January 2015
January 25, 2015
レイモンド・メリマン 週間コメント1/26【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2015年1月26日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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◆お知らせ
来週、2月2日付けのメリマン・コラムは月イチのお休みとさせていただきます。
m(_"_)m
≪先週をふり返って≫
要するに、もし十分なお金を刷るなら物の価格は騰がるということだ。そしてもう一つのセオリーは、FRBと真っ向から喧嘩しても勝てないということだ。現在、他の中央銀行(日本、ヨーロッパ)も、米国中央銀行の “成功した” 政策モデルである量的緩和(QE)に追随し、低迷した経済を再活性化しようとしている。それらの銀行の一つがもっと紙幣を刷り、流通させ、そして(または)新しく刷ったそのお金を使って歴史的な安値で国の借金(国債)を買うと発表する度に、株価は高騰する。こうした “市場介入または操作” は投資家に囃され、彼らは見るからにリスクの無い遊具に飛び乗る。これらの政策は世界中の通貨を下落させ、世界中の株式市場をどんどん押し上げていった。ヨーロッパでは、先週ECBが新たなQEプログラムを発表すると共に、株式指数が記録的あるいは数年ぶりの高値まで跳ね上がった。
このコラムにおいては、殆どの場合、世界の株式と貴金属市場を中心に見ている。しかしながら、もし読者の方々が世界経済に本当には何が起きているかを知りたいなら、通貨市場を見ると良い。つまり、天王星・冥王星スクエアが非常にはっきりと示現しているのがこの市場だからだ。天王星はボラティリティを意味し、冥王星は負債と市場介入に関連する。これらの通貨を走らせているエンジンは世界の中央銀行であり、世界経済を統轄する(すなわち操作・操縦する)ために彼らがとる異端的な手法(すなわち実験)だ。
「異端的」と「実験的」というのは天王星に関連するコンセプトだ。そんな訳で、ファイナンシャル・アストロロジャーにとって、中央銀行が新年前後の2〜3週間の内に貨幣価値をリセットしようとするだろうと予測するには、大した想像力は必要ない。結局のところ、当時は天王星がその33カ月にわたる冥王星へのスクエア形成の内6回目(全7回)を形成し、その直後には金星と太陽の両方が天王星・冥王星スクエアをトランスレートするという期間だったのだ。
天王星・冥王星スクエアは、私達の人生において最も長く “ハードな” アスペクトだ。それは2012年6月に始まり、2015年3月16日に ー 7回の正確なアスペクト形成をもって ー ついに終わる。またこれは、私達の人生でほぼ間違い無く最も困難なアスペクトだ。何故なら人類の集合的体験の内で、非常に多くの領域に影響するからだ。例えば負債や金融操縦に加え、(山羊座の)冥王星は公正さと邪悪さの両方に関連している。また、権力または富を掌握したい、あるいは敵と見なす相手(これははっきりと狙いが定まってくる)から権力または富を奪い去って我が物にしたいという欲望とも関係する。こうした行いは政府内にも、あるいは斬首や誘拐という共に極端な冥王星的凶行に及ぶテロリストなど、政府と対立する側にも見て取ることが出来る。
だが今は最近の通貨戦争に話を戻そう。1週間前の1月14日、スイスフランは米ドルに対して2010年9月(.9777)以来の最安値水準にあった。その翌日、スイス国立銀行はユーロ通貨に対するペッグ制の廃止という驚くべき決定を下した。それから20分も経たない内に、スイスフランは米ドルに対して1.2282も舞い上がり、2011年9月以来の最高値水準に到達した。それはSNBが対ユーロでペッグ制をとるのは ‘一時的な’ 手段だと発表したあたりの時刻だった。私は主要な通貨の価値がこれほど大きく、しかも素早く変化したのを見た記憶は未だかつて無い。通貨にとって3%という価格の動きは1カ月をもってしても大きい。20分の内に25%というのは超現実的だ。
スイス中央銀行の決定の裏には、ヨーロッパ中央銀行(ECB)が初の量的緩和策(QE)に踏み切るという経緯があった。そんな訳で今度はヨーロッパが日本に加わり、経済的奇蹟へと導く米国製の筋書きに追随しようとしている。あるいは、そう望んでいる。1月22日木曜、水星が逆行に転じた翌日に発表がなされた時、ユーロ通貨は急落し、金曜には1.1100と対米ドルで2003年9月以来の最安値水準を試した。だがたった8カ月前には1.4000を試していたのだ。当然ながら、米ドルは95.48と急騰し、世界の基軸通貨グループに対して最高値レベルに到達した。それは…2003年以来のことだった。
ECB、日銀、そしてFRBの全てがインフレ率の増加を望んでいる。彼らが懸念するに、今日の経済状況はデフレに偏っている。最近、一連の中央銀行は彼らが望んだものを手に入れつつある。期待通りになってきた。今日の彼らはインフレを望み、それを手に入れそうだ。しかしながら、土星が今や誇張と増大(すなわち “インフレーション”)の星座宮、射手座における3年間の旅を開始している。だから彼らは自分達が考えていた以上のものを受け取ることになるかもしれない。
著名なエコノミストであるフリードリヒ・ハイエクはその著書『The Fatal Conceit/致命的な自惚れ(思いあがり)』 (University of Chicago Press, 1988) の中でこう語っている。“経済学が持つ興味深い役割は、自分達が思考によって創出し得ると思い込んでいる物事について、実際にはどれほど無知であるかを人々に描いてみせることだ。” だがそれさえも、本物の危機とは言い難い。真の危機は、“傍目から見た” 中央銀行の信頼性が失われることにある。もしインフレ率の増加に成功しなかったら? 成功したとしても、もしその増加率をコントロール出来なかったら? 世界経済を運営するために中央銀行が手にした力に対する絶対の信奉を世界が失えば何が起きるか? もし土星(損失)・海王星(信頼と夢)のスクエアが制御不能の悪夢に変わるとしたら? それもまた土星・海王星スクエアで示現する可能性を持つ象意だ。
通貨市場に注目だ。それらは金や銀のような他の商品市場に起きる価格変動を理解する鍵となるだろう。金は先週、8月19日以来初めて1300ドルを超える反騰をみせた。しかも米ドルさえも11年以上ぶりの高値に昇ったというのにだ。金が米ドルと共に騰がるって? それは全く起こり得ない話だ…. 金融世界の不確実性(信頼の喪失、制御能力の喪失、土星・海王星スクエア)のレベルもまた共に上昇していない限りは….。
一方、中央銀行が経済を統御する力への信頼を世界が維持し、中央銀行が自国の通貨価値を下げるために紙幣を製造してそれを各国の負債買入に回し続ける限り、株式市場が騰がり続ける可能性は高い。少なくとも、これら中央銀行の能力への信仰が崩壊するまでは続くだろう。
≪短期ジオコズミクスと長期的考察≫
現在、水星が風の星座宮である水瓶座での逆行の旅を開始している。予測通り、先週は金融世界で大きな発表(ECB)があった。私達は今、彼らの新しい政策が思惑通りに働くかどうかを見ている。私の信じるところでは、思い通りにはいかないだろう(水星逆行下、または天王星・冥王星スクエアの下では何事も企図した通りには動かない)。今の私達は成り行きを観察中というところだが、私としてはより多くの意図せぬ結果が浮上してヨーロッパが他の選択肢を考慮せざるを得なくなり、この最新の取り組みを変更するのではないかと考えている。私には “他の選択肢” が可能かどうかさえわからないが、彼らが何かを思い付くだろうという確信はある。もしかすると、彼らは負債でよろめく国々の “債務免除” または “債務軽減” 措置を検討するのかもしれない。それは今後、2015年終盤から2016年にかけて形成される土星・海王星スクエアが持つ哀れみ深い一面の表現だろう。しかし、そうなるとは限らない。
今週は金星が魚座入りして初期度数を運行し、*土星にスクエアを(1月30日)、海王星にコンジャンクションを(2月1日)形成する。歴史的に見て、土星・海王星のアスペクトは多くの金融市場(株式、原油、通貨など)における長期サイクルの天井または底と最強の相関関係を持つ位相の一つだ。1月30日〜2月1日近辺で、より短期のリバーサルが起きる可能性がある。また、ECBが新しく始動した刺激策に対する疑念と批判がもっと表面化してくるのを見ることになるかもしれない。通貨戦争はなおも続行し、他の市場により大きな不確実性とボラティリティをもたらすだろう。
同様に、これは米国大統領バラク・オバマにも影響を与えるかもしれない。彼のネイタルの月(大衆のイメージ)と冥王星(個人的権力)が、天空の金星・土星スクエアと海王星が放つエネルギーの焦点となるからだ。中央銀行とは裏腹に、彼は自分が望むものを手に入れることはない。実際トランシットの土星は、彼が受け取るものが自分の過去の行いに対する望みもしない多くの調査だと示唆している。月は過去であり、土星は本人に対して批判的な他者から突きつけられる、釈明と引責への要求だ。
もう一つ、トレーダーの行く先に立ちはだかる重要な短期のジオコズミック・サインは、*2月6日の太陽・木星のオポジションで、その日は米国労働省から雇用統計が発表される。太陽・木星のオポジションは、これまでのジオコズミック研究の中で、米国株式市場のプライマリー・サイクルと最も高い相関性を持つシグナルの一つだ。拙著 “The Ultimate Book on Stock Market Timing Volume 3” で述べた研究によれば、これは10取引日をオーブ範囲として50週またはそれ以上の株式市場サイクルとは50%、プライマリー・サイクルとは75%の相関関係を持っている。木星の下では全てが誇張される。木星、海王星、そして魚座が支配する原油は、トレンド転換の主役となるかもしれない。
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2015年1月26日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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◆お知らせ
来週、2月2日付けのメリマン・コラムは月イチのお休みとさせていただきます。
m(_"_)m
≪先週をふり返って≫
“私達は全ての通貨に関して、12月19日〜22日近辺、または1月2日〜5日に大規模なリバーサルを予測している。おそらく今後4週間の内に、中央銀行から予測もしなかった大きな発表があるのかもしれない”
ー MMAウィークリー & MMA ウィークリー通貨リポート, 2014年12月中旬
要するに、もし十分なお金を刷るなら物の価格は騰がるということだ。そしてもう一つのセオリーは、FRBと真っ向から喧嘩しても勝てないということだ。現在、他の中央銀行(日本、ヨーロッパ)も、米国中央銀行の “成功した” 政策モデルである量的緩和(QE)に追随し、低迷した経済を再活性化しようとしている。それらの銀行の一つがもっと紙幣を刷り、流通させ、そして(または)新しく刷ったそのお金を使って歴史的な安値で国の借金(国債)を買うと発表する度に、株価は高騰する。こうした “市場介入または操作” は投資家に囃され、彼らは見るからにリスクの無い遊具に飛び乗る。これらの政策は世界中の通貨を下落させ、世界中の株式市場をどんどん押し上げていった。ヨーロッパでは、先週ECBが新たなQEプログラムを発表すると共に、株式指数が記録的あるいは数年ぶりの高値まで跳ね上がった。
このコラムにおいては、殆どの場合、世界の株式と貴金属市場を中心に見ている。しかしながら、もし読者の方々が世界経済に本当には何が起きているかを知りたいなら、通貨市場を見ると良い。つまり、天王星・冥王星スクエアが非常にはっきりと示現しているのがこの市場だからだ。天王星はボラティリティを意味し、冥王星は負債と市場介入に関連する。これらの通貨を走らせているエンジンは世界の中央銀行であり、世界経済を統轄する(すなわち操作・操縦する)ために彼らがとる異端的な手法(すなわち実験)だ。
「異端的」と「実験的」というのは天王星に関連するコンセプトだ。そんな訳で、ファイナンシャル・アストロロジャーにとって、中央銀行が新年前後の2〜3週間の内に貨幣価値をリセットしようとするだろうと予測するには、大した想像力は必要ない。結局のところ、当時は天王星がその33カ月にわたる冥王星へのスクエア形成の内6回目(全7回)を形成し、その直後には金星と太陽の両方が天王星・冥王星スクエアをトランスレートするという期間だったのだ。
天王星・冥王星スクエアは、私達の人生において最も長く “ハードな” アスペクトだ。それは2012年6月に始まり、2015年3月16日に ー 7回の正確なアスペクト形成をもって ー ついに終わる。またこれは、私達の人生でほぼ間違い無く最も困難なアスペクトだ。何故なら人類の集合的体験の内で、非常に多くの領域に影響するからだ。例えば負債や金融操縦に加え、(山羊座の)冥王星は公正さと邪悪さの両方に関連している。また、権力または富を掌握したい、あるいは敵と見なす相手(これははっきりと狙いが定まってくる)から権力または富を奪い去って我が物にしたいという欲望とも関係する。こうした行いは政府内にも、あるいは斬首や誘拐という共に極端な冥王星的凶行に及ぶテロリストなど、政府と対立する側にも見て取ることが出来る。
だが今は最近の通貨戦争に話を戻そう。1週間前の1月14日、スイスフランは米ドルに対して2010年9月(.9777)以来の最安値水準にあった。その翌日、スイス国立銀行はユーロ通貨に対するペッグ制の廃止という驚くべき決定を下した。それから20分も経たない内に、スイスフランは米ドルに対して1.2282も舞い上がり、2011年9月以来の最高値水準に到達した。それはSNBが対ユーロでペッグ制をとるのは ‘一時的な’ 手段だと発表したあたりの時刻だった。私は主要な通貨の価値がこれほど大きく、しかも素早く変化したのを見た記憶は未だかつて無い。通貨にとって3%という価格の動きは1カ月をもってしても大きい。20分の内に25%というのは超現実的だ。
スイス中央銀行の決定の裏には、ヨーロッパ中央銀行(ECB)が初の量的緩和策(QE)に踏み切るという経緯があった。そんな訳で今度はヨーロッパが日本に加わり、経済的奇蹟へと導く米国製の筋書きに追随しようとしている。あるいは、そう望んでいる。1月22日木曜、水星が逆行に転じた翌日に発表がなされた時、ユーロ通貨は急落し、金曜には1.1100と対米ドルで2003年9月以来の最安値水準を試した。だがたった8カ月前には1.4000を試していたのだ。当然ながら、米ドルは95.48と急騰し、世界の基軸通貨グループに対して最高値レベルに到達した。それは…2003年以来のことだった。
ECB、日銀、そしてFRBの全てがインフレ率の増加を望んでいる。彼らが懸念するに、今日の経済状況はデフレに偏っている。最近、一連の中央銀行は彼らが望んだものを手に入れつつある。期待通りになってきた。今日の彼らはインフレを望み、それを手に入れそうだ。しかしながら、土星が今や誇張と増大(すなわち “インフレーション”)の星座宮、射手座における3年間の旅を開始している。だから彼らは自分達が考えていた以上のものを受け取ることになるかもしれない。
著名なエコノミストであるフリードリヒ・ハイエクはその著書『The Fatal Conceit/致命的な自惚れ(思いあがり)』 (University of Chicago Press, 1988) の中でこう語っている。“経済学が持つ興味深い役割は、自分達が思考によって創出し得ると思い込んでいる物事について、実際にはどれほど無知であるかを人々に描いてみせることだ。” だがそれさえも、本物の危機とは言い難い。真の危機は、“傍目から見た” 中央銀行の信頼性が失われることにある。もしインフレ率の増加に成功しなかったら? 成功したとしても、もしその増加率をコントロール出来なかったら? 世界経済を運営するために中央銀行が手にした力に対する絶対の信奉を世界が失えば何が起きるか? もし土星(損失)・海王星(信頼と夢)のスクエアが制御不能の悪夢に変わるとしたら? それもまた土星・海王星スクエアで示現する可能性を持つ象意だ。
通貨市場に注目だ。それらは金や銀のような他の商品市場に起きる価格変動を理解する鍵となるだろう。金は先週、8月19日以来初めて1300ドルを超える反騰をみせた。しかも米ドルさえも11年以上ぶりの高値に昇ったというのにだ。金が米ドルと共に騰がるって? それは全く起こり得ない話だ…. 金融世界の不確実性(信頼の喪失、制御能力の喪失、土星・海王星スクエア)のレベルもまた共に上昇していない限りは….。
一方、中央銀行が経済を統御する力への信頼を世界が維持し、中央銀行が自国の通貨価値を下げるために紙幣を製造してそれを各国の負債買入に回し続ける限り、株式市場が騰がり続ける可能性は高い。少なくとも、これら中央銀行の能力への信仰が崩壊するまでは続くだろう。
≪短期ジオコズミクスと長期的考察≫
現在、水星が風の星座宮である水瓶座での逆行の旅を開始している。予測通り、先週は金融世界で大きな発表(ECB)があった。私達は今、彼らの新しい政策が思惑通りに働くかどうかを見ている。私の信じるところでは、思い通りにはいかないだろう(水星逆行下、または天王星・冥王星スクエアの下では何事も企図した通りには動かない)。今の私達は成り行きを観察中というところだが、私としてはより多くの意図せぬ結果が浮上してヨーロッパが他の選択肢を考慮せざるを得なくなり、この最新の取り組みを変更するのではないかと考えている。私には “他の選択肢” が可能かどうかさえわからないが、彼らが何かを思い付くだろうという確信はある。もしかすると、彼らは負債でよろめく国々の “債務免除” または “債務軽減” 措置を検討するのかもしれない。それは今後、2015年終盤から2016年にかけて形成される土星・海王星スクエアが持つ哀れみ深い一面の表現だろう。しかし、そうなるとは限らない。
今週は金星が魚座入りして初期度数を運行し、*土星にスクエアを(1月30日)、海王星にコンジャンクションを(2月1日)形成する。歴史的に見て、土星・海王星のアスペクトは多くの金融市場(株式、原油、通貨など)における長期サイクルの天井または底と最強の相関関係を持つ位相の一つだ。1月30日〜2月1日近辺で、より短期のリバーサルが起きる可能性がある。また、ECBが新しく始動した刺激策に対する疑念と批判がもっと表面化してくるのを見ることになるかもしれない。通貨戦争はなおも続行し、他の市場により大きな不確実性とボラティリティをもたらすだろう。
*金星・土星スクエア:日本時間1月30日17:14ごろ
金星・海王星コンジャンクション:日本時間2月2日02:28ごろ
同様に、これは米国大統領バラク・オバマにも影響を与えるかもしれない。彼のネイタルの月(大衆のイメージ)と冥王星(個人的権力)が、天空の金星・土星スクエアと海王星が放つエネルギーの焦点となるからだ。中央銀行とは裏腹に、彼は自分が望むものを手に入れることはない。実際トランシットの土星は、彼が受け取るものが自分の過去の行いに対する望みもしない多くの調査だと示唆している。月は過去であり、土星は本人に対して批判的な他者から突きつけられる、釈明と引責への要求だ。
もう一つ、トレーダーの行く先に立ちはだかる重要な短期のジオコズミック・サインは、*2月6日の太陽・木星のオポジションで、その日は米国労働省から雇用統計が発表される。太陽・木星のオポジションは、これまでのジオコズミック研究の中で、米国株式市場のプライマリー・サイクルと最も高い相関性を持つシグナルの一つだ。拙著 “The Ultimate Book on Stock Market Timing Volume 3” で述べた研究によれば、これは10取引日をオーブ範囲として50週またはそれ以上の株式市場サイクルとは50%、プライマリー・サイクルとは75%の相関関係を持っている。木星の下では全てが誇張される。木星、海王星、そして魚座が支配する原油は、トレンド転換の主役となるかもしれない。
*太陽・木星オポジション:日本時間2月7日03:20ごろ
訳文ここまで
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January 20, 2015
○1/20の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
★お知らせ★
R.メリマンさんの『フォーキャスト2015』中、「12星座宮の2015年運気予測」と「マンデーン・アストロロジー」のパートを抜粋し、アストロロジーと政治経済の詳しい用語解説などを付けた e-ブック(電子書籍)が出ます!
