August 2014
August 31, 2014
レイモンド・メリマン 週間コメント9/1【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2014年9月1日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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告知:米国の金融市場はレイバー・デイの祝日にあたるため月曜が休場となることをご承知頂きたい。
≪ 先週をふり返って ≫
株式市場は8月7日〜8日から始まった熱狂的な反騰が先週初めまで続いた。ダウ工業平均やS&Pなどの米国株式指数は8月26日火曜、金星が火星・土星のコンジャンクションにスクエアを形成すると共に、史上新高値をつけた。これは多くの金融市場に影響を及ぼす非常に強力な天体配置だ。しかしながら、これら株式指数の騰勢は、週の終わりに近付くにつれて一息つくように見えた。下落こそしなかったものの、上昇もしないという状態で、これは海王星が効いたアスペクトの典型的な例だ。
そして8月29日金曜、太陽が海王星にオポジションとなった。ファイナンシャル・アストロロジーの世界では、海王星は市場に対する楽観的な見方と相関する可能性を持つが、相場はもうすでにそれほどのエネルギーは持ち合わせていない。この場合、海王星のトランシットが展開するにつれて相場が騰がるとすれば、パターンとしては市場アナリストが言うところの “*ディストリビューション・トップ” により近いものとなる。
先週の主役は原油だった。前週、原油は92.50で底をつけた。そして8月29日金曜には96.00近くで引けた。これはそれほど驚くことではない。海王星は原油の副支配星だからだ。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
いくつかの重要なジオコズミック・サインが重なったのが8月29日で、これは8月25日〜9月3日まで続く時間帯の中間点だった。この日は “空騒ぎ” を示すコンビネーションの一つである太陽・海王星のオポジションが形成された。では来週、火星が蠍座の第三ディーカン(20°〜29°)に入るにつれて何が起きるかを見てみよう。黄道上のこの領域は、“バトンウッド・チャート” として知られるニューヨーク証券取引所の設立図上で太陽と水星(牡牛座)にパワフルなスクエアを形成する冥王星(水瓶座)に絡む位置にある。
ジオコズミック研究の観点だけから見ても、火星がこの領域を運行してネイタルの太陽・水星・冥王星に強力なTスクエアを形成する時は、株式指数において短期だが非常に急激な下落との同期がしばしば起きる。例えば、今週のどこかの時点で、ひょっとするとたった一日の内に、ダウ平均が先週の高値から200〜300ポイント下げたとしても驚くにはあたらないだろう。
先週に比べれば、今週は全てが誇張されるかもしれない。9月5日、ヘリオセントリックの(太陽中心に見た)水星が射手座入りするが、これもまた非常に急激な価格変動と相関関係を持つコンビネーションで、これは特に貴金属に顕著に見られ、またしばしば通貨にも影響する。
また世界を見渡す時、私達はこれがいったい何を意味するのかと熟考するかもしれない。火星が蠍座の尾の部分に近付いていくという状況(9月12日いっぱいまで)は、常に危険な取り合わせだ。限界まで追い詰められたと感じる者は、まるで自分の縄張りを侵されたと感じる蛇のように反撃に出がちだ。射手座の水星は “失言癖” の兆候を示す可能性があり、そうなると人々は相手の気に障るような、あまりにも無神経な物言いをする。
9月初めの二週間は言葉による刺激が目立つ時期なので、後々後悔するような行動に導かれないよう、要注意だ。もしあなたが誰かの言動に刺激されたり傷付けられてきたなら、まずは冷静になって、どう反応すれば一番良いかを注意深く考え抜こう。もしかしたらゲームを降りたくなったり、あるいは仕返しで刺し違えに持ち込みたくなるかもしれない。だが衝動に駆られて動くことは、あなた自身が自分のために設定したはずの、まさにそのゴールにとって、高くつく可能性がある。
こうしたジオコズミックな状況にぴったりの諺がもう一つある。“*自分の顔を恨んで自分の鼻を噛むな” だ。断固とした態度を取りながらも下唇を噛んでこらえよう。さもなければ、あなたの言葉はブーメランとなってあなた自身に取り憑くかもしれない。
さて、これが金融市場にどう影響するだろうか? 私には確信が無い。だが今週、そしておそらく来週にかけては、火に油を注ぐ要因が非常に素早く急激な価格変動をもたらすのではないかと疑っている。
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2014年9月1日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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告知:米国の金融市場はレイバー・デイの祝日にあたるため月曜が休場となることをご承知頂きたい。
≪ 先週をふり返って ≫
株式市場は8月7日〜8日から始まった熱狂的な反騰が先週初めまで続いた。ダウ工業平均やS&Pなどの米国株式指数は8月26日火曜、金星が火星・土星のコンジャンクションにスクエアを形成すると共に、史上新高値をつけた。これは多くの金融市場に影響を及ぼす非常に強力な天体配置だ。しかしながら、これら株式指数の騰勢は、週の終わりに近付くにつれて一息つくように見えた。下落こそしなかったものの、上昇もしないという状態で、これは海王星が効いたアスペクトの典型的な例だ。
そして8月29日金曜、太陽が海王星にオポジションとなった。ファイナンシャル・アストロロジーの世界では、海王星は市場に対する楽観的な見方と相関する可能性を持つが、相場はもうすでにそれほどのエネルギーは持ち合わせていない。この場合、海王星のトランシットが展開するにつれて相場が騰がるとすれば、パターンとしては市場アナリストが言うところの “*ディストリビューション・トップ” により近いものとなる。
*ディストリビューション・トップ:波動理論においてアキュミュレーション(買い集め期)、パーティシペーション(出来高増加期)の次に来るディストリビューション(売り抜け期)における天井を指す。金と銀もまた、前週に月初来新安値に落ち込んだ後に少し戻した。木曜になって早々に金が1300を、銀が2000を試したことで、共に再び高値を目指す可能性がありそうに見えた。だが金曜の引けには金は1290を下回り、銀はおよそ1950あたりに戻っていた。
先週の主役は原油だった。前週、原油は92.50で底をつけた。そして8月29日金曜には96.00近くで引けた。これはそれほど驚くことではない。海王星は原油の副支配星だからだ。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
いくつかの重要なジオコズミック・サインが重なったのが8月29日で、これは8月25日〜9月3日まで続く時間帯の中間点だった。この日は “空騒ぎ” を示すコンビネーションの一つである太陽・海王星のオポジションが形成された。では来週、火星が蠍座の第三ディーカン(20°〜29°)に入るにつれて何が起きるかを見てみよう。黄道上のこの領域は、“バトンウッド・チャート” として知られるニューヨーク証券取引所の設立図上で太陽と水星(牡牛座)にパワフルなスクエアを形成する冥王星(水瓶座)に絡む位置にある。
ジオコズミック研究の観点だけから見ても、火星がこの領域を運行してネイタルの太陽・水星・冥王星に強力なTスクエアを形成する時は、株式指数において短期だが非常に急激な下落との同期がしばしば起きる。例えば、今週のどこかの時点で、ひょっとするとたった一日の内に、ダウ平均が先週の高値から200〜300ポイント下げたとしても驚くにはあたらないだろう。
先週に比べれば、今週は全てが誇張されるかもしれない。9月5日、ヘリオセントリックの(太陽中心に見た)水星が射手座入りするが、これもまた非常に急激な価格変動と相関関係を持つコンビネーションで、これは特に貴金属に顕著に見られ、またしばしば通貨にも影響する。
また世界を見渡す時、私達はこれがいったい何を意味するのかと熟考するかもしれない。火星が蠍座の尾の部分に近付いていくという状況(9月12日いっぱいまで)は、常に危険な取り合わせだ。限界まで追い詰められたと感じる者は、まるで自分の縄張りを侵されたと感じる蛇のように反撃に出がちだ。射手座の水星は “失言癖” の兆候を示す可能性があり、そうなると人々は相手の気に障るような、あまりにも無神経な物言いをする。
9月初めの二週間は言葉による刺激が目立つ時期なので、後々後悔するような行動に導かれないよう、要注意だ。もしあなたが誰かの言動に刺激されたり傷付けられてきたなら、まずは冷静になって、どう反応すれば一番良いかを注意深く考え抜こう。もしかしたらゲームを降りたくなったり、あるいは仕返しで刺し違えに持ち込みたくなるかもしれない。だが衝動に駆られて動くことは、あなた自身が自分のために設定したはずの、まさにそのゴールにとって、高くつく可能性がある。
こうしたジオコズミックな状況にぴったりの諺がもう一つある。“*自分の顔を恨んで自分の鼻を噛むな” だ。断固とした態度を取りながらも下唇を噛んでこらえよう。さもなければ、あなたの言葉はブーメランとなってあなた自身に取り憑くかもしれない。
*原文直訳だが、実際の諺は “自分の顔を恨んで自分の鼻を切り落とすな”。「人の鼻を噛みきる」という表現で「相手につっけんどんに返答する」という意味があるので、わざと「噛む」に変えて掛け言葉にしていると思われる。
さて、これが金融市場にどう影響するだろうか? 私には確信が無い。だが今週、そしておそらく来週にかけては、火に油を注ぐ要因が非常に素早く急激な価格変動をもたらすのではないかと疑っている。
訳文ここまで
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August 24, 2014
○8/25の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
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新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで 8月25日 23:31前後、北海道周辺で 23:38前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は 23:13 前後、沖縄周辺では 22:44前後に 乙女座02°18’で新月となります。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【太陽・月 乙女座 2°~3° (8 /25~9 /23 )】
"A large white cross upraised"
→ 『高く掲げられた白い大きな十字架』
↓
"Two angels bringing protection"
→ 『やって来る二人の守護天使』
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★岐路にあたっての決断
→★孤独感や疎外感を乗り越えて進む必要
→★狂騒から逃れ去りたいという願望と神経的な危機
→★決めたことにしっかり狙いを定めていく必要
→★自分が目指すべき指針や指標となるものを見つける
→★今までより高い水準のゴールを目指す
→★踏み留まるべき物事を、本能によって感知し・・・
→★進むべき道を、意図によって見出す
→★失敗の繰り返しを認めた上で、それを踏み越えて進む
→★自己信頼を試される体験
→★古くなった意見や考えに固執して自縄自縛になる危険
→★時を経ても変わらない真実とは何かを希求していく
→★人間の感知力を超えた精妙なエネルギーの加護
→★身近な現実の時間と精妙な夢の時間の両方を同時に生きる
→★生かされていることへの信頼を再確認する・・・→
★エネルギーのポイント:「決断と選択」
太陽は乙女座入りし、今これを書いている夕刻には暑さもやわらいできました。暮れなずむ木立からは名残の蝉がジッジッと鳴く声、そして秋の始まりを思わせる虫の音が聞こえています。
その一方で、広島では豪雨による大規模土砂災害が起きてしまいました。こういうことが起きるたびにいつも思うけれど、大切な家族や家を失ってしまった方々の気持ちは、わたしにはひたすら想像することしか出来ません。ただ避難所に入られた方が、捜索を続ける方、ボランティアに入られた方々も含めて健康を害さず過ぎ越していけますようにと、離れたところから祈るばかりです。そして、いまだに仮設住宅で日常と言える生活を取り戻せる日を待っている東北大震災の被災者の方々も…。
雨を降らす前線は去ったけれど、まだ全国的にピンポイントで急な雷雨になる可能性があると言われています。 今回、金星は太陽に代わって前に触れた二重惑星シラ=ヌナム(気象変化と陸に生きる者の命 etc.)とコンジャンクトしながら牡羊座の天王星にトラインを形成中です。その天王星は、現在牡羊座15°台に在泊するティフォン(大嵐や突風、破壊、暴力etc.)とコンジャクト中。前回パラスとオポジションを形成していたフラッド(氾濫、水害)はオーブ圏から外れたけれど、この新月とティフォンにはコントラパラレルで絡んでいます。 そしてティフォンの母にしてわたし達の母なる大地ガイアは… 双子座24°台にあって、射手座24°台に在泊するケンタウルス族のヒュロノメ(打ちのめされた者達の叫び)とはタイトなオポジションに。よく地震に絡むことの多いジュノーも再びカーディナルサインに入っているし、まだ油断は出来そうにないなぁ...。
ん? 天王星とセクスタイルの小惑星イスラエルから、蠍座の火星・土星にYODが来ています…。ということで、ちょっと横道に逸れて名称の小惑星も調べてみました。(この種の小惑星は数があまりにも多いため、いつも参照するのは困難です。けれど、何か特定の事象が起きたときに際だったアスペクトを結ぶ惑星達を調べると、そこには起きた事柄に関連する名称を持つ星がピンポイントで来ることも多く見られます。これが何を意味するかは、とても興味深いと思います。)
まず、前回の新月期で逆行を終えた小惑星アラビアが蟹座8°でジュノー、ヘラ、クロノスとコンジャンクトしています。そして、蟹座11°で冥王星とオポジションを形成中のエルサレムの位置に接近中。 このところずっと蟹座でコンジャンクトしていた小惑星アメリカとウクライナは、月のノード軸にTスクエアを形成中です。過去から未来に向かう道筋で、何か決着を付けるべき課題があるのでしょうか? 月のノースノードに小惑星 "LIE" がピタリとはり付いているのがいったい何を暗示しているのか…このあたりの度数は力と欲望に絡むテーマではあるのですが...。
また小惑星ロシアが蠍座にあって、タンタルス(欠乏、特権の剥奪、じらして苦しめる etc.)とタイトにコンジャンクトしているのも気になります。。 蟹座後半部では、小惑星アイシスとトンイル(南北朝鮮)がニッポニアを間に挟んでタイトにコンジャンクト中です。 中国を暗示するツォンゴーとチャイナは獅子座にあって我が道を行くブラックムーン・リリスとランデブー中だし...。
うーん.....まだまだ地球も、そして集合体としての人間のこころも、溜まりに溜まった怒りの矛を収めるようには見えません。引き続き、突然の変化に注意していきたいと思います。
それにしても、前回は猛烈な盛夏の新月期でした。本当に色んな側面で…。 みんな、どんな風に過ぎ越して来たかな。
(いやまだ季節をふり返るには早いのだけど..^_^;)
前回の新月は7月27日。これから夏まっ盛りを迎えようというとき、こんな風に書きました。
8月も終盤に入った今回の新月期は、実践と挑戦の日常が続く中で生まれる変化への予感と共に、それぞれが深い部分で何らかの選択をするよう促されるような感じがあります。ミュータブル・サイン(双子座、乙女座、射手座、魚座)の2°〜3°近辺に個人的な惑星や感受点を持つひとは、特にこのテーマが色濃くかかわってきそう。
ただ、それがハッキリとした意図的なものになるか、それとも何か本能に動かされるようにある方向に向かい、後になって自分の選択に気付くような形になるかは、ネイタルチャートにもよると思います。下される選択とそのゴールについても、乙女座の新月らしく実質的な物事なのか、それとも対向の魚座の海王星が示唆するような、霊的な深みに関わる何かになるのかは、ひとそれぞれだと思います。(そういえばオバマ大統領が双子座3°の月でしたね。前回のメリマン・コラムでは、海王星絡みの試練が示唆されていました。米国人ジャーナリスト殺害を契機にIS/イスラム国に対する徹底的な闘いの決意表明をした大統領ですが、中間選挙を前に国内では人種問題も火を噴いていて、神経の休まる暇は無さそうです...。)
さて、前回新月のエネルギー・ポイントは 『闇から立ち上がる機を掴む』 でした。そしてこの新月のエネルギー・ポイントは 『決断と選択』。 今回の星読みは、惑星間アスペクトとサビアン・シンボルの象意を統合しながら行ってみようと思います。
で、今回のチャートで目を引くのはやはり蠍座を運行中の土星と火星が形成するコンジャンクションかな。 蠍座の17°台から火星・土星の新しいサイクルが始まるんですね。 ちなみに、前回蠍座で火星・土星のコンジャンクションが起きたのは今から30年前の1984年2月中旬で、蠍座16°台でした。 その時は冥王星も蠍座の初期度数にあって、火星が通過したとき、三井三池有明鉱の坑内火災で83人の方が亡くなっています。また、翌月にはグリコ・森永事件が起きました。この年は2月まで、前年から続く極寒と大雪に悩まされ、夏は猛暑に襲われたと記録されています。また世の中では 「財テク」 なんて言葉が流行った年で、1月には日経平均株価が初めて1万円の大台を突破しました。 それから30年あまりの時が過ぎた今、一つのサイクルが終わりを迎え、火星・土星の間に新しいテーマが生まれようとしています。
メリマン・セオリーでは、コンジャンクションからワクシングスクエアの地点までは、動きの速い惑星がエネルギーを主導します。今回の場合は火星が主役。なので集合意識を扱うマンデーン・アストロロジーでは、戦争やアグレッシブな衝突などが予見されます。けれどわたし達個人レベルなら、もう少し選択の余地があるんじゃないかな?
