🌑5/5の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)レイモンド・メリマン 週間コメント6/3【金融アストロロジー】

May 31, 2019

🌑6/3の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

6月2日 惑星スケジュール5月31日の項目にバージニアビーチの銃乱射事件を追記しました。


【お知らせ】 
都合により今月も新月と満月を一緒にして「6月の星読み」とさせていただきます。
もしかしたら今後はしばらくこのスタイルにして、後は随時気まま星読み記事をUPすることになるかもしれません。そのときは都度、Twitter やFBでお知らせします。
m(_"_)m

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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つのではないでしょうか。
    例えば... シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで  6月3日19:24前後、北海道周辺で 19:30前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は19:02頃、沖縄周辺では 18:31前後に双子座 12°33’ で新月となります。

前回の新月のテーマについてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【 新月がもたらすテーマと挑戦 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた象徴の言葉をそのまま書き写した「オリジナル版サビアン・シンボル」を使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月・太陽 ♊️双子座12°~13°― 発効期:6/3~7/2 】
→🌚🌞"A topsy saucily asserting herself"
   『生意気なほど断固とした主張をする黒人奴隷の少女』
            ↓
→🌚🌞"A great musician at his piano"
   『ピアノを弾く偉大な音楽家』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
※ひとによっては数日前から前倒しで感じられると思います。
※また今回は新月と満月共通のキーワードを抽出してみました。


→★自分が信じる「現実」とは異なる様々なリアリティに直面する
→★社会的な地位とそれに見合う資質とのギャップを知る
→★自分や他者、それぞれのことばに滲み出る人生のありようを感じ取る
→★「正しさ」や「不正」を象徴する「しるし」に感じる歓びと嫌悪の同質性
→★自他を生かす「情」と逆に蝕んでいく「情」の違いを知る必要
→★弱い立場の存在を断固として護ろうとする意志のぶつかり合いを見る
→★単なる辛辣さや無礼さと、不可視の偏見の壁を超えて立つことの違いを知る
→★異なる文脈、異質な文化に生きるひとびとの中で公平さと率直さを保つ難しさ
→★深い感情やダイナミックな情念の動きを制御する力を必要とする状況
→★誇り高く勇ましい姿の影に隠された過去の苦さや哀しみを見る
→★すでに通り抜けたはずの痛みや感情の揺れに再び対処する必要
→★進む方向や見える現実が突然変わる、または変わりそうな予感
→★特定の音楽や楽器の音色、曲調によって喚起される何か強烈な記憶に注意
→★脚光を浴びることにひそむ放埒さや無節操、またはそれへの迎合の危険
→★微妙なニュアンスを排し、明確で調和のとれた論調や状況を選択する傾向
→★窮鼠猫を噛む…的な出来事(誰が窮鼠で誰が猫か?)
→★行きつ戻りつしているうちに溜まりきったフラストレーションに注意
→★待ち受ける壁を知りつつも人生上の何かを変革していくことへのいざない・・・→


★エネルギーのポイント:
 前回の新月『あらゆる"音"の中に自分のビートを聴きとる』
             ↓
 今回の新月難路を越えるために必要な重さを感じる
                   
            
190603NM


★6月新月の星模様とチャレンジ ★
(ざっと見て気になったアスペクト)

  さて今回の新月。夏至を挟んでとてもダイナミックな6月になりそうです。。 そしてその流れはそのまま7月の日蝕と月蝕に繋がっていきます。この夏は2020年に控える大きな変わり目へのセットアップとして最も重要な期間になるんじゃないかな。なので、こころして過ぎ越したいとき。仕事でも人間関係でも、気持ちをふわ~と脇へ逸らす誘惑や、感情を激しく揺らす刺激的な出来事が多く起きるかもしれません。けれど一番大切なのは、自分自身が拠って立つ内的地盤とは何なのかを丁寧に確かめながらいくこと。頑なになるのではなく、「わたし」をしなやかに保つこと。そして、こころと体がホッとするひとときを大切にしながら、慌てずに少しペースを落とすくらいのつもりでいくといいかもしれません。

<新月図のあらまし>

新月とアルチラがコンジャンクト
(これに付随するエケクルスとパラスのトライン)
MC・インシデンティア・乙女座銀河団のコンジャンクションに対してフォルスがスクエア、オキロエがクインカンクス、ルシファーがトラインでトラピーズ・フォーメーション
ASCと銀河中心がコンジャンクト、これに対しアグニがトライン
天王星とアル・シェラタンがコンジャンクト
金星・冥王星がトライン、金星とネッソスがクィンタイル
土星・Sノードのコンジャンクションに海王星がセクスタイル
天王星・海王星がセミスクエア
ノード軸を海王星が調停
2室カスプ周りにSノード、土星、冥王星がコンジャンクト
火星・ネッソス・パラス&リリスがラーニングトライアングル
水星・イクシオンのオポジションをヴェスタが調停
木星・アスボルス・海王星がTスクエア
土星・レクイエム・アスボルスがラーニングトライアングル
冥王星・エリスからオルクスにクァドリフォーム
水星とオルクスがクィンタイル


★惑星スケジュール★
(ざっと見で目に留まった日付けのみです。見落としがあったら後で付け足すかも?)

5月27日~ 
水星がOOB入り。火星とともにダブルOOB期に入る

※この項目ではOOB期を中心に、さらっと全体を眺めてみます。書いてみるとなんだか「要注意」事項が多すぎな気もするけれど...。まぁなんとなく気になるところだけでも頭に入れてもらえたらいいかな。

