August 2016
August 31, 2016
○9/1の新月・日食―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
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新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで 9月1日 18:21前後、北海道周辺で 18:28前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は18:03前後、沖縄周辺では17:34前後に乙女座 09°21’で新月となります。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
*今回は水星逆行中の日蝕ですが、惑星逆行の考え方について知りたい方には過去記事「2014年の3惑星逆行」が参考になるかと思います。
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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【太陽・月乙女座9°~10°ー 9/1~9/30】
"A man making a futuristic drawing"
→ 『未来派の素描を描く男』
↓
"Two heads looking out and beyond the shadows"
→ 『拡がる影を超えて外を見る二つの頭』
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★漠とした方向転換への願望、またはプレッシャーが生まれる
→★先を急ぎたい気持ちを抑えてしっかりしたビジョンを構築する必要
→★世界や社会の今を支える枠組みをかき乱す新たな方向性の台頭
→★はやる気持ちとエネルギーが漏れ出すような感覚との葛藤
→★巧みな工作や印象操作をする、またはそれに操られる危険
→★今出来ることを熟考しながら行く先に拡がる可能性を手探りする
→★直観と合理的思考の両方をバランス良く駆使して物事を見ていく必要
→★「どうしたらよいかわからない」という感覚がパニックを呼ぶ危険
→★楽観や過度の期待、信じ過ぎる甘さがもたらす重大な結果
→★先行き不透明な社会風土の中でどう生きていくかを再考する必要と挑戦
→★習慣や伝統の中に戻り、慣れたことを繰り返したいという気持ち
→★再び自分のアイデンティティを突き詰め問い直すような出来事
→★自分の判断の先には常に未知の世界が拡がるという認識の重要性
→★上辺の「社会的正しさ」を超えて赤裸々な自分を貫いていく勇気
→★細かい事にこだわるより大局観を養うことに軸足を置く必要
→★自らの内なる強さを最大限に引き出し、踊らずに静寂を保つ
→★変わりゆく「現実」を受け入れ、時を超えた存在として過渡期を柔軟に生きる・・・→
★エネルギーのポイント:『リニューアルのゲート/復活のための破壊』
前回の満月(月蝕)から射手座の火星・土星コンジャンクションを経て、このところの世の中にはやはり暴力的な事件や傷ましい事故が目立っているように思えます。恒星アンタレスと土星の位置が持つテーマの中には、「独断的な思考の危機」「しっかり地に足をつけて必要なスキルを身に付けない限り、人生のチャンスは得られないこと」「浮き足立ち、頭に血が上ったとたんに真っ逆さまに落ちていく危険」 というものがありました。そこにOOB(アウトオブバウンズ)の火星が来たことで、程度の差はあっても…何かしらこころに棘や刺激を感じるひとが多かったのではないでしょうか。
※OOBの火星を乱暴を承知でひとことで言ってしまうと、存在を統轄する太陽の軛から放たれ、社会常識も何のその。誰もが(自分でも)驚くようなことを言ったりしたりする傾向。または結果などお構いなしで敵対的になったり型破りな行動をするような感じかな。もちろん、危機的状況での勇気ある行動という良い面も。)
いまだにアンタレスとは僅かなオーブでコンジャンクション圏内にある土星は、わたし達に次のテーマ 「日々の実体験を通してこの物質的な世界にきちんと向き合う。それによって精神的、感情的、霊的な新しい道を探る」 という課題を与えています。 そして火星は10月終盤までOOBの特質を保ち続けます。天王星・エリスのコンジャンクションも健在。 気性の激しいひとは、カッときたらまず深呼吸してね!(^_^
★9月新月/日食の星模様(崖っぷち夏休みモード)
さて、今年最強と言われる蝕、9月初頭の日蝕です。これについてはメリマン・コラムでも強力なジオコズミック・サインとして挙がっていましたし、多くのアストロロジャーがここ数年で一番重要な節目として捉えています。 特に日本のローカルチャートでは、太陽と月が西の地平線に、それにオポジションを形成する海王星が東の地平に位置し、天頂近くには土星が昇ってTスクエアを形成。。 今回の金環蝕は残念ながら日本では見られないけれど、チャートのアングルに乗る日蝕と土星・海王星のTスクエアは大きな意味を持ち得ます。日本という国、そしてその大地に生きる集合体であるわたし達ひとりひとりの精神にとっても、この日蝕とそれを挟む月蝕の三つ組みは、これから中長期にわたってとても重要なゲートの役割を果たすのではないでしょうか。
蝕の影響は短くて3ヶ月〜半年、長い時は3年~6年続くと言われます。 なのでこの2016年9月の日蝕は…「2012年のカーディナル・クライマックスのゴールであると同時に新しいパラダイムのスタートとされる2020年〜22年」に向かって、その道程のちょうど中間に位置する大切な折返し地点になるのかもしれません。
前回の満月・月蝕ではその蝕の大きなテーマを暗示するサロス・シリーズについて長々と書いてしまったけれど、今回も手短に触れておきますね。この蝕のサロスは135。その誕生は1331年7月。日本ではこの蝕から約1ヶ月後の1331年8月、後醍醐天皇による鎌倉倒幕の戦い、元弘の変が起きています。この事件は『太平記』に描かれていて有名ですよね(NHKの大河ドラマにもなったようです)。 この変をひとつのきっかけとして、朝廷、貴族、武士、宗教者、一般的社会の埒外に生きる人々(修験を含む山の民や海賊、職人など、表の顔と裏の顔を持ちながら優れた情報網を持っていたと言われる武装集団。楠木正成などがその例で、後に乱に乗じて豪族や国人にまで成り上がり、その後の歴史を動かした)が入り乱れ、名も無い庶民までも巻き込んだ壮大な「乱」と「力の過渡期」の時代が始まったといわれます。 そして、後に鎌倉幕府の滅亡、南北朝の動乱へと繋がっていきました。
このあたりはヨーロッパでもルネサンスが花開いた時代だったけれど、日本でも国を二つに割るような内戦の時代を通して、それまで貴族や力のある武家階級に囲われる形で発展してきた歌舞音曲や芸の世界が野に放たれていったそうです。そして賤民としてその道に生きた人々が、自前の興業を打ってひとり立ちしていく流れが作られたのだとか。。 確かに今の日本では想像もつかないほど血生臭い戦いが続いた時代だけど、大きく俯瞰して見ると、本当に欲望に忠実で面白い人間性の百花繚乱が見られた時期だったのかもしれません。
もちろん、同じ蝕のファミリーだからといって、歴史の螺旋において一見して同じような出来事が繰り返されるわけではありません。また、安易に話を結論づけるのも良いことではないと思います。 ただ、以前起きてきたことをヒントに、この夏〜秋の蝕の三つ組みを貫くテーマがいったい何なのか? 2020年の大きな節目に向かって何を暗示しているのか? なんてことを、みんなでひとときじっくり考えてみるのもアストロロジーの醍醐味じゃないでしょうか。ちなみに三つ組みの蝕が起きた年を20世紀に限って見ると1908年、1926年、1944年、1962年、1980年、1998年です。(^_^
さて。太陽・月、海王星、土星がTスクエアを組むこの日蝕では、土星・海王星スクエアが強調されます。おまけにチャートでは空白に見える双子座10°には実のところ小惑星トゥルース(真実)が在泊しているんですね。なのでこれをいれると太陽・月、土星・海王星、トゥルースのタイトなミュータブル・グランドスクエアなんです。 うーん、土星と海王星とトゥルースのTスクエアをプッシュする日蝕か。。。 なんだかこの星々の組み合わせは出来過ぎな気がしますね…(^_^;
土星・海王星が3回目にして最後の正確なスクエアを形成するのは、10日の13時ごろ。 なので社会や周囲の人間関係を見ても、また自分のこころの中を覗いてみても、「夢と現実」「ドリーマーとリアリスト」「逃避願望と責任・カルマ」「雲散霧消する感覚と集中しようとする力」「虚構と真実」「取り繕いと赤裸々な姿」「秘密裡の企みと報復的な暴露」「被害者意識と罪悪感」「優しさと冷徹さ」などの葛藤が浮上してくるかもしれません。もともとあらゆる矛盾やダブルスタンダードを内部に抱えて生きているわたし達。でも、この蝕はそんなわたし達に 「さぁ、そろそろ一度クリアボタンを押す時だよ!」 と語りかけているのだと思います。
この日蝕は新月・海王星・土星のTスクエアの他に、注目すべきポイントがいくつかあります。まず逆行の水星と木星が乙女座28°でコンジャンクション。チャートには表示されてないけど、小惑星ルシファー(埒外の美意識、影を通して光をもたらす挑戦)もコンジャンクト中です。そして天秤座1°に待つのはスーパー・ギャラクティック・センターとも呼ばれる乙女座銀河団(中心には超巨大ブラックホール)。 これは太陽系の惑星エネルギーよりもっと精妙でもっと強烈な力を持っています。 また射手座27°台に位置する銀河中心、射手座14°台のグレートアトラクターと共に、黄道帯の特異点とも呼ばれています。 これらはわたし達人類の潜在意識に働きかけ、刺激し、次の次元に向けて吸引していくという…外宇宙からの抗いがたいフォース。その乙女座銀河団が木星の通過を待っています(14日〜15日にコンジャンクト)。
この乙女座銀河団は、乙女座28°〜天秤座5°にかけて拡がっています。この領域のサビアン・シンボルの流れには、「象徴的な死と再生」または「終わりと始まり」を示唆する情景が描かれています。またこの流れの中間には、天秤座0°~1°のエリーズポイント(「個人の人生」と「社会」が激しく交差するポイント。またはギャップやショック)が存在します。これが社会的にも個人的にもどんな形で現れてくるかは、時を待たないと見えて来ないかもしれません。けれどわたし達が意識しようとしまいと、基本的に「天の法」や「ダルマ」を意味し、拡大し成長していこうと欲してやまない木星が蝕のタイミングでこの位置を通ることには大きな意味がありそうです。
これまで何度も捨てようとして捨てきれなかった「自分でないもの」。怖くて手放せなかった観念。無理をしてきたこと。蓋をしてきたこと。あらゆる夾雑物が意識に浮上してくるとき、そこに今の自分という宇宙の限界(土星)が見えてきます。それを超えていくには、真実を見る。見せる。認める。「嘘はもう沢山!」と、まず自分に言ってみる。たぶん、ここから先は、身軽になっていくことが必要。 他のひとの夢も、他のひとの善も、聖なる鋳型も優しさという名の安全保障も要らない(魚座の海王星)。「善き物」を何も持たないと感じるならそれもヨシ。最初はちょっと風邪を引くかもしれないけど、でも、あらゆる弱さの鋳型から乳離れしていく。そうして初めて、本物の成熟への道(乙女座〜天秤座への木星)が始まり、もう一度真の人間関係を構築し、新しい人生のビジョンを探求する旅が始まる。。。
ん、とすると、水星はこの巨大なフォースに少しだけ触れた後、もう一度来た道を戻ることになるんですね。。 ちなみに水星が順行した後天秤座入りし、乙女座銀河団の中心とコンジャンクトするのは10月8日、エコー(シャドウ)フェーズを抜けた翌日です。もしかしたら、それまでの1ヶ月と少しの間、わたし達は過去を辿りながら大事なものとそうでないものをひとつひとつ丁寧に選り分け、人知れずこころの旅支度をしていくのかもしれません。
それともう一つ。土星とのランデブー(というか、対決?)を終えた火星は、この日蝕図でグレートアトラクター(もう一つのエネルギー特異点)とコンジャンクトしています。OOBで太陽の干渉から遠く離れた気ままな火星が、グレートアトラクターからの引力を受けてますますぶっ飛びモードに?
グレートアトラクターは元々存在する何らかの傾向を極化していく働きがあると言われます。また社会的には、大衆を攪乱したりかき混ぜたりするような動きが出やすいとも。政治家や有名人が何か極端な発言をしたり(もう当たり前になってしまった気もするけど ^^;) 、人間関係でも、前回の満月から引き続き「まさかあの人が?!」と思うような驚きの行動を取るひとがいるのかもしれません。そして対向にはケンタウルス族のアスボルスがオポジション。サバイバル的な状況や「虫の知らせ」を象徴するアスボルスは、山羊座でニラミを効かす冥王星とクインカンクス。
ってことは…口が滑ったり言い過ぎたと感じるときは、ややこしくなる前にすぐに手立てを講じる必要がありそうです。キーワードは「相手のことばをよく聞くこと」「自分が何を言っているのか、喋りながらよく聞いていること」、そして「タイミング」と「潤滑油」かな。 悪意を抱いたり、はぐらかしや自己正当化に向かってしまうとカオスな状況が待っているかもしれません。注意しましょう。
けれど外宇宙の精妙なエネルギーを受けたOOBの火星は、「煩悩即菩提」「色清浄の句 是れ菩薩位なり」なんて唱えながら、性的抑圧やそれにまつわるあらゆる「イズム」をひょいと飛び越えて、タントラ聖戦士となる可能性を秘めているとも考えられます。ただし、もしそのひととパートナーの内なる炎が我欲を超え、十分に純粋なものであれば...だけど。。
そして最後に、これまで何度も触れてきた天王星・エリス(そしてエケクルス)のコンジャンクションもハイライトされています。今回は太陽・月の蝕と土星からのクァドリフォームというアスペクトパターン、そしてケンタウルス族のフォルスからのトライン形成という形です。 クァドリフォームは別名「神の拳」とか「トールのハンマー」と呼ばれるグループアスペクトで、Tスクエアにも似たストレスの高いエネルギーを創ります(135°・90°・135°)。 蝕と土星のスクエアがもたらす緊張感が天王星・エリスに向かってほとばしる感じかな。
このパターンは「神の手」と呼ばれるYODパターンより混沌としていて、感情的にはもっと悩ましい感じがするかもしれません。どこを見ても混沌としていて、何をどうしたらいいかわからない。変化の中で新しい物の見方、新しい視点が欲しいけど、何も見えてこない。遠くを見たいけど、自分の周りには濃い影が落ちていて、光が見えない。ただいつもの日常の中で悶々とするだけ。。。もしこんな感じのこころのパターンに陥ったら、エリスと天王星に意識を集中してみましょう。
エリスと天王星とエケクルス。この三つ組みは、野放しにしておくと徹底的に自己中心的な視点から不公平を正そうとします。「上手く行かないのはアイツが悪い」「世の中がおかしい」「誰かが何とかするべき」的な感じで。あるいは、「自分に出来ないはずはないのに、何故こんなことが上手くいかないんだ!?」的な気持ちを抱く場合も。。 そしてどちらにしても、意に沿わない誰か、または上手く立ち回れない自分への報復や懲罰意識を生み出しがちです。特にエリスは「無視され、忘れられ、見捨てられた…」という感覚を刺激してきそう。。 けれどこの三つ組みの本質は、自分本位の欲望を追求することから始まり、もがいていく中で世の中の「浅さ」をつぶさに見て味わい、そしてある意味「割れ鍋にとじ蓋」的な悟りに達して自分の怒りや悩みを見切っていく精神の道程にあります。その結果として生まれるのは、完全主義をさらりと捨てた、絶妙なバランス感覚…そして、そこに到達しなければ気付けない深い優しさです。 天王星が持つ型破りな発想や行動力、エリスが求めて止まない新しいアイデンティティは、そこからこそ生まれてくるのだと思います。
この三つ組みにトラインを形成する射手座のフォルスは「小さな要因・大きな結果」という象意を持っています。何か小さなことが繰り返されてきて、あるとき突然、驚くような出来事になって噴出するような感じです。トラインで援助のエネルギーになるとすれば、あるとき突然、自分に備わった本来の力を感じたり、気付いたりするのかもしれません。もしかしたらそれは、今までの人生で少しずつ蓄えてきた力、取るに足りないと思ってきた何かの能力かもしれません。もしかしたらそれは...根源的な生命力、復活の力そのものかもしれないのです。
この日蝕では主なアスペクトを中心にいろいろ書いてきたけれど、やはりメインは10日に起きる最後の土星・海王星スクエアかもしれません。このアスペクトは世の中に、そしてわたし達人間の内部に潜む、あらゆる欺瞞と矛盾に光を当ててきます。真っさらでいられるひとは何処にもいないでしょう。これは自分達の赤裸々な実像に気付き、立ち止まり、未来への選択をするために起きるアスペクトです。
この記事の最初に『2012年のカーディナル・クライマックスのゴールであると同時に、新しいパラダイムのスタートとされる2020年~22年』って書きました。2020年の春分には、山羊座に火星、木星、土星、冥王星、そしてパラスや月のサウスノードが集合します。それは山羊座パワーのピークを意味します。今、土星・海王星スクエアをわたし達がどう過ぎ越し、何を選択するかによっては、この山羊座時代のピークがジョージ・オーウェルの描く『1984』的な「ビッグ・ブラザー」の時代 ー 厳格な統制・規制とトップダウンの絶頂期になるのか、それとも社会的責任と叡智の集大成となるのかが決まるのかもしれません。そしてそれによって、木星と土星(社会構造)が水瓶座に移行する2021年にかけて起きる変化もまた決まるような気がします。 それはもしかしたら、新たな平和の概念を掲げた今までに無いパラダイムにシフトするか、よりテクニカルでイデオロギー優先のロボティックな世界になっていくかの分かれ道かもしれない... そんな気がします。
わたし達は今、スケッチ用紙に木炭で未来的な素描を描こうとする、ひとりのアーティストです(太陽・海王星のオポジション♪)。未来を描いてはいても、それは今のわたし達自身を映す自画像に他なりません。その自画像は、どんな顔を、どんな表情をしているでしょう? わたし達は、その描像にどんな未来を投影するでしょう? まだモノクロームの素描は、無限の色彩を持つ可能性を秘めています。 わたし達はこの日蝕が与えてくれた白紙ー人生の旅路が始まる起点ーに向かい、未来という名の新しい自画像を描き始めます。
ん、何も見えない? なら真っ黒に塗りつぶしたっていい。美しい漆黒。あなたの持つ光が強ければ強いほど、周囲の影は濃くなるのだから。逆行する水星と共に過去をふり返りながら、その影をひとときの自画像としたっていい。けれどわたし達は今、時を超えて拡がりゆく影から二つの頭をもたげ、はるか遠くの地平を見ようとしています。ぼんやりとした因果地平に眼をこらし、胎内宇宙にその視線を伸ばしながら...見ているんです。此方に燃え上がる陽炎を、聖なる未知の源泉を...。
ところで、二つの頭って何だろう? もしかしたら、割れ鍋にとじ蓋のことかしら? だって、それが「世界」と「わたし」の関係だもの。世界が割れ鍋なら、わたしはとじ蓋になる。わたしが割れ鍋なら、世界がとじ蓋になってくれる。絶妙のバランスと限りない優しさの中で。それぞれの「ロマン」と「現実」と「真実」にエネルギーを与え、壮大な終わりと始まりを司るこの日蝕の下で。
"それぞれの此処" にいることを、皆がただ、愛せるならば...。
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^
新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで 9月1日 18:21前後、北海道周辺で 18:28前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は18:03前後、沖縄周辺では17:34前後に乙女座 09°21’で新月となります。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
*今回は水星逆行中の日蝕ですが、惑星逆行の考え方について知りたい方には過去記事「2014年の3惑星逆行」が参考になるかと思います。
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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【太陽・月乙女座9°~10°ー 9/1~9/30】
"A man making a futuristic drawing"
→ 『未来派の素描を描く男』
↓
"Two heads looking out and beyond the shadows"
→ 『拡がる影を超えて外を見る二つの頭』
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★漠とした方向転換への願望、またはプレッシャーが生まれる
→★先を急ぎたい気持ちを抑えてしっかりしたビジョンを構築する必要
→★世界や社会の今を支える枠組みをかき乱す新たな方向性の台頭
→★はやる気持ちとエネルギーが漏れ出すような感覚との葛藤
→★巧みな工作や印象操作をする、またはそれに操られる危険
→★今出来ることを熟考しながら行く先に拡がる可能性を手探りする
→★直観と合理的思考の両方をバランス良く駆使して物事を見ていく必要
→★「どうしたらよいかわからない」という感覚がパニックを呼ぶ危険
→★楽観や過度の期待、信じ過ぎる甘さがもたらす重大な結果
→★先行き不透明な社会風土の中でどう生きていくかを再考する必要と挑戦
→★習慣や伝統の中に戻り、慣れたことを繰り返したいという気持ち
→★再び自分のアイデンティティを突き詰め問い直すような出来事
→★自分の判断の先には常に未知の世界が拡がるという認識の重要性
→★上辺の「社会的正しさ」を超えて赤裸々な自分を貫いていく勇気
→★細かい事にこだわるより大局観を養うことに軸足を置く必要
→★自らの内なる強さを最大限に引き出し、踊らずに静寂を保つ
→★変わりゆく「現実」を受け入れ、時を超えた存在として過渡期を柔軟に生きる・・・→
★エネルギーのポイント:『リニューアルのゲート/復活のための破壊』
前回の満月(月蝕)から射手座の火星・土星コンジャンクションを経て、このところの世の中にはやはり暴力的な事件や傷ましい事故が目立っているように思えます。恒星アンタレスと土星の位置が持つテーマの中には、「独断的な思考の危機」「しっかり地に足をつけて必要なスキルを身に付けない限り、人生のチャンスは得られないこと」「浮き足立ち、頭に血が上ったとたんに真っ逆さまに落ちていく危険」 というものがありました。そこにOOB(アウトオブバウンズ)の火星が来たことで、程度の差はあっても…何かしらこころに棘や刺激を感じるひとが多かったのではないでしょうか。