火星が体現する内的な情熱は、自己実現への欲望や湧き起こるアイデアの実現へと わたし達を駆り立てるかもしれません。その基盤には、自分が自分自身の両脚で立っているんだ、他の誰でもない自分がここに居るんだ!という叫びが隠されていそうです。一方、立ちはだかる社会的なシステムの壁を前にして、その堅固さや厚さを感知する土星。 ここで土星はもっともっと深く潜行し、そこに何があるかを探りたくなるかもしれません。
深い部分に起きる葛藤は、ともすると 『アイデアも湧くし、やる気はあるのに…何故かどうにも身動きがとれない』 とか『どんどん進みたい、でも失敗は出来ないんだ』 というジレンマに結び付くかもしれません。そうなってくると、わたし達は自分を抑圧する方向に土星を使いがちです。やる気が満ちる前に疲れてしまうかもしれません。あるいは内側に湧き起こる焦燥感が外側に投影され、思い通りに動かない現実や周囲の人々への怒りと苛立ちに結び付くかもしれません。ワケのわからないものの犠牲になっているような感覚を持つひともいると思います。 そこには全て投げてしまいたいという願望と、それは出来ないんだという重苦しい緊張感が生まれます。
もしそんな経験をするのなら、この新月期に一回、自分が固執してきた「こうでなければ」という考えの全てにきれいさっぱりクリアボタンを押してしまった方が良さそうです。そして、出来るだけこころの荷物を降ろし、過去も現在も未来もゼロに。この際、大事に温めてきた秘密をあえて曝すなんてことも、風通しを良くするためには必要になるかもしれません。
ゼロの自分。 仄暗い蠍座の井戸深く溜めに溜めてきた水をここで一度抜いてしまう。 他者の怒りをぶつけられた、または罪悪感を感じさせられた…..そんな場面でも、誰かのことばが自分の体に突き刺さること無くそのまんま流れ去ってしまうほどに、勢い良く栓を抜く。蠍座の死と変容の創造性は、そうやって、もう古くなって機能しなくなった観念…不幸を創り出す基盤となってきた「わたし」と「他者」という観念を生贄として捧げ、精神の死と再生を繋ぐ結節点をじわっと通り抜けていくことから始まります。
火星(行動)と土星(抑制)のサイクルは、成長し前に進みたいという欲望を、現実世界にどう実現していくかというテーマの下に進行していく、いわば生のリズムです。 その真新しいサイクルが蠍座中盤で生まれようとする今、一番に必要なのはこころの断捨離かもしれません。 出来るだけ風通しを良くして。 蠍座の火星がもたらすエロスの創造力を感じてみて。 そして、捨てても捨ててもしぶとく生きようと呼吸を続ける、自分の素の体に一度、立ち戻ってみる。 いえ、この新月期は一度といわず何度でも!(^_^
突破口は必ずあります。解決策も必ず出てきます。 完全主義は捨ててOK。「中途半端な自分」という観念も不必要です。自分はこれでいいのか? 彼/彼女(達)はどう評価するだろう? 自分がダメだから、物事が上手く行かないのでは? 誰かを苦しめているのでは? もしそう思い続けているひとがいるなら…自分がそう思う限りにおいて ー 自分自身が規定したその世界の中では ー その思いは真実なのだと思います。けれど、何故そう思い続けているのか? 自分は何故その"真実"に固執してきたのか? 近い将来燃え尽き症候群に陥らないために、これは今、検討してみる価値がありそうです。
もしも、誰か他のひとの目や価値観を通して自分を批判するクセがあることに気付いたら… 出来る限り手放そうと決断してみて。もちろん、自分で納得出来る反省点を見つけたなら、それを改善する努力は要ると思います。けど、それは新たな目標のひとつに過ぎません。何か足りない部分があるという事実を自分を打ち据えるために使ったり、「わたしはダメだ」という言葉で自分を縛らないでください。それは自分だけでなく、自分を取り巻くひと達や世の中の全てに対しても、窮屈で成長の余地を許さない"縛り"をかけることになります。 これは特に、「誰かを助ける」ことを期待される立場にあるひと、そんな職業についてるひと、誰かの役に立つ自分でいたいひとにとっては、大切なポイントになるかもしれません。
わたし達全ての人生に等しく与えられた、火星・土星サイクル。その折角のダイナミックなスタートにあたって重い虚無へと連なる扉を選んだら、蠍座の火星はショック療法だ!とばかりに暴れるかも? この新月のロードである水星と、火星・土星コンビからは天王星にYODが形成されています。まぁちょっと長い目で見れば、それでストンと余計なモノが落ちることだってあるのだけど……(^_^;
誰が何と言おうと自分の中にしっかり生きている「ダメじゃない自分」という領域。 そこからスタートし直し、ゼロ・ポイントに立ってみる。そして、どこからともなく舞い降りるインスピレーションに従い、長期の夢や計画に思いを馳せてみて。きっと出来ると信頼して。それが出来ないというもっともらしい理由も無く、それが出来るという後付けの理屈も無い、子供時代のシンプルさに帰って。本当にやってみたいことを第一に高く掲げて。
丘の上に高く掲げられた白い十字架は、人生の交差点に立てられた魂の標識です。 無垢の、白。 それはまるで、高みに向かって歩めと告げているかのよう。。 生と死が交差するといわれる十字路には、女魔術師にして霊の導き手、女神ヘカテが立ち、『お前はどの道を行くのか?』と問いかけています。実際、小惑星ヘカテはこの新月とはセクスタイル。そして、次の時代への架け橋となるアウトサイダーの魂、外縁天体1992QB1とオポジションを形成しています。だからこそ。 空っぽの左手には、新しい火星。空っぽの右手には、新しい土星。そして二つの惑星のスパーク。 ハートには、ただただシンプルな祈りと希望を携えて。…そのとき、わたし達の両脇に、きっと二人の守護天使が舞い降りてくるでしょう。そして、人知れずそっと支えてくれるのではないでしょうか。
蠍座の火星と土星。 この重くて発火点の低い、厄介なコンビ。 けど、火星は本能と勇気では他の誰にも負けません。抑圧の土星は、味方に付ければ頼もしく誠実な教師となってくれます。ちょっとコワモテの彼らの邂逅を、わたし達ひとりひとりが真新しい概念で迎えられたら… ほんの一歩でも、人生の何かが変わってくるかもしれません。それはもしかしたら、数年先、30年先の世の中を大きく変えていくかもしれません。
知的で細部にこだわりを持つと言われる乙女座の新月。実用性を重んじる乙女座の新月。けれどこの新月期、特に、強いエネルギーの動きが予想される初めの1週間と少しの間は、様々な問題の細部に固執せず、一番大切なこと、いわば自分にとっての "大義" のみにフォーカスしてみてはどうでしょう。
そして、日々の体験を通してそれが本当は一体何なのかを探し当てること。自分は「誰」であって「誰」でないのかをもう一度、確認すること。 または、選択しなおすこと。「誰でもないこと」の自由に気付くことも含めて。 それはもしかしたら、人生に幾度か巡ってくる『死ぬことを通して生きる』ことへのチャンス。 そしてそれは、少しずつ、始まっていくこと。。
9月9日の満月前後には、再び大きなエネルギーの高まりがありそうです。
『うん。人生、そうでなくちゃ面白くないよ! 』 そう豪語しているのは、小惑星イカルス。 彼は今、射手座に在泊中でやりたい放題の悪名高いイクシオンと無意識を揺り動かすフォルスにコンジャンクトし、乙女座の水星、魚座のカイロン、双子座のカオスとグリーヴと共に、ひそやかにグランドクロスを形成しているんです。それに獅子座の金星と牡羊座の天王星がトラインを組んで、ちょっとスパイシーでエッジの効いた物語を紡いでくれそう。 だからたとえ哀しみに直面したとしても、自我の炎に焼き尽くされたとしても、小さなイカルスは決してめげたりしないでしょう。 だって、全てはカオスの中から再び生まれてくるのだから…。
さぁ、変化の秋に向かって。
新月の夜はこのイカルスと共に、今のありのままの人生を称え、内なる世界から舞い降りる二人の守護天使達をお迎えしたいと思います! (^_^
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^
新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで 8月25日 23:31前後、北海道周辺で 23:38前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は 23:13 前後、沖縄周辺では 22:44前後に 乙女座02°18’で新月となります。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【太陽・月 乙女座 2°~3° (8 /25~9 /23 )】
"A large white cross upraised"
→ 『高く掲げられた白い大きな十字架』
↓
"Two angels bringing protection"
→ 『やって来る二人の守護天使』
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★岐路にあたっての決断
→★孤独感や疎外感を乗り越えて進む必要
→★狂騒から逃れ去りたいという願望と神経的な危機
→★決めたことにしっかり狙いを定めていく必要
→★自分が目指すべき指針や指標となるものを見つける
→★今までより高い水準のゴールを目指す
→★踏み留まるべき物事を、本能によって感知し・・・
→★進むべき道を、意図によって見出す
→★失敗の繰り返しを認めた上で、それを踏み越えて進む
→★自己信頼を試される体験
→★古くなった意見や考えに固執して自縄自縛になる危険
→★時を経ても変わらない真実とは何かを希求していく
→★人間の感知力を超えた精妙なエネルギーの加護
→★身近な現実の時間と精妙な夢の時間の両方を同時に生きる
→★生かされていることへの信頼を再確認する・・・→
★エネルギーのポイント:「決断と選択」
太陽は乙女座入りし、今これを書いている夕刻には暑さもやわらいできました。暮れなずむ木立からは名残の蝉がジッジッと鳴く声、そして秋の始まりを思わせる虫の音が聞こえています。
その一方で、広島では豪雨による大規模土砂災害が起きてしまいました。こういうことが起きるたびにいつも思うけれど、大切な家族や家を失ってしまった方々の気持ちは、わたしにはひたすら想像することしか出来ません。ただ避難所に入られた方が、捜索を続ける方、ボランティアに入られた方々も含めて健康を害さず過ぎ越していけますようにと、離れたところから祈るばかりです。そして、いまだに仮設住宅で日常と言える生活を取り戻せる日を待っている東北大震災の被災者の方々も…。
雨を降らす前線は去ったけれど、まだ全国的にピンポイントで急な雷雨になる可能性があると言われています。 今回、金星は太陽に代わって前に触れた二重惑星シラ=ヌナム(気象変化と陸に生きる者の命 etc.)とコンジャンクトしながら牡羊座の天王星にトラインを形成中です。その天王星は、現在牡羊座15°台に在泊するティフォン(大嵐や突風、破壊、暴力etc.)とコンジャクト中。前回パラスとオポジションを形成していたフラッド(氾濫、水害)はオーブ圏から外れたけれど、この新月とティフォンにはコントラパラレルで絡んでいます。 そしてティフォンの母にしてわたし達の母なる大地ガイアは… 双子座24°台にあって、射手座24°台に在泊するケンタウルス族のヒュロノメ(打ちのめされた者達の叫び)とはタイトなオポジションに。よく地震に絡むことの多いジュノーも再びカーディナルサインに入っているし、まだ油断は出来そうにないなぁ...。
ん? 天王星とセクスタイルの小惑星イスラエルから、蠍座の火星・土星にYODが来ています…。ということで、ちょっと横道に逸れて名称の小惑星も調べてみました。(この種の小惑星は数があまりにも多いため、いつも参照するのは困難です。けれど、何か特定の事象が起きたときに際だったアスペクトを結ぶ惑星達を調べると、そこには起きた事柄に関連する名称を持つ星がピンポイントで来ることも多く見られます。これが何を意味するかは、とても興味深いと思います。)
まず、前回の新月期で逆行を終えた小惑星アラビアが蟹座8°でジュノー、ヘラ、クロノスとコンジャンクトしています。そして、蟹座11°で冥王星とオポジションを形成中のエルサレムの位置に接近中。 このところずっと蟹座でコンジャンクトしていた小惑星アメリカとウクライナは、月のノード軸にTスクエアを形成中です。過去から未来に向かう道筋で、何か決着を付けるべき課題があるのでしょうか? 月のノースノードに小惑星 "LIE" がピタリとはり付いているのがいったい何を暗示しているのか…このあたりの度数は力と欲望に絡むテーマではあるのですが...。
また小惑星ロシアが蠍座にあって、タンタルス(欠乏、特権の剥奪、じらして苦しめる etc.)とタイトにコンジャンクトしているのも気になります。。 蟹座後半部では、小惑星アイシスとトンイル(南北朝鮮)がニッポニアを間に挟んでタイトにコンジャンクト中です。 中国を暗示するツォンゴーとチャイナは獅子座にあって我が道を行くブラックムーン・リリスとランデブー中だし...。
うーん.....まだまだ地球も、そして集合体としての人間のこころも、溜まりに溜まった怒りの矛を収めるようには見えません。引き続き、突然の変化に注意していきたいと思います。
それにしても、前回は猛烈な盛夏の新月期でした。本当に色んな側面で…。 みんな、どんな風に過ぎ越して来たかな。
(いやまだ季節をふり返るには早いのだけど..^_^;)
前回の新月は7月27日。これから夏まっ盛りを迎えようというとき、こんな風に書きました。
『この夏は、カーディナル・グランドクロスを体験してきたわたし達それぞれにとって、培ってきた力を発揮していく実践の夏、挑戦の夏になるかもしれません。そして秋から来年は、いよいよ本物の 「変化」 がわたし達の目の前に具体化してくる感じです。』
8月も終盤に入った今回の新月期は、実践と挑戦の日常が続く中で生まれる変化への予感と共に、それぞれが深い部分で何らかの選択をするよう促されるような感じがあります。ミュータブル・サイン(双子座、乙女座、射手座、魚座)の2°〜3°近辺に個人的な惑星や感受点を持つひとは、特にこのテーマが色濃くかかわってきそう。
ただ、それがハッキリとした意図的なものになるか、それとも何か本能に動かされるようにある方向に向かい、後になって自分の選択に気付くような形になるかは、ネイタルチャートにもよると思います。下される選択とそのゴールについても、乙女座の新月らしく実質的な物事なのか、それとも対向の魚座の海王星が示唆するような、霊的な深みに関わる何かになるのかは、ひとそれぞれだと思います。(そういえばオバマ大統領が双子座3°の月でしたね。前回のメリマン・コラムでは、海王星絡みの試練が示唆されていました。米国人ジャーナリスト殺害を契機にIS/イスラム国に対する徹底的な闘いの決意表明をした大統領ですが、中間選挙を前に国内では人種問題も火を噴いていて、神経の休まる暇は無さそうです...。)
さて、前回新月のエネルギー・ポイントは 『闇から立ち上がる機を掴む』 でした。そしてこの新月のエネルギー・ポイントは 『決断と選択』。 今回の星読みは、惑星間アスペクトとサビアン・シンボルの象意を統合しながら行ってみようと思います。
で、今回のチャートで目を引くのはやはり蠍座を運行中の土星と火星が形成するコンジャンクションかな。 蠍座の17°台から火星・土星の新しいサイクルが始まるんですね。 ちなみに、前回蠍座で火星・土星のコンジャンクションが起きたのは今から30年前の1984年2月中旬で、蠍座16°台でした。 その時は冥王星も蠍座の初期度数にあって、火星が通過したとき、三井三池有明鉱の坑内火災で83人の方が亡くなっています。また、翌月にはグリコ・森永事件が起きました。この年は2月まで、前年から続く極寒と大雪に悩まされ、夏は猛暑に襲われたと記録されています。また世の中では 「財テク」 なんて言葉が流行った年で、1月には日経平均株価が初めて1万円の大台を突破しました。 それから30年あまりの時が過ぎた今、一つのサイクルが終わりを迎え、火星・土星の間に新しいテーマが生まれようとしています。
メリマン・セオリーでは、コンジャンクションからワクシングスクエアの地点までは、動きの速い惑星がエネルギーを主導します。今回の場合は火星が主役。なので集合意識を扱うマンデーン・アストロロジーでは、戦争やアグレッシブな衝突などが予見されます。けれどわたし達個人レベルなら、もう少し選択の余地があるんじゃないかな?
