September 2021

September 19, 2021

レイモンド・メリマン 週間コメント9/20【金融アストロロジー】

http://www.mmacycles.com/
レイモンド・メリマン・コラム  2021年9月20日(フリー版より)

翻訳:hiyoka  
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されるそうですので、そちらもぜひご覧ください。 翻訳者はこの記事をアストロロジー学習者向けのエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。投資に関するアドバイスをお求めの方は投資日報社さんまたはMMAサイトにて講読版をお求めください。また文中の は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。
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今週も ≪短期ジオコズミクスと長期的考察≫ のみの抄訳とさせていただきます。

なお ≪先週をふり返って≫ は、いつものように前回言及のあった星回りと実際の相場や政治家の動きを照らし合わせた解説がメインでした。また12月末に木星が再び魚座入りするころは、誰もが利上げと国債購入の終了を予測する時にそうならなかった時のような、“デジャヴ” 的な状況が起きる可能性があるとの指摘がありました。



≪ 短期ジオコズミクスと長期的考察  ≫

  “ゴールドマン・サックス、増税こそが米国株の最大のリスクと指摘”

— Thomas Franck
  www.cnbc.com 2021年9月13日付

  “議会は来月、二つの大仕事に直面する。米国政府の資金調達と債務上限の引き上げだ。議員達は今月末までに政府の資金を調達しなければならない。その一方で、イエレン財務長官は債務上限を回避するための特別措置が10月中にも底を付く可能性が高いと警告している”

— Thomas Franck
  “Debt Ceiling Versus Government Shutdown”
  www.cnbc.com 2021年9月17日付

  現在進行中の主なジオコズミック要因は、土星・天王星の不動宮スクエアに金星がTスクエアを形成していることだ。

 金星は10月7日まで蠍座を運行するが、その日は金星が支配する天秤座の火星に太陽がコンジャンクトする。これは厄介な組み合わせだ。蠍座を運行する金星はデトリメントであり、天秤座を運行する火星もやはりデトリメントだからだ。

金星は「お金」と「信用」、蠍座は「借金」と「新たな税金への懸念」を意味するが、どちらも将来の経済の健全性に対する不安を生じさせる。天秤座を火星が運行する時は、誰もがどんな事に対しても受け入れたり同意したくないと感じ、言い争うような状況が起きる。まるで一家中が口論に明け暮れているようだ。

  10月7日〜8日に太陽が火星に追いつくころには、合意の必要性が一段と高まる。しかし、誰もが合意に至らない原因を他の誰かのせいにしたがる。民主党は次の景気刺激策に合意出来ないし、共和党は追加支出の必要性にさえ反対している。

そうこうしている間にも債務上限を引き上げなければ米国が債務不履行=デフォルトに陥り、ついには政府の動きが止められてしまうという、とどめの一瞬に向かって時計の針はどんどん進んでいる。そうなる前に合意に達することが出来ると考えて人はいるだろうか? 優柔不断な天秤座で水星が逆行(9月27日〜10月18日)するような時に?

  それに加えて太陽と火星のコンジャンクションは、太陽と火星の会合サイクルが満ちる前後3週間の内に米国株がサイクル高値付近に来ている場合、急激な下落との強い相関関係がある。そしてもちろん、土星がいまだに天王星とのウェイニングスクエアという苦闘のさなかにあることも忘れてはならない。これは今年発効するジオコズミック・サインの中で最も強いフォースを持ち、波乱や予期せぬ出来事を予感させるシグナルなのだ。誰しも米国がデフォルトするなどとは思わない。その一方で、このコラムを読み、人間活動のサイクルと金融市場のサイクルとが非常に高い相関性を持つことを身をもって知る人々も存在する。だが彼らを除いては、惑星のサイクルと金融市場のサイクルとの相関関係を信じる人はほとんどいないだろう。

もちろん、米国はデフォルトなどしないかもしれない。アストロロジャーは、惑星のサイクルに呼応して起きる出来事の詳細について常に正しく指摘出来るとは限らない。だが、何らかの出来事 — 事件、政策変更、皆が驚くような発表などが起きる傾向があり、それらの出来事のテーマは通常、関係するジオコズミック・サインが持つ原理と合致する。