  この前もツイートしたけれど、OOBに入った惑星は太陽の統制を一時的に逃れ、それぞれの特質が「けた外れ」になるとされています。つまり関わるもの全てに対して「過剰」に働きかけるということ。その過剰さがどう顕れるかは、惑星が運行する星座宮やアスペクト、そして影響を受ける個人のネイタルチャートとの関わりによっていろいろだけど、全般的に言えるのはコミュニケーションや行動に行き過ぎや不注意さ(ボーッとするか、または特定の思考に集中しすぎ)が見られがちということかもしれません。双子座の水星(回転が速くいろいろと思いつくが集中する対象があれこれ変化しやすいので不安定)と蟹座の火星(内側に爆発していく力を防衛的攻撃性として駆使しがち)は互いに矛盾する性質(セミセクスタイルの関係)があるため、相性よく働かせるためにはある程度自分を律していく必要があります。でも、射手座の木星・魚座の海王星が映し出す「あまりよく考えないまま、なんとなく大きくなり霧のように拡散していく」という抵抗しがたい力を受けてのことなので、けっこう難しいかもしれません。


mercuryTransit2003_ESO



  この傾向が顕れたと思われる最近の例では、ちょうど火星・水星のダブルOOBがスタートしたあたりのタイミングでTIME誌のコラムニストでNY大学教授のジャーナリスト、イアン・ブレマー氏(Twitter認証付)がこんなツイートをしました。『東京滞在中のトランプが こう言った。"愚鈍なジョー・バイデンがアメリカ大統領になるくらいなら金正恩がなったほうがよっぽどマシだ" 』そしてこれが大騒ぎになったという一件がありました。

もちろん彼のツイートは根も葉もない嘘だったけれど、即座にジャーナリスト仲間や各界の著名人達がトランプ批判のコメント付きでリツイート。その結果、もの凄い数のリツイートやトランプ氏に対する怒りの声で溢れかえる結果になりました。彼の嘘ツイートに返信したひとびとは、ほとんどがその信ぴょう性を疑うことなく信じたようです。これはあくまで推測に過ぎないけれど、おそらくトランプ嫌いのひとびとには「トランプが言いそうな酷いこと」のイメージがすでに出来上がっているのだと思います。だから身内の左派受けを狙って公的に嘘を流すことについての抵抗感もないし、「トランプは悪い奴だから何を言ってもかまわない、冗談と言えば済むことだ」という感覚があったのではないでしょうか。

けれど驚くほどの反響の大きさと、情報ソースを追った人々からの痛烈な批判を受け、彼は翌々日に『あれは冗談のつもりだった。大統領自身も自らのツイートで "あまりにもバカバカしい"と言っていたが、私もジョークだと明確に表現すべきだった』と謝罪。けれど「書くこと」に責任を負うことで実績を積み上げてきたはずのブレマー氏が、思いつくままにひとびとの攻撃性を喚起するような言動をとったという事実(ここまで分断が進んだ今は確信犯だという見方もアリだけど)。 そしてその後に自分の行為と動機を合理化(双子座の水星)して「誤解を招いた」などと釈明する様子は、世界中でジャーナリストという職業への信頼度が下がり続ける今、その事実を否定しようもなく映し出す一つの出来事でした。今やニュースというのは昔から信じられてきた報道とは異質なものと化しており、ジャーナリストと称するひとそれぞれのイデオロギーに基づくプロパガンダ以上のものではない...くらいに思っておいたほうが安全かもしれません(こうしたエネルギーが世界中を覆う中、少なくとも米国の状況を見る限りこうした傾向が著しく見られるように思います)。

SNSはわたし達の世界を拡げる便利なツールです。でもその反面、ひとが発する「ことば」の重みはどんどん失われてきたように思えます。その現象はおそらくわたし達の実生活にも浸蝕してくるでしょう。木星・海王星ウェイニングスクエア(見るもの、聞くもの、読むものを全て真実だと思ってはならない ― メリマン・コラム)の下でOOB期に入る水星と火星の影響を受け、SNSでもリアルでも、これから「重い意味をもつことばを軽く口にする」行為がより増幅されそうです。

  と、そんな勢いに乗って... 実は熟慮が必要な場面で「うわ、いいこと思いついた!」とばかりに口走ったことが思わぬ結果をもたらす可能性もあります。射手座の木星の影響を受けていれば「まぁ、大丈夫だろう」になるし、魚座の海王星の影響を受けていれば「こうなったのも元々は自分の責任じゃないし...」という気分にもなり得ます。だからこそ。コミュニケーション上のミスや多様な種類の「事故」の増加、そして "悪ノリ" には注意してください。そこには乗せたり踊らされたりの操縦行為が絡む場合もあります。そして、もし「踊らされた」のだとしても、自分がしたことの責任は自分に返ってきます。「なんとかなるさ」という楽天的な精神は持っておきたいけど、特に今の時期、もしそれでいくならある程度「確実で公正な根拠」が必要になるでしょう。


3planetsLaSilla



  一方、火星・水星OOBの相乗効果は他者の言動に過敏に反応しがちな傾向も増幅しそうです。普段なら「やれやれ...世の中にはいろんなひとがいるんだな」的な感覚しか持たなかったような事柄でも、それが何故か自分の中に存在する未解決の問題や傷口に触れる大きな力に感じられ、つい反応したり攻撃したくなるような感じかな。また、水星や火星が先走るときは、聞こえているはずなのに、見ているはずなのに、ことばや文章の一部分しか頭に入ってこないこともあります。人間って、何かが強力にこころの琴線に触れたときは、他の全てがすっ飛んでしまう可能性があるんですね。そして気付くと自分自身も、もともとは実体を持つかどうかもわからない伝聞をファクトとして実体化させるダンスに加担しています。それはやがて、物事の全体像を掴んでいく力を失わせるでしょう。今は大切な岐路とも言えるとき。もしこころをザラつかせる誰かの言動を耳にしたら、一呼吸おいて。自分自身の内的宇宙を癒やし、鍛えることに力を使うほうが良いかもしれません。

また、ひとによっては火星と水星の勢いが増してとても元気になったり、活発になってくるケースも考えられます。頭も体もめぐりが良くなる...という感じかな。理解力の高まりや素晴らしいアイデアが湧くというのもこうした効果によるもの。でも自分にもともと備わった限界を超えてしまったら、後でどっと疲労を感じるかもしれません。勢いに乗ってるときは気づきにくいので、そのあたりは意識しておいてね。


mars



  火星のアスペクトが厳しさを増していく中で、このところ数日、急に気温が上昇しました。けれど2019年の『フォーキャスト』や『マンデーン』シリーズで、メリマンさんは6月に入ってから降雨量が多くなることを示唆しています。米国ではすでに洪水や竜巻をともなう嵐が各地に被害をもたらしているし、日本でも今後、上がったり下がったりと急激な温度変化をともなう不安定な気象が続くのではないでしょうか。なので猛暑による熱中症や寒暖性アレルギーなどにも気をつけてください。

