May 2013
May 26, 2013
レイモンド・メリマン 週間コメント5/27 【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2013年5月27日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の * は翻訳者によるものです)
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≪ 先週をふり返って ≫
先週の月曜5月20日に起きた3回目の天王星・冥王星ワクシングスクエアは、米国史上最も破滅的な竜巻の一つをもたらした。オクラホマ州を襲った痛烈な自然災害によって、50人以上の死者が出たのだ。天王星は強風と激しい雷雨、そしてハリケーンと地震に関連している。冥王星は生命を脅かす事象を支配する。スクエアはアストロロジーにおいて、厳しいアスペクトだと考えられている。このアスペクトはあと4回(全7回中)の形成を残しており、次回は11月1日だ。今回のように大規模な事象がアスペクトの正確な形成日に起きるというのは稀なことだ。こうした原理に沿って発生する重大事はより多くの場合、正確なアスペクト形成日の前後3週間以内に起きてくる。
天王星・冥王星スクエアはまた、FRBの量的緩和策に関する将来の方向性が大方の予想より早めに転換する話と同期した。先週、FOMCの一部の参加者達が、長期国債と不動産担保証券(MBS)の月ごとの購入を含む現行の量的緩和策について、近々ペースダウンし始める可能性を示唆したのだ。かねてからバーナンキ議長はこの政策が2015年まで続くと発表していた。5月22日水曜に発表されたの驚きの報告によって、世界の株式市場は暴落した。この日はまた、トランシットの火星がニューヨーク証券取引所設立図にみられる水星・冥王星スクエアのうち水星にコンジャンクトした日でもあった。先週のコラムでも述べたように、『NYSEのチャートもまた5月21日~28日に強調される。火星がNYSE設立図の太陽・水星コンジャンクションにコンジャンクトし、同時に設立図の冥王星とはスクエアを形成するからだ。このトランシットは、米国株式市場における急落とは非常に高い相関関係を持っている。ただしかなり短期の下落となるかもしれないのだが』。
金と銀も同様に、先週は非常にエキサイティングなパフォーマンスをみせた。天王星・冥王星ワクシングスクエア形成の当日となる月曜朝の寄付前までに、銀は海外市場の取引で大きく売られ、数年ぶりの新安値2025まで下落した。金もまた急落して安値1336をつけたが、これは4月16日のパニック売りでつけた安値1321.50を上回っている。その後5月22日水曜までに、銀は2329と15%の反騰をみせ、金は1413まで回復した。これはジオコズミックな重要変化ゾーン内で異市場間強気ダイバージェンスが創出されたことになる。そこで私達は、これが果たして維持されるか、そして、1999年8月と2001年4月に1オンスあたり250で示現したダブルボトムを起点とする強気相場において、両方の貴金属が新しい上昇行程に入るのかどうか、その成り行きを見守るつもりだ。私としては、土星と冥王星がそのサイクルのウェイニングフェイズ(2001年のオポジション~2020年のコンジャンクションまで)にある間、その殆どの期間は商品 — 特に貴金属 — の強気相場が続くと信じている。
そして当然ながら、天王星・冥王星ワクシングスクエアの直下であり、トランシットの海王星がオバマ大統領出生図の月・冥王星スクエアを苦しめた先週も、スキャンダルは続いた。止むことは許されない。現在のように天王星と絡んで冥王星(特に今は政府を示す星座宮、山羊座に在泊中)が主要なハードアスペクトを形成する時は常に、大衆、そして報道機関(スキャンダルの一つで主役を演じている)さえも、全てが明るみに出るまで責任追及の手を緩めない。これまでのところ、海王星は多くの事実がおそらくは歪められ、操作されるか或いは存在しないものとされるだろうことを保証している。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
米国では月曜がメモリアル・デーで、この日は祖国を護るために命を捧げた人々の栄誉を米国民が称える祝日だ。
5月26日の日曜、太陽は海王星にワクシングスクエアを形成。これは強力なレベル1のジオコズミック・サインだ。レベル1のアスペクトは、米国株指数におけるプライマリーサイクルまたはより長期のサイクルとの間に最強の相互関連性を持っている。この特別なシグナルは歴史的にみて、前後10取引日の内に83%の確率でプライマリーサイクルと一致する。28日火曜には、金星が木星に対して非常に調和的なコンジャンクションとなる。これは「豊かさの法則」として知られている日だ。一部のアストロロジャーはクライエントに、近い将来首尾良く叶えたいと思うことをこの日に瞑想したりビジュアライズすることを薦めるだろう。このアスペクトはまた、財政・金融及び社会的な事柄に関する好ましいニュースや決定と同期しやすい。しかしながら、プライマリーサイクルの完成に関して言えば、これ単体では単にレベル3という弱いジオコズミック・サインに過ぎない。
これから6月中旬までに展開する非常に重要なメジャー・アスペクトと株式市場との相互関連性の詳細については、先週のコラムを参照していただきたい。
≪ 長期的考察 ≫
6月15~17日に開催されるMMAマーケットタイミング・アカデミー(MMTA)の準備に時間がとられるため、今後3週間、当コラムでは≪長期的考察≫を割愛させていただく。
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2013年5月27日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の * は翻訳者によるものです)
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≪ 先週をふり返って ≫
先週の月曜5月20日に起きた3回目の天王星・冥王星ワクシングスクエアは、米国史上最も破滅的な竜巻の一つをもたらした。オクラホマ州を襲った痛烈な自然災害によって、50人以上の死者が出たのだ。天王星は強風と激しい雷雨、そしてハリケーンと地震に関連している。冥王星は生命を脅かす事象を支配する。スクエアはアストロロジーにおいて、厳しいアスペクトだと考えられている。このアスペクトはあと4回(全7回中)の形成を残しており、次回は11月1日だ。今回のように大規模な事象がアスペクトの正確な形成日に起きるというのは稀なことだ。こうした原理に沿って発生する重大事はより多くの場合、正確なアスペクト形成日の前後3週間以内に起きてくる。
天王星・冥王星スクエアはまた、FRBの量的緩和策に関する将来の方向性が大方の予想より早めに転換する話と同期した。先週、FOMCの一部の参加者達が、長期国債と不動産担保証券(MBS)の月ごとの購入を含む現行の量的緩和策について、近々ペースダウンし始める可能性を示唆したのだ。かねてからバーナンキ議長はこの政策が2015年まで続くと発表していた。5月22日水曜に発表されたの驚きの報告によって、世界の株式市場は暴落した。この日はまた、トランシットの火星がニューヨーク証券取引所設立図にみられる水星・冥王星スクエアのうち水星にコンジャンクトした日でもあった。先週のコラムでも述べたように、『NYSEのチャートもまた5月21日~28日に強調される。火星がNYSE設立図の太陽・水星コンジャンクションにコンジャンクトし、同時に設立図の冥王星とはスクエアを形成するからだ。このトランシットは、米国株式市場における急落とは非常に高い相関関係を持っている。ただしかなり短期の下落となるかもしれないのだが』。
金と銀も同様に、先週は非常にエキサイティングなパフォーマンスをみせた。天王星・冥王星ワクシングスクエア形成の当日となる月曜朝の寄付前までに、銀は海外市場の取引で大きく売られ、数年ぶりの新安値2025まで下落した。金もまた急落して安値1336をつけたが、これは4月16日のパニック売りでつけた安値1321.50を上回っている。その後5月22日水曜までに、銀は2329と15%の反騰をみせ、金は1413まで回復した。これはジオコズミックな重要変化ゾーン内で異市場間強気ダイバージェンスが創出されたことになる。そこで私達は、これが果たして維持されるか、そして、1999年8月と2001年4月に1オンスあたり250で示現したダブルボトムを起点とする強気相場において、両方の貴金属が新しい上昇行程に入るのかどうか、その成り行きを見守るつもりだ。私としては、土星と冥王星がそのサイクルのウェイニングフェイズ(2001年のオポジション~2020年のコンジャンクションまで)にある間、その殆どの期間は商品 — 特に貴金属 — の強気相場が続くと信じている。
そして当然ながら、天王星・冥王星ワクシングスクエアの直下であり、トランシットの海王星がオバマ大統領出生図の月・冥王星スクエアを苦しめた先週も、スキャンダルは続いた。止むことは許されない。現在のように天王星と絡んで冥王星(特に今は政府を示す星座宮、山羊座に在泊中)が主要なハードアスペクトを形成する時は常に、大衆、そして報道機関(スキャンダルの一つで主役を演じている)さえも、全てが明るみに出るまで責任追及の手を緩めない。これまでのところ、海王星は多くの事実がおそらくは歪められ、操作されるか或いは存在しないものとされるだろうことを保証している。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
米国では月曜がメモリアル・デーで、この日は祖国を護るために命を捧げた人々の栄誉を米国民が称える祝日だ。
5月26日の日曜、太陽は海王星にワクシングスクエアを形成。これは強力なレベル1のジオコズミック・サインだ。レベル1のアスペクトは、米国株指数におけるプライマリーサイクルまたはより長期のサイクルとの間に最強の相互関連性を持っている。この特別なシグナルは歴史的にみて、前後10取引日の内に83%の確率でプライマリーサイクルと一致する。28日火曜には、金星が木星に対して非常に調和的なコンジャンクションとなる。これは「豊かさの法則」として知られている日だ。一部のアストロロジャーはクライエントに、近い将来首尾良く叶えたいと思うことをこの日に瞑想したりビジュアライズすることを薦めるだろう。このアスペクトはまた、財政・金融及び社会的な事柄に関する好ましいニュースや決定と同期しやすい。しかしながら、プライマリーサイクルの完成に関して言えば、これ単体では単にレベル3という弱いジオコズミック・サインに過ぎない。
これから6月中旬までに展開する非常に重要なメジャー・アスペクトと株式市場との相互関連性の詳細については、先週のコラムを参照していただきたい。
≪ 長期的考察 ≫
6月15~17日に開催されるMMAマーケットタイミング・アカデミー(MMTA)の準備に時間がとられるため、今後3週間、当コラムでは≪長期的考察≫を割愛させていただく。
訳文ここまで
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May 24, 2013
●5/25の満月・月食 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
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満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。
【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで 5月25日13:45前後、北海道周辺で13:50前後、関西方面は13:24前後(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で12:56前後に 射手座4°08’で満月・月食となります。
*今回のベースとなる新月のテーマについてはココをご覧ください。
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サビアン・シンボルによる【満月のテーマ】 5/25~6/8
*ここでは有名なデーン・ルディアー版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使いブレイン・ボヴィの解釈を参考にしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【月 射手座4°~5° + 太陽 双子座4°~5°】
"A little child learning to walk " + "Holly and mistletoe"
→「歩行を学ぶ小さな子供」 +「ヒイラギとヤドリギ」
↓
"An owl up in a tree" + "A radical magazine"
→ 「木の上の梟」 +「ラディカルな雑誌」
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★古いものから新しいものへ、何かが変わっていく
→★今在るものへの挑戦として起きるリズムの乱れ
→★革命的な精神の胎動
→★新しい挑戦に対する根の深い抵抗と狭量さを見る
→★確固とした基盤に基づく変革かノリに流された退行かを見分ける
→★古い思考法に守られて新しい方向性が発芽する
→★通俗的な思考に裏打ちされた過激性
→★古いものと新しいもののせめぎ合いにほの見える可笑しさ
→★足許をよく見ないことから来る錯覚の危険
→★平等/対等という理想にかいま見える厳然とした階層
→★自由であることに付随する責任を軽やかに受け入れる→ ・・・・
★エネルギーのポイント: 『変化』 『狭き門をくぐる』
今年の蝕祭、最後の半影月食がやってきます。この月食はサロス150シリーズ。そして、今回は新たに誕生する月食サロス・ファミリーの記念すべき一回目なんですね。 このシリーズはこの月蝕で始まり、その終焉ははるか33世紀。西暦3275年の6月30日だそうです。これから1262年もの間続いていくんですね。。。 この月食が終わるその時、わたし達人間はまだこの世界に居るかしら?
バーナデット・ブラディは食に関する研究の中で、『 各サロスシリーズが根底に抱えるテーマはその誕生の時に決まる』 と述べています。食の誕生を受胎の時だとすれば、今回の月食がたずさえる長い長い周期の「根底の雰囲気」を決めるのは、今を生きているわたし達ひとりひとりの精神だとも言えます。千年以上もの時の流れを、人類が生き延びていけるのかどうか? 未来は明るいのか? 日食と比べて付随的に扱われがちな月食、それも生まれたばかりで、地球上の誰も見ることさえ出来ない胎児のような食ですが…… それでもこれは未来志向のノースノード・イクリプス。想像さえつかない時の彼方の惑星史に今、ココから…地球の片隅に生きるひとりの「わたし」として参加出来る、これは稀有な機会です。だから、いつも以上に自分を、自分と繋がっている全体を、そのより良い未来を、大切に抱きしめるような気持ちで過ごせたらいいなと思っています。
それではざっとサビアン・シンボルをみてみましょう。 新月のポイントは 『突破と覚悟』 でした。これを基盤として、まず初めにとっていくシンボルは 『歩行を学ぶ小さな子供』 です。 この子はつかまり立ちを覚え、そしてまだおぼつかない足取りで歩きだそうとしています。好奇心に目をキラキラさせながら…。その危なっかしい姿をみると、周りの大人は思わず手助けをせずにはいられません。
ブレイン・ボヴィは、2本の足で立ち、歩き始めることを『人類にとって進化への決定的なフェイズ』であり、進化・発展の各エポックごとに、その時点での「革命」が存在すると指摘しています。
2本足で立つ状態はバランスがとれている状態です。けれどそこから歩き始めるには、まず最初に一瞬そのバランスを崩す必要があります。わたし達のこころ/精神も、ひとつの段階から次の段階へと成長するとき、一時的にバランスを崩し、葛藤や迷いの中で極端な考えに傾くことが少なくありません。それは古いもの・古い状態から、全く新しいもの・新しい状態に移行する際に、多かれ少なかれ、必ずくぐり抜けなければならない門だとも言えます。
これに対して太陽が位置するシンボルは 『ヒイラギとヤドリギ』 です。この二つの植物は樫の木によって結ばれています。ケルト文化では聖なる樫の木と共にこのヒイラギを、大いなる守護のエネルギーを持つ植物として用いていました。冬、ケルト部族にとって神聖な存在である賢者の樫の木が葉を落として裸になる季節.....そのとき、青々とした葉に赤い実をつけるヒイラギは、寒々と暗い世界に美をもたらすものと考えられたのだそうです。そしてヤドリギもまた神聖な植物であり、特に樫の木に宿ったヤドリギは、宿主の聖なる魂の顕示として扱われました。ここで樫の木は冬至 — 日照時間が一年で最も短く、そこから太陽が成長し始める日 — 太陽の新年を象徴する木であり、ヒイラギ・ヤドリギ・樫の木の三つ組みは古い年から新しい年へ、古い王から新しい王へと、「力」が移行していくさまを象徴するものとなっています。
よちよちと歩き始めた子供は、バランスを崩して今にも転んでしまいそうです。葛藤はわたし達を苦しめます。革命の萌芽は社会全体を揺るがせます。それでも、前に進むためにはどうしても一歩一歩、その危機を乗り越えていかねばなりません。太陽から注がれる、成熟した樫の木のエネルギー。成熟した大人は、月に示される子供を助け教えながら、やがては力を委譲して退くときが来るのを知っています。けれども子供は何処に行くかわからず、その動きはまだまだアテになりません。大人のやり方で導こうとしても、きっと手を振り払って転び、ついでに大事な置物まで落として割ってしまうかも? 大人はハラハラし、ときにはイライラして叱りたくなるけれど、先回りして支えようとしても子供はイヤイヤをします。歩行練習は果たして安全に進むでしょうか?
古く物慣れた感性と、新たに芽生えた可能性。わたし達のこころの中にもその二つは存在します。 その二重性の狭間で、わたし達は危機を経験し、それに立ち向かい、やがては交互にバランスをとることを覚え、新しい目標に向かって歩き始めます。社会もまたそんなわたし達をなぞるように、危機を迎え、紛糾し、破壊や反抗、反動と抑圧を体験しながら次の時代へと移り変わっていきます。わたし達が今という移行期を穏やかに乗り越えていくには、自分の足許をしっかりみつめ、周囲を見渡し、謙虚に、大胆に学んでいくこと。それが最初の挑戦となるのかもしれません。
さて、食のエネルギーは次のシンボル 『木の上のフクロウ』 をとっていきます。フクロウは智恵の女神、アテーナーの象徴なのだそう。目も眩むような高い樹木の上で、彼はあたりを睥睨しています。フクロウはとても敏捷で、その目は夜の闇をものともしません。その高みに羽を休めてくつろぎながら、ぐるっと首を回して大地の形状を知り、獲物の気配を感じ取ります。 彼が止まっている一本の枝は太い幹に連なり、その幹は大地に深く根をはっています。女神アテーナーにも擬せられるフクロウの真の智恵とは、長い時の流れに培われたもの。年月のもたらす多様な経験を、広大な視野を通してゆるぎなくまとめあげたものなのかもしれません。さぁその智恵をもって狙う獲物は、いったい何でしょう?
一方太陽がとっていくシンボルは『ラディカルな雑誌』です。ラディカルとは急進的、または過激な思想を意味します。保守とか革新とかいうけれど、そのどちらにもラディカルな思想は存在します。「全てを壊し新しくせよ!」 または 「堕落した現在を否定して古き善き時代に還れ!」 …それぞれの思想の根本原理に根ざし、それを極端に純化しフォーカスしていった結果、常識ではとても付いていけないような主義主張が叫ばれるようになります。この雑誌は月刊誌?それとも季刊でしょうか? いずれにしても、あるサイクルごとに過激な文面やグラフィックに彩られた雑誌が刊行されます。 読者達は何を求めてその雑誌を読むのでしょう?
