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May 20, 2012

○5/21の新月/金環食―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)「その1」

メリマンコラム5/21≪短期ジオコズミクス≫は3番目の記事です。
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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。 ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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新月(日食)タイムスケジュール
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
実際に日本で金環食が見られる時間帯とは異なります。
東京・関東ローカルで09:05前後、北海道周辺で09:12前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は08:47前後、沖縄周辺で08:18前後に 双子座 00°20’ で新月となります。

*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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Sabianシンボルによる【新月/金環食のテーマ・5/21~6/19】
*ここでは有名なデーン・ルディアー版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使っています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。


【太陽・月 双子座 0°~01° 】

"A peacock parading on an ancient lawn"
「古代の芝地を行進する1羽の孔雀」

"A glass-bottomed boat in still water"
「静かな水面に浮かぶグラス底の遊覧船」

【テーマの流れ/順不同】
→★頑なに自分の(既存の)領域を護ろうとする気持
→★そこから脱して壁を打ち破ろうとする気持
→★何かが終わった感、または行き詰まり感とそれにまつわる不思議な可笑しみ
→★心を静めて自分の感情や古い想いの残存をみつめる
→★振り返る・思い出す・探る
→★哀感、同情心、人恋しさ、過去を懐かしむ感情
→★何らかの形で世界を変えていく動きに同化したい気持
→★共に意志を同じくする集団に関与するか?
       内的観察者に徹するか? 二択の問いかけ
→★知と感情のバランスをとりながら自己の核を探す・・・→

エネルギーのポイント:
「 言葉によるコミュニケーションの中で自己を観察する」
「 真新しい殻をデザインする 」

120521

        いよいよですね、話題の金環食。お天気に恵まれるといいのですが、どうかな?この日本を縦断していく日蝕は、今年のハイライト ― 天王星・冥王星の初回スクエア形成が起こる6月後半~末まで、様々な「兆し」や出来事を通してインスピレーションを与えてくれる、ハイパー・エナジー・ロードの幕開けを告げるイベントだと思います。日本から目視出来る時間に空を見上げることが出来ないひとも、コンジャンクションの時間帯(標準時なら8:47ごろ)にはちょっと太陽・月に意識を向けてみてください。言葉にならないエネルギーを受け取れるのではないかと思います。

        さて、今回の新月・金環食、太陽は牡牛座の旅を終えて双子座に入場したばかり。サビアン・シンボルにも牡牛座と双子座の境目を越える、その意味の大きさがよく出ているように思います。 今回の背景になるのは双子座0°=牡牛座30°の孔雀のシンボル。ここで牡牛座のテーマは一回完結し、次のステージへの予感をはらみます。  

古代から大切に手入れされてきた豊かな芝生。その上を堂々と歩む一羽の孔雀は冠を揺らし、立派な羽根をこれみよ!とばかりに拡げています。 年若く車椅子の生活で世間をあまり知らなかったと言われる透視家、エルシィ・フィーラーの脳裏に与えられた孔雀の姿は、シンプルに考えて、きっと雄だったろうと思います。(雌はちっちゃくて地味なんですよね。。)この威風堂々とした雄の孔雀は、過去から連綿と受け継がれてきた「豊かさ」という価値観のシンボルです。美しさ、よく手入れされて心地よさを提供する環境、古代から未来まで永遠に続くかと思われるその安定感。頑張って勝ち取った自己充足がもたらす幸福。 

ここで牡牛座は、内面にたぎり続ける燃えるようなマグマの表面に固い地表を形成し、その上に豊かな緑の環境を創り上げることに成功しています。ひとつの完成形。これ以上何を望むことがあるでしょうか? この大地ではもう、これ以上何も起こりようが無いのです。この風景を俯瞰で眺める宇宙の「眼」があったら、そこからは「フフッ」というかすかな笑い声が聞こえてくるかもしれません。 

「孔雀よ孔雀、よく頑張ったね…。」宇宙は、もうすぐ牡牛座の大地にヒビが入ること、漏れ出る地熱と舞い起こる水蒸気の風が孔雀の羽根を濡らして、彼を新たな生命の冒険へと誘うことを知っています。時を超えた螺旋アルバムの中で、緑濃い芝生や艶めいた孔雀の姿が少しずつセピア色に変じていくのを知りながら、温かさと可笑しみと、そして限りない愛惜をもって、宇宙はこの風景を眺めているのではないでしょうか。

        そして、ここで一段大きなギア・チェンジを迎えます。双子座の1° — シンボルは海辺や湖畔の観光地によくある、船底が一部ガラスになっている遊覧船です。波はしんと鎮まって揺れもなく、水の底がよく観察できます。  

このシンボル、デーン・ルディヤー版では『 A Glass-Bottmed Boat Reveals Undersea Wonders 』…「 グラス底のボートが海底の驚異を明らかにする 」、と説明的な言葉に置き換えられていますが、改変前の原典では 『 A glass-bottomed boat in still water 』 となっています。シンプルですが、実は「静謐な水面」という意味がボートと同じくらいの重みを与えられています。(ちなみに、一般的にサビアン・シンボルとして用いられているルディヤー版の『 An Astrological Mandala 』では、非常に多くのシンボル(言葉)が、あるものは微妙に、あるものは驚くほどオリジナルとは違う言葉に置き換えられていて、興味深いものがあります。ぁ、そのお話はまた別の機会にでも…)英語には『 Still waters run deep 』 という言い方があるけれど、これ、日本語にすると『 音無し川は水深し 』と訳すそうです。

静かな水面ほど、表面から見ただけではわからない深淵を持っている。調べてみると、ネイティブのひと達は、この言葉をポジティブな意味にもネガティブな意味でも使っているようです。

        今、孔雀が歩いた芝生の地面は失われ、そのかわりに静かに澄んだ豊かな水が湛えられています。わたし達はこれからその底を覗き込むところです。水、海・・・それはわたし達の深層心理、潜在意識・無意識の世界。水深が深くなればなるほど、光の届かないダークな世界が拡がっています。 それでもまだここでは、わたし達は安全な遊覧船の中。船底の床にしっかり足をつけて、固い耐圧ガラスに護られながら、深い深い水底を覗くことが出来るのです。

さぁそこに見えるのは、はるか昔に沈没した難破船の残骸?深く海中に眠る古代都市?熱帯魚が舞う珊瑚礁?…それとも、暗く荒涼とした海底の砂地でしょうか?  