また一方では、こころがジリジリと焼けるような感覚を持つひともいるかもしれません。「精神の熱中症」や燃え尽き症候群など、火星だけでなく「火」的な現象に関わる小惑星が絡むアスペクトが目立つので、現実的にも象徴的にも「火」に煽られて味わう試練を経験するひとがいそう。何事もやり過ぎには注意を。またこのところちょっと神経質になってる双子座のアスボルスは、土星や冥王星とクインカンクスを形成します。疲労やストレスからの自律神経失調症が増えそうなので、少しでも異変を感じたらしかるべき専門家に早めに相談しましょう。

また6月中旬には水星が火星・Nノード、土星・Sノードのオポジションに加わり、木星・海王星スクエアとのラーニングトライアングルを形成。繰り返しになるけれど、何かピンときて面白いアイデアが浮かんでもすぐに走り出さず、まずは肩の力を抜いてリラックス。次から次へと発想が湧くなら、まずはメモ。実現可能なところに的を絞り、手順をよく考えましょう。ものによってはゆっくり時間をかけて育てることを念頭に、大切に扱って。その価値はありそうだから!

乗り物関連の事故も今以上に可能性が高まると思うので、いつも大丈夫だから行ける!...という油断は禁物。無理な計画は出来るだけ避けて、運転は慎重に(自戒をこめて)。

また、この時期は「勇気ある行動」がテーマのひとつに入るかも。皆が感心するような英雄的な行為、優れた技量や精神力を必要とするパフォーマンス、それとも、自分を犠牲にして誰かを助けたりとか...かな。ダブルOOB期に加えて木星・海王星ウェイニングスクエアがともに力をふるう下で、世界に...もしかしたら身近な街の片隅で...そんなこころ温まるストーリーが生まれる可能性もあると思います。


venus



  ところで...もしこれを読んでくれてるひとの中で、愛憎こもごものカルミックな恋愛を経験中のひとがいたら。気持ちを切り替えて「しみじみと通い合う愛の関係」に変えていく機会があるかもしれません(そうでなければ離脱の機会かな)。それは自分自身の観点を変えることによってやって来ます。ひと言で言ってしまうなら「精神的な自立」が鍵です。毎回逢うたびに同じことの繰り返しになっていないか? 同じ望みをかけて、裏切られた気分になっていないか? 自分が相手に投影している「わたしの欲望」とは何なのか? もしその期待を全て捨てたとしたら...相手との間にはいったい何が残るのか? 日々刻々と変化していく自分と彼/彼女の内的な光景。そのどちらもを、自分は許すことが出来るのか? 

恋愛とは、意識していようと無意識のうちであろうと、互いに望むものを与え合う一種の共依存で成り立っています(望んでいるのが「幸福」とは限りません)。けれどいつもいつも、自分の最善の部分と相手の最善の部分が結び合っていられるわけではありません。誰の中にも「どうしようもない部分」が存在します。では、互いに相手と自分の「どうしようもない部分」から得ているものは何なのか? もしそれが怒りや涙だったとしても、それを受け入れている理由は? 

それを見定めるには少しの間、距離を置くことが必要になるかもしれません。寂しい? その寂しさはどこからくるんだろう? 生きものとしてのぬくもり、匂い、触感、聴覚、五感の記憶。それとも、ことば? ことばとともに感じられる、痛みを含めた特有の響き? 共感や激しい反応? それらはいったい...自分の何を満たしてくれるのだろう? もし、痛みや苦しさにさえ魅せられるなら、そうやって自分で自分を罰することの歓びはどこから来るのだろう?

自らの足で立ち続けることの喜びを、感じられるかどうか? 見つめ合わなくても、同じ方向を向いていなくても、まるで背中合わせで反対を向いていても。そのままで、許し合えるだろうか? 相手に特別なことを何も期待しなくなったとき、それでも自分は静かに満たされているだろうか? そしてそこから... 本当の意味で必要なときに、駆け引きなく手を差し伸べることが出来るだろうか?

これは無数に存在する人間関係に見られるひとつの謎を描写したにすぎません。恋愛だけに当てはまる問題でもないでしょう。それは、これから夏を通して星々がわたし達に囁きかける、人間関係への根本的な問いかけのひとつなのだと思います。


BlackHole



では、これからの惑星スケジュール、いってみます!

5月31日 火星が7月の日蝕の度数を通過
この夏に起きる出来事は2020年のプレリュード。日蝕の位置を通過する火星はそのまた予告編をチラリと見せてくれるかな? 身近なことから世界の出来事まで、よく観察してみると興味深いかも。

(6月2日追記)
5月31日、米国バージニア州の観光スポット、バージニアビーチの市庁舎で犠牲者12人を数える銃乱射事件が起きた。米国ではこの種の事件が今年に入ってもう150件を数えるそうで、これほどの犠牲者を出しながらあまり大きなニュースにはならなかったというのも人間の慣れを思うと怖さを感じる。容疑者の動機の詳細はまだわからないものの、以前は市の職員であり、恨みを抱いての犯行ではないかとされているそう。

参考までに事件のイベントチャート:

VirginiaShooting

(備考)
ASCに小惑星レクイエムがコンジャンクト。MCには月のNノード、ジュノー(胸に溜め込んだ想い)、キラルス(理由なき無辜の犠牲)がコンジャンクト、ICに月のSノード、土星、冥王星がコンジャンクトしてASCとレクイエムに対しTスクエアを形成。
 
OOBの蟹座火星が天秤座のパラス(公正さを求める闘い)にスクエア、魚座のネッソス(カルマの精算)とイカルス(無謀な行い)に対してトライン。全体にラーニングトライアングルを形成。

ASCとレクイエム、そして射手座の木星から牡牛座の金星にYOD形成。

太陽はエケクルス(善悪を問わず徹底的にやり抜く衝動)とコンジャンクト。これもネッソスとイカルスにスクエアを形成、パラスにトラインでラーニングトライアングル。

火星・ネッソスのミッドポイントに月が入ろうとしており、その月は乙女座のオルクス(厳しい審判、他罰的)にトライン。天王星はASCとレクイエムにクインデチレ、金星はASCとレクイエムにクインカンクスを形成しながらカイロンにはセミスクエア。

インシデンティア(動機やきっかけ)とフォルス(蓄積したエネルギーの噴出)がスクエア

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6月9日~10日 太陽が木星・海王星スクエアをトランスレート
メリマンコラムでも数回にわたって触れられた、木星・海王星ウェイニングスクエア要注意期の始まり!