ラディカルな雑誌は、それがどんなジャンルであろうと、現体制を舌鋒鋭く批判します。そして支配的立場にある者達を追い落とし、自分達の原理に基づいた思想・運動こそが絶対だと叫びます。その声高な論調は、共感を抱いて読むひとに一種の昂揚感を与えるでしょう。でも....その声は、本当に広い視野で「今」をとらえ、大地に根を張りながら未来を見据えて叫ぶ、魂の声なのでしょうか? それとも、大して深い考えもなくただ巷の欲求不満を拾い、そのはけ口として借り物の思想や言葉を連ね、ある事ない事取り混ぜて大言壮語しているだけなのでしょうか? 長い時を経て培われた智恵に裏付けられた、未来へのビジョンはあるでしょうか? そして、闇の中でも獲物の動きを見極める鋭敏な目を、 本物を聞き分ける鋭い耳を、わたし達は持っているでしょうか?
木の上のフクロウは、状況を変えたい!自分を変えたい!誰かを変えたい!と願う叫びに応えてターゲットを絞り、高枝から滑空し、鋭いかぎ爪で獲物をとらえるかもしれません。でも、もしその叫びが欺瞞や誤魔化しだったら? フクロウはその智恵の適切な使いどころを失い、虚しく宙を掻き風を起こしてホーッホーと鳴くかもしれません。英語でフクロウの鳴き声を意味する"hoot"には、もうひとつ、不満を表す叫び声、そして嘲りを秘めたヤジという意味があるそうです。
古い時代から新しい状況へ。古い精神から新しい息吹へ。さぁ、出発しよう!な〜んて、ことばにするのはとても簡単。。でも時代の変わり目、人生の変わり目の実相は、様々な闇をくぐり抜けていかねばならない、困難な道だと思います。それでも、何かが確実に、それも根底から変化しようとしているのを、わたし達は感じています。わたし達を取り巻く社会、世界、そして気象や大地の様相までも…。その流れ、その道筋を創ってきたのは、創っているのは、他ならぬ無数の「わたし」のこころと言葉と行為です。
カーディナル・スクエアが織りなす、この壮大な移行期。どこかの誰かが何かを変えて、その波が押し寄せて翻弄されるんじゃなく。 日常の自分自身こそがその変化の構成要因だということを今、こころに留めておきたいと思います。 自分がどう変わり、どんな人生を夢見て、どんな将来を見るのか…高い木に止まって広い森を見渡すフクロウの智恵を求め、魚座の海王星がもたらすありったけの想像力を使いながら、優しく目を凝らしていきたいと思います。 これからの自分達のために。 えっと、それから…はるかな時の彼方に存在するかもしれない、未来世紀の子供達のために……(^_^。
★アスペクトから少し…★
★牡羊座の天王星とクルースン・山羊座の冥王星・蟹座のヴェスタのTスクエアを大背景として….
もうお馴染みの天王星・冥王星ワクシングスクエアですが、今回は天王星に小惑星クルースンがタイトにコンジャンクトしています。クルースンという名は、古代ケルトの一部族からとられたのだとか。この小惑星はまるで地球にまとわりつくような特異な軌道でも有名ですが、リン・コイナーはその原理を 『自らのルーツを探ることによって体験する内的な変革』 と読み解いています。この"ルーツ"は祖先から受け継がれてきた血の流れを指しますが、ひとによっては志向や思想のルーツだったり、霊的なルーツを指したりもするようです。わたし自身も、ネイタルやトランシットのクルースンが強力なコンジャンクションを形成したときは、子供のころからずっと会うこともなかった親戚と再会したり、自分の思考がどこから来るのかについて再発見したりと、"ルーツ"にハイライトが当たるような体験をしました。
牡羊座の天王星・山羊座の冥王星、そして蟹座のヴェスタと牡羊座のクルースン。この組み合わせは光と影、両方の側面を持っています。影からみれば、自分のルーツ(血族・民族・社会・思想・信条)と一体化し、その正当性を確固としたものにするために他の全てを否定してかかるような狭量さを持ち、敵とみなした相手を倒すためなら犠牲もいとわない、というエネルギーになります。
そして光の側面は、他のひと達のルーツを尊重し、その違いを認め、共存の道を共に探ること。自分が根ざす深い感性を大切に、主張するべきことは臆さず、でも誠意をもって互いに高い見地から全体に献身していくこと。。これって理想主義的に聞こえるかな…
どちらかというと現実主義のわたしは 「そんなん、ほんとに出来るんだろうか?だって人間てそこまで大きくないし…」なんてちょっぴり思ったりします。 それに、実際には光と影のちょうど中間くらいに立ち止まったまま、どちらにも突出出来ないっていうのが殆どのわたし達。でも、少なくとも、理想をどこかに抱き、少しでもこころがけていくこと無しには、今のカオスを突き抜けていく道なんか無いのかもしれません。月食時、天高く運行するヴェスタは、神殿にその身を捧げて熱誠の炎を守る乙女達の女神です。彼女は思いも寄らない運命の犠牲者として顕現することもあれば、理想に献身する火のフォースとして立ち現れることもあります。彼女の力をどう使うか。それは、やはりわたし達が何を意図し、どんな選択をするかにかかっているのではないでしょうか。
★ 今回の月食は双子座 — 射手座軸の食。それに魚座の海王星がTスクエア、対向の乙女座にはいまだにオルクスが在泊してグランドスクエアに。双子座在泊の水星・金星・ブラックムーン・リリス(&木星)のコンジャンクション、そして射手座在泊のフォルス・イクシオンのコンジャンクションを入れて、オブセッション・ラダー(ブリッジ)が成立。全体的に不安定で、落ち着きたくてもなかなか落ち着けない・・・って感じのチャートかな(^_^;
この月食は東京ローカル図では3室で起きます。双子座精神が持つ水平軸と射手座精神が持つ垂直軸がぐるっと入れ替わった感じ。高みに昇ろうとして水平に拡大していく精神は、感じとったことを身近な環境で表現していく必要を感じます。それはともすると、自分の感覚・世界観を、際限なく言葉にして発していこうとする衝動となって現れるかもしれません。 どちらかというとコミュニケーションというよりは、話すことで安定を図ろうとするような感じです。
この月食にそれぞれTスクエアとなる海王星とオルクス。魚座の海王星は、もともとビジョンや理想に献身したり、自己犠牲の精神を発揮する潜在力を持っています。けれど月食とオルクスとのハードアスペクトの下では、無意識世界からヌッと立ち上ってくる根深い恐怖心に刺激されがち。。。 いったいこれからどうなっちゃうんだろう....? そうなると海王星は幻を見始めます。踏ん張って今・ココに居続けることが出来ず、お酒やその他、そのひとなりの逃避行動へとズルズル流されたり、自分の正当性を裏付けるための誤魔化しや小さなウソが口をついて出やすいエネルギーになります。一方、オルクスにはミニ・冥王星とでも言うべき性質があり、自分が属する部族や血族的な感覚、同じ"種"としての「掟」や社会ルールを破るような行為を罰したいと感じます。
また、金星・水星それにブラックムーン・リリスのトリオは、自分や他のひと達が発するその言葉が "今の流れ" に対して適切でスムーズで、人間関係を円滑にするためにバランスが取れているか? をチェックするような感じ。その裏には、様々な性格を持ち、様々な事情を抱えた個人の集まりや、多様な民族・文化の相違を効率良く取りまとめていこうとする高度な目的も存在しています。でも、これに木星のゼウスちっくなエネルギーがミックスされると、「自分の観点こそが調和なんだもんね!絶対!」なんて独善的な気分が生まれる可能性もあります。
それに加えて、このグループには牡羊座のエリスがセクスタイルで関与中。エリスもB.M.リリスも、ダークな女神達です。一筋縄ではいきません。 もし自分の中に、相手の中に、または状況の内にあらかじめ不和の"種"があれば、それを増幅してきます。このエネルギーは折りに触れて、今までのウソや誤魔化しを白日のもとに曝そうとする意識に変換されそう…。これに射手座のアラクネも絡んでいるので、いったん事が起きればネットワークを介してその影響が拡がっていくケースも考えられます。 一方、相変わらず射手座でペアを組むフォルスとイクシオン組は、大言壮語や 「モラルがどうしたオレ様一番!」 的な心理や言動、蓄積したエネルギーの突然浮上、そしてそんな心理のウィルス的伝播を司っています。
影の側面をみれば、これは個人的にも社会的にも燃え上がる報復精神。ダークな女神の大ボス格、恒星アルゴル(メドゥーサ)とコンジャンクトする火星も、離れたところからそんなこころの動きに力を与えていそうです。新月・日食からこの月食まで、増大してきたエネルギーの流れの中にも、十分にこんな動きが見られたのではないでしょうか。
無責任な情報で多くのひとが動いたり、奇妙な出来事が持ち上がったり。 今まで水面下に隠れていたストーリーのベールが剥がれて見たくもない現実と直面したり....そんな中で夢や希望、理想が失望に変わったり……。 もしわたし達がそんな感覚を味わうとしたら、それは皆、アスペクトがもたらす惑星エネルギーの影が現実化されて起きてくること。 でも、それを反転させていくことだって出来るはずです。 魚座の海王星とトラインを結ぶ蠍座の土星は今回、ペルセフォネーとぴたりコンジャンクト中。 ペルセフォネーは冥界のザクロの実を食べました。それは自ら運命を選ぶことであり、一年の半分を光の下で母の良き娘として過ごし、半分をダークな冥界の女王として過ごす、二つの役割を受け入れることでした。この神話は、彼女が運命にもてあそばれる弱い乙女ではなく、自立したひとりの女として成長する道を選んだことを暗示しています。
蠍座の土星は重荷やブロックというコワモテの側面ばかりではありません。成長し、受けとめ、自分の足場を確かなものにしていく力にもなってくれます。ここでは、自分という存在の価値を誰よりもまず自分の中にしっかり認めること。そして自分の足許を固め、一見ダークに見える状況からも逃げずにその場で出来るベストの選択をしていくことを促されます。けっして状況に流されないこと、踏みとどまること。 この土星は、他のひと達と共に助け合いながら、芯のところで自己充足していく道、依存しあうことのない道を行けと示唆しています。もしかするとこれは、明るく自由な"向こう側"にたどり着くために、一度はどうしてもくぐり抜けなくてはならない門、渡らなくてはならない橋なのかもしれません。
ペルセフォネー、ブラックムーン・リリス、エリス、そして恒星アルゴルの傍らでペアを組むパラス・アテーナーと小惑星リリス。前回の日食で矢面に立ったセレスから聖なる光の小枝を受けて、この月食では彼女達が背面に立ち、ヨチヨチと歩むわたし達の後ろ姿をみつめています。 あらゆる物事の水面下に潜むダークな女神達のエネルギーを受けとめて.....本当の精神的独り立ちを果たすために、その力をめいっぱい使えるよう、意図してみたらどうかな...? 彼女達はやがて、ゆるぎない自信や純粋な笑いの境地をたずさえてわたし達の内宇宙を訪れ、フフッと微笑みかけてくれそうな気がします。。。
6月に入るにつれて、徐々に、この蝕祭が創り出した強烈で奇妙で爆発的な雰囲気は緩んでくるかもしれません。半ばも過ぎれば多くの惑星達が蟹座に集合し、もう一度「真の優しさ」とは何か?「赦し、溶け合う」とはどんなことか?を問いかける、この夏の「水の大三角」の下地が出来てくるのではないかと思います。その感性と感情のエネルギーをどう使うかは、今、ココを生きる、この瞬間のわたし達が方向付ける....この月食に、そう意図してみたら?
だから今は、双子座の月食期がもたらす思考の乱反射に翻弄されることなく、優しさと想像力を使って誠実なコミュニケ-ションを....ちょっぴり.....こころがけていきたいと思います(^_^;。
have a great trek!!!★
hiyoka.(^_^)
満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。
【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで 5月25日13:45前後、北海道周辺で13:50前後、関西方面は13:24前後(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で12:56前後に 射手座4°08’で満月・月食となります。
*今回のベースとなる新月のテーマについてはココをご覧ください。
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サビアン・シンボルによる【満月のテーマ】 5/25~6/8
*ここでは有名なデーン・ルディアー版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使いブレイン・ボヴィの解釈を参考にしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【月 射手座4°~5° + 太陽 双子座4°~5°】
"A little child learning to walk " + "Holly and mistletoe"
→「歩行を学ぶ小さな子供」 +「ヒイラギとヤドリギ」
↓
"An owl up in a tree" + "A radical magazine"
→ 「木の上の梟」 +「ラディカルな雑誌」
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★古いものから新しいものへ、何かが変わっていく
→★今在るものへの挑戦として起きるリズムの乱れ
→★革命的な精神の胎動
→★新しい挑戦に対する根の深い抵抗と狭量さを見る
→★確固とした基盤に基づく変革かノリに流された退行かを見分ける
→★古い思考法に守られて新しい方向性が発芽する
→★通俗的な思考に裏打ちされた過激性
→★古いものと新しいもののせめぎ合いにほの見える可笑しさ
→★足許をよく見ないことから来る錯覚の危険
→★平等/対等という理想にかいま見える厳然とした階層
→★自由であることに付随する責任を軽やかに受け入れる→ ・・・・
★エネルギーのポイント: 『変化』 『狭き門をくぐる』
今年の蝕祭、最後の半影月食がやってきます。この月食はサロス150シリーズ。そして、今回は新たに誕生する月食サロス・ファミリーの記念すべき一回目なんですね。 このシリーズはこの月蝕で始まり、その終焉ははるか33世紀。西暦3275年の6月30日だそうです。これから1262年もの間続いていくんですね。。。 この月食が終わるその時、わたし達人間はまだこの世界に居るかしら?
バーナデット・ブラディは食に関する研究の中で、『 各サロスシリーズが根底に抱えるテーマはその誕生の時に決まる』 と述べています。食の誕生を受胎の時だとすれば、今回の月食がたずさえる長い長い周期の「根底の雰囲気」を決めるのは、今を生きているわたし達ひとりひとりの精神だとも言えます。千年以上もの時の流れを、人類が生き延びていけるのかどうか? 未来は明るいのか? 日食と比べて付随的に扱われがちな月食、それも生まれたばかりで、地球上の誰も見ることさえ出来ない胎児のような食ですが…… それでもこれは未来志向のノースノード・イクリプス。想像さえつかない時の彼方の惑星史に今、ココから…地球の片隅に生きるひとりの「わたし」として参加出来る、これは稀有な機会です。だから、いつも以上に自分を、自分と繋がっている全体を、そのより良い未来を、大切に抱きしめるような気持ちで過ごせたらいいなと思っています。
それではざっとサビアン・シンボルをみてみましょう。 新月のポイントは 『突破と覚悟』 でした。これを基盤として、まず初めにとっていくシンボルは 『歩行を学ぶ小さな子供』 です。 この子はつかまり立ちを覚え、そしてまだおぼつかない足取りで歩きだそうとしています。好奇心に目をキラキラさせながら…。その危なっかしい姿をみると、周りの大人は思わず手助けをせずにはいられません。
ブレイン・ボヴィは、2本の足で立ち、歩き始めることを『人類にとって進化への決定的なフェイズ』であり、進化・発展の各エポックごとに、その時点での「革命」が存在すると指摘しています。
2本足で立つ状態はバランスがとれている状態です。けれどそこから歩き始めるには、まず最初に一瞬そのバランスを崩す必要があります。わたし達のこころ/精神も、ひとつの段階から次の段階へと成長するとき、一時的にバランスを崩し、葛藤や迷いの中で極端な考えに傾くことが少なくありません。それは古いもの・古い状態から、全く新しいもの・新しい状態に移行する際に、多かれ少なかれ、必ずくぐり抜けなければならない門だとも言えます。
これに対して太陽が位置するシンボルは 『ヒイラギとヤドリギ』 です。この二つの植物は樫の木によって結ばれています。ケルト文化では聖なる樫の木と共にこのヒイラギを、大いなる守護のエネルギーを持つ植物として用いていました。冬、ケルト部族にとって神聖な存在である賢者の樫の木が葉を落として裸になる季節.....そのとき、青々とした葉に赤い実をつけるヒイラギは、寒々と暗い世界に美をもたらすものと考えられたのだそうです。そしてヤドリギもまた神聖な植物であり、特に樫の木に宿ったヤドリギは、宿主の聖なる魂の顕示として扱われました。ここで樫の木は冬至 — 日照時間が一年で最も短く、そこから太陽が成長し始める日 — 太陽の新年を象徴する木であり、ヒイラギ・ヤドリギ・樫の木の三つ組みは古い年から新しい年へ、古い王から新しい王へと、「力」が移行していくさまを象徴するものとなっています。
よちよちと歩き始めた子供は、バランスを崩して今にも転んでしまいそうです。葛藤はわたし達を苦しめます。革命の萌芽は社会全体を揺るがせます。それでも、前に進むためにはどうしても一歩一歩、その危機を乗り越えていかねばなりません。太陽から注がれる、成熟した樫の木のエネルギー。成熟した大人は、月に示される子供を助け教えながら、やがては力を委譲して退くときが来るのを知っています。けれども子供は何処に行くかわからず、その動きはまだまだアテになりません。大人のやり方で導こうとしても、きっと手を振り払って転び、ついでに大事な置物まで落として割ってしまうかも? 大人はハラハラし、ときにはイライラして叱りたくなるけれど、先回りして支えようとしても子供はイヤイヤをします。歩行練習は果たして安全に進むでしょうか?
古く物慣れた感性と、新たに芽生えた可能性。わたし達のこころの中にもその二つは存在します。 その二重性の狭間で、わたし達は危機を経験し、それに立ち向かい、やがては交互にバランスをとることを覚え、新しい目標に向かって歩き始めます。社会もまたそんなわたし達をなぞるように、危機を迎え、紛糾し、破壊や反抗、反動と抑圧を体験しながら次の時代へと移り変わっていきます。わたし達が今という移行期を穏やかに乗り越えていくには、自分の足許をしっかりみつめ、周囲を見渡し、謙虚に、大胆に学んでいくこと。それが最初の挑戦となるのかもしれません。
さて、食のエネルギーは次のシンボル 『木の上のフクロウ』 をとっていきます。フクロウは智恵の女神、アテーナーの象徴なのだそう。目も眩むような高い樹木の上で、彼はあたりを睥睨しています。フクロウはとても敏捷で、その目は夜の闇をものともしません。その高みに羽を休めてくつろぎながら、ぐるっと首を回して大地の形状を知り、獲物の気配を感じ取ります。 彼が止まっている一本の枝は太い幹に連なり、その幹は大地に深く根をはっています。女神アテーナーにも擬せられるフクロウの真の智恵とは、長い時の流れに培われたもの。年月のもたらす多様な経験を、広大な視野を通してゆるぎなくまとめあげたものなのかもしれません。さぁその智恵をもって狙う獲物は、いったい何でしょう?
