September 2012

September 30, 2012

レイモンド・メリマン 週間コメント 10/1 【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2012年10月1日(フリー版より)
翻訳:hiyoka 
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また merriman.jpさんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の は翻訳者によるものです)
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≪ 先週を振り返って ≫

        先週は世界の殆どの株式市場が苦戦した。9/14〜21にかけて年初来高値をつけた後、これらの市場は9/25火曜前後に二番天井をつけて急落した。この時、月は水瓶座を進行中でこれはしばしば市場の高値と関連することがある。だが一番の要因は火星で、これが週の後半、ニューヨーク証券取引所始原図の非常に過敏なポイントに入ってきたのだ。週の終盤には多くの株式市場に急激な下落がみられ、アムステルダムのAEXは月の最安値まで落ち込んだ。それでも週の終わりまですこぶる健闘した市場はいくつか有り、例えば香港のハンセンは4ヶ月ぶりの高値まで反騰し続け、またチューリヒのSMIは年初来新高値まで上昇した。
当時トランシットの蠍座火星はNYSE始原図の牡牛座水星とオポジション、同時に水瓶座冥王星とスクエアを形成。この時火星と獅子座を進行中の金星はトランシット同士でスクエアだったため、金星もまたNYSEの冥王星、水星とそれぞれオポジション、スクエアを形成していた。つまりトランシットの火星・金星、ネイタルの水星・冥王星のグランドスクエアを形成していたことになる。
        金と銀は米株市場とは好対照だった。つまり、これらの市場は前週記録した数ヶ月来の高値から9/26水曜の安値まで急落したのだ。しかし、その後回復をみせて、週の終わりには強含みで取引を終えた。これは10/1〜12にヘリオセントリックの水星が射手座を進行するという恒例の浮かれ騒ぎを控えた動きだ。火星もまた10/7には蠍座の旅を終えようとしている。来週は( ひょっとすると次の週初めまでも)なかなか見応えのある値動きがありそうだ。


≪ 先週のベストトレード ≫

        先週、ウィークリー・レポートでは数多くの新規トレードが開始され、いくつかのポジションはナスダック、大豆、原油、そして貴金属で素晴らしい利益をあげた。だが中でもこれらが一番面白いだろう:大豆11月限について、先週のレポートでこう述べた。『 ポジション・トレーダーはフラットで、週のサポートライン(1557〜1571)付近でロングを狙ってもよいだろう。ストップロスは1450以下近くに置く。積極的なトレーダーもまたフラットだが1575以下は買いでよい。ストップロスは各自のリスク許容度によって1500または1450以下近くに置く』。週の安値はちょうど1557であり、1601で週を終えた。

原油については、先週のレポートでこうアドバイスした。『 積極的なトレーダーもまた、各自のリスク強度によってストップロスを95.75以上近くかまたは週のレジスタンスラインに置いてショートしてよい。しかしながら、もし89.50〜90.70をつけるようなら手仕舞いを狙い、そこでドテンロング。ストップロスは88.00以下近くに置く』。結果、安値は88.95で週の終わりには92.19をつけた。

このコーナーは細かいニュアンスなど省略しています。


≪ 短期ジオコズミクス ≫


        私は先週、9/29に控える満月の重要性について論じ、それが現行の天王星・冥王星スクエアに対しカーディナル・サイン(活動宮)のグランドスクエアを形成すると述べた。まぁ、これは実際にはグランドスクエアではなくTスクエアだったのだが、とはいえやはり以下の記述のように、強力なシグナルであることは間違いない。『 これは時に、1週間の内に起きる地震、火山噴火、大規模停電、強風、そして巨大な高波と同期することのある、強力なシグナルだ。もし満月時に同期しないとしても、こうしたタイプの事象はそこから前後1週間の上弦または下弦の局面で誘発される可能性がある。こうしたシグナルが天王星を含むことから、それは突然で、破壊的であり、何処で何が起きるかは予測不可能だ。もしかしたらそれはテロリストによる破壊活動かもしれない。このタイプのシグナルは金融市場における非常に急激な下落と相関するケースが多いが、必ずそうなるとも限らない。』
先週の翻訳記事では修正済み       
        しかし、この天王星・冥王星の太陽によるトランスレーションを伴う満月のTスクエアは、9/26〜10/16に展開する11個の重要なジオコズミック・サインを含む、より大きな括りの時間帯の一部なのだ。その括りの中で最も強力なジオコズミック・サインはちょうど今起きており、その後再び10/5〜8、週末から来週初めにかけてこうしたサインが立ち現れる。したがって今後10取引日の間に、様々な金融市場において反転が起きる可能性がある。

         より長期の観点で言えば、今週はいくつかの惑星イングレスがあるという点で重要だ。惑星イングレスとは、ある惑星が1つの星座宮を出て次に移行するその時を意味する。10/3、金星は乙女座入りし、10/28まで滞在する。その後水星と土星が10/5に蠍座に入る。土星はそれから殆ど3年間を蠍座で過ごし、一方水星は10/29までの滞在だ。そしてついには火星が10/7、蠍座から射手座に移行する。つまり4惑星が今週中に星座宮を移行するわけだが、これは大衆の注目、特に投資世界の関心事に、主要なシフトが起きることを暗示している。いったいどんな事柄が、このように大きな変化をもたらし得るだろうか?私には確信がない。だがその結果として、多くの市場が現在長期トレンドのリバーサルを起こしやすい状態だと言えるだろう。最も重要な変化は当然ながら、土星が天秤座から蠍座に移行して今後約3年間を過ごすことだ。『 フォーキャスト2012 』で長々と述べたように、これは「 報いの時 」を象徴しており、負債にまつわる全ての事象と関連している。路地から蹴り出された缶は今や道の行き止まりに達した。そしてその行き止まりに控えているのは、2013年1/1に期日を迎える、世にも怖ろしい「 財政の断崖 」かもしれない。
土星:2014年6月にいったん射手座入りし、その後逆行して蠍座終盤に戻る。最終的な射手座入りは2015年9月中旬。
        そして最後に、やや重要とみられる惑星の方向転換が10/4に起こる。木星が逆行に転じるのだ。この前後1週間の内に株式市場が今一度上昇してサイクル新高値をとる可能性は、いまだに存在する。もしそうなれば、「 財政の断崖 」はもっと明瞭に見えるようになるかもしれない。だがかわりにもしこの逆行がサイクル安値と同期するなら、おそらくは射手座の火星(10/6〜11/16)が株式市場における今一度の新高値への反騰チャンスを提供するだろう。射手座の火星の下では全てが誇張される。これは多くの場合、世界にとって不合理なまでの活力、またはヒステリーやパニックの時期だ。好戦的ともなり得るだろう。


≪ 長期的考察 ≫

        『 アイオワ州では119,318人の民主党支持者が不在者投票を申し込んだ。対して共和党支持者は24,909人だった。 』
— 9/28付ウォールストリートジャーナル紙記事「 候補者達が愛国心を巡って繰り広げる辛辣な言葉の応酬 」by Laura Mecker, Colleen McCain Nelson より

        オバマ大統領とロムニー知事の間で行われる3回の大統領候補者討論会のうち、最初の1回を今週に控え、米国では選挙シーズンもたけなわとなっている。世論調査ではその殆どが、オバマ大統領の楽勝ムードを示しているものの、両党ともに選挙プロセスの信頼性については懸念している。民主党は彼らが人種差別的だと主張する、新たな「投票者本人確認」請求( すなわち自分で名乗った通りの者だということを証明しなければならない )という、少数派の投票を食い止めるような企てに動揺している。共和党は共和党で、投票者に対する脅迫問題( すなわち前回の選挙時に起きたブラックパンサー党によるフィラデルフィア投票区への銃携帯事件 )と、加えて前回2008年の投票日前に記録された極めて高い投票率にまつわる不正への懸念を表明している。

当時、オバマは実に58%という記録的不在者投票を獲得したが、それはこの選挙の総投票数の30%以上という途方も無い割合を占めるものだった。2008年の選挙における不正疑惑は、クリスチャン・アダムスによる『 Injustice/不正 』というドキュメンタリー本で立証されている。彼は元司法省当局者で、こうした数々の申し立てに沿って動くことに無関心だった司法省に抵抗し、後に職を辞した人物だ。司法省は彼の懸念を不満分子の怨恨として片付けたが、今に至るまで彼の情報源からの引用に異議を唱えた者は誰もいない。

        果たして2012年の大統領選は、投票時、または票の集計段階で不正行為に汚染されるのだろうか? これはその時点とそれから少し先まで効力を発揮するジオコズミック・サインが示すように、可能性の一つとして起こり得ることだ。実際、ジオコズミックな背景はいくつかの陰謀説にとって十二分のネタを提供するもので、それ自体が、天王星が今から2015年までその強力なワクシングスクエアを冥王星に対して形成するという、その本質と合致している。すなわち、天王星は大規模な混乱、予期せぬ結果、方向転換と同期する。そして冥王星は( 他のあまたの可能性と共に )、力を持つかまたは秘密裡に働き、犯罪目的さえ持つかもしれない一団の人々による、舞台裏の術策を通じた結果報告の改ざんへの動きと同期する可能性を持つ。

1972年の選挙に端を発したウォーターゲート事件を思い起こしても、当時ジョージ・マクガヴァン候補を擁した民主党本部に共和党の工作員が何度も不法侵入を繰り返すなど、多くの陰謀に充ち満ちていた。この時の選挙は、マクガヴァンが地滑り的な大敗北を喫して終わった。だが共和党の大勝利への祝賀気分は長くは続かず、ニクソン大統領はこうした秘密裡の、舞台裏で犯された犯罪行為の中心に立って退陣を余儀なくされた。替わって大統領に昇格したジェラルド・フォードによる大統領特別恩赦が無ければ、ニクソンは刑務所に送られていたかもしれない。こうした事件の全貌が明るみに出たのは1974年のことで、当時の惑星アスペクトはその原理において、2012年〜2015年に発効するジオコズミック・サインのいくつかと類似点を持っている。

        先週、私は次のようなジオコズミック・イメージを披露した。『 私には読者の皆さんと分かち合いたい事がある。それは選挙についての物事で、いわばアストロロジカルな陰謀論だ。結局のところ天王星は冥王星とスクエアなのであり、これはおびただしい数の陰謀論を暗示する、かなり暗く重い力なのだ。だから私も1つの陰謀説を抱いている。それは1)選挙当日水星が逆行に転じること 2)その4日後に海王星が順行となること 3)水星は11/26に順行すること そして、4)11/27、火星が山羊座で冥王星とコンジャンクト(そして金星が蠍座で土星とコンジャンクト)する、という事実に基づいたものだ 』。