『フォーキャスト2015』のマンデーン・アストロロジーのパートは、米国を中心に世界の政治・経済の流れをアストロロジーによって予測・解説したものです。これ、とても示唆に富んでいて面白く、日本に暮らすわたし達にとっても参考になるし、色々なことを考えさせられます。それに、惑星サイクルやアスペクトの考え方など、とても勉強になると思います。また、12星座別の運気予測も、毎回とても力が入っています。なので投資家さんだけでなく、一般のアストロロジー愛好家の方で、マンデーン・アストロロジーもちょっと面白そう…という方にもぜひ読んで頂きたいなと思っていました。それがこのほどメリマンさんからのOKを頂き、投資日報社さんから出版されることになりました(^_^)
この本は『フォーキャスト2015』から相場予測編を抜いた形(紙の書籍の2/3くらいのボリューム)になります。けれど電子本なので、とてもリーズナブルなお値段で手にしていただけそうです。2月中に刊行予定ですが、また詳しいことが決まり次第、ご案内しますね!!
楽しみにしてくださる方がいっぱい...いらっしゃるといいなぁ。。(^_^;
hiyoka
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新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで 1月20日 22:33前後、北海道周辺で22:38前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は 22:13 前後、沖縄周辺では 21:44前後に 水瓶座 0°08’で新月となります。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【太陽・月 山羊座30°(水瓶座0°)~水瓶座1°】
"A secret business conference"
→ 『秘密のビジネス会議』
↓
"An old adobe mission"
→ 『日干し煉瓦造りの古い伝導所』
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)(1 /20~2/18 )】
→★自分の魂、または血脈に関わる根源的ルーツへの直面、または探求
→★一見些細なことが大きな変革の導火線となる
→★隠された動機や行動が及ぼす多大な影響への直面
→★過去に起因するプライドまたは屈辱感への刺激
→★プライベートな集まりで貴重な情報を得る
→★熱情による行動が思わぬ結末をもたらす
→★誰のものか不明の熱烈な信条によって突き動かされる危険
→★先入観、思い込みを手放し頭をクリアにする必要
→★今知っている物事をもう一歩掘り下げることによる発見
→★自分から難題に向かう、または死地に赴こうとする熱意や意志
→★物事が思うように進展しないことへの苛立ち
→★「あなたのために」「正しい事のために」という気持ちの裏に潜むエゴと無理解
→★ペースの違いや考え方の違いから来るカルチャーショック
→★絶対に譲れないと感じる信念の壁を自ら破る必要
→★人生の山も谷も正義も過ちも一度全てを等しく見切ることによる解放・・・→
★エネルギーのポイント:「アイデンティティ再生への道程」
2015年1月20日の新月 / 2013年7月23日の満月
1月5日、満月と月のノード軸とでグランドスクエアとなった満月が生み出したヘビーなエネルギーが収束し、太陽と月がそろって水瓶座入りするのももうすぐです。あとほんの少しで水瓶座の新月がやってきます。 この新月は水瓶座0°(山羊座30°)〜1°で起きるのですが、これってちょうど今から一年半ほど前の、2013年7月23日に起きた満月と同じ度数なんですね。 私達は今、当時満月(結実)として体験したテーマを、今度は新月(種子)として、再びダメ押しのように学んでいくのでしょうか?
ちょっと思い出してみましょう…今から1年半前の満月期。 この時、蟹座の火星・木星・牡羊座の天王星・山羊座の冥王星・エケクルスの間にTスクエアが、そして月のノード軸・小惑星クルースン(自分のルーツと伝統、部族的な繫がりの確認)とジュノー(葛藤、嫉妬、一番言いたいことを表現出来ない苦しみ)・セレス(母性、命をはぐくむ肥沃さ、奪う者への怒りetc.)の間にグランドスクエアが形成され、その殆どが各サインの13°〜14°、つまり日本国憲法衆院通過戦後始原図のノーダル・ディグリーで起きていました(ノーダル・ディグリーとはネイタル・チャートで月のノードが位置する度数。ノードが在泊するサインにかかわらず、各サインの同じ度数が敏感に反応しやすい感受点となる。この始原図では太陽も13°〜14°台にある)。
また、ちょうど蠍座・牡牛座にあった月の両ノード(自己充足と安定への挑戦と成長)を軸に、魚座のカイロン・蟹座の水星とでカイトが形成され、魚座の海王星・蠍座の土星・蟹座の火星と木星とで水のグランドトラインとなっていました。そして7月29日には、金星・火星・木星・土星・海王星・冥王星・カイロン、&月と月のノードが参加して、とても稀なグランドセクスタイル(六芒星/ダビデの星)が形成されたのでした。 このアスペクトはとても精妙なもので、何か事件や現象を起こすというより、大背景としてのわたし達の集合意識に、新しい時代の種子を蒔くような作用があったのではないかと思います。
この当時は新月期から各地で豪雨が続き、大きな被害が出ていました。そして21日の参院選では自民党が65議席を獲得、衆参両院のねじれが解消して政権基盤は強化されました。けれど去年冬、カーディナルスクエア終章のゲートとなる6回目の天王星・冥王星スクエア前日に行われた衆院解散選挙あたりからは、新月・満月図共に様々な社会的変化が一段とクリアに強調されて、一層複雑な様相が出てきたように思います。
ちなみに1年半前の世界もいろいろな事が起きていたけれど、当時印象に残ったのは、ちょうどこの時期にイスラエルと近隣諸国間の和平交渉が再開されると伝えられたことでした。 そして今、中東・アフリカ、ヨーロッパ……いえ、わたし達の日本を含め世界中が再び激しい不安定期に入っているように見えます。
個人的な生活をふり返ってみると、1年半なんてもうあっという間。あれ? 何をしてきたっけ? なんて思います。うーん、みんなはどうかな? 中には環境も自分自身も、全く変わってしまったひともいるかもしれませんね。わたし自身は、生活の上ではそれほどの変化は無いように見えます。…それでも今、何かが決定的に違ってしまった気もする。その何かは、まだカタチにさえなってないかもしれないけど。 それでも深い深いところで決定的に何かを喪失し、そしてことばに出来ない何かが生まれつつあるような気がする。 人生の旅って、それこそひとの数だけ違う道があります。 でも、もしかしたらそれぞれの道の途上で、それぞれの体験を通して、わたし達はみんな最後のカーディナルスクエアがもたらす根底の変容に向かって進んでいるのではないでしょうか。
だから今、18カ月前と同じテーマが与えられるこの新月は、ちょっと立ち止まって自分が依って立ってきたこと、一番こころを捉えている関心事や悩み、自分はこうだ、世の中はこうだ…って信じ、その眼で確かに "見てきた" 風景そのものを、熟考し、再吟味してみる良い機会じゃないかと思います。 このところ、カーディナル・クライマックスの中で以前体験したテーマが繰り返されるケースが目立ちます。 でも宇宙はけっして無駄なことはしません。 必然的に巡り来た同じ階段を、前より一段高く昇ることが出来たなら…いったいどんな景色が見えるかな? 昇れるものなら、昇っていきたい。わたし達が "見る" 世界こそが、わたし達の現実になっていくのだから。
と、そんなわけでサビアン・シンボルのテーマに行くのですが… いつもなら同じ度数でも少し別の側面から見て説明したりするのだけど… 今回はあえて1年半前の満月とほとんど同じ文章を再掲したいと思います。 本当に、ことばを換える必要が無いほど同じようなテーマがやって来たと感じるからです(手抜きじゃなくてw)。 もう以前からこのブログを読んでくださってる方は、なんとなく覚えてるんじゃないかな?
★-----以下(8割くらい)再掲+α--------★
では、いってみましょう。 まずは 『秘密のビジネス会議』 です。 これは対向のシンボル、蟹座30°(獅子座0°)『アメリカ革命の娘』と並行して理解していくとわかりやすいかもしれません。この2つのシンボルには、米国の建国史が色濃く関わっています。米国の独立戦争は1775年〜1783年。その間、フランスとイギリスの争いと密接に関わりながら、「代表なくして課税なし」 を合い言葉に、植民地支配からの自由と独立を目指して独立戦争が進められていきました。
アメリカといえば自由主義、そして共和主義を国の基盤とすると言われていますが、それはこの独立戦争を通して支持された思想であり、アメリカ建国の父と呼ばれるひと達(ベンジャミン・フランクリンや ジョージ・ワシントン、トーマス・ジェファーソンなど)によって強く信奉されていたのだそうです。もちろん当時の女性達も、革命とその思想を支えるにあ たっては大きな役割を果たしたと言われています。地球上の沢山の国がそうであるように、アメリカという国もまた、多くの人々の血の犠牲と銃弾によって産声を上げた歴史を持っているんですね。
米国の独立から100年ほど経った1890年、ワシントン・D.Cに 「 アメリカ革命の娘達(DAR) 」という女性団体が設立されました。この組織は今も活動を続けています。その趣旨は、独立時に燃え上がった純粋な愛国精神を再び鼓舞すること。そして、米国建国の歴史を保持し、未来を担う子供達に伝統を伝えるべく、より良い教育の機会を与えること。 この精神はそのまま、革命当時の女性達が担ったと言わ れる役割そのものです。このシンボルを降ろした当時、チャネラーのエルシィがこの団体のことを知っていた可能性は高いと思います。
こうしてみると、今回の新月のベースとなるシンボル 『秘密のビジネス会議』 は、アメリカ建国の父達が秘密裡に開いた戦略会議や独立宣言のための会議というイメージが重なってきます。ひとによっては、いわゆる「陰謀論」に描かれ る"陰の支配者達"を思い浮かべるかもしれません。いずれにしても、とてつもなく大きな時代の流れとそれを貫く精神のただ中で、人々の集合体をひとつの運動や組織としてまとめ導いていくには、あらゆるレベルにおいてそれだけの力、思考力、行動力と戦略が必要だったはずです。 そして多分、純粋な理念の裏側では清も濁も呑み干し、決して漏らすことの出来ない秘密を護り、必要なら冷酷にも残酷にもなり得るだけの、大きくて複雑な器を持つ人格も…。
建国の歴史はそのまま、国と国、集団 と集団との利害関係のぶつかり合いでもあります。あるひとにとっては美しい理想が、他のひとにとっては幸福を脅かす悪にもなり得る。・・・これって、今も わたし達の歴史の中で、日々の生活の中で、繰り返されている事実ではないでしょうか。 もしそのぶつかり合いを「悪」とするなら、悪もまた善と同じように、わたし達ひとりひとりの中に存在しています。ちょっとしたことで、善と悪は簡単に入 れ替わります。それが現実なら、仕方のないことでしょうか? それとも、"優しさ" があればこれを乗り超えられるのでしょうか? それとも.......
山 羊座30° 『秘密のビジネス会議』 は、山羊座の終わりでもあり、水瓶座の入り口でもある度数です。活動宮から固定宮へ。 山羊座の旅において、「大人」として究極の責任のもとに秩序と安定の確立へと邁進した精神は、これから水瓶座に入り、その理想を広く伝え、他の人々や集団に変革をもたらそうとしています。( でも水瓶座は人々の意識を変革しても、自分だけは頑固に変わろうとしないかもしれません。魚座に至って自分を含めた全てが溶け崩れ始めるまでは...... )
こうした意識を裏で支えているのが、対向度数蟹座30°「アメリカ革命の娘達」を貫く精神です。今でこそ、彼女達は保守と伝統の権化のように見られているよう ですが、もともとは権力支配に反抗し、自由を求め、自分達の理想の国を創ろうとして闘う革命精神そのものでした。今も続くその血脈には、不屈のプライドと強い感情 が潜み流れています。"我の根底に正義あり!"と。 けれど、厳しい現実の日射しに耐え、自分に課した使命を着実に果たしていくには、おそらく持ち前 の本質論にこだわっているだけでは難しいのではないでしょうか。
世界に新しい時代をもたらしたアメリカ革命の精神が、一方では奴隷制度を長らえさせ、先住民族の集団虐殺という歴史を生み落としたのも事実です。 敵か味方か? 正義か悪か? 奪うか奪われるか? 支配か被支配か? こういった心理は、このところ世界で起きているテロ事件や宗教と抑圧の問題、人種・文化・民族に対する差別感または恐怖心、そして"政治的正しさ" の中で煽られていく集合的な感情のうねりにも、はっきりと見られる気がします。それは今、先の見えない中で平穏な暮らしを営むことが出来ている…わたし達ひとりひとりのこころに存在する問題でもあります。
閉じた扉の向こうで密やかに行われる 『秘密のビジネス会議』。ある種の権力、または少数のエリートを象徴するようなシンボルです。 全体が音を立てて動こうとするとき、それははたして悪か? それとも善か? そのどちらでもない "必要悪" またはどうあがいても侵しがたい "現実" なのか? それとも、その内容によって、時代の価値観によって、評価が変わるようなものに過ぎないのか? 秘密はどんな理由があれ、全て暴露されるべきなのか? 何が正しく、何が誤りで、そして何が悪なのか? ・・・その答はこれから先の、わたし達ひとりひとりの思考レベルと想像力の中にしか存在しないのかもしれません。 秘密の会議の参加者に必要な資質とは何なのでしょう? このシンボルに含まれるひとつの希望は、世界の真実をあるがままに見極めていく、その類い稀な理解力なのだと思います。
いえあるいは、たとえどこまで探求しようと謎は謎のままかもしれません。だとしても、それをありのままに受け入れ、 "自分という壁" に向かい、自らの現実に即して臨機応変にクリアボタンを押すことの出来る気概だけは要るように思えます。そんな気概を携えたとき、初めてわたし達の手に本物の選択肢が残るのではないでしょうか。
さて、エネルギーは次のシンボル『日干し煉瓦造りの古い伝導所』に向かっていきます。「日干し煉瓦」は強い日射しの下で乾かし固めたブロックのこと。そし て「伝導所」とは、ある特定の信念や信条・信仰を、まだ馴染みの無い地域に広く流布させるために設けられた場所を指します。燃えるような日射し、燃えるような情熱。これこそがやるべき正しいことだと信じ、伝道者は駆り立てられるように進みます。
けれど、新たな土地で馴染みのない文化を持つ人々に、馴染みのない信条や新しいものの見方を広めようとむやみに立ち入れば、その反動もまた大きいと思わねばなりません。怖れて誰も耳を貸してくれないかも? また、たとえ良かれと思った行動でも、それが原因で知らずにその土地に新しい疫病を持ち込むことだってあり得ます。それは他者のこころに土足で踏み込んだときに生まれ、形を変えて増殖していく不可視のウィルスがもたらす病です。きっと思わぬ事態も起きるでしょう。
そんなとき、熱意の伝道者はことを急がずにじっくり構えていられるでしょうか? 相手の立場に立ち、想像力を使い、戦略を立てながらもこころを寄せ、信頼を勝ち得ることは出来るでしょうか?
こんなに正しいことを言っているのに、何故わからないんだ? あなた方のためを思って犠牲を払っているのに! 伝道者は頭に血が上る思いを何度も経験するはずです。 …でも本当に? 本当に相手のために行動しているのでしょうか? それとも...?
古い日干し煉瓦の建物には、使命感を持ってそこにやって来た、多くの人々の様々な思い、血と苦悩とプライドとやむにやまれぬ熱情が刻みこまれています。理想は、使命は、信じるこころは、その後どうなったでしょうか? 伝道者達は、どんな運命を辿ったのでしょう。。
このシンボルは、ひとつの善意、ひとつの新しいアイデアを他者と分かち合おうとする、人間の意識を象徴しています。水瓶座に入ったばかりの時点で、その意識 は本来、とても純粋なものです。けれど同時に、その目的のために必要とされる忍耐力も試されることでしょう。ただの勢いではなく、自己陶酔や正当化や論理的美しさへの傾倒でもなく、ただ時間をかけて相手に納得してもらう。そのためには持続力や深い思考力が必要になりそうです。水瓶座の支配星は天王星。束縛を嫌い、変革と革命を象徴する惑星です。 でも、その天王星の影には、水瓶座のもう1つの支配星である、土星が控えています。 天王星と土星…。一見、相反する2惑星の力をバランス良く使えなけれ ば、水瓶座が示唆する変革のテーマを現実化し、ソフトランディングさせていくことは難しいと思います。
この2惑星がもたらすエネルギーがぶつかり合い、運動バランス が崩れたとき、わたし達は大きなフラストレーションに見舞われます。フラストレーションは怒りを呼び覚まし、アタマに血がのぼります。もしかしたら、相手の琴線に触れるようなことを口走ってしまうかも・・・? または突然気が変わり、投げ出したりするかもしれません。天王星が本能的な牡羊座に在る今は特に、暴力的な衝動に襲われるひともいるでしょう。水瓶座はいわゆる同調圧力には徹底的に反抗しますが、それが同時に自ら同調圧力を創り出すという矛盾も抱えています。 対向度数のシンボルは、『溢血症状』です。 症状は突然起こってきます。もし先を急ぐあまり、下準備もせず衝動的に行動すれば、どんな結果が待っているかはわかりません。
もちろん、変化が全て!それこそがエキサイティング!行き着くところはアナーキーだぜ!なんて思えるなら、水瓶座にあってはそれもヨシです。水瓶座的な視座から見れば、何が起ころうと時の流れに渦巻く波のひとつに過ぎないかもしれないのです。けれど、その影響は周囲のひと達を巻き込んで増幅していくでしょう。 それでも前に進み続けるか? はたして当初の目的を達することは出来るのか? 理解者を得てステキなアイデアを現実にすることは出来るのか…?
