July 2015

July 31, 2015

●7/31の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

8月1日:サビアンシンボル説明の最後に少しだけ追記しました。
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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで7月31日20:02前後、北海道周辺で20:08前後、関西方面は19:43頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で19:13前後に水瓶座07°55’で満月となります。

今回のベースとなる新月のテーマについてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月 水瓶座7°~8° + 太陽 獅子座7°~8°】
  "A child born of an eggshell" +
  "The constellations in the sky"
「卵殻から生まれる子供」 +
 「空の星座」 

  "Beautifully gowned wax figures"+
  "A Bolshevik propagandist" +
「イブニングドレスで着飾ったロウ人形」 +
 「ボリシェヴィキのプロパガンダ要員」

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期7/31~8/13】

→★自分より大きな力に押し流されそうな感覚とそれへの抵抗
→★繰り返される周期的なパターンの中でひとつの新たな節目を経験する
→★創り上げてきたキャラクターの崩壊とそれをキッカケとする再生
→★自己を立て直すための新しい観点を見出し分かち合う
→★水面下で新しい何かの動きが醸成されていく
→★熱をこめて語られる空疎なアイデアに注意
→★両手をひろげて受け入れる姿勢の中にかいま見える無関心
→★華やかさともろさの共存への気付き
→★熱くなればなるほど本質から遠ざかる傾向
→★過去の方法論や成功体験に囚われることに注意
→★見た目へのこだわりを捨てて内面の充実に目を向ける必要
→★新しさやクールさを装った自己正当化に注意
→★耐えて上手に立ち回ることでデリケートな問題に対処する
→★取る/捨てる、押す/引くのタイミングを注視する必要
→★思い描いた理想に命を吹き込むための智恵を蓄積していく…→

エネルギーのポイント:『 自分を足留めするパターンを見抜き新生へと踏み出す 』 

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        暑い日々が続く中、7月2回目の満月がやってきます。みんな、元気かな? 体の調子、こころの調子、良くないなぁ・・・なんてひと、けっこう多いかも? わたしの周囲でも、夏バテや夏風邪で珍しく寝込んでるなんてひとが増えています。(実はわたしもちょっぴり体調崩し気味…^_^;)

        さて前回の新月のテーマは "(未来を見据えて)お腹に力を入れていくイメージ" だったのですが…この2週間、どうだったでしょう? エネルギーのポイントは『選択し、宣言し、打ち出す』でした。なんとなくそんな感じでやって来れたかな? このところ、満月に向かって強くなっていくエネルギーの中で、世の中は相変わらず…というか、ますます落ち着かない雰囲気が漂っています。しかも、少し前にツイートしたメリマン・コラムでも言われていたように、今回はブルー・ムーンの満月、つまりいつもの満月より情緒的に動かされやすく、不安定で喜怒哀楽が激しくなりがちなエネルギーです。


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というわけで(?)今回はアスペクトからいってみますね。

満月図では逆行の金星と木星のコンジャンクションがDCに来ているし、本来ならみんな、親しいひと達とロマンティックで楽しいときを過ごせそう。…けれど、逆行〜滞留の土星が蠍座にあって小惑星イカルスとコンジャンクト、金星・木星にスクエアです。 獅子座に戻った金星がせっかく木星と再会するというのに・・・場合によっては土星が横から無粋なひとことを差し挟むかもしれません。「おいおい、イカルスみたいに浮かれて飛びすぎるなよ!自分ひとりで生きてるんじゃないぞ」って…

そう、先日3人の方が亡くなった調布の航空機墜落事故では、イカルスがアプライで土星にあと20'というタイトなコンジャンクトで木星とはスクエア、そして西の地平に天王星が乗って、MCにピタリと乗った火星とタンタルスの合にスクエアを形成していました。やはりイカルスは「落下」「事故」とのかなり強い関連性を持つようです。また、今回の満月では乙女座のトランスプルートとタイトなスクエアを形成するので、イカルスのもう1つの側面「膨らみすぎたエゴが叩き落とされるような体験」・・・という側面が出て来る可能性もあります。金星も逆行に入ったことだし、「我が身をふり返り」「見つめ直し」「何か大切なことを感じ取る」という作業ってこの時期とても大切な気がします。

その土星は日本時間で8月2日午後2時過ぎに蠍座28°台で順行を開始し、翌3日に木星と正確なスクエアを形成します。そして5日には、金星・木星が正確なコンジャンクションを形成。この日はふとした日常のレベルでも、土星とのスクエアを感じやすい日になるかもしれません。


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この流れ、今までみたいなお金の使い方が出来なくなるなど、金銭的なトラブルとかやり繰りの大変さとして顕れる可能性もあります。あるいは「自分の資産としての体」に変調をきたし、なかなか動けないなんてケースも考えられます。また、今まで親しいパートナー関係を結んできた相手との間や、切っても切れない縁で続いてきた関係に起きるいろんな問題として経験するひともいるんじゃないかな。。

それはもしかするとお金(経済観念や金銭貸借)が絡むことかもしれないし、互いの間に長く潜んでいたけど見て見ぬフリをしてきた「主導権争い」みたいなものかもしれません。または、「自分はこんなに相手のことを思っていろいろやってるのに、相手は何も返してくれない、感謝してくれない」という不満とか… こんな筈じゃなかったのに、どこでボタンを掛け違えたんだろう…? 

上手くいっているときは大したことないと見過ごしてきたことでも、「ん?」と思いながらそのままにしておけば、いつか水面下に溜まったフラストレーションが限界を超えてきます。そしてそれは、こんなエネルギーの下では小さなきっかけで浮上してきます。

もしその関係が、自己犠牲や自己憐憫、罪悪感をフックとして続いてきたものだったとしたら? ただ、流され溺れていく状態に、どこかネガティブな歓びや快感を感じ続けて来たのだとしたら? 

この期間はそこから抜け出す良いチャンスかもしれません。この新月期は未来志向です。けどその未来志向は、自分から乗り越えようとするひとだけにもたらされるものです。たとえ一時的な哀しみで打ちひしがれたとしても。その先にはまったく新しい未来が拓かれるのを待っています。逆行の金星が持つ、深く感じ取る力を使って。これまでの自分と相手の在り方をよく思い起こしてみてください。


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木星・土星のスクエアはあと2回あります。来年の春と初夏、今度は乙女座・射手座軸で起きます。そして2回目は金星と木星がオポジション。でも、もし本当に新たな未来に向かって歩き出したいなら、それまで待たないほうが良いかもしれません。来年の自分が今と同じことで悩むなんてもうイヤだ・・・本当にそんなふうに感じるのだとしたら… 。

けれど、木星は相変わらず今を楽しみたい!なんて思っていそう(^_^;。少なくとも穏便に現状を維持していれば、状況が変わってくるかもしれない。この地平線の先にいったい何が待っているのか、何も見えない。とっても不安。自信を持てないし、今の関係だって悪いことばかりじゃないし。とりあえず何かで気を紛らわそう。。そんなふうに思うひともいそうです。

また、腹立ちまぎれ(?)につい浮気ごころがうずいてみたりするかもしれません。この満月で木星とコンジャンクションになる小惑星ビルク(詐取)、オポジションの水瓶座ラスト(渇望)、タイトなスクエアを形成する牡牛座のプロセピーナ(ペルセフォネーのもう一つの顔)とパーン(享楽)を見ると、ともすると何もかも忘れて逃避したくなる気持ちもわいてきそう。ただ騙したり騙されたりを楽しめるうちはいいけど、下手をすると詐欺やお金に絡むトラブルも暗示するフォーメーション。今は浮気→別離で物事が一挙に解決♪ とはいかないと思います。上辺の優しさやクールさ、心地良い言葉には裏があるかもしれません。余計なところで足を踏み外し、痛い思いをしないように。本当に大切なことにフォーカスしていてくださいね。

じゃ、8月3日に土星(カルマ)とスクエアを形成するときの木星(ダルマ)が放つエネルギー、それが示唆する最善のカタチって何なのでしょう? それは「脱皮」に繋がる視座です。古くてもう合わなくなった皮膜を脱ぎ捨てて、新しい存在として生まれ変わること。自ら創り出す新しい現実の中に一歩踏み出していくこと。それをまずは意図し、逆巻く感情の波間を泳ぎ切り、岸辺にたどり着いて立ち上がってみること...。


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        人間関係で悩むひと。お金の問題で闘わなくちゃいけないひと。体調悪化に苦しむひと。家系や血縁にまつわるこころの傷やトラブルに苦しむひと。あるいは仕事や社会的なグループの中で、ポリティカルな反目と冷たさのただ中に置かれているひと。

もしそんなひとがいるなら、きっと今、その問題の中に、これまで自分が生きてきた中で繰り返してきたお馴染みの「パターン」が見つかるはず。。 まずそれを見つけ、理解していくことが新生への最初の鍵になりそうです。

この時 逆行の金星は、自分がいくつもの似たようなサイクルを繰り返し通過してきたことに一体どんな意味があったのかを悟るかもしれません。どこからともなく降りてくる、誰からでもない……でも、とても明確なメッセージとして。それは未来に向かって開かれています。


金星・木星スクエアと土星から牡羊座のヴェスタにセスキスクエアが形成され、そのヴェスタと冥王星のスクエアからは、金星と木星にやはりセスキスクエアが形成されています。また、火星とタンタルスのペアと海王星もセスキスクエアを組んでいます。

これは潜在意識レベルで「何とかして状況を良くしたい、安定したい、幸せになりたい!」という焦燥感を創り出す可能性があります。はっきりしたカタチを見たいのにどうしても手が届かなくて、じりじりするような渇きとして感じられる場合もあるでしょう。けれど、自分が置かれた状況の全貌が掴めないうちは、これがかえって苛立ちや哀しみとなるかもしれません。

固くなってしまったものは、いつか砕け散る。はじけるものは、いつかはじける。小さく見えたものが、大きな結果になって帰ってくる。そこを過ぎ越すまでの間は、誰だって不安と緊張を感じます。

それでも、その後には必ず再生のときがやってきます。夜に寝て、朝に目覚めるように。死を迎え、復活するように。わたし達は、大小いくつものサイクルを同時に生きています。この満月期は、そんなサイクルのひとつを、めでたく完了するためのエネルギーなのだと思います。 月のノースノードは今、新しいアイデンティティへと向かうエネルギーを指し示しています。焦ることなんてありません。今はまず、「見る」こと。流されずに「見ていく」ことから始めたいと思います。


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        じゃ、最後にサビアン・シンボルを見ていきましょう。
まず満月の基盤となるのが水瓶座7°『卵殻から生まれる子供』。そして満月に光を与える太陽は獅子座7°『空の星座』です。

夜空には本当に沢山の星々が輝いています。古代の人々は、星と星とを繋ぎ、そこに何かの形をイメージし、名付け、分類しました。その後 古代メソポタミアで今の黄道12星座が決まったと言われているそうです。そして、古代エジプトからギリシャへと伝えられ、様々な神話が当てはめられたそうです。夜空を見上げて星座を探すとき、わたし達は、目当ての星から次の星へと見えないラインを辿っていきます。広大な宇宙空間に、ひとつのパターンを探すんですね。様々なパターンを持つ星座たちは、時間により、季節により、周期的に見かけの位置を変えていきます。大海原を航海した昔の船乗り達は、夜空のパターンを見分けることによって、自分の船が今どこに向かっているかを知ることができました。また、それぞれの星座に割り当てられた神話の数々は、人間の代表的な心理や意識の特徴を物語る元型 ー 基本的なパターンとして、現代アストロロジーの中にも活かされています。『上なる如く、下もまた然り』ですね…。

        その光を受けて『卵殻』から生まれる子供がいます。B.ボヴィはこれを古代の宇宙論にならって『コズミック・エッグ』と呼んでいます。その宇宙論とは哲学者プラトンに大きな影響を与えたとも言われる古代ギリシャの宗派、オルフィック教(またはオルペウス教)で、その創造神話の中では、月を『夜の銀の卵』と呼ぶのだそうです。そして、銀の卵なる月からは、ラヴとエロスが生まれ出たのだとか。