        さて、アストロロジーをベースとした陰謀説はこんな感じになるだろう( 想像力を十分に駆使して読んでほしい )。11/6選挙当日、水星はその20日間にわたる逆行を開始する。投票結果はそれからまもなく修正される。言い換えるなら、それは不正確であることが発覚するわけだ。これは一度きりの出来事として起こるのではなく、その後数日にわたって繰り返し起きる現象のように思われる。人々はあるパターンに気付き始め、選挙が不正によって汚されたという不満が聞こえ始める。そして選挙の最終結果はこうした疑惑が捜査されるまで棚上げとなる。次の週、秘密主義の星座宮である蠍座で新月が起こり、また特に逆行中の水星と方向転換しようとしている海王星の双方が互いにスクエアとなるにつれて、もっと多くの不法行為や違法操作が発覚する。民主・共和両党サイドが互いに相手を悪意を持つ者として非難することで、数々の噂 — 陰謀説 — に新しい命が吹き込まれる。水星と月が射手座に入場する11/14〜16には、こうした動きが危機的兆候をみせるところまでエスカレートし、憤怒は沸点に達して制御不能となる。
この蠍座21〜22°で起きる新月は皆既日食で、しかも月が近地点近くに位置する、非常に強力なスーパームーンの日食となる。(蛇足:中国と韓国の始原図は共にこの位置からオーブ1°〜2°以内にMC/IC軸があり、こちらも長期で注意を要するかもしれない。但し始原図のアングルは建国の時間を設定する際に変化するので絶対とは言えない)
        11/23、火星が天王星にウェイニングスクエアを形成、そして11/27の山羊座の冥王星とのコンジャンクションに向けて進行していく。危機はエスカレートするが、これは米国内に限ったことではなく、イラン( またはイスラエルか? )が他方にミサイルを発射するとともに中東の軍事的脅威が叫ばれる。結局のところ、歴史的にみても、火星が射手座と山羊座に滞在する時はイスラエルと近傍諸国との間の軍事的脅威と対立がピークに達しているのだ。この同じ時間枠(11/23〜27)の中で水星が順行に転じ、また金星は蠍座で土星とコンジャンクトする。これは株式市場を急落させる。

        さて選挙結果がついに発表される。これにはいくつかの可能性がある。
1)ミット・ロムニーが勝利する。暴力と暴動が全米にわたって勃発し、この結末は大衆に受け入れられない。戒厳令が布告され、金融市場は閉場となる。投票結果は真偽を問われ、新しい選挙を要求する声が拡がっていく。

2)バラク・オバマが勝利する。すぐに騒乱が起きることはないが、イスラエルとイランが互いに戦争を始め、それによって米国自身も参戦の見通しに直面する。だが、オバマはどちらか一方を支持することを拒否し、それに伴いオバマの弾劾を求める声が上がり始める。民主・共和両党間の問題、そしてイラン・イスラエル間の紛争に対しどう対応するかで緊張が高まる。

3)中東で戦争が勃発することにより、選挙結果は棚上げされる。勝利者の布告は棚上げ期間未定のままに据え置かれ、それが長引けば長引くほど米国の大衆はどんどん落ち着かなくなる。これが無秩序状態へと進行し始め、オバマの解任を望む声がよりエスカレートする一方、大統領は衆目を避け始める。彼が世間の目を避ければ避けるほど、彼を解任せよとの声が高まる。

        そして最後に 4)いや、実際は最後の可能性というわけでもない。何故ならこれほど強力に天王星が関わる時は、誰かが予測したその通りに行くことなど一つもないからだ。物事は期待どおりには進まない。ファイナンシャル・アストロロジャーの予測でさえも、その例外ではない。だが、これら全ての強力なジオコズミック・サインが生起するにもかかわらず、ドラマチックなことは何も起こらないという可能性に対しても、心を開いておかねばならない。

多分、水星の逆行はオバマが返り咲いてもう4年任期を務めることを意味するのかもしれない。米国は4年前と同じ問題( オバマ・ケアと国家の負債 )を再度繰り返すことになり、次の4年間は手詰まりから抜け出せない。何故ならオバマが勝ち、共和党が下院の主導権を握り、その上おそらくは上院でも支配力を強めるからだ。もしかしたら海王星の方向転換が下院と上院の議員選挙でいくつかの不正を示すかもしれないが、大統領選では何も起こらない。もしかすると、天王星・冥王星に対する火星のトランスレーションがイラン・イスラエル両国間の緊張を示唆するかもしれないが、力の行使を両国が自制することで、この危機は大きな衝突も起こらず回避される。もしかしたら「 財政の断崖 」が控えていることから株式市場は一服するかもしれないが、12月には財政計画のための歩み寄りを計る時間を新しい連邦議会に与えるべく、話し合いが始まる。当初の多大な恐怖の後、ひょっとしたら全てはうまく行くのかもしれない。それに、11月に方向転換しようとしているのは海王星で、海王星は夢と理想主義を支配しているのだ。

だがそれは、2015年まで続く陰謀論の猛攻を終わらせはしないだろう。そして他の誰もがそうするように、私もまた、私達が道を進むにつれて何らかの陰謀説を分かち合うかもしれない。

それは全て、人間活動のサイクルと天上のそれとの間に存在する相関性へのより深い理解を育もうという思いからだ。





訳文ここまで
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hiyoka_blue at 20:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0)金融アストロロジー 

September 27, 2012

●9/30の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのか を、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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満月タイムスケジュール
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで12:37前後、北海道周辺で12:44前後、関西方面は12:18前後(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で11:49前後に    牡羊座7°22’で満月となります。

今回のベースとなる新月のテーマについてはココココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【満月のテーマ】 9/30~10/14
*ここではデーン・ルディアー版ではなく、透視家エルシィ・フィーラーのオリジナル・フレーズをマーク・エドモンド・ジョーンズがノートに書き取ったオリジナル版のサビアン・シンボルを使っています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。


【月 牡羊座7°~8° + 太陽 天秤座7°~8°】

"A man successfully expressing himself in two realms at one" + "A woman feeding chickens and protecting them from the hawks"
「同時に2つの領域でうまく自分を表現している男」 + 「鶏に餌をやりながら鷹から守っている女」

"A large hat with streamers flying, facing east" + "A blazing fireplace in a deserted home"
「リボンを風になびかせながら東に向いている大きな帽子」 + 「ひと気の無い家に赤々と燃えさかる暖炉」

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
 →★周囲が両極に分断される雰囲気に気付く
 →★表には必ず裏があることを知る
 →★意見の相違の中に共通項と調和を見出そうとする努力
 →★それぞれの極が一枚岩ではないことへの警戒
 →★外界の分裂と同じものが自分の中に潜むことへの気付き
    →★新しいアイデアや知識を消化して自分の中に落とし込む必要性
 →★思い付いた事柄が持つ潜在的な影響力をイメージする
 →★広く伝播する前に考えを慎重に練る
 →★2極の双方に通じる行動をとる中で自分の芯を通す
 →★アイデア倒れで行動に繋がらない傾向に気をつける
 →★予期せぬ出来事への機敏な対応と取捨選択
 →★夜明けを迎えるために必要となる防御
 →★"頭"と"腹"を常に一致させながら行動することへの挑戦 → ・・・・


エネルギーのポイント:
『 裏にも表にも同等の注意を払う 』 『 常に本質に沿った行動をとる 』

120930FM

        満月は新月でもたらされたテーマが花開き、実を結ぶときです。いつだってそうなのですが、特に今回の満月は、前回の新月の挑戦がいよいよ具体的にカタチをとってくるのではないかと思わせられます。それくらい、とても張りつめた、緊張感の高い満月です。

なので、もし時間があればもう一度、新月の記事を参照してみてください。

今回のテーマ、牡羊座7°のシンボルは「同時に2つの領域でうまく自分を表現している男」。この原文に使われてる、"realm/領域"には、もともと"kingdom/領地・領土"という意味があるそうです。つまり、2つの領域はそれぞれ異なる、ある一定の力によって支配されている場所だということ。そしてこのシンボルに出てくる男は、その2つの領域のどちらにも通じるようなやり方で自分を表現していることになります。また、太陽が位置する対向の度数、天秤座7°では、大切な鶏に餌をやりながら、同時に上空で彼らを狙っている鷹から守ろうとする女が出てきます。ここでポイントになるのも、鶏達が生きる大地と捕食者である鷹が舞う空、やはり2つの領域です。その狭間に立って、鶏達を護り育てるという意図を持ち、両方に注意を払う女。 

男が上手に表現する「自分」とは? そして、女が守ろうとする鶏とはいったい何を指すのでしょう?

moon

        このエネルギーは、使い方によって結果がまったく違ってきそうです。意見や立場の異なるひと達がひしめく分断された世界。その両方に同時に注意力を向けながら、慎重にバランスをとり、自分の芯を失うことなくより良いコミュニケーションを図っていけるか?  それとも、あらゆる二重性の中で上手くやっていくことを第一とする中で、いつしか自分自身を見失うことになるのか? 

例えば予想もしない出来事が突然起きた時、わたし達は短い時間でフレキシブルに発想を転換し、機敏に動かねばなりません。それには普段から、表面上だけでなく水面下で何かが動いている可能性への注意力を必要とします。例えば真実と嘘は、それほど綺麗に分かれてはいないかもしれません。よく理解出来ていなかったり、○○らしい・・・と聞いただけの物事を、自分が気にしていた事柄とマッチするからといって、そのままうのみにして行動すると、思わぬ結果に直面することがあります。 また、たとえテクニックや口先で異なる意見を上手にまとめたように見えても、一度予期せぬ出来事が起こればそれは簡単に破綻してしまうでしょう。その結果、欺瞞の責任をとらされるかもしれません。2つの領域でうまく生きることは、諸刃の剣でもあります。 

この度数で与えられる注意力をまっすぐ使っていくには、どんな時にも一番大切な自分の芯、自分が最高の純粋さを保っているところに常に立ち返り、そこから判断していくことが必要になります。そこは前回の新月のシンボル、「メリーの白い子羊」が居る場所。一番傷つきやすく、そして最高に強くなれる場所です。

        けれどわたし達は、何故そうまでして注意力を使っていく必要があるのでしょうか? この満月が実を結ぶエネルギー、牡羊座8°の「帽子」は東を向いています。東は日が昇るところ、新しい一日の始まりを告げる場所です。そこでは、新しい息吹を感じさせる「何か」が、今にも生まれ出ようとしています。 やがて東から、リボンをはためかせる風が吹いてきました。 風は火を燃え上がらせます。。 太陽が位置する天秤座8°の、「ひと気のない家」の暖炉が赤々と燃え上がっているのは、この東風が吹き込んできたせいかもしれません。 やがてはこの家にも主が出来て、暖かく燃える暖炉の前で新しい家族の暮らしが始まることでしょう。 新しい土地、新しい家、新しい家族の暖かな幸せ。…でもまだこの家には誰も居ません。 ただ、予感があるだけ。

この満月期、わたし達は、周囲の世界にも自分達の内面にも、何か新しい方向性やアイデアが生まれる可能性を待っています。いえ、もうすでに生まれつつあるのかもしれません。 でもそれはまだタマゴの殻を破って出てきた雛鳥のようにもろく、慎重に護っていかなくてはなりません。 ここで生まれる新しい「何か」は、たとえ今は小さくたよりない息吹に見えても、これからわたし達が歩んでいく道に大きな影響を及ぼしていく可能性があるからです。 それはちょっとした冒険になるかもしれません…。

        帽子は頭=精神を護るもの。そして暖炉(hearth)はハート(heart)の象徴です。 今後、わたし達は否応なしに社会の変化に参加していくことになるでしょう。今まで以上に、社会のありようと自分の人生がオーバーラップし、影響しあうさまを見ることになるでしょう。でも、これからのわたし達の道程がどんなにデコボコしていても、どんなにジェットコースターだったとしても、「頭」と「腹」、または「スピリット」と「ハート」がしっかり繋がっていれば、どんな変化にだって柔軟に対応出来るはず。もしかしたら、未知を不安がるのではなく、それを楽しいと感じることさえ出来るかも?  

