November 06, 2016
レイモンド・メリマン 週間コメント11/7【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2016年11月7日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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≪ 先週をふり返って ≫
先週は米国において単に選挙前の週というだけではなく、金曜には10月の雇用統計が発表された。非農業部門の雇用者数変化は161,000人増加となり、予想の175,000をわずかに下回った。しかしながら賃金は ― 驚くべきことに ― 時間当たり10セントの増加という大ジャンプを遂げていた。これは現政権の失政のせいで経済、雇用拡大と賃金の見通しは暗いというドナルド・トランプの主張を打ち砕くものだ。したがって、このコラムと3月〜5月にYoutubeにアップしたビデオで述べたとおり、最後の最後までFRBは短期金利を引き上げることはしなかったし、その代わりに政府の経済報告は好況 ― とりわけ、大統領選に向かってより多くの人々が働いて賃金が上がったこと ― を示した。彼らの目的は、有権者の気分に「富の効果」を植え付けることだった。彼らは成功した。虚偽によってではなく、緩和的な財政政策によって…(少なくとも私はそうであって欲しいと願う)。とはいえ、もし来月か再来月、選挙がすっかり終わった後にこれらの数字が下方修正されたとしても驚くなかれだ。
有望な雇用と時間給の数字にもかかわらず、株式市場は下落した。おそらくこれはFRBが12月に短期金利の引き上げを行うという説の信憑性が上がったことが要因だろう。だが、先週は国債と貴金属の価格が騰がった。米ドルが他の殆どの通貨に対して下げたのに対して、金は10月4日に崩落して以来の最高値水準1300以上に戻して引けた。その一方、原油は株式と共に下落し、9月20日につけたメジャーサイクルの底以来の最安値水準まで落ち込んだ。
≪ 短期ジオコズミクスとより長期の考察 ≫
1948年以来だって? それは大統領選で共和党のトマス・デューイに対し、どの世論調査でも一致して勝ち目が無いと出ていたハリー・トルーマンが世界をあっと言わせた年ではなかったか?
今週は、おそらく11月8日火曜の米国大統領選が行われた直後に全市場に急激な価格の上下動が起きやすくなるだろう。今週、金融市場の動きが荒れる可能性をさらに増大させるのは、ヘリオセントリックの水星が11月5日〜16日まで射手座入りするという事実だ。その数日後の11月12日〜12月2日には、ジオセントリックの水星がやはり射手座を運行する。これらの水星の動きは両方とも、多くの市場、特に貴金属と通貨市場における激しい価格変動との強い相関関係を持っている。通常は最初に上昇し、その後終盤に向かって下落する形となる。しかしながら、一つが終わるとすぐにもう一つが始まる場合は、2〜3週間続く花火大会になるかもしれない。
火星と金星もまた今週は星座宮を移行する。火星は山羊座ではイグザルトでよく統御されるが、そこを離れて大統領選の翌日に水瓶座に入居する。 そうなると物事は突然混乱状態になるかもしれない。選挙結果が出るのが予想より遅れる(11月8日中ではなく)か、集計の終わりが驚きの展開となるという可能性もある。金星もまた11月11日に射手座から山羊座へと居場所を変え、12月7日まで滞在する。1週間の内にこれらのサイン・チェンジが起きるということは、状況が極めて流動的で変わり身が早いことを示しており、金融市場にも似たようなふるまいが見られるだろう。
≪ 長期的考察とマンデーン・アストロロジー ≫
ハリー・トルーマンが大統領だった時代から長い時が経ち、政治は人々に奉仕する職業から、個人とその友人達が莫大な富を得るための道へと根本的な変化を遂げた。私はそれをつくづく皮肉な事だと感じる。だが、得られる機会と利得が民間セクターよりはるかに多く期待出来る政府関連の職業には人々がどんどん群がるということのようだ。政府関連職の安定度にしても、自営業などよりずっと高い。 となれば若者達にとって、自分で事業を始め起業家になるための誘因は非常にわずかだ。こうしたサイクルは「不信の時代」としてこの2010年代の残りの日々を通して続き、政府に対する冷笑的不信感はそのピークに達しそうだ。
2017年は、世界の指導者達と政治プロセスに見られるこの冷笑と不信が小休止するかもしれない。『フォーキャスト2017』のために行った私の研究によれば、今週米国で行われる選挙で誰が勝つのであろうと、その人物は失われた信頼を任期一年目で取り戻すにあたり、かなり良い仕事をすることが示唆されている。それはちょうど、彼らが「安全策」を取り、腐敗や利益の衝突が露わになるのを避けるというような感じだ。 だが残念なことにこの同じ研究と分析は、この状態が単に一時的なものであって、大衆を不信と疑惑に導く古い悪習のパターンが2017年後半〜終盤には舞い戻り、それが2020年まで続くだろうことも示唆している。人間はそう長いこと違う自分を演じることは出来ない。