このシンボルは、わたし達それぞれが持つ独自の運命を全うして生きたいという願いと、他のひと達と関わり合いながら共に平和に生きていきたいという希望の微妙なバランスの中で、自分の果たすべきことは何か、どうやってそれを遂行していくかを、あらためて深く考えていくというテーマを持っています。 社会的なミッション。 そして、わたし達それぞれの魂に宿る、内なる使命…。それを達成していく鍵は、"たゆまず変化し続けるという持続力" …この、水瓶座特有のパラドックスにあるのかもしれません。
★アスペクト少し★
★1月22日 0:53ごろ〜2月11日まで、水星が逆行運動に入ります。スタート地点は水瓶座17°05’、折り返し地点は水瓶座1°18’です(この度数、または各サインのこれらに挟まれた度数に主要惑星を持つひとは影響を受けやすいかも?)。一つ前のメリマン・コラムでも触れられていたように、今回は太陽も水瓶座を運行中なので、本当に風・風・風と、過剰に風っぽいというか、水瓶座の勢いの強い逆行になりそう。 思考力を使い、これまでの方法論を再吟味し、逆行期を使ってプランをじっくり練り上げていくには良いけれど......思い付きをすぐに実行したくなるかもしれません。
焦らないこと、これ大事です。 先を急ぎすぎれば行き違いやアクシデントが起こりがち。互いに自分の考えた筋道やゴール、理想に拘りすぎて、交渉が決裂なんてことも。こんなときは土星力を上手く使って、困難な要因をひとつひとつ潰しつつ、大所高所から物事をゆっくりまとめられるといいな。 ただし、射手座の土星はこじらせるとドグマを押し付けたりする悪いクセも出るので、注意してくださいね。 また場合によっては嘘や誤魔化しを見破るだけの冷静さを保ちましょう。約束事や会議の後は細かい覚書を共有するなど、伝達は慎重に。また、いつものように通信・IT機器の故障や交通事故、あと火の元にも気を付けて。
★新月図のアスペクトを見ていくと、太陽と月には小惑星プロメテウス(事前の熟慮、知性の火、持てる者から奪い持たない者に与える行為)とキルケー(依存しない女性性、マジカルな出来事、企み、誘惑者)がタイトにコンジャンクトしています。しかも、プロメテウスは太陽とパラレル、キルケは月とパラレルなんです。月と太陽が織りなす陰陽にピッタリな組み合わせになっているのは興味深いです。賢者プロメテウスの不屈の智恵と、魔女キルケーが持つ清濁両面の懐の深さ。これ、今回の新月のテーマを生きていく上で、大きなヒントとなるエネルギーかもしれません。うーん、どんな風に応用できるか、自分なりに考えてみようかな。
★前回の満月に引き続き、冥王星とキラルス(有って当然と思っていたもの、または人命の突然のロス)のオポジションが成立中です。この新月期から最後の天王星・冥王星スクエア(3月17日)を挟んで3〜4カ月ほどは、良きにつけ悪しきにつけ世界に様々なうねりが生まれてきそうです。魚座のカイロンが両者を調停する位置に在り、深いトラウマを掘り起こすと共に、ともすると先行きの不安にかられて現実から目を逸らしがちな心に理解への筋道と勇気を与えようとしています。何があっても無くても、全ての痛みは新しい流れを生み出すために起きてくることだけは知っていたいと思います。
★火星はいまだに魚座の海王星とコンジャンクション中。そこには小惑星エロスとアヌビス(道を拓く者、献身、死者がもたらす智恵、アストラル領域)も寄り添っています。これらもまたパラレルです。この組み合わせはひとにより、色々な顕れ方をしそう。 音楽やアートなど、好みによってはちょっぴりダークなイマジネーションを駆使してみるのも良さげです。また、 恋愛やセクシャルなファンタジーに身をゆだねるひともいるかもしれません。イマジネーションを発揮して、クリエイティブに使えば十分酔える、楽しめるエネルギーかな。 ただし、少しでも気に入らないもの、引っかかるものにはハッキリNoと言いましょう。情熱と誤魔化しの違いをよく見極めて。何となくズルズルと自分を犠牲にしたり、何かに依存することは避けましょう。お酒やドラッグ類は要注意。 逃避願望も強くなりがちですが、ここは意図をもって積極的にエネルギーを使うか、または積極的に休息を取るか、どちらかにした方が良さそうです。
★ところで山羊座13°に在泊中の冥王星は、現在天王星との正確なスクエアに向かって歩みを進めています。その天王星は月のサウスノードにコンジャンクトしており、天王星・冥王星・月のノード軸でTスクエアに(蟹座のキラルスを入れるとグランドスクエア)。また冥王星には小惑星スフィンクス(生と死の謎、精神と肉体の挑戦、護るべき秘密)、ソフィア(霊的な智恵)がコンジャンクト中で、その上スフィンクスは冥王星にパラレルです。また今、冥王星が在泊する位置には木星のサウスノードが存在します。ジェフリーW.グリーンは木星のサウスノードが山羊座にあるということは、父系社会が生み出す様々な罪悪感に関連する原型だと指摘していました。
スフィンクス、ソフィア、そして木星(ダルマ)のサウスノード。この取り合わせが示唆する象意はあまりにも奥が深そうです。それに、男性性も女性性も、父系社会も母系社会も、結局はそのどちらが正しいとか悪いとかの問題じゃなさそう。ただ、長い歴史の中で、そしてこのたった一度の人生の中で、"わたし達の中の男と女" が、いつか永遠のバランスを見出す必要があることをかいま見せてくれてるのかもしれません。サウスノードとコンジャンクト中の天王星とも呼応して、わたし達の中の "過去" を変革していくこと。それは、霊的な智恵によって今の生き方を変えていくこと。木星のサウスノードに位置する惑星達は、そんなことを囁いているように思えます。
日干し煉瓦の伝導所は、今もなお乾いた大地にひっそり建ち続け、訪れる人々を迎えています。そこで熱弁をふるっていた伝道師達は、今はもう誰ひとり居ません。強い日射しを遮る建物の中は、静寂。けれど今、乾いたこころを抱いてひとときそこを訪れる旅人にとっては、この上ないオアシスかもしれないのです。そこにはきっと、生きとし生けるものが吐きだしてきたあらゆる熱情や怒り、哀しみ、愛と憎しみが燃え尽きたあとに残る、純粋な火が燃えているから。 生まれ、生き、死ぬという定めの中で、何かを掴もうと精一杯もがいたひと達の叫びが、透明な音楽となって響いてくるから。もしかしたら、何を信じているかなど一切関わり無く、その "美" を見たもの達だけが、世界を変えていけるのかもしれない....... そんなふうに感じる、新月間近の夜です。。
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^)/
R.メリマンさんの『フォーキャスト2015』中、「12星座宮の2015年運気予測」と「マンデーン・アストロロジー」のパートを抜粋し、アストロロジーと政治経済の詳しい用語解説などを付けた e-ブック(電子書籍)が出ます!
『フォーキャスト2015』のマンデーン・アストロロジーのパートは、米国を中心に世界の政治・経済の流れをアストロロジーによって予測・解説したものです。これ、とても示唆に富んでいて面白く、日本に暮らすわたし達にとっても参考になるし、色々なことを考えさせられます。それに、惑星サイクルやアスペクトの考え方など、とても勉強になると思います。また、12星座別の運気予測も、毎回とても力が入っています。なので投資家さんだけでなく、一般のアストロロジー愛好家の方で、マンデーン・アストロロジーもちょっと面白そう…という方にもぜひ読んで頂きたいなと思っていました。それがこのほどメリマンさんからのOKを頂き、投資日報社さんから出版されることになりました(^_^)
この本は『フォーキャスト2015』から相場予測編を抜いた形(紙の書籍の2/3くらいのボリューム)になります。けれど電子本なので、とてもリーズナブルなお値段で手にしていただけそうです。2月中に刊行予定ですが、また詳しいことが決まり次第、ご案内しますね!!
楽しみにしてくださる方がいっぱい...いらっしゃるといいなぁ。。(^_^;
hiyoka
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新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで 1月20日 22:33前後、北海道周辺で22:38前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は 22:13 前後、沖縄周辺では 21:44前後に 水瓶座 0°08’で新月となります。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【太陽・月 山羊座30°(水瓶座0°)~水瓶座1°】
"A secret business conference"
→ 『秘密のビジネス会議』
↓
"An old adobe mission"
→ 『日干し煉瓦造りの古い伝導所』
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)(1 /20~2/18 )】
→★自分の魂、または血脈に関わる根源的ルーツへの直面、または探求
→★一見些細なことが大きな変革の導火線となる
→★隠された動機や行動が及ぼす多大な影響への直面
→★過去に起因するプライドまたは屈辱感への刺激
→★プライベートな集まりで貴重な情報を得る
→★熱情による行動が思わぬ結末をもたらす
→★誰のものか不明の熱烈な信条によって突き動かされる危険
→★先入観、思い込みを手放し頭をクリアにする必要
→★今知っている物事をもう一歩掘り下げることによる発見
→★自分から難題に向かう、または死地に赴こうとする熱意や意志
→★物事が思うように進展しないことへの苛立ち
→★「あなたのために」「正しい事のために」という気持ちの裏に潜むエゴと無理解
→★ペースの違いや考え方の違いから来るカルチャーショック
→★絶対に譲れないと感じる信念の壁を自ら破る必要
→★人生の山も谷も正義も過ちも一度全てを等しく見切ることによる解放・・・→
★エネルギーのポイント:「アイデンティティ再生への道程」
2015年1月20日の新月 / 2013年7月23日の満月
1月5日、満月と月のノード軸とでグランドスクエアとなった満月が生み出したヘビーなエネルギーが収束し、太陽と月がそろって水瓶座入りするのももうすぐです。あとほんの少しで水瓶座の新月がやってきます。 この新月は水瓶座0°(山羊座30°)〜1°で起きるのですが、これってちょうど今から一年半ほど前の、2013年7月23日に起きた満月と同じ度数なんですね。 私達は今、当時満月(結実)として体験したテーマを、今度は新月(種子)として、再びダメ押しのように学んでいくのでしょうか?
ちょっと思い出してみましょう…今から1年半前の満月期。 この時、蟹座の火星・木星・牡羊座の天王星・山羊座の冥王星・エケクルスの間にTスクエアが、そして月のノード軸・小惑星クルースン(自分のルーツと伝統、部族的な繫がりの確認)とジュノー(葛藤、嫉妬、一番言いたいことを表現出来ない苦しみ)・セレス(母性、命をはぐくむ肥沃さ、奪う者への怒りetc.)の間にグランドスクエアが形成され、その殆どが各サインの13°〜14°、つまり日本国憲法衆院通過戦後始原図のノーダル・ディグリーで起きていました(ノーダル・ディグリーとはネイタル・チャートで月のノードが位置する度数。ノードが在泊するサインにかかわらず、各サインの同じ度数が敏感に反応しやすい感受点となる。この始原図では太陽も13°〜14°台にある)。
また、ちょうど蠍座・牡牛座にあった月の両ノード(自己充足と安定への挑戦と成長)を軸に、魚座のカイロン・蟹座の水星とでカイトが形成され、魚座の海王星・蠍座の土星・蟹座の火星と木星とで水のグランドトラインとなっていました。そして7月29日には、金星・火星・木星・土星・海王星・冥王星・カイロン、&月と月のノードが参加して、とても稀なグランドセクスタイル(六芒星/ダビデの星)が形成されたのでした。 このアスペクトはとても精妙なもので、何か事件や現象を起こすというより、大背景としてのわたし達の集合意識に、新しい時代の種子を蒔くような作用があったのではないかと思います。
この当時は新月期から各地で豪雨が続き、大きな被害が出ていました。そして21日の参院選では自民党が65議席を獲得、衆参両院のねじれが解消して政権基盤は強化されました。けれど去年冬、カーディナルスクエア終章のゲートとなる6回目の天王星・冥王星スクエア前日に行われた衆院解散選挙あたりからは、新月・満月図共に様々な社会的変化が一段とクリアに強調されて、一層複雑な様相が出てきたように思います。
ちなみに1年半前の世界もいろいろな事が起きていたけれど、当時印象に残ったのは、ちょうどこの時期にイスラエルと近隣諸国間の和平交渉が再開されると伝えられたことでした。 そして今、中東・アフリカ、ヨーロッパ……いえ、わたし達の日本を含め世界中が再び激しい不安定期に入っているように見えます。
個人的な生活をふり返ってみると、1年半なんてもうあっという間。あれ? 何をしてきたっけ? なんて思います。うーん、みんなはどうかな? 中には環境も自分自身も、全く変わってしまったひともいるかもしれませんね。わたし自身は、生活の上ではそれほどの変化は無いように見えます。…それでも今、何かが決定的に違ってしまった気もする。その何かは、まだカタチにさえなってないかもしれないけど。 それでも深い深いところで決定的に何かを喪失し、そしてことばに出来ない何かが生まれつつあるような気がする。 人生の旅って、それこそひとの数だけ違う道があります。 でも、もしかしたらそれぞれの道の途上で、それぞれの体験を通して、わたし達はみんな最後のカーディナルスクエアがもたらす根底の変容に向かって進んでいるのではないでしょうか。
だから今、18カ月前と同じテーマが与えられるこの新月は、ちょっと立ち止まって自分が依って立ってきたこと、一番こころを捉えている関心事や悩み、自分はこうだ、世の中はこうだ…って信じ、その眼で確かに "見てきた" 風景そのものを、熟考し、再吟味してみる良い機会じゃないかと思います。 このところ、カーディナル・クライマックスの中で以前体験したテーマが繰り返されるケースが目立ちます。 でも宇宙はけっして無駄なことはしません。 必然的に巡り来た同じ階段を、前より一段高く昇ることが出来たなら…いったいどんな景色が見えるかな? 昇れるものなら、昇っていきたい。わたし達が "見る" 世界こそが、わたし達の現実になっていくのだから。
と、そんなわけでサビアン・シンボルのテーマに行くのですが… いつもなら同じ度数でも少し別の側面から見て説明したりするのだけど… 今回はあえて1年半前の満月とほとんど同じ文章を再掲したいと思います。 本当に、ことばを換える必要が無いほど同じようなテーマがやって来たと感じるからです(手抜きじゃなくてw)。 もう以前からこのブログを読んでくださってる方は、なんとなく覚えてるんじゃないかな?
★-----以下(8割くらい)再掲+α--------★
では、いってみましょう。 まずは 『秘密のビジネス会議』 です。 これは対向のシンボル、蟹座30°(獅子座0°)『アメリカ革命の娘』と並行して理解していくとわかりやすいかもしれません。この2つのシンボルには、米国の建国史が色濃く関わっています。米国の独立戦争は1775年〜1783年。その間、フランスとイギリスの争いと密接に関わりながら、「代表なくして課税なし」 を合い言葉に、植民地支配からの自由と独立を目指して独立戦争が進められていきました。
アメリカといえば自由主義、そして共和主義を国の基盤とすると言われていますが、それはこの独立戦争を通して支持された思想であり、アメリカ建国の父と呼ばれるひと達(ベンジャミン・フランクリンや ジョージ・ワシントン、トーマス・ジェファーソンなど)によって強く信奉されていたのだそうです。もちろん当時の女性達も、革命とその思想を支えるにあ たっては大きな役割を果たしたと言われています。地球上の沢山の国がそうであるように、アメリカという国もまた、多くの人々の血の犠牲と銃弾によって産声を上げた歴史を持っているんですね。
米国の独立から100年ほど経った1890年、ワシントン・D.Cに 「 アメリカ革命の娘達(DAR) 」という女性団体が設立されました。この組織は今も活動を続けています。その趣旨は、独立時に燃え上がった純粋な愛国精神を再び鼓舞すること。そして、米国建国の歴史を保持し、未来を担う子供達に伝統を伝えるべく、より良い教育の機会を与えること。 この精神はそのまま、革命当時の女性達が担ったと言わ れる役割そのものです。このシンボルを降ろした当時、チャネラーのエルシィがこの団体のことを知っていた可能性は高いと思います。
こうしてみると、今回の新月のベースとなるシンボル 『秘密のビジネス会議』 は、アメリカ建国の父達が秘密裡に開いた戦略会議や独立宣言のための会議というイメージが重なってきます。ひとによっては、いわゆる「陰謀論」に描かれ る"陰の支配者達"を思い浮かべるかもしれません。いずれにしても、とてつもなく大きな時代の流れとそれを貫く精神のただ中で、人々の集合体をひとつの運動や組織としてまとめ導いていくには、あらゆるレベルにおいてそれだけの力、思考力、行動力と戦略が必要だったはずです。 そして多分、純粋な理念の裏側では清も濁も呑み干し、決して漏らすことの出来ない秘密を護り、必要なら冷酷にも残酷にもなり得るだけの、大きくて複雑な器を持つ人格も…。
建国の歴史はそのまま、国と国、集団 と集団との利害関係のぶつかり合いでもあります。あるひとにとっては美しい理想が、他のひとにとっては幸福を脅かす悪にもなり得る。・・・これって、今も わたし達の歴史の中で、日々の生活の中で、繰り返されている事実ではないでしょうか。 もしそのぶつかり合いを「悪」とするなら、悪もまた善と同じように、わたし達ひとりひとりの中に存在しています。ちょっとしたことで、善と悪は簡単に入 れ替わります。それが現実なら、仕方のないことでしょうか? それとも、"優しさ" があればこれを乗り超えられるのでしょうか? それとも.......
山 羊座30° 『秘密のビジネス会議』 は、山羊座の終わりでもあり、水瓶座の入り口でもある度数です。活動宮から固定宮へ。 山羊座の旅において、「大人」として究極の責任のもとに秩序と安定の確立へと邁進した精神は、これから水瓶座に入り、その理想を広く伝え、他の人々や集団に変革をもたらそうとしています。( でも水瓶座は人々の意識を変革しても、自分だけは頑固に変わろうとしないかもしれません。魚座に至って自分を含めた全てが溶け崩れ始めるまでは...... )
こうした意識を裏で支えているのが、対向度数蟹座30°「アメリカ革命の娘達」を貫く精神です。今でこそ、彼女達は保守と伝統の権化のように見られているよう ですが、もともとは権力支配に反抗し、自由を求め、自分達の理想の国を創ろうとして闘う革命精神そのものでした。今も続くその血脈には、不屈のプライドと強い感情 が潜み流れています。"我の根底に正義あり!"と。 けれど、厳しい現実の日射しに耐え、自分に課した使命を着実に果たしていくには、おそらく持ち前 の本質論にこだわっているだけでは難しいのではないでしょうか。
世界に新しい時代をもたらしたアメリカ革命の精神が、一方では奴隷制度を長らえさせ、先住民族の集団虐殺という歴史を生み落としたのも事実です。 敵か味方か? 正義か悪か? 奪うか奪われるか? 支配か被支配か? こういった心理は、このところ世界で起きているテロ事件や宗教と抑圧の問題、人種・文化・民族に対する差別感または恐怖心、そして"政治的正しさ" の中で煽られていく集合的な感情のうねりにも、はっきりと見られる気がします。それは今、先の見えない中で平穏な暮らしを営むことが出来ている…わたし達ひとりひとりのこころに存在する問題でもあります。
閉じた扉の向こうで密やかに行われる 『秘密のビジネス会議』。ある種の権力、または少数のエリートを象徴するようなシンボルです。 全体が音を立てて動こうとするとき、それははたして悪か? それとも善か? そのどちらでもない "必要悪" またはどうあがいても侵しがたい "現実" なのか? それとも、その内容によって、時代の価値観によって、評価が変わるようなものに過ぎないのか? 秘密はどんな理由があれ、全て暴露されるべきなのか? 何が正しく、何が誤りで、そして何が悪なのか? ・・・その答はこれから先の、わたし達ひとりひとりの思考レベルと想像力の中にしか存在しないのかもしれません。 秘密の会議の参加者に必要な資質とは何なのでしょう? このシンボルに含まれるひとつの希望は、世界の真実をあるがままに見極めていく、その類い稀な理解力なのだと思います。
いえあるいは、たとえどこまで探求しようと謎は謎のままかもしれません。だとしても、それをありのままに受け入れ、 "自分という壁" に向かい、自らの現実に即して臨機応変にクリアボタンを押すことの出来る気概だけは要るように思えます。そんな気概を携えたとき、初めてわたし達の手に本物の選択肢が残るのではないでしょうか。
さて、エネルギーは次のシンボル『日干し煉瓦造りの古い伝導所』に向かっていきます。「日干し煉瓦」は強い日射しの下で乾かし固めたブロックのこと。そし て「伝導所」とは、ある特定の信念や信条・信仰を、まだ馴染みの無い地域に広く流布させるために設けられた場所を指します。燃えるような日射し、燃えるような情熱。これこそがやるべき正しいことだと信じ、伝道者は駆り立てられるように進みます。
けれど、新たな土地で馴染みのない文化を持つ人々に、馴染みのない信条や新しいものの見方を広めようとむやみに立ち入れば、その反動もまた大きいと思わねばなりません。怖れて誰も耳を貸してくれないかも? また、たとえ良かれと思った行動でも、それが原因で知らずにその土地に新しい疫病を持ち込むことだってあり得ます。それは他者のこころに土足で踏み込んだときに生まれ、形を変えて増殖していく不可視のウィルスがもたらす病です。きっと思わぬ事態も起きるでしょう。
そんなとき、熱意の伝道者はことを急がずにじっくり構えていられるでしょうか? 相手の立場に立ち、想像力を使い、戦略を立てながらもこころを寄せ、信頼を勝ち得ることは出来るでしょうか?
こんなに正しいことを言っているのに、何故わからないんだ? あなた方のためを思って犠牲を払っているのに! 伝道者は頭に血が上る思いを何度も経験するはずです。 …でも本当に? 本当に相手のために行動しているのでしょうか? それとも...?
