March 31, 2017

☆『マンデーン2017』スペシャル記事:カーディナル・スクエア―1

  以下に掲載する記事は、2011年の秋に執筆された『フォーキャスト2012』から、天王星・冥王星ワクシングスクエアに関する基本的知識を解説した部分を抜粋、転載したものです。この年、世界は騒然としており、またアストロロジーの世界でもマヤ暦が終わり、カーディナル・クライマックスが本格的に幕を開ける年として熱い話題になっていました。長い年月を経て発行されてきた年刊本のフォーキャスト・シリーズも、2012年版はおそらく今までで一番ボリュームがあったように記憶しています。そしてメリマンさん自身の文章からも、いよいよカーディナル・クライマックスを迎えるにあたって一つの時代を見据えようとするパイオニアとしての情熱が伝わってくるようでした。(これはわたし自身の印象にすぎませんが、この頃からメリマンさんの書き方が「アストロロジー学習者」を意識したものになってきたようにも感じられます。)

この記事の中で描写された「未来」の中にはそのまま実現しているもの多く見られるし、米国や日本など国・地域・社会によっては今の時点で少し異なる方向に進んでいるか、まだ萌芽の段階にあると見えるものもあります。けれど、ここに描かれた惑星エネルギーの原理には、最近のメリマンさんが影響力のオーブを加味して2008年 ~ 2020年 +α とも表現しているカーディナル・クライマックスの実相と核心部が見事に描写されています。これらの原理を通し、様々な地域で多様な人々がどのような現実を創造しつつあるのか? 今、2017年の時点に立って一考してみたいと思います。

『マンデーン2017』を読んでいただくにあたり、地球を覆う "エネルギーの大ボス" に関する基礎的な知識として何らかのヒントにしていただけましたら幸いです。


記事掲載にあたってざっと原文を見直したため、『フォーキャスト2012』の記述とはわずかに異なる箇所があることをご了承ください。


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天王星が冥王星に対しワクシングスクエア
―全ては天王星と冥王星に尽きる
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     もしあなたが2012年とそれ以降に関するマンデーンアストロロジャー(社会占星学者)の見解を知りたいなら、天王星と冥王星の原理原則を理解する必要がある。この両惑星間に形成される稀な惑星サイクルと、そのクォーター・サイクル(1/4周期)の歴史を理解する必要がある。またさらに、天王星と冥王星が位置している星座宮(サイン)が持つ原理の本質をも理解する必要がある。そして最終的に、世界が今何を体験しようとしているか、今後数年の内にどんな未来が待っているかをあきらかにするために、理解し得た全てを統合し、その結果を最新の世界情勢を背景として適用していく必要がある。

これは簡単な仕事ではない。何故なら天王星が力強く明示するもののうち、1つは「予期せぬ出来事」だからだ。天王星が関連すると何事も計画どおりにはいかない。論理的に進むこともない。実際、この天体の性質は極めて非論理的、かつ不合理でさえある。

天王星の影響下で下された決定は、過去の政治、経済の事例を見るとつじつまが合わない。決定後を見ても、似たような状況で下された過去の決定をもとに当然期待されるはずの結果を考えれば、全くうなづけるようなものではない。天王星・冥王星が主役となる期間は、何かが予想外に勃発し、それが当初の目論みや、すでに進展していた方向性から外れて変化していくような時期に合致するのだ。

     物事の動向、あるいは進路が滞り崩壊する時、変化への推進力(方向転換または新しいトレンドへの変化)は予期していたものをはるかに上回る傾向がある。たとえば金融市場の場合、通常なら一旦下値支持線、あるいは上値抵抗ゾーンに入ればトレンドは止まり反転する。だが天王星が絡んだアスペクトが現れると、価格は上値抵抗線や下値支持線をはるかに超えて変動し、多くの場合、急反騰して新高値レベルまで行くか、急落して相場解説者が言うところの「市場崩壊」の域に達する。天王星のアスペクトは集団的熱狂やパニックと同期する性質を持つ。これが2008年9月、土星が天王星に対してオポジションの状態に接近すると共に「Panic of 2008」として知られる金融危機が拡がっていったその当時に起きたことだ。

