April 2015
April 26, 2015
レイモンド・メリマン 週間コメント4/27【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2015年4月27日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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【お知らせ】
5/2
≪ 短期ジオコズミクス ≫2ブロック目の最後部「そして失ったと思われたデータが....」以下に誤訳がありましたのでお詫びして訂正します。m(_"_)m
≪ 先週をふり返って ≫
終わったばかりの週をふり返ると、S&Pとナスダック総合は史上最高値を更新し、一方でダウ工業平均はその勢いに遠く及ばなかった。先週のダウ平均は18,084で引けた。史上最高値は3月2日、木星・天王星トラインの1日前であり、今年最も潜在力の高いジオコズミック重要変化日の時期圏内につけた18,288のままだ。以前論じたように、拙著 “The Ultimate Book on Stock Market Timing, Volume 3: Geocosmic Correlations to Trading Cycles” で公開した研究によれば、木星・天王星のシグナルはダウ平均におけるプライマリー・サイクルの天井と底との相関性において、全惑星ペアサイクル中最強の力を持つ。今年はそれがもう1回来る。ちょうど夏至の1日後となる6月22日だ。
その他にも世界の株式指数には顕著なダイバージェンスが見て取れた。たとえば日本の日経は先週終盤に20,252まで騰がり、15年ぶりの最高値を記録した。中国の上海指数と香港のハンセンは7年来の高値まで反騰した。だがインドとドイツは様子が違い、両国共に株価は最近の史上最高値から下がり続けている。
原油は1月につけた数年ぶりの安値からの上昇が続いたが、貴金属や穀物など他の商品市場は再び数年ぶりの安値に近付きつつある。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
やれやれ、やっと嵐が無事に過ぎたとあなたが思ったその途端、またもうひとつ天王星が絡む長期の惑星シグナルがやって来る。それは土星と天王星間に形成される、225°の分離アスペクト(ウェイニング・セスキクォードレイトまたはセスキスクエアとして知られている)だ。今回は都合3回にわたる正確な角度形成のうち2回目にあたり、初回は2014年12月3日、そして最終回は2015年10月22日に起きる。その中間にあたる2度目の形成は5月4日だ。これは2008年11月〜2010年7月に5回にわたって起きた土星・天王星オポジション以来、最初のハードアスペクトとなる。この期間について皆さんは 1)リーマンブラザーズの崩壊に端を発する金融危機、そして2)ギリシャのデフォルトと救済が起きた時期 として思い出されるかもしれない。ターミネーターの台詞ではないが、「戻ったぞ。」というわけだ。ずばり何が起こったかといえば、金融と政治世界における突然の異常な出来事(と混乱)だ。土星は固い岩のような安定性と伝統を表す。天王星はその壁を破壊するような出来事による突然のショックを象徴する。こうしてこれまで保たれてきた状況が混乱に陥る。
現在、世界を見渡してみると、金融システムは常態に戻っているかのようだ。安定しているように見える。私達は2008年の不穏な衝撃波以来、ずいぶん長い道のりを歩んできた。しかし現在は、土星・天王星が起こす異常事態をまさに創り出すような、無関心と自己満足の風潮が蔓延する状況だ。異常事態とは地震、津波や他の自然現象、または大いなる水の惑星ー地球に備わる大自然のバランスを脅かすような出来事、たとえば原油漏出さえも考えられる。また、大銀行、大企業、または政府に起きる突然の財務上の損失かもしれない。ひょっとすると大規模なサイバー・アタックが起きたり、コンピュータ内の重要なデータが消失する(そして失ったと思われた重要データが後に発見され、損傷を回復した後に不利な証拠となる)のかもしれない。
天王星が絡む時、事は突然で予測不可能だ。だが、ある出来事が起きるとは殆ど誰も予測しない時に限って当の出来事が最も顕著に起きるように見える。つまり私達が2014年12月〜2015年10月の間に取り組んでいるのはこういう種類のエネルギーなのだ。どう準備するというのか? 不可能だ。ただ一つ出来る事はといえば、素早く順応すればするほどより良い結果になるという事を心に留めておくことだけだ。必要な変化を創り出すことに抵抗したまま時を経れば経るほど、物事は厄介になっていく。ではこの体験を通して何か良い事がやって来るだろうか? もちろんだ! 何かポジティブな物事が ー より良い方向への変化、大きな価値のあるレッスンが ー 危機の時には常にもたらされる。
短期的には、5月4日(±1日)もまた重要だ。何故ならこの日は満月であり、それが木星とTスクエアになるからだ。今現在、世界の株式市場が上を目指して動きいているのを見て、市場はこのアスペクトを目指して騰がり続けるし、もしかしたらその当日を越えても勢いが続くかもしれないとあなたは考えるかもしれない。しかし、土星・天王星のセスキクォードレイトの下では何も前提としない方が賢明だろう。もしこの時期にこのアスペクトの真髄が襲うなら、木星にTスクエアとなる満月は歓喜よりむしろパニックの時となるかもしれない。木星が関わる時は、その時優勢な雰囲気が何であれ誇張される。 狂気じみたほど楽観的か、狂ったようにヒステリックで恐れおののくかだ。通常、この天体構成の下ではどちらも交代で起きてくる。
≪ 長期的考察 ≫
過去数回のコラムにおいて、私は射手座の土星(2014年12月23日〜2017年12月20日)と山羊座中盤に在泊する冥王星(2015年3月〜2016年12月)の重要性について触れてきた。それは人々がどう信じるべきかを法制化したり、従わない者への厳しいペナルティを伴う強制的な改革の実行に至るまで、度を超えた大真面目さと政治的正しさを示唆する組み合わせだ。*ルールメイカー達が人生の全ての側面(山羊座の冥王星)、特にそこにあなたのお金、またはあなたの持つ影響力が含まれるなら、なお一層それを統制しようとするにつれて、何もかもが変わりつつある。では逃げ道は無いのか?
事実、逃げ道は存在する。出口は魚座の海王星であり、実際のところそれは入り口でもある。このコラムは金融関連なのだが、海王星と金融界とは全くかけ離れたイメージだ。ところが海王星は、金融界における究極の成功、そして特にトレードにとっては重要な惑星なのだ。
魚座の海王星の下で土星と冥王星が示唆する悪習から逃れる出口は、他者への配慮、慈愛や思いやり、自分自身を差し置き、あるいは少なくとも自己犠牲的な行動に見えるほど他者を手助けしようとする姿をとって示現する。だが実際にそれは自己犠牲でも何でもない。何故ならまさに海王星の特質を表現していくこのプロセスそのものこそが内的な平穏の感覚と満足感を創り出し、それ自体が自分自身への報賞となるからだ。私は非営利団体のためのボランティア・ワークなど、個人的・金銭的利益を度外視して他の人達を手助けする時、自分自身の人生やビジネスがどれほど良くなっていくかについて、いつも驚嘆している。これは人生におけるミステリーの一つ ー魔術的なミステリー ー であり、実際にやってみること無くしては誰にも得られない類いの経験だ。
ミュージシャンはこの事を知っている。アーティストも知っている。誰であれ、創造的な行動に全面的に没入したり、あるいは他の人を高みに引き上げるために犠牲を払う無私の行為をする人は、この感覚がどんなものかを知っている。それはキース・リチャーズがその自叙伝で語っていることによく似ている。あなたが辿り着いた時、そこには… 全ての人に向けて迸る信じがたいほどの慈愛が存在し…それは説明しがたい歓喜の涙へと導いていく。 それはただ経験するしかないものだ。だが誰もが経験出来るものではない。土星と冥王星が創り上げる限界にまず囚われ、人生の究極の体験は権力と他者を自分の思い通りにすることだと信じ、金銭などあらかじめ決められた物質的な結果無しに他者に与えることの真の目的を理解することが出来ない人々は、それを経験することが無い。
ではこのような感覚が金融市場という分野にどう関連するのか? トレーダー、マーケット・タイマー、またはファイナンシャル・アストロロジャーにとって、それは「市場が向かう方向とその後のリバーサルを直観(海王星)する経験、あるいは、自分の研究がこう動くだろうと示唆したまさにその通りに指標が働くのを目撃する体験となって顕れる。あなたはある指標の過去の動きを研究し、それが(それらが)来ることを知る。そしてトレード計画を立てる。儲けるというのはステキな事だとしても、その計画はお金を目的に立てるのではない。
あなたはそのプランを、他の人達が来たるべき可能性に備えるのを助けるために分かち合い、そこにも満足感は生まれる。 だがあなたはその行為の殆どを自分のために行う。何故ならそれがあなたの為す事であり、あなたがやりたい大好きな事であり、そしてそれこそが、大宇宙と人間としての体験が確かに繫がっている、という感覚をあなたに与えるものだからだ。全てが一度に起こり、あなたは今までとは違うレベルの気付きに達する。それは何か・・・科学や政治以上に大いなるものだ。あなたは ‘くたばる’ まで引退など出来ない。あなたはそのプロセス、その体験がもたらす魔術的ミステリーのためにそれをするのだ。
これが海王星だ。これは、たった一瞬の内にあなたの知識、才能、直観力の全てが収束し、他のどんな時間にも存在しないそれ自身のユニークで特別な質を持つ・・・そんな瞬間だ。この点に関してトレーダー、アナリスト、アーティスト、そしてミュージシャンは多くの共通点を持つ。一般的に言って、彼らのネイタル・チャートには強い海王星が見られる。 政治や宗教的リーダー達、そして彼らの信者達によるカオスと過剰なまでの生真面目さが支配する時代にあっても、彼ら(海王星的なるものの最善の表現者)は出口と入り口を共に分かち合う。
海王星は時間が静止する沈黙の界面に似ている。そこには汲めども尽きない慈悲と超越の源泉が存在する。そして今、海王星は自ら支配する星座宮、魚座に2026年まで滞在し、それが感受性を持つ人々にとって今までにない程この惑星の本質に触れることをたやすくしているのだ。そういう人々は多い。そしてこれからどんどん増えていくだろう。天王星・海王星コンジャンクションの171年サイクルの下、1990年代生まれの全世代が成人に達しつつある。彼らはこれからの10年、注視すべき対象だ。
もしあなたが自分の中に存在する過剰なほどの生真面目さから脱することが出来るなら、この期間はあなたが癒える時、癒やされる時だ。そして 全世界が癒える時だ。
いや、私は大真面目に言っている。
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2015年4月27日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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【お知らせ】
5/2
≪ 短期ジオコズミクス ≫2ブロック目の最後部「そして失ったと思われたデータが....」以下に誤訳がありましたのでお詫びして訂正します。m(_"_)m
≪ 先週をふり返って ≫
終わったばかりの週をふり返ると、S&Pとナスダック総合は史上最高値を更新し、一方でダウ工業平均はその勢いに遠く及ばなかった。先週のダウ平均は18,084で引けた。史上最高値は3月2日、木星・天王星トラインの1日前であり、今年最も潜在力の高いジオコズミック重要変化日の時期圏内につけた18,288のままだ。以前論じたように、拙著 “The Ultimate Book on Stock Market Timing, Volume 3: Geocosmic Correlations to Trading Cycles” で公開した研究によれば、木星・天王星のシグナルはダウ平均におけるプライマリー・サイクルの天井と底との相関性において、全惑星ペアサイクル中最強の力を持つ。今年はそれがもう1回来る。ちょうど夏至の1日後となる6月22日だ。
その他にも世界の株式指数には顕著なダイバージェンスが見て取れた。たとえば日本の日経は先週終盤に20,252まで騰がり、15年ぶりの最高値を記録した。中国の上海指数と香港のハンセンは7年来の高値まで反騰した。だがインドとドイツは様子が違い、両国共に株価は最近の史上最高値から下がり続けている。
原油は1月につけた数年ぶりの安値からの上昇が続いたが、貴金属や穀物など他の商品市場は再び数年ぶりの安値に近付きつつある。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
やれやれ、やっと嵐が無事に過ぎたとあなたが思ったその途端、またもうひとつ天王星が絡む長期の惑星シグナルがやって来る。それは土星と天王星間に形成される、225°の分離アスペクト(ウェイニング・セスキクォードレイトまたはセスキスクエアとして知られている)だ。今回は都合3回にわたる正確な角度形成のうち2回目にあたり、初回は2014年12月3日、そして最終回は2015年10月22日に起きる。その中間にあたる2度目の形成は5月4日だ。これは2008年11月〜2010年7月に5回にわたって起きた土星・天王星オポジション以来、最初のハードアスペクトとなる。この期間について皆さんは 1)リーマンブラザーズの崩壊に端を発する金融危機、そして2)ギリシャのデフォルトと救済が起きた時期 として思い出されるかもしれない。ターミネーターの台詞ではないが、「戻ったぞ。」というわけだ。ずばり何が起こったかといえば、金融と政治世界における突然の異常な出来事(と混乱)だ。土星は固い岩のような安定性と伝統を表す。天王星はその壁を破壊するような出来事による突然のショックを象徴する。こうしてこれまで保たれてきた状況が混乱に陥る。
現在、世界を見渡してみると、金融システムは常態に戻っているかのようだ。安定しているように見える。私達は2008年の不穏な衝撃波以来、ずいぶん長い道のりを歩んできた。しかし現在は、土星・天王星が起こす異常事態をまさに創り出すような、無関心と自己満足の風潮が蔓延する状況だ。異常事態とは地震、津波や他の自然現象、または大いなる水の惑星ー地球に備わる大自然のバランスを脅かすような出来事、たとえば原油漏出さえも考えられる。また、大銀行、大企業、または政府に起きる突然の財務上の損失かもしれない。ひょっとすると大規模なサイバー・アタックが起きたり、コンピュータ内の重要なデータが消失する(そして失ったと思われた重要データが後に発見され、損傷を回復した後に不利な証拠となる)のかもしれない。
天王星が絡む時、事は突然で予測不可能だ。だが、ある出来事が起きるとは殆ど誰も予測しない時に限って当の出来事が最も顕著に起きるように見える。つまり私達が2014年12月〜2015年10月の間に取り組んでいるのはこういう種類のエネルギーなのだ。どう準備するというのか? 不可能だ。ただ一つ出来る事はといえば、素早く順応すればするほどより良い結果になるという事を心に留めておくことだけだ。必要な変化を創り出すことに抵抗したまま時を経れば経るほど、物事は厄介になっていく。ではこの体験を通して何か良い事がやって来るだろうか? もちろんだ! 何かポジティブな物事が ー より良い方向への変化、大きな価値のあるレッスンが ー 危機の時には常にもたらされる。
短期的には、5月4日(±1日)もまた重要だ。何故ならこの日は満月であり、それが木星とTスクエアになるからだ。今現在、世界の株式市場が上を目指して動きいているのを見て、市場はこのアスペクトを目指して騰がり続けるし、もしかしたらその当日を越えても勢いが続くかもしれないとあなたは考えるかもしれない。しかし、土星・天王星のセスキクォードレイトの下では何も前提としない方が賢明だろう。もしこの時期にこのアスペクトの真髄が襲うなら、木星にTスクエアとなる満月は歓喜よりむしろパニックの時となるかもしれない。木星が関わる時は、その時優勢な雰囲気が何であれ誇張される。 狂気じみたほど楽観的か、狂ったようにヒステリックで恐れおののくかだ。通常、この天体構成の下ではどちらも交代で起きてくる。
≪ 長期的考察 ≫
“空中浮揚っていうのが多分俺の感覚に一番近い比喩じゃないかな。演奏がバッチリ決まったと解った時は、自分の足が床に着いている感覚が無い。こう、別の宇宙にまで高められるんだ。皆は「何故止めない?」と言う。俺はくたばるまで引退なんか出来ないんだ。俺がここから何を得ているかを彼らが十分理解しているとは思わない。金のためでもなければ誰かのためでもない。俺は俺のためにやっている。”
ー キース・リチャーズ “Life”
Little Brown and Company, New York, NY 2010
過去数回のコラムにおいて、私は射手座の土星(2014年12月23日〜2017年12月20日)と山羊座中盤に在泊する冥王星(2015年3月〜2016年12月)の重要性について触れてきた。それは人々がどう信じるべきかを法制化したり、従わない者への厳しいペナルティを伴う強制的な改革の実行に至るまで、度を超えた大真面目さと政治的正しさを示唆する組み合わせだ。*ルールメイカー達が人生の全ての側面(山羊座の冥王星)、特にそこにあなたのお金、またはあなたの持つ影響力が含まれるなら、なお一層それを統制しようとするにつれて、何もかもが変わりつつある。では逃げ道は無いのか?