この満月期はビックリな出来事の可能性も高いけれど、それと同時に自分という存在のコアから溢れる第二、第三の注意力を使う機会も与えられます。 使い方のヒントは、【テーマがもたらす雰囲気と挑戦】の中にきっとあるはず。まずは意図して、トライしてみてください。なにか気付くこと、きっとあると思います。

bird

今回の満月図には激しいアスペクトが数多くあります。満月前の27日夕刻にも火星・金星のスクエアがありますが、これはメリマン・コラムでちょっとだけ示唆されていた、株式市場の急落と関わりを持つというアスペクトのことだと思います。これ、実は今回牡牛座のセドナと水瓶座のネッソスを入れるとグランド・クロスになります。セドナもネッソスも遠い星なので普段は気付きにくいのですが、他にも緊張感のあるアスペクトが満載のこんな時期には、いつもより顕著なカタチで感知されるかもしれません。 これはある種の暗さをともなう奔放さや行き過ぎ・やり過ぎに関わっていて、極端に出るケースでは性犯罪や虐待行為に結び付く可能性をもったアスペクトです。 また身勝手で一方的な正義の押しつけや、ひとを孤立させるような動きにも注意してください。 

このアスペクトを水先案内人とするように、29日深夜~30日にかけて太陽が天王星・冥王星とスクエアに…そして、まもなく月と天王星がコンジャンクトし、満月となります。

満月図をみると、天頂・天底を支える一本の柱のようなフォーメーションが目に付きます。これは、イリテーション・レクタングルをキュッと細めたような四角形のアスペクト。これ、オブセッション・レクタングルとでも呼べばいいのかな…頭ではわかっているのに、どうしてもそっちに行ってしまう、なんてカタチで現れやすいです。今回その構成メンバーは、太陽・月・天王星・エリス・水星、そして天頂付近で水星にぴったりコンジャンクトしている小惑星アラクネ。 パートナー、家庭、兄弟や親しい人間関係の中で、また大きなくくりでは政府や一般に権威とされる存在と大衆との間で、互いに抱いていた不信感の芽が大きく募りそうな雰囲気です。

アラクネはいわゆる「陰謀論」に関わる星です。 そういえば最近は世界中で再び陰謀論が台頭しているような気がします。あの米国の9.11テロ事件に関しても、ついこの間ミネソタ州前知事のジェシー・ヴェンチュラがピアース・モーガンのTVショウに出たとき「様々な証拠を検証した結果、これは仕組まれたものだという判定を下さざるをえない。」と発言してホストをうろたえさせたばかり。 様々に囁かれるいわゆる陰謀論はとても面白く、分け入ると底なし沼のように嵌れるけれど、実際は玉石混淆でけっしてそのまま鵜呑みに出来るものではありません。けれど、数ある中の何処かに真実の断片が混ざっていることも事実だと思います。そうしたことは、天王星・冥王星スクエアの下で、これから徐々にあぶり出されてくるのかもしれません。

また、親しい関係にこのアラクネが絡む場合には、「愛情で相手を破壊する」ような関係、「かわいさ余って憎さ100倍」的なエネルギーを創り出すことがあります。アラクネは関わるアスペクトを辿ってまるで蜘蛛の巣のように糸を張り巡らせていきます。このオブセッション・レクタングルに囚われてしまうと、ちょっとした事にも苛立ちを感じたり、自分が信じた通りに動いてくれないという不信感や、除け者にされたような嫉妬の感覚、そしてそんな思いを抱くことに対する罪悪感など、複雑な負の感情が湧いてくるかも。。そうなると、相手に対しても自分に対しても許せない気持がいつまでも残ることになります。その罠の中では外が見えなくなって、やがては嘘も本当のことに思えてくるかもしれません…

そんな不毛な情熱のループを避けるには、相手が権威であっても親しい間柄でも、まず今現在の関係性とその中での自分の立ち位置をはっきりさせることが必要です。そのためには、例えば関係を簡単に図式化して、一種の相関図を作ってみても良いかもしれません。それに自分が望むこと、それに対する今の状況を箇条書きにしてみるのもOK。そして、よく考えてみます。

その図の中で、自分はどこに位置しているでしょう? まだ動ける余地はありますか? また、自分が望んでいるそのことは、本当に本物なのでしょうか? その動機はどこから来ているでしょう? 自分は相手に通じる言葉でコミュニケーション出来ているでしょうか? そして、自分が苛立っているその関係性の中に、今後もこだわっていくに足る価値はあるでしょうか? そこには幻想が入り混じっていないでしょうか?  特に、無力感という厄介な幻想が… 

 「一番純粋な自分の芯に立ち返って」慎重に見ていくこと。 表面と水面下、両方に注意を向けていくこと。。 もし、ほんの少しでも何かに気付き、見切ることが出来たなら、それは張り巡らされた蜘蛛の巣の破れ目から一歩外に出るとき。 新鮮な空気を吸って、前進するときです。

新月の星読みに書いた、射手座のフォルス・イクシオン・ヒュロノメに双子座のカオス、木星がオポジションというアスペクト、まだしばらく発効中です。今回は満月パワーをいっぱいに受けて、その威力は強まるかもしれません。詳細は前回のPart2にあるので、まだ見ていない方がいらしたらどうぞご覧ください。

Sun

10月になり水星、土星が蠍座に入ってくると、底流にとてもDEEPなエネルギーが創られていきます。それは感情の深い部分を刺激してくるかもしれません。恋人やパートナーへの愛、親と子の愛、そして、見たこともない空の下で今も苦しむ多くのひと達への愛まで、ふとしたひととき、想いを深めるようなことがありそうです。もし可能なら、愛するひと達とゆっくり向き合う時間を作ってみてください。ただ自分らしく愛を伝えるだけでも、とても貴重なひとときになるのではないでしょうか。 

けれど、その関係の中で、いつしか当たり前に受け入れてしまっている小さなトゲがあるのなら、それをそっと伝えてみるのも良いと思います。慣れ親しんだ相手なら、かえってそれは難しく感じられるかもしれません。どうせ何か言ってもわかってもらえないしなぁ・・・なんて。でも、満月の挑戦のひとつは2つの領域で自分をうまく表現することでした。知力と感性を繋げて注意深くみつめてみれば、相手に通じやすい表現を新たに発見出来るかもしれません。もしかしたら、それはとてもシンプルなことかもしれません。 

広い世界の中でたまたま巡り会ったひとと、この領域で一緒に過ごせる時間はとてもかけがえのないものです。縛りあわなくても、互いの理解によって繋がっていくことは可能なのか。。そして自分が、相手が、「裏切られた」と感じるのはどんな時なのか、その理由は何故かなど、掘り下げてみる…。そんな中で何かひとつでも新しい視点が得られたなら、たとえどんなに小さなことでも、これから先に進む上でとても大事な選択に繋がっていくと思います。

土星はここから先、約2年を蠍座で過ごします。今、秘密めいた蠍座のほの暗い深淵に立つ土星。彼はその入り口で魚座の海王星とトラインを結びます。それは多分、本格的な潜行前の、柔らかな水の洗礼となるのではないでしょうか。そうあってほしいと思います。このエネルギーはいっとき、わたし達のこころに名状しがたい奥行きを与えてくれるのだと…。

10/7、火星が射手座に入場し、魚座の海王星、双子座のアスボルス、乙女座のトランスプルートとグランドスクエアを形成します。自分が信じるドグマやイデオロギーにこだわり過ぎて、過度に批判的で狭量な面が強調されるひとがいそうです。また、自分の責任を他人のせいにして逃げを打とうとするひとも目につくかもしれません。でも多分、それはあまりうまく行かず、やがては本当の姿が明るみに出るでしょう。メディアの欺瞞にも注意が必要な時期かもしれません。いずれにしても、簡単に物事を受け入れてしまうのではなく、これまで以上に自分のこころの眼を使い、物事をよく見ていくことが必要な時期です。


        この満月では、牡羊座の天王星と月、山羊座の冥王星、天秤座の太陽がTスクエアを形成します。太陽にはティフォンというTNOがコンジャンクト中。このティフォンはギリシャ神話に出てくる怪物です。ティフォンが大暴れしたときは、神々も宴会そっちのけで散り散りに逃げ出したのだとか。E.フランシスいわく、タイフーンはティフォンの申し子。ちょうど今台風が日本に近付いていますが、満月前後は荒れたお天気になるのかな。世界的に災害が続いている今、地球のどこであろうとあまり大きなことになりませんように、と祈るような気持になります。出来ればススキを飾ってのんびり月を眺めたい秋の夜。でもとりあえずこの満月期、災害への備えは再確認しておいてくださいね。

ところで残るカーディナルサイン、蟹座には・・・スーパー・サターンとも呼ばれる感受点、クロノスと、地球に沿った不思議な軌道を持つ小惑星クルースンが7°台でコンジャンクトしています。こうしてクリエィティブな満月のカーディナル・グランド・スクエアが完成します。

何が起きても不思議はないとまで言われるこの強力なフォーメーションの中で、蟹座の2惑星は何を意味するでしょうか? リン・コイナーの研究を以前ジェミー・パートリッジが紹介していたのですが、それによると、クルースンが暗示するのは「自分自身のルーツ、そして人類と地球との繋がりを探求することによって起きてくるトランスフォーメーション」。なんだか満月のテーマとも、大きなところで繋がるような気がしませんか?