当時、このアスペクトの最初の形成があったのは2008年11月4日、大統領選挙の日だった。この選挙以来何もかも、予測通りに行っているものなどない。対立する者同士が、この、見たところどうやっても解決しそうにない米国の信用低下を互いに相手のせいだと言い立てるにつけ、物事は大統領選の直後にあんなにも高まった希望や期待に反する方向へと展開してきている。

     こうしたトレンド ― あるいは長引く低成長というトレンド ― は、天王星・冥王星ワクシングスクエアの下では変わりそうにない。実際、これからトレンドは「サプライズ」と「予想外」の新しいレベルに入ろうとしている。もしあなたが何かを計画しているなら、それを捨て去り新しい環境と予期せぬ出来事に順応していく場合の心構えをしておいた方が良い。変化を受け入れて順応するのが早ければ早いほど、素早く適応出来れば出来るほど、あなたの2012年~2015年はより良い状態になるだろう。だが必要な調整に時間がかかればかかるほど、この期間はより困難なものとなる。

この同じアドバイスは、世界の指導者達、そして2012年~2015年の間に自分達の新しい指導者を選ぶために投票する大衆には特にぴったりと当てはまる。人類が最高の瞬間を迎え、政治及び財政上の問題を正すために力強く舵を切ろうとしているのか、あるいは混乱と絶望のどん底へ突っ込もうとしているのかは、有権者が新しいリーダーを選ぶ意欲と心構え、あるいはそれによって選任されたリーダーが積極的に新しい状況に適応しようとする意欲と心構えによって決まるからだ。これは戦争か平和か、経済改革と救済または財政的な損失か、希望と誇りに満ちた世界環境あるいは恐怖と屈辱感にまみれたそれか、どの方向に向かうかの違いとなって顕現するだろう。

1つだけ、ほぼ確実なことがある。すなわち、リーダーシップに変更がなければ、あるいは現職のリーダーの方向性に変化がなければ、トレンドは変化しないだろう。同時にリーダーシップの変化は状況を悪化させるかもしれないという危険性がある。換言すれば、変化がなければ今よりさらに状況を悪化させる一方で、大幅な変化は良い方向に行くか、もっと悪い方向に向かうか、いずれの方向にも行く可能性があるということだ。反転させるための唯一の希望、それはリーダーシップの交代だ。それでも交代がこういったトレンドを反転させる保証は無いのだ。

     どちらに転んだにせよ、我々はいずれこの状態から脱出するだろう。その違いはトレンドの反転が今(2012年~2015年)起きるのか、あるいは後で起こるのか、だ。投票者の決断(あるいは優柔不断)と、それによって選任されたリーダー達は、まず世界経済を滝落としに落とし込むかもしれない。そこからは丁度マザーグースの童謡に出てくる「ハンプティ・ダンプティ落っこちた♪」のように、バラバラに砕け散ったパーツを拾い上げて元通りにすることが出来ないまま、次のディケード(10年)が来るまで待たねばならないだろう。

天王星と冥王星の影響下では、今が底でここから再び山を登り始めることが出来るのか、あるいはさらにまだ下があって、底など全く見えないようなレベルに落ちていくのかは、誰にもわからない。これは反転なのか、あるいは下放れなのか? 反転は希望をもたらす。そして天王星が関連する時、希望は常に存在する。何故なら天王星は、世界の多くの地域とそこに住む人々に恩恵をもたらす独創的な考え方、すなわち現存の問題に対する、これまで企てられたことの無いような新しい解決策の出現と同期するからだ。

