金融アストロロジー/週間コメント by レイモンド・メリマン 2/28●3/5の新月—みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

March 01, 2011

金融アストロロジー/週間コメント by レイモンド・メリマン 2/28-2

先日割愛した2/28日付けの≪長期的考察≫です。まだ≪先週を振り返って≫と≪短期ジオコズミクス≫を読んでいらっしゃらない方は、どうか1つ前の記事からお読みください。

3/1 1フレーズ抜けていましたので追記しました。13ブロックめ最終行の下線部です。m(_"_)m


≪ 長期的考察 ≫

    世界は今まさに混乱している。いや、もしスピリチュアルかつ哲学的なアプローチを取るなら、全てが聖なる秩序のもとに起こっているのであって、まさにこれこそが、この世界とそこに住む人々が今在ってしかるべき状況なのだ。私達はただそのマスター・プランを理解できないだけだ。だがこれだけは言える。もしあなたがアストロロジー、特にマンデーン・アストロロジーの本質を理解していないなら、人生の全てが信仰に導かれたものでもない限り、「マスター・プラン」の概念を受け入れることは出来ないだろう。今現在の世界が混乱などしておらず全てが正しく在る、と信じるには、それこそ信じがたいほどの信頼(faith)が必要だ。

水瓶座時代(アクエリアン・エイジ)の夜明けへようこそ。そして、今まさに魚座最終度数29°を通過しようとしている天王星(公転周期84年)の世界へ、ようこそ。

    先週はさらに3つの惑星が魚座に入場してきた。そこで、まもなく始まる牡羊座主導の時間帯(3/9〜4/23)に完全に入ってしまう前に、魚座のテーマに没頭してみたい。いや、というより、黄道帯の最初と最後に位置するこれら2つの星座宮と、そして3惑星が2、3日前に離れたばかりの水瓶座が体現している幾つかの事柄について、説明を試みようと思う。

    ではアストロロジーの観点から、次のような問いを発してみよう。
現在世界に起こっている混乱の発生と一致するようなコズミック・サインは何だろうか? マンデーン・アストロロジーの原理を通して、私達が生きる今という時代を(又は「マスター・プラン」・・・そうしたものが存在すると仮定して)いかにより深く理解できるだろうか?

    私の意見では、まず見るべきは天王星の占める位置だ。何故ならそれは「地球に生きる一集団としての人類」を象徴するからだ。私達にはコミュニティやグループに所属したいという本能がある。天王星は「人道主義」の惑星とされているが、それはかならずしも正確とは言えないかもしれない。もちろん、天王星には人間性という側面がつきものだ。そして私見ではあるが、人類の在りように影響を与える将来の社会動向に関わっている可能性もある。天王星はインスピレーションや新しいアイディアに関連する惑星だ。物事について異なった見方をし(そしておそらくは、今までに存在したどんな物より優れたこととして、ある考えが頭に浮かび)、そうした物事を実行に移す努力が大多数の人々のためになると多分想像しながら、これまで一度も試みられたことのないような物事を為そうとする惑星だ。

    だが多くの場合、こうしたアイディアの数々は人類にとっての真の恩恵とはならない。それどころか、これらは殆どの人々にとって、受け入れるには過度に急進的でまとまりに欠け、非常に杜撰ともいえる考えや理論であることが多い。もしこのような計画が進められ、実際に実行に移される(牡羊座)なら、これはしばしば「予期せぬ結果」(誰も考えなかったことが起きる今のような時代にはぴったりの言葉だ — もちろん水瓶座生まれの人は別だろうが)に導かれる。それは現体制(総合的な観点から見れば悪しきものとは限らない)を混乱させ、混沌へと導き、人命が失われる可能性へと繋がる。