※OOBの火星を乱暴を承知でひとことで言ってしまうと、存在を統轄する太陽の軛から放たれ、社会常識も何のその。誰もが(自分でも)驚くようなことを言ったりしたりする傾向。または結果などお構いなしで敵対的になったり型破りな行動をするような感じかな。もちろん、危機的状況での勇気ある行動という良い面も。)
いまだにアンタレスとは僅かなオーブでコンジャンクション圏内にある土星は、わたし達に次のテーマ 「日々の実体験を通してこの物質的な世界にきちんと向き合う。それによって精神的、感情的、霊的な新しい道を探る」 という課題を与えています。 そして火星は10月終盤までOOBの特質を保ち続けます。天王星・エリスのコンジャンクションも健在。 気性の激しいひとは、カッときたらまず深呼吸してね!(^_^
★9月新月/日食の星模様(崖っぷち夏休みモード)
さて、今年最強と言われる蝕、9月初頭の日蝕です。これについてはメリマン・コラムでも強力なジオコズミック・サインとして挙がっていましたし、多くのアストロロジャーがここ数年で一番重要な節目として捉えています。 特に日本のローカルチャートでは、太陽と月が西の地平線に、それにオポジションを形成する海王星が東の地平に位置し、天頂近くには土星が昇ってTスクエアを形成。。 今回の金環蝕は残念ながら日本では見られないけれど、チャートのアングルに乗る日蝕と土星・海王星のTスクエアは大きな意味を持ち得ます。日本という国、そしてその大地に生きる集合体であるわたし達ひとりひとりの精神にとっても、この日蝕とそれを挟む月蝕の三つ組みは、これから中長期にわたってとても重要なゲートの役割を果たすのではないでしょうか。
蝕の影響は短くて3ヶ月〜半年、長い時は3年~6年続くと言われます。 なのでこの2016年9月の日蝕は…「2012年のカーディナル・クライマックスのゴールであると同時に新しいパラダイムのスタートとされる2020年〜22年」に向かって、その道程のちょうど中間に位置する大切な折返し地点になるのかもしれません。
前回の満月・月蝕ではその蝕の大きなテーマを暗示するサロス・シリーズについて長々と書いてしまったけれど、今回も手短に触れておきますね。この蝕のサロスは135。その誕生は1331年7月。日本ではこの蝕から約1ヶ月後の1331年8月、後醍醐天皇による鎌倉倒幕の戦い、元弘の変が起きています。この事件は『太平記』に描かれていて有名ですよね(NHKの大河ドラマにもなったようです)。 この変をひとつのきっかけとして、朝廷、貴族、武士、宗教者、一般的社会の埒外に生きる人々(修験を含む山の民や海賊、職人など、表の顔と裏の顔を持ちながら優れた情報網を持っていたと言われる武装集団。楠木正成などがその例で、後に乱に乗じて豪族や国人にまで成り上がり、その後の歴史を動かした)が入り乱れ、名も無い庶民までも巻き込んだ壮大な「乱」と「力の過渡期」の時代が始まったといわれます。 そして、後に鎌倉幕府の滅亡、南北朝の動乱へと繋がっていきました。
このあたりはヨーロッパでもルネサンスが花開いた時代だったけれど、日本でも国を二つに割るような内戦の時代を通して、それまで貴族や力のある武家階級に囲われる形で発展してきた歌舞音曲や芸の世界が野に放たれていったそうです。そして賤民としてその道に生きた人々が、自前の興業を打ってひとり立ちしていく流れが作られたのだとか。。 確かに今の日本では想像もつかないほど血生臭い戦いが続いた時代だけど、大きく俯瞰して見ると、本当に欲望に忠実で面白い人間性の百花繚乱が見られた時期だったのかもしれません。
もちろん、同じ蝕のファミリーだからといって、歴史の螺旋において一見して同じような出来事が繰り返されるわけではありません。また、安易に話を結論づけるのも良いことではないと思います。 ただ、以前起きてきたことをヒントに、この夏〜秋の蝕の三つ組みを貫くテーマがいったい何なのか? 2020年の大きな節目に向かって何を暗示しているのか? なんてことを、みんなでひとときじっくり考えてみるのもアストロロジーの醍醐味じゃないでしょうか。ちなみに三つ組みの蝕が起きた年を20世紀に限って見ると1908年、1926年、1944年、1962年、1980年、1998年です。(^_^
さて。太陽・月、海王星、土星がTスクエアを組むこの日蝕では、土星・海王星スクエアが強調されます。おまけにチャートでは空白に見える双子座10°には実のところ小惑星トゥルース(真実)が在泊しているんですね。なのでこれをいれると太陽・月、土星・海王星、トゥルースのタイトなミュータブル・グランドスクエアなんです。 うーん、土星と海王星とトゥルースのTスクエアをプッシュする日蝕か。。。 なんだかこの星々の組み合わせは出来過ぎな気がしますね…(^_^;
土星・海王星が3回目にして最後の正確なスクエアを形成するのは、10日の13時ごろ。 なので社会や周囲の人間関係を見ても、また自分のこころの中を覗いてみても、「夢と現実」「ドリーマーとリアリスト」「逃避願望と責任・カルマ」「雲散霧消する感覚と集中しようとする力」「虚構と真実」「取り繕いと赤裸々な姿」「秘密裡の企みと報復的な暴露」「被害者意識と罪悪感」「優しさと冷徹さ」などの葛藤が浮上してくるかもしれません。もともとあらゆる矛盾やダブルスタンダードを内部に抱えて生きているわたし達。でも、この蝕はそんなわたし達に 「さぁ、そろそろ一度クリアボタンを押す時だよ!」 と語りかけているのだと思います。
この日蝕は新月・海王星・土星のTスクエアの他に、注目すべきポイントがいくつかあります。まず逆行の水星と木星が乙女座28°でコンジャンクション。チャートには表示されてないけど、小惑星ルシファー(埒外の美意識、影を通して光をもたらす挑戦)もコンジャンクト中です。そして天秤座1°に待つのはスーパー・ギャラクティック・センターとも呼ばれる乙女座銀河団(中心には超巨大ブラックホール)。 これは太陽系の惑星エネルギーよりもっと精妙でもっと強烈な力を持っています。 また射手座27°台に位置する銀河中心、射手座14°台のグレートアトラクターと共に、黄道帯の特異点とも呼ばれています。 これらはわたし達人類の潜在意識に働きかけ、刺激し、次の次元に向けて吸引していくという…外宇宙からの抗いがたいフォース。その乙女座銀河団が木星の通過を待っています(14日〜15日にコンジャンクト)。
この乙女座銀河団は、乙女座28°〜天秤座5°にかけて拡がっています。この領域のサビアン・シンボルの流れには、「象徴的な死と再生」または「終わりと始まり」を示唆する情景が描かれています。またこの流れの中間には、天秤座0°~1°のエリーズポイント(「個人の人生」と「社会」が激しく交差するポイント。またはギャップやショック)が存在します。これが社会的にも個人的にもどんな形で現れてくるかは、時を待たないと見えて来ないかもしれません。けれどわたし達が意識しようとしまいと、基本的に「天の法」や「ダルマ」を意味し、拡大し成長していこうと欲してやまない木星が蝕のタイミングでこの位置を通ることには大きな意味がありそうです。
これまで何度も捨てようとして捨てきれなかった「自分でないもの」。怖くて手放せなかった観念。無理をしてきたこと。蓋をしてきたこと。あらゆる夾雑物が意識に浮上してくるとき、そこに今の自分という宇宙の限界(土星)が見えてきます。それを超えていくには、真実を見る。見せる。認める。「嘘はもう沢山!」と、まず自分に言ってみる。たぶん、ここから先は、身軽になっていくことが必要。 他のひとの夢も、他のひとの善も、聖なる鋳型も優しさという名の安全保障も要らない(魚座の海王星)。「善き物」を何も持たないと感じるならそれもヨシ。最初はちょっと風邪を引くかもしれないけど、でも、あらゆる弱さの鋳型から乳離れしていく。そうして初めて、本物の成熟への道(乙女座〜天秤座への木星)が始まり、もう一度真の人間関係を構築し、新しい人生のビジョンを探求する旅が始まる。。。
ん、とすると、水星はこの巨大なフォースに少しだけ触れた後、もう一度来た道を戻ることになるんですね。。 ちなみに水星が順行した後天秤座入りし、乙女座銀河団の中心とコンジャンクトするのは10月8日、エコー(シャドウ)フェーズを抜けた翌日です。もしかしたら、それまでの1ヶ月と少しの間、わたし達は過去を辿りながら大事なものとそうでないものをひとつひとつ丁寧に選り分け、人知れずこころの旅支度をしていくのかもしれません。
それともう一つ。土星とのランデブー(というか、対決?)を終えた火星は、この日蝕図でグレートアトラクター(もう一つのエネルギー特異点)とコンジャンクトしています。OOBで太陽の干渉から遠く離れた気ままな火星が、グレートアトラクターからの引力を受けてますますぶっ飛びモードに?
グレートアトラクターは元々存在する何らかの傾向を極化していく働きがあると言われます。また社会的には、大衆を攪乱したりかき混ぜたりするような動きが出やすいとも。政治家や有名人が何か極端な発言をしたり(もう当たり前になってしまった気もするけど ^^;) 、人間関係でも、前回の満月から引き続き「まさかあの人が?!」と思うような驚きの行動を取るひとがいるのかもしれません。そして対向にはケンタウルス族のアスボルスがオポジション。サバイバル的な状況や「虫の知らせ」を象徴するアスボルスは、山羊座でニラミを効かす冥王星とクインカンクス。
ってことは…口が滑ったり言い過ぎたと感じるときは、ややこしくなる前にすぐに手立てを講じる必要がありそうです。キーワードは「相手のことばをよく聞くこと」「自分が何を言っているのか、喋りながらよく聞いていること」、そして「タイミング」と「潤滑油」かな。 悪意を抱いたり、はぐらかしや自己正当化に向かってしまうとカオスな状況が待っているかもしれません。注意しましょう。
けれど外宇宙の精妙なエネルギーを受けたOOBの火星は、「煩悩即菩提」「色清浄の句 是れ菩薩位なり」なんて唱えながら、性的抑圧やそれにまつわるあらゆる「イズム」をひょいと飛び越えて、タントラ聖戦士となる可能性を秘めているとも考えられます。ただし、もしそのひととパートナーの内なる炎が我欲を超え、十分に純粋なものであれば...だけど。。
そして最後に、これまで何度も触れてきた天王星・エリス(そしてエケクルス)のコンジャンクションもハイライトされています。今回は太陽・月の蝕と土星からのクァドリフォームというアスペクトパターン、そしてケンタウルス族のフォルスからのトライン形成という形です。 クァドリフォームは別名「神の拳」とか「トールのハンマー」と呼ばれるグループアスペクトで、Tスクエアにも似たストレスの高いエネルギーを創ります(135°・90°・135°)。 蝕と土星のスクエアがもたらす緊張感が天王星・エリスに向かってほとばしる感じかな。
このパターンは「神の手」と呼ばれるYODパターンより混沌としていて、感情的にはもっと悩ましい感じがするかもしれません。どこを見ても混沌としていて、何をどうしたらいいかわからない。変化の中で新しい物の見方、新しい視点が欲しいけど、何も見えてこない。遠くを見たいけど、自分の周りには濃い影が落ちていて、光が見えない。ただいつもの日常の中で悶々とするだけ。。。もしこんな感じのこころのパターンに陥ったら、エリスと天王星に意識を集中してみましょう。
エリスと天王星とエケクルス。この三つ組みは、野放しにしておくと徹底的に自己中心的な視点から不公平を正そうとします。「上手く行かないのはアイツが悪い」「世の中がおかしい」「誰かが何とかするべき」的な感じで。あるいは、「自分に出来ないはずはないのに、何故こんなことが上手くいかないんだ!?」的な気持ちを抱く場合も。。 そしてどちらにしても、意に沿わない誰か、または上手く立ち回れない自分への報復や懲罰意識を生み出しがちです。特にエリスは「無視され、忘れられ、見捨てられた…」という感覚を刺激してきそう。。 けれどこの三つ組みの本質は、自分本位の欲望を追求することから始まり、もがいていく中で世の中の「浅さ」をつぶさに見て味わい、そしてある意味「割れ鍋にとじ蓋」的な悟りに達して自分の怒りや悩みを見切っていく精神の道程にあります。その結果として生まれるのは、完全主義をさらりと捨てた、絶妙なバランス感覚…そして、そこに到達しなければ気付けない深い優しさです。 天王星が持つ型破りな発想や行動力、エリスが求めて止まない新しいアイデンティティは、そこからこそ生まれてくるのだと思います。
この三つ組みにトラインを形成する射手座のフォルスは「小さな要因・大きな結果」という象意を持っています。何か小さなことが繰り返されてきて、あるとき突然、驚くような出来事になって噴出するような感じです。トラインで援助のエネルギーになるとすれば、あるとき突然、自分に備わった本来の力を感じたり、気付いたりするのかもしれません。もしかしたらそれは、今までの人生で少しずつ蓄えてきた力、取るに足りないと思ってきた何かの能力かもしれません。もしかしたらそれは...根源的な生命力、復活の力そのものかもしれないのです。
この日蝕では主なアスペクトを中心にいろいろ書いてきたけれど、やはりメインは10日に起きる最後の土星・海王星スクエアかもしれません。このアスペクトは世の中に、そしてわたし達人間の内部に潜む、あらゆる欺瞞と矛盾に光を当ててきます。真っさらでいられるひとは何処にもいないでしょう。これは自分達の赤裸々な実像に気付き、立ち止まり、未来への選択をするために起きるアスペクトです。
この記事の最初に『2012年のカーディナル・クライマックスのゴールであると同時に、新しいパラダイムのスタートとされる2020年~22年』って書きました。2020年の春分には、山羊座に火星、木星、土星、冥王星、そしてパラスや月のサウスノードが集合します。それは山羊座パワーのピークを意味します。今、土星・海王星スクエアをわたし達がどう過ぎ越し、何を選択するかによっては、この山羊座時代のピークがジョージ・オーウェルの描く『1984』的な「ビッグ・ブラザー」の時代 ー 厳格な統制・規制とトップダウンの絶頂期になるのか、それとも社会的責任と叡智の集大成となるのかが決まるのかもしれません。そしてそれによって、木星と土星(社会構造)が水瓶座に移行する2021年にかけて起きる変化もまた決まるような気がします。 それはもしかしたら、新たな平和の概念を掲げた今までに無いパラダイムにシフトするか、よりテクニカルでイデオロギー優先のロボティックな世界になっていくかの分かれ道かもしれない... そんな気がします。
わたし達は今、スケッチ用紙に木炭で未来的な素描を描こうとする、ひとりのアーティストです(太陽・海王星のオポジション♪)。未来を描いてはいても、それは今のわたし達自身を映す自画像に他なりません。その自画像は、どんな顔を、どんな表情をしているでしょう? わたし達は、その描像にどんな未来を投影するでしょう? まだモノクロームの素描は、無限の色彩を持つ可能性を秘めています。 わたし達はこの日蝕が与えてくれた白紙ー人生の旅路が始まる起点ーに向かい、未来という名の新しい自画像を描き始めます。
ん、何も見えない? なら真っ黒に塗りつぶしたっていい。美しい漆黒。あなたの持つ光が強ければ強いほど、周囲の影は濃くなるのだから。逆行する水星と共に過去をふり返りながら、その影をひとときの自画像としたっていい。けれどわたし達は今、時を超えて拡がりゆく影から二つの頭をもたげ、はるか遠くの地平を見ようとしています。ぼんやりとした因果地平に眼をこらし、胎内宇宙にその視線を伸ばしながら...見ているんです。此方に燃え上がる陽炎を、聖なる未知の源泉を...。
ところで、二つの頭って何だろう? もしかしたら、割れ鍋にとじ蓋のことかしら? だって、それが「世界」と「わたし」の関係だもの。世界が割れ鍋なら、わたしはとじ蓋になる。わたしが割れ鍋なら、世界がとじ蓋になってくれる。絶妙のバランスと限りない優しさの中で。それぞれの「ロマン」と「現実」と「真実」にエネルギーを与え、壮大な終わりと始まりを司るこの日蝕の下で。
"それぞれの此処" にいることを、皆がただ、愛せるならば...。
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^
August 21, 2016
レイモンド・メリマン 週間コメント8/22【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2016年8月22日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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※来週8月28日付のメリマンコラムはお休みさせて頂く予定です。
m(_"_)m
≪先週をふり返って≫
※今週は時間の都合によりこのパートを割愛させていただきます。
ただし米ドルに関して少しだけ確認の意味で、
・6月24日以来の最安値レベルに下落した米ドル指数は、大統領選が終わるまでFRBは金利を上げないという筋書きに合致
・実際彼らの発表内容は全て緩和的であり、ドル安は米国多国籍企業が世界市場でシェアを伸ばすことに貢献
・FRBは金利引き上げによって大統領選に影響を及ぼしたくないとの意向を示唆してはいるが、実際には「富の効果」を創り上げてヒラリー・クリントンへの追い風とし、トランプを阻止しようとている
・トランプの主張「米経済は弱い」というのは当然正しいのだが、株価が上昇していれば投資家や投資主体は架空利益で膨れ始めたポートフォリオに従って投票することになる(残念ながらそれは昨今、ただ「架空」の価値しか持ちあわせないが)
≪ 短期ジオコズミクス ≫
私達は現在、8月13日〜18日に発効した強力な土星絡みのジオコズミック・サインから離れ、火星と日食(太陽と月)が迫り来る土星・海王星スクエア(8月24日〜9月10日)にハードアスペクトを形成する、さらなる時間帯に入ろうとしている。これはちょっとワイルドになりそうだ。また政治の領域においても、より一層法外な状況となるかもしれない。というのは、火星と日食が海王星と絡むアスペクトは、卑劣な攻撃や主張が(リークされるケースも含めて)なされ、1)敵方を傷付け 2)後にそれが嘘だったと証明され、結局は攻撃者が傷付くことになるという可能性を持つからだ。
またこれは金融市場においても原油価格に影響を及ぼすかもしれない。操縦者の利益になるように、ひそやかに数字を歪めたり操作することによって価格を変えるといった行為が考えられる。こうした原理はもちろん原油市場以外にも拡がる可能性があるし、それは金融世界を超えて拡大するかもしれない。
読者の皆さんには再度注意を促したい。あなたが読むもの、聞くもの、目にするものが何であれ、鵜呑みにして信じてはならない。全ては現実よりもフィクションに近い、面白い大河ドラマの最後の一幕として見ておこう。
一方、楽観を提供し株式指数の下支えとなりそうなシグナルは8月22日〜9月2日の水星・木星コンジャンクションだろう。水星は8月30日、黄道帯の中間点となる乙女座29°で逆行に転じる。この度数は公正さ、バランス、手助けしたいとう衝動と関連している。だが同時に、全ての可能性を勘定に入れることから優柔不断に陥る傾向もある。いずれにしても、水星は乙女座終盤度数で滞留し、また木星もこの期間にそこを通ることから、楽観的になる理由はあるだろう。これは火星と日食から土星と海王星へのハードアスペクトにもかかわらず上昇する株価に反映されるかもしれない。そしてその後、止まり木(高台の)から降りてくる可能性がある。
≪ 長期的考察とマンデーン・アストロロジー ≫
2008年以来、私達は多くの強力なジオコズミック・サインを過ぎ越してきた。これはおそらく私達の人生で最もパワフルな長期ジオコズミック・サインの集積だろう。中でも最も強力で最も奇妙なシグナル ー 土星・海王星36年サイクルのウェイニングスクエア ー が9月10日、ついにその最後の形成を迎える。これが竜頭蛇尾のような地味な終わり方をするとは思わない。何故なら火星と日食が、8月24日〜9月2日に起きるこの長期惑星サイクルの火付け役となり、その後9月11日〜18日には金星による天王星・冥王星へのTスクエア形成が控えているからだ。
メディカル・アストロロジーでは、土星・海王星の原理は広義の弱点を象徴する(ミッドポイントまたはハードアスペクト、特にチャート自体あるいは健康を司る6室のルーラーである場合)。その場合、感染症や重度の病にかかりやすく、また伝染病の蔓延や世界的な健康危機と同期しやすい(たとえば今マイアミにはジカ熱ウィルスに関する旅行注意勧告が出されている)。
心理学的観点では、怖れを抱く時期と合致する。たとえば未知への恐怖だが、怖れがあまりに強いために麻痺して動けなかったり、失敗を怖れて何も決断出来ず毅然たる態度を取れなくなる。あるいは行動したとしても、判断を誤ったり行動の結果についての事前の考慮に欠けるため失敗しやすい。土星は「計画」または「ゴール」を意味し、その計画を巧みに成就しゴールに到達するにあたって辿るべき道程(ルール)を象徴する。一方、海王星はより直観的であり、想像力を支配する。海王星は「信念・信じること」を原動力として働く。この2惑星は、それぞれの特質を巧く統合し、共に調和して働けば非常にパワフルだ。しかしながらハードアスペクトの関係にある時は、その代わりに互いを損ない合う結果になりやすい。「計画」は規律と秩序を要する。「信念」はそうではない。実際、海王星(信念と信頼)が計画そのものを裏切る形で終わる可能性がある。「ゴール」を達成するための実質的な献身と然るべき仕組みの欠如によって失敗するのだ。
歴史的に見て、土星と海王星のウェイニングスクエアは長期金利のトレンドにおける主要なリバーサルに関わる。前シリーズのアスペクト形成時(1979年〜1980年)、金利は歴史的な高みに昇っていた。その前(1944年〜1945年)は、現在のように歴史的な低金利を記録していた。つまり、各中央銀行とFRBはこの長期に引き延ばされたZIRP(ゼロ金利政策)が非常にイレギュラーであるばかりか、投資や経済成長のための健全な環境を損なうことを知っている。それでも彼らは、もしZIRPから脱するなら金融パニックを引き起こすのではないかと怖れ「恐怖」のために麻痺しているのだ。
ひょっとすると彼らは、どのみちそれを避けては通れないことを理解していないのかもしれない。貯蓄と投資を鼓舞するような動機付け無くしては「ノーマル」には戻れない。もし金利が上がれば当然のように砂浜を洗った波が踵を返して引き波となり、大きな吸引音が鳴り響くだろう。だが、やがて投資家や貯蓄家が貯めた資金への見返りを得れば、彼らはいずれその資金を投資へと振り向け始める。そしてそれが経済を元に戻していくだろう。特に、もし彼らが金融市場に絶大な価値を見出し、そして好機を利用出来るだけの余剰金を貯蓄口座に持つまでになれば、なおさらのことだ。だが今は?
