新月追記:パラスが映し出す「今」の断片2014年の3惑星逆行ーカーディナルクライマックスへの序章として

February 02, 2014

レイモンド・メリマン 週間コメント2/3【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2014年2月3日(フリー版より)
翻訳:hiyoka  
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。^_^;)
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【お知らせ】
3惑星の逆行についての新月追加記事は火曜日夜になりそうです。m(_"_)m
来週のコラムは都合により抄訳になるかもしれません。m(_"_)m


≪ 先週を振り返って ≫

        さてこれは、例の “大暴落” の始まりなのか? 今やますます多くのアナリスト達が、世界の株式市場において大幅な下落が進行中だと考え始めている。だが、金星または火星が逆行に転じた時に市場が高値をつけ、その後惑星が順行に転じる時にそれが崩壊するというのは、いつもの事ではないか? 6週間にわたる金星逆行期の内で、後の4週間が世界中で株価の下落と同期したことから、投資家達の懸念は日増しに深まっている。金融界は新年の始まりに見せた “確信” や “自信” を持ち続けているようには見えない。楽天的な木星による多幸症は、敵に囲まれた木星のヒステリーにゆっくりと取って代わろうとしている。先週の終わり(1月31日)、木星は3回あるうち2回目の冥王星とのオポジションを形成したが、どうも冥王星は、木星のシンボルをバブルとして咎めるという役どころを明白に示しているようだ。

        しかし、こうした事は全て、金星が12月21日〜1月31日までの逆行期を終えようという時間帯に沿って起きている。

        世界の株式市場は先週再び下落したが、これは前の週より一層厳しいものだった。実際、ダウ工業平均は11月8日以来の最安値水準に落ち込んだ。一方、これまでのところS&P先物は12月16日につけた安値を割ってはいない(場中に1761.25の安値をつけた後、1776.50で引けている)。これはプライマリ−・サイクルが完成する時間帯の中で金星が順行に転じる日だったことから、異市場間強気ダイバージェンスの可能性を示している。これが金星の逆行終了によって示唆される事かもしれない。

しかしながら、木星による冥王星へのオポジション形成と今後形成される天王星へのスクエアは、もし株式市場が下落し続けるならその勢いは加速し、まさに “大暴落” となるだろうことを物語っている。どの程度か? まず20〜50%程度と思うが、これは4年サイクルと6年サイクルでは通常のことだ。“大統領選の次の年” を拾う4年サイクルの安値は2014年3月〜12月に予定されており、株式市場の6年サイクルは2014年〜2016年の間、いつ何時完成してもおかしくない。これらが重なるのが2014年だ。この事については月報と週報の購読者リポートで最新の情報をお届けするつもりだ。

        このコラムにおいては、現況、株式が非常に重要な岐路にあるとだけ述べておきたい。投資家達は当然ながら神経質になっている。“売るべきか?はたまた買うべきなのか?”

金と銀にとってもまた、先週は興味深い週だった。1月27日火曜、金は1280まで反騰したが、これは11月中旬以来の最高値水準だった。その後30日に太陽と月が両方とも水瓶座に入居するにつれて、金は突如として1240以下に下げ戻し、わたし達の研究(とリポート)が貴金属について予測した通りの展開となった。金でさえ崩れる前に反騰した一方で、銀はといえば既に下落していた。1月30日木曜には、銀は1900以下で取引されており、これは12月31につけた安値1872をそれほど上回らない値だ。おそらくは、まもなく貴金属でも異市場間強気ダイバージェンスが見られることだろう。

金星が逆行を終えようとしている。トレンド反転の動きもまた終わろうとしているかもしれない。だが同時に木星が冥王星とオポジションを形成しており、月が改まると共に、次に控える天王星とのスクエア形成へと向かう。ひょっとすると、こうした反転の動きはすぐにでも急落し、そして急騰しようとしているのかもしれない。天王星が関わる時、ボトムが何処になるかを知ることは全く不可能だ。まるで底知れぬ深淵に落ちていくように感じられる。特に冥王星の暗黒面が絡む時はなおさらだ。そして冥王星の暗黒面は先週も ー 社会的な側面で ー 大いに示現している(長期的考察を参照)。


