May 2016

May 29, 2016

レイモンド・メリマン 週間コメント5/29【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2016年5月29日(フリー版より)
翻訳:hiyoka 
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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告知1:月曜日はメモリアルデーの休日で米国市場は休場となる。米国ではこれが本当のサマーシーズンの幕開けだ。もし皆さんが米国に住んでいるならどうか楽しい休日を! そしてあなたの自由を護るために自らの命を捧げた人々に敬意を払おう。それが戦場であれ社会政治の演説会であれ、闘いには終わりがない。

告知2:6月5日に開催する『金融市場と世界情勢における年央の見通し』と題したウェビナーの準備があるため、来週のコラムは休載させていただく


≪ 先週をふり返って ≫

        先週は水星逆行終了後の魅惑的な週だった。水星は前週末の22日に逆行運動を終え、火曜から週を通して上々の反騰が世界中に見られた。原油もまた7ヶ月ぶりに一時的に50ドルのラインを超えた。米ドルもFRBによる6月の利上げが主張されたことによって2ヶ月ぶりの新高値まで反騰した。しかし金利に関わるタカ派的な論調は金と銀には萎縮効果となり、これらは数ヶ月ぶりの新安値まで下落した。 金は1200ドルを割るかどうかの試練に直面し、銀も同様に16ドル水準に落ち込んでいる。



≪ 短期ジオコズミクス ≫

        先週は水星が逆行を終えたばかりでなく、木星が全3回中最後の土星に対するウェイニングスクエアを5月26日に終えたという意味でも重要だった。なぜ重要か? その理由はこうだ。現在、木星、土星、海王星間にミュータブルTスクエアが展開中だ。これらの惑星は皆互いにハードアスペクトを形成している。しかしながら、木星と海王星の正確なオポジションは2015年9月17日にたった1回の形成があったのみだ。また木星・土星スクエアの最初の形成は2015年8月5日だった。もし木星・海王星オポジションに前後1ヶ月のオーブを与えるなら、これら二つのアスペクトの効力がピークを迎える時間帯は8月17日〜10月17日となる。これは金融市場と中央銀行の決定にとって重要な期間だった。

        ダウ平均は8月24日に4年サイクルの安値をつけた(そしてその当時は他の市場もまた重要なサイクルの節目を迎えていた)。この時期は前回のギリシャ危機と重なり、また中国人民銀行が人民元の対ドル基準相場を切り下げている。またこれはFRBが大方の予想を裏切り金利引き上げを行わないと決定した時期でもある。したがって、中央銀行が後に疑わしいと言われる可能性のある決断を下したことを受けて市場は非常にボラタイルな様相を呈した。中国人民銀行とFRBの両方が後に考えを変えたが、それはおそらく自分達の決定が引き起こした混乱と動揺を後悔してのことだろう。これは今日まで続くミュータブルTスクエアの影響下に見られる典型的事象、すなわち読むもの、聞くもの、見るものの全てが信用出来ないという状況の顕現だ。それ以来、中央銀行(と政治家達)は、主要な決定を行って間もない内に簡単に考えを変えるように見える。それは互いにハードアスペクトを形成する惑星同士のミュータブル(柔軟宮/変わりやすい)な影響の特質を表している。

  次に重なったミュータブルTスクエア期は2015年11月26日、土星が最初のウェイニングスクエアを海王星に対して形成した時で、これは2016年9月10日まで続く宇宙現象だ。この期間中に木星は土星に対して2回目と3回目のウェイニングスクエア形成を完了するが、その3回目が5月26日に終わった。したがって11月26日〜5月26日は金融市場にとってもう一つの緊迫した時間帯となった。こうしてふり返ってみると、この期間中に金、銀、そして株式市場において長期サイクルの安値が示現したのを見て取ることが出来る。

今週はさらに重要だ。何故なら6月1日〜4日に太陽と金星が双子座の中間度数に至り、木星・土星・海王星Tスクエアに対しグランドスクエア(のトランスレーション)を形成するからだ。ここに金星が含まれることから、これは多くの金融市場、とりわけ通貨、株、大豆、そして原油のリバーサルとダイレクトに同期する政策の再度の重要な方向転換に相関する可能性がある。6月3日金曜には米国の雇用統計が出ること、それがちょうどこの期間の中間部にあたることに注目すると興味深い。発表へのワイルドなリアクションが予測される。このあたりについては年央の見通しに関する私達のウェビナーで詳説するつもりだ。


≪ 長期的考察 ≫ 

        “競争事業研究所(Competitive Enterprise Institute)の調べによれば、昨年、議会はたった114本の法案しか通さず、それに引きかえ連邦機関はけた外れに多い3410もの規制発令を行ったことが分かった… カウフマン財団の調査は "現職保護" に関する規定の増加を小規模企業における起業精神の低下要因として挙げている。またブルッキングス研究所の研究では、オバマ大統領の在職期間の大半において、米国の国民生活に予測し得なかった変化が起き、起業を超える数の廃業が有ったことを示してる。”

ーHolman Jenkins, Jr.
 “Trump for Blow-Upper in Chief”
 ウォールストリートジャーナル 2016年5月21日付


        “共和党員の一部はドナルド・トランプの一件によってGOP(共和党)を離脱し、民主党員でも特に裕福な層の一部は、次期大統領期からは所属政党の左傾化が原因で党から離れていくだろう。彼らはもう民主党にいても、今までのソフトな笑顔を湛えた民主社会主義がいつ何時でも本物の社会主義になり得るという脅威の中で、心休まることは無くなるだろう。彼らは米国経済が破壊されることを望んではいない。彼らは自分達の10歳の娘がトランスジェンダー用のトイレを男性と共用することを望んではいない。彼らは大学を覆い尽くしてしまった政治的正しさ(ポリティカル・コレクトネス)には反対の立場を取るだろう。”

ー Peggy Noonan
  “Clinton-Sanders: Maybe That’s the Ticket”
 ウォールストリートジャーナル 2016年5月21日〜22日付


        “経済学とは他の手段を通した政治の延長である。”

ー Peter J. Turchi
  (軍事理論家カール・フォン・クラウゼビッツの言葉の言い換えとして)
  Letters to Editor
  ウォールストリートジャーナル 2016年5月25日付




        まず最初に、アストロロジーと政治について論じてみよう。一つは2008年〜2015年のカーディナル・クライマックスの下で起きた政治と経済世界のラディカルな大変動だ。そしてもう一つ、魚座の海王星はまったく別物で、原理的には正反対の質を帯びている。

カーディナル・クライマックスは世界中で社会を変革しようという取り組みに人々を導いた。それは多くの場合、その社会を築きあげた人々の歴史的文化に反するものだった。ひるがえってそれは、至る所で大衆の怒りを喚起することとなった。チェンジ ー 変化はそう簡単に受け入れられるものではない。とりわけ変化することを決めるにあたって何の力も持たないと感じられる場合はなおさらだ。それが今日、米国の政党システムの機能不全の中で展開する不和の説明になるかもしれない。そして今、2015年〜2016年の土星・海王星ウェイニングスクエアの下で、政治指導者と政治システムに向けられた不信感の水準はおそらくこれまでの最高レベルに達している。だからこそ、そこにはたとえば米国のバーニー・サンダースやドナルド・トランプのような、既存の枠を踏み越えた政治指導者への引力 ー そして警告 ー が生まれるのだ。

トランプのスローガンは再び「アメリカを偉大にする」であり、それは前時代の価値観に退き戻ることへの呼びかけだ。だがバーニー・サンダースの吸引力においてのそれは、政府が全員の基本的ニーズを供給するような、温情あふれる父親的な存在となる未来に移行したいという欲望だ。彼のスローガンは民主社会主義に向けての革命だ。そしてトランプの方はといえば、反乱 ー 何に対してだ?ー 米国を経済的にも軍事的にも以前の地位から引きずり下ろし、世界中の国々につけ込まれ利用される原因となったバカな最高責任者の決定に対してだ。彼のメッセージはそう示唆している。

したがって、トランプはカーディナル・クライマックスの間に政治と銀行システムの指導者達が下した決断、取った行動の「結果」を象徴する存在であり、その「結果」は土星・海王星スクエアの下でトランプ自身と彼の支持者達によって今や「失敗」だと見なされている。トランプはまた火性星座宮獅子座にある彼のネイタルのアセンダントに火星がコンジャンクトしているという、非常に火星タイプの人物だ。そしてバーニーが率いる運動は、現在天上で進行しているもう一つ別の大きな宇宙の動き ー 2012年〜2026年の魚座の海王星を体現している。

一人のアストロロジャーとしての私が思考するに、こうした宇宙の状況をアストロロジーはいったいどう見るか? 魚座の海王星は社会主義を標榜する動きだ。そして保守主義者が信じる道筋とは裏腹に、この動きは2016年の政治運動やバーニー・サンダースという存在をゆうに超えて成長し続けるだろう。またもしトランプが火星の体現者でカーディナル・クライマックスの結果であるなら…さて火星は米国のプログレス・チャートにおいて、2008年以来ほとんど80年を要する逆行運動に入っている。カーディナル・クライマックスの一部である牡羊座の天王星の影響で、たとえ戦争と暴力が増加し今なお力を奮っているとしても、宇宙に描かれた弧はその両方に反対する方向に向いているのだ。したがって、こうした状況はまもなく変化するだろう。それはおそらく天王星が牡牛座入りする(2018年)か、あるいは遅くなるとすれば、ひょっとすると土星と海王星が共に星座宮の境を渡って牡羊座入りする2026年かもしれない。

つまり、私が好むと好まざるとに関わらず、バーニー・サンダースは今、2026年まで拡大し続ける世界政治において社会主義へと向かう「変化」ー それを「革命」と彼は呼んでいるが ー のシンボルなのだ。それは彼が2016年の選挙に勝つことを意味するわけではない。

実際、私はまだ誰が勝つかの確信を持っていない(これについては2016年のISARシンポジウムで披露することになるだろう)。先週のコラムで述べたように、クリントンにもトランプにも勝ちの要素は存在する。だが、誰が勝つにせよ ー それがもしトランプだったとしても ー 魚座の海王星の存在は(私から見ると)、バーニー・サンダースが信じてやまないように、社会主義の原理が2016年の選挙によって阻止されたりはしないと暗示している。それは一時的に水を差されるかもしれない。だが、政府に対し、自分達のためにもっともっと多くのものを提供せよと欲する人々はどんどん増えていくだろう。

        今、私の頭の中にあるたった一つの疑問はこれだ。誰がその代価を支払おうというのだ? 21世紀に入って大きく爆発した国家と世界の負債に、いったい何が起ころうとしているのか? 私はこの実験 ー この運動、この革命 ー が良い結果に終わるのかどうか、それほど確信を持てない。とどのつまり、魚座の海王星の暗黒面は世界を覆うカオスなのだから。







