May 2014
May 28, 2014
○5/29の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで 5月29日 03:59前後、北海道周辺で 04:05前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は 03:40 前後、沖縄周辺では 03:11前後に 双子座7°21’で新月となります。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
------------------------¨°☆¤☆„¸○¸„☆¤☆°¨--------------------------
Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【太陽・月 双子座 7°~8°---->5/29~6/26 】
"An old-fashioned well"
→ 『古い様式の井戸』
↓
"An Industrial strike"
→ 『工場労働者のストライキ』
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★何か深いところに隠れた名付けられない感情への刺激
→★渇きを癒やしてくれそうな煌めきに心惹かれる
→★自分が持っている能力とそれにまつわる責任を知る
→★人生の歓びや愛情への渇望との直面
→★単なる欲望の満足と本物の精神的充足を識別する必要
→★変化を拒む姿勢の下に隠された貪欲さに気付く
→★ずっと以前から受け継がれてきた問題に対処する必要
→★溜まりに溜まった負のエネルギーを放出する方法を考える
→★わかりやすい物や人物をターゲットにすることの危険性
→★自分で創りあげた壁を外部からの抑圧だと感じる傾向
→★感情的または物質的不満が"正義"にすり替わる光景
→★板挟みの中で目の前の現実に即した妥協を探る
→★自分の原点から目前の問題を確認しそれを明確に伝えていく・・・→
★エネルギーのポイント:「黒白二元を超えた第三の道をイメージする」
火星は順行を開始し、新緑の5月もあっという間に終わろうとしています。そして、明日未明は双子座の新月。今週初めあたりから、なんとなく胸騒ぎがしたり、ふとした拍子に不安定になったり重たい気持ちを感じたひと、いるかな? もちろん個人的なアスペクトにもよるけれど、もしかして特に心当たりが無いのに?・・・そんな謎の落ち込みを感じたなら、そのひとはこの新月が持つ、一種かき立てるようなエネルギーを前兆として受け取っていたかもしれません。
一般に新月はその瞬間にガラッとエネルギーが切り替わり、満月は手前から徐々に高まってくると言われています。だから月のサイクルを使った願いごとやアファメーションは、新月ならジャストミートの時間以降に行い、満月なら月が満ちる瞬間の手前に済ますように・・・なんて言われますよね。エネルギーシステムから考えれば、その通りなんです。
でもわたし達人間の意識は、歯車みたいにカチカチと規則正しく切り替わっていくわけではありません。わたし達のこころを一枚の布に例えるなら、全体にグラデーションで変わっていく色彩の中に、ある所ではクッキリと鮮やかに、ある部分ではじわわっと拡がるように、様々な色合いのアブストラクトな模様が織り込まれてる…そんな感じかな。
たとえばサビアン・シンボルは、各星座宮をめぐりながらその1度1度ごとの象徴的な意味を示しています。 でもそれと同時に、ある度数が象徴するテーマの中には、前後の、そしてオポジションやトライン、その他あらゆるアスペクト関係にある度数の意味が、有機的に、潜在的に交差しあっています。それはちょうどわたし達人間の意識が、一瞬の中にあらゆる時間を含み、同時に生まれては消える様々なイマジネーションの世界を包含しているのと同じことです。
なので、たとえテーマが切り替わる新月であっても、そこにダイナミックなエネルギーが待っているなら…わたし達はやがてもたらされるだろうテーマを無意識に感知するのだと思います。・・・とは言っても、今回の新月図で目立つのは双子座の太陽と月にスクエアを形成する魚座の海王星。 彼は今魚座の7°台で逆行前の足踏みを続けています。梅雨入り近い季節にこの水っ気たっぷりのハードアスペクトはいったい何を見せてくれるのでしょう?(^_^;
双子座は常に黒白、上下、左右、善悪、好悪、内外、男女、老若、貧富・・・なんて感じに二元性の中で揺れながら、そのどちらからも情報を取り出し、自分の思考の筋立てに見合ったパズルのピースで隙間を埋めながら、次のピースを求めて自分の理解領域を広げようとします。そこで起きる新月に今回スクエアでエネルギーを与える魚座の海王星は、持ち前のミルク色の霧で双子座のスピーディな思考を覆うかもしれません。
海王星はわたし達に豊かなイマジネーションを与えてくれます。まるで霧として浮遊する水の粒子ひとつひとつに、無数の潜在的な情景が映りこんでいるように。だからひとときの現実逃避としてロマンティックに遊ぶのもヨシ、詩や音楽などを通して表現してみるもヨシ、親しいひとと夢を語るもヨシという時期。 けれど、一方でこの新月はこう要求しています。 『もっと明瞭に! もっと明確に! もっともっと、はっきりした答が必要なんだ!』・・・・・・
牡牛座の新月と満月を経て、今 双子座に辿り着き、再び結ばれる太陽と月。牡牛座で固まった足下の大地にスックと立って、ひとときの知的探検を始めようとするわたし達。 でも、本当に足下は堅牢かしら? 牡牛座でかいま見た、地下深く煮えたぎるマグマのようなエネルギーは穏やかさを取り戻したかな? 新月が起きたその日の内に、金星は牡羊座を去って牡牛座に入って来ます。。。うーん…やっぱり大地を耕し固め、マグマを治める作業はまだ続くのかも?
双子座の若々しいマインドの力は、掴みきれない自分の内部を周囲の世界に投影し、手当たり次第に言語化していくことによって理解しようとします。 けれど、海王星が干渉してきたとき、乱反射するイメージの霧に翻弄されることなく、思考の整理をつけていけるでしょうか? わたし達の潜在意識は、いまだに背景で影響力を発揮中のカイロン・土星・木星のグランドトラインが促してくる、隠された感情の掘り起こし作業を続けています。そのまた奥の層には、天王星・冥王星ワクシングスクエアが控えていて、「まだまだ…」なんて、睨みを利かせています。じゃ、わたし達は、そんなエネルギーによって穿たれた、こころの穴から噴出する得体の知れないマグマを浴びて、お喋りの洪水に足を取られてしまうのでしょうか?
この新月期、魚座の霧の一粒一粒に投影されるのは、無数の人々が発する思考や意見、様々なことばや噂の類いだったりするかもしれません。そして、そのひとつひとつに、無数の人々の未解決の感情が潜んでいます。その刺激は、日常のちょっとした出来事の中で 『何かアクションを起こさなくては! 』とか 『ここで何か言わなくちゃ。 いやどうしても言いたいでしょ!』 などと、わたし達に促してくるかもしれません。この新月図には、ちょっと自己主張したくなるようなエネルギーも感じられます。
また、双子座の月がもたらす感知力は、集まった情報の中でも人気のありそうな、納得しやすいスローガンを察知するでしょう。でもはたして、その流れに入って本当に良いのか? それは本当に自分のエネルギーを割くべき物事なのか? そして、思考を深めていくためのスペースを今の自分は持てているのか? ……そのあたり、ふとした折りの考えどころになるかもしれません。
さて、今ちょうど双子座の終盤度数にある水星は、5月30日に日付けが変わろうとする直前に蟹座入りし、6月7日の夜9時前に蟹座3°台から逆行を開始します。そして満月を経て、6月17日に双子座に戻り、7月1日に双子座24°台で順行に転じます。そこからシャドウフェイズに入り、すっかり抜けるのは7月16日のお昼過ぎ。
なので、特に6月に入ってから〜10日〜12日あたりまでのストームフェーズには、水星逆行に付き物の右脳・左脳のスイッチミスによる思い込みやコミュニケーションの行き違い、様々なアクシデントなどの注意事項と共に、ふいに気持ちに迷いが出たり、わけのわからない感情的な反応に翻弄されたり…など、対人関係での勇み足に繋がりそうな、こころの内側の葛藤にも注意を向けると良いかもしれません(この期間中、6月10日の朝4:50ごろ、滞留していた海王星もうっそりと逆行を開始します)。あ、それにお酒の飲み過ぎにも十分気を付けて。 水星の逆行期は、自分のこころの在りようを深く覗き込んで吟味するには、とても良い時期です。その間、周囲の喧噪に惑わされず、どれだけ足下の大地をみつめていられるか? 思考を深めていけるか? この新月期の挑戦として、こころに留めておいてくださいね。
惑星逆行は、それを知って上手く使えれば、内側の思いを現実に表現していくとき、二重三重のチェック機構として働かせることが出来ます。 その中にはことばの使い方、タイミングなど、誤解を受けないためのコミュニケーション上の気遣いも含まれるでしょう。でも、一番の肝心かなめは…「自分が書いたり話したりしていることを、自分は本当に理解しているのか?」というチェックかもしれません。
だから、もし今、魚座の海王星のもたらすイマジネーションが漠とした夢を生み出すなら、それを感性の栄養として受け止める。そして、果たすべき仕事のエネルギーとして使っていく。 自分を取り巻く現実、自分の今の立脚点を確かめながら、焦らずに新しい視点を探っていく。 おそらく今回のエネルギーは、そんな風に回していけるといいのかなって、思います。
そういえば……進化アストロロジーの巨星ジェフリー・ウルフ・グリーンは、『究極、全ての惑星逆行は魂の成長のために起きる事だ』 と言い切っていました。わたしもやっぱり…そう思います。いや、もうそれってかなりの凸凹道ではあるのだけど…(^_^;
そうそう、水星逆行下、そして海王星滞留下の6月10日午前0時前後、もし静かな環境に居られたら…ちょっと瞑想してみるのもいいかもしれません。ある程度慣れたひとなら…もしかすると…けっして静止することの無い多様性の渦がひしめき、現れては消え、消えては生まれるフラクタル状の人間意識なんてモノを万華鏡のように眺める…な〜んて感じの経験が出来るかも…?
ではでは、ちょこっとサビアン・シンボルを覗いてみましょう。前回の新月・日蝕のポイントは 『大地にゆっくり根を張って内なる深みに向かう』 でした。 で、今回太陽と月が最初にとっていく基盤のエネルギーは、『古い様式の井戸』です。 井戸といえば、わたし達の生命維持に欠かせない「水」がわき出る場所。 太古から、人間は井戸のまわりに集落を造って暮らしてきました。 それは昔から、変わらない命のみなもと…渇きを癒やす神聖な水場です。
けれど今は、地下水であっても蛇口をひねれば普通の水道と変わりません。知らされなければ水道の水と同じくらい無意識に、手軽に使えます。 でも、このシンボルの井戸は、ずいぶん昔に造られたものです。原文でわざわざ "old-fashioned" という言い方をしていることからすると、チャネラーのエルシィの感覚に映った井戸の佇まいは、当時でもあまり見なくなったような古い様式が際だっていたのかもしれません。その光景は、井戸が大地にぽっかり開いた穴であることをわたし達に教えてくれます。 古くて深〜い穴の底には、今も満々と水が湛えられているでしょうか? 人々は、まだその井戸を使っているのでしょうか?
もしかすると、人々の忙しい暮らしの中で、その井戸は忘れられてしまったかもしれません。新しい様式のスマートさと便利さは、一度味わったら元へは戻れないものです。
今の日本に暮らしているわたし達は、このシンボルが伝えられた時代をはるかに超えたスピードと、ブラックボックスの渦の中で生きています。いのちの源である水も、水道水はもちろん、ペットボトルで買うことも手軽に出来ます。お金さえ出せば、水素や酸素を封入した"高級な高機能水"を飲むことだって出来ます。 世界には今でも渇水に苦しむ地域があるけれど、ここ日本では「湯水のように使う」なんて言葉が生きているほど、まだまだ水に恵まれています。 それでも……
せわしない毎日の中で、ひととき、そっと目を閉じて…わたし達の足下、地中深く眠る豊かな水の様相をイメージするとき、わたし達は何故かホッと息をつくことが出来ます。 わたし達が立つ大地。わたし達が占めている場は、たった30cm四方しかないかもしれません。 けれど、深く、もっと深く…意識のシャベルで大地を掘り下げていくとき、そこにはまだ手つかずの水のエネルギーが眠っていて、ひっそりと発見されるのを待っているかもしれません。 深く、もっと深く…。 気ぜわしい喧噪の中で不安定になりがちな双子座の意識をしっかり支えるには、そして自分という存在の核をなす精神に栄養を与えるには、この、自分の内部に穿たれた古い深い井戸を忘れず、時折そこに立ち帰る必要があるのだと思います。
さてエネルギーは次のシンボル 『工場労働者のストライキ』 をとっていきます。 このシンボル、前の雰囲気から一転して何だかとても騒がしい感じです。 まるで、前の牡牛座で取り扱った 「目に見えない地中に溜まったマグマ」 のエネルギーが、低賃金や労働環境への不満という "意識のカタチ" または "流通口" を得て、いっせいに噴き出してくるみたいな。。
社会は水平にひろがる "ステイタス" が幾重にも重なっていて、ピラミッドを形成し、それぞれの層の間に格差を創り出しています。社会的な抑圧感は、それらの層を下へ降りれば降りるほど強まります。そして、その圧力がある限界を超えたとき、最下層から上に向かって大きな反動が起こります。上から見ていれば、それはまるで突然火山が爆発したように感じられるかもしれません。
工場のマネージャーや経営陣は大慌てでストライキを止めようとするでしょう。 ラインが止まったらエライことになります。ヘタをすると、顧客から契約違反で切られるか、訴えられる怖れだってあります。だから、組合の誰かを買収したり、外部の強面のひとを雇って無理矢理スト破りを企てるかもしれません。それが無理なら、労使交渉の場をセットして、何とか興奮する皆をなだめようとするでしょう。 でも、ストをする側だって、自分達から見れば正当な理由があるからこそ行動を起こしています。 少なくとも、不満が全く解消しないまま引くことはないでしょう。 争議の場は、労使双方のことばの応酬で騒然としています。興奮が極まれば、暴力沙汰になるかもしれません。
これがもし、わたし達のこころの内部に起きる事だとしたらどうでしょうか? わたし達の意識も、幾層もの知覚の層に分かれています。 目先のこと、表層部のやりとりに忙しい表面意識は、普段は自分自身の内奥に何が起きているかに無関心です。 毎日沢山の情報の中で、他のひと達に自分がどう映っているか、あのひとにどう思われているか、自分の未来はどうなるのか、これは使える・使えない、アイツは気にくわない、コレが欲しい、あれをやらなくちゃ…とかとか。朝起きてから寝るまで本当に忙しいのです。大変なのです。そう、生きるって大変。。
それでも時折、ふっと、言葉にならない"何か"が触れてくることがあります。 「あれ? 疲れてるのかな?」「はぁ…どこか遠くへ行きたいなぁ…」「何で近頃こんなにイライラするんだろう?」
もしそこで立ち止まり、自分の内部に何が起きつつあるかをじっくり見ることさえ出来たなら… そこから古い古い井戸に釣瓶を落とし、いのちの水をくみ上げることが出来たかもしれません。 渇いた体、渇いたこころ…。溜まってしまった日々の疲れを癒やし、生まれたままの自分の原点に立ち帰り、汚れを洗い流してもう一度そこから新しい日々を始められたかもしれないのです。それは、工場労働者達の不満をくみ取り、ラインも止めず、経営にそれほど響かない程度に労使の歩み寄りを実現するための、妥協点を探る努力が出来るということです。
けれど、このシンボルではすでにストライキが始まっています。起きたことには対処しなければなりません。 わたし達がどちらの側にいるのであっても、最終的にはどこかで歩み寄り、妥協点を見出さなければなりません。、ひとつの組織の中で、同じ人間同士として、本来なら勝者も敗者も無いはずです。どちらにしても、工場が倒産したり、労働者が職を失っては元も子もありません。決裂すれば、待つのは双方にとって破壊的な結果です。そして今、少し先の未来には、最善から最悪まで沢山の可能性が潜んでいます。ならば今からでも最善の結果を目指さなくちゃ!
経営陣は、公明正大さと透明性をもって、自分達が管理する工場の資産と全体の給与体系、労働条件を見直すことが出来るでしょうか? 特権意識や差別なく、正直に労働者と相対することが出来るでしょうか? 労働者達は、ただやみくもに荒れ狂うのではなく、特権階級を血祭りに上げて報復の歓びを味わうのではなく、冷静に工場の収支と自分達の能力を分析し、まっとうな要求をまとめた上で交渉に臨めるでしょうか?
わたし達は、突然こみ上げてくる無意識の感情のうねりを正直にみつめ、それにきちんと直面し、それが何なのかを認め、そしていのちの水を与え、もう一度、自分という存在全体を、正当に扱うことが出来るでしょうか?
……そうだ、やっぱり今からでも遅くはないかも? もう一度、自分の、自分だけの古井戸に帰ろう。そこに立って、はるか太古の水音を聴くとき、たとえどんなに周囲で嵐が吹き荒れていたって怖くなんかない。正直な自分の立ち位置を胸にとどめ、そこから新たな方向を決めていこう。 そして必要なら、もう一度喧噪の中に入っていこう........!!!
うーん、なんとなく、ふぅ…という感じの1カ月になりそうですね(^_^;。 サビアン・シンボルの場合、実際に描かれた情景 ー 水の問題や何らかの闘争 ー に近いことが起きることもあれば、心理的な葛藤のテーマとしてもたらされる場合もあります。出来事と心理は表裏一体なので、二つが内と外に同時に展開するケースも考えられます。今回のテーマは世界的に起きていることの延長にも感じられますし、世の中は6月13日の満月をピークとして益々騒がしくなっていくのかもしれません。
一方パーソナルでは、エネルギーが現象化する度合いも人によって様々です。でも、この新月期に与えられたテーマとその挑戦には、わたし達ひとりひとりにとって、とても深い意味があるように思えてなりません。カーディナル・スクエアもあと2回を残すのみとなった今、わたし達は残された時間の中で、今までに無い精神の使い方を見出さなければならないのだと思います。その探究の先鋒をつとめるなら、それはやはり双子座の精神ではないでしょうか。
一般的に、わりと軽くて冷静っぽく見られがちな双子座ですが、テーマ的にはけっこう激しい物を秘めています。何て言うか、そう、仕事量が多いんですね。ちなみにアストロロジャー、エリック・フランシスは、神智学系アストロロジーの古典、アリス・ベイリーの「エソテリック・アストロロジー」を以前から再評価しているのですが、その中で、彼女が双子座を最も重要な星座宮のひとつだと評したことを紹介していました。 その理由は、『魂が12星座宮を旅する中で、ここに至って初めて人間を人間たらしめる、二元意識の問題に直面するから』 です。 双子座では、手始めとしてそれが言語やコミュニケーションのあり方として投影されていきます。
この双子座で、わたし達人間は初めて二元性との闘いに直面します。そして、やがてはカストールとポルックス ー 死すべき者と不死の者 ー のど真ん中を突き抜けるべく意識の試行錯誤を繰り返しながら、ひとりの戦士として精神を鍛えていくんですね。 この双子座とグランドクロスの関係を結ぶミュータブル・サイン/柔軟宮仲間 ー 乙女座、射手座、魚座もまた、同じく思考と意識で世界をどう捉えていくか?という問題を根底的なテーマとして持っていて、それに異なる角度から取り組んでいくという性質を持っています。それらは互いに補完、刺激、反撥しあうことによって、究極には相互に魂レベルの成長を促進していくシステムだと言えます。
と、いうわけで…双子座のエネルギーをたっぷり受けて書いた今回の新月も長文になってしまいました。ちゃんとまとまっているといいけれど… (^_^;
夜明け前の深夜に訪れる双子座の新月。 とりあえず買い置きの酸素水を飲みながら、闇の中でしばし目を閉じてみます。 そして、地下の水脈と地熱に思いを馳せ、今もわたし達を最奥から突き動かす天王星・冥王星スクエアの、言葉にならない変革の槌音に…じっと耳を澄ませてみたいと思うのです。。
have a great trek!!!★
hiyoka.(^_^)
新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで 5月29日 03:59前後、北海道周辺で 04:05前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は 03:40 前後、沖縄周辺では 03:11前後に 双子座7°21’で新月となります。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
------------------------¨°☆¤☆„¸○¸„☆¤☆°¨--------------------------
Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【太陽・月 双子座 7°~8°---->5/29~6/26 】
"An old-fashioned well"
→ 『古い様式の井戸』
↓
"An Industrial strike"
→ 『工場労働者のストライキ』
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★何か深いところに隠れた名付けられない感情への刺激
→★渇きを癒やしてくれそうな煌めきに心惹かれる
→★自分が持っている能力とそれにまつわる責任を知る
→★人生の歓びや愛情への渇望との直面
→★単なる欲望の満足と本物の精神的充足を識別する必要
→★変化を拒む姿勢の下に隠された貪欲さに気付く
→★ずっと以前から受け継がれてきた問題に対処する必要
→★溜まりに溜まった負のエネルギーを放出する方法を考える
→★わかりやすい物や人物をターゲットにすることの危険性
→★自分で創りあげた壁を外部からの抑圧だと感じる傾向
→★感情的または物質的不満が"正義"にすり替わる光景
→★板挟みの中で目の前の現実に即した妥協を探る
→★自分の原点から目前の問題を確認しそれを明確に伝えていく・・・→
★エネルギーのポイント:「黒白二元を超えた第三の道をイメージする」
火星は順行を開始し、新緑の5月もあっという間に終わろうとしています。そして、明日未明は双子座の新月。今週初めあたりから、なんとなく胸騒ぎがしたり、ふとした拍子に不安定になったり重たい気持ちを感じたひと、いるかな? もちろん個人的なアスペクトにもよるけれど、もしかして特に心当たりが無いのに?・・・そんな謎の落ち込みを感じたなら、そのひとはこの新月が持つ、一種かき立てるようなエネルギーを前兆として受け取っていたかもしれません。
一般に新月はその瞬間にガラッとエネルギーが切り替わり、満月は手前から徐々に高まってくると言われています。だから月のサイクルを使った願いごとやアファメーションは、新月ならジャストミートの時間以降に行い、満月なら月が満ちる瞬間の手前に済ますように・・・なんて言われますよね。エネルギーシステムから考えれば、その通りなんです。
でもわたし達人間の意識は、歯車みたいにカチカチと規則正しく切り替わっていくわけではありません。わたし達のこころを一枚の布に例えるなら、全体にグラデーションで変わっていく色彩の中に、ある所ではクッキリと鮮やかに、ある部分ではじわわっと拡がるように、様々な色合いのアブストラクトな模様が織り込まれてる…そんな感じかな。
たとえばサビアン・シンボルは、各星座宮をめぐりながらその1度1度ごとの象徴的な意味を示しています。 でもそれと同時に、ある度数が象徴するテーマの中には、前後の、そしてオポジションやトライン、その他あらゆるアスペクト関係にある度数の意味が、有機的に、潜在的に交差しあっています。それはちょうどわたし達人間の意識が、一瞬の中にあらゆる時間を含み、同時に生まれては消える様々なイマジネーションの世界を包含しているのと同じことです。
なので、たとえテーマが切り替わる新月であっても、そこにダイナミックなエネルギーが待っているなら…わたし達はやがてもたらされるだろうテーマを無意識に感知するのだと思います。・・・とは言っても、今回の新月図で目立つのは双子座の太陽と月にスクエアを形成する魚座の海王星。 彼は今魚座の7°台で逆行前の足踏みを続けています。梅雨入り近い季節にこの水っ気たっぷりのハードアスペクトはいったい何を見せてくれるのでしょう?(^_^;
双子座は常に黒白、上下、左右、善悪、好悪、内外、男女、老若、貧富・・・なんて感じに二元性の中で揺れながら、そのどちらからも情報を取り出し、自分の思考の筋立てに見合ったパズルのピースで隙間を埋めながら、次のピースを求めて自分の理解領域を広げようとします。そこで起きる新月に今回スクエアでエネルギーを与える魚座の海王星は、持ち前のミルク色の霧で双子座のスピーディな思考を覆うかもしれません。
海王星はわたし達に豊かなイマジネーションを与えてくれます。まるで霧として浮遊する水の粒子ひとつひとつに、無数の潜在的な情景が映りこんでいるように。だからひとときの現実逃避としてロマンティックに遊ぶのもヨシ、詩や音楽などを通して表現してみるもヨシ、親しいひとと夢を語るもヨシという時期。 けれど、一方でこの新月はこう要求しています。 『もっと明瞭に! もっと明確に! もっともっと、はっきりした答が必要なんだ!』・・・・・・
牡牛座の新月と満月を経て、今 双子座に辿り着き、再び結ばれる太陽と月。牡牛座で固まった足下の大地にスックと立って、ひとときの知的探検を始めようとするわたし達。 でも、本当に足下は堅牢かしら? 牡牛座でかいま見た、地下深く煮えたぎるマグマのようなエネルギーは穏やかさを取り戻したかな? 新月が起きたその日の内に、金星は牡羊座を去って牡牛座に入って来ます。。。うーん…やっぱり大地を耕し固め、マグマを治める作業はまだ続くのかも?