*ルールメイカー:ある分野や領域に君臨し、その規範となる「こうあるべきだ」というルールを決めていく程の大きな力を持つ存在。政治分野だけでなく、経済、各業界、企業などに当てはめて使われる。例えばIT分野ならグーグルなどを指してよく言われる。山羊座の冥王星、射手座の土星そのものがルールメイカーとも言える。
事実、逃げ道は存在する。出口は魚座の海王星であり、実際のところそれは入り口でもある。このコラムは金融関連なのだが、海王星と金融界とは全くかけ離れたイメージだ。ところが海王星は、金融界における究極の成功、そして特にトレードにとっては重要な惑星なのだ。
魚座の海王星の下で土星と冥王星が示唆する悪習から逃れる出口は、他者への配慮、慈愛や思いやり、自分自身を差し置き、あるいは少なくとも自己犠牲的な行動に見えるほど他者を手助けしようとする姿をとって示現する。だが実際にそれは自己犠牲でも何でもない。何故ならまさに海王星の特質を表現していくこのプロセスそのものこそが内的な平穏の感覚と満足感を創り出し、それ自体が自分自身への報賞となるからだ。私は非営利団体のためのボランティア・ワークなど、個人的・金銭的利益を度外視して他の人達を手助けする時、自分自身の人生やビジネスがどれほど良くなっていくかについて、いつも驚嘆している。これは人生におけるミステリーの一つ ー魔術的なミステリー ー であり、実際にやってみること無くしては誰にも得られない類いの経験だ。
ミュージシャンはこの事を知っている。アーティストも知っている。誰であれ、創造的な行動に全面的に没入したり、あるいは他の人を高みに引き上げるために犠牲を払う無私の行為をする人は、この感覚がどんなものかを知っている。それはキース・リチャーズがその自叙伝で語っていることによく似ている。あなたが辿り着いた時、そこには… 全ての人に向けて迸る信じがたいほどの慈愛が存在し…それは説明しがたい歓喜の涙へと導いていく。 それはただ経験するしかないものだ。だが誰もが経験出来るものではない。土星と冥王星が創り上げる限界にまず囚われ、人生の究極の体験は権力と他者を自分の思い通りにすることだと信じ、金銭などあらかじめ決められた物質的な結果無しに他者に与えることの真の目的を理解することが出来ない人々は、それを経験することが無い。
ではこのような感覚が金融市場という分野にどう関連するのか? トレーダー、マーケット・タイマー、またはファイナンシャル・アストロロジャーにとって、それは「市場が向かう方向とその後のリバーサルを直観(海王星)する経験、あるいは、自分の研究がこう動くだろうと示唆したまさにその通りに指標が働くのを目撃する体験となって顕れる。あなたはある指標の過去の動きを研究し、それが(それらが)来ることを知る。そしてトレード計画を立てる。儲けるというのはステキな事だとしても、その計画はお金を目的に立てるのではない。
あなたはそのプランを、他の人達が来たるべき可能性に備えるのを助けるために分かち合い、そこにも満足感は生まれる。 だがあなたはその行為の殆どを自分のために行う。何故ならそれがあなたの為す事であり、あなたがやりたい大好きな事であり、そしてそれこそが、大宇宙と人間としての体験が確かに繫がっている、という感覚をあなたに与えるものだからだ。全てが一度に起こり、あなたは今までとは違うレベルの気付きに達する。それは何か・・・科学や政治以上に大いなるものだ。あなたは ‘くたばる’ まで引退など出来ない。あなたはそのプロセス、その体験がもたらす魔術的ミステリーのためにそれをするのだ。
これが海王星だ。これは、たった一瞬の内にあなたの知識、才能、直観力の全てが収束し、他のどんな時間にも存在しないそれ自身のユニークで特別な質を持つ・・・そんな瞬間だ。この点に関してトレーダー、アナリスト、アーティスト、そしてミュージシャンは多くの共通点を持つ。一般的に言って、彼らのネイタル・チャートには強い海王星が見られる。 政治や宗教的リーダー達、そして彼らの信者達によるカオスと過剰なまでの生真面目さが支配する時代にあっても、彼ら(海王星的なるものの最善の表現者)は出口と入り口を共に分かち合う。
海王星は時間が静止する沈黙の界面に似ている。そこには汲めども尽きない慈悲と超越の源泉が存在する。そして今、海王星は自ら支配する星座宮、魚座に2026年まで滞在し、それが感受性を持つ人々にとって今までにない程この惑星の本質に触れることをたやすくしているのだ。そういう人々は多い。そしてこれからどんどん増えていくだろう。天王星・海王星コンジャンクションの171年サイクルの下、1990年代生まれの全世代が成人に達しつつある。彼らはこれからの10年、注視すべき対象だ。
もしあなたが自分の中に存在する過剰なほどの生真面目さから脱することが出来るなら、この期間はあなたが癒える時、癒やされる時だ。そして 全世界が癒える時だ。
いや、私は大真面目に言っている。
訳文ここまで
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April 18, 2015
○4/19の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
※今週のメリマン・コラムはお休みさせていただきます。m(_"_)m
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新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで 4月19日 04:06前後、北海道周辺で04:13前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は 03:57 前後、沖縄周辺では 02:38前後に 牡羊座 28°25’で新月となります。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【太陽・月 牡羊座28°~29° (4/19~5/3 )】
"A large disappointed audience"
→『失望する大聴衆』
↓
"A celestial choir singing"
→ 『歌う天上の聖歌隊』
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★期待と失望の間を揺れ動く心理を見つめる
→★こうあれかし・・・と願っていたイメージから自由になる
→★目の前の現実と抱いていた期待を照合することにより冷静さを保つ
→★自己過信による失敗の衝撃
→★自分の原点に立ち、人事を尽くして天命を待つ
→★冷たい現実の中に今後の糧となる要素を見出す
→★他者からの願望や期待から逸脱することによる解放
→★謙虚さと自己信頼のバランスを保つ
→★一時的な気分のアップダウンに注意
→★今の自分の限界をさらに高みに引き上げようとする内なる衝動
→★理想と現実の架け橋となるための苦闘
→★崇高な物事を卑近な物事の理由付けに利用して自己正当化する傾向
→★人生のより深い理解に達するためのもがき
→★天命かもしれない物事をかすかに感じ取る
→★経験によって自己の「力」の扱い方を把握していく
→★日々ありふれた触れあいの中に聖なる導きを見出す・・・→
★エネルギーのポイント:『留まり、そして踏み出す』
3月の日食、天王星・冥王星最後のスクエア、そして4月4日のブラッドムーンの月食を通り抜けたわたし達。 さぁ、牡羊座最終エリアの新月がやってきます。 月食を過ぎて木星が順行に転じ、冥王星は逆行に入って、現在順行中の天王星とのスクエアとは1°半ほど離れつつあります。 以前にも似たようなことを書いたけれど、天王星・冥王星スクエア期に受けたエネルギーと、その揺さぶりによって起こされた心理や行動は、わたし達が意識しようとしまいと、それぞれのこころの地下深くに沈潜し、新たな心理の地層を創り上げていくでしょう。 そして、そこからゆっくりと、少しずつ、目の前の現実に対処する新しい力が立ち上がってくるはず。 それがどんな力であれ、発見であれ、ほんの少し強靱になったわたし達は、それぞれの選択にふさわしい未知の現実をこの手でこれから切り拓いていくことになります。 長い長いカーディナル・クライマックスのピークを終えて、これからが本当に掛け値無しの勝負時だ!…なんてひともいるかもしれませんね。 いえ、もしかしたらわたし達全員がそうなのかも?
あ、今週はサビアン・シンボルとアスペクトを同時に見ながら気ままに書いていくことにします。いつものようなシンボル説明ではなくなるけれど、たまにはこんな感じもいい......かな?(^_^;
さて先週は、水星・エリス〜太陽・エリスのコンジャンクションに始まり、金星・土星・アスボルス・オルクスに月が加わってのグランド・スクエア〜Tスクエアが形成されるなど、天空ではちょっと悩ましいエネルギーが形成されました。 今までこころの底に眠っていた怒りが浮上したり、他のひとにの言動に苛々させられたり、あるいは 「まさか自分がこんな誤りを犯すなんて!…どうして?」 なんて、ショックな出来事を体験したひともいるかもしれません。迷い、自信喪失や自分に対する怒り、怒りの転嫁によって起きる不和や失望、許せない気持ちなどが生まれやすい星々のフォーメーションでした。 まぁそこまでは行かなくとも、何となく調子が上がらなかった...というひとも多かったのではないでしょうか。
けどこのエネルギー、厄介なだけでもなかったと思います。 まず水星と太陽によって掘り起こされたエリスの力。これは、今まで長い間、どこかで気付いていながら見ないようにしてきた "自分の一部分" と直面し、それを表に出していくような働きを持っています。 その一部分というのはひとにより様々です。 たとえばそれは、どうしても否定したい自分自身の 「イヤな面」 かもしれないし、あるいは何かしらの「力」を持っているのに、それを認めることが怖くて避けているのかもしれません。エリスはひとたび刺激されると、わたし達のこころの井戸に黄金の林檎(混沌)を投げ入れます。混沌は、井戸をかき混ぜ、既にそこに在るもの ー 自分の中の不和 ー を浮上させます。 今まで誰もが否定したり無視していたようなものを。 みんなに 「ほら見てごらん。これがあなた方自身の本当の姿なのだ」 と告げるんですね。
場合によっては、それを知ることで衝撃を受けるかもしれません。 けれどそんな時は、浮上してきた物事を直視し、その一切を認めて 「これが自分なんだ」 と宣言してください。 「そうなんだ!」って。 そして、起きた物事に対してもし何か対応が必要なら、今出来るだけのことをする。ただ集中して。 そうすることによって、エリスの体験はものすごく生きてきます。 エリスは、これまで打ち捨てられてきた自分の一部分、または自分の「力」と再会し、和解し、統合する機会を与えてくれる女戦士です。 たとえ浮上してきたものが認めたくない部分だったとしても。 あるいは、抑えていた激しい力を解放して一歩踏み出すのが怖いのだとしても、もしそれが自分の姿なら。 そこに存在するものが強みであれ弱みであれ、出していかなければいつまで経っても上手に扱えるようにはならないでしょう。エリスはあちこちに断片化して不均衡に肥大・縮小してしまった自分をもう一度拾い集め、本来の姿を取り戻し、風に向かって立つことをわたし達に教えてくれます。 それは多くのひとにとって、打ち捨てられた内なる異性の姿かもしれません。
これからのわたし達は、「謙虚さ」 と 「自己信頼」 を、もう一枚上のレベルでバランス取りしながら歩いて行くことが必要になりそうです。 けど、それには自分に嘘をつかないことって大切ですよね。わたし達は皆、清い部分もあれば濁った部分も持っている。それをここで一度目の前にさらけ出して、呑み込んでみる。そして、今一度ひとりの等身大の "人間" として、新しい一歩を踏み出すことが求められているような気がします。
また、ちょうど金星が通ったばかりの双子座のアスボルスと乙女座のオルクス、そして射手座の土星も引き続き長期のTスクエアを形成中です。 前回の月食でも触れたけれど、これもちょっとエリスと共通するテーマを持っているかもしれません。今まで信じてきたもの、正しいとされるものを頑なに固めていこうとする土星に対し、アスボルスは 「もっともっと!今の自分の限界を超えていろいろな事を知りたい!」 と叫びます。 彼は情報洪水の中で、あらゆる五感を駆使し、本当に体全体で納得出来るものを掴みたい!と求めています。 冥王星のシャドウ的役割をになうオルクスは、そんな土星とアスボルスの対峙を厳しくみつめています。 乙女座のオルクスはあらゆる欺瞞や嘘を嫌います。 メリマン・コラムでは射手座の土星が 「ポリティカル・コレクトネス/政治的正しさ」 と読み解かれていましたよね。 「政治的正しさ」と言っても色々で、どこから見ても反論しにくい正論を盾にとった、都合の良い話法も多く見受けられます。けれど、オルクスとアスボルスから刺激を受けることによって、その陰に隠された実態が露呈するスピードも速まっているかもしれません。 そして、わたし達ひとりひとりもまた… 等身大の自分を信頼しながら、体全体で「うん。」と納得出来るような生き方を模索していくよう、強く促されているのだと思います。これは五感を思い切り研ぎ澄ますためのサバイバルなのかもしれません。
さてこんな感じで新月に突入するのですが、先週からの流れは、今回の新月のテーマにもオーバーラップしてきます。 といっても、この新月にはどこか「仕切り直し」「リニューアル」といった雰囲気があります。もう一度原点に立ち帰って心機一転、自分がやるべきことを宣言していくような感じかな。 新月図のアングルはまさにピタリとエリーズ・ポイントに入って、このところ追求してきた「個」と「公」の交差点に私達が再び立つことを暗示しています。自分と外界、プライベートと社会、自国と世界との対比の中で、あらためて立ち位置を決めていくような感じ。 MCにはパラスとヒュロノメがコンジャンクトし、哀しみや辛さを乗り越えて闘っていくための勇気と智恵を示しています。
もしかしたら、新月のサビアン・シンボルに出て来る「天上の聖歌隊」が奏でる音楽って、女神パラスとヒュロノメの二重唱なのでしょうか? パラスは柔肌に鎧を纏い、冷徹さと戦略的な思考を持つ理知的な女神です。そしてヒュロノメは、愛する人の突然の死を悲しんで自ら命を絶ったケンタウルス族の美しい乙女。そのエネルギーは、喪失の痛みに打ちひしがれた心の叫びを感じ取ること、そして、愛する者への献身を表します。理知と闘い、そして愛の痛みと献身。全く違う側面を持つ女性エネルギーが天上で声を合わせるなら、これもまた失われた断片を取り戻す象徴となるのかもしれません。その澄んだ歌声を聴き取れるよう、ただひたすら耳を傾けてみたいと思います。 新月の門出を祝福するパラスとヒュロノメのコーラスが、理知と感情の美しいハーモニーとなって、わたし達のこころに降り注ぐように......!
それでも、まだわたし達の根底には迷いがあるかもしれません。光と闇の間を行きつ戻りつするようなこころの揺れはありそうです。もし何か刺激的なことが起きれば、迷いや怖れの中ですくむような気持ちも出て来るでしょう。 一歩踏み出すためには、やはり強い意志が必要になるかも。。 けれどこのチャートからは、「何があろうと前に進みたい!」 という衝動にも似たものが感じられます。思考を超えたエネルギーがわたし達を動かしていくような感じ。 たぶん、わたし達は皆、どこかでわかっているのかもしれません。今、日々の経験の中で 「わたし達は誰か?」「自分は誰か?」 と問い続ける必要があることを。 次の経験に向けて、階段を一段上らなければならないことを。 そして、そこが本当にくつろげる新しい家、新しい大地になっていくだろうことを…。
今、魚座の海王星はヴェスタとコンジャンクトしています。ヴェスタは竈の女神であり、「内なる火」を護る者。彼女はわたし達の内側に眠る、あらゆる創造性ー聖と性の炎をじっとみつめています。そして、海王星もまた、聖なる創造性の海を司る者。けれどいい加減な気持ちでいれば、曖昧さの霧に巻かれて快楽の海に溺れたり、幻想に囚われて偽りの世界に迷い込んだりします。
天王星・冥王星ワクシングスクエアが終わった今、山羊座の冥王星はその力を増し、社会の様々なジャンルで規制や管理、監視の強化を求める声となっていくかもしれません。その陰には厳しい裁定を下したがる、乙女座のオルクスも控えています。ちなみに、2007年夏に米国住宅市場が顕著に値下がりを始め、いわゆるサブプライム・ショックの端緒となったとき、オルクスは、山羊座入りした冥王星を追って乙女座入りする寸前の獅子座終盤度数で土星・逆行の金星とコンジャンクトし、冥王星とはトラインを形成、そしてマンデーン的には弱者の叫びを意味する蠍座のヒュロノメ、牡牛座の火星とはTスクエアでした。そしてここしばらくの間、射手座の土星は乙女座のオルクスに対してワクシングスクエアを形成してきました。 現在蠍座に向けて逆行中の土星が再びオルクスとスクエアを形成するのは今年12月の新月あたり。 うーん..この辺もまた、世の中的には大きな変わり目になるのかもしれません。。
そして射手座の土星も、愛と正義の名の下に息の詰まるような社会を創出していく可能性を持ちます。今、ちょうど水瓶座のセレスとセクスタイルを結ぶ土星。 "正しいはず" の安全志向や防衛的な愛護精神は、未来の正義となっていくのでしょうか? その裏側には、魚座の海王星が持つ情緒に動かされやすい不安定な性質や、牡羊座の天王星の、どんな手段を使ってでも抑圧を撥ねのけようとする力が働きます。おそらくそこには、デジタルなコミュニケーションを駆使した操縦法も含まれるでしょう。 それはわたし達の社会が向かうかもしれない、負の側面にも見えます。 でもこれは、結局はわたし達自身の中に存在する、いまだ未解決の矛盾が創り出す全体像のひとつなのではないでしょうか。光と闇と血と肉と欲望を抱えて生きる、生身としてのわたし達は、どんな大地に向かおうとしているのでしょう?
