February 2016

February 28, 2016

『マンデーン2016』についてのお知らせ

2月に発売予定とお伝えしていたメリマンさんの『マンデーン2016』ですが、版元の投資日報社さんからお知らせがあり、諸般の事情により発売が遅れて3月末日となるそうです。楽しみに待っていてくださった方、すみません!!!

激動の年に1ヶ月の遅れは本当に残念ですが、今回も大変読み応えのある内容になっていますので...どうかもうしばらくの間、お待ちください。m(_"_)m

mundane2016


hiyoka.



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レイモンド・メリマン 週間コメント2/29【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2016年2月29日(フリー版より)
翻訳:hiyoka  
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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今週のコラムは 抄訳とさせていただきます。また、来週は多忙のためお休みさせていただくつもりですが、何か重要な情報があれば ≪短期≫ のみUPするかもしれません。m(_"_)m


≪ 先週をふり返って ≫

以下、要約です。

世界の株式指数は2月8日の重要変化日の前後3取引日以内である2月11日につけた安値の後、反騰を続けた。

ダウ平均やS&P先物3月限のようにいくつかの指数は金曜、2月1日につけた高値を十分に上回った。だがナスダック総合は2月初めの高値を上回ることがなく、引けにかけては3指数ともその日の安値近くまで売られて終わった。
これは異市場間弱気ダイバージェンスの可能性を示す。

だが2月26日金曜はジオコズミックな重要変化日ではなかった。これは強気派にとっては希望の印となる。これは2月28日に起きるレベル1のジオコズミック・サイン、太陽・海王星コンジャンクションの直前だった。だがこれは他の重要なジオコズミック・リバーサル・サインが顕現する時間帯の始まりに過ぎない。それは来週末、3月4日〜7日に中間点を迎える。ここで米国の雇用統計が出る。

金と銀は2月24日、ヘリオセントリックの水星が射手座入りするまで(26日)強力な2次反騰を見せた。だが2月11日につけたサイクル高値を上回ることはなかった。株式と同様に金と銀は金曜に下落。蠍座の火星が示す高値(と戻り高値)をつけ終わったことを示唆している。最近の購読者版スペシャルリポートで述べたように、これは200ドル/オンスという利益をトレーダーにもたらした。今後は蠍座の火星以降の動きに備える。通常、それは下落だ。さてこれは新規強気相場に備えての修正安となるか? それとも金投資家はまたもや叩きのめされるのか? 今週末にはそれがはっきりするだろう。


≪ 短期ジオコズミクス ≫

        今週は金融市場と世界政治の領域で「3月の狂気」が始まる。そしてその後すぐに始まるのがNCAAバスケットボールトーナメントだ。前者は3月1日、今週火曜に11を数える州において、11月の大統領選挙で2つの党をそれぞれに代表する候補者を決めるための予備選挙が行われる。ここで穏健かつ事実に基づくレトリックなど期待してはならない。私達は今も土星・海王星スクエアの影響下にあるのだ。あなたが目にするもの、読むもの、聞くことを信じ込んではいけない。こうした天体配置の下では、相手の人格が全てだ。

        私達の注目するところは、多くの市場のトレンド状況だ。株式は2015年中盤から弱気含みを続け、上値と下値は切り下がってきた。今後それが変化する可能性がある。私達は今年多くの市場においてそれぞれの長期トレンドが転換するだろうと予測している。理想的には3月〜6月の間だ。

        3月はバンッという爆発音で始まる。燃える太陽が迫り来る木星・土星・海王星のミュータブルTスクエアをトランスレーションするからだ。このワイルドなコンビネーションはすこぶる不安定だ。だが燃える太陽は水性の質を持つ魚座を運行中で、火の要素が抑制される。これはすでに今日の市場を覆っている混乱と不確かさを増大させる要素だ。また、私達は世界の政治指導者や米国大統領候補者が何らかの形で大変な窮地に立たされる光景を目にすることになるかもしれない。

        この強力な太陽によるトランスレーションは2月28日〜3月8日に起きる。その見通しとして、世界の株式市場と多くの商品市場が非常に急激なリバーサルを起こす可能性がある。2つの理由から、価格の変動幅は大きくなるかもしれない。まず、レベル1のシグナルとしての太陽・海王星コンジャンクション(2/28)、そして特に太陽・木星オポジション(3/8)というジオコズミック・サインだ。これは前後10取引日の内に、プライマリー・サイクルの高値または安値の顕現に対し67%かそれ以上の歴史的相関性を持つことを意味する。

このような場合、私達は最も重要なポイントとしてその中間時点を子細に観察するが、今回はこれが3月4日で、雇用統計が発表される日だ(大規模な価格変動を予測する2つ目の理由だ)。株式と商品市場に関しては、これが今年最も重要な雇用統計になるかもしれない。太陽・木星のオポジションは、ちょうど金星の逆行と順行がそうであるように、それ単体で特別なリバーサル・シグナルの一つだ。最も強力で信頼度の高いジオコズミック・サインのトップ5に入り、プライマリー・サイクルとは前後10取引日の内に75%の相関性を持っている。

通常、金はこのような木星アスペクトを好まない。株式はどちらの方向にも反応する ー 基調となるトレンドが強気に戻れば爆発的に上昇するし、そうでなければパニックとヒステリーの中で急落をみるかだ。

        3月4日〜7日もまた、火星が3月5日に蠍座を出て逆行により5月27日に戻るまで射手座に在泊するという意味で重要だ。射手座の初期度数が金価格への試練に関連しているというだけでなく、射手座と山羊座に火星が在泊する全期間が中東、とりわけイスラエル周辺に関して通常レベルを超える危険、軍事衝突、政治的な危機の勃発を象徴しているからだ。

        したがって、私達はこの金曜(3月4日)に出る米国の雇用統計を軽視することは出来ない。発表される予定の時刻に月は山羊座に在って冥王星とはスクエアを形成している。この取り合わせは楽観的というよりは失望に近い雰囲気を持っている。新規雇用数は再び見通しを少し下回るのかもしれない。あるいは予測通りだったとしても、投資家達はFRBが3月中旬の短期金利引き上げ予定を変えないと見てそこに注目するのかもしれない。それ以前の全ては単なるノイズの可能性がある。ちょうど3月4日〜8日に開催される大いなる木星ショーのために、バンドがそれぞれの楽器をチューニングしているようなものだ。3月23日には木星が土星にスクエアを形成し、その後25日には土星が逆行に転じることから、その影響はゆうに3月終わりまで続くかもしれない。
(以上 原文太字表記)





訳文ここまで
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hiyoka_blue at 20:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0)金融アストロロジー 

February 22, 2016

●2/23の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180° 対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる「鏡」だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化し、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで2月23日03:38前後、北海道周辺で03:45前後、関西方面は03:19頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で02:51前後に乙女座3°33’で満月となります。

今回のテーマのベースとなる新月の大テーマについてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月 乙女座3°~4° + 太陽 魚座3°~4°】
 "Two angels bringing protection" +
 "Petrified forest"
「二人の守護天使」 +
 「化石化した森」 

 "A colored child playing with white children"+
 "A heavy traffic on a narrow isthmus"
「白人の子供達と遊ぶ黒人の子供」 +
  「狭い地峡に起きる交通渋滞」

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期2/23~3/8】
→★不可視で精妙な護りの手が入っていることへの信頼
→★時の移り変わりに耐える堅固な核を内側に持つ必要
→★あって当たり前だったものを失い初めて守られていたことを知る
→★厳しい現実に生きながら永遠をかいま見ることで創造性を保つ
→★「こうしなければ」という頭の固さで生命力を失う危険
→★果たさねばならない目的のために寛容と忍耐力を保つ必要
→★無邪気さと無欲によって既存の壁を越えていく体験
→★あるべき物事の側面として光も影もそのまま受け入れていく必要
→★臨機応変の方向転換を不可能にする頑なさに注意
→★行き詰まって進まない物事を切り分けて原因を特定する必要
→★一番肝心な物事にエネルギーを集中していくための選択
→★本当に価値ある物事は長く待つに値するという眼力
→★口にする理想と実際の行動の乖離という現実を直視する
→★未知への怖れとフラストレーションが壁となる危険
→★精神を拡散するとき、集中すべきときの切り替えに注意
→★自分自身であり続けることへの忍耐と継続の価値…→

エネルギーのポイント:『 忍耐とカタルシス』 

160223FM

        
        2月8日の新月以来、天空では遠い惑星達が織りなすちょっと不安定でザワつくようなエネルギーが続いています。そろそろ季節も変わり目だし、体調を崩しているひとも多いかも。。 そんな中、太陽は魚座入りして濃いミルク色の霧をまとい、そのカタチの無い表皮に様々な幻を映し見せてくれます。そこに映し出される世界。その光を浴びて輝く月は、わたし達自身のこころ模様。この満月はちょっと複雑な色合いを帯びていそうです。。


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  さて、新月のエネルギー・ポイントは『 闇にあってこそ 光を識る 』でした。真っ暗闇とまではいかないまでも、ちょっとショックな体験をしたり幻滅を感じたり…何かブルーな体験をしたひと、いるでしょうか? けど、そういう体験をしたひとは、きっとそこから何か気付くことがあったり、ちょっとしたインスピレーションを感じることもあったんじゃないかな?と思います。たとえ小さなことでも、それ、大事に覚えておくといいかもしれません。

今の星回りって、何かそのひとそれぞれの遠い過去(過去生的なものも含めて)に関わる記憶や痛み、長いこと眠っていたフラストレーションを刺激してくるような感じがあります。それは今、自分を縛っている何か… 社会的束縛や物質的な欠乏、能力への不安、課された責任など色々な重荷。そしてそれら全ての "重荷" を失ってしまうことへの漠とした怖れ。思うにまかせないしがらみ。壊したい。けど壊せない。ひとにより様々だと思うけど、例えればそんな感じのチクチクとした刺激でしょうか。

そして今、闇にあって光を識るというテーマの中で満月を迎え、その果実となるエネルギー・ポイントは・・・『 忍耐とカタルシス 』。ここ一番でこらえるこころと、ドーンと解き放つこころ。わたし自身、忍耐の方はあまり得意じゃないのですけど…(^_^;。でも今回の満月を迎えるにあたっては、この二つの要素をバランス良く体験していくこと ー 抑えるところは抑えつつ、一方で溜め込んでしまったエネルギーを上手~く解放していくこと。

土星と海王星の助けを借りて、いわば自らの意志で創造するカタルシス。それってとても大事なポイントになる気がします。


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        で、まずベースとなる月のサビアン・シンボルは 「二人の守護天使」。時を超えた不可視の世界から舞い降りてきた霊の護り手たちです。わたし達が危機に傷付き倒れたとき、その痛む心を、不可視の世界から舞い降りてそっと抱き留めてくれる… 道に迷って魔の手に落ちないように、人知れずガイドしてくれる… そんなイメージでしょうか。彼らは永遠の領域からやって来る者達。彼らの翼は、新月のシンボルに出て来た真っ白な鳩の翼に似ているかもしれません。

ところで乙女座初期度数に舞い降りた天使達は二人です。どうして二人なのかな? 守護天使がひとり来てくれるだけでも心強いけど…。面白いことに、キリスト教の中には信仰者それぞれに導き手の天使が二人付いていて、一人は善へと導き、あとの一人は悪に向かわせるという説があります。また「頭の体操」として創られた有名な問題には、その話から来たと思われるこんな問いかけがあるそうです。「天国への門と地獄行きの門がある。そこには天使が二人いて、一人は本当のことしか言わない。もう一人は嘘しか言わない。二人は全く同じ様な見かけ。天国への門を見わけるために、どちらか一方にたった一つの質問が許される。さて、どんな質問をすれば良いか?」なんて。(興味あるひとは正解を考えてみてね)


そして、月に光を送る太陽のシンボルはまず魚座3°「化石化した森」です。うーん、柔らかなイメージの魚座に固く化石化した森。乙女座に二人の守護天使...?