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ちなみにこのオルペウス教の教義は、古代ギリシャでは珍しく死後の世界を扱っています。たとえば「人間の霊魂は元来神性と不死性を持っているが、輪廻転生という哀しみの輪に囚われて肉体的な生を繰り返す運命を負わされている」という観点。そして「輪廻からの解脱を目指して様々な秘儀や禁欲的な道徳律を定めていた」(wikipedia)という点。これってちょっと仏教的な観点にも似ていますよね。じゃ、このシンボル『卵殻から生まれる子供」は、輪廻の中で新しいサイクルに入り、新しい課題のもとに生まれて来たのでしょうか? ひとつのパターンを卒業し、新しい人格を手に入れ、新たな目的を持って生まれてきた子供……。

黄道12宮にはそれぞれの意味があり、サビアン・シンボルではそれぞれの度数が異なる意味を持ちます。また、惑星や小惑星達も様々な元型を示唆しています。けれど、たとえホロスコープが全く同じであっても、生き方はひとそれぞれです。何故なら、サインの、度数の、惑星の、そしてアスペクトの象意には、最善から最悪まで限りないエネルギーの「層」が存在するからです。どの層のエネルギーを使い、どのパターンに移行するかは、自分次第。自分が気付き、意図し続けることによって、ひとつのパターンからもうひとつ上の層へと進むことが出来ます。それは、同じひとつの神話でも見方によって全く違うドラマが見えて来るのと似ています。少なくとも、わたし自身の立脚点であるエボリューショナリー・アストロロジーではそう考えます。

同じひとつの人生であっても、固い卵の殻を必死に破って生まれ出る子供のように「新生」することは可能です。たとえば、女神パラス・アテーナーという元型がそうです。女神の母メーティスはゼウスの最初の妻でしたが、彼女を身ごもったまま、夫であるゼウスに呑み込まれてしまいました。けれどゼウスの体内で生まれた女神は成人するまで彼の中で生き続け、やがて父の頭頂を破り、鎧をまとって飛び出てきました。新生した彼女は、智恵と気高さを備え持つ戦士の女神として、父と母との因縁を超えた存在になっています。

輪廻の中で哀しみの輪に囚われるなら、それはそこから解脱するために起きてきます。ならば一つの人生で起きる苦難も、ひととひととの出逢いで味わう哀しみも、また同じことではないでしょうか? 今、固い卵の殻にはヒビが入ろうとしています。それを破ることが出来るのは、わたし達。わたし達自身の意図する力です。


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        さて、エネルギーは次のシンボルを取っていきます。太陽からの光線は『ボリシェヴィキのプロパガンダ要員』、それを受ける満月は『イブニングドレスで着飾ったロウ人形』。これは何となくわかりやすいかもですね。ボリシェヴィキとはロシア社会民主労働党が分裂して形成された左派の一派で、レーニンが率いていた政治集団のことです。「暴力革命」を主張し、徹底した中央集権による組織統制をしいていました(wikipedia)。「プロレタリアの敵に死を!」と歌う彼らは、1917年の十月革命(ボリシェヴィキ革命)からロシア内戦を経て、1922年には史上初の共産主義国家ソビエト連邦を誕生させました。その彼らの後身がソビエト連邦共産党となりました。こうした動きは、このシンボルが降ろされた1925年の米国ではかなり異質の脅威と受け止められていたのではないでしょうか。

そんな極左革命派のプロパガンダ要員がどんな感じであったかは、今の日本に生きるわたし達にはなかなか想像がつきません。けれど、「平和・パン・土地」というスローガンの下で繰り広げられたボリシェヴィキの宣伝は、貧困にあえぐ多くの若者達にはきっと魅力的に映ったことでしょう。このスローガンを他の党派は「絶対に守れない約束」だと非難したそうですが、その議論は大衆が理解するには難しすぎたため、結局この言葉ひとつによって多くの支持を得たという話が伝わっています。

ただし、wikipediaによれば実際その活動資金は民衆によって支えられたわけではなく、米国ニューヨークのアメリカン・インターナショナル・コーポレーションから資金提供されたものだったそうです。出資者はジョン・モルガン、ロックフェラー、ジェームズ・スティルマン等、米・英の裕福な銀行家達で、この革命はこうした巨額の投資によって成功したのだとか。そのあたりはなかなか複雑な歴史の裏側を見る思いがします。(ここからまた色んなパターンの陰謀論にも繋がっていくようですが…ただ米国のwikipediaにはこれに関する記述は無いようです。またドイツの資金が使われたという説もあります。)


ボリシェヴィキとは「多数派/majority」の意味。とはいっても、大衆の中から立ち上がったわけではなく、政治上重要な人事と要職を握ったので「多数派」と名乗ったとされています。そしてその実態は、一握りのエリート達が全ての政策の源泉として厳しい統制を敷くものでした。多くの人々に伝播させるためのメッセージは、まず内部で念入りにアイデアを形作るところから始まります。ボリシェヴィキを構成していた大多数の人々は、党の中枢部を占める数人の思想によって動かされ、その導きに従って懸命に宣伝・勧誘に努めていたことになります。。 おそらく、上層部のスローガンを信じ切って働いた年若いプロパガンダ要員たちは、きっと大いなる情熱をこめて革命の理想を説いてまわったのではないでしょうか?


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        では、満月のシンボル「イブニングドレスで着飾ったロウ人形」はどうでしょう。このロウ人形は、マダム・タッソーのロウ人形館で見られるような有名人のフィギュアともとれるけれど、おそらくは素敵なドレスを売るためのマネキンではないかと思います。1925年当時、デパートや大手衣料店のウィンドウを飾っていたのはリアルなロウ人形だったからです(今もEbayあたりでは、ロウ製マネキンの頭やトルソがアンティークとして販売されています。それを見ると、ロウ独特の半透明な皮膚感と、時代を感じさせる優しげな笑顔がかえって少し怖かったりするのですが……^_^;)。

マネキンはスタイル抜群! そして、その時々の雰囲気や好みをよく研究し、それに基づいてデザインされた顔を持っています。だからゴージャスなイブニングドレスをまとったその姿を見て、わたし達はこれが自分だったら…って想像し、ちょっぴり夢をみますw。「いいなぁ、この服。もしかしたら自分が着てもカッコ良く見えるんじゃないかな?」 そして、そんな個人的な願望と売る側の欲望が火花を散らし、カチッとはまったとき、ドレスは売れていきます。。 

ロウは型に流し込んだり練り上げたりして色々な形に創り上げることが出来ます。そのロウは原語で "Wax"。また、よくアストロロジーでは "ワクシングスクエア" のアスペクトなんていいますよね。これもやはり"Wax"で、「満ちる」という意味を持っています。ワクシング・ムーンは満月に向かってだんだん太り、大きくなっていく月のことです。そのとき、月はある特定の雰囲気を創り出し、盛り上げ、強い引力でわたし達の想いや感情を特定の色に染めていきます。


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B.ボヴィはこのエネルギーを説明するにあたって「マディソンアベニュー・スマート」という言葉を使っていました。1960年代の広告業界を描いた米国TVドラマ「マッドメン」を見たことのあるひとには、きっとその雰囲気が伝わるかも? これはいわゆる「広告業界のやり手」または「広告業界ノリ」という感じの言い回しです。広告って、その商品が持つ魅力をどれだけ多くのひと達に伝えるか、手に入れたい!と思わせるかの勝負。そのために、市場調査会社から一匹狼のアーティストまで、あらゆるジャンルのプロ達が腕にヨリをかけて創り上げるものです。そして、何度かのプレゼンテーションを経て、幾通りかのパターンの中から「これだ!」という「作品」を選び出します(たとえそれが新人スターの売り出しキャンペーンであっても、出来上がったものはひとつの「作品」です)。


        ここで、ひとつ面白いなって思ったことがあります。… 獅子座は「個性」や「自我」を追求する星座宮、そして水瓶座は「グループ」や「全体」に関わる星座宮のはず。なのに、獅子座で国をゆるがした共産主義革命が出て来て、水瓶座で個人の夢を刺激するマネキンが出て来るって……。これっていったい何を意味しているのでしょう?

宇宙には無数の星が存在しています。いつかわたし達の意識が全ての惑星や恒星のエネルギーを感知出来るほど鋭敏になり、それでもカオスにならないで済むほど研ぎ澄まされた状態に達したとしたら…?  きっとホロスコープは既知の星々で真っ黒に塗りつぶされていることでしょう。真っ黒なホロスコープw。 でもそれは、きっと全的な自由の証しなのだと思います。だって、漆黒の空間の中からは、どんなパターン、どんな人生の物語を選び取ることも出来るのだから。


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        ボリシェヴィキの革命家達もまた、そのスタートにあっては、それぞれの思考の中で大空に拡がる星々を世界に見立て、そこに個人としての「理想の物語」に合うパターンを構築し、思想化していくという作業を行ったのではないでしょうか。「国家とはこうあるべきだ!プロレタリアートよ武器を持って立ち上がれ!少数の金持ち共に死を!」 やがて革命は現実となって成就します。けれどもそれは "多数派" の勝利ではなく、少数のエリート達(と、もしかしたら裕福な銀行家たち)がそれぞれに描いた夢の成就でした。そしてボリシェヴィキ政府はロシア〜ソビエト連邦の "自我の中枢" として、自分とは相容れないもの達を排除し弾圧していきました。こうした流れは歴史という大きなサイクルの中にあって、過去に自分達が受けてきた「抑圧」と同じパターンを繰り返す姿を描いているとも言えそうです。

ならばこの流れは、個人の人生にも当てはまることではないでしょうか。ひとつの人生パターンを選び取り、それに安住する限り、過去(生)から繰り返してきたパターンから逃れることは出来ません。人生の苦さも、生きることの楽しさも、どんな未知の可能性も排除せずに受け入れ、よく吟味して選択していくことから道が拓けます。

一方、美しく着飾ったロウ人形をショウウィンドウに置いて客寄せし、ドレスを売る行為には、沢山の職人達やマーケティングのプロ、小売業の専門家達が関わります。彼らは時代がもてはやす外見を感知し、型にとり、理想のヒトガタを創り出します。そしてその時代の要請と生産性、コストに見合ったパターンを創り上げ、ドレスという商品が持つ魅力の粋を多くのひと達に見せつけます。彼らは顧客達のセルフ・プロデュースの夢をかき立てていくビジネス集団です。…にこやかに微笑むロウ人形の半透明の皮膚の下には、お金を儲けるという "資本主義の夢" が息づいているんですね。

そして今、わたし達のまわりには広告宣伝が満ちあふれています。けど最近の広告って夢をかきたてるというより、「これを持ってないと遅れてしまうんじゃないか?」「今買わないと損するんじゃないか?」「いつまでも若くないと不幸なんじゃないか?」なんて、どちらかというと不安をかきたてる手法に走ってるような? ちょっぴり脅迫的なところまで行ってる気もします…..(^_^; 


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        さて、今回の満月は太陽が投げかける「共産主義の夢」と、それを受けて月が見せる「資本主義の夢」という物語。とても面白い対比だと思います。けれど、その「夢」の核はいったいどこにあるのでしょう? 

卵の殻を破って生まれたばかりの子供は、まだまだとても脆く、傷付きやすいものです。もしかしたら、外の世界から聞こえてくる情熱的なアジテーションにすっかりこころを奪われ、同じ志を持つ仲間達の温もりに絶対の安全とやすらぎを感じるかもしれません。「もう怖くない。だってひとりじゃないから…」けれど美しい革命理論の裏には、他者の自我が創り上げた絶対統制の苛酷さや異質な者達の排除という牢獄が潜んでいるかもしれません。それは再び固い殻となって彼らを閉じ込める可能性があります。

また一方、彼/彼女は、今までに見たこともないような煌びやかな衣装をまとったマネキン人形を見て、こころを奪われるかもしれません。「うわぁ、こんな世界があったんだ!ステキだなぁ。自分もこんな衣装を着てみたい。こんな世界に入ってみたいなぁ。。」まだ幼い子供は、プロの大人達が提供する美しい夢の世界に憧れ、ステキな服を手に入れようと一生懸命働いてお金を得ようとするかもしれません。あるいはいつの間にかプロの大人達の世界に入り込み、広告宣伝という美しい夢を提供する側になっているかもしれません。けれどその夢を、美しいメッセージを、本当に創り出したのは誰なのでしょう? 彼/彼女自身の「夢」の核はどこにあるのでしょう? ロウ人形はリアルであればあるほど、美しければ美しいほど、その内側に死のイメージを内包します。それは何故なのでしょう?


