●6/13の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)レイモンド・メリマン 週間コメント6/23【金融アストロロジー】

June 15, 2014

レイモンド・メリマン 週間コメント6/16【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2014年6月16日(フリー版より)
翻訳:hiyoka  
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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≪先週をふり返って≫

        前回のコラムから2週間が経ち、世界の多くの株式市場は6月9日〜10日にサイクル新高値に(そして史上最高値にさえ)舞い昇った。そしてその後、先週残りの日々の殆どで急落した。これは興味深いことだった。何故なら6月10日〜11日はMMAの★★★クラスの重要変化日で、私達が天井を予測した(そして現在もそう予測している)日だったからだ。現在、私達はその予測が有効で、実際にかなりの下落が起きるかどうか、成り行きを見ているところだ。私達は前に肩透かしを食わされている。そして現在は水星が逆行中だ。このトリックスター(水星)の後退中は、騙しもよく起きる。

        金、銀、そして原油もまた先週は小気味よく反騰したが、これはヘリオセントリックの水星が射手座を運行する間(6月9日〜21日)に予測された動きだった。原油では、反騰は2013年6月以来の高値水準である106ドルを越えるものとなった。

        しかしながら、上で指摘したように、現在水星が逆行している(6月7日〜30日)。これは騙しがよく起きるので悪名高い時期で、情報過多になりやすく、その内容は投資家にとって、しばしば矛盾をはらんでいる。テクニカルな支持帯や抵抗帯も今は通常よりアテにならず、サイクル・パターンにしても基準に合致しない奇妙な動きをしがちだ。

個人レベルで言えば、今はあなたが発信するメッセージの正確さをチェックし、なおかつ他の人々からあなたに伝えられる情報の正しさをも確認すべき時だ。2週間前に述べたように、“事実とはかけ離れた噂には要注意だ。意図的に不正確または判断を誤らせるような情報のやり取りにも注意すべきだし、重要な情報が欠けていたり、もし事前に知ってさえいれば全く異なる決断をしていただろう事柄の露見にさえも気を付けておくべきだ。” 

この言葉は、過去2週間の内に米国とタリバンの間で行われた驚愕の “戦争捕虜” 交換取引にまつわる問題でホワイトハウスが直面した現実と、確かに合致している。オバマ氏は、一つミスを犯しては続々とスキャンダルに見舞われ、そこから逃れ引きこもり続けているように見えるが、これは現在の彼のように、自分の出生図にトランシットの海王星タイプのエネルギーを受けている場合、典型的に見られる例だ(出生図の月と冥王星にトランシットの海王星がスクエアとオポジションを形成するケースの詳細は拙著『フォーキャスト2014』を参照して頂きたい)。今や彼について “ 悪魔なのか?それとも単なる馬鹿なのか?”と問うような番組をYouTubeで目にする時、そんな経験をしている人物に対して思わず同情しそうになるだろう。

水星と海王星はどちらも逆行している。この2惑星は共に強調されている。とりわけ海王星に悩まされている場合はその影響が強い。特にあなたの行動が一貫性を欠いているなら……大変だ。


≪ 短期ジオコズミクス ≫

        現在の金融市場、および地政学的活動の両方と合致して働くジオコズミックな天体活動は多い。そしてその全てが単純というわけではない。実際、水星の逆行下では、失われる(物事の)構成要素があまりにも多く、意志や政策の決定者、またはその人物が影響を及ぼす人々にとって最善の利益となる合理的な判断を下すためには、必要な全ての情報に欠けるという危険がある。

こうした力は、火星が天王星・冥王星ワクシングスクエアのトランスレーションを開始することから、さらにいっそう挑戦的な様相を帯びてくる。火星は天王星・冥王星という、遠く凄みの利いた惑星達に天秤座からTスクエアを形成していくのだが、その火星は天秤座ではデトリメント(障害)となる。これは好戦的かつ対立的で、(衝動性を帯びた)敵意が後に複雑な事態を招く可能性を示唆するテーマだ。その上、あなたの意図に人々を同意させようとして払われる努力は、スムーズには運ばない。あなたは周囲の声に耳を傾けているか? 他の人々はあなたと共に動くことに関心があるか? あなたは自分の論拠をフルに、公正に、提示しているか? もしそうでないなら、他の人々は操られていると感じかねない。その結果は何の足しにもならないような議論や紛争だ。