もしこれが天王星の影響下にある時間帯で起きるなら、それはしばしば、打倒された直前の指導者より、もっと非情な新体制を生み出していく。天王星は革命そのものと、そして通常は成功裡に終わる、独裁主義的で抑圧的な支配体制を転覆させようとする企てに関連する惑星だ。だからこそ、自由と民主主義、そして個人の権利の追求(もちろんその主体は水瓶座の影響下にある社会や国々に住む人々だが)さえも支配すると言われている。しかし、その結果は多くの場合、自由や民主主義には結び付かない。そればかりか、生み出されるのは前進でさえなく、社会における成長、進歩、そして/または 進化への衝動の、あきらかな(そして願わくは一時的な)退行だ。

結局のところ、最終的には常に進化の力が優勢となるように見える。しかし、物事が後退し(少なくとも水瓶座の視点からはそう見えるだろう)、または停滞して全く動かない状況となるのだ。(これは多分殆どの地性の星座宮にとってはまだマシだと思える状態だろう。)

    天王星に欠けていて、土星に(その支配宮である山羊座との関係によって)備わっている特質は、組織力とよく考え抜かれた管理能力だ。 強く健全な天王星が強く健全な土星に結びつけられる時、そこに革命の成功が生まれる。(大衆心理、芸術、文学、銀行業、そして/または 政府など、これによって影響を受ける人間の体験領域は枚挙にいとまがない。) 

このような革命はその目的を果たし、将来まで持続する強い指導力を提供するだろう。さもなければ、現在の指導者と現行体制を排除はしたとしても、その結果は次のリーダーになりたい人間が支配権をめぐって争い、混沌と人権侵害のはびこる「無人地帯/no-man's land」のような環境をただ生み出すだけだ。

天王星がこれからの7年を過ごす牡羊座に入場しようという今、そしてその間、山羊座の冥王星とのワクシング・スクエア(2012〜2015)を形成することを鑑みれば、私達がこうした状況に導かれていくかもしれない、という危険がある。これは土星と関連する話だ。何故なら、山羊座の支配星は土星であり、これはあたかも天王星が、冥王星と土星の双方とスクエア(90°)を形成するようなものだからだ。

もしあなたが、予期せぬ結果を見込んだ上で、よくよく考え抜かれた計画を持たずに行動する革命家なら、事は簡単には行かないだろう。 しかしながら、今回のスクエアはワクシング(90°)であり、ウェイニング(270°)スクエアではない。だからその痛みは産みの苦しみ(0°)と同義であり、死の苦しみ(270°)ではない。とはいえ、冥王星と天王星が関わる時は、いずれにせよ人間の生にとって大きな代償を払う可能性がつきまとうのだが。

    では金融市場はどうなるだろうか?このような力学のもとで、どんな傾向を表すだろう? まぁ、かなりのカオス状況になるのではないかと思う。各国の政府に起きるのと同じくらい多くの、重要な変化がみられそうだ。すなわち、牡羊座の天王星によって示唆される強い革命的なエネルギーのもと、自然現象や感染力の強い伝染病、あるいは戦争などの要因を背景として、いくつかの国々 — さらにある種の政府なども — 今後の10年が終わるまでには、いやこれから5年の内にも、世界からその姿を消すだろうと考えている。 また私は現在流通しているいくつかの通貨も姿を消すだろうと予測している。


    ではこれは否定的な結果でなければならないのだろうか? 否。 もし土星原理の数々を、そしてもしかしたら、海王星の原理をもうまく適用することができたなら、肯定的な結果を導き出すことは可能だ。 つまり、もしも指導者達が共通の目的(山羊座の冥王星と、集合体としての人類に適用する場合には牡羊座の天王星も)の下に集い、そして人間の生の尊厳を最優先に設定したうえで(共に今年魚座に入場する海王星・カイロンのコンジャンクト)、十分に練り上げられたプランを考え抜くならば、それは上手く行くだろう。

だが牡羊座の天王星それ自体は、同朋である人類の幸福やその生命にさえ、たいして重きを置いていない。要はそれらが自分自身の個人的な利益追求の進捗に役立つかどうか、ということなのだ。(腐敗した権力にしがみつくためには自国の市民達を殺すことなど何とも思わない、どこかの誇大妄想狂の支配者を彷彿とさせるが。)