(8月1日追記)
        たとえばこの期間、場合によっては誰かに(または周囲の皆に)何かを熱をこめて訴えたくなったり、そのために少し話を盛ったりするような衝動が生まれるかもしれません。それはとても無意識的な行為かもしれないし、ある程度意図的な場合、目的のためならそれも許されるんだという心理も生まれやすいと思います。

けれど、それをする本当の目的は何か? 自分は何故そこまでしたいのか? 心理の薄皮一枚下で燃えさかる自分のエゴが深く望んでいることは、本当に自分が今、口にしていること「だけ」なのか? 自分は本当に何を必要としているのか? については、一度自問してみる必要はありそうです。そして、どこまで責任を取れることを自分が言っているのか? についても。 金星逆行下の今、そこには思いも寄らない自己発見があるかもしれません。


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        7月も終わりの日に起きるブルームーンの満月。このところ続いてきた「個」と「公」のせめぎ合いの中、前回新月のポイントは『選択し、宣言し、打ち出す』 でした。そんな大テーマの下で迎えるこの満月は、新月で投げかけられた課題に果敢に挑戦していく"フツウの戦士サン"達 に、ちょっとした警告を与えてくれているように思えます。 


この満月期、わたし達はみなそれぞれに、ささやかな(または大きな)再生を体験するのかもしれません。それがどんなことであれ、気付くことによってフォーカスするとき、なにかとても新鮮な気持ちになれそうです。自分自身の内奥で、ひそやかに卵の殻…コズミック・エッグを破って出て来たわたし達のこころの一部。それはまだまっさらです。携えているのは、未知という希望だけ。そこではきっと、まだ確固とした「核」は成長していません。

太陽がこれからしばらく辿っていく獅子座の旅は、自我を鍛える旅。特に今回の太陽が宿るディーカン1には、自我を拡大していこうという純粋な欲望がみなぎっています。ふくらみ過ぎてはパチンと割れ、また大きくふくらんではコテンとひっくり返って傷付き、何やらとても防衛的になる… そんな体験を積み重ねていくうちに、獅子座は「自我のバランス取り」を覚え、やがて本物のキング&クイーンになっていくんですね。


        新しく生まれつつあるわたし達の精神、これから選び取っていくだろう未知のパターン。人生の、それぞれのサイクルの始まり。それはミクロの超新星爆発かもしれません。これからのわたし達は、互いに共存しながらも他者の夢やイメージ戦略に依存することなく生きていけるでしょうか? そして、卵殻を破って生まれ出た子供 ー 自己 ー という「夢の核」を育てていくこと出来るでしょうか? ロウ人形に本物のいのちを与えることが出来るでしょうか?

もし今のわたし達に「夢の核」と呼べるものがあるとすれば、それは "Let It Be" というスローガンの中にこそ眠っているのかもしれません。ただ流されるのではなく。諦めるのではなく。起きることを見つめ、理解しながら、一瞬一瞬を大切に進んで行くこと。水瓶座第1ディーカンの月は、インスピレーションと科学的現実思考のエネルギーを与えてくれます。もし出来るなら、それを使って知識を蓄積していくこと。

それには、高度に発達した自我と、どんなに傷付こうとも新しい体験に対して自分を開いていける、オープンな柔軟性の二つが必要になるのだと思います。その二つのアイテムを携えて、フツウの戦士サン達の旅はこれからも続きます。わたし達は、そうやって少しずつ、強靱になっていくのかもしれませんね。。


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        さてと、7月も終わり〜! で、8月はこのブログも久々の夏休みモードに入ろうかと思っています。といっても、1カ月間お休みするなんてつもりはありません。新月・満月の記事やメリマンコラムは続けると思います。ただ、その時々でキーワード+別の星に関する話題になったり、ちょっとイレギュラーだったり、コラムが抄訳になったりするかもしれません。まだ何も考えてないけど、8月の新月もまた、柔軟に考えて行動することの大切さを教えてくれそう。。なので、とりあえず "宣言し、打ち出して" みますw。


ふぅ。。。 暑くて熱い、濃密な夜。。

やっと静かになり始めた虫達。かすかにうなり続けるエアコンのモーター音。目を瞑ると体のどこかで…宇宙のどこかで、何かが静かに燃えているような? もしかして、ささやかなSUPERNOVA? ならば冷えたビールのグラスをかかげ、今を生きてるみんなに。乾杯〜!☆


have a great trek!!!★

hiyoka(^_^


hiyoka_blue at 00:07|PermalinkComments(2)TrackBack(0)新月(満月)の星読み | パーソナル・アストロロジー

July 19, 2015

レイモンド・メリマン 週間コメント7/20【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2015年7月20日(フリー版より)
翻訳:hiyoka 
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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★お知らせ★
来週7月26日付けのメリマン・コラムは月イチのお休みとさせていただきます。
m(_"_)m


≪ 先週をふり返って ≫

        世界の株式市場は、7月7日〜10日の成立が確認された前週のジオコズミック・リバーサルゾーンで示現、完了したプライマリー・サイクルの安値から、熱狂的な上昇を続けた。殆どの市場が7月7日または8日に安値をつけている。また多くの市場にとって、前週の安値が2月以来の最安値となっている。だが今や、いくつかの指数はたとえばナスダック総合のように、たった1週間ですでに史上新高値をつけている。

        いったい何がこんなにも早く市場ムードを変えたのだろう? まず一つは、新たなギリシャ救済策に関してユーロ圏が合意に達したことだ。だがそれは真の問題解決にはなっていない。問題を先送りしただけだ。ギリシャはいまだに崩壊状態であり、合意前よりさらに無惨でさえある。もう一つはイランが核兵器能力獲得への一歩を進むことに米国とイランが合意したことだ。だがこれもまた真の問題解決とはならなかった。*イランが核兵器を再開発出来るようになるまでたった10年の猶予しか無いからだ。これで世界はホッとひと安心だろう。イスラエルはさぞや安堵に胸をなで下ろしたことだろう。まぁ実際のところ、私達はこう聞きたい。『未来の世界は本当に今より安全なのか?』と。
* イランは既存の遠心分離器機を今後10年の間、約1/3に減らすが、その研究・開発は一定の制限はあるものの継続出来る。また濃縮度3.67%を超えるウランを今後15年間製造せず、現在保有する10tの低濃縮ウランを300kgに減らす。また今後15年間、ウラン濃縮活動はナタンズ核施設に限定され、他の施設は研究関連に使われる。つまり核兵器の開発・製造能力はあくまで温存される。IAEAの抜き打ち査察に関しても、精度の高い監視機器の受け入れはあったものの、核開発疑惑のある軍事施設の査察にはイランによる事前承認が必要となるなどの抜け道があると言われている。またイランが現在中東地域で行っている様々な紛争介入に関しても、当然ながら全く関与するものではない。核兵器の闇市場における北朝鮮との繫がりも取り沙汰されるなど、今後小型核兵器の拡散に拍車がかかる危険については不透明な部分も多いとされる。(参考:JB press その他.)
        もしあなたが特に株式市場において顕著だった突然の騰勢に論理的な説明を求めているなら、今すぐやめた方がいい。そこに論理は無い。しかしながら、ファイナンシャル・アストロロジーの研究によってこれを説明することは出来る。すなわち、火星が冥王星にオポジションを形成し、天王星へのスクエアに向かったということだ。これは全くもって非論理性の象徴であり、何らかの事象が起きるにあたっては、常にその理由や大方の予測とのつじつまが合わない。金融市場においては、これがしばしば非常に急激な価格変動と同期し、多くの場合、上値抵抗線や下値支持線を超えた動きをもたらす。

        そして先週はこれが金(そしてプラチナとパラジウム)にも影響した。全てが激しく下落し、金は金曜中にここ5年で初めて1130の壁の下抜けた。プラチナは6年ぶりに1000以下まで下落、銀は15.00以下で引け、そしてパラジウムは今や600を試している。原油もまた再び1バレルあたり50.00ドルを試す展開だ。米ドルが強くなると共に、商品市場への風向きが悪化している。しかしながら、株式にとっては良好だ… 少なくとも、今のところは。 金星と天王星が方向転換するおよそ1週間ほどの間に、全てが変わってしまうことはあり得る。



≪ 短期ジオコズミクス ≫

        火星は7月25日、天王星とのスクエア形成をもって冥王星と天王星へのトランスレーションを完了する。だがその同じ日に金星が逆行に転じ、それを追って天王星が翌日(7月26日)逆行を開始、そして土星もまた *8月1日には方向転換する。これら3惑星の *滞留は、多くの(ひょっとすると全ての)金融市場において、トレンド・リバーサルの強力な指標だ。これは火星による天王星・冥王星へのトランシットよりもなお一貫した結果を残している。これについては拙著 “The Ultimate Book on Stock Market Timing, Volume 3: Geocosmic Correlations to Trading Cycles” で論じた研究のとおりだ。これらそれぞれのジオコズミック指標は最長で前後12取引日のオーブを必要とするのだが、実際これらに付随して起きる殆どのリバーサルが前後4取引日の内に起きている。したがって、私達は今週、あるいは来週に起きる強力なリバーサル ー そしてサイクルの終了 ー を予測している。
* 土星順行:日本時間8月2日午後

*
滞留(ステーションともいう):惑星が見かけ上の進行方向を転換する前にぐっと速度を落とし、止まっているように見える状態のこと
        だが、こういったタイプのジオコズミック・サインの下で、どうして一つのサイクルが終了し、新たな周期が始まるのだろう? 

金星の逆行は、これが中央銀行による金利政策の変更アナウンスに関与するということがしばしば起きる。もしかしたらジャネット・イエレンは、FRBがいつ短期金利を上げるかについて、より特化した指針を出すのかもしれない。 もしかするとマリオ・ドラギとECBは、彼らの量的緩和策を終了すると発表するのかもしれない。いやひょっとするとギリシャは、結局ユーロを捨てて彼らの元々の通貨であったドラクマに戻ることを決断するのかもしれない。 土星の前に天王星もまた方向転換することをふまえて、たった一つだけ私達が確信出来るのは、何か予測を超えるような驚きの発表があるだろうということだけだ。

また、母なる大自然に何か予期せぬ事象が起きる可能性もある。何故なら天王星が土星によって刺激される時、地球は身震いするからだ。そして天王星が金星によって活性化される時、個人の中のリビドーもまた身悶えする。この時期に新しい誰かに惹かれるなら、それは魅惑的な体験となるかもしれない。だがすでに長期にわたって築いてきた絆を持つ身には、そう魅惑的とは言えないだろう。長期の関係性(個人の愛情面でも政治の世界でも)はギクシャクし、緊張感をはらむかもしれない。たとえば米国・イランの関係と、米国・イスラエルまたはサウジアラビアとの関係に起きている変化の有り様をその一環として考えてみるといい。

新たな浮気心をもてあそぶことの内にはそれだけの魅力があるし、ワクワクもさせてくれる。だがそれは築き上げてきた関係性の安全保障面からすればけっして良い事ではない。信頼を築くにはあまりにも長い時間がかかる。だがそれを壊すには、一瞬で事足りるのだ。



≪ 長期的考察とマンデーン・アストロロジー ≫

 “もし君が25歳以下でリベラルでないのなら、君は冷血漢だ。
  もし君が35歳になって保守派でないのなら、君はバカだ。”

ー ウィンストン・チャーチルの言葉とされているが、実際にはおそらくエドマンド・バークによるもの;
www.quoteinvestigator.com

 “リベラル派は科学的データを元にして地球温暖化を信じている。
  だが保守派はそんなことは信じない。
  何故なら今朝はちょっと寒さが厳しいように思えたからだ。”

ー ハフィントン・ポスト
www.Huffington Post.com


        6月15日〜9月17日、逆行の土星が蠍座の終盤度数に戻る。ここは蠍座の中でも非常に興味深い領域であり、蠍の毒針が位置するところだ。たとえばここで何か気の利いたことをしようとして、それが上手くいかなければこの毒針に刺される。期限の6月30日に債務返済についての国民投票を企てたギリシャが良い例だ。この日、政府指導者の希望通り「No」という結果が得られた。だが今やその同じ指導者が結局は投票結果に背を向けて、彼らが拒否したがっていたECB/IMFの条件を呑むことを強いられている。しかも以前より不利な条件をだ。 