これが人類最高の瞬間になるかもしれないという理由はそこにある。しかし、天王星はまた突出や断絶をも支配する。宇宙人であり、異端者だ。そのアイデア、あるいはアイデアを伝達する者は、多くの場合過激過ぎると受け取られ、それゆえに適切に考慮されることもなく無視されてしまう。こうしてトレンドは反転するかわりに加速され、逆上とパニックが後に続くのだ。

     一部の人達は「我々は非常にエキサイティングで興味深い時を生きている」と言いたがる。確かにそのとおりだ。 だが私達は、同時に非常に危険な時をも生きている。それが冥王星、特に冥王星が天王星とハードアスペクトを形成している時の本質だからだ。もし今後3年の内に、私達が過去3年にわたって辿ってきたコースを反転させることが出来たなら、それは人類にとって最高の瞬間となるだろう。

それは可能だ。何故ならアストロロジーの研究においては、惑星達が私達の選択肢を明示し、それらの行き着く先を明らかにするからだ。 だが、惑星は私達に代わって選択はしてくれない。アストロロジーとは「選択肢の明示者」であり、「選択者」ではないのだ。 そこで為された選択は、それがどの瞬間に為されたものであれ、少なくともその時効力を発している惑星トランシットと、人間活動のサイクルに対するその惑星の注目すべき関連性に見合った結果をもたらすだろう。 たとえ惑星同士のアスペクトがどんなに厳しくても、指導者、そして有権者は、こうした挑戦を前にして自分達の態度を選ぶ自由を持つ。ただしこれは選挙自体が不正に操作されたり投票権の濫用がないことを前提にしている。後に述べるように、これもまた(残念ながら)2012年にまつわる紛れもない可能性なのだ。

     それでは、現在効力を発している天王星・冥王星ワクシングスクエアの本質を十分に理解するために、まずこれを部分分けし、その後、今日の世界にとって意味をなす筋書きへと再構築してみよう。これを行うにあたっては、それぞれのパーツに固有のアストロロジーの原理を分析していくと共に、歴史上の主要な時代で、この特性のうち最も重要なテーマが起きた当時を手短にふり返っていくこととする。


天王星・冥王星ワクシングスクエアに関する事実

  天王星・冥王星サイクルは、すべての惑星のペアサイクルと同様にコンジャンクションから始まる。コンジャンクションはある時間内に地球から空を見上げた時、2つの惑星が天空上の同じ部分を占めているように見えることを指す。その影響力のオーブ(許容範囲)― そのアスペクトとその1/4サイクルの力学が明確に現れる時間帯 ― は、アスペクト形成の3年~5年前からアスペクト形成の3年~5年後、あるいはそれ以上続くことがある。

今回はこの本の主旨に基づき、影響力のオーブは最初にアスペクトが形成される時(初回の通過)の4年前から始まり、最後にアスペクトが形成される時(最後の通過)の3年後まで及ぶものとする。したがって、2012年~2015年の天王星・冥王星のワクシングスクエアは2008年~2018年までの間、人間活動における諸状況と相関しつつ同じようなインパクトを持つと言えるだろう。この論考の全文にわたって触れているように、この時間帯は他の多くのジオコズミックサイクルと重なり合う。たとえばカーディナルクライマックス(2008年~2015年)及び土星・冥王星サイクルにおける最後の1/4局面(2010年~2020年)などがそれだ。まさに私達は今、他に類を見ない時間帯に生きている。いわば昔のTVドラマ「トワイライト・ゾーン」の現代版のようなものだ。

  ここでまず、天王星・冥王星のコンジャンクションの歴史を調べてみよう。何故ならそれに続く各局面は、コンジャンクションが起きた間に示現したテーマに関連するからだ。現行の天王星・冥王星のサイクルは、これら2惑星がコンジャンクションを形成した1965年~1966年、乙女座の15°~17°で始まった。

それ以前のコンジャンクションは次の通りだ。

1850年~1851年  牡羊座28°~29°
1710年        獅子座28°
1597年~1598年  牡羊座12°~13°
1455年~1456年  獅子座12°~13°
1343年~1344年  牡羊座10°~11°