訳文ここまで
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May 21, 2016

●5/22の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

5月23日付のメリマン・コラムはお休みさせていただきます。
 m(_"_)m

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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180° 対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる「鏡」だと言えるかもしれません。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにそのテーマを消化し、エネルギーはゆっくり静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで4月22日06:33前後、北海道周辺で06:39前後、関西方面は06:14頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で05:44前後に射手座1°13’で満月となります。

今回のテーマのベースとなる新月の大テーマについてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月 射手座1°~2° + 太陽 双子座1°~2°】
  "A Grand Army of the Republic camp fire" +
  "An glass-bottomed boat in still water"
「南北戦争北軍退役軍人会のキャンプファイヤー」 +
 「静かな水面に浮かぶガラス底の遊覧船」 

  "The Ocean covered with whitecaps"+
  "Santa Claus filling stockings furtively"
「白い波頭に覆われる海」 +
  「こっそりと靴下をいっぱいに満たすサンタクロース」

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期~6/4】
→★周囲や世間に何らかの影響を与えたいという欲望の高まり
→★自己中心的な利益を目的としたグループ行動に注意
→★過去から積もった哀しみや深い怒りが行動の動機となる傾向
→★秘密裡に行われる欺瞞行為やはぐらかし、逃げ口上に注意
→★富や力の分配に関わる様々な葛藤と闘争
→★理屈で割り切れない感情を客観的に整理していく必要
→★湧き起こる感情に圧倒されて衝動的なことばを放つ危険
→★見かけや上辺の言動の下に隠れた利己的動機や本質を見抜く必要
→★巧妙なプロパガンダや優しく親切な態度、欲望をそそる見せかけ
→★回想や懐かしい想い、共感と出会いの中に慰めと癒やしを見出す
→★無償で与えられるものが後で高くつかないかを確認する必要
→★または、誰に気付かれることもない無償の思いやりの価値
→★いざ、という時のために自分にとって価値あるものを保存する
→★物事の底流とそのトレンドを感じ取る能力
→★はるか昔に失われた大地やこころの故郷への悼みと憧憬
→★自分と他者それぞれを動かしている真の動機を見抜くための強さ
→★多くの矛盾する情報を俯瞰して臨機応変に自分を更新していく必要
→★自分の芯に響くことばを拠り所として困難を打開していく・・・→


エネルギーのポイント:『本質を見抜くための訓練』 

160522FM


★5月~満月の星模様★

          うーん、あいかわらず毎日次から次へと地球の上では沢山のことが起き、気持ちよく澄み渡った青空の下を歩きながらふと、もしかしたら世界は静かに狂い始めているのかしら?なんて、チラと感じなくもない今日このごろ。靑葉がつやつやと繁り、春から少しず~つ初夏へ移ろいゆく刻のただ中で、昔読んだ小説の一片を思い出しました。『春、いっせいに咲き乱れる美しい花々に目を奪われるその足下の地中には、ただ生きよう、伸びようと我先に相争う多くのいのちの本性が隠されている』そんな感じのフレーズ。。 


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  あ、なにも最初っからそんな身もフタもないことを言わんでも・・・なんて思うひともいるかもしれませんね(^_^;。けど、これも真実の一側面だし、競い、相争ういのちの様相から、折り合いや共生への無数の智恵が生まれて来たのも確か。なぜこんな書きだしになったかというと、今回の満月のテーマ(サビアンシンボルと星々のフォーメーション)が、なんとなくそんなことを思い起こさせるものだったからなんです。つまり、陰であれ陽であれ、いのちある者達全てが等しく持つ闘争的な側面をがっちり受けとめ受け入れてみた、その先に何があるのか?という挑戦・・・かな。

今は厳しさに直面してるひと、哀しみや重さに負けそうなひと、喧噪の中で緊張が高まってるひと。けっこう沢山いるのではないかと思います。そういうひとに、頑張れ!とか負けないで!と言うのは簡単だけど、人間ってそんな簡単にはいきません。それでも...。やっぱり今はちょっと腹筋鍛えて空を仰ぎ、小さくへへっと笑えた方がいい。たとえ病に倒れていても、泣き笑いでも片方の口角が下がっていても、やっぱり小さく「YES」と言えたほうがいい。ここに在ることに対して。そんな時期。。


        で。天空はと見れば、太陽は牡牛座を後にして双子座入りし、これに小惑星ヴェスタとオエノーネがコンジャンクト。月には逆行の火星がコンジャンクトし、太陽に対峙。そして小惑星アストライアが乙女座からTスクエア。 満月直後の順行を前にストームフェーズ真っ只中の水星は土星にクインカンクス、木星がトライン。そして満月図のMCに乗るケンタウルス族のネッソスと小惑星パラスに対してICに乗る冥王星族のオルクスがオポジション。これが満月軸と交差してグランドクロスに。DCにはケンタウルス族のフォルスがぴたりと乗っています。それに加えて木星・土星・海王星のTスクエアが展開中。そして牡羊座で初回のコンジャンクションを目前にした天王星とエリス。。(初回:6月9日、2回目:9月27日、3回目:2018年3月17日)そして蠍座の初期度数で小惑星ジュノーとブラックムーン・リリスがコンジャンクト。このチャートは緊張感に満ちています。


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        8月に控えた恒星アンタレス(と土星)との逢瀬を前に射手座を逆行する火星は、わたし達が前へ前へと進みたいと思う、根源的な欲望を内側へ内側へと押し戻してきました。これをことばで表現するなら、自分が本当に欲している純粋な歓びをみつけるための内的な旅。常日頃から自分が「自分はこういう人間であのひと(達)はああいうひとで、○○とは、世界とは、こういうものさ!」と信じ、生きるため身を処すための拠り所としてきた信条や世界観を、もう一度「それは本当か?狭くないか?ズレてないか? 実は余計なものをぶら下げてるんじゃないか?」と尋ね歩くような旅です。そして、いよいよ蠍座に戻って再び欲望の深淵に足を踏み入れようという寸前。。 火星は煌々と照り映える満月のエキサイティングなエネルギーと出会い、思うように動けていない欲求不満のはけ口をみつけるかもしれせん。

一方、太陽には「内的な忠誠の火」を護る女神ヴェスタが寄り添い、今まで培ってきた自分なりのルールや秩序に沿って美しく物事を運びたいと願っています。そして太陽にぴたりと添うもう一つの小惑星は、ニンフにしてパリス(エリスの金の林檎騒動で一番の美女を選ぶことになった審判人)の妻、オエノーネ。彼女は本当に必要なとき、個人的な偏見や悪意を捨てて誰かに手を差し伸べられるか?人として為すべきことを為せるか?という挑戦を意味する小惑星。ただ、機嫌が悪いときは「許せない」という気持ちが高まり、機会があればやり返すこと・・・つまり復讐を考えたりします。それを行動に移せばやがては自分も破壊され、後悔することになりそうだけど。。 この満月と火星の下で何か刺激的なことに触れたなら、わたし達のこころは苛立ち、なかなか収まらないかもしれません。それを眺める乙女座の女神アストライアは、いったいどんな審判を下すのでしょう? アストライアが位置する場には「大衆」「一般人」という無名性にまぎれていく自分自身に抗い「わたしはわたしだ!」と自分のキャラクターやアイデンティティを主張するエネルギーが満ちています。そのアイデンティティは、果たして本物...なのかな?


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  そんな満月軸にクロスする形のオルクスとネッソス、そしてパラス。この組み合わせもまた何らかの審判を象徴しています。ネッソスもオルクスも遅い星なので、社会的にはここしばらくの間、セクシャルな要素の絡む不正行為や様々なハラスメント、ストーキング、スキャンダル、力の濫用など、誰かが過去に行った行為に対する反動が起きたり、隠された動機が露わになったりという現象が起こりやすいと思います。これは別に悪事を働いたから報復を受けるということだけではなく(勿論それもあるけれど)ひとによっては何気なく鼻歌まじりで行ってきたことが、実は他の誰かを刺激したり傷つけていたことを知る…そんな形でも顕れることもあるでしょう。ネッソスは自分が撒いた種に決着をつけるとき。自分だけでなく、環境も含めたリニューアルのとき。そしてオルクスは裁決を下す者です。なので、もし自分にカルミックな出来事が起きなくても、人生の浮き沈みや因と果のありようについて、何か感じさせられるような物事を目撃するのかもしれません。またこのエネルギーは、これまで「自分自身が自分に対してやってきた行為」の結果として顕れる場合もあります。

ところで、今回はそこに小惑星パラスが加わります。…ってことは、もしこのエネルギーに影響を受けるひとがいるなら、目の前の現実に目を背けず、ひとつひとつ丁寧に立ち向かうこと、そして今の自分の限界をありのままに受け入れ、変わっていく機会になるかもしれません。パラスもまた審判者であり、この位置にあるときは、選りすぐりの包括的なポリシーを持って事にあたることを要求します。おそらく今回は、まず目の前の現実に十分対応しながら、その根本原因を見ていくこと。これから始まる人生の新しいサイクルに見合う発想の転換をどう図るべきかを考えていくこと。…そして、もっともっと器の大きなモノの見方をするようにと促してくるのかも。。 もしこの声に従うことが出来るなら、きっと時間をかけて取り組むに値する大きな経験になると思います。

        そしてもう一つ、これにオーバーラップするのが木星・土星・海王星のTスクエアです。乙女座の木星は、社会の中で、あるいは家族や近しい間柄の中で積み上げてきた自分の立ち位置、自分の美意識に忠実であろうとする気持ちを膨らませます。「わたしはこうなんだ」という感覚。それは自分のアイデンティティ、一種の精神的な保護膜です。このままで認められたい、受け入れられたいという気持ち。たとえそれが「自分はこれだけの者でしかない。力無く、取るに足りない弱い存在だ」という意識だったとしても... その実、過度の自己卑下や被害者的意識によって周囲を逆に支配している場合もあるでしょう。共に魚座を支配する海王星との対立は、もしそこに何か偽の希望や幻影が混じっていれば、膨らんだバブルにめいっぱいテンションをかけてくるかもしれません。


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  この木星・海王星軸にTスクエアを形成する土星は、射手座のグレートアトラクターとコンジャンクト中です。土星が突き付けるのは責任、赤裸々な現実、自分自身の限界。でもグレートアトラクターの力がTスクエアで働くとき、そこにはもしかすると、黒か白か?的な、極端な動きが加わるかもしれません(特にこのエネルギーが集合的に作用するときはシビアな反応になりがちです)。護る方も攻める方も、こころのどこかでは何かが違うんじゃないか?と気付いてる…でも、そのとき見える「現実」はそれぞれの視野の中でねじれ、幻のリアリティとすり替わっているかもしれない。そんな危うさ。。 

