今週のメリマンコラムは休載です。レイモンド・メリマン 週間コメント9/14【金融アストロロジー】

September 13, 2015

○9/13の新月・日食―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
    例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで  9月13日 16:00前後、北海道周辺で  16:06前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は  15:41 前後、沖縄周辺では 15:11前後に 乙女座 20°10’で新月となります。


前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【太陽・月 乙女座20°~21°ー9/13~10/12 】
   "An automobile caravan"
『自動車のキャラバン隊』

   "A girls' basketball team"
『少女達のバスケットボール・チーム』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★人と足並みを揃えながらも全く異質の自分を意識する
→★個人それぞれの欲望を原動力として動く集合体のシステム
→★イージーな見返りをアテにして裏切られる危険
→★内に燃える精神の活力と足許の砂が崩れゆく感覚との葛藤
→★一つの目的のために自己意識を捧げてきた行為への解答を得る
→★走り続けて来た道の途上でひと息入れる必要
→★心地良さを選ぶのか、志を選ぶのかで分かれる将来の展望
→★他者との繫がりの中でアイデンティティを保つこと、
  しかもフェアであることへの挑戦
→★"公平な条件"が不公平を生む現実を見る
→★自己の中、または集団の中に潜在する新たな芽を育てる必要
→★世間知らずが生み出す不満や攻撃的な表現を見抜く
→★無邪気さや未熟さを温かく見守る、または巧みに利用する
→★他者または自己の内なる子供を導くために必要な膨大な忍耐の力
→★プライドと自己正当化によって自ら招く闘争からの脱却
→★異質な物事の光景を見てどう解釈するかの中に自分を見る
→★なすべき事に集中しひたすら磨き、変化することを"楽しむ"・・・→

エネルギーのポイント:『全ての側面で内面の変革を志す』

150913NMSE

 主な惑星スケジュール
 木星・海王星オポジション:9月17日15時40分ごろ
 水星逆行開始:9月18日03時(前後数日ストームフェーズ)
 土星射手座イングレス:9月18日11時50分ごろ
 太陽天秤座イングレス(秋分)月Nノード合:9月23日17時20分ごろ
 火星・Tプルート・土星・ネッソスTスクエア:9月26日〜27日前後
 逆行水星・冥王星スクエア:9月25日
 皆既月食:9月28日11時50分ごろ
 金星・エリス・フォルス・イクシオンGトライン:9月29日前後
 水星逆行中間点通過:9月30日 23時40分ごろ
 水星順行開始:10月9日1時ごろ(前後数日ストームフェーズ)
 金星シャドウ抜け:10月9日
 天秤座の新月:10月13日
 水星シャドウ抜け:10月25日1時ごろ



        9月9日に上陸した台風18号は、関東〜東北に大きな爪痕を残していきました。画面で見たリアルタイムの光景は、どうしても4年前のあの津波とオーバーラップしてしまい、何とも言えない気持ちになりました。そして12日の朝には東京湾を震源とする震度5.3の地震。これも2011年のあの日を思い出せと言わんばかりで、不安を感じたひとも多かったのではないでしょうか。 その少し前、イスラムの聖地メッカのグランドモスクでは、大嵐の中でクレーンが倒れ、100人以上の方が亡くなったそうです。天災、人災、爆発そして衝突、闘争…まるで世界が少しずつ地滑りを起こしているようにも見えます。

この新月図で、月のノースノードは天秤座1°台に入って来ています(別のエフェメリスではギリギリ0°台)。そして、春分図と満月/月蝕図では、0°台に来ます。カーディナル・サインの0°〜1°台はエリーズ・ポイント。それは個人の内面と社会の様相が十字路のど真ん中で出逢う場所です。つまり、外の世界(世界、社会、自分が属する集合体やグループ)と内なる世界(自我/精神)が切り結び、互いのエネルギーが交差し、内と外とが深い部分でダイナミックに影響しあうと言われる領域です。今回はそのノースノードにKBO(カイパーベルト天体)のロゴス、そしてブラックムーン・リリス(BMリリス)がコンジャンクト。さらに牡羊座のサウスノードには、小惑星スフィンクスがコンジャンクトしています。(掲載した新月図には表示されていないのですが...)