6月13日 
アグニ(霊的な物事を含むあらゆる「火」の試練)・エリスが牡羊座24°台でコンジャンクト、そして山羊座の冥王星・蟹座のキラルス・牡羊座のエリスの長期Tスクエアをトランスレート
火星がインバウンドして水星のみOOBに(6月17日まで)
惑星がインバウンドになってもすぐに質が変わるわけではなく、余韻はしばらく続くので注意

冥王星・エリス・キラルスの長期Tスクエアはここ数年のテロ行為や大きな犠牲を出す暴力犯罪に関連してきたフォーメーション。なので今回のアグニの刺激が去った後も、テロや無差別殺人などの危険期は続く。けれどこの長期Tスクエアがより深い部分で示唆している物事は、時代の変わり目を生きるわたし達が意識的にも無意識のうちにも経験する一種の「アイデンティティ・クライシス」に関わるとも考えられる。

ポストモダンから情報テクノロジーの時代を生きていく途上で断片化してしまった「わたし」や「わたし達」、「街~集落」「国」「民族」「人種」...解体されて見えにくくなった境界線とはうらはらに、強固になってしまった透明な壁。その中でバラバラになった自分の断片を求め、根底から再編したいと願う深い部分からの根源的な叫びを映す遠い星々のハードアスペクト。...そんな潜在意識レベルのエネルギーを映すフォーメーションだけに、その顕れはひとによって本当に様々だと思う。自ら血を流すとともに無関係なひと達を傷つけるモンスターもいれば、人間なら誰でもが持つ矛盾に耐えられず、まるで泣き叫ぶ子供のように不和の種をまき散らすひともいる。

エリスは「不和の女神」だけど、いつも言うようにこの女神は「もともとそこに存在していた不和」を可視化する。『見て見ぬふりする聖人ズラは絶対に許さない!』とでもいうように。『あなたにも、わたしの中にも存在するあらゆる「悪」を徹底的に見よ...話はそれからだ!』とでもいうように。そこに比較的足の速い小惑星の火神アグニがやってくる。なのでこのTスクエアに触れるひとは、少なくともその「重さ」やヤケドするようなヒリヒリ感を感じる可能性はあると思う。もしそんなひとがいたら、その重さや人間という存在自体が抱える哀しみ/痛みを感じられることは、長い目で見てとても貴重な経験になるかもしれない。ひとが持つ視座は高みに昇るだけじゃ意味がない。それと同じだけ深くあることが必要だから。

6月14日~15日 
蟹座の火星・山羊座の土星18°台でオポジション
(火星・NノードVS土星・Sノードを海王星が調停)
射手座の木星と蟹座の火星がクインカンクス
射手座の木星と山羊座の土星がセミセクスタイル
双子座の金星と山羊座の冥王星がセスキスクエア
(エリス・キラルス・オルクスのイリテーショントライアングル)
6月16日 水星・Nノードが蟹座16°台でコンジャンクト
特にこのあたりから25日くらいまで、5月20日からの土星とSノードの長期コンジャンクションを背景として、火星が持つ衝動への抑圧や物事の遅延、見通しの悪さ、思い込みの強化が増幅される可能性がある。土星・冥王星・Sノードに対向するNノード、水星、火星、そしてキラルス(子供や若者、無辜のひとびとのいわれなき受難や死)が映し出す激しい怒りの衝動、攻撃性、過去の物事の露呈(または偽の糾弾)、過去に端を発するカルミックな出来事が浮上しやすい時期。苛立ちと暴力性、悪意の噂話、多くの争い事、または極端な気象変化、地震、噴火、豪雨や竜巻など自然災害の危険期でもある。

一方、同情や共感を呼ぶ出来事でひとびとが手を取り合う可能性もあるし、不寛容が支配する昨今の世界でも、寛大で思いやりにあふれた行動が見られるかもしれない。けれど月のノード軸に絡む土星、冥王星、火星の軋轢は厳しいため、そんな中にも実際はそう単純な出来事ではなく、一筋縄ではいかない裏が存在するケースも見られそう(表面化するかどうかは別としても)。

また巷の雰囲気としては、それぞれの内側に溜めた怒りを吐きだすためのパブリックな材料を求める心理が拡がるかもしれない。少しでも悪目立ちすればこぞって叩くような雰囲気が醸成されやすいし、そのためならフェイクニュースや怪しげなソースからの情報も気に掛けず拡散される。そんな傾向はこれまでにも見られたけれど、一層強まるかもしれない。残念ながら、マスメディアにも似たような懸念があるので、ふとした拍子に狐火のような怪しいウェーブに呑み込まれないだけの注意力は必要になるかもしれない。

それでも。中には本当にひっそりと新しい精神が芽生えてくる可能性も感じられる。もし自分のこころに何か新鮮でやわらかな芽吹きを感じたなら、今はそっと大切に扱って...。

6月16日 
日本では深夜~17日にかけて逆行の木星と海王星がスクエア
蟹座の水星・Nノード・火星とラーニングトライアングル
ひとつ前の注意点の他に、ちょっとした好奇心に負けていつのまにか自分を精神的にも物理的にもアンバランスな状態にもっていかないよう注意。クリエイティブなイマジネーションが拡がる時期でもある。けれど、それを活かすには余裕も大事。アイデアの火を絶やさず少しずつ確実に積み上げていく...くらいのつもりでちょうど良いかも。
       
6月17日 17:30 射手座25°53'で満月!

水星インバウンドでOOB期終了
ただし20日前後までは水星・火星ともに余韻の中にあり、太陽の赤緯も6月5日あたりから北限近くなるので注目。(もしかしたら新奇な発想や主張、世界観を一時的に表現(言語化)しやすくなるか、理解を得やすい雰囲気になる可能性も?)