そこに見える景色は、それを見るわたし達、ひとりひとりのものです。これまで体験してきたそれぞれの個的な物語、その経験の中で破壊されたもの、完成してきたもの、思いや思考や観念や固く錆びが生じた価値観のあれこれ。新たな冒険が始まる前に、わたし達はそれをガラス越しに、極端な揺れを経験せずに、間近に観察する機会を与えられます。水底に横たわる様々な物達、それはもう自分にとって「過去」となってしまった物達です。でも、それらはわたし達に、あらためてある感情や感慨を呼び覚ますのではないでしょうか。「 ああ、自分はこんな風に生きてきたんだな…」 「あんなに素晴らしかった日々。イヤだ失いたくない…」あるいは「もう終わりだ。十分だ。違う生き方をしてみたい!」 … 人によってはこれまでも何度となく抱いたかもしれない想いが、再びわき起こってくるかもしれません。

けれどここは遊覧船の中。他にもきっと同じような観光客がいることでしょう。自分の奥底をみつめている時は遠い喧噪の中の一風景に過ぎない人々。でも彼らもまた、それぞれに自分が創り上げてきた物語を水底に見ているのです。そしてここでは、同じ場を分かち合い、過去、そして内面を振り返るという体験をしたひと達の間に共通の雰囲気 ― バイブレーションが無意識の内に共同創造されていきます。

双子座はまだ真に他者と向かい合うサインではありません。けれど、自分の中にわき起こる感慨を再びガラス越しに眺め、それを言葉にして整理していくために は、他者とのコミュニケーションがどうしても必要になります。だからここでは、同じ船に乗り合わせた観光客同士としての、一種の親しさの感覚が生まれてき ます。皆、自分の乗るグラスボートがどんどん進んで新たな景観を映し出すには、互いが言葉を通して鏡となり合うようなコミュニケーションが、そこから生ま れるエネルギーがどうしても必要だということを、本能的に知っているのかもしれません。そして、もしもそれが十分に強い共鳴運動を引き起こすなら、やがて は世の中に何らかの影響を与えるような、新たな冒険への志向性に繋がっていく可能性も秘めています。でもここではまだガラスを踏み破るところまでは行きま せん。だから、新たな志向性をかいま見る可能性、それがこの段階での天のギフトだとも言えます。

twopoles


        双子座はこの世の二元性を体現する星座宮です。その原理については去年12月の月食の記事の中でも少し触れました。あちら側かこちら側か、黒か白か、男か女か、善か悪か、右か左か、上か下か、勝つか負けるか、etc.etc…。 カストルとポルックス、2人の兄弟の間で、ヤキンとボアズ、2本の柱の間で、日々わたし達は迷い続けています。結果的に優柔不断とも見られがちな双子座ですが、それは何処か存在の奥底で、別れ道のどちらでもない、ど真ん中を突破する道を求めているからかもしれません。けれど、それを見出すのはとても難しいことです。  

このシンボルでも、あくまで一個の観察者として、水底に見出した光景を胸にしまって旅を続けるのか? それとも旅仲間となった人々との交流をきっかけとして、新しいエネルギーのうねりに身を投じるのか? そんな問いかけが暗示されています。 これはミュータブル・サイン(柔軟宮)である双子座が次に始まる新しいサイクルに備えるために、どうしても必要な経験として起きてくるのかもしれません。

        いずれにしても、今回の選択の鍵は、呼び覚まされる深い「感情」にあると言って良さそうです。その深い感情の中にこそ、自分が生まれながらに持っている存在の礎となる部分が、いまだに言語化されずに潜んでいる筈だから。。 そしてその「核」こそが、第3の道に導いてくれるエネルギーとなるかもしれないから…。この双子座スタート地点で起こる金環食は、これから始まるハイパー・エナジー・ロードを走り切るために必要なその「核」をクリアーにし、エンジンを整備していくための、絶好のチャンスとなるのではないでしょうか。 

        この日食はサウスノード・イクリプスです。なので新しいテーマを与える新月でありながら、同時に過去を終わらせるためのプレッシャーもやって来ます。自分 のネイタルチャートを持っているひとは、日食が起こる室区分に注意してみてください。その室区分が示唆する領域で自分の来し方を見つめ直していく時、すで に違和感のある思考パターンや観念の殻がみつかるかもしれません。今回の金環食ではそんな思考パターンの作り替えや、他者とのコミュニケーションを介して ある選択を迫られるかも…そしてそれは、何かを手放すことを要求してくる可能性が高い。また日食が起こるポイントの有効期間は半年から3年程度。中でも今回の有効期間は長そう。将来、主要な惑星が日食ポイントに来た時、同じテーマを体験するかもしれない…そんなことを念頭においてみると良いと思いま す。

   
「その2」に続く・・・・・(ひとつ下の記事です)


hiyoka_blue at 15:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 新月(満月)の星読み | パーソナル・アストロロジー

○5/21の新月/金環食―みんなに降り注ぐエネルギー 「その2」

さて、なんかシンボルの説明だけでまたもや長々と書いてしまいましたが…(^_^;)  とりあえず東京ローカル図をチラ見してみましょう。

まずは天王星・冥王星スクエアを大背景として、
双子座で金星逆行中
金星・土星・クァオアー・エリスのミスティック・レクタングル
火星・冥王星・ヴェスタのグランド・トライン、+カイロンでカイト形成
日食のロード=水星・セドナ+木星のコンジャンクション、それにエリスとヴァルーナの絡み
日食新月・トランスプルート+オルクス・ジュノー・リリス+海王星のグランドスクエア

ざっと見ただけでも、準惑星を入れるとこれだけのアスペクトがあり、それぞれになかなかの緊張感をかもし出しています。でも、やっぱり金星逆行、長く続くし気になりますよね。

