June 11, 2017

レイモンド・メリマン 週間コメント6/12【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2017年6月12日(フリー版より)

翻訳:hiyoka     
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自 身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧でき ますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近 いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
--------------------------------------------------------------------------


≪ 先週をふり返って ≫

        “金曜午前の株式市場は記録的なザラ場高値に達した。これは投資家が英国総選挙の思いがけない結果を払い落とした形だ。テリーザ・メイ首相の保守党はこの選挙で650議席中318しか獲得出来ず、議会の過半数を割ることとなった。選挙前の保守党は過半数を17議席超えていた。一部の世論調査ではメイ氏の率いる保守党が過半数を維持するとの予測が出ており、また他の調査では議席を増やす可能性もあるとされていた。とはいえ、他のどの政党も明確な過半数には達していない... この結果を受けて英国ポンドは急落し、対ドルで4月18日以来の最弱水準まで落ち込んだ。”

— “NASDAQ Drops 2% as Tech Stocks Tank”
  Fred Imbert,  CNBC.com
  2017年6月9日付

        “『昨今の株式市場を特徴付けるなら「不安発作に悩まされる強気相場」と言えるのではないか』 ストラテジストのエド・ヤーデニは金曜、CNBCのインタビューにこう答えた。『私は2009年3月以来、この手の出来事を日記につけているのだが、これまで56回の不安発作が起きている。その内の一部には10%〜20%という徹底的なトレンド大反転がみられ、他のいくつかは小さな反転だった… 私としては、ブレクジットは小規模なパニック発作に分類している。何故ならたった2日間しか続かなかったからだ。2013年の「財政の崖」が回避されたあたりから気付き始めたのだが、私の顧客達はどうもその頃から「不安疲れ」し始めたようだった。”

— Berkeley Lovelace Jr.
  “We Are in a Bull Market Plagued by Recurring Anxiety Attacks”
  CNBC.com, 2017年6月9日付

        うむ。過去8年にわたって世界を席巻する強気市場を言い表すにあたって何と賢い表現法だろう。そして、まもなく行く手に立ちはだかるかもしれないミニ・パニックに対し投資家を備えさせるにも上手いやり方だ。

        私が思うに、株式市場を暴落させる可能性のある「バッド・ニューズ」に投資家達が麻痺してしまうタイミングがとうとうやってきた。それはちょうど、終わりが来ないどころか増える一方に見えるテロ攻撃に世界中の人々が麻痺してしまい、出来事は急速に古いニュースとなって忘れ去られていくのと同じだ。

私達はまるで「不思議の国のアリス」のように兎の穴に落ち込み、なんと今や、全てがあべこべにひっくり返った新しい現実に気付く。 そこでは王様や女王様が、犯してもいない犯罪(全てではないにせよ)をでっちあげて「あいつを吊せ!首をはねろ!」と執拗な怒鳴り声で命令を下し、警報が鳴り響く中、皆を走り回らせる。だがその後は何もなされず、新たな噂と告発が呪文と共に招喚され、それにつられて誰もがそれまで懸念していた物事を忘れ去る。さぁ新しい犯罪が犯されたぞ(嘘かもしれないが)。

        先週、米国とインドの株式指数は史上新高値に舞い上がった。ドイツのDAXとロンドンのFTSEには前週6月2日にそれがみられた。しかしオーストラリアのASXは4ヶ月ぶりの安値まで下落した。ナスダック総合は6月9日金曜の取引開始早々に6341の記録的高値をつけた後、後場の中盤に200ポイントもの驚くべき崩れ(ヤーデニが言うところのミニ・パニックかもしれない)をみせたが、その後引けまでにその半値を取り戻して終わった。6月2日(日本の日経もこの日に年初来高値が示現)と9日につけた高値の全ては、重要な木星トランシットの発効圏内で起きている。6月2日は太陽が木星に対して調和的なトラインを形成したし、6月9日には木星が順行に転じている。

木星は永遠の楽観主義者のようなところがあり、たとえ現実は楽観を許さない状況であってもお構いなしだ。だから先週、世界の株式市場が新高値に踊っても不思議ではない。結局のところ、前月のリポートで述べたとおり、私達は株式市場が6月2日〜9日に新高値をつけるかどうかに注目していたのであり、それはまさしく木星の株式市場に対する好意的な関わり方に依拠するものだった。ここで次のより大きな疑問は、"幸福な" 木星の時間帯が終わった今、いったい何が起きるかだ。6月16日に逆行に転じる海王星によって、多幸症、またはこの先もっと良い事が待ち受けているという幻想が続くのだろうか?