そして…蟹座のクロノスのテーマは「成熟した感情」。 子供っぽい暴発も、被害者意識によるネジれもサラリと卒業し、強さと優しさと純粋さを備えた大人。 幻想と真実の断片が絡み合う時の狭間にひとり起つことの出来る、成熟した大人になれと促すエネルギーです。。 きっとそれこそが、頭と腹、知と情、スピリットとハートがしっかり繋がった、本来の人間のあるべき姿なのかもしれません。

こうした豊かさを自分の中にみつけて、そしてその歓びがいつかきっと世界中に満ちていくよう、この満月に祈ってみたい…ふとそんな想いにかられる満月前、魚座の月の下でした… (^_^;




have a great trek!!!★


hiyoka(^_^)

hiyoka_blue at 12:34|PermalinkComments(8)TrackBack(0)新月(満月)の星読み | パーソナル・アストロロジー

September 23, 2012

レイモンド・メリマン 週間コメント 9/24 【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2012年9月24日(フリー版より)
翻訳:hiyoka  
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また merriman.jpさんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の は翻訳者によるものです)
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≪ 先週を振り返って ≫

        先週開催したワークショップ「金融マーケット・タイミングを目的としたジオコズミック研究の基本原理—天文歴の読み方」は盛況であった。講座には20人を超える人が集まり、その他にネットを介しての参加者は世界中から40人以上の人達が参加した。各参加者の評価も極めて高く、ワークショップ後に行われた試験には3人を除く全員が合格した。彼らは今や、私達のMMAメソッドを2年かけて習得するトレーニングプログラム、「MMA マーケット・タイミング・アカデミー」に参加する準備が整った。このプログラムは2013年4月初旬の週末からスタートし、続けて各2ヶ月のコースを終了後、2013年10月〜2014年4月まで6ヶ月の休みを挟んで続行予定だ。もちろん、先週のプレ・トレーニング・ワークショップに参加した生徒の全てがこの総合コースを受講するわけではないし、この先、別の人達がDVDを介してこのワークショップを受講し、試験を受けた上で入学することになるかもしれない。先週のワークショップのDVDと教科書はあと約2週間でMMA Cyclesのサイトから入手可能になるはずだ。

        しかし私にとって先週末最も嬉しかった瞬間は、私の息子ショーン — 彼もワークショップに参加していた — が、先週日曜のフットボールゲーム、デトロイト・ライオンズ対サンフランシスコ・フォーティナイナーズ戦に対する意見を参加者に聞かれた時だった。知っての通り、ショーンはYahoo.comやBig Ten Networkに記事を書いている駆け出しのスポーツライターだ。彼は26才で、スポーツの知識は他の愛好者と同じ程度だ。 彼はサンフランシスコが約7ポイント差で勝ち、どちらのチームも30ポイント以上は取れない低スコアゲームになるだろうと予測した。で、その日のファイナルスコアは? なんと、サンフランシスコ27対デトロイト19だったのだ。こんなことなら私はそろそろ引退して息子の予想に賭けて暮らすか!

        さてと、先週のマーケットに話を移そう。先週は都合7回の天王星・冥王星ワクシングスクエア(2012年6/24〜2015年3/17)の内、2回目が9/19水曜に起こった。その日はオーストラリアのオールオーディナリーズ、日本の日経、香港のハンセンを含むアジア環太平洋地域のいくつかの市場で、重要な複数月にわたる高値が示現した日となった。しかしながら、9/17月曜に5652まで騰がったNIFTYを擁するインドを除いては、どの市場も年初来高値をつけてはいない。NIFTYにしても4年サイクルの高値には届かず、2010年11/12の高値6335を下回っている。だが中国では状況が逆で、しかももっと悪かった。中国の上海指数は9/21金曜に2018まで下落したが、これは2009年2月以来の最安値水準だ。

        ヨーロッパの市場も先週はかなり良い状況で、特にドイツのDAXとチューリヒのSMIは両市場とも金曜、年初来高値まで反騰した。一方、ロンドンのFTSEやアムステルダムのAEX、またはモスクワのMICEX指数でも、年初来高値には届いていない。さらに、これらの指数のひとつとして、2011年につけた4年サイクルの高値を突破したものは無かった。

        そこでアメリカ大陸を見てみると、ここでもやはり南北の地域間で相違がみられる。ブラジルのボベスパとアルゼンチンのメルバルは年初来高値のずっと下に落ち込んでいるし、当然ながら2010年11月〜2011年1月につけた史上最高値からははるか下方に沈んでいる。そこで次に米国はと見ると、誰もがひどい経済状況を嘆きながら、一方で株式市場の高騰を祝っているのだ。ここでは — そして古き良きアメリカに包まれたここだけに — 4年サイクルの新高値をつけた株式市場が存在している。ナスダック総合では2000年11月以来の最高値を記録した。だがここには罠もまた存在する。ダウ工業平均は先週金曜、9/14に13,653と4年ぶりの新高値をつけたが、9/21金曜の高値は13,647と僅かに届かなかった。しかしナスダック総合は9/21金曜に3196までつけて、前週金曜9/14に達成していた11年ぶりの新高値3195強を辛くも突破した。

こうして「異市場間弱気ダイバージェンス」として知られる現象が世界中に示現している。だが私はこの上げ潮が完全に終わりを告げたとは思わない — FRBが選挙前にダウ平均の史上最高値を創出するという使命を達成するまでは。実際、もしこれが2012年10月に起きれば、多数のフィボナッチ時間比(タイムレシオ)を伴った完璧な「ロルッソー5ポイントリバーサル」パターンが完成する。これは著名なテクニカル分析の専門家(マーケット・テクニシャン)リック・ロルッソーの最近の研究に依るものだ。2013年4月、私達のMMTA初回のコースではテクニカルやサイクル論寄りの研究をいくつか紹介するつもりだが、リックを呼んで彼の素晴らしい理論をプレゼンテーションしてもらえるかどうか確かめてみねばならない。
ロルッソー5ポイントリバーサル:テクニカル分析においてチャートの天井または底でつけるパターンの一種。高値更新、安値更新が5回起きたところでトレンドが転換するフォーメーションを言う。
        ところで、金と銀についてはどうだったろうか? どちらも2月以来の最高値水準まで急騰し、金は1790、銀は3526にタッチした。たった3ヶ月弱ほど時を戻れば、当時銀は2600を試し、金は1550以下だった。それがここまで来ようとは。


≪ 先週のベストトレード ≫

        今月のMMAサイクル・レポートでは金と銀についてこう述べた。『 先週のアドバイス — "火星の蠍座入場に近いことから金と銀に短期強気戦略を適用する。金を1600かそれ以下で買い。ストップロスは1570か近い安値に、または8/2〜23までの安値の3%下に置く。銀は2620〜2680で買い。ストップロスを2610か近い安値に置く。9/12〜10/8までに9%かそれ以上の反騰を狙う。但しこの安値は既に8/2に示現している可能性がある" — に基づいてトレーダーは金をロングしている。今回は全てのトレーダーに対し、少なくともポジションの半分を利益確定するようアドバイスする。積極的なトレーダーは全てのポジションを手仕舞いする方向でも良いだろう。10/8までにはトップをつける目算だ 』。 購読者ならご存知の通り、私達は9/26、12/29,そして5/15と、ちょうど安値が示現した時にスペシャル・レポートを発行した。全て実際に安値1530近辺をつける数時間以内のことであり、各買い推奨はその後数週間の内に、金で+250ポイントの上昇をゲットした。私達にとって分析とトレードにおけるベストの市場は何処かと聞かれたら、ここ1年は(そして過去数年でも)、それは金と銀だと答えざるを得ない。

このコーナーの訳文は細かいニュアンスなど省略しています。


≪ 短期ジオコズミクス ≫

        火星は10/6まで、依然として蠍座を進行中だ。だから舞台裏での政治的・軍事的策謀は続く。だが貴金属にとって、それはまた過去2ヶ月からの天井が近いかもしれないことを意味する。または少なくとも、それぞれの強気市場における、最初の一区切りが近付いている可能性がある。
日本時間:10/7 12:21頃
        来る9/29は重要な満月で、天王星・冥王星スクエアに対しカーディナル・サイン(活動宮)のグランドスクエアを形成する。これは時に、1週間の内に起きる地震、火山噴火、大規模停電、強風、そして巨大な高波と同期することのある、強力なシグナルだ。もし満月時に同期しないとしても、こうしたタイプの事象はそこから前後1週間の上弦または下弦の局面が契機となる可能性がある。こうしたシグナルが天王星を含むことから、それは突然で、破壊的であり、何処で何が起きるかは予測不可能だ。もしかしたらそれはテロリストによる**破壊活動かもしれない。

このタイプのシグナルは金融市場における非常に急激な下落と相関するケースが多いが、必ずそうなるとも限らない。今週にもまた、株式市場の急激な下落の可能性を示唆する***火星絡みのジオコズミック・サインが出現する。人間活動のどの分野にこれらのアスペクトが影響するかについては、誰にも正確なところは解らない。何故ならそれは突然であり、驚きと通常はショック(または興奮)を伴う物事だからだ。 だから、これは確たる予測というよりは一種の警告として捉えて欲しい。
満月:日本時間 9/30 12:18頃

**米国始原図にも関わるが、その他、日本を含め太平洋戦争、または第二次世界大戦終結時あたりに独立した国々でこの満月図とハードアスペクトを形成する国が多いので注意を要する

***おそらく蠍座の火星・獅子座の金星スクエア(日本時間9/27 17:48頃)を指していると思われる
実際、私は正直言っていわゆる予測ビジネスはあまり好きではない。だがマーケット・タイミングの専門家として、それを避けることは困難だ。元来マーケット・タイミングそれ自体が先行指標と類似しており、生起の可能性が著しく高い — が、決して不可避ではない — 事象を予測するという意図を持つからだ。


≪ 長期的考察 ≫

        このコーナーは来週再開する予定だ。私には読者の皆さんと分かち合いたい考えがある。それは選挙に関する物事で、いわばアストロロジカルな陰謀論だ。結局のところ、天王星は冥王星とスクエアを形成しているのであり、これは無数の陰謀説を暗示する、かなり重暗い力なのだ。そんな訳で私もまた1つの陰謀説を抱いている。それは1)選挙当日水星が逆行に転じること 2)その4日後に海王星が順行となること 3)水星は11/26に順行すること そして、4)11/27、火星が山羊座で冥王星とコンジャンクト(そして金星が蠍座で土星とコンジャンクト)する、という事実に基づいたものだ。さて私は今、これを読んでいるアストロロジャーの方々にヒントを提供した。彼らはおそらく私の陰謀説がどんなものかを理解出来るだろう。その他の皆さんは、来週どんなドラマチックな物語が語られるか、耳を傾けて欲しい。それはきっと皆さんを驚かせるだろう。






訳文ここまで
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hiyoka_blue at 20:00|PermalinkComments(9)TrackBack(0)金融アストロロジー 

September 15, 2012

○9/16の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)Part1

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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。 ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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新月タイムスケジュール
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで 11:29前後、北海道周辺で 11:35前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は 11:10前後、沖縄周辺では 10:40前後に 乙女座 23°37’ で新月となります。

前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマと挑戦・9/16~9/29 】
*ここでは有名なデーン・ルディアー版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使っています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。


【太陽・月 乙女座 23°~24° 】
"An animal trainer"
動物の調教師

"Mary and her white lamb"
メリーと白い子羊

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★本能的な反応や強い衝動をコントロールするための葛藤
→★ムチによる支配への反抗を含んだ上辺の従順さ
→★観念的な理想主義と実利的な現実とのギャップ
→★まだ初期段階の革新性と過去に確立された規則との衝突
→★未熟な精神による愚行
→★無垢であり続けることへの障害と挑戦
→★純粋さを守るための自然回帰や隠遁生活への憧れ
→★シンプルな優しさ、愛情深い親切な行いの伝播力
→★厳しい現実の中に身を置きながら純粋さを守ろうとする精神・・・→