けれど今、海王星にヴェスタが寄り添っています。竈の女神は、わたし達のコアな部分に燃える火を松明とし、海王星という聖なる遍在迷宮を照らします。 赤裸々な生命の現実の中で、本物の慈愛ってどこにあるんだろう? 自分にとって、どんな生き方が美しいんだろう? それぞれに抱える状況の中で、本来の自分に立ち帰り、内なる炎に忠実になれたとき、わたし達はきっと、少なくとも自分の目指す「美」がどこにあるのか…大地に足を着けて、その方向をはっきりと見てとることが出来るのではないでしょうか。 たとえそれがほんの一瞬のことだったとしても… かいま見たその光景は、きっとわたし達の確かな道標になると思います。
夏のまっ盛りを迎える8月初頭、逆行して蠍座に戻った土星と獅子座終盤度数に至った木星がウェイニングスクエアを形成します。うん、そのあたりでまたひとつギア・チェンジがあるかも? これは獅子座の木星と蠍座の土星がぶつかりあって創り上げる、ちょっとした総決算という感じかもしれません。 そして、逆行を終えて9月に射手座に戻る土星のエネルギーを、ポジティブに使っていくための再調整という意味も。。
この新月、天上の歌声に送られて、仕切り直しの地点から歩み出すわたし達は、これからの3ヶ月半、蠍座期の土星にどう対応し、獅子座期の木星をどう使って来たかの結実に向かって行くのかもしれません。 けどそれはまだ未知の道。 たとえ何が待っていたとしても、忍耐が試されたとしても、この道は切り拓いていく価値があります。しっかり大地を踏みしめて、いろいろなことに挑戦していきましょう!!
聖なる「天球の音楽」は、いつどんな時にも、人知れず奏でられています。 けれど、その調べはわたし達に何を伝えているのでしょう? それが真に意味するものとは? 古代から今に至るまで、あまたの先達が素晴らしい哲学や深淵な宗教的思想を遺してくれました。それでも。遍在する深いトーンの全ては、わたし達人間が持つ今の知性や霊能で安易に解釈しきれるようなものではないのだろうと思います。 そこには、確かに何かがある。でも、今わかるのはたぶんその断片でしかない。 正・邪 も 善・悪の区別も はるかに超越した、聖なる音階。 それは存在する全ての根源を歌い、賛美し、創造し、愛し続ける調べなのだから。 その「愛」が本当はどういうものかさえ、わたし達はまだ知りません。 それでも、通りの喧噪の中に、木々の枝を揺する風音の中に、ついさっきまでケンカしていたあの人のため息の中に… もしかしたら、戦場に炸裂する悲痛な叫びや爆発音の中にさえも… その音色は隠されているのかもしれません。 そんな天上の調べを、わたし達は聴き取ることが出来るでしょうか?
……もしかしたら。いえ、きっと。 自分の願望からも、誰かの期待からも、ひとときサラッと自由になって、ただ何者でもないひとつの命そのものとして、ここにあるとき。 ただ此処に立つ。それだけをしているとき。 わたし達は自分が全存在の織りなす美しいハーモニー…天球の音楽そのものだったことに気付くのかもしれません。 そして、それこそがわたし達の"天命"なのだと……。
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで 4月19日 04:06前後、北海道周辺で04:13前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は 03:57 前後、沖縄周辺では 02:38前後に 牡羊座 28°25’で新月となります。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
------------------------¨°☆¤☆„¸○¸„☆¤☆°¨--------------------------
Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【太陽・月 牡羊座28°~29° (4/19~5/3 )】
"A large disappointed audience"
→『失望する大聴衆』
↓
"A celestial choir singing"
→ 『歌う天上の聖歌隊』
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★期待と失望の間を揺れ動く心理を見つめる
→★こうあれかし・・・と願っていたイメージから自由になる
→★目の前の現実と抱いていた期待を照合することにより冷静さを保つ
→★自己過信による失敗の衝撃
→★自分の原点に立ち、人事を尽くして天命を待つ
→★冷たい現実の中に今後の糧となる要素を見出す
→★他者からの願望や期待から逸脱することによる解放
→★謙虚さと自己信頼のバランスを保つ
→★一時的な気分のアップダウンに注意
→★今の自分の限界をさらに高みに引き上げようとする内なる衝動
→★理想と現実の架け橋となるための苦闘
→★崇高な物事を卑近な物事の理由付けに利用して自己正当化する傾向
→★人生のより深い理解に達するためのもがき
→★天命かもしれない物事をかすかに感じ取る
→★経験によって自己の「力」の扱い方を把握していく
→★日々ありふれた触れあいの中に聖なる導きを見出す・・・→
★エネルギーのポイント:『留まり、そして踏み出す』
3月の日食、天王星・冥王星最後のスクエア、そして4月4日のブラッドムーンの月食を通り抜けたわたし達。 さぁ、牡羊座最終エリアの新月がやってきます。 月食を過ぎて木星が順行に転じ、冥王星は逆行に入って、現在順行中の天王星とのスクエアとは1°半ほど離れつつあります。 以前にも似たようなことを書いたけれど、天王星・冥王星スクエア期に受けたエネルギーと、その揺さぶりによって起こされた心理や行動は、わたし達が意識しようとしまいと、それぞれのこころの地下深くに沈潜し、新たな心理の地層を創り上げていくでしょう。 そして、そこからゆっくりと、少しずつ、目の前の現実に対処する新しい力が立ち上がってくるはず。 それがどんな力であれ、発見であれ、ほんの少し強靱になったわたし達は、それぞれの選択にふさわしい未知の現実をこの手でこれから切り拓いていくことになります。 長い長いカーディナル・クライマックスのピークを終えて、これからが本当に掛け値無しの勝負時だ!…なんてひともいるかもしれませんね。 いえ、もしかしたらわたし達全員がそうなのかも?
あ、今週はサビアン・シンボルとアスペクトを同時に見ながら気ままに書いていくことにします。いつものようなシンボル説明ではなくなるけれど、たまにはこんな感じもいい......かな?(^_^;
さて先週は、水星・エリス〜太陽・エリスのコンジャンクションに始まり、金星・土星・アスボルス・オルクスに月が加わってのグランド・スクエア〜Tスクエアが形成されるなど、天空ではちょっと悩ましいエネルギーが形成されました。 今までこころの底に眠っていた怒りが浮上したり、他のひとにの言動に苛々させられたり、あるいは 「まさか自分がこんな誤りを犯すなんて!…どうして?」 なんて、ショックな出来事を体験したひともいるかもしれません。迷い、自信喪失や自分に対する怒り、怒りの転嫁によって起きる不和や失望、許せない気持ちなどが生まれやすい星々のフォーメーションでした。 まぁそこまでは行かなくとも、何となく調子が上がらなかった...というひとも多かったのではないでしょうか。
けどこのエネルギー、厄介なだけでもなかったと思います。 まず水星と太陽によって掘り起こされたエリスの力。これは、今まで長い間、どこかで気付いていながら見ないようにしてきた "自分の一部分" と直面し、それを表に出していくような働きを持っています。 その一部分というのはひとにより様々です。 たとえばそれは、どうしても否定したい自分自身の 「イヤな面」 かもしれないし、あるいは何かしらの「力」を持っているのに、それを認めることが怖くて避けているのかもしれません。エリスはひとたび刺激されると、わたし達のこころの井戸に黄金の林檎(混沌)を投げ入れます。混沌は、井戸をかき混ぜ、既にそこに在るもの ー 自分の中の不和 ー を浮上させます。 今まで誰もが否定したり無視していたようなものを。 みんなに 「ほら見てごらん。これがあなた方自身の本当の姿なのだ」 と告げるんですね。
場合によっては、それを知ることで衝撃を受けるかもしれません。 けれどそんな時は、浮上してきた物事を直視し、その一切を認めて 「これが自分なんだ」 と宣言してください。 「そうなんだ!」って。 そして、起きた物事に対してもし何か対応が必要なら、今出来るだけのことをする。ただ集中して。 そうすることによって、エリスの体験はものすごく生きてきます。 エリスは、これまで打ち捨てられてきた自分の一部分、または自分の「力」と再会し、和解し、統合する機会を与えてくれる女戦士です。 たとえ浮上してきたものが認めたくない部分だったとしても。 あるいは、抑えていた激しい力を解放して一歩踏み出すのが怖いのだとしても、もしそれが自分の姿なら。 そこに存在するものが強みであれ弱みであれ、出していかなければいつまで経っても上手に扱えるようにはならないでしょう。エリスはあちこちに断片化して不均衡に肥大・縮小してしまった自分をもう一度拾い集め、本来の姿を取り戻し、風に向かって立つことをわたし達に教えてくれます。 それは多くのひとにとって、打ち捨てられた内なる異性の姿かもしれません。
これからのわたし達は、「謙虚さ」 と 「自己信頼」 を、もう一枚上のレベルでバランス取りしながら歩いて行くことが必要になりそうです。 けど、それには自分に嘘をつかないことって大切ですよね。わたし達は皆、清い部分もあれば濁った部分も持っている。それをここで一度目の前にさらけ出して、呑み込んでみる。そして、今一度ひとりの等身大の "人間" として、新しい一歩を踏み出すことが求められているような気がします。
また、ちょうど金星が通ったばかりの双子座のアスボルスと乙女座のオルクス、そして射手座の土星も引き続き長期のTスクエアを形成中です。 前回の月食でも触れたけれど、これもちょっとエリスと共通するテーマを持っているかもしれません。今まで信じてきたもの、正しいとされるものを頑なに固めていこうとする土星に対し、アスボルスは 「もっともっと!今の自分の限界を超えていろいろな事を知りたい!」 と叫びます。 彼は情報洪水の中で、あらゆる五感を駆使し、本当に体全体で納得出来るものを掴みたい!と求めています。 冥王星のシャドウ的役割をになうオルクスは、そんな土星とアスボルスの対峙を厳しくみつめています。 乙女座のオルクスはあらゆる欺瞞や嘘を嫌います。 メリマン・コラムでは射手座の土星が 「ポリティカル・コレクトネス/政治的正しさ」 と読み解かれていましたよね。 「政治的正しさ」と言っても色々で、どこから見ても反論しにくい正論を盾にとった、都合の良い話法も多く見受けられます。けれど、オルクスとアスボルスから刺激を受けることによって、その陰に隠された実態が露呈するスピードも速まっているかもしれません。 そして、わたし達ひとりひとりもまた… 等身大の自分を信頼しながら、体全体で「うん。」と納得出来るような生き方を模索していくよう、強く促されているのだと思います。これは五感を思い切り研ぎ澄ますためのサバイバルなのかもしれません。
さてこんな感じで新月に突入するのですが、先週からの流れは、今回の新月のテーマにもオーバーラップしてきます。 といっても、この新月にはどこか「仕切り直し」「リニューアル」といった雰囲気があります。もう一度原点に立ち帰って心機一転、自分がやるべきことを宣言していくような感じかな。 新月図のアングルはまさにピタリとエリーズ・ポイントに入って、このところ追求してきた「個」と「公」の交差点に私達が再び立つことを暗示しています。自分と外界、プライベートと社会、自国と世界との対比の中で、あらためて立ち位置を決めていくような感じ。 MCにはパラスとヒュロノメがコンジャンクトし、哀しみや辛さを乗り越えて闘っていくための勇気と智恵を示しています。
もしかしたら、新月のサビアン・シンボルに出て来る「天上の聖歌隊」が奏でる音楽って、女神パラスとヒュロノメの二重唱なのでしょうか? パラスは柔肌に鎧を纏い、冷徹さと戦略的な思考を持つ理知的な女神です。そしてヒュロノメは、愛する人の突然の死を悲しんで自ら命を絶ったケンタウルス族の美しい乙女。そのエネルギーは、喪失の痛みに打ちひしがれた心の叫びを感じ取ること、そして、愛する者への献身を表します。理知と闘い、そして愛の痛みと献身。全く違う側面を持つ女性エネルギーが天上で声を合わせるなら、これもまた失われた断片を取り戻す象徴となるのかもしれません。その澄んだ歌声を聴き取れるよう、ただひたすら耳を傾けてみたいと思います。 新月の門出を祝福するパラスとヒュロノメのコーラスが、理知と感情の美しいハーモニーとなって、わたし達のこころに降り注ぐように......!
それでも、まだわたし達の根底には迷いがあるかもしれません。光と闇の間を行きつ戻りつするようなこころの揺れはありそうです。もし何か刺激的なことが起きれば、迷いや怖れの中ですくむような気持ちも出て来るでしょう。 一歩踏み出すためには、やはり強い意志が必要になるかも。。 けれどこのチャートからは、「何があろうと前に進みたい!」 という衝動にも似たものが感じられます。思考を超えたエネルギーがわたし達を動かしていくような感じ。 たぶん、わたし達は皆、どこかでわかっているのかもしれません。今、日々の経験の中で 「わたし達は誰か?」「自分は誰か?」 と問い続ける必要があることを。 次の経験に向けて、階段を一段上らなければならないことを。 そして、そこが本当にくつろげる新しい家、新しい大地になっていくだろうことを…。
今、魚座の海王星はヴェスタとコンジャンクトしています。ヴェスタは竈の女神であり、「内なる火」を護る者。彼女はわたし達の内側に眠る、あらゆる創造性ー聖と性の炎をじっとみつめています。そして、海王星もまた、聖なる創造性の海を司る者。けれどいい加減な気持ちでいれば、曖昧さの霧に巻かれて快楽の海に溺れたり、幻想に囚われて偽りの世界に迷い込んだりします。
天王星・冥王星ワクシングスクエアが終わった今、山羊座の冥王星はその力を増し、社会の様々なジャンルで規制や管理、監視の強化を求める声となっていくかもしれません。その陰には厳しい裁定を下したがる、乙女座のオルクスも控えています。ちなみに、2007年夏に米国住宅市場が顕著に値下がりを始め、いわゆるサブプライム・ショックの端緒となったとき、オルクスは、山羊座入りした冥王星を追って乙女座入りする寸前の獅子座終盤度数で土星・逆行の金星とコンジャンクトし、冥王星とはトラインを形成、そしてマンデーン的には弱者の叫びを意味する蠍座のヒュロノメ、牡牛座の火星とはTスクエアでした。そしてここしばらくの間、射手座の土星は乙女座のオルクスに対してワクシングスクエアを形成してきました。 現在蠍座に向けて逆行中の土星が再びオルクスとスクエアを形成するのは今年12月の新月あたり。 うーん..この辺もまた、世の中的には大きな変わり目になるのかもしれません。。
そして射手座の土星も、愛と正義の名の下に息の詰まるような社会を創出していく可能性を持ちます。今、ちょうど水瓶座のセレスとセクスタイルを結ぶ土星。 "正しいはず" の安全志向や防衛的な愛護精神は、未来の正義となっていくのでしょうか? その裏側には、魚座の海王星が持つ情緒に動かされやすい不安定な性質や、牡羊座の天王星の、どんな手段を使ってでも抑圧を撥ねのけようとする力が働きます。おそらくそこには、デジタルなコミュニケーションを駆使した操縦法も含まれるでしょう。 それはわたし達の社会が向かうかもしれない、負の側面にも見えます。 でもこれは、結局はわたし達自身の中に存在する、いまだ未解決の矛盾が創り出す全体像のひとつなのではないでしょうか。光と闇と血と肉と欲望を抱えて生きる、生身としてのわたし達は、どんな大地に向かおうとしているのでしょう?