貯蓄額があまりに低い今は、あまりに高い資産でリスクを取ることを誰もが怖れている。海王星は善行への動機付けとなるにもかかわらず、銀行でさえも政治家と同様に怖れている。この事について真に熟考するなら、それは全くもって悪手だ。いずれかの時点で彼らは現実を直視せねばならないだろう。土星・海王星のようなアスペクトが持つ影響のオーブはその最後の正確な形成時から9ヶ月は続くのだから。
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2016年8月22日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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※来週8月28日付のメリマンコラムはお休みさせて頂く予定です。
m(_"_)m
≪先週をふり返って≫
※今週は時間の都合によりこのパートを割愛させていただきます。
ただし米ドルに関して少しだけ確認の意味で、
・6月24日以来の最安値レベルに下落した米ドル指数は、大統領選が終わるまでFRBは金利を上げないという筋書きに合致
・実際彼らの発表内容は全て緩和的であり、ドル安は米国多国籍企業が世界市場でシェアを伸ばすことに貢献
・FRBは金利引き上げによって大統領選に影響を及ぼしたくないとの意向を示唆してはいるが、実際には「富の効果」を創り上げてヒラリー・クリントンへの追い風とし、トランプを阻止しようとている
・トランプの主張「米経済は弱い」というのは当然正しいのだが、株価が上昇していれば投資家や投資主体は架空利益で膨れ始めたポートフォリオに従って投票することになる(残念ながらそれは昨今、ただ「架空」の価値しか持ちあわせないが)
≪ 短期ジオコズミクス ≫
私達は現在、8月13日〜18日に発効した強力な土星絡みのジオコズミック・サインから離れ、火星と日食(太陽と月)が迫り来る土星・海王星スクエア(8月24日〜9月10日)にハードアスペクトを形成する、さらなる時間帯に入ろうとしている。これはちょっとワイルドになりそうだ。また政治の領域においても、より一層法外な状況となるかもしれない。というのは、火星と日食が海王星と絡むアスペクトは、卑劣な攻撃や主張が(リークされるケースも含めて)なされ、1)敵方を傷付け 2)後にそれが嘘だったと証明され、結局は攻撃者が傷付くことになるという可能性を持つからだ。
またこれは金融市場においても原油価格に影響を及ぼすかもしれない。操縦者の利益になるように、ひそやかに数字を歪めたり操作することによって価格を変えるといった行為が考えられる。こうした原理はもちろん原油市場以外にも拡がる可能性があるし、それは金融世界を超えて拡大するかもしれない。
読者の皆さんには再度注意を促したい。あなたが読むもの、聞くもの、目にするものが何であれ、鵜呑みにして信じてはならない。全ては現実よりもフィクションに近い、面白い大河ドラマの最後の一幕として見ておこう。
一方、楽観を提供し株式指数の下支えとなりそうなシグナルは8月22日〜9月2日の水星・木星コンジャンクションだろう。水星は8月30日、黄道帯の中間点となる乙女座29°で逆行に転じる。この度数は公正さ、バランス、手助けしたいとう衝動と関連している。だが同時に、全ての可能性を勘定に入れることから優柔不断に陥る傾向もある。いずれにしても、水星は乙女座終盤度数で滞留し、また木星もこの期間にそこを通ることから、楽観的になる理由はあるだろう。これは火星と日食から土星と海王星へのハードアスペクトにもかかわらず上昇する株価に反映されるかもしれない。そしてその後、止まり木(高台の)から降りてくる可能性がある。
≪ 長期的考察とマンデーン・アストロロジー ≫
“だが皆、聞くのだ。我々はこれからもう一つの種族と折り合いをつけねばならない。祖先が出会った時、彼らは弱々しかった。今や彼らは巨大で横柄だ。奇妙なことに彼らは土地を耕したがる。その所有欲は彼らが背負う業病だ。あの者達は多くの規則を持っているが、富める者はそれを破ってよく貧しい者は許されない。彼らは我々の母なる大地を自分達だけのものだと言い立て、隣人を寄せ付けない。彼らは自分達の建物とその塵芥で母なる大地を傷つける。あの種族はまるで池から溢れ出して土手を越え、流れ行く先々の全てを破壊し尽くす濁流のようだ。”
ー シッティング・ブルの言葉
Powder River Council of 1877
この文書は先週私が夏休みを過ごした北ミシガンのとあるレストランに展示されているものだ。この地域には多くのネイティブ・アメリカンが暮らしている。時は流れても一部の物事は全く変わることがない。
2008年以来、私達は多くの強力なジオコズミック・サインを過ぎ越してきた。これはおそらく私達の人生で最もパワフルな長期ジオコズミック・サインの集積だろう。中でも最も強力で最も奇妙なシグナル ー 土星・海王星36年サイクルのウェイニングスクエア ー が9月10日、ついにその最後の形成を迎える。これが竜頭蛇尾のような地味な終わり方をするとは思わない。何故なら火星と日食が、8月24日〜9月2日に起きるこの長期惑星サイクルの火付け役となり、その後9月11日〜18日には金星による天王星・冥王星へのTスクエア形成が控えているからだ。
メディカル・アストロロジーでは、土星・海王星の原理は広義の弱点を象徴する(ミッドポイントまたはハードアスペクト、特にチャート自体あるいは健康を司る6室のルーラーである場合)。その場合、感染症や重度の病にかかりやすく、また伝染病の蔓延や世界的な健康危機と同期しやすい(たとえば今マイアミにはジカ熱ウィルスに関する旅行注意勧告が出されている)。
心理学的観点では、怖れを抱く時期と合致する。たとえば未知への恐怖だが、怖れがあまりに強いために麻痺して動けなかったり、失敗を怖れて何も決断出来ず毅然たる態度を取れなくなる。あるいは行動したとしても、判断を誤ったり行動の結果についての事前の考慮に欠けるため失敗しやすい。土星は「計画」または「ゴール」を意味し、その計画を巧みに成就しゴールに到達するにあたって辿るべき道程(ルール)を象徴する。一方、海王星はより直観的であり、想像力を支配する。海王星は「信念・信じること」を原動力として働く。この2惑星は、それぞれの特質を巧く統合し、共に調和して働けば非常にパワフルだ。しかしながらハードアスペクトの関係にある時は、その代わりに互いを損ない合う結果になりやすい。「計画」は規律と秩序を要する。「信念」はそうではない。実際、海王星(信念と信頼)が計画そのものを裏切る形で終わる可能性がある。「ゴール」を達成するための実質的な献身と然るべき仕組みの欠如によって失敗するのだ。
歴史的に見て、土星と海王星のウェイニングスクエアは長期金利のトレンドにおける主要なリバーサルに関わる。前シリーズのアスペクト形成時(1979年〜1980年)、金利は歴史的な高みに昇っていた。その前(1944年〜1945年)は、現在のように歴史的な低金利を記録していた。つまり、各中央銀行とFRBはこの長期に引き延ばされたZIRP(ゼロ金利政策)が非常にイレギュラーであるばかりか、投資や経済成長のための健全な環境を損なうことを知っている。それでも彼らは、もしZIRPから脱するなら金融パニックを引き起こすのではないかと怖れ「恐怖」のために麻痺しているのだ。
ひょっとすると彼らは、どのみちそれを避けては通れないことを理解していないのかもしれない。貯蓄と投資を鼓舞するような動機付け無くしては「ノーマル」には戻れない。もし金利が上がれば当然のように砂浜を洗った波が踵を返して引き波となり、大きな吸引音が鳴り響くだろう。だが、やがて投資家や貯蓄家が貯めた資金への見返りを得れば、彼らはいずれその資金を投資へと振り向け始める。そしてそれが経済を元に戻していくだろう。特に、もし彼らが金融市場に絶大な価値を見出し、そして好機を利用出来るだけの余剰金を貯蓄口座に持つまでになれば、なおさらのことだ。だが今は?
貯蓄額があまりに低い今は、あまりに高い資産でリスクを取ることを誰もが怖れている。海王星は善行への動機付けとなるにもかかわらず、銀行でさえも政治家と同様に怖れている。この事について真に熟考するなら、それは全くもって悪手だ。いずれかの時点で彼らは現実を直視せねばならないだろう。土星・海王星のようなアスペクトが持つ影響のオーブはその最後の正確な形成時から9ヶ月は続くのだから。
訳文ここまで
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August 17, 2016
●8/18の満月(月食) ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
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満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180° 対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる「鏡」だと言えるかもしれません。なので満月のテーマは新月の瞬間から色濃く育っていくとも言えるでしょう。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにその経験を消化(昇華)し、エネルギーはゆっくりと静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月(月蝕)タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯(ずれるなら満月前がベター)に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。
【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで8月18日18:45前後、北海道周辺で18:51前後、関西方面は18:26頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で17:57前後に水瓶座25°51’で満月となります。
*今回のテーマのベースとなる新月の大テーマについてはココをご覧ください。
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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【月 水瓶座25°~26° + 太陽 獅子座25°~26°】
"A butterfly with the right wing more perfectly formed" +
"A large camel crossing the desert"
→「右翅がより完全に形成された蝶」 +「砂漠を横断する大きな駱駝」
↓
"A hydrometer" + "A rainbow"
→ 「比重計」 +「虹」
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期~8/31】
→★心身、物事の様々な面でエネルギーバランスの崩れた箇所を見つけ調整する
→★「聖なる完全性」の幻像を強引に現実界に持ち込むことで招くエゴの肥大や自己卑下
→★長期的な視点に立って何かをそっと決断する、または方向性を見定める必要
→★それぞれが心中深く抱える何らかの「偏り」が無意識に言動に表れる傾向
→★人生で大きな意味を持つ過渡期にあって、常に過ぎゆく束の間の「美」を感知する
→★今選ぶ一歩を因として、はるか先に大きな違いを生むことへの予感
→★理に適った思考に見えて実は未解決の強い感情が結論に導いていることへの気付き
→★抑えてきたものが抑えきれなくなる状況、またはその予感
→★単純な数値や見た目ではわかりにくい微細な違いを慎重に量る必要
→★とっくに終わったと思っていたものの残滓が形を変えて蘇ってくる
→★「人事を尽くして天命を待つ」と言える状態まで自分を高める必要
→★曖昧なムードに隠されてきた赤裸々な事実が明るみに出て来る
→★輝かしかったものが光を失い、人知れず育まれてきたものが頭をもたげる
→★希望や願いを叶えるための現実的な条件を理解して行動を積み上げる
→★自分が真底愛せる道をみつけて進むことの歓びとそのための繊細なバランス取り
→★古い伝統の生まれ変わりと新たな始まりに不屈の生命力をもって踏み出す・・・→
★エネルギーのポイント:『それぞれの世界へー分化とリニューアル』
★8月~満月・月蝕の星模様★久遠の夏休みモード
◆サロス・シリーズの話
さぁ、月蝕の満月がやってきます。今年は8月〜9月に蝕が3回立て続けに起きるんですね。といっても、今回の満月はエフェメリスによっては「食」扱いじゃないケースもあります。実は大分前にNASAのサイトをチェックしたときには確かに食として表示されたはずなのだけど、先日見たら無くなっていました。なぜかとういうと、今回の満月はサロス109ファミリーの最後の月蝕になるのだけど、NASAでは同じファミリーのひとつ前の月蝕、1998年に起きた食を正式に最後と見なしたようです。けれどアストロロジー上では今回を最後とするケースが多く見られます。ただギリギリの半影月食なので、見た目にはほとんど判別出来ないかもしれません(少し赤味を感じる程度かな?)。
今回のサロス109、9月1日に起きるサロス135の日蝕、そして9月17日に起きるサロス147の月蝕は、1890年にサロス147が誕生してから約18年ごとに7回、強力な3つ組の食として起きてきました。今回は1998年に次いで本当に最後の最後です。そしてこのシリーズ109の食が誕生したのは西暦736年。ひとつの食が持つ本質的なテーマはファミリーの誕生時を見よ…という法則があるのですが、この年って何があったろう? 日本では天平8年。ところでわたし達の国、日本がいつから倭国でもヤマトでもなく「日本」になったのかについては諸説あるようです。ただ、736年に唐の張守節が編纂した『史記正史』という史書には、『則天武后(当時の武周の女帝)が倭国を改めて日本国と為す』と書かれているそうです。 実際にはその前から日本という国名は名乗られていたけれど、とりあえず当時は周辺諸国の中心であり宗主国でもあった唐(武周)から正式に命名され、認められた形となったようです。
またこの年、聖武天皇は当時日本が属国とみなしていた新羅(今の朝鮮半島)が何の断りもなく勝手に国名を変更したとして腹を立て、非礼を追求し国名変更の背後情勢を探るよう、遣新羅使を送っています。このあたり、東アジアの歴史は戦ったり組んだりで複雑です。ただ、それまで日本に対して朝貢外交をしてきた新羅は、唐との緊張状態が解けたため、今度は唐を宗主国とすることで日本には対等な関係を結ぶよう求めたということのようです。日本がそれを認めることはありませんでした。けれどこの遣新羅使の航海は多難で、途上で流行病の死者を出したりしながらやっと辿り着いたものの、国書の受け取りさえ拒否されたといいます。そして帰路では大使ご本人も伝染病で亡くなりました。それはおそらく天然痘で、海外からもたらされた風土病がこの年の前後から日本で大流行し、多くのひとが亡くなったそうです。
…って、出だしからサロスの説明で長くなってしまうけれど。。 ひとつの食のテーマが本当に最後の最後になる今回、近代〜現代の日中関係や日韓関係の背後に連綿と繋がっている東アジアの古い歴史が出て来るなんて、マンデーン・アストロロジー的にとても興味深いと思います。マンデーン的集合世界では、パーソナルよりずっと因縁的なものに縛られる傾向が強いけれど、色々な意味でまさにリニューアルへの挑戦的な時節が来ているのかもしれません。
NASAによって正式にサロス109の終焉とされた1998年には、当時の国家主席だった江沢民氏が中国の国家元首として初めて来日し、日中共同宣言が発表されました(当時の韓国大統領金大中氏も来日し、未来志向の日韓共同宣言が出されていますね)。そこでは確かに雪解けが演出されたけれど。あれから18年を経て、中国の国内情勢や北朝鮮問題など、問題は解決されるどころかますます危うくなっているように見えます。そんな中、尖閣諸島には中国の公船(海警船)に率いられ、漁民の形をとった民兵とされる集団を乗せた漁船が押し寄せて領海侵犯が頻繁になるなど、緊張感漂う危険なバランスの中、目を離せない状況が続いています。
この最後のサロス109の残滓が消えていく今後18年の間に、東アジアはどうなっていくのでしょう? これから9月半ばまでに経験する、それぞれ歴史的にも強力な食の最終的な三つ組みを、世界は、わたし達は、どう過ぎ越していくでしょう? 一口に「戦争反対」「平和を」と叫ぶのは簡単だけど、長い歴史の中でもつれにもつれた糸を解いていくのは並大抵のことではないと思うし、「真実」も国により、人々により、そしてその時節により、全く異なるのが常です。残念ながら、集合体と集合体の対峙においては、「話せばわかる」という純粋さと単純さがたちまち死を招くようなことも頻繁に起きます。それは今世界に同時多発的に起きている現実をつぶさに見れば身に染みることではないでしょうか。火・水・爆発・分裂の季節に。今、危ういバランスを保ちながらこのトンネルを抜け、より良い未来を創っていく…それには奇蹟とも思える能力と理性が必要にも思えてきます。これから数年間。それぞれの集合体を構成する、それぞれの「わたし達」は、この挑戦にどう対応していくことになるでしょう。集合体が大きければ大きいほど、選択の幅は狭まります。けれど、選択肢はどの瞬間にも存在します。