火星が体現する内的な情熱は、自己実現への欲望や湧き起こるアイデアの実現へと わたし達を駆り立てるかもしれません。その基盤には、自分が自分自身の両脚で立っているんだ、他の誰でもない自分がここに居るんだ!という叫びが隠されていそうです。一方、立ちはだかる社会的なシステムの壁を前にして、その堅固さや厚さを感知する土星。 ここで土星はもっともっと深く潜行し、そこに何があるかを探りたくなるかもしれません。
深い部分に起きる葛藤は、ともすると 『アイデアも湧くし、やる気はあるのに…何故かどうにも身動きがとれない』 とか『どんどん進みたい、でも失敗は出来ないんだ』 というジレンマに結び付くかもしれません。そうなってくると、わたし達は自分を抑圧する方向に土星を使いがちです。やる気が満ちる前に疲れてしまうかもしれません。あるいは内側に湧き起こる焦燥感が外側に投影され、思い通りに動かない現実や周囲の人々への怒りと苛立ちに結び付くかもしれません。ワケのわからないものの犠牲になっているような感覚を持つひともいると思います。 そこには全て投げてしまいたいという願望と、それは出来ないんだという重苦しい緊張感が生まれます。
もしそんな経験をするのなら、この新月期に一回、自分が固執してきた「こうでなければ」という考えの全てにきれいさっぱりクリアボタンを押してしまった方が良さそうです。そして、出来るだけこころの荷物を降ろし、過去も現在も未来もゼロに。この際、大事に温めてきた秘密をあえて曝すなんてことも、風通しを良くするためには必要になるかもしれません。
ゼロの自分。 仄暗い蠍座の井戸深く溜めに溜めてきた水をここで一度抜いてしまう。 他者の怒りをぶつけられた、または罪悪感を感じさせられた…..そんな場面でも、誰かのことばが自分の体に突き刺さること無くそのまんま流れ去ってしまうほどに、勢い良く栓を抜く。蠍座の死と変容の創造性は、そうやって、もう古くなって機能しなくなった観念…不幸を創り出す基盤となってきた「わたし」と「他者」という観念を生贄として捧げ、精神の死と再生を繋ぐ結節点をじわっと通り抜けていくことから始まります。
火星(行動)と土星(抑制)のサイクルは、成長し前に進みたいという欲望を、現実世界にどう実現していくかというテーマの下に進行していく、いわば生のリズムです。 その真新しいサイクルが蠍座中盤で生まれようとする今、一番に必要なのはこころの断捨離かもしれません。 出来るだけ風通しを良くして。 蠍座の火星がもたらすエロスの創造力を感じてみて。 そして、捨てても捨ててもしぶとく生きようと呼吸を続ける、自分の素の体に一度、立ち戻ってみる。 いえ、この新月期は一度といわず何度でも!(^_^
突破口は必ずあります。解決策も必ず出てきます。 完全主義は捨ててOK。「中途半端な自分」という観念も不必要です。自分はこれでいいのか? 彼/彼女(達)はどう評価するだろう? 自分がダメだから、物事が上手く行かないのでは? 誰かを苦しめているのでは? もしそう思い続けているひとがいるなら…自分がそう思う限りにおいて ー 自分自身が規定したその世界の中では ー その思いは真実なのだと思います。けれど、何故そう思い続けているのか? 自分は何故その"真実"に固執してきたのか? 近い将来燃え尽き症候群に陥らないために、これは今、検討してみる価値がありそうです。
もしも、誰か他のひとの目や価値観を通して自分を批判するクセがあることに気付いたら… 出来る限り手放そうと決断してみて。もちろん、自分で納得出来る反省点を見つけたなら、それを改善する努力は要ると思います。けど、それは新たな目標のひとつに過ぎません。何か足りない部分があるという事実を自分を打ち据えるために使ったり、「わたしはダメだ」という言葉で自分を縛らないでください。それは自分だけでなく、自分を取り巻くひと達や世の中の全てに対しても、窮屈で成長の余地を許さない"縛り"をかけることになります。 これは特に、「誰かを助ける」ことを期待される立場にあるひと、そんな職業についてるひと、誰かの役に立つ自分でいたいひとにとっては、大切なポイントになるかもしれません。
わたし達全ての人生に等しく与えられた、火星・土星サイクル。その折角のダイナミックなスタートにあたって重い虚無へと連なる扉を選んだら、蠍座の火星はショック療法だ!とばかりに暴れるかも? この新月のロードである水星と、火星・土星コンビからは天王星にYODが形成されています。まぁちょっと長い目で見れば、それでストンと余計なモノが落ちることだってあるのだけど……(^_^;
誰が何と言おうと自分の中にしっかり生きている「ダメじゃない自分」という領域。 そこからスタートし直し、ゼロ・ポイントに立ってみる。そして、どこからともなく舞い降りるインスピレーションに従い、長期の夢や計画に思いを馳せてみて。きっと出来ると信頼して。それが出来ないというもっともらしい理由も無く、それが出来るという後付けの理屈も無い、子供時代のシンプルさに帰って。本当にやってみたいことを第一に高く掲げて。
丘の上に高く掲げられた白い十字架は、人生の交差点に立てられた魂の標識です。 無垢の、白。 それはまるで、高みに向かって歩めと告げているかのよう。。 生と死が交差するといわれる十字路には、女魔術師にして霊の導き手、女神ヘカテが立ち、『お前はどの道を行くのか?』と問いかけています。実際、小惑星ヘカテはこの新月とはセクスタイル。そして、次の時代への架け橋となるアウトサイダーの魂、外縁天体1992QB1とオポジションを形成しています。だからこそ。 空っぽの左手には、新しい火星。空っぽの右手には、新しい土星。そして二つの惑星のスパーク。 ハートには、ただただシンプルな祈りと希望を携えて。…そのとき、わたし達の両脇に、きっと二人の守護天使が舞い降りてくるでしょう。そして、人知れずそっと支えてくれるのではないでしょうか。
蠍座の火星と土星。 この重くて発火点の低い、厄介なコンビ。 けど、火星は本能と勇気では他の誰にも負けません。抑圧の土星は、味方に付ければ頼もしく誠実な教師となってくれます。ちょっとコワモテの彼らの邂逅を、わたし達ひとりひとりが真新しい概念で迎えられたら… ほんの一歩でも、人生の何かが変わってくるかもしれません。それはもしかしたら、数年先、30年先の世の中を大きく変えていくかもしれません。
知的で細部にこだわりを持つと言われる乙女座の新月。実用性を重んじる乙女座の新月。けれどこの新月期、特に、強いエネルギーの動きが予想される初めの1週間と少しの間は、様々な問題の細部に固執せず、一番大切なこと、いわば自分にとっての "大義" のみにフォーカスしてみてはどうでしょう。
そして、日々の体験を通してそれが本当は一体何なのかを探し当てること。自分は「誰」であって「誰」でないのかをもう一度、確認すること。 または、選択しなおすこと。「誰でもないこと」の自由に気付くことも含めて。 それはもしかしたら、人生に幾度か巡ってくる『死ぬことを通して生きる』ことへのチャンス。 そしてそれは、少しずつ、始まっていくこと。。
9月9日の満月前後には、再び大きなエネルギーの高まりがありそうです。
『うん。人生、そうでなくちゃ面白くないよ! 』 そう豪語しているのは、小惑星イカルス。 彼は今、射手座に在泊中でやりたい放題の悪名高いイクシオンと無意識を揺り動かすフォルスにコンジャンクトし、乙女座の水星、魚座のカイロン、双子座のカオスとグリーヴと共に、ひそやかにグランドクロスを形成しているんです。それに獅子座の金星と牡羊座の天王星がトラインを組んで、ちょっとスパイシーでエッジの効いた物語を紡いでくれそう。 だからたとえ哀しみに直面したとしても、自我の炎に焼き尽くされたとしても、小さなイカルスは決してめげたりしないでしょう。 だって、全てはカオスの中から再び生まれてくるのだから…。
さぁ、変化の秋に向かって。
新月の夜はこのイカルスと共に、今のありのままの人生を称え、内なる世界から舞い降りる二人の守護天使達をお迎えしたいと思います! (^_^
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^
August 17, 2014
レイモンド・メリマン 週間コメント8/18【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2014年8月18日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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告知1)
MMAのオペレーション・マネージャーのアンバー・ルンズテンが本日8月15日5:00PMに結婚式を挙げる。このため、今回のコラムは金曜の金融市場が引ける大分以前に書かれたものだということをお断りしておく。
告知2)
MMTAの最終コースが8月25日〜28日に開催されるため、来週8月25日付けのコラムは休載とさせていただく。
≪ 先週をふり返って ≫
米国株式市場は8月7日にプライマリー・サイクルの底をつけた後、順調に推移している。金は8月1日に1281でハーフ・プライマリー・サイクルの安値をつけた後は1320〜1325あたりまで調子良く反騰した。だがその後8月15日金曜の早朝に急落し、現執筆時点で1293の安値をつけている。しかしながら、ロイターのマキシム・シミートによって、ロシア/ウクライナ国境の紛争に関する新たな一報が入り(米国東部時間10:30AM)、“ウクライナは夜間にロシア側から越境してきたロシア軍の装甲車列をミサイル攻撃し、その ‘重要な’ 一部を破壊した… この発表は世界の市場を動揺させた” と伝えた。高値で始まった株は下がり始め、金は1310を超えて上げ戻した。
インスタント・インフォメーション ー 手軽に素早く情報を得られる現代のデジタル・エイジが持つ問題点は、当然ながら、正確な情報を得ることにある。山羊座の冥王星の下、その影響力は、世界中の政府にとっては報じられる情報を "コントロール" し、時にはその情報をなんらかの形で操作する傾向として出やすいようだ。だから真実の探求に対する刺激的なプロパガンダという命題は、世界中の人々にとって他のどんな時代より困難な挑戦となる。牡羊座の天王星が33カ月(2012年6月〜2015年3月)にわたって冥王星にワクシングスクエアを形成するにあたり、この時期はまた、長く隠されたりすり替えられてきた新事実が発覚する時でもある。
知っての通り、天王星は真実を探し求め、その暴露を欲する。だが山羊座の冥王星はその権力や支配力を脅かすものを隠そうと欲する。天王星は大衆に関連し、例えば “大衆運動” のような形を通じて通常は自由と独立、そして基本的人権を求める。山羊座の冥王星は抑圧的な政府、または強力な政府指導者を象徴する可能性を持ち、その場合彼らは大衆による自由と独立の獲得を真っ向から拒絶する。*こうして私達は、真実とそれが報じられる過程で加わる(金融市場においてさえも同様の)情報操作との間に生じる、世界規模の壮大な権力争いのただ中にあるというわけだ。情報をコントロールする側の者達は、全てを掌握しているのは自分達だと信じているし、ひょっとすると本当にそうなのかもしれない。
≪短期ジオコズミクス≫
ちょっと笑える展開ではないか? 先週、私達は近付きつつある獅子座の金星・木星コンジャンクションを、高まっていく “愛の至福” だと話したわけだが、これがダイレクトに獅子座生まれのバラク・オバマに影響を及ぼしている。ヒラリー・クリントンはイスラム武装勢力の台頭に関し、これは大統領が抱えるもう一つの “指導力の問題” だと手厳しく批判したばかりだ。ところがこの週末、金星・木星コンジャンクションが近付くにつれて彼女は論調を変え、*マーサズ・ヴィニヤードでオバマと会って(何事も無かったように)ハグするつもりだと言った。まさに愛すべき金星・木星コンジャンクションの示現だ。
このエネルギーは18日〜19日にピークを迎える。となれば、今のうちに出来るだけ多くの愛とハグをかき集めておこう。何故なら、惑星エネルギーは8月25日に蠍座で起きる火星・土星のコンジャンクションへと素早く切り替わり始めるからだ。そしてそれは、愛の集い以外なら何でもあり得る世界だ。ハグはまたたく間に殴り合いに変わるかもしれない。
さて今、考えてみよう。数ヶ月前にこのコラムでコンジャンクションとオポジションについて紹介したコンセプトが何だったかを。それは次の通りだ。
コンジャンクションにおいて、集合心理や世界の出来事に支配的な影響を与えるのは動きの速い惑星の方だ。オポジションにおいては遅い惑星の方が支配的になる。したがって、8月25日に蠍座で起きる火星・土星のコンジャンクションでは火星が支配的になりやすく、つまりは戦争や衝突を意味する。ロシア/ウクライナ間(米国や西ヨーロッパも同様だが)の動乱はより激しさを増し、鎮まることはなさそうだ。特に金星・木星のコンジャンクション(この場合は動きの速い金星が強調される)が今週初めに過ぎ去った後は一層その傾向が強まるだろう。
来週終わりには、太陽が海王星に対しオポジションを形成する。したがって、より遅い惑星 ー 海王星 ー がより支配的になる。この惑星を通じて “真実” を得るのは冥王星と比べても困難な挑戦だ。何故なら、海王星は受動的で捉えがたく、もっと悪くすれば、適切な判断を下すために他の人達が必要とする情報を意図的にねじ曲げたり排除するような傾向を持ち得るからだ。多くの場合「裏切り」「不信感」そして「妨害された」という感情が、犠牲にされた側からの不満の種となる。
この時期は激しい困惑や恥辱、ことによるとスキャンダルまで出てきそうな時で、とりわけこの太陽・海王星オポジションに出生図でTスクエアとなる惑星を持つ人々にとっては、なおさらその危険が増す。今回の場合、太陽・海王星オポジションは乙女座 ー 魚座の各6°台で起きる。つまり、双子座か射手座の6°付近に惑星や感受点を持つ人々(特に世界の指導者達)が最もこうした影響力に曝されるということだ。たとえばオバマ氏だが、彼の出生図では月が双子座3°台で、乙女座6°台にある冥王星とスクエアを形成している。彼はおそらく、こういった感情や行いの影響を受けるだろう。
だが今というひとときは、結婚したり惹かれ合ったり、それに社交的な活動には良い時だ。ヒラリー・クリントンが先導する “ハグ・イット・アウト” に倣い、私達が愛する相手、それでいながら最近まで意見の不一致で疎遠になっていた誰かと旧交を温めようではないか。
なお、≪長期的考察≫ はMMTAアカデミーの実習が終了する9月には再開する予定だ。
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2014年8月18日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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告知1)
MMAのオペレーション・マネージャーのアンバー・ルンズテンが本日8月15日5:00PMに結婚式を挙げる。このため、今回のコラムは金曜の金融市場が引ける大分以前に書かれたものだということをお断りしておく。
告知2)
MMTAの最終コースが8月25日〜28日に開催されるため、来週8月25日付けのコラムは休載とさせていただく。
≪ 先週をふり返って ≫
米国株式市場は8月7日にプライマリー・サイクルの底をつけた後、順調に推移している。金は8月1日に1281でハーフ・プライマリー・サイクルの安値をつけた後は1320〜1325あたりまで調子良く反騰した。だがその後8月15日金曜の早朝に急落し、現執筆時点で1293の安値をつけている。しかしながら、ロイターのマキシム・シミートによって、ロシア/ウクライナ国境の紛争に関する新たな一報が入り(米国東部時間10:30AM)、“ウクライナは夜間にロシア側から越境してきたロシア軍の装甲車列をミサイル攻撃し、その ‘重要な’ 一部を破壊した… この発表は世界の市場を動揺させた” と伝えた。高値で始まった株は下がり始め、金は1310を超えて上げ戻した。
インスタント・インフォメーション ー 手軽に素早く情報を得られる現代のデジタル・エイジが持つ問題点は、当然ながら、正確な情報を得ることにある。山羊座の冥王星の下、その影響力は、世界中の政府にとっては報じられる情報を "コントロール" し、時にはその情報をなんらかの形で操作する傾向として出やすいようだ。だから真実の探求に対する刺激的なプロパガンダという命題は、世界中の人々にとって他のどんな時代より困難な挑戦となる。牡羊座の天王星が33カ月(2012年6月〜2015年3月)にわたって冥王星にワクシングスクエアを形成するにあたり、この時期はまた、長く隠されたりすり替えられてきた新事実が発覚する時でもある。
知っての通り、天王星は真実を探し求め、その暴露を欲する。だが山羊座の冥王星はその権力や支配力を脅かすものを隠そうと欲する。天王星は大衆に関連し、例えば “大衆運動” のような形を通じて通常は自由と独立、そして基本的人権を求める。山羊座の冥王星は抑圧的な政府、または強力な政府指導者を象徴する可能性を持ち、その場合彼らは大衆による自由と独立の獲得を真っ向から拒絶する。*こうして私達は、真実とそれが報じられる過程で加わる(金融市場においてさえも同様の)情報操作との間に生じる、世界規模の壮大な権力争いのただ中にあるというわけだ。情報をコントロールする側の者達は、全てを掌握しているのは自分達だと信じているし、ひょっとすると本当にそうなのかもしれない。
*(蛇足として)日本の戦後始原図(日本国憲法衆院可決時)に天王星・冥王星スクエアを重ねてみると、この "真実の探求と情報操作との権力争い" は政治指導者ばかりでなく、価値観の変化と共に異なる主義主張を持つ大衆同士(おそらく一定の組織力を持つ)の間にもこれまでに無く生じていると考えられ、一層複雑なものになる。またもう一つの戦後始原図(サンフランシスコ条約発効/主権回復時)では、国自体のトラウマや世界観と報道の在り方に関わるせめぎ合いを暗示しているように見える。なお、9.11で起きた事象を非常によく反映しているとして発表当時相当数のアストロロジャーに支持されたと言われるデヴィッド・ソートの米国始原図(独立宣言が出された後、米国が政府の統治の下に合衆国として成立した時を建国日時とする考え方に基づくもの。1777.11.15, 12:46/LMT York, PA)でも価値観の分化と大衆を分けるような衝突の暗示がみられる。さて市場の話に戻ろう。銀は金に迫る程はかばかしい動きは見せなかった。先週は2カ月ぶりの新安値まで落ち込み、金曜初めには1951を試した。一方先週の原油は1月末以来の最安値水準となる95.32まで下落した。だが金曜の午前中にはウクライナ/ロシア間の衝突が報じられたことを受けて97.00まで跳ね上がった。