6月18日 蟹座20°~21°台で水星・火星コンジャンクト
6月19日~23日 水星・火星が冥王星とオポジション
この期間も少し6月14日~16日の感じに似ている雰囲気。家族、グループ、社会集団内のマウンティング合戦や主張のぶつかり合いに注意。それは元々存在しながら見て見ぬふりをしてきた未解決の問題を浮上させるかもしれない。過去をふり返り、どこでボタンを掛け違ったかを見るチャンス。本来の物事や人間関係の自然な在り方をみつめ、あらゆる不自然さからは出来るかぎり距離を置くほうが良さそう。中に居続けるなら自他ともに徹底した「整理」と「掃除」が必要になるかもしれない。

また一方で、深く感動するような物語に触れたり、憧れの気持ちを何かに投影することでこころが慰められたり、いろいろと深い想いを喚起される状況も考えられる。それを自分が抱えた哀しみや痛みから立ち上がるきっかけとして使えるひとがいると思う。それは、これから先を生きていくための新たなヒントになるかもしれない。

6月21日 深夜、海王星が魚座18°43'から逆行開始
惑星が逆行または順行を開始する前後はその力が強調される。

イマジネーションの羽ばたき。夢見の力。優しさ、思いやりや共感。
または逃避願望、責任回避、誤魔化し、裏切り行為、見て見ぬふりに注意。木星・海王星ウェイニングスクエアがはらむ希望も危険も、ともに増幅される。相手にも自分にも期待し過ぎたり、反対に侮って低く見積もったりしないよう注意。完全な正確さは求めにくい時期なので、後で十分に修正が利くような心づもりを。話されたことば、書かれたことばに関しては「行間を慎重に読む」必要がありそう。

またこのところ全般に自分を律することが難しい時期が続くので、アルコールや薬物、ネット閲覧その他の逃避行為への耽溺と中毒にも要注意期。もしかして?と感じたら早めに手を打つ必要あり。

6月22日 0:54 夏至!
太陽が蟹座入りしてフォルス(堆積してきた物事の突然の噴出)とオポジション
なかなかに強烈な夏になりそう...。社会的には象徴的な死のイメージが見え隠れする季節になるかもしれない。一方では行き詰まった社会観念を一新するような世界観が生まれてくる可能性も。それが目に見えるようになるまでには時間を要するとしても、そしてもしかしたら、当面は限られたひと達だけに共有されるとしても。この夏は様々に生起する社会的な幻影の大波小波に惑わされず、常に自身の足許をしっかり確かめながら行きたい感じ。

6月23日 
蟹座の火星がキラルスと24°台でコンジャンクト、牡羊座のエリスとスクエア
天王星・ヴェスタ・アグニがコンジャンクト(牡牛座5°台)
時代背景としてテロや大量殺戮の増加を示唆してきた冥王星、キラルス(特に若者や子供の犠牲を暗示するケースが多い)、エリスの長期Tスクエアの近隣に土星と月のノード軸が在泊し、この前後で火星(と水星)が絡む。そして同時に「火」を象徴するアグニとヴェスタが天王星とコンジャンクト。この近辺はまたしても要注意期になりそう。

ヴェスタとアグニは両方ともこころと体に燃える「火」に関連する小惑星。ヴェスタは自分がどんな生き方に「献身」するのか、その究極を問うところがあるし、二面二臂の火神アグニはひとにより様々な「火の試練」をもたらす。それは霊的な側面かもしれないし、自分の中の「悪」との闘争かもしれない。つまり、自分の体内に燃える「いのちの火」をどう扱い、どう表現するのか?という問いかけかな..。だからアグニは火がもたらす自然現象とともに、犯罪チャートにもよく顔を出す。もちろん、場合によっては現実的な「燃えやすさ」に顕れるケースも。今回は天王星が関わるので、火災や爆発など火に関連する事故にも注意。度数を加味してイメージを拡げるなら、喉が締まるような苦痛や熱を帯びてヒリヒリするケースがあるかも。

内的な意味としては... 今まで生きてきた時間が短かろうと、または十分に長かろうと、その重さは同じ。そして自分の体に備わった真実は自分だけのもの。砂時計は今も落ち続ける。胎内宇宙に燃える火を体で感じたら、生きている間その火は絶えることなく燃え続けること、燃やし続けることを再確認しておきたいとき。この日は幸福感も嬉しさも、痛みや辛さも、まったくの等価。「向こう側」に行きたいという欲望は単なる幻影かもしれない。何故なら全部「ここ」にある。全てが自分を生かす火の燃料として使えることを知っておこう。自分の火を正しく矯めることが出来るのは自分だけ。それが本当の架け橋となる。

6月24日 
魚座のオキロエと山羊座のフォルスから獅子座のジュノーへYOD
この前後は全体にかなり神経質な配置が続く。直観は冴えるかもしれない。
深層心理の促しから、怖れて言えなかったことをついに口にする機会が訪れる可能性があるけれど、返ってくる反応は予想より大きいかも。踏み込むチャンスとして使うなら自覚と決意をもって。

6月25日 
天秤座のインシデンティアが牡羊座のカイロンと5°台でオポジション
このあたりで怖れや痛みに直面するならそれはたぶん、今絶対に必要なこと。たとえ今すぐ深い原因を掴めなくても、それを受けとめ、体験することは無駄にはならない。自己憐憫を誘うエネルギーも来そうだけど、そこに嵌まると力を失う。自分の視野をぐいと拡げ、柔らかくほぐしてみる。他のひとと何が違うのか? あまりにも偏った見方をしていないか? 頭やこころが固くなってはいないか? バランスを崩していないか? そしてそれを他者や外の世界に投影してはいないか? などを見直してみるのもひとつの筋道。行き止まりの先には何かがありそう。

6月23日~26日
双子座の金星が射手座の木星にオポジション、魚座の海王星にスクエア、山羊座の土星にクインカンクス
政治・社会・経済面でも日々の心理面でも、最善か最悪か? 思いやり精神か虚偽と悪意か?など、性善説VS性悪説の闘い的な現象が目に見えて顕れやすいフォーメーション。心静かに過ごすには「純粋で素直な感動」と「表に出る事柄にはすべて裏がある」というくらいの慎重な精神との共存/両立が必要かも。自分自身を含め、この矛盾した世界を創り上げている人間という存在に、生きるということそのものに今「YES」と言えるかどうか?

6月27日 水星が獅子座入り
これから月末前後まで、今までの直観と気付きによって得られた視点と自分の内面をことばに託し、真摯に伝えるチャンス(どうしても伝える必要があるならば)。一方でうかつなお喋りは「伝言ゲーム」的な状況に陥りがちなので気をつけよう。この時期にもし気になる夢を見たら、または何かに強い抵抗を感じたら、それはこの人生だけでなく輪廻を通して関わってきた物事に関連しているかも?