        一方、貴金属と原油にとって先週はあまり順調ではなかった。金はなかなか良いすべり出しで6月6日火曜には再び1300と、4月17日につけた金星順行時の高値へのダブルトップを試した。だが、6月9日金曜には1270以下で引けている。銀もまたスタートは調子良く、6月6日には17.74に達したが、これは4月17日につけた18.65にははるかに及ばず、週の終わりには17.20以下で取引されていた。以前から私達は、木星の影響下に入ることを金はあまり好まないと述べてきた。木星が好意を示すのは株式であって金属ではない。

また木星は海王星とともに原油を支配する。先週、原油は1バレルあたり45.20に下落して5月5日につけた安値43.76を再び試した。しかしながら、今や木星と海王星のトランシット(6月2日〜16日)の中盤に入っている。したがって、まもなく原油がこれらの安値から反転上昇する可能性はある。



≪ 短期ジオコズミクスと長期的考察 ≫

  “誤解を招かぬように言っておくが、こんなことは今までに起きたことがない。前FBI長官が公然と大統領を嘘つき呼ばわりし、仕返しをしたのだ。”

— Susan Page
  “Comey: Trump Lied About Me: President’s Lawyer Accuses
  Ex-FBI Director of Illegal Leaking”
  USA Today,  2017年6月9日付


        前回のフルバージョン版コラムにおいて私達は、トランシットの土星が射手座の重要セクターである21°〜26°に向かいつつあり、これからの数ヶ月にわたって米国の火星・海王星スクエアとTスクエアを形成すると述べた。そして海王星が絡むことを念頭に、今後100日の間に私達は「情報漏洩」という言葉を数多く読んだり聞いたりするだろうと示唆した。他には「魔女狩り」「背信行為」「虚言」「策略と忠誠への裏切り」といったところだろう。土星が海王星にハードアスペクトを形成する時は、たちの悪い中傷や、噂を巧みに利用して誰かの信用を貶めるような攻撃がしばしば行われる。

2016年の全選挙期間中、トランシットの土星と海王星は天上でスクエアを形成していた。そして、歴史をふり返ってみてもこれまでで最も尊敬に値しない、醜い(だが娯楽としては楽しめる)大統領選となった。候補者が何と呼ばれたかといえば「こじらせヒラリー」「嘘つきテッド」「腑抜けのジェブ」など — 全ては土星・海王星のイメージだった。そして今、土星は米国の海王星に対してスクエアを形成しつつあり、「漏らし屋コミー」の名とともに、まったくもってデジャヴの様相を呈している。こんな事態がどうやって『メイク・アメリカ・グレート・アゲイン』の実現に結びつくのか、理解することは困難だ。このような環境の下で、ドナルド・トランプが掲げてきた改革と経済復興という重要な意図が成就する日が来る — 十分な支持を得られる — などとは思えない。

「麻痺」— もちろんこれは*土星・海王星ハードアスペクトのもう一つの表れだ。何も達成されはしない。土星のエネルギーはいやでも成就に向かわざるをえない。だが、海王星は何処にも向かおうとはしない。海王星が共感の心をもって他者に手を差し伸べるという、より高度な使命に集中して使われない限り、ただゴシップにまみれ狭量になっていくだけだ。こうした道程がすみやかに是正されない限り、危険だ。

それは共に働く指導者間の信頼の欠如を要因として、政府の構造それ自体が崩れ始めることへの大いなる失望感の中に潜んでいる。土星・海王星は、関わる全ての者達が互いに誠実で透明性を保っていない限り(信頼への第一要因)、不信と関連する。そして隠された目的をもって物的証拠を扱い、「裏ルート」「情報漏洩」「操作された噂の流布」「魔女狩り」を通して物事を運ぶ誘惑を避けない限り、そしてこうした全ての病巣のスケープゴートを創ろうという欲望を内に抱く限り、不信は増大する。オバマはこの問題を抱えていた。今、トランプもまた直面している。


        さて私達投資家にとっての懸念は、こうした「毒」が金融市場に莫大な「政治リスク」を創り出すことだ。獅子座で起きる太陽・火星のコンジャンクションが7月26日に迫ると同時に、その発効時期に重複して3つの重要な株式市場サイクルが節目を迎える(これについては先週のウェビナーで詳細を述べた)。株式市場における10%かそれ以上のリバーサルの可能性は非常に高い。実際、私達が現在経験している政治的毒性をはらんだ世界(土星と海王星は文字通り「有毒物」を指す)とそれが市場にもたらす危険性を考慮すれば、10%の下落は少なく見積もりすぎかもしれない。

