金融アストロロジー/週間コメント by レイモンド・メリマン 6/14☆お知らせ☆

June 20, 2010

金融アストロロジー/週間コメント by レイモンド・メリマン 6/21

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2010年6月21日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文で す。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。(文中の*は翻訳者によるものです)
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≪ 先週を振り返って ≫

          先週は金融市場にとって、金融アストロロジーにとってと同じくらい良い週であったと言える。株式市場、貴金属市場の2つ共に、そのプライマリーサイクルに沿って、前週6/8の木星・天王星のコンジャンクションとの一致を見せながら6/7〜8に底をつけた後、力強い上昇を見せた。 先週述べたように、『ふり返ってみれば、アメリカ(そして他の多くの国の)株式市場が、正確に天王星が土星とオポジションを形成した時(4/26)に天井に達し、そして底をつける日付は正確に木星が天王星とコンジャンクションになった時だった・・というケースが今見てとれる。これが、金融アストロロジーがいかに機能するか、何故非常に貴重なツールであるかということの理由である・・・』

またこれは、アストロロジーに関する一般的な真理のもう一つ別の側面を明示している。ハードなアスペクト(土星・天王星オポジションのような)は必ずしも安値を意味するとは限らないし、また最悪期を意味するとも限らないということである。同様に、ソフトで調和的なアスペクトが常に高値を示唆するわけではないし、絶頂期を意味するわけでもない。 それは、これらのアスペクト期間に入るまでの、各自のサイクルの在りように依拠するのだ。 

例えば、もしあなたがずっと困難と闘ってきて、そこにハードアスペクトがヒットしたとしよう。この場合、それはあなた自身の個人的なサイクルの底と一致し、その後、物事が改善していく可能性がある。しかし、もしあなたがそれまで順調に成功を収めてきて、そこにハードアスペクトがヒットしたなら気をつけた方が良い。もしあなたに十分な注意力が無ければ、その成功は、近々アスペクトが形成される、その時間帯で終わるかもしれない。それはまさに『*転落の前に驕りが生じる』という引用句どおりだ。 同様のことが調和的なアスペクトにも言える。私達は金融市場のトレンドにおいて、これを何度も何度も見ているし、いかにこれらのアスペクトが単に「トレンド転換」を意味するものであるか、を理解している。 必ずしも悪化である必要はなく、またその日が良い日である必要も無い。それは基本的に、1つの周期の終わりであり、別の新しい周期の始まりなのだ。

*(旧約聖書の一節から来ていて慣用句となっている言葉。"Pride goes before destruction"とも言う)

          世界の株式市場においては、ダブル底となった期間5/25〜6/8以来、価格は上昇を続けた。いくつかの市場では、価格上昇はすでにこの1〜3週の間に10%を越す勢いとなっている。 *(オランダ/AEX、ドイツ/DAX、インド/Nifty、ブラジル/Bovespa、アルゼンチン/Merval、そしてアメリカ/NASDAQ複合など) 私達が追っている市場の中で、最も勢いが良かったのはモスクワのMICEXで、5/25の安値以来、15%超の上昇を見せている。 ** あなたは5/20〜25という日付が、カーディナル・クライマックスの惑星に金星がトランスレーションの期間にあたり、6/8近辺に私達が目撃するかもしれない物事の前ぶれであったことを思い出すのではないだろうか。 ある市場は6/7〜8に「底の底」をつけ、他の市場は5/20〜25に一番の安値をつけた、それはまさにダブル・ボトム・フォーメーションであった。

*(日経平均は6/9の安値から6/16高値まで約7.8%の上昇に終わっている)
         
**(正確には現地時間5/17〜23であり、底はその許容範囲の揺らぎの時間帯に付けていることになる。週間コメント5/17、5/24付≪短期ジオコズミクス≫参照)

他の市場では、金が先週金曜にザラ場高値1263をつけ、上場来高値まで上昇した。銀もまた爆発し、わずか数日前に1719の底をつけた後、1900を越えて週を終えた。原油は5/20の最安値の後、先週バレル/80.00を試した。