  このように、天王星・冥王星の周期性は約112年~142年とまちまちだ。それは冥王星が太陽を回る軌道が円形ではなく、どちらかというと楕円形であるためだ。冥王星は乙女座~山羊座を運行する時は非常に速く、それぞれのサインに12年~15年滞在する。しかし、魚座から蟹座への運行では各サインを通過するのに25年~32年かかる。一方、天王星の軌道はより円形に近いので、黄道帯の各星座宮を通過する期間はそれぞれ通常7年(時として8年)だ。

 天王星と冥王星の間にも、興味深い数学的関係がある。冥王星が太陽を1周するのに約246年(244年~248年として)を要する。天王星が太陽を1周するには84年かかる。よって天王星が太陽を3回周回するのと、冥王星が太陽を1回周回する期間はほぼ等しい。これは天王星と冥王星が244年~252年ごとに同じサイン(もしくはすぐ近くのサイン)に位置し、同じ(あるいはそれに非常に近しい)アスペクトを形成することを意味する。この数学的な関係をさらに進めていくなら、海王星の太陽周回軌道は164年だ。したがって、天王星が太陽を2周する時間と、海王星が太陽を1周する時間はほぼ等しくなり、海王星が3周する時間は冥王星が2周する時間とほぼ同じになる。すなわちこれは、500年ごとに天王星、海王星及び冥王星が互いにほぼ同じ「空間的な関係」を結ぶことを意味する。ここで土星の周回軌道が29年で、これが3周でほとんど天王星の周回軌道と同じになることを考慮すると、その興味深さはより一層増してくる。


天王星と冥王星のクォーターサイクル


     アストロロジー ― 特にマンデーン、政治、及びファイナンシャルアストロロジー ― の研究領域では、すべての惑星ペアサイクルの各1/4局面(クォーターサイクル・フェーズ)は非常に重要だ。オーブも含めた1/4局面で起こる出来事は、多くのケースを見ても、コンジャンクション(サイクルのスタート時)あるいはオポジション(サイクルの中間地点)の時より明白な形をとって顕れる。

アストロロジーでは、天体のペアサイクルにおけるそれぞれの1/4局面は「スクエア」アスペクトとして知られている。アストロロジャーは1つの1/4局面(クォーターフェーズ)を、単に1回のコンジャンクションから次のコンジャンクションまでの間に連なる、分割された時間の流れとして測っているのではない。それよりむしろ、2つの惑星が軌道を進んで互いに90度の空間的関係(スクエアアスペクト)に入るのにどのくらい時間を要するか、という視点において測っている。

何故なら、ほとんどの惑星ペアサイクルにおいて、1サイクルにかかる時間の1/4は2つの惑星間の距離が変化していく周期の1/4に非常に近いのだが、冥王星が関わる場合には例外となるからだ。これは冥王星が太陽を廻る軌道が楕円であり、他の惑星のように円形軌道ではないことに由来する。

     たとえば天王星・冥王星の周期性は112年~142年だ。したがって、その平均周期性は約127年だ。時間的には各1/4局面は約32年のはずだ。しかし、2つの惑星間の距離が90°の間隔になるという意味では、1850年の事例以降、以下のような1/4局面が見てとれる。

コンジャンクション(0°) :1850年~1851年
ワクシングスクエア(90°) :1876年~1877年
オポジション(180°) :1901年~1902年
ウエイニングスクエア(270°) :1932年~1932年
コンジャンクション :1965年~1966年
ワクシングスクエア :2012年~2015年

     上に示したとおり、1850年~1851年のコンジャンクションと1876年~1877年最初の1/4スクエア(ワクシングスクエア)の間は比較的短い26年であった。しかし、今回のケースでは1965年~1966年のコンジャンクションから2012年~2015年のワクシングスクエアまではかなり長く、47年かかっている。これは1965年に冥王星は乙女座に位置し、2012年には山羊座に位置するという事実によるものだ。