古い日干し煉瓦の建物には、使命感を持ってそこにやって来た、多くの人々の様々な思い、血と苦悩とプライドとやむにやまれぬ熱情が刻みこまれています。理想は、使命は、信じるこころは、その後どうなったでしょうか? 伝道者達は、どんな運命を辿ったのでしょう。。
このシンボルは、ひとつの善意、ひとつの新しいアイデアを他者と分かち合おうとする、人間の意識を象徴しています。水瓶座に入ったばかりの時点で、その意識 は本来、とても純粋なものです。けれど同時に、その目的のために必要とされる忍耐力も試されることでしょう。ただの勢いではなく、自己陶酔や正当化や論理的美しさへの傾倒でもなく、ただ時間をかけて相手に納得してもらう。そのためには持続力や深い思考力が必要になりそうです。水瓶座の支配星は天王星。束縛を嫌い、変革と革命を象徴する惑星です。 でも、その天王星の影には、水瓶座のもう1つの支配星である、土星が控えています。 天王星と土星…。一見、相反する2惑星の力をバランス良く使えなけれ ば、水瓶座が示唆する変革のテーマを現実化し、ソフトランディングさせていくことは難しいと思います。
この2惑星がもたらすエネルギーがぶつかり合い、運動バランス が崩れたとき、わたし達は大きなフラストレーションに見舞われます。フラストレーションは怒りを呼び覚まし、アタマに血がのぼります。もしかしたら、相手の琴線に触れるようなことを口走ってしまうかも・・・? または突然気が変わり、投げ出したりするかもしれません。天王星が本能的な牡羊座に在る今は特に、暴力的な衝動に襲われるひともいるでしょう。水瓶座はいわゆる同調圧力には徹底的に反抗しますが、それが同時に自ら同調圧力を創り出すという矛盾も抱えています。 対向度数のシンボルは、『溢血症状』です。 症状は突然起こってきます。もし先を急ぐあまり、下準備もせず衝動的に行動すれば、どんな結果が待っているかはわかりません。
もちろん、変化が全て!それこそがエキサイティング!行き着くところはアナーキーだぜ!なんて思えるなら、水瓶座にあってはそれもヨシです。水瓶座的な視座から見れば、何が起ころうと時の流れに渦巻く波のひとつに過ぎないかもしれないのです。けれど、その影響は周囲のひと達を巻き込んで増幅していくでしょう。 それでも前に進み続けるか? はたして当初の目的を達することは出来るのか? 理解者を得てステキなアイデアを現実にすることは出来るのか…?
このシンボルは、わたし達それぞれが持つ独自の運命を全うして生きたいという願いと、他のひと達と関わり合いながら共に平和に生きていきたいという希望の微妙なバランスの中で、自分の果たすべきことは何か、どうやってそれを遂行していくかを、あらためて深く考えていくというテーマを持っています。 社会的なミッション。 そして、わたし達それぞれの魂に宿る、内なる使命…。それを達成していく鍵は、"たゆまず変化し続けるという持続力" …この、水瓶座特有のパラドックスにあるのかもしれません。
★アスペクト少し★
★1月22日 0:53ごろ〜2月11日まで、水星が逆行運動に入ります。スタート地点は水瓶座17°05’、折り返し地点は水瓶座1°18’です(この度数、または各サインのこれらに挟まれた度数に主要惑星を持つひとは影響を受けやすいかも?)。一つ前のメリマン・コラムでも触れられていたように、今回は太陽も水瓶座を運行中なので、本当に風・風・風と、過剰に風っぽいというか、水瓶座の勢いの強い逆行になりそう。 思考力を使い、これまでの方法論を再吟味し、逆行期を使ってプランをじっくり練り上げていくには良いけれど......思い付きをすぐに実行したくなるかもしれません。
焦らないこと、これ大事です。 先を急ぎすぎれば行き違いやアクシデントが起こりがち。互いに自分の考えた筋道やゴール、理想に拘りすぎて、交渉が決裂なんてことも。こんなときは土星力を上手く使って、困難な要因をひとつひとつ潰しつつ、大所高所から物事をゆっくりまとめられるといいな。 ただし、射手座の土星はこじらせるとドグマを押し付けたりする悪いクセも出るので、注意してくださいね。 また場合によっては嘘や誤魔化しを見破るだけの冷静さを保ちましょう。約束事や会議の後は細かい覚書を共有するなど、伝達は慎重に。また、いつものように通信・IT機器の故障や交通事故、あと火の元にも気を付けて。
★新月図のアスペクトを見ていくと、太陽と月には小惑星プロメテウス(事前の熟慮、知性の火、持てる者から奪い持たない者に与える行為)とキルケー(依存しない女性性、マジカルな出来事、企み、誘惑者)がタイトにコンジャンクトしています。しかも、プロメテウスは太陽とパラレル、キルケは月とパラレルなんです。月と太陽が織りなす陰陽にピッタリな組み合わせになっているのは興味深いです。賢者プロメテウスの不屈の智恵と、魔女キルケーが持つ清濁両面の懐の深さ。これ、今回の新月のテーマを生きていく上で、大きなヒントとなるエネルギーかもしれません。うーん、どんな風に応用できるか、自分なりに考えてみようかな。
★前回の満月に引き続き、冥王星とキラルス(有って当然と思っていたもの、または人命の突然のロス)のオポジションが成立中です。この新月期から最後の天王星・冥王星スクエア(3月17日)を挟んで3〜4カ月ほどは、良きにつけ悪しきにつけ世界に様々なうねりが生まれてきそうです。魚座のカイロンが両者を調停する位置に在り、深いトラウマを掘り起こすと共に、ともすると先行きの不安にかられて現実から目を逸らしがちな心に理解への筋道と勇気を与えようとしています。何があっても無くても、全ての痛みは新しい流れを生み出すために起きてくることだけは知っていたいと思います。
★火星はいまだに魚座の海王星とコンジャンクション中。そこには小惑星エロスとアヌビス(道を拓く者、献身、死者がもたらす智恵、アストラル領域)も寄り添っています。これらもまたパラレルです。この組み合わせはひとにより、色々な顕れ方をしそう。 音楽やアートなど、好みによってはちょっぴりダークなイマジネーションを駆使してみるのも良さげです。また、 恋愛やセクシャルなファンタジーに身をゆだねるひともいるかもしれません。イマジネーションを発揮して、クリエイティブに使えば十分酔える、楽しめるエネルギーかな。 ただし、少しでも気に入らないもの、引っかかるものにはハッキリNoと言いましょう。情熱と誤魔化しの違いをよく見極めて。何となくズルズルと自分を犠牲にしたり、何かに依存することは避けましょう。お酒やドラッグ類は要注意。 逃避願望も強くなりがちですが、ここは意図をもって積極的にエネルギーを使うか、または積極的に休息を取るか、どちらかにした方が良さそうです。
★ところで山羊座13°に在泊中の冥王星は、現在天王星との正確なスクエアに向かって歩みを進めています。その天王星は月のサウスノードにコンジャンクトしており、天王星・冥王星・月のノード軸でTスクエアに(蟹座のキラルスを入れるとグランドスクエア)。また冥王星には小惑星スフィンクス(生と死の謎、精神と肉体の挑戦、護るべき秘密)、ソフィア(霊的な智恵)がコンジャンクト中で、その上スフィンクスは冥王星にパラレルです。また今、冥王星が在泊する位置には木星のサウスノードが存在します。ジェフリーW.グリーンは木星のサウスノードが山羊座にあるということは、父系社会が生み出す様々な罪悪感に関連する原型だと指摘していました。
スフィンクス、ソフィア、そして木星(ダルマ)のサウスノード。この取り合わせが示唆する象意はあまりにも奥が深そうです。それに、男性性も女性性も、父系社会も母系社会も、結局はそのどちらが正しいとか悪いとかの問題じゃなさそう。ただ、長い歴史の中で、そしてこのたった一度の人生の中で、"わたし達の中の男と女" が、いつか永遠のバランスを見出す必要があることをかいま見せてくれてるのかもしれません。サウスノードとコンジャンクト中の天王星とも呼応して、わたし達の中の "過去" を変革していくこと。それは、霊的な智恵によって今の生き方を変えていくこと。木星のサウスノードに位置する惑星達は、そんなことを囁いているように思えます。
日干し煉瓦の伝導所は、今もなお乾いた大地にひっそり建ち続け、訪れる人々を迎えています。そこで熱弁をふるっていた伝道師達は、今はもう誰ひとり居ません。強い日射しを遮る建物の中は、静寂。けれど今、乾いたこころを抱いてひとときそこを訪れる旅人にとっては、この上ないオアシスかもしれないのです。そこにはきっと、生きとし生けるものが吐きだしてきたあらゆる熱情や怒り、哀しみ、愛と憎しみが燃え尽きたあとに残る、純粋な火が燃えているから。 生まれ、生き、死ぬという定めの中で、何かを掴もうと精一杯もがいたひと達の叫びが、透明な音楽となって響いてくるから。もしかしたら、何を信じているかなど一切関わり無く、その "美" を見たもの達だけが、世界を変えていけるのかもしれない....... そんなふうに感じる、新月間近の夜です。。
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^)/
January 18, 2015
レイモンド・メリマン 週間コメント1/19【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2015年1月19日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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【告知】
今週末にスイスのチューリヒで行う講演とワークショップのため、今週のコラムは短縮版となる。これは金曜の市場が引ける大分前に書いていることをお断りしておく。
≪ 先週をふり返って/今後の見通し ≫
年に一度の講演を金曜と土曜に控え、私は水曜夕刻にスイスのチューリヒに到着した。この時間帯、居るべき場所、どちらを見てもこれ以上の選択は出来なかったろう。正しい場所に正しいタイミングで存在することにかけては、私は生来恵まれているようだ。
米国人は “All hell broke loose(地獄絵図が拡がる)” という言い回しをよく使うが、私が先週木曜の朝に目覚めた時はまさにそんな展開だった。スイス国立銀行が彼らの通貨をユーロに対してデペッグ*すると発表したのだ。米国人はこんな時よくこう言う。“Something is rotten in Denmark(これは何だか怪しい…)”。この場合、鍵となるのはギリシャだ。だが、宇宙におけるサイクルと人間活動のサイクルを研究している私達にとってみれば、真の鍵はもっと大きい。それは地球だ。地球は今やまさにキリキリと締まりつつある宇宙の万力のど真ん中に挟まれており、そこでは既知の太陽系の中で最も遠い惑星達の4つ(土星、天王星、海王星、冥王星)が手を取り合って、我らが地球に対して正確な数学的関係性を結んでいる。
ファイナンシャル・アストロロジャーはこれを “ハードアスペクト・フォーメーション” と呼んでいる。それは空間的に見て、4つの惑星全てが相互にハーモニック1/8の関係性を持つということだ。これが前回いつ頃起きたかを私は知らない。具体的に言えば、土星は2014年11月27日に冥王星との45°(セミスクエア)形成過程に入り、それは2015年8月まで続く。また土星は2014年12月2日から天王星との135°(セスキスクエア/セスキコードレート)形成過程に入り、それが2015年10月まで続く。
そして勿論、天王星は冥王星に対してタイトな90°(スクエア)形成中で、これは2015年3月16日〜17日まで続く。それに加えて今、土星は海王星に対する正確な90°(スクエア)に3°以内というところに迫っている。これは “影響を及ぼす” には十分な近さだ。とりわけ先週は、火星もまた海王星とのコンジャンクションの途上にあった。つまりこれはは引き金だ。いや、1月15日木曜の出来事を考えれば、金融界に堆積する爆薬に対する起爆剤と言った方が適切だろう。1月21日水曜に水星が逆行に転じることを考慮するなら、今後数日の間に他国の中央銀行からこれに対する反応がもっと出てくるかもしれない。きっとそれは、まるで十代の思春期に入った若者が吹き出るニキビにバンドエイドを貼って何とかしようとするようなものだ。
さて、土星が天王星、海王星、冥王星にハードアスペクトを形成しているという事実(そして忘れてならないのが天王星・冥王星のタイトなスクエア)に加えて、拡がっていくこの宇宙津波がもたらす次の重要ポイントがある。1月21日水曜、水星が風性の星座宮、水瓶座で逆行に転じるのだ。この水星逆行は重要だ。何故なら2月10日の順行時も水星は水瓶座に在泊するからだ。太陽もまた、これら両方の期日には水瓶座(風性)を運行中であることから、太陽と水星で4つ巴の風性的現象、すなわち「風」の気質が世の中を席巻する現象を創り上げる。
前回これが起きたのは2008年で、金融危機が進行するさなかだった。当時は水瓶座、双子座、天秤座でこれが各1回ずつ、3回起きている。2008年1月末の1回目は、FRBによる一度の引き下げ幅としては24年ぶりとなった0.75ポイントもの主要金利引き下げと同期した。それは必要な処置だった。何故なら、ヨーロッパにおいて危機が拡がりつつあり、それは元をただせば “サブプライム住宅市場危機” として知られる、米国生まれの怪しげな金融取引業務に端を発するものだったからだ。
当時一般に知られていた以上に、ヨーロッパはこの米国製のいわば混成種である金融派生商品の浸透に曝されていた。世界は壊れ始めようとしていた。それを受けてFRBは、一連の大幅な金利引き下げを開始したが、これはその後4カ月にわたって切り下げの一途を辿り ー 2008年5月〜6月に起きた、次の風性星座宮における太陽と水星逆行の組み合わせ、すなわち4つ巴の風の特質が世の中を席巻する時期まで続いた。また3回目にして最後の風性四つ巴現象 ー 風のコラージュは、2008年9月末〜10月に起きた。経済崩壊はなおも進行し、アナリストや評論家達はその見通しの中で、資本主義、民主主義、安全な公社債投信、そして…通貨そのものの終焉さえも予測したのだった。
それは恐怖の時だった。それはまた、7年にわたるカーディナル・クライマックスの始まりでもあった。そして今、カーディナル・クライマックスの終焉を迎えるにあたり、ちょうど始まった時のように現象化しつつある。すなわち、土星、天王星、冥王星間のハードアスペクト然り、そして風性の星座宮における太陽ー水星の4つ巴強調現象のパターン然りだ。
ユーロからのスイスフランのデペッグは、終焉にまつわる現象の鳥羽口に過ぎない。だとすれば中国はスイスの後を追って米ドルから元をデペッグするのだろうか? だがそれよりも、全ての通貨が最終的には国際基軸通貨としての米ドルからデペッグすることになるかもしれない。現況、ロシアは崩壊しつつあるルーブルを支えるために、それをやりそうな立場にある。原油価格もまた崩壊しているからだ。原油、ルーブル、ユーロ…… ドミノ倒しが始まろうとしている。
この “天空の映画” は、2008年に上映されたものと非常によく似ている。これは続編であり、同じ役者(惑星)が似たような粗筋(ハードアスペクト)を演じている。つまり、「いかにしてギリシャを救うか? いかにしてEUを救うか? 我々のお金を、銀行や政治家達からどうやって護るか? 彼らは相変わらずお金を刷り続け、その後それ以上に支出し続ける。彼らはこうした地球規模のカオスの原因となるほどの記念碑的決定を下す、大きな支配力を持っている」といった筋立てだ。
さぁ、これは怖ろしく見える。だが実際のところは、そうでもないかもしれない。これはカーディナル・クライマックスの終わりであり、始まりではない。またこれは土星・冥王星サイクルの最終局面(バルザミック・フェーズ、最後の1/8局面)だ。不確定性と疑念は弛んだ自己満足から切迫感への急変を生み出すかもしれないが、そんな不確実な時に誰が、何が、利益を得るかは誰もが知っている。すなわち金、米国債、そして今やスイス・フランがそうだ。
先週の出来事は、私達が米国人が言うところの “food for thought(思考の糧)” を与えてくれた…。ふふん。米国には聞こえの良い格言が沢山有るが、実際は何の解決にもならず、単に経験した物事を気の利いた言い回しに変えただけだ。だがそれを思えば、ヨーロッパも同じような言い換えをしている。きっと私達は、全ての文化において同じ事をしている筈だ。そして突き詰めてみれば、それは良い事だ。それが意味するのは、私達が普遍的で集合的な数多くの経験を分かち合うに至るまで、長い時を経て存在してきたということなのだ。
私達人類は、生きながらえるために創造されたのだ。1980年代と1990年代初期のルネサンスは、今や再興の準備が出来ている。それにはあともう5年を要するかもしれないが、“the tide is turning(潮目は変わりつつある)” と米国では… おっと、何を言いたいかはおわかりだろう。 これは単に、タイタニック号を操る私達の目前に政治・金融という名の氷山が立ちはだかっており、その周囲を何とか上手く航行しようとするようなものだ。私達の計器は行く先の危険を告げている。だが私達は、自分達の船がどんな障害物にも耐えられるほど頑丈だと信じ、波を掻き分けながら進み続けてきた。だが最終的に、私達は自分達がそう思いたかったほどには不屈でも無敵でもないかもしれない。
これらの転換点は、私達が2月21日のウェビナーにおいて、また来週のMMAサイクルズ・リポートにおいて論ずべき何か重要な物事を示唆している。私達は株式指数と金について多くの事を語ることになるだろう。現在、私達は終焉が近付いていることを理解しており、同時に何か新しい物事もまた近付きつつあるのを感じ始めている ー 例えば金融市場に生まれる沢山の新たなトレンドといったものだ。
今週、水星が(風性の星座宮で)逆行に転じる。これは自分と向かい合い熟考するには良い時だ。そして何か新しい考えを得るには良い時だ。但し、 “ducks are in a row” 、つまりすっかり何かのお膳立てを整えてしまう前に、しっかりと合意を取り付けておくよう注意しなければならない(意味があったり無かったりする格言をなぜか使うのを止められない)。とにもかくにも、今はスイスはチューリヒのクリーンな山の空気が全てだ。そして、今日私が払うだろうスイス・フランの価値が、水曜のそれよりはるかに高くなっているという事実もまた然りだ。
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2015年1月19日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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【告知】
今週末にスイスのチューリヒで行う講演とワークショップのため、今週のコラムは短縮版となる。これは金曜の市場が引ける大分前に書いていることをお断りしておく。
≪ 先週をふり返って/今後の見通し ≫
年に一度の講演を金曜と土曜に控え、私は水曜夕刻にスイスのチューリヒに到着した。この時間帯、居るべき場所、どちらを見てもこれ以上の選択は出来なかったろう。正しい場所に正しいタイミングで存在することにかけては、私は生来恵まれているようだ。
米国人は “All hell broke loose(地獄絵図が拡がる)” という言い回しをよく使うが、私が先週木曜の朝に目覚めた時はまさにそんな展開だった。スイス国立銀行が彼らの通貨をユーロに対してデペッグ*すると発表したのだ。米国人はこんな時よくこう言う。“Something is rotten in Denmark(これは何だか怪しい…)”。この場合、鍵となるのはギリシャだ。だが、宇宙におけるサイクルと人間活動のサイクルを研究している私達にとってみれば、真の鍵はもっと大きい。それは地球だ。地球は今やまさにキリキリと締まりつつある宇宙の万力のど真ん中に挟まれており、そこでは既知の太陽系の中で最も遠い惑星達の4つ(土星、天王星、海王星、冥王星)が手を取り合って、我らが地球に対して正確な数学的関係性を結んでいる。
*デペッグ:ペッグ制は自国の通貨と特定の通貨の為替レートを一定に保つ制度を言う。今回のスイスフランのデペッグとは、スイスがそれまで自国通貨の上昇を抑えるために市場介入し、ユーロに対して定めていたスイスフランの上限を護ることから撤退したことを指す。それによってスイスフランは急騰した。
ファイナンシャル・アストロロジャーはこれを “ハードアスペクト・フォーメーション” と呼んでいる。それは空間的に見て、4つの惑星全てが相互にハーモニック1/8の関係性を持つということだ。これが前回いつ頃起きたかを私は知らない。具体的に言えば、土星は2014年11月27日に冥王星との45°(セミスクエア)形成過程に入り、それは2015年8月まで続く。また土星は2014年12月2日から天王星との135°(セスキスクエア/セスキコードレート)形成過程に入り、それが2015年10月まで続く。
そして勿論、天王星は冥王星に対してタイトな90°(スクエア)形成中で、これは2015年3月16日〜17日まで続く。それに加えて今、土星は海王星に対する正確な90°(スクエア)に3°以内というところに迫っている。これは “影響を及ぼす” には十分な近さだ。とりわけ先週は、火星もまた海王星とのコンジャンクションの途上にあった。つまりこれはは引き金だ。いや、1月15日木曜の出来事を考えれば、金融界に堆積する爆薬に対する起爆剤と言った方が適切だろう。1月21日水曜に水星が逆行に転じることを考慮するなら、今後数日の間に他国の中央銀行からこれに対する反応がもっと出てくるかもしれない。きっとそれは、まるで十代の思春期に入った若者が吹き出るニキビにバンドエイドを貼って何とかしようとするようなものだ。
さて、土星が天王星、海王星、冥王星にハードアスペクトを形成しているという事実(そして忘れてならないのが天王星・冥王星のタイトなスクエア)に加えて、拡がっていくこの宇宙津波がもたらす次の重要ポイントがある。1月21日水曜、水星が風性の星座宮、水瓶座で逆行に転じるのだ。この水星逆行は重要だ。何故なら2月10日の順行時も水星は水瓶座に在泊するからだ。太陽もまた、これら両方の期日には水瓶座(風性)を運行中であることから、太陽と水星で4つ巴の風性的現象、すなわち「風」の気質が世の中を席巻する現象を創り上げる。
前回これが起きたのは2008年で、金融危機が進行するさなかだった。当時は水瓶座、双子座、天秤座でこれが各1回ずつ、3回起きている。2008年1月末の1回目は、FRBによる一度の引き下げ幅としては24年ぶりとなった0.75ポイントもの主要金利引き下げと同期した。それは必要な処置だった。何故なら、ヨーロッパにおいて危機が拡がりつつあり、それは元をただせば “サブプライム住宅市場危機” として知られる、米国生まれの怪しげな金融取引業務に端を発するものだったからだ。