Venus


こ の前の記事でも触れましたが、金星は主に愛情やお金、物質の豊かさを支配する惑星です。で、その金星が双子座で逆行するというのは一種の天からのギフトかもしれないな、と思うんです。わたし達のこころにどっかりと根を下ろした二元の世界観。それでいて、善悪も、豊かさや貧しさという概念も、なにかすっかり行き詰まってしまったような世の中。目の前のほんの小さな幸せだって、いつ崩れるかわからない。こころだけが取り残されたまま、世界は不安定になってしまいました。金星はそんなわたし達のこころの底をゆっくりと潜行しながら、固まってしまったコンクリートの壁を柔らかくほぐそうとしてきます。金星は双子座のマインドと出会い、その思考力に繊細さを加えていきます。双子座で、彼女は「見る力」と「感じる力」、そして「伝える力」を使うことが出来ます。それはこの日食のサビアン・シンボルが意味するテーマともオーバーラップしているのではないでしょうか。

今回の金星逆行は、特に情が絡んだ関係のカルミックな面を強調してきます。だから、最近疎遠になっていた古くからの友人や以前の恋人と再会したり、もう終わったはずの関わりが再燃したり明るみに出たりしやすいと思います。または、過去生で関係あったとしか思えないような出会いなどもあるかもしれません。 

もうすでにそんな経験をしているひともいるかな? その中で、もし痛みや悲しみや怒りを感じているとしても、そのひとはこれからの期間、そんな辛い感情を思いっ切り出して、その後で冷静にみつめなおすことが出来る筈です。見切ろうと、こころに決めさえすれば。そしてその経験をあえて言葉で表現していくことによって、少しずつ傷を癒やしていくこ とが出来るでしょう。もし痛みが繰り返しやってくるように見えても、そのたびに強くなることが出来ます。本当の自分は今、目に見えない透明なガラスにそっと護られている。 今はただ、自分が体験してきたこと、体験中のことを、すっかり見切ること、それだけが大切。 そして理解することが大切。自分にも、そして可能なら相手にも、そ して周囲にも、素直な言葉でコミュニケーションをとってください。何があっても、自分の体に1本、芯を通して。 そして愛情表現するなら、出し惜しみせずに。 

この金星逆行に、土星、クァオアー、エリスがミスティック・レクタングルで絡んでいます。様々に揺れるこころの中で、古いありきたりな観念に囚われていた自分達の姿が浮かび上がってく るかもしれません。ダブル・スタンダードやご都合主義、自分を護るためのちょっとしたウソや密やかな裏切りなど、人間の持つ弱さの部分をイヤというほど見るかもしれません。 イッツ・オーケーです。良いにつけ悪いにつけ、素直に踊ってみてください。表現する。そして沢山コミュニケーションをとる。そして再び、自分自身が生まれた場所に還っていく。多分、それが新生への一番の近道。

ネイティブ・アメリカンの創生神クァオアーは、全ての神1人1人と共に踊ることよって、その神々を "真に" 生み出したのだそうです。彼が踊った祝祭のダンスのように、一瞬も留まることなく降り注ぐ、強くて軽やかなエネルギーが金星に反映されています。金星はそれを優しく抱き留めることが出来ます。このエネルギーは過去の価値観が支配する場では厳しい結果をもたらすものかもしれません。でも、色あせた孔雀の羽根を捨て、まだ見ぬ未来を自分の手で生み出そうと開いていく精神には、大きな祝福のエネルギーです。この体験は、自分自身を変えていく大きなきっかけになるかもしれません。

そして次の満月・月食の直 後、6/6には金星のオカルテーション、日面通過が起こります。愛情面ではとても強力なエネルギーが降り注ぐ日。この日のアスペクトはダイナミックで緊張度が非常に高いのですが、きっとわたし達のハートには、それを乗り越えるだけの愛と美のエネルギーが届くのではないでしょうか。

        金星逆行が終わるのは6/28、0時過ぎ。天王星・冥王星ワクシングスクエアの直後です。この大きな変革の扉が開く時間帯に、金星が双子座を逆行してわたし達のこころを吟味しつつ、ずっと寄 り添っている。共に作業している…このこと、とても重要なポイントだと思います。迷いの中で、日々固くなった思考パターンからいったいどんな思いが生まれてくるかを見物しながら…わたし達のグラスボートを先へと進めていきたいと思います。

火星・冥王星・ヴェスタのグランド・トライン、+カイロンでカイト形成
5/10付けのmsnbcのニュースによると、NASAのスペースクラフトの観測によって、竈の火を護る女神、小惑星ヴェスタが実は太陽系が生成された初期から存在し続ける、原始惑星だっ たことが確認されたそうです。これ、天文学的にはちょっとした格上げかな? 今まで考えられていたよりも複雑な背景を持つというヴェスタの秘密を解き明かすことで、生まれたばかりの太陽系の様子や小惑星帯生成の謎が解明されるかもしれないとか。アストロロジーの世界でも、今後ヴェスタが帯びる意味には幅と深みが増してくるでしょう。

このカイトには色々な解釈が可能だと思いますが、ここでは特に戦士サンのためのカイ ト、探求者のエネルギー源となる内なる火、クンダリーニ・エナジーと関連するものとして捉えたいと思います。これはわたし達の肉体・生命を支え、存在の源 となり、そして意識の進化を司る根本のエネルギーと言われています。古代から、わたし達人間はこのエネルギーを呼び覚ますために大変な「行」を必要として きました。今の時代は遅い惑星達の力が大きな背景となって、昔よりは進化のチャンスが大きいと言われています。それでも単に興味本位や力への欲だけでクン ダリーニ開発などしても意味が無いばかりか、大変な危険さえつきまといます。

 けれど、このカイロンを軸としたカイトには、わたし達人類 全体の進化を俯瞰する上で、大きな希望があるように思うのです。無数の問題を抱えて苦しみ続けている人類、そして地球。それでもいつの日か、2元の世界を 超えて次なる段階の知性へと成長していける。カーディナル・クロスがもたらす異変や争いもそのためにこそ、起こっている。そのことを今、天のシステムが暗 示している。 わたしはこのカイトを、あえてこんなふうに読みたいと思います。