けれど今、海王星にヴェスタが寄り添っています。竈の女神は、わたし達のコアな部分に燃える火を松明とし、海王星という聖なる遍在迷宮を照らします。 赤裸々な生命の現実の中で、本物の慈愛ってどこにあるんだろう? 自分にとって、どんな生き方が美しいんだろう? それぞれに抱える状況の中で、本来の自分に立ち帰り、内なる炎に忠実になれたとき、わたし達はきっと、少なくとも自分の目指す「美」がどこにあるのか…大地に足を着けて、その方向をはっきりと見てとることが出来るのではないでしょうか。 たとえそれがほんの一瞬のことだったとしても… かいま見たその光景は、きっとわたし達の確かな道標になると思います。
夏のまっ盛りを迎える8月初頭、逆行して蠍座に戻った土星と獅子座終盤度数に至った木星がウェイニングスクエアを形成します。うん、そのあたりでまたひとつギア・チェンジがあるかも? これは獅子座の木星と蠍座の土星がぶつかりあって創り上げる、ちょっとした総決算という感じかもしれません。 そして、逆行を終えて9月に射手座に戻る土星のエネルギーを、ポジティブに使っていくための再調整という意味も。。
この新月、天上の歌声に送られて、仕切り直しの地点から歩み出すわたし達は、これからの3ヶ月半、蠍座期の土星にどう対応し、獅子座期の木星をどう使って来たかの結実に向かって行くのかもしれません。 けどそれはまだ未知の道。 たとえ何が待っていたとしても、忍耐が試されたとしても、この道は切り拓いていく価値があります。しっかり大地を踏みしめて、いろいろなことに挑戦していきましょう!!
聖なる「天球の音楽」は、いつどんな時にも、人知れず奏でられています。 けれど、その調べはわたし達に何を伝えているのでしょう? それが真に意味するものとは? 古代から今に至るまで、あまたの先達が素晴らしい哲学や深淵な宗教的思想を遺してくれました。それでも。遍在する深いトーンの全ては、わたし達人間が持つ今の知性や霊能で安易に解釈しきれるようなものではないのだろうと思います。 そこには、確かに何かがある。でも、今わかるのはたぶんその断片でしかない。 正・邪 も 善・悪の区別も はるかに超越した、聖なる音階。 それは存在する全ての根源を歌い、賛美し、創造し、愛し続ける調べなのだから。 その「愛」が本当はどういうものかさえ、わたし達はまだ知りません。 それでも、通りの喧噪の中に、木々の枝を揺する風音の中に、ついさっきまでケンカしていたあの人のため息の中に… もしかしたら、戦場に炸裂する悲痛な叫びや爆発音の中にさえも… その音色は隠されているのかもしれません。 そんな天上の調べを、わたし達は聴き取ることが出来るでしょうか?
……もしかしたら。いえ、きっと。 自分の願望からも、誰かの期待からも、ひとときサラッと自由になって、ただ何者でもないひとつの命そのものとして、ここにあるとき。 ただ此処に立つ。それだけをしているとき。 わたし達は自分が全存在の織りなす美しいハーモニー…天球の音楽そのものだったことに気付くのかもしれません。 そして、それこそがわたし達の"天命"なのだと……。
壮大な夜空に輝く灯火のひとつひとつが
わたし達の生命 わたし達のこころ かもしれず
ここで 夜空を見上げるわたし達は こころという
広大な宇宙の奥行きを 覗いているのかもしれず
ならば 瞬きのうちに 消え去る流星は
生き急いだあのひとの 魂かもしれない
それともこれは 絶対の夢
天と地球の 永劫の輪舞
生きることを映し ひたすら燃える星のように
わたしもまた 内なる松明を掲げ 踊り続けよう
わたし達の生命 わたし達のこころ かもしれず
ここで 夜空を見上げるわたし達は こころという
広大な宇宙の奥行きを 覗いているのかもしれず
ならば 瞬きのうちに 消え去る流星は
生き急いだあのひとの 魂かもしれない
それともこれは 絶対の夢
天と地球の 永劫の輪舞
生きることを映し ひたすら燃える星のように
わたしもまた 内なる松明を掲げ 踊り続けよう
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^
April 12, 2015
レイモンド・メリマン 週間コメント4/13【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2015年4月13日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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【お知らせ】
来週4月20付けのメリマンコラムは月イチのお休みとさせて頂きます。
m(_"_)m
≪ 先週をふり返って ≫
米国の株式市場にとって先週は良い週だった。ヨーロッパ、中国、そして日本ではさらに良い週となった。
4月3日の聖金曜日に出た驚くほど弱い雇用統計の後、先週の株式市場は弱気でスタートした。だがそれは予想通り早めに踵を返し、金曜までに株式は米国で週の高値をつけたが、一方世界の他の地域では数年ぶりの高値や史上新高値が示現した。
例えばダウ工業平均の場合、17,650以下で始まり前2週間の安値17,580近辺を試した。S&P先物は2038.75まで下落したが、これは前の週に2033〜2038で底をつけていた。金曜までに、ダウ平均は18,000以上に戻り、S&P先物は2096にタッチした。これはいまだに直近の史上最高値を下回っている。ダウ平均の史上最高値はちょうど3月3日に形成された木星・天王星トラインの1日前、3月2日につけた18,288だった。この日付けの持つ大きな意味は、2月21日に開催したウェビナーの核となったもので、米国株式市場が重要な天井をつける可能性を持つ時期として提示された。実際、それが ー 参加者に可能性を示唆することが ー ウェビナーを実施した理由だった。
しかしながら、この高値を上回ることが無かったとしても、下落した値は重要な支持帯を割っておらず、新たな弱気相場の展開を確認するには至っていない。ジオコズミックの研究は正確に重要なリバーサルの時期を測定しているが、私達のトレンド研究は強気を示したままだ。ある特定の支持帯が破られるまで、これが変わることはないだろう。ダウ平均にはその時期が迫っているが、今までのところ持ちこたえている。ちょうどFRBに利上げの時期が迫っているが、今までのところZIRP(ゼロ金利政策)を保っているように。私達は今週のMMAサイクルズ・リポートで株式のスペシャル分析を出す予定でいる。
だがヨーロッパとアジアでは、中央銀行が彼らの通貨価値を下げ続け、それが自国製品の魅力を底上げして企業の最終的な収益(売り上げと利潤)をサポートしている。ドイツのDAXとロンドンのFTSEは金曜に史上新高値まで爆発的に上昇した。チューリヒのSMIは金曜に9472に届き、2007年6月につけた史上最高値9578に近付きつつある。オランダのAEXは金曜に507.14に達し、2008年1月以来の最高値を記録した。一方、ロシアのMICEXは依然として1657近辺で呻吟し続けており、これは高値というより安値に近い。昨今のロシアは投資家にとってそれほど魅力的な市場ではない。
中国、香港、そして日本では、株式は数年ぶりの高値に舞い上がった。日本の日経は金曜に一時的に2,0000に届いたが、これは2000年4月以来初めてのことだ。中国の上海指数は2008年3月以来初めて4000の高値をつけた。そして香港のハンセンは2007年12月以来初めて27,000を超えた。インドとオーストラリアの株式市場も調子良く騰がったが、年初来高値には達しなかった。
投資家は、ヨーロッパとアジアで何が起こっているかに留意するべきだ。資金は理由があってこちらから向こうに流れている。そして何かが変化してこのトレンドを反転させない限り、今年終盤に土星が海王星にスクエアを形成する時期までに、東洋の魅力の拡がりは西欧を超えて頂点まで跳ね上がりそうだ。FRBの利上げがこれを反転させることはないだろう。それはこのトレンドを激化させる。
原油にとって先週は興味深い週となった。4月7日火曜に54.14に達し、2月3日の高値54.24を試したのだ。これは去年市場が激しい急落をみて以来の最高値だ。底は3月18日につけた42.03だった。2014年6月20日をふり返れば、原油は107以上で取引されていた。
金は4月6日月曜に急騰して1224.50のサイクル新高値をつけた。銀は同日1731に届いたが、これは3月26日につけた前サイクルの高値1740を僅かに下回っている。これは異市場間弱気ダイバージェンスの売りシグナルを作動させるもので、私達の購読者で短期積極姿勢のトレーダーにはロングからショートへの転換を促した。木曜の「射手座ファクター」と月のリバーサル日までに貴金属の下落は止まり、金曜には前日の高値を超えて反発した。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
4月7日〜8日は私達が示した重要変化日だった。これは3日のオーブを持つが、今回の場合、殆どの市場はリバーサルに3日も必要としなかった。株式は前週終盤に底を打ち、4月6日月曜にもう一度底値を試した。金と銀は原油や通貨、短期国債と共に4月6日〜7日にトップアウトし、木曜〜金曜に向かって急落した。
現在私達は、リバーサルの可能性を持つもう一つのゾーンに向かっている。4月14日〜21日、まず最初に金星が14日に土星とオポジションになり、その後17日に火星が木星にスクエアを形成、そして21日には火星が冥王星にトラインとなる。ちょうどその中間点にあたる4月16日、冥王星が逆行に転じる。これは強力だ。
土星に対して金星がオポジションを形成する時、私達はこのところ下げ続けてきた市場を探す。その際は、この種のアスペクト形成に向かって価格が抑えられて来た市場があれば通常、土星の抑圧が一旦止むとリバウンドするというのがルールだ。また火星と木星のスクエアは常に重要だ。何故なら、木星は価格の動きを過剰にするし、火星は衝動的な行為と相関関係を持つからだ。したがって、投資家は性急になり過度に熱狂したり(または)パニックに陥りやすく、大幅な価格の上下動が示現する可能性がある。まさにこの時間帯近辺で冥王星が方向転換し、そして冥王星が負債と債券類、負債にまつわる道具立て(短期国債や、たとえば中央銀行のように負債から利益を得るような機関)を支配することから、中央銀行もしくは政治家による驚くべき発表(または失言や失態)に直面しそうな雲行きだ。
火星・木星スクエア期(4月17日±1週間)もまた、失言のようなミスが出やすい時間帯だ。今は大事な時に誤ったことを口にしたり、すぐに嘘だと判明するようなことを言い立てたりしないよう、非常に慎重にふるまうべき時だ。だがすでに行った行為を取り返すには遅すぎる。ダメージを与えた事実からの逃げ道はもう無い。
こうした事がすでに起きているのを、私達は先週ランド・ポールの大統領予備選出馬発表に関わる出来事の内に見て取ることが出来る。発表から数時間も経たない内に、彼は女性リポーターが彼に行った質問について、それが礼儀に叶っていないと攻撃したという。彼が「反女性主義」のイメージと闘っている最中の政党(共和党)を代表しようというなら、これは愚かな行為だ。今週は、ヒラリー・クリントンが大統領選に出馬表明すると予測されている。もしかしたら彼女は *幾通かの失われたメールを発見するかもしれない。ひょっとすると、見つけるのは他の誰かかもしれない。誰であれ、本当の事を言わない者にとっては厄介なことになる可能性がある。公務員は抱えた問題の泥沼にはまり込むことの無いよう、十分な自制心を持たねばならない。
今は尊大さや謙虚さの欠如がネガティブな結果を招く時期だ(予測もしないような事さえ起きるかもしれない)。激しい怒りが集合的な勢いを増し、即座に魔女狩りが始まる怖れがある。これが火星・木星間に形成されるアスペクトの一様相だが、またこれは原油との特別な親和性を持っている。金融市場の新たなトレンドもまた発進する可能性がある。もしそのトレンドに抵抗しようとするなら、防御しきれないものを護り、あるいは拒否出来ないものを拒否し、冥王星の方向転換と殆ど同時に起きる火星・木星スクエアに苦しむことになりそうだ。
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2015年4月13日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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【お知らせ】
来週4月20付けのメリマンコラムは月イチのお休みとさせて頂きます。
m(_"_)m
≪ 先週をふり返って ≫
“ 年齢とは気力の有無の問題だ。もし気にしなければ、問題にもならない。”
ー サッチェル・ペイジ『ジョン・マケインになりたい80の理由』より
E.J.モンティーニ, アリゾナ・リパブリック紙 2015年4月9日付
米国の株式市場にとって先週は良い週だった。ヨーロッパ、中国、そして日本ではさらに良い週となった。
4月3日の聖金曜日に出た驚くほど弱い雇用統計の後、先週の株式市場は弱気でスタートした。だがそれは予想通り早めに踵を返し、金曜までに株式は米国で週の高値をつけたが、一方世界の他の地域では数年ぶりの高値や史上新高値が示現した。
例えばダウ工業平均の場合、17,650以下で始まり前2週間の安値17,580近辺を試した。S&P先物は2038.75まで下落したが、これは前の週に2033〜2038で底をつけていた。金曜までに、ダウ平均は18,000以上に戻り、S&P先物は2096にタッチした。これはいまだに直近の史上最高値を下回っている。ダウ平均の史上最高値はちょうど3月3日に形成された木星・天王星トラインの1日前、3月2日につけた18,288だった。この日付けの持つ大きな意味は、2月21日に開催したウェビナーの核となったもので、米国株式市場が重要な天井をつける可能性を持つ時期として提示された。実際、それが ー 参加者に可能性を示唆することが ー ウェビナーを実施した理由だった。
しかしながら、この高値を上回ることが無かったとしても、下落した値は重要な支持帯を割っておらず、新たな弱気相場の展開を確認するには至っていない。ジオコズミックの研究は正確に重要なリバーサルの時期を測定しているが、私達のトレンド研究は強気を示したままだ。ある特定の支持帯が破られるまで、これが変わることはないだろう。ダウ平均にはその時期が迫っているが、今までのところ持ちこたえている。ちょうどFRBに利上げの時期が迫っているが、今までのところZIRP(ゼロ金利政策)を保っているように。私達は今週のMMAサイクルズ・リポートで株式のスペシャル分析を出す予定でいる。
だがヨーロッパとアジアでは、中央銀行が彼らの通貨価値を下げ続け、それが自国製品の魅力を底上げして企業の最終的な収益(売り上げと利潤)をサポートしている。ドイツのDAXとロンドンのFTSEは金曜に史上新高値まで爆発的に上昇した。チューリヒのSMIは金曜に9472に届き、2007年6月につけた史上最高値9578に近付きつつある。オランダのAEXは金曜に507.14に達し、2008年1月以来の最高値を記録した。一方、ロシアのMICEXは依然として1657近辺で呻吟し続けており、これは高値というより安値に近い。昨今のロシアは投資家にとってそれほど魅力的な市場ではない。
中国、香港、そして日本では、株式は数年ぶりの高値に舞い上がった。日本の日経は金曜に一時的に2,0000に届いたが、これは2000年4月以来初めてのことだ。中国の上海指数は2008年3月以来初めて4000の高値をつけた。そして香港のハンセンは2007年12月以来初めて27,000を超えた。インドとオーストラリアの株式市場も調子良く騰がったが、年初来高値には達しなかった。
投資家は、ヨーロッパとアジアで何が起こっているかに留意するべきだ。資金は理由があってこちらから向こうに流れている。そして何かが変化してこのトレンドを反転させない限り、今年終盤に土星が海王星にスクエアを形成する時期までに、東洋の魅力の拡がりは西欧を超えて頂点まで跳ね上がりそうだ。FRBの利上げがこれを反転させることはないだろう。それはこのトレンドを激化させる。
原油にとって先週は興味深い週となった。4月7日火曜に54.14に達し、2月3日の高値54.24を試したのだ。これは去年市場が激しい急落をみて以来の最高値だ。底は3月18日につけた42.03だった。2014年6月20日をふり返れば、原油は107以上で取引されていた。