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  この軸、面白い対比だと思います。考えてみれば、乙女座は地の星座宮。そして細部に目を配り、無垢な純粋さを愛し、思考と手を使って物事を整理していく質を持っています。前の獅子座でひとり究極の自己表現とそれに伴う自我の拡大を学び、後に来る天秤座では人と出逢い、複雑な関係性のバランスを学んでいく…その手前の乙女座では、肥大した自我の思い出を抱えながらも、その対極にある極小の自分の姿を認識し、他者との出逢いに備えていく。そうだ、地に足を着けていかなければ。。 これもまた、ミュータブル・サインの持つ二重性。 対極の魚座の光…夢を仰ぎ見ながら現実の大地を生きる。善悪、白黒、愛憎、清濁、上下、左右、生と死 ー その他あらゆる二元の要素で出来た世界をきっちり見据えなければ。そして夢をこの手に掴みたい。

そこに舞い降りる天使は、やはり二人。二人の守護天使は、大地を見つめながら夢を学んでいく乙女座の世界で、ともすると雑念にまぎれて知覚しにくいもう一つのリアリティを通し、わたし達をガイドしてくれるのだと思います。たとえわたし達にその声は小さすぎて、なかなか聞こえないのだとしても。

一方、太陽のエネルギーを示す「化石化した森」は、長い長い時の経過を感じさせるシンボルです。以前は鬱蒼と茂る木々とそこに棲む生きものたちの精気にあふれていた森。太古の森に何が起きたのでしょう? もしかしたら森林火災で燃え尽きてしまったのでしょうか? それは今、固く美しい鉱物の森と化しています。冷たい静謐。それは一つの見方をするなら、滅びの象徴… 死が支配する虚無の世界です。またもう一つの見方をするなら、時の試練を越えて永遠に近い存在にまで到達した何か。ここにも、存在の二重性がかいま見えます。さて、乙女座で二人の守護天使に抱かれた月は、この黒々とした化石の森に何を見るでしょう? 暗黒の虚無? 喪失への怖れ? それとも、死という現実を超えたところに存在する別世界、内なる炎によって昇華した純粋な夢でしょうか?


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   ハードなリアリティと不可視の永遠が出逢い、スパークする一瞬。そこにはフラストレーションを創造性の火花に変える一撃があります。けれどその一撃を受けて耐えられるのは、きちんと二本の足で立ち、常に二元の境界線をまたいで生きることが出来る者だけかもしれません。立ちはだかる現実に負けず、夢に狂わず、それでもひたすら自分という無垢な未知を歩いていけるかな?わたし達。 けれど二人の守護天使はいつだって日々のあらゆる事象に紛れながら、新しい選択に向けてわたし達をそっと導いてくれているのかもしれません。ただ、その声を聴き取ろうとする者のために。

   この、現実と夢(あるいは理想)の二重性は、次にとっていくシンボルにも同じ様に生きています。少し具体化した形で…。月のシンボルは『白人の子供達と遊ぶ黒人の子供』。原文の感じだと、白人の子供達の中にひとり黒人の子供が混じっているのかな…。現代の米国でも人種差別は大きな社会問題となっていますが、1925年当時はもっと厳しかったはずです。たとえ子供達でも、白人の子と黒人の子が一緒に遊ぶなんてこと、とても考えられなかったのではないでしょうか? だからこの、分け隔てのないイメージは夢のまた夢、ほとんど別の宇宙の一シーンみたいな感じだったのではないでしょうか。

ちなみに、この記事のために黒人と白人の子供が一緒に遊んでいる著作権・使用権フリーの画像を探したのですが、なかなか見つかりませんでした。有料の画像でいかにも子供達を集めて撮りました…的なものは沢山あるのだけど、何気ない自然な遊びの姿をとらえた画像って本当に少なかったです。で、やっとみつけたのがこの一枚(かなり加工されてるようですが...)。他はみんな白人なら白人だけ。アジア系ならアジア系だけ、黒人は黒人同士。。これはけっこう意外な発見でした。「あぁ、世界って今もそうなんだな。人間のナマの感覚って、やはりそうなんだな…」って。。


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   見知らぬ土地で右も左もわからず不安なとき、ひとは無意識に自分と共通項を多く持った仲間を探します。一番簡単なのは、表面上の特色で区別していくことでしょう。肌の色、民族、性別、年齢、服装や持ち物、言葉、そして階層… 似たもの同士であれば理解もしやすく、互いの利害が一致する確率も高いかもしれません。遠い外国では、同じ母国のひと同士、同じ民族同士が寄り集まって暮らす例もとても多いです。また、同じ階層が同じ地域に自然に寄り集まります。そこには力と利害が存在し、政治もまたそんな場所から生まれて来ます。

一方、わたし達には自分に無いものを相手の内に見出し、それを求め憧れるという習性もあります。白は白だけでは成り立たず、黒も黒だけでは成り立たない。光と影は一対のもの。どちらが欠けても成立することなど出来ない。二元の世界。だからわたし達は、自分に無いもの、自分の理想像…一種の幻影を相手に求め、期待し、そこから何かを得ようとすることがあります。そしてその夢が破れたとき、失望や怒りを感じます。けれどわたし達は相手を見る前に、本当に自分のことを知っていると言えるのでしょうか?

白はあらゆる色をその光に含み、黒もまたあらゆる色をそのハートに抱いています。赤も黄色も緑も紫も、存在する色の全てを。本来、「存在」とは全てを包含する者だったはず。その大いなる原点こそは、この世界に生まれ、はるか古代から連綿と生をつむいで意識を持つに至った者達すべて、わたし達みんなの中の絶対的な共通項だったのではないでしょうか。

   今... 忙しく日々を暮らすわたし達にとって、自分の奥底に眠るその原点に立ち帰ることはあまりに多くのエネルギーを要することかもしれません。そこに辿り着くには、沢山の個的な傷、集合的な痛みの記憶 ー 感情の澱みに分け入らないといけないから。けれど、一度もそこに立ち帰ることなくして、わたし達が本当の意味で平等を知ることは無いのかもしれません。


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   …ここは夢の世界。あらゆる人種の子供達が無邪気に遊んでいます。他愛ないことにキャッキャと笑いころげながら。彼らにとって互いの肌の色の違い、骨格や顔付きの違いは超えるべき壁でも何でもありません。それは無限に持つ色の中からひとりひとりが選んだ色。全てのカードを持つ中で切り出してきた一枚のカード。それは単なる神々の遊び。そこにはどんなタブーも存在しません。

「なんでそんなヘンな顔選んだの?こっちの方がカッコイイじゃん」
「バーカ!こっちの方がカッコイイだろ。ほら(白眼をむく)」
「うぉすげ~~!w(驚愕と尊敬)」 

この同じセリフ同じ会話を、わたし達は全く別の解釈を通して聞き取ることもあるでしょう。優越感と劣等感、支配する側とされる側の見えにくい階層を表す会話として。けど、その違いは何処にあるのでしょう? 政治や社会制度はまず「壁」を定義し、それを乗り超えていこうとします。けれど、それだけで夢は実現するのでしょうか? わたし達はいつか、自分という存在の本質に気付くことがあるでしょうか?

        わたし達はいつもこころに理想を描きます。あらゆる垣根を越えて、広いこころで互いに手を取り合いたい。子供のように無邪気に、みんなが無条件の親愛をもてたらどんなにいいだろう。けど、子供の世界だって現実は無邪気とばかりは言えず、いじめは日本でも大きな社会問題になっています。わたし達が思い描く理想の子供世界のイメージ。それを広く実現するのは、今はまだ夢かもしれません。このシンボルは二元の世界で、厳しい現実を見据えながらも夢を捨てずに生きていくことへのあくなき挑戦を示唆しているように思えます。

それでも。。 人生の中で一瞬、素直で無邪気なこころがほわっと生まれる。そんな瞬間を味わった記憶なら、誰しも持っているのではないでしょうか。それってどんなときだったろう? もしかしたらそんなとき、天使達がそっと舞い降りてわたし達の奥底を、その存在の源を、一撃してくれたのかもしれません。


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   一方、太陽のシンボルは魚座4°『狭い地峡に起きる交通渋滞』です。この地峡とは、たとえば大陸と半島を結ぶ架け橋のような形の地域。ちょうどボトルネックになるような地形です。海に向かって拡がった半島には、素晴らしい景色やビーチ、楽しい遊園地があるのかもしれません。みんながそこに行きたがる素適な場所。。思いっきりリラックスして羽根を伸ばせるところ。。 でもそこに至る細い道は、今は沢山の車や人で混雑しています。もう何時間同じ所に止まっているでしょう。これじゃ永遠に行き着けないかもしれない。わたし達はイライラしながらフラストレーションを溜め込んでいきます。あともう少しで何かが掴めるかもしれないのに。夢に手が届きそうなのに。前の車がいなければいいのに。何故みんなこんな日にこんな所に来るんだろう?

迂回路はありません。強引にすり抜けるか?引き返すか? そんなことをすればたちまち事故が起きるかもしれないし、交通違反で捕まるかもしれません。ここは、夢の地に辿り着くための狭い狭い道。けれど子供達は待つことに飽きて、「もう帰ろうよ!」と今にも泣き出しそう。 けれどわたし達大人は?

   わたし達の目の前に、たった1本の狭い道、凸凹の道しか見えないことがあります。厳しい現実に嫌気がさしても、その道から外れられないときがあります。何故か? 道を外れるのが怖いから? それとも、自分自身が選んだ道、それしか無い道だから? 

その道は、わたし達の精神そのものを物語っているのかもしれません。自分で選んだ考え方、方法論。頑張って到達しようとしている境地。でも、なかなか辿り着けない。行き詰まってしまった。それでもその道一本に集中し、忍耐をもって遅々としながら進んで行くのか? 本当は永遠に辿り着けないんじゃないのか? 自分の選択は本当は大きな間違いで、そんな能力なんて最初から無かったんじゃないか? 別の道、別の過ごし方を選んでいれば、今頃は……。


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   今 太陽の光は、自分が欲した夢に辿り着くための挑戦と試練を受け続けるか?と問いかけています。化石の森が、一度燃え尽きることによって時を凌駕する存在となり得たように。奴隷制度の記憶も新しかったその昔、白人の子供達の中にたったひとり入っていった黒人の子供は、とても怖かったのではないでしょうか。子供はときに残酷な面を隠しません。もしかしたら、いじめられるかもしれない。人間扱いされないかもしれない。それでも、勇気を持って自分から見えない壁を通り抜けたとき初めて、本当に無垢な友情で結ばれる奇蹟の光景が顕れたのだと思います。 最初はおずおずと。互いに戸惑いながら。見た目の違いからくる、それぞれの怖れに耐えながら。。 
そしてあるとき天使の一撃!一斉に、大きな笑い声。そして…

今わたし達は、渋滞する道路のど真ん中。前方には延々と続く車の列。あぁ、疲れた。。 何だかイヤになるなぁ。倦怠。またはどこからともなくやってくるブルーな気持ち。ビール飲みたいなぁ。あーもういっそ車ぶつけてもいいから脇の林道にでも入っちゃおうかな。何が起きるかわからないけど、今より面白いかも? 

けど、その思い付き、脇道への冒険は…本物のインスピレーションかな? 目的のために今まで耐えて来たことを代償にする価値のあるもの? 