日常のささやかな暮らしを護りながらも、なるべく広い世界に目を向けていくこと。その多様性と陰陽・剛柔の妙を出来る限り理解すること。そして自分を育んだ国の歴史の影も、光も、曖昧にせずきちんと見て行くようにしたい…今回、いろいろと調べながら思うのでした。
サロスシリーズの話が本当に長くなってしまったけれど、今回の三つ組みはとても面白いんです。ざっと過去を見るだけでも、この三つ組みは中印国境紛争やキューバ危機などに関わってきたダイナミックな食。 そして次回の日蝕、サロス135の誕生はまさにヨーロッパでルネサンスの花が開き、日本では華麗な婆娑羅びとが舞い踊った「乱」の時代だし、最後のサロス147は、日本で最初の恐慌が起きた年に生まれています。食の発効期は3ヶ月から長くて2〜3年(稀に4〜6年)。もちろん、毎回同じようなことが起きるわけではありません。ただ、底に流れる大きなテーマはおそらく似たようなトーンを持っているのだと思います。それがいったい何なのか?あれこれ考えてみるのも面白いかもしれませんね。
サロス109の最後の挑戦。みんなそれぞれの人生で。それぞれのネイタルの室区分で。少し長期のテーマを見据えながら。。 さ、受けて立ちましょうか(^_^。
★サビアンシンボル★
さて、広い世界から内面へと戻りますw。今回の満月/月蝕は、サビアン・シンボル、惑星フォーメーション共に「バランス」と「リニューアル」が鍵になりそう。というか、変化やリニューアルのためのバランス取りでしょうか。すでにゲートは開いています。それぞれに、目標を定めて、あるいはまだはっきりとは見えないゴールを目指して、ゆっくりと、前に進み始めています。
月のサビアンシンボルは、まず基盤となるのが『右翅がより完全に形成された蝶』。一方の翅が完全な形を保っている… 少しアンバランスな翅を持った蝶。左の翅は欠けてしまったのでしょうか? それとも、何らかの理由でいびつになってしまったのかな? 人間なら右手は思考、論理や言語能力を司る左脳に関わるし、左手は直感や感性の右脳に関わるとされています。また、陰陽で見るなら右側は陽で男性性、左側は陰で女性性を表すとも言われます。現実と理想、この世的な価値感と聖なる領域への夢…という言い方も出来るかもしれません。そして原語の "right wing" は、政治的には右派・保守を指し、left wingなら左派・リベラルを指します。うーん。。 確かに今の世界のどこを見ても、左派と右派がバランス良く補い合って安寧を実現出来ている国は無さそう。。。
左右の翅が何を暗示しているにしても、この蝶が翅をひろげてヒラヒラと舞うときは、きっと通常とは異なる特徴的な飛び方になるんじゃないかな? どこかアンバランスな感じ。それは個性とも言えるけれど、行きたいところへ行き着けないかもしれないし、蝶を狙う鳥達の格好の標的になるかもしれません。それでも蝶は一生懸命に飛びます。必死に、繊細にバランスを取りながら。それにはきっと全身の力が必要になるはず。細い体の中心にすべての力を集め、足りない部分を一瞬一瞬、複雑に補いながら。
体だってこころだって頭脳だって、完璧な存在などどこにもいません。みんなそれぞれ何処かしらが欠けているし、何かがいびつだったりします。それをいやというほど知って、その上で足りないところを補いながら美しいバランスを保とうとする姿。全ての能力を動員して完璧に近付こうと願ってやまない意志。。 それは、わたし達ひとりひとりの中にも見られるし、ひとまとまりの集団にも芽生える意志です。わたし達が夜更かししてでもリオのオリンピックを観てしまうのは、その最高のカタチが見られるからかもしれません。けど、本当はスクリーンのこちら側にだって、毎日沢山のドラマが生き生きと息づいています。
月に光を与える太陽から見れば、わたし達ひとりひとりは、広大な砂漠を行く一頭の駱駝。重い荷物を振り分けに負い、バランスの取りにくい砂地を繊細な感覚で一歩一歩踏みしめながら、オアシスに向かって歩いて行く。そして月を見るなら...家族、仲間、社会に属するわたし達は、片翅がいびつな蝶。みんなで前向きに補い合い、全体のバランスを取りながら、より良くなろうと願って進む。シンプルだけど、今のアグレッシブな星回りの下ではとても難易度の高いテーマかもしれません。でも、この蝶はきっと頑張って生き抜くと思います。だっていつか… そう、獅子座の終盤を過ぎて乙女座の不屈の旅を終え、天秤座0°に達した時。サビアン・シンボルに再び出現する蝶は、ひとつの完全性の象徴として、その美しい姿を永遠のものにするのですから。
さて、月は次のシンボル『比重計』のエネルギーを取っていきます。このシンボルについては以前、こんな説明をしました。
『…このシンボル、日本では『水圧計』としているケースを多く見かけます。でも、これは原語の "hydro" が水を示すことから来た誤訳ではないかと思います。比重計と水圧計とではまったく別物だし、その用途・目的も異なります。 デーン・ルージャーはこのシンボルを改変して "A garage man testing a car's battery with a hydrometer" (比重計を使いクルマのバッテリーをテストしている修理工)としているのですが、バッテリー検査に使うのも比重計です。 水圧計は、蛇口から出る水の圧力を測 りたいときなど、たとえば1平方センチあたり何キロの水圧がかかるか?なんて感じで測ります。エンジンオイルの圧力を測るときは油圧計を使います。 一 方、比重計は水の比重を基準値として、対象となる液体の比重を測ります。えっと、じゃ比重って? …『比重とは、ある物質の密度(単位体積あたりの質 量)と、基準となる標準物質の密度との比である。通常、固体及び液体については水(温度を指定しない場合は 4 °C)、気体については、同温度、同圧力での空気を基準とする(wikiより)。
つまりここでシンボルとなっている "比重計" って、測りたい物質が水を基準としてどれだけの "密度" を持っているかを調べるための道具なんですね。 デーン・ルージャー版のサビアンでは「整備士」が主役となりますが、オリジナルのサビアン・シンボルではあくまでも "比重計" が主役です。 ところで比重計って、ビールやワインなどのお酒を造るときにも欠かせないそうで、ネットで買える手作りワインキットにも必ず入っているのだとか。 これは液体の密度から発酵の度合いを測るために使われます。
このシンボルが降ろされた1920年代半ばは、ちょうど米国の禁酒法時代…。殆ど野放し状態に近かったと言われる密造酒の製造にも、この比重計は欠かせない道具でした。ブレイン・ボヴィはこのシンボルを、「スピリッツ(酒)の中 に生きるスピリット(精神)を測る道具」…つまり、水(わたし達の無意識の海・茫洋と拡がる感情)を溶媒として、「そのものらしさ」、つまり「ウィスキー」とか「ワイン」、あるいは「わたし」と名付けられるに足る本質が、どれほど濃厚に醸し出されているかをテクニカルに見極めることに関連するとしています。このあたり、やはり水瓶座っぽいですね。.....』
また、密度はその液体が持つ "浮揚力" ー または物を浮かせる力 ー を左右します。 月に光を与える太陽のシンボルは、突然の夕立が去り、その後大空にかかる美しい虹…。まるで「さぁ、この虹の橋を渡っておいで!」と誘いかけているような。。 でも、その虹がもたらすメッセージをわたし達が受け取るには、太陽光線とわたし達の間を適切な角度で結ぶラインに ほんのひとときだけ浮遊する、まとまった水滴 ー 純粋な想いの集積 ー が必要です。包み込み、交わし、醸成していくもの。わたし達はそこに、自分自身のスピリットと再生の希望を見出します。 その希望のカタチはきっと、ひとりひとり違う。もしかしたら、今は背中合わせかもしれない。左右いびつかもしれない。分化と分裂の惑星エネルギーが支配する下で、もう誤魔化しの利かない赤裸々な「わたし」や「あなた」の姿がそこに映し出されているのかもしれない。それでも、希望はそこにある。無惨な現実からもなお夢を紡ぎ、たとえ片肺でも最後まで飛ぶことを諦めない、そこにこそ。
けれど。その思いのひとつひとつが、この世界に果たして何をもたらすのか…どんな自分が、どんな世界が発酵していこうとするのか... この満月・月蝕では、どこかでそれを冷徹に測りながら歩む必要があるのかもしれません。だってスピリッツで酔っ払った目に映るのは、単なる幻かもしれないから。。
世の中が大きく変化していこうとするただ中に起きる蝕の三つ組は、もしかしたらわたし達にとって、本格的な魂への回帰と存在のリニューアルへと誘う大きなゲートになるかもしれません。ここから先は、個人レベルでも集合的にも、強い圧力の中でこころと物質両面のバランスを崩すときもあるでしょう。でも、それは今、チャンスなのかもしれません。 わたし達生きものは皆、適者生存と呼ばれる苛酷な世界の中に、未発達な部分、欠点やいびつさを持って生まれてきます。成長の途上で傷を負ってしまうことだってあります。けれどそれを補おうとして頑張っているうちに、全く違う領域の能力が伸びていくことがあります。たとえ欠けた部分はそのままであっても。
傷だらけで凄惨な姿をしていても、笑顔が素晴らしく輝いていたり。他のひとが気付かない微細な音を聴くことが出来たり。ダークな衝動を創造の力として何かを表現したり。あるいはただ、ここに生きて出来ることを続けていく、そのあり方が誰かを人知れず勇気付けていたり… それはきっと、「わたし」や「あなた」にしか出来ないこと。
今はそれぞれのトンネルに入ったところです。誰にも見られなくていい。理解されなくたっていい。それを知っている自分がキチンとココにいればいい。なぜなら、わたし達の胎内宇宙を通じて計り知れない膨大な無意識へと繋がる意識宇宙が、わたし達の小さな営みを包み込んでいるのだから。そしてひそやかな新生へと誘っているのだから。。。
★星模様について★
9月10日の土星・海王星最後のスクエアを前に、今回のチャートも強力なアスペクトが満載です。
その中から特に気になるものを少し挙げてみますね。
◆ ASC/DC軸に月(&小惑星ダモクレス)と太陽。MCに土星とアンタレス(そしてアプライで火星)の合
◆ 月(&小惑星ダモクレス)・太陽・小惑星ニッポニア(9H)がTスクエア
◆ 月(&小惑星ダモクレス)・天王星(とエリス、エケクルス)のセクスタイルから木星・水星(7H)にYOD。木星・水星にカイロンがオポジション
◆ 木星・水星と天王星・エリス・エケクルスがクインカンクス、イクシオン・フォルスがスクエアでラーニング・フォーメーション
◆ 火星・土星・アンタレスのコンジャンクション(8月24日)
◆ 水星は30日22:04から逆行
◆ 火星が10月後半までOOB(アウト・オブ・バウンズ)
ざっとこんな感じかな...。あ、そうそう、金星は満月時にちょうどVtxと合で山羊座の冥王星とはトラインです。乙女座15°近辺(それに山羊座15°近辺)に個人的な惑星や感受点を持つひとは、もしかしたら…運命的な出会いがあったりして(^_^。 もしそんなひとがいたら、その出逢いは後でちょっと葛藤を生むかもしれません。見えないところでひっそり続ける必要があるような? 大事なものを護るためにかなりエネルギーを消耗するような? でも、飛び込む価値はあるのかもしれません。これはケンタウルスのアスボルスを含むラーニング・フォーメーション。つまり成長を促すための内的経験を促進するアスペクトです。長く続くかはわからないし、楽しいばかりとも言えません。でも。ハートを燃やしたその先には「人間への深い理解」という価値あるものが残される可能性があります。
みんな、それぞれの世界へと足を踏み入れる 満月・月蝕。どうか素敵な夜になりますように!!
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^
満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180° 対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる「鏡」だと言えるかもしれません。なので満月のテーマは新月の瞬間から色濃く育っていくとも言えるでしょう。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにその経験を消化(昇華)し、エネルギーはゆっくりと静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★満月(月蝕)タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯(ずれるなら満月前がベター)に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。
【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで8月18日18:45前後、北海道周辺で18:51前後、関西方面は18:26頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で17:57前後に水瓶座25°51’で満月となります。
*今回のテーマのベースとなる新月の大テーマについてはココをご覧ください。
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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【月 水瓶座25°~26° + 太陽 獅子座25°~26°】
"A butterfly with the right wing more perfectly formed" +
"A large camel crossing the desert"
→「右翅がより完全に形成された蝶」 +「砂漠を横断する大きな駱駝」
↓
"A hydrometer" + "A rainbow"
→ 「比重計」 +「虹」
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期~8/31】
→★心身、物事の様々な面でエネルギーバランスの崩れた箇所を見つけ調整する
→★「聖なる完全性」の幻像を強引に現実界に持ち込むことで招くエゴの肥大や自己卑下
→★長期的な視点に立って何かをそっと決断する、または方向性を見定める必要
→★それぞれが心中深く抱える何らかの「偏り」が無意識に言動に表れる傾向
→★人生で大きな意味を持つ過渡期にあって、常に過ぎゆく束の間の「美」を感知する
→★今選ぶ一歩を因として、はるか先に大きな違いを生むことへの予感
→★理に適った思考に見えて実は未解決の強い感情が結論に導いていることへの気付き
→★抑えてきたものが抑えきれなくなる状況、またはその予感
→★単純な数値や見た目ではわかりにくい微細な違いを慎重に量る必要
→★とっくに終わったと思っていたものの残滓が形を変えて蘇ってくる
→★「人事を尽くして天命を待つ」と言える状態まで自分を高める必要
→★曖昧なムードに隠されてきた赤裸々な事実が明るみに出て来る
→★輝かしかったものが光を失い、人知れず育まれてきたものが頭をもたげる
→★希望や願いを叶えるための現実的な条件を理解して行動を積み上げる
→★自分が真底愛せる道をみつけて進むことの歓びとそのための繊細なバランス取り
→★古い伝統の生まれ変わりと新たな始まりに不屈の生命力をもって踏み出す・・・→
★エネルギーのポイント:『それぞれの世界へー分化とリニューアル』
★8月~満月・月蝕の星模様★久遠の夏休みモード
◆サロス・シリーズの話
さぁ、月蝕の満月がやってきます。今年は8月〜9月に蝕が3回立て続けに起きるんですね。といっても、今回の満月はエフェメリスによっては「食」扱いじゃないケースもあります。実は大分前にNASAのサイトをチェックしたときには確かに食として表示されたはずなのだけど、先日見たら無くなっていました。なぜかとういうと、今回の満月はサロス109ファミリーの最後の月蝕になるのだけど、NASAでは同じファミリーのひとつ前の月蝕、1998年に起きた食を正式に最後と見なしたようです。けれどアストロロジー上では今回を最後とするケースが多く見られます。ただギリギリの半影月食なので、見た目にはほとんど判別出来ないかもしれません(少し赤味を感じる程度かな?)。
今回のサロス109、9月1日に起きるサロス135の日蝕、そして9月17日に起きるサロス147の月蝕は、1890年にサロス147が誕生してから約18年ごとに7回、強力な3つ組の食として起きてきました。今回は1998年に次いで本当に最後の最後です。そしてこのシリーズ109の食が誕生したのは西暦736年。ひとつの食が持つ本質的なテーマはファミリーの誕生時を見よ…という法則があるのですが、この年って何があったろう? 日本では天平8年。ところでわたし達の国、日本がいつから倭国でもヤマトでもなく「日本」になったのかについては諸説あるようです。ただ、736年に唐の張守節が編纂した『史記正史』という史書には、『則天武后(当時の武周の女帝)が倭国を改めて日本国と為す』と書かれているそうです。 実際にはその前から日本という国名は名乗られていたけれど、とりあえず当時は周辺諸国の中心であり宗主国でもあった唐(武周)から正式に命名され、認められた形となったようです。