だから探求者の方でこのカイトの一端にネイタルの惑星を持 つひとは、何か意識の上でちょっとした機会が訪れるかもしれません。でも、瞑想をしてクンダリーニをUP!とか、そんなことをオススメしているわけじゃないんです。神秘体験とか、アストラル飛ばして超次元とか、そんなことも一切、枝葉末節。ただただ、何があっても自分に宿った内なる火を絶やさずにいること。その火を放射し続けること。そしてめげずに、世界を愛し続けること。それによって、自らを癒し続けること。そして何より、真の「火」とは何なのかを深く知ること。知ろうとし続けること。 ただ、それだけです。

その他のアスペクトもろもろ
日食のロードである水星や新月のアスペクトから感じるのは、何かとても父権的な観念、過去から続いてきた権威に対する、怒りやその権威の凋落。そしてその過程 で起こる互いの批判や懲罰的な思考、犠牲を求める声、そして裏切り、欺瞞、度を超えた感情的反応の危険性です。そして、大き過ぎて、重すぎて、身の丈に合わないものを背負っている誰か。。でも背負われている「何か」の本当の価値を知るひとは誰もいないというような・・・。

バネが伸びようとする直前、思いっきり縮むように、わたし達のこころもまた、不安定な社会の中で固く縮みがちです。ネットの世界でもメディアでも、健全な議論より心ない煽り合いの方が目立つような気がします。 何が真実なのか?  何が正しいのか? 今はまだ誰にもわからないのかもしれません。でもそんな時だからこそ、静かな水底をじっと眺めるひとりの過客として、その視線を失わずにいたい。いつもそこからステップを踏み出そう・・・そんなふうに思うんです。今自分が観ている世界を判断するって、とりもなおさず自分自身を判断することだから。。

annularEcr


最後に・・・
今回の日食はサロス128のシリーズです。このシリーズの始まりは西暦984年、日本の平安朝まで遡るんですね。去年の初夏の日食祭りでは、サロス156のシリーズが新たに誕生、その記念すべき初回が起こりました。今回の食は金環食としては33回目でシリーズ最後となり、サロス128全体もそろそろ終盤に入ってくる感じ…と 言っても、シリーズの最後って今から約270年も後のことなのですが…。で、前回、新サロスの誕生時に何かシリーズごとのテーマがあったりするのかな?と思ったのですが、何せ1シリーズ1300年とかあると膨大すぎて見当もつきません。。

とりあえず思い付きで戦後のサロス128の日食が起きた年をwikiで調べてみると、まずは1958年4/19。この年、4/25に当時の岸信介総理大臣と野党第一党の日本社会党委員長鈴木三郎議員との間による党首会談の末に、「話し合い解散」が行われています。その後今に至るまで、いわゆる話し合い解散って起きていないんですね。 

その次は1976年 4/29。この年は日本の政治史上の一大スキャンダル、ロッキード事件の年として有名です。そして同年7/27に田中角栄前総理大臣が逮捕されました。ち なみに故・田中角栄氏のネイタルチャート(出生時間の信憑性は不明)では、この日食は8室の太陽とオーブ4°でコンジャンクト、11室土星とは タイトなスクエアでした。そして逮捕当日の7/27、やはりネイタルの土星と緩くコンジャンクトした彼の海王星の真上で新月が起きていました。

そしてシリーズ直近の日食は1994年5/10です。この年は細川内閣の総辞職後、自民・共産を除く与党7党1会派+自民離脱議員で結成した新3党が推す、 新生党党首の羽田議員を首相として4/28に羽田内閣が成立。でもこれには新会派結成だの内閣離脱だのと連立に関わる混乱があり、それが尾を引いていまし た。(ちなみにこの時の新生党代表幹事が小沢一郎氏)また内閣成立後も、就任直後の永野法相が『 南京大虐殺はでっちあげだ 』と発言したのが元で辞任に追い込まれるなど落ち着かないまま、内閣不信任決議が可決される見通しとなり、不利な解散総選挙を避けるために自発的総辞職を したとされています。これは歴代第3位の短命内閣だそうです。まぁそんなこんなの後、6/30になって、当時の日本社会党委員長村山富市氏を首相とした自・社・さ連立政権、村山内閣が発足しました。 …そしてその翌年1月に、阪神淡路大震災が起こっています。余談になりますが、震災直前の日食は94年11/3に起きたサロス133の皆既日食で、日本始原 図上ではネイタルのジュノー(ネイタル火星ともコンジャンクション)の真上で起き、同時にネイタルの土星、ネッソスとTスクエアを形成していました。そし て震災が起きた翌年1/17、この位置には月のノースノードが来ていました。

こうしてみると戦後のサロス128には、政治面で与党のスキャンダル、勢力の拮抗や内紛、政争、そしてそれに伴う政権交代が共通点として見られるようです。勿論、たったこれだけでは検証にもならないと思いま すが、なんだか今の政界にも通じるような気がしたり。。見方によっては因縁が続いているとも言えるのでしょうか。いずれにしても、今回の日食とそれに続く月食は、日本にとってこれから先大きなインパクトをもたらすものかもしれません。 

また、金星・土星・海王星、そして天王星・冥王星・火 星・水星の間に継続してアスペクトが形成されることから、天候も変化しやすく、まだ雨や風の強い日がありそうな感じ。
5/26には食と食の間で太陽と月のノードがアスペクトするムーン・ウォブルが起きます。セレステ・ティールとカール・ペイン・トビーの研究によると、その前後3日くらいはカッと煽るようなエネルギーが生まれ、事故や判断ミス、暴力行為、地殻変動も起こりやすいのだとか。この期間は運転や仕事など、ちょっと慎重にいきたいです。またこの時間帯は次回の月食近辺、そしてその後も6月24の天王星・冥王星スクエア形成〜と強いアスペクトが続きます。このところ太陽活動も活発なので、しばらくの間は異常気象や地震への注意が必要だと思います。



        うーん、今回も盛り沢山な双子座金環食。 ほんとに、折角だから見られるといいなぁ。 わたしの場合は知らないうちに目覚まし止めて寝坊したりしがちな ので、あまりエラソなことは言えないのですが・・・でも。。 もし見る事が出来なくても、ここしばらくは 『 いつもこころに金環食!^^v』  …こんな感じで行こう、いや行きたい。なんて、思うのでした(^_^;




have a nice trek!!!



