パーソナル・アストロロジー

April 25, 2017

○4/26の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

【お知らせ】
来月、5月の新月/満月記事は久々のお休みモードで、もしかしたらキーワードだけ…なんてことになるかもしれないし、もしかしたら、その都度気になったことをルネーションに囚われずに書いたりするかもしれません。たぶん完全なお休みにはならないと思いますが、かなり変則的になりそうです。
m(_"_)m

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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
    例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで  4月26日21:36前後、北海道周辺で 21:42前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は21:16前後、沖縄周辺では20:47前後に牡牛座 06°27’で新月となります。

前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【太陽・月 牡牛座6°~7°ー 発効期:4/26~5/25 】
 "A bridge being built across a gorge"
『峡谷に架けられる橋』

 "A woman of Samaria"
『サマリアの女』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
 ※ひとによっては数日前から前倒しで感じられるかもしれません。

→★
隔たりを超えて「向こう側」へ行きたい、触れたいという渇望
→★自分本来の生を探し求め、主体性を取り戻そうとする
→★感情と思考に粘着し続ける一定のパターンを見出し具体的に対処する必要
→★必要な要素を手許に残し「現実」に対して建設的に立ち向かう
→★本物とニセ物、欲得ずくと真の優しさを見分ける
→★メイン・ストリームからあえて外れていくことへの覚悟
→★「向こう岸」に気を取られすぎて足許がおろそかになる危険
→★呑み込もうとして呑めない、吐き出そうとして出せない問題に注意
→★障害を越えて問題を解決する際に必要な忍耐と慎重な準備
→★立ちはだかる困難の元凶を見極めて徹底排除をはかろうとする
→★「声」のはらむ「質」が重要な鍵となる可能性
→★虚実半々の曖昧さを許しながら生きることで深みにはまる危険
→★何が本当に信頼すべきものかを何度も再吟味する必要
→★「どんなことをしてでも目的を達する」というやり方の落とし穴
→★人生を変えそうな出逢いが真実への単なるスタートラインだと知る
→★自分はなぜ今これをするのか(またはしないのか)を問う必要
→★慣れない視点や環境の中で依るべき自己の中心を再び探す・・・

エネルギーのポイント:『足下に開く岐路のゲート』

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        桜色のときもあっという間に過ぎて、4月最終週の新月。世界は相変わらずというか、ますますというか、沢山の波風、出来事の数々が日々のニュースを賑わしています。凶悪な事件、テロ、武力衝突、暴動、政治闘争…それに水星逆行が影響したと思われる事故や遅延。大きなことから小さな出来事まで数え上げたらキリが無いほどです。 


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  そして日本の戦後始原図(主権回復図)のMC/IC軸には現在逆行を始めた冥王星がTスクエアを形成し、MCに乗るネイタルの海王星にスクエア。日本の国政/屋台骨に掲げられた理想(海王星)が、冥王星によって深みから揺さぶりをかけられているという意味で、重大な時期にさしかかっていると思います。 けど、国の始原図でMCに海王星がコンジャンクトするというのはとても珍しいこと。一応、長く安定を保っている主要国のチャートでは、たいていの場合太陽や金星、木星など、理念として「意識しやすい」というか、ある意味わかりやすい(つまり、みんなが共通の「解」を得やすい)惑星が天頂近くに来たりするのだけど。。 遠い惑星であり、無意識レベルを刺激するといわれる海王星。 慈愛と自己犠牲と理想と夢を追いながら、同時に曖昧で現実から乖離しがちで下手をすると果てしない欺瞞や罪悪感へと向かってしまう海王星が国のチャートで天頂に強調されるというのはとても挑戦的...というか超上級レベルの困難さをその国の政治と国民に与えるのではないかと思います。

これを活かすにはきっと、国の依るべき精神とか理念の根本を、本物の霊性にまで高めないと難しそう(本物って何?という疑問は今はさておくとしても)。。 その上で、世界と人間が抱える赤裸々な現実をしっかり見据え、リアルで的確な対応の出来る国になるしかないだろうな…って思います。でも、それは本当に困難を極めることです。わたし達ひとりひとりが自分の抱える海王星と直面し、精錬していくことから始めないといけないのだから。。 


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        この、冥王星による海王星へのスクエア、MC/IC軸へのTスクエアは、冥王星の逆行・順行で行きつ戻りつしながら来年、2018年いっぱいまで続いていきます。そしてその間に、始原図4室(国民の生活、領土、集合体としての国民の雰囲気や精神)の金星へのスクエアにニアミス、天王星は同じく4室の木星にコンジャンクト。2019年から冥王星はいよいよ4室の金星、準惑星セレス、木星への正確なスクエアへと向かって動き始めます。

今も見えない舞台裏の緊張が続く北朝鮮の建国図では、月のノースノードが牡牛座の6°台で、今回の新月が乗ります。火星はDC上でネイタルの月とはオポジション。この刺激が焦りや逸るような行動に繋がらないと良いけれど。5月〜6月にかけても火星・天王星・土星絡みのハードアスペクトが形成されることも懸念のひとつです。一方、フランスの大統領選一回目はおおかたの予想どおりマクロン氏VSルペン氏になったけれど、町では暴動が起きて100人以上の逮捕者が出たとか。けど水星逆行中の勢力図をそのまま受け取れるとも思えないし、まだ来月7日の本戦までフランス有権者の「気分」がどうなるかはわかりません。6月にはEU離脱決定後初の英国の総選挙。ちなみにEUの設立図には天王星・海王星のコンジャンクションがあります。今そこにはやはりトランシットの冥王星がコンジャンクト中。そして2019年春にはMCにトランシットの天王星が乗ります。こちらも大きな変化を迫られている感じ。 