≪ 短期ジオコズミクス ≫


          今週は2つの強力なジオコズミック・イベントでその始まりと終わりを迎える。月曜は夏至でもあり、天王星へのハードなスクエア・アスペクト(*ワクシング・スクエア)が始まる。いわゆる自然現象に関して言えば、これは時により地震、ハリケーン、竜巻といったような事象を示唆するシグナルだ。 また地政学の分野で言えば、世界の指導者側の、突然の方向転換、または他者の生命や生活を危機にさらすかもしれない集団による、多大な危険行為の可能性を暗示する。金融市場においては、それはトレンドの転換または区切り、またはサポートラインやレジスタンスラインの強力なブレークアウトを暗示している。 天王星が関わる時、唯一確実なのは、一体何が起こるか、或いははそれに対してどんな反応が起きるかを、知ることが出来ないということだ。
         
*(ある2つの惑星または感受点の間に結ばれるアスペクトが、新月から満月へと移行中の月のように、 0°(コンジャンクション)から180°(オポジション)へと向かう途中である時、「ワクシング」と呼ばれる。反対に180°から再び0°へと向かう途上のアスペクトは「ウェイニング」と呼ばれる)

今回は6/26の部分月食で週を終える。月が山羊座に入って冥王星とコンジャンクト(0°)となるため、これは重要な食となる可能性がある。事実上、この週全体に太陽が、牡羊座の木星・天王星、乙女座終盤度数にある土星、そして山羊座の冥王星とが織りなすグランド・スクエアの開いた1角を占めることになる。これは、私達が7月末から8月初旬にかけて、この一生に一度とも言える天体パターン中5番目の最深部に入った時、体験するかもしれないカーディナル・クライマックスのプレビューであり、そのエネルギーを中継・伝送するものだ。 これは、連邦準備制度理事会(FRB)が、金融規制改革法案を通してもその最も重要な権限に関しては安泰であることを示した最近のリポートにも関わらず、FRBやその他の中央銀行にとって際どいリスクを引き起こす可能性がある。この法案に何か突然の転換があるかもしれない。何かが隠匿され、そして何かが明らかにされる — または何かが、より深い闇に葬られるのかもしれない。

また木曜と金曜は、「射手座ファクター」が働く時間帯だ。この太陰周期(射手座の月)は、多くのマーケット、特に貴金属市場と債券市場において、しばしば非常にシャープな価格変動が見られる時期と一致している。
要するに、市場が — または世界の指導者達が — 静かであったり大人しく飼い慣らされているような状態である理由は全く無い、ということなのだ。 彼らは今も自分達の境界線を踏み越え、誇大表現を用い、そして不機嫌そうに見える。


≪ 長期的考察 ≫

『法規制というものは、企業を民主主義に対する責任に応える状態にしておくための明白な方法であり、その逆ではない — しかし、もしも皆が同じ穴のムジナだとしたら、規制する側の公職者を信頼する理由は何だろうか?・・・鉄道会社(現在は銀行業)のパワーは、より強い政府のコントロール下に彼らを置いてほしいという要求を生み出した。しかし、その同じ強大企業のパワーが、単に強力な政府を買収し、もっと強大になっていくのではないかという恐れを喚起した。』
- T.J. Stiles in “The First Tycoon,” より。*コーネリアス・ヴァンダービルトの1860年当時に関する文章から

*(前回≪長期的考察≫訳注参照)

          先週、私はこう問いかけた。『しかし、より多くの政府による規制がはたして危機を防げるだろうか? それともそれは実際により多くの危機を作り出すという、まだ予見されていない逆効果をもたらすのだろうか?山羊座の冥王星によって暗示される、より一層の行動制限の結果は、牡羊座の天王星が持つ反権威主義で反逆者的な性質による反駁で、ますます多くの危機へと導かれるかもしれない。』