6月28日 蟹座の太陽と牡羊座のカイロンが5°台でスクエア
ショックなことが起きたり、どこからともなく湧いてくる一時的な哀しみや重さを感じたら、それはまだことばにならない微かな予感のせいかもしれない。けれど、それはすでに自分が乗り越えようと設定したものとしてやって来るので、心配しないで。内的な力が蓄えられるとき。焦らずに、目の前の流れをよく見て。駆け引きに惑わされないで。

そして...
★7月3日 04:16 蟹座10°37'で皆既日蝕の新月!


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★6月新月のサビアン・シンボル★


新月のベースとなるシンボル:
双子座12°『生意気なほど断固とした主張をする黒人奴隷の少女』

 
  覚えているひともいるかな。わたし達は約1年半前の満月時にこの度数をメイン・シンボルとして一度経験しています。なので今回は割愛しようかな...とも思ったけれど。でも読み返してみると、同じテーマをここへ来て再び吟味してみることには大きな意味があるかもしれないと感じました。なので、ほとんど同じだけど、再掲しておきますね。


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   原文の "topsy" は、1852年に出版されたストウ夫人の有名な小説 『アンクル・トムの小屋』 に出てくる黒人少女の名前から来ています。 この物語は、どんなに虐げられてもひたすら自分の良心に従って生きた "トム" という黒人奴隷を中心に描いた長編小説でした。またこの小説は、当時の米国で交わされていた奴隷解放論議を激しく燃え上がらせ、あの南北戦争への引き金となったとも言われています。 宗教的理想と良心的な生き方を問う「ことばの力」は、当時多くのひとびとのこころを深く動かしたのだと思います(当然ながら、そんな影響力に脅かされた奴隷制度維持派のひと達からは猛烈な批判を受けたそうですが...)。 

  この物語に出てくるキャラクターのひとり 「トプシー」は、幼いときから虐待を受けてきたこころの傷と根強い不信感を抱えています。彼女は嘘をついたり物を盗ったり、主人の側からは非常に反抗的と見られるような少女でした。 『お前は元々どこの生まれだ?』 と聞かれ、『わたしはどこの者でもありません。ひとりで大きくなったんです!』 と答えたトプシー。 当時の米国内の雰囲気や、白人雇い主と黒人奴隷の立場の違いは現代日本の片隅に住むわたしの想像を超えているけれど、きっと彼女を "買った" 主人はその返答に 『なんて生意気な!奴隷の分際で…』 と目を剥いて怒り狂ったことでしょう。 おそらく当時はそんな感覚がごく一般的な米国白人社会の反応として存在したのだと思うし、それを今現在の観点を通して裁いたりは出来ないと思います。何故なら、わたし達が今抱いている「正しさ」という観念もまた、時代の "奴隷" かもしれないのだから。 


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       このトプシーの言動は、下手をすると命に関わる挑戦にも見えます。けれど主人公であるアンクル・トムのような、信念に裏付けられた行動ではなかったようです。英語で "topsy-turvy" と言えば「滅茶苦茶になること」「上下逆さまなこと」「大混乱状態」を意味します。このことばの語源ははるか中世まで遡り、"terv"という単語に行き着きます。"terv" は「落ちる」「投げ捨てられる」「打ち倒される」などの意味を持っていました。ということは...トップ、つまり頂上から谷底に落っこちて滅茶苦茶になる…そんなニュアンスがあるのかもしれません。 彼女の名前「トプシー」は頂上を思い起こさせます。胸を傲然と張って『わたしの中ではわたしがトップよ!』と態度で示す少女。けれどそのハートは、どれほど痛みを感じていたことでしょう。トプシーの傷付いたこころは物語の中では救われています。とはいえ、幼い頃から奴隷として虐待されてきた彼女を単に「自分を主張する勇気ある少女」と見てしまうなら、それは今の時代を生きるわたし達の浅さかもしれません。彼女の中には感情的に溜まりに溜まった澱、怒りの瘡蓋のようなものが堆積していたはずです。

        こうしてその昔、一世を風靡した物語 『アンクル・トムの小屋』 ですが、1960年代の米国で公民権運動が起きてからというもの、ブラック・アメリカンにとっての 「アンクル・トム」 という名は、奴隷解放の象徴から「白人に媚びを売る卑屈な黒人」を表す侮蔑のことばとなってしまったそうです。何故なら、トムは立ち上がらなかったから。こぶしを挙げて闘わなかったから。白人達に従順なまま、悲惨に殺されていったから…。


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        米国で公民権法が成立し、法的な人種差別が終わった1960年代半ばは、天王星・冥王星コンジャンクションの時代でした。 そして今、天王星・冥王星スクエアが終わり、そのエネルギーが現実となって孵化する時期が始まり、世界は目に見えて緊迫感を増しています。2017年8月の日蝕がダイレクトにネイタルチャートに触れたのは、メリマン・コラムでも再三指摘されてきた米国とトランプ大統領でした。けれど、それほど強烈ではないにしても、他もに北朝鮮、ドイツ、そして日本(月のサウスノード)の始原図が影響を受けています。『アンクル・トム』 の物語が内包していた問題 ― 人種差別と構造的格差、白か黒かという一神教的善悪二元論 ― はとても根深く、今後「差別」という命題は人種だけでなく、国籍、民族、性別、貧富や階層、風貌などあらゆる問題を内包しながら世界中を "topsy-turvy" にするほどの潜在力を秘めています。そこには長い時を経てひととひと、集合体と集合体が相互に醸成してきた強い不信感が存在しているように見えます。そして社会にこれほど根強い不信感が存在するとき、対立する者達の間に建設的な対話が生まれることはほとんど不可能です。「敵」や「悪」と見なした相手を誹謗しながら差別反対を叫ぶ人々が力を握ったとして、それで平和な世界は訪れるでしょうか? 