≪ 短期ジオコズミクス ≫

        まるで投資家と政治家は、金星逆行下の経験でもまだ痛みが足りないと言わんばかりに、現在、もう一つ宇宙からの棘が近づきつつある。水星逆行だ。まぁつまり、もし宇宙がロドニー・デンジャーフィールドそっくりだったら、きっとあなたは『オレ達人類に対してまったく酷い扱いだぜ』と思うだろうということだ。まず金星逆行(12月21日〜1月31日)、その後水星逆行(2月6日〜28日)、そして火星逆行(3月1日〜5月20日)と来る。それはまるで、カメの一群を追い立てるようなものだ。物事は何も片付かない。その上約束事は反故にされるか責任者の執行命令が必要で、それですら変更されそうだ。もし政府のモットーが “前進” だというなら、この期間は事実上、もっと “踵を返して後退する” ような感覚に近いものがあるだろう。

        とはいえ、逆行は必ずしも常に “悪い” とは限らない。“良い” アストロロジャーならそれを知っている。ただ新しいルールに適応し、常識や期待を手放す必要があるだけだ。何故なら、何事も通常のルール通りにはいかず、期待は実現しない。だから変更が必要になり、一般常識は直観に道を譲るわけだが… これが常に賢明であるとは限らない。水星の逆行下では、金融市場もまたこうした性質を帯びる。つまり、通常の売買シグナルは効力を失い、支持ゾーンも抵抗ゾーンも効き目が無くなる ー だが、それもほんの短期間だけだ。この時期はひんぱんに “フェイント” がかかり “売ったら騰がり買ったら下がる” といった相場つきとなるため、私達のモットーも「早すぎる手仕舞いに勝るもの無し」だ。

だからどっかり腰を落ち着けて、自分のターゲット・プライスに値が届くまで待っていてはならない。何故なら1日〜4日ごとにモメンタムが約20分ほど失速し、その後反転して1日〜4日動くからだ。だが、水星逆行の中間日(2月17日)あたりは特に注意を払って欲しい。逆行開始付近で反転しなかった市場はどれもその時点で反転しやすく ー 少なくとも数日の間は続くからだ(1日〜4日よりは長い)。

既におわかりだと思うが、ファイナンシャル・アストロロジーの原理を市場に適用する時は、研究の質的な側面を真に理解している必要がある。型どおりの定量的な研究結果に従うだけではダメなのだ。金星、水星、火星の逆行下では、市場は通常と異なるふるまいを見せる。それは人間と同じことだ。当然ではないか? その最も純粋な意味合いにおけるアストロロジーは、ジオコズミック・サイクルと人間活動のサイクルとの相関関係を指しているのだから。

ロドニー・デンジャーフィールド:米国のコメディアン/俳優。2004年に死去。独特の、怒ったような、ぼやくような低いガラガラ声とシニカルなユーモアでコメディ界の大スターとなった。映画では『ナチュラル・ボーン・キラー』や『キャスパー』などに出演。彼が小咄の枕によく使った “I got no respect …” は「I don't get no respect」というコメディ・アルバムも出ていて、全米で流行った有名なフレーズらしい。今回の原文は “humanity gets no respect” 。


≪ 長期的考察 ≫

        “ギャロップによる世論調査で去年最も注目に値したのは12月の報告で、米国民の72%が「大きな政府」を米国にとって最大の脅威と見なしているという結果だった…… フラストレーションを抱えて…… ホワイトハウスは…… 直接的な国家運営を怠っている。我々は「一方的な大統領の時代」の幕開けに立ち会っているのだ。”
ー by ダニエル・ヘニンガー 『オバマのステート・オブ・ディスユニオン』
  2014年1月30日付ウォールストリートジャーナル紙より抜粋