エネルギーのポイント:
「 無垢がもたらす奇跡」 「何かを組み直す」 「 それぞれの決断 」

120916NMuranus_pluto

        今回の乙女座の新月が統括する1ヶ月は、色々な側面でかなり強力な時間帯になりそうな気がしています。 

星の動きだけをみても、新月の翌日17日は月に次いで水星が天秤座入り。月はその日の午前中に天秤座の6~7°を通ります。これは翌々日に起きる、2回目の牡羊座天王星・山羊座冥王星ワクシングスクエアの露払い役になるかも? このあたりからは、もう長いこと社会の大背景となって続いているキツいエネルギーに慣れてきつつあるわたし達の感受性にも、あらためてこのスクエアがもたらす緊張感が伝わってくるかもしれません。

この後は:
18日 冥王星が長かった逆行から順行に転じて内圧を変換、ストレートな放射力へ_____19日 2015年までに7回あるうちの、2度目の天王星・冥王星ワクシングスクエア形成_____21日 水星が天秤座の6~7°に達して天王星・冥王星とTスクエアを形成_____22日夜 太陽が天秤座入りし、夏至に続いてタイトなカーディナルスクエアを含んだ秋分図が成立、冬至まで約3ヶ月間の波乱を予感させます。その後_____29日深夜から30日にかけては太陽が天王星・冥王星とTスクエアに。そして_____30日には月が天王星とコンジャンクトし、月・太陽・天王星・冥王星が織りなすとてもパワフルな満月に。 ふぅ…。

満月までのたった2週間の内に、カーディナルスクエアに関わるイベントだけでも満載です。 その後も、_____10月5日夕刻に水星が、6日早朝には土星が続いて蠍座入りして魚座の海王星とトラインを形成_____7日昼過ぎには火星が射手座入りして海王星とウェイニングスクエア(アスボルス、トランスプルートと共にグランドスクエア)を形成するなどなど・・・ (^_^;)

        このカーディナルスクエアがもたらす大きなうねりは2008年あたりに端を発してこの地球全体を覆っています。そして、そのテーマはわたし達個人の人生から社会の動向まで、まるでその中心を串刺しにするように、ただ1本の軸として働いています。

ふと気付くと、少し前ならみんながビックリして騒ぐような出来事が、今ではどんどん当たり前の日常になっていく日々。 大したことしてない・・・なんて思っていても、実際、そんな変化の時を生きていくだけで、わたし達は今までに無いほどのストレスにさらされ、エネルギーを消耗しています。 でも、人間の感覚は日々生きるために心と体を慣らしていく機能だってあります。 奥底ではいつも、何かを突破したいという衝動や見えない未来への不安が渦巻いていたとしても、あるひとはそこからいっとき逃避するために、またあるひとは環境や人間関係によって疲弊してしまった生命力を維持していくために、深い心のうねりに蓋をせざるを得なかったりします。 

間断なく否応なく降り注ぐエネルギーをどう受け止めどう使っていくかは、人間ひとりひとりが刻む生のリズムとそのひとが抱えるテーマ次第。 星を意識しすぎ、星の促しに応えようと頑張りすぎてポッキリ折れるよりは、少し休んで自分だけの世界に遊んだほうが良い場合だって沢山あると思います。 なのでもうね、星なんて関係ネーヨ!的なのもアリ。  それでも・・・  全部で7回の正確なスクエア形成は、きっとその都度なんらかのカタチで、こんなわたし達にちょっとしたショックを与え、眠りこけたい気持ちに活を入れてくれるのではないでしょうか。

        個人的な感覚ですが、このミュータブルサインの新月からはまた一目盛り、宇宙時計の針が進むような気がするんです。わたし達が毎日のささやかな暮らしの中で、選んだり決めたりしていく沢山のこと。そしてそれをどんな態度で表現していくか。それがわたし達個人の生活や人生だけでなく、ものすごくダイレクトに世界に繋がり、ひとつの大きな流れを創り上げていく。 そんな目に見えにくい壮大なシステムの中で、わたし達ひとりひとりが背負うエネルギー的役割は意外なほど大きくなってくると思います。これって別に政治的にどうこう、というような話じゃなくて、それ以前に、生きる上でどんな場面にあっても・・・わたし達には今まで以上に自分なりの強靱な 「芯」 が必要になるだろうってことなんです。

        ぁ、なんか前置きが相当長くなっちゃいましたね(^_^;)。。 さてと、前回獅子座の新月で受け取ったサビアン・シンボルのテーマでは、わたし達は砂漠を横断する一頭の「駱駝」に乗りました。そして、右へ左へと揺れるその背の上でなんとかバランスを取りながら、自分だけのドラマを、それぞれの「虹」を探して冒険の旅に出ました。それから約1ヶ月。。きっと何らかのカタチで、それぞれが自分の価値や向かいたいテーマを、かいま見たのではないでしょうか。それはまだ曇り空に一時うっすらとかかる虹だったかもしれないけれど・・・・・・。

Window


        で、今回のサビアン・シンボル。土台となるシンボルは乙女座23°「動物の調教師」、そして向かうエネルギーは乙女座24°「メリーと白い子羊」という流れです。ここでわたし達は、一歩進む前にもう一度、自分の内面を覗きこむ必要に迫られます。 

ここから先のデコボコ道(または、メリマンさんがよく言うところのジェットコースター・ライド?)を進むには、たぶん、1人の自立した大人としてのふるまいが必要になってきます。 それも、今までみたいになんとなく上辺を整える感じで対処出来るなんて侮ってしまうと、かなりキツイことになるかも。

「動物の調教師」は、犬や猫などのペットに限らず、あらゆる動物を人間の役に立つように躾けます。例えばライオンのような猛獣をTVドラマや映画の中で人間と共に演技させたりすることもそうだし、サーカスで象や熊に芸をさせるのもその1つです。 調教師は、もともとは野生であった動物達の性質や生態をよく知った上で、それを操ることによって、人間社会の中で「特定の機能」を果たすように調整していきます。 

一方、野生動物は本能を主として生きています。生きぬいて、子孫を残そうとする本能。そこからそれぞれの習性が生まれ、それがまた一種の「掟」をつくり、その範囲に従って生きることが種としての繁栄にも繋がっていきます。だから、わたし達から見てその生がどんなに厳しいものであろうと、そこには野生としての調和が存在するのだと思います。けれど、人類の文明はそうした"野生としての調和"を逸脱するところから始まりました。 それは言い換えれば、ただただ生きようとする純粋でナマなエネルギーを、その表現範囲を、知性を得ることによってどんどん拡大し、それと共に細部を追求してきたわたし達がいる・・・そして社会と個人との関わりや対人関係の中で、自分がどう機能していくかを自ら考えるまでに昇華してきたということかもしれません。

それでもわたし達のこころの地下室には、調整や調和を拒むナマなエネルギーが片時も休むことなく働いています。 それは普段は封印されて目に見えない、純粋な内的原動力と言えるかもしれません。これが、わたし達に生きることへの欲望を与えてくれます。 でもこの力は折りにふれて、わたし達のこころのカーペットの薄くなった箇所を突き抜け、地下世界からふいに顔を覗かせます。。 そんな時のエネルギーは、ひとによって様々なクセや習性として翻訳され、表現されていきます。  例えば、頭では良くないとわかっていても、どうしてもどうしても抗えない習慣だったり、小さなプライドがまるで自分の存在証明のように感じられて意固地な態度をとってしまったり、身の安全のために自分にも周囲にもウソをついてしまったり。。また場合によっては、制御の難しいサイキックパワーの乱反射となって、本人も意識しないうちに「念」を飛ばしてしまう・・・なんてことも、あり得ます。

このシンボルでは、わたし達それぞれがこころの何処かに抱えているはずの、そんな暴れ馬のような心的エネルギーを「調教」し、コントロールするよう促されています。けど、なかなか抜けられない悪癖にしても、無意識で抑圧してきたサイキックな嵐にしても、それを調教するのなら、正体は一体何なのか?  自分の中で、どこでどう折れ曲がってそんな表現の回路が出来てしまったのか? その性質や生態を丁寧に見ていく必要がありそうです。

        今回のシンボルは乙女座終盤に向かおうとするエネルギー。 ちょうど新月時、乙女座28°台に在泊している支配星の水星も、双子座とは違ってここではその分析的な側面が強まります。奇しくも(?)そのシンボルのテーマは 「失われたパズルのピースをみつけること」。 また、アリス・ミラーはカイロンを乙女座の新支配星として扱うことを提唱していますが、彼女の解釈によれば、カイロンには情報探査と同時に、集めた情報を取捨選択・整理し、組み直すこと・・・必要な情報を選り分けて、そこに強烈にフォーカスしていく働きがあるそうです。それは時に痛みを伴う作業ですが、これによって精神的にも肉体的にも傷ついた箇所を修復し、組み直していく・・・カイロンのヒーリングとはこういうものだ、と彼女は言っています。 また、その徹底した癒やしの途上に起きる取捨選択の過程では、ある種の"犠牲"を払うような体験をすることも多いです。 だから、カイロンは" inconvenient benefic (迷惑な吉星)"なんて呼ばれることもあります。でも、カイロンの試練を通り抜けて得られる新しい境地は、後で振り返ればきっと「うわ良かった~・・・ここまで来れて!」なんて思える場所なのだけれど・・・。

さてそのカイロンは今、乙女座の対向、魚座6〜7°のサイキックな水面下を逆行ちゅう。でもって、なにやら 「これだけは妥協出来ない」 ものを求めて開かずの間を探査ちゅう。きっと満月までの間には、頭やこころのモヤモヤが一瞬サァーッと晴れて何かがクリアに見えてくるような体験もありそうです。いやもしかしたら、ガツンと頭を叩かれて・・・なんてことだったりして。。(^_^;

SeptemberSky

        そして・・・。 この調教師のエネルギーをベースとしてわたし達が受け取るテーマは、「 メリーと白い子羊 」 です。 ブレイン・ボヴィはこのシンボルについて、『 メリー(Mary)という名は乙女のままでイエスを懐胎したといわれる、聖母マリアと同義だ 』と指摘しています。 それは無垢さ、純粋さがもたらす鋭敏な感受性、そしてまだ荒波を知らない無邪気さをもって選ばれた者を意味します。 ところでこのシンボル、英国の古い童謡マザーグースの 「メリーさんの羊」 を思い起こさせますよね。 透視家エルシィ・フィーラーの脳裏に浮かんだのも、きっとこの童謡の一節だったのではないでしょうか。  