≪短期ジオコズミクス≫
ちょっと笑える展開ではないか? 先週、私達は近付きつつある獅子座の金星・木星コンジャンクションを、高まっていく “愛の至福” だと話したわけだが、これがダイレクトに獅子座生まれのバラク・オバマに影響を及ぼしている。ヒラリー・クリントンはイスラム武装勢力の台頭に関し、これは大統領が抱えるもう一つの “指導力の問題” だと手厳しく批判したばかりだ。ところがこの週末、金星・木星コンジャンクションが近付くにつれて彼女は論調を変え、*マーサズ・ヴィニヤードでオバマと会って(何事も無かったように)ハグするつもりだと言った。まさに愛すべき金星・木星コンジャンクションの示現だ。
このエネルギーは18日〜19日にピークを迎える。となれば、今のうちに出来るだけ多くの愛とハグをかき集めておこう。何故なら、惑星エネルギーは8月25日に蠍座で起きる火星・土星のコンジャンクションへと素早く切り替わり始めるからだ。そしてそれは、愛の集い以外なら何でもあり得る世界だ。ハグはまたたく間に殴り合いに変わるかもしれない。
*マーサズ・ヴィニヤードは米国北東部の市民にとって有名な避暑地の島で、富裕な著名人がセカンドハウスを持つことでも知られている。現在オバマ大統領はここで家族と共に夏季休暇を楽しんでいる。ビル&ヒラリー・クリントン一家も毎年のように訪れているという。原文で使われているhug は互いに軽く抱擁しあって親愛の情を示す動作を指すが、 “hug it out” とすることで “今までのことは水に流す”という含意を持たせていると思われる。実際、8月末には 2つの主要なアスペクトが控えている。すなわち、8月25日に起きる火星・土星のコンジャンクション、そして8月29日の太陽・海王星のオポジションだ。これらは2つとも強力なレベル1のジオコズミック・サインであり、米国株式市場の(そしておそらくは世界中の株式指数と金や銀のような他の金融市場についても)重要なリバーサルと関連している。
さて今、考えてみよう。数ヶ月前にこのコラムでコンジャンクションとオポジションについて紹介したコンセプトが何だったかを。それは次の通りだ。
コンジャンクションにおいて、集合心理や世界の出来事に支配的な影響を与えるのは動きの速い惑星の方だ。オポジションにおいては遅い惑星の方が支配的になる。したがって、8月25日に蠍座で起きる火星・土星のコンジャンクションでは火星が支配的になりやすく、つまりは戦争や衝突を意味する。ロシア/ウクライナ間(米国や西ヨーロッパも同様だが)の動乱はより激しさを増し、鎮まることはなさそうだ。特に金星・木星のコンジャンクション(この場合は動きの速い金星が強調される)が今週初めに過ぎ去った後は一層その傾向が強まるだろう。
来週終わりには、太陽が海王星に対しオポジションを形成する。したがって、より遅い惑星 ー 海王星 ー がより支配的になる。この惑星を通じて “真実” を得るのは冥王星と比べても困難な挑戦だ。何故なら、海王星は受動的で捉えがたく、もっと悪くすれば、適切な判断を下すために他の人達が必要とする情報を意図的にねじ曲げたり排除するような傾向を持ち得るからだ。多くの場合「裏切り」「不信感」そして「妨害された」という感情が、犠牲にされた側からの不満の種となる。
この時期は激しい困惑や恥辱、ことによるとスキャンダルまで出てきそうな時で、とりわけこの太陽・海王星オポジションに出生図でTスクエアとなる惑星を持つ人々にとっては、なおさらその危険が増す。今回の場合、太陽・海王星オポジションは乙女座 ー 魚座の各6°台で起きる。つまり、双子座か射手座の6°付近に惑星や感受点を持つ人々(特に世界の指導者達)が最もこうした影響力に曝されるということだ。たとえばオバマ氏だが、彼の出生図では月が双子座3°台で、乙女座6°台にある冥王星とスクエアを形成している。彼はおそらく、こういった感情や行いの影響を受けるだろう。
だが今というひとときは、結婚したり惹かれ合ったり、それに社交的な活動には良い時だ。ヒラリー・クリントンが先導する “ハグ・イット・アウト” に倣い、私達が愛する相手、それでいながら最近まで意見の不一致で疎遠になっていた誰かと旧交を温めようではないか。
なお、≪長期的考察≫ はMMTAアカデミーの実習が終了する9月には再開する予定だ。
訳文ここまで
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August 10, 2014
レイモンド・メリマン 週間コメント8/11【金融アストロロジー】
※【●8/11の満月ーみんなに降り注ぐエネルギー】は1つ下の記事になります。
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2014年8月11日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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≪ 先週をふり返って ≫
世界の株式市場は先週、少なくとも金曜午後にトレーダー達が、世界に高まる全ての緊張を軽視し、その代わりに全紛争地における平和的解決が可能だとする信条 ー 希望 ー を追い続けることに決めるまでは、荒れ模様だった。結局、オバマ大統領は米国がシリアとイラクを広域にわたって制圧してきてたテロリスト集団 ISIS に対する空爆をイラクで実施すると発表した(そして実際に行われた)。 何だって??? 私達がこれをきちんと理解しているかどうか、考えてみよう。木曜の夜、オバマ大統領は米国がイラク空爆に乗り出すかもしれないと発表した。“米国が助けに行く” 彼はついにそう口にした。世界中の株価は月初来の安値まで下落し続けた。
そして金曜、ロシアのインターファクス通信の報道によれば、ロシアは今や “… ウクライナ国境付近での ‘軍事演習’ を終え” 、そしてロイターによれば、現在軍隊を引き揚げているという。そのニュースとおおよそ時を同じくして米国はISISに対する空爆を開始している。米国株式市場は突如として3桁の上昇を見せ、それは引けまで保たれた。それに加え、ハマスとイスラエル双方は多くの人々の殺戮があった数週間後にスタートした一時停戦のさなかだ。株を買う理由を見出せて誰もがハッピーだ。だがファイナンシャル・アストロロジャーにとってこの現象は、8月7日〜8日、ハードアスペクトが並ぶ一覧表から抜け出して、火星・海王星のトラインで始まり太陽・天王星のそれへと続く穏和で調和的なアスペクトがもたらす流れの一例に過ぎない。
金曜日に流れが逆転するまでは、株式にとっては良い地合ではなかった。極東と環太平洋地域では株価は全般にわたって下落したが、特に日本では日経が7月31日につけた半年ぶりの高値から1週間後の8月8日、2カ月ぶりの安値まで実に1000ポイント以上(6%以上)下げた。それは古くからの金言:「株は騰がる時は遅いが下がる時は素早い」を地で行くものだった。
ヨーロッパにおいては、株の急落はもっと明白だった。ドイツではDAXが金曜朝に、2013年10月以来の安値水準である8903まで下落した。たった数週間前の7月20日、DAXは史上最高値10,050をつけていた。ヨーロッパの他の証券取引所でも展開は似たようなものだった。オランダのAEXは金曜朝に388まで下がり、3月24日以来の最安値をつけた。2014年7月4日(1カ月前)、AEXは2008年7月以来の最高値水準である420を試していた。チューリヒのSMIもまた8月8日金曜朝には3月24日以来の最安値水準8183まで落ち込んだ。これも6月11日には、2007年以来見ることも無かった8763に届いていたのだ。ロンドンのFTSEはやはり同じ8月8日の金曜朝に6528まで落ち込んだ。この安値水準は4月14日以来のことだ。FTSEは、ついこの前の2014年5月15日には史上最高値6899をつけていた。
米国市場の下落は他よりずっと穏やかなものだった。例えばダウ工業平均は、7月17日に史上最高値17,151をつけていた。直近の下げによる安値は8月7日の16,333で、その下げ幅は5%に満たない。S&P500の安値は1904.78で、7月24日につけた史上最高値1991.39からの下げ幅はもっと小さい。
要するに、今や世界はより希望に満ちるだけの理由を持っているという訳だ。米国の指導者はついに再び世界の問題に取り組むようになった。だがサイクル・アナリストにとってはそれ以上の意味がある。これは新たなサイクルの始まりであり、新しい始まりは常に強気なのだ。そこで問題となるのは、これがいつまで続くかだ。そして、史上新高値や数年ぶりの高値を再びつけに行くのかどうかだ。あるいは、ついに弱気市場がスタートし、それ故にどんな反騰も次の下げが始まるまでの綾戻しに過ぎないのだろうか?
先週、世界に起きた全ての騒乱(ウクライナ、イスラエル-ガザ、イラク-ISIS)を受けて、金はなかなかのパフォーマンスを見せた。7月31日にハーフ・プライマリーサイクルの安値1281を記録した後、8月8日金曜にはザラ場高値で1324まで騰がったのだ。そして1312付近の引け値で週を終えた。これまでのところ、蠍座の火星が率いるトレードは生きている。7月25日に火星が蠍座に入居してからの騰げはその後の新高値まで来た。だが、この強気コンビネーションが示すこれまでの歴史的事例に見合うためにはもっと騰がり続ける必要がある。先週は良いスタートとなった。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
“幻想への欲求が深い時、多大な知性が無知のために使われる可能性がある。”
先週終盤に始まったグッドニュースは果たして続くだろうか? 米国が紛争中の両サイドを喜ばせるために編み出した美辞麗句(共感主義)とは異なる、しかも実際に行動すれば誰をも喜ばせないやり方で世界の諸問題に再び関与したことで、戦争や対立の代わりに平和が突如として拡がりを見せ始めるのだろうか?
その可能性はある ー 少なくとも1週間ほどは。金星が8月18日の木星とのコンジャンクションに近付いているからだ。オバマ氏は彼自身が獅子座生まれだが、この2つの吉星の結合がもたらす利益を自分の星座宮で受ける立場にある。彼にとって、そしてまさに私達全員にとって鍵となるのは、同盟国(盟友)から支持をもたらすだろうこの新しい方向性を維持することだ。今潜む危険は、“私はやらなくてはならない事をやった。これが必要な事の全てだ。何故なら今や人々は私のことを、やれば出来る人間だと知ったのだから” などという誤った思い込みによって力を抜き、後ずさりすることにある。だが人々は納得していない。大統領よ、あなたは再び試されるし、おそらくその時は前よりもっと徹底した試練になると思って間違いない。
8月18日に向けて増大する金星・木星の “愛の至福” の後方に不気味に迫るのは、*8月25日〜29日の火星・土星による “批難大会” だ。火星と土星は8月25日に手を組み(彼らは互いに触れるのも嫌なのだが)、その後8月26日〜27日に金星がこの2惑星にスクエアを形成する。金星は魅力と合意の原理を象徴するが、火星と土星の両方にスクエアとなると、合意するには至らず魅力ははあっという間に嫌悪に道を譲る。注意深くしていないと、約束を守らない誰かによって引き起こされる不協和、失望、幻滅が生じやすい。彼らは自分達がした約束を破るか、 ひょっとするともっと悪いことに ー 以前口にした言葉を変えてしまう。そのために過去の約束は今や何か完全に異なる物になってしまうという訳だ。
もし私が大統領にアドバイスするなら(していないが)、この期間は口にする事に万全の注意を払うべき重要な時期で、特に、あなたが約束したと他の人々が思っている物事をうやむやに引き戻そうとするなら、なお一層用心すべきだと言うだろう。と同時に、誰か他の人が約束を果たすだろうと期待を寄せることも薦めない。そして何よりも、本人の承諾無しか、または自分や彼についてのあなたの主張を裏付けるような信頼に足る事実も無しに、他の誰かにまつわる “情報漏洩” を企てるようなことは、私なら絶対に避けると伝えたい。この時期(±1週間)は非常に危険だ。あなた自身の評判と信頼性が ー またもや ー 潜在的な危機に曝され、しかもあなたはすでにこれ以上のスキャンダルに対し持ちこたえることは出来ない。だがこの惑星シグナルの下では、もし注意を怠るなら、新たなスキャンダルの可能性が暗示されているのだ。
金融市場に関して言えば、上記と同じテーマ(希望の後に幻滅がやって来ること、裏切りの可能性)に沿って反応していくことになるだろう。8月18日の金星・木星コンジャンクションに向かってマイナーサイクルが形成され、より大きなサイクルが8月25日〜29日の火星・土星コンジャンクション、それに対する金星のスクエア、その後の太陽・海王星のオポジションに向かって形成されていく。最初は平和と合意に、2番目は衝突と戦争に、より軸足が置かれる。関わりのある全員によって尊重される信頼という基盤を欠いていれば、そうなるだろう。
なお、≪長期的考察≫は今月は休載とし、MMTAアカデミーコース終了後の9月から再開する予定でいる。
訳文ここまで
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http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2014年8月11日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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≪ 先週をふり返って ≫
世界の株式市場は先週、少なくとも金曜午後にトレーダー達が、世界に高まる全ての緊張を軽視し、その代わりに全紛争地における平和的解決が可能だとする信条 ー 希望 ー を追い続けることに決めるまでは、荒れ模様だった。結局、オバマ大統領は米国がシリアとイラクを広域にわたって制圧してきてたテロリスト集団 ISIS に対する空爆をイラクで実施すると発表した(そして実際に行われた)。 何だって??? 私達がこれをきちんと理解しているかどうか、考えてみよう。木曜の夜、オバマ大統領は米国がイラク空爆に乗り出すかもしれないと発表した。“米国が助けに行く” 彼はついにそう口にした。世界中の株価は月初来の安値まで下落し続けた。
そして金曜、ロシアのインターファクス通信の報道によれば、ロシアは今や “… ウクライナ国境付近での ‘軍事演習’ を終え” 、そしてロイターによれば、現在軍隊を引き揚げているという。そのニュースとおおよそ時を同じくして米国はISISに対する空爆を開始している。米国株式市場は突如として3桁の上昇を見せ、それは引けまで保たれた。それに加え、ハマスとイスラエル双方は多くの人々の殺戮があった数週間後にスタートした一時停戦のさなかだ。株を買う理由を見出せて誰もがハッピーだ。だがファイナンシャル・アストロロジャーにとってこの現象は、8月7日〜8日、ハードアスペクトが並ぶ一覧表から抜け出して、火星・海王星のトラインで始まり太陽・天王星のそれへと続く穏和で調和的なアスペクトがもたらす流れの一例に過ぎない。
金曜日に流れが逆転するまでは、株式にとっては良い地合ではなかった。極東と環太平洋地域では株価は全般にわたって下落したが、特に日本では日経が7月31日につけた半年ぶりの高値から1週間後の8月8日、2カ月ぶりの安値まで実に1000ポイント以上(6%以上)下げた。それは古くからの金言:「株は騰がる時は遅いが下がる時は素早い」を地で行くものだった。
ヨーロッパにおいては、株の急落はもっと明白だった。ドイツではDAXが金曜朝に、2013年10月以来の安値水準である8903まで下落した。たった数週間前の7月20日、DAXは史上最高値10,050をつけていた。ヨーロッパの他の証券取引所でも展開は似たようなものだった。オランダのAEXは金曜朝に388まで下がり、3月24日以来の最安値をつけた。2014年7月4日(1カ月前)、AEXは2008年7月以来の最高値水準である420を試していた。チューリヒのSMIもまた8月8日金曜朝には3月24日以来の最安値水準8183まで落ち込んだ。これも6月11日には、2007年以来見ることも無かった8763に届いていたのだ。ロンドンのFTSEはやはり同じ8月8日の金曜朝に6528まで落ち込んだ。この安値水準は4月14日以来のことだ。FTSEは、ついこの前の2014年5月15日には史上最高値6899をつけていた。
米国市場の下落は他よりずっと穏やかなものだった。例えばダウ工業平均は、7月17日に史上最高値17,151をつけていた。直近の下げによる安値は8月7日の16,333で、その下げ幅は5%に満たない。S&P500の安値は1904.78で、7月24日につけた史上最高値1991.39からの下げ幅はもっと小さい。
要するに、今や世界はより希望に満ちるだけの理由を持っているという訳だ。米国の指導者はついに再び世界の問題に取り組むようになった。だがサイクル・アナリストにとってはそれ以上の意味がある。これは新たなサイクルの始まりであり、新しい始まりは常に強気なのだ。そこで問題となるのは、これがいつまで続くかだ。そして、史上新高値や数年ぶりの高値を再びつけに行くのかどうかだ。あるいは、ついに弱気市場がスタートし、それ故にどんな反騰も次の下げが始まるまでの綾戻しに過ぎないのだろうか?
先週、世界に起きた全ての騒乱(ウクライナ、イスラエル-ガザ、イラク-ISIS)を受けて、金はなかなかのパフォーマンスを見せた。7月31日にハーフ・プライマリーサイクルの安値1281を記録した後、8月8日金曜にはザラ場高値で1324まで騰がったのだ。そして1312付近の引け値で週を終えた。これまでのところ、蠍座の火星が率いるトレードは生きている。7月25日に火星が蠍座に入居してからの騰げはその後の新高値まで来た。だが、この強気コンビネーションが示すこれまでの歴史的事例に見合うためにはもっと騰がり続ける必要がある。先週は良いスタートとなった。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
“幻想への欲求が深い時、多大な知性が無知のために使われる可能性がある。”
ー ソール・ベロー(www.thinkexist.com)
先週終盤に始まったグッドニュースは果たして続くだろうか? 米国が紛争中の両サイドを喜ばせるために編み出した美辞麗句(共感主義)とは異なる、しかも実際に行動すれば誰をも喜ばせないやり方で世界の諸問題に再び関与したことで、戦争や対立の代わりに平和が突如として拡がりを見せ始めるのだろうか?