原文 “Obama’s State of Disunion”:“State of Union” で「一般教書演説」だが、連邦政府の契約職員の最低賃金引き上げや中間層向け職業訓練その他、政権がウリとする政策(支出が増える政策)を実施するためには議会の反対があろうと大統領令を発令するとして、強いリーダーシップをアピールした。そのやり方がUnion=団結 に相応しくないとして、「分裂」を意味するDisunionに差し替え、オバマ氏への皮肉をこめたと思われる。

        OK、さぁ冥王星の暗黒面について掘り下げてみようではないか。まずは2012年6月〜2015年3月に展開する天王星・冥王星スクエアという、驚くべきアスペクトを再吟味だ。『フォーキャスト2014』で論じたように、このジオコズミック・サインは幾つかの不穏な(そして邪悪な)形をとって示現する。その一つが政府による自国民へのスパイ行為と、市民から厚かましくも権力を奪い取り、世界中の政府指導者がその手に握るという動きだ。これら国防の名の下に行われるプライバシーの侵害は、カーディナル・クライマックスが始まった2008年から(そしてそれ以前にも)続いている。一連の “隠匿行為” と “自国民に対するスパイ行為” は、米国では2012年、天王星が3年にわたる冥王星へのスクエアを形成し始めた時、白日の下に曝された。私達は現在、このアスペクトの中間時点に立っている。だからこうした隠匿行為や秘密の活動に関して、今後さらに似たような暴露があるだろうと予測出来る。

        山羊座の冥王星は(他にも様々な意味を持つ中で)政府による隠匿行為、自国民へのスパイ行為、そして権力掌握を象徴している。牡羊座の天王星はこういった活動の暴露と、その影響を被る側の激怒を象徴する。彼らは天王星(水瓶座)が持つ自由と独立という価値観を抱く者達だ。スクエアというアスペクトは、対立する両サイド(市民と政府指導者)が抱えるフラストレーションを象徴するが、これは注意深く扱わないと、突如として極度に暴発的になり得る。ジオコズミックな観点から見て、これは非常に危険な時期だ。そして木星が天王星・冥王星スクエアと共にカーディナルTスクエアに参加してきた現在、すわち2013年8月〜2014年4月は、特に危機的だと言える。

それに加えて、この時期は米国の国家としての安定性にとっては最大の危険期だ。何故なら、米国始原図上の太陽・土星スクエアが、そのまま木星・天王星・冥王星のTスクエアと同じカーディナルサインの度数に在泊しているからだ。社会不安と政治的混乱、これが私達の暮らしのすぐ隣に入ってこようとする新たな隣人達だ。だが既存の住人達は彼らを入れたくない。だから法律を自分達自身の手に握る。あるいは、彼らを寄せ付けないために ー 戦法を変えて ー 新たなルールを作るのだ。

        先週、米国市民に対する連邦機関のスパイ行為の露呈が、(人生の)ゲームがいかに変化しているかについて、またもう一つのショッキングな気付きをもたらした。2008年の金融・銀行危機が勃発した際、消費者を保護するるために設けられた消費者金融保護局(CFPB)が、米国内の市井に暮らす良き人々の安全を護るどころか、それ以外の事なら何でもやっていたと知れたのだ。

この機関は:
 “およそ9億9100万に及ぶ米国クレジットカードのアカウント情報を収集するという、NSAまがいの大規模データマイニング・プロジェクトを実行していた。また、火曜(1月28日)に開かれた議会聴聞で明らかになったところによると、CFPBの職員は連邦住宅金融局と連携し、1996年以来米国人によって借り出された5300万件の住宅ローンに関する2次的データマイニングを試み……”
www.WND.com, “ジ・エコノミスト誌” 及び “USAトゥデイ誌” の関連記事を含む