もしこころの底からそう思えるなら、もうふり返る必要は無いでしょう。たとえ事故が起きようと、怪我をしようと、誰かを傷つけようと、けっして後悔はせず、自分の中で全てを引き受けることが出来ると思います。そして、いつか必ず子供のように笑えるときが来ます。だから、自分のお腹とハートに聞いてみて。・・・それとも、ただ「ココ」から逃げたいだけかな? ちょっぴり狂ってみたいだけかな? 


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   たとえ自分にとって価値ある道を歩いていたとしても、ときにフラストレーションは溜まります。その圧力が高まれば高まるほど、それは出口を求めて体中を駆け巡ります。。じゃ、そのエネルギーを、どうすればいいのでしょう?  

泣いていた子供は、車の窓をいっぱいに開けて周囲の景色を眺めています。青い空を、雲を見上げ、鳥のさえずりを聞いています。大人は道路脇の小さな空き地に車を停めて、緊張した体を休めています。もし道が空いていれば、こんなところで停まるなんて一生あり得なかった。道ばたの名も無い花に気付いたり、道路脇の家々に住むひと達の生活を想像してみることもなかった。何の変哲もない家並み。でも、確かにそこにも見知らぬひと達の人生がある。風が吹いてくる。自分の知っている街とは違う風の匂い。

今この瞬間って、何だろう? ついさっきまで、延々と続く車列を眺めながらこう考えていた。きっと自分の人生には永遠に同じことが続いていくんだと。でも、そうじゃない。この瞬間は今しか起こらない。たとえ飽き飽きするような待ちの時間でさえ、一瞬一瞬 わたし達には違う時が訪れている。。 それは継続しない時間。...今まで何を見ていたんだろう?

やがて辿り着くはずのステキなところ。けれどそこに続く道は狭く、長い長い道のりかもしれない。きっと障害物だっていっぱい待ち受けてる。でも、今はその道を行くとき。そして、その道の全てをゆっくりと味わうとき。これを受け入れたとき、わたし達の目の前には今までと違うリアリティが見えてくるのかもしれません。


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        今回のメリマン・コラムの抄訳後記にも書いたけれど、この満月の海王星はなかなか強力です。何かに酔いたい気分、ちょっとドラッグに身を任せるような、この現実から飛び出してしまいたいような、うずうずするような、何とも形容しがたい気分が生まれそうな雰囲気があります。そう、「飛びたい」感じと言えばいいのかな。。  一夜の夢や妄想に身をゆだねてみたい気持ちも起きそう。ひとによって、それは危険な愛に身を任せることかもしれないし、今まで試みたことがないような大胆な賭けをしてみたくなるのかもしれません。でも、その誘惑に簡単に乗るのは…あまりお勧め出来ません。今、大胆に行動して良いのは、長く培ってきた本物の経験と勘、そしてスキルを使って計画的に動けるひと。けれど単に今の自分、今の状況から逃げたくて取る行動は、良い結果を生まないと思います。

また、ひとによってはサイキックな境界線が曖昧になって、他のひと達のバイブレーションや意識の塵を吸い込みやすい傾向が出るかもしれません。今感じているモヤモヤが自分のフラストレーションなのか、それとも誰か別のひとのネガティブなエネルギーなのか判然とせず、地に足が着かないままにもっていかれる…そんなケースもあり得ます。それは感情的なことだけでなく、体調にも影響するかもしれません。

近しい人間関係では、互いに情愛を持ちながらどうしても相容れない部分がぶつかって火花を散らすことがあるかも? あるいはよく知っているつもりの相手がどこか知らない遠いところに行ってしまったような感覚とか。けど ひとによってはそれも、なんとなく夢見の内に起きているような、不思議な感じがあるかもしれません。今、魚座に在泊している小さな惑星達は、わたし達に自動運転の車に乗って苦痛とエクスタシーのワンダーランドに向かっているような感覚を与えてくる可能性があります。

こういうタイプのエネルギーってアートやクリエイティブな活動にはとても良いけど、真偽を混同してしまうと行くべき道から外れてしまう危険もあります。いわゆる「受けやすい」ひとは、あまり無防備にならないよう気をつけてくださいね。今はイメージを楽しみながらも「覚醒」していることを必要とする、そんなときです。


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        そしてもうひとつ、この満月を彩るのは、太陽とコンジャンクトしているネッソスの影響です。このケンタウルスは、今回の太陽のシンボルにもオーバーラップする、人種や民族問題に絡む不正行為や力の濫用に関連しています。また、過去の因縁からくる反動や報復、妄想、性的虐待やストーキング、幼少時に受けたこころの傷に起因する根深い闇としても顕れることがあります。もちろん他のケンタウルス族と同じようにネッソスもまた、その本質は闇を徹底して浮かび上がらせることによって眠っていた傷を癒やす働きにあります。けれどその癒やしに達するには、やはりひととき狭く険しい道を歩き、荒涼とした暗闇を丸ごと呑み込んで受け入れる体験も必要になるでしょう。そんな痛みの経験を通過して、わたし達は初めて他のひとの深い痛みを理解し、本来の自分自身を取り戻すことが出来るのかもしれません。

なのでこの満月期、ミュータブル・サイン(魚座、双子座、乙女座、射手座)、特にその2°〜3°付近に主要な惑星や感受点を持つ人は、ふと過去の痛みが蘇ったり、何故今頃になって?と訝しむようなことに遭遇するかもしれません。もしそんな経験をするなら、それは道の途上で来し方をもう一度ふり返り、味わい、そっと鎮魂し、手放して前進していくための出会いです。(もしそれが過去生絡みなら、ふり返っても明確な心当たりは見出せないかもしれません。ただ漠とした深い痛みや哀しみ、怒りという形を取る可能性もあります。)

そんなときは、浮かび上がった感情をこころに深く受けとめて。そしてたとえ涙を流したとしても、現実に起きている物事に対しては淡々と処理しましょう。感じる痛みそのものには十分に敬意を払い大切に扱ってください。でもけっして目の前の事物に、あるいは相手に(居るひとであろうと居ないひとであろうと)、足を取られないでいることが鍵です。自らの過去を鎮魂していくときにとても大切なこと。それはその過去に巻き込まれないこと、そして今、ここにいる自分を静かにしっかり保ち続けることです。


   そんなこんなで、小惑星達はこの満月にちょっとダーク・ファンタジー的な色合いを添えています。また土星は現在射手座のグレート・アトラクターとコンジャンクト中で、その持ち前の「重さ」が増幅してる感じ。 こんなときは、耽美的な死のイメージ、異形の者達や魔的世界の物語、ゴシック趣味やスチームパンクの仄暗さに惹かれるひとがいるかもしれません。あるいは哀しみをたたえたセイレーンの歌声、または孤高の漂泊者やローンウルフ的な生き方に魅力を感じるひともいるかも? そんなイメージの世界にひとときこころを遊ばせて、ひたってみる。何かを表現してみる。もしかしたらそんな余暇の過ごし方も、この時期のエネルギーにはよく合っているかもしれないな...。でも迷って戻れなくなったりしないよう、片目はしっかり開けて覚醒していてね(しつこいw)。

それに加えて、今まで書いてきたような心理的影響を受けないひとでも、この期間はふとした無意識の動作によって「しまった!!」なんてことになりやすいかも。何かをしながら他のことを考えたり、別の何かに気を取られたりってこと、ありますよね。大事なデータを消したり、財布を置き忘れたり、ドアに足をぶつけて「痛っ」なんてことにならないよう気をつけましょう(^_~)-☆


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        いつもながら沢山の惑星や小惑星達が囁きかけるこの満月。 闇、光、ミルク色の霧。そして 一本の狭い道。。  皆が寝静まった深夜、ちょっとため息をつきつつ...それと同時にちょっぴり微笑んでもみたくなる。さてと。体を巡る熱いエネルギーをハートに集めて、見慣れた部屋を見回して。

あれ?あそこにあんなもの置いてたっけ? 忘れてた。。。 けどここは何処だろう? なぜわたしはここにいるんだっけ?  そんなこと知りすぎるほど知ってるくせに、なぜか何も知らない気もする。毎日イヤになることも沢山あるけど、でも本当は何も起きていないのかもしれない…。だって目の前のテーブルもちょっとくたびれたコーヒーカップも、沢山積まれた本の山だって、あれ?何だか初めて会った気がするんだもの。。

…そんな想いにふける、カタルシスの夜。満月前夜です。





have a great trek!!!★

hiyoka(^_^

hiyoka_blue at 22:39|PermalinkComments(2)TrackBack(0)新月(満月)の星読み | パーソナル・アストロロジー

February 21, 2016

レイモンド・メリマン 週間コメント2/22【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2016年2月22日(フリー版より)
翻訳:hiyoka  
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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今週のコラムは ≪短期ジオコズミクス≫ のみの抄訳とさせていただきます。

なお、≪長期的考察≫ については、引用文のみ翻訳しました。また、内容的に23日の満月のテーマとも呼応する部分があったため、久々に後記的なメモ(私見)を入れています。


≪先週をふり返って≫

今回は先週の各市場の動きに軽く触れている程度ですが、続いている強力な反騰が今までのところはまだ弱気トレンドにおける修正高以上のものとは確認出来ないことから、先週のコラムで述べられたように、2つの長期惑星サイクルがそのピークに達する3月〜6月への懸念は続くとしています。


≪ 短期ジオコズミクス ≫

        先週、ヘリオセントリックの水星が射手座入りして(2月15日〜26日)金と銀の価格は急落、株価は舞い上がった。金は1263.90から1191.50まで急激に下落する一方、ダウ平均は2月11日につけた安値から1000ポイント上昇する過程にある。

先週このコラムで述べたように、
『これは非常に大幅な価格変動としばしば同期するコンビネーションの一つで、その影響は特に貴金属と通貨に顕著だ。もし先週の重要変化日が2月11日木曜の株式、国債、そして貴金属におけるリバーサルに関連しなかったとするなら、これらの爆発的な動きはなおのこと増幅することになるかもしれない。射手座は誇張を象徴する星座宮だ。射手座は限界を知らない、あるいは少なくとも限界や境界に対する敬意を持たない。どんな限界をも超えていこうとする衝動に駆られる。金融市場においてその限界とは支持帯や抵抗帯だ』。

このコンビネーションが今週終わりまで続くことから、大規模な価格変動の可能性はまだ消えていない。とりわけ月曜〜火曜(日本時間23日火曜午前3:19)にミュータブル・サインの満月が起きることを考慮するなら、その可能性はある。

        今、私達にとってこのミュータブル・サイン(双子座、乙女座、射手座、魚座)は特別の警戒を要する。何故なら木星、土星、海王星がミュータブル・サインに在泊し、3月〜6月の強力なTスクエアに向けて運行中なのだ。前回、私は youtubeチャンネルにスペシャル・インタビューがアップロードされると発表した。これは3月23日〜6月29日に展開していく驚くべき惑星ラインナップについて、ドイツのジャーナリスト/アストロロジャー、アントニア・ラングスドルフに語ったものだ。しかしながらこのインタビュー映像は音声に技術的な問題が見つかったことから、掲載は3月初めの週に延期することになった。したがって、閲覧可能になった段階で再度皆さんにお知らせするつもりだ。

        今週の満月に加え、太陽は迫りつつある木星・土星・海王星Tスクエアのトランスレーションを2月29日にスタートし、これが3月8日まで続く。拙著『The Ultimate Book on Stock Market Timing, Vol 3: Geocosmic Correlations to Trading Cycles』で述べた通り、太陽・海王星と太陽・木星のアスペクトはレベル1のジオコズミック・サインだ。レベル1のサインはプライマリー・サイクルまたはより長期のサイクルに対して最高度の相関関係を持っている。そしてこれは、3月4日に発表される米国雇用統計のタイミングと重なっており、これがFRBの金利引き上げ計画続行の如何に影響するだろうと予測される。木星(誇張)と海王星(非合理的な活気、またはヒステリー状態)の原理を基盤として、私達はこの雇用統計に起因する大規模価格変動を予期している。
(以上、原文太字表記)