        この童謡には、少女メリーと彼女が生まれたてから世話をしてきて大の仲良しになった、真っ白な子羊が出てきます。 メリーが何処へいくにもトコトコと後をついてくる子羊。 ある日気付くと、とうとう学校にまでついて来てしまいました。 生徒達は大喜びで笑いながら一緒に遊びます。でも、それじゃ授業にならないし規則違反だよと言って、先生は子羊を追い出します。子羊はそれでもメリーの側にいたくて、授業が終わってメリーが出てくるまで、教室の近くで忍耐強く待っていたのでした。 生徒が目をキラキラさせて訊ねます。「先生先生! どうして子羊はメリーがそんなに大好きなの?」 すると先生は答えます。「それはね、メリーが子羊を大好きだから」

思わず微笑んでしまうような、シンプルで可愛いストーリー。 ここでメリーと子羊は無垢な友情で結ばれています。でも、どんなに純粋で、どんなに楽しくて、どんなに沢山の笑いを運んでこようとも、学校という小さな社会には目的と規範があって、子羊と一緒に授業を受けることは出来ません。みんなに愛される真っ白な子羊は、同時に教室の秩序を乱す存在でもある・・・この可愛い歌の裏側には、そんなリアリティも見え隠れしています。 

この童謡は実話から創られたのだそうで、この子羊はメリーの家で家畜として飼われていたけれど、母羊に見捨てられたのを彼女が世話してきたのだとか。だから子羊はメリーをお母さんと思っていたんですね。。ここで前の度数、「動物の調教師」のテーマがオーバーラップしてきます。

メリーさんの子羊は、確かに家畜として「調教された」動物です。でも、彼はムチが怖くて仕方なく彼女についていくわけではありません。 ここに描かれているのは、餌をもらえるからとか、生きるためにとか、そんな見返りの条件付けによって矯められた関係ではなく、もう、言葉になる以前にハートで繋がってしまうような、無垢な交流なのだと思います。 

ひとにも動物にも共通して流れる純粋な命のエネルギーは、時には調整や調和を拒み、様々なかたちをとって暴れ出します。でも、その同じエネルギーが、少しも歪むことなくただ「大好き!」という無邪気さによって表現されるとき、そこには掛け値無しの笑いと幸福感が生まれます。 

子供達の可愛さにも、家族として暮らすペットとの絆にも、それってありますよね。どんなに忙しくても、やみくもにまとわりついてくる子の可愛さに「勝てないなー」と感じ、ついつい相手をしてしまったり。そんな経験て、きっと多くのひとにあるんじゃないでしょうか。 けれど、メリーさんの羊は彼女が再び出てくるまで、辛抱強くじっと待っていました...。

Lotus

        たとえどんな大人になろうとも、わたし達ひとりひとりが抱える意識の深海には純粋無垢なエネルギーが今も生きている・・・そこに還っていくこと。それがこのシンボルのテーマです。そこはきっと、自己保存本能からくる計算も、自己中な駆け引きも一切をそぎ落とした、一番傷つきやすくてもろい部分かもしれません。。ここには、にこ毛が生えてプルプル震えている、そんな真っさらなエネルギーを厳しい現実に向かってどう生かしていけるのか?という問いかけがあります。さらには、その純白な部分を護りながら、社会の中で目的を果たし、より良く機能していくために、どう自分を"躾け"たらいいのか? ・・・という大きな命題も含まれていると思います。

        きっと誰でも、純粋な眼差しで今の世の中をまっすぐ見つめれば、そこに不自由さと幻滅を感じて小さな島にでも隠遁したくなるかもしれません。そんな誰かの姿をみて「みんな大変なのに逃げるなんて・・・」と思うひともいるでしょう。けれど、そのどちらもがその時点で・・・すでに純粋とは言えないのかもしれません。

人生って、ひとって、口で言うよりずっと複雑。 でも、世界はこれからまた、想像を超える大きな変動期に入っていきます。だから、たとえどんなに身の回りが変化しようとも、いつもシンプルな自分の「芯」に立ち帰れたら、そこからまた全てが始まっていく。。そうやって、広大な世界の輪の中で、小さな小さな決断を重ねていきたいと思います。





〜〜〜Part2 ↓ につづく〜〜〜(to single page)


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○9/16の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)Part2

では引き続き、気になったアスペクトを少し・・・

太陽・月にペルセフォネーがタイトにコンジャンクト
   そしてセドナがトライン 
    土星・セレスがトライン
    新月・金星・小惑星リリス・ネッソスで変形YOD

ここでペルセフォネーは、自分の人生に影響を与えている「親と子の関係性」、そして「自分自身の選択による決断」という要素を新月のテーマに加味してきます。

またペルセフォネーは、ある出来事をきっかけに自分から進んで何かの役割や運命を引き受けていこうとするこころの動き、そしてそれによって新しい道や新しい アイデンティティを獲得していくことに関わり、同時にそれが叶わないときの息苦しさや精神的な抑圧とも関連すると考えられます。

このエネルギーを強く受けたとき、その個人的な現れには無数のパターンがあると思いますが、例えば・・・
親との関係、子供との関係の中で、もしどちらか一方が(または両方とも)相手に依存しすぎていたり、隙間のない息苦しさを感じているような場合には、何かそれに気付かせるような出来事があるのかもしれません。 

または、家族や近しい間柄で、互いが果たしていくべき物事のために、それまで共に依存しあっていたような関係から遠ざかりたい心理が生まれるかもしれません。

も しそんなことを感じたなら、それが自分であれ相手であれ、その希望や決断を大切にしてください。その決断は冒険かもしれないし、潜在的に欲している自分だ けのドラマを創っていくには、これから先、かなりの強靱さを必要とします。でも、それがどれほど無謀に見えても、無理に"調教"して今まで通りの型に納め るのはあまり良い結果にはならないと思います。これは多分、もっと成長したい、スピードを上げたいという抗しきれない衝動からくるものだからです。

そんなときは押しつけず、決して見返りを求めずに、相手のことばをきちんと聞いて、お互いに良い落としどころを考えてみてください。メリーさんと羊にも、時を経ていつか別れはやってきます。でも、一度正直にハートを通して繋がった絆が消えることはありません。 それに、こんな時は意外と、失望の後に嬉しい驚 きがやって来ることだってあります。 互いの成長を阻害せずに"純粋さ"を護っていくにはどうすればよいか・・・出来ればそんなテーマで話し合ってみるの も良さそうです。

sunrise


射手座のフォルス・イクシオン・ヒュロノメに双子座のカオス、そして木星がオポジション

こ の射手座・双子座軸のフォーメーション、しばらく前から両星座宮の中盤あたりにずっと居座っています。それも木星以外はケンタウロス族(フォルス、ヒュロ ノメ)、TNO/太陽系外縁天体(イクシオン、カオス)と、いわば冥王星のお仲間が4つも集まった組み合わせ。 しかも射手座のこの周辺にはグレートアト ラクターが位置します。 これ、強力だと思います。

でもこれくらい遠くてわたし達の眼では決して見ることの出来ない天体だけに、ミュータ ブルサイン(射手座・双子座・乙女座・魚座)の15~18°あたりに個人惑星を持っているひとでもなければなかなかダイレクトにその影響を感じることはないかもしれません。なので殆どのひとが、「最近世の中オカシイよね・・・」的な感覚を通してこのエネルギーを受け取っているのではないかと思います。

このオポジションを簡単に解釈すると、_____積もり積もったいろいろな歪みがまるで一斉に蓋を開けたように噴出してくること(フォルス)_____犠牲となった者達の叫び(ヒュロノメ)_____道義や倫理観の決定的欠如(イクシオン)に対し、_____過剰や誇張(木星)_____あらゆるポテンシャルが渦巻く混沌から事物を生み落とす力(カオス)が拮抗し、互いにエネルギーを放射し投影しあっている_____そこで生まれた事象にはウィルス(フォルス)のような伝播力がある・・・そんな状態とでも言えばいいでしょうか。。また、エリック・フランシスはイクシオンについて、「欲望を満たすためなら軽々と倫理の一線を越えて手段を選ばない」という、人間の持つある極性を象徴する場面が多く見られると指摘しています。(もちろん、個人のネイタルの場合に はまた別の解釈が出来ます)

そして、こうした惑星達のエネルギーが、射手座( イデオロギー・宗教・学問・高等教育・法制度・文化的アイデンティティ etc. )そして双子座( 情報・教育現場・メディア・コミュニケーション・スピーチ・近隣貿易相手国 etc. )という、2つのフィールドで絡み合っています。

これは何を意味するでしょうか。。世界を見れば、イスラム社会と欧米の宗教が複雑に絡んだ因縁と、それに絡み合う各国の地政学的な混沌が噴出しています。米国大統領選にみられる宗教やジェンダーにまつわる信条の対立や法的な論議も関連していそうです。また、エリック・フランシスが、先日死亡を伝えら れた宗教家、文鮮明(統一教会)と米国政財界との繫がりについて、冥王星射手座時代とその後に再び射手座にハイライトを当てたこのアスペクトの文脈を使って分析していたのも印象的でした。

そしてわたし達の日本は・・・身の回りに思い当たること、いろいろあると思います。学校や社会でのいじめ問題、メディアの暴走と不信感、感情的なイデオロギーの対立、国家的アイデンティティ喪失への危機感、手段を選ばない政局政治、そして領土問題に端を発した中国や韓国との因縁、真実と虚偽が入り交じったような陰謀論の台頭、などなど。。 情報の洪水の中で、わたし達はいつしか嘘を耳にすることにも、嘘をつくことに対しても麻痺し、忍耐力を失ってしまったような気さえします。

このアスペクトは今年晩秋まで継続し、木星の逆行によっていったんゆっくりと解体していきます。 そして来年5月初旬〜中旬、ちょうど3回目の天王星・冥王星スクエアと同じタイミングで再び射手座・双子座に立ち現れます。

きっ とこのフォーメーションも、時代を激動させるカーディナルスクエアと協働しながら、ある方向に向かって大きな流れを作ろうとしているのではないでしょうか。その流れは、これからも時代の沼に沈んだ真実の断片を白日の下に曝していくのかもしれません。そこから立ちのぼる炎を鎮めることは個人の力を超えていると思います。でも、こうした社会のうねりを現実世界に創り出しているのはわたし達ひとりひとりです。 

この新月には行動の惑星・火星が、蠍座の深い眼差しを得てこうした惑星達を刺激します。だから、もしかしたら・・・この星達が働いていることをただ知ること、それだけでも、わたし達の何かが少し変わっていくかもしれない・・・新月前の朝焼けをみながらそんなことを思ったりするのです。。




        天王星・冥王星 2回目の正確なスクエア形成は9/19、14時50分ごろ起こります。その時天頂には火星が上り、8室乙女座の太陽にはオーブ1分というタイトさで、キュ ビワノ族のロゴスがコンジャンクトしています。 ロゴスとは・・・この宇宙が最初に発した言葉_____言葉を超えた概念_____全ての意味が生み落とされるところ _____原理_____ロジック_____歪みのない純粋な思考。遙か彼方から太陽を介し、ロゴスがわたし達に求めるものは・・・知的な謙虚さ、共感する能力、完全さへの憧れ、そして何よりも、勇気.....。 