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ここでロゴスが示唆するのは 『反響し、共鳴していく 言霊 』。また、BMリリスは 『自立した魂の主張』。 そして対向するスフィンクスは…『立ちはだかる謎』。 今、目の前に立ちはだかる様々な疑問、謎、もやもやとした不安。手に入りそうで入らない、安らぎ。これは自分自身が「世界」というリアリティの中で占めている場所を見失いそうな不安、または、常に揺らぐアイデンティティにまつわる「謎」を指しているのかもしれません。

ならばその謎に対し、新たな門出となる乙女座の日蝕の下、自分に向かって小さな宣言 ー 「反響し、共鳴していく言霊」を発してみてはどうでしょう。「こう変わりたい」と思うことを。たとえば『わたしはすでにこんな風に変わったし、今も変わりつつある。わたしは変化であり、創造そのものだから』 と。 今回の新月は日蝕です。それもノースノード・イクリプス、つまり未来志向が強いエネルギー。 まだ見ぬ未来、想像を超えた未来を意識して、要らないものをそぎ落とし、変容を促すエネルギーです。ただし今回は宣言するだけでなく、ほんの小さなことでいいから何か実際にフックとなるようなこと(身振り)を行い、「宣言を体で裏付けていく」のが良いと思います。乙女座は「手を下し、現実に機能していく」星座宮だからです。 (これ、トライするなら新月の時間帯がベストです。けれど無理であれば、満月までに試してみて。宣言とそれに伴う現実の行動は、わたし達のエネルギー・フィールドに種子を埋め込む行為です。なのでバックラッシュを避けるには、その言霊に全責任を負うぞ!くらいの気概は持ったほうがいいかな。。  食のエネルギーはとても強いですから)

一方、この新月/日蝕にオポジションを形成する魚座のカイロン、そしてケンタウルス族のエケクルスは、ともすると全てが混沌の中にぼやけていく魚座の霧のただ中で、何かしっかり触れるもの、カタチを持つ「目的」を探し当てようとしています。 エケクルスはケンタウルス族だけに、こうと思ったら何を(誰を)蹴散らしてでも貫徹しようという、激しいエネルギーです。これに寄り添うケンタウルスの賢者カイロンは、エケクルスの暴力的なまでのエネルギーが霧に迷って無謀に血を流すことの無いよう、忍耐強く手綱を引いている感じです。そこにはきっと葛藤も生まれるでしょう。けれどカイロンは、ひとつひとつの謎を丁寧に整理し、時間をかけてこころの奥深くに取り込み、ファイリングしていきます。深い理解に至るために。彼は理解こそが癒やしとなることを知っています。 これまで探っても探っても満足出来ず、あちこちさまよってきたひとは、何か些細なことでもいいのでたった一つの謎に絞って立ち向かってみるといいかもしれません。拡げるのではなく、深く降りていく。どこまでも、どこまでも。 地球の、いえ宇宙の裏側に出て、わたし達の『後ろの正面』に向かい合うまで…!!(^_^


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        さて、カーディナル・クライマックスが始まって以来、沢山のことが起き、今も様々な波が生まれては寄せてきます。世界は音を立てて変化しつつあるし、惑星達を見る限り、これは動きがおさまれば元に戻るというような変化ではなさそう。人間も、社会も、大地も。 『この世でただ一つ、変わらないのは変化するということだけ…』メリマンさんはだいぶ以前のコラムで、カーディナル・クライマックスを評し、こう言っていました。 これを本当の意味で体感する5年という月日はもう始まっています(そしてその後に続く試行の4年への道も…)。周囲の状況や出来事が、そしてわたし達自身の内面までもが日々 "変わってしまうこと" を、わたし達はごく普通の日常だと感じ始め、受け入れていくようになるでしょうか? 