        では一体何が起きていて、何故それが私達にとって問題なのだろうか? さて、マンデーン及びファイナンシャル・アストロロジャーとして答えるなら、これは明白に、私達が愛して止まない研究によって示される原理の発現なのだ。米国始原図にとってこれは、その上に米国が築かれたまさにその基盤が強力に変容することを示している。建国時の太陽と土星にアスペクトを形成する冥王星の典型的な効き方を通じて、これらの基盤はひそやかに壊されていく。

一方、このシグナルのポジティブな含意は “より良くするための改革” だ。これは何を変換するべきか、あるいは終わらせねばならないかについての価値観を皆が共有することによって達成される。そしてその後、共同体としての合意事項が再構築されていく。他方、あまりポジティブとは言えない発現を象徴するのは、力の誇示と、他者の同意を得ぬまま彼らに強制し、そして通常は抑圧的な手段を取るか、定められた条項を変えることによって、既存の構造を破壊したり終わらせたりすることだ。

最初のケースにはウィン・ウィンの定理が成り立つ。二番目のケースでは、勝者と敗者という結果がその定理だ(要するに“選挙には結果が付いてまわる”)。自分のチャートに形成されたハードアスペクトの中に冥王星がある時は、これが顕現するエネルギーの働きと性質となる。すなわち、共有する価値観(関わりを持つ全ての人々 — 全ての隣人のために、何か価値あるものを再生させようと務める)という共通の土台を見出すか、さもなければ共通の基盤を探すことさえせず、その代わりに権力を握る者に有利になるよう単に結果を押し付けるか、だ。この場合、誰であろうと力を掌握する者が、勝つ。敗者は、帰るしかない — それが何を意味しようと — または、難民となるのみだ。

        というわけで… いったい誰が権力を持っているのか? 国民か、それとも(全てではないが)一部の政府部門やその機関か? 米国民は理解している — ギャラップ調査によれば、彼らは今や72%という多数派の目を通して、問題と脅威を見ている。しかし、彼らに何が出来るだろう? または、何をするだろう? ジオコズミックの研究によれば、5月末までにはその苦境に対する回答が見えてくるかもしれない。しかし皆さん、今述べている事は、なにも米国人だけに課された挑戦ではない。これは世界中に起きることだ。だが米国の始原図にカーディナル・クライマックスがドンピシャで当たるために、その苦境が強調されているのだ。

        いや、さもなければこれまで語ってきた事全てがいわゆる “陰謀論” の範疇に入るのか? 確かにそういった力学もまた、“冥王星の暗黒面” の下では力を持ち得る。私達には冥王星に当てるいくばくかの光が必要だ ー “悟りの稲妻” のように。
幸いなことに、それは天王星の領空から差し込んでくる。そして彼 — 天王星自身もまた、どうやってこの冥王星とのルンバ・ダンスを踊ればいいかを解明すべく、このところ生き生きと活動的だ。




日本もまた、戦後始原図(A:日本国憲法衆院通過時/1946年10月7日15:30、B:サンフランシスコ条約発効時/1952年4月28日22:30)を見る限り、4月のカーディナル・クライマックスの影響の度合いは米国に迫るものがありそうに思う。例えばA図では始原図の太陽が8室に近い7室でジャスト天秤座 13°台(米国の土星とコンジャンクション)に在泊して火星と合になるし、B図では3室牡羊座水星、1室山羊座カイロン、9室天秤座土星/イクシオン、7室蟹座天王星がオーブ1°〜4° でカーディナル・クロスに合致している。ざっと見るかぎり、国としてのアイデンティティを中心に、同盟関係、人/天災、経済・金融、法律など、様々な揺さぶりがあるのかもしれない。



訳文ここまで
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hiyoka_blue at 20:54│Comments(0)TrackBack(0)金融アストロロジー 

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