hiyoka.(^_^)保存

hiyoka_blue at 15:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 新月(満月)の星読み | 惑星達の話

レイモンド・メリマン 週間コメント5/21【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2012年5月21日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。 自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また merriman.jpさんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の は翻訳者によるものです)
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今週のメリマンコラムは都合により≪ 短期ジオコズミクス ≫のみとさせていただきます。m(_"_)m

なお、≪  先週を振り返って ≫では、冒頭に金星逆行による金と銀の反転について解説、後半はその動きに株式市場が追随していない状況に関する分析となっています。


また≪長期的考察≫では冒頭にウォールストリートジャーナルから『 …現行法が年度末までに改正されない限り、株式市場は少なくとも30%は下落せざるを得ない。』ドナルド・ラスキン, 2012年5/5付け ウォールストリートジャーナル "The 2013 Fiscal Cliff Could Crush Stocks"(2013年度会計の断崖、株壊滅の恐れ)という一文を引用し、112〜142年の天王星・冥王星サイクル、初回1/4フェイズがやって来る。準備はOK?という一文でスタートしています。内容は天王星・冥王星スクエアがいよいよ迫っていることを念頭に、フォーキャストのおさらい的な要素を含みながら、現在の米国の負債問題、税金問題など、一向に良い方向に向かない政治に触れています。詳細は追ってmerriman.jpさんに掲載されると思いますので、そちらをご参照ください。

先週の告知どおり、来週のコラムはメリマン氏がニュー・オーリンズのアストロロジー会議出席のため休載となります。


≪ 短期ジオコズミクス ≫

   5/20、太陽と月の両方が次の星座宮、双子座に入場すると同時に、重要な日食が起きる。それから3日後の5/23水曜、太陽は海王星とワクシングスクエアを形成する。通常、このコンビネーションは株高と相互関連するのだが、今回は相関するなら安値の方だろう。日食と海王星が関与すると、それは大きな混乱と不確実性の期間を意味する。海王星は欺瞞的な面を持つが、もう一方の惑星(または太陽)とハードアスペクトを形成する時は特にその傾向が強い。曖昧な態度をとりがちで、他者の注意を目前の現実から逸らすのだ。

私達は今、米国大統領選のキャンペーンの内側で、確かにこうした力学が働いているのを目の当たりにしている。昨今は、大統領候補者達の人格に関わる事実と否定的な当てこすりの違いを見分けるのがつとに難しくなってきている。海王星のハードなアスペクトの下、特に今回は双子座の日食となれば、日々耳にするのは風評ばかりで事実など何処に行っても見当たらないかもしれない。もし事実が発見されたら、風評を流した加害者達はひどく困惑することになる。フェイスブックの上場がこうしたサインの下でなされるというのは、この企業の創業当時に妨害工作や裏切り行為という、否定的な海王星の典型とも言える2つの行為があったと言われているのを考えてみると、なかなか興味深い。

   先週はもう一つ、トランシットの木星に関与して重要なジオコズミック関連の出来事があった。1792年5/17、しばしば「The Buttonwood Agreement(すずかけ協定)」と呼ばれる日付を使ったニューヨーク証券取引所(NYSE)の始原図上で、トランシットの木星が始原図の水星とコンジャンクションになっていたのだ。このことからおわかりのように、先週はNYSEのソーラーリターン(太陽回帰=誕生日)でもあった。トランシットの木星が水星とコンジャンクトしていたというのは、通常なら強気のシグナルと考えられるところだ。だがNYSEの、この始原図ではそうはいかない。始原図の水星は元々冥王星とスクエアなのだ。木星と冥王星のハードアスペクトは多大な損失の可能性を象徴することがある。先週、世界中の株式保有者達はこのトランシットの下で確かに大きな損失の何たるかを感じ取った。現在、これに関してはそろそろ変化が出てくる頃合いで、双子座での新月/日食に向かって時は進み、そして木星は5/29〜6/4、牡牛座27°にあるNYSEの太陽とのコンジャンクションに向けて歩を進めている。普通なら、これは株式市場に楽観ムードが生まれることから前向きなシグナルだ。だがそうでない場合は、否定的な側面が出る際の木星・太陽はパニックやヒステリーとなり得る。特に海王星とスクエアを形成する日食の後ならなおさらだ。





訳文ここまで
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hiyoka_blue at 14:42|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 金融アストロロジー 

May 13, 2012

レイモンド・メリマン 週間コメント5/14 【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2012年5月14日(フリー版より)
翻訳:hiyoka 
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また merriman.jpさんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の は翻訳者によるものです)
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来週のコラムはお休みにする予定でしたが、その次の週はコラムそのものが休載になるようです。日食も絡む時期なので、もし時間が作れたら場合によっては抄訳だけでも…という気も。。という訳で、よろしければ期待せずに覗いてみてください。(^_^;
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                UAC( The United Astrology Conference )の会合が5/24~29、ルイジアナ州ニューオーリンズで開催されるため、2週間後—5/28付けのコラムは休載させていただくのでご留意いただきたい。現地で多くの方々とお会い出来ることを願ってやまない。

≪ 先週を振り返って ≫

        相場が底をつく直前には、見通しも最悪に傾くのが常だ。どのみち価格は下落しており、投資家は、彼らの利益が蒸発するか損失が増大するかと心配している。だがそれはまさに、サイクルが底をつく時期に広くみられる典型的な心理の1つなのだ。自分自身の抱える恐怖の中で、トレーダーや投資家は、自らのポジションにあきらめをつけ、売ってしまいがちだ。興味深いことに、これは市場において時間的な規則性をもって起こる。それがサイクルなのだが、特にある特定のジオコズミック・サインが共に働いている時には顕著だ。 例えば金星が逆行に転じるような現象だが、これが起きるのが今週(5/15)だ。だがその影響力のオーブは先週からゆうに効力を発揮していた。