月は23日朝までに、ネッソス・オルクスのオポジション、そして木星・土星・海王星のTスクエアをトランスレートしていきます。もしその途上でこころに棘や緊張を感じるようなことがあれば、注意して観察してみて。もしかするとその棘は飛沫のように空間へと拡散し、周囲に影響を与えるかも。もし自分の中に何らかの形で悪意が存在してきたとすれば、その機会にはっきりと認識出来そうです。じゃ、そんなとき、どう対応するのか? 闘争のための闘争(それが自分の信じる「平和」のためであっても)、出口を求めて駆け回る情念に突き動かされるような言動は、何より自分自身のエネルギーを枯渇させるでしょう。もちろん人間である以上、ちょっとしたことで苛立ちや無力感が湧くこともあります。ジュノーとBMリリスのコンジャンクションは、人間関係の中でどうしても言えなかったひとことを口にするよう促してくるかもしれません。もし、本当に壁を破るために必要なら、それは起きるでしょう。

けれど少なくとも「それは何故なのか?」を探ること。もっともっと深く知ろうとすること。これは今回の満月がもたらす挑戦のひとつだと思います。だって存在するものは、ひととき避けてもまた必ずやって来るのだから。


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        けど。水星は順行するし、グランドクロスは変化を身上とするミュータブル・クロスとして起きます。もしここで思いっきりこころのバネが縮むような経験をするなら、それは自分を変革する好機として使えるかも?! その意志を持ち続けられるなら。 試行錯誤したっていい( ケッ 運命論なんてクソ食らえ的にエネルギーを使いつつw )。頑なさを脱し、好奇心を持って、もっと自分という器を拡げたい。思い切った発想の転換を目指し、自分をこのテンションから解放したい。たとえ哀しみや混沌を経験したとしても、星々はそこからわたし達が何を生み出すのかと期待を込め、固唾を呑んで見守っていると思います。

        ここから先は、自分に対しても世の中に対しても、背を向けず、絶えず自分自身を更新していく時間帯に入ります。 自分や周囲を納得させるためのこじつけや背伸びはもう要らない。たぶん、それどころじゃなくなる。もしかしたら、それどころじゃなく楽しくなるのかもしれない。(いや、大変かもしれないけど(^_^; )。 火星は今月27日深夜に蠍座入りし、逆行運動は6月末まで続きます。その間、世の中にも個人レベルでも、大なり小なりまたいろんな事が起きるでしょう。。  けど、この時期は自分が抱いて生まれて来た、一番純粋で本物だと言える「欲望」をより深く知るチャンスなのだと思います。それは多分、理屈ぬきに「自分を一番健やかに生かすだろう何か/いのちを燃やすエネルギーとなるもの」。いつの日かココから旅立つ者のひとりとして、まっすぐに胸を張って歩いていけるように。


  ところで少し前から天王星・エリスのコンジャンクションの話をしつこくしてるけど...今回もちょっとだけ(^_^;。

牡羊座のエリスと天王星は「壮大なアイデンティティ・クライシス」を意味するかもしれません。それは個人レベルでも起き得るし、世代、民族、国、ジェンダーなどより大きなレベルでも起きつつあるのではないでしょうか。情報の渦の中でこれ以上無いほど断片化してしまった自己を、もう一度取り戻すとしたら... この世界をよりよく変えたいと願うなら、多分今までに試されたようなやり方は通用しないのではないかと思います。明日も自分は存在するだろうし、世界も変わりなく続いていくかもしれない。けれど、以前と同じ解決法、以前と同じ物の見方を引きずったままでは、ただ世界史と自分史の閉じられた円環に囚われるだけなのでは... このところエリスのことを考えていて、そんな風に感じています。 天王星とのコンジャンクションか。。。  見えない壁、怖れの淵、セクトやジャンルの塀をひらりと超えて、天高く飛び立つ鳥は生まれてくるかな....。

  えっとw... そんなわけで、もしかして凸凹道が続いてしまうひとも、肩の力を抜いて「世の中」と名付けた自分の胎内の海に深くダイブし、底に潜む深海魚達に出逢うような旅が出来たらいいな、と思います。なぜならそんな視座の変化こそが、ひょっとすると自分だけの問題じゃなく世の中自体を変えていく第一歩になるかもしれないのだから…。


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        じゃ、最後にサビアン・シンボルを見てみましょう。今回は満月がとっていくエネルギー、『白い波頭に覆われる海』に焦点を当てていきますね。

広い広い海。強い風が吹いて、海面は見渡す限り白い波頭に覆われています。白い波頭? それを細かに見れば、荒れ狂う風が海水の表面を白く泡立て、波立てている状態ですね。そして「海」はわたし達の無意識を象徴するもの。デーン・ルージャー版のシンボルは「白い波頭が風の力を見せつける」となっていて、どちらかというと「風」=「スピリット」が強調されているのに対し、実際にエルシィ・ウィーラーが降ろしたオリジナルのシンボルは「海」、つまり人間の広大な無意識が主役です。そして、その表面を覆い隠す無数の白い泡、泡、泡。。。 

B.ボヴィは「泡で覆われる状態」を指す「covered with froth」というフレーズを例に挙げ、これは「実体を持たない何かによって真の実体が隠される」状況だと指摘していました。


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また、米国では19世紀末からこのシンボルが降ろされた20世紀初めにかけて、原文で「白い波頭」を指すことばと一致する「White Caps」という名で呼ばれた秘密の組織があったとも指摘していました。この組織は凄惨な無法ぶりで有名でした。これ、もともとは農民の集まりで、自分達のコミュニティが持つ価値観を踏みにじる行為をした無法者に対抗しようとして創られた活動組織だったそうです。けれどこの運動が貧しい農家の人達の共感を呼び、南部へと拡がっていくにつれて、その活動内容は劇的に変化していきました。

なぜなら、当時はちょうど農業不況のあおりを受け、多くの農家が貧困の苦しみを味わっていました。そんな中で、人々は自分達にお金を貸していた商人やそこで働く黒人労働者への妬みと憎しみを募らせ、White Capsの活動自体も「諸悪の根源」を排斥する運動に変化していったのだそうです。そして、陰湿な嫌がらせや人種差別の絡んだひどい集団暴力で「敵」を痛めつけ、財産を奪ったり、鞭打ちや焼き討ち、脅しによって命からがら土地から追い出したりさえしました。やがてこの動きは郡から州ぐるみへと集団ヒステリーのように拡がり、裁判官の中にさえ組織のシンパが存在したことから、被害者達は法的な保護を十分に受けられなかったといいます。まるで現在も存続するKKKの元祖みたいな組織になってしまったんですね(実際、メンバーは今のKKKにいくぶん似た 白装束の "扮装" をしていたそうです)。けれどこうした騒動は、結局は彼らの地域に芽生えるはずだった新しいビジネスの気運を根絶やしにしてしまいました。そしてそれは、地域全体により大きな貧困と衰退をもたらす原因となったのだそうです。

うーん。。。 高いモラルを標榜し、互いの助け合いから始まったはずの組織が、なぜそんな無法集団になってしまったのでしょう? 自分達が抱える苦しみを誰かに転嫁して、「アイツらが悪い、アイツらさえいなければ!」と感じはじめたからでしょうか。 このWhite Capsの存在をチャネラーのエルシィが明確に知っていたかどうかまではわかりません。けれど取り締まりが厳しくなった20世紀初頭でも構成員が存在し続けた悪名高い組織と「白い波頭」がどこかでオーバーラップしていたとしても不思議ではないと思えます。


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        「白い波頭で覆われた海」とは… いったい何を指すのでしょう? White Capsのメンバーがまとっていた白い衣。その色が象徴する純粋さは、結局は表面的なものでしかありませんでした。その下には深い感情のもつれと抑圧した怒りが渦巻いていたのだと思います。そのエネルギーは溜めれば溜めるほど、あらぬ方向性をもって噴火します。いつも自分の外側に幻の敵 … 自分の不幸が形作る幻像を創り出し、それを責め続けていけば、歪んだ内的エネルギーはますます膨れあがります。そんな抑圧は取り返しの付かない行動となって顕れるかもしれません。見せかけの論理、頑なな信条によって支えられるアイデンティティ…実体の無い「泡ーバブル」は、やがて水面を覆い隠します。そして、より深く豊かな海 ー 未踏の無意識領域 ー に届く可能性を持つ鋭い感性をにぶらせていくでしょう。今、目を閉じてみて。視界の闇に、わたし達はいったい何を見るのかな?

環境に吹き荒れる暴風… あるいは荒れ狂う精神さえも、海の表面を波立たせる力しか持ちません。その表面に立つ波のそれぞれがわたし達の瞬時の思考、雑多な想いだとすれば、その下に拡がる内奥の「深海」は常に手つかずのまま、ひっそりとダイバーが降りてくるのを待っています。また、それぞれの波がわたし達ひとりひとりの姿だとすれば、その下には集合無意識という膨大な可能性の深海が拡がっています。

わたし達が今「わたし」だと認識している概念は、自分という存在の氷山の一角に過ぎないのではないでしょうか? 「世界」と名付けられた、あなたやわたしの胎内の海には... まだまだ見知らぬ沈没船が宝を秘めたまま打ち捨てられているかもしれません。


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        恒星域の力学研究に生涯をかけた故ダイアナ・K・ローゼンバーグは、射手座の初期度数であるこの領域(0°〜2°台)を、「光と影とが色濃く入り混じり葛藤する場」だと示唆していました。この領域が放つエネルギーは、強い意志と激しい競争心を合わせ持ち、持ち前の想像力から生まれた「泡」を現実に変える力を持っています。またその内側には手強い秘密主義と目立ちたがりの両側面がいつもしのぎを削っていて、一方の手に粘着力と強いこだわりを抱え、もう一方の手にはひとを和ませるユーモア精神をたずさえています。その闘いは奇襲戦法が多く、そのイチかバチかの当たって砕けろ精神は、自分にも、他者に対しても一種の魔法をかけることが出来ます。理想を提示し、夢見るような効果を創り出せるんですね。なのであらゆる創作やアートの世界にも使えるエネルギーです。ただし、それは両刃の剣。その同じ力が、激しすぎる思い込みや錯視・幻視を起こさせる強力な呪詛にもなり得るからです。

        さて、月に光を与える太陽のシンボルは双子座2°『こっそりと靴下をいっぱいに満たすサンタクロース』です。サンタクロースって、子供達の夢の中に存在し、無償の愛でステキなおもちゃをプレゼントしてくれる優しい守護聖人ですよね。でも現実世界では… 赤と白の衣装に真っ白なヒゲをつけて "扮装" した誰かです。だからこそ、子供達が夢の世界に遊んでいるうちに "こっそりと" 靴下を満たす必要があります。小さな子らの、無垢な夢をこわさないように。。 けれど夢と現実というこの双子の世界 ー 二元の世界では、「夢」を紡ぐために秘密裡になされる行為が常に純粋な動機から行われるとは限りません。本来の自分ではない姿に扮装して夜の闇にこっそりとまぎれ、何かを盗んでいくひと達も沢山存在する、そんな現実世界。夢のサンタクロースは「純粋に与え、純粋に受け取る」行為を象徴しています。その本質には義務も犠牲も恩義も存在しません。けれど社会の現実にそれを見出すのはとても難しいことです。ただ、一期一会の刻を除いては...。

『目に映る他者の姿に、そして何より自分自身の中で、幻と実のギリギリの境界を見抜く。そして境界に立ち、そこから深奥を突破していけるか?』『夜の闇にまぎれて様々に乱れる思い、粘りつく不要なこだわりを洗い落とせるか?』 ひょっとすると、太陽の光はわたし達にそう問いかけているのかもしれません。


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        今、逆行する火星の力と太陽の光を得て輝く月の下。陰と陽とがぶつかりあうこの領域がもたらす最高のチャレンジ。さぁ、わたし達はこの激しくもディープなエネルギーをどんな風に使えるかな? 