金は4月6日月曜に急騰して1224.50のサイクル新高値をつけた。銀は同日1731に届いたが、これは3月26日につけた前サイクルの高値1740を僅かに下回っている。これは異市場間弱気ダイバージェンスの売りシグナルを作動させるもので、私達の購読者で短期積極姿勢のトレーダーにはロングからショートへの転換を促した。木曜の「射手座ファクター」と月のリバーサル日までに貴金属の下落は止まり、金曜には前日の高値を超えて反発した。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
“4月7日〜8日の重要変化日は4月6日のダウ平均にピタリとはまり、現在ダウは騰がっています。あなたの驚くべきシステムの素晴らしさをますます感じる今日この頃です。”
ーウルリク・アスペルゲン, スエーデン(MMTA卒業生/実習生)9月4日〜7日にイタリアで開催されるMMAインベストメント・リトリートで研究発表を行うメンバーの一人で英国ポンドに対する卓越した調査を成し遂げている。
4月7日〜8日は私達が示した重要変化日だった。これは3日のオーブを持つが、今回の場合、殆どの市場はリバーサルに3日も必要としなかった。株式は前週終盤に底を打ち、4月6日月曜にもう一度底値を試した。金と銀は原油や通貨、短期国債と共に4月6日〜7日にトップアウトし、木曜〜金曜に向かって急落した。
現在私達は、リバーサルの可能性を持つもう一つのゾーンに向かっている。4月14日〜21日、まず最初に金星が14日に土星とオポジションになり、その後17日に火星が木星にスクエアを形成、そして21日には火星が冥王星にトラインとなる。ちょうどその中間点にあたる4月16日、冥王星が逆行に転じる。これは強力だ。
土星に対して金星がオポジションを形成する時、私達はこのところ下げ続けてきた市場を探す。その際は、この種のアスペクト形成に向かって価格が抑えられて来た市場があれば通常、土星の抑圧が一旦止むとリバウンドするというのがルールだ。また火星と木星のスクエアは常に重要だ。何故なら、木星は価格の動きを過剰にするし、火星は衝動的な行為と相関関係を持つからだ。したがって、投資家は性急になり過度に熱狂したり(または)パニックに陥りやすく、大幅な価格の上下動が示現する可能性がある。まさにこの時間帯近辺で冥王星が方向転換し、そして冥王星が負債と債券類、負債にまつわる道具立て(短期国債や、たとえば中央銀行のように負債から利益を得るような機関)を支配することから、中央銀行もしくは政治家による驚くべき発表(または失言や失態)に直面しそうな雲行きだ。
火星・木星スクエア期(4月17日±1週間)もまた、失言のようなミスが出やすい時間帯だ。今は大事な時に誤ったことを口にしたり、すぐに嘘だと判明するようなことを言い立てたりしないよう、非常に慎重にふるまうべき時だ。だがすでに行った行為を取り返すには遅すぎる。ダメージを与えた事実からの逃げ道はもう無い。
こうした事がすでに起きているのを、私達は先週ランド・ポールの大統領予備選出馬発表に関わる出来事の内に見て取ることが出来る。発表から数時間も経たない内に、彼は女性リポーターが彼に行った質問について、それが礼儀に叶っていないと攻撃したという。彼が「反女性主義」のイメージと闘っている最中の政党(共和党)を代表しようというなら、これは愚かな行為だ。今週は、ヒラリー・クリントンが大統領選に出馬表明すると予測されている。もしかしたら彼女は *幾通かの失われたメールを発見するかもしれない。ひょっとすると、見つけるのは他の誰かかもしれない。誰であれ、本当の事を言わない者にとっては厄介なことになる可能性がある。公務員は抱えた問題の泥沼にはまり込むことの無いよう、十分な自制心を持たねばならない。
* 失われたメール:ヒラリー・クリントン氏は国務長官在任中、公務に私用メールアドレスを使っていたことが発覚。公務メールを私物化して秘匿した可能性を囁かれ、共和党に追求されている。
今は尊大さや謙虚さの欠如がネガティブな結果を招く時期だ(予測もしないような事さえ起きるかもしれない)。激しい怒りが集合的な勢いを増し、即座に魔女狩りが始まる怖れがある。これが火星・木星間に形成されるアスペクトの一様相だが、またこれは原油との特別な親和性を持っている。金融市場の新たなトレンドもまた発進する可能性がある。もしそのトレンドに抵抗しようとするなら、防御しきれないものを護り、あるいは拒否出来ないものを拒否し、冥王星の方向転換と殆ど同時に起きる火星・木星スクエアに苦しむことになりそうだ。
訳文ここまで
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April 05, 2015
レイモンド・メリマン 週間コメント4/6【金融アストロロジー】
※4月4日の満月/月食は一つ下の記事になります。
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2015年4月6日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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※今回のコラムは都合により≪ 先週をふり返って ≫ を抄訳とさせていただきます。
m(_"_)m
≪ 先週をふり返って ≫
先週はキリスト教の聖金曜日と復活祭の祝いを崇敬する意味を持つホリデーウィークだった。しかしながら、ケニアでイスラム過激派に襲われたキリスト教徒(少なくとも147人が死亡)、そして「宗教の自由法」成立が抵抗に遭った末に覆されたインディアナ州において、反差別グループによる政治的攻撃を受けたキリスト教徒にとっては、祝賀気分とは程遠い週となってしまった。これは皆、天上で構成されつつある木星(宗教と哲学)ー 海王星(信義)ー 土星(法と抑圧)からなる構造が示す象意の一部だ。それは2015年終盤から2016年いっぱいまで、衰えることがない。
---------------------------------------------
この後には先週の世界各市場の動向が続きます。今回はその部分をカットさせていただきました。
以下は最後の段落部分です。
---------------------------------------------
3月3日金曜は殆どの市場が休場だったが、米国は雇用統計を発表した。予想では非農業部門の雇用者数変化は244,000行くと思われていた。ところが投資家は、その代わりに出された たったの12,6000増という数字に “ショック” を受けた。グローベックスでは、ダウ平均先物が160ポイント以上下落し、S&P先物は20近く下げた。おそらく世界の株式市場は月曜にかなり下げて寄るかもしれない。だがその後まもなく投資家達が、これはFRBがそんなに早く金利を上げたりはしないという意味だと受けとって反騰したとしても驚くにはあたらない。市場はいまだにFRB次第であり…そしてこの手の “ショッキング” なサプライズをもたらす天王星・冥王星の影響下にあるのだ。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
経済レポートの発表によって引き起こされる驚くべきショックと世界の株式指数に生じる急激な上下動は、調和的な木星のトランシット、及び直近の天王星・冥王星スクエアに対する太陽のトランシットの両方に一致して見られる現象だ。
これらは全て4月2日〜8日に起き、4月4日の月食をちょうどその中間に挟んでいる。金や銀にさえ、先週はワイルドな急変動が起きた。金は3月26日につけた高値1220.40から3月31日には1178.20の安値まで下落、その後4月1日には1208以上に戻している。 今週も、太陽が4月6日月曜に天王星とコンジャンクトし、4月8日水曜には木星が逆行運動を終えて順行に転じることから、高いボラティリティは続行しそうだ。
それに加えて、4月8日〜9日は “射手座ファクター” (月の射手座運行)が作動する。これは通常、貴金属と短期国債における価格の大幅な上下動と同期する。まさに、これらのシグナルの全てがサプライズと大きな価格変動との間に相関関係を持っているのだ。中でも天王星と木星は特に重要で、射手座(木星が支配する星座宮)の月がこれに加われば、その効果は一層誇張される ー これはまさに木星と射手座好みのやり方だ(これらの原理が強調される時、何もかもが誇大になる)。
しかしながら、誇張と誇大宣伝は金融市場に限ったことではない。政治家の言葉にも本音と建て前の相違が顕著になるだろう。信じ過ぎないことだ。この時期は他者の意図や言葉をやすやすと信頼すべき時ではない。拙い判断によって深刻な損失を被る可能性がある。木星と射手座が真実への知覚や理解に欠けるというわけではないが、どちらかというと、識別し把握する力や現実の状況を正しく読む能力には欠けがちだ。彼らは信じたがる。常に “知りたい” と思うわけではない。そして、損失へと導くのはその違いだ。
≪ 長期的考察 ≫
今は復活祭の週末、すなわちクリスチャンにとっては極めて聖なる時間帯だ。だから私は、今日繰り広げられている宗教戦争、紛争、そして迫害に対するアストロロジーの相関性について述べてみようと思う。
政治と宗教について論じるのが危険なことはわかっている。私達はまだ非常に年若い内にそれを教わる。だが反抗的で独立心の強い天王星精神の典型として生まれた(誕生時のMC近くに天王星を持つ)私としては、そんな警告を躊躇なく破ることにする。構うことはない。誰かが一度私に言ったことがある。「人が私の言うことに耳を傾け出すまでは、私が何を言おうが問題にはならない」と。それに私はアストロロジーの言葉を使って話すし、アストロロジーは自分が重要人物だと大真面目に信じて止まない真面目な人々にはめったに真面目に受け取られることがないから、私は真面目に思い悩んだりはしないのだ。
そんなわけで、まず私はアストロロジーが真面目な研究であると言いたい。たとえ真面目な人々がそうではないと真面目に考えているというのが現実であったとしても、だ。 だがそこにはもっと厳然たるリアリティが存在しており、真面目にアストロロジーを研究する人はそれを知っている。何を知っているのか? 一般的に、「真面目な人々は彼らが何も知らないということを知らない」ということだ。 彼らはあまりにも土星的だ。とはいえ土星は真面目なアストロロジー研究における真剣さをも支配している。
現在、土星(真面目さ)は射手座を運行中であり、この星座宮は愚行、正義、信条、そして宗教を支配している。そして2017年12月20日(冬至)に、より生真面目でなおかつ自らが支配する星座宮、山羊座へと太陽と共に移行するまで在泊する。ただしその間、2015年6月15日〜9月18日は、逆行によって蠍座に戻る短期の中断がある。
では土星(法と真面目さ)と射手座(宗教と信条)を結び付ける時、宗教の分野と個人的信条の分野には何が起きるだろうか? 法と宗教、信条とライフスタイルの間に起きる対立だ。それは *『政治的正しさ』 といった事柄を浮上させる。さて、もし世の中に矛盾語法とでもいうものがあるとするなら、これがそうだ。
射手座に土星が在泊する時期は、生真面目な愚行の中で『政治的正しさ』が重要視され、新たな高みに昇る時だ。私達は、互いに対立する信念を基盤とした行為を法制化するような時代に入ろうとしている。何百年も前からの宗教的 “真実” (おそらくまた別の矛盾語法)を基盤とする信念体系を持つ人は、もし彼/彼女が自分達の古来からの信条とは正反対の観点で新たに作られた法に従うことを拒否すれば、差別的だと非難される。
もしケニアのクリスチャンが銃を突きつけられて、自分がムスリムであると宣言することを拒んだら、彼は殺害される。もしインディアナの小さな街にある小さな飲食店オーナーがクリスチャンで、その幼い娘がリポーターにゲイ・カップルの結婚式の仕出しを頼まれたら受けるか?と訊ねられ、それは彼女の宗教的信条に反しているからノーだと答えるなら、親である飲食店主は脅しや嫌がらせメールの標的になる。もしゲイ・カップルが愛し合い結婚することを選択したとして、民間業者が自分自身の信条を基にサービスの提供を断るなら、それは差別行為であり、ある種の重罪として扱われる結果を招くか、まもなくそうなりそうな雲行きだ。これが、射手座の土星の特質だ。そしてそれは、木星がまもなく乙女座入りして土星に対しスクエア(矛盾する二つの原理の和合をより難しくする)を形成する2016年〜2017年には、今よりもっと困難になっていく一方だ。
それでも、この惑星上で調和的に共生するための集合的取り組みにおいて、私達の「正義」という信念からなる愚行を分析していくよう仕向けるのは、こういったタイプの論争なのだ。 私達は進化している。そして現在(〜2020年まで)私達は集合体として主要な変革の進化段階に入っており、何が現実で何が愚行であり、そして何が “政治的に正しい” のかという事を理解しようと試みている。『政治的正しさ』とは、それ自体、愚かな行いを通じて課される訓練だ。 何故なら人々は異なる信念を持っており…まぁ、少なくとも彼らの信条が他の人々を傷付けたり、銃を突き付けられて強制されたものでない限り、誰もが自分の信念を保つ権利があるのではないか?
私達は、人生の中で最も強烈かつ困難なアスペクト、天王星・冥王星スクエア(2012年6月〜2015年3月)から出ようとしている。そして現在、私達は、闘いに値する物事(射手座)とは何か?について真剣な討論(土星)をすべき時期に入りつつある。また私達はこう問わねばならない。“それは殺人を犯してでも得る価値のある物なのか?” と。
射手座の土星の下、真面目な人々は、不幸にも上記の設問に対する答を “イエス” だと考えるだろう。だがもし真面目な人々が互いに敬意をもって討論や議論に関与出来たなら、たとえ意見を異にしたとしても、その方が良いのではないだろうか? もし私達が関わり合うためのルールに合意さえすれば、それもまた可能だ。だがもしその合意が無ければ、人々は大衆レベルで分裂し、深刻な結果を招く危険がある。では深刻な結果とは? 人々が物事を軽んじて気にもしない時、それを重要視する側に対して自分達の権利を放棄することになる、ということだ。
私が政治を好む理由がここにある。政治は私達が論戦し、議論し、意見を違える闘技場だ。そしてその後、民主的意志決定の下にコンセンサスに達するための場なのだ。民主主義はそれ自体が闘う価値のあるもの、死を賭す意味さえあるものだ。 結局のところ、“そこに生きて存在する自由”…のような基本的人権なくして人生などあり得ないだろう。これはアストロロジーという言語を通して語られる天王星からのメッセージだ。
そして、これが天王星と冥王星にTスクエアを形成する強力な月食の週末にあたり、私から贈るイースター/過越祭のメッセージだ。 とりわけあなたがキリスト教徒、ユダヤ教徒、またはこの季節を祝う他の宗教の信者であるなら、どうかこのメッセージを受け取ってほしい。何故なら私はあなたの宗教にとって今が特別な季節であることを知っているからだ。
あなたは死んで然るべき存在などではない。あるいは、あなたの信条が原因で脅されたり苛まれたり処刑されるべき存在でもない。あなたの抱く信条が、他の人々に危害を加えたり、他者が存在する権利や彼らの良心に従って信じたいものを信じる権利を妨げない限り、罰を受けて当然な人間など誰も居ないのだ。
訳文ここまで
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http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2015年4月6日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が"ファンキー"な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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※今回のコラムは都合により≪ 先週をふり返って ≫ を抄訳とさせていただきます。
m(_"_)m
≪ 先週をふり返って ≫
先週はキリスト教の聖金曜日と復活祭の祝いを崇敬する意味を持つホリデーウィークだった。しかしながら、ケニアでイスラム過激派に襲われたキリスト教徒(少なくとも147人が死亡)、そして「宗教の自由法」成立が抵抗に遭った末に覆されたインディアナ州において、反差別グループによる政治的攻撃を受けたキリスト教徒にとっては、祝賀気分とは程遠い週となってしまった。これは皆、天上で構成されつつある木星(宗教と哲学)ー 海王星(信義)ー 土星(法と抑圧)からなる構造が示す象意の一部だ。それは2015年終盤から2016年いっぱいまで、衰えることがない。