一方太陽がとっていくシンボルは『ラディカルな雑誌』です。ラディカルとは急進的、または過激な思想を意味します。保守とか革新とかいうけれど、そのどちらにもラディカルな思想は存在します。「全てを壊し新しくせよ!」 または 「堕落した現在を否定して古き善き時代に還れ!」 …それぞれの思想の根本原理に根ざし、それを極端に純化しフォーカスしていった結果、常識ではとても付いていけないような主義主張が叫ばれるようになります。この雑誌は月刊誌?それとも季刊でしょうか? いずれにしても、あるサイクルごとに過激な文面やグラフィックに彩られた雑誌が刊行されます。 読者達は何を求めてその雑誌を読むのでしょう?
ラディカルな雑誌は、それがどんなジャンルであろうと、現体制を舌鋒鋭く批判します。そして支配的立場にある者達を追い落とし、自分達の原理に基づいた思想・運動こそが絶対だと叫びます。その声高な論調は、共感を抱いて読むひとに一種の昂揚感を与えるでしょう。でも....その声は、本当に広い視野で「今」をとらえ、大地に根を張りながら未来を見据えて叫ぶ、魂の声なのでしょうか? それとも、大して深い考えもなくただ巷の欲求不満を拾い、そのはけ口として借り物の思想や言葉を連ね、ある事ない事取り混ぜて大言壮語しているだけなのでしょうか? 長い時を経て培われた智恵に裏付けられた、未来へのビジョンはあるでしょうか? そして、闇の中でも獲物の動きを見極める鋭敏な目を、 本物を聞き分ける鋭い耳を、わたし達は持っているでしょうか?
木の上のフクロウは、状況を変えたい!自分を変えたい!誰かを変えたい!と願う叫びに応えてターゲットを絞り、高枝から滑空し、鋭いかぎ爪で獲物をとらえるかもしれません。でも、もしその叫びが欺瞞や誤魔化しだったら? フクロウはその智恵の適切な使いどころを失い、虚しく宙を掻き風を起こしてホーッホーと鳴くかもしれません。英語でフクロウの鳴き声を意味する"hoot"には、もうひとつ、不満を表す叫び声、そして嘲りを秘めたヤジという意味があるそうです。
古い時代から新しい状況へ。古い精神から新しい息吹へ。さぁ、出発しよう!な〜んて、ことばにするのはとても簡単。。でも時代の変わり目、人生の変わり目の実相は、様々な闇をくぐり抜けていかねばならない、困難な道だと思います。それでも、何かが確実に、それも根底から変化しようとしているのを、わたし達は感じています。わたし達を取り巻く社会、世界、そして気象や大地の様相までも…。その流れ、その道筋を創ってきたのは、創っているのは、他ならぬ無数の「わたし」のこころと言葉と行為です。
カーディナル・スクエアが織りなす、この壮大な移行期。どこかの誰かが何かを変えて、その波が押し寄せて翻弄されるんじゃなく。 日常の自分自身こそがその変化の構成要因だということを今、こころに留めておきたいと思います。 自分がどう変わり、どんな人生を夢見て、どんな将来を見るのか…高い木に止まって広い森を見渡すフクロウの智恵を求め、魚座の海王星がもたらすありったけの想像力を使いながら、優しく目を凝らしていきたいと思います。 これからの自分達のために。 えっと、それから…はるかな時の彼方に存在するかもしれない、未来世紀の子供達のために……(^_^。
★アスペクトから少し…★
★牡羊座の天王星とクルースン・山羊座の冥王星・蟹座のヴェスタのTスクエアを大背景として….
もうお馴染みの天王星・冥王星ワクシングスクエアですが、今回は天王星に小惑星クルースンがタイトにコンジャンクトしています。クルースンという名は、古代ケルトの一部族からとられたのだとか。この小惑星はまるで地球にまとわりつくような特異な軌道でも有名ですが、リン・コイナーはその原理を 『自らのルーツを探ることによって体験する内的な変革』 と読み解いています。この"ルーツ"は祖先から受け継がれてきた血の流れを指しますが、ひとによっては志向や思想のルーツだったり、霊的なルーツを指したりもするようです。わたし自身も、ネイタルやトランシットのクルースンが強力なコンジャンクションを形成したときは、子供のころからずっと会うこともなかった親戚と再会したり、自分の思考がどこから来るのかについて再発見したりと、"ルーツ"にハイライトが当たるような体験をしました。
牡羊座の天王星・山羊座の冥王星、そして蟹座のヴェスタと牡羊座のクルースン。この組み合わせは光と影、両方の側面を持っています。影からみれば、自分のルーツ(血族・民族・社会・思想・信条)と一体化し、その正当性を確固としたものにするために他の全てを否定してかかるような狭量さを持ち、敵とみなした相手を倒すためなら犠牲もいとわない、というエネルギーになります。
そして光の側面は、他のひと達のルーツを尊重し、その違いを認め、共存の道を共に探ること。自分が根ざす深い感性を大切に、主張するべきことは臆さず、でも誠意をもって互いに高い見地から全体に献身していくこと。。これって理想主義的に聞こえるかな…
どちらかというと現実主義のわたしは 「そんなん、ほんとに出来るんだろうか?だって人間てそこまで大きくないし…」なんてちょっぴり思ったりします。 それに、実際には光と影のちょうど中間くらいに立ち止まったまま、どちらにも突出出来ないっていうのが殆どのわたし達。でも、少なくとも、理想をどこかに抱き、少しでもこころがけていくこと無しには、今のカオスを突き抜けていく道なんか無いのかもしれません。月食時、天高く運行するヴェスタは、神殿にその身を捧げて熱誠の炎を守る乙女達の女神です。彼女は思いも寄らない運命の犠牲者として顕現することもあれば、理想に献身する火のフォースとして立ち現れることもあります。彼女の力をどう使うか。それは、やはりわたし達が何を意図し、どんな選択をするかにかかっているのではないでしょうか。
★ 今回の月食は双子座 — 射手座軸の食。それに魚座の海王星がTスクエア、対向の乙女座にはいまだにオルクスが在泊してグランドスクエアに。双子座在泊の水星・金星・ブラックムーン・リリス(&木星)のコンジャンクション、そして射手座在泊のフォルス・イクシオンのコンジャンクションを入れて、オブセッション・ラダー(ブリッジ)が成立。全体的に不安定で、落ち着きたくてもなかなか落ち着けない・・・って感じのチャートかな(^_^;
この月食は東京ローカル図では3室で起きます。双子座精神が持つ水平軸と射手座精神が持つ垂直軸がぐるっと入れ替わった感じ。高みに昇ろうとして水平に拡大していく精神は、感じとったことを身近な環境で表現していく必要を感じます。それはともすると、自分の感覚・世界観を、際限なく言葉にして発していこうとする衝動となって現れるかもしれません。 どちらかというとコミュニケーションというよりは、話すことで安定を図ろうとするような感じです。
この月食にそれぞれTスクエアとなる海王星とオルクス。魚座の海王星は、もともとビジョンや理想に献身したり、自己犠牲の精神を発揮する潜在力を持っています。けれど月食とオルクスとのハードアスペクトの下では、無意識世界からヌッと立ち上ってくる根深い恐怖心に刺激されがち。。。 いったいこれからどうなっちゃうんだろう....? そうなると海王星は幻を見始めます。踏ん張って今・ココに居続けることが出来ず、お酒やその他、そのひとなりの逃避行動へとズルズル流されたり、自分の正当性を裏付けるための誤魔化しや小さなウソが口をついて出やすいエネルギーになります。一方、オルクスにはミニ・冥王星とでも言うべき性質があり、自分が属する部族や血族的な感覚、同じ"種"としての「掟」や社会ルールを破るような行為を罰したいと感じます。
また、金星・水星それにブラックムーン・リリスのトリオは、自分や他のひと達が発するその言葉が "今の流れ" に対して適切でスムーズで、人間関係を円滑にするためにバランスが取れているか? をチェックするような感じ。その裏には、様々な性格を持ち、様々な事情を抱えた個人の集まりや、多様な民族・文化の相違を効率良く取りまとめていこうとする高度な目的も存在しています。でも、これに木星のゼウスちっくなエネルギーがミックスされると、「自分の観点こそが調和なんだもんね!絶対!」なんて独善的な気分が生まれる可能性もあります。
それに加えて、このグループには牡羊座のエリスがセクスタイルで関与中。エリスもB.M.リリスも、ダークな女神達です。一筋縄ではいきません。 もし自分の中に、相手の中に、または状況の内にあらかじめ不和の"種"があれば、それを増幅してきます。このエネルギーは折りに触れて、今までのウソや誤魔化しを白日のもとに曝そうとする意識に変換されそう…。これに射手座のアラクネも絡んでいるので、いったん事が起きればネットワークを介してその影響が拡がっていくケースも考えられます。 一方、相変わらず射手座でペアを組むフォルスとイクシオン組は、大言壮語や 「モラルがどうしたオレ様一番!」 的な心理や言動、蓄積したエネルギーの突然浮上、そしてそんな心理のウィルス的伝播を司っています。
影の側面をみれば、これは個人的にも社会的にも燃え上がる報復精神。ダークな女神の大ボス格、恒星アルゴル(メドゥーサ)とコンジャンクトする火星も、離れたところからそんなこころの動きに力を与えていそうです。新月・日食からこの月食まで、増大してきたエネルギーの流れの中にも、十分にこんな動きが見られたのではないでしょうか。
無責任な情報で多くのひとが動いたり、奇妙な出来事が持ち上がったり。 今まで水面下に隠れていたストーリーのベールが剥がれて見たくもない現実と直面したり....そんな中で夢や希望、理想が失望に変わったり……。 もしわたし達がそんな感覚を味わうとしたら、それは皆、アスペクトがもたらす惑星エネルギーの影が現実化されて起きてくること。 でも、それを反転させていくことだって出来るはずです。 魚座の海王星とトラインを結ぶ蠍座の土星は今回、ペルセフォネーとぴたりコンジャンクト中。 ペルセフォネーは冥界のザクロの実を食べました。それは自ら運命を選ぶことであり、一年の半分を光の下で母の良き娘として過ごし、半分をダークな冥界の女王として過ごす、二つの役割を受け入れることでした。この神話は、彼女が運命にもてあそばれる弱い乙女ではなく、自立したひとりの女として成長する道を選んだことを暗示しています。
蠍座の土星は重荷やブロックというコワモテの側面ばかりではありません。成長し、受けとめ、自分の足場を確かなものにしていく力にもなってくれます。ここでは、自分という存在の価値を誰よりもまず自分の中にしっかり認めること。そして自分の足許を固め、一見ダークに見える状況からも逃げずにその場で出来るベストの選択をしていくことを促されます。けっして状況に流されないこと、踏みとどまること。 この土星は、他のひと達と共に助け合いながら、芯のところで自己充足していく道、依存しあうことのない道を行けと示唆しています。もしかするとこれは、明るく自由な"向こう側"にたどり着くために、一度はどうしてもくぐり抜けなくてはならない門、渡らなくてはならない橋なのかもしれません。
ペルセフォネー、ブラックムーン・リリス、エリス、そして恒星アルゴルの傍らでペアを組むパラス・アテーナーと小惑星リリス。前回の日食で矢面に立ったセレスから聖なる光の小枝を受けて、この月食では彼女達が背面に立ち、ヨチヨチと歩むわたし達の後ろ姿をみつめています。 あらゆる物事の水面下に潜むダークな女神達のエネルギーを受けとめて.....本当の精神的独り立ちを果たすために、その力をめいっぱい使えるよう、意図してみたらどうかな...? 彼女達はやがて、ゆるぎない自信や純粋な笑いの境地をたずさえてわたし達の内宇宙を訪れ、フフッと微笑みかけてくれそうな気がします。。。
6月に入るにつれて、徐々に、この蝕祭が創り出した強烈で奇妙で爆発的な雰囲気は緩んでくるかもしれません。半ばも過ぎれば多くの惑星達が蟹座に集合し、もう一度「真の優しさ」とは何か?「赦し、溶け合う」とはどんなことか?を問いかける、この夏の「水の大三角」の下地が出来てくるのではないかと思います。その感性と感情のエネルギーをどう使うかは、今、ココを生きる、この瞬間のわたし達が方向付ける....この月食に、そう意図してみたら?