ギリシャの指導者、アレクシス・チプラスは1974年7月28日生まれで、彼もまた獅子座のリーダーだ。一般的に、蠍座に土星が在泊する時期は獅子座にとってイージーには行かない。獅子座は注目と称賛を必要とする。土星は批判的であり、最終責任がはっきりしない内は、どんな信頼や称賛も手控える。ハードな土星のトランシットを受けた時、もし説明責任を負うことが出来なければ、信頼、尊敬、そして権力を失う結果になりやすい。

        批判に曝されているもう一人の獅子座生まれはFRB議長、ジャネット・イエレンで、1946年8月13日生まれだ。実際彼女の場合、向けられる批判はもっと辛辣かもしれない。何故なら彼女の月もまた水瓶座終盤度数に在泊し、現在蠍座で滞留〜逆行中の土星とスクエアを形成しているからだ。

この2例のどちらも、批判の要因は蠍座に関連する物事、つまり負債であり、そして土星に関連する物事、すなわち負債に関わる責任担当能力とマネジメント能力だ。土星が絡む時は常に、自身の選択に対する結果が待っている。そこにはどんな魔法も奇蹟の解決策もありはしない。獅子座に共通する役割、救済者/ヒーローを演じるのは決して生易しい道ではない。

        来週(7月25日〜26日)に金星と天王星が両方とも逆行に転じ、8月1日に土星が逆行を終えるにつれて、負債にまつわるあれこれの話題が9月17日までハイライトされそうだ。そこには辿るべき安易な道は無く、ただ債務に関わる過去の行為の結果が待つ。何か新しい事を試そうとしても、それを実行するのは困難だろう。誰も土星が必要とする解決法、すなわち緊縮策の実施など望まない。

事実、世界中の政治家が自分自身と彼らが代表する市民に対し、債務問題を解決するにあたって緊縮策は最後の手段に過ぎないと主張してきた。だが実際は、政治家にとって選挙に勝つために必要な政策の最後尾にあるというのが真実だ。こうして負債はどんどん増大していく。税収からの歳入もまた増え続けるにもかかわらず、だ。先週出たIRS(内国歳入庁)の報告によると、米国の税収は2兆ドルを超える新記録を達成した。それでも米国の負債は減少しなかった。税金からの記録的な歳入増加をみながら、負債は増大し続けている。負債は収入より少ない支出を続けることでしか減少しない。これは蠍座終盤度数に帰還した土星からのメッセージの一つだ。あなたが負債と支出を減らさなければ、蠍の毒針に刺されるだろう。


        これは政治と経済の話だ。それはリベラルと保守の物語だ。そしてそれは、古くからの格言がいかに正しいかを証明している。すなわち『政治について学べば学ぶほど、諸悪の根源は相手方の党派だと確信するようになる』。 これは新たな政治党派を組む際の最近流行の思考法であり、おそらく9月中旬以降、土星(政府、そして政治)が射手座("多ければ多いほど良い")に戻った時に浮上してくるだろう。

ヒラリー(クリントン)とジェブ(ブッシュ)、そしてこの二人に対抗して出馬する二つの新党派の領袖 *バーニー(サンダース)とドナルド(トランプ)を想像してみてはどうだろう。そして誰も過半数を取れないような状況を。
* バーニー・サンダース:左翼系無所属であり、米国初の民主社会主義を唱える上院議員となった。民主党やバーモント進歩党と提携関係を結んでおり、大統領選には民主党から出馬することを表明している。高齢ながら富裕層への増税や社会保障の拡充を主張、また貧富の格差問題について鋭い舌鋒で批判し、「99%」を代表する候補者として大衆の人気を集めている。

ドナルド・トランプ:無所属。大統領選には共和党から出馬する。米国の有名な富豪・不動産王で、メディアにも多数露出している。言いたい放題の放言ぶりで派手な話題に事欠かない。最近ではメキシコ系移民に対する差別発言(麻薬と犯罪を米国に持ち込むetc.)で物議をかもしたが、オバマ政権下の施政に不満の溜まる保守層の喝采を浴び、今や共和党本命候補と言われるジェブ・ブッシュ氏を上回る勢いがあるという。



こうして世の中は回っていく。木星、土星、そして冥王星の全てが山羊座で互いに邂逅する2020年までは。 そしてその後、21世紀最初の20年で焦げ付いてしまった大地/負債にまみれたリーダーシップのただ中から、きっと真の政治的希望が姿を現すだろう。






訳文ここまで
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hiyoka_blue at 20:48|PermalinkComments(4)TrackBack(0)金融アストロロジー 

July 16, 2015

○7/16の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
    例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで 7月16日 10:43前後、北海道周辺で10:50前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は 10:24 前後、沖縄周辺では 09:55前後に  蟹座 23°14’で新月となります。


前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【太陽・月 蟹座23°~24° ー7/16~8/13 )】
  "Meeting of a literary society"
『文芸協会の集まり』

  "A woman and two men on a bit of sunlit land facing south"
『陽が降り注ぐ小さな土地で南を向く1人の女と2人の男』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★自己犠牲と自己利益のいずれにも付いて回る苦闘への覚悟
→★自分の真のモチベーションを明確に意識し維持する必要
→★あら探しで責める行為の暴力性に注意
→★危ういバランスの上に生まれる利得をしっかり精査する必要
→★激しい感情の起伏を美の創造に昇華していく
→★想像力の欠如による誤解や言い争いに注意
→★社会生活や家庭の問題で重要な選択を迫られる傾向
→★目に見えないところで働いてくれる助け手への感謝…
→★または秘密裡に動く悪意への注意
→★どちらに進んでも三すくみに見えてくる状況
→★一番大事な物事を護るために何かを隠す、または立ち去る…
→★または…逃避や先送り、臭いものに蓋をする状況
→★突然の横やりに気持ちを備える必要
→★様々な現実を目の当たりにして自分の立ち位置を見直す
→★大きな選択を前にして立ち帰るべきひとりのスペースを維持する
→★一見冷たそうな外界に勇気を持って踏み出し、道を切り拓く・・・→

エネルギーのポイント:『選択し、宣言し、打ち出す』

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        さっきからパラパラと降ってきた雨に、目の前の木立からは濃い水と土の匂いが漂ってきました。少し重だるいような新月前夜です。

さて...明日の新月は、ある意味で未来志向といえるかもしれません。 でも未来志向といってもバラ色の眼鏡に映る未来というより、どちらかというと厳しい現実を見据えた上で、自分の行く道にはっきり狙いを定めていくような感じかな。 ちょっとお腹に力を入れていくイメージです(^_^;。


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        たとえば何か重要な選択を迫られたり、自分が属しているグループ(社会、仕事、友人、家族…)や、仕事またはプライベートなパートナーシップの中でずっと感じてきた違和感が突然鮮明になったりすることもありそうです。 または今まで進んで来た方向性そのものに対する懐疑の気持ちに顕れるのかもしれません。 ルネーションサイクルのエネルギーは前倒しで感じられることも多いので、すでにそんな体験をしているひともいるんじゃないかな。。 これは、その体験を通してあらためて自分のアイデンティティを選び取っていくようなエネルギーです。 蟹座24°のサビアン・シンボル 『陽が降り注ぐ小さな土地で南を向く1人の女と2人の男』 って、何だか三角関係?を思わせる絵柄ですよね。 「陽が降り注ぐ小さな土地」 は、何かひとつの事柄、または何か限定された状況がクリアな陽光に照らされて、意識の焦点となっている感じ…。 そして「南向き」 というのは古来王座が向く方向とされていること(B.ボヴィ)を思うと、はっきりとした主体性を持って、これからどうするかを決める場面が描かれているように感じられます。 

実際、三すくみになるような複雑な人間関係に終止符を打って、一番大切な誰かひとりを選んだり、または自分が立ち去ることによって行き詰まりを打破しようと考えるようなことも…あるのかもしれません。。 逆に、安全そうに見える行き方、仲間内のコンセンサスに沿った生き方から離れることに不安を感じて、なかなか動きが取れない・・なんてケースもありそうです。 いずれにしても、もし何かを選択する場面があるとしたら、「本当に正直な自分でいられること」 が第一の条件だと思います。これ、今後やってくる月のサイクルを過ぎ越していくにはとても大切な要素になるかもしれません。


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       この期間はちょっとしたプライド/優越感、支配欲のためにひとの心をもてあそんだりするのは最も避けたい行為です。中には、自分の不安から逃避するために、半ば無意識にそれをするひともいます。。 けれどそんな行為はやがて痛みとなって自分に帰ってくるでしょう。  もし周囲にそんなひとがいたら、はっきりと境界線を引いて立ち去ることを考え始めてください。 すぐには行動に移せなくても、まず気付くことが第一歩になると思います。 相手の言葉にどんな特徴があるかを観察し、相手と過ごした後に自分の中に残る想い/バイブレーションの質をよく観察し、見分ける練習をしましょう。 魚座の海王星が強いので、必要な別離に罪悪感を持ってしまうひともいるかもしれません。けれど今は、サイキック・エネルギーの乱反射が多く見られるときです。活き活きと生きていくためのエネルギーを吸い取られないよう、体の感覚をよく吟味し、信頼し、大切にしてくださいね。

今回の新月で何かを選ぶよう促されるとしたら、その選択が持つ意味は 「この先何がやって来るか?」 ではなく 「この先何をしていくか?」 を見つけ出していくこと、そう意図することにあります。 そして、人生の大きな方向性を掴みとり、それを明確に宣言していくことにあるのだと思います。


Eris


        この新月には準惑星エリスがタイトなスクエアを形成しています。エリスは不和の女神として知られる惑星ですが、人間関係を何でもかんでも壊していくわけじゃありません。 「以前からず〜っとそこに潜んでいた不和」を浮上させるんですね。

どんな関係性にも、"長い間にだんだん見えなくなってしまう要素" ってあると思います。それも、相手じゃなくてまずは自分の中で迷子になってしまったような部分。。 本来は自分の一部だった性質 ー たとえば子供のころのキラキラした歓び、見え隠れしていた才能、たとえ荒削りで自信が持てなくても、未知と自由だけは沢山あったころ、ひとりだけの場所… ひとによってそれは様々でしょう。 エリスはまず自分の中の不和に光を当ててきます。そして、見失った自分の一部がどこかに存在する…という感覚を浮き上がらせます。それは外部からの刺激を受けたとき、大きな怒りとなって爆発する潜在力を持っています。 

もちろんだからといって、必ずしも誰か(何か)と離れた方がいいとか、絆を断ち切って一匹狼になるということじゃありません。 ひとりだろうと、グループの一員であり続けようと、それはある選択の結果として付いてくることだから。 大切なのは、まず先に自分の中ではっきりと見据えるべき何かが浮上しているということだと思います。 そして、もし見定めることが出来たなら、それを自分で選択したことを肝に銘じておくこと。 その上で、場合によっては具体的な戦略を立てていく必要があるかもしれません。


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その一方で太陽は、このところずっと小惑星エロスとのランデブーを続けています。エロスはその名のとおり、リビドーやセクシャルなエネルギーの象徴。。太陽とエロスは本当は何もかも忘れて楽しみたがっているのかもしれません。けれどエロスはまた異なる側面も持っています。数々の苦難を耐えた後に許されてエロスの妻となった乙女プシュケーとの絆です。 彼らにまつわる神話は、肉体とこころ、本能と精神とがしっかり結びあった幸福な関係性への希望もまた確かに存在することを物語っているように思えます。

そのプシュケー(小惑星)は、この新月図で 牡牛座29°50'にあり、蠍座で逆行中の土星、獅子座最終度数の金星とタイトなTスクエア中。。 この構図はちょうど、自分の中に生まれた怖れ、不信、不安からエロスと離ればなれになり、ひとり彷徨いながらヴィーナスの試練に果敢に挑んでいったプシュケーの物語を思い出させてくれます。

わたし達のこころに金の林檎を投げ入れ、激しく波立たせるエリス。そして離ればなれになってしまったエロスとプシュケーの純愛カップル。これはいったい何を物語っているのでしょう?  