きっと「良いこと」も起きれば「悪いこと」も起きる。個人的にも、社会的にも。もちろん、これまでもそうでした。けれど今までと決定的に異なるのは、カーディナル・クライマックスの惑星配置を背景として、そこに「根こそぎ」感覚が潜んでいることです。そのせいもあって、敏感な感受性を持つひと達は、言葉に出来ない大きな不安を感じるのではないかと思います。言葉に出来ない不安。それをわたし達は必死に説明しようとします。「きっと○○が××だから不安なんだ…それさえ何とかなれば…」 そのひとの信条によって、いろんなバージョンの理屈づけが出来るでしょう。けれど、それでこころが本当に休まるかどうかはわかりません。 なぜなら、星々がわたし達に示唆しているのは 『解など無い』 という場所からもう一度出発し直すことだから。。

だからこそわたし達は、何かが起きたとき、または感情が刺激されたとき、今まで慣れてきた考え方、やり方、方法論にしがみつきたくなります。それをどこまで見切り、そぎ落としていけるか? これってわかっていても、けっこう難しいですよね。。 何度も何度も同じことを繰り返してしまう自分がいます。でも、それでもあきらめず、行くしかない。。 幸福を知るために。けっして安全とはいえない世界に生まれ、生病老死の道を歩み、やがては必ず消えゆく身だという事実を、本当に体の奥深く受け入れながら。お腹にエネルギーを溜め、胸をはって、此処に居ることを愛しながら、ちゃんと生きていけるんだろうか? 生来、黒でも白でもない、限りなくグレーな存在 ー ひとりの生き物として。 

ロゴスとBMリリスのコンジャンクションは、究極の問いを投げかけていると思います。これから先、長期にわたってその問いが浮かんでは消え、浮かんでは消えていくのではないでしょうか。


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        余談ですが、BMリリスはよく男女関係のトラブルに関わる感受点として扱われることがあります。またセックスにまつわる問題、そして親 ー 特に母親との関係にまつわる困難なテーマにも関連することがあります。それは結果的に母性の否定や拒絶として顕れたりします。BMリリスは一種独特の魅力を与えるポイントでもありますが、もしかしたらそれは、本来の自分の姿「真に自立した魂」を取り戻すことが出来ないまま彷徨っているリリスの、無意識の叫びが持つ力かもしれません。自分の本質にまだ気付いていない手探りのリリスは、そうと気付かずに多くの相手を惹きつけることがあります。自分の捜し物を求めて相手への依存(または支配)を試み、そして見切り、捨て、渡り歩くかもしれません。そこでは双方に、あるいはどちらか一方に、激しい感情が生まれます。あるいは最初から触れあいを怖れて拒絶することもあります。

けれど、そこに彼女の捜し物はありません。彼女の本質部分は覚えています。太古、透明な神がこの世界に立ち現れることにより灰色の世界が顕現し、その果てしないグレーな世界がまがい物の「白」と「黒」の粒子に二分していったことを。その原点に、まさに自分が立ち会い、そしてそれを拒否することによって、この世界を追われたことを。 彼女は人間の "グレーっぷり" をイヤというほど理解し、それを一身に引き受けています。 そして今、まがい物の「黒」の衣をまとっています。彼女に魅力を感じるわたし達は、「本質を見て!」と叫ぶ孤独な魂が見えるでしょうか?  彼女が負った因果を解いていくには、微細な白と黒の粒子が際限なく飛び交っては対象滅し、永遠のダンスを踊る ー グレーな存在である自分に気付くことから始まります。そして、その原初に いったい何があったのかを直観していくしかないかもしれません。

たぶんグレーな存在だからこそ、ひとは絶対的な安寧や安心や生き甲斐という名の下に、明確な自我を追い求めるのかもしれません。けれどそれも常に移り変わり、何も頼りになるものはありません。絶対は得られないし、運が良い・悪いだってその時々の感覚に拠って変わってきます。そして今、あらゆる物事に疑問符がつき始めています。


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        今読んでいる本の中で、印象に残ったことばがひとつあります。それは『ヒューマニティ」(humanity)の語源はラテン語の「腐蝕土」(humus)から来ている』という一節です。犯罪加害者へのカウンセリングも行ってきた著者は、『人間はもともと良くも悪くも様々な要素の交じり合った「腐蝕土」であり、どうしようもない存在』なのだと感じるそうです。でも、そこから美しい花が咲くこともあります。例えばその本では、徹底したカウンセリングによってひねくれた腐蝕土の中に「芽」を探し出し、ついには開花させることも可能だとしています。けれどそこに至るには、本当に並々ならぬ修羅場をくぐり抜ける経験と危機への覚悟が要ると思うし、そこまで出来るひとはどれだけいるだろう?とも感じます。けれど、そのひとが「無理」を重ねているとは思いません。わたし達もまた、それぞれに見合ったレベルで、それぞれの探求の仕方で、腐蝕土から自分という幻の花を美しく咲かせようとしているのですから。