乙女座~山羊座は冥王星の動きが最速になる黄道帯の領域だ。そこでの冥王星は、各星座宮を通過するにあたってたったの12年~15年しか費やさない。これは天王星が各星座宮を通過するのに要する7年の約2倍だ。しかし、1850年~1876年には、冥王星が牡羊座と牡牛座を通過するのにそれぞれ28年~32年かかっており、これは天王星が各星座宮に滞在する時間の4倍以上になる。2つの惑星が互いにより近いスピードで動く時、太陽を一巡りする周期を完了し、黄道上で再びコンジャンクションとして出会うためにはより長い時間を要する。

したがって、アストロロジーにおいて分数計算を使う場合は、時間はそれほど直線的ではない。サイクルを考えるにあたっては、カレンダーや時計によって測った時間という意味合いよりも、宇宙における空間と距離という概念を通して考えなければならない。サイクルのような事象を見る場合は、異なる視点が必要だ。空間的な現実では時間は伸び縮みする。それは直線的なものではなく、律動的なサイクルの測定に使われる「時間」と同じものだ。

     それでは、前回の天王星と冥王星の初回の1/4局面(ファースト・クォーターサイクル)のタイミングを検討し、何が起こったかを見てみよう。

コンジャンクション         
1965年~1966年 乙女座15°~17°
1850年~1851年 牡羊座28°~29°
1710年       獅子座28°
1597年~1598年 牡羊座19°~20°
1455年~1456年 獅子座12°~13°
1343年~1344年 牡羊座10°~11°

ワクシングスクエア(初回1/4局面)
2012年~2015年 牡羊座~山羊座6°~15°
1876年~1877年 獅子座~牡牛座22°~25°
1755年~1758年 魚座~射手座13°~23°
1623年~1624年 獅子座~牡牛座14°~17°
1496年~1499年 水瓶座~蠍座12°~22°
1370年~1371年 獅子座~牡牛座6°~8°

     ここで気付いてほしいのは、一連の天王星・冥王星のコンジャンクションからの展開が、短い時間と長い時間とで交互になっていることだ。これは冥王星が速く運行する星座宮と非常に遅いスピードで運行する星座宮にその位置を交互に変えるからだ。これはコンジャンクション・サイクルに1回おきの類似性が存在する事を意味する。天王星・冥王星サイクルの現行の初回1/4局面は、その直前に起きた初回1/4局面(1850年~1877年)よりも2サイクル前(1710年~1758年)のそれにより類似しており、その2つ前のサイクル(1455年~1499年)とも似通っている。これは天王星・冥王星サイクルの平均の長さが127年であり、なおかつ冥王星の公転期間がその時間の約2倍であることから理解出来る。したがって、天王星・冥王星サイクルにおいては、各サイクルにおける冥王星の位置が1回おきに天上で同じセクターを占めるということになる。

  なお、印は1455年~1499年の天王星・冥王星のサイクル初回1/4局面だ。このサイクルは1965年~2015年の現行サイクルと特に関連が深い。それは3つの最も遠い天体(天王星、海王星、冥王星)が天上で相互に類似のポジションに戻る、およそ500年前後のサイクルだ。なお、この500年前後のパターンの重要性については次のセクションで考察する。


天王星と冥王星の力学

     マンデーン・アストロロジャーとしての最初の課題とは、出現中のアストロロジカルなシグナルの原理を熟慮・検討することだ。次に、現実の世界で起こり得る事象に当てはまるように、これら原理・原則の様々なコンビネーションを統合していく。こうして「フォーキャスト」― 今という時代に実際に出現しそうな兆し ― を創造していくのだ。

     それではまず、天王星と冥王星の原理を理解することから始め、その後でこうした原理が顕現する可能性のある人間活動のエリアを検討してみよう。下記は天王星と冥王星が包含する力学を示すキーワードの一覧だ。(対照的な特徴を同じアルファベットで示している)