またこの年、聖武天皇は当時日本が属国とみなしていた新羅(今の朝鮮半島)が何の断りもなく勝手に国名を変更したとして腹を立て、非礼を追求し国名変更の背後情勢を探るよう、遣新羅使を送っています。このあたり、東アジアの歴史は戦ったり組んだりで複雑です。ただ、それまで日本に対して朝貢外交をしてきた新羅は、唐との緊張状態が解けたため、今度は唐を宗主国とすることで日本には対等な関係を結ぶよう求めたということのようです。日本がそれを認めることはありませんでした。けれどこの遣新羅使の航海は多難で、途上で流行病の死者を出したりしながらやっと辿り着いたものの、国書の受け取りさえ拒否されたといいます。そして帰路では大使ご本人も伝染病で亡くなりました。それはおそらく天然痘で、海外からもたらされた風土病がこの年の前後から日本で大流行し、多くのひとが亡くなったそうです。
…って、出だしからサロスの説明で長くなってしまうけれど。。 ひとつの食のテーマが本当に最後の最後になる今回、近代〜現代の日中関係や日韓関係の背後に連綿と繋がっている東アジアの古い歴史が出て来るなんて、マンデーン・アストロロジー的にとても興味深いと思います。マンデーン的集合世界では、パーソナルよりずっと因縁的なものに縛られる傾向が強いけれど、色々な意味でまさにリニューアルへの挑戦的な時節が来ているのかもしれません。
NASAによって正式にサロス109の終焉とされた1998年には、当時の国家主席だった江沢民氏が中国の国家元首として初めて来日し、日中共同宣言が発表されました(当時の韓国大統領金大中氏も来日し、未来志向の日韓共同宣言が出されていますね)。そこでは確かに雪解けが演出されたけれど。あれから18年を経て、中国の国内情勢や北朝鮮問題など、問題は解決されるどころかますます危うくなっているように見えます。そんな中、尖閣諸島には中国の公船(海警船)に率いられ、漁民の形をとった民兵とされる集団を乗せた漁船が押し寄せて領海侵犯が頻繁になるなど、緊張感漂う危険なバランスの中、目を離せない状況が続いています。
この最後のサロス109の残滓が消えていく今後18年の間に、東アジアはどうなっていくのでしょう? これから9月半ばまでに経験する、それぞれ歴史的にも強力な食の最終的な三つ組みを、世界は、わたし達は、どう過ぎ越していくでしょう? 一口に「戦争反対」「平和を」と叫ぶのは簡単だけど、長い歴史の中でもつれにもつれた糸を解いていくのは並大抵のことではないと思うし、「真実」も国により、人々により、そしてその時節により、全く異なるのが常です。残念ながら、集合体と集合体の対峙においては、「話せばわかる」という純粋さと単純さがたちまち死を招くようなことも頻繁に起きます。それは今世界に同時多発的に起きている現実をつぶさに見れば身に染みることではないでしょうか。火・水・爆発・分裂の季節に。今、危ういバランスを保ちながらこのトンネルを抜け、より良い未来を創っていく…それには奇蹟とも思える能力と理性が必要にも思えてきます。これから数年間。それぞれの集合体を構成する、それぞれの「わたし達」は、この挑戦にどう対応していくことになるでしょう。集合体が大きければ大きいほど、選択の幅は狭まります。けれど、選択肢はどの瞬間にも存在します。
日常のささやかな暮らしを護りながらも、なるべく広い世界に目を向けていくこと。その多様性と陰陽・剛柔の妙を出来る限り理解すること。そして自分を育んだ国の歴史の影も、光も、曖昧にせずきちんと見て行くようにしたい…今回、いろいろと調べながら思うのでした。
サロスシリーズの話が本当に長くなってしまったけれど、今回の三つ組みはとても面白いんです。ざっと過去を見るだけでも、この三つ組みは中印国境紛争やキューバ危機などに関わってきたダイナミックな食。 そして次回の日蝕、サロス135の誕生はまさにヨーロッパでルネサンスの花が開き、日本では華麗な婆娑羅びとが舞い踊った「乱」の時代だし、最後のサロス147は、日本で最初の恐慌が起きた年に生まれています。食の発効期は3ヶ月から長くて2〜3年(稀に4〜6年)。もちろん、毎回同じようなことが起きるわけではありません。ただ、底に流れる大きなテーマはおそらく似たようなトーンを持っているのだと思います。それがいったい何なのか?あれこれ考えてみるのも面白いかもしれませんね。
サロス109の最後の挑戦。みんなそれぞれの人生で。それぞれのネイタルの室区分で。少し長期のテーマを見据えながら。。 さ、受けて立ちましょうか(^_^。
★サビアンシンボル★
さて、広い世界から内面へと戻りますw。今回の満月/月蝕は、サビアン・シンボル、惑星フォーメーション共に「バランス」と「リニューアル」が鍵になりそう。というか、変化やリニューアルのためのバランス取りでしょうか。すでにゲートは開いています。それぞれに、目標を定めて、あるいはまだはっきりとは見えないゴールを目指して、ゆっくりと、前に進み始めています。
月のサビアンシンボルは、まず基盤となるのが『右翅がより完全に形成された蝶』。一方の翅が完全な形を保っている… 少しアンバランスな翅を持った蝶。左の翅は欠けてしまったのでしょうか? それとも、何らかの理由でいびつになってしまったのかな? 人間なら右手は思考、論理や言語能力を司る左脳に関わるし、左手は直感や感性の右脳に関わるとされています。また、陰陽で見るなら右側は陽で男性性、左側は陰で女性性を表すとも言われます。現実と理想、この世的な価値感と聖なる領域への夢…という言い方も出来るかもしれません。そして原語の "right wing" は、政治的には右派・保守を指し、left wingなら左派・リベラルを指します。うーん。。 確かに今の世界のどこを見ても、左派と右派がバランス良く補い合って安寧を実現出来ている国は無さそう。。。
左右の翅が何を暗示しているにしても、この蝶が翅をひろげてヒラヒラと舞うときは、きっと通常とは異なる特徴的な飛び方になるんじゃないかな? どこかアンバランスな感じ。それは個性とも言えるけれど、行きたいところへ行き着けないかもしれないし、蝶を狙う鳥達の格好の標的になるかもしれません。それでも蝶は一生懸命に飛びます。必死に、繊細にバランスを取りながら。それにはきっと全身の力が必要になるはず。細い体の中心にすべての力を集め、足りない部分を一瞬一瞬、複雑に補いながら。
体だってこころだって頭脳だって、完璧な存在などどこにもいません。みんなそれぞれ何処かしらが欠けているし、何かがいびつだったりします。それをいやというほど知って、その上で足りないところを補いながら美しいバランスを保とうとする姿。全ての能力を動員して完璧に近付こうと願ってやまない意志。。 それは、わたし達ひとりひとりの中にも見られるし、ひとまとまりの集団にも芽生える意志です。わたし達が夜更かししてでもリオのオリンピックを観てしまうのは、その最高のカタチが見られるからかもしれません。けど、本当はスクリーンのこちら側にだって、毎日沢山のドラマが生き生きと息づいています。
月に光を与える太陽から見れば、わたし達ひとりひとりは、広大な砂漠を行く一頭の駱駝。重い荷物を振り分けに負い、バランスの取りにくい砂地を繊細な感覚で一歩一歩踏みしめながら、オアシスに向かって歩いて行く。そして月を見るなら...家族、仲間、社会に属するわたし達は、片翅がいびつな蝶。みんなで前向きに補い合い、全体のバランスを取りながら、より良くなろうと願って進む。シンプルだけど、今のアグレッシブな星回りの下ではとても難易度の高いテーマかもしれません。でも、この蝶はきっと頑張って生き抜くと思います。だっていつか… そう、獅子座の終盤を過ぎて乙女座の不屈の旅を終え、天秤座0°に達した時。サビアン・シンボルに再び出現する蝶は、ひとつの完全性の象徴として、その美しい姿を永遠のものにするのですから。
さて、月は次のシンボル『比重計』のエネルギーを取っていきます。このシンボルについては以前、こんな説明をしました。
『…このシンボル、日本では『水圧計』としているケースを多く見かけます。でも、これは原語の "hydro" が水を示すことから来た誤訳ではないかと思います。比重計と水圧計とではまったく別物だし、その用途・目的も異なります。 デーン・ルージャーはこのシンボルを改変して "A garage man testing a car's battery with a hydrometer" (比重計を使いクルマのバッテリーをテストしている修理工)としているのですが、バッテリー検査に使うのも比重計です。 水圧計は、蛇口から出る水の圧力を測 りたいときなど、たとえば1平方センチあたり何キロの水圧がかかるか?なんて感じで測ります。エンジンオイルの圧力を測るときは油圧計を使います。 一 方、比重計は水の比重を基準値として、対象となる液体の比重を測ります。えっと、じゃ比重って? …『比重とは、ある物質の密度(単位体積あたりの質 量)と、基準となる標準物質の密度との比である。通常、固体及び液体については水(温度を指定しない場合は 4 °C)、気体については、同温度、同圧力での空気を基準とする(wikiより)。
つまりここでシンボルとなっている "比重計" って、測りたい物質が水を基準としてどれだけの "密度" を持っているかを調べるための道具なんですね。 デーン・ルージャー版のサビアンでは「整備士」が主役となりますが、オリジナルのサビアン・シンボルではあくまでも "比重計" が主役です。 ところで比重計って、ビールやワインなどのお酒を造るときにも欠かせないそうで、ネットで買える手作りワインキットにも必ず入っているのだとか。 これは液体の密度から発酵の度合いを測るために使われます。
このシンボルが降ろされた1920年代半ばは、ちょうど米国の禁酒法時代…。殆ど野放し状態に近かったと言われる密造酒の製造にも、この比重計は欠かせない道具でした。ブレイン・ボヴィはこのシンボルを、「スピリッツ(酒)の中 に生きるスピリット(精神)を測る道具」…つまり、水(わたし達の無意識の海・茫洋と拡がる感情)を溶媒として、「そのものらしさ」、つまり「ウィスキー」とか「ワイン」、あるいは「わたし」と名付けられるに足る本質が、どれほど濃厚に醸し出されているかをテクニカルに見極めることに関連するとしています。このあたり、やはり水瓶座っぽいですね。.....』
また、密度はその液体が持つ "浮揚力" ー または物を浮かせる力 ー を左右します。 月に光を与える太陽のシンボルは、突然の夕立が去り、その後大空にかかる美しい虹…。まるで「さぁ、この虹の橋を渡っておいで!」と誘いかけているような。。 でも、その虹がもたらすメッセージをわたし達が受け取るには、太陽光線とわたし達の間を適切な角度で結ぶラインに ほんのひとときだけ浮遊する、まとまった水滴 ー 純粋な想いの集積 ー が必要です。包み込み、交わし、醸成していくもの。わたし達はそこに、自分自身のスピリットと再生の希望を見出します。 その希望のカタチはきっと、ひとりひとり違う。もしかしたら、今は背中合わせかもしれない。左右いびつかもしれない。分化と分裂の惑星エネルギーが支配する下で、もう誤魔化しの利かない赤裸々な「わたし」や「あなた」の姿がそこに映し出されているのかもしれない。それでも、希望はそこにある。無惨な現実からもなお夢を紡ぎ、たとえ片肺でも最後まで飛ぶことを諦めない、そこにこそ。
けれど。その思いのひとつひとつが、この世界に果たして何をもたらすのか…どんな自分が、どんな世界が発酵していこうとするのか... この満月・月蝕では、どこかでそれを冷徹に測りながら歩む必要があるのかもしれません。だってスピリッツで酔っ払った目に映るのは、単なる幻かもしれないから。。
世の中が大きく変化していこうとするただ中に起きる蝕の三つ組は、もしかしたらわたし達にとって、本格的な魂への回帰と存在のリニューアルへと誘う大きなゲートになるかもしれません。ここから先は、個人レベルでも集合的にも、強い圧力の中でこころと物質両面のバランスを崩すときもあるでしょう。でも、それは今、チャンスなのかもしれません。 わたし達生きものは皆、適者生存と呼ばれる苛酷な世界の中に、未発達な部分、欠点やいびつさを持って生まれてきます。成長の途上で傷を負ってしまうことだってあります。けれどそれを補おうとして頑張っているうちに、全く違う領域の能力が伸びていくことがあります。たとえ欠けた部分はそのままであっても。
傷だらけで凄惨な姿をしていても、笑顔が素晴らしく輝いていたり。他のひとが気付かない微細な音を聴くことが出来たり。ダークな衝動を創造の力として何かを表現したり。あるいはただ、ここに生きて出来ることを続けていく、そのあり方が誰かを人知れず勇気付けていたり… それはきっと、「わたし」や「あなた」にしか出来ないこと。
今はそれぞれのトンネルに入ったところです。誰にも見られなくていい。理解されなくたっていい。それを知っている自分がキチンとココにいればいい。なぜなら、わたし達の胎内宇宙を通じて計り知れない膨大な無意識へと繋がる意識宇宙が、わたし達の小さな営みを包み込んでいるのだから。そしてひそやかな新生へと誘っているのだから。。。
★星模様について★
9月10日の土星・海王星最後のスクエアを前に、今回のチャートも強力なアスペクトが満載です。
その中から特に気になるものを少し挙げてみますね。
◆ ASC/DC軸に月(&小惑星ダモクレス)と太陽。MCに土星とアンタレス(そしてアプライで火星)の合
個人レベルでは自分のアイデンティティがどこにもフィットしないような感覚。対人関係の圧迫感や緊張感。プレッシャー。一触即発的なスリル。でもこんな社会ならフィットしなくてもいいや…的な感じがあるかも。反面、クリエイティブな野心とか、高くジャンプして何かを突破したいという欲望も。高く見上げる視線を持ちながらも常に地に足をつけていることが必要。バランスを失わないように。危機はチャンス。好機は危機。やりすぎれば混沌に落ち込んで突然鬱っぽくなるひともいそう。または何かを「知る」ことによってチャラっとした感覚が正され背筋が伸びたり。
◆ 月(&小惑星ダモクレス)・太陽・小惑星ニッポニア(9H)がTスクエア
マンデーン的に見て同盟国や問題を抱える国との関係が難しい局面がありそう。強靱さを見せつけつつも動かない、または動いて見せながら何処にも「移動」しないような高等戦術の必要性。法的問題が鍵になるかも。
◆ 月(&小惑星ダモクレス)・天王星(とエリス、エケクルス)のセクスタイルから木星・水星(7H)にYOD。木星・水星にカイロンがオポジション
◆ 木星・水星と天王星・エリス・エケクルスがクインカンクス、イクシオン・フォルスがスクエアでラーニング・フォーメーション
◆ 火星・土星・アンタレスのコンジャンクション(8月24日)
導火線に火が付きやすいアスペクト群。再び破壊的な軍事行動や爆発その他、凄惨な事件が起きる可能性。ただ、伝えられるニュースや見た目だけではその大元の原因や真相はわからないかも。個人レベルでもバランスを欠いた正義感、プライド、支配欲、宗教的なまでに凝り固まった信条に注意。薬物、薬品、または液体がもたらす危険、にも注意。予期しないことが起きやすい時期が続く。アクセルとブレーキを同時にめいっぱい踏むようなエネルギーを感じるときがあるかも。違和感を感じたら頭を冷やして遠ざかるのが吉。意識的であること。何か自分よりずっと大きな物の手の中に在るような気がする、そんなひともいるかも? 俯瞰的な視座を持とう。今は学ぶ事ってとても大事。それが解放へと繋がっていく。
◆ 水星は30日22:04から逆行
今はすでに逆行のシャドウフェーズ中。厳しいアスペクトが続く中なので、事故(あらゆる種類の乗り物を含む)、誤解、勇み足、判断の狂い、電気・電子機器の故障に注意。遅延の可能性も頭に入れて行動しよう。水の事故にも注意。
◆ 火星が10月後半までOOB(アウト・オブ・バウンズ)
この期間、火星は太陽の軛を離れてローンウルフ的な性格を帯びる。欲したことをやりたい放題、あとは知らん!のイクシオン的な性質が強まるかもしれない。まさかあのひとがあんなことを言うなんて!とか、そんなつもりは無かったのに、ついカッときて…とか、この火星に翻弄されるとそういうことになりやすいかも。反面、今まであれこれと周囲を気にして出来なかった行動が出来るようになったり、思い切る勇気として使える。なかなか考え付かないユニークな行動で活路を開くエネルギーとしても使えそう。鍵は自分の行動とその結果に責任を持つこと。
ざっとこんな感じかな...。あ、そうそう、金星は満月時にちょうどVtxと合で山羊座の冥王星とはトラインです。乙女座15°近辺(それに山羊座15°近辺)に個人的な惑星や感受点を持つひとは、もしかしたら…運命的な出会いがあったりして(^_^。 もしそんなひとがいたら、その出逢いは後でちょっと葛藤を生むかもしれません。見えないところでひっそり続ける必要があるような? 大事なものを護るためにかなりエネルギーを消耗するような? でも、飛び込む価値はあるのかもしれません。これはケンタウルスのアスボルスを含むラーニング・フォーメーション。つまり成長を促すための内的経験を促進するアスペクトです。長く続くかはわからないし、楽しいばかりとも言えません。でも。ハートを燃やしたその先には「人間への深い理解」という価値あるものが残される可能性があります。
みんな、それぞれの世界へと足を踏み入れる 満月・月蝕。どうか素敵な夜になりますように!!