双子座の若々しいマインドの力は、掴みきれない自分の内部を周囲の世界に投影し、手当たり次第に言語化していくことによって理解しようとします。 けれど、海王星が干渉してきたとき、乱反射するイメージの霧に翻弄されることなく、思考の整理をつけていけるでしょうか? わたし達の潜在意識は、いまだに背景で影響力を発揮中のカイロン・土星・木星のグランドトラインが促してくる、隠された感情の掘り起こし作業を続けています。そのまた奥の層には、天王星・冥王星ワクシングスクエアが控えていて、「まだまだ…」なんて、睨みを利かせています。じゃ、わたし達は、そんなエネルギーによって穿たれた、こころの穴から噴出する得体の知れないマグマを浴びて、お喋りの洪水に足を取られてしまうのでしょうか?
この新月期、魚座の霧の一粒一粒に投影されるのは、無数の人々が発する思考や意見、様々なことばや噂の類いだったりするかもしれません。そして、そのひとつひとつに、無数の人々の未解決の感情が潜んでいます。その刺激は、日常のちょっとした出来事の中で 『何かアクションを起こさなくては! 』とか 『ここで何か言わなくちゃ。 いやどうしても言いたいでしょ!』 などと、わたし達に促してくるかもしれません。この新月図には、ちょっと自己主張したくなるようなエネルギーも感じられます。
また、双子座の月がもたらす感知力は、集まった情報の中でも人気のありそうな、納得しやすいスローガンを察知するでしょう。でもはたして、その流れに入って本当に良いのか? それは本当に自分のエネルギーを割くべき物事なのか? そして、思考を深めていくためのスペースを今の自分は持てているのか? ……そのあたり、ふとした折りの考えどころになるかもしれません。
さて、今ちょうど双子座の終盤度数にある水星は、5月30日に日付けが変わろうとする直前に蟹座入りし、6月7日の夜9時前に蟹座3°台から逆行を開始します。そして満月を経て、6月17日に双子座に戻り、7月1日に双子座24°台で順行に転じます。そこからシャドウフェイズに入り、すっかり抜けるのは7月16日のお昼過ぎ。
なので、特に6月に入ってから〜10日〜12日あたりまでのストームフェーズには、水星逆行に付き物の右脳・左脳のスイッチミスによる思い込みやコミュニケーションの行き違い、様々なアクシデントなどの注意事項と共に、ふいに気持ちに迷いが出たり、わけのわからない感情的な反応に翻弄されたり…など、対人関係での勇み足に繋がりそうな、こころの内側の葛藤にも注意を向けると良いかもしれません(この期間中、6月10日の朝4:50ごろ、滞留していた海王星もうっそりと逆行を開始します)。あ、それにお酒の飲み過ぎにも十分気を付けて。 水星の逆行期は、自分のこころの在りようを深く覗き込んで吟味するには、とても良い時期です。その間、周囲の喧噪に惑わされず、どれだけ足下の大地をみつめていられるか? 思考を深めていけるか? この新月期の挑戦として、こころに留めておいてくださいね。
惑星逆行は、それを知って上手く使えれば、内側の思いを現実に表現していくとき、二重三重のチェック機構として働かせることが出来ます。 その中にはことばの使い方、タイミングなど、誤解を受けないためのコミュニケーション上の気遣いも含まれるでしょう。でも、一番の肝心かなめは…「自分が書いたり話したりしていることを、自分は本当に理解しているのか?」というチェックかもしれません。
だから、もし今、魚座の海王星のもたらすイマジネーションが漠とした夢を生み出すなら、それを感性の栄養として受け止める。そして、果たすべき仕事のエネルギーとして使っていく。 自分を取り巻く現実、自分の今の立脚点を確かめながら、焦らずに新しい視点を探っていく。 おそらく今回のエネルギーは、そんな風に回していけるといいのかなって、思います。
そういえば……進化アストロロジーの巨星ジェフリー・ウルフ・グリーンは、『究極、全ての惑星逆行は魂の成長のために起きる事だ』 と言い切っていました。わたしもやっぱり…そう思います。いや、もうそれってかなりの凸凹道ではあるのだけど…(^_^;
そうそう、水星逆行下、そして海王星滞留下の6月10日午前0時前後、もし静かな環境に居られたら…ちょっと瞑想してみるのもいいかもしれません。ある程度慣れたひとなら…もしかすると…けっして静止することの無い多様性の渦がひしめき、現れては消え、消えては生まれるフラクタル状の人間意識なんてモノを万華鏡のように眺める…な〜んて感じの経験が出来るかも…?
ではでは、ちょこっとサビアン・シンボルを覗いてみましょう。前回の新月・日蝕のポイントは 『大地にゆっくり根を張って内なる深みに向かう』 でした。 で、今回太陽と月が最初にとっていく基盤のエネルギーは、『古い様式の井戸』です。 井戸といえば、わたし達の生命維持に欠かせない「水」がわき出る場所。 太古から、人間は井戸のまわりに集落を造って暮らしてきました。 それは昔から、変わらない命のみなもと…渇きを癒やす神聖な水場です。
けれど今は、地下水であっても蛇口をひねれば普通の水道と変わりません。知らされなければ水道の水と同じくらい無意識に、手軽に使えます。 でも、このシンボルの井戸は、ずいぶん昔に造られたものです。原文でわざわざ "old-fashioned" という言い方をしていることからすると、チャネラーのエルシィの感覚に映った井戸の佇まいは、当時でもあまり見なくなったような古い様式が際だっていたのかもしれません。その光景は、井戸が大地にぽっかり開いた穴であることをわたし達に教えてくれます。 古くて深〜い穴の底には、今も満々と水が湛えられているでしょうか? 人々は、まだその井戸を使っているのでしょうか?
もしかすると、人々の忙しい暮らしの中で、その井戸は忘れられてしまったかもしれません。新しい様式のスマートさと便利さは、一度味わったら元へは戻れないものです。
今の日本に暮らしているわたし達は、このシンボルが伝えられた時代をはるかに超えたスピードと、ブラックボックスの渦の中で生きています。いのちの源である水も、水道水はもちろん、ペットボトルで買うことも手軽に出来ます。お金さえ出せば、水素や酸素を封入した"高級な高機能水"を飲むことだって出来ます。 世界には今でも渇水に苦しむ地域があるけれど、ここ日本では「湯水のように使う」なんて言葉が生きているほど、まだまだ水に恵まれています。 それでも……
せわしない毎日の中で、ひととき、そっと目を閉じて…わたし達の足下、地中深く眠る豊かな水の様相をイメージするとき、わたし達は何故かホッと息をつくことが出来ます。 わたし達が立つ大地。わたし達が占めている場は、たった30cm四方しかないかもしれません。 けれど、深く、もっと深く…意識のシャベルで大地を掘り下げていくとき、そこにはまだ手つかずの水のエネルギーが眠っていて、ひっそりと発見されるのを待っているかもしれません。 深く、もっと深く…。 気ぜわしい喧噪の中で不安定になりがちな双子座の意識をしっかり支えるには、そして自分という存在の核をなす精神に栄養を与えるには、この、自分の内部に穿たれた古い深い井戸を忘れず、時折そこに立ち帰る必要があるのだと思います。
さてエネルギーは次のシンボル 『工場労働者のストライキ』 をとっていきます。 このシンボル、前の雰囲気から一転して何だかとても騒がしい感じです。 まるで、前の牡牛座で取り扱った 「目に見えない地中に溜まったマグマ」 のエネルギーが、低賃金や労働環境への不満という "意識のカタチ" または "流通口" を得て、いっせいに噴き出してくるみたいな。。
社会は水平にひろがる "ステイタス" が幾重にも重なっていて、ピラミッドを形成し、それぞれの層の間に格差を創り出しています。社会的な抑圧感は、それらの層を下へ降りれば降りるほど強まります。そして、その圧力がある限界を超えたとき、最下層から上に向かって大きな反動が起こります。上から見ていれば、それはまるで突然火山が爆発したように感じられるかもしれません。
工場のマネージャーや経営陣は大慌てでストライキを止めようとするでしょう。 ラインが止まったらエライことになります。ヘタをすると、顧客から契約違反で切られるか、訴えられる怖れだってあります。だから、組合の誰かを買収したり、外部の強面のひとを雇って無理矢理スト破りを企てるかもしれません。それが無理なら、労使交渉の場をセットして、何とか興奮する皆をなだめようとするでしょう。 でも、ストをする側だって、自分達から見れば正当な理由があるからこそ行動を起こしています。 少なくとも、不満が全く解消しないまま引くことはないでしょう。 争議の場は、労使双方のことばの応酬で騒然としています。興奮が極まれば、暴力沙汰になるかもしれません。
これがもし、わたし達のこころの内部に起きる事だとしたらどうでしょうか? わたし達の意識も、幾層もの知覚の層に分かれています。 目先のこと、表層部のやりとりに忙しい表面意識は、普段は自分自身の内奥に何が起きているかに無関心です。 毎日沢山の情報の中で、他のひと達に自分がどう映っているか、あのひとにどう思われているか、自分の未来はどうなるのか、これは使える・使えない、アイツは気にくわない、コレが欲しい、あれをやらなくちゃ…とかとか。朝起きてから寝るまで本当に忙しいのです。大変なのです。そう、生きるって大変。。
それでも時折、ふっと、言葉にならない"何か"が触れてくることがあります。 「あれ? 疲れてるのかな?」「はぁ…どこか遠くへ行きたいなぁ…」「何で近頃こんなにイライラするんだろう?」
もしそこで立ち止まり、自分の内部に何が起きつつあるかをじっくり見ることさえ出来たなら… そこから古い古い井戸に釣瓶を落とし、いのちの水をくみ上げることが出来たかもしれません。 渇いた体、渇いたこころ…。溜まってしまった日々の疲れを癒やし、生まれたままの自分の原点に立ち帰り、汚れを洗い流してもう一度そこから新しい日々を始められたかもしれないのです。それは、工場労働者達の不満をくみ取り、ラインも止めず、経営にそれほど響かない程度に労使の歩み寄りを実現するための、妥協点を探る努力が出来るということです。
けれど、このシンボルではすでにストライキが始まっています。起きたことには対処しなければなりません。 わたし達がどちらの側にいるのであっても、最終的にはどこかで歩み寄り、妥協点を見出さなければなりません。、ひとつの組織の中で、同じ人間同士として、本来なら勝者も敗者も無いはずです。どちらにしても、工場が倒産したり、労働者が職を失っては元も子もありません。決裂すれば、待つのは双方にとって破壊的な結果です。そして今、少し先の未来には、最善から最悪まで沢山の可能性が潜んでいます。ならば今からでも最善の結果を目指さなくちゃ!
経営陣は、公明正大さと透明性をもって、自分達が管理する工場の資産と全体の給与体系、労働条件を見直すことが出来るでしょうか? 特権意識や差別なく、正直に労働者と相対することが出来るでしょうか? 労働者達は、ただやみくもに荒れ狂うのではなく、特権階級を血祭りに上げて報復の歓びを味わうのではなく、冷静に工場の収支と自分達の能力を分析し、まっとうな要求をまとめた上で交渉に臨めるでしょうか?
わたし達は、突然こみ上げてくる無意識の感情のうねりを正直にみつめ、それにきちんと直面し、それが何なのかを認め、そしていのちの水を与え、もう一度、自分という存在全体を、正当に扱うことが出来るでしょうか?
……そうだ、やっぱり今からでも遅くはないかも? もう一度、自分の、自分だけの古井戸に帰ろう。そこに立って、はるか太古の水音を聴くとき、たとえどんなに周囲で嵐が吹き荒れていたって怖くなんかない。正直な自分の立ち位置を胸にとどめ、そこから新たな方向を決めていこう。 そして必要なら、もう一度喧噪の中に入っていこう........!!!
うーん、なんとなく、ふぅ…という感じの1カ月になりそうですね(^_^;。 サビアン・シンボルの場合、実際に描かれた情景 ー 水の問題や何らかの闘争 ー に近いことが起きることもあれば、心理的な葛藤のテーマとしてもたらされる場合もあります。出来事と心理は表裏一体なので、二つが内と外に同時に展開するケースも考えられます。今回のテーマは世界的に起きていることの延長にも感じられますし、世の中は6月13日の満月をピークとして益々騒がしくなっていくのかもしれません。
一方パーソナルでは、エネルギーが現象化する度合いも人によって様々です。でも、この新月期に与えられたテーマとその挑戦には、わたし達ひとりひとりにとって、とても深い意味があるように思えてなりません。カーディナル・スクエアもあと2回を残すのみとなった今、わたし達は残された時間の中で、今までに無い精神の使い方を見出さなければならないのだと思います。その探究の先鋒をつとめるなら、それはやはり双子座の精神ではないでしょうか。
一般的に、わりと軽くて冷静っぽく見られがちな双子座ですが、テーマ的にはけっこう激しい物を秘めています。何て言うか、そう、仕事量が多いんですね。ちなみにアストロロジャー、エリック・フランシスは、神智学系アストロロジーの古典、アリス・ベイリーの「エソテリック・アストロロジー」を以前から再評価しているのですが、その中で、彼女が双子座を最も重要な星座宮のひとつだと評したことを紹介していました。 その理由は、『魂が12星座宮を旅する中で、ここに至って初めて人間を人間たらしめる、二元意識の問題に直面するから』 です。 双子座では、手始めとしてそれが言語やコミュニケーションのあり方として投影されていきます。
この双子座で、わたし達人間は初めて二元性との闘いに直面します。そして、やがてはカストールとポルックス ー 死すべき者と不死の者 ー のど真ん中を突き抜けるべく意識の試行錯誤を繰り返しながら、ひとりの戦士として精神を鍛えていくんですね。 この双子座とグランドクロスの関係を結ぶミュータブル・サイン/柔軟宮仲間 ー 乙女座、射手座、魚座もまた、同じく思考と意識で世界をどう捉えていくか?という問題を根底的なテーマとして持っていて、それに異なる角度から取り組んでいくという性質を持っています。それらは互いに補完、刺激、反撥しあうことによって、究極には相互に魂レベルの成長を促進していくシステムだと言えます。
と、いうわけで…双子座のエネルギーをたっぷり受けて書いた今回の新月も長文になってしまいました。ちゃんとまとまっているといいけれど… (^_^;
夜明け前の深夜に訪れる双子座の新月。 とりあえず買い置きの酸素水を飲みながら、闇の中でしばし目を閉じてみます。 そして、地下の水脈と地熱に思いを馳せ、今もわたし達を最奥から突き動かす天王星・冥王星スクエアの、言葉にならない変革の槌音に…じっと耳を澄ませてみたいと思うのです。。
have a great trek!!!★
hiyoka.(^_^)
May 25, 2014
レイモンド・メリマン 週間コメント5/26【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2014年5月26日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
--------------------------------------------------------------------------
※お知らせ:来週6月2日付けのメリマン・コラムは都合によりお休みさせていただきます。m(_"_)m
読者の皆さんへの注意事項:米国の金融市場は月曜日が戦没者追悼記念日の休日に当たるため、休場となることに留意されたい。
≪ 先週をふり返って ≫
先週5月20日に火星逆行がついに終わった。しかしながら、火星はゆっくりと順行に転じるため、天王星・冥王星のワクシングTスクエアに対するTスクエアはもう一ヵ月ほど有効だ。
さて今回、火星逆行は世界に大きな影響を及ぼしたろうか? 市場動向と世界の地政学的状況の両方において、その答はイエスだ。5月20日〜21日、ダウ工業平均、オーストラリアのオールオーディナリーズ、中国の上海総合を含む世界の多くの株式市場が1カ月ないしは2カ月ぶりの安値まで下落した。日本の日経は13,964まで下げて、4月11日〜14日(★★★重要変化日)につけた2013年10月以来の最安値水準13,885に対するダブルボトムを形成した。それぞれの指数はその後火星が順行に転じるにつれて急騰した。
5月21日、火星の順行開始に相関して動いた市場は株式指数のみではなかった。コーンは2カ月ぶりの最安値水準まで下落し、一方小麦は暴落、また大豆7月限は急騰して一代高値を更新した。原油は104を優に超えるラインまで急反騰したが、3月1日の火星逆行開始と共に示現した年初来高値105.22には届かなかった。だが物語の本当の主役はまたもや通貨市場だった。ユーロ、スイスフラン、そしてユーロ円は皆、米ドルに対して数ヶ月ぶりの安値まで落ち込んだ。しかしながら、米ドル自体は5月21日、日本円に対してダブルボトムとなる100.80をつけ、2月初頭につけた100.74以来の最安値水準まで下落した。
米ドルに関連して見られたこの両極の力とは対照的に、金と銀は1282〜1305(金の場合)の間を行ったり来たりという具合だった。ヨーロッパの通貨とは違って、貴金属はサイクル新安値もつけていなければ今月の安値さえ割っていない。通貨市場が混乱する時は貴金属が調子良いことからすれば、これは明るい兆しかもしれない。
なおこの話題に興味ある皆さんなら、イスラエルはテルアビブ在住のガブリエラ・ミッテルマンによる研究 "火星サイクルとユーロ通貨との相関関係" は興味深いのではないだろうか。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
先週末、5月24日に木星が全3回の内最後の土星に対するトラインを形成し終えた。*ヴェーディック・アストロロジャー達は世界の株価上昇をこのアスペクトに関連付けるが、その根拠は彼らが使う**サイデリアル・システムにおいて、土星がイグザルテーション(高揚)となる天秤座に在泊するからだ。私達の研究では、プライマリー・サイクルの完了(天井または底)に関してこのアスペクトが強い相関関係を持つとは示されていない。しかしながら、5月28日水曜には太陽が海王星にスクエアを形成する。このジオコズミック・サインは前後11取引日のオーブをもって、実に83%という非常に高い相関関係をプライマリー・サイクルの完了との間に持っている。
≪ 長期的考察 ≫
“退役軍人病院の対応はあまりにも間違っている…… 身を捧げて私達の祖国のために働いた人々に対し、もし私達が真に敬意を捧げたいと思うなら、私達は彼らをオバマケアから除外するべきなのだ。ちょうど私達の代表たる議員達が彼ら自身とその家族に対して行ったように。”
地政学的な前線地帯において、火星逆行は爆発的な事象を生んだ。火星が逆行に転じたその日、ウクライナで軍事衝突が勃発し、軍隊をウクライナ国境に配備したロシアによるクリミア併合に繋がった。そしてそれはロシアと米国間のあらなた冷戦の始まりとなった。
先週のコラムで中国の読者からのメールを紹介したが、彼はこう書いてきた。“米国の外交政策は……… 中国をますます強力にロシアとの同盟関係に追い立てていくのです(たとえ最初の内は渋々ながらだったとしても、です)。中国とロシアの二国は、お互いを補い合って余りあるほどです。ロシアは天然資源と軍事テクノロジーを持っています。そして中国には大きな市場と経済力があ るのです。両国が結束した同盟の力は非常に強大であり、米国にとっては扱うことが厳しくなるでしょう。中国という後ろ盾を持ったロシアにとって、米国がど んな経済制裁を仕掛けようと、怖ろしくも何ともないのです。そして中国は天然ガス、石油、ミサイル防御システム、それに加えて最も先進的な戦闘機を獲得し て………”
(特に米国の)皆さんがこのような話ついて最初に目にしたのはこのコラムだった。そして現在、火星が先週順行に転じた後、ロシアと中国は天然ガスに関する4000億ドルの重要な取引に合意した。5月22日付けのウォールストリートジャーナル紙によれば、この契約は “………西側諸国からの制裁に直面しているプーチンの立場を有利にするものだ。” つまり中国やロシアにとって、米国からの制裁を怖れる必要など全くもって無いに等しいということになる ー それが軍事的であろうと経済的であろうとだ。
マンデーン・アストロロジーの観点から見て非常に興味深いことは、これら全ての物事が火星逆行中に起きており、しかもそれが、ちょうど米国始原図のプログレスの火星の逆行(2008年〜2087年)と重なるという事実だ。*火星はその国の軍隊を象徴する。過去6冊のフォーキャスト本で述べたように、“将来に関して言えば、火星の逆行は米国にとって2087年まで継続的に行われる軍事的撤退を示唆している。アストロロジーにおけるこのプログレッションを基にすれば、世界最強の軍事国家という米国の地位はこの先数年で減衰していくと推測するのが論理にかなっている。”
カーディナル・グランドクロスはカーディナル・サイン(牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座)の各13°で起きたが、これは米国始原図の蟹座・天秤座13°〜14°に在泊する太陽・土星スクエアの真上だ。太陽はその国の大統領を象徴し、土星は政府を意味する。一部のマンデーン・アストロロジャー達は、カーディナル・グランドクロス時に重要な事件が何も起きなかったと言って失望している。だが失礼ながら、私は2つの論点においてそれには同意しかねる。まず始めに、この時働いた主要惑星(木星、天王星、冥王星)は、それに火星を含んだたった1週間という時間帯よりずっと長期にわたる影響力のオーブを持っている。第二に、未来のパワーバランスの支点が何処に置かれ、今世紀にそれがどうなっていくかについての激しくも根本的な変化が、まさに世界の眼前で起きているという点だ。
現在はいまだにカーディナル・Tスクエアの影響範囲内(6月いっぱい)にあることから、またもう一つのスキャンダルが米国政権を襲った。それは何か? *VA(退役軍人局病院)で治療を受けようとする復員軍人達に対し、適切で時宜にかなった対応をしていない、という問題だ。フェニックス退役軍人病院一カ所だけでも、対応を待つ間に40人を超える死者が出ていることで、元軍人達が助けを求めてから数ヶ月もの間治療を受けられずにいるという疑惑が出ている。このスキャンダルがエスカレートしていく中で、同様の申し立てによって他にも25を数える州と退役軍人病院に調査が入っている。
今回の火星逆行は終わりを告げた。それは私自身にとって、目を覚まされるような個人的体験となった。だが(推察するに)、この宇宙絵巻の歴史的な瞬間にあって、世界の出来事に対しその目を見開いている人々の大部分にとってもまた、同じことが言えるのではないだろうか。
もしかすると今回の順行への回帰は、火星逆行中に起きてきた、ヨーロッパやアジアの多くの国々と米国との乖離を埋めるための、意識的な努力と関連するかもしれない。ひょっとすると、この新たな冷戦を解凍するために、また別の仕切り直しが企図されるかもしれない。またこれは、愛する祖国の市民とその自由を護るために自らの命を投げ出し、あるいは危険に曝してくれた人々に対して、真の看護を提供するシステムを生み出すための真剣な取り組みと関連するのかもしれない。
木星が太陽の周りを巡っている間は、常に希望が存在する。そして、より良い明日への希望と信頼は、私達を苦しめる物事に対する最も偉大なヒーラーなのだ。特に、自らの行いによって裏付けされた希望と信頼には、強い力がある。
訳文ここまで
----------------------------------------------------------------------