  そして今、私達はここに至っている。今やいくつかの重要な惑星アスペクトが発効しており、世界の政治指導者や経済・金融のリーダー達の前には多くの困難な問題が立ち塞がっている。彼らはどうするだろう? 水星は今まさに天秤座で逆行に転じようとしており*、太陽と火星がその天秤座でコンジャンクトする。天秤座は常に互いの歩み寄れる地点を見出そうとし、その結果として優柔不断に見えるのだが..さぁ、どうなることやら。しかも残念なことに、関係各位は…いや誰もが今は、譲り合いの精神など持ちあわせていない。

*日本時間9月27日(天秤座25°台)〜10月18日(天秤座10°台)
現在は9月7日から始まった逆行シャドウフェーズの只中にある。
現在〜逆行期、そして順行に転じてから逆行前の位置まで水星が戻る期間中(エコーフェーズ・11月3日あたりまで)、周囲や世の中の様子とともに、自分の関心事とそれに対する自分の見方、考え方がどんなふうに変遷していくか(あるいは変わらないか)を、こころのどかで常に観察するような視点を保てたら...もしかすると、面白い発見があるかもしれない。少なくとも脊髄反射や勇み足、大きなミスの予防にはなりそうだし、何かあったとしても、今までとは異なる対応の仕方が見つかるかもしれない。水星逆行はいろいろと大変だけど、視点を変えればそこには沢山のヒントが埋まっている。


思うに、喫緊の問題に関わる決断と行動のデッドラインが近付くにつれて、私達が目にするのは多くの優柔不断さと他者への非難ではないだろうか。とはいえ、オピニオン番組のコメンテーターやコラムニスト達にとっては絶好のチャンス到来となるだろう。こういった状況下では、誰もが「意見」を持っている。だが「解決策」を持っている者や必要とされる決定を下す勇気を持つ者は、ほとんど存在しない。何故なら、どんな決断が下されようと、解決策を伴うことのない単なる批判に曝されがちだからだ。天秤座のエネルギーは、ポジティブに使われる時は非常に外交的/社交的かつ協力的だ。だが批判されることを嫌う。そして自分が批判する時の舌鋒は非常に鋭い。

こうして、誰もが優柔不断に陥っている間に株式市場は枯れ衰えていく。





訳文ここまで
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昨日、メリマンさんから『フォーキャスト2022』の原稿第一弾が送られてきました。今年もまた怒濤の季節が始まります。

  今年後半からのエネルギーは本当に強力だと思います。 表層の出来事と同時に、たぶんそれと知らぬ間に人間精神の根底付近に作用しながらゆっくりと根を張っていった、2012年〜2015年の天王星・冥王星カーディナルスクエア。その力は、アスペクトの基幹部を過ぎた後も、遠い惑星達による様々なサイクルの節目の洗礼を受けながら孵化期を迎え、以前メリマンさんが指摘していた二番目のピーク — 2020年 ±1年 — を経て、いよいよ「新たな現実」を眼前に創出すべくわたし達を動かそうとしているのかもしれません。

世界の情勢、金融市場、そして国政の動き。それに比べればわたし達個人の人生は矮小にも見えるけれど、結局はこの星に生きる名も無い大衆の総力が歴史の全てを動かしてきたようにも思えます。過去の歴史に名を残してきたひと達も、また、何かを成し遂げながらその名を知られることなく埋もれていったひと達も、良きにつけ悪しきにつけ、その時代に生きたひとびとの “欲望の声”(冥王星)に呼応して動いてきたのではないでしょうか。

けれど本当に時代を創ってきた原動力は、巷に喧伝される「大きな声」の力というよりも、ひとりひとりのわたし達が日々自分自身の人生に対して抱く、そのときどきの想い。そしてそこから生まれる「小さな囁き」の膨大な集積とそのうねりだったのではないかと思います。それは良し悪しとか善悪で割り切れるものではありません。人間の内奥はその両方を孕んでいるし、その都度両方が混じり合いながら、自分自身の現実を創っているのだから。おそらく善と悪を規定するのは、大きな意味での「政治」。人間が知性を持ち、集団となり、家族、共同体、国家などを創り上げ、発達と発展を遂げるために必要だった生き延びるための力。だからそこには「必要悪」という概念も含まれるでしょう。大きな括りでの「政治性」「政治力」は、わたし達がこの世界を幸せに生きていくために必要な心的技術でもあるし、テクノロジーの時代にはより不可欠となったように見えます。