人間の肉体を持つ以上、グレーから脱却出来るとは思いません。でも、人・非・人を目指すことは出来ます。ひとでありながらひとでなし。これ、スフィンクスの謎かなw。けっして道徳的な意味の「人でなし」とかニンピニンじゃなく、たとえば中世のヨーロッパに生きていたなら、今なら考えられない残酷な公開拷問を楽しんだ無邪気な民衆のひとりだったかもしれない自分。そんな自分のグレーさが、今なおこの体の内に拡がっているのを、罪悪感抜きに徹底的に見てみる。ひとでなしになるには、そういうことが必要なのだろうと思います。

ケンタウルス族の父、TNOイクシオンの象意の中には「どんな人間も、何だってやってのけられる」ということばがあります。平穏なときには互いに思いやり、助け合う同じ人々が、極端な飢えや命が脅かされた時、激しい絶望や恨みなど、強い負の感情に憑依されたとき、または頑なな信条で結び付いた集合体として動く時....あらゆる理屈付けの下にどんなタブーも犯せるようになります。イクシオンはこのところずっと射手座の21°台にあって、ケンタウルス族のフォルス(小さな要因が蓄積して突然大きな結果が噴出する)と行動を共にしています。つまり乙女座の新月/日蝕とはスクエアの関係になっています。それに加えて双子座のTNOカオス(創造の混沌)、乙女座の小惑星ネメシス(カルマの支払い)、魚座のKBOマンウェ(風の知による変革)を入れると、新月とサブリミナルな惑星達によるタイトなグランドスクエアが成立します。このフォーメーションもまた、今回の日蝕のポイント『内面の本格的な変革を志す』 にある種の明確な色彩を添えているのではないでしょうか。


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        さて、 この新月/日蝕の度数。これは2011年3月11日に太陽が位置していた魚座20°18'のちょうど対向になります。もしかしたら、食に近付くにつれて3.11を思い起こさせるような出来事が立て続けに起きたのも偶然ではないのかな…なんて思ってしまいます。今、震災のイベント図を詳しく見直し、大小様々な星達の声を聞いてみると、人間と大地の相との間には長い年月の間にいつのまにか大きなひずみが生じていたんだなぁと今更のように感じます。わたし達の足下、地下世界とも言えるIC上には、日本の創造神であるイザナギ、イザナミ2柱の名を冠した2つの小惑星がしっかりと抱き合っていました。そして2柱の神の座となったMC/IC軸にTスクエアとなる位置では、小惑星イカルス(高すぎた飛翔、カルマの代償としての墜落)とゴールドフィンガー(無慈悲)がコンジャンクトしていました。 あれから4年と6カ月。わたし達は、どれほど変われたのかな。。

そうそう、新月/日蝕図に話を戻せば、もう一つ忘れてはならないアスペクトが木星・海王星のオポジションです(正確なオポジションは日本時間9月17日)。この組み合わせ、象意のひとつに豪雨や水害があります。今回関東、東北を襲った豪雨やメッカのモスクに大きな被害をもたらした強い風雨も、このアスペクトが背景にあってのことだと思います。これも掲載した新月図には表示されていませんが、木星と小惑星ストームのコンジャンクションはまだオーブ1°半ほど。また、天王星とタイフォン(台風、嵐)のコンジャンクト、フラッド(大水)とのスクエアもまだオーブ圏内です。今後も土砂災害や低気圧の動き等には警戒が必要かもしれません。(タイフォンは他に「支配権争い」や「内輪もめ」という象意も持っています。天王星との組み合わせなので、こちらも観察の必要がありそう。)

また木星とKBOオルクス(懲罰意識、厳しい制裁)も、オーブ1°でコンジャンクトしています。これは「敵」を叩きのめす行為や報復的な心理を増幅する組み合わせです。また海王星との対向では、過剰な自己批判や自嘲的な感情、強い罪悪感に悩むような心理も考えられます。あるいは、潜在的な罪悪感を標的となる誰かに投影することによって、自分と同じ "罪" を着せて対象を貶めたり叩いたりする行為となって顕れるかもしれません。たとえば「全てはアイツのせいだ! 引きずり下ろしてやる〜!」みたいな感じかな。