レイモンド・メリマン・コラム 2014年5月26日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
--------------------------------------------------------------------------
※お知らせ:来週6月2日付けのメリマン・コラムは都合によりお休みさせていただきます。m(_"_)m
読者の皆さんへの注意事項:米国の金融市場は月曜日が戦没者追悼記念日の休日に当たるため、休場となることに留意されたい。
≪ 先週をふり返って ≫
先週5月20日に火星逆行がついに終わった。しかしながら、火星はゆっくりと順行に転じるため、天王星・冥王星のワクシングTスクエアに対するTスクエアはもう一ヵ月ほど有効だ。
さて今回、火星逆行は世界に大きな影響を及ぼしたろうか? 市場動向と世界の地政学的状況の両方において、その答はイエスだ。5月20日〜21日、ダウ工業平均、オーストラリアのオールオーディナリーズ、中国の上海総合を含む世界の多くの株式市場が1カ月ないしは2カ月ぶりの安値まで下落した。日本の日経は13,964まで下げて、4月11日〜14日(★★★重要変化日)につけた2013年10月以来の最安値水準13,885に対するダブルボトムを形成した。それぞれの指数はその後火星が順行に転じるにつれて急騰した。
5月21日、火星の順行開始に相関して動いた市場は株式指数のみではなかった。コーンは2カ月ぶりの最安値水準まで下落し、一方小麦は暴落、また大豆7月限は急騰して一代高値を更新した。原油は104を優に超えるラインまで急反騰したが、3月1日の火星逆行開始と共に示現した年初来高値105.22には届かなかった。だが物語の本当の主役はまたもや通貨市場だった。ユーロ、スイスフラン、そしてユーロ円は皆、米ドルに対して数ヶ月ぶりの安値まで落ち込んだ。しかしながら、米ドル自体は5月21日、日本円に対してダブルボトムとなる100.80をつけ、2月初頭につけた100.74以来の最安値水準まで下落した。
米ドルに関連して見られたこの両極の力とは対照的に、金と銀は1282〜1305(金の場合)の間を行ったり来たりという具合だった。ヨーロッパの通貨とは違って、貴金属はサイクル新安値もつけていなければ今月の安値さえ割っていない。通貨市場が混乱する時は貴金属が調子良いことからすれば、これは明るい兆しかもしれない。
なおこの話題に興味ある皆さんなら、イスラエルはテルアビブ在住のガブリエラ・ミッテルマンによる研究 "火星サイクルとユーロ通貨との相関関係" は興味深いのではないだろうか。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
先週末、5月24日に木星が全3回の内最後の土星に対するトラインを形成し終えた。*ヴェーディック・アストロロジャー達は世界の株価上昇をこのアスペクトに関連付けるが、その根拠は彼らが使う**サイデリアル・システムにおいて、土星がイグザルテーション(高揚)となる天秤座に在泊するからだ。私達の研究では、プライマリー・サイクルの完了(天井または底)に関してこのアスペクトが強い相関関係を持つとは示されていない。しかしながら、5月28日水曜には太陽が海王星にスクエアを形成する。このジオコズミック・サインは前後11取引日のオーブをもって、実に83%という非常に高い相関関係をプライマリー・サイクルの完了との間に持っている。
*古代インドから伝わるヒンドゥー系のアストロロジー。米国のファイナンシャル、マンデーン分野でこのヴェーディック・アストロロジーを研究するアストロロジャーも多い。教育的見地から言及するなら、ある星座宮に在泊する惑星は特定の傾向(金融、経済、政治、またはパーソナルに限らず)を象徴している。そしてその惑星へのアスペクトは、その傾向の範囲内で起きる干渉か、または転換を象徴している。
**西洋占星術が使う星座宮システムは春分点を牡羊座の0°と定める時間軸(季節)に節目を置く考え方をしており、これをトロピカル・システムと言う。ヴェーディック・アストロロジーでは実際の星座や恒星の位置に基づいて星座宮を定めており、これをサイデリアル・システムと言う。
≪ 長期的考察 ≫
“退役軍人病院の対応はあまりにも間違っている…… 身を捧げて私達の祖国のために働いた人々に対し、もし私達が真に敬意を捧げたいと思うなら、私達は彼らをオバマケアから除外するべきなのだ。ちょうど私達の代表たる議員達が彼ら自身とその家族に対して行ったように。”
ー 医学博士リック・パーキンソン, ユタ州プロヴォ在住ではもう少しだけ、カーディナル・グランドクロスの影響範囲内で起きた最近の火星逆行について、近付いてきた米国の戦没者追悼記念日の休日に鑑みつつ、この惑星シグナルが世界と米国の地政学的未来についてどんな前兆となるかを考えてみよう。
ウォールストリートジャーナル紙 2014年5月23日 読者欄より
地政学的な前線地帯において、火星逆行は爆発的な事象を生んだ。火星が逆行に転じたその日、ウクライナで軍事衝突が勃発し、軍隊をウクライナ国境に配備したロシアによるクリミア併合に繋がった。そしてそれはロシアと米国間のあらなた冷戦の始まりとなった。
先週のコラムで中国の読者からのメールを紹介したが、彼はこう書いてきた。“米国の外交政策は……… 中国をますます強力にロシアとの同盟関係に追い立てていくのです(たとえ最初の内は渋々ながらだったとしても、です)。中国とロシアの二国は、お互いを補い合って余りあるほどです。ロシアは天然資源と軍事テクノロジーを持っています。そして中国には大きな市場と経済力があ るのです。両国が結束した同盟の力は非常に強大であり、米国にとっては扱うことが厳しくなるでしょう。中国という後ろ盾を持ったロシアにとって、米国がど んな経済制裁を仕掛けようと、怖ろしくも何ともないのです。そして中国は天然ガス、石油、ミサイル防御システム、それに加えて最も先進的な戦闘機を獲得し て………”
(特に米国の)皆さんがこのような話ついて最初に目にしたのはこのコラムだった。そして現在、火星が先週順行に転じた後、ロシアと中国は天然ガスに関する4000億ドルの重要な取引に合意した。5月22日付けのウォールストリートジャーナル紙によれば、この契約は “………西側諸国からの制裁に直面しているプーチンの立場を有利にするものだ。” つまり中国やロシアにとって、米国からの制裁を怖れる必要など全くもって無いに等しいということになる ー それが軍事的であろうと経済的であろうとだ。
マンデーン・アストロロジーの観点から見て非常に興味深いことは、これら全ての物事が火星逆行中に起きており、しかもそれが、ちょうど米国始原図のプログレスの火星の逆行(2008年〜2087年)と重なるという事実だ。*火星はその国の軍隊を象徴する。過去6冊のフォーキャスト本で述べたように、“将来に関して言えば、火星の逆行は米国にとって2087年まで継続的に行われる軍事的撤退を示唆している。アストロロジーにおけるこのプログレッションを基にすれば、世界最強の軍事国家という米国の地位はこの先数年で減衰していくと推測するのが論理にかなっている。”
*参考までに:訳者がメインで見ている日本の戦後始原図では、サンフランシスコ条約発効/主権回復チャートの火星は10室蠍座11°台で逆行しており、4室の牡牛座太陽とオポジションを形成している。わたし達の目や耳に親しみのある国々の中で建国図に逆行の火星を持つ国家は珍しく、戦後日本が敗戦から生まれたことを象徴しているようにも見える。プログレッションでは火星は1994年末ごろから順行に転じている。(ちなみにドイツの戦後建国図ではどれも火星は順行だが、唯一ナチス・ドイツによる第三帝国時代の始原図のみ火星が4室乙女座19°台で逆行、同じく逆行の木星と海王星にコンジャンクトしている。)ファイナンシャルおよびマンデーン・アストロロジャーにとってもう一つ重要なのは、こうした事象の全てが4月20日〜25日のカーディナル・グランドクロスの前後数週間に頂点に達したことで、またそれが強力で長期的かつ重要な木星・天王星・冥王星によるカーディナルTスクエアの期間内、2013年8月〜2014年4月25日という時間帯の中央部だったことだ。
また日本国憲法衆院通過時のチャートでは、8室蠍座の火星はカルマの返済を象徴する2室のネッソス、軍事を司る6室の土星とTスクエアを形成している。
(なお一般的にネイタルチャートでの惑星逆行は、その惑星の働きや志向が、どんな集合的(世間的)なコンセンサスにもフィットすることが出来ずに深く内向していく傾向を持つ。またある時点までは、自らの存在を脅かされないよう無理を重ねて表面的に周囲の状況に迎合していく可能性があり、その葛藤が昂じて何らかの限界点に達した時、そのチャートの持ち主の本来の成長を促すようなブレークスルー・ポイントが訪れるとも言われる。)
カーディナル・グランドクロスはカーディナル・サイン(牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座)の各13°で起きたが、これは米国始原図の蟹座・天秤座13°〜14°に在泊する太陽・土星スクエアの真上だ。太陽はその国の大統領を象徴し、土星は政府を意味する。一部のマンデーン・アストロロジャー達は、カーディナル・グランドクロス時に重要な事件が何も起きなかったと言って失望している。だが失礼ながら、私は2つの論点においてそれには同意しかねる。まず始めに、この時働いた主要惑星(木星、天王星、冥王星)は、それに火星を含んだたった1週間という時間帯よりずっと長期にわたる影響力のオーブを持っている。第二に、未来のパワーバランスの支点が何処に置かれ、今世紀にそれがどうなっていくかについての激しくも根本的な変化が、まさに世界の眼前で起きているという点だ。
現在はいまだにカーディナル・Tスクエアの影響範囲内(6月いっぱい)にあることから、またもう一つのスキャンダルが米国政権を襲った。それは何か? *VA(退役軍人局病院)で治療を受けようとする復員軍人達に対し、適切で時宜にかなった対応をしていない、という問題だ。フェニックス退役軍人病院一カ所だけでも、対応を待つ間に40人を超える死者が出ていることで、元軍人達が助けを求めてから数ヶ月もの間治療を受けられずにいるという疑惑が出ている。このスキャンダルがエスカレートしていく中で、同様の申し立てによって他にも25を数える州と退役軍人病院に調査が入っている。
*参考:「診察待ちで患者が死亡 米退役軍人病院に大規模調査」もちろん、この問題のみが カーディナル・グランドクロスと重なる火星逆行下で世界が過去数日間経験してきた物事の例というわけではない。ナイジェリアで学校に通っていた276人もの少女達が、“まだテロリストとは認定されていない” 集団であるボコ・ハラムによって拉致・誘拐され、タイでは軍が選挙によって選ばれた政権を転覆させた。これらもまた、カーディナル・クライマックス最大の構成要素であり、順行後いまだ滞留している火星のアスペクトのオーブ範囲にある、天王星・冥王星スクエアにピタリと一致したテーマなのだ。
なお、この問題はオバマケアの是非にまで論議が及んでいる模様で、AP(うろ覚えながら多分)のニュース・サイトのコメント欄には読者からの膨大な怒りのコメントが寄せられていた。
今回の火星逆行は終わりを告げた。それは私自身にとって、目を覚まされるような個人的体験となった。だが(推察するに)、この宇宙絵巻の歴史的な瞬間にあって、世界の出来事に対しその目を見開いている人々の大部分にとってもまた、同じことが言えるのではないだろうか。
もしかすると今回の順行への回帰は、火星逆行中に起きてきた、ヨーロッパやアジアの多くの国々と米国との乖離を埋めるための、意識的な努力と関連するかもしれない。ひょっとすると、この新たな冷戦を解凍するために、また別の仕切り直しが企図されるかもしれない。またこれは、愛する祖国の市民とその自由を護るために自らの命を投げ出し、あるいは危険に曝してくれた人々に対して、真の看護を提供するシステムを生み出すための真剣な取り組みと関連するのかもしれない。
木星が太陽の周りを巡っている間は、常に希望が存在する。そして、より良い明日への希望と信頼は、私達を苦しめる物事に対する最も偉大なヒーラーなのだ。特に、自らの行いによって裏付けされた希望と信頼には、強い力がある。
訳文ここまで
----------------------------------------------------------------------
May 18, 2014
レイモンド・メリマン 週間コメント5/19【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2014年5月19日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
--------------------------------------------------------------------------
≪ 先週をふり返って ≫
今週、火星がとうとうその進行方向を変えるわけだが、おやおや……どうも今回は典型的な逆行スタイルを取って、強気と弱気の間にかなりのせめぎ合いが生じているようだ。どの市場も一日おきに(いや同じ日の内でさえ)始めは強気シグナルに沿い、その後弱気に転じるというトンボ返りを繰り返しているように見える。まるで *“留まるべきか、去るべきか? 愛されてるのか、いないのか?” といったゲームでもしているようだ。週の初めには誰もが株式、エネルギー相場、米国債に恋していた。週の終わりには、それほど確信を持てなくなっていた。
米国債は3月1日に火星が逆行に転じて以来、最高値レベルまで急騰した。6月限は半年ぶりの最高値水準まで騰がり、その後射手座ファクター(射手座の月)の下、金曜には売られて下落した。これは10年債ではごく普通のパターンだ。原油は水曜に週の高値をつけた後、株と同様に引き戻された。金と銀も似たような道筋を辿り ー 水曜に週の高値をつけて、いかにも新たな上昇へのブレークアウトのように見せながら、結局は尻すぼみとなり、金曜に向けて下げ戻った。これは典型的な火星逆行 ー まず良い気分にさせておいて、その後立ち去る ー に見られる動きだ。まず最初は勇猛な雄牛のようにふるまい、次に大人しい熊さんに化ける大きな悪いオオカミさんというわけだ。
だがそんなショーもそろそろ終演だ。5月20日には火星が順行に転じるし、5月24日には木星が3回目にして最後の土星へのトラインを形成する。ある程度の見かけ上の秩序が、ゆっくりとだが確実に、最初はたどたどしい足取りかもしれないが、ちょうど暗い嵐の雲間から待ち望まれた太陽が顔を覗かせ始めるような調子で戻って来る。これは全て、ただ単に私達が理解し対応していかねばならないエネルギーの様相に過ぎない。アストロロジーの真の姿はかくも深い。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
火星が5月20日から順行に転じることによって、順にまず金星(2013年12月21日〜2014年1月31日)、次に水星(2月6日〜28日)、最後に火星(3月1日〜5月20日)と、6カ月にわたる どたばた騒ぎの連続逆行期が終わろうとしている。もしこの期間に、金融市場の地合に起きている全ての変化のただ中で自分の頭がグルグル回っているような気がしていたなら、それがあなた一人だけではないことに慰めを見出して欲しい。世界中至る所の金融市場アナリスト達が混乱と当惑に支配されていた(そして今も続いている)のだから。
彼らは何が今年の世界市場を動かしているのかについて全く確信が無く、その見通しも上昇から下落へと入れ替わってはまた戻りで、まるでヨーヨーのようだった。その間、一部の人々の関心の焦点は、中国とヨーロッパの経済だった(そして今もそうだ)。他の人々にとっては中央銀行の政策変化と“フォワードガイダンス(先行きの指針)” で(今もそうだ)、これが最近ユーロ通貨における2年半ぶりの高値からのリバーサルに繋がった。そして他の多くの人々にとっては、ウクライナを巡って奪取と分割が不可避に見える、ロシア、ヨーロッパそして米国間に高まる地政学的緊張だった(そして今もそうだ)。これらの要因の内、あるものは強気で他のものは弱気であり、優位を占める筋立てはその時その時で入れ替わり続けた。
こうした混乱は、入れ替わり立ち替わり続く個人惑星の逆行運動がもたらす長期の狂騒と関連がある。今回それは通常よりもっと激しく示現したが、その理由はこれが天王星・冥王星・木星のカーディナル・Tスクエアの形成期間中(2013年8月〜2014年4月)に起きたからで、あまつさえ、4月20日〜25日にはカーディナル・グランドクロスさえ形成されたのだった。こうした個人惑星の連続的逆行運動が起きる時、投資界ではどんなアイデアもその牽引力を長期にわたって保持するのは困難になる。何故なら、起こした行動の結果が望んだり期待した通りになることはめったに無いからだ。これは通常、望ましい結果を得るために下された決定や起こされた行動が早計であること、つまりどういう結果になるかについての論議をもっと尽くし、理解を深めることが必要なことを意味する。そうでなければまた振り出しに戻って一から全てをより良い方法でやり直すか、拙い計画を基に下された決断の結果に苦しむことになる。
そんな訳で、逆行期の間、アナリスト達はFRBによる毎月の国債と証券購入のテーパーリングが長期的には金利上昇に繫がり、それが他の通貨に対する米ドルをより強化して商品価格が下がるという集合的な信条を覆した。したがって現在、彼らは殆ど全員一致で真逆の信条を口にする ー 長期金利は下がり、そしてドルの価値も下がるだろうと。だが彼らは、金や銀のような商品についてはどう考えるべきかを知らない。しかし、これについては要となるアイデア(私にとっての)がある。今後数週間の内に全ての観点が反転し、再び元の見通しが戻るだろう。逆行は反対傾向の動きと同期することで知られている。それは元々のトレンドや全体が共有する見通しを中断しはするが、恒久的に終わらせるわけではない(もちろん天王星・冥王星スクエアによって何らかの終焉は起きてきたし、それは現在も起きていて、今後も続くのだとしても)。
結論として:考えを変えてしまった者達は再び元に戻ることには抵抗するだろうが、それでも6カ月前に全体が共有していた見通しが戻って来ることに備えよ。この土星的な専門職において、柔軟さには自ずと限界がある……それはどんな土星的試みにおいても同様だ。だが天王星・冥王星スクエアはそれを矯正するだろう。そしてこの宇宙のデュオはもう一年ほど身近に滞在する。彼らは逃げることも出来るが、隠れることは出来ないのだ。
≪ 長期的考察 ≫
“....それは殆どジャーナリズムの掟である。すなわち「汝、取り上げる記事の既得権者であるなかれ」。そうでなければ、個人的しがらみが記者の中立性を損ねるか、または公正さという点で大衆の知覚を曇らせてしまう。ここに明白な懸念がある。記者自身の血縁者や配偶者が報道すべきニュースの一部要因となっていれば…… では、ニュースメディアとオバマ政権との、この "家族の絆" をどう判断するべきなのか?”
私の先週の長期的考察について、皆さんから数多くのEメールを頂戴した。その一つの傾向は、私が自分自身のネイタルの惑星に対するトランシットの関連で体験した事を語った内容が面白かったというものだった。またもう一つの傾向は、私と同様に、米国とロシアについて世界がどう見ているかについて自分が考えている事と、この火星逆行に呼応して勃発した新冷戦を実際に世界がどう見ているかとのギャップにちょっと愕然とした、というものだった。
私にとってこのギャップは、過去2週間にわたりヨーロッパに滞在し、銀行家、企業人、教育者、芸術家などを含む何人かのヨーロッパ人と話し合うにつれて、益々明白なものとなった。私は最近のロシアによるウクライナへの侵略とクリミア併合を、彼らがどう見ているかを知りたかった。その結果受け取ったのは、私がこれまで全くもって気付きもしなかった、そして敢えて言うが、99.9%の米国人が全く気付いていない、衝撃的な警鐘であった。まぁ、私は自分が何も知らないということは知っている。だが… 何故今までこれに気付かなかったのか? 米国の中で、これほど多くの人間が何故これを見過ごしてきたのか? さて、その問いに対する答は簡単だ。それは米国のメディア、すなわち私達殆どにとっての情報ソースに原因がある。
となれば、次のような疑問が湧いてくる。何故米国のメディアはこれを伝えないのだろう? まぁ、アストロロジーの観点から言えば、米国は確かにその始原図に*冥王星とオポジションを形成する水星を持っており、それは検閲のシグナルと/またはメディア自身による情報コントロールを示唆する可能性がある。**そのアスペクトが刺激されるのはこの先2010年代から20年代に移り変わり、土星と冥王星が共に米国始原図の水星に対向する冥王星の位置を通る頃だ(コミュニケーションへの介入)。
こういった事実自体は今更目新しいことでもないが、しかし… それが今や、もはや現実というものが何なのかわからなくなるくらいの水準に達しているのかもしれない。これが、何故私がこれまでに無いほど「自分が何も知らないことを知っている」と確信するかの所以だ。
では、私が中国の同業者達から受け取った数通のメールから一通をご紹介しよう。彼は先週のコラムに応えてもう一つの衝撃的洞察を提供してくれたのだが、これもまた、米国ではほんの僅かな人々しか読むことはないであろう、世界の他の地域からの見方だ。
-----------------------------------------------------------------------
“ 今週の週間コラムの内、長期的考察は非常に良い記事でした。私は、ここアジア、特に中国における米国への感情が、あなたのコラムの中でヨーロッパ人達が述べたものと同じだということをお伝えしたいと思います。 中国でも数年前までは、人々は概して米国とその暮らし方や生き方に敬意を抱いていました。人々はアメリカン・ドリームに倣ってチャイニーズ・ドリームを標榜していたものです。しかし最近では、中国の大衆が米国に不信感を抱き始めているのを強く感じることが出来ます…… 今後米国政府関係者がアジア地域を訪れるごとに、何かしらの紛争が巻き起こるでしょう。
米国の外交政策は…… 中国をますます強力にロシアとの同盟関係に追い立てていくのです(たとえ最初の内は渋々ながらだったとしても、です)。中国とロシアの二国は、お互いを補い合って余りあるほどです。ロシアは天然資源と軍事テクノロジーを持っています。そして中国には大きな市場と経済力があるのです。両国が結束した同盟の力は非常に強大であり、米国にとっては扱うことが厳しくなるでしょう。中国という後ろ盾を持ったロシアにとって、米国がどんな経済制裁を仕掛けようと、怖ろしくも何ともないのです。そして中国は天然ガス、石油、ミサイル防御システム、それに加えて最も先進的な戦闘機を獲得して………”
-----------------------------------------------------------------------
さて、これを信じよと私達に伝えられた祖国の姿とは異なる見方をする他国の人々の観点を紹介することは、非愛国的な行為だろうか? あるいは、これは米国始原図の太陽・土星スクエアが位置するカーディナル・サインの13°で成立したカーディナル・グランドクロスによる、全アメリカ国民に対する警鐘 ー 米国内で何が起きており、米国外における祖国の立場がどうなっているかへの緊急注意報 ー なのか?