だから今は、双子座の月食期がもたらす思考の乱反射に翻弄されることなく、優しさと想像力を使って誠実なコミュニケ-ションを....ちょっぴり.....こころがけていきたいと思います(^_^;。
have a great trek!!!★
hiyoka.(^_^)
May 19, 2013
レイモンド・メリマン 週間コメント5/20 【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2013年5月20日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の * は翻訳者によるものです)
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※5/21 ≪先週を振り返って ≫4ブロックめ 金と銀について、「ここで反転するのか、それとも今週に」を「ここで反転するのか、それとも来週に」に訂正しました。m(_"_)m
≪ 先週を振り返って ≫
世界がこの月曜、5月20日に起きる天王星・冥王星のワクシングスクエアシリーズの3回目に向かって疾走していくにつれて、この惑星ではあらゆる株式指数が — 米ドルと共に — 騰がっている。その一方で金、銀、そして米ドル以外の通貨は急落している。
先週の市場には、強力な天王星のシグナルが存在する時に起きやすい2タイプの市場動向が最前線に立ち現れた。第1のタイプの動向は突然のシャープなトレンド反転で、通常は3取引日の内に起きる。これは大抵の場合、政治や政府関連、または自然による災厄(あるいは人災)といった領域における突然のショックが世界を覆う事象と同期する。市場動向の第2のタイプは、天王星のシグナルが強烈な時期の周辺にしばしばみられるもので、一般的に「ブレークアウト」と呼ばれるものだ。天王星は境界線など一切気にしない。それは破られるために存在する挑戦なのだ。だから多くの場合、金融市場において史上、または数年ぶりの最高値か最安値の取引がなされている時、これらの高値・安値をより高くまたはより安く"ブレークアウト"し、その過程であちこちに興奮を巻き起こしていく。
私達が先週目撃したように、世界の多くの株式市場が抵抗線を破って史上新高値や数年ぶりの高値に沸いた。まるで今回の天王星・冥王星スクエアがこれらの市場にとってはそんな風に示現するかのようにも見える。しかしながら、最初の2回のアスペクト形成時(2012年6月24日と9月19日)にはそうではなかった。これらが発現した時、世界の株式市場にはトレンドの反転が起きている。一方で金と銀は、いまだに4月16日につけた数年来の安値を維持したままだ。ここで反転するのか、それとも来週までに数年来の新安値まで下落するのかはまだ明確ではない。天王星の影響下では、物事が考えもしない方向に動くという以外は … 何事かを予測するというのは常に困難を伴うものだ。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
基本的に、私達は今週(そしてこれからの数週間)5つのジオコズミック・サインが展開していく様を注視していくつもりでいる。
まずは先週長きにわたって説明したように、5月20日の天王星・冥王星スクエアだ。
次は木星による双子座の後半部運行で、この惑星・星座宮のコンビネーションは、もし同時に天王星・冥王星のハードアスペクトが存在すれば、株式指数の史上最高値との歴史的な相互関連性を持つ。そしてこれはたった今起きている事だ。ジオコズミック上、その発効期間はほとんどが4月12日〜6月4日の間ではあるが、『フォーキャスト2013』でも述べたように、7月19日に木星が米国始原図の木星を通過するまでは効力を発揮し続けるかもしれない。
3番目に私達は、2013年7月17日〜19日に起きる大いなるグランドトライン、すなわち5大外惑星の内の3惑星(木星、土星、そして海王星)が水性星座宮の4°に入る事象を注視し続ける(私達は1967年以来この事象を見ていない)。この期間を中心として前後6週間以内に世界の株式指数がそのサイクルの天井まで引っ張り上げられる可能性はある。というのは、このくらいの長さの惑星サイクルでは、正確なアスペクトを結ぶその日がちょうど天井や底と同期するというのは稀だからだ。
4番目に、5月31日までは太陽・火星がコンジャンクトしてから互いにまだ10°と離れていないことに私達は留意する。数年前に開示した研究によれば、ダウ平均における10%かそれ以上のリバーサルにこれ程しばしば相関してきたシグナルはこのアスペクト以外にない。
そして最後に、私達は今後2週間にわたり、ニューヨーク証券取引所設立図(1792年5月17日/NYSEよ、誕生日おめでとう!)と日々のトランシットとの関係を見守っていく。この設立図は「*バトンウッド・チャート(Buttonwood Chart)」として知られている。今後2週間はこれが非常に重要だ。何故ならトランシットの木星がこのNYSEチャートの天秤座に在泊する木星・海王星のコンジャンクションおよび水瓶座に在泊する冥王星との間にグランドトラインを形成しようとしているのだ(全て23°〜27°)。このグランドトラインはおおよそ5月20日〜6月22日の期間中に発効する。NYSEのチャートもまた5月21日〜28日に強調される。というのは、火星がNYSE設立図の太陽・水星コンジャンクションにコンジャンクトし、同時に設立図の冥王星とはスクエアを形成するからだ。このトランシットは、米国株式市場における急落とは非常に高い相関関係を持っている。ただしかなり短期の下落となるかもしれない。
≪ 長期的考察 ≫
この月曜、*5月20日に都合7回のうち3回目の天王星・冥王星ワクシングスクエアが形成される。これは私達の人生の中で最も強力かつ長期にわたって影響を及ぼすアスペクトだ。2012年6月に始まり2015年3月半ばまで終わる事のない、この爆発と変革を促進する原動力の中間地点に近付くにつれて、私達は今自分達の人生がどんな風かをよくよく考える時期に入っている。私達はこの野獣の肝の奥深くまで入り込んでいるのだ。政府が隠匿してきた驚くべき事実の暴露、そして様々な規制法の新たな台頭、税制や有価証券に関わる違法行為への強制捜査は — これらは全てカーディナルスクエアという33カ月間のトランシットにおいて山羊座の冥王星が担う役割だが — 突如として表面化し、首が転がり落ちていく。
トランシットの海王星は、彼のネイタルの月・冥王星スクエアとTスクエアを形成するその初期段階に来ているし、一方で土星はネイタルの海王星の上に乗っていて、ネイタルの太陽にスクエアを形成している。大衆に対して透明性を保ち、開かれて誠実であろうとする彼の意欲 — 土星と海王星両方の治療薬 — は、彼が後世に遺す名声としての遺産を左右するだろう。こうした強力なトランシットのコンビネーションが持つ本来の傾向は、世界の「力」たろうとする欲望の減退や喪失だ。最近の記者会見である記者が彼のリーダーシップに関わる重要な質問をしたところ、彼はこう答えたそうだ。『まぁ、あなたの質問内容からすれば、もしかしたら私はもう諦めた方が良いのかもしれない。』
いずれにしても、その人物が迎える結末は噂の煽り屋の犠牲となるか、またはそんな騒動を乗り超えて海王星の持つ肯定的な本質、すなわち共感、慈愛の精神、深い配慮と気遣い、そしてより良い世界やより良い関係性へのビジョンを示すことが出来るか、そのどちらかとなる。こういったトランシットの下にある時、人間が取り得るもっとも愚かな行動は、防衛的かつ反抗的になって、自分が犯した誤りを決して認めないことだ。いや、もうひとつ、もっと悪い結果に導く道がある。それは告発する側の持つ問題を取り上げて非難することだ。何故ならこれは、他の人々が寄ってきて告発者側に援助を与えるという流れを呼んで、結局のところ裏目に出るからだ。
そんなわけで、私達はこれから数回のコラムをこの強力な天王星・冥王星スクエアの中盤、特に今から11月1日に起きる4回目の正確なスクエア形成までの間に起きる様々な出来事の分析に費やすつもりでいる。通常、数回のアスペクト形成では中盤の形成(この場合は4回目)に向かう時間帯がもっとも強烈な時期だからだ。
米国以外の読者の方々は、この国で過去2週間(現行の天王星・冥王星スクエア形成に向かう時間帯)に持ち上がったスキャンダルをよくご存じないかもしれない。だから三つほど列挙しておこう(これらに限ったことではないのだが)。
最初は米国大使スクリストファー・スティーブンスを含む4人の米国人が殺された、2012年9月11日のベンガジ米国大使館テロ事件に関する審理において、とうとう政府高官が進み出て、ホワイトハウス、国務省双方の談話とは真っ向から異なる証言をしたことだ。
2番目は米国国税庁(略称IRS, 米国の税徴収機関)が2012年の選挙期間中に特定のグループ(オバマ大統領に反対する立場の団体)を特別監査の対象として、彼らの免税審査を厳格化し遅らせていた事実が発覚したことだ。山羊座の冥王星は税金と税務機関を支配する。もちろん、こうした隠匿事項の暴露とそれに続くIRS担当部門責任者の解雇は冥王星の管轄下にある。
そして3番目は米国司法省がアソシエイテッドプレス(AP通信)の通話記録を密かに入手していた事実の発覚だ。財務記録、通話記録、そして大統領の意図する方策に反対するグループから報道機関に提供された開示(リーク)情報への政府機関による侵入は、暴力的かつ専横的で、敵とみなした者に対しては苦しめたり懲らしめたりするために何のためらいもなくその力を使う政府…という構図を描き出している。大統領にとって、単に彼を支える周囲だけではなく全ての国民に奉仕するという自身の役割を確固たるものとするには、これは全くもって不必要な行為だ。
米国とその大統領にとって、今後の2年間は異様な時期となるだろう。これがファイナンシャル・アストロロジーの示唆しているい基本的な流れを示す原理だ。そしてこの基本原理は、2008年〜2015年のカーディナル・クライマックスが始まって以来、常に起きていく物事について極めて正しく描画してきた。だがけっして「絶望の時」ではない。それは「報いの時」であり、過去の行為に対する責任をとる時だ。もし過去の行為が秘密であったり隠匿されていたなら、それは今や表面化してくる。だがもしそれらが透明性を保持しており、なおかつ現状に対する明確な説明が可能であるなら、建設的な改革への基盤はここ、今後の2年間で確かなものになっていくのだ。
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2013年5月20日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の * は翻訳者によるものです)
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※5/21 ≪先週を振り返って ≫4ブロックめ 金と銀について、「ここで反転するのか、それとも今週に」を「ここで反転するのか、それとも来週に」に訂正しました。m(_"_)m
≪ 先週を振り返って ≫
世界がこの月曜、5月20日に起きる天王星・冥王星のワクシングスクエアシリーズの3回目に向かって疾走していくにつれて、この惑星ではあらゆる株式指数が — 米ドルと共に — 騰がっている。その一方で金、銀、そして米ドル以外の通貨は急落している。
先週の市場には、強力な天王星のシグナルが存在する時に起きやすい2タイプの市場動向が最前線に立ち現れた。第1のタイプの動向は突然のシャープなトレンド反転で、通常は3取引日の内に起きる。これは大抵の場合、政治や政府関連、または自然による災厄(あるいは人災)といった領域における突然のショックが世界を覆う事象と同期する。市場動向の第2のタイプは、天王星のシグナルが強烈な時期の周辺にしばしばみられるもので、一般的に「ブレークアウト」と呼ばれるものだ。天王星は境界線など一切気にしない。それは破られるために存在する挑戦なのだ。だから多くの場合、金融市場において史上、または数年ぶりの最高値か最安値の取引がなされている時、これらの高値・安値をより高くまたはより安く"ブレークアウト"し、その過程であちこちに興奮を巻き起こしていく。
私達が先週目撃したように、世界の多くの株式市場が抵抗線を破って史上新高値や数年ぶりの高値に沸いた。まるで今回の天王星・冥王星スクエアがこれらの市場にとってはそんな風に示現するかのようにも見える。しかしながら、最初の2回のアスペクト形成時(2012年6月24日と9月19日)にはそうではなかった。これらが発現した時、世界の株式市場にはトレンドの反転が起きている。一方で金と銀は、いまだに4月16日につけた数年来の安値を維持したままだ。ここで反転するのか、それとも来週までに数年来の新安値まで下落するのかはまだ明確ではない。天王星の影響下では、物事が考えもしない方向に動くという以外は … 何事かを予測するというのは常に困難を伴うものだ。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
基本的に、私達は今週(そしてこれからの数週間)5つのジオコズミック・サインが展開していく様を注視していくつもりでいる。
まずは先週長きにわたって説明したように、5月20日の天王星・冥王星スクエアだ。
次は木星による双子座の後半部運行で、この惑星・星座宮のコンビネーションは、もし同時に天王星・冥王星のハードアスペクトが存在すれば、株式指数の史上最高値との歴史的な相互関連性を持つ。そしてこれはたった今起きている事だ。ジオコズミック上、その発効期間はほとんどが4月12日〜6月4日の間ではあるが、『フォーキャスト2013』でも述べたように、7月19日に木星が米国始原図の木星を通過するまでは効力を発揮し続けるかもしれない。
3番目に私達は、2013年7月17日〜19日に起きる大いなるグランドトライン、すなわち5大外惑星の内の3惑星(木星、土星、そして海王星)が水性星座宮の4°に入る事象を注視し続ける(私達は1967年以来この事象を見ていない)。この期間を中心として前後6週間以内に世界の株式指数がそのサイクルの天井まで引っ張り上げられる可能性はある。というのは、このくらいの長さの惑星サイクルでは、正確なアスペクトを結ぶその日がちょうど天井や底と同期するというのは稀だからだ。
4番目に、5月31日までは太陽・火星がコンジャンクトしてから互いにまだ10°と離れていないことに私達は留意する。数年前に開示した研究によれば、ダウ平均における10%かそれ以上のリバーサルにこれ程しばしば相関してきたシグナルはこのアスペクト以外にない。
そして最後に、私達は今後2週間にわたり、ニューヨーク証券取引所設立図(1792年5月17日/NYSEよ、誕生日おめでとう!)と日々のトランシットとの関係を見守っていく。この設立図は「*バトンウッド・チャート(Buttonwood Chart)」として知られている。今後2週間はこれが非常に重要だ。何故ならトランシットの木星がこのNYSEチャートの天秤座に在泊する木星・海王星のコンジャンクションおよび水瓶座に在泊する冥王星との間にグランドトラインを形成しようとしているのだ(全て23°〜27°)。このグランドトラインはおおよそ5月20日〜6月22日の期間中に発効する。NYSEのチャートもまた5月21日〜28日に強調される。というのは、火星がNYSE設立図の太陽・水星コンジャンクションにコンジャンクトし、同時に設立図の冥王星とはスクエアを形成するからだ。このトランシットは、米国株式市場における急落とは非常に高い相関関係を持っている。ただしかなり短期の下落となるかもしれない。
*ニューヨーク証券取引所設立の基となった「すずかけ協定(Buttonwood Agreement)」から来ている。
≪ 長期的考察 ≫
この月曜、*5月20日に都合7回のうち3回目の天王星・冥王星ワクシングスクエアが形成される。これは私達の人生の中で最も強力かつ長期にわたって影響を及ぼすアスペクトだ。2012年6月に始まり2015年3月半ばまで終わる事のない、この爆発と変革を促進する原動力の中間地点に近付くにつれて、私達は今自分達の人生がどんな風かをよくよく考える時期に入っている。私達はこの野獣の肝の奥深くまで入り込んでいるのだ。政府が隠匿してきた驚くべき事実の暴露、そして様々な規制法の新たな台頭、税制や有価証券に関わる違法行為への強制捜査は — これらは全てカーディナルスクエアという33カ月間のトランシットにおいて山羊座の冥王星が担う役割だが — 突如として表面化し、首が転がり落ちていく。
*日本時間:5月21日火曜 07:56 前後だがこの浮上する様々なスキャンダルの猛攻によって最も打撃を受ける名声とはそもそも誰のものか? 米国の最高司令官=大統領だ。*彼自身の出生図は今や海王星と土星を含む複数のトランシットに包囲されている。これについては今年初め頃、長きにわたって述べてきた。読者の皆さんは2013年初めの2カ月間に掲載した、オバマ氏にとっての好ましいアスペクト(彼のネイタルの金星に海王星がトライン)が2月をもって終わるという着想に基づいた、継続的な記事を覚えておられるだろう。今後2年間にわたり、彼は相次ぐ告発のただ中で自分の評判と信用を護るために法外な時間を費やすことになるかもしれない。
トランシットの海王星は、彼のネイタルの月・冥王星スクエアとTスクエアを形成するその初期段階に来ているし、一方で土星はネイタルの海王星の上に乗っていて、ネイタルの太陽にスクエアを形成している。大衆に対して透明性を保ち、開かれて誠実であろうとする彼の意欲 — 土星と海王星両方の治療薬 — は、彼が後世に遺す名声としての遺産を左右するだろう。こうした強力なトランシットのコンビネーションが持つ本来の傾向は、世界の「力」たろうとする欲望の減退や喪失だ。最近の記者会見である記者が彼のリーダーシップに関わる重要な質問をしたところ、彼はこう答えたそうだ。『まぁ、あなたの質問内容からすれば、もしかしたら私はもう諦めた方が良いのかもしれない。』
*オバマ大統領:1961年8月4日19:24 ハワイ州ホノルル生まれ大統領が訴えるように、このところのスキャンダルの全てが必要以上に誇張されていて、単なる注意逸らしの見世物に過ぎないという可能性はあるだろうか? もちろん、海王星が関与する際にはそういった事があり得る。この流れはターゲット(ネイタルの海王星に対する、またはトランシットの海王星によるハードアスペクトの下にある人物)を貶めるために意図された誤解、偽情報(おそらくは故意の)、そして根も葉もない噂などの結果としてもたらされるかもしれない。
いずれにしても、その人物が迎える結末は噂の煽り屋の犠牲となるか、またはそんな騒動を乗り超えて海王星の持つ肯定的な本質、すなわち共感、慈愛の精神、深い配慮と気遣い、そしてより良い世界やより良い関係性へのビジョンを示すことが出来るか、そのどちらかとなる。こういったトランシットの下にある時、人間が取り得るもっとも愚かな行動は、防衛的かつ反抗的になって、自分が犯した誤りを決して認めないことだ。いや、もうひとつ、もっと悪い結果に導く道がある。それは告発する側の持つ問題を取り上げて非難することだ。何故ならこれは、他の人々が寄ってきて告発者側に援助を与えるという流れを呼んで、結局のところ裏目に出るからだ。
そんなわけで、私達はこれから数回のコラムをこの強力な天王星・冥王星スクエアの中盤、特に今から11月1日に起きる4回目の正確なスクエア形成までの間に起きる様々な出来事の分析に費やすつもりでいる。通常、数回のアスペクト形成では中盤の形成(この場合は4回目)に向かう時間帯がもっとも強烈な時期だからだ。
米国以外の読者の方々は、この国で過去2週間(現行の天王星・冥王星スクエア形成に向かう時間帯)に持ち上がったスキャンダルをよくご存じないかもしれない。だから三つほど列挙しておこう(これらに限ったことではないのだが)。
最初は米国大使スクリストファー・スティーブンスを含む4人の米国人が殺された、2012年9月11日のベンガジ米国大使館テロ事件に関する審理において、とうとう政府高官が進み出て、ホワイトハウス、国務省双方の談話とは真っ向から異なる証言をしたことだ。
2番目は米国国税庁(略称IRS, 米国の税徴収機関)が2012年の選挙期間中に特定のグループ(オバマ大統領に反対する立場の団体)を特別監査の対象として、彼らの免税審査を厳格化し遅らせていた事実が発覚したことだ。山羊座の冥王星は税金と税務機関を支配する。もちろん、こうした隠匿事項の暴露とそれに続くIRS担当部門責任者の解雇は冥王星の管轄下にある。
そして3番目は米国司法省がアソシエイテッドプレス(AP通信)の通話記録を密かに入手していた事実の発覚だ。財務記録、通話記録、そして大統領の意図する方策に反対するグループから報道機関に提供された開示(リーク)情報への政府機関による侵入は、暴力的かつ専横的で、敵とみなした者に対しては苦しめたり懲らしめたりするために何のためらいもなくその力を使う政府…という構図を描き出している。大統領にとって、単に彼を支える周囲だけではなく全ての国民に奉仕するという自身の役割を確固たるものとするには、これは全くもって不必要な行為だ。
米国とその大統領にとって、今後の2年間は異様な時期となるだろう。これがファイナンシャル・アストロロジーの示唆しているい基本的な流れを示す原理だ。そしてこの基本原理は、2008年〜2015年のカーディナル・クライマックスが始まって以来、常に起きていく物事について極めて正しく描画してきた。だがけっして「絶望の時」ではない。それは「報いの時」であり、過去の行為に対する責任をとる時だ。もし過去の行為が秘密であったり隠匿されていたなら、それは今や表面化してくる。だがもしそれらが透明性を保持しており、なおかつ現状に対する明確な説明が可能であるなら、建設的な改革への基盤はここ、今後の2年間で確かなものになっていくのだ。
訳文ここまで
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May 09, 2013
○5/10の新月・日食―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
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新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで5月10日 09:47前後、北海道周辺で 09:53前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は 09:29前後、沖縄周辺では 08:59前後に 牡牛座 19°31’で新月となります。
*今回の金環食は残念ながら日本からは見えませんが、オーストラリアとパプアニューギニアの一部地域で朝方に見ることが出来ます。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマと挑戦・5/10~6/8 】
*ここでは有名なデーン・ルディアー版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使いブレイン・ボヴィの解釈を参考にしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【太陽・月 牡牛座 19°~20° 】
"A newly formed continent"
→ 新しく生成された大陸
↓
"Wind, clouds and haste"
→ 風と雲、その急速な動き
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★情報の断片が一人歩きして多大な影響をもたらす危険
→★思いがけない話が浮かび上がる
→★ヒビの入っていた物事が割れ始める
→★元々存在した考え方や伝統を新しく創り直す動き
→★急激な変遷による動揺
→★大人になりたくない気持ち
→★安全でありたい気持ちからひとの言うままに動く心理
→★成長を加速させられる経験
→★不安や恐れをもてあそぶような心理
→★重く垂れ込めた現実の膜を破り解放を求める
→★今まで慣れ親しんできた限界を超える
→★様々な思考が入り乱れたまま、力に押されていく
→★問題解決のためにギリギリのコントロールを効かせる
→★今まで知らなかった世界の様相をかいま見る
→★希望か不安かの意図的選択・・・→
★エネルギーのポイント:
「突破と覚悟」
今回の新月は蝕祭の2回目、牡牛座のサウスノード・イクリプス ― 金環食です。 去年と違って日本からは見えないけれど、それでもかなりの影響力は(世界的に)ありそう。。 前にも書いたと思うのですが、何故かこの5月はフツウの戦士さん達それぞれにとって、とても重要な時間帯のように思えるんです。 何がどうとは言えないけれど、たとえダイレクトに主要惑星の影響を受けなかったとしても、先月終わりごろから何かがなんとなく違う…自分が変わった…? それとも、世界が…? そんなふうに感じるひとがいたとしたら、「その通り!」って言いたい感じかな。
もちろん、これからも現実は日々変化しつつも変わりなく続いていくし、世の中もわたし達も、一日にして変わったりはしません。 それでも… もしかしたら、 太陽から諸惑星、月を経て自我のシステムに送られてくるエネルギーの質が少しずつ変化してきているのでは?と、ふと思ったりします。とても微細で精妙で、ことばにはしにくいのだけれど….。
いずれにしても、今月は世界に、周囲に、そしわたし達のこころに、大小沢山のドラマが起きては消え、その中で次第にある方向性が浮かび上がって来るのではないかと思います。ただし、天王星・冥王星スクエアも、まだ7回あるうちの3回目を21日に迎えようかという段階です。なので、見えてくるものはまだ暫定的な方向性に過ぎないかもしれません。それでもその流れの中には、わたし達がある到達点に向かおうとする時、かならず通らなければならない"何か"が存在するのだと思います。
では早速サビアン・シンボルを見てみましょう。前回の新月のポイントは 「世界の中心で自分を示そうとする本能」 、そしてそれに付随する満月・月蝕のポイントは 「到達すべき場所に向かって発つ」 でした。 自分はここに存在するんだ! とアグレッシブに主張する牡羊座の精神は、牡牛座の月蝕を経て、肉体としての自分が限りある生命だということに気付きました。そして、取るものも取りあえず何か確かなもの、いつまでも価値を失わないものを求めて行動を起こしました。
今回のベースとなるシンボルは 「新しく生成された大陸」 です。 この言葉には二重の意味が隠されているように感じます。 ひとつは、文字通り全く新しい大地が立ち現れる光景。生成される( formed )という言葉は、それなりの時間とエネルギーを費やしながらある "カタチ" が創られていくことを示唆しています。また一方では、何か抽象的なイメージが生成されていくという意味合いも持っています。
たとえば、最近地震研究などでよくその名を聞くプレートテクニクス理論による現地球大陸の生成解説では、古生代にいくつかの大陸が衝突して超巨大大陸が出来上がったとされ、そして2億年前にそれがまた分裂し始め、長い時を経て今のような大陸分布になったとされているのだとか。 この理論に裏付けされたと言われる説で有名なのが、サビアン・シンボルが降ろされる十数年ほど前の1910年代にドイツの気象学者アルフレート・ヴェーゲナーが唱えた 「大陸移動説」 でした。彼は 大本となる巨大大陸を、ギリシャ語で 「全ての陸地」 を意味するパンゲアと名付け、そこから今の全大陸が分裂していったのだと考えました。 普段わたし達が立っている大地は地震でも起きないかぎり静止しているように感じるけれど、実は常に(今この瞬間も)動き続けているんですね。。 だから新しく生成される大陸とは、鳴動を繰り返しながら、長い長い年月の間に独立したひとつの大陸としての体を為してきたもの。 この伝説のパンゲアを親、またはオリジナルだと考えるなら、新しく生成された大陸とは 「オリジナルの一部が分裂し、新しく一人歩きするようになった存在」 を象徴するものだと考えられます。
サビアン・シンボルが降ろされた当時、マーク・エドモンド・ジョーンズやエルシィ・フィーラーがこの「大陸移動説」を知っていたかどうかは知る由もありません。けれど、当時異端とされたパンゲア説のことは、少なくとも知識人であったジョーンズなら知っていた可能性はありそうです。 彼が親しんでいた神智学の世界では、19世紀後半に提唱され、当時有力視されていた 「大陸陸橋仮説」 によって裏付けられる 「レムリア大陸」 の存在を重要視していたからです。この仮説では、地球が収縮することによって、今まで陸地として現大陸間を繋ぐ橋の役割をしていた大地(レムリア大陸)が海底深く沈んだという現象をうまく説明することができます。けれど、ヴェーゲナーの大陸移動説はこれを真っ向から否定するものでした。なので、もし彼らがそれを知っていたとすれば、おそらくは否定的なニュアンスかもしれませんが、かなり強い印象を抱いていたかもしれません…。
他にもアトランティス大陸やムー大陸などにまつわる伝説 ― 肯定論や否定論、部分肯定論など、信じる者の世界から立証主義者の世界まで、論拠が乏しいと言われるままに様々に分布する仮説の数々が思い浮かびます。 今、広く認知されているプレートテクニクス理論で裏付けられた大陸パンゲアにしても、当然、今を生きるわたし達の中にそのリアルな姿を見たひとはひとりもいません。 太古の大地の真の姿はいまだに謎に満ちています。うーん…超古代の地球っていったいどんな姿をしていたのでしょう? わたし達が今立つ大地は、その源となったスーパー大陸の面影をどの程度とどめているでしょうか? そして、わたし達のこころの中に存在する伝説の超古代大陸はどうでしょう? いつかその痕跡が明確なイメージをとって、忽然と姿を現すときが来るでしょうか?