天王星
A. 突然で予想外
B. 変化
C. 革命
D. 発明し新しいものを創り上げる
E. 組織化されていない大衆
F. 混沌(カオス)
G. 現状維持を嫌う
H. 平等を求める大衆運動
I.  テクノロジーと科学
J.  地震と強風
K. 停電
L.  孤立、離散
M. カリスマ性と若さ
N. テクノロジーと科学の進展
O. 新しい運動、ニューエイジ
P.  未来を抱きしめ、過去を忘れる
Q. 自由と独立
R  エコロジーと環境の向上

冥王星 
A. ゆっくりと勢いを強める
B. 改革
C. 変革と混乱/根絶
D. 古きものを壊す、再生と死
E. 目的を持った(組織化された)暴徒
F.  焦点(focus)と意図(intention)
G. 現状維持を嫌う(唯一の天王星との共通点)
H. 何かを終わらせるため、または利得や権力への抗議運動
I.   根源的、感情的な問題
J.  嵐雲、火山噴火
K.  飢饉と干ばつ
L.  のめり込む、息が詰まる、浸入
M. 死、負債、税金
N. 廃棄と撤廃
O. 長期間溜まった不平と怒り
P. 因果応報の時が至る
Q. 抑圧と人の意志に反して働く強制力
R. 公害と毒性

     一瞥してわかるように、天王星と冥王星の力学が潜在的に重なりを見せる人間活動のエリアは数多く存在するが、それらは常に両立して働くわけではない。

ワクシングスクエアの影響下では、その矛盾はますます大きくなりやすい。たとえば天王星は変化を求めるが、今すぐの変化を欲するのみで、すぐに行動して後で考えるというやり方が招く結果は考慮に入れないところがある。冥王星もまた変化を求め、とりわけ山羊座に滞在中はその欲望が強まるのだが、天王星よりは秩序だったやり方を好むし、用意周到だ。

冥王星は現行の息詰まるような状況を改革していく方により多く同調するが、天王星は全く新しいシステムの具現化を望んでおり、旧システムの改革には関心がない。天王星が影響すれば、大衆のデモがどこからともなく突然発生し、国中あるいは世界中に広まるかもしれない。その一方で、冥王星もまた大衆のデモと関連するのだが、それはむしろ特定のアジェンダに対する抗議の形をとる。

天王星の運動は多くの場合、社会的な平等と公正への欲求に基づいており、その参加者は運動自体を「純粋」で無害なものに留めたいと欲している。冥王星の抗議運動は通常は不平に基づくもので、「社会的な力の濫用」が存在するという信条で頭が一杯になっている。そして「個人的」な不正行為や昔から連綿と続いてきた「力の濫用」の加害者側に対する仕返しの手段を要求している。これは因果応報の時だ。誰かが、あるいは何かのグループが、こうした暴虐行為のツケを払わねばならない。天王星は「権力者からの自由」に価値を置くが、冥王星は現在の権力者(例えば政府、大企業のような体制派)から、自分達の個人的嗜好を象徴する別の集団へと力のバランスを変えて、改革をもたらそうとする。

天王星は孤立し超然としている。一方、冥王星は妄想的で他者を息詰まらせるような度合いまでのめり込んでいく可能性がある。冥王星は浸入し、抑圧し、自分の願望を他者に強要するだろう。特に何かの違反を犯して有罪だと考える相手に対してはそうだ。他方、天王星は過去の罪についてはあまり関心がない。頭にあるのは新たにやって来る未来だけだ。天王星のモットーは「新しい未来を抱きしめる」ことであり、冥王星のそれは「因果応報を実現する」なのだ。

     両惑星の原理は共に変化への欲望を有しており、またどちらも現体制を信用していないことから、2つの原理は互いに引き合う。これらは同じゴールを共有しているように見える。だがそこまでだ。「変化」というゴールを達成する手段が全く違っているため、間をおかずしてこれら相互の関係性は緊張含みとなりやすい。