        例えば先週5/8火曜夜に起きた現象だ。翌水曜の朝、米国市場の寄り付き数時間前、再び貴金属のスペシャルレポートが全ての購読者に送られた。金は火曜、4/4につけた安値1613を更新して下落、銀は4ヶ月ぶりの安値水準まで落ち込んだ。私はレポート中、金の価格について
『 … 1579+/-12、そして1585.20+/-9.80までは下がる。だが、1499+/-35程度の安値まで下落するような、厳しい崩落の可能性も無視できない 』と示唆した。その日金は急落し、1578.50に沈んだ。その翌日には1600まで回復している。しかしこれは、プライマリー・サイクルの底をつけたと確認するには十分と言えない。それは未だに金星が逆行に転じてから12取引日以内に起こることが予測されている。だが過去殆どのケースでは、底値はたったの4取引日以内に示現している。金曜、金はさらなる安値に沈み、ザラ場で1572をつけた。

        スペシャルレポートでは金について言及したのみだったが、この法則は株式指数と通貨市場にもよく当てはまる。金が下落するにつれ、ユーロ通貨もそれにならった。これはフランスの大統領サルコジがフランソワ・オランドに負けたことによるものだが、オランドはサルコジ、メルケル、ドラギ( そしておそらくはドイツのように緊縮策を経済に取り入れることにより申し分ない経済成長を遂げているスウェーデンの指導者 )によって支持されてきた緊縮政策に反対の立場を取ってきた。

そんな訳で、ユーロ先物は週の幕開けを三尊パターンのネックラインを割って寄り付く( すなわちチャート分析の世界で弱気を示唆するパターン)というところからスタートした。ユーロは1月以来の最安値レベルまで落ち込んだ。5/11金曜、ユーロ/ドル6月限は1.2906まで下落、これはサイクル中の現時点で示現する、こうした安値のプライス・ターゲット1.2906+/-.0069の範疇にぴたりと当てはまるものだった。ちなみにこの計算式は拙著『 Stock Market Timing 』シリーズの第5巻に収録されている。さてこの価格が金星逆行という反転シグナルに呼応する安値として有効であるかどうかはまだわからない。前述の影響力のオーブが有効であり続ける限り、強力なジオコズミック・反転サインはまだ下落の余地 — おそらく1.2500くらいまでも — を残しているかもしれない。再び前向きな見通しに戻るには、ユーロは1.3090付近にあるそのネックラインを終値で2度上抜けることが必要だ。

        私達が5/15というこの磁石にも似た効果を持つ金星逆行の時に近付くにつれ、世界の株式市場も先週、非常に興味深い動きをみせた。これまでのところ、磁石は株価を下方に引き寄せている。だがもし金星逆行が、過去非常に多くのケースにみられたように、今回も有効な反転シグナルであるとするなら、それはもうすぐ間近に底が迫っていて、反騰が始まろうとしていることを暗示している。


≪ 短期ジオコズミクス ≫

        何にしても5/15火曜に金星が逆行に転じる、これが大きい。これは拙著『 The Ultimate Book on Stock Market Timing 』シリーズ第3巻で述べた強力なレベル1のサインだ。しかし、太陽もまた同時に、太陽系で最大の惑星 — 木星 ― と5/13にコンジャンクションとなる。前者はプライマリー・サイクルの天井または底、あるいはそれらに次ぐ安値や高値に関連して起こるリバーサルと、12取引日の揺らぎをもって非常に高い相関関係を持っている。市場がダウ平均で4/10につけた安値12,710を試すように下落していることから、私達はこれをハーフ・プライマリー・サイクルの底、または4/10につけたプライマリー・サイクルの底に対するダブルボトムのいずれかであると見なすことが出来る。ここぞという安値を刈り取る、そんな挑戦を楽しんでいるマーケットの時間予測師としては、こうした状況設定には興奮を禁じ得ない。5/9水曜、ダウ平均は12,748まで下落した。これはすでに、4/10の安値12,710に対するダブルボトムと言える価格レンジに入っている。金曜、株価は再び12,779までつけた。ダウはまだ底を割ってはいない。一方ナスダック先物をみると、複数月の安値をはるかに割っている。面白いことに、現物のナスダック総合指数は今週2,900をつけていて、これは3/6につけて止まった安値と同値レベルだ。

        さて地平線に立ちはだかる次の重要な期間は5/20の日食となる新月だ。この日、月と太陽の両方が双子座に入場する。日食は東部夏時間の午後7時46分に起こる。だから米国でもこれを見ることが出来るだろう。その後5/23水曜、海王星が太陽(そしてこの日食ポイント)とはスクエアとなる。この時期は株式市場にとって一時的なリバーサル・ゾーンとなるかもしれない。
日食:太陽・月の正確なコンジャンクションは日本標準時で午前8:47頃だが、この時太陽・月の中心軸は北太平洋上の東経176°16.5’、北緯49°5.7’に位置するため、日本から実際に金環食として観察出来る時刻は東京で午前7:34頃となり、地域によって時刻のズレが生じる。各地の時刻詳細はこちらへ。
        しかしながら、その後もっと興味深いのは( 私の観点からすれば )、金星・太陽のコンジャンクションがそのオーブの範囲内でそれぞれ6/4と6/7に火星とスクエアを形成し、金星の太陽に対するオカルテーション(金星による食)がその狭間に抱かれるようにして6/6に起こる、その時に何が現象化してくるかを目撃することだ。また木星も牡牛座を離れて6/11に双子座へと入場、その後1年滞在する。
金星・火星スクエア:日本標準時6/5午前9:27頃、太陽・火星スクエア:日本標準時6/8午前11:30頃、金星オカルテーション:日本標準時6/6午前10:09頃、木星双子座入場:日本標準時6/12午前2:23頃
思い出してほしい。双子座の木星は、天王星・冥王星のハードアスペクト形成が近い時、爆発的な高値と同期する可能性がある。そして天王星・冥王星ワクシングスクエアは2012年6/24~2015年3/15だ。どんな年初来高値も大きな反騰の始まりとなり得るし、史上最高値さえ更新するかもしれない。しかしながら、新高値をつけ損なった場合、結局長期サイクルの高値は木星が牡牛座に滞在した時に示現したことになる。ドイツのDAXでは、2011年5月と7月に牡羊座23°~牡牛座7°でつけた高値をいまだに上抜けてはいない。これまでのところ、世界の株式市場は2012年3/7以降は高値を更新しないだろうという一年前の私達の予測は、米国を除いては正しかったことが証明されている。米国株式指数は2012年3月終盤~5/1にかけて新高値をつけているが、これは木星が牡牛座7°を離れてからかなり後のことで、木星が双子座に滞在する間になお一層騰がってピークに達する可能性を暗示している。さてこれら木星ファクターの内、一体どちらが働くかを確かめるのは興味深いことだろう。あるいはその両方共に有効で、牡牛座の木星は世界の殆どの株式指数の天井と相関し、双子座の木星は米株史上におけるさらなる高値と相関するのか? 

