現実を創り出そうとする、「目的そのもの」です。山羊座は冷たく計算高いところがある・・・なんて言われたりしますが、けっして細やかな感情が無いわけではありません。山羊座という構造の根底には、何かを育み育てる(蟹座)「意志」と、強力な感情の力(蟹座)が隠されています。でも、もし現実が何かを犠牲にせよと要求してくるなら、目的達成のためには自他共に痛みを覚悟する必要がある、その痛みに足を取られてはいけない、と感じるのが山羊座の原型であり、一種の美意識だとも言えます。(だから、もし山羊座が酷薄になるとしたら、それは本来出発点であったはずの温かいハートが何処かの時点で損なわれてしまったり、犠牲にしたものが大きすぎて、痛みに蓋をしてしまった時かもしれません。。)
ここでわたし達は、瞬間瞬間に反応する自分のエゴをクリアにしながら、目的のために自分を捧げていくこと、現実を理解し、柔軟に変わっていくことを要求されます。それが、ここで火を崇めるということ、火と向き合い、シンクロし、本当の意味で相手と向き合う、ということに繋がっていきます。
さて今回の初回天王星・冥王星スクエアでは、牡羊座天王星の順行に対し、山羊座の冥王星は逆行でした。 ジェフリー・W・グリーンは著書『Pluto:Evolutionary Journey of the Soul』の中で、逆行の冥王星を 「どんな状況であろうと決して自分や社会の現状に満足しない魂」 と呼んでいます。 深く静かに潜行しながら、いつも「聖なる不満足感」を持ち続け、内側にふつふつと溜め込んでいる感じでしょうか。内向きになった冥王星は一見しただけではその顕著な働きは捉えにくいのですが、実は最強の底力を持つのだとも言えます。 だから、もしかすると今は牡羊座の天王星の動きの方がわりと前面に出ていて、山羊座の冥王星の真のフォースはもう少し先になってから、やっと実態が表面化してくるかもしれません。ありとあらゆる方向にスパークしていく牡羊座の天王星の刺激によって、ゆっくりと目覚め、意図を育みつつある山羊座の冥王星は、少しずつ、その力を増大させている気がします。
そして7/13には天王星も逆行に転じ、12/14まで続いて牡羊座4°台まで戻ります。一方、冥王星は山羊座6°台終盤まで戻って9/18に順行開始。両惑星が揃って逆行する期間、7/13から9/17までの間は、もしかしたら次の爆発にそなえた準備期間となるのでしょうか。そして初秋に順行を開始する冥王星は、いよいよそこから再び逆襲を仕掛けるのでしょうか。。
山羊座の冥王星はあらゆる「力」の徹底改革を求めて構造そのものを変容させます。牡羊座の天王星は、前線で徹底的に抵抗し予測を超える飛び火を伴って壁を壊そうとします。この2惑星が共に働くことで、一度全てが灰になるのか? それとも厳しい嵐の中で、ある程度のソフトランディングが可能なのか? それはまだ、今この時点では誰にも見えていません。本当に、行き着くところまで行ってみなければ何も見えないのかもしれません。まだまだほんの始まりです。
過去、天王星・冥王星が牡羊座と蟹座でスクエアとなった1930年代には正確な形成が5回ありました。また、この2惑星がコンジャンクションとなった60年代後半には3回の形成がありました。30年代には世界大恐慌があり、政治・経済・社会の激変からドイツではナチスが台頭、アドルフ・ヒトラーという、メディアの政治利用や新しい科学技術を巧みに活かした独裁者が誕生。日本もまた恐慌に苦しみ、1933年には国際連盟を脱退、「昭和維新・尊皇討奸」の旗の下に起きた二・二六事件と呼ばれるクーデター未遂や様々な政変や国際紛争を経た後、1941年、太平洋戦争に突入しました。60年代は若者の抵抗運動や反戦意識が世界規模で鮮明になった時代でした。日本では安保闘争や学生運動が激しい拡がりをみせ、蓄積した"権力"へのあらゆる不満から発展したイデオロギーの激突や、フーテン、アングラなどカウンター・カルチャーの台頭が鮮明になっていきました。また、いざなぎ景気と呼ばれる好況が訪れたのもこの時代です。政治・経済だけでなく、文化、芸術、科学技術面での新しい視点の誕生と発展にもめざましいものがあり、世の中は激しく揺れ動きました。けれど、どちらの時代をみても、社会や人々の価値観の変化が本格的に表面化し、伸展と凄惨な淘汰を経て確固とした変容を遂げたのは、その後の特に数年間だったのではないかと思います。歴史を振り返ると、本当にわたし達も、なにもかもこれからだなぁ・・・と感じます。
そしてその、これからを創っていくための鍵。多分その鍵が回り、新たな扉が開くかどうかは、魚座の海王星とカイロンの2惑星をわたし達がどんなふうに翻訳し、使っていけるか? にかかっているのではないでしょうか。特に魚座の海王星の、理想を喚起しておきながら同時にもわもわ〜っと霧のように拡散させていく性質に深く沈潜していき、やがてその領域を突き抜けていけるだけの、クリアな視座を保っていくことはとても難しいことです。夢気分で手を伸ばせば幻想に取り込まれるだけだし、かといって鋭利な論理性で切り裂こうとしても、まるで亡霊に斬りつけているようなとりとめの無さで手応えは無いのです。自分自身が、もやにも霧にも剣にも左右されない、澄んだ存在になっていくしか・・・多分道はありません。
人間ならみんな抱えているエゴの問題をどう扱っていくのか。これ、人間の心を論じるような分野で昔から様々な試みがされてきたけれど、そう簡単に解決するような問題じゃないですよね。。たとえば、ひとという存在は皆、どこか傷ついてる。だから、それを何かの形で癒していくこともまた必要な行為です。けれど、癒しの世界にも、いつのまにか「甘やかな自己肯定」という名の欺瞞が入り込んできます。夢の世界までは、今の時代なら比較的容易に辿り着けるけれど、万物に繋がっていくそこから先の世界、本当の意味での癒しが存在する世界/空間をかいま見るには、莫大なエネルギーを必要とすることも事実。生まれながらにそのエネルギーを備えているひともいるかもしれません。でも、まだ今の時代は、わたし達の殆どが生きるということの苦闘を通してそのエネルギーを蓄積していくのではないでしょうか。そのことに気付いたとき、そして気付かずに進んでしまったとき、いずれにしても、わたし達はある日慄然とするのかもしれません。 ひたすら明るい出口を求めながら。。人間って本質的には平等のはず。けれど、世の中の立ち位置をみれば、けっして公平とは言えません。それでも、星達のエネルギーは良かれ悪しかれ、みんなに平等に降り注ぎます。
生きていくってことは、それも何もかも、引き受けていくっていうこと。 そして、今月からこうした挑戦もまた、静かに始まっていきます。 とりあえず、肩のチカラを抜いてひと呼吸しようかな。。。ふぅ。 がんばって、いきましょうw。
have a great trek!!!★
hiyoka.(^_^)