          昨今の金融業界における多くの恐怖感のひとつは、いくつかの国が、他国への負債による重圧ではるか水面下に沈んでおり、それによって国家デフォルトの危機に瀕しているということである。(例えば貸し主の国に対して返済不能になるなど) デフォルト、そして倒産などの事象は、土星の冥王星に対するウェイニング・スクエア(2009年8月、2010年)と同様に、山羊座の冥王星(2008年〜2023年)の得意領域だ。

しかし、一国がその債務を他国に対して負っている時、もし返済できなければ一体何が起こるだろうか?  20世紀以前、政府は自国の銀行、または最も富裕な市民達からよく借金していた。そして負債額が大きくなりすぎると、銀行を都合良く廃業させたり(例えばその銀行が企業として再生不可能になるような法規制を加えて国有化するなど)または金を借りた当の相手である富裕な個人を絞首刑にしたり・・そしてヒュ〜・・負債は風のように消えて無くなったものだ。国庫は余剰になるか、より処理しやすい程度の赤字に戻ったろう。例えばフランスなどはこうしたやり方では芸の域に達している。スペインもそれほど引けは取っていない。ところでこの両国は、ここ1〜2世紀はラテンアメリカ諸国と比べてかなり良いものの、国家財政の歴史における最も多数の債務不履行の事例を抱えている。(出典:『This Time is Different: Eight Centuries of Financial Folly』Carmen Reinhart and  Kenneth Rogoff 著、2009年プリンストン大学出版局)

だがここでアメリカ合衆国の、最近の、そして間もなく法制化される銀行など金融機関に関する規制を例に取ってみよう。政府が *TARPの資金で銀行を救済したのは、それらの銀行が(貸し出しにより)マネーをメイン・ストリートに吐き出して、個人消費を再刺激するだろうとの意図のもとであったが、そこに奇妙な天王星的事象が起きてきた。 銀行は外に金を貸し出さなかった。彼らはマネーを保持し、かわりに自分達自身のバランス・シートを確立し、昨年、記録的利益をあげたのだ。

*(TARP : Troubled Asset Relief Program : 不良資産救済(買取)プログラム。サブプライムローンに端を発する金融危機解決のため、7000億ドル規模の公的救済プログラムが創設された。)

彼らは依然としてマネーを外に出していない。さらに言えば、彼らは新しい挙動を示している。それは、私達が7月下旬と8月にカーディナル・クライマックスの中心部へと向かうにつれ、確実にポピュリスト達がより多くの規制を望む、その叫びに燃料を補給するだろう。金曜のウォール・ストリート・ジャーナルの一面記事は、『* フリー・チェック時代の終焉』というものだった。この見出しが全てを物語っている。政府は新しい規制や罰金を銀行に課し、そして当の銀行は収益のロスを埋めるために、より多くの料金負担を利用者に転嫁する。 同じ事が、医療保険会社が請求するコストを制御するはずだった、いわゆる医療保険制度改革法案でも起きた。しかし規制は低料金の代わりに、保険会社がレートを上げることを可能にしたのだ。そうした事柄の多くが8月にもまた効き目を見せてくるかもしれない。 今年は熱い夏になりそうだ。

*(原文:"End is Seen to Free Checking")

消費者や市民を保護するという、最善の意図をもって規制はスタートするかもしれない。
しかし、銀行や大企業が政治家(監視委員など)を(買収によって)なびかせた時、規制案は変容し、救済される筈だった人々に対して実際にはより多くの害を引き起こす「改悪」となるだろう。
一体何故なのか?  その答は簡単でもあり、また政治とビジネスが互いにベッドを共にした初夜から存在し続ける、太古からの問題でもある。

          山羊座の冥王星、そして冥王星に対して今やウェイニング・スクエアになろうとしている土星。これは、企業界や銀行への政府介入 ー そして規制 ー という新時代の幕開けである。しかし、牡羊座の天王星(2010年〜2018年)はまた、激化する競争と、これら新規制によって制限されている商品やサービスへの要求が高まる時代でもある。 そして規制に続いて、間もなく税金問題がその後を追うことになるだろう。
         
         
 
        
         
訳文ここまで
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hiyoka_blue at 19:55│Comments(0)TrackBack(0)金融アストロロジー 

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