乙女座の新月、そして2回目のカーディナル・スクエア。 星達のエネルギーをハートいっぱいに受けて、ひとつ、大きく深呼吸してみませんか?



have a great trek!!!★



hiyoka(^_^)
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hiyoka_blue at 16:02|PermalinkComments(0)TrackBack(0)新月(満月)の星読み | パーソナル・アストロロジー

September 09, 2012

レイモンド・メリマン 週間コメント 9/10 【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2012年9月10日(フリー版より)
翻訳:hiyoka  
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また merriman.jpさんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の は翻訳者によるものです)
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来週9/17付けのメリマン・コラムは訳者の都合によりお休みさせていただきます。m(_"_)m
9/10
  下記1ブロックめの最後は対ユーロのドルではなくドル指数でしたので修正しました。

≪ 先週を振り返って ≫

        市場は望んでいたものを手に入れた。政治家もまた、9/6のECB発表という形で望んでいたものを手に入れた。それはユーロ圏諸国の借り入れコストを軽減するために、当該国の国債を確実に買い入れるという内容だった。この発表を受けて世界の株式市場は急騰し、多くの市場がそれぞれ何年かぶりの新高値をつけた。だが猛烈な反騰は株式のみには留まらなかった。金や銀のような商品の多くが爆発的な騰勢をみせ、その一方で米ドル指数は急落し、5月以来の最安値記録である80.00水準まで下げ戻した。

        アジアでは、全ての株式市場が活気を欠いていた。中国の上海総合は9/6木曜に2009年2月以来の安値水準まで落ち込んだ。だが金曜には5%近く上昇した。香港のハンセンもまた9/6に月の安値をつけた後、翌日には4%以上急騰している。反騰はそれほど力強いものではなかったものの、日本、インド、そしてオーストラリアでも似たような状況だった。しかし、8月終盤につけた高値を超えた市場はこれらの内ひとつも無かった。

        ヨーロッパでは、殆どの株式指数が年初来新高値まで急騰したことで、異なる展開となった。ドイツのDAXは週明け6900以下でスタートしたが、金曜には2011年8月以来の最高値水準である7248まで上昇した。オランダのAEXとチューリヒのSMIもまた沈滞気味の週明けだったが、木曜と金曜には年初来新高値まで跳ね上がった。しかし、ロンドンのFTSEは8月中旬の高値にも届かない弱さで、これはFTSEが今週中に5876を超えることが出来なかった場合、異市場間弱気ダイバージェンスの可能性として考えられる。

        アメリカ大陸も同様に、様相は両半球に分かれる。米国では、ナスダック総合が2000年11月以来の最高値水準まで急騰した。S&Pも急上昇し、2008年5月以来の最高値を記録した。だがダウ工業平均の13,320までの反騰は8/21につけた13,330と5/1につけた13,338の各高値にはわずかに届かなかった。ブラジルのボベスパとアルゼンチンのメルバルは、8/17~21につけた高値から1ヶ月も経っていないにもかかわらず、いまだにその水準をかなり下回っている。

        以前論じたように、FRBとホワイトハウスは株式市場が景気よく騰がるのを見たいと欲している。何故ならそれは株主達の純資産価値を増加させるからで、そうでもなければ今は、財政政策の重石による緩慢な経済成長が、不吉とも言えるほどに皆の関心の焦点となるからだ。実際のところ、株式市場の高騰は、差し迫った財政の断崖から投資家の気を逸らせ、混乱させるだけだ。この断崖は、もし来年1/1までに投資家への増税が撤廃されなければ株式市場における30%(かそれ以上)の下落が起きることを指し示している。したがって、たった今でも株についての古い諺は有効だ。即ち、『 山高ければ谷深し 』。

断崖は日々、迫っている。そこから死体がバラバラと落ちて行くのも時間の問題だ。その上さらに、時間切れにもなりつつある。何故なら、11/6の大統領選までは何も為されないことがわかっているからだ。この問題を解決するにはあと2ヶ月足らずしかないが、議会も、おそらくはホワイトハウスも、共に死に体と化している。見通しは芳しくない。とりわけ今現在、天王星・冥王星スクエアの真っただ中にあることを考えればなおさらだ。そして、金と銀の投資家はこのことをよく知っている。何故なら、やはりこの差し迫った財政危機と極めてインフレ寄りな中央銀行の決定のただ中にあって、金と銀もまた、数ヶ月ぶりの最高値水準まで急騰しているからだ。

        しかし、私達はこれを予測していた筈だ。—8/23~10/5、火星がすっぽりと蠍座に入り込むのだから。


≪ 先週のベストトレード ≫

        短いホリデーウィークでは、私達の売買の殆どは金属、通貨、国債のいくつかの買いポジション( 全てではない )を手仕舞いして利確するというものだった。そして株式指数の売りポジションを木曜のECB発表の前に手仕舞った。新規の買いポジションは金曜、デイリーリポートで積極的なトレーダーに対し推奨したユーロ通貨で『 ・・・1.250+/-.0015でショート。ストップロスを1.2850より上の直近に置く』というもののみだ。ポジショントレーダーはロングのまま留まっている。


≪ 短期ジオコズミクス ≫

        先週のこのコーナーでは資金動向についてこう述べた。『 9/3月曜、金星が土星にウェイニングスクエアを形成する。・・・またこれは、株価動向の下方転換にも相互関連する可能性がある。多くの株式市場において、このようなアスペクトは4取引日以内のリバーサルに相関している。・・・9/7金曜、太陽は木星にワクシングスクエアを形成する。これは誇張や、おそらくは過度の誇張を示唆するサインだ。だがこれはまた、同じく4取引日以内に起こる急激な株価の揺れ動きに対し、歴史的にみて79%という非常に高い相関性を示している。休暇から帰宅した時、投資家にはおそらく様々な市場で新しいポジションをとる心づもりがありそうだ 』。株式市場はまさに週明けおとなし気な調子で始まり、それは木曜のECB発表まで続いた。そしてその後、株価は上方に向かって舞い上がった。

        今週展開する唯一の主要なアスペクトは、9/12に起こる金星と天王星のワクシングトラインだろう。その後、来週末(9/16)に新月となる。このあたりは特にネガティブな要素は無い。しかしながら、トランシットの土星が天秤座27°に来て、ニューヨーク証券取引所始原図(1792年5/17設立)の海王星とコンジャンクションを形成、そしてFRB始原図(1913年12/23設立)の海王星とはスクエアとなる。
*日本時間:金星・天王星トライン 9/13 午後1時45分頃
      新月 9/16 午前11時10分頃
土星の力は抑制し制限する。また不安や心配とも相関性を持つ。また金融市場は貪欲と怖れによって支配されると言わていれる。貪欲は木星であり、怖れは土星だ。だから価格が反騰していて土星がアスペクトを形成する時間領域に入ってくると、通常は何やら厄介なニュースが流れてその反騰を失速させたり、下方転換さえ起こすことがある。FRB始原図が絡んでいることから、もしかしたら中央銀行の面々が最近の彼らの政策変更に何らかの修正を加え、それが新しい懸念材料となって浮上するのかもしれない。おそらく投資世界からは、彼らの説明は先週観察されたようには強気と見なされない可能性がある。

        先週末の強力な反騰にもかかわらず、警告はいまだにその正当性を保っている。今後さらに差し迫る財政の断崖について、そしてその崖と天王星・冥王星ワクシングスクエアとのアストロロジーにおける相関性については以前から述べてきた。さて、都合7回の内2回目のスクエア形成が9/19に起き、その後9/29には続いて太陽のTスクエア形成による、天王星と冥王星のトランスレーションが起きる。この時から前後1週間の間に私達が断崖絶壁の淵を覗く可能性は極めて高い。こうした機運の全てが、まるでその時期、そう9/19~10/8あたりにクライマックスを迎えるべく引き寄せられているように見える。
*日本時間:9/19 午後2時50分頃

≪ 長期的考察 ≫

        『皆さんは自分が聞きたいことを言わせるために私を選んだのではない。皆さんは真実を言わせるために私を選んだのだ。』
—バラク・オバマの大統領候補指名受諾演説より 2012年9/6, 民主党全国大会

        『私はその女性とはセックスしていない。』
―1998年夏、ビル・クリントンからアメリカ国民への言葉。ほんの数週間後、「 is 」という単語の意味如何によっては真実は多少違っていることが判明し、弾劾手続きがとられた。
*1998年、モニカ・ルインスキーさんとの不倫偽証疑惑に関わる大陪審証言でクリントン氏が発言した言葉を皮肉っていると思われる。彼は自分の以前の証言、 『 there "is" not a sexual relationship, an improper sexual relationship or any other kind of improper relationship 』( 性的な関係、不適切な性関係やどんな種類の不適切な関係も"存在"しない )への偽証疑惑に対し、慎重に言葉を選びながら「" is "という言葉の持つ意味にもよる」と抗弁したとされる。
        『 よく聞いて下さい。新税導入はありません』
― 1988年, ジョージ・H・ブッシュの選挙シーズン中の言葉。彼はこの時から2年もしない内に大規模増税に同意し、その結果として再選の目も急速に消えた。

        アストロロジーにおいて、「真実」を支配するのは何だろうか? そして今年の大統領選でそれはどんな風に働くのだろう? 特に両党や両候補者の支持者達が、敵方は真実を言っていないと非常に強く感じることを考慮するなら・・・?

        おそらく真実は、土星が統治する分野に該当する力だ。だが実際のところ、土星は正確さや説明責任の方により多くの注意を向けている。勿論それは、真実、または少なくとも正直であることを含む特性なのだが。これについては海王星が手掛かりを提供してくれるかもしれない。何故なら海王星が目立って働く時には事実そのもの、そして十分確実な事実の把握に基づいて下されるべき決定に関わる全ての情報を隠蔽するという、強い傾向がみられることがアストロロジーにおいてはよく把握されているからだ。海王星は信頼を支配すると言われている。だが他の惑星にアフリクトされる時は大抵の場合、欺瞞や信頼の欠如に関連してくる。
*アフリクト:ある惑星が他の惑星(感受点)からのハードアスペクトによって働きを妨げられているような時、その惑星はアフリクトされている(苦しめられる/悩まされるといった意味)と言う。その惑星が持つネガティブな側面が出やすいとも言われている。
        数週間の内に土星は蠍座に入場し、そこで海王星にトラインを形成する( 2012年10/10~2013年7/19 )。したがって、真実と信頼の問題が表舞台に上ってくるだろう。11/6の選挙の期間中、土星は蠍座に滞在するのだ。2人の候補者、2つの政党を隔てている争点やイデオロギーは、互いに明確なコントラストをなしている。だが全ての論点に横たわる相違にもかかわらず、最終的な投票集計はこのたった1つの人格的問題に行き着くかもしれない : 誰を信頼するか、誰が真実を告げているか、そしてこのキャンペーン全体を通して誰が誠実であり続けたか — あるいは少なくとも、誰がこの選挙の最後の1ヶ月間、これらの道義を最も体現するのか?