当時一般に知られていた以上に、ヨーロッパはこの米国製のいわば混成種である金融派生商品の浸透に曝されていた。世界は壊れ始めようとしていた。それを受けてFRBは、一連の大幅な金利引き下げを開始したが、これはその後4カ月にわたって切り下げの一途を辿り ー 2008年5月〜6月に起きた、次の風性星座宮における太陽と水星逆行の組み合わせ、すなわち4つ巴の風の特質が世の中を席巻する時期まで続いた。また3回目にして最後の風性四つ巴現象 ー 風のコラージュは、2008年9月末〜10月に起きた。経済崩壊はなおも進行し、アナリストや評論家達はその見通しの中で、資本主義、民主主義、安全な公社債投信、そして…通貨そのものの終焉さえも予測したのだった。
それは恐怖の時だった。それはまた、7年にわたるカーディナル・クライマックスの始まりでもあった。そして今、カーディナル・クライマックスの終焉を迎えるにあたり、ちょうど始まった時のように現象化しつつある。すなわち、土星、天王星、冥王星間のハードアスペクト然り、そして風性の星座宮における太陽ー水星の4つ巴強調現象のパターン然りだ。
ユーロからのスイスフランのデペッグは、終焉にまつわる現象の鳥羽口に過ぎない。だとすれば中国はスイスの後を追って米ドルから元をデペッグするのだろうか? だがそれよりも、全ての通貨が最終的には国際基軸通貨としての米ドルからデペッグすることになるかもしれない。現況、ロシアは崩壊しつつあるルーブルを支えるために、それをやりそうな立場にある。原油価格もまた崩壊しているからだ。原油、ルーブル、ユーロ…… ドミノ倒しが始まろうとしている。
この “天空の映画” は、2008年に上映されたものと非常によく似ている。これは続編であり、同じ役者(惑星)が似たような粗筋(ハードアスペクト)を演じている。つまり、「いかにしてギリシャを救うか? いかにしてEUを救うか? 我々のお金を、銀行や政治家達からどうやって護るか? 彼らは相変わらずお金を刷り続け、その後それ以上に支出し続ける。彼らはこうした地球規模のカオスの原因となるほどの記念碑的決定を下す、大きな支配力を持っている」といった筋立てだ。
さぁ、これは怖ろしく見える。だが実際のところは、そうでもないかもしれない。これはカーディナル・クライマックスの終わりであり、始まりではない。またこれは土星・冥王星サイクルの最終局面(バルザミック・フェーズ、最後の1/8局面)だ。不確定性と疑念は弛んだ自己満足から切迫感への急変を生み出すかもしれないが、そんな不確実な時に誰が、何が、利益を得るかは誰もが知っている。すなわち金、米国債、そして今やスイス・フランがそうだ。
先週の出来事は、私達が米国人が言うところの “food for thought(思考の糧)” を与えてくれた…。ふふん。米国には聞こえの良い格言が沢山有るが、実際は何の解決にもならず、単に経験した物事を気の利いた言い回しに変えただけだ。だがそれを思えば、ヨーロッパも同じような言い換えをしている。きっと私達は、全ての文化において同じ事をしている筈だ。そして突き詰めてみれば、それは良い事だ。それが意味するのは、私達が普遍的で集合的な数多くの経験を分かち合うに至るまで、長い時を経て存在してきたということなのだ。
私達人類は、生きながらえるために創造されたのだ。1980年代と1990年代初期のルネサンスは、今や再興の準備が出来ている。それにはあともう5年を要するかもしれないが、“the tide is turning(潮目は変わりつつある)” と米国では… おっと、何を言いたいかはおわかりだろう。 これは単に、タイタニック号を操る私達の目前に政治・金融という名の氷山が立ちはだかっており、その周囲を何とか上手く航行しようとするようなものだ。私達の計器は行く先の危険を告げている。だが私達は、自分達の船がどんな障害物にも耐えられるほど頑丈だと信じ、波を掻き分けながら進み続けてきた。だが最終的に、私達は自分達がそう思いたかったほどには不屈でも無敵でもないかもしれない。
これらの転換点は、私達が2月21日のウェビナーにおいて、また来週のMMAサイクルズ・リポートにおいて論ずべき何か重要な物事を示唆している。私達は株式指数と金について多くの事を語ることになるだろう。現在、私達は終焉が近付いていることを理解しており、同時に何か新しい物事もまた近付きつつあるのを感じ始めている ー 例えば金融市場に生まれる沢山の新たなトレンドといったものだ。
今週、水星が(風性の星座宮で)逆行に転じる。これは自分と向かい合い熟考するには良い時だ。そして何か新しい考えを得るには良い時だ。但し、 “ducks are in a row” 、つまりすっかり何かのお膳立てを整えてしまう前に、しっかりと合意を取り付けておくよう注意しなければならない(意味があったり無かったりする格言をなぜか使うのを止められない)。とにもかくにも、今はスイスはチューリヒのクリーンな山の空気が全てだ。そして、今日私が払うだろうスイス・フランの価値が、水曜のそれよりはるかに高くなっているという事実もまた然りだ。
訳文ここまで
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January 11, 2015
レイモンド・メリマン 週間コメント1/12【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2015年1月12日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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≪先週をふり返って≫
まるで時計仕掛けのようだ。そう、その両針が指し示した方向は、あたかも時計仕掛けのように殆ど正確だった。私は言っているのはジオコズミック・サインとそれが相関する金融市場のリバーサルのことだ。また同時に、ジオコズミック・サインとそれが相関する人間活動、そして社会事象についても言っている。多くの場合、後者が前者へと導くーまたは合致する。
先週は、太陽が冥王星にコンジャンクトし同時にに天王星にスクエアを形成、またそれと同時に火星が木星にオポジションを形成した余波の内に始まった。このコンビネーションは金融市場におけるジオコズミックな重要変化日の条件を満たすばかりか、先週のコラムで述べたように、“以前から私達は、火星、木星、天王星間に形成されるハードアスペクト(全てが互いにアスペクトし合う必要は無い)を含んだ時間帯を、大幅な価格変動に相関すると解説してきた”。 全てのジオコズミック・サインがそうであるように、この相関性は100%ではない(およそ80〜90%近い)。とはいえ、宇宙仕様の時計仕掛けは時針と分針の二次元時計ではない。それは例えて言うなら、太陽を中心とした公転軌道を巡る9つの惑星が持つ異なる速さと地球を回る月、そして自身の地軸を中心に回転する地球の自転速度24時間をそれぞれに示す11針を持つ時計のようなものだ。
1週間前に起きた火星、木星、天王星による前述のようなアスペクトの原理が示唆するように、今年は突然の爆発音と共に始まった。これらの惑星は人間活動とその意識の原型を象徴することから、人間活動のある領域に起きたその“爆発”が、金融市場において直接的な反応を呼び起こすかどうかについて、私達は知る由もない。しかしながら、5巻からなる私達の本『The Ultimate Book on Stock Market Timing』で提示し、そしてメリマン・マーケットタイミング・アカデミー(MMTA)オンライン講習の基盤をなす研究が示すように、通常はそれが起きるのだ。
では、これらの爆発的なシグナルに近接した先週、何が起きたろう? 1月7日水曜、風刺雑誌「シャルリー・エブド」へのテロリスト攻撃がパリ市中を震撼させた。編集長を含む12人が殺された。これを一部の出版媒体は、2001年9月11日に起きたニューヨークのワールドトレードセンター攻撃のヨーロッパ版になぞらえた。また別のイタリアの媒体はこれを “ヨーロッパの心臓部への襲撃” と呼んだ。ロンドンのザ・ガーディアン紙は、この悲劇的な事件を “民主主義に対する攻撃” だと言及した。そして金曜、パリでまた別の襲撃事件が起こり、新たに4人の犠牲者が出た。
ヨーロッパはこれらの事件で動揺している。それは9.11によってアメリカ中が動揺したのと非常によく似ている。私自身、9.11(2001年)の日、そしてまた2015年1月7日、それぞれの事件のちょうど数分前にヨーロッパに着くという特異な経験をしている。このような経験を言い表すたった一つの術があるとすれば、それはまるでトワイライト・ゾーンの中へと旅立つような感覚だと言えばいいだろうか。そうだ。それは私がこれまでカーディナル・クライマックスを例えるために何度となく使って来たイメージだ。外国に降り立った一人の米国人として、凄惨なテロリズムとそれに対する人々の反応を目の当たりにするというのは、超現実的な感覚だ。
この二つの事件について私が知りたいと思うのは、「米国においてこれらはどう受け取られるか?」だ。2001年当時、冥王星にオポジションを形成したのは土星であり、これは32年〜37年周期の土星・冥王星サイクルのピークだった。2015年1月は、土星による冥王星へのセミスクエアが始まるタイミングであり、これは2020年1月に終わる土星・冥王星サイクル最後の1/8局面だ。そしてまたこれは、2014年12月15日〜2015年3月16日の、天王星・冥王星スクエア形成における最後の2回に挟まれた期間でもある。これほど強調された冥王星、それは人為的であろうと自然の猛威が原因であろうと、すなわち人命への脅威と相関する者なのだ。
世界の株式市場は先週、大幅な価格変動と相場の反転をもって、まさに大いなるボラティリティを見せつけた。例えばダウ工業平均は、週の始まりを331ポイントと大きく下落して迎えた。1月6日火曜には再び3桁台の下落が見られ、一部の市場専門家は “大暴落” のスタートを宣言した。彼らが正しいという可能性はいまだにある。しかしながら、今回の底値は火曜につけており、それは不動宮の23°〜24°にトランシットの火星が来て、ニューヨーク証券取引所のバトンウッド・チャート(1792年5月17日)の水星・冥王星スクエアを刺激したことと同期している。ダウ平均は水曜には212ポイント舞い上がった。だがそれを、翌日木曜に見られた323ポイントの反騰が上回った。しかしながら、それに続いてまたもう一度、3桁台の下落(170ポイント)が金曜に起こった。それは太陽・月が関わる変化日であり、これもまた米国株式市場における短期のリバーサルと大きな価格の上下動に対し非常に強い相関関係を持っている。こうして、先週のダウ平均は毎日が3桁台の動きとなった。こんな事がそうそう起こるものだろうか?
他の市場では、原油が1月7日に1バレルあたり46.83まで下落、これは2009年4月以来の最安値水準だ。一方米ドル指数は先週92.58まで騰がり、11年ぶりの最高値水準に達した。またユーロ通貨は1.1753まで下落し、2003年11月以来の最安値を記録した。これは只ならぬことだ。ある意味でアブノーマルだ。だが、今現在の天王星と冥王星との密な関係性には完璧にフィットしている。そうではないか? 天王星はアブノーマルの惑星だし、冥王星は負債の惑星だ。それは通貨の価格動向に反映している。
≪短期ジオコズミクスと長期的考察≫
私達はジオコズミック上重要な時間帯(1月2日〜5日±3取引日)を抜け、また新たな時間帯1月15日〜21日に入っていく。火星が今週から、近付きつつある土星・海王星スクエアに対してのトランスレーションに入るのだ。これは火星が1月15日に土星と正確なスクエアを形成し、その後1月19日に魚座の海王星にコンジャンクトすることを意味する。
その2日後(1月21日)、水星が風性星座宮である水瓶座において3週間にわたる逆行運動を開始する。逆行は水瓶座で始まり水瓶座で終わる(2月11日)。逆行の始まりと順行の始まりの日には、太陽もまた同じ水瓶座に在泊してる。だからこの時間帯はとても “風っぽい” (水瓶座は風性星座宮)。また同時に非常に “天王星的” でもある(水瓶座の支配星は天王星)。『フォーキャスト2015』で述べたように、風の星座宮の強調は、7年ごとの水星逆行サイクルに基づいている。過去において、これは経済と株式市場の重要なトレンド転換と同期してきた(2008年、2001年、1994年、1987年 etc.)。政治面から見ると、これは世界の指導者達が、過去7年間に実行してきた政策の失敗による新たな危機を解決するために、方向性の変更を余儀なくされる時だ。一部のケースにおいては、その変更は上手くいく。だがそうでなければ、その変更は物事をより悪化させる。
近付きつつある土星・海王星スクエアに対する火星のトランスレーションもまた非常に興味深い。まず、これはひょっとすると原油価格の崩壊と関連するかもしれない。何故なら海王星と木星は魚座と共に原油と相関性を持つからだ。またこれは、現実というものが集合体としての私達が考えていたものとは異なるという実感や認識と関わる可能性もある。もしかすると、テロリズムの危険はより重大さを増すのかもしれない。特に火星と土星がハードアスペクトを形成するケースではその可能性が高い(これは対立・対決の原型だ)。いやことによると、急激に膨らみつつある世界の負債がより重大さをもって捉えられ、債務を超えて好きなだけ消費出来るという神話が、実は困難な問題への拙い対処法だということが明らかになるのかもしれない。それは選挙に勝つには有効な物語だが、現実の問題を解決することはない。
だがこれらのアスペクトが展開するのと時を同じくして、もっと強力でさえある惑星サイクルが働いているのだ。 私達は今現在、多くの人々が自分自身の核をなしてきた信念・信条を試され、また心理面、物質面両方の安全感覚の拠り所としてきた基盤が崩壊への挑戦を受け、そしてある場合はひっくり返されるという、特異な時を生きている。このところ出て来る殆どの経済データは非常に明るいものだ。それでも今日の世界において、人々は幸福感を抱くこともなければ安全と感じることもない。
マンデーン・アストロロジーの観点から見るなら、私はこの集合的不満足感を、土星・天王星・冥王星の全てが互いに形成するハードアスペクトを通して結び合っている事実と関連付けるだろう。私達は33カ月間続く天王星・冥王星スクエア(2012年6月〜2015年3月)について長きにわたって論じてきた。しかしながら、2014年11月27日以降〜2015年8月13日まで、土星は冥王星に対するセミスクエア(45°)の正確な形成へと向かいつつあり、そのオーブ圏内にある。そしてまた土星は2014年12月3日以降〜2015年10月22日まで、天王星に対するセスキコードレート(135°/セスキスクエアとも言う)形成のオーブ圏内に入っている。したがって、2014年11月27日〜2015年3月16日は、土星・天王星・冥王星の全てが互いにハードアスペクトを形成することになるのだ。これは稀な事象であり、経済または政治上の危機が世界の舞台に躍り出るジオコズミック・サインだ。
さてこれを一つの筋道に沿って組み立てるために、カーディナル・クライマックスが2010年夏にピークを迎えた時の最も重要なポイントを考慮するなら、それは土星・天王星・冥王星間のTスクエアだった。天王星と冥王星は今なおカーディナル・スクエアのアスペクトを形成している。では2010年当時と何か変わったかと言えば、土星がカーディナル・サインである天秤座で天王星にオポジションを、冥王星にスクエアを形成した後、そこを出たことだ。今土星は射手座の初期度数に在って、天王星にセスキコードレート(セスキスクエア)を、冥王星にセミスクエアを形成中だ。2010年にはFRBがQE2(量的緩和策第2弾)を実施し、それを原因とする通貨戦争が始まった。またこの年はギリシャがデフォルトの淵にあることが露見し、EUの存続が危ぶまれた年でもあった。そこで今日を思い起こせば、これらと同じ役者が世界の舞台に登っていることに気付くだろう。ギリシャは再びデフォルトの淵に立ちつくし、他の中央銀行(ヨーロッパと日本)は、彼らの通貨を強制的に安値へと導く新たな金融緩和策に着手している。
アストロロジーが持つ美とは、そしてとりわけファイナンシャル及びマンデーン・アストロロジーが持つそれは、タイミングにおいて顕著に正確であるということだ。そこでの挑戦は、人類の経験の中でどの領域にその事象が起きるか、そしてそれが如何にして金融市場に影響を与えるかを断定することにある。 そしてそこに生まれる希望は、世界の指導者達、そして個としての私達がこれらの経験から学び、人類(そして私達個人)を前進させる建設的な方策を生み出していくことなのだ。
もし私達が成功すれば、1988年〜1993年のカプリコーン・クライマックスで始まったテクノロジー・ルネサンスが再び始まる。 2008年〜2015年のカーディナル・クライマックスと、2015年〜2020年の土星・冥王星サイクルのバルサミック・フェーズ(最後の1/8局面)が、人類に集合的な気付きを与え、最終的にはこのルネサンスの回復に必要なリーダーシップをもたらすのではないか...というのが私の信じるところだ。
また現在、土星が観念的で哲学的・宗教的な星座宮である射手座を運行していることから、宗教的熱狂によって引き起こされるテロリズムは2020年かその後まもなくして克服されるだろうとも信じている。こうした脅威は現在ピークに達しているが、それを終わらせるための運動もまた今、始まっていくだろう。宗教と政治の指導者達は一歩前に踏み出し、この問題に対応すべく立ち上がるはずだ。
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2015年1月12日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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≪先週をふり返って≫
まるで時計仕掛けのようだ。そう、その両針が指し示した方向は、あたかも時計仕掛けのように殆ど正確だった。私は言っているのはジオコズミック・サインとそれが相関する金融市場のリバーサルのことだ。また同時に、ジオコズミック・サインとそれが相関する人間活動、そして社会事象についても言っている。多くの場合、後者が前者へと導くーまたは合致する。
先週は、太陽が冥王星にコンジャンクトし同時にに天王星にスクエアを形成、またそれと同時に火星が木星にオポジションを形成した余波の内に始まった。このコンビネーションは金融市場におけるジオコズミックな重要変化日の条件を満たすばかりか、先週のコラムで述べたように、“以前から私達は、火星、木星、天王星間に形成されるハードアスペクト(全てが互いにアスペクトし合う必要は無い)を含んだ時間帯を、大幅な価格変動に相関すると解説してきた”。 全てのジオコズミック・サインがそうであるように、この相関性は100%ではない(およそ80〜90%近い)。とはいえ、宇宙仕様の時計仕掛けは時針と分針の二次元時計ではない。それは例えて言うなら、太陽を中心とした公転軌道を巡る9つの惑星が持つ異なる速さと地球を回る月、そして自身の地軸を中心に回転する地球の自転速度24時間をそれぞれに示す11針を持つ時計のようなものだ。
1週間前に起きた火星、木星、天王星による前述のようなアスペクトの原理が示唆するように、今年は突然の爆発音と共に始まった。これらの惑星は人間活動とその意識の原型を象徴することから、人間活動のある領域に起きたその“爆発”が、金融市場において直接的な反応を呼び起こすかどうかについて、私達は知る由もない。しかしながら、5巻からなる私達の本『The Ultimate Book on Stock Market Timing』で提示し、そしてメリマン・マーケットタイミング・アカデミー(MMTA)オンライン講習の基盤をなす研究が示すように、通常はそれが起きるのだ。
では、これらの爆発的なシグナルに近接した先週、何が起きたろう? 1月7日水曜、風刺雑誌「シャルリー・エブド」へのテロリスト攻撃がパリ市中を震撼させた。編集長を含む12人が殺された。これを一部の出版媒体は、2001年9月11日に起きたニューヨークのワールドトレードセンター攻撃のヨーロッパ版になぞらえた。また別のイタリアの媒体はこれを “ヨーロッパの心臓部への襲撃” と呼んだ。ロンドンのザ・ガーディアン紙は、この悲劇的な事件を “民主主義に対する攻撃” だと言及した。そして金曜、パリでまた別の襲撃事件が起こり、新たに4人の犠牲者が出た。
ヨーロッパはこれらの事件で動揺している。それは9.11によってアメリカ中が動揺したのと非常によく似ている。私自身、9.11(2001年)の日、そしてまた2015年1月7日、それぞれの事件のちょうど数分前にヨーロッパに着くという特異な経験をしている。このような経験を言い表すたった一つの術があるとすれば、それはまるでトワイライト・ゾーンの中へと旅立つような感覚だと言えばいいだろうか。そうだ。それは私がこれまでカーディナル・クライマックスを例えるために何度となく使って来たイメージだ。外国に降り立った一人の米国人として、凄惨なテロリズムとそれに対する人々の反応を目の当たりにするというのは、超現実的な感覚だ。
この二つの事件について私が知りたいと思うのは、「米国においてこれらはどう受け取られるか?」だ。2001年当時、冥王星にオポジションを形成したのは土星であり、これは32年〜37年周期の土星・冥王星サイクルのピークだった。2015年1月は、土星による冥王星へのセミスクエアが始まるタイミングであり、これは2020年1月に終わる土星・冥王星サイクル最後の1/8局面だ。そしてまたこれは、2014年12月15日〜2015年3月16日の、天王星・冥王星スクエア形成における最後の2回に挟まれた期間でもある。これほど強調された冥王星、それは人為的であろうと自然の猛威が原因であろうと、すなわち人命への脅威と相関する者なのだ。
世界の株式市場は先週、大幅な価格変動と相場の反転をもって、まさに大いなるボラティリティを見せつけた。例えばダウ工業平均は、週の始まりを331ポイントと大きく下落して迎えた。1月6日火曜には再び3桁台の下落が見られ、一部の市場専門家は “大暴落” のスタートを宣言した。彼らが正しいという可能性はいまだにある。しかしながら、今回の底値は火曜につけており、それは不動宮の23°〜24°にトランシットの火星が来て、ニューヨーク証券取引所のバトンウッド・チャート(1792年5月17日)の水星・冥王星スクエアを刺激したことと同期している。ダウ平均は水曜には212ポイント舞い上がった。だがそれを、翌日木曜に見られた323ポイントの反騰が上回った。しかしながら、それに続いてまたもう一度、3桁台の下落(170ポイント)が金曜に起こった。それは太陽・月が関わる変化日であり、これもまた米国株式市場における短期のリバーサルと大きな価格の上下動に対し非常に強い相関関係を持っている。こうして、先週のダウ平均は毎日が3桁台の動きとなった。こんな事がそうそう起こるものだろうか?