自分の一番の暗部に十分な白光をあててみたい。まだことばにならなくたっていい。理解する。ハートで。さらに、理解する。お腹で。全身で。そしてもし出逢えるなら… そこから立ち上がる一番純粋な自分の核を(たとえまだ抽象的であっても)大切に育てていきたいなと思います。

存在が、存在を。世界が、世界を、新しく生み落とすその日まで......。




have a great trek!!!★


hiyoka(^_^


May 15, 2016

レイモンド・メリマン 週間コメント5/16【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2016年5月16日(フリー版より)
翻訳:hiyoka  
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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お知らせ
※来週23日付のメリマン・コラムはお休みさせていただきます。
m(_"_)m


≪ 先週をふり返って ≫

        先週もまた典型的な水星逆行の週だった。殆どの株式指数は週の始めは穏やかに騰がり、5月10日の水星逆行中間日あたりでピークに達してその後週末に向かって下落した。殆どの市場において、先週はインサイド・ウィーク ー 高値と安値が前週の高値と安値の内側に収まる週 ー となった。これは水星逆行では典型的に見られる動きだ(低いボラティリティ)。しかしながら、オーストラリアのような例外もあった。ASX指数は9ヶ月ぶりの高値まで舞い上がっている。また中国では、上海市場が2ヶ月ぶりの安値に沈んだ。これは典型的な水星逆行効果だ。世界の一領域では騰がり、他の領域では下落し、一方他の殆どの領域では、行きつ戻りつしながら取引レンジがどんどん小さくなっていく。

        米国では、ダウ工業平均が5月10日火曜、トリックスターたる水星逆行のまさに中間点において17,934で天井をつけた。この日は222ポイント騰がっている。そして翌日はその全てを吐きだし、217ポイント下落した。5月13日金曜の引けまでに、ダウ平均は月初来安値となる17,500を試していた。

        商品市場では株よりもう少し売買が活発に行われた。原油は5月12日に1バレルあたり47.02ドルをつけたが、これは6ヶ月ぶりの高値だった。金は水星逆行開始直後の5月2日につけた年初来高値1306から下落し、逆行中間日の5月10日に安値1258.30(現在までのところ)まで下落した。銀はといえば、いつものように、もっとドラマチックだった。5月2日につけた高値18.06から、先週はずっと売られ続けたのだ。金曜ザラ場中には16.85の安値まで下落したが、いまだに底打ちのシグナルは見えていない。この動きはサイクル研究に合致している。また、火星が逆行によって射手座の初期度数に戻る場合の研究とも一致している。しかし現在始まっている、ヘリオセントリックの水星による射手座運行時(5月13日〜24日)に通常見られる強気パターンとは相反している。さて、闘士たる火星がヒラリと身をかわすトリックスター、水星に待ったをかけるに足るいっぱしのコワモテ野郎であることに私達は驚くべきなのか?

        貴金属が抱える問題は、強くなっている米ドルだ。いや実際にはそれよりもっと深い問題だ。全市場に通じる問題点は、中央銀行と彼らの相反したメッセージであり、それが米ドルを高みに押し上げることだ。2週間前、日銀は当時の予想に反して量的・質的緩和の現状維持を発表した。先週、日銀は追加緩和の用意があると発表した。これを受けて米ドルは騰がり、他の通貨(ユーロや円など)がかなり激しく下落することで、貴金属と株式市場を押し下げた。こうして今や3つの中央銀行が先月の彼らの金融政策を覆したことになる。最初はECB、次にFRB、そして今、BOJ(日銀)だ。

これは水星と火星が逆行し、木星と土星が海王星とTスクエアを形成する時に起きる典型的な事例だ。すなわち『あなたはこの期間に読むもの、聞くもの、見るものの全てを疑ってかからねばならない』。あのドナルド・トランプでさえ、初めからずっとあり得ないと言っていたはずの選挙運動資金の受け入れに関して彼の "金融政策" を覆したのだ。このようなアスペクトの下では、約束は破られるためにあるようなものだ。


≪ 短期ジオコズミクス ≫

        今週は奇妙な理由から注目に値する週だ。すなわち、5月14日〜21日はトランシットの惑星達による主要なジオセントリック・アスペクトが見られない。これが意味するのは、今週に向けてどんなトレンドが続いてきたにせよ、それは変わらないだろうということだ。何事も無ければ下落傾向にあった市場は下げ続け、上昇してきた市場は騰がり続ける(とはいえ、水星と火星の逆行下では何事も鉄壁ではないし、過去に見られた相関関係は未来の動向を完全に保証するものではない)。だがより高い確率で見られそうなのは、世界の指導者達(政界と金融界)がその一貫性の無い考えや振る舞いから目を逸らすために、依然として唐突に自分達の立ち位置を変えたり軌道を逸れたりし続けるだろうということだ。

        主要惑星達が互いに重要なアスペクトを形成していなくても、宇宙ではいくつかの興味深いジオコズミック現象が起きている。その一つは、ヘリオセントリックの水星が5月13日〜24日、11日間にわたる射手座の旅を開始したことだ。先週述べたように、『これはなかなか面白い。何故ならこの取り合わせは通常、金属と通貨に急激な価格変動をもたらすのだが(一般的には上昇)、今回はこれが普通なら金融市場に とってあまりボラタイルとは言えない水星逆行の終わり付近で起きるのだ。どちらの特質が支配的になるだろう? あるいは、両方共に示現するのだろうか?』 これまでのところボラタイルな動きは出ていないことから、水星逆行終焉のエネルギーが支配的だ。

        現行の水星に関わる相反するボラティリティのセオリーに対しては、双子座ー射手座軸で満月が起きる5月21日がもう一つのテストとなるだろう。この満月は火星ともコンジャンクトしている。通常なら、これは市場と政治面でのボラティリティ(必ずしも真実とは限らない自慢たらたらの主張やそれに続く度を超えた反論など)と関連する。これは週をまたいで起きるため、もしかすると市場よりは政界の出来事に関連するのかもしれない。しかしながらこのルネーション前後1〜2取引日の内に反転しやすい穀物市場は観察しておこう。気温と気候が非常に暑くなるかもしれない。



≪ 長期的考察とマンデーン・アストロロジー ≫

“偉大な精神は理念を論じ、並の精神は事物を論じ、卑小な精神は人を論じる”

ー海軍大将 ハイマン・G・リッコーヴァー


        今週、私達は手堅いやり方を通して人を、特にドナルド・トランプを論じることになる。彼はちょうど5月21日(日本時間22日昼)にやってくる満月と同様の双子座ー射手座軸の満月、そして月蝕の下に生まれているからだ。オンラインの出生証明書によれば、彼は1946年6月14日10:45EDTに生まれた。彼は人を論じるに強く、理念をつぶさに論じるにあたっては弱い。とりわけ行う必要があると自分が提示した物事をどう成し遂げるかの詳細には全く弱い。議論の矛先を「理念」から「人物」へと変えることに成功した時こそ、彼の強みは増大する。彼自身が示唆したように、彼は自分自身の「理念」(双子座・射手座軸の生まれとしては、数多く抱えているはずだが)についての詳細にはあえて踏み込まないことを好む。何故なら彼は、数多くの選択肢を残しておきたいからだ。

        しかしながら、「人物」を論じる時の彼は「ブランディング」に長けており、これによって人々の心に残るイメージを創り上げることが出来る。今回の予備選シーズンの中で、彼は対立候補者達を効果的にブランディングすることで大いにその力を発揮した(「ちびマルコ」「嘘つきテッド」「ふぬけのジェブ」「性悪ヒラリー」などなど)。

だが誰一人として同じやり方で効果的に彼をブランディングした者がいないというのも不思議な話だ(「不平屋ドナルド」「いじめっ子ドナルド」「論争屋ドナルド」あるいはヒラリー・クリントンが彼を「危険人物(loose canon/何処に向けて発射されるかわからない大砲)」と呼ぶのを好むことから、もしかしたら「弾丸ドナルド」などか…いずれにしても、ブランディングとしては印象に残らず、弱い)。どんな場面でも、*かゆいところに手が届くようなネーミング能力、あるいは特定の人物に的確なレッテル貼りをする力は、双子座ー射手座軸が得意とする遊びごころだ。

* 原文:“pin a tail on a donkey” 日本の「福笑い」に似た子供の遊び。目隠しをしてグルグル回り、壁に貼られた尻尾の無いロバの絵の適所に画鋲で紙の尻尾をとめ、的確にそれらしく仕上げるというもの。

  しかしながら、獅子座の火星が上昇惑星であることは、それが(これ一つだけではないが)攻撃性やいじめの形さえ取る可能性を示している。この傾向は、同時に蟹座にも惑星を持つ人々のチャートでは一層強くさえなる。何故なら蟹座は忠誠心を要求するからだ。トランプ氏は蟹座で金星と土星がコンジャンクトしている。だから彼は、対立候補者達のように彼の側に立たない者に対しネガティブなブランディングをすることにかけては特に熱心だ。彼自身がしばしば口にするように、彼は負けることが嫌いだ。彼は勝つためならどんな事でもするだろう。これは潔く負けを認める者のチャートではない。