≪ 長期的考察とマンデーン・アストロロジー….. ≫

        “ 議論とは知識を互いにやり取りすることを言う。だが口論は無知のやり取りにすぎない”
ー Robert Quillen(ジャーナリスト),
 2月15日付 アリゾナ・リパブリック紙

        “意見とは、私達が何の情報も持たなくても特定の決定が出来ると考える際に役立つ、人間の意志の実践に他ならない”
ー John Erskine(作家/教育専門家)
 2月18日付 アリゾナ・リパブリック紙

        “何処であろうとそこに壁を建てることしか考えないような人、橋を架けることを考えない人はキリスト教の信仰者ではありません....”
ー ローマ教皇フランシスコ1世, 先週の言葉より

        “トランプ氏は自分の信仰がこんな風に疑問視されることを「屈辱的」だと述べた.... そして、もしバチカンがISILに攻撃されたら、法王はきっとトランプが大統領だったならと願い、祈るだろうと言い返した。”
ー “The Pope and the Presbyterian”
 2月19日付 ウォールストリートジャーナル




訳文ここまで
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長期的考察をざっと読んでみて
(以下は訳者の私的メモ/私見であり、訳文ではありません)

  上記の引用文は、先週発効していた木星・土星、土星・海王星スクエアが米国の政界にどういう現象をもたらしたかの一例として挙げられたもの。木星と海王星は両方とも宗教を支配するが、射手座も同様であり、そこに政府を示唆する土星が今後22ヶ月間在泊する。

これは国と宗教(または特定の信条)が対立する際の古典的な組み合わせで、政治的な信条や信仰を同じくする様々な党派やグループが、自らの誤った活動(誤解や印象操作、捏造を元にする批難や告発、煽り行為など)によって失敗(ドジを踏む的なニュアンス)していく動きが示唆されている。

宗教的とは言い難い日本に住んでいるわたし達には、これが想像以上にセンセーショナルである点がわかりにくいけれど、今、こうして口論状態のように扱われ米国メディアを賑わせているフランシスコ教皇VSトランプというトピックは、米国の大統領選にローマ法王が影響を与える可能性という点でも非常に奇妙な成り行きかもしれない。Vox誌ジェフ・ステインの記事によれば、トランプ氏はフランシスコ教皇を「(宗教家というより)政治的な人間だ」と評し、教皇は「政治家とは嬉しい呼称だ。アリストテレスは人間を政治的動物だと定義している。ならば少なくとも私は人間というわけだ」などと言い返しているという。

メリマン氏は「法王は失言した。方やドナルドは失言するよう生まれついているようだが、気にもしていない」と結んでいる。

        ただし、これはローマ法王VSトランプというメディアが喜ぶ政治エンターテインメントに留まるわけではないらしい。米国の大統領選は日本の選挙と異なり、論敵に対する苛酷な舌戦やネガティブ・キャンぺーンはかなり自由に行われる。しかし、今回はその「ゲスさ」においてこれまでとは一線を画するところまで来ている模様。

  先日、米国最高裁判事で保守派のアントニン・スカリア氏が亡くなったが、米国では誰が後任を決定するかで民主党・共和党が大いに揉めているという。全くポジションの違う2つのグループ(または2人の人間)が、互いに相手を「不誠実」だとなじる。これはスクエアというアスペクトが顕現する時の特徴であり、同時に土星・海王星スクエアのダークサイドを形容するのにピッタリの言葉だとメリマン氏は書いている。

        その他にも、共和党大統領候補のテッド・クルーズ氏の陣営が対立候補マルコ・ルビオ氏とオバマ大統領の握手写真(八方美人の裏切り者のイメージ)をフォトショップで捏造し、共和党支持者にバラ撒いたり、同じく対立候補のベン・カーソン氏が立候補を断念し自分の票をクルーズ氏に投票するよう支持者に呼びかけているというデマを流したりという行状が報じられているという。

また、共和党に限らず民主党でも、対立候補クリントン氏のメール疑惑に固執して「信頼に値しない人物」という一点に絞って責め続け、自らの理想を描いた政治公約の具体的な施策や方法論にはまったく触れようとしないバーニー・サンダース氏にも言及。乙女座生まれのサンダース氏は木星の恩恵を受けてクリントン氏を凌駕しているが、その恩恵は6月には変化する。もし本当に当選したいなら、それまでに現実的な路線を考えておくべきだと示唆している。

ここでメリマン氏は
“こうした一連の出来事はミーム(遺伝子によるのではなく、模倣を通して人から人へと伝播していく行動)となって拡がり、選挙キャンペーンの様相を定義していく” というウォールストリートジャーナル紙の社説の一節を挙げて警告としている。そして、ある個人の「キャラクター」を "暗殺" しようと謀ること、倫理的侵害の申し立て、この2つは土星・海王星スクエアのテーマであり、個人的な評判を地に落とす元になる行為だともしている。

        最後にメリマン氏は、これは興味深い選挙戦であり、これまでのところ殆どの米国人にとって、エンターテインメントとして非常に楽しめる展開となっているとしながらも、短期ジオコズミクスでも触れていた3月27日〜6月27日のミュータブルTスクエアがもたらす宇宙の猛火に突入するにつれて、よりシリアスさが増していくだろうとも述べている。

けれどそれでも、侮辱的な物言い、捏造、印象操作、誇張、屈辱などが減るわけではない。おそらくそれらは強烈さを増していくと予測している。9月前に第三、第四の政党から立候補する者が出ても驚くにはあたらないと。

こうして今回の長期的考察を読んでいくと、米国で政治分野のみならず社会的に展開する状況は、当然ながら日本も似たような傾向を帯びている気がする。政治・社会の仕組みや国民性の違いもあり、その顕現のしかたは異なっていても、政治、メディア、ネット、社会全般そして個人生活の領域でも、今回解説されていたような現象が色濃く出ているように思う。

その意味では23日の満月の海王星は要注意で、わたし達の心理に今までに増してドラッグやアルコールで酔ったような効果を与えてくる可能性を持つ。

何かに狂うことはそれ自体悪いことではないけれど、自分自身に向けられるべき土星(責任)と海王星(信頼)のスクエアをひとたび他者に向けるなら、魚座の海王星がもたらす理想や夢は、土星(不信の壁)と海王星(依存と罪悪感)の表層をまとったルサンチマン(海王星の最悪の顕現のひとつ)という怪物へといつのまにか化けていく可能性がある。

他者の言動を見て「愚かだ」「間違っている」と断定したときは、その断定を裏付ける確かな情報をはたしてどれほど掴んでいるのか、自分自身を怪しむ必要があるのかもしれない。

「真実」を知るには努力が要るし、ときには対価を払ったり身を切る覚悟が要ることもある。そして、それでも失敗することは多々ある。けれど、タダで努力もなく手に入る情報を好みに合うからといってすぐに信じ込み拡散するなら、それは自分が巨大なミームの媒介者として無意識的に組み込まれていくということに他ならない。そこに自主性は微塵も存在しない。そしてわたし達は時代を創るのではなく、単に時代に操られる群衆としての顔しか持てなくなっていく。政治家もビジネスリーダーも宗教指導者も、カウンセラーやアストロロジャーでさえも。

今は自分の信条的限界(射手座の土星)をよく識り、その限界を知った上で自分の基盤を見定め、たとえ徒手空拳であったとしても、2本の足でしっかりと立つときではないだろうか。

誰かから与えてもらうこと、自ら与え得ること(海王星)に関しても、その現実的な境界線をしっかり見極めておくことが今年を過ぎ越すための重要な鍵のひとつではないかと思う。2月8日新月の記事に書いたように、6月の天王星・エリスのコンジャンクションもまた、あらゆる種類の「内なる叫び」を現象化させる可能性をはらむアスペクトなのだから。



hiyoka 記


hiyoka_blue at 20:50|PermalinkComments(0)TrackBack(0)金融アストロロジー 

February 14, 2016

レイモンド・メリマン 週間コメント2/15【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2016年2月15日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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今週のメリマンコラムは ≪先週をふり返って≫ を略した抄訳とさせていただきます。
 なお、今月は来週、再来週と抄訳(もしかしたら≪短期ジオコズミクス≫のみ)になると思います。
 すみません!m(_"_)m


≪ 先週をふり返って ≫

  【注意】プレジデント・デーの祝日にあたる2月15日は米国の金融市場は休場となる。


        現在、弱気は生き生きと冬眠から目覚めている。しかしながら、今年は米国の大統領選挙年だ。だから株式トレーダーは懸念の下り坂の後に続く急反騰をも予測し続けなければならない。

        先週は懸念の下り坂以上のものがあった。世界の株式市場には激しくボラタイルな状態が続き、いくつかの指数は金曜の米国におけるナイスな回復に至るまでに年初来新安値にまで落ち込んだ。けれども、それは懸念を緩和するには足りなかった ー 今後やって来るジオコズミック環境から見るならば。


        以下、世界の金融市場の1週間をふり返る記述が続きますが、その部分は割愛させていただきます。


 ≪ 短期ジオコズミクス ≫

        今週、最も重要なジオコズミック要因(少なくとも私達にとって)となるのはヘリオセントリックの水星が射手座を運行することだ(2月15日〜26日)。これは非常に大幅な価格変動としばしば同期するコンビネーションの一つで、その影響は特に貴金属と通貨に顕著だ。もし先週の重要変化日が2月11日木曜の株式、国債、そして貴金属におけるリバーサルに関連しなかったとするなら、これらの爆発的な動きはなおのこと増幅することになるかもしれない。射手座は誇張を象徴する星座宮だ。射手座は限界を知らない、あるいは少なくとも限界や境界に対する敬意を持たない。どんな限界をも超えていこうとする衝動に駆られる。金融市場においてその限界とは支持帯や抵抗帯だ。

もし下落してきた市場(すなわち株式、12年ぶりの安値を再びつけた原油)で先週の安値を割るようなことがあれば、しばしば "ウォーターフォール" や "ナイアガラ" などと呼ばれる急落を警戒せねばならない。強力に反騰してきた市場(すなわち国債、通貨、貴金属)において、もし先週の高値を超えるようなことがあれば、しばしば「バブル」と形容されるパラボリック・パターン(放物線状に急上昇し、昇りつめて頂点に達した時点から同様の弧を描いて急落する)の続行に注意を怠らないことが肝要だ(バブルと言っても米国大統領選の立候補者の一人*につけられたニックネームと混同しないで欲しいが)。こういった動きを最もうまく言い換えるなら、「急坂を下ろうとするトラックのブレーキが壊れるような状況」だろう。

* おそらく、ニュージャージー州知事で大統領選にも立候補しているクリス・クリスティ氏によって「ボーイ・イン・ザ・バブル」と名指されたマルコ・ルビオ氏を指していると思われる。

        この時間帯は、トランシットの火星が蠍座23°〜27°を運行する期間と重なる。この時、火星はニューヨーク証券取引所設立図(バトンウッド・チャートとして知られる1792年5月17日の図)の水星・冥王星スクエアに対してTスクエアを形成する。このようなトランシットに対する私自身の30年に及ぶ観察から引き出された結果として、株価がこの時間帯(2月16日〜29日)に向けて崩落する確率はおよそ90%だ。