ブレイン・ボヴィは "Newly formed" という英文のフレーズに関して 『新しい大陸の生成過程では、そのオリジナルであるひとつの大陸の姿、あるいは"物語"の存在が、長きにわたって継続的な想起対象であることを示唆している。』 と語っています。 新たに生成される大陸は、大本から分裂して出来たものかもしれないし、深い海中(わたし達の意識下の象徴)から忽然と姿を現すのかもしれません。 けれどいずれにしても、その生成過程にわたし達人間の精神が次々と加わることによって、元々の「原型」の息吹をどこかに含みながらもいつしか全く別の姿になっていくことを意味しているんですね。。。
ぁ、なんか前置きがついつい長くなってしまいましたが(^_^; このシンボルは文字通り、ある種の地殻変動を意味する場合があります。こういった面からも、引き続き世界各地で地震や火山噴火、突発的な気候変動、政変や社会危機が頻発する可能性はあると思います。 また表面的な現れとしては、元々の話から歪められた伝聞にどんどん尾ひれが付いて、とてつもなく大きな問題に発展していくというケースも考えられます。日蝕の強力なエネルギー下でこれに足を取られるとかなり危険。。当分の間は、感情を刺激されたりアドレナリンがブワッとわき起こるような話、特に「・・・・らしいよ」とか「・・・と聞いてるけど」なんてことばには十分に注意してください。大事な話は念入りにファクトチェックを行ったほうが良さそうです。。
ただ、このエネルギーの本質を探ってみると、その深奥からはこんな物語も浮かび上がってきます。 …荒れ狂う火のマグマを覆って横たわる大地=牡牛座の肉体。その化身としての精神は一見不動にもみえるけれど、実は時を超えてダイナミックに運動し続けている。 そして、その荒々しい大地創生の物語=オリジナルの精神が、分裂し、浮沈し、流れ、語り伝えられていくうちに、ことばに揉まれ、伝え手によって新たな意図が加わり、何か全く新しい意味、新しいカタチを獲得し変容していく可能性に満ちている…。 わたし達ひとりひとりの体と精神には、地球大地の子孫として悠久の流れが組み込まれています。大陸が茫漠とした歴史を刻んで形を変えていくように、わたし達は思考とことばによって、噴煙の雲に隠された太古のオリジナルから自分達の物語を紡ぎ上げてきました。その営みは今も続いています。小さなひとつの想い、ちょっとした思考から出てきたことば…それもまた、生まれた瞬間からダイナミックに形を変えてひとの心から心へと伝わり、それぞれに育っていきます。その結果が素晴らしい夢の具現化に繋がっていくのか、それとも悪夢となって立ち現れるのか? これを決めるのは、多分、"創世記"の伝え手であるわたし達ひとりひとりなのだと思います…。
そして、エネルギーは次のシンボル 「風と雲、その急速な動き」 をとっていきます。 このことば、なんとなく 「風雲急を告げる」 って言い回しを思い起こさせますよね。原文の意味もそれと似たようなニュアンスがあるようです。 風とは素速く動いていく空気。そして「風に巻かれる」ということば通り、巻き上げていくような運動性も持っています。蒸発した大地の水分は上空で冷えて雲となり、翳りを見せながら強風に煽られて逆巻きつつ、急速に形を変えながら流れていきます。巻き上げる風に、今までどっしりした雲に厚く覆われていた山肌もその荒々しい全容を見せ始めます。 わたし達はそんな光景を見て、ふと不安にかられ、体もこころも落ち着かなくなります。けれど反対に、未知の体験を予感して何だか訳もなくワクワクするひともいるでしょう。 さぁ、嵐が来るのでしょうか… ?
今までになく物事が急速に進展していくとき、わたし達は自分もまた加速しなくてはならないと感じます。確かに…きっと…何かが起きようとしているのです。だから急いで行動しなければなりません。スピードが上がればそれにつれて危険も増します。動きについていけない自分にも、周囲の鈍い反応にもイライラしてきます。思いあまって駆け出せば、どうでもいいものを掴んだまま大事なものを置き忘れてしまうかもしれません。今まで隠されていたものが急に見えるようになれば、そのインパクトで心臓の鼓動も速まります。スピードに危険はつきもの。心の準備は出来ているでしょうか? 何も余計なことを考えず、思い切って飛び込んでいけばいいのでしょうか? いやそれともここはぐっとこらえ、これまでの経験に照らして、いったいどんな力が働いているのかじっくり探ってみた方が安全なのでしょうか…。
風に巻かれていっとき澄んだ青空を垣間見せる雲の動きは、それ自体がひとつの大いなる希望です。けれど、黒々と渦巻く雲に視線を留めれば、それがまるで、重苦しい未来の運命を告げているようにも感じられます。 この日蝕はサウスノード・イクリプス。不必要なものを手放すこと、または剥げ落ちていく動きに焦点があたる食です。過去を振り返って、「持っているわたし」から未来を見れば、失うことの恐怖に満ちた黒い雲が見えるかもしれません。でも、わたし達は本当にそれを 「持っていた」 のでしょうか? はるか上空に拡がっているはずの真っ青な空。それがわたし達の未来なら、そこにかかる梯子はありません。余計な荷物は何ひとつ持って行けません。未来からみれば、それは存在しない幻だから。。だからただ意図して"空"と対峙し、自ずと開かれる道を進んでいくだけです。
時は踊り、物事は進み続け、自分という小宇宙もまたそれと共に振動しています。牡牛座の小宇宙は "本能的な思考" 対 "霊的精神"の実質的な闘技場。 風雲急を告げるただ中で、その闘技場から忽然と生まれてくるもの。 それは依然としてミステリーであるかもしれません。それでも、その謎をあえて丸呑みしたとき、体の芯から納得のいく、小さな明かりが灯るはずです。答とも言えないような、ひそやかなインパクト。あれ、またまた禅問答みたいかな…。 確かにそうかもしれません。 でもそれは、風雨にさらされ、火炎をくぐり抜け、やがてある方向を目指して大きく育っていきます。そう、新しく生まれる大陸のように……。 その大陸は、あらゆる謎の闇から派生する有象無象に惑うことなく、悠々と自分自身のリズムで律動し続けていくでしょう。。
( ↓アスペクト編に続く )
新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで5月10日 09:47前後、北海道周辺で 09:53前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は 09:29前後、沖縄周辺では 08:59前後に 牡牛座 19°31’で新月となります。
*今回の金環食は残念ながら日本からは見えませんが、オーストラリアとパプアニューギニアの一部地域で朝方に見ることが出来ます。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマと挑戦・5/10~6/8 】
*ここでは有名なデーン・ルディアー版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使いブレイン・ボヴィの解釈を参考にしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【太陽・月 牡牛座 19°~20° 】
"A newly formed continent"
→ 新しく生成された大陸
↓
"Wind, clouds and haste"
→ 風と雲、その急速な動き
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★情報の断片が一人歩きして多大な影響をもたらす危険
→★思いがけない話が浮かび上がる
→★ヒビの入っていた物事が割れ始める
→★元々存在した考え方や伝統を新しく創り直す動き
→★急激な変遷による動揺
→★大人になりたくない気持ち
→★安全でありたい気持ちからひとの言うままに動く心理
→★成長を加速させられる経験
→★不安や恐れをもてあそぶような心理
→★重く垂れ込めた現実の膜を破り解放を求める
→★今まで慣れ親しんできた限界を超える
→★様々な思考が入り乱れたまま、力に押されていく
→★問題解決のためにギリギリのコントロールを効かせる
→★今まで知らなかった世界の様相をかいま見る
→★希望か不安かの意図的選択・・・→
★エネルギーのポイント:
「突破と覚悟」
今回の新月は蝕祭の2回目、牡牛座のサウスノード・イクリプス ― 金環食です。 去年と違って日本からは見えないけれど、それでもかなりの影響力は(世界的に)ありそう。。 前にも書いたと思うのですが、何故かこの5月はフツウの戦士さん達それぞれにとって、とても重要な時間帯のように思えるんです。 何がどうとは言えないけれど、たとえダイレクトに主要惑星の影響を受けなかったとしても、先月終わりごろから何かがなんとなく違う…自分が変わった…? それとも、世界が…? そんなふうに感じるひとがいたとしたら、「その通り!」って言いたい感じかな。
もちろん、これからも現実は日々変化しつつも変わりなく続いていくし、世の中もわたし達も、一日にして変わったりはしません。 それでも… もしかしたら、 太陽から諸惑星、月を経て自我のシステムに送られてくるエネルギーの質が少しずつ変化してきているのでは?と、ふと思ったりします。とても微細で精妙で、ことばにはしにくいのだけれど….。
いずれにしても、今月は世界に、周囲に、そしわたし達のこころに、大小沢山のドラマが起きては消え、その中で次第にある方向性が浮かび上がって来るのではないかと思います。ただし、天王星・冥王星スクエアも、まだ7回あるうちの3回目を21日に迎えようかという段階です。なので、見えてくるものはまだ暫定的な方向性に過ぎないかもしれません。それでもその流れの中には、わたし達がある到達点に向かおうとする時、かならず通らなければならない"何か"が存在するのだと思います。
では早速サビアン・シンボルを見てみましょう。前回の新月のポイントは 「世界の中心で自分を示そうとする本能」 、そしてそれに付随する満月・月蝕のポイントは 「到達すべき場所に向かって発つ」 でした。 自分はここに存在するんだ! とアグレッシブに主張する牡羊座の精神は、牡牛座の月蝕を経て、肉体としての自分が限りある生命だということに気付きました。そして、取るものも取りあえず何か確かなもの、いつまでも価値を失わないものを求めて行動を起こしました。
今回のベースとなるシンボルは 「新しく生成された大陸」 です。 この言葉には二重の意味が隠されているように感じます。 ひとつは、文字通り全く新しい大地が立ち現れる光景。生成される( formed )という言葉は、それなりの時間とエネルギーを費やしながらある "カタチ" が創られていくことを示唆しています。また一方では、何か抽象的なイメージが生成されていくという意味合いも持っています。
たとえば、最近地震研究などでよくその名を聞くプレートテクニクス理論による現地球大陸の生成解説では、古生代にいくつかの大陸が衝突して超巨大大陸が出来上がったとされ、そして2億年前にそれがまた分裂し始め、長い時を経て今のような大陸分布になったとされているのだとか。 この理論に裏付けされたと言われる説で有名なのが、サビアン・シンボルが降ろされる十数年ほど前の1910年代にドイツの気象学者アルフレート・ヴェーゲナーが唱えた 「大陸移動説」 でした。彼は 大本となる巨大大陸を、ギリシャ語で 「全ての陸地」 を意味するパンゲアと名付け、そこから今の全大陸が分裂していったのだと考えました。 普段わたし達が立っている大地は地震でも起きないかぎり静止しているように感じるけれど、実は常に(今この瞬間も)動き続けているんですね。。 だから新しく生成される大陸とは、鳴動を繰り返しながら、長い長い年月の間に独立したひとつの大陸としての体を為してきたもの。 この伝説のパンゲアを親、またはオリジナルだと考えるなら、新しく生成された大陸とは 「オリジナルの一部が分裂し、新しく一人歩きするようになった存在」 を象徴するものだと考えられます。
サビアン・シンボルが降ろされた当時、マーク・エドモンド・ジョーンズやエルシィ・フィーラーがこの「大陸移動説」を知っていたかどうかは知る由もありません。けれど、当時異端とされたパンゲア説のことは、少なくとも知識人であったジョーンズなら知っていた可能性はありそうです。 彼が親しんでいた神智学の世界では、19世紀後半に提唱され、当時有力視されていた 「大陸陸橋仮説」 によって裏付けられる 「レムリア大陸」 の存在を重要視していたからです。この仮説では、地球が収縮することによって、今まで陸地として現大陸間を繋ぐ橋の役割をしていた大地(レムリア大陸)が海底深く沈んだという現象をうまく説明することができます。けれど、ヴェーゲナーの大陸移動説はこれを真っ向から否定するものでした。なので、もし彼らがそれを知っていたとすれば、おそらくは否定的なニュアンスかもしれませんが、かなり強い印象を抱いていたかもしれません…。
他にもアトランティス大陸やムー大陸などにまつわる伝説 ― 肯定論や否定論、部分肯定論など、信じる者の世界から立証主義者の世界まで、論拠が乏しいと言われるままに様々に分布する仮説の数々が思い浮かびます。 今、広く認知されているプレートテクニクス理論で裏付けられた大陸パンゲアにしても、当然、今を生きるわたし達の中にそのリアルな姿を見たひとはひとりもいません。 太古の大地の真の姿はいまだに謎に満ちています。うーん…超古代の地球っていったいどんな姿をしていたのでしょう? わたし達が今立つ大地は、その源となったスーパー大陸の面影をどの程度とどめているでしょうか? そして、わたし達のこころの中に存在する伝説の超古代大陸はどうでしょう? いつかその痕跡が明確なイメージをとって、忽然と姿を現すときが来るでしょうか?