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^
August 14, 2016
レイモンド・メリマン 週間コメント8/15【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2016年8月15日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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※先週が短縮版だったため、今週は全訳としました。来週からは臨機応変になると思います。
m(_"_)m
≪ 先週をふり返って ≫
世界の株式市場は8月2日につけた安値の後、火星の射手座入りにつれて先週見事な上昇を見せた。ダウ平均、S&P、ナスダック総合は皆史上新高値をつけた。金と銀は水曜までは強く、その後週の終わりに向かって再度の下落が始まった。現在私達は8月13日に起きた土星の方向転換と、金星が土星と海王星の両方にスクエアを形成するという動きが週末を越えてどんな影響をもたらすのか、成り行きを見守ろうとしている。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
最近のYoutubeビデオでも述べたように、私達は現在、1ヶ月にわたって土星・海王星のテーマがずっしりと強調される時間帯に入っている。36年サイクルの土星・海王星スクエアは、2016年を支配する主要なジオコズミック・サインだ。これは海王星との正確なスクエア形成(最終形成は9月9日)からちょうど1°離れた位置で土星が順行した8月13日にスタートした。また、13日〜14日には、金星が土星・海王星にTスクエアを形成する。私達の基本ルールの一つは、金星・土星のハードアスペクト形勢に向けて下落してきた市場は、そこで安値をつけて反転、反騰するというものだ。だが、そのリバーサルがどの程度続くかは、その後に続く他のシグナルによって異なる。そして8月12日〜9月12日、重要な火星・土星コンジャンクション(8月24日*)を含むいくつかのジオコズミック・サインがやってくる。これには海王星のシグナルも含まれることから、この1ヶ月に及ぶ期間は世界中の株式指数にハイライトが当たるだけでなく、原油や貴金属も注目に値するだろう。
原油と貴金属もまた株式と同様に重要だというのは、多くの惑星が現在射手座(原油を副支配する星座宮)に在泊するからだ。最も注目すべきは射手座の火星で、以前私達の研究が示したように、原油価格の大きな上下動と関連しており、次の山羊座に入居するまでこれが続く。すなわち8月2日〜11月8日までだ(終了日はちょうど米国の大統領選の日にあたる)。私達はいくつかの市場が8月2日、火星の射手座入居と共に反転したことに注目した。その時原油とダウ平均が安値をつけ、金、銀、通貨、そして米国債が高値をつけている。
≪ 長期的考察とマンデーン・アストロロジー ≫
今週の考察は、私の最近のヨーロッパツアー中に各地の購読者、友人知人、そして新しく知己を得た専門家達とのディスカッションについての報告を兼ねている。また、1ヶ月前に米国を発った後に展開してきた直近の出来事に関する私自身の見解も述べるつもりだ。米国を離れたのがたった1ヶ月前とは思えないほど長い時が流れたように感じられる。あれから世界と米国には多くの事が起きた。そして多くの事が変化した。
私が旅立った時、共和党と民主党の党大会はまだ開催前だった。世論調査ではドナルド・トランプの支持率がヒラリー・クリントンと並ぶか、わずかだが上回っていた。トルコ大統領リジェップ・エルドアン打倒のクーデターとされる事件はまだ起きていなかった。私が現地に到着した当時、ヨーロッパ人の胸中を占める物事は、Brexitが及ぼす影響、そして英国の新しい指導者となったテリーザ・メイだった。彼女はこの時期にドイツの首相アンゲラ・メルケルを訪問することになっていたのだ。そしてメルケル自身は自国における難民危機という頭の痛い問題を抱えていた。
私が到着したのは、これらの問題がすでに進展しつつあったか、あるいは起きる寸前という時だった。そしてその後、ドイツでは一連のテロ攻撃と暴力的な事件が立て続けに起きた。こうした出来事は、急速に変化しつつある世界の複雑な様相を体現していた。私が多くのヨーロッパ人グループと相次いで話をするにつれて、これらの問題が彼らの声と意見を方向付ける主要な懸念の核心となっていった。
7月終盤当時、天上では天王星が絡むジオコズミック・サインが数多く活性化しており、私が帰国した8月11日までに、土星・海王星スクエア絡みのいくつかのジオコズミック・サインがその発効期へと移行しつつあった。また、帰国予定自体もデルタ航空のコンピュータ故障によって2日も遅れたのだった。この遅れ(土星)は言うなれば天王星的(航空会社)な出来事だ。そしてこの旅は個人的にも、またここ1ヶ月の世界を見ていくにあたっても、非常に土星・天王星的な経験であった。
まず第一に、私が話をした人々は真底から驚いて(天王星)いた。彼らはドナルド・トランプが実際に世論調査でリードしているという事実に唖然としていた。ヨーロッパ人達は、米国が真剣にドナルド・トランプを選択するという可能性について理解出来なかった。彼らの大部分はトランプを危険人物と見なしていた。その一方で、彼らはヒラリー・クリントンの人格と信頼性についての問題にも気付いており、懸念を抱いていた。
その内の一人は、ドイツの難民危機が増大している原因を作ったのはクリントン指揮下の戦略だというのに、何故 米国が彼女を支持出来るのかまったく理解出来ないと論評した。彼の観点では、米国のリーダーシップは第二次世界大戦直後以来、大きく変化したという。当時の米国は第二次大戦で破壊された国々の再建を助けるにあたり、慎重に事を運んだ。だがベトナム、そしてイラク、また直近ではリビアにおいて、米国は、いったん各国の指導者を排除する企てが完了すると、その後の再建のためには何の計画も持ち合わせなかった。残された真空地帯にはカオスがはびこり、その混沌はテロ行為やISISのようなテロリストグループが育つ土壌となった。
彼の視点からすれば、不必要だったにもかかわらず強制的になされたカダフィの排除は、その後遺症にどう対応すべきかについての先見性を持たないオバマとクリントンの指示の下に遂行された。リビアが無法地帯と化すにつれて、地中海を渡る小舟に乗って脱出を図るリビア人が大波となって押し寄せて来た。途上で多くの人々が命を落としながらも、大勢が海を渡りこれまでに類を見ない強制的大規模集団脱出が行われたのだ。
そうしてやって来た人々にとって信じられないほどの驚きだったのは、ヨーロッパには国境検問所が無いという事実だった。当初、彼らは無事海を渡ってもきっとヨーロッパには入れないだろうと考えていた。しかし、当時はただ海を渡り切ればそれでよかったのだ。1)小舟で地中海を渡ればそれでOK 2)その後はそれほど制限されることも無く、ヨーロッパ各国にどんどん出入りできる。
そんな話がまたたく間に拡がり、シリアや北アフリカからの大規模な難民流出が始まった。こうした事の全てが始まったのは2008年〜2015年のカーディナル・クライマックスの下であり、土星、天王星、冥王星のTスクエアが示唆するように、世界がドラマチックに変容していった時期だった。
より厳しい国境検問が実施されたのは、すでに難民危機が始まってからだった。ドイツではそれが深刻な問題となっている。メルケルはこの危機に対応するにあたり、彼女自身の政府からは支援を全く受けていなかった。 多数の難民が医師のような専門職の人々である、という広報が喧伝されたものの、やがて、その内の多くはドイツにおいて「良き市民」とされる存在にはなり得そうもない人々だったことが明るみに出てきた。
とりわけ北アフリカから来た人々の女性に対する態度やふるまいは、ドイツ的価値観と法に照らして称賛出来るものではなかった。事態をもっと悪化させたのは、これら新参の人々が環境に順応していくための、有効なプロセスが用意されていなかったことだ。 私が話を聞いたドイツ人専門家によれば、社会や法律上で容認可能なレベルの西欧的価値観を適切に習得・教育するには、短くても10年はかかるという(ましてや3ヶ月などもっての外だ)。難民達はドイツの文化にどう馴染めばよいかわからなかったし、ドイツ人は北アフリカ文化の侵入への準備が出来ていなかった。
増大する性的暴行事件の報告を受けて自分の支持率が急降下する中、政権内部からの手助けを得られないままにメルケルが取った手段は、トルコの大統領エルドアンに助けを求め、難民達がドイツに辿り着く前にトルコに留めるよう取引することだった。ドイツ国民はこれに対してもっと不快感を抱いた。メルケルは、彼女自身の手で問題を解決するよりもエルドアンと取引することを選んだ。そして今日、メルケルに対してドイツ人は大きな失望感を抱いている。多くの人々が来年の選挙では彼女に投票しないだろうと私に語った。(これは憂慮すべき状況だ。この問題が起きる以前の彼女は非常に信頼されていたのだから)。
エルドアンに関する話もまた考えさせられるもので、土星と海王星(信頼と信念の欠如)のテーマと合致するものだった。 現在、300万人近くのトルコ人がドイツに住んでいる。彼らはドイツ人に十分容認され、受け入れられてきた。だが、それも今までは、の話だ。 状況が一変したのは、エルドアン追放を狙ったいわゆる "クーデターの企て" が起きてからだ。米国のニュースによれば、クーデターは本物であり、また一部には、米軍と(または)諜報機関によって企図されたのだと示唆するものも見られる。この見方は土星・海王星が持つ特質の一つ "虐待" の古典的な一例を指すのかもしれない。
しかしながら、現地で私が話をした殆ど全ての人々は、エルドアン自身がクーデターを自演したのだと信じていた。一部の人が言うには、真相がどうであるにせよ、最終的結末は同じこと ー すなわち「エルドアンの権力強化と敵対者の排除」という現実だ。この絶対的権力の掌握と、敵対者、批判者に向かって放たれた苛酷な刑罰は、そういった事を忌み嫌うドイツ人が最も懸念する出来事であり、トルコ人が馴染もうとしていた民主主義と、それがもたらす多くの自由の終焉を示すことになるのだ。
私がドイツに滞在している間に、トルコ系ドイツ人によるエルドアン支持の興味深いデモが起きた。3万人を越す人々がケルンに集結し、エルドアンへの支持称賛を表明したのだ。私が話し合ったドイツ人達は皆これに対して好意的ではなかった。
その夜、ケルン郊外のトルコ料理店に私を招待してくれたホスト役の知人が一人のウェイターに尋ねた。『あなたはデモに参加したのか?』と。彼は行かなかったことを後悔しており、参加出来たら良かったのにと言った。そのウェイターは、エルドアンが衛星放送を通して群衆に演説することをドイツ政府は許さないだろうと考えて動揺していたのだ。
知人は彼に『何故そんな事に動揺する必要があるのか?ドイツ人はそういったデモでさえも許可するという現実を、感謝と共に味わってしかるべきなのに?』と尋ねた。ウェイターはこう言った。『エルドアンはトルコのヒーローであり、ドイツに住む全トルコ人のヒーローでもあるのです。彼は私達のためにプライドを取り戻し、トルコ人に自由をもたらそうとしている』
そこで知人はこう尋ねた。『もしエルドアンがこの国の大統領だったら、あなたはこんなデモを行うことなど出来なかったろう。そのことに気付いているか? おそらくこんな自由は得られないだろうと思うが? もしトルコに住むドイツ人が、メルケルやドイツを支持するデモを開催したいと思っても、エルドアンはそれを許さないのではないか? あなた方はトルコでは得られない権利や自由をここで得ている。あなた方はそのためにこの地に来たのではないのか? こういう自由を手に入れるために?』
ウェイターは困惑しているように見えた。彼はそんな事を考えてもみなかったのだ。当然だ。だがドイツ人がそう考えることは、私には不思議でも何でもなかった。ドイツ人は似たような光景を以前に見ているのだ。彼らはこの筋書きがどんなふうに展開していくかを知っている。
今や300万人のトルコ人が、シリアや北アフリカからの全難民の上に立ち、ドイツに在住している。そしてエルドアンの行為や態度(人権侵害の懸念)に賛同している。一方、ドイツ人は困った人々を助けることが "正しい行為" だと信じて難民を同化させ(そして教育しようと)試みているのだ。多くのドイツ人(そして私が出会ったオランダ人やスウェーデン人達)は、ヨーロッパの未来について深い懸念を抱いていた。
もう一つ、彼らは「トランプ大統領」がヨーロッパにとってどんな意味を持つかについても心配している。彼らは米国がトランプを選ぶのではないかと心配しているのだ。米国がヒラリー・クリントン大統領の下でどうなるかについてよりも、その懸念は大きい。
『いったい誰が選挙に勝つのか?』これが彼らの私への質問だった。私はこう答えた。『副大統領候補の選択に基づいて考えるに、これは誕生日(太陽の位置)が米国始原図の金星・木星にグランドトラインを持つペア(クリントンとケイン)か、それとも米国始原図の火星・海王星スクエアにコンジャンクションとなるペア(トランプとペンス)か、どちらを選択するかになる。米国は火星よりも金星・木星を選ぶだろうと私は信じるし、おそらくそれは地滑り的勝利になるだろう』 またこの場合はウォールストリートと米国中央銀行を代表する候補者が勝つことを意味すると、私は信じている。
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2016年8月15日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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※先週が短縮版だったため、今週は全訳としました。来週からは臨機応変になると思います。
m(_"_)m
≪ 先週をふり返って ≫
世界の株式市場は8月2日につけた安値の後、火星の射手座入りにつれて先週見事な上昇を見せた。ダウ平均、S&P、ナスダック総合は皆史上新高値をつけた。金と銀は水曜までは強く、その後週の終わりに向かって再度の下落が始まった。現在私達は8月13日に起きた土星の方向転換と、金星が土星と海王星の両方にスクエアを形成するという動きが週末を越えてどんな影響をもたらすのか、成り行きを見守ろうとしている。
≪ 短期ジオコズミクス ≫
最近のYoutubeビデオでも述べたように、私達は現在、1ヶ月にわたって土星・海王星のテーマがずっしりと強調される時間帯に入っている。36年サイクルの土星・海王星スクエアは、2016年を支配する主要なジオコズミック・サインだ。これは海王星との正確なスクエア形成(最終形成は9月9日)からちょうど1°離れた位置で土星が順行した8月13日にスタートした。また、13日〜14日には、金星が土星・海王星にTスクエアを形成する。私達の基本ルールの一つは、金星・土星のハードアスペクト形勢に向けて下落してきた市場は、そこで安値をつけて反転、反騰するというものだ。だが、そのリバーサルがどの程度続くかは、その後に続く他のシグナルによって異なる。そして8月12日〜9月12日、重要な火星・土星コンジャンクション(8月24日*)を含むいくつかのジオコズミック・サインがやってくる。これには海王星のシグナルも含まれることから、この1ヶ月に及ぶ期間は世界中の株式指数にハイライトが当たるだけでなく、原油や貴金属も注目に値するだろう。
*26日は★★★の重要変化日
原油と貴金属もまた株式と同様に重要だというのは、多くの惑星が現在射手座(原油を副支配する星座宮)に在泊するからだ。最も注目すべきは射手座の火星で、以前私達の研究が示したように、原油価格の大きな上下動と関連しており、次の山羊座に入居するまでこれが続く。すなわち8月2日〜11月8日までだ(終了日はちょうど米国の大統領選の日にあたる)。私達はいくつかの市場が8月2日、火星の射手座入居と共に反転したことに注目した。その時原油とダウ平均が安値をつけ、金、銀、通貨、そして米国債が高値をつけている。
≪ 長期的考察とマンデーン・アストロロジー ≫
“権力は腐敗するものであり、絶対的権力は絶対的に腐敗する”
ー アクトン卿の言葉
“権力には二種類ある。一つは刑罰を怖れる心理によって得られ、もう一つは愛から生じる行動によって得られる。愛に基づく権力は刑罰の恐怖から得るそれより数千倍有効で永続的だ。”
ー マハトマ・ガンジーの言葉
今週の考察は、私の最近のヨーロッパツアー中に各地の購読者、友人知人、そして新しく知己を得た専門家達とのディスカッションについての報告を兼ねている。また、1ヶ月前に米国を発った後に展開してきた直近の出来事に関する私自身の見解も述べるつもりだ。米国を離れたのがたった1ヶ月前とは思えないほど長い時が流れたように感じられる。あれから世界と米国には多くの事が起きた。そして多くの事が変化した。
私が旅立った時、共和党と民主党の党大会はまだ開催前だった。世論調査ではドナルド・トランプの支持率がヒラリー・クリントンと並ぶか、わずかだが上回っていた。トルコ大統領リジェップ・エルドアン打倒のクーデターとされる事件はまだ起きていなかった。私が現地に到着した当時、ヨーロッパ人の胸中を占める物事は、Brexitが及ぼす影響、そして英国の新しい指導者となったテリーザ・メイだった。彼女はこの時期にドイツの首相アンゲラ・メルケルを訪問することになっていたのだ。そしてメルケル自身は自国における難民危機という頭の痛い問題を抱えていた。
私が到着したのは、これらの問題がすでに進展しつつあったか、あるいは起きる寸前という時だった。そしてその後、ドイツでは一連のテロ攻撃と暴力的な事件が立て続けに起きた。こうした出来事は、急速に変化しつつある世界の複雑な様相を体現していた。私が多くのヨーロッパ人グループと相次いで話をするにつれて、これらの問題が彼らの声と意見を方向付ける主要な懸念の核心となっていった。
7月終盤当時、天上では天王星が絡むジオコズミック・サインが数多く活性化しており、私が帰国した8月11日までに、土星・海王星スクエア絡みのいくつかのジオコズミック・サインがその発効期へと移行しつつあった。また、帰国予定自体もデルタ航空のコンピュータ故障によって2日も遅れたのだった。この遅れ(土星)は言うなれば天王星的(航空会社)な出来事だ。そしてこの旅は個人的にも、またここ1ヶ月の世界を見ていくにあたっても、非常に土星・天王星的な経験であった。
まず第一に、私が話をした人々は真底から驚いて(天王星)いた。彼らはドナルド・トランプが実際に世論調査でリードしているという事実に唖然としていた。ヨーロッパ人達は、米国が真剣にドナルド・トランプを選択するという可能性について理解出来なかった。彼らの大部分はトランプを危険人物と見なしていた。その一方で、彼らはヒラリー・クリントンの人格と信頼性についての問題にも気付いており、懸念を抱いていた。
その内の一人は、ドイツの難民危機が増大している原因を作ったのはクリントン指揮下の戦略だというのに、何故 米国が彼女を支持出来るのかまったく理解出来ないと論評した。彼の観点では、米国のリーダーシップは第二次世界大戦直後以来、大きく変化したという。当時の米国は第二次大戦で破壊された国々の再建を助けるにあたり、慎重に事を運んだ。だがベトナム、そしてイラク、また直近ではリビアにおいて、米国は、いったん各国の指導者を排除する企てが完了すると、その後の再建のためには何の計画も持ち合わせなかった。残された真空地帯にはカオスがはびこり、その混沌はテロ行為やISISのようなテロリストグループが育つ土壌となった。
彼の視点からすれば、不必要だったにもかかわらず強制的になされたカダフィの排除は、その後遺症にどう対応すべきかについての先見性を持たないオバマとクリントンの指示の下に遂行された。リビアが無法地帯と化すにつれて、地中海を渡る小舟に乗って脱出を図るリビア人が大波となって押し寄せて来た。途上で多くの人々が命を落としながらも、大勢が海を渡りこれまでに類を見ない強制的大規模集団脱出が行われたのだ。
そうしてやって来た人々にとって信じられないほどの驚きだったのは、ヨーロッパには国境検問所が無いという事実だった。当初、彼らは無事海を渡ってもきっとヨーロッパには入れないだろうと考えていた。しかし、当時はただ海を渡り切ればそれでよかったのだ。1)小舟で地中海を渡ればそれでOK 2)その後はそれほど制限されることも無く、ヨーロッパ各国にどんどん出入りできる。
そんな話がまたたく間に拡がり、シリアや北アフリカからの大規模な難民流出が始まった。こうした事の全てが始まったのは2008年〜2015年のカーディナル・クライマックスの下であり、土星、天王星、冥王星のTスクエアが示唆するように、世界がドラマチックに変容していった時期だった。
より厳しい国境検問が実施されたのは、すでに難民危機が始まってからだった。ドイツではそれが深刻な問題となっている。メルケルはこの危機に対応するにあたり、彼女自身の政府からは支援を全く受けていなかった。 多数の難民が医師のような専門職の人々である、という広報が喧伝されたものの、やがて、その内の多くはドイツにおいて「良き市民」とされる存在にはなり得そうもない人々だったことが明るみに出てきた。
とりわけ北アフリカから来た人々の女性に対する態度やふるまいは、ドイツ的価値観と法に照らして称賛出来るものではなかった。事態をもっと悪化させたのは、これら新参の人々が環境に順応していくための、有効なプロセスが用意されていなかったことだ。 私が話を聞いたドイツ人専門家によれば、社会や法律上で容認可能なレベルの西欧的価値観を適切に習得・教育するには、短くても10年はかかるという(ましてや3ヶ月などもっての外だ)。難民達はドイツの文化にどう馴染めばよいかわからなかったし、ドイツ人は北アフリカ文化の侵入への準備が出来ていなかった。
増大する性的暴行事件の報告を受けて自分の支持率が急降下する中、政権内部からの手助けを得られないままにメルケルが取った手段は、トルコの大統領エルドアンに助けを求め、難民達がドイツに辿り着く前にトルコに留めるよう取引することだった。ドイツ国民はこれに対してもっと不快感を抱いた。メルケルは、彼女自身の手で問題を解決するよりもエルドアンと取引することを選んだ。そして今日、メルケルに対してドイツ人は大きな失望感を抱いている。多くの人々が来年の選挙では彼女に投票しないだろうと私に語った。(これは憂慮すべき状況だ。この問題が起きる以前の彼女は非常に信頼されていたのだから)。
エルドアンに関する話もまた考えさせられるもので、土星と海王星(信頼と信念の欠如)のテーマと合致するものだった。 現在、300万人近くのトルコ人がドイツに住んでいる。彼らはドイツ人に十分容認され、受け入れられてきた。だが、それも今までは、の話だ。 状況が一変したのは、エルドアン追放を狙ったいわゆる "クーデターの企て" が起きてからだ。米国のニュースによれば、クーデターは本物であり、また一部には、米軍と(または)諜報機関によって企図されたのだと示唆するものも見られる。この見方は土星・海王星が持つ特質の一つ "虐待" の古典的な一例を指すのかもしれない。