とはいえ、これはジオコズミックな重要変化日(CRD)の時間帯に見られた先週の異市場間強気ダイバージェンスのチャートパターンとは矛盾している。果たしてどちらの勢いが勝つだろうか? 私はどちらかが負けるという賭けはしたくないが、いずれにせよ生き残るのは一方だけだ。
(以上、原文太字)




≪ 長期的考察とマンデーン・アストロロジー…. ≫

        “支出が急速に増加するにつれて、赤字は再び大幅に増大し、今年はすでにインフレ率の3倍となるおよそ6%に昇っている。今年約4%と見積もられる連邦歳入増加でさえ、こんなペースの爆発的支出増には追い着かない.... さて、悪いニュースだ。連邦議会予算事務局は、オバマが去った後も毎年赤字は増大し続けると予測している。これはオバマ氏が彼の後継者に遺した財政的時限爆弾だ。なんと有り難い置き土産か。”

ー “The Deficit Rises Again”
 ウオールストリート・ジャーナル 社説面より
 2016年1月26日付

        “オバマの予算は連邦政府の財政を再建することが国にとって最も重要な国内問題だという事実を強く浮かび上がらせた… 手短に言えば、オバマは税金と支出が経済産出量より早く増加すると提議している。これは継続不可能だ。最も明らかな継続不能の指標は国の負債と関わっている。オバマ政権の予算の下で、それは不気味なほど上昇し、殆どGDPの100%に達している… 連邦政府の財政再建は我々の時代の最も重要な国内問題だ。しかし、現況ではその問題が政治的な孤児として置き去りにされている。”

ー“Ignoring the Top Priority of Our Time”
 Robert Robb, アリゾナ・リパブリック紙より
 2016年2月12日付


        来週訪れる短期惑星コンビネーションが重要であることには変わりないが、これらはこの春(3月23日〜6月17日)に展開する凄まじいジオコズミック・パターンほどの主役を演じるわけではない。過去数週間(実際、年が明けてからずっと)にわたって金融市場に見られた変化が重大であることもその通りだが、3月〜6月に起きる長期惑星サイクルと共に顕現する長期サイクルにおけるリバーサルの潜在力は、なおそれを凌ぐものだ。これらのシグナルは金融市場の重要な動きを意味するだけでなく、世界の政治状況と、起こり得る自然現象をもその影響範囲に含んでいる。ここではそれらについて短く触れるに留めるが、もし興味があれば、来週初めには私達のyoutubeチャンネルにドイツのジャーナリストでアストロロジャーのアントニア・ラングスドルフによる新たなインタビュー映像を投稿するつもりなのでお越しいただきたい。

2月14日日曜に収録されるインタビューは15日月曜にこちらにアップロードされる。また、ドイツ語の字幕入りでこちらにもアップされるだろう。木星・土星・海王星が形成する驚くべきミュータブルTスクエアが話題に上る予定だ。

        さて、ファイナンシャル・アストロロジーの研究者・学習者はこの事について考えてほしい。現在、木星が3月23日に20年サイクルの土星とのスクエアにおいて、2回目の正確な形成を果たすその途上にあるという事だ。その2日後、土星は逆行に転じ、そして金星が木星と土星に対しTスクエアを形成する。世界の指導者達が互いに交わした合意や、議会との間で合意に至った事項は、おそらく厳しい試練に曝されるだろう。

        4月17日〜18日、火星が射手座(土星の近傍)で逆行に転じ、冥王星が山羊座で逆行に転じる。その後3〜4日して、金星は冥王星にスクエアとなり、牡羊座の天王星にコンジャンクトする。牡羊座を支配するのは火星だ。 火星と土星は共に火性の星座宮(射手座)に在泊するが、これは戦争の脅威を表す古典的なシグナルだ。また火性と冥王星が共に強調される状況は、人間の生命に対する脅威とその残酷さが通常より強く顕れる可能性が高い時期を指し示す。また、自然現象(火山噴火、猛暑の日々など)や天候による危機の脅威さえも象徴している。

        5月26日、木星・土星スクエアの3回目にして最後の形成が行われる。このアスペクトについて上記に挙げた事項に加えて、これは景気後退、経済減速、そして通商協定への障害の怖れや心理とも同期する。土星が射手座に在泊することを考えれば、これは米国・イラン間に為された核合意に対する最初の試練を意味するかもしれない。また射手座の土星は宗教的な問題、イデオロギー、そしてそのリーダー達に関するフラストレーションをも象徴する。これは世界の株式市場にとって幸先が良いとは言えないだろう。

        そしてついに6月17日(日本時間18日)、射手座の土星による海王星への2度目の正確なスクエア形成が行われる*(1回目は2015年11月26日、最終回は9月10日)。その4日ほど前、海王星が逆行に転じる。この、土星・海王星間の36年にわたるウェイニングスクエア・サイクルは、このコラムでも数回にわたって触れたし、『フォーキャスト2016』やウェビナーでも述べたように、金融市場(特に金利が関連する市場)にとって非常に重要だ。思い起こして欲しいが、前回土星・海王星間にウェイニングスクエアが形成されたのは1979年9月〜1980年6月だ。当時金利に起きたこと、そしてインフレーションや貴金属価格がどうなったかを思い出してみるといい。今回も似たようなことが再現されるかもしれない。とりわけ、穀物やその他の食糧にとって2016年の実りの季節が厳しい天候に曝されたならどうなるだろうか。
* 新月の記事でも書いたように、6月は天王星とエリスがコンジャンクトするタイミングでもある。4月の時点で天王星はエリスとオーブ2°の効力圏内に入っている。ちなみに火星が戦争、攻撃、軍事衝突一般を支配する一方で、エリスは主にゲリラ戦、神経戦、陰謀的な行為に関わるとされる。
        国内政治について言うなら、今は2016年米国大統領選のシーズンたけなわであり、候補者達が互いにネガティブ広告のハンマーで相手を打ち合うにつれて、その強烈さはいや増しに増していくだろう。その中で、これまでより大きな注目を浴びそうな領域の一つは経済だ。各候補者は、オバマが大統領職を離れる時までに20兆ドルに達しているだろう国の負債に彼/彼女ならどう対処するのか、具体的に描いてみせなくてはならないかもしれない。遊説の度に抗いようもなく確実に左派寄りへ左派寄りへと軸足を移すことを余儀なくされているヒラリーもそうだが、バーニーは彼の全ての公約にかかる壮大な費用をどう調達出来るのだろう? 1100万人もの不法移民をトランプはどうやって約束通り国外退去させ、巨大な壁を建てて新しい移民が入れないように出来るのだろう? 銀行を悪魔が巣くう帝国と定め、新たに加えられる攻撃目標の一部として彼らが倒された後、私達の講読版に申し込むようなお金はいったい誰の手に残されるだろう?

            誰がこの制御不能の負債を払おうというのか? 制御不能に陥った世界と米国の政治リーダー達が、制御不能の大散財を通じて自分達より若い世代の歓心を買おうとしている。いやそんなこと、誰が気にするというのか? 見たところ、今は誰もそんなことを気にかけてはいない。何故ならそんな話をしても票にならないからだ。人々はただ、自分達に何を与えてくれるかという話だけを聞きたがる。それを得るために自分達が払うもの、または犠牲にするものは何かについては聞きたがらない。それでもファイナンシャル・アストロロジーによれば、この春はそれが差し迫った話題として浮上するかもしれない。

天上で土星が強くなる時、「責任」は重い問題となる。だが、海王星も共に強い時、それを「否定し回避する能力」もまた増大していく。

土星と海王星。
なんと奇妙なカップルだろう。そして、なんと奇妙な選挙シーズンだろう。






訳文ここまで
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hiyoka_blue at 20:53|PermalinkComments(3)TrackBack(0)金融アストロロジー 

February 08, 2016

○2/8の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

2月8日付メリマン・コラムは一つ下の記事になります。
文中、水星のエコー(シャドウ)フェーズを25日までと書いてしまいましたが、15日早朝の誤りです。お詫びして訂正いたします。m(_"_)m
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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
    例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで  2月8日 23:57前後、北海道周辺で  9日0:04前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は  2月8日 23:39 前後、沖縄周辺では 23:09前後に 水瓶座 19°15’43”で新月となります。


前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【太陽・月 水瓶座19°~20°ー2/8~3/8 】
  "A forrest fire quenched"
『消し止められた森林火災』

  "A big white dove, a message bearer"
『大きな白い鳩 ー メッセージを携える者』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★他者の「縄張り」でデリケートな問題に触れる危険
→★火に油を注ぐ軽率さ、または危険を避けながら勘所を押さえる技術
→★複雑な状況で自分の立ち位置や立場を見極める必要
→★気分、情緒、頑なな信条に突き動かされることなく制御する必要
→★溜めた怒りや他者を責める感情の出所と正体を自己の内部に見る
→★よそよそしさや冷徹さを装って愚かしい騒ぎから離れる
→★燃えさかる世界から一時自分自身を切り離す必要
→★偏見に根ざした憎悪と極端な博愛という似たもの同士の闘い
→★自分のコミュニティに対する帰属意識が強まる
→★または、どこにも帰属しない、出来ない自分に気付く
→★自分本来の創造性を取り戻すために全ての飾りを捨てる必要
→★物事を収めるために建前と水面下の行動を使い分けていく
→★物事や熱情の極端な顕れと互いに相容れない流れに注意
→★異なる信条や原理原則を乗り超えて互いに歩み寄るべき状況
→★雑音に潜むひそやかな「メッセージ」を聞き分けていく
→★強いインスピレーションを受けて呪縛から解放される経験
→★どんな経験、どんな光景にも遍在する「聖性」を感知する力・・・→

エネルギーのポイント:『闇にあってこそ 光を識る』 

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        先月26日に水星逆行は終わったけれど、今月15日早朝まではまだエコーフェーズ(シャドウフェーズ)のさなか。今 わたし達は、逆行中の様々な体験や出来事を総括し、整理し、新しい光を当てて、こころの中に落ち着かせていく時間帯を通っています。そんな中で迎える2月の新月。新しいテーマ、新しいエネルギーが入って来る 水瓶座の新月ですが、もう今から少しずつ、なんとなく先取りするようなエネルギーを感じているひと…いるかも?


clouds


  けれどそのテーマに入る前に、いくつか確認しておこうと思います。 まずは前回1月の新月でニラミを利かせていた土星・海王星ウェイニングスクエア、それに天王星・冥王星ワクシングスクエアのニアミス状態。これらは天上で引き続きじわっと効力を発揮中です。土星・海王星スクエアはいったん乖離しつつオーブ6~7°の距離を保ちながら、土星の逆行によって再び接近し、日本時間で今年6月18日には再び正確なスクエアを形成します。で、天王星・冥王星はといえば、ニアミス状態をしばらく続けた後、徐々に離れていきます。

そしてこの後、6月9日には天王星と牡羊座の準惑星エリスとの最初のコンジャンクションが控えています。冥王星を惑星から蹴落とした星であり「不和の女神」として有名なエリス。でも彼女が新たな不和を創造するというわけではありません。この女神が浮上させる「不和」は、すでに存在してきた不和。 長く疎外され、抑圧されてきた「自分(達)の断片」、「本来なら認められてしかるべき」と感じる「何か」を目の前に突き付けてくる感じでしょうか。

エリスの深奥の象意は、断片化して失われてしまった自分自身のかけらを自分の手で探し出すこと、それをまず自分の内部で認めること。癒やすこと。そして、その作業を通して「本当に公正な視線」を学び、取り戻し、その上で外に働きかけていくこと。 けれど牡羊座には、とりあえずぶつかることによって「これは何?わたしは誰?」を知ろうとする本能があります。なのでそこにエリスが滞在するとき、わたし達の意識は手間のかかる内的な作業をすっ飛ばし、溜まった怒りや不信感を外に向け、白黒を決めつけるという快感を選ぶかもしれません。「○○が悪い!」「○○なんかダメだ!」みたいに...(○○は特定の誰かだったり、グループだったり、国だったり、政府だったり…とりあえず自分以外の何かが入ります)。