ブレイン・ボヴィは "Newly formed" という英文のフレーズに関して 『新しい大陸の生成過程では、そのオリジナルであるひとつの大陸の姿、あるいは"物語"の存在が、長きにわたって継続的な想起対象であることを示唆している。』 と語っています。 新たに生成される大陸は、大本から分裂して出来たものかもしれないし、深い海中(わたし達の意識下の象徴)から忽然と姿を現すのかもしれません。 けれどいずれにしても、その生成過程にわたし達人間の精神が次々と加わることによって、元々の「原型」の息吹をどこかに含みながらもいつしか全く別の姿になっていくことを意味しているんですね。。。
ぁ、なんか前置きがついつい長くなってしまいましたが(^_^; このシンボルは文字通り、ある種の地殻変動を意味する場合があります。こういった面からも、引き続き世界各地で地震や火山噴火、突発的な気候変動、政変や社会危機が頻発する可能性はあると思います。 また表面的な現れとしては、元々の話から歪められた伝聞にどんどん尾ひれが付いて、とてつもなく大きな問題に発展していくというケースも考えられます。日蝕の強力なエネルギー下でこれに足を取られるとかなり危険。。当分の間は、感情を刺激されたりアドレナリンがブワッとわき起こるような話、特に「・・・・らしいよ」とか「・・・と聞いてるけど」なんてことばには十分に注意してください。大事な話は念入りにファクトチェックを行ったほうが良さそうです。。
ただ、このエネルギーの本質を探ってみると、その深奥からはこんな物語も浮かび上がってきます。 …荒れ狂う火のマグマを覆って横たわる大地=牡牛座の肉体。その化身としての精神は一見不動にもみえるけれど、実は時を超えてダイナミックに運動し続けている。 そして、その荒々しい大地創生の物語=オリジナルの精神が、分裂し、浮沈し、流れ、語り伝えられていくうちに、ことばに揉まれ、伝え手によって新たな意図が加わり、何か全く新しい意味、新しいカタチを獲得し変容していく可能性に満ちている…。 わたし達ひとりひとりの体と精神には、地球大地の子孫として悠久の流れが組み込まれています。大陸が茫漠とした歴史を刻んで形を変えていくように、わたし達は思考とことばによって、噴煙の雲に隠された太古のオリジナルから自分達の物語を紡ぎ上げてきました。その営みは今も続いています。小さなひとつの想い、ちょっとした思考から出てきたことば…それもまた、生まれた瞬間からダイナミックに形を変えてひとの心から心へと伝わり、それぞれに育っていきます。その結果が素晴らしい夢の具現化に繋がっていくのか、それとも悪夢となって立ち現れるのか? これを決めるのは、多分、"創世記"の伝え手であるわたし達ひとりひとりなのだと思います…。
そして、エネルギーは次のシンボル 「風と雲、その急速な動き」 をとっていきます。 このことば、なんとなく 「風雲急を告げる」 って言い回しを思い起こさせますよね。原文の意味もそれと似たようなニュアンスがあるようです。 風とは素速く動いていく空気。そして「風に巻かれる」ということば通り、巻き上げていくような運動性も持っています。蒸発した大地の水分は上空で冷えて雲となり、翳りを見せながら強風に煽られて逆巻きつつ、急速に形を変えながら流れていきます。巻き上げる風に、今までどっしりした雲に厚く覆われていた山肌もその荒々しい全容を見せ始めます。 わたし達はそんな光景を見て、ふと不安にかられ、体もこころも落ち着かなくなります。けれど反対に、未知の体験を予感して何だか訳もなくワクワクするひともいるでしょう。 さぁ、嵐が来るのでしょうか… ?
今までになく物事が急速に進展していくとき、わたし達は自分もまた加速しなくてはならないと感じます。確かに…きっと…何かが起きようとしているのです。だから急いで行動しなければなりません。スピードが上がればそれにつれて危険も増します。動きについていけない自分にも、周囲の鈍い反応にもイライラしてきます。思いあまって駆け出せば、どうでもいいものを掴んだまま大事なものを置き忘れてしまうかもしれません。今まで隠されていたものが急に見えるようになれば、そのインパクトで心臓の鼓動も速まります。スピードに危険はつきもの。心の準備は出来ているでしょうか? 何も余計なことを考えず、思い切って飛び込んでいけばいいのでしょうか? いやそれともここはぐっとこらえ、これまでの経験に照らして、いったいどんな力が働いているのかじっくり探ってみた方が安全なのでしょうか…。
風に巻かれていっとき澄んだ青空を垣間見せる雲の動きは、それ自体がひとつの大いなる希望です。けれど、黒々と渦巻く雲に視線を留めれば、それがまるで、重苦しい未来の運命を告げているようにも感じられます。 この日蝕はサウスノード・イクリプス。不必要なものを手放すこと、または剥げ落ちていく動きに焦点があたる食です。過去を振り返って、「持っているわたし」から未来を見れば、失うことの恐怖に満ちた黒い雲が見えるかもしれません。でも、わたし達は本当にそれを 「持っていた」 のでしょうか? はるか上空に拡がっているはずの真っ青な空。それがわたし達の未来なら、そこにかかる梯子はありません。余計な荷物は何ひとつ持って行けません。未来からみれば、それは存在しない幻だから。。だからただ意図して"空"と対峙し、自ずと開かれる道を進んでいくだけです。
時は踊り、物事は進み続け、自分という小宇宙もまたそれと共に振動しています。牡牛座の小宇宙は "本能的な思考" 対 "霊的精神"の実質的な闘技場。 風雲急を告げるただ中で、その闘技場から忽然と生まれてくるもの。 それは依然としてミステリーであるかもしれません。それでも、その謎をあえて丸呑みしたとき、体の芯から納得のいく、小さな明かりが灯るはずです。答とも言えないような、ひそやかなインパクト。あれ、またまた禅問答みたいかな…。 確かにそうかもしれません。 でもそれは、風雨にさらされ、火炎をくぐり抜け、やがてある方向を目指して大きく育っていきます。そう、新しく生まれる大陸のように……。 その大陸は、あらゆる謎の闇から派生する有象無象に惑うことなく、悠々と自分自身のリズムで律動し続けていくでしょう。。
( ↓アスペクト編に続く )
○5/10の新月・日食―みんなに降り注ぐエネルギー 2(アスペクト編)
★アスペクトから少し…★
引き続き、5月21日に正確なアスペクトを結ぶ天王星・冥王星スクエアがもたらす破壊と再生と社会変革を大背景として …..
★牡牛座の新月・日蝕 そして
太陽・月・パラス・リリス・水星・火星・月のサウスノード、蠍座のプシュケーと月のノースノード、射手座のフォルスとイクシオン、双子座の木星とカオスがイリテーション・レクタングル
リニューアル!リニューアル!^^
牡牛座に多くの個人惑星が集まってステリウムとなり、日蝕が起きる。しかもそこにサウスノードが絡むということは、複雑に絡み合ったカルミックな問題の存在を示唆しています。そしてまた、それを解き放つべき時が至ったことを暗示しています。この新月/日蝕期、そして継続的には今後半年〜3年の間に、わたし達は集中的に一種の精神的断捨離 — もう不要となった古い関係や物質、価値観、「良い生活」に関する信条・「健康」に対する観念、世界観…つまり自分を縛り付けてきたあらゆる 「自分でない」 もの達を削り取っていく作業 — をしていくことになるかもしれません。
それはけっして「欲」を捨てるという意味ではありません。牡牛座にあって、「健全な欲」 は生存、健康、そして成長に必須のものです。ただここではもう一度、自分を真に幸福にする物事っていったい何なのか、自分にとっての「限界点」をこれまで何処に置いてきたのか、それは何故なのかを徹底的に検討し直してみる必要はありそうです。それには世間一般の常識を取り払い、いったん子供に帰った目で来し方をみつめてみること、何が足りないと感じてきたのか、本当は何が欲しいのかを見直していく感じが良さそうです。充たされないものなど無い!なんてひとは殆どいないのではないでしょうか。でも、それに蓋をしたまま、様々な代償物(他者・もの・信条や観念など)で埋め合わせをしてきた部分があるとすれば、それが取り払われるようなこともこの先起きるかもしれません。なんとな〜く心あたりがある場合は、もし痛みを伴う何かが起きるとしても、それを経ないと先へ進めないところに来たのだと思います。思いきって受け入れ、先へ進みましょう。 またそうでないひとにとっても、これからの時間帯は身辺/心理的整理の良いチャンスです。スペースを保つことで、思いもよらない発想が浮かんでくるかもしれません。
天王星・冥王星スクエアのもとで起きるこの日蝕とイリテーション・レクタングルは、社会的には「個人」対「集団」、または「利害・信条を共にするグループ」対「より大きな力」の利害の激しいぶつかり合いとして表現されるかもしれません。「わたし Vs 職場または家族」、「労働者Vs企業」、「自治体Vs国家」、「国家Vs国家」など、皆が「自分らしくあること」をひたすら求めて指図されることに不快感を抱き、それが互いの利害・損得のぶつかり合いと絡み合って火種となり、少しの風で突然燃え上がっていくような雰囲気があります。
この日蝕には小惑星リリスがタイトにコンジャンクトしていることから、そのエネルギーはわたし達のこころの中に 「え〜い、もう何だっていいや! どうせ何やったって変わらんでしょ。こうなったら好きなことしてやる!」 的な苛立ちと反発心を目覚めさせるかもしれません。ひとによっては、まるで思春期に戻ったような昂揚感として感じられるケースもありそうです。でも、それを楽しむには、やはりコンジャンクトしている小惑星パラスがもたらす知性と、一歩引いた戦略的なエネルギーを同時に使いこなすことが必要です。 目に見えず飛び交うアストラル・エネルギーに無意識のまま巻き込まれてしまえば、それは容易にカオスへと導いていきます。
また、神経や感受性の鋭いひとの中には、原因不明の不調感に悩まされるケースが出るかもしれません。頭痛や微熱、だるさや消化器の不調、その他様々な症状が考えられます。そんなときはとにかく無理せず、起きていることは全て素通りし、やがては皆抜けていくのだと知っていてください。来月に入ると少し感覚も変化してくるのではないかと思います。ぁ、もちろん、(いつも言うことだけれど ^_^;)、 素人判断せずにまずは専門家の診断を受けてくださいね。。
でも、このエネルギーの奥にはもうひとつ深い、コズミックな意図が秘められています。それは禅の公案を解こうと必死に悶えている弟子の脳天に、師の一喝が入るような感じ...。圧縮され縮みきったバネが反撥する瞬間、厚く覆ったマインドの雲を突き抜け、空さえ突き抜けて全く新しい概念に到達することへの目論みです。天王星・冥王星スクエアの下で起きるこのイリテーション・レクタングルには、月のノースノードからそんなエネルギーが入ってきます。その圧力はとても強力。しかも精妙なので、果たしてわたし達がそれに気付いて使いこなせるかどうかはわかりません。でも、そんな意図をどこかで知っている、それだけでも何かしらの違いが.....あるかも (^_^;。
こうして世界的な変動から茶碗の中の嵐まで、わたし達の内外に沢山のドラマが起きそうな今月のアスペクト。多分、大切なのはわたし達のこころにどう静けさを保つかだと思います。蠍座で逆行中のプシュケーは、「一度失った愛」を取り戻すためにどんな苦難にも耐え、最後に勝利し、女神となった星です。それは彼女にとって、「あらかじめ失われていた自分自身」を取り戻すための苦闘でした。それは孤独な旅でした。けれど、この小惑星は要所要所で本当に信頼に足る助け手が現れることも示唆しています。それは多分、プシュケーの持つ真摯さが呼び寄せるものかもしれません。不要なものを捨て去った後に残った絆があれば、それを大切にしてください。もしそんなものなど無くても、そして孤独であっても、孤立する必要はありません。おそらくこの時空の何処かで、誠実な助け手があなたを待っていると思います。たとえ一期一会であったとしても、それは素晴らしい出逢いです。
そして今、逆行中の土星はこのアスペクトから少し離れて、再度の出番を待つ魚座の海王星と不思議な交信をしながら、黙々と不要物を取り除く作業を続けています...。
★牡牛座日蝕のステリウムとプシュケー、ノースノードのオポジションにジュノーがTスクエア、同じくボラシシがオポジションを調停、金星の双子座イングレス
ジュノーは結婚を司り、パートナーとしての公正な立場を護ったりそれにまつわるジェラシーを体現するとも言われています。なので、東京ローカル図で7室に入るジュノーが関わるこのTスクエアを、パートナーとの間に起きる浮気の発覚や深くカルミックな争い、別離などへの直面とみることも出来ます。またマンデーン的には、近隣国との立場を巡る争いや権利・利害の主張のぶつかり合いがクローズアップされるともとれます。いずれにしても、鍵はいかにフェアであり得るか?ということになりそうです。政治的にも戦略的にも、安易な妥協は難しいアスペクトなので、細かい綱引きが必要になるでしょう。このアスペクトの下で、大言壮語や自分を実際以上に大きく見せようとする行為は一番の愚策となります。お互いにどうしたいのか、世界をどうしたいのか、どんな事情を抱えているのか、真の姿を何らかの形で開示しつつ、問題を繊細に扱っていく必要があります。またボラシシが絡むとき、ともするとひとは、自分が信じたいものだけを見る、他の可能性など考えたくもないから無視する…という傾向が出やすいようです。自分の視点をチェックしてみてください。もちろん、何か意見を持てばそれはひとつの偏りとなります。でも、それを知った上で意識して行動することと、ただ信じ込むことでは大きな隔たりがあります。フェアであること、何よりそれをこころがけて行きましょう。
(ジュノーについて)
ギリシャ神話で大神ゼウスの妻という立場を取らされたジュノー(ヘラ)は、もともとゼウスの姉神として独立した力をふるっていました。古代ギリシャ社会で本来の神としての力を剥奪される前の彼女は、太古の地母神としての顔を持ち、大きな支配力を持っていたそうです。ジュノーが垣間見せる嫉妬や公正さを追求してやまない性質、そして何よりプライドを傷付けられることを最も嫌うこころの地下帝国には、そんな、太古の力を奪われた歴史の圧力が重くのしかかっているのかもしれません。わたし自身はこのジュノーを、「女性として生きること」から来る様々なこころの闇をカバーする原型、そして性別に関わりなく、自分が本来持っていたはずの力を奪われた者の鬱屈を示す原型としてもみています。
ちょうと5月10日に日付が変わるころ、金星は双子座にイングレスします。ホームグラウンドの牡牛座ではゆったりと好みにまかせて心地よさを味わってきた金星ですが、少しクールな双子座のマインドと出逢い、「繊細な思考力」と「伝える力」を身に付けていきます。見て・感じて・伝える。必要なことを、きちんと。異なる背景を持つ二つの存在の、両方を生かすために、この力を使えたらいいなと思います。
そして天王星・冥王星スクエアの翌日である5月22日、夕刻19時46分前後。双子座を運行する金星が、去年6月6日に金星オカルテーションの起きた度数、双子座15°44'に戻ってきます。このオカルテーションは、当時メリマンコラムでも、世界的な負債爆発や国庫の赤字に対する無策とハイパーインフレの危険と関連付けて語られていました。去年のオカルテーションで十分に蓄電されたこの度数。金星の帰還が何をもたらすのか、興味深いと思います。
また当時の東京ローカル・チャートでは、ジュノーは天底に座していました。太古の地母神であったジュノーのもう一つの顔を考えると、この小惑星が天王星と共に地震のイベントチャートに重要な役回りを演じることが多いのもうなずけます。ギリシャ神話には様々なバージョンがありますが、その中にこんな逸話がありました。 『自分をないがしろにして自らパラス・アテーナーを生んだゼウスに怒ったヘラ(ジュノー)は、ウラノス(天王星)に呼びかけ、ガイア(地球)をたたき起こした。するとガイアは目覚め、振動した。ヘラは自分の願いが叶ったことを知った。』 これは、全能の神(ゼウス)のようにふるまう人間が、自ら知性(パラス)を生み出したのだと思い込み知の道を追い求めるあまりに、ひとを生み育てる大地をないがしろにしてきたことへのヘラの怒りを象徴しているように思えてなりません.....。
★天王星・冥王星スクエア、冥王星・セレスオポジションでTスクエア
天王星・冥王星は、5月21日朝7:55ごろに正確なスクエアを形成します。この時、セレスはTスクエアからは離れていますが、東京ローカル図ではアセンダント上に乗っています。そして牡牛座・蠍座軸にある月のノードを調停し、一方でジュノーはいまだにノード軸とTスクエアを維持しています。まるで、ひとりの人間の中の牡牛座面と蠍座面、肉体と魂、過去と未来との葛藤に、誰かのパートナーとしての自分が挑戦状を叩きつけ、母のように育もうとする自分が何とか折り合いをつけようとこころを砕いているみたいですw。
天王星・冥王星・セレスの組み合わせは、やはり生み育む性としての女性の葛藤とその力がクローズアップされてくることを暗示しているのかな、と思います。天王星・冥王星スクエアが体現する世界規模の社会構造の変容と多様化の中で、女性にとっては子供を産み育てていく役割と労働環境や疾病の問題、経済的問題は今まで以上に切実だと思います。こういった事柄に関連する法律の問題が浮上してくるのかもしれません。また憲法改正の問題も話題に上っていますが、日蝕図で天王星が9室にあり冥王星が6室に入ることから、これもおそらく全体的な変化の一部として、やがては否めない流れになっていくのではないでしょうか。いずれにしても、世界は来年春の天王星・冥王星スクエア前後の中期スパンの中で、厳しい締めつけや取り締まりへの流れと、それに抵抗して壊していこうとする流れの激しいぶつかり合いの様相が強まるように感じられます。
また、アストロロジャー、マリナ・パートリッジによれば、セレス・冥王星の組み合わせは噴火や爆発事故などとも関連するのだそうです。最愛の娘を奪われたデーメーテール(セレス)とハデス(プルート/冥王星)の対決が大地の怒りを呼び覚ますのかな? それとも、今回は母の怒りや哀しみとなって影響を及ぼすでしょうか。。
どんな惑星もそうですが、女神の星々にも暗黒面と光明面が存在します。こうした変化の大きな流れをより良いものにするために、いのちを育む者、大地の実りを司る女神としての、セレスの光明面の力をそっと使っていければいいのに、と思います。やみくもに敵を糾弾するようなやり方ではなく、手放すもの、得るものを明確に整理し、互いに歩み寄って新しい方向性を探っていく。うん、言うは易しですね...。でも、それがきっと、このアスペクトの下でわたし達に出来る最高の行為ではないでしょうか。。
( ↓日蝕とサロスシリーズ編へつづく)
引き続き、5月21日に正確なアスペクトを結ぶ天王星・冥王星スクエアがもたらす破壊と再生と社会変革を大背景として …..