海王星もまた、オーブ1°圏内に小惑星クヴィエ(消失、喪失)やライ(嘘)を付き従えて、なかなか一筋縄ではいかなそう。。 木星・海王星の組み合わせは、一般に何かに駆り立てられるようなエネルギーを生み出します。乙女座/魚座軸で生まれるこのエネルギーは、今にもこの手でつかみ取れそうなのに、結局何もつかめない…なんて、悶えるような渇望として顕れるかもしれません。 また、そんな渇望の心理を敏感に察知し、巧みに操ろうとするひともいそうです。それを殆ど無意識でやってしまうひとだっているかもしれません。

だから、よく注意して。 話すときは、同時に今自分が何を言っているかを注意深く聞いていましょう。そして、相手が言っていること、書いてきたことの細部に注目しましょう。この時期は、ぼんやり見聞きしていると気付かずに『あぁ、なるほど。その通りだな…』なんて思ってしまうような、微妙な引っかけが頻繁に見られます。 故意の場合も多いけど、話している本人さえ気付いていない、なんて場合もあります。それでも注意していれば、必ず後で何か "釈然としない感覚" が残るんじゃないかな。。 今はその感覚を信頼してくださいね。


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        この新月期~満月期を通して、土星・ネッソス・トランスプルートのTスクエアが続きます。そして今、このフォーメーションには小惑星ガイア(母なる大地)が参加しています。大自然も、ひとのこころも、母なる大地の影響を受けて揺れ動くかもしれません。また、うずうずカッカするような火の要素をいっぱいに含んだエネルギーも強くなってきそうです。だからやっぱり先へと進むしかない。変わっていくしかない。支払うべきものは支払い、自分の中に遠い昔に誰かから刷り込まれた信条があるのを見つけたなら、それを思い切って払い落としながら。

そうしながら、自分の掲げた信条によって創り出されたリアリティの本質が何なのかを、見ていくしかないのだと思います。 自己批判や他者叩きのサイクルから抜けて、自分も他のひとも、裏切り続けずに済むように。 今、あらためて新月図を見ていたら、全体に何だか水と火と爆発と分裂のフォーメーションにも見えてきました。そしていつの日か、真新しい世界観との邂逅が待っている…とでもいうような。。 うーん、水と火と爆発と分裂…か。秋口だというのに…世界も日本もわたし達も、あんまりしっとりしてないかも。。(^_^;

        そしていよいよまた。9月18日からは水星逆行開始です。この前後はステキなインスピレーションが舞い降りるチャンスでもあるけど、木星・海王星のオポジションも同時進行となると…大事なことの伝達にはちょっとダブル・パンチかも…(^_^;。水星が順行に転じるのは10月9日、そして逆行中間日は月蝕の後、9月30日深夜です。この中間地点では太陽・水星・タンタルスのコンジャンクションが起き、同時に金星・エリス・フォルス(&イクシオン)のグランドトラインも発効中。なので慌てず・騒がず・苛立たずの精神でいきましょう。のんびり秋の夜を楽しめるといいな。いつもながら、あらゆる種類の乗り物事故や電子機器の故障にも気を付けてね。


 これから先、満月/月蝕に向かってこれらのエネルギーは増大していきます。そして次の月蝕、サウスノード・イクリプスでは、さらにもう一度過去をふり返り、変えるべき物事を変え、捨てるべき道を外れ、より本質に近い自分を立ち上げていくような動きを促されるかもしれません。世界と自分が交わる交差点の真ん中で。他者を抑圧することなく自己のアイデンティティを貫けるかどうかの勝負。今回の月蝕のエネルギー、けっこう強力だと思います。