しかしながら、現地で私が話をした殆ど全ての人々は、エルドアン自身がクーデターを自演したのだと信じていた。一部の人が言うには、真相がどうであるにせよ、最終的結末は同じこと ー すなわち「エルドアンの権力強化と敵対者の排除」という現実だ。この絶対的権力の掌握と、敵対者、批判者に向かって放たれた苛酷な刑罰は、そういった事を忌み嫌うドイツ人が最も懸念する出来事であり、トルコ人が馴染もうとしていた民主主義と、それがもたらす多くの自由の終焉を示すことになるのだ。
私がドイツに滞在している間に、トルコ系ドイツ人によるエルドアン支持の興味深いデモが起きた。3万人を越す人々がケルンに集結し、エルドアンへの支持称賛を表明したのだ。私が話し合ったドイツ人達は皆これに対して好意的ではなかった。
その夜、ケルン郊外のトルコ料理店に私を招待してくれたホスト役の知人が一人のウェイターに尋ねた。『あなたはデモに参加したのか?』と。彼は行かなかったことを後悔しており、参加出来たら良かったのにと言った。そのウェイターは、エルドアンが衛星放送を通して群衆に演説することをドイツ政府は許さないだろうと考えて動揺していたのだ。
知人は彼に『何故そんな事に動揺する必要があるのか?ドイツ人はそういったデモでさえも許可するという現実を、感謝と共に味わってしかるべきなのに?』と尋ねた。ウェイターはこう言った。『エルドアンはトルコのヒーローであり、ドイツに住む全トルコ人のヒーローでもあるのです。彼は私達のためにプライドを取り戻し、トルコ人に自由をもたらそうとしている』
そこで知人はこう尋ねた。『もしエルドアンがこの国の大統領だったら、あなたはこんなデモを行うことなど出来なかったろう。そのことに気付いているか? おそらくこんな自由は得られないだろうと思うが? もしトルコに住むドイツ人が、メルケルやドイツを支持するデモを開催したいと思っても、エルドアンはそれを許さないのではないか? あなた方はトルコでは得られない権利や自由をここで得ている。あなた方はそのためにこの地に来たのではないのか? こういう自由を手に入れるために?』
ウェイターは困惑しているように見えた。彼はそんな事を考えてもみなかったのだ。当然だ。だがドイツ人がそう考えることは、私には不思議でも何でもなかった。ドイツ人は似たような光景を以前に見ているのだ。彼らはこの筋書きがどんなふうに展開していくかを知っている。
今や300万人のトルコ人が、シリアや北アフリカからの全難民の上に立ち、ドイツに在住している。そしてエルドアンの行為や態度(人権侵害の懸念)に賛同している。一方、ドイツ人は困った人々を助けることが "正しい行為" だと信じて難民を同化させ(そして教育しようと)試みているのだ。多くのドイツ人(そして私が出会ったオランダ人やスウェーデン人達)は、ヨーロッパの未来について深い懸念を抱いていた。
もう一つ、彼らは「トランプ大統領」がヨーロッパにとってどんな意味を持つかについても心配している。彼らは米国がトランプを選ぶのではないかと心配しているのだ。米国がヒラリー・クリントン大統領の下でどうなるかについてよりも、その懸念は大きい。
『いったい誰が選挙に勝つのか?』これが彼らの私への質問だった。私はこう答えた。『副大統領候補の選択に基づいて考えるに、これは誕生日(太陽の位置)が米国始原図の金星・木星にグランドトラインを持つペア(クリントンとケイン)か、それとも米国始原図の火星・海王星スクエアにコンジャンクションとなるペア(トランプとペンス)か、どちらを選択するかになる。米国は火星よりも金星・木星を選ぶだろうと私は信じるし、おそらくそれは地滑り的勝利になるだろう』 またこの場合はウォールストリートと米国中央銀行を代表する候補者が勝つことを意味すると、私は信じている。
訳文ここまで
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August 07, 2016
レイモンド・メリマン 週間コメント8/8【金融アストロロジー】
http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム 2016年8月8日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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【お知らせ】
来週のコラムは要約になるかもしれません。また今後『フォーキャスト2017』の翻訳が終了するまでは場合によって不定期に要約になったりお休みさせていただくことがあると思います。楽しみにしてくださっている方、すみません!m(_"_)m
≪ 先週をふり返って ≫
そしてこの雇用統計を受けて、株は舞い上がり国債と貴金属は急落した。それは8月2日、ちょうど火星が射手座の旅を開始し、雇用統計が発表された8月5日に乙女座で月・木星のコンジャンクションが起きた事実とぴたり一致していた。しかしながら以前述べたように、良好な数字が出たからといってFRBが金利引き上げを選挙前に行うと予想すべきではない。これは最近のYoutubeビデオでも触れたことだ。
さて皆さん、デュッセルドルフからご挨拶したい。セキュリティ上の懸念からパリ訪問をキャンセルした後、私はケルン、アムステルダム、デュッセルドルフの4週間にわたる旅を終えたところだ。この旅では幾人かのヨーロッパの購読者、クライアント、そして多くの新たな知己を得て素晴らしいものとなった。また、ヨーロッパの人々が米国の政治状況についてどう考えているかを知る非常に良い機会でもあった。これについては次回のコラムで皆さんにもシェアしたいと思う。
ドイツでの重要な会合のため、残念ながら今週は通常のコラムを書くことが出来なかった。だが、私達の最新のYoutubeビデオに皆さんをご案内したいと思う。シリーズのパート5となる『2016年、驚くべき夏の惑星ラインナップ』だ。今回は8月〜9月の動向をテーマに、原油、ダウ平均、金、銀の見通しについて述べている。また現在射手座を運行中の火星の重要性、*8月12日〜9月14日に強調される土星が意味するもの、そして9月1日の日蝕についても論じている。その全てが現在の世界と米国に見られる政治的、経済的状況と密接に絡みあっている。また、私達のYoutubeチャンネルを訪れて前回までのアーカイブもぜひご覧頂きたい。けっして失望することはないだろう。
R.メリマン スペシャルインタビュー Part 5
『2016年夏の驚くべき惑星ラインナップ』
訳文ここまで
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レイモンド・メリマン・コラム 2016年8月8日(フリー版より)
翻訳:hiyoka
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。(翻訳者はこの記事をエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。また文中の * は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。)
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【お知らせ】
来週のコラムは要約になるかもしれません。また今後『フォーキャスト2017』の翻訳が終了するまでは場合によって不定期に要約になったりお休みさせていただくことがあると思います。楽しみにしてくださっている方、すみません!m(_"_)m
≪ 先週をふり返って ≫
“米国労働省によれば、季節調整済みの事業所調査で非農業部門雇用者数が前月比25万5千人増加した。家計調査に基づく失業率は4.9%と変化はみられなかった。しかし積極的な職探しをあきらめた人や経済的な理由でパートタイムで働く人々を含めたより包括的な失業率(不完全雇用率)は9.7%に上昇している。いまだ一世代にもわたって抜け出せずにいる低率とはいえ、労働参加率は0. 1ポイント上昇して62.8%となった。また週平均労働時間が34.5時間に伸びる中で時給も上がり、+8セント、前年比+2.6%となった。エコノミストは18万人の雇用増と4.8%への失業率低下を待ち望んでいた。”
ー Jeff Cox
CNBC.com, 2016年8月8日付
“金曜に発表された雇用統計に関しては、直近では警戒しておいた方が賢明かもしれない。月は再び乙女座入りし、木星とのコンジャンクションに近付いている。したがって、予想より良い数字を示す強い雇用統計になる可能性が高い。もしそうなれば、株は反騰し国債は下落するだろう。”
ー R. メリマン
MMA購読者用ウィークリー・レポート(Tノート)
2016年7月30日送信分より
そしてこの雇用統計を受けて、株は舞い上がり国債と貴金属は急落した。それは8月2日、ちょうど火星が射手座の旅を開始し、雇用統計が発表された8月5日に乙女座で月・木星のコンジャンクションが起きた事実とぴたり一致していた。しかしながら以前述べたように、良好な数字が出たからといってFRBが金利引き上げを選挙前に行うと予想すべきではない。これは最近のYoutubeビデオでも触れたことだ。
さて皆さん、デュッセルドルフからご挨拶したい。セキュリティ上の懸念からパリ訪問をキャンセルした後、私はケルン、アムステルダム、デュッセルドルフの4週間にわたる旅を終えたところだ。この旅では幾人かのヨーロッパの購読者、クライアント、そして多くの新たな知己を得て素晴らしいものとなった。また、ヨーロッパの人々が米国の政治状況についてどう考えているかを知る非常に良い機会でもあった。これについては次回のコラムで皆さんにもシェアしたいと思う。
ドイツでの重要な会合のため、残念ながら今週は通常のコラムを書くことが出来なかった。だが、私達の最新のYoutubeビデオに皆さんをご案内したいと思う。シリーズのパート5となる『2016年、驚くべき夏の惑星ラインナップ』だ。今回は8月〜9月の動向をテーマに、原油、ダウ平均、金、銀の見通しについて述べている。また現在射手座を運行中の火星の重要性、*8月12日〜9月14日に強調される土星が意味するもの、そして9月1日の日蝕についても論じている。その全てが現在の世界と米国に見られる政治的、経済的状況と密接に絡みあっている。また、私達のYoutubeチャンネルを訪れて前回までのアーカイブもぜひご覧頂きたい。けっして失望することはないだろう。
*8月13日に土星が順行に転じ、同日金星が土星にスクエアを形成、その翌日に海王星ともスクエアを形成(前回8月1日付要約より)
R.メリマン スペシャルインタビュー Part 5
『2016年夏の驚くべき惑星ラインナップ』
訳文ここまで
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August 02, 2016
○8/3の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)
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新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで 8月3日 06:03前後、北海道周辺で 06:09前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は05:45前後、沖縄周辺では 05:15前後に獅子座 10°57’で新月となります。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【太陽・月獅子座10°~11° ー 8/3~8/31 】
"Early morning dew"
→ 『早朝の露』
↓
"Children on a swing in a huge oak tree"
→ 『巨大な樫の木に抱かれたブランコに乗る子供達』
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★無意識の深淵から束の間立ち上がる自分の「原型」を感じとる
→★移ろいゆく現実、変わりやすい感情の波とは無縁の「美」の存在
→★普遍的な聖性と頑ななエゴがぶつかりあうことによる緊張感
→★前に出るべき時、引く時、立ち去るべき時を鋭く感じ取る必要
→★一時的な盛り上がりや人の心の変わりやすさを冷静に見て対応する
→★賛同と非難の中間に存在する重要な論点へのデリケートな気付き
→★無知や無邪気さが引き起こす子供じみた混乱
→★ある物事や誰かに対して強迫観念にも似たこだわりを持つ危険
→★安定した基盤が存在して初めて自由にふるまえるという現実
→★時間をかけて醸成された知恵と今どきの感性との葛藤
→★高い見地からの長期的な視点・指針を養っていくための挑戦
→★今後の核心となるアイデアの種子をかいま見る
→★安全な場で誰からも干渉されない内面の自由を取り戻す
→★将来起き得ることに対しての早めの警戒心/態勢の必要
→★自己の内側に眠っていた大胆さが呼び覚まされ活気を得る
→★緊張と弛緩のリズムを掴み、苦楽の感情のバランスを保っていく
→★古い二元の極性が限りなく分化していく中で第三の視点を探す・・・→
★エネルギーのポイント:『リニューアルと分化に向けての活力を養う』
★8月新月の星模様(永遠の夏休みモード)
またまた沢山のことが起きた、いえ起きつつある今日このごろ。世界のあちこちから聞こえるテロや暴動、乱射事件、狂気、そして山火事や洪水のニュースが当たり前のようになってしまった中、身近な日本でも津久井で起きた凄惨な大量殺人が報じられ、そして泥仕合とも言われた東京都知事選が終わりました。
選挙結果については、沢山のひとがそれぞれに色々な見解を抱いていると思います。けれど、結局は天王星・冥王星ワクシングスクエア後の土星・海王星(理想を忘れた現実派VS現実を見ないドリーマー、または原理主義VS臭い物に蓋主義)のスクエア、そして天王星・エリス・エケクルス(徹底的な闘争精神)にアスペクトを形成していく水星、金星、そして火星や木星、フォルス、イクシオン(セミセクスタイルを保持するカイロンも含めて)、それにネッソスとオルクスが示唆するカルミックな支払いのとき、月のノード軸にTスクエアを形成中のアスボルス(岐路におけるサバイバル)など… 長い間水面下にあって醸成され圧縮されてきたエネルギーがあちこちから噴出してきていることの顕現であるように感じられます。
ちなみに投票日当日の朝は、金星・エリス(と天王星)・イクシオン(伝統やモラルなど気にもしないアナーキーさ)とフォルス(噴出)がグランドトライン。同時にジュノー、パラス、ヴェスタと月がやはり女神総出のグランドトラインを形成していました。もう、女神パワー満載のダブル・グランドトライン! そしてアセンダントには審判者オルクスが乗り、ディセンダントにはカルマの到来を告げるネッソスがオポジション、そしてICには蠍座終盤を行く火星が来て、Tスクエアを形成。。 長期の因縁に挑み、裁いていくようなエネルギーでしょうか。このチャートはまるで、本物の闘いはこれからだよと言っているかのよう。。
そしてこのとき太陽のサビアン・シンボルは 『ガラス吹き職人』。 そのキーワードのひとつに 『刷新の炎とフェミニンな繊細さを巧みに融合させるための試練』 というのがあります。そして、初の女性都知事が誕生しました。…そういうエネルギーの日だったんですね。 もちろん選挙に関わる星読みには多くのテクニックがあるけれど、少なくとも投票日のイベント・チャートはその日がどんな日か、その選挙が大局から見てどんな意味があるのかを教えてくれます。ある事件が起きたときのチャートが、起きたことの意味やその出来事がどんな原理から生み出されたのかを暗示するように…。
そして、8月。え、もう?!という感じですが…(^_^;。 今年後半からは本格的に「火・水・爆発・分裂」のテーマが現実として見えてくると言ってきたけど、8月から少なくとも来年春までは、政治的にも社会的にも、挑戦やテストの星回りが沢山やってきます。 この時期は、地球に生きるわたし達にとってとても大切な期間になるはず。 もちろん毎日「え〜っ?」みたいなことが起きるわけではなく。。 エネルギーには緩急のリズムがあり、わたし達それぞれにとって平穏で楽しい日々も沢山あるでしょう。 ただ、いつの間にかゲームのステージが上がってる…そんな感じかな。 その時々に形成される惑星エネルギーに触れたとき、今まで慣れてきたやり方がもう本当に通用しなくなったという事実が明確に浮上し迫ってくる感じでしょうか。
そんな中で、この新月は「さぁ、スタートラインだよ! 用意は出来ているかな?」とわたし達に呼びかけているような気がします。 そして、「えっ?そんなぁ。まぁだだよ!♪」と答えるわたし達。
たとえば、まだ薄暗い真夏の早朝。眠そうに生い茂った草の葉に、闇に冷やされてとろんと結ばれた朝露。その束の間の小さなクリスタルは、わたし達のこころ、太陽の届かない闇にまぎれ普段は意識することもない、純粋で深い感情の結晶かもしれません。もうほどなく太陽が目を覚まし、強烈な光と熱 ー 昼の理性 ー を放射するとき、全ての「露」は再び空中へと気化してしまうでしょう。もう、ほんの束の間だけ触れてくる、純粋な何か。 それは強烈な日射しの中で働くわたし達のマインドにとって、今、とても大切な「いのちの水」かもしれません。
なぜならそれは、これから凸凹道に差しかかって途方に暮れたとき、わたし達が立ち帰るべき「原型」へといざなうものだから。それは、はかなく無色透明な感覚として、一瞬、わたし達のこころに浮かび、消えていくでしょう。 スピーディに変わりゆく現実、創り変えられていく細部の記憶、移ろっていく気分。その狭間の、一瞬。 あるいは疲れた体を闇に横たえたとき、なぜか訳もなく浮かぶ無音の微笑みの中。思いも寄らないとき、その朝露はわたし達の手の平にころころところがってきます。ん?と感じたら、確かにキャッチしておくこと。体や神経の余力を出来るだけ残し、そんな無垢な感覚を少しでも研ぎ澄ませておくこと。これ、この新月期の大事なポイントだと思います。
これから先は、火と水と共に「分裂」や「分化」のエネルギーが徐々に激しさを増していきそうです。それは何か人為的な力や思惑によって引き裂かれていくというより、ひとそれぞれ、または各集団のエネルギーが、その方向性によって自然に…システマチックに分化していく感じかもしれません。もちろん、みんなが意図的な選択をするのだけど、でも実は自分自身の原点に照らし合わせてどうしようもなくこれしか無いんだ…と感じるような形で。日々、少しずつ。。
本当は、ひとりひとり見ている現実が違っている。「正しさ」も違っている。わたしに見えているものが、あなたには見えない。いえ、存在さえしないかもしれない。そしてあなたに見えているものが、わたしの世界には存在しないのかもしれない。。 ならばどうしてわかり合えるだろう? 目から、耳から、脳を介してこころへと刺さった「わたしの現実」という名の鋳型を壊し、その棘を一本一本抜いていけるだろうか? 現実とは何なのか?という実は確かなゴールなど持たない疑問を、もう一度その核から問い直せるだろうか? 今、それぞれの「現実」がますます分離していくのなら、異なる現実を貫き結ぶ共感とは何だろう? それは、ひとりひとり「現実」も「正しさ」も異なっているその事実を斜に構えることなく素直に受けとめ、真に理解することから始まるんだろうか? あなたも、わたしも...全てが留まることなく変化していくこの世界だからこそ。
今、この瞬間にも世界のどこかに、ここにいるわたし達のほとんどが経験してきたよりずっと激しい形でそのエネルギーを生きるひと達がいます。生まれた土地や国、人種や階層の歴史と自分の人生が否応なく絡みあって。 そしてわたし達もまた、家族、パートナーや恋人、友人、仕事やお金など、日常レベルで、そして社会や国のレベルで、そんなエネルギーの発露を少しずつ明確に、そしてユニークな "現実" として見ていくことになるのではないでしょうか。わたし達特有の社会風土の中で。数年をかけて。少しずつ。階段を昇ったり降りたりしながら。。 自分に正直にならざるを得ないような、そんなエネルギーの中で。
それって、もしかしたらとても良いことのような気がします。たぶんそれは、自分が本来の自分に立ち帰っていくこと、失った自分の断片を少しでも取り戻していくことだから。それが全体の変化にダイレクトな影響を及ぼしていくだろうから。これから先何があるにせよ無いにせよ、わたし達の「現実」は続いていくし、変化はなかなか目に見えないかもしれません。でも、ある日気付くと何かが根底から変わっている。どんなひとにもそれは起こり得ます。未知です。何も決まっていない、ただ色とりどりのエネルギーの流れが常にあるだけ。そのエネルギーをどう使っていきたいのか? それをわたし達はこれから数年かけて試していくのかもしれません。
巨大な樫の木。それは大きくて固くて頑丈で、頼れる木。樫の木は「保護」と「耐久力」のシンボルです。その枝に吊ったブランコなら、めいっぱいこいでも大丈夫、枝が折れて落ちるなんてことはないでしょう。この新月期、わたし達はそんな「安心ブランコ」で遊ぶ子供達かもしれません。ブランコは前へ後ろへ、すごい勢いで振れています。高く上がり、また素速く下がり、また後ろに上がり…なんて楽しいんだろう!
わたし達は樫の太い枝を中心に、極から極へとスイングします。リズミカルに揺れるわたし達。それは催眠的な高揚感さえ与えてくれます。背の高い木には雷が落ちやすいけど、この樫の木ならきっと大丈夫。だって樫に落ちる雷は聖なるインスピレーションのシンボルだから。だからこそドルイド教徒は昔、樫の木の下で子供達を教えたのだから。。。 わたし達はここで、どこからか流れてくる妙なる弦楽曲を聴くかもしれません。それはわたし達に歓びと勇気を与えてくれるでしょう。前へ、後ろへ、高く、低く…心地良いリズムの中で景色は変わり、揺れの勢いは増し、ただ訳もなく楽しくなってきます。このままどこか別の世界に勢い良く飛び出してしまいそう…!
でも。飛び出すことはないでしょう (もし万一、自分から手を離してしまうことさえ無ければ)。わたし達のブランコは頑丈な樫の木に抱かれています。 わたし達は、樫の木がどれだけ地中深く根を張っているか知りません。どれだけ上方に枝を拡げて傘となってくれているか、意識していません。あ、もしかしたら、ブランコだけに気を取られていて、木の存在など気にもしていないのかも? あるいは、もっと大きくて立派な木ならいいのに…とか、どうせいつか木なんて枯れるんだし、ブランコなんてどこにでも取り付ければそれでいいや…なんて感じているのかもしれません。けれど、わたし達がひととき我を忘れて気ままにスイングを楽しめるのは、そのたった一本の大きな樫の木が存在するから。。。 ん? じゃ、この樫の木って、いったい何を象徴しているんだろう?