太陽・土星の組み合わせは米国のリーダーシップと政府を象徴している。カーディナル・グランドクロスはその位置に1週間しか在泊しなかった。だが、天王星・冥王星スクエア(カーディナル・スクエアの最強部)は2012年〜2015年3月まで続き、また3°のオーブを与えるとすれば、この期限を過ぎてもなお続いていく。これは、"地位や立場の徹底的な変化" という潜在的な可能性を持つアスペクトだ。だがそれは今ではない。それが今、現実となって立ち現れ始め、そしてその事を誰もが知っている状況なのだ ー ただ米国人である私達以外は…。
私が以前言ったように、私は自分が何も知らない事を知っている。思うに、そう心得ることは、自分が何も知らない事を知らず、しかも知っていると思い込んでいる人々よりはずっと危険の少ない態度ではないだろうか。
訳文ここまで
-------------------------------------------------------------
個人的にThe Clash好きなので引用されたタイトルの曲、置いておきます(^_^;
レイモンド・メリマン・コラム 2014年5月19日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
--------------------------------------------------------------------------
≪ 先週をふり返って ≫
今週、火星がとうとうその進行方向を変えるわけだが、おやおや……どうも今回は典型的な逆行スタイルを取って、強気と弱気の間にかなりのせめぎ合いが生じているようだ。どの市場も一日おきに(いや同じ日の内でさえ)始めは強気シグナルに沿い、その後弱気に転じるというトンボ返りを繰り返しているように見える。まるで *“留まるべきか、去るべきか? 愛されてるのか、いないのか?” といったゲームでもしているようだ。週の初めには誰もが株式、エネルギー相場、米国債に恋していた。週の終わりには、それほど確信を持てなくなっていた。
*原文 “Should I stay or should I go?” おそらく英国のパンクバンドThe Clashの同タイトルの曲を意識してのフレーズ週初めに始まった反騰では、ドイツのDAX、ロンドンのFTSE、米国のダウ工業平均やS&Pなど、多くの指数が史上新高値まで舞い上がった。これは未だに発効中の火星・木星・天王星・冥王星間に形成されたカーディナル・グランドスクエアの金星によるトランスレーションと同期して起きている。木曜までには、それら殆どの(全てではないが)指数がかなり急激な下落をみた。
米国債は3月1日に火星が逆行に転じて以来、最高値レベルまで急騰した。6月限は半年ぶりの最高値水準まで騰がり、その後射手座ファクター(射手座の月)の下、金曜には売られて下落した。これは10年債ではごく普通のパターンだ。原油は水曜に週の高値をつけた後、株と同様に引き戻された。金と銀も似たような道筋を辿り ー 水曜に週の高値をつけて、いかにも新たな上昇へのブレークアウトのように見せながら、結局は尻すぼみとなり、金曜に向けて下げ戻った。これは典型的な火星逆行 ー まず良い気分にさせておいて、その後立ち去る ー に見られる動きだ。まず最初は勇猛な雄牛のようにふるまい、次に大人しい熊さんに化ける大きな悪いオオカミさんというわけだ。
だがそんなショーもそろそろ終演だ。5月20日には火星が順行に転じるし、5月24日には木星が3回目にして最後の土星へのトラインを形成する。ある程度の見かけ上の秩序が、ゆっくりとだが確実に、最初はたどたどしい足取りかもしれないが、ちょうど暗い嵐の雲間から待ち望まれた太陽が顔を覗かせ始めるような調子で戻って来る。これは全て、ただ単に私達が理解し対応していかねばならないエネルギーの様相に過ぎない。アストロロジーの真の姿はかくも深い。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
火星が5月20日から順行に転じることによって、順にまず金星(2013年12月21日〜2014年1月31日)、次に水星(2月6日〜28日)、最後に火星(3月1日〜5月20日)と、6カ月にわたる どたばた騒ぎの連続逆行期が終わろうとしている。もしこの期間に、金融市場の地合に起きている全ての変化のただ中で自分の頭がグルグル回っているような気がしていたなら、それがあなた一人だけではないことに慰めを見出して欲しい。世界中至る所の金融市場アナリスト達が混乱と当惑に支配されていた(そして今も続いている)のだから。
彼らは何が今年の世界市場を動かしているのかについて全く確信が無く、その見通しも上昇から下落へと入れ替わってはまた戻りで、まるでヨーヨーのようだった。その間、一部の人々の関心の焦点は、中国とヨーロッパの経済だった(そして今もそうだ)。他の人々にとっては中央銀行の政策変化と“フォワードガイダンス(先行きの指針)” で(今もそうだ)、これが最近ユーロ通貨における2年半ぶりの高値からのリバーサルに繋がった。そして他の多くの人々にとっては、ウクライナを巡って奪取と分割が不可避に見える、ロシア、ヨーロッパそして米国間に高まる地政学的緊張だった(そして今もそうだ)。これらの要因の内、あるものは強気で他のものは弱気であり、優位を占める筋立てはその時その時で入れ替わり続けた。
こうした混乱は、入れ替わり立ち替わり続く個人惑星の逆行運動がもたらす長期の狂騒と関連がある。今回それは通常よりもっと激しく示現したが、その理由はこれが天王星・冥王星・木星のカーディナル・Tスクエアの形成期間中(2013年8月〜2014年4月)に起きたからで、あまつさえ、4月20日〜25日にはカーディナル・グランドクロスさえ形成されたのだった。こうした個人惑星の連続的逆行運動が起きる時、投資界ではどんなアイデアもその牽引力を長期にわたって保持するのは困難になる。何故なら、起こした行動の結果が望んだり期待した通りになることはめったに無いからだ。これは通常、望ましい結果を得るために下された決定や起こされた行動が早計であること、つまりどういう結果になるかについての論議をもっと尽くし、理解を深めることが必要なことを意味する。そうでなければまた振り出しに戻って一から全てをより良い方法でやり直すか、拙い計画を基に下された決断の結果に苦しむことになる。
そんな訳で、逆行期の間、アナリスト達はFRBによる毎月の国債と証券購入のテーパーリングが長期的には金利上昇に繫がり、それが他の通貨に対する米ドルをより強化して商品価格が下がるという集合的な信条を覆した。したがって現在、彼らは殆ど全員一致で真逆の信条を口にする ー 長期金利は下がり、そしてドルの価値も下がるだろうと。だが彼らは、金や銀のような商品についてはどう考えるべきかを知らない。しかし、これについては要となるアイデア(私にとっての)がある。今後数週間の内に全ての観点が反転し、再び元の見通しが戻るだろう。逆行は反対傾向の動きと同期することで知られている。それは元々のトレンドや全体が共有する見通しを中断しはするが、恒久的に終わらせるわけではない(もちろん天王星・冥王星スクエアによって何らかの終焉は起きてきたし、それは現在も起きていて、今後も続くのだとしても)。
結論として:考えを変えてしまった者達は再び元に戻ることには抵抗するだろうが、それでも6カ月前に全体が共有していた見通しが戻って来ることに備えよ。この土星的な専門職において、柔軟さには自ずと限界がある……それはどんな土星的試みにおいても同様だ。だが天王星・冥王星スクエアはそれを矯正するだろう。そしてこの宇宙のデュオはもう一年ほど身近に滞在する。彼らは逃げることも出来るが、隠れることは出来ないのだ。
≪ 長期的考察 ≫
“....それは殆どジャーナリズムの掟である。すなわち「汝、取り上げる記事の既得権者であるなかれ」。そうでなければ、個人的しがらみが記者の中立性を損ねるか、または公正さという点で大衆の知覚を曇らせてしまう。ここに明白な懸念がある。記者自身の血縁者や配偶者が報道すべきニュースの一部要因となっていれば…… では、ニュースメディアとオバマ政権との、この "家族の絆" をどう判断するべきなのか?”
ー ポール・ファーヒ 2013年6月12日 ワシントンポスト紙
“メディアと政権、対立への対応” より
私の先週の長期的考察について、皆さんから数多くのEメールを頂戴した。その一つの傾向は、私が自分自身のネイタルの惑星に対するトランシットの関連で体験した事を語った内容が面白かったというものだった。またもう一つの傾向は、私と同様に、米国とロシアについて世界がどう見ているかについて自分が考えている事と、この火星逆行に呼応して勃発した新冷戦を実際に世界がどう見ているかとのギャップにちょっと愕然とした、というものだった。
私にとってこのギャップは、過去2週間にわたりヨーロッパに滞在し、銀行家、企業人、教育者、芸術家などを含む何人かのヨーロッパ人と話し合うにつれて、益々明白なものとなった。私は最近のロシアによるウクライナへの侵略とクリミア併合を、彼らがどう見ているかを知りたかった。その結果受け取ったのは、私がこれまで全くもって気付きもしなかった、そして敢えて言うが、99.9%の米国人が全く気付いていない、衝撃的な警鐘であった。まぁ、私は自分が何も知らないということは知っている。だが… 何故今までこれに気付かなかったのか? 米国の中で、これほど多くの人間が何故これを見過ごしてきたのか? さて、その問いに対する答は簡単だ。それは米国のメディア、すなわち私達殆どにとっての情報ソースに原因がある。
となれば、次のような疑問が湧いてくる。何故米国のメディアはこれを伝えないのだろう? まぁ、アストロロジーの観点から言えば、米国は確かにその始原図に*冥王星とオポジションを形成する水星を持っており、それは検閲のシグナルと/またはメディア自身による情報コントロールを示唆する可能性がある。**そのアスペクトが刺激されるのはこの先2010年代から20年代に移り変わり、土星と冥王星が共に米国始原図の水星に対向する冥王星の位置を通る頃だ(コミュニケーションへの介入)。
*冥王星(権力、統制、コントロール 他)、水星(メディア、コミュニケーション 他)また別の説明は昨今の報道によって暴露されたもので、米国におけるいくつかの(おそらく30社ほどか?)主要メディアの人的流通経路がまるでホワイトハウスへの回転ドア状態になっているというものだ。米国政府で働いた人間がメディアに移る。メディアで働いた人間がその後政権内の職を得る。それが行きつ戻りつ繰り返されている。それは、私達が見たり聞いたりするニュースが、ホワイトハウスと近しい絆を持つ者達の手によって、見聞きするべく与えられたものだということを意味する。
**正確に米国の冥王星をヒットするのは土星が2020年11月頃
(その時冥王星と木星がオーブ約5°に迫っている)
冥王星は正確には2022年〜(逆行期間があるため)
こういった事実自体は今更目新しいことでもないが、しかし… それが今や、もはや現実というものが何なのかわからなくなるくらいの水準に達しているのかもしれない。これが、何故私がこれまでに無いほど「自分が何も知らないことを知っている」と確信するかの所以だ。
では、私が中国の同業者達から受け取った数通のメールから一通をご紹介しよう。彼は先週のコラムに応えてもう一つの衝撃的洞察を提供してくれたのだが、これもまた、米国ではほんの僅かな人々しか読むことはないであろう、世界の他の地域からの見方だ。
-----------------------------------------------------------------------
“ 今週の週間コラムの内、長期的考察は非常に良い記事でした。私は、ここアジア、特に中国における米国への感情が、あなたのコラムの中でヨーロッパ人達が述べたものと同じだということをお伝えしたいと思います。 中国でも数年前までは、人々は概して米国とその暮らし方や生き方に敬意を抱いていました。人々はアメリカン・ドリームに倣ってチャイニーズ・ドリームを標榜していたものです。しかし最近では、中国の大衆が米国に不信感を抱き始めているのを強く感じることが出来ます…… 今後米国政府関係者がアジア地域を訪れるごとに、何かしらの紛争が巻き起こるでしょう。
米国の外交政策は…… 中国をますます強力にロシアとの同盟関係に追い立てていくのです(たとえ最初の内は渋々ながらだったとしても、です)。中国とロシアの二国は、お互いを補い合って余りあるほどです。ロシアは天然資源と軍事テクノロジーを持っています。そして中国には大きな市場と経済力があるのです。両国が結束した同盟の力は非常に強大であり、米国にとっては扱うことが厳しくなるでしょう。中国という後ろ盾を持ったロシアにとって、米国がどんな経済制裁を仕掛けようと、怖ろしくも何ともないのです。そして中国は天然ガス、石油、ミサイル防御システム、それに加えて最も先進的な戦闘機を獲得して………”
-----------------------------------------------------------------------
さて、これを信じよと私達に伝えられた祖国の姿とは異なる見方をする他国の人々の観点を紹介することは、非愛国的な行為だろうか? あるいは、これは米国始原図の太陽・土星スクエアが位置するカーディナル・サインの13°で成立したカーディナル・グランドクロスによる、全アメリカ国民に対する警鐘 ー 米国内で何が起きており、米国外における祖国の立場がどうなっているかへの緊急注意報 ー なのか?
太陽・土星の組み合わせは米国のリーダーシップと政府を象徴している。カーディナル・グランドクロスはその位置に1週間しか在泊しなかった。だが、天王星・冥王星スクエア(カーディナル・スクエアの最強部)は2012年〜2015年3月まで続き、また3°のオーブを与えるとすれば、この期限を過ぎてもなお続いていく。これは、"地位や立場の徹底的な変化" という潜在的な可能性を持つアスペクトだ。だがそれは今ではない。それが今、現実となって立ち現れ始め、そしてその事を誰もが知っている状況なのだ ー ただ米国人である私達以外は…。
私が以前言ったように、私は自分が何も知らない事を知っている。思うに、そう心得ることは、自分が何も知らない事を知らず、しかも知っていると思い込んでいる人々よりはずっと危険の少ない態度ではないだろうか。
訳文ここまで
-------------------------------------------------------------
個人的にThe Clash好きなので引用されたタイトルの曲、置いておきます(^_^;
May 14, 2014
●5/15の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのか を、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。
【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで5月15日04:34前後、北海道周辺で04:41前後、関西方面は04:15頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で03:46前後に蠍座23°54’39”で満月となります。
*今回のベースとなる新月のテーマについてはココをご覧ください。
------------------------¨°☆¤☆„¸○¸„☆¤☆°¨--------------------------
サビアン・シンボルによる【満月のテーマ】 ― 5/15~5/28
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしてしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【月 蠍座23°~24° + 太陽 牡牛座23°~24°】
"A bunny metamorphosed into a fairy" +
"A jewelry shop"
→「妖精に変容する子ウサギ」 +「宝飾店」
↓
"Crowds coming down the mountain to listen to one man " +
"A mounted Indian with scalp locks"
→ 「一人の男の話を聞きに山から下りてくる群衆」 +
「頭髪をスカルプロックにした馬上のインディアン」
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★世の中にあって人それぞれの現実が全く違うことに気付く
→★異なる領域から触れてくる何らかの意識を感じる
→★他者のエネルギーフィールドに敏感になる
→★言葉のやりとりの中で共有する「現実」と「幻実」を識別する必要
→★一過性の歓喜とその後の現実との不可思議なギャップ
→★夢のある物事に賭けていきたい気持ち
→★周囲に渦巻く様々な意見を柔軟に突破していく必要
→★上から目線で物事を見る、またはそういう人々に注意
→★今の自分の現状を受け入れて留まるか、保証無しの一歩を踏み出すか
→★中傷、浮き足だったデマやゴシップに注意する
→★何よりも自分に対し自分の"言葉の力"を証明していく
→★思考、感性、話し方、物腰を臨機応変に変えていく必要性
→★単なる群衆から一歩抜け出るための闘い・・・→
★エネルギーのポイント:『 2つの領域を見据えながら坂道を上る 』
月蝕と日蝕、カーディナル・グランドスクエアを超えて、フツウの(?)満月がやってきます。グランドクロスのピーク期を通り抜けた今、みんなのエネルギーはどんな感じかな? わたし自身は…この間、世界が震撼するような超大事が起きたようには見えないけれど、そして今のところ生活も取り立てて変化は無いのだけれど、何かが…はっきりとは目に見えない領域で…完全に変化してしまったような…とても不思議な気がしています。どこかで密やかにシフトが起き、それがこれからじわじわと表面化してくるのでしょうか。それとも、変化したのは自分の意識だけなのでしょうか。それはどちらとも言えません。ただ今回のグランドクロス期に点火されたこの世界のエネルギーは、良いにつけ悪いにつけ、何か大きなものの種子を孕んだのだな、という気がしています。たぶん、わたし達が意識するしないに関係なく…意識・無意識、その両方の領域で、全体にひとつの選択がなされたかもしれません。 それが何なのかはまだ明瞭には見えないけれど。。
グランドクロスが起きたのはカーディナル・サインの13°台。 20世紀初頭の米国のアストロロジャーで、モダン・テクニカルアストロロジーの父とも呼ばれたチャールズ・ジェインの指摘によれば、この領域はトランシットの惑星にも影響されることの無い不変の場、ゼロ・ポイント、いわば天の特異点なのだそうです。そこには恒星シリウス/ベガ軸があり、また特に蟹座14°のシリウスの領域は、ヘリオセントリックで見る地球の近日点を含みます(このあたりのサビアン・シンボルもとても興味深いものがあります)。 その領域に木星が入って起きた今回のクライマックスは、わたし達それぞれに対し、ある"不変の価値"を問いかけたのかもしれません。わたし達は、各自にとって、全体にとって、行き詰まりの道程にクリアボタンを押し、ゼロポイントに立ち帰ることは出来たでしょうか?
あと二回残っている天王星・冥王星スクエア。その最後となる度数がカーディナル・サインの15°台だというのも偶然ではないと思います。 13°台とはまた別の意味で、これはとても重要な節目となる度数だからです。もしかしたら、縦横無尽に交差しあい織り合わさったわたし達の進化螺旋の中で、次の円環への継ぎ目となるのかもしれません。 カーディナル・スクエアのピークを過ぎ、プレッシャーが徐々に勢いを弱めていくと共に、わたし達は"現実"に向かい、対応し、動き、使いこなしていくフェーズに入ります。 そして……5月20日午前10時32分、現在滞留中でストームフェイズにある火星がいよいよ順行を開始します。ふぅ、長かったですよね…。
去年12月22日からの金星逆行、今年2月7日の水星逆行、そして3月2日からの火星逆行。次々に起きる主要惑星の逆行と、カーディナルスクエアのプレッシャーの中、わたし達は試行錯誤しながらどうにかここまで辿り着きました(金星逆行時がすごく昔のような気がしますw)。 火星は7月21日の完全なシャドウ抜けまで、一度戻った道をひたすら行き直しながら、目に見える現実を創っていきます。順行に入った火星は世の中の動きにもかなりハッキリと違いをもたらすかもしれません。わたし達自身にも周囲の物事にも、動きが出てきそうです。また火星のシャドウ抜けと同じ日に、土星も順行を開始します。 6月7日から逆行に入る水星も、7月1日には順行開始。なので7月下旬には土星までの惑星が全て順行、土星以遠の惑星が全て逆行というカタチに。 これは…いろいろと熱い夏になるかもしれませんね。 今のうちに足許をもう一度確認し、より深みのある調和を目指して自分自身を整えておく必要がありそう。
現在、カーディナル・グランドスクエアをトランスレーション中の金星は、順行前の火星のストームフェイズの中にあって、わたし達のこころの中に引き籠もろうとする動きと、外に向かって表現していきたいという衝動の二つを生み出すかもしれません。 けれど今、わたし達の内側には、まだ話されていない言葉や表現しきれていない感情が溜まっていそうです。 もしそうなら、水星が逆行に入る前に一度溜まったものを整理した方がいいかもしれません。金星の運行と共に自ずと浮かび上がってくる様々な疑問や不満、違和感など、「どうせいつもの事」とやり過ごさず、とことん突き合ってみてはどうでしょう。この満月期は、風穴を開け損なった「いつもの事」にぶつかってみる良いチャンスではないかと思います。ひとりでは済まない問題であれば、今までとは少し切り口の異なるアプローチや話し方を考えてみるのも良さそうです。それはちょっとした挑戦になるかもしれません。けれど、これから物事を進めていくための突破口を創るためには必要なことです。
また満月図の太陽・月は1室/7室軸にあって、引き続き人間関係(自分と他者、こちら側とあちら側)にハイライトが当たることを示しています。 この太陽にはセドナがコンジャンクトしていて、満月軸には水瓶座のダモクレスがTスクエア。これは、自分独自の視点を通したい、自分の道を頑なまでに守りたい気持ちと、自分より大きな集合体、またはグループの一部として溶け込んだ方が良いのでは?という気持ちの葛藤も暗示しています。 今は山羊座の冥王星と牡羊座の天王星・金星が緊張関係にあり、いわばグランドクロスの復習期です。なので、あちこちにとても独断的な主張が溢れています。それはまた、一刀両断!みたいな返し方をしたくなるエネルギーに点火していきます。 仕事上のコネクションや政治力、イデオロギーなど、外部からのプレッシャーとどう付き合い、どう対応していくか? 迎合することで単なる「群れ」に埋もれることなく、調和を図りながらも自分の道をしっかり歩いて行けるか… この満月の一番の挑戦はここら辺にあるかもしれません。
一方、カイロン・木星・土星が水のグランドトラインを結んでいる今は、背景にヒーリングのエネルギーが漂うとき。 感覚の鋭いひとは、ちょっとマジカルでミステリアスな雰囲気を感じられるかもしれません。 ただうっかりすると、漂うような感覚の中でいつの間にか不必要なおしゃべりをしてしまう可能性もあります。で、後になって「あれ? 何であんなこと言っちゃったんだろう…」なんてコトに。。。 このエネルギーをどう使うかは、この満月期の鍵になるかもしれません。
たとえば自分が生まれ持ってきた可能性や、これのためになら強くなれる…そんな風に感じられることは何か?を意識しておくこと。アタマを柔らかくし臨機応変に考えられるようにしておくこと。あまり先を急がず、聞くこと、話すことに注意を払うこと。 この3点をいつもこころの隅に留めておく。 それだけでも大きな違いが出るんじゃないかな…。
じゃ、今回のサビアン・シンボルを見ていきましょう。この満月が最初にとっていくのは蠍座23° 『妖精に変容する子ウサギ』 です。これ、どちらかというと 「妖精にさせられたウサちゃん」 みたいな、ちょっと可愛いおとぎ話的ニュアンスも。 たとえば煌々と満月に照らされた森の中、散歩していたら目の端に何か動く物が…! あれ?ウサギさんだ。。いや、あれれ? 何だかぼわわっと光りながら、薄絹のような羽根が生えて…いつのまにかそこには半透明の妖精さんが! 「コンバンハ!一緒ニ遊ボウヨ!」…な〜んて夢のような、絵本のような光景ですよね。 意識が違う領域に飛んだのかな? きっと迷い込んだそこは、本当に子ウサギが妖精に変わる世界なのかもしれない。変えたのは誰だろう? 森の女王? 魔物? それとも…わたし達のこころ?