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この後には先週の世界各市場の動向が続きます。今回はその部分をカットさせていただきました。
以下は最後の段落部分です。
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3月3日金曜は殆どの市場が休場だったが、米国は雇用統計を発表した。予想では非農業部門の雇用者数変化は244,000行くと思われていた。ところが投資家は、その代わりに出された たったの12,6000増という数字に “ショック” を受けた。グローベックスでは、ダウ平均先物が160ポイント以上下落し、S&P先物は20近く下げた。おそらく世界の株式市場は月曜にかなり下げて寄るかもしれない。だがその後まもなく投資家達が、これはFRBがそんなに早く金利を上げたりはしないという意味だと受けとって反騰したとしても驚くにはあたらない。市場はいまだにFRB次第であり…そしてこの手の “ショッキング” なサプライズをもたらす天王星・冥王星の影響下にあるのだ。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
経済レポートの発表によって引き起こされる驚くべきショックと世界の株式指数に生じる急激な上下動は、調和的な木星のトランシット、及び直近の天王星・冥王星スクエアに対する太陽のトランシットの両方に一致して見られる現象だ。
これらは全て4月2日〜8日に起き、4月4日の月食をちょうどその中間に挟んでいる。金や銀にさえ、先週はワイルドな急変動が起きた。金は3月26日につけた高値1220.40から3月31日には1178.20の安値まで下落、その後4月1日には1208以上に戻している。 今週も、太陽が4月6日月曜に天王星とコンジャンクトし、4月8日水曜には木星が逆行運動を終えて順行に転じることから、高いボラティリティは続行しそうだ。
それに加えて、4月8日〜9日は “射手座ファクター” (月の射手座運行)が作動する。これは通常、貴金属と短期国債における価格の大幅な上下動と同期する。まさに、これらのシグナルの全てがサプライズと大きな価格変動との間に相関関係を持っているのだ。中でも天王星と木星は特に重要で、射手座(木星が支配する星座宮)の月がこれに加われば、その効果は一層誇張される ー これはまさに木星と射手座好みのやり方だ(これらの原理が強調される時、何もかもが誇大になる)。
しかしながら、誇張と誇大宣伝は金融市場に限ったことではない。政治家の言葉にも本音と建て前の相違が顕著になるだろう。信じ過ぎないことだ。この時期は他者の意図や言葉をやすやすと信頼すべき時ではない。拙い判断によって深刻な損失を被る可能性がある。木星と射手座が真実への知覚や理解に欠けるというわけではないが、どちらかというと、識別し把握する力や現実の状況を正しく読む能力には欠けがちだ。彼らは信じたがる。常に “知りたい” と思うわけではない。そして、損失へと導くのはその違いだ。
≪ 長期的考察 ≫
“犯人は床に横たわるよう私達に命じたのでそれに従いました。彼は私達に、お前達はムスリムか?と聞きました。そこで私はこう答えました。「はい、どうか殺さないでください。私達はムスリムです」と。”
ー ウォールストリートジャーナル紙
2015年4月3日付 “Islamists Kill Scores in Kenya College Attacks”
今は復活祭の週末、すなわちクリスチャンにとっては極めて聖なる時間帯だ。だから私は、今日繰り広げられている宗教戦争、紛争、そして迫害に対するアストロロジーの相関性について述べてみようと思う。
政治と宗教について論じるのが危険なことはわかっている。私達はまだ非常に年若い内にそれを教わる。だが反抗的で独立心の強い天王星精神の典型として生まれた(誕生時のMC近くに天王星を持つ)私としては、そんな警告を躊躇なく破ることにする。構うことはない。誰かが一度私に言ったことがある。「人が私の言うことに耳を傾け出すまでは、私が何を言おうが問題にはならない」と。それに私はアストロロジーの言葉を使って話すし、アストロロジーは自分が重要人物だと大真面目に信じて止まない真面目な人々にはめったに真面目に受け取られることがないから、私は真面目に思い悩んだりはしないのだ。
そんなわけで、まず私はアストロロジーが真面目な研究であると言いたい。たとえ真面目な人々がそうではないと真面目に考えているというのが現実であったとしても、だ。 だがそこにはもっと厳然たるリアリティが存在しており、真面目にアストロロジーを研究する人はそれを知っている。何を知っているのか? 一般的に、「真面目な人々は彼らが何も知らないということを知らない」ということだ。 彼らはあまりにも土星的だ。とはいえ土星は真面目なアストロロジー研究における真剣さをも支配している。
現在、土星(真面目さ)は射手座を運行中であり、この星座宮は愚行、正義、信条、そして宗教を支配している。そして2017年12月20日(冬至)に、より生真面目でなおかつ自らが支配する星座宮、山羊座へと太陽と共に移行するまで在泊する。ただしその間、2015年6月15日〜9月18日は、逆行によって蠍座に戻る短期の中断がある。
では土星(法と真面目さ)と射手座(宗教と信条)を結び付ける時、宗教の分野と個人的信条の分野には何が起きるだろうか? 法と宗教、信条とライフスタイルの間に起きる対立だ。それは *『政治的正しさ』 といった事柄を浮上させる。さて、もし世の中に矛盾語法とでもいうものがあるとするなら、これがそうだ。
*政治的正しさ(political correctness, politicaly correct):「差別されている人々は護らねばならない」等、文化や宗教、考え方や感じ方の違いに関わる多様で赤裸々な真実はともかくとして、誰もが否定しにくい正義/正しさの旗の下に推進される政治的手法または話法。皮肉混じりに使われることが多い。
射手座に土星が在泊する時期は、生真面目な愚行の中で『政治的正しさ』が重要視され、新たな高みに昇る時だ。私達は、互いに対立する信念を基盤とした行為を法制化するような時代に入ろうとしている。何百年も前からの宗教的 “真実” (おそらくまた別の矛盾語法)を基盤とする信念体系を持つ人は、もし彼/彼女が自分達の古来からの信条とは正反対の観点で新たに作られた法に従うことを拒否すれば、差別的だと非難される。
もしケニアのクリスチャンが銃を突きつけられて、自分がムスリムであると宣言することを拒んだら、彼は殺害される。もしインディアナの小さな街にある小さな飲食店オーナーがクリスチャンで、その幼い娘がリポーターにゲイ・カップルの結婚式の仕出しを頼まれたら受けるか?と訊ねられ、それは彼女の宗教的信条に反しているからノーだと答えるなら、親である飲食店主は脅しや嫌がらせメールの標的になる。もしゲイ・カップルが愛し合い結婚することを選択したとして、民間業者が自分自身の信条を基にサービスの提供を断るなら、それは差別行為であり、ある種の重罪として扱われる結果を招くか、まもなくそうなりそうな雲行きだ。これが、射手座の土星の特質だ。そしてそれは、木星がまもなく乙女座入りして土星に対しスクエア(矛盾する二つの原理の和合をより難しくする)を形成する2016年〜2017年には、今よりもっと困難になっていく一方だ。
それでも、この惑星上で調和的に共生するための集合的取り組みにおいて、私達の「正義」という信念からなる愚行を分析していくよう仕向けるのは、こういったタイプの論争なのだ。 私達は進化している。そして現在(〜2020年まで)私達は集合体として主要な変革の進化段階に入っており、何が現実で何が愚行であり、そして何が “政治的に正しい” のかという事を理解しようと試みている。『政治的正しさ』とは、それ自体、愚かな行いを通じて課される訓練だ。 何故なら人々は異なる信念を持っており…まぁ、少なくとも彼らの信条が他の人々を傷付けたり、銃を突き付けられて強制されたものでない限り、誰もが自分の信念を保つ権利があるのではないか?
私達は、人生の中で最も強烈かつ困難なアスペクト、天王星・冥王星スクエア(2012年6月〜2015年3月)から出ようとしている。そして現在、私達は、闘いに値する物事(射手座)とは何か?について真剣な討論(土星)をすべき時期に入りつつある。また私達はこう問わねばならない。“それは殺人を犯してでも得る価値のある物なのか?” と。
射手座の土星の下、真面目な人々は、不幸にも上記の設問に対する答を “イエス” だと考えるだろう。だがもし真面目な人々が互いに敬意をもって討論や議論に関与出来たなら、たとえ意見を異にしたとしても、その方が良いのではないだろうか? もし私達が関わり合うためのルールに合意さえすれば、それもまた可能だ。だがもしその合意が無ければ、人々は大衆レベルで分裂し、深刻な結果を招く危険がある。では深刻な結果とは? 人々が物事を軽んじて気にもしない時、それを重要視する側に対して自分達の権利を放棄することになる、ということだ。
私が政治を好む理由がここにある。政治は私達が論戦し、議論し、意見を違える闘技場だ。そしてその後、民主的意志決定の下にコンセンサスに達するための場なのだ。民主主義はそれ自体が闘う価値のあるもの、死を賭す意味さえあるものだ。 結局のところ、“そこに生きて存在する自由”…のような基本的人権なくして人生などあり得ないだろう。これはアストロロジーという言語を通して語られる天王星からのメッセージだ。
そして、これが天王星と冥王星にTスクエアを形成する強力な月食の週末にあたり、私から贈るイースター/過越祭のメッセージだ。 とりわけあなたがキリスト教徒、ユダヤ教徒、またはこの季節を祝う他の宗教の信者であるなら、どうかこのメッセージを受け取ってほしい。何故なら私はあなたの宗教にとって今が特別な季節であることを知っているからだ。
あなたは死んで然るべき存在などではない。あるいは、あなたの信条が原因で脅されたり苛まれたり処刑されるべき存在でもない。あなたの抱く信条が、他の人々に危害を加えたり、他者が存在する権利や彼らの良心に従って信じたいものを信じる権利を妨げない限り、罰を受けて当然な人間など誰も居ないのだ。
訳文ここまで
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April 04, 2015
●4/4の満月・月食 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
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満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのか を、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。
【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで4月4日21:24前後、北海道周辺で21:30前後、関西方面は21:05頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で20:36前後に天秤座14°24’で満月となります。
※月食のピークは21時頃です。
*今回のベースとなる新月のテーマについてはココをご覧ください。
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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしてしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【月 天秤座14°~15° + 太陽 牡羊座14°~15°】
"A noon siesta" +
"A serpent coiling near a man and a woman"
→「昼寝」 +「男と女の近くでとぐろを巻く蛇」
↓
"Circular paths" +
"An Indian weaving a blanket"
→ 「回遊円環路」 + 「ブランケットを織るインディアン」
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期4/4~4/18】
→★激しさと平穏、緩急のバランスを取るための休息の必要
→★初めからやり直す/いつも引っかかる罠とそのフラストレーション
→★自己の内に眠れる力を信頼して現実に一歩踏み出す
→★自分の考え方のクセを洗い出して何度も繰り返す混沌から抜け出す
→★肉体に備わったセンサーを重要な判断ツールとして活かす
→★過ぎた事の経験を無駄にせずそこから学びつくすことの重要さ
→★どんな出来事もニュートラルに捉えることで新たな視点を見出す
→★失敗も成功も究極には同じ道程の風景である事への深い理解に立つ
→★損失からこそ得られる新たな機会に目を向ける
→★小さな物事が大きな全体に直結していることへの気付き
→★全てを祝福として見ていく能力
→★あきらめずに歩むことによる回復と新しい出発
→★自然の流れに乗って待つべきときを知る
→★自分より大きな力との直面によって起きる浄化
→★独立した思考を保ちながらも客観的であることへの挑戦
→★危機の後で自然に起きようとする癒やしの力を尊重する・・→
★エネルギーのポイント:『 リニューアル 』
最後の天王星・冥王星ワクシングスクエアを挟む2015年春の蝕。 満開の桜の下で、2度目の蝕となる皆既月食がやってきました。今回はお天気さえ良ければ日本からも眺められるはず...だけど(東京で19時過ぎ〜皆既食21時前後の10分くらい)うーん、予報は曇りか雨ですね。 ところでこの月食が取っていくサビアン・シンボル 「回遊円環路」と「ブランケットを織るインディアン」って…以前から新月・満月の記事を読んでくれてるひとなら覚えているかも? そう、去年10月8日に起きた皆既月食(牡羊座15°〜16°)のベースとして出てきたシンボルです(月と太陽の位置は逆)。 半年前の月食でハイライトされたテーマがグルッと回転して、今度は180°対向から再びわたし達の前に提示されています。 わたし達のこころも、宇宙それ自体も、本当に「回遊円環路」なんだなって、思います。。。 ちなみに、当時まとめたエネルギーのポイントは『新しい靴を慣らすための足踏み』というものでした。 じゃ、今回の月食は足踏みから一歩踏み出すのかな? 天秤座15°/牡羊座15°軸が持つテーマのベーシックな意味については半年前に大体のことを書いたので、今回はまた別の側面からこの月食を見ていきたいと思います(シンボルの概要について興味ある方は、上のリンクから当該記事に行ってみてくださいね)。
まず、この月食は2014年に起きた2回の皆既月食を継ぐ 「ブラッドムーン」 または 「ルナー・テトラド」 と呼ばれる月食シリーズの3回目で、ユダヤ教の過ぎ越しの祭と重なります。 このルナー・テトラドは、ユダヤ教の教えに深く関わる概念ということで、(わたしの知る限りは)米国でも一部のアストロロジャーが軽く触れているだけという印象です。なので、日本で多く語られることはないかもしれません。 ただ、これを書いている今の時点で、EU・米国対イランの核協議が枠組み合意に至ったと発表があり、それを受けてイスラエルが反撥…なんていうニュースが流れているのを見ると、やはり中東地域を中心とする世界の大きな流れに何かしらの関連を持つ天体現象かも?と感じてしまいます (そういえば、イランのザリフ外相は今回の交渉中、なぜか終始ニコニコと上機嫌だったとか..?)。 また東アフリカのケニアでは、147人もの若者達が、イスラム系過激派と言われる武装勢力の残酷な銃撃によって命を絶たれています。
去年10月、2回目のブラッドムーンの時、こう書きました。『今回の食からの半年(or長ければじわっと3年程度)は、いよいよ音を立てて世界が、そして日本やわたし達の周辺が変化していくことを肌身に感じていくときではないかと思います』。...そして今年2月の水瓶座最終度数の新月あたりからは、「自と他、個と公を貫くアイデンティティの確立に向かう」 という大テーマを追ってきました。 わたし達それぞれの人生の背景には、いつだって世界の大きなうねりが底流となり、轟音を立てて流れている…そして意識するしないに関わらず、みんな多かれ少なかれその流れに参加してる…。そんなわけで、まずは少しだけ大きな観点から、このブラッドムーンのおさらいをしてみましょう。