★牡牛座の新月・日蝕 そして
太陽・月・パラス・リリス・水星・火星・月のサウスノード、蠍座のプシュケーと月のノースノード、射手座のフォルスとイクシオン、双子座の木星とカオスがイリテーション・レクタングル
リニューアル!リニューアル!^^
牡牛座に多くの個人惑星が集まってステリウムとなり、日蝕が起きる。しかもそこにサウスノードが絡むということは、複雑に絡み合ったカルミックな問題の存在を示唆しています。そしてまた、それを解き放つべき時が至ったことを暗示しています。この新月/日蝕期、そして継続的には今後半年〜3年の間に、わたし達は集中的に一種の精神的断捨離 — もう不要となった古い関係や物質、価値観、「良い生活」に関する信条・「健康」に対する観念、世界観…つまり自分を縛り付けてきたあらゆる 「自分でない」 もの達を削り取っていく作業 — をしていくことになるかもしれません。
それはけっして「欲」を捨てるという意味ではありません。牡牛座にあって、「健全な欲」 は生存、健康、そして成長に必須のものです。ただここではもう一度、自分を真に幸福にする物事っていったい何なのか、自分にとっての「限界点」をこれまで何処に置いてきたのか、それは何故なのかを徹底的に検討し直してみる必要はありそうです。それには世間一般の常識を取り払い、いったん子供に帰った目で来し方をみつめてみること、何が足りないと感じてきたのか、本当は何が欲しいのかを見直していく感じが良さそうです。充たされないものなど無い!なんてひとは殆どいないのではないでしょうか。でも、それに蓋をしたまま、様々な代償物(他者・もの・信条や観念など)で埋め合わせをしてきた部分があるとすれば、それが取り払われるようなこともこの先起きるかもしれません。なんとな〜く心あたりがある場合は、もし痛みを伴う何かが起きるとしても、それを経ないと先へ進めないところに来たのだと思います。思いきって受け入れ、先へ進みましょう。 またそうでないひとにとっても、これからの時間帯は身辺/心理的整理の良いチャンスです。スペースを保つことで、思いもよらない発想が浮かんでくるかもしれません。
天王星・冥王星スクエアのもとで起きるこの日蝕とイリテーション・レクタングルは、社会的には「個人」対「集団」、または「利害・信条を共にするグループ」対「より大きな力」の利害の激しいぶつかり合いとして表現されるかもしれません。「わたし Vs 職場または家族」、「労働者Vs企業」、「自治体Vs国家」、「国家Vs国家」など、皆が「自分らしくあること」をひたすら求めて指図されることに不快感を抱き、それが互いの利害・損得のぶつかり合いと絡み合って火種となり、少しの風で突然燃え上がっていくような雰囲気があります。
この日蝕には小惑星リリスがタイトにコンジャンクトしていることから、そのエネルギーはわたし達のこころの中に 「え〜い、もう何だっていいや! どうせ何やったって変わらんでしょ。こうなったら好きなことしてやる!」 的な苛立ちと反発心を目覚めさせるかもしれません。ひとによっては、まるで思春期に戻ったような昂揚感として感じられるケースもありそうです。でも、それを楽しむには、やはりコンジャンクトしている小惑星パラスがもたらす知性と、一歩引いた戦略的なエネルギーを同時に使いこなすことが必要です。 目に見えず飛び交うアストラル・エネルギーに無意識のまま巻き込まれてしまえば、それは容易にカオスへと導いていきます。
また、神経や感受性の鋭いひとの中には、原因不明の不調感に悩まされるケースが出るかもしれません。頭痛や微熱、だるさや消化器の不調、その他様々な症状が考えられます。そんなときはとにかく無理せず、起きていることは全て素通りし、やがては皆抜けていくのだと知っていてください。来月に入ると少し感覚も変化してくるのではないかと思います。ぁ、もちろん、(いつも言うことだけれど ^_^;)、 素人判断せずにまずは専門家の診断を受けてくださいね。。
でも、このエネルギーの奥にはもうひとつ深い、コズミックな意図が秘められています。それは禅の公案を解こうと必死に悶えている弟子の脳天に、師の一喝が入るような感じ...。圧縮され縮みきったバネが反撥する瞬間、厚く覆ったマインドの雲を突き抜け、空さえ突き抜けて全く新しい概念に到達することへの目論みです。天王星・冥王星スクエアの下で起きるこのイリテーション・レクタングルには、月のノースノードからそんなエネルギーが入ってきます。その圧力はとても強力。しかも精妙なので、果たしてわたし達がそれに気付いて使いこなせるかどうかはわかりません。でも、そんな意図をどこかで知っている、それだけでも何かしらの違いが.....あるかも (^_^;。
こうして世界的な変動から茶碗の中の嵐まで、わたし達の内外に沢山のドラマが起きそうな今月のアスペクト。多分、大切なのはわたし達のこころにどう静けさを保つかだと思います。蠍座で逆行中のプシュケーは、「一度失った愛」を取り戻すためにどんな苦難にも耐え、最後に勝利し、女神となった星です。それは彼女にとって、「あらかじめ失われていた自分自身」を取り戻すための苦闘でした。それは孤独な旅でした。けれど、この小惑星は要所要所で本当に信頼に足る助け手が現れることも示唆しています。それは多分、プシュケーの持つ真摯さが呼び寄せるものかもしれません。不要なものを捨て去った後に残った絆があれば、それを大切にしてください。もしそんなものなど無くても、そして孤独であっても、孤立する必要はありません。おそらくこの時空の何処かで、誠実な助け手があなたを待っていると思います。たとえ一期一会であったとしても、それは素晴らしい出逢いです。
そして今、逆行中の土星はこのアスペクトから少し離れて、再度の出番を待つ魚座の海王星と不思議な交信をしながら、黙々と不要物を取り除く作業を続けています...。
★牡牛座日蝕のステリウムとプシュケー、ノースノードのオポジションにジュノーがTスクエア、同じくボラシシがオポジションを調停、金星の双子座イングレス
ジュノーは結婚を司り、パートナーとしての公正な立場を護ったりそれにまつわるジェラシーを体現するとも言われています。なので、東京ローカル図で7室に入るジュノーが関わるこのTスクエアを、パートナーとの間に起きる浮気の発覚や深くカルミックな争い、別離などへの直面とみることも出来ます。またマンデーン的には、近隣国との立場を巡る争いや権利・利害の主張のぶつかり合いがクローズアップされるともとれます。いずれにしても、鍵はいかにフェアであり得るか?ということになりそうです。政治的にも戦略的にも、安易な妥協は難しいアスペクトなので、細かい綱引きが必要になるでしょう。このアスペクトの下で、大言壮語や自分を実際以上に大きく見せようとする行為は一番の愚策となります。お互いにどうしたいのか、世界をどうしたいのか、どんな事情を抱えているのか、真の姿を何らかの形で開示しつつ、問題を繊細に扱っていく必要があります。またボラシシが絡むとき、ともするとひとは、自分が信じたいものだけを見る、他の可能性など考えたくもないから無視する…という傾向が出やすいようです。自分の視点をチェックしてみてください。もちろん、何か意見を持てばそれはひとつの偏りとなります。でも、それを知った上で意識して行動することと、ただ信じ込むことでは大きな隔たりがあります。フェアであること、何よりそれをこころがけて行きましょう。
(ジュノーについて)
ギリシャ神話で大神ゼウスの妻という立場を取らされたジュノー(ヘラ)は、もともとゼウスの姉神として独立した力をふるっていました。古代ギリシャ社会で本来の神としての力を剥奪される前の彼女は、太古の地母神としての顔を持ち、大きな支配力を持っていたそうです。ジュノーが垣間見せる嫉妬や公正さを追求してやまない性質、そして何よりプライドを傷付けられることを最も嫌うこころの地下帝国には、そんな、太古の力を奪われた歴史の圧力が重くのしかかっているのかもしれません。わたし自身はこのジュノーを、「女性として生きること」から来る様々なこころの闇をカバーする原型、そして性別に関わりなく、自分が本来持っていたはずの力を奪われた者の鬱屈を示す原型としてもみています。
ちょうと5月10日に日付が変わるころ、金星は双子座にイングレスします。ホームグラウンドの牡牛座ではゆったりと好みにまかせて心地よさを味わってきた金星ですが、少しクールな双子座のマインドと出逢い、「繊細な思考力」と「伝える力」を身に付けていきます。見て・感じて・伝える。必要なことを、きちんと。異なる背景を持つ二つの存在の、両方を生かすために、この力を使えたらいいなと思います。
そして天王星・冥王星スクエアの翌日である5月22日、夕刻19時46分前後。双子座を運行する金星が、去年6月6日に金星オカルテーションの起きた度数、双子座15°44'に戻ってきます。このオカルテーションは、当時メリマンコラムでも、世界的な負債爆発や国庫の赤字に対する無策とハイパーインフレの危険と関連付けて語られていました。去年のオカルテーションで十分に蓄電されたこの度数。金星の帰還が何をもたらすのか、興味深いと思います。
また当時の東京ローカル・チャートでは、ジュノーは天底に座していました。太古の地母神であったジュノーのもう一つの顔を考えると、この小惑星が天王星と共に地震のイベントチャートに重要な役回りを演じることが多いのもうなずけます。ギリシャ神話には様々なバージョンがありますが、その中にこんな逸話がありました。 『自分をないがしろにして自らパラス・アテーナーを生んだゼウスに怒ったヘラ(ジュノー)は、ウラノス(天王星)に呼びかけ、ガイア(地球)をたたき起こした。するとガイアは目覚め、振動した。ヘラは自分の願いが叶ったことを知った。』 これは、全能の神(ゼウス)のようにふるまう人間が、自ら知性(パラス)を生み出したのだと思い込み知の道を追い求めるあまりに、ひとを生み育てる大地をないがしろにしてきたことへのヘラの怒りを象徴しているように思えてなりません.....。
★天王星・冥王星スクエア、冥王星・セレスオポジションでTスクエア
天王星・冥王星は、5月21日朝7:55ごろに正確なスクエアを形成します。この時、セレスはTスクエアからは離れていますが、東京ローカル図ではアセンダント上に乗っています。そして牡牛座・蠍座軸にある月のノードを調停し、一方でジュノーはいまだにノード軸とTスクエアを維持しています。まるで、ひとりの人間の中の牡牛座面と蠍座面、肉体と魂、過去と未来との葛藤に、誰かのパートナーとしての自分が挑戦状を叩きつけ、母のように育もうとする自分が何とか折り合いをつけようとこころを砕いているみたいですw。
天王星・冥王星・セレスの組み合わせは、やはり生み育む性としての女性の葛藤とその力がクローズアップされてくることを暗示しているのかな、と思います。天王星・冥王星スクエアが体現する世界規模の社会構造の変容と多様化の中で、女性にとっては子供を産み育てていく役割と労働環境や疾病の問題、経済的問題は今まで以上に切実だと思います。こういった事柄に関連する法律の問題が浮上してくるのかもしれません。また憲法改正の問題も話題に上っていますが、日蝕図で天王星が9室にあり冥王星が6室に入ることから、これもおそらく全体的な変化の一部として、やがては否めない流れになっていくのではないでしょうか。いずれにしても、世界は来年春の天王星・冥王星スクエア前後の中期スパンの中で、厳しい締めつけや取り締まりへの流れと、それに抵抗して壊していこうとする流れの激しいぶつかり合いの様相が強まるように感じられます。
また、アストロロジャー、マリナ・パートリッジによれば、セレス・冥王星の組み合わせは噴火や爆発事故などとも関連するのだそうです。最愛の娘を奪われたデーメーテール(セレス)とハデス(プルート/冥王星)の対決が大地の怒りを呼び覚ますのかな? それとも、今回は母の怒りや哀しみとなって影響を及ぼすでしょうか。。
どんな惑星もそうですが、女神の星々にも暗黒面と光明面が存在します。こうした変化の大きな流れをより良いものにするために、いのちを育む者、大地の実りを司る女神としての、セレスの光明面の力をそっと使っていければいいのに、と思います。やみくもに敵を糾弾するようなやり方ではなく、手放すもの、得るものを明確に整理し、互いに歩み寄って新しい方向性を探っていく。うん、言うは易しですね...。でも、それがきっと、このアスペクトの下でわたし達に出来る最高の行為ではないでしょうか。。
( ↓日蝕とサロスシリーズ編へつづく)
★2013年5月の日蝕とサロス・シリーズについて★
牡牛座19°で起きるこの日食は、1472年6月6日(ユリウス暦)に始まって約18年強ごとに起こり、2716年に終焉を迎えるサロス138シリーズ、全70回のうちの31回目。折り返し地点まであと3回というところに来ています。 全ての食は、巡り来るたびにホロスコープ上を約10°ずつズレながら移動し、円周を2回廻ってシリーズを終えます。つまり、折り返し地点ではホロスコープ上でその食が始まった度数、または近似点に帰ってくるんですね。そしてそこでは、食の力が最も強大になると言われています。
このサロス周期については、各周期に共通のテーマがあるのでは?と考えていたのですが、調べてみると恒星研究で有名なアストロロジャー、バーナデット・ブラディが同じテーマの研究を続けていることがわかりました。彼女は著書"Predictive Astrology"の中で、全てのサロス周期のテーマはその誕生時に示唆されていると解説しています。 ではサロス138の食は、いったいどんなテーマをはらんでいるのでしょう?