他の市場では、原油が1月7日に1バレルあたり46.83まで下落、これは2009年4月以来の最安値水準だ。一方米ドル指数は先週92.58まで騰がり、11年ぶりの最高値水準に達した。またユーロ通貨は1.1753まで下落し、2003年11月以来の最安値を記録した。これは只ならぬことだ。ある意味でアブノーマルだ。だが、今現在の天王星と冥王星との密な関係性には完璧にフィットしている。そうではないか? 天王星はアブノーマルの惑星だし、冥王星は負債の惑星だ。それは通貨の価格動向に反映している。
≪短期ジオコズミクスと長期的考察≫
私達はジオコズミック上重要な時間帯(1月2日〜5日±3取引日)を抜け、また新たな時間帯1月15日〜21日に入っていく。火星が今週から、近付きつつある土星・海王星スクエアに対してのトランスレーションに入るのだ。これは火星が1月15日に土星と正確なスクエアを形成し、その後1月19日に魚座の海王星にコンジャンクトすることを意味する。
その2日後(1月21日)、水星が風性星座宮である水瓶座において3週間にわたる逆行運動を開始する。逆行は水瓶座で始まり水瓶座で終わる(2月11日)。逆行の始まりと順行の始まりの日には、太陽もまた同じ水瓶座に在泊してる。だからこの時間帯はとても “風っぽい” (水瓶座は風性星座宮)。また同時に非常に “天王星的” でもある(水瓶座の支配星は天王星)。『フォーキャスト2015』で述べたように、風の星座宮の強調は、7年ごとの水星逆行サイクルに基づいている。過去において、これは経済と株式市場の重要なトレンド転換と同期してきた(2008年、2001年、1994年、1987年 etc.)。政治面から見ると、これは世界の指導者達が、過去7年間に実行してきた政策の失敗による新たな危機を解決するために、方向性の変更を余儀なくされる時だ。一部のケースにおいては、その変更は上手くいく。だがそうでなければ、その変更は物事をより悪化させる。
近付きつつある土星・海王星スクエアに対する火星のトランスレーションもまた非常に興味深い。まず、これはひょっとすると原油価格の崩壊と関連するかもしれない。何故なら海王星と木星は魚座と共に原油と相関性を持つからだ。またこれは、現実というものが集合体としての私達が考えていたものとは異なるという実感や認識と関わる可能性もある。もしかすると、テロリズムの危険はより重大さを増すのかもしれない。特に火星と土星がハードアスペクトを形成するケースではその可能性が高い(これは対立・対決の原型だ)。いやことによると、急激に膨らみつつある世界の負債がより重大さをもって捉えられ、債務を超えて好きなだけ消費出来るという神話が、実は困難な問題への拙い対処法だということが明らかになるのかもしれない。それは選挙に勝つには有効な物語だが、現実の問題を解決することはない。
だがこれらのアスペクトが展開するのと時を同じくして、もっと強力でさえある惑星サイクルが働いているのだ。 私達は今現在、多くの人々が自分自身の核をなしてきた信念・信条を試され、また心理面、物質面両方の安全感覚の拠り所としてきた基盤が崩壊への挑戦を受け、そしてある場合はひっくり返されるという、特異な時を生きている。このところ出て来る殆どの経済データは非常に明るいものだ。それでも今日の世界において、人々は幸福感を抱くこともなければ安全と感じることもない。
マンデーン・アストロロジーの観点から見るなら、私はこの集合的不満足感を、土星・天王星・冥王星の全てが互いに形成するハードアスペクトを通して結び合っている事実と関連付けるだろう。私達は33カ月間続く天王星・冥王星スクエア(2012年6月〜2015年3月)について長きにわたって論じてきた。しかしながら、2014年11月27日以降〜2015年8月13日まで、土星は冥王星に対するセミスクエア(45°)の正確な形成へと向かいつつあり、そのオーブ圏内にある。そしてまた土星は2014年12月3日以降〜2015年10月22日まで、天王星に対するセスキコードレート(135°/セスキスクエアとも言う)形成のオーブ圏内に入っている。したがって、2014年11月27日〜2015年3月16日は、土星・天王星・冥王星の全てが互いにハードアスペクトを形成することになるのだ。これは稀な事象であり、経済または政治上の危機が世界の舞台に躍り出るジオコズミック・サインだ。
さてこれを一つの筋道に沿って組み立てるために、カーディナル・クライマックスが2010年夏にピークを迎えた時の最も重要なポイントを考慮するなら、それは土星・天王星・冥王星間のTスクエアだった。天王星と冥王星は今なおカーディナル・スクエアのアスペクトを形成している。では2010年当時と何か変わったかと言えば、土星がカーディナル・サインである天秤座で天王星にオポジションを、冥王星にスクエアを形成した後、そこを出たことだ。今土星は射手座の初期度数に在って、天王星にセスキコードレート(セスキスクエア)を、冥王星にセミスクエアを形成中だ。2010年にはFRBがQE2(量的緩和策第2弾)を実施し、それを原因とする通貨戦争が始まった。またこの年はギリシャがデフォルトの淵にあることが露見し、EUの存続が危ぶまれた年でもあった。そこで今日を思い起こせば、これらと同じ役者が世界の舞台に登っていることに気付くだろう。ギリシャは再びデフォルトの淵に立ちつくし、他の中央銀行(ヨーロッパと日本)は、彼らの通貨を強制的に安値へと導く新たな金融緩和策に着手している。
アストロロジーが持つ美とは、そしてとりわけファイナンシャル及びマンデーン・アストロロジーが持つそれは、タイミングにおいて顕著に正確であるということだ。そこでの挑戦は、人類の経験の中でどの領域にその事象が起きるか、そしてそれが如何にして金融市場に影響を与えるかを断定することにある。 そしてそこに生まれる希望は、世界の指導者達、そして個としての私達がこれらの経験から学び、人類(そして私達個人)を前進させる建設的な方策を生み出していくことなのだ。
もし私達が成功すれば、1988年〜1993年のカプリコーン・クライマックスで始まったテクノロジー・ルネサンスが再び始まる。 2008年〜2015年のカーディナル・クライマックスと、2015年〜2020年の土星・冥王星サイクルのバルサミック・フェーズ(最後の1/8局面)が、人類に集合的な気付きを与え、最終的にはこのルネサンスの回復に必要なリーダーシップをもたらすのではないか...というのが私の信じるところだ。
また現在、土星が観念的で哲学的・宗教的な星座宮である射手座を運行していることから、宗教的熱狂によって引き起こされるテロリズムは2020年かその後まもなくして克服されるだろうとも信じている。こうした脅威は現在ピークに達しているが、それを終わらせるための運動もまた今、始まっていくだろう。宗教と政治の指導者達は一歩前に踏み出し、この問題に対応すべく立ち上がるはずだ。
訳文ここまで
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January 04, 2015
●1/5の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
※本日のメリマンコラムはお正月お休みさせていただいてます。m(_"_)m
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満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのか を、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。
【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで1月5日14:12前後、北海道周辺で14:18前後、関西方面は13:53頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で13:23前後に蟹座14°30’で満月となります。
*今回のベースとなる新月のテーマについてはココをご覧ください。
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サビアン・シンボルによる【満月のテーマ ― 1/5~1/19】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【月 蟹座14°~15° + 太陽 山羊座14°~15°】
"A very old man facing a vast dark space to the northeast" +
"An ancient bas-relief carved in granite"
→「北東に拡がる広漠とした闇に対峙する非常に年老いた男」 +
「御影石に彫られた古代の浅浮き彫り」
↓
"A group of people who have overeaten and enjoyed it" +
"Many toys in the children's ward of a hospital"
→「満腹するまで食べることを楽しんだ一団の人々」 +
「小児病棟にある沢山のおもちゃ」
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★信じる事によって規定される「自分」を脱するための揺さぶり
→★自己の究極の「安全」は自分の中にしか無いことへの気付き
→★理由がはっきりしないままにブルーな気分になる
→★浅い意識の下に潜む、永遠と対峙することへの恐怖
→★人間が根本的に抱えてきた共通の問題または謎への直面
→★避けがたい運命と思える成り行きを肯定的に受け入れる心の強さ
→★感性による呪縛から一時的に覚める
→★真夜中の静謐に一人身を置くことによる何らかの気付き
→★「硬直したルール」と「指針に沿った自由な発想」との違いを認識する
→★状況は選択次第で常にフレキシブルだと気付くための挑戦
→★何が正しくて何が誤りかという思い込み手放す
→★直面すべきことからの逃避願望や些末な物事への耽溺に注意
→★誤魔化しや欺瞞を超えて人生そのものを愛するための試練
→★全ての山や谷を超越した視座から湧き起こる微笑
→★良い変化への勘どころを瞬間的に捉えていくための鍛錬・・→
★エネルギーのポイント:『 根本的な内的訓練の開始』
新しい年、2015年。 何だろう?いつもと変わらないお正月のようで、何かが決定的に違っている気がする新年です。(わたしだけかもしれないけど ^_^;) ふり返ってみれば、2010年あたりからボチボチ気まぐれに新月・満月の星読みブログをUPしてきましたが、いつの間にかそれがレギュラーになったのでしたっけ。そして、続けていく内に、毎回の新月・満月には一定期間のサイクルで何か継続する内的成長のテーマが示されていると感じるようになりました。 始めの頃からしばらくの間は、わたし達それぞれのアイデンティティーに関する問題や挑戦が示されてきたように思います。そしてある時からそれがかなり実践的な色合いを帯びるようになり、そして去年あたりからは大きな変化の予感と共に、何かいよいよ自分達を試していくような局面が来るんだなぁ…なんて、ひしひしと感じたりしていました。 こう、本番感覚…とでも言ったらいいのかな?(^_^;
そんな天上のカリキュラムは、カーディナル・クライマックスと呼ばれる、メリマンさん曰く「一生に一度の巡り合わせ」の強力な天体アスペクト、天王星・冥王星ワクシングスクエアの展開と共に進んできました。 そして今年3月17日、7回目にして最後の天王星・冥王星スクエアが起こります。 今年最初に起きるこの満月は、去年12月22日の新月でもたらされた大テーマ 『自分の志を表明していく』 を結実させていく形ではあるけれど、今回その結実としてもたらされるテーマは、新年をひとつの大きな区切りとして意識するわたし達日本人の意識には、大きな意味を持つのではないかと思います。
そうそう、新年のご挨拶のときに元旦0時のチャートをUPしましたよね。おそらくあのチャートは、欧米ではそれほど意味を持たないかもしれません。何故なら、欧米での元旦は単に暦のひと区切りであり、お祝いすべきホリデイのひとつだから。わたし達日本人が持つほどのこだわりは持たないからです。 でも、日本では時代が変わってもお正月への意識は色濃く受け継がれています。普段ほとんど無宗教であっても、ほとんどの日本人にとって元旦は、やはり特別な日であり続けています。 その意識の集約の違いは、星々が及ぼす力にも少なからず影響を与え、単なるイベントチャート以上の意味を持つ可能性があるのではないかと思っています。
何故なら、人間の意識が対象を見ること無くしては、広大な宇宙さえ存在するとは言えなくなるのだから...。もし「意識する者」が居なくなれば、宇宙は虚無に戻ってしまうのではないかしら? それとも、「意識する者」はわたし達以外にも、何処かに存在するのかな? それは宇宙人? それとも、神様? その可能性と畏怖を否定することは出来ません。けれど一切の四次元的投影を排してその存在を "本当に" 知覚するには、一度内的な暗黒のブラックホールに溶け込む必要があるのだと思います。それはもしかしたら、帰還を望めない・・・膨大な意識システムへの旅となるかもしれません。
わたし達は....星々が "定める" 運命に人生を決められているのではないと思います。 わたし達と星々は、人間の知覚を超えたある広大なシステムを構成する内部存在として繋がってる...。 けれど、まだそれを十分に理解する域まで知性が届かないわたし達には、星が運命を決めているように見える…ただそれだけのこと…なのかもしれません。 突飛に聞こえるかもしれないけど、もしかしたら…わたし達の意識は、まだまだそれだけの可能性を秘めているのかもしれない…いつの日か、(もし滅亡したりしなければw) 星々の意味を創り変えることさえ出来るかもしれない。いえ、現にその萌芽は起きているようにさえ思える。。 と、妄想の羽ばたきはこれくらいにしてw。。 けど、これってこの満月のテーマにも関わりのあることなんです(^_^;。
じゃ、今回の蟹座の満月。その位置は蟹座14°〜15°です。 冒頭の「テーマがもたらす雰囲気と挑戦」には、ちょっと今までに無い感じがあるの、気付いたひともいるかも? 何かこう、すごく精神的というか内省的というか、こころの内側にぐいっと入り込んでいく感じがありますよね。 これまではわりと現実面での挑戦に的が絞られてきた感じが続いてきました。 けど、去年最後の新月で 「自分の志」 をはっきりと意識する局面に到達した後、それに続くこの満月ではまるでダメ押しのように、自分の深奥の「底点」に降り立つような感じがあります。 まるで、これから先へと進むために、一度どうしても覗いておかなきゃならない存在の原点がある…とでもいうように。。
ではサビアン・シンボルを見てみましょう。まず月のエネルギーベースとなるのは 『北東に拡がる広漠とした闇に対峙する非常に年老いた男』。 うーん...何だか深い意味がありそう。
北東に拡がる果てしない闇。 ホロスコープで見れば、北東に太陽が位置するのはちょうど夜明け前、闇が一番深くなる時間帯です。一般的な時間にベッドに入るとすれば、その時間帯のわたし達はノン・レム睡眠に入っているはず。 意識も何もかもが漆黒の闇に溶け崩れ、夢も記憶も残らない深みに達すると言われる領域です。 では、北東に向いて永遠の闇と対峙している 「非常に年老いた男」とは? 彼はもう人生を長〜く生きてきて、もうすぐ自分の寿命が尽きることを、イヤというほど知っています。 今、彼の中には長い人生で培ってきた幾多の経験の重みと、それによって構築してきた信条や、確固とした世界観があるのではないでしょうか? それは一種の信仰心かもしれないし、「世の中はこうあるべきだ」という信条かもしれません。男はこうで女はこうで、政治は、経済はこうでなきゃならん。平和とは!国とは!家庭とは!教育とは! 正しい子育てとは! そして、「自分とは…!」。まるで固い石にしっかり刻まれた浮き彫りのよう。ちょっとやそっとの風雪で崩れたりはしなさそうです。
けれど、北東の広漠とした闇は、そんな人間の重厚な経験値さえも、一切を闇に呑み込んでしまうかのようです。闇と真っ向から対峙したとき、時間が持つ重みは無力です。年老いた男にとって、それは「死」そのものであるかもしれません。 いえ、たとえ年が若くたって、「死」を暗示するような漆黒の闇に顔を向けることはとても怖ろしいことではないでしょうか? それはただの死じゃない。一切の、死。そこに呑み込まれたら、それまでの自分の一切が無くなってしまう。足跡も思い出も成し遂げてきたことも、満足も後悔も愛さえも、その全てが…。人間存在にとって、それほどの恐怖があるでしょうか? ん?かえってラクになるのかな? いえ、そう思えるのは、本当に生きたままで虚無の闇と対峙したことが無いからかも。。ただ想像しているだけだからかも。。だってその闇の巨大さは、本当に凄まじいもの......。
わたし達は、常になんらかの「意見」を持っています。判断を下し、意見を持つことは人として正しいとされています。だから迷いに迷って何もわからなくなったときは、早くクリアな見解を持たなければ…なんて思ったりします。そうでなければ、誰かと交流することさえ上手く出来やしない。確かにその通りで、世の中を生きていく上で、何か行動するにあたって、見解や意見って大切な道具なんだだと思います。自分の意見をはっきりと言い、ひとの意見にも耳を傾ける。そして、互いに理解し、協力しあってて、物事は成し遂げられていく。。。 それはわたし達人間同士の理想であり、掛け値無く素晴らしいこと。けど、実際のところは固い意見と意見、世界観と世界観がぶつかりあい、それが怒りや恨み、傷など様々な感情を呼び起こして闘いに繋がることも多いです。愛や平和を謳いながら、それを護るためにやがては互いの命のやり取りに発展することだってフツウにあるという皮肉。。。 愛って何? 平和って、何? けれど。 もしかしてー この世でわたし達が創り上げていく全ての事象は、やがては虚無の闇に跡形も無く呑み込まれていく幻影に過ぎないのだとしたら? もしそれを実際に目の当たりにしてしまったら........?