この小休止を楽しめるうちに楽しむことだ。
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2016年11月7日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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≪ 先週をふり返って ≫
“10月の米国経済は予想を下回る161,000の雇用増と4.9%の失業率を数え... しかし雇用統計でより目立った数字は賃金で、労働統計局の発表によると、時間あたりの平均賃金は10セント上昇し、年間上昇率2.8%に達した。この数字はFRBによる12月の利上げを確実なものにする可能性がありそうだ。”
― Jeff Cox
CNBC, 2016年11月4日
先週は米国において単に選挙前の週というだけではなく、金曜には10月の雇用統計が発表された。非農業部門の雇用者数変化は161,000人増加となり、予想の175,000をわずかに下回った。しかしながら賃金は ― 驚くべきことに ― 時間当たり10セントの増加という大ジャンプを遂げていた。これは現政権の失政のせいで経済、雇用拡大と賃金の見通しは暗いというドナルド・トランプの主張を打ち砕くものだ。したがって、このコラムと3月〜5月にYoutubeにアップしたビデオで述べたとおり、最後の最後までFRBは短期金利を引き上げることはしなかったし、その代わりに政府の経済報告は好況 ― とりわけ、大統領選に向かってより多くの人々が働いて賃金が上がったこと ― を示した。彼らの目的は、有権者の気分に「富の効果」を植え付けることだった。彼らは成功した。虚偽によってではなく、緩和的な財政政策によって…(少なくとも私はそうであって欲しいと願う)。とはいえ、もし来月か再来月、選挙がすっかり終わった後にこれらの数字が下方修正されたとしても驚くなかれだ。
有望な雇用と時間給の数字にもかかわらず、株式市場は下落した。おそらくこれはFRBが12月に短期金利の引き上げを行うという説の信憑性が上がったことが要因だろう。だが、先週は国債と貴金属の価格が騰がった。米ドルが他の殆どの通貨に対して下げたのに対して、金は10月4日に崩落して以来の最高値水準1300以上に戻して引けた。その一方、原油は株式と共に下落し、9月20日につけたメジャーサイクルの底以来の最安値水準まで落ち込んだ。
≪ 短期ジオコズミクスとより長期の考察 ≫
“記録破りのスーパームーンが今月半ば(11月14日)夜空に輝く。11月の満月は2016年で最も地球に近いというだけではなく、1948年以来最も近接して起きる。”
― Doyle Rice
“November Supermoon to be Biggest in Nearly 70 Years”
The Arizona Republic, 2016年11月4日付
1948年以来だって? それは大統領選で共和党のトマス・デューイに対し、どの世論調査でも一致して勝ち目が無いと出ていたハリー・トルーマンが世界をあっと言わせた年ではなかったか?
今週は、おそらく11月8日火曜の米国大統領選が行われた直後に全市場に急激な価格の上下動が起きやすくなるだろう。今週、金融市場の動きが荒れる可能性をさらに増大させるのは、ヘリオセントリックの水星が11月5日〜16日まで射手座入りするという事実だ。その数日後の11月12日〜12月2日には、ジオセントリックの水星がやはり射手座を運行する。これらの水星の動きは両方とも、多くの市場、特に貴金属と通貨市場における激しい価格変動との強い相関関係を持っている。通常は最初に上昇し、その後終盤に向かって下落する形となる。しかしながら、一つが終わるとすぐにもう一つが始まる場合は、2〜3週間続く花火大会になるかもしれない。
火星と金星もまた今週は星座宮を移行する。火星は山羊座ではイグザルトでよく統御されるが、そこを離れて大統領選の翌日に水瓶座に入居する。 そうなると物事は突然混乱状態になるかもしれない。選挙結果が出るのが予想より遅れる(11月8日中ではなく)か、集計の終わりが驚きの展開となるという可能性もある。金星もまた11月11日に射手座から山羊座へと居場所を変え、12月7日まで滞在する。1週間の内にこれらのサイン・チェンジが起きるということは、状況が極めて流動的で変わり身が早いことを示しており、金融市場にも似たようなふるまいが見られるだろう。
≪ 長期的考察とマンデーン・アストロロジー ≫
“ペテン師でなければ政界で金持ちにはなれない。”