        読者の皆さんにとって ー いや他の誰にとっても ー 最も重要な問題は、彼が選挙に勝てるのかどうかだろう。一人のアストロロジャーとしては、彼のネイタルチャートとそれに対するトランシットのみを見るだけでは明確にならないと考える。これについては今年後半に入ってからより詳しく論じるつもりだが、今あえて言うなら、1月20日の大統領就任式の直前、トランシットの土星が彼の月にコンジャンクトし、太陽にはオポジションを形成する。これは両刃の剣だ。通常、月にかかる土星は人生において「人気」が高まる時期とは言い難い。得るより失うことの方が大きいとされる。何かを競うような場面では、勝利ではなくむしろ深い失望と関連するのだ。それでも、ネイタルの太陽にトランシットの土星がオポジションを形成する時、それはその人物にとって社会人・職業人としての絶頂を指し示す可能性がある。それと同時に、通常は本人の時間とエネルギーに対する外部からの要求も莫大だ。したがって非常に成功しやすい時であると同時に大きなストレスがかかる時期でもある。

        では彼が勝つ可能性はあるか? トランシットの土星が彼の太陽にオポジションを形成する事実から見れば、答はイエスだ。だが自分の月に土星が乗る彼はまた、大きな損失に打ちのめされる可能性をも持つ。ではこの両方のテーマが2017年1月20日に示現する可能性はあるのか? イエスだ。

現段階での結論はこうだ。今回はおそらくクリントンのファンがそうなると考え、また現在の世論調査が示しているほど簡単な勝利は無さそうだ。ヒラリーはこの選挙サイクルを、以前の選挙時に(数年前の上院議員選挙時を除いて)彼女が示した強い指導者という潜在的な可能性よりもずっと手強い姿勢を大衆に示しながら戦うことが必須になってくるだろう。

クリントンとトランプは両者とも獅子座に火星を持つが、これはマイケル・オライリーの手になる優れた研究書『ポリティカル・アストロロジー』によれば、歴代米国大統領の中で最も多く見られる惑星配置だ。それはまた、彼らが舞台に上がって繰り広げる議論がかつて無いほど激しい闘いのエンターテインメントと化すだろうことを示唆している。それは選挙後に行われるだろうトランプ VS ジャネット・イエレンのディベート戦と肩を並べる好取組になるかもしれない。もしトランプが勝つならば、の話だが。

        一方、私は以前自から出したアドバイスに従うつもりだ。すなわちゆったり座ってこの見世物を楽しむことにする。米国において、こういった政治がこのような様相で進行することは未だかつて起きたことが無かった。まぁ少なくともこの流れは「根性悪ヒラリー」と「弾丸ドナルド」との非常に面白いタイトル・マッチとなるのは確かだ。








訳文ここまで
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May 08, 2016

レイモンド・メリマン 週間コメント5/9【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2016年5月9日(フリー版より)
翻訳:hiyoka  
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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≪ 先週をふり返って ≫

        “「もし大統領になったらまず十中八九FRB議長ジャネット・イエレンの首をすげ替えるだろう」ドナルド・トランプは火曜にそう語った。”

ー David Harrison
  “Trump: I’d likely Seek New Fed Chief,”
  ウォールストリートジャーナル 2016年5月6日付


        “ヒラリー・クリントンとドナルド・トランプの争いがひどいことになると思うなら、彼がジャネット・イエレンを非難するまで待ってから判断するといいでしょう。なにしろ彼女のネイタルチャートの満月は、彼のアセンダント上の火星とオポジションですからね。”

ー レイモンド・メリマン
  YouTubeインタビュー
  “The Incredible Spring Lineup of Geocosmic Signatures Part2”



        先週、世界の株式市場は4月20日〜21日、すなわちMAA★★★重要変化日にして金星が天王星・冥王星スクエアをトランスレートした日につけた2016の高値から下落し続けた。5月6日金曜の新月には、株は2週間前の高値以来の最安値まで落ち込んだ。

        たとえばダウ工業平均は4月20日につけた高値18,167から、5月6日金曜発表の雇用者数変化が予測の200,000人に届かずたった160,000人に留まったの受けて17,580の安値まで下げた。私達のYouTubeビデオ “The Incredible Spring Lineup of Geocosmic Signatures Part1” で示唆した通り、市場は以前のトレンドラインのまさに延長線上まで下落した。そして予測を下回る雇用数は、実際には株価を押し上げた。何故なら1)新規雇用は依然として増えている 2)予測を下回る雇用増は、金利引き上げを年4回から2回に削減したFRBの直近の発表をよそに、もう早々には引き上げを行わないだろうことを暗示している。

これもYouTubeビデオで述べたことだが、ひょっとすると選挙が終わるまで金利引き上げは無いかもしれない。中央銀行はトランプの勝利を望んでいない。彼はかつてのアンドリュー・ジャクソンのように、中央銀行の独立性を脅かす存在だからだ。しかしながら、これもYouTubeインタビューで言及したように、株式市場に関する限り、金利引き上げを行わないことは、経済が弱いというトランプによる政治宣伝の優位性を奪うに十分なほど経済と株価を推進し押し上げるかもしれない。

        他の市場では、金と銀が5月2日に数ヶ月ぶりの高値をつけ、木曜〜金曜にかけて下落した。その後金は再び反騰し、金曜中に1300ドルを試した。これは最初にサイクル新高値をつけ、そしてその日の支持線まで下げた後に再び反騰するという、典型的な水星逆行下(4月28日〜5月22日)の動きに沿ったものだ。水星逆行下では、モメンタムのシフトが1日〜4日ごとに起こり、最初に強気シグナルが、そして弱気シグナルと続き、結局のところ騙しに終わるということが起きる。通貨もまた似たようなコズミック・ダンスを踊った。先週初めにサイクル新高値まで舞い上がった後、週の終わりに向けてかなりの急落を見せている。トリックスターたる水星は、これまた6月29日まで逆行中の火星から余剰エネルギーを貰ったようだ。国債は先週を通して強く、一方原油は3ドルあたりのレンジで取引されていた。



≪ 短期ジオコズミクス ≫

        先週のコラムで私は次のように述べた。“… 来週は太陽と金星(牡牛座)から木星(乙女座)と冥王星(山羊座)に対して調和的なグランドトラインが形成される。これは地性のグランドトラインであり、通常は「お金」を意味する。この好ましい惑星配置は5月3日に始まり、5月13日まで続く… 株式市場に対してあまりに弱気の姿勢をとるのは賢明ではない、という理由の一つがこれだ。確かに、水星がニューヨーク証券取引所の設立図(1792年5月17日, 通称バトンウッドチャート)にハードアスペクトを形成する牡牛座23°を逆行中であることを考慮すれば、株式市場はこの時期に向かって下落する可能性がある。だがもし株価がこの時期に入ってからも下がり続けるなら、それはその後に力強い反騰が見られることを示唆するものだ。”

        株式市場に一時的な騰勢を与える木星からの調和的なアスペクトの他に、まだ注目すべきジオコズミック・サインが現在展開中だ。この月曜には水星による日面通過が起きるが、これは1世紀に13回しか見られない珍しい現象だ。空を見上げれば、太陽の前を6〜7時間にわたって黒い点が横切るように見えるだろう。もしこれを見るのなら、目を保護するために適切な望遠鏡を使わねばならない。私にはこの現象自体が金融市場に影響を及ぼすかどうかの確信は無いが、5月10日には何かあるかもしれない。何故ならこの日は水星逆行の中間日であり、これは水星が逆行に転じた4月28日±1日の内に反転しなかった市場のリバーサルとは歴史的に強い相関関係を持つからだ。

        今週は重要なコズミック・ファクターがもう一つある。ヘリオセントリックの水星が5月13日〜24日、11日間にわたる射手座の旅を開始するのだ。これはなかなか面白い。何故ならこの取り合わせは通常、金属と通貨に急激な価格変動をもたらすのだが(一般的には上昇)、今回はこれが普通なら金融市場にとってあまりボラタイルとは言えない水星逆行の終わり付近で起きるのだ。どちらの特質が支配的になるだろう? あるいは、両方共に示現するのだろうか?



≪ 長期的考察とマンデーン・アストロロジー ≫

        “月曜に発表されたECBの調査報告書によれば、主要株および国債先物の値動きは米国の重要な経済情報が公開以前の段階でリークされてきた可能性を示している。また同報告書は、相場動向に影響を与える21回の発表の内7回にわたり、その正式リリース前にいわゆるインサイダー取引が行われた証拠が見られたとしている。値動きは各データが公開される30分前から監視され、S&P500先物および10年国債先物の価格推移が追跡調査された。この調査は2008年1月から2014年3月にわたって行われ、21種類の測定指標が使われた。”

ー Steve Goldstein
  “U.S. Data is Being Leaked, ECB Study Suggests”
  Market Watch, 2016年5月2日


        “以前述べたように海王星は、コソコソと振る舞い、虚偽を拡散する時は、まるで周囲の環境の一部と化したかのように、ほとんど不可視なほど影に潜んでいる。隠された道筋を巧みに創り上げ、他者には見えず容易に発見することも出来ないような筋立てを上手く運ぶ。そして、そのための繊細な神経と慎重さを最も重視するのだ。海王星のひそやかさは、まるでステルス機のようだ。こうした振る舞いを金融市場(または宝飾品や芸術品市場、金融ポートフォリオetc.)に当てはめれば、窃盗、着服、でっち上げ、そして不正な一攫千金のための操作といった行為が浮かび上がる。これらは金融市場における相場操縦として顕現するかもしれない。最近になってインサイダー取引容疑で告発された事件がいくつかあるが、これは大企業、さらには政府さえも絡む、実際の相場操縦が新ラウンドを迎える兆しかもしれない。” 

ー 『フォーキャスト2016』より 
  レイモンド・メリマン 2015年11月



        36年ぶりの土星・海王星ウェイニングスクエア・サイクルを通過しつつある時、人生は… とても奇妙だ。とりわけそれが2012年〜2015年の天王星・冥王星ワクシングスクエアに続いて起きているならば。過ぎ越して来たこの数年、そしてなおも続く今を俯瞰しようとする時、ただただその並外れた異様さに圧倒されるようだ。その全体性を把握するのは困難だ。何故なら私達はそのただ中を生きているのだから。渦中にある時、その体験を客観的に捉えるのは難しい。まるで、それがどれほど深刻なものだったかを理解するにはその体験から一定の時間と距離を置く必要があるとでもいうように。この時期が訪れる以前に、誰かがISISの台頭を予測したろう? あるいは、ヒラリー・クリントンやドナルド・トランプのように、共に最高の不支持率を競う二人の大統領候補者が立つような米国選挙を誰が予期したろう? 