わたしにはこう見えます。たぶん、そのテーマは『回復』 じゃないかな…って。 まず自分を「回復」させること。失われた自分を見つけ出し、肉体と精神の繫がりを取り戻すこと。 そして、そこから自分を取り巻くあらゆる関係性を見直していくこと。。 このところのわたし達は、本当の意味でのリニューアルを求められているのではないでしょうか?


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        蟹座/山羊座軸は一段と成長へのプレッシャーがかかります(これ、毎回しつこく言ってる気がするけど^_^;)。 で、蟹座のエネルギーもこの辺までくると感情面の起伏が激しくなってきます。ゆったりホッコリしているときの優しさと、脅かされたり傷付けられたりしたときの激しさの差はけっこう強く現れるかも。。 今回の新月は火星・水星と冥王星のオポジションなどアスペクトも全般にハードなので、うっかり手がすべってコーヒーカップを割ってしまった…そんな瞬間にいきなり感情が爆発する、なんて可能性もあり得ます。 もしそんなことが起きたなら、原因を外に求めず、自分のこころの中に隠れている"WHY?"を探してみてください。正しい選択のチャンスは、実はそんなところに潜んでいるかもしれませんから(^_^;。

そして、もし可能なら…頭をクリアにし、見つけ出した答を(どんなに小さなことでも)自分なりの方法を通して、何らかのカタチで "美しく" またはクリエイティブに宣言していければと思います(たとえ自分の中だけでも…) 。 自分なりの "儀式" として。 もちろん、すべてがすぐに上手くいくとは限りません。大きな壁や不意の力にぶつかって 「もうダメかも・・><」 と感じることだってあると思います。 

でも、今は魚座のカイロンとエケクルスの両ケンタウルス族と、蠍座のイカルスがGトラインを組む味方です。まぁ、ケンタウルスなのでタダで甘やかしてはくれませんし、イカルスもぶっ飛び過ぎると墜落が待ってるのですが…(^_^;。  それでも、イカルスのエネルギーは飛翔の夢を与えてくれます(イカルスとアスボルス/アルチラのクインデチレ)。高く舞い上がる自分を 見よう、見たい・・・と思うひとに。 そしてカイロンは、普段は見えない魂レベルの深い欲望を濃霧のただ中から一つ一つすくい出し、昇華し、そして何がなんでもこの世に爪痕を残してしてみせるぜ!というエケクルスの荒っぽさを静かに燃える闘志に変容させて、わたし達に提供してくれるはず。すっくと立って耳を澄ませば、きっとその声を聴き取れるんじゃないかな? そう意図し続けてみて。。。


Venus


        今月25日夕刻〜9月6日まで、金星が逆行します。金星逆行の象意については、『マンデーン2015』 やフォーキャストシリーズを読んでくださった方にはお馴染みですよね。 とても大ざっぱに言えば、金星が支配する「愛」または「お金、資産」「美的な物事」に関わる物事がうまくいかなくなったり、後で変更が起きやすい傾向があります。また逆行運動の特徴として、愛の絡む関係で一時的な再会のチャンスに恵まれることもあります。 今回の金星逆行は木星とのランデブーに土星とのスクエアと、アップ&ダウンに富んでいます。 なので舞い上がるほど楽しかったり、(゜◇゜)ガーンと打ちのめされたり…忙しいひと、いるかもw? 

けれど逆行の影響が愛、お金、美のいずれに顕現するとしても、それは「見つめ直す」ために起きます。 これは今回の新月、そして次回の新月のテーマともオーバーラップし、見事な和音を奏でているように思えます。

7月19日朝にいったん乙女座入りして月とのドッキングを経た金星は、今月末まで0°台に在泊し、31日の満月のあとすぐに再び獅子座入りします。そして次回新月の翌日となる 8月15日に太陽とのコンジャンクションを果たし、そこから新たに1.6年サイクルの地球・金星周期が始まります。 そのテーマをひとことで言い表すとしたら 『カイロンのように…!』 かな。


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カイロン(ケイローン)は半人半馬の哲人です。腰から下は決して飼い慣らされることの無い荒馬であり、だれも手綱をつけることが出来ません。野生の躍動感を秘めているんですね。けれど体の上部は、優れた人格と深い思索力を持つ不死のひとの姿をしています。 彼は荒々しいナマの本能や抑圧された感情が持つ「突き動かす力」をきちんと制御し、底深い智恵に変えていくエネルギーを象徴しているのだと思います。自らを正義として互いに同じ土壌で対抗しあう荒々しい力が世の中を覆いがちなこれから先、カイロンが象徴する主体的な抑制力は新しい道を見出す鍵となるのではないでしょうか?

もちろん、別名「傷付いたヒーラー」と呼ばれるカイロンは、他のケンタウルス族と同じように苦しみの中で死を迎えました。けれどそれは彼にとって永遠の安らぎだったはずです。 ケンタウルス族を見る場合、その死に方は全て象意との深い関わりを持ちます。 彼は突然の災難に遭い、その最期に大きな痛みを手放すことで天に昇りました。 会合の日にエリスとフォルスとのグランドトラインを形成する太陽と金星。 これは何が起きようと、けっして暴れ馬のエネルギーに動かされないこと。 そしてそのときもし手放すべきものがあるのなら、どんなに固執してきた考えや物事であっても、潔く感謝をこめて手放していくことを示唆しているように思えます。 そしてそれでも後に何かが残るなら… それこそが今まで見失っていた自分の一部なのかもしれません。



        うーん、ここまで書いてきて、わたしも自分をちょっとリニューアルしたくなってきましたw。本当は大分前から何となくそう思ってきたけれど、毎日やるべきことに追われてなかなか出来ずにいます。この際、ブログもしばらく夏休みモードに入ろうかな。たとえば一時的にキーワードだけにしてみるとか…? あぁでもチャートを見始めると、結局いろいろ書いてしまいそうな気もするのでした……(^_^;


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冥王星のこと

         この新月の直前、世界中の人々が関心を寄せる出来事が立て続けに起きました。EUによるギリシャ支援の合意、イラン核協議の合意、そして探査機ニューホライズンズによる冥王星最接近… それぞれがまるで別の出来事のように見えるけど、アストロロジーの見えない指はひとつの惑星を指していました。 冥王星です(負債、核/プルトニウム、そして人間が抱える魂レベルの矛盾や葛藤)。 本当に面白い符合だなと思います。 


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         ギリシャ問題はまだまだこれからどうなるか予断を許しません。わたしは経済に詳しいわけじゃないけれど、銀行、電力、ガス水道などの公共事業や交通インフラまでもが資産として売却される可能性もあるという話を伝え聞くと、そんな緊縮策で財政が立ち直るのかしら…? と思ってしまいます。 議会承認や国民の生活がどうなるのか... 現実から目を離せない状況が続きそう。。

イランとの核合意も、これが本当にスローガンのように平和に繋がるのかは疑わしい点があります。合意発表のイベントチャートには核がらみの事故・事件によく示現する 「原子力アクシス」 がMC/IC軸として明確に顕れ、欺瞞や隠蔽をあらすアスペクトも散見されます(DC/敵・交渉相手にTNOボラシシと小惑星ライ/嘘 の合など)。こちらも米国での議会承認が必要で、過半数を占める共和党が反対しているというけれど。イランの豊富な原油が今後世界中に供給される機会を得るなら、この核合意にはオイル・ビジネスの力も大きく働いているという声もあり、その圧力があるなら可決するのかもしれません。米国のアストロロジャーの中では、今後原油の大量消費に拍車がかかり、環境破壊や異常気象に繋がるとして懸念の声も聞かれました。そのあたりの深い事情は知るべくもないけど、何かが進展しつつあるのは確かです。冥王星が密接に絡んだ二つの世界的な出来事は、歴史の中で、吉凶絡み合いながら少しずつ大きな結果となって何かを見せてくれるのではないかと思います。

ニュー・ホライズンズから送られて来た最後の一番鮮明な画像。そのイベントチャートは日付けが近いことからも、今回の新月図とよく似ています。 その中で冥王星は6室のカスプに乗り、12室カスプの火星・タンタルス・キラルスとオポジション。そして太陽は12室です。これって何を語っているんだろう? 賑やかなチャートからは冥界の王に関わる様々な星達のお喋りが聞こえてきそうです。


071515_pluto_2
 Here is one of those remarkable, newly transmitted images:
 (from Dr.John P. Holdren, The White Housei) credit : NASA


たとえば・・・
少なくとも物質としてわたし達の眼に触れ、確かめられるようになった(6室山羊座)冥王星。けれどこれだけ鮮明な画像をもってしても、その地表は謎に満ちているのだとか。 人類の自我(獅子座AC)は果てしない進歩(水瓶座DC)を目指します。それは大いなるものとの融合(蠍座IC)を目指す意志の顕れ。 その意図は利用可能な資源(牡牛座MC)としての宇宙を手に入れること。 けれど、わたし達人間のこころと惑星存在とのダイレクトな絆(蟹座)が持つ本質的な意味、そして底知れぬ欲望の質 ー つまりわたし達という存在そのものに秘められた謎は…いくら探っても手に入らないのだと思います(12室太陽・火星・タンタルス・キラルス)。


         けど、とにかく冥王星はその顔をかいま見せてくれました。そして、その事実は他の数多くの小さな惑星達の力をわたし達に引き寄せ、感知しやすくしてくれるのではないかと思います。 今後冥王星が惑星として復活するのかどうかはわからないけど、今も多くの仲間達の親分格として君臨する冥王星の姿を、畏敬の気持ちをもって眺めたいと思います。 これってきっと、わたし達みんなが深い深いところに持っている「何か」の鏡だから…。


Img_Pluto
 イベントチャートの場所は画像受信の同時性を考えて
 管制センターではなくNASA本部としてみました。





have a great trek!!!★



hiyoka(^_^

hiyoka_blue at 00:18|PermalinkComments(2)TrackBack(0)新月(満月)の星読み | パーソナル・アストロロジー

July 12, 2015

レイモンド・メリマン 週間コメント7/13【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2015年7月13日(フリー版より)
翻訳:hiyoka 
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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≪ 先週をふり返って ≫

        先週のジオコズミック・サインはまさに前回のコラムの文言を文字通り反映し、米国株式市場をしたたかに打ち据えた。
“7月6日〜12日、太陽が天王星・冥王星スクエアをトランスレートする。この動きは世界の指導者達からの予期せぬ発表や突然で予想もつかないような自然災害 ー 例えば地震、熱波、突風や大規模停電など、多くの金融市場に起きる急激な価格の上下動を告げるものだ。”
暴力的なまでの乱高下に襲われたのは(株式指数のような)金融市場ばかりではなかった。7月8日水曜、ニューヨーク証券取引所での取引が予期せぬコンピューターの異常により4時間にわたって停止された。また同じ日にユナイテッド・エアラインズにもコンピューターの故障が起き、およそ1200近いフライトの遅延を余儀なくされた。

        これら全ての電気的異常が起きる一方で、ダウ工業平均は300ポイント近く下げた。その前日7月7日、ダウ平均がつけた安値は17,465で、これは2月3日以来の安値水準だった。ところがその日の終わりまでに底値から300ポイント戻して17,776で引けている。そればかりか先週のダウ平均には1日に200ポイントを超える価格レンジが示現していた。そうならなかった唯一の日 ー 7月6日月曜 ー の値幅は170ポイントだった。だが世界の他の市場と比べればその程度は何ほどのものでもなかった。たとえば日本の日経は7月7日につけた20,428から7月9日には19,115の安値まで下落、1200ポイント以上を失っている。にもかかわらず、その翌日は19,799で週を終えた。だがその程度は香港のハンセンに比べればどうということはなかった。週の初めは26,000以上をつけていたが、7月8日水曜には3000ポイント下落して週の安値をつけ、その後25,000を試して週を終えたのだ。

        ボラティリティの高さは貴金属や原油にも明確に示現した。金は7月8日に1145.90に下落して3月17日(天王星・冥王星スクエア)にスタートしたプライマリーサイクルの安値1140.60を試した。しかしながら銀は7月7日、現行プライマリーサイクルが始まった3月11日の15.26をはるかに下回る14.62まで急落した。この動きは異市場間強気ダイバージェンスの事例となった。その後銀は15.50近くで週を終えている。原油もまた先週は急崩壊し、7月7日に50.58の安値まで下落した。これは6月24日からは18%近くの下落となる。