        じゃ、最後に軽くサビアン・シンボルに触れてみましょう。
『自動車のキャラバン隊』は進みます。一列になって、どこか共通の目的地を目指して。一台一台がそれぞれの炎と爆発力を自前で持ち、それそれの希望と祈りと欲望とを燃料に、それを原動力に変えて走り続けます。隊列を組めば自由にルートを決めることは出来ません。止まりたくないところで止まらなければならないかもしれません。イヤならいつだって抜けることは出来ます。けれど誰も列から離れようとはしません。それは安全のため。まさかのときに助け合うため。でも、もし自分に力があるのなら、何故みんなの後を付いていくのだろう? でも、もしそれぞれに力があるのなら、みんなの力を合わせればもっと素晴らしいゴールにたどり着くことが出来るかもしれない。少しくらいイヤなことがあったとしても、それは単独の旅にしても同じこと。この先に何が待ち受けているかはわからない。でもみんなと一緒に進んでみよう。こうしてキャラバン隊は土埃をあげながらひたすら進んで行きます。その土埃の中で後ろを走るひとの何人かは、その内なんとかして先頭を走りたい...なんて思っているかもしれません。そしてそれは.....わたし達集合体の姿、そのものかもしれません。 


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        一方、『少女達のバスケットボール・チーム』の方は、まとめるのがちょっと大変だったりするかも? 米国の女子バスケットボールの歴史は19世紀末から大学対抗試合として始まりました。参加者はモダンでお転婆なお嬢様方だったのかな。。当時はまだまだ飛んだり跳ねたりするのはレディのする事ではない!という風潮が強く、チームを作るだけでもまずは偏見と闘い、競い合う権利を勝ち取る必要があったそうです。だからきっと、このチームの選手達はそれぞれに個性が強く、自分の意見や主張をはっきり持っていたのではないでしょうか。

先進的な考えを持つ彼女達は、抑えつけられるのを良しとはしなかったかもしれません。必死にドリブルの練習を続ける子、恋の悩みに苦しむ子、親にも兄弟にも内緒で参加した子、戦うことが自己表現になっている子…それぞれの思いを抱えた少女達。誰かが笛を吹いても、最初から足並みを揃えるのは大変だったことでしょう。 でも、試合が決まれば話は別です。やっと勝ち取った「試合する権利」ですもの。 それぞれの悩みをひととき忘れ、「敵チームに勝つ」という共通の目的の下、それぞれに割り当てられた役割を果たすために、技を磨かなければなりません。参加した目的はそれぞれ異なるかもしれない。それに最初から上手な子もいれば、どんなに練習してもヘタクソな子もいます。そうでなくても少ないメンバーです。技量の差が歴然としていても、チームに期待することが全然違っていても、カバーしあって共に働く必要があります。その過程では沢山の問題が起きるかもしれません。でも、自分自身のプライドとアイデンティティをかけて、彼女達は厳しい練習に励んだのではないでしょうか。

 「純白のレディ」というまがい物の衣装を脱ぎ捨て、自分の体で、自分の力と技で、アイデンティティをつかみ取ろうとする……そう、これもまた、集合体の一部として生きるわたし達の姿です。

せいいっぱい戦い、試合を終えた彼女達はとても楽しげです。勝てば嬉しいし、負ければ悔しい。レディとは思えないくらい、大声で泣き出すかもしれません。だけどやっぱり楽しい! だって彼女達は黒でも白でもなく、ただひたすら自分の本質を出し切って勝負したのだから。。 1920年代のモダン・ガール達の面影は、どこかBMリリスの片鱗を感じさせるものがあります。 たぶんそれは、時代の風潮に先んじ、豊かな陰影のグレーに彩られた生き物としてひととき輝いた少女達だからかもしれません。


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        こうしてまた、いろんなことが内にも外にも起こりそうな新月/日蝕期。書き切れないほど沢山の象徴に満ちた、この新月/日蝕期。けれど、すでに2015年期も春と夏を過ぎ越し、わたし達はここまで来ました。 そしてこれからもいろんなことがあるのを知っています。でも、変化に次ぐ変化を受け入れ、それを楽しんでしまえるとしたら、それが一番いい。もちろん言うほど簡単じゃありません。けど生きてる限り、旅は続きます。だから、何度でもせいいっぱいの深みからそう言い放ち、動いてみようと思うのです。

  わたし達ひとりひとりの眼差しの奥には、どんなに世界が、自分が変容してしまっても…少しも変わることのない何か ー なんだろう…ただ在る、としか言いようのないもの ー が存在します。生きているのは「わたし」じゃない、生きることそのものなんだ…とでもいうように。きっとそこから射してくる想いの光だけが、ここに在ることへの愛となって輝いているのかもしれません。。