ハードアスペクトを形成する土星・海王星の下では、しっかりと舵をとるべき心理学的問題の核となるのは「信頼VS不信」だ。あなたは誰を信頼出来るのか? この選挙は人格と信頼が問われるものになるはずだった。だがそれは、大多数の米国人が不信感を抱く二つの人格同士で争われるコンテストになってしまった。

        その上、今や私達はずっと疑われ続けてきた事実:金融市場は政府のデータが公表される直前にそれを手に入れるべくお金を払い、直後の市場価格に急激な影響を与える者によって操縦 ー 利用 ー されている可能性が高いということを知っている。この不誠実な振る舞い(土星・海王星スクエア)に手を染めることによって、彼らは他者に対する不公正な優位性を手に入れている。それは窃盗に等しい行為だ(そしてこれもまた土星・海王星スクエアの持つ象意だ)。

        このような情報を買うのは誰なのか? それを渡すことに同意しているのは誰なのか? おそらく土星・海王星スクエアが発効している間(9月10日まで)は、私達がそれを知ることはないだろう。海王星は盗みの現場から人々の気を逸らし、何が行われているかを隠す行為にかけては達人だ。

        ありがたいことに、こうしたトランシットもやがては終わり、ついには真実が明るみに出る。冥王星は2024年までずっと山羊座に在泊することから、腐敗の暴露は表面化し続けるだろう。そして大衆は説明責任とけじめを要求し続ける。今現在は、海王星が追求をかわし、責任と結果への直面を回避する能力を発揮しているため、こうした秘密の行為はきっと発見されにくい状態に留まるだろう。

        しかしながら、2020年を眺めるなら、私達は木星、土星、冥王星が揃って土星の支配する星座宮、山羊座に集結することに気付く。不信感の中で蔓延する不誠実な風潮は、徐々に誠実さと信頼を基盤とした新たな気運に道を譲り始め、その結果として4年後の選挙戦のムードは今とは大きくかけ離れたものになるだろう。人々は民主・共和の両党が自滅の淵に立っており、もう二度と昔のようには戻らないと考えている。

だが私はそうは思わない。おそらく2020年には、両党ともかつてのようなより高い水準に戻るだろう。山羊座のステリウム(惑星集合)の下で、振り子はかつて「偉大なアメリカ」を創造する基となった統合精神と基本的価値観へとラディカルに振れ戻る可能性がある。それが山羊座の行動原理だ。そしてそれが、木星(と冥王星)と同調して働く土星の行動原理なのだ。その時に立つのがエリザベス・ウォーレンであれ、ポール・ライアンであれ、2020年の選挙は、たとえばフランクリン・ルーズベルトやロナルド・レーガンのような、米国史において偉大とされる大統領と肩を並べる存在を生み出すのではないかと私は考えている。

        2016年の選挙はそのシフトを促進する触媒だ。またそれは、1965年〜1966年の天王星・冥王星コンジャンクションから始まった人類社会の長期サイクルのターニングポイントでもある。当時の世界は社会的にも、政治的にも、金融面でも爆発的な様相を呈しており、それは1968年の選挙シーズンのさなか、暴力の嵐が吹き荒れる抵抗運動となって現象化した。そして2012年〜2015年、天王星・冥王星の1/4サイクルが展開していく中で、世界は以前と似たようなすさまじい暴力の渦へと突入し、これは天王星・冥王星のハードアスペクト(またもや)の直後、2016年の選挙戦における暴力的抗議行動へと繋がって行った。米国と世界は、終末が近付いているという陰々滅々たる予言の数々にもかかわらず、その時期を何とか切り抜けてきた。だから今回の広範な社会的変革の嵐も過ぎ越していくだろう… と、私は思う。

太陽を山羊座に持つ人間の一人として、私はいつも歴史は繰り返すと信じている。だが、それと同時にいつも懸念していることがある。ドイツの偉大な哲学者、フリードリヒ・ヘーゲルは正しいのかもしれないと… 。彼はこう書いている。『人類の歴史と経験が我々に教えてきたのはこういうことだ。すなわち、 大衆も政府も、歴史から何ひとつ学んだ試しはない。』







訳文ここまで
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May 07, 2016

○5/7の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
    例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで  5月7日 04:49前後、北海道周辺で  04:55前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は04:30前後、沖縄周辺では 04:01前後に牡牛座 16°41’12”で新月となります。


前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【太陽・月 牡牛座16°~17°ー5/7~6/4 】
    "An old man attempting vainly to reveal the Mysteries"
『謎を明らかにしようと虚しく試みる老人』

    "A battle between the swords and the torches"
『剣と松明との闘争』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】

→★言いたい事はあるのにどう伝えて良いかわからない状況
→★シリアスさ、重々しさに浸蝕されないユーモアの必要性
→★増大する自己主張や自己確認欲求が誇張や妄想を生む危険
→★提示される話の部分部分に見え隠れする別の核心に気付く必要
→★「知識」と「熱情」を凌駕する「精神」という存在への気付き
→★伝統的な神秘や既存の「神」なるものからの断固とした自立
→★傍目からは無意味に見えるものに賭けていく自己信頼…
→★または後先考えない意固地な全否定/拒否
→★咽頭、または喉が象徴する何かに付随する問題や症状
→★捻れて一筋縄ではいかない物事にしぶとく対応する必要
→★内的な熱情と社会的・政治的な現実との衝突
→★ジェンダーやセクシュアリティに関わる自己の内的なねじれを見る
→★共に絡みあうか、明確に切り落とすか、いずれかの覚悟
→★断固とした意志と複雑な苦悶とのせめぎ合いから生まれる火の力
→★周囲を明るく照らす灯か敵を糾弾する炎となるかの選択
→★真の内的自己充足を知って忍び寄る暗さを断ち切る必要
→★情熱にカタチを与え明確な識別力をもって制御していく・・・→

エネルギーのポイント:『自制と統御』 

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5月〜新月の星模様

        色々波乱のあった4月を過ぎ越し、ゴールデンウィークで始まった5月。ここ関東では晴れて暑いくらいの日があると思うと激しい風雨が通り過ぎたり。靑葉若葉が強い光を受けて伸び輝いていくのを横目に、なんとなく落ち着かない感じがするのはわたしだけかな...? この感じは何だろう? もしかしたら、すでに世界はある種のコズミック・ヴォルテックスのただ中にあるからかも? そんな中、熊本地震の余震はこれまでに1200回以上を数え、今後も警戒が必要な様子。。 まだまだこれからも地震、火山噴火、異常気象、そして水星逆行下の事故など要注意エネルギーは続きます。今回被災された方々はもちろんのこと、健康と平穏に恵まれているわたし達も。それぞれに、こころと体両面のケアをいつも以上に大切に考えたい時期です。


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  ところで、先月大きな話題となったパナマ文書は、日本時間10日未明により詳しい内容が公表されるのだとか。これをきっかけに正しい情報と知識が一般化し、まずは全体に納得のいく現状理解が生まれ、必要な制度改革へと繋がっていくでしょうか。 けれど今、大背景となっている惑星パターン ー 木星・土星・海王星Tスクエアとオーブ1°強に迫る天王星・エリスのコンジャンクション ー (スケープゴート探し、魔女狩り、怨念や怒りの暴発)を考えると、そういう風に使うのはなかなか難しそう。 たとえば節税、租税回避、脱税行為やマネーロンダリングの区別(と仕組み)を曖昧にしたまま、特定の政治目的によるミスリードや陰謀論が流れるかもしれません。

こういうニュースって個人的な鬱憤を投影するにも格好の話題だし、実はそれほど興味が無いままに、つい感情的な流れに乗ってしまう…なんて事案が増えるかも…。 これはパナマ文書に限らず、今後しばらくの間 政治、経済、社会的事件から芸能ニュースに至るまで、様々な分野で強まりそうな傾向です。そんな集合的な情動は、ささやかな幸せを求める無数の声を巻き込みながら、やがて一つの明確な方向を持ち始めるでしょうか?  世界が本当に振動し始めるとき、単純明解な「反○○」という括りの概念では対処出来ない混沌が待っているのかもしれません。

仕事、生活、恋愛、子育て、お金......人生の中でひとりひとりが下す決断や行い、または決めないことやしないこと。それはやがて集合体の意志として大きな流れを創っていきます。その流れが全体としてどんな現実を創り出していくのか?  今後2年にわたり、そして引き続き2022年までは、目が離せない時間帯が続いていきそう。けど、わたし達は大きなことばかり見てはいられません。ただそれぞれに、何か最高の可能性を求めて自分自身の生を生き切ることしか。ときには倒れ伏したり、嬉しくて小躍りしたりしながら。きっとそれしか出来ない。。でも、もしかしたらそれこそが、目に見えない巨大な繫がりに貢献していく一番の道なんじゃないかな.....。


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  さてこの新月期には「何だかわからないけど、とりあえず言い放ちたくなるようなエネルギー」が強化されそう。言いたいことの核心を掴めないままに、でも何か言いたい。 ひっかかってる。 だからこそ、言い切ってしまいたい。そんな感じかな。ただ、今は黒白、右左、上下など物事を単純化して見るのはちと危険なとき。ごく内輪なら冗談で通じるものも、そうはいかない場面もあるでしょう。これはメリマンさんも言っていたことですが… けっして結論を焦らずに、見るもの聞くもの、全てをまずお腹に収め、まずはゆっくり掘り下げていく時間をとりたいと思います。(どうしても何か急いで伝えることがあるときは、軽くコホンと咳などしつつ、一拍置いて語勢を調節してね)

一方、米国では5日の時点でドナルド・トランプ氏が共和党の指名候補になることが確実と伝えられました(水星逆行下のニュースだし、まさか今後思いもかけない伏兵が〜なんてことは…と疑心暗鬼w)  また、これを受けたクリントン氏は、CNNのインタビューで早速彼のことを「危険人物」で「何をするかわからない」ヤツだと警告しています。 中傷合戦は今後もヒートしていくのでしょうか。。 惑星達のフォーメーションと連動しながら、世界では今この瞬間にも、日本の市井に暮らすわたし達には想像もつかないことが起きていると思います。 地球が少しずつ不安定さを増すように見える中、全体に物事は不明瞭だし、滞っているように見えるのに…なぜか別次元では確実にスピードアップしているような…?  どこかでそんな感覚的ギャップを感じるひとがいたとしても、不思議でも何でもない5月、そしてこれから先の日々。まだまだ今後も、良いにつけ悪いにつけ、ビックリなことが待っているかもしれません。


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        さて、この新月は牡牛座第2ディーカンで起きます。牡牛座の第2〜第3ディーカンは、足下の大地に煮えたぎるマグマを抱く、牡牛座の真骨頂。 その中でも特にこのあたり(16°台~19°台)は「レイジング・ブル」の真髄とも言われ、その皮膚の下に強く激しいエネルギーを持つ領域です。 この近辺に太陽や主要惑星、重要感受点を持つひとは、一見穏やかそうに見えても、その本質はタフで強烈な頑固者。幅広い領域に対する興味と征服欲を持ち、他者の干渉を許さず、自分の経験のみを信じて前進するようなエネルギーが備わります。また、安っぽさや群衆の中に留まることを嫌い、奥深い感情のるつぼ(地下のマグマ)からフツフツと湧き起こるイマジネーションを通して多くの人々が共有する普遍的な「何か」を表現して見せる力を持つとも言われます。それは「天の声」(あるいは理想)と足下に拡がる「大地の声」(あるいは現実)の架け橋となり得る「何者かの声」なのかもしれません。 