そしてもちろん、わたし達個人と個人の間にも同じことが言えます。トプシーは全ての力を握った雇い主に対して傲然と自分の言い分を貫きます。不信と不信のぶつかりあい。正しさと正しさの闘争。傷付いたこころと、脅かされたこころのせめぎ合い。そこには常に、暴力の種子が存在します。それでも、わたし達人間にはときに闘わなくてはならない場面があります。もし、自分が何か護るべきものを持っているのなら...。


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  このシンボルを理解するにあたっては、互いに補完しあう対向度数、射手座12°を見てみると良いかもしれません。そのシンボルは『高らかに鳴く鷲に姿を変える旗』です。「旗」 は国家、組織、またはグループの存在や理念を示す静的な象徴。また、暗黙の内に何かを誰かに伝えるためにも使われます。それが生命を得て高らかに鳴く鷲に変わるということは、無言のシンボリックな主張が、能動的な宣言、または大声の自己主張に変わるということです。 鷲はプライド、捕食者、強さの象徴。また米国を象徴する鳥でもあることから、このシンボルは米国旗が生命を吹き込まれて白頭鷲に変化し、誇り高く、あるいは尊大さを示しつつ声をあげるというイメージなのかもしれません。発することばには力がこもり、コミュニケーションは影響力を持ち始めます。そこには「光」と「影」の両方が宿っています。

       鷲が高々と声をあげて鳴く…"an eagle crows"。 この "crow" には「自慢する」「得意になる」「勝ち誇る」「大言壮語する」…なんて意味もあります。わたし達が鷲のように高らかな声を上げるとき、それはもしかしたら、単に興奮に満ちた無邪気な自慢かもしれません。あるいは強い立場に立った上でのゴリ押しの要求かもしれません。または高邁な理想や素晴らしい救済計画のアジテーションかもしれないし、もしかしたらすでに傷だらけのこころを隠し、傲然とふるまっているだけかもしれません。けれどその姿には 「我が想いこそが世界の全て」 なんて、一種の万能感さえ漂って見える可能性があります。そしてそんな自分を見つめている誰かの不信に満ちた眼差し。堂々たる鷲の姿に隠された柔らかいこころは、それに気付いているでしょうか?

      誰かが、何かが声をあげれば、必ずそれに対する反応(または反動)が返ってくる。 … でもそんなテーマだとすれば、もし自分にとって受け入れがたい物事を尊大な誰かから提示されたとき、いったいどう対処すればいいんだろう? 


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        鷲は強靱な猛禽類です。誇り高い王者の風格があります。でも、けっして不死身ではありません。不動の旗は、象徴としてのゆるぎない永遠性を持っていました。でも、鷲になった旗は生身の生き物になりました。彼は強力な能動性とともに、だからこその弱さもまた持つようになります。彼は傷付き、血を流す経験を手に入れることになります。

何かを選択し、何かを自分のものにしようとするとき、それに向かって手を伸ばし、それは自分の道だと宣言しなければならない局面が人生にはあります。たとえこれまで平穏だった環境を乱すようなことになったとしても。そのせいであちこちから矢が飛んできたとしても。
 

  双子座・射手座軸の第2ディーカンに入るこのあたりの度数には、経験の中で得る知識をもとに常に黒白を分けながら選択し、周囲を波立たせ、それによって思考を活性化していくような動きが出てきます。活性化した思考は雄弁にドラマを語り、やがてそのドラマは周囲のこころを巻き込み拡がっていくでしょう。わたし達はその雄弁さを「傷付きやすい自分」という現実を見据えた上で、フレキシブルな武器として使えるでしょうか? それともわたし達は、ど真ん中に在り続けてきた問題を覆い隠す果てしないドラマへの逃走を始めるでしょうか?


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      もし周囲との間に不信感が横たわっているとしたら、それを一朝一夕に変えていくのは難しいでしょう。けれど、このエネルギーはたとえ一時期バランスを崩したとしても、結局は進むべき道を進んでいくのだとわたし達に告げています。わたし達がトプシーだったとしても、鷲だったとしても、いえ、鷲に狙われる小動物であったとしても。あくまで自分がこれと信じた道を行け、とばかりに促してきます。おそらく他に道はない。もし、生きていく意志があるのなら...と。


そして....
新月のメイン・シンボル:
双子座13°『ピアノを弾く偉大な音楽家』


  一つ前のシンボルで、わたし達のマインドは高らかに「自分が自分であること」を追求します。そしてわたし達が発したことば、声、音は周囲にこだまして様々な反響を呼び起こしていきます。

そういえば、最近は英語圏のニュース解説などで "echo chamber"という言い方をよく耳にします。「エコーチャンバー」とは反響室のこと。これは自分の周りに同じ意見のひとしかいない状態、またはSNSなどで意見の異なるひとびとをブロックし、心地よい同意の声がいつまでもこだまする、一種の幻想的なバブル環境を創りあげることを指すようです。つまり、自分が創造主であるドラマの中で生きている状態でしょうか。

ドラマといえば、『ピアノを弾く偉大な音楽家』もまた、情感を盛り上げる才能とその鍛え上げられたテクニックによって、聴衆を壮大なドラマに引き込んでいくことが出来る、マスター級のプロフェッショナル。 ステージの上でひとりスポットライトを浴び、静かに座ってひと呼吸。そして... そっと鍵盤の上に指を置く張りつめたその姿...。その瞬間、大勢のひとびとが期待をこめ、息を呑んでこの偉大な音楽家を見つめます。


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  さぁ、彼が奏でようとしているのはクラシックの名曲でしょうか? サビアン・シンボルが降ろされた時代にコンサートで演奏されるピアノ曲なら、きっとそうだったかもしれません。いくつもの時代の波に洗われながら、なおもひとびとに愛されてやまないピアノ曲。それをこの偉大な音楽家は、期待を超える素晴らしい音色で見事なドラマに仕立て上げようとしています。過去の様々な闘いを生き抜いた英雄達の勇壮な物語。いにしえの哀しくも美しい愛の物語。いえ、もしかしたら巡る季節の中でひとり思索する繊細な心象を綴った曲でしょうか。いずれにしても、彼の全身から、彼の鞭のような指先から、過去に創造されたその曲の世界が魂を吹き込まれて活き活きと蘇ります。そしてその音色はひとびとのこころに反響し、それぞれの宇宙の中でそれぞれの人生体験 — 過去の思い出を呼び覚ますかもしれません。もしその中に音楽家を目指す若者がいたなら、その類い稀な音色は彼ら自身の未来像となってひとときの夢を見させてくれるかもしれません。

ここには、過去に創られた名曲から多くのひとびとに共通する「想いのエッセンス」をすくい取り、その瞬間の自分の全存在を類い稀なフィルターに替えて会場全体をエコーチャンバーに替え、コンサートホールに集まった多くのひと達を音のドラマに酔わせる名手の姿が描かれています。彼がそこに至るまでには、生まれついての才能とともに、激しい練習の日々があったかもしれません。あるいは、その天性の才能とはひとびとの間に渦巻く情念を素早く感じ取り、それをドラマティックに操る類い稀な技術にあるのかもしれません。けれど、もしステージを降りた人間としての彼が名声に溺れ、傲慢な気持ちを抱いていたとしたら? 弟子には威張り散らし、まるで奴隷のように扱い、彼らの将来を考えもせずに日々決まりきったスケール練習をさせて小言ばかり言っていたとしたら? 