        金融市場について言及するなら、火星・天王星・冥王星間のTスクエアは価格に突然のリバーサルを引き起こす可能性がある。長続きはしないかもしれないが、いったん起きればその振幅は大きい。前回のコラムで述べたように “実際の火星逆行は5月21日に終わったが、金融市場と地政学的領域への影響はいまだに続いており ー 火星が現在の順行運動の途上で天王星・冥王星スクエアへのアスペクト形成を終えるまで(6月14日~25日)継続する可能性がある。この期間は非常に興味深い時間帯となるはずだ。4月下旬のカーディナル・グランドクロスで生起した懸念の多くが再び同じような形で戻って来るからだ。”


≪ 長期的考察 ≫

        現在、論じたいと思う新たな出来事が非常に多く起きている ー インドの新首相ナレンドラ・モディの選出、*ハイフリークエンシー・トレーディング(HFT)問題、米国とタリバンの間で交わされた5人対1人の捕虜交換(部隊からの脱走兵だとも言われている米国の軍曹1人と5人の重要なタリバン犯罪者との交換)…等々、わずか3件を挙げたとしてもこんな具合だ。
* HFT:コンピュータが株価などの値動きをミリ秒(1000分の1秒)単位の速度で判断し、短時間に売買を繰り返す取引手法。アルゴリズム取引とも呼ばれる (野村證券用語解説より)
        ナレンドラ・モディの選出は、インドの政治に重要なシフトが起きていることを示唆するもので、おそらくこれは、2008年の米国においてバラク・オバマが初のアフリカ系米国人大統領として選ばれた事と同等の状況だろう。オバマはその年の民主党予備選で高い集票能力を誇るクリントン陣営を打ち負かしただけでなく、その後、政権の座にあった共和党を追い落としたのだ。

        モディにまつわる話はオバマと同様に魅惑的だ。ジェレミー・カールの2014年5月22日付CNNの記事によると、“インドの保守政党でありビジネス促進派の人民党(Bharatiya Janata Party/BJP)を率い、デリーやムンバイに住むセレブやエリート達からは忌み嫌われる男ナレンドラ・モディは、総選挙において彼の政党をここ30年で最高の結果に導いた。”

ここに “ポスト・カーディナル・クライマックスにおける世界政治上の真の希望” が新たに出現した。これは2008年以来の世界が向かう筈だった状況だ。あるいは少なくとも、このような事が2008年〜2015年のいずれかの時期に起きる筈で、その絶好の機会といえば、火星が順行に転じた直後で木星が土星に対する最後のトラインを形成するまさに1〜3日前、そして、4月20日〜22日のグレート・カーディナル・クロス形成から正確に1太陰周期(新月・満月のサイクル)を過ぎた時期をおいて他にない。

        ここには人為的に意図された主張ではなく、大いなる宇宙によって約束された “希望と変化” が見て取れる。

        これは大きい。これが2008年の米国大統領選でバラク・オバマが選ばれたことよりもっと大きな意味を持っているかどうかは私にはわからない。何故なら、オバマの約束はいまだに果たされるのを待っている状況で ー しかもその成就からは日増しに遠のき、メッキが剥がれ落ちてきているように見えるからだ。だが今モディが現れ、何か新しく新鮮な事を約束している。さて、この選挙結果がどれほどインドにとって(そして私が思うに、まもなく世界にとっても)歴史的なことであるかを理解するために、少し説明しよう。私がまだウォールストリートで働いていた時分、そしてその後も、インドは米国と中国を追い越し、2030年までに世界第一の経済大国になるだろうと長きにわたって予測されてきた(私が知る限りでは今もそう目されている)。

        ならばモディがそれを果たす男かもしれない。ひょっとすると、彼は任期1年目にしてノーベル平和賞に値する人物となるかもしれない。これは凄いことではないか! まぁ、引かずに聞いて欲しい。彼はインド人だ。彼はインド哲学によって教育されており、それはおそらく人類によって考え出された最も賢明で最も非暴力的な思想体系だ。だからこれは歴史的なことだ。ジェレミー・カールによれば、“モディはインド独立以来67年間の大部分を支配してきた国民会議派によるのではない、最初の多数派政府を率いることになる”。これはジョージ・ワシントンやバラク・オバマ、マーガレット・サッチャーの登場に匹敵する。