― ハリー・トルーマン, 米国大統領(1948年〜1952年)
“Letter to Editor”
Jim Dunlap of Newport Beach, CA
ウォールストリートジャーナル 2016年11月3日付
ハリー・トルーマンが大統領だった時代から長い時が経ち、政治は人々に奉仕する職業から、個人とその友人達が莫大な富を得るための道へと根本的な変化を遂げた。私はそれをつくづく皮肉な事だと感じる。だが、得られる機会と利得が民間セクターよりはるかに多く期待出来る政府関連の職業には人々がどんどん群がるということのようだ。政府関連職の安定度にしても、自営業などよりずっと高い。 となれば若者達にとって、自分で事業を始め起業家になるための誘因は非常にわずかだ。こうしたサイクルは「不信の時代」としてこの2010年代の残りの日々を通して続き、政府に対する冷笑的不信感はそのピークに達しそうだ。
2017年は、世界の指導者達と政治プロセスに見られるこの冷笑と不信が小休止するかもしれない。『フォーキャスト2017』のために行った私の研究によれば、今週米国で行われる選挙で誰が勝つのであろうと、その人物は失われた信頼を任期一年目で取り戻すにあたり、かなり良い仕事をすることが示唆されている。それはちょうど、彼らが「安全策」を取り、腐敗や利益の衝突が露わになるのを避けるというような感じだ。 だが残念なことにこの同じ研究と分析は、この状態が単に一時的なものであって、大衆を不信と疑惑に導く古い悪習のパターンが2017年後半〜終盤には舞い戻り、それが2020年まで続くだろうことも示唆している。人間はそう長いこと違う自分を演じることは出来ない。
この小休止を楽しめるうちに楽しむことだ。
訳文ここまで
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この記事へのコメント
1. Posted by Green_φ(・_・ November 10, 2016 23:49
hiyokaさん、こんばんは。
フォーキャスト2016は、買っていて
よかったな、と、おもいます。
2017.も注文を入れようと、おもいます。
まず、大統領選挙開票からその後の
劇的な世界相場の動き。
ボリンジャーバンド指標や
システム売買の浸透による
ファンダメンタル無視の、上下動に
思われますが、
疲労困憊してるひとは多数のはずです。
木枯らしの吹く、師走先取りの気候
いまの人心をあらわしているかのよう。
上記相場の目先見立ては、みごと
メリマンさんの通り。
こんや、ダウは市場最高値かも、しれません。
トランプさん当確あと、誰がこの展開を
予測したことでしょう。
ヘリオセントリック水星射手座運行
ジオセントリック水星射手座運行
金融市場にとってはコワイですね。
あと、サイクル的にも短期、中期、長期の
ボトムが、いかにも、このNovember
集中しそうです。
トランプショックは短期サイクルの
ボトムだったのかもしれません。
11/25ごろからは
天秤座木星と山羊座冥王星がスクエア。
おおまかには
天秤座木星と牡羊座天王星・エリスが
オポジション。
それを調停するように射手座土星
それに上記、木星・冥王星スクエア。
ぎっしりなアスペクトです。
一体どうなるのか。
11/20ころからは魚座海王星も順行へ。
あまりにも、複雑化合なヘレニズム展開で
素人のGreenには星座盤、翻訳不能です。
みて、みつめて、みきわめる
11/7蠍座新月の、テーマ。
そのとおりな、いまにある。。
_φ(・_・Green
2. Posted by hiyoka November 11, 2016 07:25
Greenさん、おはようございます。
徹夜明けで頭がぼーっとしていますが、きっと外はもう明るいのでしょうね。
東京市場は凄い動きをしていましたね。もう長い間相場から離れているわたしでさえ日経が暴落しているのを見て、あ、久々に買って翌日売ろうかな…なんて思ってしまいましたw。結局チラ見して仕事に戻りましたが。真剣に対峙しているひとは本当に大変な日々だと思います。
11月25日は賑やかですね。その日は木星・冥王星スクエアだけでなく、お金や資産も司る金星が冥王星とコンジャクトしていますし、夜には月が天王星・セレス・エリスのオポジション地点を通ります。今度の満月も強力だし、ダイナミックな情動が起こりそうな。人心も市場も大きく揺れ動くのかもしれませんね。
臨機応変。出逢うすべてを疑いながら、自分の中にひっそりと、でも確かに存在することばにならない未生の「核」を信じていくしかない…そんな期間。浄化の季節(毒出しとも言えるのかな)の始まりかも? 本物の煌めきを見極めるために。
週末のコラムと満月(それにフォーキャスト)が重なるのでまたメモになると思いますが、どんな内容になるのか興味深いですね(^_^
Good Luck!!!☆