このとき太陽が月に注ぐエネルギーは牡牛座23°『宝飾店』。 立派なショウケースにはきらびやかなジュエリーが沢山! ブレイン・ボヴィの解説によれば、この「ジュエリー」ということば "jewelry" はラテン語の "iocus" が源になっていて、何と「ジョーク」と同類語なのだそうです。また、フランスの古語で "juel" は子供のおもちゃ、取るに足りないもの、遊びを意味するのだとか。 ジュエリー・ショップに所狭しと飾ってあるキラキラのアクセサリーには、身に着けるだけで "気分が上がる" ものが沢山あります。たとえそれがダイヤやサファイアじゃなくガラス玉に過ぎなかったとしても、素敵にデザインされたネックレスやピアスなど、もう見ているだけで楽しくなります(いや、わたしがスキだからですが ^_^;)。 そこには本物の宝石が持つ価値とはまた別の、遊びごころの世界があるように思います。
けれど、もしそれを本物の宝石だと思い込んでいたらどうでしょう? よく出来た偽物って、素人が見ても全然わからないといいます。 本物を見分ける目を養うにはそれなりの知識と経験が必要です。ステキな宝飾店だと思っていたら、実は偽物を高い値段で売りつける悪徳ショップだったりするかもしれません。。 わたし達はケースに入れられた宝飾品や、豪華なお店の装飾に隠された意図を見抜けるでしょうか…。うーん........あれ?じゃ、さっき森で妖精になったはずのウサちゃんはどうなんだろう…? わたし達は本当に、次元の違う領域に棲む不思議な存在と触れあったのでしょうか? それとも、フッと浮かれた雰囲気に流されて、あるいは深い願望に突き動かされて.....何かの錯覚をそのまま信じ込んだのでしょうか?
何を信じるかは、ひとそれぞれです。世界が違えば "現実" も異なります。だから子ウサギが妖精になる世界だってきっとある。そして、素晴らしいコスチューム・ジュエリーはガラス玉で出来ていたりする。 けれどわたし達は、そんな体験の中で、いったい何に価値を見出すのでしょう? 何を見たいと感じているのでしょう? 現実と虚構の狭間でそれと知りながら楽しむことが出来るなら、それは高度な遊びだと言えます。 信じる or 信じない…その両方をいっぺんに楽しみ、そのど真ん中を突き抜けていく遊び。 もしかしたらそんな遊びの中にこそ、その一歩先にこそ、自分自身の現実を本当の意味で創っていく、そんな力が育つのかもしれません。それは強靱な精神だけが理解することの出来る、"粋"な遊戯の世界です。
さて、このエネルギーが次に向かっていくのは蠍座24° 『一人の男の話を聞きに山から下りてくる群衆』 です。このシンボルが面白いのは、普通、群衆が誰かの話を聞きに集まるときのイメージって、みんなが一人のひとを見上げるような感じになりそうなのに、ここでは群衆の方が高い山の上から降りてくるところかな。わざわざ下山してくるってことは、「山上」は精神というより社会的なステイタスを象徴しているのでしょうか? ここに出て来る「一人の男」は、大勢のひと達に伝えるべきメッセージを、確かに持っているようです。そんな噂を聞きつけて、山の上に住む人々が 「どんな男が、どんな話をしようというんだろう?」とばかりに興味津々で降りてきます。たぶん、男が伝えるメッセージは、山上に住む人々が聞き慣れたような話ではないはずです。また、山上に招かれていないということは、この男はまだ無名なのでしょう。 そうです。これからが、勝負です。 彼は自分のことばの力、そのパフォーマンスによって群衆にメッセージを伝え、共感を呼ぶことが出来るでしょうか? 感銘を与えることが出来るでしょうか?
対向する太陽からのエネルギーは牡牛座24°「頭髪をスカルプロックにした馬上のインディアン」です。 スカルプロックというのは、頭を剃って一部だけ残した長い髪束のことで、北アメリカの一部のインディアン特有のヘアスタイル。束を結んで羽根飾りを付けたり、頭頂部の髪を立てたり、部族によって色々なスタイルがあるようです。また "locks" というのはもともと毛束を作るために使った小枝で、曲げたり折ったり結んだり出来るしなやかさを持っていたのだとか。
米国の開拓史博物館などには長い頭髪が付いた頭の皮が展示されていますが、これは敵を殺して頭の皮を剥ぎ、それを名誉として記念に飾るという習慣があったもので、人類の戦いの歴史上、世界中で広く行われていた行為なのだそうです。ちなみにネイティブアメリカンの全てにこの習慣があったわけではなく、逆に開拓者側がインディアンの頭皮に賞金を出し、邪魔な敵である先住民族を少しでも多く殺すよう奨励していたこともあったそうです。ハリウッドの西部劇では見たことがないけれど、白人のスカルプロック・ハンターも存在したんですね。。
いずれにしてもスカルプロックとは、殺るか殺られるかの戦いの象徴。このヘアスタイルは彼が誰より勇猛果敢な戦士であることを、他のひと達にも彼自身に対しても、誇りをもって証明するものです。 また、ここで "scalp locks" と複数で表現されているということは、彼が敵のスカルプロックをいくつも所持していることを示すのかもしれません。これもまた兵士にとっての勲章や戦闘機の撃墜マークのように、彼が力の座=馬上に座る資格を持つ、大いなる戦士であることを裏付けるものです。
では、山上から降りてくる人々に話をする男には、どんな運命が待っているでしょう? 彼はけっして武器を持って闘うことはないでしょう。けれどやはり同じように大いなる戦士であることを要求されています。 何故なら、山の上に住む人々はおそらく彼のテリトリーのひと達ではなく、考えも意見も全く異なる、見知らぬ "敵" かもしれないからです。もし負ければ、まだ無名の男に自分を見下す群衆を制御するすべは無いでしょう。彼の武器はことばです。そのことばには、「力」が宿っていなければなりません。彼は宗教家や預言者かもしれません。あるいは政治を志す若者、または自分の才能やプランのスポンサーを探す起業家かもしれません。彼にはきっと何か大きな目的があるのです。だからハッタリや思い込みではなく、お遊びや偽のメッセージを売りつけるのでもなく、経験と現実に基づいた "素晴らしい夢" を語らなければならないでしょう。それには本当にひとの心を動かすに足るだけの内容と話法が必要です。そしてそれは、最終的には彼自身の内側から迸り出る、真のエネルギーの勝負となるはずです。 一人vs 群衆の戦いでは、群れから頭ひとつ抜きんでて全体を見下ろし、観察し、なおかつ勇気をもって彼らの中に入りこみ、率いていく必要があります。 ある時は厳しく自分を主張し、そしてあるときは寛大に、そして陽気に情深く全体を包み込む。緩と急。それは個と個の交渉術にも通じます。…何だかとても難しそうです。。
けれどこれはリーダーのためのエネルギー。何かのために、誰かのために、身を賭して闘うことの出来るひとのためのエネルギーです。わたし達はこれを、自分なりに使いこなすことが出来るでしょうか? 周囲の雑音や、思いがけないところから飛んでくる矢、見知らぬひと達の口さがない評価に惑わされることなく、誇り高い馬上の戦士のように、いつも毅然と佇んでいられるでしょうか?
うーん、わたし達はなんとかカーディナル・グランドスクエアのピークを抜けてきたけれど、そのわりに、この満月期のテーマもけっこうアグレッシブですよね。ただぽよ〜んと休ませてはもらえなさそう。。 きっと惑星達からは 「ここまで来て少しは何か変わったかな? もし成長したのなら、これくらい何でもないよ!」なんて言われるてるのかも?(^_^;
何か起きたとき、勝負するしないはひとそれぞれです。負けるが勝ちなんてこともあるし、よく見極めて勝てる勝負しかしない…なんて方法もあります。 けれど、いったん自分の道を歩もうとすれば、そこには必ず挑戦がやってきます。 その挑戦を受けて立つのは何のため? 誰のため? …結局は、自分のため。 自分には持って生まれた力があること、精神の戦士であることを、自分に証明してみせるため。それは道の途上で必ず出会う、古い自分自身という敵を倒す戦いなのかもしれません。じゃ、古い自分のスカルプロック、次の新月までにいくつ狩り取れるかな?(痛そう...w
ささやかに。ひそやかに。なお、ゆっくりと。 火星の胎動に身をゆだね、深海のセドナに優しさの供物を捧げて。 遊戯と戦いと、二つの領域が今、わたし達の視線の先に重なろうとしています。 さぁ、満月の森深く進み出て、茂みに隠れる子ウサギをこの手で妖精に変えてみましょうか?
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^)
満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのか を、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。
【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで5月15日04:34前後、北海道周辺で04:41前後、関西方面は04:15頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で03:46前後に蠍座23°54’39”で満月となります。
*今回のベースとなる新月のテーマについてはココをご覧ください。
------------------------¨°☆¤☆„¸○¸„☆¤☆°¨--------------------------
サビアン・シンボルによる【満月のテーマ】 ― 5/15~5/28
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしてしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【月 蠍座23°~24° + 太陽 牡牛座23°~24°】
"A bunny metamorphosed into a fairy" +
"A jewelry shop"
→「妖精に変容する子ウサギ」 +「宝飾店」
↓
"Crowds coming down the mountain to listen to one man " +
"A mounted Indian with scalp locks"
→ 「一人の男の話を聞きに山から下りてくる群衆」 +
「頭髪をスカルプロックにした馬上のインディアン」
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★世の中にあって人それぞれの現実が全く違うことに気付く
→★異なる領域から触れてくる何らかの意識を感じる
→★他者のエネルギーフィールドに敏感になる
→★言葉のやりとりの中で共有する「現実」と「幻実」を識別する必要
→★一過性の歓喜とその後の現実との不可思議なギャップ
→★夢のある物事に賭けていきたい気持ち
→★周囲に渦巻く様々な意見を柔軟に突破していく必要
→★上から目線で物事を見る、またはそういう人々に注意
→★今の自分の現状を受け入れて留まるか、保証無しの一歩を踏み出すか
→★中傷、浮き足だったデマやゴシップに注意する
→★何よりも自分に対し自分の"言葉の力"を証明していく
→★思考、感性、話し方、物腰を臨機応変に変えていく必要性
→★単なる群衆から一歩抜け出るための闘い・・・→
★エネルギーのポイント:『 2つの領域を見据えながら坂道を上る 』
月蝕と日蝕、カーディナル・グランドスクエアを超えて、フツウの(?)満月がやってきます。グランドクロスのピーク期を通り抜けた今、みんなのエネルギーはどんな感じかな? わたし自身は…この間、世界が震撼するような超大事が起きたようには見えないけれど、そして今のところ生活も取り立てて変化は無いのだけれど、何かが…はっきりとは目に見えない領域で…完全に変化してしまったような…とても不思議な気がしています。どこかで密やかにシフトが起き、それがこれからじわじわと表面化してくるのでしょうか。それとも、変化したのは自分の意識だけなのでしょうか。それはどちらとも言えません。ただ今回のグランドクロス期に点火されたこの世界のエネルギーは、良いにつけ悪いにつけ、何か大きなものの種子を孕んだのだな、という気がしています。たぶん、わたし達が意識するしないに関係なく…意識・無意識、その両方の領域で、全体にひとつの選択がなされたかもしれません。 それが何なのかはまだ明瞭には見えないけれど。。
グランドクロスが起きたのはカーディナル・サインの13°台。 20世紀初頭の米国のアストロロジャーで、モダン・テクニカルアストロロジーの父とも呼ばれたチャールズ・ジェインの指摘によれば、この領域はトランシットの惑星にも影響されることの無い不変の場、ゼロ・ポイント、いわば天の特異点なのだそうです。そこには恒星シリウス/ベガ軸があり、また特に蟹座14°のシリウスの領域は、ヘリオセントリックで見る地球の近日点を含みます(このあたりのサビアン・シンボルもとても興味深いものがあります)。 その領域に木星が入って起きた今回のクライマックスは、わたし達それぞれに対し、ある"不変の価値"を問いかけたのかもしれません。わたし達は、各自にとって、全体にとって、行き詰まりの道程にクリアボタンを押し、ゼロポイントに立ち帰ることは出来たでしょうか?
あと二回残っている天王星・冥王星スクエア。その最後となる度数がカーディナル・サインの15°台だというのも偶然ではないと思います。 13°台とはまた別の意味で、これはとても重要な節目となる度数だからです。もしかしたら、縦横無尽に交差しあい織り合わさったわたし達の進化螺旋の中で、次の円環への継ぎ目となるのかもしれません。 カーディナル・スクエアのピークを過ぎ、プレッシャーが徐々に勢いを弱めていくと共に、わたし達は"現実"に向かい、対応し、動き、使いこなしていくフェーズに入ります。 そして……5月20日午前10時32分、現在滞留中でストームフェイズにある火星がいよいよ順行を開始します。ふぅ、長かったですよね…。
去年12月22日からの金星逆行、今年2月7日の水星逆行、そして3月2日からの火星逆行。次々に起きる主要惑星の逆行と、カーディナルスクエアのプレッシャーの中、わたし達は試行錯誤しながらどうにかここまで辿り着きました(金星逆行時がすごく昔のような気がしますw)。 火星は7月21日の完全なシャドウ抜けまで、一度戻った道をひたすら行き直しながら、目に見える現実を創っていきます。順行に入った火星は世の中の動きにもかなりハッキリと違いをもたらすかもしれません。わたし達自身にも周囲の物事にも、動きが出てきそうです。また火星のシャドウ抜けと同じ日に、土星も順行を開始します。 6月7日から逆行に入る水星も、7月1日には順行開始。なので7月下旬には土星までの惑星が全て順行、土星以遠の惑星が全て逆行というカタチに。 これは…いろいろと熱い夏になるかもしれませんね。 今のうちに足許をもう一度確認し、より深みのある調和を目指して自分自身を整えておく必要がありそう。
現在、カーディナル・グランドスクエアをトランスレーション中の金星は、順行前の火星のストームフェイズの中にあって、わたし達のこころの中に引き籠もろうとする動きと、外に向かって表現していきたいという衝動の二つを生み出すかもしれません。 けれど今、わたし達の内側には、まだ話されていない言葉や表現しきれていない感情が溜まっていそうです。 もしそうなら、水星が逆行に入る前に一度溜まったものを整理した方がいいかもしれません。金星の運行と共に自ずと浮かび上がってくる様々な疑問や不満、違和感など、「どうせいつもの事」とやり過ごさず、とことん突き合ってみてはどうでしょう。この満月期は、風穴を開け損なった「いつもの事」にぶつかってみる良いチャンスではないかと思います。ひとりでは済まない問題であれば、今までとは少し切り口の異なるアプローチや話し方を考えてみるのも良さそうです。それはちょっとした挑戦になるかもしれません。けれど、これから物事を進めていくための突破口を創るためには必要なことです。
また満月図の太陽・月は1室/7室軸にあって、引き続き人間関係(自分と他者、こちら側とあちら側)にハイライトが当たることを示しています。 この太陽にはセドナがコンジャンクトしていて、満月軸には水瓶座のダモクレスがTスクエア。これは、自分独自の視点を通したい、自分の道を頑なまでに守りたい気持ちと、自分より大きな集合体、またはグループの一部として溶け込んだ方が良いのでは?という気持ちの葛藤も暗示しています。 今は山羊座の冥王星と牡羊座の天王星・金星が緊張関係にあり、いわばグランドクロスの復習期です。なので、あちこちにとても独断的な主張が溢れています。それはまた、一刀両断!みたいな返し方をしたくなるエネルギーに点火していきます。 仕事上のコネクションや政治力、イデオロギーなど、外部からのプレッシャーとどう付き合い、どう対応していくか? 迎合することで単なる「群れ」に埋もれることなく、調和を図りながらも自分の道をしっかり歩いて行けるか… この満月の一番の挑戦はここら辺にあるかもしれません。
一方、カイロン・木星・土星が水のグランドトラインを結んでいる今は、背景にヒーリングのエネルギーが漂うとき。 感覚の鋭いひとは、ちょっとマジカルでミステリアスな雰囲気を感じられるかもしれません。 ただうっかりすると、漂うような感覚の中でいつの間にか不必要なおしゃべりをしてしまう可能性もあります。で、後になって「あれ? 何であんなこと言っちゃったんだろう…」なんてコトに。。。 このエネルギーをどう使うかは、この満月期の鍵になるかもしれません。
たとえば自分が生まれ持ってきた可能性や、これのためになら強くなれる…そんな風に感じられることは何か?を意識しておくこと。アタマを柔らかくし臨機応変に考えられるようにしておくこと。あまり先を急がず、聞くこと、話すことに注意を払うこと。 この3点をいつもこころの隅に留めておく。 それだけでも大きな違いが出るんじゃないかな…。
じゃ、今回のサビアン・シンボルを見ていきましょう。この満月が最初にとっていくのは蠍座23° 『妖精に変容する子ウサギ』 です。これ、どちらかというと 「妖精にさせられたウサちゃん」 みたいな、ちょっと可愛いおとぎ話的ニュアンスも。 たとえば煌々と満月に照らされた森の中、散歩していたら目の端に何か動く物が…! あれ?ウサギさんだ。。いや、あれれ? 何だかぼわわっと光りながら、薄絹のような羽根が生えて…いつのまにかそこには半透明の妖精さんが! 「コンバンハ!一緒ニ遊ボウヨ!」…な〜んて夢のような、絵本のような光景ですよね。 意識が違う領域に飛んだのかな? きっと迷い込んだそこは、本当に子ウサギが妖精に変わる世界なのかもしれない。変えたのは誰だろう? 森の女王? 魔物? それとも…わたし達のこころ?
このとき太陽が月に注ぐエネルギーは牡牛座23°『宝飾店』。 立派なショウケースにはきらびやかなジュエリーが沢山! ブレイン・ボヴィの解説によれば、この「ジュエリー」ということば "jewelry" はラテン語の "iocus" が源になっていて、何と「ジョーク」と同類語なのだそうです。また、フランスの古語で "juel" は子供のおもちゃ、取るに足りないもの、遊びを意味するのだとか。 ジュエリー・ショップに所狭しと飾ってあるキラキラのアクセサリーには、身に着けるだけで "気分が上がる" ものが沢山あります。たとえそれがダイヤやサファイアじゃなくガラス玉に過ぎなかったとしても、素敵にデザインされたネックレスやピアスなど、もう見ているだけで楽しくなります(いや、わたしがスキだからですが ^_^;)。 そこには本物の宝石が持つ価値とはまた別の、遊びごころの世界があるように思います。
けれど、もしそれを本物の宝石だと思い込んでいたらどうでしょう? よく出来た偽物って、素人が見ても全然わからないといいます。 本物を見分ける目を養うにはそれなりの知識と経験が必要です。ステキな宝飾店だと思っていたら、実は偽物を高い値段で売りつける悪徳ショップだったりするかもしれません。。 わたし達はケースに入れられた宝飾品や、豪華なお店の装飾に隠された意図を見抜けるでしょうか…。うーん........あれ?じゃ、さっき森で妖精になったはずのウサちゃんはどうなんだろう…? わたし達は本当に、次元の違う領域に棲む不思議な存在と触れあったのでしょうか? それとも、フッと浮かれた雰囲気に流されて、あるいは深い願望に突き動かされて.....何かの錯覚をそのまま信じ込んだのでしょうか?
何を信じるかは、ひとそれぞれです。世界が違えば "現実" も異なります。だから子ウサギが妖精になる世界だってきっとある。そして、素晴らしいコスチューム・ジュエリーはガラス玉で出来ていたりする。 けれどわたし達は、そんな体験の中で、いったい何に価値を見出すのでしょう? 何を見たいと感じているのでしょう? 現実と虚構の狭間でそれと知りながら楽しむことが出来るなら、それは高度な遊びだと言えます。 信じる or 信じない…その両方をいっぺんに楽しみ、そのど真ん中を突き抜けていく遊び。 もしかしたらそんな遊びの中にこそ、その一歩先にこそ、自分自身の現実を本当の意味で創っていく、そんな力が育つのかもしれません。それは強靱な精神だけが理解することの出来る、"粋"な遊戯の世界です。
さて、このエネルギーが次に向かっていくのは蠍座24° 『一人の男の話を聞きに山から下りてくる群衆』 です。このシンボルが面白いのは、普通、群衆が誰かの話を聞きに集まるときのイメージって、みんなが一人のひとを見上げるような感じになりそうなのに、ここでは群衆の方が高い山の上から降りてくるところかな。わざわざ下山してくるってことは、「山上」は精神というより社会的なステイタスを象徴しているのでしょうか? ここに出て来る「一人の男」は、大勢のひと達に伝えるべきメッセージを、確かに持っているようです。そんな噂を聞きつけて、山の上に住む人々が 「どんな男が、どんな話をしようというんだろう?」とばかりに興味津々で降りてきます。たぶん、男が伝えるメッセージは、山上に住む人々が聞き慣れたような話ではないはずです。また、山上に招かれていないということは、この男はまだ無名なのでしょう。 そうです。これからが、勝負です。 彼は自分のことばの力、そのパフォーマンスによって群衆にメッセージを伝え、共感を呼ぶことが出来るでしょうか? 感銘を与えることが出来るでしょうか?