  遠く小さな惑星達が放つ凄まじいフォースは、わたし達の個としての深奥に、それと気付かないうちにひそやかに侵入し、ゆっくりと根を張りながら精神を変容させていきます。全てを曖昧なベールで包む、魚座の海王星の下で起きる土星・天王星スクエア。そして、より長い年月をかけてわたし達の自我の根底を刺激してくる冥王星・エリスのスクエア。 それはわたし達のこころを極端な方向へと牽引しがちな潜在意識レベルの力です。その影響下にあって生きていくこと。自分の現実を創出していくこと。それはひとによってはかなりのストレスかもしれません。でも。それを知らずに流れの中で踊らされるのか? 知った上で、星々の囁きとともに自らのダンスを振り付けるのか(たとえ時に苦しくても)? あるときは拡大を求め伸びやかに。あるときは荷物の重さに喘ぎながらも。外部の喝采も承認も誹謗も喧噪も、一切届かないスペースをどこかにそっと保ちながら...。人知れずそれを達成出来たなら。一瞬であっても。そこにはどんな光景が拡がっているでしょうか? 同じ部屋、同じ顔ぶれ、同じ声の中に在ったとしても?

世界とともに、わたし達自身もまたこれから、新しい勝負が待っているのかもしれません。出来ることなら静かに胸躍らせながら、これからの日々を迎えられるといいな...なんて思います。それが新たな生であれ、たとえいつか誰にでも訪れるだろう死であったとしても。

  なんて、あれ?またついつい長くなってしまいました😓。
そんなわけで、メリマン・コラムや新月・満月のブログ記事のUPも当分は不定期になると思います。楽しみにしてくださる方、すみません! 🙇‍♀️🙇‍♀️🙇‍♀️

年末には良い本をお届け出来るよう頑張ります。

hiyoka.


hiyoka_blue at 21:36|PermalinkComments(0)金融アストロロジー | マンデーン・アストロロジー

September 12, 2021

レイモンド・メリマン 週間コメント9/13【金融アストロロジー】

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レイモンド・メリマン・コラム  2021年9月13日(フリー版より)

翻訳:hiyoka  
文中の日付・時間はすべて米/東部時間です。
自身の学習のための翻訳文です。日本語になりにくい箇所は意訳があります。また知識不足による誤訳があるかもしれません。原文は上記サイトで無料で閲覧できますので、よろしければそちらもご参照ください。またご意見やご感想、間違いのご指摘などいただけましたら嬉しいです。また投資日報社さんでは無料コラムには記載の無い情報や、文中のメリマン用語の解説も掲載されるそうですので、そちらもぜひご覧ください。 翻訳者はこの記事をアストロロジー学習者向けのエッセイに近いものと捉えています。詳細な相場予測や何らかのトレードを推奨するものではありません。投資に関するアドバイスをお求めの方は投資日報社さんまたはMMAサイトにて講読版をお求めください。また文中の は翻訳者によるものです。原文が "ファンキー" な時は、時々お節介な訳注が入るかもしれません。
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以下は13日付のコラムからの抄訳 — 後半の ≪短期ジオコズミクスと長期的考察≫ パートです。(割愛させていただいた前半は、いつものように先週の各市場の動き、そして以前のコラムに記述され先週の動きと同期した星回りなどの解説でした。)

9/13 一箇所、アスペクトの記述に疑問点があったので訂正と注記をいれました。


≪ 短期ジオコズミクスと長期的考察 ≫

  “『私達の最善かつ最新の情報に基づいて導き出される最も可能性の高い結論は、10月中に現金と特別措置が底を付くことだ。』(イエレン米財務長官が議会の指導者達に宛てた書簡から)。”

— Megan Henney
  “Yellen Warns Treasury Could Exhaust Extraordinary Debt Limit Measures in October”
  www.foxbusiness.com 2021年9月8日付


  “ジョー・バイデン大統領は木曜、米国民のワクチン接種への姿勢を強化し、何百万人もの人々に COVID ワクチンの接種を義務付ける計画の概要を示した。連邦政府の職員は COVID-19 ワクチンの接種を義務付けられる。また大統領は労働省に対し、100人以上を雇用する事業主はその従業員へのワクチン接種または週1回の検査実施を義務付けるよう要請している。”

— Hannah Miao
  “Dow, S&P 500 are Flat After Four Straight Losing Days”
  www.cnbc.com 2021年9月10日付


  株式市場が急落の初期段階にあるという可能性について、もし皆さんがその結論に至る根本的な理由を探しているとするなら、上記2件の引用から答が見つかるかもしれない。

まず一つは、米国の信用勘定に残された時間はわずかでありながら、その解決策を見出すにはまだ2〜3週間はかかる可能性があることだ。だが二つめの引用に含まれる問題は、長期的に見てそれよりずっと深刻だ。何故ならこれは、膨大な数の新たなお役所仕事とそれに付随する報告義務(と同時に新たな規制当局による非効率的な手順の大群に襲われて「振り落とされる」危険があると予測されること)を意味するからだ。