ブラッドムーンとは、立て続けに4回続く皆既月食シリーズのことを指します。今回のシリーズは2014年4月15日、10月8日、そして今年4月4日と続き、最後が今年の9月28日となります。去年4月に起きた皆既月食は、その後の金環食と共に、あのカーディナル・グランドスクエアを挟んで起きたことは記憶に新しいのではないでしょうか。 その当時メリマンコラムでは、このブラッドムーンについてカーディナル・グランドスクエアにアクセントを添えるものとしてチラッと触れていました。 その時、訳注用に調べたメモに補足して再掲してみます。
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英国のデイリー・エクスプレス紙が今回のブラッドムーンの記事を掲載していました。デイリー・エクスプレス紙はいわゆるタブロイド紙で、高級紙と言われるデイリー・テレグラフやタイムズ、ガーディアンなどと比べると "中級大衆紙" という格付のようです。(政治的には右派ということで、その方向に偏った扇情的な記事も多いだろうけど、大衆紙でもなければ天体と人間活動との関連性に関わる記事なんて掲載されないのが今の世界の実情…ってことですね。。)
さてその記事によると、NASAは各6回の満月を挟んで起きる4回の皆既月食というこの現象が、500年に3回しか起きていないことを確認しているといいます。中世以降に起きた最初の「テトラド」は1493年で、この年にスペイン・カトリックの宗教裁判によってユダヤ人の追放が決定され、西 ヨーロッパを揺るがせたのだそう。次に起きたのは1949年で、これがイスラエル建国の年。そして直近が1967年で、アラブ/イスラエル戦争が起きた6日間に合致して いるとのことでした。
で、もう少し調べてみると、去年〜今年にかけてのブラッドムーンのシリーズはそれひとつが特別な意味を持つというより、ユダヤ教的な考え方の中で、1990年8月から2013年7月までの22年間に13回起きた “スター・オブ・ダビデ” と呼ばれる特別な惑星フォーメーション・シリーズの一部であり、これが最終的に "収束" していくポイントだといいます(1990年といえば、イラクのクウェート侵攻、湾岸戦争、ベルリンの壁崩壊、ユーゴ内戦、ソ連崩壊への第一歩となる動き、そして日本ではバブル崩壊の端緒となるなど、大きな転換期でした)。
そして、この最終回となる2013年のフォーメーションは、それ以前に起きてきたテトラドとは全く異なる意味を持ち、聖書でイ エス・キリストが警告したとされる "2度目" の復活前に世界が味わうべき “生みの苦しみ” を象徴し、それは現在、地上で現実世界が経験している進化のための生みの苦しみとの鏡像関係にあるのだそうです。2013年7月30日に起きた最後のスター・オブ・ダビデ(月・金星・火星・木星・土星・海王星・冥王星が参加)の中心には恒星アンタレス/アルデバランの軸とフォーマルハウト/レグルスの軸とが十字に交差していました。この恒星軸は、いわば血の苦悶と勝者の栄光(あるいは霊的栄光?)が四方からガチで対立する巨大な十字架…とも読めるかもしれません。
またこのスター・オブ・ダビデは2001年、2002年、2007年にも起きていて、それらは特に「ウォー・スターズ/戦争の星」と呼ばれるものだったそうです。(これって現ISILの形成過程とその台頭とも同期していますね..2013年4月、今期最初のブラッドムーンは「イラクとシリアのイスラム国=ISIS」への改称と同期しています。)そして.....今年春・秋のブラッドムーンをその収束時点とする13回目のスター・オブ・ダビデもまた、「戦争の星」なのだとか。
平和への第一歩として高らかに発表されたイラン核協定の枠組み合意も、疑念が様々に取り沙汰されてこれから先、どうなるかは不明です。 今、世界では武器と軍隊による闘いだけではなく、情報、経済、貨幣...様々な形の戦争が同時進行していて、混沌の中で大衆には見えにくい現実が全世界を覆っているようにも感じられます。これから経済の流れや地政学的なバランスも変化する可能性が大きいし、今が歴史の大きな転換点のひとつになるのだとしても、それがどんな状況に繋がるかは、カーディナル・クライマックスの「結果」が徐々にカタチを取ってくる今後を見ていくしかなさそうです。
カーディナル・クライマックスの基幹部と、ユダヤ民族(そして中東地域)の歴史やスピリットが深く関わりながら展開していると いうのは、とても興味深いと思います。ユダヤ教の概念に親しみもなく、今は遠い国々の出来事には殆ど無関心でも日々を暮らしていけるわたし達日本人だけれど、中東情勢はわたし達の生活を支える日本の経済に大きな影響を与えます。またそれと同時に、ネットを介して世界とソク繋がることの出来る今。その気になれば、武装組織の戦闘員とネットで会話することさえ出来る今。実際にISILやテロの犠牲者も出ています。世界が一度大きく動けば、日本も否応なく大幅に揺れ動くでしょう。無意識レベルでは全てが等しく繋がっている…これがアストロロジーの原理のひとつだとすれば、ブラッドムーンはわたし達個人のレベルにおいても、何か特別なタイミングを告げているのかもしれません。
では少しチャートを見てみましょう。 今回のチャートをざっと眺めると、まず目立つのが月・太陽の月食軸と天王星・冥王星スクエアがTスクエアを形成していることです。 3月17日に7回目の正確なスクエア形成を終えたカーディナル・スクエアですが、まだまだその影響力は発効範囲内。これに月が関わるということは、これまで主に大きなくくりで働いてきた天王星・冥王星スクエアを、わたし達が個人レベルで(自分の体験として)感知することを意味します。
そういえば一つ前のメリマン・コラムに、日食と月食の間に起きた様々な世界的事件が、天王星・冥王星スクエアの「二次反応」だという一節がありました。ん、二次反応? 正確にはどういうことかな? この「セカンダリー・リアクション」 は、単に時間的にも量的にも二次的な反応に過ぎないという意味もあります。けれど、たとえばアレルギー反応で言う「二次反応」には、症状が一次反応より重いケースもあります。 孵化期を過ぎて、生まれ出た現象が爆発していくとき、過去7年間に取った行動や決断次第では、積もり積もったエネルギーがより大きな火花となって散ることもあるでしょう。カーディナルスクエアが終わったといっても、その勢いが衰えるには時を経る必要があります。ただ、わたし達は皆、少し強くなってもいます。 楽観しすぎないよう気を付けつつも、ちょっぴり胸を張っていきましょう。
天秤座/牡羊座軸は、人間の「関係性」に関わるサインです。 わたし達にそなわった「個の輝き」 と、仕事、家族、友人、恋愛、趣味と広い領域でわたし達が受け入れている「役割」や「義務」 との間に、何らかの摩擦を感じるときは、ここでもう一度自分の原点に立ち戻り、自然に備わった自分の生命力をどうすれば維持することが出来るか、自分に必要なスペースと今持っている対処能力に正直に向き合ってみる必要があるかもしれません。
これって、公私ともに一見なんの脈絡もなく起きてくる 「予想外の出来事」 の羅列として体験するケースもあるんじゃないかな。「ったく、予定が狂いっぱなしだよ〜!」とか、「なんでこんな時にこんな事が起きるわけ? それも次から次へと…」 なんて。 それが取るに足りない小さな「予想外」であったとしても、起きた現実に対応する時、自分の中に湧いてくる感情や想いの中には見ておくべき「思考のクセ」が潜んでいるかもしれません。それが同じことの繰り返しを創り出します。または、あれこれ余計なことなど考えず目の前の出来事にフォーカスすることで、大した葛藤もなく新しい事態に対応出来てしまう自分に気付くかもしれません。
この月食はノースノード・イクリプスです。 要らないものが剥げ落ちるだけではなく、未来に向けて、新しい自分のリソースを見出すとき。 回遊円環路のように何度も何度も繰り返し通ってきた道、重ねてきた行為の中で、何も変わらないように見えたとしても...わたし達それぞれの一番本質的な部分だけはいつのまにか変容し、これまでの限界が拡がり、実はスキルアップしているはず。 余計な思考や感情に囚われず、ただ目の前のこと、目の前のひとに真っ直ぐな目を向けるとき、自分の体の中にひびく "声" を... 誠実に聞いてみてください。 そのとき、知らないうちに培ってきたスキル ー または新しい方向を持ったエネルギーが、最高の輝きを放つかもしれません。それはけっしてエゴ的な小手先の技術などではなく、自分という存在の核からほとばしり出る、輝く叫びのようなものだと思います。もしもそれを感じることが出来たなら、怖れずに、そっと表現してみてください。
このTスクエアには蟹座の13°からケンタウルス族のキラルスも参加して、弱いグランドスクエアとなっています。キラルスと天王星・冥王星スクエアのTスクエアは、これまでにも未来ある命を突然奪うような事件と同期してきました。 今、キラルスと天王星・冥王星はオーブ2°となり、象意が強く出る範囲を超えつつあります。けれど今回は太陽・月とTスクエアになるし、蟹座13°は日本戦後始原図のノーダル・ディグリーでもあります。 キラルスは、ポジティブに使えれば勇気や豪放さ、華やかな創造性として発揮される可能性を持つけれど、そこはやはりケンタウルス族。一度は象徴的な死の淵を通るような体験を創出します。なのでまだ当分は、わざわざリスクのある土地を訪ねたり、危険を伴う行動や怪しい人間を近付けるなどの行為は避けたほうが良さそう。疲労に気付いたら、こまめに休息を取りましょう。むやみに今の限界を超えようと焦らないことは大切です。また、引き続きアクシデントや乗り物関連の事故、人災も起きやすいと思います。そのあたりは少し慎重にいきましょう。
全体に、今回の月食図は「体」が鍵となりそうなイメージです。 それも、もともとわたし達の体に備わった "自然のセンサー" をどう上手に活かすか?これがポイントかな。 それを 「本能」 と言ってしまってもいかもしれません。 まるで動物のように危険をかぎ分けたり、獲物のありか=行くべき道を感じ取ったり。 あるいは休むべきときに格好の場所をみつけ、ひとときの休息を取ったり。。 本能っていうと何か動物的で、生きるために闘うとか、オスがメスをめぐって角突き合うとかってイメージもあるけれど、ここで言う「本能」は少し違います。 「わたし」という存在の奧の奥に息づいている、純粋な命の力。生きようとする力。 存在しようとする力。小さなテリトリーを巡って殺し合ったり奪い合ったりする以前の、ミクロでありながらマクロを巻き込んでいる、存在そのものの力です。それが肉体や細胞となってわたし達をココに居させています。わたし達が感じる「体の声」の中には、そんな原初の存在の力がいつも響き渡っているんですね。
アストロロジャー、E.フランシスは、月食の太陽と天王星のコンジャンクションを、マーサ・ラング・ウェスコットの言葉を引用して 『テクノロジーの文脈に絡め取られる "個" の存在』 と表現していました。うん、確かに。 今のわたし達は、衣・食・住に至るまで、ありとあらゆるテクノロジーに取り囲まれて生きています。 情報テクノロジー無しには仕事や生活に支障をきたすひとも沢山いると思います。 ネットで様々なことを知り、いろんなひとと知り合い、連絡を取り合える…買い物だって遊びだって、居ながらにして何でも経験出来てしまう便利さはなかなか手放せません。 でも…多分、その便利さを得るために失ったものは確実にあると思うし、手に入れたものの代わりに抱えたストレスは凄く大きいような気がします。
射手座に土星が、双子座にアスボルスが陣取ってオポジションを形成し、乙女座からは不信と批判と懲罰のオルクスがニラミを効かせてTスクエアを形成する今、溢れかえる情報の中で、原理主義や信条の押し付け、規律の拡大解釈や統制、権威への不信、そして誰もが自分をプロデュースしなくてはならないという強迫観念が天上でせめぎ合っています。 射手座は拡大志向で、どんどん拡がる精神性や哲学の星座宮だけど、その信条が土星の収縮作用によってぎゅっと固まるとき、わたし達はとても偏狭になります。そうでもしなければ、加速していく情報の洪水を生き延びることなど出来ない…とでもいうように。。
一方、対向する双子座のアスボルスは、元々ケンタウルス族の予言者です。 彼は突出した肉体的感覚機能を持っていました。彼の洞察は先鋭化した五感(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)をフルに使って前兆を感じ取ることから生み出されたと言われています。 銀河アストロロジャー、P.セジウィックはこの感覚を 『腹で感じ取る』 と表現しています。 この感覚、わかるひといるんじゃないかな。 アスボルスが "サバイバル" 的状況を生き延びることに多く関与するのは、研ぎ澄まされて官能的と言えるほど高められた肉体感覚を駆使することが前提条件なんです。
双子座のアスボルスは、あらゆる情報を自分の肉体感覚に諮って取捨選択していくことを示唆しているのだと思います。 電子機器を利用中は注意力、情報収集力、クリアな思考力が鈍るという研究が発表されて以来、米国のアリゾナ州立大学では多くの教授が授業中の電子ディバイスの使用を禁止したという話もあるのだとか。 電子機器はマルチタスクの道を突っ走る。けど、人間は二次平面的に無限のタスクをこなすための存在ではないのだと思います。 人間の思考は、深めていくためにあるのではないでしょうか。 アスボルスは、肉体に還れ!と言い続けているようです。 わたし達がもう一度自分の肉体に立ち戻ったとき、射手座の土星は 初めて精神の世界を "現実に生きる" というタスクに向けて働くようになるでしょう。 それが叶わないとき、乙女座のオルクスは射手座に口を開いている「虚無のブラックホール」へとわたし達を導いていくのかもしれません。
ここから先、きっと「本能」が物を言うときが来る。自分という存在をもっと純化し、浄化し、人生を生き抜いていくために。そんな本能 ー いのちの力、歓びの力をUPさせるために、わたし達は何をしたらいいのでしょう。 肉体に還るといっても、いきなりスポーツしなくちゃ!ってわけでもありません。 本当に何でもいいのだと思います。ただ自分の中にある命の「火」が、大きく元気に燃えさかるようなこと。たとえ他のひとにはバカバカしいことでも、自分にとって歓びと感じられること。自分が単純に元気になれること。 他者の存在に依存せず、法に触れず、他者を傷付けない範囲なら、どんなことだってOKなのだと思います。肉体に宿る純粋な命そのものに触れるとき、一種のエクスタシーが生まれます。理屈抜きの歓びの感覚が生まれます。 ほんの少しでもそれを感じ取れたなら、そこから自分だけの新しい基準が生まれて来るでしょう。 牡羊座から離れ、自己充足の牡牛座に移った金星と火星は、わたし達の体にリアリティーと深みを与えてくれるでしょう。これは根のチャクラに鳴り響くドラムの音、その点呼の声です。他者との比較もせめぎ合うエゴも、そこには介在しません。
だから。。体の底から理屈抜きに立ちのぼる火を、燃え上がる炎を、この3回目のブラッドムーンの夜にそっとイメージしてみるのも悪くないかも?(^_^ 面白いことに、次の新月はシリーズ最初のブラッドムーン、去年4月15日の月食チャートのサウスノードの位置に来ます。 そこに穿たれた過去という名のブラックホールに、わたし達は再び何かを捨てていくことになるのでしょうか? いえ、それとも……?
巡りめぐって輪舞を踊り続ける太陽と地球と月。今回の月食のテーマは次のブラッドムーンまで少なくとも約半年の間、効力を保ちます。 その途上で星々と共に舞い歌うことに疲れたら、その体をそっと抱きしめて、優しくさすってあげてください。「よくやってきたね。。 これからも、ね。」 わたし達の夢は、まだまだ続きます。 だって、"見る" ために生まれてきたのだから! これで、いい。 わたし達は、蛇のように脱皮し、男になり、女になり、そしてブランケットの縦糸となり横糸となって、生きていくでしょう。 リニューアルし続けながら。身軽になりながら。 そう。これからも、みんな旅していくんですね………………さてと。次の停車駅は、どんなかな?(^_^
have a great trek!!!★
hiyoka.