その可能性はある ー 少なくとも1週間ほどは。金星が8月18日の木星とのコンジャンクションに近付いているからだ。オバマ氏は彼自身が獅子座生まれだが、この2つの吉星の結合がもたらす利益を自分の星座宮で受ける立場にある。彼にとって、そしてまさに私達全員にとって鍵となるのは、同盟国(盟友)から支持をもたらすだろうこの新しい方向性を維持することだ。今潜む危険は、“私はやらなくてはならない事をやった。これが必要な事の全てだ。何故なら今や人々は私のことを、やれば出来る人間だと知ったのだから” などという誤った思い込みによって力を抜き、後ずさりすることにある。だが人々は納得していない。大統領よ、あなたは再び試されるし、おそらくその時は前よりもっと徹底した試練になると思って間違いない。
8月18日に向けて増大する金星・木星の “愛の至福” の後方に不気味に迫るのは、*8月25日〜29日の火星・土星による “批難大会” だ。火星と土星は8月25日に手を組み(彼らは互いに触れるのも嫌なのだが)、その後8月26日〜27日に金星がこの2惑星にスクエアを形成する。金星は魅力と合意の原理を象徴するが、火星と土星の両方にスクエアとなると、合意するには至らず魅力ははあっという間に嫌悪に道を譲る。注意深くしていないと、約束を守らない誰かによって引き起こされる不協和、失望、幻滅が生じやすい。彼らは自分達がした約束を破るか、 ひょっとするともっと悪いことに ー 以前口にした言葉を変えてしまう。そのために過去の約束は今や何か完全に異なる物になってしまうという訳だ。
*日本時間 8月25日23:12頃に乙女座(ネガティブな側面は狭量、批判的など)の新月となることに注意したがって、太陽が海王星とオポジションを形成する週後半の8月29日は、幻滅と信頼感の失墜となる。双子座か射手座の5°〜7°に惑星を持つ皆さんにとって、この時期は他者との関係で裏切りの感覚を非常に強く抱くことになりやすい。これは他者があなたに感じるか、あなたが他者に感じるか、そのどちらもあり得る。オバマ氏の月は双子座6°に在泊し、乙女座初期度数にある彼の出生図の冥王星とはスクエアを形成している。
もし私が大統領にアドバイスするなら(していないが)、この期間は口にする事に万全の注意を払うべき重要な時期で、特に、あなたが約束したと他の人々が思っている物事をうやむやに引き戻そうとするなら、なお一層用心すべきだと言うだろう。と同時に、誰か他の人が約束を果たすだろうと期待を寄せることも薦めない。そして何よりも、本人の承諾無しか、または自分や彼についてのあなたの主張を裏付けるような信頼に足る事実も無しに、他の誰かにまつわる “情報漏洩” を企てるようなことは、私なら絶対に避けると伝えたい。この時期(±1週間)は非常に危険だ。あなた自身の評判と信頼性が ー またもや ー 潜在的な危機に曝され、しかもあなたはすでにこれ以上のスキャンダルに対し持ちこたえることは出来ない。だがこの惑星シグナルの下では、もし注意を怠るなら、新たなスキャンダルの可能性が暗示されているのだ。
金融市場に関して言えば、上記と同じテーマ(希望の後に幻滅がやって来ること、裏切りの可能性)に沿って反応していくことになるだろう。8月18日の金星・木星コンジャンクションに向かってマイナーサイクルが形成され、より大きなサイクルが8月25日〜29日の火星・土星コンジャンクション、それに対する金星のスクエア、その後の太陽・海王星のオポジションに向かって形成されていく。最初は平和と合意に、2番目は衝突と戦争に、より軸足が置かれる。関わりのある全員によって尊重される信頼という基盤を欠いていれば、そうなるだろう。
なお、≪長期的考察≫は今月は休載とし、MMTAアカデミーコース終了後の9月から再開する予定でいる。
訳文ここまで
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August 09, 2014
●8/11の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
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満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのか を、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。
【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで8月11日03:28前後、北海道周辺で03:34前後、関西方面は03:09頃(日本標準時の場合は全国でこの時間)、沖縄周辺で02:40前後に水瓶座18°02’で満月となります。
*今回のベースとなる新月のテーマについてはココをご覧ください。
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サビアン・シンボルによる【満月のテーマ】 ― 8/11~8/24
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしてしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【月 水瓶座18°~19° + 太陽 獅子座18°~19°】
"A man unmasked" +
"A teacher of chemistry"
→「仮面を剥がれた男」 +「化学の教師」
↓
"A forest fire quenched " +
"A houseboat party"
→ 「消し止められた森林火災」 +
「ハウスボート上のパーティ」
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★物事の良い側面を強調し、より根深い問題を隠す心理
→★自己の安全のために周囲に溶け込もうとする
→★自負心や反抗心とそれを怖れる気持ちとの葛藤
→★相手や状況を見切った上で本心を見せる知恵
→★あらゆる種類の"嘘"が露呈する力と覆い隠す力との対立
→★簡単な「真実」の下に潜む別の側面や構造に注意
→★他者の縄張りでデリケートな問題に触れる危険
→★火に油を注ぐ軽率さに注意
→★原理原則に固執して創造性を失う危険
→★欲しいものではなく必要なものや事に専心する必要
→★アタマを冷やして臨機応変にふるまう必要
→★複雑な状況で自分の立場や立ち位置に苦慮する
→★建前と水面下の行動を使い分ける
→★親和力のある人、相性の良い物事を通してピンチを切り抜ける
→★自己コントロールを学んで困難を乗り越える・・・→
★エネルギーのポイント:『 闇を光に変える冷静さ 』
関東では毎日猛暑が続いているけれど、台風や北からの湿った空気は西と北の地方に大雨をもたらし、浸水や土砂崩れの被害が出ています。 台風11号も、これをUPする頃は日本に上陸しているでしょうか…。夏休みシーズンだし、クリエイティブな獅子座に木星が入り、例年なら思いっきり楽しめる季節だけど…今、大変な思いをしているひとも多いのではないでしょうか。 チャートを見ると、マンデーン的には「火の力」と「水の力」がそれぞれ独立して猛威をふるいそうなフォーメーションを組んでいます。そして、この二つを「風の力」が煽り、「大地の力」がその結果を受けとめる感じ。。 満月の時間帯をピークとして、この期間も水害、水の事故、そして火や熱に関わる事故や災害・人災、熱波、病気、そしてもしかしたら「落ちて来るもの」にも十分注意していきましょう(火の力は次の新月でも強く働きそうですが...)。あ、水分補給も忘れずに!!(^_^
そうえいば、今年の日本の夏至図はAC/DCライン(東~西の地平線)が蟹座/山羊座の13°~14°に来ていました。これはシリウス/ヴェガ軸と呼ばれる特異点。ヘリオセントリックでは地球の遠日点と近日点に相当します。このシリウス、別名Dog Starと呼ばれていますが、これにちなみ、北半球でシリウスと共に太陽が昇る夏まっ盛りの暑い日々をDog Daysと呼ぶようになったそうです。
また、ファイナンシャル・アストロロジャーのオルガ・モラーレスによると、W.D.ギャンはこのシリウス・ヴェガ軸が太陽活動と関わっていること、そして木星がこの軸を通るサイクルと綿花の価格サイクルとの関連/合致を指摘していたそうです。 一方、オーストラリアの長期気象予測の専門家イニゴ・ジョーンズが、シリウス(蟹座)を木星が通る年は太陽黒点が頻出し、自国内に水害が多く発生すること、逆にヴェガを通る年は日照りが多いことを発見したとも言っていました。また、シリウス側に木星があって太陽活動が活発な年は、景気後退や不況に見舞われる率も高い…とも指摘していたそうです。
日本の夏至図では、アセンダント山羊座13°に冥王星が乗り、ディセンダント上の恒星シリウス、小惑星レクイエムとオポジションを形成していました。 これはもしかしたら、冷夏を予測されていた今年の太陽活動が夏から何か大きな変化を見せ、とてつもない"Dog Days"が訪れること、そしてそれがわたし達に、自分という存在と外的世界、両方の死と再生(冥王星、レクイエム)を促していくだろうことを暗示していたのかな? …な~んて、暑くて真っ白になりそうなアタマで考える今日このごろです。。(^_^;
ダイナミックに動き続ける火、水、風、地の四大力が、世界を覆う「時の質」を荒々しく染めていく今。わたし達個人のこころもまた同じエネルギーに曝されています。でも、その力はわたし達の目を覚まさせ、細胞にエネルギーを与え、そして突然、潜在的な能力に気付かせてもくれます。その一番の例が、 "火事場の馬鹿力" ってヤツかなw。けど、たとえピンチに襲われなくても、「今」という時がどんな質を帯びていて、それをどう使っていけるか? そんなことをちょっぴり意識しているだけでも、わたし達の行動とその結果にはかなりの違いが出て来るのではないでしょうか。
この新月期全体のエネルギーポイントは『 闇から立ち上がる機会を掴む 』でした。そして、エネルギーのピークを迎えるこの満月のポイントは『 闇を光に変える冷静さ 』です。 ここで必要とされる冷静さって、けっして自己中心的な保身のためではないと思います。世界のハードな現実や周囲の複雑な状況に直面したとき ー 自分自身に何があろうと無かろうと ー 関わるひと達全てにとって無益な消耗を避けながら前進するにはどうすべきか? それを臨機応変に感じ取り、考えてみる。 自分の「核」となるものを護りながら、それでも頑なにならず、全体を俯瞰して折り合いをつけることを考える。 それを通して強靱さを身に付け、自分の「核」を成長させていく。 今、一番必要な "もの・こと" は何なのかを見極め、専心していく。次の局面のために無駄を避け、足下を固めていく。そのために必要な冷静さです。
この満月、月に光を与える太陽は獅子座を運行中。獅子座は誇り高い星座宮として有名です。でも、確かアストロロジャー、E.フランシスが以前面白いことを言ってたような…「ライオンは大きな猫である」って。 猫って可愛いけど、プライドも高い生き物。 そんな猫にとって、自分のテリトリーはとても大切です。だから縄張りを犯すヨソ猫が入ってくると大変。 特にノラ達の世界は、生き抜くために厳しい闘いがあります。 けど、猫達だって無用な争いは避けないと身が持ちません。だから、彼らには無言のルールがあるそうです。
たとえば絶対に闘わなくちゃならないとき以外は相手を避け、不必要な怪我などしないようにする。だからなるべくかち合わないようにする。 出くわしたら目を合わさない(挑戦的な態度を取らない)。敵意は無いよ…という態度を取る。誰かの縄張りに入りたいときは焦らずに少しずつ間合いを詰め、辛抱強く、受け入れられるのを待つ。 それを破るようなルール違反の猫は、コミュニティから追われてみるみる痩せていくのだとか。厳しいですね。。。 猫達の世界に詳しいひとの話では、下克上のノラ世界の中でいくつものグループを束ね、大きなテリトリーのボスになるような凄い猫は、ケンカが強いだけではなく、自分の餌場で弱った猫に食べさせたり、グループ全体を見通して面倒を見たりする力を持っているのだとか。。。
アグレッシブなパフォーマンスは要らない。自分が間違う可能性も含めてあらゆる物事を公平に見てみる。ジャッジが必要なときは、私情を交えずバランスを重視して。今回、月が在泊する水瓶座は、型にはまらない発想を生み出すと共に、 「自分が属するグループ」 を象徴してもいます。うーん…とりあえず獅子座/水瓶座軸の満月の下では、猫族の大ボスが放つオーラを目指してみるのもいいかなw?
あとひとつ、今回の満月では太陽にシラ=ヌナムというイヌイットの神話から名付けられたキュビワノ族の小惑星がコンジャンクトしています。この惑星は二重小惑星で、シラ(主星)とヌナム(伴星)という男女2柱の神が互いを回りあっています。この星が何を象徴するかはまだスペキュレーションの段階ですが、彼らにまつわる神話には、風や嵐のような気象変化、生命の息吹、陸の動物、大地、そして狩猟動物を粗末に扱う者への罰としての疫病などの特徴があります。今回の満月期にこのシラ=ヌナムの影響をどのくらい感じられるか、観察してみるのもいいかもしれませんね。
ではでは、サビアン・シンボルを見てみましょう。まず月がとっていくシンボルは水瓶座18°「仮面を剥がれた男」。 これ、"unmasked" で素顔や素性を暴かれるという意味になります。また、B.ボヴィは "dis-covered" つまり「発見される」という意味にも通じると指摘していました。 仮面を着けるとき、わたし達は一時的に自分とは異なる存在に変身することが出来ます。 いつもと違う人間としてふるまいながら、自分の素顔を知られずに周囲を観察し、溶け込むことが出来ます。わたし達には多かれ少なかれ変身願望ってあると思うし、昔なら仮面舞踏会、今ならコスプレとか、ひととき日常を離れてクリエイティブに楽しむのってとても素敵な遊びだと思います。無敵のヒーローやヒロインにもなれるし、魔女やプリンセスにだって!(^_^ 仮面は自分の中に眠っているもう一つのパーソナリティを呼び覚ましてくれるのではないでしょうか。
けれど、このシンボルの男は仮面を剥がされています。楽しい遊びっていう状況でもなさそう…。ペルソナの下に隠された顔。そこには、表面に見えていたものとは異なる「何か」が露出しています。仮面を被っていた目的は何か? その下に見える本質は何か? 「素顔」に見えるものは本当に"スッピン"なのか? 今見えているものは、本当にそれで全てなのか? 男を見る側には様々な疑惑が湧き起こります。 一方、素顔をさらした男はどうでしょう? 彼は仮面という「嘘」を、上手く取り繕おうとするでしょうか? 彼の 「素顔」 は、周囲に受け入れられるでしょうか? それとも、その顔もまた、彼のパーソナリティの一部に過ぎないのでしょうか?
満月にエネルギーをチャージする太陽のシンボルは獅子座18°「化学の教師」です。化学の教師って、対象となる物質について、表面からは見ることの出来ない属性や組成、性質や構造を生徒に教えてくれる存在です。分子の構造から原子へ。また物質と物質が出会い、互いに作用し変容して新しい物質が生まれることを化学反応と呼びます。
ウィキペディアの説明を借りれば、「化学とは有限な元素が組み合わさった無限の物質が持つ多様性を取扱い、さらに化学そのものが新たに物質を創造する役割を担うこと。…化学物質は原子・分子・イオンなどが複雑に絡み合いながら作られるため膨大な種類にわたり、その全てを含む壮大な物質世界・生命世界が対象となる」のだそうです。
そういえば化学を表す原語の "ケミストリー" って、わたし達が誰かと出会うことによって生まれる不思議な感情の高まりを指したり、「相性」そのものを意味したりしますよね。 ある物(者)とある物(者)が出会い、表面からは見えない互いの性質や要素から何か特別なものが生まれる… 化学の先生って、そんなステキなことを教えてくれる存在だったんですね。。(残念なことに今ごろ気付きました… ^_^;)
月のシンボルに出て来る男の仮面、そしてその下の素顔。 それを眺めるわたし達は、相手のペルソナの下に潜む精神や感情、その構造や動機を見抜くことが出来るでしょうか? 仮面を剥がれた男は、こうありたい、こうあるべきだという理想の(または偽の)パーソナリティを失っても、その下にまた別の仮面を用意しているのでしょうか? それとも、覚悟を決めて堂々と自分の全てを見せるでしょうか?
わたし達って、人前ではみんな多かれ少なかれ「仮面を被った男」なのかもしれません。でも、仮面はいつか外れるときが来ます。 そのとき、きっと思いも寄らない "ケミストリー" が生まれます。 けれど化学は素晴らしい物質を生み出すことも出来れば、危険な毒薬を作ることだって出来ます。そして、そのとき面と向かう物(者)は、とても不安定な状態にあるかもしれません。 不用意な結果を避けるためには、用心深く状況全体を見通し、わたし達自身と周囲とがどんな構造で繋がっているかを見極めていく必要がありそうです。
さて、エネルギーは次のシンボル 「消し止められた森林火災」 をとっていきます。 日本ではあまり聞かないけれど、最近の米国西部では森林火災のシーズンが延び、規模も以前より大きくなっているというニュースを見ました。火災の主な原因は、気候変動による猛暑、山岳地帯の氷原の縮小、干ばつと虫の大発生、落雷、そして人間の火の不始末。。 また直近ではシベリアでも大規模な森林火災が起き、いまだに燃え広がっていると聞きました。サビアン・シンボルって、たまに描かれる光景そのままのことが起きるケースがあります。なのでとりあえず日本でも、この満月期は「火」の扱いに気を付けていた方がいいかもしれませんね。
さて、B.ボヴィによれば原語の "forest" は「異質の」とか「馴染みが無い」ことを指すワード "foreign" から来ているのだそうです。 森林とは、土地を拓き家を建てて暮らすわたし達にとっては確かに「異質」な領域です。飼い慣らされた境界の外、ワイルドな世界に起きる火災…。 乾いた大地に風が起こり、森林火災の炎は飽くことを知らず周囲を焼き尽くしていきます。こうした大規模な火災の場合、被害は延焼によって人命や家屋を失うだけではありません。 わたし達にとって異質な環境である森林を失うことは、水を生み出す機能の喪失や生態系のバランスの崩れを招きます。 それはやがて、わたし達の暮らしにもっと大きな影響を及ぼすかもしれません。
また、燃えさかる炎は感情に例えることも出来ます。 愛を求める気持ちが、偶然の出逢いから生まれたケミストリーで一気に燃え上がったり、人々のこころに抑え込まれた怒りが、ある不用意な発言をきっかけに炎上したり…。物事が大きく動くときって、そんな風に溜まりに溜まったエネルギーが噴火するときではないでしょうか。
けれど、このシンボルでは火災は消し止められたようです。ってことは…消防車やヘリで散水したり、ケミカルな消火剤を撒いたのかな? それとも消防士達の人海戦術で懸命に放水したのでしょうか? いずれにしても、火を消すには炎を燃え広がらせる "悪しき化学反応" を止めなければなりません。 火の力も、燃える情熱も、わたし達がより良く生きていくために必要なエネルギーです。けれど、突然燃え上がった火が、扱える範囲を超えて拡がってしまったら… わたし達はその炎を、際限なく焼き尽くそうとする火の力を、自分ひとりで上手くコントロールすることが出来るでしょうか?