牡羊座は「自分が一番!」と言う。天王星は「古きを捨て、新しきを得よ!」と言う。それらがあいまって、変化を推進する強いエネルギー(または必要とされる変化を押し留めようとする強いエネルギー)は、極度に非情なものとなりうる。こうした暴力を解き放つのが既存の暴君なのか、または人間の生の価値など一顧だにしない急進的な革命家なのかということは、この際関係ない。

    私はこれが、昨今、世の中に顕れつつある新世界なのだと言いたい。だが、今起きていることをもっと深く考えるにつけ、そうした新世界が到来しているようには思えない。まだだ。今の私の目に見えるのはただ、旧世界(山羊座の冥王星)が終わっていく姿だけだ。 

牡羊座の天王星がもたらす希望とは、人間の生と人権に価値を認め、十分に考え抜かれた計画に基づいて私達をリードしていく、精神性の高い指導者達が現れるような、そんな輝かしい新世界のビジョンがそこに確かに存在する、ということなのだ。 全てが完全で、まさしく在るべき姿で起こっているのだというような、信仰にも似た信頼感よりは、徹底した考察を経て結果が生み出される時にこそ、変化は素晴らしいものとなる可能性がある。





訳文ここまで
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【ひさびさの、翻訳後記^^;】

原文は"faith"。これは魚座のテーマともなっている、目に見えない領域への深い信頼を表す言葉でもある。けれど黄道12宮の最終サインである魚座においての「信頼」が意味するものはかなり難しい。「全ての物事が完全なるものの内にあり、完全なタイミングで起こる・・・」という意識は、魚座のネガティブな側面が出たとき、自分で考え抜いたり行動を起こすことを放棄し、内外の矛盾や傷、暴力から目を反らして内側に閉じこもったり、何も起きていないフリをしたりすることに繋がる。(メリマン・コラムにも出てくる魚座の恐怖心)

本来の"faith"はそうではなく、ひとりの人間として勇気をもって人生のあらゆる出来事に立ち向かいながら、同時に自己の知覚を超えた世界への畏敬を持ち、最後の最後に自己の全存在を未知に委ねる覚悟を持つに至ることが第一段階となる。魚座に備わった感性や慈悲心と共に、かなりの胆力を要求されるのがこのサインのチャレンジで、それが無ければ「信頼」は単なる自己欺瞞に終わる危険性がある。

また、キリスト教の伝統が生活に深く根ざしている欧米では"faith"は信仰そのものを指す言葉でもあるらしい。「全ては神の御心のままに・・・」という心境を指すのかもしれない。 (アストロロジャー、エリック・フランシスはこの魚座的な"faith"を宗教上の信仰心と区別するために、あえて"trust"を使ったほうが良いかもしれないと言っている。)こうした考え方は、いわゆるスピリチュアルな世界やチャネリングのメッセージなどでもよく伝えられる内容だけれど、マンデーン・アストロロジーとはいえ、もともとエボリューショナリー・アストロロジーの人であるメリマン氏がここであえて "faith"よりは練りに練った"深い考察"を・・と言っていることには深い意味があるように思える。 

今後の天王星・冥王星スクエアなどがもたらす強いエネルギーの中で、私達人間は知らず知らずのうちに、一種の思考停止に陥りやすいかもしれないと思う。たとえば今の日本の状況も、実際はかなり大変なことになっていそうなのにもかかわらず、ついつい現在の日常が永久に続いていくかのような感覚を持ってしまったり。(わたしだけかもしれないけれど...) 中東にひろがる動乱や新燃岳の噴火、ニュージーランドの地震などなど、毎日のようにニュースを追っていても、そしてそこで苦しむひとたちの姿にこころを動かされたとしても、どこかで自分の日常だけはずっと続いていく・・・と思っている気がするのだ。。

前回の天王星・冥王星スクエアが起きたのは1932〜34年。1929年には世界恐慌があり、1933年に日本は国際連盟を脱退。この時の日本始原図をチラっと見てみると、トランシットの天王星が牡羊座1室(国・国民の全体状況)でヴェスタとコンジャンクト、始原図7室(国際関係・条約・貿易)天秤座の天王星とオポジション。そこにトランシットの冥王星が蟹座4室(国土)でTスクエア。また冥王星は始原図4室の月のノースノードとコンジャンクトしていた。カーディナル・サインのグランドスクエアでダブル天王星。もう、今にもキレそうなチャート。。世界もキナ臭くなり、その後少しずつ戦争へと向かっていった。