        米国の有権者は、特定の党がある問題に対してとる立場を支持するものではあるが、候補者が誠実で正直であるという信条以上に彼らの投票を確実にする要件は無いということを、自らの歴史を通じて示してきた。もし候補者のいずれかが、選挙に先立つ期間に誠実さの面で大きな間違いを犯すなら、それは高くつくだろう。

だが、もしそれが選挙の後で起きるなら、これはもっと高くつくことさえあるかもしれない。何故なら牡羊座の天王星が山羊座の冥王星にスクエアを形成する下では、「 粛清への衝動 」がそのピークに達するからだ。自分が守ることの出来ないような約束をする指導者に対する許容量は殆ど無さそうだし、その上もし彼がキャンペーンシーズン中に約束したことを不注意にも無視したり修正したりすれば、その傾向はもっと強まりそうだ。

2012年~2015年、私達はこの強力な天王星・冥王星が示すサインの下で、説明責任を要求する時代に完全に入っている。そしてもしこれが手に入らなければ、それは直ちに追放と排除の時代となるかもしれない。






訳文ここまで
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hiyoka_blue at 20:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0)金融アストロロジー 

September 02, 2012

レイモンド・メリマン 週間コメント 9/3 【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2012年9月3日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また merriman.jpさんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の は翻訳者によるものです)
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≪ 先週を振り返って ≫

        先週は休日前の平穏な週になるはずだった。そして確かにその通りになった。金曜の朝、FRB議長ベン・バーナンキが「必要なら追加の金融刺激策(即ちQE3)をとる準備は出来ている」と発表するまでは。当初、市場は失望の色が濃かった。何故なら彼が今すぐ新規の債券購入を実施するとは言わなかったからだ。

だがその失望感が続いたのはおよそ10分程度で、その後市場参加者は、FRBが経済そのものを護るために、来年1/1と不気味に迫る断崖から国債と株を転落させないよう、どんな手段でもとるつもりなのだと理解したのだ。これは天王星・冥王星のハードアスペクトの下で同時に木星が双子座に在泊する時、過去100年にわたって常によく一致してきた現象だ。株式市場はいまだに到達していない史上最高値に向けて舞い上がる可能性を今なお保持している。貴金属も同様だ。どうやらFRBは、それが株の高値維持に繋がるならという事で、貴金属を高騰させるつもりのようだ。

        金曜の強気なニュースが鼓舞したのは株式に限らず、金と銀にとってはもっと顕著な効果があった。金は3月以来初めて1700を試し、1トロイオンスあたり40.00ドル近くも上昇した。これは6/23にアムステルダムで開かれた金のワークショップで私達が提示した価格目標ゾーンに迫っている。銀は金曜に1トロイオンスあたり31.80ドルを試し、4月以来の最高値水準に達した。こうした事は全て、拙著「フォーキャスト2012」及び過去2ヶ月の購読者版レポートで論じてきた、蠍座の火星とのジオコズミックな相関性の一部だ。

このコズミックサインは8/23~10/6まで効力を保ち、今年8/2~23の時間帯に起こると予測された安値の後を追う大反騰とは70%強という相関性を持っている。この安値は2回、最初は8/2につけ、そしてその後再び8/15、火星と土星が天秤座終盤度数で2年ぶりのコンジャンクションを形成した時につけている。火星と土星が夏季にハードアスペクトを形成する時は、穀物市場における急激な価格高騰とも同期している。今年の夏はこのケースにあたり、トウモロコシと大豆が共に8月、記録的高値に上り詰めた。こうした予測もまた、「 フォーキャスト2012 」の中で詳しく触れている。


≪ 先週のベストトレード ≫

        先週新しくとったポジションは無い。以前から保持している貴金属、ユーロ通貨、そしてTノートのロングを維持中だ。


≪ 短期ジオコズミクス ≫

        レイバーデーに当たる9/3の月曜は米国市場の休日となる。それでもなお、市場の反転と相関するジオコズミック・サインは来週発効するだろう。

        9/3月曜、金星が土星にウェイニングスクエアを形成する。金星は物事の価値を支配し、ハードアスペクトを持つ土星はそうした価値の低下を象徴することから、これは世界金融の未来について、いくつかの不安が再び台頭してくることを示唆している。またこれは、株価動向の下方転換にも相互関連する可能性がある。多くの株式市場において、このようなアスペクトは4取引日以内のリバーサルに相関している。
*日本時間:9/3  16:47前後
        9/7金曜、太陽は木星にワクシングスクエアを形成する。これは誇張や、おそらくは過度の誇張を示唆するサインだ。だがこれはまた、同じく4取引日以内に起こる急激な株価の揺れ動きに対し、歴史的にみて79%という非常に高い相関性を示している。休暇から帰宅した時、投資家にはおそらく様々な市場で新しいポジションをとる心づもりがありそうだ。
*日本時間:9/7  19:15前後


≪ 長期的考察 ≫

        『 オバマ大統領は海面の上昇を遅らせ、この惑星を癒やすと約束した。私の約束は、あなたとあなたの家族を手助けすることだ。』— ミット・ロムニーによる大統領候補指名受諾演説より 2012年8/30, 共和党全国大会  於フロリダ州タンパ

        『 しかし、月が射手座27°の銀河中心に位置しているので、妊娠中絶反対派と中絶支持派の対立問題が最前列に並んでくるかもしれない。この選挙では女性の権利問題が予想以上に強力な役割を果たすだろう。実際のところ、この問題は候補者の一人にとっては峠を越している可能性がある。一方の党は会議室(企業と金融業)を規制したいと欲し、もう一方は寝室(社会的権利)を規制したいと欲している。私の推測では、……これはオバマにとって有利に運ぶと思う。何故なら、無党派層の殆どは政府が自分達の個人的領域を侵食するのを嫌っているし、この選挙は無党派層の票の動き次第で決まると思われるからだ。』— 約1年前、2011年11月に執筆した『 フォーキャスト2012 』~2012年の季節的テーマ—秋/秋分図 より

        上記の文章が示唆するように、米国大統領選は、共和党と民主党の政治要綱にみられる2つの異なったイデオロギーのどちらを選ぶかという、明確な選択となるだろう。これに付随する見世物は、それぞれ相手方の候補者の欠点とされている部分にフォーカスした、意地悪くネガティブな宣伝広告で、知的な有権者にとってはまったく不必要なものだ。大統領選の行方はロムニー/ライアン、オバマ/バイデン両陣営が抱える急所とこれまでの来歴如何によるかもしれない。いや、そうなる筈だ。

        一方で私達は、2012年6月~2015年3月まで続く天王星・冥王星の長いトランシットの渦中にある。これは根底に存在する勝利への欲動に動かされ、どんな攻撃もいとわないという組み合わせだ。勿論、天王星と冥王星が妊娠中絶への支持と反対、エネルギー自給問題、税金、そして4D( 負債/debt、赤字/deficits、信用格下げ/downgrades、債務不履行/default )などのような、今日の重要問題に関連しているというのは言うまでもない。だが、冥王星に絡むハードアスペクトはどんな場合においても、思いがけない(天王星)中傷で対立する側の名声を傷つけるような、陰険な方法を使って権力や支配権をつかみ取る事を象徴する場合がある、というのも真実なのだ。

        9/19に起こる、都合7回の内2回目の天王星・冥王星スクエアに近付くにつれて、候補者2人とその党の政治要綱の違いはよりはっきりしてきそうだ。この選挙でまだ意志を決めかねている有権者はそう多くないだろうと思う。2人の間に横たわる深淵はあまりにも大きく深いからだ。大統領候補討論会は10/3、16、そして22日に予定されている。そして投票日は11/6だ。

        アストロロジャーにとって問題となるのは、2008年、天王星が土星にオポジションを形成していた時に起こったように、天王星がリーダーシップの180°転換を示唆しているかどうか、という事だ。あるいはこれは、やはり2008年にそうであったように、最も先進的な考えを持ち進歩主義を掲げた候補者を指し示すのだろうか。天王星は「 チェンジ/変化 」を象徴する。 2008年、オバマは説得力をもって「チェンジ」というマントを手に入れ、それをまとう事で対立候補のマケインを打ち砕かれた現状の守り手に仕立て、選挙に勝った。

今回の彼に同じアピールの仕方は出来ない。何故なら今や彼は現状を創り上げた側であり、それを体現しているからだ。それでも彼は未来へのビジョンを組み立て、その中で自分がもっと未来志向でポジティブであることを有権者に納得させる事は出来る。彼は果たしてそれをするだろうか? もしするとしたら、有権者は過去4年間の成り行きを経験した後でも、彼がこの先4年の間に公約を果たせるという考えを受け入れるだろうか? それとも、この選挙シーズンはますます泥沼化し続け、山羊座の冥王星が持つ原理の中で最も醜い様相を呈するのだろうか?

        私は自分がこうした疑問を問うのではなく、それに答える立場にあるのは解っている。しかし、私 — そして全てのファイナンシャルやマンデーン・アストロロジャー達 — は、天王星が絡む時期は常に、どんな意見を公表するにしても、確実さを期待出来ない不安定な状況だという事を知っている。天王星が金融市場においては長期サイクルの支持線や抵抗線の突破を意味するのと同様に、それは予測不可能で突然のサプライズが起こる期間と相関している。誰にも結果はわからないし、そしてもっと重要なのは、その選挙結果がどんな結末を呼ぶかを誰も知らないという事だ。

私達はアイデアを持っているが、未来は不安定で不確実だ。変化は様々な形をとってやって来つつある。そしてその変化は、必ずしも大多数の選択によって起きるとは限らない。外的な絶対力による崩壊や混乱、あるいは少数派による何らかの行動が変化を引き起こすケースも多々ありそうだ。願わくはクリント・イーストウッドの如く『 Make my day /楽しませろよ』と不敵にいきたいところだが、そうはいかないだろう。それに加えて、こうした現象や急進的な行動のプロセスでは、他の者達による強力な反動が続けて起こるかもしれない。謎めいた言い方なのはわかっている。だがこれもまた、天王星と冥王星が互いに接触しあう時の本質なのだ。私達はいまだに現代の「 トワイライト・ゾーン 」に居るのであり、私はこうした状況がもう2~3年は続くのではないかと疑っている。

        勿論、どんな結末からも計画からも自由な人にとっては、この種の時期もまた、非常にエキサイティングに感じられるだろう。


*Make my day:1970~80年代の映画「ダーティ・ハリー」シリーズの中でクリント・イーストウッドが扮したハリー・キャラハン刑事の台詞の一部。敵に銃を突きつけられたシーンで喋った " Go ahead, make my day! " (やるならやれよ、楽しませてみろ!的なニュアンス)というフレーズが当時大流行したらしい。




訳文ここまで
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