        このように、先週は太陽が天王星・冥王星スクエアをトランスレートしながら強力なカーディナルTスクエアを形成していった。そして7月15日からは火星が25日まで同様の動きをする。米国始原図の太陽が在泊し、また愛国的な星座宮でもある蟹座を火星が運行することから、世界中において国家的懸念をめぐる論争がヒートアップしても不思議はない。

米国では連邦と州が所有する建物に南部連合国旗を使用する是非に関して活発な論争が繰り広げられた。このアスペクトのいったい何が国旗を個人的憤怒の象徴にするのだろう? それは、時に怒れる赤い星となる惑星、火星だ。火星は他者に対する危機的感情(警戒心)や怒りを引き起こす領域を露呈させる。それはまた、金融市場にとっても赤旗(警告旗)となる。すなわち何かが間違っており、怒りが脅しや威嚇となって顕れその後暴力的行動へと導かれるその前に、その何かを解決する必要があるということだ。今後2週間の内に相互の歩み寄りによる合意に至るのは困難を極めるだろう。そして金融市場はこうした不和を反映しそうだ。



≪ 短期ジオコズミクス ≫

        今週は7月14日火曜に起きる *金星(金融・財政、合意)と土星(遅延、フラストレーション、障害)のスクエア形成を伴って始まる。私達のルールは、このアスペクト形成前後1取引日に向かって下落してきたどの市場も皆、反転と反騰が起きやすいということだ。しかしながら、火曜日の後にやって来るジオコズミック・サインはもはや期待出来るようなものではない。
*日本時間:14日15:42前後
7月15日、*火星が冥王星にオポジションとなる。火星はその後、天王星・冥王星とのTスクエア形成への道を辿り(ちょうど太陽が先週辿ったように)**7月25日に天王星とスクエアを形成する。おそらくこの期間は、ギリシャとイラン両国に関する問題を含む絶え間ない緊張の10日間になりそうだ。米国はイランとの協議から撤退すると脅しをかけてきたが、このアスペクトの下ではそうなる見込みが強まりそうだ。何故ならこれは、誠意ある妥協の意志を欠くことによって目的達成への努力が終わることを象徴するからだ。またこれは、妨害行為や衝突の脅威にも合致する。
*日本時間:15日23時前後
**日本時間:25日18:40前後
        このフォーメーションは自らの債務によるデフォルトの危機に瀕した国にとっても幸先が良いとは言えない。冥王星は負債を支配するからだ。今回の場合、このアスペクトは現在デフォルト状態にあるギリシャとそれに対し厳格な返済策を要求している債権者達を指すにふさわしい。ギリシャはもっと柔軟な対応を求めているが、これらのジオコズミック・サインは7月25日〜26日に金星と天王星が逆行に転じるまで、柔軟性を示すことは無い。

またこの時点近辺で何らかの解決策が出そうではあるが、長い目で見ればそれは何の解決にもなっていない可能性がある。金星(マネー)の逆行(決定した物事がうまく運ばない ー 後に調整の必要が生じる)が持つ性質に従って、問題は9月中までには浮上、再燃しそうだ。



≪ 長期的考察とマンデーン・アストロロジー ≫

        “私としては、年内どこかの時点でFF金利引き上げの第一歩を踏み出し、それによって金融政策の正常化に繋げるというのが適切だと見込んでいる。ここで強調しておきたいのは、経済とインフレーションは非常に不安定なままであり、予期せぬ展開がこの最初の第一歩を遅らせたり早めたりする可能性があるということだ”。

ー ジャネット・イエレン
 2015年7月10日
 クリーブランド・シティクラブに於けるスピーチより
 by Jeff Cox www.cnbc.com 



        こうして、あらゆる悪しきふるまいや敵意の増大が市場(と世界的指導者達)を狂気へと突き動かしている。だが、そういった行動の根幹に潜むもっと深刻な問題は、不誠実、欺瞞、そして内からの腐敗であるように見える。これは今年終盤に入って土星(高潔さと名誉)が海王星(美徳または欺瞞)にスクエアを形成する時、より明白になるだろう。バラ色の眼鏡が外れ落ち、真実が姿を現す。「現実」という名の力が、果たされない約束、いや多分 果たすつもりも無い約束の浅薄さに打ち勝つ。

これは霊的、精神的覚醒の時 ー そしておそらく精神性を軽んじ高潔さを持たない者にとっては、あまりに突然訪れる目覚めの時となるだろう。土星は自らの選択の結果を象徴する。これに海王星が絡み合うことによりもたらされる結果は、意図的に誤った情報を与えたり、自己や他者を欺いたりした者にとって、たとえば収監や恥辱的な結末など、厳しいものとなる可能性がある。 一方このジオコズミック・サインの下で示現する誠実さと信頼に足る在り方への報賞は、正邪が明白になることであり、それが他者からの大いなる尊敬、また場合によっては崇敬さえも集めるような結果へと導いていく。

        さて土星・海王星スクエアが歴史的に強い相関性を持つ領域の一つに、金利における長期サイクルのリバーサルがある。 このアスペクトは今年終盤にスタートし、2016年秋まで続いていく。この問題は私達の講読版リポートの主題となり、そして9月初旬にトスカナで開催されるMMA投資合宿での議題ともなるだろう。







訳文ここまで
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hiyoka_blue at 20:55|PermalinkComments(8)TrackBack(0)金融アストロロジー 

July 05, 2015

レイモンド・メリマン 週間コメント7/6【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2015年7月6日(フリー版より)
翻訳:hiyoka  
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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今回は時間の都合で ≪先週をふり返って≫ を割愛し、フル翻訳は ≪短期ジオコズミクス≫ のみとさせていただきます。また ≪長期的考察とマンデーン・アストロロジー≫ は抄訳になります。


≪ 短期ジオコズミクス ≫

        私達は柔和で調和的な金星と木星のアスペクト離れようとしている。次に来るのは、太陽と火星による天王星、冥王星へのハードで困難なアスペクトだ。先週も述べたように、
“7月初めの数日後、天界のバランスは急速に変化する。太陽系の3つの吉星(太陽、金星、木星)による調和的なアスペクトを経て、太陽と火星が7月6日〜 25日、天王星・冥王星とのTスクエア形成に入っていくにつれて、不満声の騒音と闘いのドラムが鳴り響き始める。まるで天気に恵まれた気持ちの良い日にピ クニックに出かけたら突然黒雲がムクムクと湧いて風が起こり、あたり一面が猛烈な嵐に見舞われるようなものだ。”
        7月6日〜12日、太陽が天王星・冥王星スクエアをトランスレートする。この動きは世界の指導者達からの予期せぬ発表や突然で予想もつかないような自然災害 ー 例えば地震、熱波、突風や大規模停電など、多くの金融市場に起きる急激な価格の上下動を告げるものだ。またこれを追って火星が7月15日〜25日、同じアスペクト形成に入る。これが終わるのは金星と天王星の両惑星が逆行に転じる7月25日〜26日だ。これはつまり、その時に何らかの政治的な動きが終わっていくのだが、それと同時にもう一つの財政/金融的な大ニュースが持ち上がるということを意味する。

ジオコズミック・サインは今月残りの期間に非常に多くの出来事が起こり、またそれらが破壊や混乱である可能性を告げている。まるで世界が先週体験した程度ではまだ足りず、何かもっと重要で破壊的な何かがあるとでも言っているようだ。


 ≪長期的考察とマンデーン・アストロロジー≫

【注】
        コーナーの前半は、6月30日付けロンドン発のEFE News Servicesの記事を引用し、現在のギリシャ問題の状況と、バルファキス財務相による 『ギリシャ政府は持てる全ての法的権利を行使する』 などの発言を挙げ、EUの条約にユーロ圏離脱に対応する取り決めが存在しないことを盾として、自国の離脱を迫るような "脅し" にあらゆる抵抗を試みようというギリシャの構えを提示しています。 そしてこうした状況 ー ギリシャが債務を果たさず、なおもユーロ圏に留まる ー に至ることは、先月以来のコラムを読んでいる読者には既知の事象だったことに言及しています。

そして、どんなに各紙が 「ギリシャは取るに足りない小国で、そんな国の反抗など即座に阻止される」 といった錯覚を創り上げようとしても、ギリシャ自身が自らの意志でユーロ圏離脱を決めない限り何ともならないこと、唯一の例外を考えるなら、欧州裁判所がEUが生まれた時に制定された条約に独自解釈を加えでもしない限りは無理だと指摘しています。

また現在、こういった事象は世界中至るところに見られ、まさにカーディナル・クライマックス当初によく聞かれた言葉 『Too Big to Fail / 潰すには(影響が)大きすぎる』 の再来であること、これが今年の終わりまで、当時と同じ惑星群(土星、天王星、冥王星)によってハードアスペクトが形成されることの顕現だとしています。

(上記 「こういった事象」 というのはギリシャに代表される債務問題やイラン核交渉に代表される埒のあかない討議などの他にも、おそらくは現在の状況を作り上げた自らの過去の行動に直面せず、また未来のことも真剣に検討しないまま、互いに自分の現況の権利や損得、恨みや疑念などに基づいて行動するような対立関係や出来事を示唆していると思われます。)


----------------以下、本文後半-------------


        今日、世界という舞台で繰り広げられる事象には、数多くのアストロロジー的相関関係がある。しかしながら、今回は次のジオコズミック・サインに絞って論じてみよう。

土星が逆行して蠍座に戻り、同時に冥王星に対し厳しいセミスクエア(45°)を形成、加えて天王星に対してはもう一つのハードアスペクト、セスクィクォードレート(135°)を形成する。蠍座は冥王星が支配することに留意すれば、今回、土星が蠍座に戻って冥王星にセミスクエアを形成することは二重の重要性を持つ。これはミューチュアル・レセプションだ。だが決して生易しいものではない。

        土星が逆行して射手座から蠍座に戻る(6月15日〜9月18日)からには、これは過去の負債(土星)が今こそ支払われねばならない(蠍座)こと、さもなければ相応の結果(土星・冥王星のハードアスペクト)が待つことを示唆している。この土星の位置もまた興味深い。何故なら蠍座最終盤の4つの度数(26°〜29°)は、*全黄道帯で最も特異な領域だからだ(あくまで私見だが)。この領域は、天王星と良く似た質を持っている。すなわち、非常に予測困難で多くの驚くべき紆余曲折に満ちているのだ。しかもそのわりには結局誰とも、何事にも、あまり一致や合意にたどり着くことが出来ないという傾向がみられる。 これは黄道帯中の “一匹狼的" な領域であり、ここが強調される時、人々が他者の願い通りに動かないのはもちろん、その行動自体も予想がつかない。彼らは “独創的” なやり方を通す。時折はそれが上手くいくのだが、大抵の場合はその行動が彼らを孤立させ、結果的に独りにする。それに加えて、土星もまた遅延と抵抗の象徴だ。

        これがギリシャとイラン両方に課されてきたデッドラインを含む、ジオコズミックな環境だ。両方とも確実性は無さそうに見える。両国とも新たに実効性の疑わしい案を提議し、過去に合意した物事と過去に行った約束を彼らに守らせたいと願う他者からは拒絶されている。

        天体構成から見れば、実効性のある合意のためにはおそらく先週がこの夏最後の好機だった。 世界の指導者達が、反故にされたデッドラインと、受け入れがたい、または拒絶された提案への反応として、どう行動するかを観察するのは興味深いことだ。ある非常に奇妙な新提案がなされることを期待しよう。だが率直で誠意ある交渉や妥協を期待してはならない。誰もが常に希望を持つことは出来るし、私達にしてもそうだ。 しかし投資家としては、対立する者同士が一歩も譲らすパンチを受けて立つ状況に向けてプランを立てる方が良いだろう。試合は激しい殴り合いとなる可能性を持つ。

        投資家として、トレーダーとして、あなたは自分自身にこう聞かねばならない。『こんな力学の下に恩恵を得るのはどの市場か?』と。 また私達の惑星、地球の行く末を心配する人間の一人としては、こう聞くべきだ。『過去の恨みや無責任さを克服して赦しや癒やしに到達するにはどうすれば良いのか?』 と。