        モディは1950年9月17日に生まれた。つまり乙女座の子供ということになる。乙女座の人々は権力の座を得た時、非常に興味深い人物となる可能性を持つ。彼らはしばしばそういった地位に就くのだが、それは彼らが仕事をするにあたって基礎から一つ一つ積み上げ、その途上でどんな些細な点も見逃さずに理解していくからだ。彼らは人生体験において他の人々と同じ道を辿ってきたことを活かし、目的達成への取り組みに関わる人々全てにとってのニーズと価値観を理解するという、極めて特異な生来の質を持つ。彼らの強みは誰に対しても親しみを感じることの出来る能力と、誰に対しても奉仕したいという願望にある。彼らが何をするにせよ、そこには奉仕の感覚と自己の手腕に対するプライドが伴うのだ。 

謙虚な心を持ち、自分自身の来し方、とりわけ辛い思いをした時期とその道すがらに出会った人々のことを忘れずにいる時、彼らは最善の働きをする。自分が誰であり、そしてどういう道筋の結果としてここまで来たかを覚えている限り、彼らは偉大なリーダーになることが出来る。これが彼らの強さであり、生まれ持った太陽が与える意志の力の源泉なのだ。

        ではカーディナル・クライマックス直下、世界的な権力の舞台上で、モディがまたもう一つの大きな失望の要因となる可能性はあるだろうか? もちろんだ。その可能性はある。彼は神ではなく、神の僕に過ぎない。彼はこの違いをよく理解しているように見える。これは成功し愛される指導者の役割と、失敗し憎まれる指導者のそれとの違いだ。

しかしながら、権力を持った乙女座がトラブルを起こす場合がある。それは、自分こそが状況に適したルールを作れる唯一の人間であり、他者を支配する者であり、他者はつべこべ言わずに彼の裁量に任せなければならないと思い始めた時だ。人々が彼らを愛するのは支配者ぶった態度をとらないからだと理解するよりも、むしろ獅子座的な人物になろうと試みる時、彼らは持ち前の謙虚さと人間性を失う。彼らはより高い目標、聖なる目的、または大衆が支持する理念に仕える者として行動するべく生まれた人々であり、自分一人が命令を下す独裁者としてふるまうべきではない。

モディは非常に謙虚で勤勉な人物のように見える。これは乙女座の人々が使命を果たすにあたり、大きな成功へと導く特質だ。他の乙女座の指導者を例として挙げるなら、日本の安倍晋三、そして米国ではリンドン・ジョンソンとジョン・マケインが居る。また中にはムアンマル・カダフィやバシャール・アル・アサドのような人物も存在する。もちろん、世界にはもっともっと多くの乙女座生まれが存在する。だが、ここに挙げたのは、乙女座の太陽の下に生まれて権力の座に昇りつめた人間が示す、異なった顕れとして頭に浮かんだ何人かの人々だ。

        ではここでもう一つ、ハイ・フリークエンシー・トレーディング(HFT)に関する意見を手短に述べよう。この取引手法は最近マイケル・ルイスによって書かれた本 「 *フラッシュ・ボーイズ」 によって煽られ、突如として金融界における邪悪な汚点となった。
*「フラッシュボーイズ」参考記事:“高頻度取引描いたマイケル・ルイス氏の「フラッシュボーイズ」” by フィリップ・デルヴズ・ブロートン, ウォールストリート・ジャーナル 2014年4月2日
        30年以上にわたって金融業界に身を置き、1986年〜1994年までウォールストリートの証券業コミュニティとつき合ってきた私はこう言える。今の投資家達は、当時の人々と比べればずっとマシな環境に在るのだと。HFTのせいでひどく惨めな状況に陥っている昨今の投資家像を描いてみせようとする本や解説者の言説など(私からすれば)笑止千万だ。当時と比べて手数料率がどれだけ下がったか、考えてみるといい。昔と比べてどれだけ有利な約定条件を出せるか、考えてみるといい。

        投資家の殆どは “オアベター” という制限付きの注文を出す。これは、もしあなたがある株を25.00ドルかそれ以下で買いたければ、“25ドルオアベター(25ドル以下で買い)” という注文を出す、ということだ。それが出来る今、市場が25ドル(かそれ以下)になった時、目当ての株を買える公算は非常に大きい。個人投資家にとって大事なのはそれであり、それが全てだ。誰か他の人々が同じ株を24.999999ドルで買おうが、自分より1/100秒早く買おうが気にはしない。