  ただ、この領域は(どの領域もそうだけど)光の側面ばかりじゃありません。当然ダークサイドもあります。 「天の声」であれ「大地の声」であれ「人の声」であれ、その信憑性に疑いを抱いたとき、牡牛は一歩も動かなくなります。そして頭をぐっと下げ、「全否定」のツノを、当面の「敵」に向けます(それが外側の敵だろうと内在する敵であろうと…)。 それはとても好戦的な構えです(ゴジラを好きなひとがいたら、とある映画の中でゴジラの目のアップに炎が燃えさかる印象的なシーンを覚えてるんじゃないかな? そう、あの感じですw) そしてこんなとき、この牡牛は非常に計算高い操縦者、または冷酷な捕食者の一面を見せることがあります。これって確かに戦士さんにとってはある意味で必要な資質でもあるのだけど。けれど同時に、危険の淵へと誘う分かれ道。ここは深く高度な注意を払いつつ、そのエネルギーを統御する術を覚え、最高の使い道を考えたい局面です。


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  なのでもし今、自分の中に怒りや攻撃的な感情、イライラした気分を少しでも抱えているひとがいるなら、あるいはワケのわからない焦燥感でいても立ってもいられない感覚を覚えるひとがいるなら...そのこころのツノが、もしかして何かを怖れるあまりの防御の反応ではないのか? それともこれは、今自分が純粋に前に進むための攻めの構えを象徴する感情であり、自分にとってはバネの役割を果たす 「負」 のエネルギーなのか?  …そんな問いをとっかかりにして、深く自分自身を洞察してみると良いかもしれません。 

その上で、もしその感覚が…単に潜在意識に巣くう「何かへの怖れ」に対しフタをすることで「安全」を買うための怒りや攻撃だったなら、それは後々裏目に出る可能性が高いです。 けれど、もしそれが…たとえ傍目から見てバカバカしく無意味なこだわりに見えたとしても… 本物の自己信頼に基づいた「捨て身」の結果であるなら、大きな前進に繋がるかもしれません。こういうことに気付いたとき、この領域のエネルギーはとてもクリエイティブに変容します。 

たとえば、ひそかに隠し持つ激しい攻撃性と無慈悲なまでの冷徹さ。この同じ力を、どこまでも知識を求めてやまない情熱と忍耐のエネルギーに変換することが出来ます。そして、じっくりと何か大きな物事を構築していく… そんな大きな力に育てることが可能になります。 けれど、おそらくそれを成し遂げる途上には、自分の内側でせめぎ合う 「怖れと勇気」 「貪欲さと節度」 「全体の幸福を思うこころとそれに付随する冷酷さ」 との永遠の闘いが付いてまわるかもしれません。ここは牡牛座のど真ん中。けっして生易しくはない。でも飛び込んでみる価値は大いにある。。。 だってここは、蠍座と双璧をなす "魂の闘技場" なのだから。


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        ところでこの新月は、共に逆行中の山羊座の冥王星、乙女座の木星に地性のグランドトラインを形成します。なので今言った牡牛座的なこころの闘いは、冥王星と木星からの調和的な援助を受けられるかもしれません。怖れず勇気をもってしっかりと2本の足で立ち、現実を見据えてまず何かを整理し、そして構築していく力。意志を表現していく力を支えるエネルギーとして。

  とはいえ、山羊座の中央部に君臨する冥王星のダークなエネルギーは侮れません。 木星と冥王星のプッシュは、この新月に「プライド」と「個人的な力の感覚」を与えてきそう。それは自分の血の中に代々受け継がれてきた動機かもしれないし、今までの人生を通して築きあげてきたアイデンティティへの誇りかもしれません。それが何であるにせよ、自分が自分であること。それを高らかに宣言したい気持ち。 内在し出口を求めてうごめくそんなエネルギーを、わたし達はどんな創造性に変換していけるでしょう?  

このグランドトラインは、実際に自分の手で何かを創り上げ表現していく行為にはとても良いフォーメーションだと思います。 たとえばアート表現に使うとしたら、クラス感にヒネリが混在するオブジェやインテリア... ちょっぴりセクシーでタブーに挑むような作品とか…ファッションもありかな?  またこれは、人間の心模様に対するあくなき探求という側面も示唆します。なので何を表現するにしても、それは自己探求としての機能を果たすでしょう。一方でこのエネルギーは、人心を操縦する力としても顕れます。なので、それをどういう目的に使い、どう表現するかが鍵になるもしれません。 たとえば何かを宣伝するためのツール制作? 自己プロデュースやPR? それとも誰かを、何かを自分のものにしたり、陥れるための策略…? 火星が逆行する今、このエネルギーを使うとき一番大切な要素は "モチベーションの純粋さ" かもしれません。 

 
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  たとえば、牡牛座16°台のサビアン・シンボル。魂の闘技場にひとり立つ、 "解けない謎に挑む年老いた男" にとって、もう生きる時間はそれほど多くは残されてはいないでしょう。彼はその事を身に染みるほど解っているはず。それでも彼は必死に頭をひねり、何とかしてミステリーを解き明かそうと踏ん張っています。。じゃ、いったい何が彼をそこまでさせるのでしょう?  残り少ない時間を費やしてまで、彼を謎解きに駆り立てる動機って何だろう?  

        もしかしたら今、自分が拠って立つ大地は震え、ひび割れ始めている… 彼はそんなふうに感じているのかもしれません。もうすぐ地面はぽっかりと大きな口を開け、自分はそれに呑み込まれてしまうかもしれない。そうなったら、今まで営々と積み上げてきた知恵が、プライドが、地位が、財産が…いや自分の全てが虚無に帰してしまうだろう。彼は恐怖にかられ、怯えます。だから自分の知識と知力の全てを賭けて、この世界を司る「道理」という謎に挑みかかります。目の前に立ちはだかる謎の壁を突破し、それを我が物とすることによって、何よりも「自分」という存在を確固たるものと感じるために。。

けれど… それは虚しい努力に終わりそうです。 解き明かされるべき「謎」は、いつだって彼がその目で見ることの叶わない「後ろの正面」に存在し、そこから彼をじっと覗き込んでいるのだから。 そしてその事実こそが、彼を無意識の怖れへと導いているのだから。。。

あるいは、彼は自分のしていることが虚しい努力だと知っているのかもしれません。それでも、今の自分に備わった最後の力をふり絞って挑戦し続けているのかも。。 しょせん、自分に出来ることなどタカが知れている。小さな井戸の底から広大な宇宙の全てを知ろうとするようなもの。 けれど自分にはこれしか出来ない。これが自分の道なのだ。やり続けるしかない。自分が自分でさえなくなる、その刻が至るまで。この手にしっかり掴んで離さなかった何もかも全てが剥がれ落ちる、そのときまで。捨て身の信頼…。いつか彼はそこに辿り着くでしょうか? 眉根に皺を刻んだ彼の顔が突然パッと輝き、人生の重さを超えた、えも言われぬ微笑が生まれるその瞬間に。...そのとき、彼は自分が生涯を通して追い求めた「謎」そのものになっているのかもしれません。


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        とはいえ、ここは魂の闘技場。牡牛座17°台のシンボルが示すように、数多くの「剣」と「松明」が闘い続ける場所です。

剣は力。勇気と闘争心と危機、そしてはりつめた知性のシンボル。それは常に唯一孤高の存在であろうとし、既存の全てを切り刻み、バラバラに解体し、明確に識別していくことを欲しています。一方で松明は、松の小枝を束ね、よじり合わせ、固く結んだ集合の力で一度ついた火を燃え上がらせます。それは闇を明るく照らす灯火であり、安全と団結を示す印であり、また同時に敵陣を燃やし尽くし、みんなが選んだ生贄を火あぶりにするために、薪束に火を放つ道具にもなります。わたし達を動かす熱情の炎は、存在する「物」としての松明が自らの身を焼き尽くすことによって生まれます。そして、他に燃え移っていくんですね。。

剣と松明とが永遠に闘い続ける闘技場。それは冷たさと熱さとが闘い、知性と熱情が攻め合う場所。徹底した明確さと、ねじれよじれ悶えて止まないこころとが、果てしなく闘うところ。あるいは、自己の内なる男性性と女性性が主導権を巡って争い続ける…善や悪などはるかに超えた修羅の場かもしれません。そこでは、平穏や平和は望むそばから幻となって消えていくでしょう。なぜなら剣も松明も、真の平和をまだ実体験としては知りません。調和とバランスという概念を旗印として求めてはいても、それはまだ観念でしかありません。 ここでは、まず相手に勝ち、征服することが第一義だから。

わたし達のこころには、いつも数多くの剣と松明が棲んでいるように思います。そしてあるときは気付かないくらいひそやかなさざ波として、またあるときは身悶えするほどの爆発的なエネルギーを発しながら、常にぶつかり合っているのではないでしょうか。


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  ただ、この闘争にはある種の美 ー ヒロイックな美学があることも確かです。わたし達は「これだ!」と信じたもののために戦うことを美しいと感じます。平和のために戦う。悪を滅ぼすために戦う。善なる神のために戦う。弱者を、愛するものを、護るために戦う。非暴力のために戦う。戦いを無くすために戦う。または内なる弱さを克服するために戦う。。 あるときは無慈悲なまでの冷徹さを通して、またあるときは怒りと熱情に沸き立って、またはその両方が火花を散らしあって。その戦いの旗印が、たとえ後から耳触り良く創られたまやかしであったとしても。 それはわたし達のこころだけではなく、体の中でも起きています。生きるために。敵や侵入者を殲滅するメカニズムによって、少しでも長く存在し、力を維持し、拡大していくために。…うーん。こう考えてみると、わたし達っていつも何かのために戦わずにはいられないのかな。。。 わたし達の人生に、人類の歴史に、この矛盾を内包した闘争の種は尽きることがなさそうだなぁ。ふぅ。。


  もう幾度も幾度も繰り返されてきた無数の闘争の灰の中から、わたし達は様々な物事を発見し学び取ってもきたのだと思います。 そして戦いがもたらす悲しみや歓びの混沌から、次代の精神の種子をその都度生みだしてきたんじゃないかな。。 国と国、民族や宗教や階級や人種やジェンダー、そして個としての人間同士。総体としてのわたし達は、あらゆる区別と境界線を見渡す高みを目指し、安定したバランスの必要性とその方法を学び続けてきたし、これからもそれは続いていくでしょう。ひとの内部と外部、その共時性を鍵としながら...。