このシンボルに対向する太陽のエネルギーは獅子座19°「ハウスボート上のパーティ」 です。 このハウスボートって、邦訳は「屋形船」とか「居住用の船」とかになるのかな。 ん、じゃもしかして屋形船で大宴会? …って、ちょっとイメージ違いますねw。 一番簡単な仕組みとしては、筏の上に小屋を建てたような感じだと思います。普通は船というと、陸に上がったときに船底がV字型になってます。 けどハウスボートはもっと平らで、極端に言うと水面にプカプカ浮いたような感じ。静かな湖面に浮かんだ水上レストランをイメージすると近いのでしょうか。 きっと今の時代なら、ハウスボートよりはマイアミあたりのプライベート・マリーナに係留された大型クルーザーって雰囲気かもしれないけれど(^_^;。
で、このシンボルでは船中でパーティが開かれています。ちょっとリッチな夏の夕べ…船上では軽快な音楽が奏でられ、いくつも吊られたランタンの灯が暗い水面に照り映えています。そこに集うのは、アッパークラスの紳士淑女に芸術家や文化人。着飾った人々はにこやかにダンスをしたり、グラスを片手に洒落た会話を楽しんだりしています。みんなそれぞれに、そこはかとなく自己主張はしているのだけど、それでもクラス感漂う場の中で富裕層らしいリラックスしたふるまいが身に付いています……うーん、なんだか森林火災とは大違いの場面。。。
このパーティには、おそらく暗黙の了解がある筈です。集まりに参加を許されるには、場を乱さずに溶け込むことが肝心。軽い会話を楽しみ、だらしなく酔っ払ったりせず、どんな話題にも臨機応変に上品なウィットで応えられることが必須。 そうやって、同じ世界を分かちあう同じ階級の仲間として認めてもらうことが必要。
これって例えば、ワイルドに生きるノラ猫達の縄張りをめぐるルールみたいなものかも…。 不躾に見つめたりせず、敵意を剥き出しにしたり、自己本位に境界を踏み越えて他者のデリケートな領域を犯したりしないこと。 もしわたし達が異なるグループの一員としてこのパーティに参加することになったら、しばらくは仮面を被って様子を観察する必要があるかもしれません。見極めるのは、その場を乱さなくて済む最低限の社交術。必要なのは、全体の構造を掴む冷静さと、そこから生まれる自己信頼、そして忍耐という名の大きなくくりの優しさ。 やがては自ら仮面を剥いで、素顔を見せるときが来るでしょう。 そのとき、座の中心にあって、本物の王者のようにっこり笑うことが出来るように。伝えたい話に耳を傾けてもらえるように...。
じゃ、もしも誰かが熱に駆られて掟を破り、大声で政治議論をふっかけたら? ひらめきのままに、 「こんな下らないパーティなんかやめて、貧しい人々に分け与えるべきなんだよ!」 なんて、進歩的な自分の持論をまくしたてたとしたら…? その途端にパーティは台無しです。きっと 「まぁ、あの方はどなたですの?」 なんてヒソヒソ話から噂話に尾ひれがついて、とんでもない事になるかもしれません。 彼の言葉は理解されないし、彼の真の目的は決して果たせないでしょう。いえそれ以前に、船自体がひっくり返るくらいの騒ぎにだってなりかねません。 ハウスボートは平らな底の船。静かな水面で快適に過ごせるように造られた船です。だから荒波が立って一度安定感を失うと激しく揺れ動き、予測のつかない結果になるかもしれません。それはまた、船上に集う人それぞれの仮面に隠されたこころ模様にも同じことが言えるのではないでしょうか?
ハウスボートの上で、今、男の仮面は剥がれています。自分を中心に起きた騒ぎの渦中にあって、彼はしてやったり…! なんて、昂揚した気分でいるのかも? だとしても、彼は自分の理想を実現させる道のひとつを自ら閉ざしてしまいました。 彼はそのことに気付いているでしょうか? 彼はただ、吸いさしのタバコを思うままに投げ捨て、森に火を放ってしまったように見えます。 その火を誰が消せるのでしょう?
燃え広がる森林火災。。 街に住むひと達にとって境界を隔てた所で起きている火災は、自分のテリトリーをはるか離れた "対岸の火事" かもしれません。けれどその森は、本当は不可視の大きな構造体の一部としてわたし達の生活、わたしたちの生命と密接に繋がっています。そして、その大きな構造体もまた、別のもっと大きな構造体の一部として機能しています。 時空の質とは、地球を含んだ星々の動き、わたし達集合体のこころが創り出すものです。 それは刻々と変化します。そしてその動きにつれて、世界の至る所で見えない境界線が微細にうごめき続けています。 自然界で…社会で…人々の小さなグループの中で…日常という仮面の下に微妙に保たれている、壮大で精緻なバランスが存在するのではないでしょうか。
わたし達は今この瞬間も、そんなデリケートな均衡の中で生きているのだと思います。 そして、自覚があろうと無かろうと、わたし達それぞれが自分という存在の価値を問い、生まれた目的を果たしたいと願っています。たとえどんなに世界が荒れ狂ったとしても、今、闇の中にいたとしても。 なぜなら、ひとりひとりがこの星のはぐくむ大切な夢、大切ないのちの紡ぎ手だから...。
このシンボルは、可燃性のエネルギーを溜め込んだ心理が一挙に燃え上がりそうな状況を目前にしたとき、それをどう治めていくのか... もし火が付いてしまったら、その状態にどう対応していくのかを、わたし達に問いかけているのだと思います。自分が何らかの行動を取らなければいけない局面が来たとき、わたし達は、信条も理想も世界観も異なるひと達やそのテリトリーに対する敬意を失うことなく…意思を貫いていけるでしょうか? 保身ではなく、欺瞞でも無く、プライドや怒りで血を流すこともなく、ただ必要なことに集中し、相手のことばで伝え、歩み寄り、共に火炎を治めていけるでしょうか? 自分の純粋さにこだわり続けることが出来るなら、そのひとは素晴らしい幸運に恵まれています。けれどその幸運に気付かないでいるとき、ひとは限りなく冷酷にもなれます。
この満月にセクスタイルとスクエアで絡む天王星と土星は、共に水瓶座の支配星です。アイデアや理想(天王星)を活かし、固めて現実化(土星)するには、この二つの要素を使うことが必要です。。互いに折りあいをつけねばならないクインカンクスで結ばれる天王星と土星。さぁ、彼らから与えられた仮面を使って、わたし達はどんなドラマを描いていけるでしょう? 闇を光に変えるドラマ、創れるかな?
ニュース映像を見るたびに、森林火災って本当に怖ろしい災害だなぁと思います。けれど、たとえば気候変動を根本原因として起きる火災の場合は、自然が持つ壮大なサイクルの一部と見なすことも出来るのだそうです。だから、あえて消さずに自然鎮火を待つ場合もあるのだとか。 一面灰となった大地からは、やがて小さな緑が芽吹き、再び生命のサイクルが戻ってきます。木々が育ち、地面に濃い影を落とすころには、虫や鳥や動物たちも戻って来るでしょう。 たとえ全てが燃え尽きたとしても、また新しいサイクルが始まっていく。 どこからか、知らなかった希望が生まれ、新しいいのちがやってくる。大きな大きな、永遠のサイクル。 わたし達もまた、そんなサイクルの小さな一部として…そんなサイクルの力強い紡ぎ手として…生かされています。
うーん、今回はとても賑やかな天空模様! 小惑星や準惑星も見ていると、どんなにことばを尽くしても語りきれない声が聞こえるようで、粛然としてしまいます(というか、最近ずっとそうなのですが…^_^;) そんな中、台風は刻々と近付いています。満月になるころ、雨や風はどうなっているかな…。 どうかみんな、気を付けて。大きな被害が出ませんように! そして今、この世界にやって来るいのちにも、仕事を終えて去りゆくいのちにも、旅の途上のわたし達にも…天空からキラキラと光る祝福が降り注ぎますように……☆
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^)
満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのか を、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。
【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで8月11日03:28前後、北海道周辺で03:34前後、関西方面は03:09頃(日本標準時の場合は全国でこの時間)、沖縄周辺で02:40前後に水瓶座18°02’で満月となります。
*今回のベースとなる新月のテーマについてはココをご覧ください。
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サビアン・シンボルによる【満月のテーマ】 ― 8/11~8/24
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしてしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【月 水瓶座18°~19° + 太陽 獅子座18°~19°】
"A man unmasked" +
"A teacher of chemistry"
→「仮面を剥がれた男」 +「化学の教師」
↓
"A forest fire quenched " +
"A houseboat party"
→ 「消し止められた森林火災」 +
「ハウスボート上のパーティ」
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★物事の良い側面を強調し、より根深い問題を隠す心理
→★自己の安全のために周囲に溶け込もうとする
→★自負心や反抗心とそれを怖れる気持ちとの葛藤
→★相手や状況を見切った上で本心を見せる知恵
→★あらゆる種類の"嘘"が露呈する力と覆い隠す力との対立
→★簡単な「真実」の下に潜む別の側面や構造に注意
→★他者の縄張りでデリケートな問題に触れる危険
→★火に油を注ぐ軽率さに注意
→★原理原則に固執して創造性を失う危険
→★欲しいものではなく必要なものや事に専心する必要
→★アタマを冷やして臨機応変にふるまう必要
→★複雑な状況で自分の立場や立ち位置に苦慮する
→★建前と水面下の行動を使い分ける
→★親和力のある人、相性の良い物事を通してピンチを切り抜ける
→★自己コントロールを学んで困難を乗り越える・・・→
★エネルギーのポイント:『 闇を光に変える冷静さ 』
関東では毎日猛暑が続いているけれど、台風や北からの湿った空気は西と北の地方に大雨をもたらし、浸水や土砂崩れの被害が出ています。 台風11号も、これをUPする頃は日本に上陸しているでしょうか…。夏休みシーズンだし、クリエイティブな獅子座に木星が入り、例年なら思いっきり楽しめる季節だけど…今、大変な思いをしているひとも多いのではないでしょうか。 チャートを見ると、マンデーン的には「火の力」と「水の力」がそれぞれ独立して猛威をふるいそうなフォーメーションを組んでいます。そして、この二つを「風の力」が煽り、「大地の力」がその結果を受けとめる感じ。。 満月の時間帯をピークとして、この期間も水害、水の事故、そして火や熱に関わる事故や災害・人災、熱波、病気、そしてもしかしたら「落ちて来るもの」にも十分注意していきましょう(火の力は次の新月でも強く働きそうですが...)。あ、水分補給も忘れずに!!(^_^
そうえいば、今年の日本の夏至図はAC/DCライン(東~西の地平線)が蟹座/山羊座の13°~14°に来ていました。これはシリウス/ヴェガ軸と呼ばれる特異点。ヘリオセントリックでは地球の遠日点と近日点に相当します。このシリウス、別名Dog Starと呼ばれていますが、これにちなみ、北半球でシリウスと共に太陽が昇る夏まっ盛りの暑い日々をDog Daysと呼ぶようになったそうです。
また、ファイナンシャル・アストロロジャーのオルガ・モラーレスによると、W.D.ギャンはこのシリウス・ヴェガ軸が太陽活動と関わっていること、そして木星がこの軸を通るサイクルと綿花の価格サイクルとの関連/合致を指摘していたそうです。 一方、オーストラリアの長期気象予測の専門家イニゴ・ジョーンズが、シリウス(蟹座)を木星が通る年は太陽黒点が頻出し、自国内に水害が多く発生すること、逆にヴェガを通る年は日照りが多いことを発見したとも言っていました。また、シリウス側に木星があって太陽活動が活発な年は、景気後退や不況に見舞われる率も高い…とも指摘していたそうです。
日本の夏至図では、アセンダント山羊座13°に冥王星が乗り、ディセンダント上の恒星シリウス、小惑星レクイエムとオポジションを形成していました。 これはもしかしたら、冷夏を予測されていた今年の太陽活動が夏から何か大きな変化を見せ、とてつもない"Dog Days"が訪れること、そしてそれがわたし達に、自分という存在と外的世界、両方の死と再生(冥王星、レクイエム)を促していくだろうことを暗示していたのかな? …な~んて、暑くて真っ白になりそうなアタマで考える今日このごろです。。(^_^;
ダイナミックに動き続ける火、水、風、地の四大力が、世界を覆う「時の質」を荒々しく染めていく今。わたし達個人のこころもまた同じエネルギーに曝されています。でも、その力はわたし達の目を覚まさせ、細胞にエネルギーを与え、そして突然、潜在的な能力に気付かせてもくれます。その一番の例が、 "火事場の馬鹿力" ってヤツかなw。けど、たとえピンチに襲われなくても、「今」という時がどんな質を帯びていて、それをどう使っていけるか? そんなことをちょっぴり意識しているだけでも、わたし達の行動とその結果にはかなりの違いが出て来るのではないでしょうか。
この新月期全体のエネルギーポイントは『 闇から立ち上がる機会を掴む 』でした。そして、エネルギーのピークを迎えるこの満月のポイントは『 闇を光に変える冷静さ 』です。 ここで必要とされる冷静さって、けっして自己中心的な保身のためではないと思います。世界のハードな現実や周囲の複雑な状況に直面したとき ー 自分自身に何があろうと無かろうと ー 関わるひと達全てにとって無益な消耗を避けながら前進するにはどうすべきか? それを臨機応変に感じ取り、考えてみる。 自分の「核」となるものを護りながら、それでも頑なにならず、全体を俯瞰して折り合いをつけることを考える。 それを通して強靱さを身に付け、自分の「核」を成長させていく。 今、一番必要な "もの・こと" は何なのかを見極め、専心していく。次の局面のために無駄を避け、足下を固めていく。そのために必要な冷静さです。
この満月、月に光を与える太陽は獅子座を運行中。獅子座は誇り高い星座宮として有名です。でも、確かアストロロジャー、E.フランシスが以前面白いことを言ってたような…「ライオンは大きな猫である」って。 猫って可愛いけど、プライドも高い生き物。 そんな猫にとって、自分のテリトリーはとても大切です。だから縄張りを犯すヨソ猫が入ってくると大変。 特にノラ達の世界は、生き抜くために厳しい闘いがあります。 けど、猫達だって無用な争いは避けないと身が持ちません。だから、彼らには無言のルールがあるそうです。
たとえば絶対に闘わなくちゃならないとき以外は相手を避け、不必要な怪我などしないようにする。だからなるべくかち合わないようにする。 出くわしたら目を合わさない(挑戦的な態度を取らない)。敵意は無いよ…という態度を取る。誰かの縄張りに入りたいときは焦らずに少しずつ間合いを詰め、辛抱強く、受け入れられるのを待つ。 それを破るようなルール違反の猫は、コミュニティから追われてみるみる痩せていくのだとか。厳しいですね。。。 猫達の世界に詳しいひとの話では、下克上のノラ世界の中でいくつものグループを束ね、大きなテリトリーのボスになるような凄い猫は、ケンカが強いだけではなく、自分の餌場で弱った猫に食べさせたり、グループ全体を見通して面倒を見たりする力を持っているのだとか。。。
アグレッシブなパフォーマンスは要らない。自分が間違う可能性も含めてあらゆる物事を公平に見てみる。ジャッジが必要なときは、私情を交えずバランスを重視して。今回、月が在泊する水瓶座は、型にはまらない発想を生み出すと共に、 「自分が属するグループ」 を象徴してもいます。うーん…とりあえず獅子座/水瓶座軸の満月の下では、猫族の大ボスが放つオーラを目指してみるのもいいかなw?
あとひとつ、今回の満月では太陽にシラ=ヌナムというイヌイットの神話から名付けられたキュビワノ族の小惑星がコンジャンクトしています。この惑星は二重小惑星で、シラ(主星)とヌナム(伴星)という男女2柱の神が互いを回りあっています。この星が何を象徴するかはまだスペキュレーションの段階ですが、彼らにまつわる神話には、風や嵐のような気象変化、生命の息吹、陸の動物、大地、そして狩猟動物を粗末に扱う者への罰としての疫病などの特徴があります。今回の満月期にこのシラ=ヌナムの影響をどのくらい感じられるか、観察してみるのもいいかもしれませんね。
ではでは、サビアン・シンボルを見てみましょう。まず月がとっていくシンボルは水瓶座18°「仮面を剥がれた男」。 これ、"unmasked" で素顔や素性を暴かれるという意味になります。また、B.ボヴィは "dis-covered" つまり「発見される」という意味にも通じると指摘していました。 仮面を着けるとき、わたし達は一時的に自分とは異なる存在に変身することが出来ます。 いつもと違う人間としてふるまいながら、自分の素顔を知られずに周囲を観察し、溶け込むことが出来ます。わたし達には多かれ少なかれ変身願望ってあると思うし、昔なら仮面舞踏会、今ならコスプレとか、ひととき日常を離れてクリエイティブに楽しむのってとても素敵な遊びだと思います。無敵のヒーローやヒロインにもなれるし、魔女やプリンセスにだって!(^_^ 仮面は自分の中に眠っているもう一つのパーソナリティを呼び覚ましてくれるのではないでしょうか。
けれど、このシンボルの男は仮面を剥がされています。楽しい遊びっていう状況でもなさそう…。ペルソナの下に隠された顔。そこには、表面に見えていたものとは異なる「何か」が露出しています。仮面を被っていた目的は何か? その下に見える本質は何か? 「素顔」に見えるものは本当に"スッピン"なのか? 今見えているものは、本当にそれで全てなのか? 男を見る側には様々な疑惑が湧き起こります。 一方、素顔をさらした男はどうでしょう? 彼は仮面という「嘘」を、上手く取り繕おうとするでしょうか? 彼の 「素顔」 は、周囲に受け入れられるでしょうか? それとも、その顔もまた、彼のパーソナリティの一部に過ぎないのでしょうか?