これがこの夏、蠍座に帰還する土星から贈られる挑戦とメッセージだ。






訳文ここまで
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【参考】
* 蠍座最後の4度数

        これらの度数は、恒星研究家ダイアナ・K・ローゼンバーグによれば、ケンタウルス座αB、別名ブングラと呼ばれる星に代表される領域。彼女の研究によると、この領域は勇猛果敢な英雄を空に映したヘルクレス座に半人半馬のケンタウルス座、それに蠍座の火星と冥王星の質を加えたエネルギーを持つ。その特質は非常に強烈で、ひとたび攻撃に転じれば嬉々として標的を襲い、情熱的な感情を持ち冒険に胸を躍らすという。また自分で設定したゴールに対してはリスクをいとわず確固とした粘り強さを持つ。

けれどもこの力が過剰に働く時は、過酷さや容赦の無さ、妄想や絶対論的な態度を生み出し、自分が欲した結果を引き寄せるためにはどんな事でも構わずやってのける性質が顕れるという。これは抜け目の無い操縦者やプロパガンダの巧者を生み出す。また良く使えば独創的な言語表現を生み出すが、自分本位に使えば「既存の言葉の意味」にわざと誤った解釈を加えて有利に運ぶことに長けるとも。メリマンさんの示唆するこの領域の特徴や、逆行の土星との兼ね合いを重ねて社会情勢を考えてみるのも興味深いと思う。 

その一方、この領域の影響を受ける人は観察力に秀でており、詳細を語る細部をけっして見逃さず、耳にしたことを巧みに物語る才能を持つ。この力は優れた詩人や小説家、劇作家、コメディアンや俳優、漫画家、批評家、天文学者やアストロロジャーなどを輩出する。また実際の職業がどんなものであれ、ライターとしての一面を持つようになるともいう。

(ちなみにギリシャのチプラス首相の月は蠍座26°台、米国のオバマ大統領のMCは蠍座28°台)

hiyoka_blue at 08:58|PermalinkComments(8)TrackBack(0)金融アストロロジー 

July 04, 2015

お知らせ

7月6日付けのメリマン・コラムは時間の都合でお休みするかも?とお伝えしましたが、とりあえず抄訳をUPする予定です。(短期ジオコズミクスのみになるかもしれません) m(_"_)m

hiyoka_blue at 16:39|PermalinkComments(0)TrackBack(0)お知らせ 

July 01, 2015

●7/2の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

7月2日 MC上のハデスを小惑星としましたが、正しくはウラニアン・ポイントです。訂正しました。m(_"_)m
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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180°対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのか を、あらためて見せてくれる鏡だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで7月2日11:38前後、北海道周辺で11:44前後、関西方面は11:19頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で10:50前後に山羊座09°55’で満月となります。

今回のベースとなる新月のテーマについてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月 山羊座9°~10° + 太陽 蟹座9°~10°】
  "An angel carrying harp" +
  "A tiny nude miss reaching in the water for a fish"
「ハープを携える天使」 +
 「魚を捕らえようと水中に手をのばす小さな裸の少女(若い女性)」 

  "An albatross feeding from the hand"
  "A large diamond not completely carved" +
「人の手から餌をもらうアホウドリ」 +
  「研磨途上の大きなダイヤモンド」

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期7/2~7/15】
→★非常に大きな潜在力の渦に身一つで入っていく
→★広い世界を小さなのぞき穴から見て断定し自己主張する傾向
→★単なる辛辣な非難と卓越したメッセージを明確に見分ける必要
→★行動・考え・話などが何度も繰り返し蒸し返される傾向に注意
→★三すくみ、または三つ巴の混乱による先行きの不透明さ
→★自分に合わないペルソナを捨てざるを得なくなる出来事
→★失敗を覆い隠そうとする試みに注意
→★遅々として肩の荷が下りないことへのフラストレーション
→★全てを自分の内に取り込もうとする行為の危険
→★近い将来の創造性のために未来図に大きな空白を残す勇気
→★自分の風が吹くタイミングを信頼して待つ
→★自分の道、自分の居るべき場所に留まるという気迫ある決意
→★嵐か幸運かを分ける選択に目を背けずに向かう
→★雲の中で今自分が通過しつつあるプロセスを信頼する
→★愚かさやみっともなさの中に存在する摘み取ってはならない未来の芽
→★偏見や疑い、怖れの闇を味わった末にたどり着いていく清々しい決断
→★どんな旅路の風景にも「美」を見出せる精神(自由)を目指す・・→


エネルギーのポイント:『 明け渡し、かつ堅固に立つ 』 

150702FM

        先月16日に始まったこの新月期、これまでにも世界ではもう数えきれないほど沢山のことがありました。恒星アルヘッカの影響下で、チュニジア、クウェート、フランス、ソマリアでのテロ事件、米国の黒人教会銃撃殺人事件、パキスタンやヨーロッパの異常な熱波、インドの豪雨…豪雨といえば奄美も。。箱根の大涌谷は警戒レベル3になり、インドネシアでは空軍機がホテルに墜落、日本では新幹線で焼身自殺を原因とする死傷事件…。 そしてギリシャの債務問題にプエルトリコの財政破綻、ISISの影も見えるエジプトの軍事衝突、イラン核交渉の行方とかとか。。また先行きの見えない日本の安全保障論議に様々なレベルの舌禍事件。一方で、米国では同性婚やオバマケアの補助金に対し最高裁の合憲判断が出てお祝いムードが高まるなど…あ、米国とキューバの外交関係回復もありますね。 なんだかもう、狙いすましたようなアスペクトの数々に6月末~7月初頭のムーン・ウォブルの影響も加わって、世相も金融市場も、そしてひとの心も上がったり下がったり。どこかしら不安定な状況が続いています。 考えてみたら、今年に入ってから毎回「いろいろ起きてるなぁ...的なことを言ってる気も(^_^;。 それは時間と共に加速してきているように思えます。

そんな中で迎える、今回の満月。 賑やかです。 何ていうかこう、ずっと溜まりに溜まってきたいろいろなものが、ある限界を超えて噴き上がってるような感じ...かな。
  
        前回新月の記事でもキーワードが沢山有ったけど、まとめのポイントは 『観察し、整えつつ、変えていく』 というものでした。でも、こんなにも惑星達が主張しあうエネルギーの下ではけっこう難しかったように思います。 星々のエネルギーをダイレクトに受けたひとは、よほど意識的に過ごしていない限り、観察するより先に思わず本音が漏れてしまうようなシーンも多かったのではないでしょうか?  今年後半の口開けとなるこの新月期は、とてもアグレッシブだと思うし、自分の中に、そして他のひと達の中に、思わず漏れ出る "本性" というか、"なり" みたいなものを再確認していく時期でもあると思います。

さて、そんな新月期の結実としての満月。エネルギーはより強く、どこか自分をはっきり通していこうとするような色合いを帯びてきます。じゃ、今回はいつもと違ってちょっと雑談風?にまとめてみますね。


HunterMoonAlpsDeRosa900


        今回はキーワードの中に「決意」とか「決断」という言葉が出てきます。でもこれ、とにかく意固地に我を通すとか、頑固に自分の意見を貫くとか、そういう意味ではありません。 もっと繊細で、本質的な部分を護っていくような感じ。自分固有の"メロディ"とか、自分が一番のびのびと出来て、一番きれいな部分を発揮出来るような"根っこの部分"をもう一度確認し、その原点を大切に護りながら、ひとときの不安定さや不透明さを耐えていく...そうやって進んで行く...そんな感じです。

どちらにしても、今はなかなか先の見透しが利きません。この先には確かに何かが待ってる。何かがチラチラと見えてはいるのだけど、まだハッキリしない。角を曲がった先に待っているのは怖ろしい捕食者かもしれないし、もしかしたら幸運のメロディを奏でる天使かもしれない。考え始めると、どちらの可能性もありそうな気がしてきます。

けど今は、ブラックホールにでも吸い込まれたような感じです。ここが何処なのか、本当には誰にもわかりません。 そして、どこに吐き出されるのかもわかりません。 だからいつも柔軟に動けるようにしておきたいのです。 巨大な宇宙のシステムに呑み込まれたら、ちっぽけな自我であれこれ言っても始まらないし、自分が過去に選択してきたプロセスを経てここにいるのなら、その事実だけを信頼するしかありません。「こうなってああなって、こうなるべき!」なんていう観念は、もう固く枯れてしまったシュロの葉みたいなもの(新月のシンボルに出てきましたよね)。 そういうのはもうサラリと捨てて、新しいサイクルに入ることだけを信頼していく過渡期なのかも。


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けれど必ずゴールはあるし、たどり着くことが出来ます。 ただ、到着したとき、もしかしたらそこは最初に自分が想像していたような現実とは違うかもしれません。 もしかしたら、それよりもっと... 1ランク上の現実かもしれないんです。 けれど、一陣の風が吹いて自分の時が来たとき、そのランクを決めるのは過去~今の自分じゃなく、その時の自分、未来の自分なんだってことを頭に入れておく必要がありそうです。 惑星ストームのただ中では、それくらいの気持ちでいた方が、怖れや不安に無駄なエネルギーを費やさなくて済むんじゃないかな?

なので、キーワードに出てくる決意とか決断というのは、最終的に、自分をある意味"疾走する空間"に明け渡してしまうことを示唆しているように思います。...まるで風に乗って滑空する優雅なアホウドリのように。。 

おそらく今、わたし達が差し掛かっている場所。それはアホウドリにとっての陸地です。そこでは人間が餌を撒いて鳥達を寄せています。大空と違って陸地ではとても不器用なアホウドリにとって、そこは危険がいっぱい。人間達は本当に無垢なこころでアホウドリを招き寄せているのでしょうか? それとも???  アホウドリの原文、"albatross" には、「邪魔者」とか「束縛する係累」、「フラストレーション」という意味があります。 もらえる餌が果たして無垢なこころの賜物なのかどうかはまだわかりません。でも、陸地のアホウドリにとってはさしあたって今、とても必要な栄養源です。 不安はあるとしても、今一番必要なことをするしかありません。だからたとえ危険な陸地であっても、自分をとりまく "風" を信頼し、それを見ていく。 自我が生み出すアレコレの一切を、計り知れない未知の空間に明け渡していく…。(人間とアホウドリとの間に無垢な信頼が芽生えていくとしたら、互いにそんな境地で接することが出来たときなのかもしれません。)


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けれどたとえ "明け渡した" としても、後にたったひとつだけ、残るものがあるはずです。それは、たったひとつだけ、これからもずっと携えていく何か。 それが何なのかは、きっとそれぞれ、自分自身にしかわからないのではないでしょうか。 

あるひとには、それは「希望」と名付けられる何かかもしれないし、またあるひとには、「夢」 と呼べるものかもしれません。もしかしたら 「誰かを愛すること」 かもしれないし、ただ 「ここに居続けること」 だったりするかもしれません。けど、それがどんなものであるにせよ、何かとてもシンプルでスッキリしたものだと思います。ひとによっては、それはまだ抽象的で取るに足りないと思えるような、ちっぽけな芽かも? でも、ハートの奥深くに携えて進むとき、それは一番堅固で頼りになる道標です。それだけは、護って進むんだ。 または、携えて流れていくんだ。 今回の決断って、そんな感じだと思います。 

新月のキーワードの最後に 『具体的で整合性のあるビジョンに基づいて人生を変革し始める』 というのがありました。 これはまだまだ途上です。とにかく今、やれることをやっていく。今この瞬間、具体的で整合性のあることを。無理に観念的なビジョンをひねり出さなくても、その行為の継続から浮かび上がってくるものがきっとあります。それはもしかしたら「壁」だったりするかもしれません。ならば具体性と整合性をもって、超えるか迂回するかを選ぶだけ。今はなるべく大上段にかまえず、シンプルに、シンプルに、いきましょう。


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       このブログをずっと読んでくれているひとには、覚えがあるかもしれません。今回のシンボルの殆どが、過去の新月・満月で通ったものです。けど、そこからアスペクトを加味して引き出すキーワードは異なっています。うーん、今回はランクというか、ステージが一段上がっている感じです。 ルナーサイクルでは蟹座/山羊座軸に入るといつも成長への圧力が一段と加速します。いよいよ世界の変化が身の回りに感じられてきそうなこの夏を迎えて、フツウの戦士サン達はみんな、ちと腹筋を鍛え、肩の力をホワッと抜きつつも指先だけに神経を集中する…な〜んて小技を要求されるのかもしれません。(^_^;