対向する太陽からのエネルギーは牡牛座24°「頭髪をスカルプロックにした馬上のインディアン」です。 スカルプロックというのは、頭を剃って一部だけ残した長い髪束のことで、北アメリカの一部のインディアン特有のヘアスタイル。束を結んで羽根飾りを付けたり、頭頂部の髪を立てたり、部族によって色々なスタイルがあるようです。また "locks" というのはもともと毛束を作るために使った小枝で、曲げたり折ったり結んだり出来るしなやかさを持っていたのだとか。
米国の開拓史博物館などには長い頭髪が付いた頭の皮が展示されていますが、これは敵を殺して頭の皮を剥ぎ、それを名誉として記念に飾るという習慣があったもので、人類の戦いの歴史上、世界中で広く行われていた行為なのだそうです。ちなみにネイティブアメリカンの全てにこの習慣があったわけではなく、逆に開拓者側がインディアンの頭皮に賞金を出し、邪魔な敵である先住民族を少しでも多く殺すよう奨励していたこともあったそうです。ハリウッドの西部劇では見たことがないけれど、白人のスカルプロック・ハンターも存在したんですね。。
いずれにしてもスカルプロックとは、殺るか殺られるかの戦いの象徴。このヘアスタイルは彼が誰より勇猛果敢な戦士であることを、他のひと達にも彼自身に対しても、誇りをもって証明するものです。 また、ここで "scalp locks" と複数で表現されているということは、彼が敵のスカルプロックをいくつも所持していることを示すのかもしれません。これもまた兵士にとっての勲章や戦闘機の撃墜マークのように、彼が力の座=馬上に座る資格を持つ、大いなる戦士であることを裏付けるものです。
では、山上から降りてくる人々に話をする男には、どんな運命が待っているでしょう? 彼はけっして武器を持って闘うことはないでしょう。けれどやはり同じように大いなる戦士であることを要求されています。 何故なら、山の上に住む人々はおそらく彼のテリトリーのひと達ではなく、考えも意見も全く異なる、見知らぬ "敵" かもしれないからです。もし負ければ、まだ無名の男に自分を見下す群衆を制御するすべは無いでしょう。彼の武器はことばです。そのことばには、「力」が宿っていなければなりません。彼は宗教家や預言者かもしれません。あるいは政治を志す若者、または自分の才能やプランのスポンサーを探す起業家かもしれません。彼にはきっと何か大きな目的があるのです。だからハッタリや思い込みではなく、お遊びや偽のメッセージを売りつけるのでもなく、経験と現実に基づいた "素晴らしい夢" を語らなければならないでしょう。それには本当にひとの心を動かすに足るだけの内容と話法が必要です。そしてそれは、最終的には彼自身の内側から迸り出る、真のエネルギーの勝負となるはずです。 一人vs 群衆の戦いでは、群れから頭ひとつ抜きんでて全体を見下ろし、観察し、なおかつ勇気をもって彼らの中に入りこみ、率いていく必要があります。 ある時は厳しく自分を主張し、そしてあるときは寛大に、そして陽気に情深く全体を包み込む。緩と急。それは個と個の交渉術にも通じます。…何だかとても難しそうです。。
けれどこれはリーダーのためのエネルギー。何かのために、誰かのために、身を賭して闘うことの出来るひとのためのエネルギーです。わたし達はこれを、自分なりに使いこなすことが出来るでしょうか? 周囲の雑音や、思いがけないところから飛んでくる矢、見知らぬひと達の口さがない評価に惑わされることなく、誇り高い馬上の戦士のように、いつも毅然と佇んでいられるでしょうか?
うーん、わたし達はなんとかカーディナル・グランドスクエアのピークを抜けてきたけれど、そのわりに、この満月期のテーマもけっこうアグレッシブですよね。ただぽよ〜んと休ませてはもらえなさそう。。 きっと惑星達からは 「ここまで来て少しは何か変わったかな? もし成長したのなら、これくらい何でもないよ!」なんて言われるてるのかも?(^_^;
何か起きたとき、勝負するしないはひとそれぞれです。負けるが勝ちなんてこともあるし、よく見極めて勝てる勝負しかしない…なんて方法もあります。 けれど、いったん自分の道を歩もうとすれば、そこには必ず挑戦がやってきます。 その挑戦を受けて立つのは何のため? 誰のため? …結局は、自分のため。 自分には持って生まれた力があること、精神の戦士であることを、自分に証明してみせるため。それは道の途上で必ず出会う、古い自分自身という敵を倒す戦いなのかもしれません。じゃ、古い自分のスカルプロック、次の新月までにいくつ狩り取れるかな?(痛そう...w
ささやかに。ひそやかに。なお、ゆっくりと。 火星の胎動に身をゆだね、深海のセドナに優しさの供物を捧げて。 遊戯と戦いと、二つの領域が今、わたし達の視線の先に重なろうとしています。 さぁ、満月の森深く進み出て、茂みに隠れる子ウサギをこの手で妖精に変えてみましょうか?
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^)
May 11, 2014
レイモンド・メリマン 週間コメント5/12【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2014年5月12日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
--------------------------------------------------------------------------
≪ 先週をふり返って ≫
依然として史上新高値を試そうとするものの、ダウ平均は4月4日につけた16,631という頂点を前に後ずさりを繰り返している。非常に興味深いことに、その頂点はカーディナル・グランドクロスに点火した牡羊座の新月期突入直後につけている。さて、今週5月12日には金星がそれと同じ動きをする。5月11日〜18日、今や金星が天王星にコンジャンクトし、冥王星と木星にスクエアを、火星にオポジションを形成するのだ。至るところにデジャヴ ー いつか見た光景が拡がっている。
先週、世界の株式市場は比較的おだやかな状況で、殆どの市場が史上新高値を試すも届かずであったにもかかわらず、それらの反騰に続いて起きた反落も厳しいものではなかった。金と銀は前週の安値を割ることはなかったものの、さらなる安値への示唆を解消するに足るほどの反騰は見せなかった(今週のMMAサイクルズ・レポート上で銀についての長期見通しのスペシャル版をお届けするつもりだ)。
先週一番の出来事は、通貨市場発のニュースだった。ユーロが5月8日木曜に2011年11月以来の最高値レベルまで上昇し ー その後すぐ、ECB(欧州中央銀行)総裁マリオ・ドラギがユーロの強さについて "深刻な懸念" だと発言したことを受けて急落した。私に言わせて貰うなら「今頃気付くこと自体が深刻な懸念だ」。 他の誰もが世界一安い通貨を目指して争っている間、ヨーロッパはただ単に高価なユーロのせいで世界の市場シェアを失っていったのだ。この発言はちょうど火星順行(5月20日)に向かうスケジュール通りに起きている。それは金融界、市場、そして/または 世界の政治において、新たに基本的な変化が生じようとしていることを示すシグナルだ。通貨市場はそのシフトが始まるにあたり、理想的な場となるかもしれない。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
この週末からは、潜在的な市場転換と相関する次の重要なジオコズミック・サインのセットがスタートする。太陽が土星にオポジションとなる5月10日〜5月31日まで、合計8組の主要な天体アスペクトが形成され、それに加えて非常に重要な火星の滞留〜順行が *5月20日に起きる。これは私達が “超大物” と呼ぶサインだ。
現在は5月20日の火星逆行の終焉に向けて準備すべき時だ。これは強力なリバーサルのシグナルであり、また火星が逆行に転じた当時(3月1日)に政治の世界や金融市場に起きた出来事に注目しておくことも重要だ。ウクライナをめぐる米国とロシアの地政学的緊張がこの当時に始まったことを私達は知っている。また、Tノート(米国10年債)、原油、そして銀がそこから3取引日の内にトップアウトしたことも知っている。Tノートは当時の高値に挑戦しているところだ。そして銀はその逆を行っているように見える。
≪ 長期的考察 ≫
“ 新しい街に着いたり新しい情事に出会った時、私達皆が最初の数日間だけ偉大な探検家になる ”
ー *ミニョン・マクラフリン(www.brainyquote.comより)
情事は終わった。これはちょうど天王星・冥王星スクエア(予想外のショック)と魚座の海王星(私はいったい何を考えていたんだ?)のコンビネーションがもたらすフィーリングに似ている。
先週を通して、私はドイツのカッセルで一人の偉大な人物の葬儀に参列した。彼は、代々銀行や主要な国際的企業の幹部、芸術家、映画制作者等を輩出し、一族の子供達は皆が(他の物事と共に)世界の時事問題を研究する国際学術団体に参加するという、印象深い家系の出だった。米国式の言い方をするなら “Right up my alley”、つまりそういった道は私にとっての得意分野だ。ただひとつ、道が袋小路かもしれないことを除いては…。それは私にとって、予期せぬ天王星的な揺り覚まし効果で一杯の道だった。私はヨーロッパが米国を愛していると思っていた。ヨーロッパはバラク・オバマを愛していると思っていた。
私はその時、自分にとっては神のような存在だった人の非常に心打たれる葬儀の後で、著名かつ知的なヨーロッパ人達による200名を越す会合に出席していた。私は銀行の幹部達と議論を始め、それはやがて、一人の著名な国際学会の研究者との活発な討論となっていった。それは次のようなものであった。
『何故ヨーロッパ、特にドイツは、ウクライナ情勢への対応にこうも腰が重いのか? これがあなた方に危機をもたらすロシアの拡大侵攻の始まりだという懸念は無いのだろうか?』
『では何故あなた方アメリカ人はウクライナについてそんなに心配するのか?』
と彼は答えた。
『この問題が米国といったいどんな関係があるというのか? 我々はこの一件がロシアによる近隣諸国への拡大策の始まりとは見ていない。ロシアは自国の利益を護ろうとしているのだと見る。結局、ロシアが海軍を南下させられる出口はクリミアだけだし、もしウクライナがNATOに加わればロシアは袋の鼠だ。南方を自衛することは出来なくなる。NATO加盟国の一員として、もし米国なりNATOがそこに軍事基地か防衛ラインを築くと決め、ロシアがクリミアを経る海域路で譲歩するなら、それはロシアの安全保障と自国の防衛能力への脅威となる。それに加えてクリミアでは投票が行われ、人々は圧倒的にロシアの一部になりたいと望んだ。ウクライナではない。ならば何故、米国は民主主義の下に進んでいる事柄を問題視するのだ?』
『しかしあなた方には、この一件がそれで終わらず、プーチン(実際の発音が “プロテイン” と同じように “プーティーン” と後半部を上げるのだというのも学んだ事の一つだ)を勢いづけて手を広げさせ、ウクライナを奪取した後は次にバルチック諸国かポーランドにさえ手を出すかもしれないという心配は無いのか?』
私はこう聞いた。
『つまり、ウクライナには関わらないと約束し、軍隊に駐留命令など出していないと言いながら、その舌の根も乾かぬ内にウクライナに関与し軍隊を配備した人間がプーチンだ… その、つまり、あなた方は彼がここで終わりだと言えば本当にそれを信じるのか? 何故こう聞くかといえば、米国ではこれが新たな冷戦の始まりであり、プーチンは旧ソビエト連邦の復活を望んでいると考えられているからだ。』
彼らは目を大きく見開いた。私はここで彼らの核心を突いたと思った。彼は答えた。
『あなたは我々がプーチンを信用出来るかについて話しているのか? あなた方米国人は、あなた方のNSAが我々のリーダーやあなた方自身の国民さえスパイしてきたことが知られてさえ、さも我々が自分達を信用しているかのように話すのだな。しかもあなた方の大統領は、スノーデンがこの隠された秘密を暴露するまで誰の目にも触れさせなかった。彼はそれを終わらせると約束したが、その後約束を変更してスパイ行為の一部を止めただけだ ー それも、推測に過ぎない。
あなたはもしプーチンがウクライナを得れば、私達が全体の37%をロシアに頼っている原油の供給を彼があたかも止めるかのように言うが、ならば私達がロシアに依存しなくて済むようになるために、あなた方はどうやってその不足を補うというのだ? それに比べてロシアとプーチンは、彼が約束した通り、原油の供給にかけては長年にわたって非常に信頼出来る存在だった。彼らは私達を困らせた事はないし、私達と共に歩む経済的動機も持っている。 一方米国人はどうだ。何故あなた方とその約束を我々が信頼しなければならない? あなた方の約束でイラクはどうなった? アフガニスタンは? シリア反政府軍についての譲れない一線はどうなったのだ? あなた方が約束し、その後反故にしたポーランドのミサイル防衛網についてはどうなのだ? この、ウクライナ問題についての懸念とやらは、実は将来の原油輸出など、米国自体の市場取引拡大と米国民の利益に対する飽くことを知らない貪欲さが全てなのではないか? いったい何をもって、近隣に在り信頼に足る経済的パートナーであり続けたロシアを差し置いて、あなた方を信用した方が良いと言うのだ?』
さぁ、私にはわからなかった。私はそれを認めた。
『しかし、あなた方は本当に、ロシアとプーチンの方が米国とオバマより信頼に足ると信じているのか? もしかしたらNATO諸国が集まり、これが新たなロシアの拡大政策の胎動だった場合に備えて互いをどう護り合うかを議論するのは良い考えだろうとは思わないのか? つまり、例えばバルチック諸国とポーランドはそんな事が起きた時に自らを防衛出来ると思うのか? どうするつもりなんだ?』
『我々はプーチンとロシアがそこまで手を伸ばし、NATOに対してリスクを取ることは無いと信じている。』
彼らは説明した。
『我々はむしろ、米国が抱えている、自らの影響力と市場を我々の犠牲の上に拡大していきたいという衝動や、我々の暮らしに干渉し影響を与えたいという欲望について憂慮しているのだ。確かに、そういった会議を開き、互いをどう護り防衛していくかについて論じるのはNATOにとって悪くはないかもしれない。しかし、だ。もしNATOが関連する国境に軍隊を招集し防衛的訓練を始めれば、それが一般の人々の不安を呼び起こし、我々が第三次世界大戦の口火を切ろうとしているのではないかと疑ってパニックさえ起きるかもしれない。我々はパニックをもたらしたくない。何故ならそれは世界経済にとって深刻な不況に繋がる怖れがあるからだ。』
『あぁ…』私は思った。信頼は去ってしまった。
『しかし、あなた方にはすでにオバマ大統領に対する信頼も尊敬も無いというのか?』
『無いね。NSAの一件とドローン(無人航空機)攻撃以降はね。彼はドローンが大好きで、我々はドローンが大嫌いだ。あなた方の政府によるスパイ行為も憎んでいる。そんな行為を支持しているあなた方の大統領は、我々が当初思っていたような偉大な人物ではない。』
あぁ、何ということだ。これはまずい。信頼どころか愛も去ってしまった。5年の間、私達のヨーロッパにおけるイメージを信じ続けた結果、それはすでに変わっていた ー いや、大いに進展していた ー それは大統領の2期目が始まって以降のことだ。私は突然理解した。世界は変わり、再び戻ったのだ。その場に居た中の一人が私に思い出させてくれた。オバマの最初の就任式当時、ヨーロッパ中がこぞってオバマに魅了されていた。この時、私は就任式のイベントチャートを見て、これが世界中の人々にとって失望と幻滅に終わる可能性を示唆していることを予測したのだった。ヨーロッパ人達はその予測を出した当時、決してハッピーな状況ではなかった。彼らはオバマと彼に備わった雄弁な訴求力を愛した。しかし今や、全てが変わってしまったのだ。
だがそうだとしても、たった過去数ヶ月でのこの突然の変わりようは、私を驚かせた。天王星・冥王星スクエアは、結局のところ、私自身のネイタルの海王星 ー 幻滅の惑星にTスクエアを形成していたのだ。私は、殆どの米国人が天王星・冥王星スクエアの下で起きた ー 起きている ー この変化を見過ごしていると思う。私はロシア人とおそらくはヨーロッパ人も、彼ら自身のメディアが創り出す魔術に乗せられており、米国人はそうでもないと考えていた。だがこの米国において、私達もまた例外ではなかった。 魚座の海王星がもたらす幻滅について話すのだ。天王星・冥王星スクエアがもたらす覚醒について話せ!
今、私達が最も話さねばならないことは、自分達のリーダーへの信頼という原点に回帰し、米国自身を含む世界全体の、地球規模の癒やしを取り戻すことだ。私は2008年の大統領選当時、それこそが希望 ー “約束されしこと” ー だと考えていた。そして私達は進歩したと思っていた。しかしながら、ドイツの知識人達や企業家、金融界幹部達との私の経験がもしも何かの暗示であるとするならば、私達はまさにその原点に再び振り戻されたことになる。
訳文ここまで
-----------------------------------------------------------------
レイモンド・メリマン・コラム 2014年5月12日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
--------------------------------------------------------------------------
≪ 先週をふり返って ≫
依然として史上新高値を試そうとするものの、ダウ平均は4月4日につけた16,631という頂点を前に後ずさりを繰り返している。非常に興味深いことに、その頂点はカーディナル・グランドクロスに点火した牡羊座の新月期突入直後につけている。さて、今週5月12日には金星がそれと同じ動きをする。5月11日〜18日、今や金星が天王星にコンジャンクトし、冥王星と木星にスクエアを、火星にオポジションを形成するのだ。至るところにデジャヴ ー いつか見た光景が拡がっている。
先週、世界の株式市場は比較的おだやかな状況で、殆どの市場が史上新高値を試すも届かずであったにもかかわらず、それらの反騰に続いて起きた反落も厳しいものではなかった。金と銀は前週の安値を割ることはなかったものの、さらなる安値への示唆を解消するに足るほどの反騰は見せなかった(今週のMMAサイクルズ・レポート上で銀についての長期見通しのスペシャル版をお届けするつもりだ)。
先週一番の出来事は、通貨市場発のニュースだった。ユーロが5月8日木曜に2011年11月以来の最高値レベルまで上昇し ー その後すぐ、ECB(欧州中央銀行)総裁マリオ・ドラギがユーロの強さについて "深刻な懸念" だと発言したことを受けて急落した。私に言わせて貰うなら「今頃気付くこと自体が深刻な懸念だ」。 他の誰もが世界一安い通貨を目指して争っている間、ヨーロッパはただ単に高価なユーロのせいで世界の市場シェアを失っていったのだ。この発言はちょうど火星順行(5月20日)に向かうスケジュール通りに起きている。それは金融界、市場、そして/または 世界の政治において、新たに基本的な変化が生じようとしていることを示すシグナルだ。通貨市場はそのシフトが始まるにあたり、理想的な場となるかもしれない。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
この週末からは、潜在的な市場転換と相関する次の重要なジオコズミック・サインのセットがスタートする。太陽が土星にオポジションとなる5月10日〜5月31日まで、合計8組の主要な天体アスペクトが形成され、それに加えて非常に重要な火星の滞留〜順行が *5月20日に起きる。これは私達が “超大物” と呼ぶサインだ。
*火星順行:日本時間5月20日 10:32 天秤座9°12’より先週述べたように、“ 5月11日〜18日は、4月20日~23日に起きたカーディナル・グランドクロスに含まれた全惑星を金星がトランスレートしていくことから注目に値する。グランドクロス形成時のテーマの多くがこの時、再度浮上するかもしれない(*ウクライナ、ロシア、人種問題、自然現象など)。牡羊座の金星(あまり居心地が良いとは言えない取り合わせ)が絡んでいくことから、何らかの合意に達したはずの取り決めに対し、いずれかの側が突然容認出来ないと言い立てるような事があるかもしれない。合意事項は頓挫する危険に曝される。金星は通貨、砂糖、大豆と強い関連性を持つので、この期間は当該市場のトレンド転換が見込めそうだ。”
現在は5月20日の火星逆行の終焉に向けて準備すべき時だ。これは強力なリバーサルのシグナルであり、また火星が逆行に転じた当時(3月1日)に政治の世界や金融市場に起きた出来事に注目しておくことも重要だ。ウクライナをめぐる米国とロシアの地政学的緊張がこの当時に始まったことを私達は知っている。また、Tノート(米国10年債)、原油、そして銀がそこから3取引日の内にトップアウトしたことも知っている。Tノートは当時の高値に挑戦しているところだ。そして銀はその逆を行っているように見える。
≪ 長期的考察 ≫
“ 新しい街に着いたり新しい情事に出会った時、私達皆が最初の数日間だけ偉大な探検家になる ”
ー *ミニョン・マクラフリン(www.brainyquote.comより)
*米国の女性ジャーナリスト・作家(1913年〜1983年)。コスモポリタン、ヴォーグ、グラマー誌などのライターや編集長として活躍し、数多くの有名な格言を遺している。
情事は終わった。これはちょうど天王星・冥王星スクエア(予想外のショック)と魚座の海王星(私はいったい何を考えていたんだ?)のコンビネーションがもたらすフィーリングに似ている。
先週を通して、私はドイツのカッセルで一人の偉大な人物の葬儀に参列した。彼は、代々銀行や主要な国際的企業の幹部、芸術家、映画制作者等を輩出し、一族の子供達は皆が(他の物事と共に)世界の時事問題を研究する国際学術団体に参加するという、印象深い家系の出だった。米国式の言い方をするなら “Right up my alley”、つまりそういった道は私にとっての得意分野だ。ただひとつ、道が袋小路かもしれないことを除いては…。それは私にとって、予期せぬ天王星的な揺り覚まし効果で一杯の道だった。私はヨーロッパが米国を愛していると思っていた。ヨーロッパはバラク・オバマを愛していると思っていた。
私はその時、自分にとっては神のような存在だった人の非常に心打たれる葬儀の後で、著名かつ知的なヨーロッパ人達による200名を越す会合に出席していた。私は銀行の幹部達と議論を始め、それはやがて、一人の著名な国際学会の研究者との活発な討論となっていった。それは次のようなものであった。
『何故ヨーロッパ、特にドイツは、ウクライナ情勢への対応にこうも腰が重いのか? これがあなた方に危機をもたらすロシアの拡大侵攻の始まりだという懸念は無いのだろうか?』
『では何故あなた方アメリカ人はウクライナについてそんなに心配するのか?』
と彼は答えた。
『この問題が米国といったいどんな関係があるというのか? 我々はこの一件がロシアによる近隣諸国への拡大策の始まりとは見ていない。ロシアは自国の利益を護ろうとしているのだと見る。結局、ロシアが海軍を南下させられる出口はクリミアだけだし、もしウクライナがNATOに加わればロシアは袋の鼠だ。南方を自衛することは出来なくなる。NATO加盟国の一員として、もし米国なりNATOがそこに軍事基地か防衛ラインを築くと決め、ロシアがクリミアを経る海域路で譲歩するなら、それはロシアの安全保障と自国の防衛能力への脅威となる。それに加えてクリミアでは投票が行われ、人々は圧倒的にロシアの一部になりたいと望んだ。ウクライナではない。ならば何故、米国は民主主義の下に進んでいる事柄を問題視するのだ?』
『しかしあなた方には、この一件がそれで終わらず、プーチン(実際の発音が “プロテイン” と同じように “プーティーン” と後半部を上げるのだというのも学んだ事の一つだ)を勢いづけて手を広げさせ、ウクライナを奪取した後は次にバルチック諸国かポーランドにさえ手を出すかもしれないという心配は無いのか?』
私はこう聞いた。
『つまり、ウクライナには関わらないと約束し、軍隊に駐留命令など出していないと言いながら、その舌の根も乾かぬ内にウクライナに関与し軍隊を配備した人間がプーチンだ… その、つまり、あなた方は彼がここで終わりだと言えば本当にそれを信じるのか? 何故こう聞くかといえば、米国ではこれが新たな冷戦の始まりであり、プーチンは旧ソビエト連邦の復活を望んでいると考えられているからだ。』
彼らは目を大きく見開いた。私はここで彼らの核心を突いたと思った。彼は答えた。
『あなたは我々がプーチンを信用出来るかについて話しているのか? あなた方米国人は、あなた方のNSAが我々のリーダーやあなた方自身の国民さえスパイしてきたことが知られてさえ、さも我々が自分達を信用しているかのように話すのだな。しかもあなた方の大統領は、スノーデンがこの隠された秘密を暴露するまで誰の目にも触れさせなかった。彼はそれを終わらせると約束したが、その後約束を変更してスパイ行為の一部を止めただけだ ー それも、推測に過ぎない。
あなたはもしプーチンがウクライナを得れば、私達が全体の37%をロシアに頼っている原油の供給を彼があたかも止めるかのように言うが、ならば私達がロシアに依存しなくて済むようになるために、あなた方はどうやってその不足を補うというのだ? それに比べてロシアとプーチンは、彼が約束した通り、原油の供給にかけては長年にわたって非常に信頼出来る存在だった。彼らは私達を困らせた事はないし、私達と共に歩む経済的動機も持っている。 一方米国人はどうだ。何故あなた方とその約束を我々が信頼しなければならない? あなた方の約束でイラクはどうなった? アフガニスタンは? シリア反政府軍についての譲れない一線はどうなったのだ? あなた方が約束し、その後反故にしたポーランドのミサイル防衛網についてはどうなのだ? この、ウクライナ問題についての懸念とやらは、実は将来の原油輸出など、米国自体の市場取引拡大と米国民の利益に対する飽くことを知らない貪欲さが全てなのではないか? いったい何をもって、近隣に在り信頼に足る経済的パートナーであり続けたロシアを差し置いて、あなた方を信用した方が良いと言うのだ?』
さぁ、私にはわからなかった。私はそれを認めた。
『しかし、あなた方は本当に、ロシアとプーチンの方が米国とオバマより信頼に足ると信じているのか? もしかしたらNATO諸国が集まり、これが新たなロシアの拡大政策の胎動だった場合に備えて互いをどう護り合うかを議論するのは良い考えだろうとは思わないのか? つまり、例えばバルチック諸国とポーランドはそんな事が起きた時に自らを防衛出来ると思うのか? どうするつもりなんだ?』
『我々はプーチンとロシアがそこまで手を伸ばし、NATOに対してリスクを取ることは無いと信じている。』
彼らは説明した。
『我々はむしろ、米国が抱えている、自らの影響力と市場を我々の犠牲の上に拡大していきたいという衝動や、我々の暮らしに干渉し影響を与えたいという欲望について憂慮しているのだ。確かに、そういった会議を開き、互いをどう護り防衛していくかについて論じるのはNATOにとって悪くはないかもしれない。しかし、だ。もしNATOが関連する国境に軍隊を招集し防衛的訓練を始めれば、それが一般の人々の不安を呼び起こし、我々が第三次世界大戦の口火を切ろうとしているのではないかと疑ってパニックさえ起きるかもしれない。我々はパニックをもたらしたくない。何故ならそれは世界経済にとって深刻な不況に繋がる怖れがあるからだ。』
『あぁ…』私は思った。信頼は去ってしまった。
『しかし、あなた方にはすでにオバマ大統領に対する信頼も尊敬も無いというのか?』
『無いね。NSAの一件とドローン(無人航空機)攻撃以降はね。彼はドローンが大好きで、我々はドローンが大嫌いだ。あなた方の政府によるスパイ行為も憎んでいる。そんな行為を支持しているあなた方の大統領は、我々が当初思っていたような偉大な人物ではない。』
あぁ、何ということだ。これはまずい。信頼どころか愛も去ってしまった。5年の間、私達のヨーロッパにおけるイメージを信じ続けた結果、それはすでに変わっていた ー いや、大いに進展していた ー それは大統領の2期目が始まって以降のことだ。私は突然理解した。世界は変わり、再び戻ったのだ。その場に居た中の一人が私に思い出させてくれた。オバマの最初の就任式当時、ヨーロッパ中がこぞってオバマに魅了されていた。この時、私は就任式のイベントチャートを見て、これが世界中の人々にとって失望と幻滅に終わる可能性を示唆していることを予測したのだった。ヨーロッパ人達はその予測を出した当時、決してハッピーな状況ではなかった。彼らはオバマと彼に備わった雄弁な訴求力を愛した。しかし今や、全てが変わってしまったのだ。
だがそうだとしても、たった過去数ヶ月でのこの突然の変わりようは、私を驚かせた。天王星・冥王星スクエアは、結局のところ、私自身のネイタルの海王星 ー 幻滅の惑星にTスクエアを形成していたのだ。私は、殆どの米国人が天王星・冥王星スクエアの下で起きた ー 起きている ー この変化を見過ごしていると思う。私はロシア人とおそらくはヨーロッパ人も、彼ら自身のメディアが創り出す魔術に乗せられており、米国人はそうでもないと考えていた。だがこの米国において、私達もまた例外ではなかった。 魚座の海王星がもたらす幻滅について話すのだ。天王星・冥王星スクエアがもたらす覚醒について話せ!