こんな闇と対峙して、なおその圧倒的な虚無にOKを言えるのは、誰でしょう? それは、この年老いた男のように、これまでの、そして現在の、全てが自分の創り上げた単なる「幻」に過ぎないかもしれないこと、自分という存在が完全な無に帰していくだろうことを受け入れる決心が付いた者だけなのだと思います。 で、そこから先は? 本当に何も…無いかもしれない。あるのかもしれない。見る自分が居なくなれば宇宙も世界も無い。 けど、その先にもし何かが「ある」のだとしたら、それは…? 全ての宗教や哲学がそれに答えようとしてきました。ならば、その答はあるのかもしれません。 けれど、それは「こちら側」の言葉で表現出来るのでしょうか? それとも、数式や幾何学なら表現出来るでしょうか? 全ての次元を貫く「軸」は、はたして存在するでしょうか…? たとえ未知の領域に踏み込んで画期的な答を導き出したとしても、それは結局こちら側でのみ触れることの出来る「意見」であり、幻影に過ぎないのかもしれません。それでも.....わたし達は答を求めることを諦めようとはしないでしょう。
一方、月に光のエネルギーを与える太陽のシンボルは、山羊座14° 『御影石に彫られた古代の浅浮き彫り』です。 固い固い石に彫られたレリーフ。 どこかの遺跡から出土したものでしょうか? 現代のわたし達は、そこに彫られた絵や文字を色々な手段とツールで解析していきます。 でも、もし古代の人々と今のわたし達の間に何一つ共通点が無かったとしたら、それがどんな意味か、その片鱗さえもわからないでしょう。 古代の、ある文明の証しとなるレリーフは、わたし達人間が、生きていく上で今も昔もけっして変わらない何らかの共通点を保持していることを示しています。人間を、人間たらしめているもの…。固く結晶した物質の表面に、光と影として表現されている、何か。 それは生きた証しとして頑なに存在を保持し続けようとするもの。その石ー意志は、世代を超えて長く保たれていきます。そう、いつか御影石が崩れて塵となる、果てしない時の彼方まで。。 けれど、それはけっして永遠ではあり得ません。ここには山羊座の御影石に彫られた、人間のとてつもない意志の証しがあります。けれど、そのエネルギーを受けて、満月として花開くのは、蟹座。北東の静謐に茫漠と口を開く永遠の闇なんですね。。
繊細な感性をもって「自分」という存在や自分が生きる領域を護ろうとし、内なる「安全感覚」を第一とする蟹座。そのど真ん中に、こんなシンボルが口を開けているなんて。。 あらためて、サビアン・シンボルって凄いシステムだなぁって思います。 カーディナル・サイン中央部の度数には、それぞれに、人間というもの存在の本質を問うようなテーマのシンボルが置かれているからです。。
あるアストロロジャーは、この蟹座中央部14°〜16°の周辺を「メランコリー度数」と呼んでいました。おそらくその中心となるのはこのシンボルだと思います。 確かに、今まで「自分」を支え、必死に構築してきたものが全て呑み込まれてしまいそうな闇をかいま見たなら、あるいはこころの中に全てを無に帰するような闇がひょっこり顔を覗かせたなら、わたし達はあわててそこにフタをして見ないフリをしそうです。 だけど… 固く目を瞑りこころを閉ざせば閉ざすほど、それは得体の知れない恐怖に変わっていきそう。。 そしてふとした拍子に、何やらワケのわからない憂鬱さや、落ち込むような感じに襲われることもあります。
けど、このシンボルはけっして「お前は闇に呑み込まれるんだぜ。へへっ」なんて言ってるわけじゃありません。(もしそんな "幻" の声が聞こえたとしたら、それこそが自分自身の創造性と精神的スキル・・または長い時をかけて育ててきた "癖" のたまものかも。。)
このシンボルが表現しているのは、確固たる物質に囲まれ、しっかりとした見解や意見を持ち、お気に入りの世界を護り育て、安全な壁の中に生きる…というわたし達の「安定」した感覚が、実は単に相対的な事象でしかなく、全ては常にフレキシブルに変化していくという赤裸々な本質です。 別の言い方をするなら、わたし達は皆、例外なく「死すべき者達」だという厳然たる事実。 「有る」 も 「無い」 も、本当は全く同じ「何か」の両側面でしかないこと。 そして、不変のものなど何も無い世界に在るのだという、理解しているはずなのに忘れがちな事実。 全てが、そんな領域の中でわたし達の意識が織り上げる、束の間の創造的な夢なんだ…ってこと。 これはそんな、「わたし」という自我にとっては耐えがたいかもしれない現実を、わたし達の感性にチラっと映してくれている度数。…そんな気がします。
だからこの度数を生きるとき、わたし達は、高齢の老人として漆黒の闇に対峙する、内的な勇気と剛胆さを問われます。様々な経験、集めてきた身の回りの愛するもの達、「これは、こうだよね」という見識を、どれだけ軽やかに手放せるのか? いえ、手放す以前に…得体の知れない創造の闇を手放しで受け入れ、受け入れながら、なおも 「こちら側」 にとどまり続け、夢を創造し続けることが出来るのか? 死すべき存在、限りある存在である自分をはっきりと意識し、それを軽やかに背負って。。 このシンボルは、虚無の闇さえも受け入れることによって、何者にも脅かされることのない真の安全感覚と、果てしない自由な感性を手に入れることが出来るか?って…そんな、ひとりひとりの根底からの挑戦を(究極には)意味しているのだと思います。 それって内的 "跳躍" と言ってもいいかもしれません。 虚無を見切った上で傷付くことを怖れなくなった蟹座は、本当に強く、そして....優しいです。
うーん、こうしてみると、これってメランコリー度数っていうより、「禅度数」とでも呼んだほうがいいのかもしれないですね。。 この度数をマスターしたひとは、きっと上辺の軽いノリじゃなく、本当の意味で人生を軽やかに、しなやかに、大きな度量で生き切ることが出来るんじゃないかな…(^_^
おっと。ベースになる度数の説明が長くなりすぎたかも…(^_^; では月が取っていく度数、蟹座15° 『満腹するまで食べることを楽しんだ一団の人々』 に行きましょう。 これ、前のシンボルとは何となく対照的ですよね。けど、生のリズムとしては納得いくシンボルだと思います。 北東の永遠の闇にじっと顔を向けてきた老人は、ここではもう、美味しい食べ物を飽きるほど食べ尽くして大満足しちゃってます。OK、ここではみんな一緒。きっと気の合うひとたちなのでしょう。一団の人々という表現は、これが社会的な意味合いを帯びたシンボルであることを示唆しています。 この、蟹座14°から15°へと繋がるエネルギーは、おそらく14°の北東の闇にどう対応してきたかでその味わいが分かれるのではないでしょうか。
否応なく迫り来る「死の闇」や「虚無」への恐怖に触れそうになったとき。わたし達が、内側から沸いてくる得体のしれない重い気持ちにフタをして、真っ向から対峙することを拒否し続けるなら…そんな気持ちを外側に投影し、何かのせいにするかもしれません。それは新しい幻の創造。あるいはそれを忘れるためにお酒やドラッグに溺れたり、不毛な恋愛や遊びなど、あらゆる些末な行動に耽溺していく誘惑に抗うことはとても難しいと思います。 いえ、そこまで深みにはまらなくたって、何かをしなくてはならないとき 「自分には出来る」とどこかで解っているクセに、どうしても腰が重くて立ち上がれない、面倒くさい、いやだ…なんてときがあるんじゃないかな...。そんなとき、わたし達はやるべき事とはまるで関係のない、些末なことを突然始めたりします。 そして、そんな行動をギリギリまで続けます。 やればきっと出来る。だけど出来ない。。 自分で気付いているかどうかは別として、多分そこには、過去から現在まで続いてきた「何か」がその行為によって崩れ去るかもしれないこと、それによって徹底的に傷付くことへの恐怖が潜んでいるのかもしれません。
でも、物事にはバランスだって必要です。勇気や緊張や深い思考力、そして逃げずに忍耐して踏みとどまるこころを存分に使ったなら、ひととき休んだり、自分を慰めることも必要なのが人間というものではないでしょうか。 ならば、もし本当に必要なら、「こうあるべき」というルールなんか曲げたっていい。 たまには食べたいものを思いっきり食べたっていい。まぁ後でお腹を壊したりするかもしれないけど、それだって自分の通るべき道。それさえも自分自身の身に引き受ければいい。 重い荷物を背負っているなら、ひととき降ろして息をつく。 虚無の闇に本当の意味で対峙し、こちら側に帰ってきたひとは、その "加減" を体得しているひとです。闇に呑み込まれるのではなく、目を見開いたまま闇を闇ごと呑み込んだひと。 彼/彼女はきっと、「臨機応変」という言葉が示す行為の熟達者です。全てを受け入れた上で、自分にも他のひと達にも、軽やかな優しさを示すことの出来るひと。 そして、ひとり立って、その結果の全てを自分の身に引き受けるだけの、内なる勇気を持ったひと。。
さて、月に光を与える太陽のシンボルは 『小児病棟にある沢山のおもちゃ』 をとっています。 病気で辛い思いをしている子供達がいっぱい入院している病棟には、彼らをひととき慰めるために、様々なおもちゃが備えられています。 家族から離され、学校へも行けず、辛い検査や手術に耐えて頑張っている子供達。 ほんのひとときでも、可愛いぬいぐるみや機関車やゲームで遊ぶことで、彼らの淋しさ、恐怖や辛さを和らげることが出来るかもしれません。 沢山のおもちゃは、寄付されたものでしょうか? そこに備えられたおもちゃ達には、そのひとつひとつに、小さなひと達を思いやる気持ちが託されています。 子供達は今、辛さを忘れて無心に遊んでいます。ひとときの、解放。どんな境遇にあったとしても、そこで触れることが出来たものによって、ひとは癒やされる可能性を持ちます。そのひとときの安らぎが、人間が生まれ持つ回復力にとっての栄養になるのかもしれません。そして、そんな子供達の笑顔は、周囲の大人達をもホッと癒やします。たとえわたし達全員が、いつかは死すべき存在なんだとしても。 今このときは、その子の笑顔が全てです。そして今、この時こそが、わたし達の「生」の全てなのです。 そして。。その「生」を、表裏一体となって見えない領域からがっしりと支えているのは、人生の北東に広漠と拡がる漆黒の闇の空間なんじゃないでしょうか?
カーディナル・サイン、特に蟹座・山羊座軸のこのあたりは、かなり難易度高いかもしれません。それは別に深刻な体験をするとか、逃避行動が多いとかいう意味じゃありません。ただ、普段は気付かなくても、ここにはおそらく異なる領域への通気孔が口を開いているから。。 それを覗いてみるもみないも、わたし達次第。 エネルギーをどう使いどう表現するかも、わたし達次第です。 ただ、もしこのあたりに重要な個人惑星や感受点を持つひとがいるなら、「実はどこにでも遍在している究極の闇、あるいはわたし達の「背後」を支える闇に、そっと目を向けてごらん・・・怖がらないで」 なんて、そんな誘いの声が聞こえてくることがあるかもしれないこと。それが実はこの世を生きるにあたっての、こころの鍛錬への誘いであることを、ちょっとだけ、頭に入れておくといいかもしれません。 何故ならそこには、まだ未知なる領域への、内なる冒険が待っている可能性があるのですから。。
余談になりますが、古代ギリシャには、「スィーマ・マンディ(THEMA MUNDI)」と呼ばれる特殊なホロスコープが存在しました。これは「世界チャート」とも呼ばれ、蟹座が1室、天秤座が4室、山羊座が7室、牡羊座が10室となっていて、各サインにはその支配星が在泊しています。その用途の本当のところははっきりと解明されていないけれど、どうも教育用に使われたのではないかと言われているそうです。「世界」とは一体何か? その構造や成り立ちはどうなっているのか?を星々が織りなす構造を使って教えるために使われたチャートなのでしょうか。 世界チャートの1室/アセンダントが蟹座というのはとても面白いと思います。「世界のアイデンティティ」を意味する領域が蟹座だとするなら、その中央部に、存在そのものと対峙する不滅の闇が口を開けていても不思議ではありません。わたし達ひとりひとりのアイデンティティだって、その背後には見えない闇が常に存在するのですから。。 わたし達はいつの日か、その闇と親しくなることは出来るでしょうか? 勝つとか負けるとかじゃなく、ただ意識という広大なシステムの中に存在する表裏一体の因と果、その愛の顕れとして…。 もしいつかそんな日が訪れたら… きっとわたし達の世界は全く違う場所になるかもしれませんね。(^_^
今回の満月図と月・太陽のサビアン・シンボルを見ていると、もし去年やり残したことがあるなら、それが浮上してくるのかも?と思えるところもあります。 それは、ずいぶん以前から避けて通ってきたこと、そろそろ直面すべきことなのかもしれません。また、自分の美意識や創造性を生かした何かを飽くことなく追求する挑戦かもしれないし、何かずっと引っかかってきたこころの澱が浮上するのかもしれません。 前回の新月で「自分の志」を確かめたわたし達は、ここに来てそれをなおも追求しようと頑張ります。どこまでも、とことん行きたいという気持ち。でも、それを妨げるような心理的要素も目立ちそう。 このエネルギーの影響を大きく受けるひとは、奮闘するんだけど、足許から砂が崩れていくような感覚を覚えるかも? 逃げ出したくなるような強いプレッシャーもありそうです。 けど、もしもそんなことが起きるとしたら、それを超えていくヒントはやはり満月のサビアン・シンボルが伝えるテーマの中にあるのだと思います。 これはとても深い意味を持つシンボルです。そして、この満月は月のノード軸とはスクエア。そして月にはケンタウルス族のキラルスが、太陽には冥王星がコンジャクトし、すでに十分牡羊座の天王星とのスクエアが効いています。ノード軸とグランドスクエアとなる満月。だからとっても強力です。
わたし達は去年の秋頃から、新月と満月ごとに各サインの0°、14〜15°、そして最終度数となる29°を体験していく旅の途上にあります。 それはまるで、それぞれの星座宮が持つエッセンスをたっぷりと吸収し、まんべんなく学んでいくように…なんて言われているみたいだなぁ。。
最後の天王星・冥王星スクエアを挟むようなカタチでそんなエネルギーが降り注ぐなんて、やっぱり天からの挑戦&贈り物なのかな? いえ、わたし達を存在させている何かが、「共に何か創ろうぜ!」と誘いをかけているようにも感じられます。 え〜でもなんかちょっと大変だし疲れそう。。 いえ、疲れたら休もう。 とことんやり抜いてみたくなったら、そうしよう。 そして、何があっても、どんな状況にあっても、自分の足で立ち、自然なリズムで踏み出し、今を生き延びてみよう。 厳しくて優しい一歩を。 果てしない謎と、背後に拡がる漆黒の闇と死を無二の友として。そして、光有る遍在の空間に、こころから微笑むことが出来るように...…!!