なんだか全然まとまらなかったけれど...
とにもかくにも have a great trek!!!★

hiyoka(^_^


hiyoka_blue at 10:14│Comments(4)TrackBack(0)新月(満月)の星読み | パーソナル・アストロロジー

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この記事へのコメント

1. Posted by フツウの戦士22号   September 15, 2015 19:43
hiyokaさん、こんばんは☆

いつも、盛りだくさんで詳細な内容を噛みしめつつ、地図のように何度も読ませて頂いてます。おかげさまでまだ生きていますf^_^;)、ありがとうございます!

誰かや何かのせいにせず、自分らしくよりよく生きることへの挑戦も、いよいよ大詰めだなと感じています。また無事に過ぎ越せた暁にはご報告致しますね。どうか、ご武運を☆
2. Posted by hiyoka   September 15, 2015 23:47


フツウの戦士22号さん
こんばんは! お久しぶりです☆

あはは。生きてて良かった!(^_^
そうですね。それぞれの持ち味、それぞれの人生で、やわらかく強靱な生き方をしていく。そうしているうちに少しずつ見えて来る景色。これから先、それぞれが激動の歴史に入っていくと気付くひと、あまり感じずに過ぎ越すひと、人生は本当にそれぞれかもしれないけど。ここを通り過ぎて何を見るかって、とても大事なことだと思うこのごろです。

激励、ありがとうございます!
またニッコリ無事の報告お待ちしていますね。

フツウの戦士22号さんにも
武運と和平と智恵の女神パラスのご加護がありますように(^_~)-☆
 
 
 


3. Posted by Green^_−☆   September 24, 2015 23:21
5
むかし、証券会社の含み損の飛ばし

というのが、大っぴらによくありました。

多額の含み損を抱えた証券を、親会社から

関係会社の口座に移して、それをグルグル

延々に回覧板させてゆくイメージです。

今後、世界がもし、動転するとしたら

むちゃくちゃヤバイ債権とか、デリバティブ

そのほか、回収見込みのない債権、証券

なんかを、破綻予定国家などに、集中して

プールさせて、どうしようもない、

結末をやってこさせる、そして

世界中のすべての損失損害は、すべて

その破綻予定国家が

負って、新しい21世紀がはじまる

莫大な犠牲の上での21世紀、

そんな、予感も、hiyokaさんの

一連のエッセイから、メリマンさんのコラム

から、思ったりしています。

空がすべて崩落しても、新しい宇宙の展開が

そのさきにあること。

終わりのようで、あらたな幕開け。

そうなんだろう、な、って。



Green^_−☆


4. Posted by hiyoka   September 25, 2015 00:19


Greenさん、こんばんは。

そうですね。確かに世界を見ていると、積み重なってきた因と縁のしわ寄せ自体が、地球上の一番弱い地域、ホットな地盤、そして一番力を持たない人々の犠牲によって贖われてきたようにも見えます。経済のみならず、この世全体にネガティブ・エネルギーの「飛ばし」みたいなシステムでも存在するのかな? 人間の目から見ると非情だけれど、その時代を動かしている力学自体から見れば、ある意味合理的なのかもしれませんね。

これから先も、その同じシステムが今まで通りに働くのかどうか、NGな可能性もあるのかな?とも思います。因果の袋小路を見つけてそこに汚泥を集めて一挙に処理!となるはずが、暗材系の入れ子の繫がりがこれだけ顕現し始めた世界では、汚泥からの疾病が全体に拡がるのって思いの外早かったりして。。。 みんなそれなりにサバイバルの後に、灰の中から立ち上がるのかな?

天の絵巻はわたし達の心理の絵巻。未来の惑星の動きは予測出来ても、それをどう使うかはまだ明確じゃない部分も多々あり。最善から最悪まで、いったいどんなアミダ籤の道を通るのか、魚座の海王星が強化されている今は本当に見え辛いです。

メリマンさんの仰るとおり、希望は常にあるのだけれど。
それも、たぶん、あらぬところに....。
 
great trek!!!☆^^
 
  

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