今、私達が最も話さねばならないことは、自分達のリーダーへの信頼という原点に回帰し、米国自身を含む世界全体の、地球規模の癒やしを取り戻すことだ。私は2008年の大統領選当時、それこそが希望 ー “約束されしこと” ー だと考えていた。そして私達は進歩したと思っていた。しかしながら、ドイツの知識人達や企業家、金融界幹部達との私の経験がもしも何かの暗示であるとするならば、私達はまさにその原点に再び振り戻されたことになる。
訳文ここまで
-----------------------------------------------------------------
May 04, 2014
レイモンド・メリマン 週間コメント5/5【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2014年5月5日(フリー版より)
翻訳:http://twitter.com/hiyokahiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
--------------------------------------------------------------------------
≪ 先週をふり返って ≫
私は現在、週末に行われる葬儀に参列するためヨーロッパに来ている。このため今週のコラムは短いものにさせていただく。
カーディナル・グランドスクエアは厳密には終了したが、期間中に下された決定と開始された行動の結果は、これから長期にわたって私達と共に在り続けるだろう。これはとりわけ、ウクライナを取り囲んでヨーロッパ、ロシア、そして米国が絡んだ地政学的活動に当てはまることだ。一方また米国においては、デリケートな人種問題に関する注目すべき期間となった。4月22日、* 米最高裁判所は大学入学審査時に学力に優先する人種的配慮制度の廃止に対し合憲判断を下した。そして先週になると、NBA(全米プロバスケットボール協会)が、加盟チーム(ロサンゼルス・クリッパーズ)のオーナーをNBAに関わる一切の活動から永久追放し、その上250万ドルの罰金を科した。原因は個人的な会話内での人種差別的コメントだったが、その会話は以前のガールフレンドによって録音され公表されたものだった。
私達の研究では、テクニカル理論、客観価格研究、そしてトレンド分析モデルのような一致指標及び遅行指標と並行して、二つの指標 ー サイクル理論とジオコズミック研究 ー を使っている。私達のトレンド分析モデルは2011年10月から強気を継続して示していることに注目するのは興味深い。今のところ、この天王星・冥王星スクエア期でこれが弱気に転じたことは一度もない。また私達の短期ジオコズミクスによるシグナルは、マーケットタイミング専門サイトによって2度の賞を与えられたように、この期間中も、市場の短期的トレンド転換に非常に良く合致していたことも興味深い。ということは、これは信頼し得るマーケットタイミング指標としてのジオコズミクス研究の実効性に問題があるのでもなければ、私達のトレンド一致指標に関するメソッドの問題でもない。これは株式市場と経済サイクルにおいて、長期のジオコズミック・サイクルが過去とは異なる様相で働いているということだ ー 今のところは。
ここで次のような疑問が生じる。2015年3月までに、過去の歴史に刻まれたのと同様のことが起きるのか? それを否定する気はおきない。だがこれまでのところ、私達のトレンド指標モデルは未だに強気を示している。これらに変化が見えた時は皆さんにお知らせするつもりだ。その間 私達は、ジオコズミックな重要変化ゾーンが生起する都度にロング/ショート両方向の短期トレードを継続するだろう。
しかしながら、ここで先週目に付いた一つの市場について詳細を述べておきたい。それは銀で、2014年の新安値をつけた。5月1日木曜に7月限の銀が1868まで下落したのだ。これは12月31日に期近物がつけた1872を割っている。その一方で金は、今年の最安値である約1180から1トロイオンスあたり100ドル近く高い値を維持している。これは異市場間強気ダイバージェンスの示現だろうか? おそらくは。銀については5月12〜13日に予定されるMMAサイクルズ・リポート上で、スペシャルリポートを書くつもりだ。その中で銀の長期18年サイクルの現況についての更新情報を出し、5月20日に終了する現行の火星逆行サイクルについて解説していく。これは購読者版となるので、興味がおありの方は各国語版の出版元にお問い合わせいただきたい。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
潜在的なトレンド転換に相互関連する、重要なジオコズミック・サインの次のセットは、この週末、5月10日に始まる。それからの3週間(5月10日〜31日)は、8組の主要な惑星アスペクトが形成され、加えて非常に重要な火星の滞留〜順行が5月20日に起きてくる。
5月11日は、4月20日〜23日に起きたカーディナル・グランドクロスに含まれた全惑星を金星がトランスレートしていくことから注目に値する。グランドクロス形成時のテーマの多くがこの時、再度浮上する可能性がある(* ウクライナ、ロシア、人種問題、自然現象など)。牡羊座の金星(あまり居心地が良いとは言えない取り合わせ)が絡んでいくことから、何らかの合意に達したはずの取り決めに対し、いずれかの側が突然容認出来ないと言い立てるような事があるかもしれない。合意事項は頓挫する危険に曝される。金星は通貨、砂糖、大豆と強い関連性を持つので、この期間は当該市場のトレンド転換が見込めそうだ。
訳文ここまで
----------------------------------------------------------------
※ この記事の一つ下に、先週4月28日付けのコラムからマンデーン・アストロロジーの部分のみを訳したものをUPしてあります。まだ目にしてない方、興味ある方はそちらも併せてどうぞ(^_^。
レイモンド・メリマン・コラム 2014年5月5日(フリー版より)
翻訳:http://twitter.com/hiyokahiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
--------------------------------------------------------------------------
≪ 先週をふり返って ≫
私は現在、週末に行われる葬儀に参列するためヨーロッパに来ている。このため今週のコラムは短いものにさせていただく。
カーディナル・グランドスクエアは厳密には終了したが、期間中に下された決定と開始された行動の結果は、これから長期にわたって私達と共に在り続けるだろう。これはとりわけ、ウクライナを取り囲んでヨーロッパ、ロシア、そして米国が絡んだ地政学的活動に当てはまることだ。一方また米国においては、デリケートな人種問題に関する注目すべき期間となった。4月22日、* 米最高裁判所は大学入学審査時に学力に優先する人種的配慮制度の廃止に対し合憲判断を下した。そして先週になると、NBA(全米プロバスケットボール協会)が、加盟チーム(ロサンゼルス・クリッパーズ)のオーナーをNBAに関わる一切の活動から永久追放し、その上250万ドルの罰金を科した。原因は個人的な会話内での人種差別的コメントだったが、その会話は以前のガールフレンドによって録音され公表されたものだった。
*「米最高裁、ミシガン州のマイノリティ優遇策廃止に合憲判断」これらの問題 ー ロシアと米国間の冷戦の再来を伴う世界的緊張の高まり、そして米国における人種問題への突然の関心の高まり ー は、両方共に、カーディナル・グランドクロスの心臓部である天王星・冥王星ワクシングスクエアを非常に的確に象徴している。* この33カ月にわたるアスペクト(2012年6月〜2015年3月)とそれが強調するであろう問題(上記の二つの問題をも含む)についての詳しい解説は近年のMMA年刊『フォーキャスト』シリーズ(2012、2013、2014年度版)を参照いただきたい。
米連邦最高裁判所は22日、各州が差別是正のために人種などのマイノリティ(少数派)を優遇する措置を終わらせることは憲法に抵触しないとの判断を賛成6人、反対2人の票決で下した。…(WSJ日本語版より)
* 天王星・冥王星の現サイクルが始まったのは60年代中盤であり、その期間に時代/世界が身に宿した種子が今のスクエア期に芽吹き、この50年間に蓄積されてきた様々な問題を再び浮上させることから、このカーディナル・クライマックスのテーマは、一部の米国のアストロロジャーから別名「アンチ60年代」とも呼ばれている。日本においても、政治、経済、外交や安全保障のあり方、文化など多くの面で激動の60年代と言われた当時の出来事やもたらされた変化の熾火が形を変え、異なる角度から再燃してきているように見える。しかし、天王星・冥王星スクエアというこの宇宙的ピークに伴って展開しつつある数多くの重要な出来事にもかかわらず、世界の多くの株式市場は騰がり続け、多数の国々の経済が好転している。たとえば金曜、米国労働省が発表した雇用統計は、4月の雇用者数が前月比28,8000人増加し、失業率は6.3%に低下したことを示した。株式市場も、世界経済も、天王星・冥王星スクエアの下で崩壊はしていない ー まだ今のところは。過去に起きた天王星・冥王星間のハードアスペクトを先行指標とするなら、今回この二つの領域での動きは過去の道程と同じようには示現していない。
私達の研究では、テクニカル理論、客観価格研究、そしてトレンド分析モデルのような一致指標及び遅行指標と並行して、二つの指標 ー サイクル理論とジオコズミック研究 ー を使っている。私達のトレンド分析モデルは2011年10月から強気を継続して示していることに注目するのは興味深い。今のところ、この天王星・冥王星スクエア期でこれが弱気に転じたことは一度もない。また私達の短期ジオコズミクスによるシグナルは、マーケットタイミング専門サイトによって2度の賞を与えられたように、この期間中も、市場の短期的トレンド転換に非常に良く合致していたことも興味深い。ということは、これは信頼し得るマーケットタイミング指標としてのジオコズミクス研究の実効性に問題があるのでもなければ、私達のトレンド一致指標に関するメソッドの問題でもない。これは株式市場と経済サイクルにおいて、長期のジオコズミック・サイクルが過去とは異なる様相で働いているということだ ー 今のところは。
ここで次のような疑問が生じる。2015年3月までに、過去の歴史に刻まれたのと同様のことが起きるのか? それを否定する気はおきない。だがこれまでのところ、私達のトレンド指標モデルは未だに強気を示している。これらに変化が見えた時は皆さんにお知らせするつもりだ。その間 私達は、ジオコズミックな重要変化ゾーンが生起する都度にロング/ショート両方向の短期トレードを継続するだろう。
しかしながら、ここで先週目に付いた一つの市場について詳細を述べておきたい。それは銀で、2014年の新安値をつけた。5月1日木曜に7月限の銀が1868まで下落したのだ。これは12月31日に期近物がつけた1872を割っている。その一方で金は、今年の最安値である約1180から1トロイオンスあたり100ドル近く高い値を維持している。これは異市場間強気ダイバージェンスの示現だろうか? おそらくは。銀については5月12〜13日に予定されるMMAサイクルズ・リポート上で、スペシャルリポートを書くつもりだ。その中で銀の長期18年サイクルの現況についての更新情報を出し、5月20日に終了する現行の火星逆行サイクルについて解説していく。これは購読者版となるので、興味がおありの方は各国語版の出版元にお問い合わせいただきたい。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
潜在的なトレンド転換に相互関連する、重要なジオコズミック・サインの次のセットは、この週末、5月10日に始まる。それからの3週間(5月10日〜31日)は、8組の主要な惑星アスペクトが形成され、加えて非常に重要な火星の滞留〜順行が5月20日に起きてくる。
5月11日は、4月20日〜23日に起きたカーディナル・グランドクロスに含まれた全惑星を金星がトランスレートしていくことから注目に値する。グランドクロス形成時のテーマの多くがこの時、再度浮上する可能性がある(* ウクライナ、ロシア、人種問題、自然現象など)。牡羊座の金星(あまり居心地が良いとは言えない取り合わせ)が絡んでいくことから、何らかの合意に達したはずの取り決めに対し、いずれかの側が突然容認出来ないと言い立てるような事があるかもしれない。合意事項は頓挫する危険に曝される。金星は通貨、砂糖、大豆と強い関連性を持つので、この期間は当該市場のトレンド転換が見込めそうだ。
*世界的な傾向の他、各国各地で4月15日の月蝕〜29の日蝕前後に現地のメディアを賑わせたり人々の噂に上った出来事が多かれ少なかれ再燃してくる可能性も。個人的な心理や出来事に関しても、先月とは少し異なる角度や感じ方で再び同じテーマに直面することもあり得る。それがネガティブな物であり、変化を必要としているなら、(一般論として)直近では一番の取捨選択の機会になりそう。
訳文ここまで
----------------------------------------------------------------
※ この記事の一つ下に、先週4月28日付けのコラムからマンデーン・アストロロジーの部分のみを訳したものをUPしてあります。まだ目にしてない方、興味ある方はそちらも併せてどうぞ(^_^。
May 02, 2014
レイモンド・メリマン 週間コメント4/28(マンデーン部分)
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2014年4月28日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
--------------------------------------------------------------------------
※この4月28日付けのコラムはお休みさせていただきましたが、カーディナル・グランドスクエア(とクライマックス)を手短にふり返るパートや今後の展望、そしてアストロロジーへの無理解に対する反論など、マンデーン的、アストロロジー的に興味深い記事だと思ったので、関連部分のみを翻訳してUPします。
≪ 先週をふり返って ≫(マンデーン部分のみ)
通常、カーディナル・グランドクロスのように大規模で強力な惑星配置は、その正確な形成時に特定の出来事を引き起こすことは無い。だが先週、カーディナル・グランドクロスが正確に形成された時間と非常に近い時間帯に重要な出来事が起こった。木曜夕刻の東ウクライナにおいて、ウクライナ軍が親ロシア派勢力(ロシア兵だとされる)と衝突し、銃撃の末幾人かを死に至らしめたのだ(米国市場はクローズ中)。ロシアは直ちに国境沿いに配備した多数の部隊の軍事演習を開始した。
さて、マンデーン・アストロロジャーであり世界の出来事の観察者である者として私達は、これが何を意味し、未来に対しどんな前兆となるかを組み立てることが出来る。ロシアは身を引いてこの衝突を無視するのか。いや、そうはなりそうもない。何といっても火星(攻撃性と自己主張)がカーディナル・グランドスクエアの一部を成し、そのグランドスクエアがウラジーミル・プーチン(*1952年10月7日09:30AM, St.Petersburg, Russia)の出生図の太陽の上で形成されるのだから。十中八九、彼は最近の成功と母国での高い人気に勢い付いている。だからこのウクライナによる軍事行動を受け入れて立ち去るとは思えない。では、もしロシアがこの衝突に直接的な力を及ぼした場合、米国 と/または ヨーロッパは、ウクライナ防衛に立ち上がるだろうか? いや、それも同じくらい起こりそうにないことだ。ならば、ロシアがウクライナ在住でロシア語を話す親ロシア派の住民を保護するという大義名分の下に領土を奪おうと侵攻し、ウクライナがそれを阻止しようとする場合、次に何が来るだろう? さて、それはおそらく、火星・天王星にTスクエアとなる冥王星のダークサイドの示現となるだろう。これは残忍で醜悪な展開となり得る。
この事は以下の疑問に私達を導く。次はどうなるのだ? プーチンが何度となく言ってきたように、ここで終わるのか? それともエスカレートしていくのか? 私なりの考察は次の通りだ。この件はこれで終わりはしない。何故なら、カーディナル・グランドクロスは "ターニングポイント" なのであり、決して休止点や偶発的事件を意味するものではないからだ。そこで真の困難が次に起きるとすれば、私が思うに、それは *NATO(北大西洋条約機構)だ。NATOはこの問題に適切に関わっているのか? メンバー国は自分達が信奉する主義、すなわち加盟国の国体への脅威に対し、互いに防衛しあうという主旨のために戦うのか? この衝突の深刻化を止められなかった米国とヨーロッパによる欺瞞と機能不全の外交の果てに、もし何かポジティブで希望を持てる要素を探すとするなら、それは次のような事だろう。すなわち、その事自体がNATOに力を与え、ついに一つにまとまって、本来この世界で果たすよう計画された姿 ー 危機の時に互いを護り合う、独立した国々によって構成された家族的組織 ー になることだ。
だが失敗は許されない。マンデーン・アストロロジャーの誰もが言うように、そしておそらくはもう随分前から言い続けてきたように、今は危機の時だ。外交が効力を発揮するのならそれに越したことはない。しかし、機能していないのは明白だ。これが現実なのだ。外交官達の口から出る言葉だけの偽の希望と共に、そして特に、脅すだけ脅してその後自分達の脅しの文言に沿った行動を取らない者達が何か言うごとに、軍靴の音は高まりこそすれ、衰えてはいない。
私の見解では、今という時はNATO加盟国の指導者達にとって、要人が集うサミットを開き、共に集まって互いの深い関与を確認しあい、そして今後の "段階的措置" について、良く考え抜かれた計画を立案すべき特別な時だ。それが第三次世界大戦へと向かう進軍マーチとしての "段階的措置" である必要は無い。結局のところ、現在の緊張状態は火星の逆行から始まっている。そして最終的には、攻撃を仕掛けた側が負けることになりやすい ー それも徹底的な形で。人道に関わる喫緊かつ第一義の希望は、世界的な紛争へと導くこの行進を止めることだ。何故なら、もしこれが続けば、世界は激しく分裂する ー それは今日私達が目撃している状況よりはるかに激しい分裂だ。NATO事務総長、アナス・フォー・ラスムセンは**4月15日、次のように述べることで、彼が事態を正しく理解していることを示した。
『 我々はより頻繁に集い、共に軍事演習と訓練を行う必要がある。例えばNRF/北大西洋条約機構即応部隊 と EUBG/欧州連合戦闘群 だ。これによって我々は、将来何が起きようとも常に備えが出来た状態となる。』
2013年4月15日 ラスムセン事務総長記者会見
≪ 長期的考察 ≫
"世の中において真摯な無知と誠実な愚かさほど危険なものは無い"
特定の物事について学び、その対象を理解している者にとって、最もフラストレーションを引き起こす経験の一つは、その対象について全く知らず、あまつさえみじんも学ぶつもりが無いにもかかわらず、それに対して強硬な意見を持ち、自分をあたかも専門家のように思い込んでいる相手とその事について議論することだ。彼らが言い立てる "事実" は彼らが信じたいと思う事柄に他ならず、思い違いや見せかけの知識を支えるような研究や経験に裏打ちされたものではない。彼らは単に、自分が何も知らないということ自体を知らないのだ。それに加えて私が推量するには、彼らは "知らない" という事に怯えている。何故ならそれは、物事が自分のコントロールの及ばない領域から起きてくることを暗示するからであり ー おそらくその理由は自分に対する自信が無いか、霊的な道程に不可欠の信頼を持たないことにあるのだろう。アストロロジーを研究し理解する者達にとって、こうした現実はわかり過ぎるくらいわかっていることだ。
アストロロジーの何たるかを理解しておられる読者の方々に、上記の代表的な例を挙げて質問してみたい。即ち:先週水曜までに "カーディナル・グランドクロス" が戦争を引き起こしたり金融市場の崩壊を招かなかったことに関し、アストロロジーの有効性を疑うような挑発を受けた人はどのくらい居るだろう? また、4月20日〜23日という、カーディナル・グランドクロスのまさに当該期間中に戦争かあるいは大金融崩壊が起きると実際に "予言" した人はどのくらい居るだろう? もし皆さんがアストロロジーの原理を熟知したプロのアストロロジャーや研究者であるなら、そんな類いのことは誰もしていないだろうと推察する。
そしてこの問題はもう一つ重要なポイントを浮上させる。それは何かというと、対象について何も知らない人は、ある事実について、自分が抱く幻想に基づいた予測を立てがちだ。彼らの観点からすれば、カーディナル・グランドスクエアの期間中には何も起きなかった。何故なら彼らの目には何も映らなかったからだ。これは、次の疑問を呼び起こす。つまり、彼らはいったい何を見たかったのか? 破壊的な大地震か? まさにスクエア当日に戦争が勃発することだったのか? それとも株式市場の暴落や経済パニックがその日に起きることを期待していたのだろうか? アストロロジーの、というより宇宙エネルギーの仕組みは、そのように働くものではない。だが無知な人々は予測という行為がそのように実現するのだと考える。しかしながら、アストロロジーは宿命論でもなければ占いでもない。アストロロジーの研究者は霊能者でもなければ預言者でもない。だが知識に欠けた人はそういった願望をアストロロジャーに対して投影しがちだ。
そこで、アストロロジーとは何か、どのように機能するのかについて手短に総括してみよう。但しこれは真のアストロロジーについてであり、新聞や雑誌その他、いくつかのインターネット・サイトに見られるような "太陽占星術" はそれら独自の機能(エンターテインメント)を持つことから、除外する。
例えば今回のカーディナル・グランドクロスのような長期にわたる惑星配置が展開する場合、必ずしもそれが外部の事象として示現するわけではない。もちろんその可能性はあるし、時折はそのまま現実化することがあるとしてもだ。それが本来意味するのは、「惑星配置に含まれる惑星と位置する星座宮が持つ、それぞれに異質な心理学的及び行動上の力学が頂点に達する」ということで、それらが「互いに混ざり合おうとする状況」だ。時にこれは、発効当時から時を経るまで気付かれぬまま、長期にわたって影響をもたらすような決断として示現する。また、既存の対立の強化に関連することもある。また時には、長い時を経て積み重ねられてきた物事の結末として立ち現れることもある。だがアスペクト形成時の特定の時期にのみ関連するような、孤立した決定や出来事と関わるのは非常に稀だ。言葉を換えれば、この特定の宇宙イベントが起きる以前にその根底をなす力学はすでに増大してきており、アスペクト形成で頂点に達した後に、その結果が、これらのジオコズミックな力学と関わりながら驚くような出来事として継続的に展開していく可能性があるのだ。
2014年4月20日〜23日のカーディナル・グランドクロスは、2013年8月に始まった木星、天王星、冥王星の強大なTスクエアの頂点であった。そのTスクエアの中心となるのは、2015年3月まで続く(そして2012年6月に始まった)天王星・冥王星ワクシングスクエアだ。さて今、皆さんのアストロロジーに対する信条はとりあえず脇に置いて、自問自答してみてほしい。これら主要なジオコズミック・パターン中の、カーディナル・グランドクロスに先週到達した私達にとって、ここ数年来世界に見られた対立や抑圧はエスカレートしたか、それとも減少しただろうか? ウクライナの成り行きは大して重要ではなく、世界史の未来に影響を及ぼすような問題ではないという印象を受けたろうか?