義務とあらば企業は従わざるを得ないし、そうしなければ厳しい罰則が課される — その大方が罰金だ。だが従った場合、ワクチンを拒否したり週一回ベースの検査を受けられないような多くの従業員を休職させる必要が出てくるだろう。そうなれば生産性の高い人材を失う一方で、新たな従業員を確保する必要が生じてくる。そして新しい従業員の仕事には、通常業務のほかに雇用主である企業に課せられた煩わしい報告義務を確実に遵守することが新たに求められる。それでは生産性を高めることには繋がらない。より良い方法、少なくとも COVID-19 よりはビジネスを破壊する打撃の少ない方法が他にもあるはずだ。

  まぁそれはそれとして、本来の目的である宇宙領域の状況と金融市場との関係に話を戻そう。今週は2つの重要なジオコズミック・サインが示現する。まず最初は9月14日火曜の太陽・海王星オポジションで、次が9月17日金曜に起きる金星・土星ウェイニングスクエアだ。

両方とも前後13取引日をもってプライマリーサイクルとは最強の相関性を保つ、レベル1のシグナルだ。太陽・海王星は、一般的には世界の指導者が大きな混乱を招くような疑わしい決定を下す時期と同期する。それがどんなものになるかの事例としては「従業員にワクチン接種や毎週の検査を行うよう企業に強制する計画」について冒頭で論じたばかりだ。また金融市場に関しては、多幸症的高揚感や、逆にパニックを起こす時期とも同期する。2番目のアスペクト — 金星・土星スクエア — は、しばしば絶好の買い場を提供することがある。このアスペクト形成に向けて下落してきた市場は、その後まずまずの反騰に転じそうな候補だ。

  こうした惑星アスペクトに加え、さらに金星の蠍座入り(9月10日〜10月7日)と火星の天秤座入り(9月15日〜10月30日)が控えている。これは興味深い。というのも、両惑星のどちらもが互いに他方が支配する星座宮に入り、それが自らにとってはデトリメントとなる組み合わせだからだ。

これは宇宙的な意味合いにおいて問題含みとなる。たとえば火星は何かやりたいと欲しているが、天秤座は争うことなしにそれをやるにはどうしたものかと迷い、決められない。蠍座の金星は相討ち上等で真実を全て明らかにしたいと思ってはいるが、そうすれば解決に向かうどころか、より多くの問題を生み出すこともわかっている。だから仲間内への忠誠心と真実を語ることの間で葛藤する。そして結局は誰も自由になれない。真実はそれによって曝される人々からの報復や復讐をもたらすだけだろう。

つまるところ、またも平和のために真実を曲げて妥協することになるか、あるいは真実のために平和が犠牲になるか、どちらかの可能性がある。もちろん狙うべきは、あくまで率直に語りながらも外交的(あるいは社交的)にそつの無い語り口を通すことで平静な状況を維持することなのだが。

  より個人的なレベルの話をするなら、蠍座の金星は「大いなる情熱とタブーに触れる行い」といったビジョンを楽しむよう促してくるかもしれない。だがこれもまた、自分の中にある「正しいことをする」という倫理観とは相反する。タブーに踏み込むよう誘う声は魅惑的だが、その結末はけっして楽しくはないかもしれない。結局、金星はすべてが感じ良く和やか状態に治まることを望んでいるのだ。

  さて、これらの注意点を頭に置いたうえで、仕事にいそしみ、トラブルを避け、充実した1週間を送ってほしい。来週には太陽が天秤座入りし、その支配星である金星が天王星にオポジションを形成する*。凸凹の激しい道ではあるが、ところどころに楽観性を帯びた地点も存在するし、利益を得る機会もまた近づきつつある。

*原文はトラインとなっていたが、おそらくオポジションの誤記と思われるので訂正。なおこの後、日本時間29日〜30日に蠍座の金星・魚座の海王星のトラインが形成され、天秤座の太陽が水瓶座を運行中の土星(と小惑星ヴィクトリア)にトラインを形成する。その後10月6日には火星(と小惑星ルシファー)にコンジャンクトの新月が起きる。





訳文ここまで
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hiyoka_blue at 21:25|PermalinkComments(0)金融アストロロジー | マンデーン・アストロロジー