  そんなエリスが、ラディカルな変革を追求する天王星と共に、本能的に自己を探求しようとする牡羊座で出逢い、手を取り合って影響力を発揮する…ちょっと想像するだけでスリリングです。ポジティブにもネガティブにも、爆発的なエネルギーが生まれる可能性はあるんじゃないかな? ちなみに直近で天王星・エリスのコンジャンクションが起きたのは1927年4月〜1928年1月、牡羊座1°台〜0°台(逆行のため)。その最初のコンジャンクション付近に起きたのが南京事件(中国国民党軍による、日本を含む各国領事館襲撃事件)で、その後蒋介石が反革命の上海クーデターを起こし、南京に国民政府を樹立したのは正確なコンジャンクション形成日の2日前でした。こうした動きは、その後の複雑に絡みあう紆余曲折(端折りすぎですが・・・)を経て10年後の日中戦争へと続き、第二次世界大戦後、現在の台湾と中国(そして日本)との関係に繋がっていきます。またこの年、日本では大蔵大臣の失言をきっかけに金融恐慌となり、各地で取り付け騒ぎが起きています。


Eris


  興味深いのは1927年、不倫した夫に扶助料を請求した妻をめぐる裁判が起こされ、日本で初めて「夫にも貞操を守る義務がある」として夫側が敗訴した件です。当時は日本でも断髪にショートスカートで闊歩する「モガ」が都会に現れ、三越デパートでは初めてのファッション・ショーが開かれています。また工場の労働争議で当時女工と呼ばれた女性労働者達が「外出権」を獲得するなど、当時の世相にはやはりどこか、牡羊座に入った女神エリスの息遣いが感じられるんですね。 

そして翌年の1928年には張作霖事件や3.15事件などが起き、翌年の世界大恐慌を経て、地球上の多くの文化圏が動乱の道を歩んでいきました(ちなみに当時も土星は宗教、イデオロギーや世界観を支配する射手座を運行中でした)。 そして2016年6月は、この天王星・エリスのコンジャンクションが他の惑星やケンタウルス族たちと次々にアスペクトを結んでいく月。そして背景には2度目の土星・海王星スクエア形成が。


…って、なぜ4ヶ月も先のことを今書いてるのかな?(^_^;

それは、今がとても大事な時期だと感じられるから。。 天王星・エリスのコンジャンクションは、そろそろ発効しつつあります。そしてこれから徐々にエネルギーを融合させていき、有効オーブを入れるとゆうに2018年まで続きます。 今はおそらく時代の大きな変わり目。そんなときは社会、政治、経済、自然現象の全てがわたし達ひとりひとりのこころ、わたし達それぞれの人生と連動しながら変化していきます。

「歴史は繰り返す」(ひとによっては前世は繰り返す・・・とも)なんて言うけど、同じようなことが同じように起きていくなんて、おそらくそんな単純なもの じゃないと思います。そう考えてしまえば、とたんに自分の思考を縛る呪縛になるし。ただ、歴史の節目となる時間帯に似たような極性を示す惑星配置が顕れること。わたし達は日々そのエネルギーと共に、自分を生きていること。それを知った上で、広い世界をくまなく覆う心模様、そしてそれが創り出す現実を自らの目で見ていくことは、今とても必要なことかもしれないと思います。

そこで目にするのは、たぶん凸凹道かもしれない。けど、だからこそ面白いとも言える時代。そう言えるようでありたい。そんな時代に生まれ生きることが、もし偶然でないのなら…ひとりひとりに、何か意味がある。 これから数ヶ月先に、もしかしたらまたひとつ、何かこころを試されるような節目が待っているかもしれない。だとしたら今、何をどう感じ発想し、どう考えながら日々を過ごすかって、とても大切で貴重なことに思えます。


tinycosmos


        と、まあ例によって前置きが長くなりました(^_^;。 さてと。今回の新月図で目を引くのは、まず水瓶座の太陽・月と蠍座の火星がスクエアを形成していることかな。 それに加えて新月は、天秤座に在泊するミーンのブラックムーン・リリス、双子座のカオスとはトライン。また、そのカオスには蠍座の火星と山羊座の金星からYODが形成されています。

これはちょっとファナティックなイメージを持つフォーメーションです。今まで抑えられてきたリビドー的なもの、セクシャルなエネルギーが出口を求め、なんらかの形で噴出しそうな感じもあります。これは、ダイレクトに性的欲望として意識されるとは限りません。

今回、水瓶座の新月は4室。自分の内面やテリトリーを守るにあたって、革新的な物の見方や協働精神を使おうとする位置です。けれど身近な関係って、なかなか理念どおりにはいきませんよね。感情的な行き違いや不用意なことばのアヤで、傷付いたり傷つけたりが起こりがち。そんなとき、蠍座の火星が持つリビドーの力は、闘争精神となって突出してくるかもしれまん。たとえば日常の仕事や義務をこなすため、家族や家を守るために「こうしなくては・・・」という理念の下に抑えられてきたリビドーなら…もっと生き生きと自由に動きたい! 自分の生命力を解放したい、根源的エネルギーに触れたい!という想いになって膨らみそうです。

「何故だ?!どうして自分が!?」という叫び。。 それはひとによって、ジェンダーや社会的な格差への怒りを通して発散されるかもしれません。(家庭内格差や職場内格差、グループやパートナー同士の格差なども含めて) またひとによっては、信じていたものに裏切られた感覚からの報復願望として表現されるケースもあるでしょう。 さっき「決めつける快感」って書いたけど、それほど強い抑圧が無いひとでも、この時間帯は「○○は××なんだ!」なんて、苛立ちと共に上から目線で言い放ちたい気分になるかもしれません。

月とトラインを結ぶBMリリスはわたし達に、抑圧されてきた「誇り」を取り戻すよう囁きかけます。 彼女はこう言います。「自分という存在に自分で責任を持て。その上で、腹をくくって自在に飛べ!」と。 


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  けれど、もしわたし達の中に強い諦めの気持ちが巣喰っているとしたら、リリスは人知れずダークなやり方 ー 立ちはだかる壁/邪魔な誰かに対する仕返しや意地悪を提案してくるかもしれません。あるいは、自分を責める気持ちが強いひとなら、なかなか思うように動けない自分への苛立ちを内的に爆発させて、「どうせわたしは…」なんて、殉教者のように閉じこもりたくなることもあるでしょう。 また社会の雰囲気として全体的には、ネット上で "協調"し、よく知りもしない人々をこき下ろして溜飲を下げるような風潮が強まるのかもしれません。 エネルギーの法則から見れば、ネガティブな行為はやがて別の経験を通して結局ブーメランになるのだけど。。。

土星・海王星は疑心暗鬼へとわたし達を誘います。ニアミス中の天王星・冥王星、そしてこのところその2惑星とTスクエアを形成しているケンタウルス族のキラルスは、そこに「いわれの無い犠牲」という感覚を加味してきます。

キラルスは事件や事故のチャートによく絡む星ですが、若年層(豪放磊落さ、若さゆえの美しさと見通しの甘さ、傲慢さを含めて)も意味するケンタウルスです。なので、このキラルスと冥王星とがもう長い間ずっと形成しているオポジション=対立関係は、「高齢者(エスタブリッシュメントというイメージ)VS抑圧され恵まれない若者達」という社会的な対立の構図を浮き彫りにしているように感じられます。オポジションとは良くも悪くも目が釘付けになる状態。これは本来、対立から直面へと向かうことによって互いをよく知り、相互に弱い部分を補い合って共存するための道を見出す挑戦です。感情的にもなり得る対立構造から、新たな道を生み出すにはどうすればいい?惑星達のエネルギーはそう呼びかけているのではないでしょうか。


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        でも、そんな尖ったエネルギーが降り注ぐ中で今回面白いと思うこと…もしかしたらイケてるかも?と思うことがひとつ。

それは蠍座の火星と山羊座の金星からのYODで頂点となる、キュビワノ族のカオスです。 カオス…文字通り「混沌」。カオスには騒動とか、動乱とか、無意味な混乱なんて、あんまり嬉しくない象意があります。なので、わたし達の内部にちょこっとでも壊れるべきものがあるなら、一度壊れるのかもしれません。でも、この星が本来持つ意味は、一度今までの「秩序」を失う、あるいはバランスを崩す状態を経て、やがて全く新しいものが立ち現れて来る…ってこと。

YODがトランシットで形成されるとき、そこには危機、またはある種のプレッシャーを通してもたらされるターニングポイントが示されます。そしてその頂点が遅く遠い惑星であるとき、それは人生の長期的な展望に関わるポイント、特別な目的を示唆する可能性があるとされます。それは一時的な秩序の崩壊と、再生 ー 次の層への精神的な移行。それがいったいどんなものになるか?は、わたし達が今、蠍座の火星と山羊座の金星をどう使うかにかかっているのかもしれません。


  カオスは今、魚座のカイロンとスクエアを形成しています。だからひとによっては、こころの中に深く眠った傷やトラウマに再会する可能性があります。え、もう何度も見たはずなのに、また~?みたいな感じかな (^_^;。 けど、そこにまだ何かがあるのなら、そしてもし必要なら、それは浮上してきます。または、過去生記憶とでも言えるような、自分だけの神話がふわりと浮かび上がるのかもしれません。

もしそんなことが起きるなら、その痛みも、その再会の歓びも、解放と鎮魂のチャンス! 水瓶座の新月とカオスは調和的なトラインです。博愛と革新のこころを持ち、ひとと違っていることを厭わない星座宮、水瓶の月と、思考の座にあるカオスを意識していくとき、わたし達はひとときの混沌を泳ぎ渡りくぐり抜け、何か新しい視座を獲得出来る可能性があると思います。何故なら、思考の座である双子座のカオスは、双子座の精神が持つ諸刃の剣「合理化」ー とりあえず浅くてもパッと見合理的に見える理屈をつけて自他共に納得させてしまうという知的得意技 ー を、かける側から崩壊の渦に巻き込んでいくから。これって......チャンス!でしょw? そしてその鍵となりそうなのが、火星と金星のセクスタイル。。


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  金星と火星が協働するとき、わたし達はこのエネルギーを恋・愛・性に使うことが多いと思います。蠍座の火星が持つ性的な行動のエネルギーや融合と征服への意欲を、一度冥王星・天王星の洗礼を受けて耐えるこころを鍛えた山羊座の金星がよく統御し、現実に根ざした信頼を築く方向に向けることが出来れば…いったんは混沌が訪れたとしても、もしかしたら上手くいくかも? がっしり向かい合うというより、互いに助け合いながら未知の知的冒険に向かうパートナーとして。。 

また、泥沼にはまった愛情問題(または人間関係)で悩んでいるひとにとっては、この新月期がそんな未来の無い関係にサヨナラするチャンスになるかもしれません。まずは自分が自分でいられる空間を創ること。それはこの新月期の必須テーマのひとつです。それを実現するために、必要の無い怖れや悩みのファントムにはきっぱり別れを告げましょう。ひとによっては、BMリリスが囁きかける「本物の誇りを取り戻すための全否定」を一度通り抜けたほうが良いかも? 心当たりのあるひとは、自分に対する宣言として何かオリジナルの慰霊と鎮魂のリチュアルを考えてみるのも手かもしれません(ぁ、けど呪ったりしちゃダメ!(^_^;  何故ならそれは美ではないから。)