先週のカーディナル・グランドクロスは、2008年〜2015年にわたる、より長期のカーディナル・クライマックスの内、2回目のピークだった。最初のピークは2010年7月〜8月初頭のことだ。その時に何が起きたかをここでふり返るのは、マンデーン及びファイナンシャル・アストロロジャーにとって ー そして本当のところ、アストロロジーがどう働くかについて自分なりの意見を持っている誰にとっても ー 有益なことではないかと思う。当時、木星と天王星が牡羊座入りし、時を同じくして天秤座入りした火星と土星に正確なオポジションを形成しつつ、その全てが山羊座初期度数に在泊した冥王星にスクエアを形成するという強大なカーディナル・Tスクエアを前に、アストロロジャー達の心は今と同じように魅了された。その時、数多くの重要な決断が下されたが、怖ろしい出来事は特に起こらなかったため(プロのアストロロジャーは誰一人として確実にそういった事が起きるとは言明しなかった)、何も知らない人々はアストロロジーなど役に立たないと言い募った。だが、彼らは何も見ていなかった。
この期間にFRBは最初の量的緩和策を止めないこと、止める代わりにもっと積極的なQE2を敢行することを決定し、ひいてはそれが、今日見られる世界規模の通貨戦争の口火を切った。その上さらに金融市場に介入し、短期金利が0〜0.25%に留まるよう無制限に操作するというFRBの決断は、銀行は救ったが、退職者や中流階層を壊滅させた。この事は世界中の金融システムの全基盤をドラマチックに様変わりさせた。またこの時、米国において "金融規制改革法" が成立したが、これはそれまでの銀行経営法をがらりと変えることになり、現在に至っている。当時このコラムで述べたように、『いつの日か私達はふり返ってこう言うだろう。"あぁ!あれがこの、何もかも変えてしまった法律を私達が通した時だったのか " と。それは統治者の時代の始まりなのだ』。
ふり返ってみて、今述べてきたことが重要な決断で、あの当時が重要な時期だったとは感じないだろうか? そして今起きていることは、まさにそれと同じように重い意味を持つ事象なのだ。私達は今 直ちにその全貌を理解することは出来ないかもしれない。だが、もしあなたがファイナンシャル、またはマンデーン・アストロロジャーであるのなら、その胸の内にあるのは疑いもなく、今私達が経験している物事が人類の行く末にとって途轍もなく重要だという事実がいつの日か理解されるだろう、という想いの筈だ。恒星や惑星、そして私達が棲むこの驚くべき大宇宙の全構造は、単に美学的鑑賞や科学的理解のために存在するのではない。
ここで質問がある。この世界における生命は、今日の科学者がみなすように、実際あの大宇宙で起きた出来事から始まったのだろうか? 何故そう聞くかといえば、アストロロジャーから見れば、この世界の生命(人間活動)サイクルが、非常に多くの宇宙サイクル(惑星公転周期)と合致しているからだ。科学に、宗教に、信条に、哲学に、論理学にさえ、それは全的に繋がっている。ひとり無知な者だけがこれを理解しない。何故なら…そのような人々は、自分が知らないということを知らないからだ。畢竟、*無知とは至福なりだ。
訳文ここまで
--------------------------------------------------------------
レイモンド・メリマン・コラム 2014年4月28日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
--------------------------------------------------------------------------
※この4月28日付けのコラムはお休みさせていただきましたが、カーディナル・グランドスクエア(とクライマックス)を手短にふり返るパートや今後の展望、そしてアストロロジーへの無理解に対する反論など、マンデーン的、アストロロジー的に興味深い記事だと思ったので、関連部分のみを翻訳してUPします。
≪ 先週をふり返って ≫(マンデーン部分のみ)
通常、カーディナル・グランドクロスのように大規模で強力な惑星配置は、その正確な形成時に特定の出来事を引き起こすことは無い。だが先週、カーディナル・グランドクロスが正確に形成された時間と非常に近い時間帯に重要な出来事が起こった。木曜夕刻の東ウクライナにおいて、ウクライナ軍が親ロシア派勢力(ロシア兵だとされる)と衝突し、銃撃の末幾人かを死に至らしめたのだ(米国市場はクローズ中)。ロシアは直ちに国境沿いに配備した多数の部隊の軍事演習を開始した。
さて、マンデーン・アストロロジャーであり世界の出来事の観察者である者として私達は、これが何を意味し、未来に対しどんな前兆となるかを組み立てることが出来る。ロシアは身を引いてこの衝突を無視するのか。いや、そうはなりそうもない。何といっても火星(攻撃性と自己主張)がカーディナル・グランドスクエアの一部を成し、そのグランドスクエアがウラジーミル・プーチン(*1952年10月7日09:30AM, St.Petersburg, Russia)の出生図の太陽の上で形成されるのだから。十中八九、彼は最近の成功と母国での高い人気に勢い付いている。だからこのウクライナによる軍事行動を受け入れて立ち去るとは思えない。では、もしロシアがこの衝突に直接的な力を及ぼした場合、米国 と/または ヨーロッパは、ウクライナ防衛に立ち上がるだろうか? いや、それも同じくらい起こりそうにないことだ。ならば、ロシアがウクライナ在住でロシア語を話す親ロシア派の住民を保護するという大義名分の下に領土を奪おうと侵攻し、ウクライナがそれを阻止しようとする場合、次に何が来るだろう? さて、それはおそらく、火星・天王星にTスクエアとなる冥王星のダークサイドの示現となるだろう。これは残忍で醜悪な展開となり得る。
*プーチン氏の出生データに関しては、これとは別に幾人かのロシアのアストロロジャー達が唱える 1950年10月7日05:40AM, Kaspi, Georgia という説があり、エリック・フランシス等はこれを使用している。なお、ロシアのアストロロジャー(おそらく古典派)の中にはプーチン氏が今年中に生命の危険に曝されるという予測を立てている人も存在するという。となれば、考え得る全ての可能性において、私達が現在知っているウクライナという形態の終焉は近い。私達がこれについてポジティブな面を見つけ出そうと試みることは可能だし、再翻訳して最終的に建設的な結果を見出そうとすることも出来る。しかし、火星・冥王星の組み合わせはウィン・ウィンの結果を導き出すにはあまり有効ではない。この取り合わせにおいては、誰かが勝利し、誰かが敗北を喫する ー それも手ひどく負けるのだ。火星・冥王星・天王星の三つ組みに捉えられた時、そこに慈悲が入り込む余地など全く無い。
この事は以下の疑問に私達を導く。次はどうなるのだ? プーチンが何度となく言ってきたように、ここで終わるのか? それともエスカレートしていくのか? 私なりの考察は次の通りだ。この件はこれで終わりはしない。何故なら、カーディナル・グランドクロスは "ターニングポイント" なのであり、決して休止点や偶発的事件を意味するものではないからだ。そこで真の困難が次に起きるとすれば、私が思うに、それは *NATO(北大西洋条約機構)だ。NATOはこの問題に適切に関わっているのか? メンバー国は自分達が信奉する主義、すなわち加盟国の国体への脅威に対し、互いに防衛しあうという主旨のために戦うのか? この衝突の深刻化を止められなかった米国とヨーロッパによる欺瞞と機能不全の外交の果てに、もし何かポジティブで希望を持てる要素を探すとするなら、それは次のような事だろう。すなわち、その事自体がNATOに力を与え、ついに一つにまとまって、本来この世界で果たすよう計画された姿 ー 危機の時に互いを護り合う、独立した国々によって構成された家族的組織 ー になることだ。
だが失敗は許されない。マンデーン・アストロロジャーの誰もが言うように、そしておそらくはもう随分前から言い続けてきたように、今は危機の時だ。外交が効力を発揮するのならそれに越したことはない。しかし、機能していないのは明白だ。これが現実なのだ。外交官達の口から出る言葉だけの偽の希望と共に、そして特に、脅すだけ脅してその後自分達の脅しの文言に沿った行動を取らない者達が何か言うごとに、軍靴の音は高まりこそすれ、衰えてはいない。
私の見解では、今という時はNATO加盟国の指導者達にとって、要人が集うサミットを開き、共に集まって互いの深い関与を確認しあい、そして今後の "段階的措置" について、良く考え抜かれた計画を立案すべき特別な時だ。それが第三次世界大戦へと向かう進軍マーチとしての "段階的措置" である必要は無い。結局のところ、現在の緊張状態は火星の逆行から始まっている。そして最終的には、攻撃を仕掛けた側が負けることになりやすい ー それも徹底的な形で。人道に関わる喫緊かつ第一義の希望は、世界的な紛争へと導くこの行進を止めることだ。何故なら、もしこれが続けば、世界は激しく分裂する ー それは今日私達が目撃している状況よりはるかに激しい分裂だ。NATO事務総長、アナス・フォー・ラスムセンは**4月15日、次のように述べることで、彼が事態を正しく理解していることを示した。
『 我々はより頻繁に集い、共に軍事演習と訓練を行う必要がある。例えばNRF/北大西洋条約機構即応部隊 と EUBG/欧州連合戦闘群 だ。これによって我々は、将来何が起きようとも常に備えが出来た状態となる。』
*以前訳注でも触れたように、今回のカーディナル・グランドスクエアはNATO設立図の牡羊座の太陽(14°)、天秤座の海王星とイクシオンのコンジャンクション(13°と14°)をヒットした。この影響は来年3月の最後の天王星・冥王星スクエア(15°台)が完全に終わるまで続く。
**ロシア・ウクライナ問題は日本にとっても遠い外国の紛争というわけには行きそうにない。日本は4月29日、ロシアに対する追加制裁として23人のビザ発給停止を発表、ロシアがこれに対して対抗措置を取る方針を表明。翌30日、中国は5月末に東シナ海においてロシアとの合同海上軍事演習を行うと発表した。なお、去年の4月15日には来日中のNATO事務総長が安倍首相を表敬訪問、日・NATO共同政治宣言への署名後に共同記者会見を開いている。現在、そしてこれから先は、日本にとっても否応のない外的プレッシャーが徐々に目に見える形で現実のものとなってくるかもしれない。
2013年4月15日 ラスムセン事務総長記者会見
≪ 長期的考察 ≫
"世の中において真摯な無知と誠実な愚かさほど危険なものは無い"
ー マーティン・ルーサー・キングJr.
特定の物事について学び、その対象を理解している者にとって、最もフラストレーションを引き起こす経験の一つは、その対象について全く知らず、あまつさえみじんも学ぶつもりが無いにもかかわらず、それに対して強硬な意見を持ち、自分をあたかも専門家のように思い込んでいる相手とその事について議論することだ。彼らが言い立てる "事実" は彼らが信じたいと思う事柄に他ならず、思い違いや見せかけの知識を支えるような研究や経験に裏打ちされたものではない。彼らは単に、自分が何も知らないということ自体を知らないのだ。それに加えて私が推量するには、彼らは "知らない" という事に怯えている。何故ならそれは、物事が自分のコントロールの及ばない領域から起きてくることを暗示するからであり ー おそらくその理由は自分に対する自信が無いか、霊的な道程に不可欠の信頼を持たないことにあるのだろう。アストロロジーを研究し理解する者達にとって、こうした現実はわかり過ぎるくらいわかっていることだ。
アストロロジーの何たるかを理解しておられる読者の方々に、上記の代表的な例を挙げて質問してみたい。即ち:先週水曜までに "カーディナル・グランドクロス" が戦争を引き起こしたり金融市場の崩壊を招かなかったことに関し、アストロロジーの有効性を疑うような挑発を受けた人はどのくらい居るだろう? また、4月20日〜23日という、カーディナル・グランドクロスのまさに当該期間中に戦争かあるいは大金融崩壊が起きると実際に "予言" した人はどのくらい居るだろう? もし皆さんがアストロロジーの原理を熟知したプロのアストロロジャーや研究者であるなら、そんな類いのことは誰もしていないだろうと推察する。
そしてこの問題はもう一つ重要なポイントを浮上させる。それは何かというと、対象について何も知らない人は、ある事実について、自分が抱く幻想に基づいた予測を立てがちだ。彼らの観点からすれば、カーディナル・グランドスクエアの期間中には何も起きなかった。何故なら彼らの目には何も映らなかったからだ。これは、次の疑問を呼び起こす。つまり、彼らはいったい何を見たかったのか? 破壊的な大地震か? まさにスクエア当日に戦争が勃発することだったのか? それとも株式市場の暴落や経済パニックがその日に起きることを期待していたのだろうか? アストロロジーの、というより宇宙エネルギーの仕組みは、そのように働くものではない。だが無知な人々は予測という行為がそのように実現するのだと考える。しかしながら、アストロロジーは宿命論でもなければ占いでもない。アストロロジーの研究者は霊能者でもなければ預言者でもない。だが知識に欠けた人はそういった願望をアストロロジャーに対して投影しがちだ。
そこで、アストロロジーとは何か、どのように機能するのかについて手短に総括してみよう。但しこれは真のアストロロジーについてであり、新聞や雑誌その他、いくつかのインターネット・サイトに見られるような "太陽占星術" はそれら独自の機能(エンターテインメント)を持つことから、除外する。
例えば今回のカーディナル・グランドクロスのような長期にわたる惑星配置が展開する場合、必ずしもそれが外部の事象として示現するわけではない。もちろんその可能性はあるし、時折はそのまま現実化することがあるとしてもだ。それが本来意味するのは、「惑星配置に含まれる惑星と位置する星座宮が持つ、それぞれに異質な心理学的及び行動上の力学が頂点に達する」ということで、それらが「互いに混ざり合おうとする状況」だ。時にこれは、発効当時から時を経るまで気付かれぬまま、長期にわたって影響をもたらすような決断として示現する。また、既存の対立の強化に関連することもある。また時には、長い時を経て積み重ねられてきた物事の結末として立ち現れることもある。だがアスペクト形成時の特定の時期にのみ関連するような、孤立した決定や出来事と関わるのは非常に稀だ。言葉を換えれば、この特定の宇宙イベントが起きる以前にその根底をなす力学はすでに増大してきており、アスペクト形成で頂点に達した後に、その結果が、これらのジオコズミックな力学と関わりながら驚くような出来事として継続的に展開していく可能性があるのだ。
2014年4月20日〜23日のカーディナル・グランドクロスは、2013年8月に始まった木星、天王星、冥王星の強大なTスクエアの頂点であった。そのTスクエアの中心となるのは、2015年3月まで続く(そして2012年6月に始まった)天王星・冥王星ワクシングスクエアだ。さて今、皆さんのアストロロジーに対する信条はとりあえず脇に置いて、自問自答してみてほしい。これら主要なジオコズミック・パターン中の、カーディナル・グランドクロスに先週到達した私達にとって、ここ数年来世界に見られた対立や抑圧はエスカレートしたか、それとも減少しただろうか? ウクライナの成り行きは大して重要ではなく、世界史の未来に影響を及ぼすような問題ではないという印象を受けたろうか?
先週のカーディナル・グランドクロスは、2008年〜2015年にわたる、より長期のカーディナル・クライマックスの内、2回目のピークだった。最初のピークは2010年7月〜8月初頭のことだ。その時に何が起きたかをここでふり返るのは、マンデーン及びファイナンシャル・アストロロジャーにとって ー そして本当のところ、アストロロジーがどう働くかについて自分なりの意見を持っている誰にとっても ー 有益なことではないかと思う。当時、木星と天王星が牡羊座入りし、時を同じくして天秤座入りした火星と土星に正確なオポジションを形成しつつ、その全てが山羊座初期度数に在泊した冥王星にスクエアを形成するという強大なカーディナル・Tスクエアを前に、アストロロジャー達の心は今と同じように魅了された。その時、数多くの重要な決断が下されたが、怖ろしい出来事は特に起こらなかったため(プロのアストロロジャーは誰一人として確実にそういった事が起きるとは言明しなかった)、何も知らない人々はアストロロジーなど役に立たないと言い募った。だが、彼らは何も見ていなかった。
この期間にFRBは最初の量的緩和策を止めないこと、止める代わりにもっと積極的なQE2を敢行することを決定し、ひいてはそれが、今日見られる世界規模の通貨戦争の口火を切った。その上さらに金融市場に介入し、短期金利が0〜0.25%に留まるよう無制限に操作するというFRBの決断は、銀行は救ったが、退職者や中流階層を壊滅させた。この事は世界中の金融システムの全基盤をドラマチックに様変わりさせた。またこの時、米国において "金融規制改革法" が成立したが、これはそれまでの銀行経営法をがらりと変えることになり、現在に至っている。当時このコラムで述べたように、『いつの日か私達はふり返ってこう言うだろう。"あぁ!あれがこの、何もかも変えてしまった法律を私達が通した時だったのか " と。それは統治者の時代の始まりなのだ』。
ふり返ってみて、今述べてきたことが重要な決断で、あの当時が重要な時期だったとは感じないだろうか? そして今起きていることは、まさにそれと同じように重い意味を持つ事象なのだ。私達は今 直ちにその全貌を理解することは出来ないかもしれない。だが、もしあなたがファイナンシャル、またはマンデーン・アストロロジャーであるのなら、その胸の内にあるのは疑いもなく、今私達が経験している物事が人類の行く末にとって途轍もなく重要だという事実がいつの日か理解されるだろう、という想いの筈だ。恒星や惑星、そして私達が棲むこの驚くべき大宇宙の全構造は、単に美学的鑑賞や科学的理解のために存在するのではない。
ここで質問がある。この世界における生命は、今日の科学者がみなすように、実際あの大宇宙で起きた出来事から始まったのだろうか? 何故そう聞くかといえば、アストロロジャーから見れば、この世界の生命(人間活動)サイクルが、非常に多くの宇宙サイクル(惑星公転周期)と合致しているからだ。科学に、宗教に、信条に、哲学に、論理学にさえ、それは全的に繋がっている。ひとり無知な者だけがこれを理解しない。何故なら…そのような人々は、自分が知らないということを知らないからだ。畢竟、*無知とは至福なりだ。
*日本語で "知らぬが仏" にあたる諺
訳文ここまで
--------------------------------------------------------------