  偉大な音楽家が偉大な人格者である必要はありません。音楽家の仕事は素晴らしい曲を創り、見事な演奏で大衆をひととき酔わせること。高価なチケットを買い、それに見合う(または上回る)体験への期待を込めて集まったひとびとは、そのひとときを、それぞれが抱く異なる夢のエコーチャンバーの中で過ごすことを望んでいるのだから。


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  ではここで、このシンボルを補完する対向の射手座13°『未亡人の過去が白日の下に曝される』をちょっと覗いてみましょう。ここでもやはり「過去」がキーワードになっています。夫を喪ったひとの驚くべき過去。これもまた、ひとつのドラマです。それは同情の涙を誘う哀しい物語かもしれません。あるいは驚くべき冒険と陰謀のドラマかもしれません。それが映画や舞台であれば、BGMはピアニッシモから突然衝撃的なフォルテッシモに変わり、思わぬ展開に観客はみな息を呑むのかもしれません。

『あのひとにそんな過去があったなんて!』『きっと哀しみと苦しみを乗り越えてきたんだね...』『あぁ、普通の女性とはどことなく違うと思ってたけど、なんて強く素晴らしいひとなんだろう!』あるいはもしかしたら...『気の毒な女だと思ってたのに、なんだよ〜ひどい悪女じゃないか!』または『いや、そう言われてみれば彼女、なんとなく妖しい魅力があるよなぁ』etc., etc....

  明るみに出たひとりの女性の過去。やがてそのドラマはひとびとの間で一人歩きし始めます。そしてそれぞれの過去から引き出された人生観に投影され、様々な感情が生み出されます。衝撃のドラマによって引き起こされた情念。それはきっと、ひとびとの内面で多様な音色を奏で、反響し、増幅していくことでしょう。けれど、主人公であるひとりの寡婦が歩んだ人生の真実は... それを本当に知る者は... 誰ひとりとしていないのかもしれません。

何故なら彼女の物語は、ひとそれぞれの過去が鏡に映ったドラマに過ぎないのだから。ステージの上で観客の耳目を一身に集める音楽家は黒いスーツを身につけ、謎の過去を秘めた未亡人は黒衣をまとっています。全てを呑み込む闇の色に隠された彼らの生の真実は、きっと誰にも見えはしません。ただ美しい音色と物語が紡ぎ上げる、幾多の夢想の泡が生まれては消えていくだけ...。


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  わたし達は日々、いろいろなドラマに曝されています。聞いたり見たり、または読むことによって。またときには自分自身の体験を語ることによって。小さなドラマ。ほっとするようなぬくもりや優しさ。ときに腹立たしい光景や悲惨な物語。そして「衝撃の事実」や驚きの噂話。それぞれのフィルターを通して表現された大小の物語は、その都度一定の範囲に、あるいは思いも寄らないほど広大なスケールで拡がり、反響が返ってきます。これはわたし達が生きる社会、わたし達のマインドと感情が動かしていく世界の一側面です。

双子座の中間部にさしかかり、ここでわたし達はこれまでの人生で知り得た知識と体験を問われ、それを通して揺れ動く感情のドラマをどう扱うつもりか?と問いかけられているのかもしれません。人間と人間が創り上げ、響き合い、増幅しあう多様な想いのうねり。ひとの数だけ存在する過去と過去とがぶつかり合い、その葛藤から生まれるドラマティックなエネルギー。それを巧みな技で操縦することの出来るひともいれば、その技に酔いしれ、それを明日への糧にするひともいる。打ちのめされ、生きることさえ投げだそうとするひともいれば、傲然と自分を主張し、殴られたら殴り返すひともいる。


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  そんな世界に在って、日々のドラマを楽しむ「わたし」がいる。ときにはドラマの主人公になってキラキラと輝きたい「わたし」もいる。コンサート会場でスポットライトを浴びる偉大なピアニストのように。ひとびとの関心を集め、その反応を楽しみ、自分というドラマの価値を味わってみたい「わたし」がいる。 

けれど今の自分は「真のわたし」の居場所を知っているだろうか? 全てのドラマを、マインドの遊びを廃し、ひとり在る場所から眺めた世界の真の光景を、わたしは見たことがあるのだろうか? 


  今の時期は、ちょうどニーチェによる過去からの警句のように『怪物と闘う者はやがて怪物となり、深淵を覗く者を深淵がじっと覗きこむ』ときかもしれません。


  そんな中で迎える6月の新月。そして満月。ちなみに満月のシンボルはベースが射手座25°『木馬で遊ぶぽっちゃりした男の子』、そしてメインのシンボルが射手座26°『旗手』です。サビアン・シンボルが降ろされた1925年、ここは巨大な力の源「銀河中心」が存在する度数でした。新月のテーマと挑戦 — その問いかけを受けて、もしかしたらわたし達は、6月の満月で自分自身の「旗」を掲げるのかもしれません。さぁ、それはどんな旗だろう? どんな「徴」が刻まれているだろう? 2019年初夏。みんなそれぞれの内的宇宙に、力強く繊細な「徴」がはためいているといいな。それは揺らめく感情のドラマではなく、きっと本物の「わたし」や「あなた」だから...。



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have a great trek!!!★

hiyoka(^_^



6月の1ヶ月分をまとめてとはいえ、気付いたらずいぶん長くなってしまいました。うーん、やっぱりダブルOOBの影響を受けて、やりすぎ・喋りすぎコースに入ってるのかもしれません..😅


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🌑5/5の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)レイモンド・メリマン 週間コメント6/3【金融アストロロジー】