  けどこの新月期、火星と金星の一番ステキな使い方をオススメするなら、アートやクリエイティブな方向性かもしれません。ビジュアル、音楽、詩や文学、芝居やダンスなど、自分の中にうごめくエネルギーを表現する方法はもう、何でもOK。目の前に拡がる「混沌の渦」に向かって自分を思いっ切り投げ出してみて。技術も理屈も携えず、なるべく白紙の状態で。

そして、そこから何が立ちのぼって来るか、楽しみに見てみる。 ぁ、いや、自分はそういう世界には縁が無いから…っていうひとは、好きな音楽やビジュアルに思い切りひたり、イマジネーションを拡げてみるのも良いかもしれません。ただ受け身でいるのではなく、見ている対象、聴いている対象と向かい合い、自分の中からどんな想いが、どんな光景が出て来るのかを能動的に味わってみるというのも悪くなさそう。そんな遊びの中で、出てきたものを書き留めておいてもいいかな。そこには何かブレークスルーのためのヒントが隠されているかもしれないから。。


Virgo


        ところで天空の大神ゼウスたる木星は、少し前から乙女座で月のノースノードとコンジャンクト中です。未知に向かう新たなエネルギーの吸入口であるノースノード。。 ならば木星はノースノードにどんなエネルギーを注いでいるのかな? 現在乙女座21°~22°台を運行する木星のテーマは、わたし達に「自己正当化」と「尊大さ」がわたし達の精神にとってとても危険な刃となることを教えています。そして、自分を貫く「本能的な生命の力」「いのちの力」を、わたし達ひとりひとりが責任を持って扱うことを提言しています。 

また、エネルギーの排出口、受け取ったエネルギーを現実のカタチとしてこの世に生み出し、「過去」を創っていくとされるサウスノードには、今、小惑星ウィズダムがコンジャンクト。そして小惑星レクイエムがTスクエアを形成しています。このフォーメーションはまるで、『一度死ぬことによって繰り返し生き延びていく智恵』の存在を暗示しているような気がしてなりません。 木星はこれから逆行によって月のノードから乖離していき、5月9日に順行に転じます。そして、6月20日の満月には再び月のノースノードと再会します。その度数は乙女座15°~16°台。「本能と思考の衝突、そしてそこから飛び出すはずの、理屈を超えたインスピレーションを得られるかどうか?」という問いかけを意味する度数です。これはもしかしたら、木星からの期末試験の時間帯になるのかな? …それにしても、またもや6月ですか…うーん、なんだかいろいろ賑やかな月になりそうね。。(^_^;


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        さて、アスペクトの話だけでけっこうな長さになってしまいました。。 そろそろサビアン・シンボルを見ていきましょう。今回、ベースとなる水瓶座19°のエネルギーは『消し止められた森林火災』です。 先月の新月の記事でも、カリフォルニアの森林火災やスペインで1万ヘクタールを焼き尽くした山火事に触れました。『火・水・爆発・分裂』というテーマはまだまだ続きそう。 神奈川県東部の地震、台湾の大地震、そして桜島の噴火も起きたばかりだけど、サビアン・シンボルって、たまに描かれる光景そのままのことが起きるケースがあります。なのでとりあえず日本 でも、この新月期は「火」に関わる現象や火事、事故、様々な形での自然災害に気を付けていた方がいいかもしれませんね。ところで、わたし達は2014年の夏に満月としてこのエネルギーを一度経験しています。なので、その記事からシンボルの解説部分を抜粋して再掲載してみます。(何となく覚えているひともいるかな…)


        ……さて、原文の "forest fire" ですが、B.ボヴィによれば原語の "forest" は「異質の」とか「馴染みが無い」ことを指すワード "foreign" から来ているのだそうです。 森林とは、土地を拓き、家を建てて暮らすわたし達にとっては確かに「異質」な領域です。飼い慣らされた境界の外、ワイルドな世界に起きる火災…。 乾いた大 地に風が起こり、森林火災の炎は飽くことを知らず周囲を焼き尽くしていきます。こうした大規模な火災の場合、被害は延焼によって人命や家屋を失うだけでは ありません。 わたし達にとって異質な環境である森林を失うことは、水を生み出す機能の喪失や生態系のバランスの崩れを招きます。 それはやがて、わたし達の暮らしにもっと大きな影響を及ぼすかもしれません。


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  また、燃えさかる炎は感情に例えることも出来ます。 愛を求める気持ちが、偶然の出逢いから生まれたケミストリーで一気に燃え上がったり、人々のこころに抑え込まれた怒りが、ある不用意な発言をきっかけに炎上したり…。物事が大きく動くときって、そんな風に溜まりに溜まったエネルギーが噴火するときではないでしょうか。

けれど、このシンボルでは火災は消し止められたようです。ってことは…消防車やヘリで散水したり、ケミカルな消火剤を撒いたのかな? それとも消防士達の人海戦術で懸命に放水したのでしょうか? 

いずれにしても、火を消すには炎を燃え広がらせる "悪しき化学反応" を止めなければなりません。火の力も、燃える情熱も、わたし達がより良く生きていくために必要なエネルギーです。けれど、突然燃え上がった火が、扱える範囲を超えて拡がってしまったら… わたし達はその炎を、際限なく焼き尽くそうとする火の力を、自分ひとりでコントロールすることが出来るでしょうか?


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        燃え広がる森林火災...。 街に住むひと達にとって、境界を隔てた所で起きている火災は、自分のテリトリーをはるか離れた "対岸の火事" かもしれません。けれどその森は、本当は不可視の大きな構造体の一部としてわたし達の生活、わたし達の生命と密接に繋がっています。そして、その大きな 構造体もまた、別のもっと大きな構造体の一部として機能しています。 時空の質とは、地球を含んだ星々の動き、わたし達集合体のこころが創り出すものです。それは刻々と変化します。そしてその動きにつれて、世界の至る所で 見えない境界線が微細にうごめき続けています。 自然界で…社会で…人々の小さなグループの中で…日常という仮面の下には、微妙に精妙に保たれている、壮大で精緻なバランスが存在するのではないでしょうか。わたし達は今この瞬間も、そんなデリケートな均衡の中で生きています。

        このシンボルは、可燃性のエネルギーを溜め込んだ心理が一挙に燃え上がりそうな状況を目前にしたとき、それをどう治めていくのか... もし火が付いてしまったら、その状態にどう対応していくのかを、わたし達に問いかけています。自分が何らかの行動を取らなければいけない局面が来たとき、わたし達は、信条も理想も世界観も異なるひと達やそのテリトリーに対する「敬意」を失うことなく…意思を貫いていけるでしょうか? 保身ではなく、欺瞞でも無く、プライドや怒りのままに傷つけることもなく、ただただ必要なことに集中し、相手に通じることばで伝え、歩み寄り、共に火炎を治めていけるでしょうか?  燃えさかる炎を前にして助け合わねばならないとき、現場では怒号が飛び交うこともあります。それは急を要する場面では当然かもしれません。皆、集中しています。でもその怒号が、遠く離れたところから火事を眺める人々の一団から聞こえてくることもあります。それは何を意味するのでしょう。不安...焦燥...罪悪感....それとも...?

「自分の純粋さ」「自分の正しさ」にこだわり続けることが出来るなら、そのひとは素晴らしい幸運に恵まれています。けれどそれが幸運であることを知らないとき、ひとは自分でも気付かないまま、限りなく冷酷な存在にもなり得ます。


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        そして。エネルギーは次のシンボル『大きな白い鳩 ー メッセージを携えた者』をとっていきます。このエネルギーは一にも二にも、「インスピレーション」が鍵。ここで描かれるイメージは、創造そのものが永遠の創造を続ける空間からの使者。天から舞い降りた純粋ないのちの伝え手です。また、鳩は平和や優しさの象徴ともされています。この鳩が携えるメッセージは、送り手と受け手を繋ぐ架け橋となる「ことば」。そして「ことば」とは「意識」…。 じゃ、これは何処か聖なる空間に棲む聖霊からわたし達へ贈られるメッセージを意味するのかな?  

一方、この鳩がまとう「白」は、正確には「色が無い状態」を指します。わたし達の目に「白」と見えるのは、あくまでも「白に近い状態」のこと。本当の白とは 「色が全く無い状態/全ての光を反射して染まることの無い何か」。 本来、この世界には存在し得ない純粋さを持ち、聖なるものへのわたし達の憧れを象徴しています。ではもし、この鳩が本当に「白い存在」だったら? 鳩から放たれる光はあまりにも強烈で、わたし達は目を開けていることさえ出来ないかもしれません。そしてそのメッセージがもたらすエネルギーはあまりにも純粋で、わたし達の曖昧なこころには強烈すぎるかもしれません。わたし達有機生命体の意識は、適度にゆるく、適度に重く、適度に濁りのある空間の範囲内で良く働くように出来ているシステムだからです。


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  B. ボヴィはこの「白/White」ということばの使われ方が、多くの矛盾に満ちていると指摘していました。たとえば 「white hot/白熱する」と言うとき、それは熱烈さや熱狂を意味し、激烈なことばで口論するときによく使われます。また、「彼女は超ホットだ」なんて意味の使い方もされます。 けれど「pure white snow」ならば、乾いた夏の大地を支える冷たい地下水となる降雪を指すのだそうです。また「White lie」と言えば、軽くたわいの無いウソを意味します。儀礼的なお世辞とか、罪の無い嘘。 でも考えてみれば、純粋なエネルギーに照らすなら、ウソはウソ。「罪の無い嘘」は、こちら側の世界だけで通用する感覚であり、本来の白が存在する世界のものではありません。また日本語でも「白ける」というとき、そこに在るのは純粋さではありません。ただ気まずさや興ざめした気持ちが漂うばかり。。

わたし達は、たぶん本当の「白」を知りません。この世の白は、わたし達が想像し、憧れる何かに似たもの。手に入らないもの。そして、もしかするとナマで触れたら死ぬかもしれないほどの、虚無の向こう側にあるもの。けれど一度わたし達の世界にそのエネルギーが差し込んでくれば、そのときの都合により、状況により、そしてそれを見るわたし達のこころによって、あるときは熱く強烈だったり、ある時は深閑として冷たかったりと、実は様々な色を帯びた上で受け取られるのではないでしょうか? 