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^
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満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのか を、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。
【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで1月5日14:12前後、北海道周辺で14:18前後、関西方面は13:53頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で13:23前後に蟹座14°30’で満月となります。
*今回のベースとなる新月のテーマについてはココをご覧ください。
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サビアン・シンボルによる【満月のテーマ ― 1/5~1/19】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【月 蟹座14°~15° + 太陽 山羊座14°~15°】
"A very old man facing a vast dark space to the northeast" +
"An ancient bas-relief carved in granite"
→「北東に拡がる広漠とした闇に対峙する非常に年老いた男」 +
「御影石に彫られた古代の浅浮き彫り」
↓
"A group of people who have overeaten and enjoyed it" +
"Many toys in the children's ward of a hospital"
→「満腹するまで食べることを楽しんだ一団の人々」 +
「小児病棟にある沢山のおもちゃ」
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★信じる事によって規定される「自分」を脱するための揺さぶり
→★自己の究極の「安全」は自分の中にしか無いことへの気付き
→★理由がはっきりしないままにブルーな気分になる
→★浅い意識の下に潜む、永遠と対峙することへの恐怖
→★人間が根本的に抱えてきた共通の問題または謎への直面
→★避けがたい運命と思える成り行きを肯定的に受け入れる心の強さ
→★感性による呪縛から一時的に覚める
→★真夜中の静謐に一人身を置くことによる何らかの気付き
→★「硬直したルール」と「指針に沿った自由な発想」との違いを認識する
→★状況は選択次第で常にフレキシブルだと気付くための挑戦
→★何が正しくて何が誤りかという思い込み手放す
→★直面すべきことからの逃避願望や些末な物事への耽溺に注意
→★誤魔化しや欺瞞を超えて人生そのものを愛するための試練
→★全ての山や谷を超越した視座から湧き起こる微笑
→★良い変化への勘どころを瞬間的に捉えていくための鍛錬・・→
★エネルギーのポイント:『 根本的な内的訓練の開始』
新しい年、2015年。 何だろう?いつもと変わらないお正月のようで、何かが決定的に違っている気がする新年です。(わたしだけかもしれないけど ^_^;) ふり返ってみれば、2010年あたりからボチボチ気まぐれに新月・満月の星読みブログをUPしてきましたが、いつの間にかそれがレギュラーになったのでしたっけ。そして、続けていく内に、毎回の新月・満月には一定期間のサイクルで何か継続する内的成長のテーマが示されていると感じるようになりました。 始めの頃からしばらくの間は、わたし達それぞれのアイデンティティーに関する問題や挑戦が示されてきたように思います。そしてある時からそれがかなり実践的な色合いを帯びるようになり、そして去年あたりからは大きな変化の予感と共に、何かいよいよ自分達を試していくような局面が来るんだなぁ…なんて、ひしひしと感じたりしていました。 こう、本番感覚…とでも言ったらいいのかな?(^_^;
そんな天上のカリキュラムは、カーディナル・クライマックスと呼ばれる、メリマンさん曰く「一生に一度の巡り合わせ」の強力な天体アスペクト、天王星・冥王星ワクシングスクエアの展開と共に進んできました。 そして今年3月17日、7回目にして最後の天王星・冥王星スクエアが起こります。 今年最初に起きるこの満月は、去年12月22日の新月でもたらされた大テーマ 『自分の志を表明していく』 を結実させていく形ではあるけれど、今回その結実としてもたらされるテーマは、新年をひとつの大きな区切りとして意識するわたし達日本人の意識には、大きな意味を持つのではないかと思います。
そうそう、新年のご挨拶のときに元旦0時のチャートをUPしましたよね。おそらくあのチャートは、欧米ではそれほど意味を持たないかもしれません。何故なら、欧米での元旦は単に暦のひと区切りであり、お祝いすべきホリデイのひとつだから。わたし達日本人が持つほどのこだわりは持たないからです。 でも、日本では時代が変わってもお正月への意識は色濃く受け継がれています。普段ほとんど無宗教であっても、ほとんどの日本人にとって元旦は、やはり特別な日であり続けています。 その意識の集約の違いは、星々が及ぼす力にも少なからず影響を与え、単なるイベントチャート以上の意味を持つ可能性があるのではないかと思っています。
何故なら、人間の意識が対象を見ること無くしては、広大な宇宙さえ存在するとは言えなくなるのだから...。もし「意識する者」が居なくなれば、宇宙は虚無に戻ってしまうのではないかしら? それとも、「意識する者」はわたし達以外にも、何処かに存在するのかな? それは宇宙人? それとも、神様? その可能性と畏怖を否定することは出来ません。けれど一切の四次元的投影を排してその存在を "本当に" 知覚するには、一度内的な暗黒のブラックホールに溶け込む必要があるのだと思います。それはもしかしたら、帰還を望めない・・・膨大な意識システムへの旅となるかもしれません。
わたし達は....星々が "定める" 運命に人生を決められているのではないと思います。 わたし達と星々は、人間の知覚を超えたある広大なシステムを構成する内部存在として繋がってる...。 けれど、まだそれを十分に理解する域まで知性が届かないわたし達には、星が運命を決めているように見える…ただそれだけのこと…なのかもしれません。 突飛に聞こえるかもしれないけど、もしかしたら…わたし達の意識は、まだまだそれだけの可能性を秘めているのかもしれない…いつの日か、(もし滅亡したりしなければw) 星々の意味を創り変えることさえ出来るかもしれない。いえ、現にその萌芽は起きているようにさえ思える。。 と、妄想の羽ばたきはこれくらいにしてw。。 けど、これってこの満月のテーマにも関わりのあることなんです(^_^;。
じゃ、今回の蟹座の満月。その位置は蟹座14°〜15°です。 冒頭の「テーマがもたらす雰囲気と挑戦」には、ちょっと今までに無い感じがあるの、気付いたひともいるかも? 何かこう、すごく精神的というか内省的というか、こころの内側にぐいっと入り込んでいく感じがありますよね。 これまではわりと現実面での挑戦に的が絞られてきた感じが続いてきました。 けど、去年最後の新月で 「自分の志」 をはっきりと意識する局面に到達した後、それに続くこの満月ではまるでダメ押しのように、自分の深奥の「底点」に降り立つような感じがあります。 まるで、これから先へと進むために、一度どうしても覗いておかなきゃならない存在の原点がある…とでもいうように。。
ではサビアン・シンボルを見てみましょう。まず月のエネルギーベースとなるのは 『北東に拡がる広漠とした闇に対峙する非常に年老いた男』。 うーん...何だか深い意味がありそう。
北東に拡がる果てしない闇。 ホロスコープで見れば、北東に太陽が位置するのはちょうど夜明け前、闇が一番深くなる時間帯です。一般的な時間にベッドに入るとすれば、その時間帯のわたし達はノン・レム睡眠に入っているはず。 意識も何もかもが漆黒の闇に溶け崩れ、夢も記憶も残らない深みに達すると言われる領域です。 では、北東に向いて永遠の闇と対峙している 「非常に年老いた男」とは? 彼はもう人生を長〜く生きてきて、もうすぐ自分の寿命が尽きることを、イヤというほど知っています。 今、彼の中には長い人生で培ってきた幾多の経験の重みと、それによって構築してきた信条や、確固とした世界観があるのではないでしょうか? それは一種の信仰心かもしれないし、「世の中はこうあるべきだ」という信条かもしれません。男はこうで女はこうで、政治は、経済はこうでなきゃならん。平和とは!国とは!家庭とは!教育とは! 正しい子育てとは! そして、「自分とは…!」。まるで固い石にしっかり刻まれた浮き彫りのよう。ちょっとやそっとの風雪で崩れたりはしなさそうです。
けれど、北東の広漠とした闇は、そんな人間の重厚な経験値さえも、一切を闇に呑み込んでしまうかのようです。闇と真っ向から対峙したとき、時間が持つ重みは無力です。年老いた男にとって、それは「死」そのものであるかもしれません。 いえ、たとえ年が若くたって、「死」を暗示するような漆黒の闇に顔を向けることはとても怖ろしいことではないでしょうか? それはただの死じゃない。一切の、死。そこに呑み込まれたら、それまでの自分の一切が無くなってしまう。足跡も思い出も成し遂げてきたことも、満足も後悔も愛さえも、その全てが…。人間存在にとって、それほどの恐怖があるでしょうか? ん?かえってラクになるのかな? いえ、そう思えるのは、本当に生きたままで虚無の闇と対峙したことが無いからかも。。ただ想像しているだけだからかも。。だってその闇の巨大さは、本当に凄まじいもの......。
わたし達は、常になんらかの「意見」を持っています。判断を下し、意見を持つことは人として正しいとされています。だから迷いに迷って何もわからなくなったときは、早くクリアな見解を持たなければ…なんて思ったりします。そうでなければ、誰かと交流することさえ上手く出来やしない。確かにその通りで、世の中を生きていく上で、何か行動するにあたって、見解や意見って大切な道具なんだだと思います。自分の意見をはっきりと言い、ひとの意見にも耳を傾ける。そして、互いに理解し、協力しあってて、物事は成し遂げられていく。。。 それはわたし達人間同士の理想であり、掛け値無く素晴らしいこと。けど、実際のところは固い意見と意見、世界観と世界観がぶつかりあい、それが怒りや恨み、傷など様々な感情を呼び起こして闘いに繋がることも多いです。愛や平和を謳いながら、それを護るためにやがては互いの命のやり取りに発展することだってフツウにあるという皮肉。。。 愛って何? 平和って、何? けれど。 もしかしてー この世でわたし達が創り上げていく全ての事象は、やがては虚無の闇に跡形も無く呑み込まれていく幻影に過ぎないのだとしたら? もしそれを実際に目の当たりにしてしまったら........?
こんな闇と対峙して、なおその圧倒的な虚無にOKを言えるのは、誰でしょう? それは、この年老いた男のように、これまでの、そして現在の、全てが自分の創り上げた単なる「幻」に過ぎないかもしれないこと、自分という存在が完全な無に帰していくだろうことを受け入れる決心が付いた者だけなのだと思います。 で、そこから先は? 本当に何も…無いかもしれない。あるのかもしれない。見る自分が居なくなれば宇宙も世界も無い。 けど、その先にもし何かが「ある」のだとしたら、それは…? 全ての宗教や哲学がそれに答えようとしてきました。ならば、その答はあるのかもしれません。 けれど、それは「こちら側」の言葉で表現出来るのでしょうか? それとも、数式や幾何学なら表現出来るでしょうか? 全ての次元を貫く「軸」は、はたして存在するでしょうか…? たとえ未知の領域に踏み込んで画期的な答を導き出したとしても、それは結局こちら側でのみ触れることの出来る「意見」であり、幻影に過ぎないのかもしれません。それでも.....わたし達は答を求めることを諦めようとはしないでしょう。
一方、月に光のエネルギーを与える太陽のシンボルは、山羊座14° 『御影石に彫られた古代の浅浮き彫り』です。 固い固い石に彫られたレリーフ。 どこかの遺跡から出土したものでしょうか? 現代のわたし達は、そこに彫られた絵や文字を色々な手段とツールで解析していきます。 でも、もし古代の人々と今のわたし達の間に何一つ共通点が無かったとしたら、それがどんな意味か、その片鱗さえもわからないでしょう。 古代の、ある文明の証しとなるレリーフは、わたし達人間が、生きていく上で今も昔もけっして変わらない何らかの共通点を保持していることを示しています。人間を、人間たらしめているもの…。固く結晶した物質の表面に、光と影として表現されている、何か。 それは生きた証しとして頑なに存在を保持し続けようとするもの。その石ー意志は、世代を超えて長く保たれていきます。そう、いつか御影石が崩れて塵となる、果てしない時の彼方まで。。 けれど、それはけっして永遠ではあり得ません。ここには山羊座の御影石に彫られた、人間のとてつもない意志の証しがあります。けれど、そのエネルギーを受けて、満月として花開くのは、蟹座。北東の静謐に茫漠と口を開く永遠の闇なんですね。。
繊細な感性をもって「自分」という存在や自分が生きる領域を護ろうとし、内なる「安全感覚」を第一とする蟹座。そのど真ん中に、こんなシンボルが口を開けているなんて。。 あらためて、サビアン・シンボルって凄いシステムだなぁって思います。 カーディナル・サイン中央部の度数には、それぞれに、人間というもの存在の本質を問うようなテーマのシンボルが置かれているからです。。
あるアストロロジャーは、この蟹座中央部14°〜16°の周辺を「メランコリー度数」と呼んでいました。おそらくその中心となるのはこのシンボルだと思います。 確かに、今まで「自分」を支え、必死に構築してきたものが全て呑み込まれてしまいそうな闇をかいま見たなら、あるいはこころの中に全てを無に帰するような闇がひょっこり顔を覗かせたなら、わたし達はあわててそこにフタをして見ないフリをしそうです。 だけど… 固く目を瞑りこころを閉ざせば閉ざすほど、それは得体の知れない恐怖に変わっていきそう。。 そしてふとした拍子に、何やらワケのわからない憂鬱さや、落ち込むような感じに襲われることもあります。
けど、このシンボルはけっして「お前は闇に呑み込まれるんだぜ。へへっ」なんて言ってるわけじゃありません。(もしそんな "幻" の声が聞こえたとしたら、それこそが自分自身の創造性と精神的スキル・・または長い時をかけて育ててきた "癖" のたまものかも。。)
このシンボルが表現しているのは、確固たる物質に囲まれ、しっかりとした見解や意見を持ち、お気に入りの世界を護り育て、安全な壁の中に生きる…というわたし達の「安定」した感覚が、実は単に相対的な事象でしかなく、全ては常にフレキシブルに変化していくという赤裸々な本質です。 別の言い方をするなら、わたし達は皆、例外なく「死すべき者達」だという厳然たる事実。 「有る」 も 「無い」 も、本当は全く同じ「何か」の両側面でしかないこと。 そして、不変のものなど何も無い世界に在るのだという、理解しているはずなのに忘れがちな事実。 全てが、そんな領域の中でわたし達の意識が織り上げる、束の間の創造的な夢なんだ…ってこと。 これはそんな、「わたし」という自我にとっては耐えがたいかもしれない現実を、わたし達の感性にチラっと映してくれている度数。…そんな気がします。
だからこの度数を生きるとき、わたし達は、高齢の老人として漆黒の闇に対峙する、内的な勇気と剛胆さを問われます。様々な経験、集めてきた身の回りの愛するもの達、「これは、こうだよね」という見識を、どれだけ軽やかに手放せるのか? いえ、手放す以前に…得体の知れない創造の闇を手放しで受け入れ、受け入れながら、なおも 「こちら側」 にとどまり続け、夢を創造し続けることが出来るのか? 死すべき存在、限りある存在である自分をはっきりと意識し、それを軽やかに背負って。。 このシンボルは、虚無の闇さえも受け入れることによって、何者にも脅かされることのない真の安全感覚と、果てしない自由な感性を手に入れることが出来るか?って…そんな、ひとりひとりの根底からの挑戦を(究極には)意味しているのだと思います。 それって内的 "跳躍" と言ってもいいかもしれません。 虚無を見切った上で傷付くことを怖れなくなった蟹座は、本当に強く、そして....優しいです。
うーん、こうしてみると、これってメランコリー度数っていうより、「禅度数」とでも呼んだほうがいいのかもしれないですね。。 この度数をマスターしたひとは、きっと上辺の軽いノリじゃなく、本当の意味で人生を軽やかに、しなやかに、大きな度量で生き切ることが出来るんじゃないかな…(^_^
おっと。ベースになる度数の説明が長くなりすぎたかも…(^_^; では月が取っていく度数、蟹座15° 『満腹するまで食べることを楽しんだ一団の人々』 に行きましょう。 これ、前のシンボルとは何となく対照的ですよね。けど、生のリズムとしては納得いくシンボルだと思います。 北東の永遠の闇にじっと顔を向けてきた老人は、ここではもう、美味しい食べ物を飽きるほど食べ尽くして大満足しちゃってます。OK、ここではみんな一緒。きっと気の合うひとたちなのでしょう。一団の人々という表現は、これが社会的な意味合いを帯びたシンボルであることを示唆しています。 この、蟹座14°から15°へと繋がるエネルギーは、おそらく14°の北東の闇にどう対応してきたかでその味わいが分かれるのではないでしょうか。
否応なく迫り来る「死の闇」や「虚無」への恐怖に触れそうになったとき。わたし達が、内側から沸いてくる得体のしれない重い気持ちにフタをして、真っ向から対峙することを拒否し続けるなら…そんな気持ちを外側に投影し、何かのせいにするかもしれません。それは新しい幻の創造。あるいはそれを忘れるためにお酒やドラッグに溺れたり、不毛な恋愛や遊びなど、あらゆる些末な行動に耽溺していく誘惑に抗うことはとても難しいと思います。 いえ、そこまで深みにはまらなくたって、何かをしなくてはならないとき 「自分には出来る」とどこかで解っているクセに、どうしても腰が重くて立ち上がれない、面倒くさい、いやだ…なんてときがあるんじゃないかな...。そんなとき、わたし達はやるべき事とはまるで関係のない、些末なことを突然始めたりします。 そして、そんな行動をギリギリまで続けます。 やればきっと出来る。だけど出来ない。。 自分で気付いているかどうかは別として、多分そこには、過去から現在まで続いてきた「何か」がその行為によって崩れ去るかもしれないこと、それによって徹底的に傷付くことへの恐怖が潜んでいるのかもしれません。
でも、物事にはバランスだって必要です。勇気や緊張や深い思考力、そして逃げずに忍耐して踏みとどまるこころを存分に使ったなら、ひととき休んだり、自分を慰めることも必要なのが人間というものではないでしょうか。 ならば、もし本当に必要なら、「こうあるべき」というルールなんか曲げたっていい。 たまには食べたいものを思いっきり食べたっていい。まぁ後でお腹を壊したりするかもしれないけど、それだって自分の通るべき道。それさえも自分自身の身に引き受ければいい。 重い荷物を背負っているなら、ひととき降ろして息をつく。 虚無の闇に本当の意味で対峙し、こちら側に帰ってきたひとは、その "加減" を体得しているひとです。闇に呑み込まれるのではなく、目を見開いたまま闇を闇ごと呑み込んだひと。 彼/彼女はきっと、「臨機応変」という言葉が示す行為の熟達者です。全てを受け入れた上で、自分にも他のひと達にも、軽やかな優しさを示すことの出来るひと。 そして、ひとり立って、その結果の全てを自分の身に引き受けるだけの、内なる勇気を持ったひと。。
さて、月に光を与える太陽のシンボルは 『小児病棟にある沢山のおもちゃ』 をとっています。 病気で辛い思いをしている子供達がいっぱい入院している病棟には、彼らをひととき慰めるために、様々なおもちゃが備えられています。 家族から離され、学校へも行けず、辛い検査や手術に耐えて頑張っている子供達。 ほんのひとときでも、可愛いぬいぐるみや機関車やゲームで遊ぶことで、彼らの淋しさ、恐怖や辛さを和らげることが出来るかもしれません。 沢山のおもちゃは、寄付されたものでしょうか? そこに備えられたおもちゃ達には、そのひとつひとつに、小さなひと達を思いやる気持ちが託されています。 子供達は今、辛さを忘れて無心に遊んでいます。ひとときの、解放。どんな境遇にあったとしても、そこで触れることが出来たものによって、ひとは癒やされる可能性を持ちます。そのひとときの安らぎが、人間が生まれ持つ回復力にとっての栄養になるのかもしれません。そして、そんな子供達の笑顔は、周囲の大人達をもホッと癒やします。たとえわたし達全員が、いつかは死すべき存在なんだとしても。 今このときは、その子の笑顔が全てです。そして今、この時こそが、わたし達の「生」の全てなのです。 そして。。その「生」を、表裏一体となって見えない領域からがっしりと支えているのは、人生の北東に広漠と拡がる漆黒の闇の空間なんじゃないでしょうか?
カーディナル・サイン、特に蟹座・山羊座軸のこのあたりは、かなり難易度高いかもしれません。それは別に深刻な体験をするとか、逃避行動が多いとかいう意味じゃありません。ただ、普段は気付かなくても、ここにはおそらく異なる領域への通気孔が口を開いているから。。 それを覗いてみるもみないも、わたし達次第。 エネルギーをどう使いどう表現するかも、わたし達次第です。 ただ、もしこのあたりに重要な個人惑星や感受点を持つひとがいるなら、「実はどこにでも遍在している究極の闇、あるいはわたし達の「背後」を支える闇に、そっと目を向けてごらん・・・怖がらないで」 なんて、そんな誘いの声が聞こえてくることがあるかもしれないこと。それが実はこの世を生きるにあたっての、こころの鍛錬への誘いであることを、ちょっとだけ、頭に入れておくといいかもしれません。 何故ならそこには、まだ未知なる領域への、内なる冒険が待っている可能性があるのですから。。
余談になりますが、古代ギリシャには、「スィーマ・マンディ(THEMA MUNDI)」と呼ばれる特殊なホロスコープが存在しました。これは「世界チャート」とも呼ばれ、蟹座が1室、天秤座が4室、山羊座が7室、牡羊座が10室となっていて、各サインにはその支配星が在泊しています。その用途の本当のところははっきりと解明されていないけれど、どうも教育用に使われたのではないかと言われているそうです。「世界」とは一体何か? その構造や成り立ちはどうなっているのか?を星々が織りなす構造を使って教えるために使われたチャートなのでしょうか。 世界チャートの1室/アセンダントが蟹座というのはとても面白いと思います。「世界のアイデンティティ」を意味する領域が蟹座だとするなら、その中央部に、存在そのものと対峙する不滅の闇が口を開けていても不思議ではありません。わたし達ひとりひとりのアイデンティティだって、その背後には見えない闇が常に存在するのですから。。 わたし達はいつの日か、その闇と親しくなることは出来るでしょうか? 勝つとか負けるとかじゃなく、ただ意識という広大なシステムの中に存在する表裏一体の因と果、その愛の顕れとして…。 もしいつかそんな日が訪れたら… きっとわたし達の世界は全く違う場所になるかもしれませんね。(^_^
今回の満月図と月・太陽のサビアン・シンボルを見ていると、もし去年やり残したことがあるなら、それが浮上してくるのかも?と思えるところもあります。 それは、ずいぶん以前から避けて通ってきたこと、そろそろ直面すべきことなのかもしれません。また、自分の美意識や創造性を生かした何かを飽くことなく追求する挑戦かもしれないし、何かずっと引っかかってきたこころの澱が浮上するのかもしれません。 前回の新月で「自分の志」を確かめたわたし達は、ここに来てそれをなおも追求しようと頑張ります。どこまでも、とことん行きたいという気持ち。でも、それを妨げるような心理的要素も目立ちそう。 このエネルギーの影響を大きく受けるひとは、奮闘するんだけど、足許から砂が崩れていくような感覚を覚えるかも? 逃げ出したくなるような強いプレッシャーもありそうです。 けど、もしもそんなことが起きるとしたら、それを超えていくヒントはやはり満月のサビアン・シンボルが伝えるテーマの中にあるのだと思います。 これはとても深い意味を持つシンボルです。そして、この満月は月のノード軸とはスクエア。そして月にはケンタウルス族のキラルスが、太陽には冥王星がコンジャクトし、すでに十分牡羊座の天王星とのスクエアが効いています。ノード軸とグランドスクエアとなる満月。だからとっても強力です。
わたし達は去年の秋頃から、新月と満月ごとに各サインの0°、14〜15°、そして最終度数となる29°を体験していく旅の途上にあります。 それはまるで、それぞれの星座宮が持つエッセンスをたっぷりと吸収し、まんべんなく学んでいくように…なんて言われているみたいだなぁ。。
最後の天王星・冥王星スクエアを挟むようなカタチでそんなエネルギーが降り注ぐなんて、やっぱり天からの挑戦&贈り物なのかな? いえ、わたし達を存在させている何かが、「共に何か創ろうぜ!」と誘いをかけているようにも感じられます。 え〜でもなんかちょっと大変だし疲れそう。。 いえ、疲れたら休もう。 とことんやり抜いてみたくなったら、そうしよう。 そして、何があっても、どんな状況にあっても、自分の足で立ち、自然なリズムで踏み出し、今を生き延びてみよう。 厳しくて優しい一歩を。 果てしない謎と、背後に拡がる漆黒の闇と死を無二の友として。そして、光有る遍在の空間に、こころから微笑むことが出来るように...…!!
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^