満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのか を、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。
【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで4月4日21:24前後、北海道周辺で21:30前後、関西方面は21:05頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で20:36前後に天秤座14°24’で満月となります。
※月食のピークは21時頃です。
*今回のベースとなる新月のテーマについてはココをご覧ください。
------------------------¨°☆¤☆„¸○¸„☆¤☆°¨--------------------------
サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしてしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【月 天秤座14°~15° + 太陽 牡羊座14°~15°】
"A noon siesta" +
"A serpent coiling near a man and a woman"
→「昼寝」 +「男と女の近くでとぐろを巻く蛇」
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"Circular paths" +
"An Indian weaving a blanket"
→ 「回遊円環路」 + 「ブランケットを織るインディアン」
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期4/4~4/18】
→★激しさと平穏、緩急のバランスを取るための休息の必要
→★初めからやり直す/いつも引っかかる罠とそのフラストレーション
→★自己の内に眠れる力を信頼して現実に一歩踏み出す
→★自分の考え方のクセを洗い出して何度も繰り返す混沌から抜け出す
→★肉体に備わったセンサーを重要な判断ツールとして活かす
→★過ぎた事の経験を無駄にせずそこから学びつくすことの重要さ
→★どんな出来事もニュートラルに捉えることで新たな視点を見出す
→★失敗も成功も究極には同じ道程の風景である事への深い理解に立つ
→★損失からこそ得られる新たな機会に目を向ける
→★小さな物事が大きな全体に直結していることへの気付き
→★全てを祝福として見ていく能力
→★あきらめずに歩むことによる回復と新しい出発
→★自然の流れに乗って待つべきときを知る
→★自分より大きな力との直面によって起きる浄化
→★独立した思考を保ちながらも客観的であることへの挑戦
→★危機の後で自然に起きようとする癒やしの力を尊重する・・→
★エネルギーのポイント:『 リニューアル 』
最後の天王星・冥王星ワクシングスクエアを挟む2015年春の蝕。 満開の桜の下で、2度目の蝕となる皆既月食がやってきました。今回はお天気さえ良ければ日本からも眺められるはず...だけど(東京で19時過ぎ〜皆既食21時前後の10分くらい)うーん、予報は曇りか雨ですね。 ところでこの月食が取っていくサビアン・シンボル 「回遊円環路」と「ブランケットを織るインディアン」って…以前から新月・満月の記事を読んでくれてるひとなら覚えているかも? そう、去年10月8日に起きた皆既月食(牡羊座15°〜16°)のベースとして出てきたシンボルです(月と太陽の位置は逆)。 半年前の月食でハイライトされたテーマがグルッと回転して、今度は180°対向から再びわたし達の前に提示されています。 わたし達のこころも、宇宙それ自体も、本当に「回遊円環路」なんだなって、思います。。。 ちなみに、当時まとめたエネルギーのポイントは『新しい靴を慣らすための足踏み』というものでした。 じゃ、今回の月食は足踏みから一歩踏み出すのかな? 天秤座15°/牡羊座15°軸が持つテーマのベーシックな意味については半年前に大体のことを書いたので、今回はまた別の側面からこの月食を見ていきたいと思います(シンボルの概要について興味ある方は、上のリンクから当該記事に行ってみてくださいね)。
まず、この月食は2014年に起きた2回の皆既月食を継ぐ 「ブラッドムーン」 または 「ルナー・テトラド」 と呼ばれる月食シリーズの3回目で、ユダヤ教の過ぎ越しの祭と重なります。 このルナー・テトラドは、ユダヤ教の教えに深く関わる概念ということで、(わたしの知る限りは)米国でも一部のアストロロジャーが軽く触れているだけという印象です。なので、日本で多く語られることはないかもしれません。 ただ、これを書いている今の時点で、EU・米国対イランの核協議が枠組み合意に至ったと発表があり、それを受けてイスラエルが反撥…なんていうニュースが流れているのを見ると、やはり中東地域を中心とする世界の大きな流れに何かしらの関連を持つ天体現象かも?と感じてしまいます (そういえば、イランのザリフ外相は今回の交渉中、なぜか終始ニコニコと上機嫌だったとか..?)。 また東アフリカのケニアでは、147人もの若者達が、イスラム系過激派と言われる武装勢力の残酷な銃撃によって命を絶たれています。
去年10月、2回目のブラッドムーンの時、こう書きました。『今回の食からの半年(or長ければじわっと3年程度)は、いよいよ音を立てて世界が、そして日本やわたし達の周辺が変化していくことを肌身に感じていくときではないかと思います』。...そして今年2月の水瓶座最終度数の新月あたりからは、「自と他、個と公を貫くアイデンティティの確立に向かう」 という大テーマを追ってきました。 わたし達それぞれの人生の背景には、いつだって世界の大きなうねりが底流となり、轟音を立てて流れている…そして意識するしないに関わらず、みんな多かれ少なかれその流れに参加してる…。そんなわけで、まずは少しだけ大きな観点から、このブラッドムーンのおさらいをしてみましょう。
ブラッドムーンとは、立て続けに4回続く皆既月食シリーズのことを指します。今回のシリーズは2014年4月15日、10月8日、そして今年4月4日と続き、最後が今年の9月28日となります。去年4月に起きた皆既月食は、その後の金環食と共に、あのカーディナル・グランドスクエアを挟んで起きたことは記憶に新しいのではないでしょうか。 その当時メリマンコラムでは、このブラッドムーンについてカーディナル・グランドスクエアにアクセントを添えるものとしてチラッと触れていました。 その時、訳注用に調べたメモに補足して再掲してみます。
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英国のデイリー・エクスプレス紙が今回のブラッドムーンの記事を掲載していました。デイリー・エクスプレス紙はいわゆるタブロイド紙で、高級紙と言われるデイリー・テレグラフやタイムズ、ガーディアンなどと比べると "中級大衆紙" という格付のようです。(政治的には右派ということで、その方向に偏った扇情的な記事も多いだろうけど、大衆紙でもなければ天体と人間活動との関連性に関わる記事なんて掲載されないのが今の世界の実情…ってことですね。。)
さてその記事によると、NASAは各6回の満月を挟んで起きる4回の皆既月食というこの現象が、500年に3回しか起きていないことを確認しているといいます。中世以降に起きた最初の「テトラド」は1493年で、この年にスペイン・カトリックの宗教裁判によってユダヤ人の追放が決定され、西 ヨーロッパを揺るがせたのだそう。次に起きたのは1949年で、これがイスラエル建国の年。そして直近が1967年で、アラブ/イスラエル戦争が起きた6日間に合致して いるとのことでした。
で、もう少し調べてみると、去年〜今年にかけてのブラッドムーンのシリーズはそれひとつが特別な意味を持つというより、ユダヤ教的な考え方の中で、1990年8月から2013年7月までの22年間に13回起きた “スター・オブ・ダビデ” と呼ばれる特別な惑星フォーメーション・シリーズの一部であり、これが最終的に "収束" していくポイントだといいます(1990年といえば、イラクのクウェート侵攻、湾岸戦争、ベルリンの壁崩壊、ユーゴ内戦、ソ連崩壊への第一歩となる動き、そして日本ではバブル崩壊の端緒となるなど、大きな転換期でした)。
そして、この最終回となる2013年のフォーメーションは、それ以前に起きてきたテトラドとは全く異なる意味を持ち、聖書でイ エス・キリストが警告したとされる "2度目" の復活前に世界が味わうべき “生みの苦しみ” を象徴し、それは現在、地上で現実世界が経験している進化のための生みの苦しみとの鏡像関係にあるのだそうです。2013年7月30日に起きた最後のスター・オブ・ダビデ(月・金星・火星・木星・土星・海王星・冥王星が参加)の中心には恒星アンタレス/アルデバランの軸とフォーマルハウト/レグルスの軸とが十字に交差していました。この恒星軸は、いわば血の苦悶と勝者の栄光(あるいは霊的栄光?)が四方からガチで対立する巨大な十字架…とも読めるかもしれません。
またこのスター・オブ・ダビデは2001年、2002年、2007年にも起きていて、それらは特に「ウォー・スターズ/戦争の星」と呼ばれるものだったそうです。(これって現ISILの形成過程とその台頭とも同期していますね..2013年4月、今期最初のブラッドムーンは「イラクとシリアのイスラム国=ISIS」への改称と同期しています。)そして.....今年春・秋のブラッドムーンをその収束時点とする13回目のスター・オブ・ダビデもまた、「戦争の星」なのだとか。
平和への第一歩として高らかに発表されたイラン核協定の枠組み合意も、疑念が様々に取り沙汰されてこれから先、どうなるかは不明です。 今、世界では武器と軍隊による闘いだけではなく、情報、経済、貨幣...様々な形の戦争が同時進行していて、混沌の中で大衆には見えにくい現実が全世界を覆っているようにも感じられます。これから経済の流れや地政学的なバランスも変化する可能性が大きいし、今が歴史の大きな転換点のひとつになるのだとしても、それがどんな状況に繋がるかは、カーディナル・クライマックスの「結果」が徐々にカタチを取ってくる今後を見ていくしかなさそうです。
カーディナル・クライマックスの基幹部と、ユダヤ民族(そして中東地域)の歴史やスピリットが深く関わりながら展開していると いうのは、とても興味深いと思います。ユダヤ教の概念に親しみもなく、今は遠い国々の出来事には殆ど無関心でも日々を暮らしていけるわたし達日本人だけれど、中東情勢はわたし達の生活を支える日本の経済に大きな影響を与えます。またそれと同時に、ネットを介して世界とソク繋がることの出来る今。その気になれば、武装組織の戦闘員とネットで会話することさえ出来る今。実際にISILやテロの犠牲者も出ています。世界が一度大きく動けば、日本も否応なく大幅に揺れ動くでしょう。無意識レベルでは全てが等しく繋がっている…これがアストロロジーの原理のひとつだとすれば、ブラッドムーンはわたし達個人のレベルにおいても、何か特別なタイミングを告げているのかもしれません。
では少しチャートを見てみましょう。 今回のチャートをざっと眺めると、まず目立つのが月・太陽の月食軸と天王星・冥王星スクエアがTスクエアを形成していることです。 3月17日に7回目の正確なスクエア形成を終えたカーディナル・スクエアですが、まだまだその影響力は発効範囲内。これに月が関わるということは、これまで主に大きなくくりで働いてきた天王星・冥王星スクエアを、わたし達が個人レベルで(自分の体験として)感知することを意味します。
そういえば一つ前のメリマン・コラムに、日食と月食の間に起きた様々な世界的事件が、天王星・冥王星スクエアの「二次反応」だという一節がありました。ん、二次反応? 正確にはどういうことかな? この「セカンダリー・リアクション」 は、単に時間的にも量的にも二次的な反応に過ぎないという意味もあります。けれど、たとえばアレルギー反応で言う「二次反応」には、症状が一次反応より重いケースもあります。 孵化期を過ぎて、生まれ出た現象が爆発していくとき、過去7年間に取った行動や決断次第では、積もり積もったエネルギーがより大きな火花となって散ることもあるでしょう。カーディナルスクエアが終わったといっても、その勢いが衰えるには時を経る必要があります。ただ、わたし達は皆、少し強くなってもいます。 楽観しすぎないよう気を付けつつも、ちょっぴり胸を張っていきましょう。
天秤座/牡羊座軸は、人間の「関係性」に関わるサインです。 わたし達にそなわった「個の輝き」 と、仕事、家族、友人、恋愛、趣味と広い領域でわたし達が受け入れている「役割」や「義務」 との間に、何らかの摩擦を感じるときは、ここでもう一度自分の原点に立ち戻り、自然に備わった自分の生命力をどうすれば維持することが出来るか、自分に必要なスペースと今持っている対処能力に正直に向き合ってみる必要があるかもしれません。
これって、公私ともに一見なんの脈絡もなく起きてくる 「予想外の出来事」 の羅列として体験するケースもあるんじゃないかな。「ったく、予定が狂いっぱなしだよ〜!」とか、「なんでこんな時にこんな事が起きるわけ? それも次から次へと…」 なんて。 それが取るに足りない小さな「予想外」であったとしても、起きた現実に対応する時、自分の中に湧いてくる感情や想いの中には見ておくべき「思考のクセ」が潜んでいるかもしれません。それが同じことの繰り返しを創り出します。または、あれこれ余計なことなど考えず目の前の出来事にフォーカスすることで、大した葛藤もなく新しい事態に対応出来てしまう自分に気付くかもしれません。
この月食はノースノード・イクリプスです。 要らないものが剥げ落ちるだけではなく、未来に向けて、新しい自分のリソースを見出すとき。 回遊円環路のように何度も何度も繰り返し通ってきた道、重ねてきた行為の中で、何も変わらないように見えたとしても...わたし達それぞれの一番本質的な部分だけはいつのまにか変容し、これまでの限界が拡がり、実はスキルアップしているはず。 余計な思考や感情に囚われず、ただ目の前のこと、目の前のひとに真っ直ぐな目を向けるとき、自分の体の中にひびく "声" を... 誠実に聞いてみてください。 そのとき、知らないうちに培ってきたスキル ー または新しい方向を持ったエネルギーが、最高の輝きを放つかもしれません。それはけっしてエゴ的な小手先の技術などではなく、自分という存在の核からほとばしり出る、輝く叫びのようなものだと思います。もしもそれを感じることが出来たなら、怖れずに、そっと表現してみてください。
このTスクエアには蟹座の13°からケンタウルス族のキラルスも参加して、弱いグランドスクエアとなっています。キラルスと天王星・冥王星スクエアのTスクエアは、これまでにも未来ある命を突然奪うような事件と同期してきました。 今、キラルスと天王星・冥王星はオーブ2°となり、象意が強く出る範囲を超えつつあります。けれど今回は太陽・月とTスクエアになるし、蟹座13°は日本戦後始原図のノーダル・ディグリーでもあります。 キラルスは、ポジティブに使えれば勇気や豪放さ、華やかな創造性として発揮される可能性を持つけれど、そこはやはりケンタウルス族。一度は象徴的な死の淵を通るような体験を創出します。なのでまだ当分は、わざわざリスクのある土地を訪ねたり、危険を伴う行動や怪しい人間を近付けるなどの行為は避けたほうが良さそう。疲労に気付いたら、こまめに休息を取りましょう。むやみに今の限界を超えようと焦らないことは大切です。また、引き続きアクシデントや乗り物関連の事故、人災も起きやすいと思います。そのあたりは少し慎重にいきましょう。
全体に、今回の月食図は「体」が鍵となりそうなイメージです。 それも、もともとわたし達の体に備わった "自然のセンサー" をどう上手に活かすか?これがポイントかな。 それを 「本能」 と言ってしまってもいかもしれません。 まるで動物のように危険をかぎ分けたり、獲物のありか=行くべき道を感じ取ったり。 あるいは休むべきときに格好の場所をみつけ、ひとときの休息を取ったり。。 本能っていうと何か動物的で、生きるために闘うとか、オスがメスをめぐって角突き合うとかってイメージもあるけれど、ここで言う「本能」は少し違います。 「わたし」という存在の奧の奥に息づいている、純粋な命の力。生きようとする力。 存在しようとする力。小さなテリトリーを巡って殺し合ったり奪い合ったりする以前の、ミクロでありながらマクロを巻き込んでいる、存在そのものの力です。それが肉体や細胞となってわたし達をココに居させています。わたし達が感じる「体の声」の中には、そんな原初の存在の力がいつも響き渡っているんですね。
アストロロジャー、E.フランシスは、月食の太陽と天王星のコンジャンクションを、マーサ・ラング・ウェスコットの言葉を引用して 『テクノロジーの文脈に絡め取られる "個" の存在』 と表現していました。うん、確かに。 今のわたし達は、衣・食・住に至るまで、ありとあらゆるテクノロジーに取り囲まれて生きています。 情報テクノロジー無しには仕事や生活に支障をきたすひとも沢山いると思います。 ネットで様々なことを知り、いろんなひとと知り合い、連絡を取り合える…買い物だって遊びだって、居ながらにして何でも経験出来てしまう便利さはなかなか手放せません。 でも…多分、その便利さを得るために失ったものは確実にあると思うし、手に入れたものの代わりに抱えたストレスは凄く大きいような気がします。
射手座に土星が、双子座にアスボルスが陣取ってオポジションを形成し、乙女座からは不信と批判と懲罰のオルクスがニラミを効かせてTスクエアを形成する今、溢れかえる情報の中で、原理主義や信条の押し付け、規律の拡大解釈や統制、権威への不信、そして誰もが自分をプロデュースしなくてはならないという強迫観念が天上でせめぎ合っています。 射手座は拡大志向で、どんどん拡がる精神性や哲学の星座宮だけど、その信条が土星の収縮作用によってぎゅっと固まるとき、わたし達はとても偏狭になります。そうでもしなければ、加速していく情報の洪水を生き延びることなど出来ない…とでもいうように。。
一方、対向する双子座のアスボルスは、元々ケンタウルス族の予言者です。 彼は突出した肉体的感覚機能を持っていました。彼の洞察は先鋭化した五感(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)をフルに使って前兆を感じ取ることから生み出されたと言われています。 銀河アストロロジャー、P.セジウィックはこの感覚を 『腹で感じ取る』 と表現しています。 この感覚、わかるひといるんじゃないかな。 アスボルスが "サバイバル" 的状況を生き延びることに多く関与するのは、研ぎ澄まされて官能的と言えるほど高められた肉体感覚を駆使することが前提条件なんです。
双子座のアスボルスは、あらゆる情報を自分の肉体感覚に諮って取捨選択していくことを示唆しているのだと思います。 電子機器を利用中は注意力、情報収集力、クリアな思考力が鈍るという研究が発表されて以来、米国のアリゾナ州立大学では多くの教授が授業中の電子ディバイスの使用を禁止したという話もあるのだとか。 電子機器はマルチタスクの道を突っ走る。けど、人間は二次平面的に無限のタスクをこなすための存在ではないのだと思います。 人間の思考は、深めていくためにあるのではないでしょうか。 アスボルスは、肉体に還れ!と言い続けているようです。 わたし達がもう一度自分の肉体に立ち戻ったとき、射手座の土星は 初めて精神の世界を "現実に生きる" というタスクに向けて働くようになるでしょう。 それが叶わないとき、乙女座のオルクスは射手座に口を開いている「虚無のブラックホール」へとわたし達を導いていくのかもしれません。
ここから先、きっと「本能」が物を言うときが来る。自分という存在をもっと純化し、浄化し、人生を生き抜いていくために。そんな本能 ー いのちの力、歓びの力をUPさせるために、わたし達は何をしたらいいのでしょう。 肉体に還るといっても、いきなりスポーツしなくちゃ!ってわけでもありません。 本当に何でもいいのだと思います。ただ自分の中にある命の「火」が、大きく元気に燃えさかるようなこと。たとえ他のひとにはバカバカしいことでも、自分にとって歓びと感じられること。自分が単純に元気になれること。 他者の存在に依存せず、法に触れず、他者を傷付けない範囲なら、どんなことだってOKなのだと思います。肉体に宿る純粋な命そのものに触れるとき、一種のエクスタシーが生まれます。理屈抜きの歓びの感覚が生まれます。 ほんの少しでもそれを感じ取れたなら、そこから自分だけの新しい基準が生まれて来るでしょう。 牡羊座から離れ、自己充足の牡牛座に移った金星と火星は、わたし達の体にリアリティーと深みを与えてくれるでしょう。これは根のチャクラに鳴り響くドラムの音、その点呼の声です。他者との比較もせめぎ合うエゴも、そこには介在しません。
だから。。体の底から理屈抜きに立ちのぼる火を、燃え上がる炎を、この3回目のブラッドムーンの夜にそっとイメージしてみるのも悪くないかも?(^_^ 面白いことに、次の新月はシリーズ最初のブラッドムーン、去年4月15日の月食チャートのサウスノードの位置に来ます。 そこに穿たれた過去という名のブラックホールに、わたし達は再び何かを捨てていくことになるのでしょうか? いえ、それとも……?
巡りめぐって輪舞を踊り続ける太陽と地球と月。今回の月食のテーマは次のブラッドムーンまで少なくとも約半年の間、効力を保ちます。 その途上で星々と共に舞い歌うことに疲れたら、その体をそっと抱きしめて、優しくさすってあげてください。「よくやってきたね。。 これからも、ね。」 わたし達の夢は、まだまだ続きます。 だって、"見る" ために生まれてきたのだから! これで、いい。 わたし達は、蛇のように脱皮し、男になり、女になり、そしてブランケットの縦糸となり横糸となって、生きていくでしょう。 リニューアルし続けながら。身軽になりながら。 そう。これからも、みんな旅していくんですね………………さてと。次の停車駅は、どんなかな?(^_^
have a great trek!!!★
hiyoka.