金融アストロロジー/週間コメント by レイモンド・メリマン金融アストロロジー/週間コメント by レイモンド・メリマン 3/1

February 25, 2010

t海王星とtカイロンがAscと出会うとき

深夜、むしょうに外の空気を吸いたくなることがある。
部屋の枠組が息苦しくなってくるのだ。

散歩に出たある晩、舗道を歩いている時、突然意識が冴え冴えとした。高速で振動する粒子がどこからか飛来して意識の体にぶつかり、その衝撃波が深層意識を揺さぶって、遠い記憶が呼び覚まされる、そんな不思議な感覚だった。
そして、あぁ、この人生でもそうなんだ。信頼する相手を裏切らずに生ききれるのかどうか、試されているんだ。はっきりとそう理解した。
迷いや曇りは一切なかった。何の感情もわかず、ただそうなんだとわかった。

裏切りの物語。あらすじはこんなところだ。
あなたのこと本当にすごく大切に思っている。でも抜き差しならない事情でどうしても一緒にいることができなくなりました。ごめんなさい。本当は絶対に別れたくない。でも現実の状況は一緒にいることを許してくれないのです。私に非はない。もちろん相手にも。

まあ、なんて都合のいい理由。不本意にも関係が壊れるのだという大義名分ができる。現実から体よく逃げ出すのにもってこい。得意のパターンだ。
人と正面から向き合うことに本能的な恐れがあるから、いつもどこか腰が引けている。つまり無意識ではいつでも逃げ出せる用意をしているということだ。けれども当の私自身は無自覚なのだから、起こってくる出来事は不可抗力っぽく見える。
なぜいつもこんなことが起こるの?と辛い。明らかな原因が自分にあるのに自覚できないゆえに釈然としない。原因をつくっている本人が心当たりがないと思いこんでいるのだから、相手だってそうなのだと受け取る。でも、相手にも何か釈然としない想いは残る。そうして心に澱が沈んでいくのだと思う。

この仕組みが認識されない限り、相手と舞台を変えて同じ物語を繰り返すことになるのだ。位相は同じ。その表層をなぞるように別の地点にスライドしているだけ。本質的には何も変わっていない。結局、同じ結末を迎える。釈然としないまま、また別の地点へスライドする・・・。
過去生の人格たちはそんなことを繰り返してきたのかもしれない。未解決だから今があるわけだ。この人生だって何らかの悔いを残して逝くのであれば、次の人生の人格も同じ物語を繰り返していくことになるのだろう。

ループするだけの人生は終わらせたい。けど、人は深い層の意識をそう簡単に変えることができない。ニューエイジが説く「愛」や「ポジティブ」で解決できるほど人間の深層は甘くはないのだ。
人を恐れる気持ちは自分を守ろうとする本能から生じている。なぜ守ろうとするのか。無防備な状態で命か精神を脅かされた記憶があるから。二度と同じ目に遭いたくないというほどの衝撃的な記憶。それは傷となって意識の深層にとどまっている。いつの時代のものかはわからない。複合的な要因のかたまりだろう。ひょっとすると人間ではない時代の恐れも混在するかもしれない。

唯一の手だてはこうだ。意識を掘り起こし深層に分け入る。あたりまえだけど何が出てくるかわからない。見たものから目を逸らさず、痛みを感じたらそのまま感じる。ありのままの自分を受け入れる第一歩はこういうこと。それは自分を癒やす自然治癒力が目覚める第一歩でもある。自分を受け入れる=自分を許すことで癒えるという仕組み。
かなり辛い経験になることもある。だって見たくないものだし、苦しいし、辛いし、痛いし・・・。でも他に手はない。本当に変わりたいのなら自分の深層にダイブする死闘を覚悟せよ、だ。そりゃもう、むちゃくちゃ怖いです。

ほとんどの人は意識の奥深くに傷を抱えている。抱えていても気づかないまま(いや、もしかしたら気づかないフリをして)生きていこうとしている。傷の原因も傷がもたらす苦しさも人によって様々。体を張って頑張って日々生きているつもりが、じつは「苦を耽溺している」に過ぎないというトリッキーな生き方になっていることさえあるのだ。(これは体験談だけど....)

人間ってこういう経験をして自分を許す=自分で自分を癒やすために、いろいろな人と関わったり出来事に遭遇している側面もある。なんて健気なんだろう人間って、とその一員として思う。

この世はクロー(苦労)するために生まれてくるところ。それを承知の上で生きていくんだよ。かつて「h」はそう言った。

まだまだ見たくない傷を見たり、痛みを感じたり、そのまま受け入れたりすることになるかもしれない。さあ、覚悟はいいかな?とこころに聞いてみると、なんだか体がこわばってきた。
まぁ、そう気張りなさんな。そんな声も湧いてくる。転んだら起き上がってホコリを払い、また歩き出せばいいじゃない・・・ってね。

現在進行形の惑星たちは、わたしという小宇宙の闇に沈む意識を次々と浮上させる。でもこれは幻想の遊戯。人間を媒体にして何か見えない大きなものが遊戯を楽しんでいるんだ。そういう目で自分やこの世のことを眺められたら、世界はちょっと変わるだろう。


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海王星:魚座の支配星。神秘、至福、一体感、夢、隠遁、犠牲、欺瞞、混乱、カオスなどのキーワードで語られる。
カイロン(キロン):土星(一説には木星)と天王星の間にある小惑星。占星学では生まれた位置のカイロンは傷つく人、傷を示す。進行するカイロンは傷の浮上を促すという説がある。
Asc:占星学でアイデンティティを示す感受点

kameo21


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