食の影響は少なくとも半年、長いものは3年ほど続くと言われています。そしてB.ブラディはサロス138について、このシリーズには長い間延々と続いてきたある種の"緊張"を突然解放するような働きがあるのではないかと言っています。そして、どちらかというと、個人というよりグループや集合体の心理において、哀しみや喪失の痛みを伴うだろうとも。
また、これは周期開始時のホロスコープから解釈したわたし個人の仮説にすぎないのですが…もしかしたら本当に新しい旅立ちをするために慣れ親しんだ家をあとにして、あえてまだ冷たい風が吹きすさぶ外界に出ていくような行為、そしてその試みの中に理想や希望を見出そうとする精神の挑戦を表しているのではないかとも思います。それはおそらく冒険になるし、選択次第で未来は良くも悪くもなっていく。けれど一度古いものの終焉をしっかりと見届け、たとえ喪失の痛みがあったとしても、芽生えてきた新しいビジョンを自分の手で現実にしていく、それを通して「個」としての歓びを取り戻す…個人にとっても集合体にとっても、そんな魂レベルの挑戦を後押しするエネルギーではないかとも感じています。
ちなみに少し前を振り返ってみると、前回はやはり前の月蝕と同じ1995年、阪神淡路大震災、そして地下鉄サリン事件の年でした。( 年に4〜5回起きる日蝕や月蝕は、それぞれが異なるサロス・ファミリーに属しています。それらは生まれた年によって多少前後しながら、一定期間、組になって現れます。なので、今年の秋に起きるハイブリッド日蝕のサロスシリーズも同じ組の一員として現れ、前回起きたのもやはり1995年でした。) 簡単に調べてみたところ、その前の1977年にはそこまで大きな事件は起きていないものの、日航機ハイジャック事件や有珠山の爆発、それに沖縄でみぞれが降って降雪の南限記録を更新したり、円高の新記録更新などがありました。そして政治の世界では、革新自由連合や社会市民連合などの革新系新政党が発足、また領海法の制定などがありました。アメリカではアップルコンピュータが創業し、あのヴォイジャーが打ち上げられています。 1959年は皇太子(今上天皇)ご成婚の年で、初の民間出身の皇太子妃の誕生で日本中が祝賀ムードに包まれました。 またその前にこの組み合わせが起きたのは1941年。国際的な緊張と紛争の年であり、世界各地で局地的な戦争状態が起きました。そしてこの年の12月8日、日本の真珠湾攻撃によって太平洋戦争の火蓋が切られ、世界は第二次大戦へとなだれ込んで行きました。
今年もまた、これらの年と同じサロス・シリーズの組み合わせで食が起きつつあります。でも過去とは時代も違うし、わたし達のありようもまた異なります。わたし達は一日一日を、生きて、進んできました。選択肢はわたし達ひとりひとりの手に、ハートの内にあります。 だから、やっぱり今日からも一歩一歩w。 理屈抜きの自信と謙虚さをを持って、前を向いて歩いていきたいと思います。
ふぅ。また書きすぎちゃった…かもw。
今回の日蝕はとてもとても大事な気がして、あれもこれも詰め込んでしまった感があります。消化しきれていない文章で、読みにくかったかも。。けどあまり時間もかけられないので、このままUPしてしまいます。
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございましたm(_"_)m
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^)
May 05, 2013
レイモンド・メリマン 週間コメント5/6 【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2013年5月6日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の * は翻訳者によるものです)
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※お知らせ
来週、5月13日付けのコラムはお休みさせていただきます。m(_"_)m
※金市場の売り仕掛けに関する興味深い記事が投資日報社さんのサイト(5/4〜6のメリマンコラムのコーナー)に掲載されています。もしまだの方がいらしたらそちらもぜひどうぞ。
≪ 先週を振り返って ≫
先週の米国株式市場は山ほどの弱気シグナルと共に始まった。4月30日火曜、S&Pは史上新高値を記録し、ナスダック総合は2008年以来の最高値へと登り詰めた。だがダウ工業平均は、4月11日のジオコズミックな重要変化日に記録した史上最高値14,887を超えることは出来なかった。翌日の5月1日にはダウ平均は急激に — 138ポイント — 下落し、また世界の他の市場も同様に下がったことから、一般に "異市場間弱気ダイバージェンス" と呼ばれる明確な事例が示現した。4月30日のS&Pとナスダックにみられた新高値への反騰は、三つの惑星(順に金星、太陽、火星)が *パーティ・クラッシャー(*陽気なパーティをぶち壊す者)として知られる土星に対しオポジションを形成していく4月22日~5月1日という時間帯の終わり近くに起きている。さて本来なら、ジオコズミクスとテクニカルなサインのこのような合致は、少なくとも4%の下落が始まるシグナルとなっていたはずだ。
しかしながら、今は通常時ではないし、正常な市場でもない。
大幅下落のあった5月1日の引け近くにビッグ・ベン(バーナンキFRB議長)がもう一度声を上げ、かなり長期間、少なくとも米国の失業率が6.5%に減少するまでは、短期金利は0%近くに留まるだろうと話した。市場はこの再保証の言葉を好感して活気付き — 彼がこの呪文を唱える度にいつもそうなるのだが — ダウ平均はその翌日、前日失った138ポイントの内130ポイントを回復した。ところがそんなものは、翌金曜日の市場を覆い尽くした高揚感と比べれば何でもなかった。金曜朝に発表された雇用統計で失業率は7.5%に落ちており、これは数年ぶりの低失業率だったのだ。また非農業部門雇用者数の数字も事前予想より良好で、前月値をかなり上回った。この予想を上回る発表を受けて、ダウ平均は史上初めて15,000を超えるまで反騰した。S&Pもまた始まって以来の1600以上で取引された。先週は米国株式市場と世界のいくつかの指数にとっては歴史的な週となった。
さて、このような事象は、今日の株式市場に対するジオコズミック及びシクリカルな相関関係について、何を語るだろうか? 最初に、ダウ平均における新高値への急騰 — そしてS&Pとナスダック総合の両方にみられる継続的な上値追いの動き — が、土星へのハードアスペクトが終了した後、即座に起きたことに注目だ。土星が去れば、パーティは再開される。二番目としては、天王星が、*5月20日に予定されている冥王星との7回の内3回目のランデブー、即ちワクシングスクエア形成にフルスロットルで向かっていることだ。
1995年~2003年、天王星が水瓶座に在泊していた時のことを覚えておられるだろうか? 水瓶座はテクノロジーを支配する。その期間の前半にテクノロジー関連株(すなわちナスダック)に何が起きたか覚えておられるだろうか? 指数が5000を超えるまで上昇した2000年3月頃には、ポートフォリオに十分なドットコム株を持とうとしても誰も追い着けないような状況だった。そして天王星が水瓶座を去る前の2002年10月頃には、ナスダック総合は2000年初頭にそびえ立った頂から実に80%以上下落して1000を試していた。 天王星が次の星座宮、魚座に入居した2003年~2010年のことを覚えておられるだろうか? 魚座は原油を支配する。2008年5月、"黒い金" は1バレルあたり147ドルを越えるまで上昇し、史上最高値を記録した。だが天王星がまだ魚座に在泊していた同じ年の12月、原油はバレルあたり30ドルを試すまで暴落しており、これは殆ど80%近い下落だった。
さて現在、天王星は2010年~2019年まで牡羊座に在泊しており、冥王星に対してワクシングスクエアを形成している(2012年6月~2015年3月)。牡羊座は銃や武器を支配する。皆さんは最近、拳銃のための銃弾や弾薬を買おうとしただろうか? おそらくそうはしていないだろう。何故なら手に入らないからだ。もし買えたとしても、2010年以前の購入額の5倍は払わないと手に入らないだろう。冥王星は銃、爆発物、弾薬 - または人類の生命や安全を脅かす武器といった事柄を支配する(あるいは、もしあなたが*保守派であれば、これらが人類の生命を守ると考えるかもしれない)。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
今週は特に重要なジオコズミック・サインは見当たらない。しかしながら、5月9日(日本時間10日朝)には金環日食が起きる。この、*他のジオコズミック・サインによって支持されていない日食が、はたして株式市場のリバーサルに合致し得るかどうかを観察するのは興味深いだろう。数年前にISAR(International Society for Astrological REserarch)ジャーナルに掲載した私の研究によれば、歴史的にみて、通常日食単体では大した影響力を持たない。しかしながら、以下の4つの理由から、今回は それが異なった結果となるかどうか、疑問を持たねばならない。
第二に、天王星・冥王星スクエアという大物が5月20日に迫っている。普通、市場はこういった長期にわたる惑星シグナルが正確に示現するその日に反転はしない。だが重ねて言うが、歴史的に言って、長期サイクルの天井や底は5回ないしそれ以上にわたる正確なアスペクトのシリーズ中、3回目に起きることが多い。そして今回がその3回目なのだ。
第三に、今週は木星が双子座18°~20°に入ってくる。過去2年にわたりこのコラムで注意を喚起してきた通り、土星・天王星がハードアスペクトを形成する時間帯の近傍で双子座の14°~24°を運行する木星は、米国株式市場における長期サイクルの天井と合致するという先例を持っている。これもまたこのコラムで論じてきた理由によるが、その黄道運行の時間帯は蟹座4°に至るまで延長する必要があるかもしれない。ということは、今から6月末あたりまでの間にいつでも起こり得るということだ。
そして第四に、私達はいまだに太陽・火星コンジャンクションのオーブ範囲の時間帯にあって、これは5月末まで続く。また、前のコラムで報じたように、このジオコズミック・サインは10°のオーブを持って、米国株式指数における価格差10%以上のリバーサルとの関連を持つが、これは私達が研究してきた他のどのアスペクトに比べても最強だ。おっと、まだ考慮すべきジオコズミック・ファクターがあるが(例えば大規模リバーサルと関連する太陽と火星の土星に対するオポジションが持つ11取引日という時間のオーブなど)、全体の状況はおわかり頂けるだろう。
今現在の状況は輝いて見える。だが、この輝かしい光の裏側を覗き込めば、その先には鋭く切り立った下落の崖が存在するかもしれない。私がこう言うのはパニック売りがあると知っているからなのか(土星と — または — 冥王星が目立って働く時はいつもそれが起きるが)? いや、そうではない。私がこれを書くのはそういった理由からではない。誰も怖がらせるつもりはない。私はただ、過去のジオコズミックサイクルが未来に立ち現れること、そして過去においてみられた相関性がどんなものだったかを読者の皆さんに伝えることが自分の義務だと感じるだけだ。そうすれば皆さんは現在と未来におけるそれらの可能性に気付いていられる。
こうして相場の天井に関連するいくつかの現行ジオコズミック・サインを挙げたとしても、同時に私はこの反騰が、木星・土星・海王星間にグランドトラインが形成される7月に入るまで続く可能性があるとも考えている。それはこんな感じだ:あなたは激しい嵐を生成しそうないくつかの気象パターンが収斂し始めていることを理解している。だがいつこれら全てのパターンがぶつかり合って嵐となり、襲ってくるかはわからない。それでもあなたは7月のグランドトラインの直後に形成されるパターンはわかっている。
ではグランドトラインが終わった後、そこに残るのは何か? 木星・天王星そして冥王星間のTスクエアだ。これは古典的な破産のアスペクトであり、2014年に入っても優に持続する。加えて土星が2015年まで引き続き蠍座に在泊することから、この時期は報いの時であり、三つのD、すなわちdebt(負債), dificits(赤字), downgrades(信用格下げ)を含む過去のふるまいの結果を刈り取るべき時となる。
≪ 長期的考察 ≫
以下はカナダ在住の購読者が報せてくれた記事だが、読者の皆さんにも喜んでシェアしたいと思う。 『カナダ放送協会が、米国FRBや他の国々の中央銀行によるワイルドなお金の印刷っぷりについて、洞察に満ちた3本の記事を彼らのウェブサイトに掲載しました。多分あなたはその内容に興味を持つのではないでしょうか。』 私達がこのコラムでずっと昔から紹介し、今もなお重要だと信じているテーマにメインストリームのメディアが気付いたのを見るというのはなかなかのものだ。
The 'monarchs of money' and the war on savers
The illusion of growth
The secretive world of printing money
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2013年5月6日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の * は翻訳者によるものです)
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※お知らせ
来週、5月13日付けのコラムはお休みさせていただきます。m(_"_)m
※金市場の売り仕掛けに関する興味深い記事が投資日報社さんのサイト(5/4〜6のメリマンコラムのコーナー)に掲載されています。もしまだの方がいらしたらそちらもぜひどうぞ。
≪ 先週を振り返って ≫
先週の米国株式市場は山ほどの弱気シグナルと共に始まった。4月30日火曜、S&Pは史上新高値を記録し、ナスダック総合は2008年以来の最高値へと登り詰めた。だがダウ工業平均は、4月11日のジオコズミックな重要変化日に記録した史上最高値14,887を超えることは出来なかった。翌日の5月1日にはダウ平均は急激に — 138ポイント — 下落し、また世界の他の市場も同様に下がったことから、一般に "異市場間弱気ダイバージェンス" と呼ばれる明確な事例が示現した。4月30日のS&Pとナスダックにみられた新高値への反騰は、三つの惑星(順に金星、太陽、火星)が *パーティ・クラッシャー(*陽気なパーティをぶち壊す者)として知られる土星に対しオポジションを形成していく4月22日~5月1日という時間帯の終わり近くに起きている。さて本来なら、ジオコズミクスとテクニカルなサインのこのような合致は、少なくとも4%の下落が始まるシグナルとなっていたはずだ。
しかしながら、今は通常時ではないし、正常な市場でもない。
大幅下落のあった5月1日の引け近くにビッグ・ベン(バーナンキFRB議長)がもう一度声を上げ、かなり長期間、少なくとも米国の失業率が6.5%に減少するまでは、短期金利は0%近くに留まるだろうと話した。市場はこの再保証の言葉を好感して活気付き — 彼がこの呪文を唱える度にいつもそうなるのだが — ダウ平均はその翌日、前日失った138ポイントの内130ポイントを回復した。ところがそんなものは、翌金曜日の市場を覆い尽くした高揚感と比べれば何でもなかった。金曜朝に発表された雇用統計で失業率は7.5%に落ちており、これは数年ぶりの低失業率だったのだ。また非農業部門雇用者数の数字も事前予想より良好で、前月値をかなり上回った。この予想を上回る発表を受けて、ダウ平均は史上初めて15,000を超えるまで反騰した。S&Pもまた始まって以来の1600以上で取引された。先週は米国株式市場と世界のいくつかの指数にとっては歴史的な週となった。
さて、このような事象は、今日の株式市場に対するジオコズミック及びシクリカルな相関関係について、何を語るだろうか? 最初に、ダウ平均における新高値への急騰 — そしてS&Pとナスダック総合の両方にみられる継続的な上値追いの動き — が、土星へのハードアスペクトが終了した後、即座に起きたことに注目だ。土星が去れば、パーティは再開される。二番目としては、天王星が、*5月20日に予定されている冥王星との7回の内3回目のランデブー、即ちワクシングスクエア形成にフルスロットルで向かっていることだ。
*日本時間:5月21日07:55前後天王星を含むハードアスペクトが発効範囲内にある時はいつも、記録は破られる。長期の抵抗線は全く無視される。天王星は想像上の(あるいは現実の)どんな制限であれ、突き破るのを好むからだ。その水準ラインがどんな方向への動きを塞いでいるかなど眼中にはない。ただただ壊し破りたいだけなのだ。だがそこにはコインの裏側が存在する。どんな方向に突出したにせよ、突然同じような急激さで踵を返し、反対方向に向かってより激しくすら動く性質だ。天王星はいくつかの市場セクターにおいて大きな上昇と同期した後、在泊していた星座宮や形成したアスペクトを去る前に、その同じ市場で結局は激しい下落を呼び起こすことで歴史的に悪名が高い。
1995年~2003年、天王星が水瓶座に在泊していた時のことを覚えておられるだろうか? 水瓶座はテクノロジーを支配する。その期間の前半にテクノロジー関連株(すなわちナスダック)に何が起きたか覚えておられるだろうか? 指数が5000を超えるまで上昇した2000年3月頃には、ポートフォリオに十分なドットコム株を持とうとしても誰も追い着けないような状況だった。そして天王星が水瓶座を去る前の2002年10月頃には、ナスダック総合は2000年初頭にそびえ立った頂から実に80%以上下落して1000を試していた。 天王星が次の星座宮、魚座に入居した2003年~2010年のことを覚えておられるだろうか? 魚座は原油を支配する。2008年5月、"黒い金" は1バレルあたり147ドルを越えるまで上昇し、史上最高値を記録した。だが天王星がまだ魚座に在泊していた同じ年の12月、原油はバレルあたり30ドルを試すまで暴落しており、これは殆ど80%近い下落だった。
さて現在、天王星は2010年~2019年まで牡羊座に在泊しており、冥王星に対してワクシングスクエアを形成している(2012年6月~2015年3月)。牡羊座は銃や武器を支配する。皆さんは最近、拳銃のための銃弾や弾薬を買おうとしただろうか? おそらくそうはしていないだろう。何故なら手に入らないからだ。もし買えたとしても、2010年以前の購入額の5倍は払わないと手に入らないだろう。冥王星は銃、爆発物、弾薬 - または人類の生命や安全を脅かす武器といった事柄を支配する(あるいは、もしあなたが*保守派であれば、これらが人類の生命を守ると考えるかもしれない)。
*共和党、NRA(全米ライフル協会)の支持層。ちなみに民主党政権下で1994年に施行され共和党政権移行で2004年に失効した銃販売店への規制法ブレイディ法の発効前後では銃の売り上げが5割増しとなった。その後再びオバマ大統領による銃規制法案成立への熱心な取り組みによって空前の売り上げに達し、オバマ特需、米経済を牽引する業種などと揶揄されたりもするという。最近の売り上げ増加のメインは新規に銃を購入する女性層だというニュースも。4月17日、大統領が推進する比較的穏やかな銃規制強化修正法案は共和党の反対によって否決された。こうしたこもごもの事象が、金融不安と個人的安全に関わる恐怖に覆われた世界における自衛のための究極の武器たる金と銀に私達を向かわせる。まぁ、先週の金と銀は殆ど動かなかったに等しい。もちろん、株のように、5月1日水曜のザラ場で金と銀は急激に売られた。しかしながら、株のように、週末に向かって気の利いた反発をみせている(株ほど鮮やかとはいかなかったが)。金はかろうじて前週4月26日の高値を抜けたが、これは土星に対する一連のアスペクトが発効する期間のちょうど中間点で起きた。銀は4月26日の直近高値を抜くことはなかった。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
今週は特に重要なジオコズミック・サインは見当たらない。しかしながら、5月9日(日本時間10日朝)には金環日食が起きる。この、*他のジオコズミック・サインによって支持されていない日食が、はたして株式市場のリバーサルに合致し得るかどうかを観察するのは興味深いだろう。数年前にISAR(International Society for Astrological REserarch)ジャーナルに掲載した私の研究によれば、歴史的にみて、通常日食単体では大した影響力を持たない。しかしながら、以下の4つの理由から、今回は それが異なった結果となるかどうか、疑問を持たねばならない。
*即座の現象を扱うファイナンシャル・アストロロジーにおいては日食は同時に起きる他の惑星間のアスペクトがもたらすエネルギーを増幅するものとして扱われる。第一に、今が5月初めだということだ。過去3年にわたり、株式市場では4月または5月に重要な天井をつけ、その後に数週間か数ヶ月もの急落が続いた。
第二に、天王星・冥王星スクエアという大物が5月20日に迫っている。普通、市場はこういった長期にわたる惑星シグナルが正確に示現するその日に反転はしない。だが重ねて言うが、歴史的に言って、長期サイクルの天井や底は5回ないしそれ以上にわたる正確なアスペクトのシリーズ中、3回目に起きることが多い。そして今回がその3回目なのだ。
第三に、今週は木星が双子座18°~20°に入ってくる。過去2年にわたりこのコラムで注意を喚起してきた通り、土星・天王星がハードアスペクトを形成する時間帯の近傍で双子座の14°~24°を運行する木星は、米国株式市場における長期サイクルの天井と合致するという先例を持っている。これもまたこのコラムで論じてきた理由によるが、その黄道運行の時間帯は蟹座4°に至るまで延長する必要があるかもしれない。ということは、今から6月末あたりまでの間にいつでも起こり得るということだ。
そして第四に、私達はいまだに太陽・火星コンジャンクションのオーブ範囲の時間帯にあって、これは5月末まで続く。また、前のコラムで報じたように、このジオコズミック・サインは10°のオーブを持って、米国株式指数における価格差10%以上のリバーサルとの関連を持つが、これは私達が研究してきた他のどのアスペクトに比べても最強だ。おっと、まだ考慮すべきジオコズミック・ファクターがあるが(例えば大規模リバーサルと関連する太陽と火星の土星に対するオポジションが持つ11取引日という時間のオーブなど)、全体の状況はおわかり頂けるだろう。
今現在の状況は輝いて見える。だが、この輝かしい光の裏側を覗き込めば、その先には鋭く切り立った下落の崖が存在するかもしれない。私がこう言うのはパニック売りがあると知っているからなのか(土星と — または — 冥王星が目立って働く時はいつもそれが起きるが)? いや、そうではない。私がこれを書くのはそういった理由からではない。誰も怖がらせるつもりはない。私はただ、過去のジオコズミックサイクルが未来に立ち現れること、そして過去においてみられた相関性がどんなものだったかを読者の皆さんに伝えることが自分の義務だと感じるだけだ。そうすれば皆さんは現在と未来におけるそれらの可能性に気付いていられる。
こうして相場の天井に関連するいくつかの現行ジオコズミック・サインを挙げたとしても、同時に私はこの反騰が、木星・土星・海王星間にグランドトラインが形成される7月に入るまで続く可能性があるとも考えている。それはこんな感じだ:あなたは激しい嵐を生成しそうないくつかの気象パターンが収斂し始めていることを理解している。だがいつこれら全てのパターンがぶつかり合って嵐となり、襲ってくるかはわからない。それでもあなたは7月のグランドトラインの直後に形成されるパターンはわかっている。
ではグランドトラインが終わった後、そこに残るのは何か? 木星・天王星そして冥王星間のTスクエアだ。これは古典的な破産のアスペクトであり、2014年に入っても優に持続する。加えて土星が2015年まで引き続き蠍座に在泊することから、この時期は報いの時であり、三つのD、すなわちdebt(負債), dificits(赤字), downgrades(信用格下げ)を含む過去のふるまいの結果を刈り取るべき時となる。
≪ 長期的考察 ≫
以下はカナダ在住の購読者が報せてくれた記事だが、読者の皆さんにも喜んでシェアしたいと思う。 『カナダ放送協会が、米国FRBや他の国々の中央銀行によるワイルドなお金の印刷っぷりについて、洞察に満ちた3本の記事を彼らのウェブサイトに掲載しました。多分あなたはその内容に興味を持つのではないでしょうか。』 私達がこのコラムでずっと昔から紹介し、今もなお重要だと信じているテーマにメインストリームのメディアが気付いたのを見るというのはなかなかのものだ。
The 'monarchs of money' and the war on savers
The illusion of growth
The secretive world of printing money
訳文ここまで
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