満月にエネルギーをチャージする太陽のシンボルは獅子座18°「化学の教師」です。化学の教師って、対象となる物質について、表面からは見ることの出来ない属性や組成、性質や構造を生徒に教えてくれる存在です。分子の構造から原子へ。また物質と物質が出会い、互いに作用し変容して新しい物質が生まれることを化学反応と呼びます。
ウィキペディアの説明を借りれば、「化学とは有限な元素が組み合わさった無限の物質が持つ多様性を取扱い、さらに化学そのものが新たに物質を創造する役割を担うこと。…化学物質は原子・分子・イオンなどが複雑に絡み合いながら作られるため膨大な種類にわたり、その全てを含む壮大な物質世界・生命世界が対象となる」のだそうです。
そういえば化学を表す原語の "ケミストリー" って、わたし達が誰かと出会うことによって生まれる不思議な感情の高まりを指したり、「相性」そのものを意味したりしますよね。 ある物(者)とある物(者)が出会い、表面からは見えない互いの性質や要素から何か特別なものが生まれる… 化学の先生って、そんなステキなことを教えてくれる存在だったんですね。。(残念なことに今ごろ気付きました… ^_^;)
月のシンボルに出て来る男の仮面、そしてその下の素顔。 それを眺めるわたし達は、相手のペルソナの下に潜む精神や感情、その構造や動機を見抜くことが出来るでしょうか? 仮面を剥がれた男は、こうありたい、こうあるべきだという理想の(または偽の)パーソナリティを失っても、その下にまた別の仮面を用意しているのでしょうか? それとも、覚悟を決めて堂々と自分の全てを見せるでしょうか?
わたし達って、人前ではみんな多かれ少なかれ「仮面を被った男」なのかもしれません。でも、仮面はいつか外れるときが来ます。 そのとき、きっと思いも寄らない "ケミストリー" が生まれます。 けれど化学は素晴らしい物質を生み出すことも出来れば、危険な毒薬を作ることだって出来ます。そして、そのとき面と向かう物(者)は、とても不安定な状態にあるかもしれません。 不用意な結果を避けるためには、用心深く状況全体を見通し、わたし達自身と周囲とがどんな構造で繋がっているかを見極めていく必要がありそうです。
さて、エネルギーは次のシンボル 「消し止められた森林火災」 をとっていきます。 日本ではあまり聞かないけれど、最近の米国西部では森林火災のシーズンが延び、規模も以前より大きくなっているというニュースを見ました。火災の主な原因は、気候変動による猛暑、山岳地帯の氷原の縮小、干ばつと虫の大発生、落雷、そして人間の火の不始末。。 また直近ではシベリアでも大規模な森林火災が起き、いまだに燃え広がっていると聞きました。サビアン・シンボルって、たまに描かれる光景そのままのことが起きるケースがあります。なのでとりあえず日本でも、この満月期は「火」の扱いに気を付けていた方がいいかもしれませんね。
さて、B.ボヴィによれば原語の "forest" は「異質の」とか「馴染みが無い」ことを指すワード "foreign" から来ているのだそうです。 森林とは、土地を拓き家を建てて暮らすわたし達にとっては確かに「異質」な領域です。飼い慣らされた境界の外、ワイルドな世界に起きる火災…。 乾いた大地に風が起こり、森林火災の炎は飽くことを知らず周囲を焼き尽くしていきます。こうした大規模な火災の場合、被害は延焼によって人命や家屋を失うだけではありません。 わたし達にとって異質な環境である森林を失うことは、水を生み出す機能の喪失や生態系のバランスの崩れを招きます。 それはやがて、わたし達の暮らしにもっと大きな影響を及ぼすかもしれません。
また、燃えさかる炎は感情に例えることも出来ます。 愛を求める気持ちが、偶然の出逢いから生まれたケミストリーで一気に燃え上がったり、人々のこころに抑え込まれた怒りが、ある不用意な発言をきっかけに炎上したり…。物事が大きく動くときって、そんな風に溜まりに溜まったエネルギーが噴火するときではないでしょうか。
けれど、このシンボルでは火災は消し止められたようです。ってことは…消防車やヘリで散水したり、ケミカルな消火剤を撒いたのかな? それとも消防士達の人海戦術で懸命に放水したのでしょうか? いずれにしても、火を消すには炎を燃え広がらせる "悪しき化学反応" を止めなければなりません。 火の力も、燃える情熱も、わたし達がより良く生きていくために必要なエネルギーです。けれど、突然燃え上がった火が、扱える範囲を超えて拡がってしまったら… わたし達はその炎を、際限なく焼き尽くそうとする火の力を、自分ひとりで上手くコントロールすることが出来るでしょうか?
このシンボルに対向する太陽のエネルギーは獅子座19°「ハウスボート上のパーティ」 です。 このハウスボートって、邦訳は「屋形船」とか「居住用の船」とかになるのかな。 ん、じゃもしかして屋形船で大宴会? …って、ちょっとイメージ違いますねw。 一番簡単な仕組みとしては、筏の上に小屋を建てたような感じだと思います。普通は船というと、陸に上がったときに船底がV字型になってます。 けどハウスボートはもっと平らで、極端に言うと水面にプカプカ浮いたような感じ。静かな湖面に浮かんだ水上レストランをイメージすると近いのでしょうか。 きっと今の時代なら、ハウスボートよりはマイアミあたりのプライベート・マリーナに係留された大型クルーザーって雰囲気かもしれないけれど(^_^;。
で、このシンボルでは船中でパーティが開かれています。ちょっとリッチな夏の夕べ…船上では軽快な音楽が奏でられ、いくつも吊られたランタンの灯が暗い水面に照り映えています。そこに集うのは、アッパークラスの紳士淑女に芸術家や文化人。着飾った人々はにこやかにダンスをしたり、グラスを片手に洒落た会話を楽しんだりしています。みんなそれぞれに、そこはかとなく自己主張はしているのだけど、それでもクラス感漂う場の中で富裕層らしいリラックスしたふるまいが身に付いています……うーん、なんだか森林火災とは大違いの場面。。。
このパーティには、おそらく暗黙の了解がある筈です。集まりに参加を許されるには、場を乱さずに溶け込むことが肝心。軽い会話を楽しみ、だらしなく酔っ払ったりせず、どんな話題にも臨機応変に上品なウィットで応えられることが必須。 そうやって、同じ世界を分かちあう同じ階級の仲間として認めてもらうことが必要。
これって例えば、ワイルドに生きるノラ猫達の縄張りをめぐるルールみたいなものかも…。 不躾に見つめたりせず、敵意を剥き出しにしたり、自己本位に境界を踏み越えて他者のデリケートな領域を犯したりしないこと。 もしわたし達が異なるグループの一員としてこのパーティに参加することになったら、しばらくは仮面を被って様子を観察する必要があるかもしれません。見極めるのは、その場を乱さなくて済む最低限の社交術。必要なのは、全体の構造を掴む冷静さと、そこから生まれる自己信頼、そして忍耐という名の大きなくくりの優しさ。 やがては自ら仮面を剥いで、素顔を見せるときが来るでしょう。 そのとき、座の中心にあって、本物の王者のようにっこり笑うことが出来るように。伝えたい話に耳を傾けてもらえるように...。
じゃ、もしも誰かが熱に駆られて掟を破り、大声で政治議論をふっかけたら? ひらめきのままに、 「こんな下らないパーティなんかやめて、貧しい人々に分け与えるべきなんだよ!」 なんて、進歩的な自分の持論をまくしたてたとしたら…? その途端にパーティは台無しです。きっと 「まぁ、あの方はどなたですの?」 なんてヒソヒソ話から噂話に尾ひれがついて、とんでもない事になるかもしれません。 彼の言葉は理解されないし、彼の真の目的は決して果たせないでしょう。いえそれ以前に、船自体がひっくり返るくらいの騒ぎにだってなりかねません。 ハウスボートは平らな底の船。静かな水面で快適に過ごせるように造られた船です。だから荒波が立って一度安定感を失うと激しく揺れ動き、予測のつかない結果になるかもしれません。それはまた、船上に集う人それぞれの仮面に隠されたこころ模様にも同じことが言えるのではないでしょうか?
ハウスボートの上で、今、男の仮面は剥がれています。自分を中心に起きた騒ぎの渦中にあって、彼はしてやったり…! なんて、昂揚した気分でいるのかも? だとしても、彼は自分の理想を実現させる道のひとつを自ら閉ざしてしまいました。 彼はそのことに気付いているでしょうか? 彼はただ、吸いさしのタバコを思うままに投げ捨て、森に火を放ってしまったように見えます。 その火を誰が消せるのでしょう?
燃え広がる森林火災。。 街に住むひと達にとって境界を隔てた所で起きている火災は、自分のテリトリーをはるか離れた "対岸の火事" かもしれません。けれどその森は、本当は不可視の大きな構造体の一部としてわたし達の生活、わたしたちの生命と密接に繋がっています。そして、その大きな構造体もまた、別のもっと大きな構造体の一部として機能しています。 時空の質とは、地球を含んだ星々の動き、わたし達集合体のこころが創り出すものです。 それは刻々と変化します。そしてその動きにつれて、世界の至る所で見えない境界線が微細にうごめき続けています。 自然界で…社会で…人々の小さなグループの中で…日常という仮面の下に微妙に保たれている、壮大で精緻なバランスが存在するのではないでしょうか。
わたし達は今この瞬間も、そんなデリケートな均衡の中で生きているのだと思います。 そして、自覚があろうと無かろうと、わたし達それぞれが自分という存在の価値を問い、生まれた目的を果たしたいと願っています。たとえどんなに世界が荒れ狂ったとしても、今、闇の中にいたとしても。 なぜなら、ひとりひとりがこの星のはぐくむ大切な夢、大切ないのちの紡ぎ手だから...。
このシンボルは、可燃性のエネルギーを溜め込んだ心理が一挙に燃え上がりそうな状況を目前にしたとき、それをどう治めていくのか... もし火が付いてしまったら、その状態にどう対応していくのかを、わたし達に問いかけているのだと思います。自分が何らかの行動を取らなければいけない局面が来たとき、わたし達は、信条も理想も世界観も異なるひと達やそのテリトリーに対する敬意を失うことなく…意思を貫いていけるでしょうか? 保身ではなく、欺瞞でも無く、プライドや怒りで血を流すこともなく、ただ必要なことに集中し、相手のことばで伝え、歩み寄り、共に火炎を治めていけるでしょうか? 自分の純粋さにこだわり続けることが出来るなら、そのひとは素晴らしい幸運に恵まれています。けれどその幸運に気付かないでいるとき、ひとは限りなく冷酷にもなれます。
この満月にセクスタイルとスクエアで絡む天王星と土星は、共に水瓶座の支配星です。アイデアや理想(天王星)を活かし、固めて現実化(土星)するには、この二つの要素を使うことが必要です。。互いに折りあいをつけねばならないクインカンクスで結ばれる天王星と土星。さぁ、彼らから与えられた仮面を使って、わたし達はどんなドラマを描いていけるでしょう? 闇を光に変えるドラマ、創れるかな?
ニュース映像を見るたびに、森林火災って本当に怖ろしい災害だなぁと思います。けれど、たとえば気候変動を根本原因として起きる火災の場合は、自然が持つ壮大なサイクルの一部と見なすことも出来るのだそうです。だから、あえて消さずに自然鎮火を待つ場合もあるのだとか。 一面灰となった大地からは、やがて小さな緑が芽吹き、再び生命のサイクルが戻ってきます。木々が育ち、地面に濃い影を落とすころには、虫や鳥や動物たちも戻って来るでしょう。 たとえ全てが燃え尽きたとしても、また新しいサイクルが始まっていく。 どこからか、知らなかった希望が生まれ、新しいいのちがやってくる。大きな大きな、永遠のサイクル。 わたし達もまた、そんなサイクルの小さな一部として…そんなサイクルの力強い紡ぎ手として…生かされています。
うーん、今回はとても賑やかな天空模様! 小惑星や準惑星も見ていると、どんなにことばを尽くしても語りきれない声が聞こえるようで、粛然としてしまいます(というか、最近ずっとそうなのですが…^_^;) そんな中、台風は刻々と近付いています。満月になるころ、雨や風はどうなっているかな…。 どうかみんな、気を付けて。大きな被害が出ませんように! そして今、この世界にやって来るいのちにも、仕事を終えて去りゆくいのちにも、旅の途上のわたし達にも…天空からキラキラと光る祝福が降り注ぎますように……☆
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^)
August 03, 2014
レイモンド・メリマン 週間コメント8/4【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2014年8月4日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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≪ 先週をふり返って ≫
7月16日のスペシャル・アラートで報じた金はいまだに課題に取り組み中のようだが、月曜発行の株式に関する今年初のスペシャルレポートは速効でヒットとなった。このレポートでは、ちょうど前回の★★★重要変化日、7月17日に17,151でダウ平均の史上最高値が示現したのを受けて、株式市場の中長期、そして短期の見通しを取り上げた。S&P先物の史上最高値はその1週間後の7月24日、太陽・木星のコンジャンクションの下で示現し、レポートに従ってS&P先物を売買する購読者は1985.50でショートした。史上最高値は1985.75だった。
この異市場間弱気ダイバージェンスは、プライマリー・サイクル終盤におけるMMA★★★重要変化日と共にレポート中で長きにわたって詳説したサイクル中の下落にとってはまさに完璧な設定だった。ニューメキシコ在住の編集者にしてトレーダー、リック・バリスの言葉を借りるなら、“この記述で株式サイクルのスペシャルレポートは今月の最高傑作になったと私は思う”。そんな訳で、これまでのところは順調に来ている。
米国株式市場(ダウ平均)は先週、17,000をゆうに越える反騰で始まった。だが火曜には下がり始め、16,900を試していた。そして木曜には実に317ポイントも下落し、年初からの上げ幅を全て失った。そして週の終わり値は5月20日以来初めて16,500を下回った。金曜の安値は16,437だった。
米国株の下落は世界の他の市場でも似たような下落として反映されたが、中国と香港だけは例外となって急騰した。これは世界が迎える次の大きなチャンスの焦点が再びこの地域を中心軸に訪れるという、もう一つのシグナルだ。
一方、世界の投資マネーが向かおうとしない地域はアルゼンチンで、それは ー この13年間で2度目の ー 債務不履行となったためだ。今回のケースは特に醜悪で、今のアルゼンチンはデフォルトを回避することが出来た(前回は不可避だった)。今回、アルゼンチン政府の指導者達は、裁判所によって借金を返済しなければならないという判決が下されたにもかかわらず、彼らが借りて返済を約束したその債務をただ単に返したくなかっただけなのだ。
政府の負債、デフォルト、信用格付の引き下げ… これらは皆、いまだに山羊座(政府)を通じて他者の不幸を利用しながら利益を得る冥王星(Debt, Default, Downgrade:三つのD)が持つ特質だ。特に現在、冥王星は牡羊座の天王星(反抗)とスクエアを形成しているのでそれがなおさら顕著に顕れる。
前述したように、先週の金と銀は苦闘を続け、それぞれ6月19日以来の最安値水準まで落ち込んだ。金は金曜には月の最安値を1281で更新した後、1トロイオンスあたり12ドル高の1295で引けた。これはいまだに、スペシャルレポート及び先週のMMAサイクルレポートで提示したボトムをつける時間帯と価格のレンジ内にある。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
前回のコラムでは “これからの週は継続中の天王星・冥王星ワクシングスクエアに対してトランシットの金星がTスクエアを形成していくところから始まる。このTスクエアは7月28日〜31日に発効する。金星は株式や通貨のように、価値を持つものを支配している。金星が最初に形成するアスペクトは7月28日、山羊座の冥王星に対するオポジションだ。これは負債と税金に関わる…” と述べた。そして先週はこの記述に非常によく沿った展開となり、株式市場の下落要因となった問題とも合致していた。
木曜にはアルゼンチンが(意図的に)償還日を迎えた負債(国債)の債務不履行に陥った。天王星(パニック、突然の蜂起、ヒステリー、支持帯を破る暴落)の得意分野であるパニックが起き、それは政治リーダー達の鉄面皮な責任のなすり合いによってエスカレートしていった。おっと、責任のなすり合いはなにも先週のアルゼンチンに限ったことではなかったし、現在も続行中だ。 ロシア、ヨーロッパ、そして米国の指導者達も、互いに非難し合うことにかけては絶好調で、彼らに対立する政党の面々もまたご同様だった。金曜にはその声高さも居丈高な調子も特に激しいものとなったが、この日は火星(敵対、攻撃)が木星(誇張、空威張り)にスクエアを形成する日だった。
何か大々的な事が約束(あるいは主張)され、そして世界の幾人かの指導者達はその言葉を実行したわけだが、その内容は今までのところ、問われるべき現実(火星/木星):「彼らはいったいどんな世界に住んでいるのか?」とはかけ離れている。それはまるで、「私は有罪だ。だがそうなったのはお前のせいだ。だから、打撃を受けるのはお前の方だ。」とでも言っているようだ。
さて、今週は興味深いアスペクトが2つ起きる。8月7日木曜、火星が海王星に対して調和的なトラインを形成、その後8日金曜にもう1つ、太陽が天王星に同じく調和的なトラインを形成するのだ。これはなかなか良好かつ建設的に見える。おそらく、米国議会と大統領が共に夏季休暇に入るからだろう。 しかしながら、週の終わり8月9日には*太陽が土星にスクエアとなる。経済、IRS関連、そして政府によるスパイ問題に関わる新たな懸念が予測される。
≪ 長期的考察 ≫
“もし議会がもう少し協力的であれば、我々はもっと多くの事をなし得たのだ。年中怒り続けるのはやめるべきだ。年中憎み続けるのはやめるべきだ。もういい加減にしようではないか… 私が大統領である事実を彼らが嫌っているのは知っているし、そんな事は別に構わない。”
“中央情報局(CIA)の係官らは、CIAの尋問プログラムを調査している上院委員会が使用するコンピューターに不正アクセスし、こっそり探っていた。これは2つの政府機関の間に続く苦々しい対立の中で、重要な発見となった。”
“米国市民に対して行われたこれほど広範囲にわたるスパイ行為は、米国憲法による「理由無き操作押収」の禁止を著しく侵害するものとみなされ得る。結局政府は、どんな犯罪への関与も疑われず法を順守する市民をスパイしているのであり… その目的の1つは人々のお金を奪うために市民を監視する事だ。言うまでもなく、もしあなたが誰かから盗もうとしているなら、彼が何を持っていて、それをどこに保管しているかを知るというのは好都合だ。また2つ目として、政府のスパイ行為を通して集められた情報は社会的な従順さを実現するために使われる怖れがある。つまり、非協力的で反体制的な市民を識別し、その後彼らの納税申告書を審査するか、犯罪者として告発するために使われる可能性があるのだ。”
バラク・オバマ大統領の誕生日は今週8月4日だ。だから彼はきっと、“議会は(彼のことを)年中憎み続けるのをやめるべきだ” と言い、また “もし議会がもう少し協力的であれば、我々はもっと多くの事をなし得えていた” と語った時に見せた神経過敏な反応からは少し軽やかになるのかもしれない。 しかし、うーむ。*誰か大統領に、下院が300以上もの法案を超党派からなる支持のもとに通過させ、上院がその審議を拒否したという事実を報告したか? 誰か大統領に、議会が憎んでいるのは彼自身ではなく、単に彼の一方的な政策、決定、そして彼ら(議会)の承認無しの行動であり、人々の失望の表れなのだということを伝えたか? 議会の承認とは、自らの代表として議員を選んだ国民によって与えられるものの筈だが?