こうした奇っ怪なパターンは、天王星が冥王星にスクエアを形成する時、机上にもたらす物事の最たるものだ。言い換えるなら、このアスペクトが同時に、世界の債務危機の次なる段階への突入と相関していることを考えた時、未だに新しい机を買うことなど出来るのだろうか?


≪ 長期的考察 ≫

        今週は長期的考察の執筆は無い。経済と株式市場に関する私の長期的視点にもし興味をお持ちであれば、今月の『 The Mountain Astrologer 』誌に12ページにわたってこの主題に関する特集記事が掲載されている。そちらを購読、ご参照いただきたい。






訳文ここまで
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hiyoka_blue at 20:50|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 金融アストロロジー 

May 07, 2012

レイモンド・メリマン 週間コメント5/7 【金融アストロロジー】—その2

≪ 長期的考察 ≫ は昨日の書き足しで掲載するつもりでしたが、かなり長くなってしまったので別記事としてアップしました。ですので ≪ 先週を振り返って ≫ と ≪ 短期ジオコズミクス ≫ については1つ下の記事を参照してください。m(_"_)m


≪ 長期的考察 ≫

        『 あなたと私の違いは、あなたは金持ちが減るのを望んでいるのに対して、私は貧困者が減るのを望んでいる事です。』— ニコラス・サルコジ仏大統領 今回の選挙における彼の対立候補、社会党のフランソワ・オランド氏とのディベートでの言葉より(ウォールストリートジャーナル 2012年5/3)


        今週は金星について話をしよう。どのみち金星は今後数週間、非常に派手な役割を果たそうとしている。それは5/15〜6/27まで6週間にわたる逆行運動と、そして6/6〜7に起こる、非常に稀な太陽への「 オカルテ—ション(掩蔽/えんぺい) 」によるものだ。これは金星が太陽と重なる、すなわち金星による太陽の食のようなものである。
金星のオカルテーション:正確なコンジャンクションの時刻は日本標準時6/6、午前10時9分前後、双子座15°44’46
        金星は約19ヶ月ごとに逆行する。だからそう滅多に起こるという訳でもない。頻度としては、月のノースノードが1つの星座宮を通過するという事象(期間)におおよそ匹敵する。ところがこれは8年ごとに、黄道12宮の同じ度数かその近似点で逆行し、そして順行するのだ。例えば、今年金星は5/15、双子座24°近くで逆行を開始する。8年前の2004年5/17には、双子座26°で逆行に転じた。ちなみに、ダウ工業平均はプライマリー・サイクルの底を2004年5/12に9852でつけ、5日後の5/17には再度その安値(すなわちダブルボトム)を9862で試し、これを達成している。そこから価格は急騰し、6週間後、金星が順行に転じた6月終盤にプライマリー・サイクルの天井をつけた。拙著『 The Ultimate Book on Stock Market Timing Volume 3 : Geocosmic Gorrelations to Trading Cycles (究極の株価タイミング3:相場サイクルとジオコズミックの相関性)』で立証したように、金星の逆行〜順行期は株価において、プライマリー・サイクルまたはより長期のサイクル、あるいは重要なリバーサルとの間に歴史的な相関関係を持つ、最強のジオコズミック・サインが活動する2つの時間帯だ。
金星逆行開始:日本標準時5/15、23時33分頃 双子座23°59’
 金星順行開始:日本標準時6/28、0時7分頃 双子座7°29’
        この強力な相関関係は、ファイナンシャル・アストロロジーの研究者にとっては驚くに値しない筈だ。アストロロジーの研究においては、金星は金銭を支配する — 愛情問題と同じように。そして今の時代の現実に即して言えば、当然ながら「愛を得るのも金次第」(実際には他の方法もあるだろうが)。あるいは、有名な中国の諺で言えば、「人生、金次第!」。 

だが金星が各星座宮を通過する速度は大変速いので、金星が絡んだ長期のトレンドを特定するのは難しい。それは短期のトランシットであり、このため、殆どの場合短期のリバーサル特定にその価値がある。あぁ、それから遅い惑星のトランシットがある国の始原図の金星にアスペクトを形成するのを観察し、その国の経済と通貨のトレンドについて予測することも出来る。例えば米国始原図の金星だが、これは蟹座の0°〜1°にある。この金星は2008年から2011年まで、冥王星と天王星、両惑星のアスペクトにより包囲されてきた。そしてこの事象は、米ドルの価値が他国の通貨と比べて顕著に抑えこまれたことと相関している。 しかし、もっと広範囲の世界における、より長期の金融トレンドを追うに際しては、金星をどう使えばよいだろうか? そのためには金星に起きる長期の現象を見ることが必要だ。そして、その鍵となるのが金星のオカルテーションかもしれない。

        そうだ。金星は2012年6/6、非常に稀な太陽へのオカルテーションに向かって進んでいる。すなわち、金星はその日、地球・太陽間のちょうど直線上に進入して来て、太陽の表面に黒い小さな斑点として姿を現すのだ。もし金星がもっと大きかったら、ちょうど月による皆既日食のように、地球から見た太陽を覆い隠すだろう。だがこの金星オカルテーションが日食と異なるのは、それが非常に稀な現象であるという点だ。日食は年に約2回起こる。対して金星オカルテーションは、長い年月を経て8年間を挟んだ2回組で起こる。