「白紙」とは、何も無い状態を意味します。 じゃ、もしかして…真の白が存在する世界からもたらされるメッセージに触れたとき、もしわたし達のこころが本当に白紙の状態になれたなら? 完全とはいかないまでも、そのメッセージが何を本当に伝えようとしているかを感知出来るでしょうか? もし、わたし達が自分の一番純粋に近い部分を開いてそのメッセージを受け取れたなら……。

おそらくわたし達のもとには、気付いているよりもっともっと頻繁に、大きな白い鳩の訪れがあるのだと思います。 色を持たないその訪れは、日常、何かの出来事や耳にする音、ことば、目にする光景の中に紛れてやって来ます。そしてあるとき、不意にわたし達を打つのです。


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  けれど、もしわたし達がそのとき、かたくなな思い込みや強い偏見を持っていたら? 合理的な思考を働かせることだけに汲々としていたら? あるいは自己憐憫や羨望や怒りにとらわれていたら? きっと白は白でなくなり、そのときどきのわたし達の意識の色に染め上げられ、都合の良いメッセージへと変化していくことでしょう。これに対してわたし達は一喜一憂したりします。期待と不安との狭間に揺れ動きながら。やがてそのエネルギーは、極端な方向性を持ち始めるかもしれません。

水瓶座第二ディーカンの終わりにもたらされる、この世ならぬ世界からの贈り物、白い鳩のメッセージ。それは人生に変化をもたらす素晴らしいインスピレーションとなり得ます。けれど異なる世界から射してくる光は、わたし達の意識を通るそのとき、ひとときの期待と興奮、それに続く失望と表裏一体の危うさをも持ちます。 

どこからともなく吹いてくる一陣の風。そしてこころに何も持たない空っぽのわたし達。 "コミュニオン" は、たぶんそんな一瞬に成立するもの。この純粋なインスピレーションを、わたし達は自分という存在を賭けて受け取れるでしょうか? そしてそれを、自分が創り出す最高の色に染め上げることが出来るでしょうか? 大きな白い鳩は今この瞬間も、わたし達の肩に止まり、ただ静かに気付かれるのを待っているかもしれません。


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        年が明けてから、激しく動き続けるエネルギーの中を走りぬけて、ここまでやってきた感じがします。立春は過ぎたけど、まだまだ底冷えの厳しい季節。風邪引きさんも多いのではないでしょうか。(実はわたしもひさびさにクシャミ鼻水状態です^_^;)  短い間にとても濃密なエネルギーを受けて、ストレスや疲労が溜まっているひとも多いんじゃないかな。。 

この新月期は、なるべくこころを空っぽにして。双子座の二元を溶かすカオスと蠍座の深みから傲然と立ち上がる火星に抱かれ、「自分」という重さから解き放たれる時間を持てたらいいな。

見えない呪縛から解放されるために。もっともっと、いのちの力を大切にするために。そして、生きとし生けるものを繋ぐ、本物の白熱の炎にいつか出逢うために……。



have a great trek!!!★

hiyoka(^_^


hiyoka_blue at 01:54|PermalinkComments(8)TrackBack(0)新月(満月)の星読み | パーソナル・アストロロジー

February 07, 2016

レイモンド・メリマン 週間コメント2/8【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2016年2月8日(フリー版より)
翻訳:hiyoka 
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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来週のメリマンコラムは抄訳とさせていただく予定です。m(_"_)m


 ≪ 先週をふり返って ≫

    “1月の雇用の伸びは大幅に減少したが、より高い賃金で働く人々が増加したという事実は労働市場の強さを物語るシグナルであり、最近囁かれる経済悲観論に少しばかり水を浴びせる形となった。非農業部門雇用者数は15,000に上昇、予想された190,000には遠く届かなかった。強力だった12月の雇用増292,000人だが、これもまた30,000人に減少した。”

ー Patti Domm, www.cnbc.com
 2016年2月5日

        “2月5日金曜、1月の雇用統計が出る。もし雇用者数が再びしっかりした伸びを見せるなら、米ドルにとってはさらなる上昇への押しとなるだろう。何故ならFRBはこれにより金利引き上げへの道を揺るぎなくすると期待されるからだ。木星は現在も乙女座に在泊中(9月まで)であり、これは労働市場が成長し続けることを暗示している。しかしながら、雇用統計の発表が2月5日の朝であり、その時月は山羊座を運行中だ。したがって、新規雇用数の伸びは期待値に届かないかもしれない。”

ー 先週1月29日付MMA無料版コラムより


        米ドルは先週、10月以来の最安値水準まで沈み込んだ。

        ひょっとすると、私達はもっと頻繁に雇用統計の予測をした方が良いのかもしれない。先週は、私達が雇用者数の予測を発表の1週間前に出し始めてから3ヶ月めだった。雇用統計発表時のジオコズミックの状況と太陽・月という要因を基にした予測を始めてから、これでたったの3度目ということだ。12月と1月に発表された雇用統計に関しては、私達は市場の期待値よりはるかに良い数字を予測した。これは、それぞれの発表時において乙女座(労働力)で木星(増進)にコンジャンクトした月に基づいている。だが2月5日金曜の雇用統計では、乙女座の木星の影響から雇用力そのものは成長し続けていることが明らかになったものの、数字と金曜の月のサイクルが示唆するように、伸び率は期待に遠く及ばず、失望を招くものだった。このニュースを受けて、世界の株式市場は急落した。

        世界の殆どの株式指数は、1月20日近辺に数ヶ月ぶりの安値をつけた後、2月1日月曜にトップアウトした。いくつかの市場は現在、1月20日の安値を再び試す過程に入っている。

        米国では、ダウ工業平均が2月1日、16,510で天井をつけた。これは2週間前につけた安値を1000ポイント上回る高値だった。2月3日水曜に、ダウ平均は16,000をわずかに下回るところまで下落した。木曜には再び16,500に挑戦したが、結局金曜には諦めたように211ポイント下落した。金曜のナスダック総合の下落はもっと厳しかった。2月1日に4630をつけてピークアウトした後、金曜には急落して4350まで落ち込み、1月20日の安値4313を再度試す形となっている。

        このパターンはヨーロッパでも似たようなものだった。1月28日に9905の高値に到達した後、ドイツのDAXは2月5日金曜に9250の安値まで下落した。他のヨーロッパの指数は2月1日にサイクル新高値をつけ、その時のDAX(サイクル新高値に達しなかった)に対して異市場間弱気ダイバージェンスを表出することとなった。オランダのAEXとロンドンのFTSEはその後売られて2月3日に週の安値をつけ、チューリヒのSMIは2月4日に週の安値をつけている。SMIの場合、安値は7935で、1月20日につけた数ヶ月ぶりの安値とでダブルボトムとなっている。

        また日本の日経でも似たパターンが展開された。日経は2月1日月曜に17,905でトップアウト、その後急激に売られて2月5日には16,627の安値をつけた。これはいまだに1月20日の安値16,017を上回っている。インドのニフティも類似のパターンを見せた。極東・環太平洋地域の他の地域では少しこのパターンとは異なる様相が見られた。実際、ロシアと中国の上海指数は先週の大部分に上昇方向が見られる。

        一方、大きな注目を集めたのは貴金属だった。金は騰がり続け、蠍座の火星は強気という私達の研究結果に沿うように、金曜には新たなサイクル高値1175をつけた。これは12月3日と17日につけたサイクル開始時の価格1045を大きく上回る値だ。これまでのところ、上昇率はおよそ12%であり、これは蠍座と火星のコンビネーションが示す、通常少なくとも8.5%の上昇という歴史に合致している。銀もまた反騰して2月5日金曜にサイクル新高値1506をつけた。これは3ヶ月ぶりの高値で、私達の購読者版リポートで示したターゲット・ゾーンの範囲内に来ている。

惑星サイクルと金融市場の間に関連など無いとは誰にも言わせないで欲しい。蠍座の火星は、その時が至れば最も強力な相関関係を示す組み合わせであり、今回がその良い例なのだ。たった数週間前、誰もが貴金属に対してすこぶる弱気だったのを覚えているだろうか? まあ彼らは蠍座の火星に気付いていない。つまり貴重なタイミング・ツールとしてのファイナンシャル・アストロロジーの価値に気付いていないのだ。もっと悪いことに、マーケット・タイミングそのものが可能だということさえ殆どの人々が受け入れない状況がある。おそらく彼らは自分達が立ち向かおうとする課題を真剣に調査するための時間を取ることも無いのだろう。

        貴金属の上昇に関連して、米ドルに対する各国通貨も騰がった(そしてドルは下落した)。たとえばユーロ通貨は、10月以来の最高値である1.1243まで急騰した。ファンダメンタル上、これはFRBが出てくる経済データを考慮する結果、3月に予定されている短期金利の引き上げ計画を破棄するのではないかという見通しの高まりに関連している。

だが私達にとってこれは、FRB設立図(1913年12月23日)の水星・土星オポジションにトランシットの土星が来ている事実と同期する事象だ。土星心理の典型としてFRBは失敗を怖れており、ここで何かを為すのは困難だと感じている。彼らはおそらく麻痺状態に陥っており、金利引き上げを続行するという明確な合図でも無い限り、投資家は彼らが結論を先送りするだろうと考える。これが、貴金属や他国の通貨が上昇する一方で米ドルが下落する要因となる。だが3月になると、投資家にはサプライズが待っているかもしれない。何故なら3月には火星が蠍座を出る。そしてFRBは結局のところ彼らの金利引き上げ計画を実行に移すかもしれない。そしてそれが米ドルにとっては新たな勢いづけとなる可能性がある(そしてそうなれば金は急落する)。



≪ 短期ジオコズミクス ≫

        先週のコラムでも述べたように、私達は現在、非常に強力なジオコズミック・フォースのただ中にある。これは直近の強力な上昇(または下落)基調がこのあたりで終わるか、または反転しやすいという傾向を意味するものだ。

        金星は2月5日〜6日(つまりこれを書いている現在)、天王星・冥王星スクエアのトランスレーションを行っている。このパワフルな組み合わせは金融市場における急激な価格変動やリバーサルと同期するだけではない。世界各国における新たな税金と/または 税制改革の発表とも同期する可能性を持つ。ちょうどオバマ大統領が、大気清浄化のために原油1バレルあたり10ドルの税金を課したいと発表したばかりだ。税制改革の話題はこのところの選挙運動の公約としてニュースにもなっている。候補者達によって雄弁に語られるこれらの構想もまた、成就されることなく終わりそうだ。結局のところ、今年発効している主要なアスペクトは土星・海王星スクエアであり、これは約束が守られることを示唆する宇宙指標ではない。それどころか、このジオコズミック・サインの下で歩む私達にとって、一番たやすい道は、約束を破ることだ。

過去数ヶ月にわたってこのコラムでも繰り返し述べてきた通り、このサインの下では読むこと聞くことの全てをすぐに信じ込んではいけない。このフォーメーションは9月まで続く。そしておそらくは、それから9ヶ月の間は効力を保ち続けるだろう。その後は指導者達に対する大衆の信頼がゆっくりと高まり始めるが、それも嘘や裏切りに対する多くの非難の声が上がったその後になる。もしかすると、それは単なる非難ではないかもしれない。もしかすると、それは本気の告発で、誰かを害する結果になるかもしれない。 
(ここまで原文:太字)


        今週末、場所によって7日または8日は蠍座の火星とスクエアを形成する新月が起きる。これは闘争的なアスペクトであり、戦争かそれに準じる脅威や紛争、指導者間(または候補者間)に生じる争いのシグナルだ。これは両者がたとえ同じチームや同盟にあったとしても起こり得る。太陽は水瓶座を運行しているが(1月20日〜2月19日)、これはいずれにせよ市場でトレードするには難しい時期だ。何故なら、水瓶座は強力な自主独立の力学を持っているからだ。

金融市場において、これは予測不可能な価格変動が非常に急激に起きる可能性があることを意味する。2月15日〜26日にはヘリオセントリックの水星が射手座を運行することを考えると、そうした変動はより確実性を増すだろう。これは、特に通貨と商品市場の大幅な価格変動と相関する、より強力なジオコズミック・サインだ。またこのシグナルは、トランシットの火星がニューヨーク証券取引所チャートの重要ポイントに来る時間帯に近い。これは株価の大幅な下落との歴史的相関性を持っている。この下落が始まれば、短くて3日、長くて2週間続くと思われるが、その勢いは大変急激なものになるかもしれない。時期としては2月後半〜3月初めとなる。

    この期間についての詳細は私達がアップしたyoutubeビデオを参照されたい。これはドイツのジャーナリストでアストロロジャーでもあるアントニア・ラングスドルフによるレイモンド・メリマンへのインタビューで、金融市場や世界の出来事に関するジオコズミック・サインが話題に上っている。

なお、今週は≪ 長期的考察とマンデーン・アストロロジー ≫ を休載させていただく。



※左から4個めの□クリックで英語版字幕が出ます(あまり正確ではありませんが...)





訳文ここまで
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hiyoka_blue at 20:45|PermalinkComments(2)TrackBack(0)金融アストロロジー