とりわけ彼の政党が上院を制御出来ないのであれば、大統領が落ち着きを見せ、融和的で求心力のある態度になりつつあると考えるマスコミの政治評論家達もまた、どこか別世界の住人のように見える。
上記の惑星は全て固定宮に在泊しており、しかも、出生時の彼の上昇宮もまた固定宮、水瓶座だ。彼は物事に対して、自分の方法論に関して、 “固定” されている。 彼は自分の思考法、あるいは物事の対処法を変えそうには見えない。反対に、こうしたシグナルは大統領が自分の立ち位置とゴールをますます厳重に護り固め、彼が敵対者とみなす人物(または人々)に災いあれかしと考えることを示唆している。
獅子座の太陽と水星(情報)にスクエアとなる蠍座が意味する全てを鑑みれば、いったいどんな敵対者に関する “機密情報” が暴露されるかを観察するのは興味深い。*蠍座に多くの要素を持ち、どんな物事にもアクセスする手段をを持つ存在から何かを隠すことなど出来ない相談だ。特に、**報道される(2010年10月25日ニューヨーク・タイムズ紙)ことを前提として、 “ 我々は敵に罰を与える。そして、我々にとって重要な問題について味方となってくれた盟友には褒賞を与える。” と言い放った人物の目を逃れるのは至難の業だ。このセリフには… ***獅子座に太陽を持つ出生図と結び付いた蠍座、そして冥王星の響きが大いにある。また、蠍座を運行する土星と連携しながら展開中の天王星・冥王星スクエアの全てが米国始原図の太陽・土星スクエアにハードアスペクトを形成している事実とも共振している。
アストロロジー上の専門用語を多く使い過ぎているかもしれないが、きっと私が言わんとする事はおわかり頂けるだろう。もしわからなければ、アストロロジャーに聞いてほしい。聞くなら特にマンデーンかファイナンシャル・アストロロジャーが良いだろう。要するに、権力と支配の問題なのだ ー あるいは、病巣の癒やしだ。私は癒やしを見る事が出来ればと心から願っている。きっと誰もが癒やしを見たいと思っているだろう。それは、これらの惑星と星座宮が持つ力学のより高次の顕現だ。しかしそれは同時に、こうした権力を使うにあたっての本人の選択に関わってもいるのだ。
天王星(オバマの出生図とソーラーリターン図の上昇宮である水瓶座を支配している)が冥王星とのスクエアを通した最終的な逢瀬に向かってひた走る2014年12月〜2015年3月。大統領にとって、そして米国の人々にとって、この1年は非常に重要な年であり、それぞれにとっていわば重大な岐路となるだろう。
“チェンジ” は約束された(そして希望も)。今、変化は訪れつつある。
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2014年8月4日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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≪ 先週をふり返って ≫
7月16日のスペシャル・アラートで報じた金はいまだに課題に取り組み中のようだが、月曜発行の株式に関する今年初のスペシャルレポートは速効でヒットとなった。このレポートでは、ちょうど前回の★★★重要変化日、7月17日に17,151でダウ平均の史上最高値が示現したのを受けて、株式市場の中長期、そして短期の見通しを取り上げた。S&P先物の史上最高値はその1週間後の7月24日、太陽・木星のコンジャンクションの下で示現し、レポートに従ってS&P先物を売買する購読者は1985.50でショートした。史上最高値は1985.75だった。
この異市場間弱気ダイバージェンスは、プライマリー・サイクル終盤におけるMMA★★★重要変化日と共にレポート中で長きにわたって詳説したサイクル中の下落にとってはまさに完璧な設定だった。ニューメキシコ在住の編集者にしてトレーダー、リック・バリスの言葉を借りるなら、“この記述で株式サイクルのスペシャルレポートは今月の最高傑作になったと私は思う”。そんな訳で、これまでのところは順調に来ている。
米国株式市場(ダウ平均)は先週、17,000をゆうに越える反騰で始まった。だが火曜には下がり始め、16,900を試していた。そして木曜には実に317ポイントも下落し、年初からの上げ幅を全て失った。そして週の終わり値は5月20日以来初めて16,500を下回った。金曜の安値は16,437だった。
米国株の下落は世界の他の市場でも似たような下落として反映されたが、中国と香港だけは例外となって急騰した。これは世界が迎える次の大きなチャンスの焦点が再びこの地域を中心軸に訪れるという、もう一つのシグナルだ。
一方、世界の投資マネーが向かおうとしない地域はアルゼンチンで、それは ー この13年間で2度目の ー 債務不履行となったためだ。今回のケースは特に醜悪で、今のアルゼンチンはデフォルトを回避することが出来た(前回は不可避だった)。今回、アルゼンチン政府の指導者達は、裁判所によって借金を返済しなければならないという判決が下されたにもかかわらず、彼らが借りて返済を約束したその債務をただ単に返したくなかっただけなのだ。
政府の負債、デフォルト、信用格付の引き下げ… これらは皆、いまだに山羊座(政府)を通じて他者の不幸を利用しながら利益を得る冥王星(Debt, Default, Downgrade:三つのD)が持つ特質だ。特に現在、冥王星は牡羊座の天王星(反抗)とスクエアを形成しているのでそれがなおさら顕著に顕れる。
前述したように、先週の金と銀は苦闘を続け、それぞれ6月19日以来の最安値水準まで落ち込んだ。金は金曜には月の最安値を1281で更新した後、1トロイオンスあたり12ドル高の1295で引けた。これはいまだに、スペシャルレポート及び先週のMMAサイクルレポートで提示したボトムをつける時間帯と価格のレンジ内にある。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
前回のコラムでは “これからの週は継続中の天王星・冥王星ワクシングスクエアに対してトランシットの金星がTスクエアを形成していくところから始まる。このTスクエアは7月28日〜31日に発効する。金星は株式や通貨のように、価値を持つものを支配している。金星が最初に形成するアスペクトは7月28日、山羊座の冥王星に対するオポジションだ。これは負債と税金に関わる…” と述べた。そして先週はこの記述に非常によく沿った展開となり、株式市場の下落要因となった問題とも合致していた。
木曜にはアルゼンチンが(意図的に)償還日を迎えた負債(国債)の債務不履行に陥った。天王星(パニック、突然の蜂起、ヒステリー、支持帯を破る暴落)の得意分野であるパニックが起き、それは政治リーダー達の鉄面皮な責任のなすり合いによってエスカレートしていった。おっと、責任のなすり合いはなにも先週のアルゼンチンに限ったことではなかったし、現在も続行中だ。 ロシア、ヨーロッパ、そして米国の指導者達も、互いに非難し合うことにかけては絶好調で、彼らに対立する政党の面々もまたご同様だった。金曜にはその声高さも居丈高な調子も特に激しいものとなったが、この日は火星(敵対、攻撃)が木星(誇張、空威張り)にスクエアを形成する日だった。
何か大々的な事が約束(あるいは主張)され、そして世界の幾人かの指導者達はその言葉を実行したわけだが、その内容は今までのところ、問われるべき現実(火星/木星):「彼らはいったいどんな世界に住んでいるのか?」とはかけ離れている。それはまるで、「私は有罪だ。だがそうなったのはお前のせいだ。だから、打撃を受けるのはお前の方だ。」とでも言っているようだ。
さて、今週は興味深いアスペクトが2つ起きる。8月7日木曜、火星が海王星に対して調和的なトラインを形成、その後8日金曜にもう1つ、太陽が天王星に同じく調和的なトラインを形成するのだ。これはなかなか良好かつ建設的に見える。おそらく、米国議会と大統領が共に夏季休暇に入るからだろう。 しかしながら、週の終わり8月9日には*太陽が土星にスクエアとなる。経済、IRS関連、そして政府によるスパイ問題に関わる新たな懸念が予測される。
*日本時間9日昼頃までは水星も太陽と共に土星にスクエアを形成する
≪ 長期的考察 ≫
“もし議会がもう少し協力的であれば、我々はもっと多くの事をなし得たのだ。年中怒り続けるのはやめるべきだ。年中憎み続けるのはやめるべきだ。もういい加減にしようではないか… 私が大統領である事実を彼らが嫌っているのは知っているし、そんな事は別に構わない。”
ー バラク・オバマ, 7月30日 ミズーリ州カンザス・シティに於けるスピーチより(www.thecuutingedgenews.com)
“中央情報局(CIA)の係官らは、CIAの尋問プログラムを調査している上院委員会が使用するコンピューターに不正アクセスし、こっそり探っていた。これは2つの政府機関の間に続く苦々しい対立の中で、重要な発見となった。”
ー シオバーン・ゴーマン, ウォールストリートジャーナル紙「CIA、係官による上院コンピューターのスパイ行為を認める」2014年8月1日付 より
“米国市民に対して行われたこれほど広範囲にわたるスパイ行為は、米国憲法による「理由無き操作押収」の禁止を著しく侵害するものとみなされ得る。結局政府は、どんな犯罪への関与も疑われず法を順守する市民をスパイしているのであり… その目的の1つは人々のお金を奪うために市民を監視する事だ。言うまでもなく、もしあなたが誰かから盗もうとしているなら、彼が何を持っていて、それをどこに保管しているかを知るというのは好都合だ。また2つ目として、政府のスパイ行為を通して集められた情報は社会的な従順さを実現するために使われる怖れがある。つまり、非協力的で反体制的な市民を識別し、その後彼らの納税申告書を審査するか、犯罪者として告発するために使われる可能性があるのだ。”
ー ディネシュ・ドゥスーザ, 「America: Imagine a World Without Her」より 2014年 Regnery Publishing, ワシントンDC
バラク・オバマ大統領の誕生日は今週8月4日だ。だから彼はきっと、“議会は(彼のことを)年中憎み続けるのをやめるべきだ” と言い、また “もし議会がもう少し協力的であれば、我々はもっと多くの事をなし得えていた” と語った時に見せた神経過敏な反応からは少し軽やかになるのかもしれない。 しかし、うーむ。*誰か大統領に、下院が300以上もの法案を超党派からなる支持のもとに通過させ、上院がその審議を拒否したという事実を報告したか? 誰か大統領に、議会が憎んでいるのは彼自身ではなく、単に彼の一方的な政策、決定、そして彼ら(議会)の承認無しの行動であり、人々の失望の表れなのだということを伝えたか? 議会の承認とは、自らの代表として議員を選んだ国民によって与えられるものの筈だが?
*米国議会では上院は民主党の、下院は共和党の勢力下にあるまぁとにかく、月曜日はオバマ大統領の誕生日 ー 彼の53回目のソーラーリターンだ。その時、月(と火星と土星)は蠍座に在泊し、その火星と土星は彼の獅子座の太陽にスクエアとなる。トランシットの水星と木星もまた太陽と共に獅子座を運行しており、これは通常なら社会的な人気と自信を表すコンビネーションだ。だがそれと同時に、判断を狂わす自信過剰をも示唆している。
とりわけ彼の政党が上院を制御出来ないのであれば、大統領が落ち着きを見せ、融和的で求心力のある態度になりつつあると考えるマスコミの政治評論家達もまた、どこか別世界の住人のように見える。
上記の惑星は全て固定宮に在泊しており、しかも、出生時の彼の上昇宮もまた固定宮、水瓶座だ。彼は物事に対して、自分の方法論に関して、 “固定” されている。 彼は自分の思考法、あるいは物事の対処法を変えそうには見えない。反対に、こうしたシグナルは大統領が自分の立ち位置とゴールをますます厳重に護り固め、彼が敵対者とみなす人物(または人々)に災いあれかしと考えることを示唆している。
獅子座の太陽と水星(情報)にスクエアとなる蠍座が意味する全てを鑑みれば、いったいどんな敵対者に関する “機密情報” が暴露されるかを観察するのは興味深い。*蠍座に多くの要素を持ち、どんな物事にもアクセスする手段をを持つ存在から何かを隠すことなど出来ない相談だ。特に、**報道される(2010年10月25日ニューヨーク・タイムズ紙)ことを前提として、 “ 我々は敵に罰を与える。そして、我々にとって重要な問題について味方となってくれた盟友には褒賞を与える。” と言い放った人物の目を逃れるのは至難の業だ。このセリフには… ***獅子座に太陽を持つ出生図と結び付いた蠍座、そして冥王星の響きが大いにある。また、蠍座を運行する土星と連携しながら展開中の天王星・冥王星スクエアの全てが米国始原図の太陽・土星スクエアにハードアスペクトを形成している事実とも共振している。
アストロロジー上の専門用語を多く使い過ぎているかもしれないが、きっと私が言わんとする事はおわかり頂けるだろう。もしわからなければ、アストロロジャーに聞いてほしい。聞くなら特にマンデーンかファイナンシャル・アストロロジャーが良いだろう。要するに、権力と支配の問題なのだ ー あるいは、病巣の癒やしだ。私は癒やしを見る事が出来ればと心から願っている。きっと誰もが癒やしを見たいと思っているだろう。それは、これらの惑星と星座宮が持つ力学のより高次の顕現だ。しかしそれは同時に、こうした権力を使うにあたっての本人の選択に関わってもいるのだ。
*,*** オバマ大統領(1961年8月4日19時24分ハワイ州ホノルル生まれ)の出生図で蠍座に在泊するのは海王星のみだが、ソーラーリターン図(1年に1回、出生図の太陽の位置にトランシットの太陽が重なる瞬間のチャート。その時点から1年間のエネルギー傾向を見る際に使う)では蠍座に火星、土星、月が入っており、出生の太陽とはスクエアの関係になる。また天王星とスクエア中の山羊座の冥王星は蠍座の支配星であり、土星とはミューチュアルレセプション(惑星同士が互いに支配する星座宮に在泊していること。エネルギーが協働・強化の方向に働くと言われる)となっている。こうしたハードアスペクトがある場合に起きる癒やしとは、個人であれ集合体であれ、チャートの主体が痛みを引き受けることを選択し、積もった膿を出し切って変容するプロセスを通じて起きるケースが多いと言われる。
** オバマ氏が2010年の中間選挙の前週に受けたインタビューからの抜粋。ヒスパニックの有権者達に向けて移民に手厚い政策を取ると誓い、移民問題に厳しい態度をとる共和党に罰を与えるためには、ヒスパニック系の国民全てが立ち上がって民主党に投票しないと困難なことになると語っている。
天王星(オバマの出生図とソーラーリターン図の上昇宮である水瓶座を支配している)が冥王星とのスクエアを通した最終的な逢瀬に向かってひた走る2014年12月〜2015年3月。大統領にとって、そして米国の人々にとって、この1年は非常に重要な年であり、それぞれにとっていわば重大な岐路となるだろう。
“チェンジ” は約束された(そして希望も)。今、変化は訪れつつある。
訳文ここまで
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