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  剣と松明との闘いは、本質的にはわたし達の内側で起きていることです。なので『内なる如く、外もまた然り』。牡牛座は安定と安全を求める星座宮だけど、本当にその境地を得たいなら、まず内側を整理していく必要があります。でも「わたし」という存在の中でせめぎ合う無数の矛盾、相反する欲望をただつぶさに見ていくのって、とても難しいこと。まして自己保全のために戦おうとする無意識やら潜在意識がうごめく暗い井戸の底で、そのバランスを取るなんて想像もつかない…。同じ大変さなら誰かのせい、自分以外の何かのせいにしてそれを否定したり戦う方がずっといいかも? それならヒーローやヒロイン願望だって満たされるかもしれないし。。 


  この闘技場のどこかに、無数の見えない扉が開いています。それは自由への扉。内なる大地を踏みしめ、知恵と情熱という2本の足で立ち、豊穣をもたらす精神へとダイレクトに繋がる、見えない扉 。究極の自己充足システムをもたらし、その上で互いに手を繋ぎ合う歓びへと導く扉 . . .。けどわたし達がその扉を通るまでには、もしかしたら多くの涙と血が流れるのかもしれません。 それでも、その扉を求めて「わたし」という謎に挑む価値は大いにありそうです。なぜなら、この「わたし」という豊かな宇宙こそが、牡牛座がはぐくむ最高の資産なのだから。。


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        じゃ、最後に他の惑星についても書いてみようかな。うーん…いろいろあるのだけど…やっぱりしつこく牡羊座の天王星とエリスかなw。これについては前回の満月でも触れましたね。けれどまだまだ掘り下げれば沢山の可能性を秘めていそう。6月9日の正確なコンジャンクション(全3回の内1回目)を前に、両惑星のオーブは1°強に迫っていて、もうしばらく前からその影響が出始めています。

以前にも書いたかも?ですが、このエリスという準惑星は、1490年代のルネサンスとメディチ家の終焉当時に冥王星・天王星とTスクエアを形成しています。そしてフランス革命が起きた1789年7月14日には、海王星とスクエアを結んでいました。また、米国では建国時から様々な事件や騒動、戦争に絡んでいたようです。エリスと米国史との関連については、すでに研究家トマス・キャンフィールドによる書籍『Yankee Doodle Discord : A Walk with Planet Eris Through USA History』が出版されています。これをざっと読んでみると、米国史に関する限り、エリスは何故かハードアスペクト(スクエアやオポジション)よりも調和的なソフトアスペクト(トラインやセクスタイル)を形成するときの方が大きな事件と連動しやすいようですが…これについてはまだまだ多くの検証が必要かもしれません。

  ちなみに日本では、1927年〜28年に起きた天王星とのコンジャンクションのさなかに南京事件、張作霖事件、3.15事件などが起きていて、翌年の世界大恐慌を経て日中戦争〜第二次世界大戦へと続く流れが形成されています。また株式市場に関しては、1989年の大納会に日経平均が史上最高値38,915円をつけたとき、エリスは土星とスクエアを形成、その後株価は暴落しています。また1999年のITバブル当時を見ると、水瓶座の天王星に牡羊座の木星とエリスがセクスタイルを形成、バブルが弾けた翌年には同じ天王星・エリスのセクスタイルに土星と木星がスクエアとなっていました。


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  また、エリスがカイロンとコンジャンクトした1970年代初頭は、米国でフェミニズム運動の先駆けとも言えるウィメンズ・リブ(女性解放)運動が盛んになった時代と合致しています。こうした流れはアートや文学の世界にも新しい表現スタイルを生み出し、先鋭化していきました。そしてそれまでタブーとされていた、女性の側から見た性的欲望と様々な体験を赤裸々に描いたエリカ・ジョングの小説『飛ぶのが怖い』は当時世界的なヒット作となり、こうした波は日本にも確実に伝わってきました。「中絶禁止法に反対しピル解禁を要求する女性解放連合」略称「中ピ連」は、この時代に先鋭的に活動した戦闘的ウィメンズ・リブ団体として目印のピンクのヘルメットと共に勇名をはせています。

一方、この当時もう一つの世界的ベストセラー小説として記録に残るのがリチャード・バックの『かもめのジョナサン』でした。個としての精神に目覚め、群衆として生きることを拒否して自己探求へと向かう一羽のカモメの物語は、当時の時代精神を映しながら今も読み継がれています。

その他、1970年代初めは米国のチャールズ・マンソン事件、ウォーターゲート事件、日本の東峰十字路事件やあさま山荘事件、そして北アイルランド問題など、数え上げればきりが無いほど世界中で様々に社会をゆるがす事件が起きています。そしてそのどれもが、良くも悪くも時代の変わり目・節目となるような問題を内包していたように思います。もちろん、こうした出来事はエリスだけではなく、他の遅く遠い惑星達が互いに関わり合い干渉しあいながら創造するエネルギーに動かされ、起きてきます。それでも、ここで挙げた出来事のひとつふたつを深く掘り下げてみるだけでも、数多くの顔を持つ女神エリスの「雰囲気」を掴むことが出来るかもしれません。


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        ざっと見るだけでも様々な象意が浮上してくる準惑星エリス。その存在感は、天王星とのコンジャンクションが迫る今、ますます大きくなっているように思えます。今回コンジャンクションが起きる位置は牡羊座23°(最終回のみ22°)です。この度数が象徴する意味を考えると、やはりジェンダーやマイノリティに関わる問題、そして持てる者と持たざる者との確執などが大きくクローズアップされてくるのかもしれません。また、世界中で暴動や内乱、テロが激化したり、新たな戦争の口火が切られる可能性もあると思います。また、エリスの発見チャート(初回撮影時)では、同じ準惑星セレスとの強力なアスペクトが見られることから、自然災害に関わる可能性についても調査研究が待たれるところです。


  けれど、おそらくエリスの究極の象意は『断片化して失われてしまった自分自身のかけらを自分の手で探し出すこと。それをまず自己の内部で認めること。癒やすこと。そして、そ の作業を通して「本当に公正な視線」を学び、取り戻し、その上で外に働きかけていくこと』。わたし達がエリスの固く閉ざされたハートを開く日は、いつかやって来るでしょうか? それはまだわかりません。けれどもエリスはその日をひたすら待っているように思えます。 

エリスの公転サイクルは約520年とされますが、その周期の1/4を占める120年を牡羊座で過ごします。 これってもしかしたら、わたし達がより完成された存在として新たなアイデンティティを発見出来るよう、500年ごとに長い刻をかけて牡羊座のエネルギーをまといに戻って来るのかもしれないな…なんて(^_^。


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        さてと。エリスと天王星がコンジャンクトする牡羊座の支配星は火星です。そしてその火星は少し前に射手座から蠍座への逆行の旅路を開始したところ。今回の新月が起きる牡牛座から見ると、牡羊座は一つ手前、室区分に当てはめると12室に相当しますね。アストロロジャー、エリック・フランシスは、この位置を「インナー・セルフ」と呼んでいました。つまりこの新月期、天王星とエリスはわたし達のこころの最奥部に作用してくる可能性があるということです(もちろん個人のネイタル・チャートではそれぞれに牡羊座が入るハウスを見るのですが…)。そしてこの考え方を当てはめれば、支配星の火星は牡牛座から見て8室から7室へと逆行していくことになるというのです。ん、これは何を意味するのでしょう?

うーん…それはもしかしたら、こういうことを暗示してるのかも? わたし達のこころの最奥部には、遠い昔に見失った、自分自身の断片が隠されている。長い間 疎外され、強く抑圧されてきた「自分(達)の断片」、本来なら認められてしかるべきだった「何か」。または失われてしまった「わたし」の一部。それは普段の顕在意識ではなかなか見ることの出来ない、意識の暗い領域に隠されています。けれど今、火星(欲望、モチベーション)は見失った自分の断片を探ろうとして、「表の世界」を逆行してる。。 一度足を踏み入れた射手座(8室)ー 信条、世界観、遠く俯瞰するような眼差しを通して他者のリソースと溶け合おうとする世界 ー から踵を返し、もう一度、蠍座(7室)の深い深い感情の海にダイブしようとしてる。 そして近しい人々との関係や、あからさまな「敵」との関わりを見つめ、その体感を通して「わたし」という存在の全体像を深く捉え直す旅をしている。それをわたし達が意識しようとしまいと、こころと体のどこかとても奥の方で、そんな作業がひっそりと行われている……。 新月のシンボル『剣と松明との闘争』には、ひょっとしたらこんな意味合いも加味されているのかもしれません。


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  この新月、そして月のサウスノードとキュビワノ族のカオスからは、蠍座の小惑星ジュノーとブラックムーン・リリスに対してセスキスクエアの変形YODが形成されています。また、ジュノーとBMリリスは、「カルマの返済」を暗示する冥王星族のオルクス、ケンタウルス族のネッソスのオポジションを調停する形にもなっています。

ジュノーとBMリリスは自己矛盾や葛藤を表す取り合わせですが、この位置にあるときは、「今まで避けてきた問題に直面し、熟考する必要」「深淵を超えて向こう側にたどり着くための努力」を意味する可能性があります。ひとによっては、それが過去に犯してしまった誤りをラディカルな方法で解決することを暗示するかもしれません。あるいは、ただ埋もれてきた赤裸々な欲望が明るみに出るのかもしれません。この新月期にもしそうしたことを経験するなら、そのとき目にするものがどんな事であれ、自分自身の水面下にひそむ生に対する真のモチベーションに気付くためには良い機会。少なくとも、ちょっと落ち着いたとき、そんなふうに捉えられたらいいな。自分は今までいったい何を求めてきたんだろう? で、これから先は…? 

9日からは逆行軍団の先駆けとして、木星が順行に転じます。内向することでわたし達の内側をいっぱいに満たしてきた木星の俯瞰の視座が、外側に向けて開かれるとき。順行開始の位置には「自分に流れる血、受け継いできたアイデンティティを身に纏う…そして隠された力を見出し使う訓練」を暗示するエネルギーが潜んでいます。ここから動き出す、木星の持つ最善のエネルギーをガイドとして...新しい探求の旅を始めてみてはどうでしょう? 


        結局、どんな物事にも光と影の両方が存在します..。だってわたし達自身もまた、光と影で出来ているんだもの。ならば片手に剣を、片手に松明をたずさえて、その両方を味わいつくしてみよう。 そしてこの魂の闘技場を、徹底的に遊び尽くしてみたい。あるときは虚しくアタマをひねる老人のように。またあるときは高らかに全てを拒否し、静かに微笑む哲人のように… そして狡猾な横目でウィンクしながら、自由の扉に向かって歩いていこう。。。(^_^


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have a great trek!!!★


hiyoka(^_^