        私の意見では、HFTは一般投資家に影響を及ぼさない。影響を受けるのは大口投資家、超大口投資家、そして同じ土壌で勝負する他のHFTトレーダー達、または “*ダークプール取引” を行う者達だ。彼らは互いにナノ秒単位の優位性をめぐって闘い、結果として勝った者は誰であれ、まさに何百万ドル、何十億ドルという莫大な利益を獲得する。だがもし彼らがたった一回の大口取引にミスをすれば、同じように莫大な損失を出すのだ。そうだ。確かにルイスが主張するように、彼らは “**フロントランニング” の罪を犯している。そしてそれが技術的にもモラルの点でも不適切で、是正されるべきだというのもその通りだ。
*ダークプール取引:金融商品取引所を通さず、投資家の売買注文を証券会社が付け合わせる取引のこと。取引所外取引のひとつ。取引参加者が匿名で価格や注文量などの取引内容が 外部から見えにくいことから「Dark Pool(見えない流動性)」の呼び名が付いた。主な参加者は外資系の機関投資家。(野村證券/証券用語解説より)

**フロントランニング:金融商品取引業者が顧客から有価証券の売買の委託等を受けた場合、その売買を成立させる前に、自己の計算において同一銘柄の売買を成立させることを目的として、顧客の注文より有利な価格(同一価格を含む)で有価証券の売買を行うこと。(東証/証券用語解説より)
だが、投資家としての私達がはたしてそれによって損失を被るのか? いや、私はそうは思わない。おそらく1セントの1/1000ほどの約定額の差があなたにとって問題だとするなら話は別だが。その代わりに今や私達が何千、何万もの株を購入する際にかかる手数料率は7ドルにも満たない。昔なら今と同等の注文が約定した時は、何百ドルもの手数料を払うことになったろう。

        最速の約定を競うデジタル・レースが金融界に入って来てからというもの、投資家にとってはトレード・オフ(得失評価)の考え方が非常に有効に働いてきたと私は思う。これは昨今、各国が自国通貨を最も安値にしようと競っているのと殆ど同様の状況だ。多くの利益を得られはするが、ひとたび異常やミスが発生すれば、怖ろしく厳しい結果となる。しかし、それが天王星・冥王星スクエア(2012年〜2015年)のもたらす本質ではないのか? カーディナル・クライマックスと “*艱難の7年” (2008年〜2015年)をこれに加えるなら、なおさらだ。

確かにゲームは不正操作されているかもしれない。だが、今日の投資家達(それに中間所得層、自宅所有者、そして実体経済を担う市井の人々/Mr. Main Street)は、ハイフリークエンシー・トレーダー達の行為よりも、中央銀行や各国政府による持続的な市場介入と相場操縦によってこそ、なお一層苦しめられていると私は信じている。


*艱難の7年:聖書に書かれている終末の苦難の7年間。メリマン氏がカーディナル・クライマックスとその前後の様相をなぞらえてよく使う言葉。





訳文ここまで
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ナレンドラ・モディ首相の出生データに関しては、インドの占星術サイトで 1950年9月17日午前11時、Mehsāna (Gujarat) 、(北緯23°36’、東経72°24’)と出ていました。出生時間の信憑性は不明ですが、一応チャートを掲載しておきます。アストロロジー実践者の方はご自分でチャートを作って色々読んでみると面白いかもしれません。かなり凄い出生図ではあります。(この出生時間がもし正しければ、小惑星ニッポニアが上昇中というのも興味深いですね。)

Modi

なお、ニューヨーク・タイムズの記事『アストロロジャー達がモディ氏の星を読んで新首相にアドバイス』by Suhaini Raj, 2014年5月26日付によれば、インドでは一般人だけでなく多くの政治家がアストロロジーに厚い信頼を寄せていて、折りに触れてアドバイスを求めるのだとか。この記事では有名な占星術家が2年前にモディ氏の手相を見て「生まれながらの統治者で必ずトップに立つ」と判断していたとあり、6カ月前に再会した時には、身内の裏切りに気を付け、人を信用しすぎないようアドバイスしたというようなことも。また閣僚級の政治家達を顧客に持っている通称グルジと呼ばれるアストロロジャーは州の首相クラスの就任式の時刻はインド占星術で決めていると仄めかしていることなどが書かれています。そして別のアストロロジャーはモディ氏が今後5年間土星のもたらす問題によって悩まされ、敵が増えること、他国との戦争の可能性もあると示唆。また、同じくインドの別のアストロロジャーは、2016年に米国経済が悪化するが、モディ氏の努力によってインドがそれを支えられるだろうと予測したそうで、なかなか面白い記事でした。

hiyoka_blue at 20:52│Comments(0)TrackBack(0)金融アストロロジー 

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