直前の事例は1874年と1882年に起こった。そして今回は今世紀最後となる。スティーヴン・ファン・ルード(Transit of Venus : http://transitofvenus.nl/)によると、『 金星のトランシット(太陽へのオカルテーション)は・・・243年ごとに繰り返すパターンを持ち、これは121.5年と105.5年という長期の隔たりによって分かたれた、互いに8年の間隔を持つ2回のトランシットによって構成されている。以前起こったペアは1874年と1882年であり、今回のペアは2004年と2012年に起こる。そして次回は2117年と2125年に予定されている。だから今年のトランシット(オカルテーション)はあなたにとってこの現象を目撃する人生最後の機会となる 』。 待てよ?・・・前回起こったのが1874〜1882年、そしてその前が1761〜1769年と。。

        ふ〜む。私達の研究によれば、私達が使っているデータの中で、株式市場の長期サイクルの安値が顕れた最初のケースが1761〜1762年だ。これは株価の全長期サイクル(72年サイクル、及び90年サイクルを持つタイプ)の出発点だった。しかもその上、1874〜1882年にオカルテーション・ペアがあっただと? これは米国史上最も長い経済不況(1873〜1879年)と重なり、また前回天王星・冥王星がワクシングスクエアを形成した時期でもある。これは今年の6/24から始まり2015年3/17まで続くそれと同じアスペクトだ。


The Venus Transit Observed in 1874
The Venus Transit Observed in 1874
 1874年の金星オカルテーションを捉えた歴史的に貴重な連続写真。
 太陽の外縁部近くに金星が黒く影を落としている。credit : ESO/IMCCE



        金星が金銭を支配し、またオカルテーション(あるいは「食」)が多くの場合、ドラマティックな現状変化の引き金となることから、2004〜2012年の金星オカルテーション期は、世界の負債との直接的な相互関係を持つ可能性がある。世界各国の負債は全くもって2004年(今回の金星による太陽オカルテーション・ペアが始まった年)以来、爆発し続けている。そしてこれは、まさにヨーロッパで現在進行中の突然の政治的・経済的政策の変更へと私達を誘い込み、先週の株価の気絶状況とぴったり一致するのだ。

        ヨーロッパの債務危機解決策の一端としての緊縮政策は、すでに断念せざるを得ない淵に立たされている。最近の経済データは英国を含む多数のヨーロッパ諸国が景気後退の只中にあるか、近付いていることを示している。過去数ヶ月にわたり、これら多くの国々が、すでに非常に高い水準にある税金に追い討ちをかけて増税し、しかも近頃は厳しい予算案に見合うよう支出削減を始めた。これが緊縮経済の全てだ。それは犠牲を払うことに他ならない。それは無駄な支出を取り除くための、長期にわたる献身を意味する。これが山羊座の冥王星だ。

        しかし、彼らが見出しつつあるのは、増税と支出削減の組み合わせはより多くの歳入に導くものではないという、幾多の研究が過去に実証してきた事実だ。またこれは、状況を改善すると約束し、問題解決へのおそらくたった1つの道は — さて何だろう? — そうだ、この通りの緊縮政策を遂行することなのだ!・・・と、おそらくは理解しているであろう指導者を、反抗的で苛立った大衆が選挙で落とすという結果に導く。緊縮政策は人気が無い。だから典型的な政治的反応として、非緊縮政策を批判する政治家達はまず諸問題からの解放を大衆に約束し、そして通常は、再び大幅に支出を増大させながらも税金は上げる、という方策を取る。

        という訳で彼らは、企業に雇用を、大衆に消費を促す減税よりもむしろ、持ってもいない金の支出をもっと増やすことによって痛みと犠牲を和らげ(そして当選または再選のチャンスを強化し)、それによって国家の負債を増大させ、同時にこの方策が新規雇用と納税者の増加に繋がることを願ってやまない、という決断をした。ECB(欧州中央銀行)の総裁、マリオ・ドラギとドイツの首相、アンジェラ・メルケルはこうした緊縮政策への支援を維持しようと試みている(すなわち各国に対し、彼ら自身の支出に主体的影響力を及ぼし、負債を減らすためにもっと責任ある財政政策を整えるようアドバイスしている)。しかし、サルコジがそうであるように、彼らは支持を失いつつある。簡単に言えば、多くの国々が、緊縮財政を受け入れて負債を削減するという彼らの当初の目的を断念しつつある、ということだ。 彼らは負債管理に白旗を掲げた。彼らは負債をコントロールするかわりにマネタイズ(貨幣化)し、または出口をインフレ化させるだろう(勿論、彼らはそんなことは口にしない筈だ。だがそれがこの政策の論理的帰結というものだ)。

        長期的に見れば、こうした変化はおそらく金にとっては素晴らしいことになるだろうが、ユーロ通貨には好ましくない。本当に、政治的(だが経済的ではない)グル達が、良き戦い、必要な闘争をあきらめてイージーな出口を選ぶかもしれない、そのことに疑いの余地があったろうか? そうした行為は将来において、極めて重大な負債爆発とおそらくはインフレーション、もしかしたらハイパー・インフレーションにさえ導くものだ。 

だが2012〜2015年、天王星・冥王星の下でそれを疑う余地は無い。土星もまた2020年の冥王星とのコンジャンクションに向かって営々と歩を進めている今、疑いの余地は無いのだ。前回、土星が冥王星に対してウェイニングフェイズにあった時のことを覚えておられるだろうか? あれは1966〜1982年のことだった。おそらく皆さんはインフレという観点からみて、この期間終盤の日々がどんなだったかを思い出すことだろう。

        だが希望はある。 2012年12/26から2013年9/22にかけて、土星と冥王星がウェイニングセクスタイル(300°)を形成する。これは調和的なアスペクトとされており、同時に両惑星は相互にミューチュアル・レセプション(すなわち互いが支配する星座宮に入場中)となる。これは長期の解決策が合意に達し、8年間にわたってその計画が実施されるチャンスだ。しかしこれは緊縮財政を含むものとなるだろう。何故なら債務危機は、あなたが生み出す収入をはるかに上回るような支出を続けていては解決出来ないからだ。






訳文ここまで
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hiyoka_blue at 21:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 金融アストロロジー