        ...とは言っても、もちろん誰もがハードなエネルギーの影響を受けるわけじゃありません。夏の始まりを謳歌して、キラキラと楽しく過ごせるひとだって沢山いるでしょう。けど、全体を覆う雰囲気の中で自分を、他のひと達を、もうひとりの自分がふと優しく観察している…そんな視線を忘れないでいてくださいね。それはきっと後になって役立つはずだから

今回の満月のシンボル 『人の手から餌をもらうアホウドリ』 については2013年1月1日元旦の新月で詳しく書きました。 あれから巡り巡ってもう2年半経つんですね。。(かなり遠い目……w) もし時間があれば、もう一度読んでみてくださると嬉しいです。


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        じゃ、少しアスペクトを見てみましょうか。 ほんとに、賑やかです。特にケンタウルス族や小惑星、TNOがここぞとばかりに地底から大声を上げている感じ。彼らは皆とても遅い惑星なので、表層意識ではなく潜在意識レベルに働きかけてきます。普段は気付かないことも多いのだけど、今回はその声をハッキリ聞くひとも少なくないんじゃないでしょうか。。

満月図でまず目に付くのは、AC/DC軸に乗った月のNノードとSノード、そしてMCに乗った火星が形成するTスクエアです。

        前回6月3日の満月では、月のノード軸が今回とは正反対の位置、ACにSノード/DCにNノードが来ていたの、覚えていますか?  今回はあの時のテーマ、2元世界の果てしない闘いの中で他者や外の世界とどう折り合っていくかという課題への結果が表面化してくる感じかもしれません。 自分のコアの部分を確認し、外に向かって「どうよ!」とばかりに表現していきたくなるようなエネルギーも感じます。 ただ、MC上の火星はちょっとクセ者。 OOB(アウト・オブ・バウンズ)の火星は元々持っている衝動を強化し、噴出させる働きをします。 あまり人の言うことを聞く感じではありません。

そして今回、その火星にはウラニアン・ポイントのハデスとタンタルス(タンタロス)がコンジャンクトしています。 ハデスは冥王星の働きの一部を担う、冥界の王。そしてタンタルスは、何か特権的なものを 「正義のジャッジ」 の旗印の下に奪ったり、剥奪しようとする動きを表します。 MCにコンジャンクトということは、社会・政治的な動きにそれが見られる(すでに顕れていそう)と思うし、またタンタルスのもう一つの側面、「チラ見せされて欲望をかきたてられる...でもけっして手に入らない夢という拷問」 も、OOBの火星とノード軸を刺激してくると思います。 これは社会的には「素敵なわたし」 「凄いオレ様」 というキラキラしたイメージの自己表現や広告めいた表現に顕れるのかもしれないし、あるいは性的なトラブルにも関わる可能性があります。いずれにしてもこの火星君、言いたい放題やりたい放題のエネルギーを発してるんじゃないかしら。。


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ノード軸とTスクエアになる惑星は、その象意の良い部分を引き出して使うためのハードルが高いと言われています。 IC近くにあって太陽とエロスのコンビを、そして強烈な火星を見上げる月の心境は...?  この火星の位置を上手に扱えれば、安全のための回避行動を取りながら進むことが出来ます。それにはいっとき 「覚醒しつつ耐える」、そんな心構えも必要かもしれません。

        ところで、この火星を頂点とした満月図、6月30日に起きたインドネシアの空軍機事故、そして新幹線の焼死殺傷事件のイベントチャートと殆ど同じなんですね。もちろん、満月に近いタイミングなので惑星位置は月以外ほとんど変わりません。ただ、場所も時間も異なるチャートでアングルの位置がここまで似ているのには少し驚きます(完璧とはいえないけど、伝えられている発生時の新幹線のチャートは全く同じ度数、そしてかなり正確な時間と言える空軍機事故は1°違い)。これらの事件の詳細はまだわかりません。けれど、それが満月のエネルギーを先取りしたものであるとすれば、その中には考えさせられる要素が沢山詰まっているのかもしれません。

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そうだ、今夜は金星・木星のスーパーコンジャンクションでした! 今これを書いているのは夕方で、雨はあがったけど関東は曇り。。お天気イマイチかなぁ。

        なぜスーパーコンジャンクションかというと、デクリネーション(赤緯)が殆ど同じ、つまりパラレル。これはコンジャンクションがダブルで形成されるような強さがあるからなんです。普通のコンジャンクションなら2次元のチャート上は一致していても、3次元で見るとどちらかが遙か上か下に離れていたりします。けど、今回は正真正銘のランデブー。・・・見られなかったらまたこれ↓でガマンかな。。(^_^;


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面白いことに、金星・木星が抱き合う度数、獅子座21°~22°のテーマは「安全」なんですね。 自分のテリトリー、ホーム(内面的にも外的にも)と、外の世界との敷居をきちんと認識すること。 また、「規則」や「規範」が意味するものと、それが持つ「境界線」の曖昧さをしっかり見据える...という意味があります。 金星・木星がかもしだすラブラブなムードとは相容れないみたいだけど、よく考えたら実はそうでもないのかも?  だって本当に愛するひと、愛する家族、または真の社会的な思いやりを目指すのなら、大切なものを護るために見誤ってはいけない一線ってあると思うのです。 美への感性や価値観を司る女神・金星と、寛いこころと法を司る天界の大神・木星の逢瀬にはふさわしい位置なのかもしれません。

前回も言ったけれど、このカップルに寄り添う小惑星オルフェウスが「ちょっぴりせつない気分」をかもし出すかもしれません。または、楽しさの中にもちょっと「しみじみとした気分」とか。 ここ数日は、それをあったかい気持ちで味わえるような、しっとりした夜を迎えられるといいな(^_^

木星・金星と天王星・エリス、そしてフォルス・イクシオンのグランドトライン

        前回はこれにパラスが加わっていましたよね。今パラスは逆行して太陽・エロス組とクインデチレ。もっとも惑星達はメイン・テーマの下で重層的に働くので、前回の解釈とそうは変わらないかもしれません。 というか、満月図上のグランドトラインでは象意がもっと表面化してきて、「これだけはどうしても遂行するんだ!」という執念みたいなものが加わる可能性も。。
というわけで、前回の文を再掲してみます。
“もう一つ、忘れちゃいけないのは木星・天王星、そしてパラスのグランドトラインでしょうか。 これ、アスペクトをグループで取ると、イクシオンやエリス、ジュノーまで入ってしまうのでなかなか複雑です。これはどちらかというと、理想家肌のエネル ギーかもしれません。 虐げられた立場のひと、恵まれないひとに手を差し伸べよう、何とか助けたいという精神の発露。そしてデリケートかつ厄介な問題をう まく扱う政治力…というか、上手に "すべらせる" ことが出来る、そんなスキルも感じさせるエネルギーです。また、何かの解放へのメッセージとも取れるのですが、もしかしたらその裏には極化した二元性が隠 されている可能性も。 社会的にもパーソナルにも、コミュニケーションスキルや政治力を感じさせるトライン。これを本当に良い方向に使えたらいいなぁ。。

た だ、火のグランドトラインは良くも悪くもイージーに燃える面があるだけに、現実に直面したとき、裏側に潜む背反矛盾を超えられるのかどうか? ただ 「すべらせる」 だけで事は解決するのか? という問題が出て来るのかもしれません。しかも、今はダブル・グランドトラインとしてエリス(疎外、不和、フェミニズム)やイクシオン(良心の不在または倫理からの解放)、フォルス(潜在する物事の突然の浮上、毒や依存症/中毒、因縁)が絡んでいます。こちらは背景として、癒やす必要のある物事を表現しているのかもしれません。もともと不和や対立の種があるところには、不条理な出来事が浮上する可能性も。根深い問題にはそれなり の時間をかけて、根底から向き合う姿勢を見せ続けること、相手の尊厳をけっして無視しないことが鍵となりそうです。”


        これにもう一つ加えるなら、このところずっと牡羊座のエリスは天秤座のTNOラダマントゥスと正確なオポジションになっています。アストロロジャー、アレックス・ミラーによれば、このラダマントゥスは2011年にエジプトで起きたムバラク政権の転覆と追放に色濃く関わった星なのだそう。もともと法の裁きに関わるTNOであり、容赦のなさでは群を抜いていると言われます。また、一度働き出したら絶対に止まらず、逃げることの出来ない「支払い時」をも意味するのだとか。これ、蠍座の土星とも共通する概念ですね。。 つまりわたし達の潜在意識レベルで見るなら、このグランドトラインはエリス・ラダマントゥスを軸とするカイトになっているということ。。 パーソナルでも社会でも、元々不和の種があるところ、無理をしていたり、見たくないものにフタして来てたりしたものに直面し、結果を受容するべき時ってことかもしれません。 アフリカや中東、いえ世界に拡がろうとしているテロや暴力もその一貫ではないでしょうか。 

天王星がエリスやラダマントゥスにコンジャンクトするのは来年の今頃かな。。 当分の間、世の中が落ち着くことは無さそうだし、テロや暴力、『いったい何でこんなことが…?』と驚くようなことはいつ何処で起きてもおかしくない世界になってきています。 そんな中で、わたし達の個人生活や心理も大きく影響を受けていくかもしれません。 それはこのところの新月・満月のテーマにも色濃く表れていると思います。


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        それでも、グランドトライン(そしてカイト)はいつだってわたし達に機会を与えてくれます。惑星達の声を聞き、理解し、彼らの最善のエネルギーを使うんだって、こころに決めるなら。意識してそういう選択をしていけるなら。。 だって選択の自由はわたし達の側にあるのだから。 たとえ何かに失敗して転んだとしても、息さえしていれば(いつも言ってるけど、実感なんですw)、きっと笑って立ち上がることが出来る。 そしてそれが実は失敗なんかじゃなく、真新しいサイクルを呼び込むためのアクションだったことに気付けると思うから。

逆行から解放された水星が、金星・木星ー天王星トラインのミッドポイントを通過(セクスタイル)する7月5日には、双子座の水星と射手座のフォルスを軸としたカイトが形成されます。同時に魚座のカイロン・エケクルス、フォルス、乙女座のレクイエムとのTスクエア(長く潜在してきた痛みや哀しみを見据え、受け入れる必要)も。 これ、必要なことに直面して受け入れ、まだ見ぬ未来を信じて向かっていけ!って、誘いかけるエネルギーじゃないかな。。 逆行のフォルスはそういう経験の数々を魂の深い部分に蓄積し、時が満ちると素晴らしい力と癒やしに変えて、思わぬタイミングでプレゼントしてくれるんですもの。



        …いろんなエネルギーが錯綜する中で、ともすると世界をナナメな目線で見たくなる今日このごろ。。 チャートを見ると、正直言って世相的には事件・事故・天災、何が起きてもおかしくない感じ。 けど、天上からは今この瞬間も休むことなく、まっさらなエネルギーが降り注いでいます。それに色をつけるのは、他ならぬわたし達。 空を見上げて「綺麗だなぁ...」って感嘆し、本当に「綺麗な空」を生み出すのもわたし達です。 

ならばアホウドリが海原高く飛ぶ優美な姿をこころに描きつつw、ハードなエネルギーの囚人になることなく、今この手にしている人生を楽しもう。。 海王星が目指す本当の優しさと、天王星が目指す真の自由と、そして冥王星が目指す本物の再生を目指して、ね。 この満月期、金星と木星から吹いてくる "希望の風" にひととき身をゆだね、今年後半に向けてしっとりとwカツを入れててみようかなって、思っています。(^_^


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(まだ興味深いアスペクトがもうひとつあるのだけど。。さすがにアタマがくたびれてきましたw。読むほうだってきっと大変。。金星・木星の夜だというのに、ハードなことも書いちゃったし。ここまで読んでくれたひと、どれくらいいるかな...(^_^; いつも長くてすみません!! そのアスペクトに関してはもう少し調べて、もしかしたら満月の夜にでも、きまぐれツイートする...かも?...しれません。)




have a great trek!!!★


hiyoka(^_^

hiyoka_blue at 23:41|PermalinkComments(4)TrackBack(0)新月(満月)の星読み | パーソナル・アストロロジー