そして今回やってくる天王星・冥王星のサイクルがコンジャンクションで始まったのは1960年代中盤、乙女座。戦後の始原図ではやはり外交・同盟国などを表す7室になる。その時代、日本でも60年の安保闘争から徐々に学生運動の波が起きて、60年代末にかけて盛んになり、内部抗争へと繋がっていった。64年には新幹線や首都高の開通、東京オリンピックもあった。音楽や芸術、ファッションなどいろいろな刺激を海外から取り入れていったのもこの頃かな。「戦後」を脱して高度成長があり、バブルもあった。自然現象でも沢山のことがあり、誰もがみんな、頑張って生きてきた。それを経て今のわたし達がいる。

そして来年から2015年まで7回にわたって巡ってくる、ワクシング・スクエア。このスクエアのアスペクト原理は、今回のサイクルでの最初の根本的挑戦、そして修正局面。 今、社会も時代も変化した。けれど今この瞬間にも、沢山のことが起きていると思う。再び訪れる天王星の革命の風はいったいどんなふうに日本に影響を及ぼすのだろう? (ちなみに2012年6月、最初の天王星・冥王星スクエアは1室・11室(LMTだと天王星は財政の2室にかかる/11室は議会・法律・国際関係など)始原図7室(LMTだと債務・税金などの8室)にある海王星とタイトなTスクエアを形成する。)

土星の冷静・沈着な思考力、そして海王星・カイロン組の祈りにも似た善なるものへの想いと、見たくないものを徹底的に掘り起こして整理していく力。これからの時代の変化に対応していくには、社会的にも個人生活にも、こうした力がギリギリまで必要になってくるだろう・・・メリマン氏はそんなふうに警鐘を鳴らしているような気がした。。



hiyoka.(^_^)

hiyoka_blue at 20:28│Comments(6)TrackBack(0)金融アストロロジー 

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この記事へのコメント

1. Posted by 白 虎   March 02, 2011 13:58
いつもご苦労様です。
中東諸国ドミノ倒し始まりましたね。
メリマンの予測どおり。
勉強になります。ありがとうございます。
2. Posted by hiyoka   March 03, 2011 01:14
ありがとうございます。ちょっとでもお役に立てれば嬉しいです。^^

本当に、一筋縄ではいかない動きになりそうですよね。
アメリカ国内でも色々な問題がくすぶっていますし
地震などの天変地異もまだまだありそうな星回りです。。
他のマンデーン・アストロロジャーのひと達の予測を見ると
メリマンさんはまだ穏やかなほうかもしれない、なんて思いました。
アジアもどうなるのかな。。
混沌から素晴らしい未来が生まれるといいですよね...。
3. Posted by 春分生まれ   February 23, 2012 15:05
hiyokaさんこんにちは

私は「うお座の恐怖心」に
はまっているのかもしれません…

だから心が「もう逃げるな」と言ったのかも。
果たしていない約束が有るような気がします。

4. Posted by hiyoka   February 24, 2012 14:08

(*^_~*)ノ❀ ✿ ❁☆〜〜☆ユウキ!!☆〜〜☆ ❁✿❀
5. Posted by 春分生まれ   February 24, 2012 15:54
hiyokaさん
こんにちは~^^。

どうやら昨日荒野の落穂ひろい中
なにか見つけたような気がいます^^。

私は「私」なんだな~って(フフ

素敵な「出会い」と「繋がり」を有難うございます

来たるべき明日に笑顔ががあふれていますように^^。

6. Posted by hiyoka   February 24, 2012 19:25

春分生まれさん

おぉ、よかったー(^_^)

豆苗のように逞しく エアプランツのように風に乗って

沢山の笑顔、あつめてくださいね☆^^

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