それってきっと…ひとによっていろんな見方があると思います。社会的な見方、個人的な見方、大きくも小さくも、本当にそれぞれの受け止め方が。。 けれど、二度とやって来ないこの夏の日々をひととき楽しみながら、わたし達のいのちを抱いて大地に根を張る樫の木というイメージについて思いを馳せてみること。 それもまた、これから先の旅路のための大切な栄養になるのだと思います。 わたし達は個として生まれ、ひとり歩いている。それと同時に、大小様々な社会の中で、巨大な集合体として、分かちがたく結び付いている。何かに、護られながら。あるいは、何かを護りながら。 分化とリニューアルが大きなテーマとなる今、ひととき大きな樫の木に抱かれながら、わたし達はあらためて自分が自分であることの意味やその原点を問い直そうとしているのかもしれません。
次回の満月は水瓶座の月蝕。9月に入ってすぐに乙女座の日蝕、そして17日に再び月蝕。この三つの蝕はとても強力です。 今回の新月も、アスペクト自体はけっこう厳しいものがあります。世界もそして日本も、そこで暮らすわたし達の人生にも、その波乱のエネルギーは影響するかもしれません。
けれどサビアン・シンボルはそんな中でも内面に向かい、感情のデリケートなバランスを取りながら新しい活気と勇気を得るよう誘いかけています。 きっと、何か得られる。自分にしかわからない、何かが見える。 ブランコの綱が切れたり、手許が狂って飛び出したりはしない。 だって新月とはトラインの射手座の土星と恒星アンタレスが、火星との邂逅を前にして、何があっても折れない不屈の精神を与えてくれるのだから。。
★ちと気になる惑星フォーメーションなど
あいからわず天王星・エリス・エケクルスのトリオが元気で徹底的闘争精神は続く。またフォルスとイクシオンのコンビとはトライン、ブラックムーン・リリスとはクインカンクス。そして土星、小惑星グリーヴとでクァドリフォームのグループアスペクト。悲憤慷慨するひとがいるかも?あらゆる感情の渦が迸りやすく、暴力的なエネルギーも生成されやすいフォーメーション。危険な場所は極力避け、出来るだけリラックスを。土星順行の8月13日、そして8月15日の前後もかなり強いエネルギーになるかもしれない。
★セレス・ヴェスタ・ジュノー・Vtxでミスティックレクタングル
★水星・ジュノー・ネッソス・セレスでミスティックレクタングル
★ヴェスタ・ネッソス・ジュノーがグランドトライン
引き続き女神のエネルギー満載。正直なコミュニケーション。何かこころにひっかかりがあるなら、それを言葉にしてきちんと伝える必要がある。誠実に、繊細に、熱意をもって。責任を取らねばならないことがあるかもしれないけれど、もしそうなら今がそのとき。こころを開いて話し合ってみよう。けれど何かを求めすぎたりあまり深追いしすぎないで。堂々巡りになりそうなら、どこかで見切りを。ただ隠れた気持ちを誠実に伝え、自分を整理していく。それが一番のポイント。
★3日午前2:50火星射手座入居
重さが抜けた火星。パラスとスクエア、小惑星パエトーンとトライン。やっと前向きになれそう。楽しんで!5月末から今まで、火星が蠍座に戻っていた間はどんなことを感じていたかな? 何か気付くことがあれば、それは今後の行動のヒントになる。でもまだ23日までは逆行のエコーが残る道程だし、その後も刺激的なアスペクトは続く。バランスを崩さないよう、やり過ぎ行き過ぎには注意して。24日の土星・アンタレスとのコンジャンクションを前に、自分のリズムが邪魔されるような苛立ちが出るかも? また自分の芯があやふやになると、まるでアイデンティティを確かめるかのように蛮行に走るエネルギーが生まれやすいので注意を。
★8月5日(前後数日)冥王星・小惑星リヴァイアサン合
木星・小惑星ニッポニアから天王星にYOD
人間の深く暗い感情の澱からモンスターが生まれやすいとき。支配権争い的なことも。また、暗い想念が湧いてきたり、他のひとが発するダークな「気」を受けたり、突然浮上する出来事などにも注意。
★8月10日夜9時前から水星逆行のシャドウフェーズ入り
水星逆行開始は8月30日夜。紆余曲折ありそうなことは対策やこころの準備を。
★8月12~13日早朝(〜17日頃まで) 木星・カイロン・フォルスTスクエア
深く胸にしまった傷が浮上しやすい。出てくるものは出してしまおう。そしてその中にあって面と向かってみて。今は辛くても、やがて大きな癒やしが訪れる可能性のあるフォーメーション。
★8月13日土星順行18:50ごろ
と、おおざっぱに並べてみただけでもなかなか手強そうなアスペクトがずらりですね(^_^;。けど、せっかくの獅子座の新月。来るものは拒まず。楽しげにスイングしながら大きな樫の木の下で。みんな、胸を張りそれぞれのリズムで。自分の原点からほとばしり出る活力を信じて。さぁ、いきましょう!!
雷鳴とどろく朝に...。
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^
新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)
【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで 8月3日 06:03前後、北海道周辺で 06:09前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は05:45前後、沖縄周辺では 05:15前後に獅子座 10°57’で新月となります。
*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。
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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。
【太陽・月獅子座10°~11° ー 8/3~8/31 】
"Early morning dew"
→ 『早朝の露』
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"Children on a swing in a huge oak tree"
→ 『巨大な樫の木に抱かれたブランコに乗る子供達』
【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★無意識の深淵から束の間立ち上がる自分の「原型」を感じとる
→★移ろいゆく現実、変わりやすい感情の波とは無縁の「美」の存在
→★普遍的な聖性と頑ななエゴがぶつかりあうことによる緊張感
→★前に出るべき時、引く時、立ち去るべき時を鋭く感じ取る必要
→★一時的な盛り上がりや人の心の変わりやすさを冷静に見て対応する
→★賛同と非難の中間に存在する重要な論点へのデリケートな気付き
→★無知や無邪気さが引き起こす子供じみた混乱
→★ある物事や誰かに対して強迫観念にも似たこだわりを持つ危険
→★安定した基盤が存在して初めて自由にふるまえるという現実
→★時間をかけて醸成された知恵と今どきの感性との葛藤
→★高い見地からの長期的な視点・指針を養っていくための挑戦
→★今後の核心となるアイデアの種子をかいま見る
→★安全な場で誰からも干渉されない内面の自由を取り戻す
→★将来起き得ることに対しての早めの警戒心/態勢の必要
→★自己の内側に眠っていた大胆さが呼び覚まされ活気を得る
→★緊張と弛緩のリズムを掴み、苦楽の感情のバランスを保っていく
→★古い二元の極性が限りなく分化していく中で第三の視点を探す・・・→
★エネルギーのポイント:『リニューアルと分化に向けての活力を養う』
★8月新月の星模様(永遠の夏休みモード)
またまた沢山のことが起きた、いえ起きつつある今日このごろ。世界のあちこちから聞こえるテロや暴動、乱射事件、狂気、そして山火事や洪水のニュースが当たり前のようになってしまった中、身近な日本でも津久井で起きた凄惨な大量殺人が報じられ、そして泥仕合とも言われた東京都知事選が終わりました。
選挙結果については、沢山のひとがそれぞれに色々な見解を抱いていると思います。けれど、結局は天王星・冥王星ワクシングスクエア後の土星・海王星(理想を忘れた現実派VS現実を見ないドリーマー、または原理主義VS臭い物に蓋主義)のスクエア、そして天王星・エリス・エケクルス(徹底的な闘争精神)にアスペクトを形成していく水星、金星、そして火星や木星、フォルス、イクシオン(セミセクスタイルを保持するカイロンも含めて)、それにネッソスとオルクスが示唆するカルミックな支払いのとき、月のノード軸にTスクエアを形成中のアスボルス(岐路におけるサバイバル)など… 長い間水面下にあって醸成され圧縮されてきたエネルギーがあちこちから噴出してきていることの顕現であるように感じられます。
ちなみに投票日当日の朝は、金星・エリス(と天王星)・イクシオン(伝統やモラルなど気にもしないアナーキーさ)とフォルス(噴出)がグランドトライン。同時にジュノー、パラス、ヴェスタと月がやはり女神総出のグランドトラインを形成していました。もう、女神パワー満載のダブル・グランドトライン! そしてアセンダントには審判者オルクスが乗り、ディセンダントにはカルマの到来を告げるネッソスがオポジション、そしてICには蠍座終盤を行く火星が来て、Tスクエアを形成。。 長期の因縁に挑み、裁いていくようなエネルギーでしょうか。このチャートはまるで、本物の闘いはこれからだよと言っているかのよう。。
そしてこのとき太陽のサビアン・シンボルは 『ガラス吹き職人』。 そのキーワードのひとつに 『刷新の炎とフェミニンな繊細さを巧みに融合させるための試練』 というのがあります。そして、初の女性都知事が誕生しました。…そういうエネルギーの日だったんですね。 もちろん選挙に関わる星読みには多くのテクニックがあるけれど、少なくとも投票日のイベント・チャートはその日がどんな日か、その選挙が大局から見てどんな意味があるのかを教えてくれます。ある事件が起きたときのチャートが、起きたことの意味やその出来事がどんな原理から生み出されたのかを暗示するように…。
そして、8月。え、もう?!という感じですが…(^_^;。 今年後半からは本格的に「火・水・爆発・分裂」のテーマが現実として見えてくると言ってきたけど、8月から少なくとも来年春までは、政治的にも社会的にも、挑戦やテストの星回りが沢山やってきます。 この時期は、地球に生きるわたし達にとってとても大切な期間になるはず。 もちろん毎日「え〜っ?」みたいなことが起きるわけではなく。。 エネルギーには緩急のリズムがあり、わたし達それぞれにとって平穏で楽しい日々も沢山あるでしょう。 ただ、いつの間にかゲームのステージが上がってる…そんな感じかな。 その時々に形成される惑星エネルギーに触れたとき、今まで慣れてきたやり方がもう本当に通用しなくなったという事実が明確に浮上し迫ってくる感じでしょうか。
そんな中で、この新月は「さぁ、スタートラインだよ! 用意は出来ているかな?」とわたし達に呼びかけているような気がします。 そして、「えっ?そんなぁ。まぁだだよ!♪」と答えるわたし達。
たとえば、まだ薄暗い真夏の早朝。眠そうに生い茂った草の葉に、闇に冷やされてとろんと結ばれた朝露。その束の間の小さなクリスタルは、わたし達のこころ、太陽の届かない闇にまぎれ普段は意識することもない、純粋で深い感情の結晶かもしれません。もうほどなく太陽が目を覚まし、強烈な光と熱 ー 昼の理性 ー を放射するとき、全ての「露」は再び空中へと気化してしまうでしょう。もう、ほんの束の間だけ触れてくる、純粋な何か。 それは強烈な日射しの中で働くわたし達のマインドにとって、今、とても大切な「いのちの水」かもしれません。
なぜならそれは、これから凸凹道に差しかかって途方に暮れたとき、わたし達が立ち帰るべき「原型」へといざなうものだから。それは、はかなく無色透明な感覚として、一瞬、わたし達のこころに浮かび、消えていくでしょう。 スピーディに変わりゆく現実、創り変えられていく細部の記憶、移ろっていく気分。その狭間の、一瞬。 あるいは疲れた体を闇に横たえたとき、なぜか訳もなく浮かぶ無音の微笑みの中。思いも寄らないとき、その朝露はわたし達の手の平にころころところがってきます。ん?と感じたら、確かにキャッチしておくこと。体や神経の余力を出来るだけ残し、そんな無垢な感覚を少しでも研ぎ澄ませておくこと。これ、この新月期の大事なポイントだと思います。
これから先は、火と水と共に「分裂」や「分化」のエネルギーが徐々に激しさを増していきそうです。それは何か人為的な力や思惑によって引き裂かれていくというより、ひとそれぞれ、または各集団のエネルギーが、その方向性によって自然に…システマチックに分化していく感じかもしれません。もちろん、みんなが意図的な選択をするのだけど、でも実は自分自身の原点に照らし合わせてどうしようもなくこれしか無いんだ…と感じるような形で。日々、少しずつ。。
本当は、ひとりひとり見ている現実が違っている。「正しさ」も違っている。わたしに見えているものが、あなたには見えない。いえ、存在さえしないかもしれない。そしてあなたに見えているものが、わたしの世界には存在しないのかもしれない。。 ならばどうしてわかり合えるだろう? 目から、耳から、脳を介してこころへと刺さった「わたしの現実」という名の鋳型を壊し、その棘を一本一本抜いていけるだろうか? 現実とは何なのか?という実は確かなゴールなど持たない疑問を、もう一度その核から問い直せるだろうか? 今、それぞれの「現実」がますます分離していくのなら、異なる現実を貫き結ぶ共感とは何だろう? それは、ひとりひとり「現実」も「正しさ」も異なっているその事実を斜に構えることなく素直に受けとめ、真に理解することから始まるんだろうか? あなたも、わたしも...全てが留まることなく変化していくこの世界だからこそ。
今、この瞬間にも世界のどこかに、ここにいるわたし達のほとんどが経験してきたよりずっと激しい形でそのエネルギーを生きるひと達がいます。生まれた土地や国、人種や階層の歴史と自分の人生が否応なく絡みあって。 そしてわたし達もまた、家族、パートナーや恋人、友人、仕事やお金など、日常レベルで、そして社会や国のレベルで、そんなエネルギーの発露を少しずつ明確に、そしてユニークな "現実" として見ていくことになるのではないでしょうか。わたし達特有の社会風土の中で。数年をかけて。少しずつ。階段を昇ったり降りたりしながら。。 自分に正直にならざるを得ないような、そんなエネルギーの中で。
それって、もしかしたらとても良いことのような気がします。たぶんそれは、自分が本来の自分に立ち帰っていくこと、失った自分の断片を少しでも取り戻していくことだから。それが全体の変化にダイレクトな影響を及ぼしていくだろうから。これから先何があるにせよ無いにせよ、わたし達の「現実」は続いていくし、変化はなかなか目に見えないかもしれません。でも、ある日気付くと何かが根底から変わっている。どんなひとにもそれは起こり得ます。未知です。何も決まっていない、ただ色とりどりのエネルギーの流れが常にあるだけ。そのエネルギーをどう使っていきたいのか? それをわたし達はこれから数年かけて試していくのかもしれません。
巨大な樫の木。それは大きくて固くて頑丈で、頼れる木。樫の木は「保護」と「耐久力」のシンボルです。その枝に吊ったブランコなら、めいっぱいこいでも大丈夫、枝が折れて落ちるなんてことはないでしょう。この新月期、わたし達はそんな「安心ブランコ」で遊ぶ子供達かもしれません。ブランコは前へ後ろへ、すごい勢いで振れています。高く上がり、また素速く下がり、また後ろに上がり…なんて楽しいんだろう!
わたし達は樫の太い枝を中心に、極から極へとスイングします。リズミカルに揺れるわたし達。それは催眠的な高揚感さえ与えてくれます。背の高い木には雷が落ちやすいけど、この樫の木ならきっと大丈夫。だって樫に落ちる雷は聖なるインスピレーションのシンボルだから。だからこそドルイド教徒は昔、樫の木の下で子供達を教えたのだから。。。 わたし達はここで、どこからか流れてくる妙なる弦楽曲を聴くかもしれません。それはわたし達に歓びと勇気を与えてくれるでしょう。前へ、後ろへ、高く、低く…心地良いリズムの中で景色は変わり、揺れの勢いは増し、ただ訳もなく楽しくなってきます。このままどこか別の世界に勢い良く飛び出してしまいそう…!
でも。飛び出すことはないでしょう (もし万一、自分から手を離してしまうことさえ無ければ)。わたし達のブランコは頑丈な樫の木に抱かれています。 わたし達は、樫の木がどれだけ地中深く根を張っているか知りません。どれだけ上方に枝を拡げて傘となってくれているか、意識していません。あ、もしかしたら、ブランコだけに気を取られていて、木の存在など気にもしていないのかも? あるいは、もっと大きくて立派な木ならいいのに…とか、どうせいつか木なんて枯れるんだし、ブランコなんてどこにでも取り付ければそれでいいや…なんて感じているのかもしれません。けれど、わたし達がひととき我を忘れて気ままにスイングを楽しめるのは、そのたった一本の大きな樫の木が存在するから。。。 ん? じゃ、この樫の木って、いったい何を象徴しているんだろう?
それってきっと…ひとによっていろんな見方があると思います。社会的な見方、個人的な見方、大きくも小さくも、本当にそれぞれの受け止め方が。。 けれど、二度とやって来ないこの夏の日々をひととき楽しみながら、わたし達のいのちを抱いて大地に根を張る樫の木というイメージについて思いを馳せてみること。 それもまた、これから先の旅路のための大切な栄養になるのだと思います。 わたし達は個として生まれ、ひとり歩いている。それと同時に、大小様々な社会の中で、巨大な集合体として、分かちがたく結び付いている。何かに、護られながら。あるいは、何かを護りながら。 分化とリニューアルが大きなテーマとなる今、ひととき大きな樫の木に抱かれながら、わたし達はあらためて自分が自分であることの意味やその原点を問い直そうとしているのかもしれません。
次回の満月は水瓶座の月蝕。9月に入ってすぐに乙女座の日蝕、そして17日に再び月蝕。この三つの蝕はとても強力です。 今回の新月も、アスペクト自体はけっこう厳しいものがあります。世界もそして日本も、そこで暮らすわたし達の人生にも、その波乱のエネルギーは影響するかもしれません。
けれどサビアン・シンボルはそんな中でも内面に向かい、感情のデリケートなバランスを取りながら新しい活気と勇気を得るよう誘いかけています。 きっと、何か得られる。自分にしかわからない、何かが見える。 ブランコの綱が切れたり、手許が狂って飛び出したりはしない。 だって新月とはトラインの射手座の土星と恒星アンタレスが、火星との邂逅を前にして、何があっても折れない不屈の精神を与えてくれるのだから。。
★ちと気になる惑星フォーメーションなど
あいからわず天王星・エリス・エケクルスのトリオが元気で徹底的闘争精神は続く。またフォルスとイクシオンのコンビとはトライン、ブラックムーン・リリスとはクインカンクス。そして土星、小惑星グリーヴとでクァドリフォームのグループアスペクト。悲憤慷慨するひとがいるかも?あらゆる感情の渦が迸りやすく、暴力的なエネルギーも生成されやすいフォーメーション。危険な場所は極力避け、出来るだけリラックスを。土星順行の8月13日、そして8月15日の前後もかなり強いエネルギーになるかもしれない。
★セレス・ヴェスタ・ジュノー・Vtxでミスティックレクタングル
★水星・ジュノー・ネッソス・セレスでミスティックレクタングル
★ヴェスタ・ネッソス・ジュノーがグランドトライン
引き続き女神のエネルギー満載。正直なコミュニケーション。何かこころにひっかかりがあるなら、それを言葉にしてきちんと伝える必要がある。誠実に、繊細に、熱意をもって。責任を取らねばならないことがあるかもしれないけれど、もしそうなら今がそのとき。こころを開いて話し合ってみよう。けれど何かを求めすぎたりあまり深追いしすぎないで。堂々巡りになりそうなら、どこかで見切りを。ただ隠れた気持ちを誠実に伝え、自分を整理していく。それが一番のポイント。
★3日午前2:50火星射手座入居
重さが抜けた火星。パラスとスクエア、小惑星パエトーンとトライン。やっと前向きになれそう。楽しんで!5月末から今まで、火星が蠍座に戻っていた間はどんなことを感じていたかな? 何か気付くことがあれば、それは今後の行動のヒントになる。でもまだ23日までは逆行のエコーが残る道程だし、その後も刺激的なアスペクトは続く。バランスを崩さないよう、やり過ぎ行き過ぎには注意して。24日の土星・アンタレスとのコンジャンクションを前に、自分のリズムが邪魔されるような苛立ちが出るかも? また自分の芯があやふやになると、まるでアイデンティティを確かめるかのように蛮行に走るエネルギーが生まれやすいので注意を。
★8月5日(前後数日)冥王星・小惑星リヴァイアサン合
木星・小惑星ニッポニアから天王星にYOD
人間の深く暗い感情の澱からモンスターが生まれやすいとき。支配権争い的なことも。また、暗い想念が湧いてきたり、他のひとが発するダークな「気」を受けたり、突然浮上する出来事などにも注意。
★8月10日夜9時前から水星逆行のシャドウフェーズ入り
水星逆行開始は8月30日夜。紆余曲折ありそうなことは対策やこころの準備を。
★8月12~13日早朝(〜17日頃まで) 木星・カイロン・フォルスTスクエア
深く胸にしまった傷が浮上しやすい。出てくるものは出してしまおう。そしてその中にあって面と向かってみて。今は辛くても、やがて大きな癒やしが訪れる可能性のあるフォーメーション。
★8月13日土星順行18:50ごろ
と、おおざっぱに並べてみただけでもなかなか手強そうなアスペクトがずらりですね(^_^;。けど、せっかくの獅子座の新月。来るものは拒まず。楽しげにスイングしながら大きな樫の木の下で。みんな、胸を張りそれぞれのリズムで。自分の原点からほとばしり出る活力を信じて。さぁ、いきましょう!!
雷鳴とどろく朝に...。
have a great trek!!!★
hiyoka(^_^