私達は今、この宇宙的力学の下見期間に入ろうとしている。何故なら、太陽が6月15日に土星とオポジションになり、海王星が6月16日に逆行に転じるからだ。火星はちょうど土星とのオポジションと海王星へのスクエアを5月11日〜29日に終えたばかりだが、その時にこの直近の社会・政治的中毒症状の全貌がはっきりと浮上してきた。そして私達は、今またもう一度 毒杯をあおるわけだが、この状況はまだまだ続くどころか、8月21日の日蝕(ドナルド・トランプの火星・アセンダント上で起きる)と、土星がまさにトランプ出生図の月の上で順行に転じるとともに米国始原図の海王星にスクエアを形成する、8月25日にピークを迎えそうな雲行きだ。


        ここで良いニュースを挙げておこう。7月に起きる獅子座の太陽・火星コンジャンクションは、私達が再び生きる情熱を見出すきっかけとなる可能性を持っている。それまでは、ガスマスク関連にでも投資する方がいいかもしれない。






訳文ここまで
------------------------------------------

* ちなみにトランシットの土星は、メリマン氏使用の米国始原図では12室(見えない敵、陰謀)に在泊する海王星(とキュビワノ族カオスのコンジャンクト)に対し3室(メディア、 コミュニケーション、インターネット、教育)からスクエアを形成している。また始原図上で土星は4室(国民の気分、野党、与党内反対派、国民生活の状況全般や国土・領土)を支配し、海王星は6室(労働市場、軍事、警察、公的サービス、ヘルスケア)を支配している。

なお、社会政治的中毒症状は別の形で現在、日本の始原図にも顕れている。戦後始原図(主権回復図)では、天秤座のMCにネイタルの海王星が乗っている。 MC(10室)は国のリーダーシップ、政府を意味するが、その支配星である金星は4室IC近くに在泊、現在エリス(不和の浮上、自己主張、狭量)による長期のトランシットを迎えている。また、海王星は3室の支配星でもある。これは高い精神性と高度な教育水準を保持することで国全体がまとまっていくことを理想 とする形であり、指導層にも当然これが求められるが、MCを支配する金星がICに在ることから、国民を無視し暴走するような行為は極秘裏(海王星)に運んだとしても容易ではなく(特に天王星・冥王星スクエアが3室〜1室で形成された2012年前後から顕著な傾向として)最終的には大衆の状況がそのまま政治に反映されやすいとも考えられる。

一方、MCの海王星が示す理想を実現出来なければ、欺瞞やふわっと した理想主義の霧に包まれて国としての主体性を失う一方、隠された意図による内圧・外圧で動かされ、金融経済面でも利用されやすい国となる危険性をも常にはらむ(8室 冥王星とMCの海王星セクスタイル、Sノード在泊)。 また、3室の支配星である海王星が天上に在泊することは、メディアや報道、出版・教育部門もまたこうした特質とテーマを備えており、ともすると本来の機能を果たすよりも国の進路を誘導する役割を持つと錯覚(海王星)する潜在的危険性を持つと読めるかもしれな い。

そして、2008年あたりから山羊座の冥王星が1室(国と国民全体の状況、アイデンティティ)を運行し始め、現在ネイタルの海王星 (とMC10室)、金星(とIC4室)に対しTスクエアを形成している。これはある意味土星より根深く、足許からじわじわと浸食し崩壊していくような危機を意味する。こうした毒性の危険は、政府(MC)、報道・教育機関(3室)、国民全体の生活と気分、野党及び与党内反政権派(1室と4室)、そしてそれらを繋ぐコミュニケー ション手段全般を通じて浸食してくる可能性を持つ。なお、Tスクエアを形成し続けるトランシットの冥王星は、始原図において11室(議会)の支配星であること、トランシットの土星は始原図の12室(舞台裏の策謀、見えない敵、潜在的敵国)を運行中であることにも注目しておきたい。 また土星とカイロンは現在、安倍首相の太陽にTスクエアを形成し、強靱さへの試練と分裂の危機というテーマでプレッシャーを与えている。

※メリマン・コラムでこのところ再三注意喚起されている今夏の米国横断皆既日蝕(日本時間8月22日未明)は、この主権回復図の8室Sノードにオーブ1°半弱という近さで起き、同時にトランシットの木星がMCと海王星にコンジャンクト。トランシットの火星が8室冥王星にコンジャンクト。その他の要因を考えても、日本への影響もまたかなり大きいのではないかと考えられる。

(以上は翻訳者の限定的な知見に基づいた私的見解であり、メリマン氏の記事内容とリンクするものではありません。)

 


トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字