冥王星と天王星がハードアスペクトを形成している場合、必然的に力の衝突が起きる。何故なら、天王星はどんな形であれ、権威を持つ者が自分達の運動に浸入したり、不純さや隠された題目を持つような方向性へ導いていくことに抵抗する。もっと先鋭化すれば、それが暴力を引き付けるからだ。 

だが冥王星が関与する場合は、常に人命に関わる脅威が生じ、暴力という形をとって蜂起する可能性がある。何故なら不平不満をその基盤とした運動はその深奥に怒り、果ては憎しみの感情までを溜め込んでいるからだ。こうした感情を手放すことは困難であり、それを煽り立てるのにさほど時間も手間もかからない。元来未来志向で、過去やいかなる報復の必要性からも切り離された存在である天王星は、このように感情的な力が自分達の運動を支配していくのを嘆き、非難する。冥王星の力を主体とした動きは「憎悪」を基盤とした運動となり得る。天王星では、より多くの場合「未来への希望」に基づいた運動になりやすい。

     今日の世界では、この矛盾したエネルギーの働きがしばしば見られる。これらのエネルギーのルーツはその多くが1960年代、この2惑星がコンジャンクションを形成して現行のサイクルをスタートした時点にある。天王星と冥王星が大規模な社会的、政治的、そして経済的な変革の127年サイクルにおいて、最初の1/4フェーズに入るにつれて、今、1963年~1969年の社会・経済の力学が再び蘇りつつあるのだ。

実際、今の時期と類似性を持つジオコズミック・パターンは歴史上過去3回見られる。これらの時期に発生した問題を再吟味することによって、たった今私達が生きている時間と、そしてこのディケード(10年)の殆どを占めるであろうその時空について、より深い理解を得られるだろう。

1455年~1499年
(天王星、海王星、冥王星の約500年前後のサイクル)

1850年~1877年
(前回の天王星・冥王星最初の1/4局面)

1963年~1969年
(現行天王星・冥王星サイクルのスタート、コンジャンクションの時期)

  これらの3つの期間に1928年~1934年を加えることも出来る。これは天王星・冥王星が最後にスクエアを形成した時で、天王星も牡羊座に位置していた(現行のワクシングスクエアに対してこれはウェイニングスクエアだったが)。 また1710年~1758年のケースを加えても良いだろう。これは今日と同様に冥王星が黄道帯、もしくは天空の同じ領域(乙女座~山羊座)を速いスピードで移動した時に起きた最初の1/4局面としては1つ前にあたる。

     それでは最初に挙げた3つの時期を手短に考察していき、今日蘇ろうとしている社会的、政治的、経済的問題の類似性を見てみよう。手短にと言ったのは、これらがそれぞれ非常に重要な時期であり、下手をすると丸々本1冊を費やしてしまうこと請け合いだからだ。実際、こうした時期のひとつひとつを取り上げて多くの本が出版されている。当時起こった重要な出来事は、その後、人類の必然的な運命を形作ろうとしていたのだ。




(C)2011Raymond Merriman, 株式会社投資日報社
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『フォーキャスト2012』では次に『天王星・海王星、そして冥王星:500年のル ネサンス・サイクル』そして『奴隷解放、南北戦争および経済のメルトダウン』という章が続くのですが、今回は割愛させていただき、その次の章を掲載します。下に掲載する章では、天王星・冥王星の現サイクル誕生期である1960年代…1963年~1969年に世界に起きた現象の解説となっています。

(今回割愛したうち『天王星・海王星、そして冥王星:500年のル ネサンス・サイクル』は、現在も販売中の『マンデーン2016』に「特別付録」として収録してありますので、よろしければそちらもご参照ください。)
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↓『マンデーン2017』スペシャル記事:「カーディナル・スクエア」―2へ続く


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