世界はこれからどうなっていくんだろう?という疑問が今、巨大な集合体の脳裡を駆け巡ってるような。。 とはいえ、これを書いてるわたしも、読んでくれてるみんなも、まだ今この瞬間をこうして昨日と変わりなく生きています。もしかしたら、それは集合体の一員としてとても贅沢で幸福なことなのかもしれません。だとすれば、たとえ0.001ミクロンくらいだったとしても…世界、いえ生そのものに対して、何らかの責任を負っているのかな。。 ダイナミックな星回りの下で、わたし達もまた日々いろいろあるとしても…ね (^_^;。


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        けれど最近は何だか不思議な気分を味わってるひともいるかもしれません。日々を変わりなく生きてはいる。自分は自分のままだし、仕事やつき合いも変わりない。 たとえそうであったとしても。同時にどこか別の世界を生きているような? 魚座の海王星の曖昧さの中で、目の前の見慣れた光景が一瞬、超現実の空間のように感じられたり。鏡に映る自分の像や、目の前で動く自分の手を見て奇妙な感覚に襲われたり。 あるいは、これまで当たり前に信じてきたことが何とも茫洋とした捉えどころのないものに見えてきたり。。それはひとによってそれぞれに異なる体験で、なんともことばに表現しにくい奇妙な感覚という以外に共通項は無いかもしれません。

でも、もしそんな感覚を抱くひとがいるなら、それはもしかしたら…何か精神が大きく変容するとば口に立っている兆しかも? それは、おそらく象徴的な「死」との邂逅かもしれません。 あ、でも別に生ける屍=ゾンビになるとかじゃなく(^_^;。二つの全く異なる世界を同時に生きていく...そんな行程が "本格的に" 始まるのかもしれないという意味です。 

それは、やがては明確に分かれていく(かもしれない)世界を、自分自身の自由意志を使って選択していく分岐点に向かう可能性です。 海王星、そして小さな惑星ではカイロンとネッソス。この3つが黄道帯の12番目、最終星座宮の魚座に揃うのは2018年春まで、そして逆行で牡羊座から魚座に帰還するカイロンが在泊する2018年秋〜2019年2月まで。 2014年〜今を含むこの比較的長期の時間帯は、特に霊的な探求者のひと、また鋭い感受性をもって生まれながら、ふだんの生活でそれを持てあまし落ち込むことの多いようなひとにとっては、集合的に見てひとつのチャンス期ではないかと思っています。 


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        それはわたし達の欲望に根ざす日々の喧噪の中で、「自分」という、実は「曖昧な存在」と向き合うチャンス。 支払うべきもの、支払われるべきものを精算し、自らの手で傷を癒やし、自分は何故ここに居るのか?を理解していくための大きなチャンス。 そこには山も谷もトンネルもあるはず。今まで知らなかったようなハードさを含む経験になるかもしれません。それでも。意識して進むことが出来るなら、それはとても挑戦しがいのある日々になると思います。え、何のために? うーん…何と言えばいいんだろう。手垢のついたことばで言えば、やっぱり幸せになるためなのかなぁ。。 けどその「幸せ」って、きっと今思ってる幸せとは全然違うのかもしれないけど。。。

        さて、今回も前置きが長くなってきましたw。 でも、この新月期はやっぱり一度ふり返っていろいろ考えたりすることも必要な気がします。 その理由は水星逆行期間中だから、というのもあるけれど、それだけじゃありません。 このところ何回か、新月・満月のシンボルに以前にも経験したものが来て、まるで過去のおさらいみたい…と言いました。そう、今回も数年前に経験した度数のテーマがもう一度やってきます。面白いことに、このところ追体験してるのって、2012年のカーディナルTスクエアあたりに経験してきたテーマなんですね。

そしてこの新月は…2012年秋の満月、そして2013年春の月蝕でチャージされた度数で起きます(ちなみに次回5月の満月は2012年初冬の日蝕でチャージされたエネルギーです)。 そんなわけで、当時からこのブログを読んでくれているひとにとっては繰り返しになるかもしれないけど… おそらく今の時点で追体験する必要のある重要なテーマだと思うので、シンボル解説をもう一度掲載しますね。(けど、わたし達が立つ「今」という地点に合わせて中身はどこか微妙に変容しているかもしれません。) では、行ってみましょう。


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★4月新月のサビアンシンボル★

        まず、エネルギーのベースとなるシンボルは『峡谷に架けられる橋』。…ってことは、これってまだ工事中の橋なんですね。B・ボヴィはこの橋を潜在的可能性の段階にある「未完成の橋」と言っていました。 「こちら 側」と「あちら側」を隔てる峡谷は目眩がするほど深く、飛び越えるには幅がありすぎます。 でも、わたし達は何としてでも向こう側に行かなくてはなりませ ん。 きっと、ここを超えなければもう先は無い、後戻りも出来ない…そんな感覚がこころの何処かからわき起こってくるのだと思います。 

少し前から、自分の行きたい「あちら側」が視界にちらちらと見える。少なくとも、そんな気がしていた。でもそれは虹のたもとにあるという黄金の壺みたいに、走って近付けば近付くほど遠ざかる…幻みたいなものだった。けれど今は、もっとはっきり見えてきた。そこには峡谷がある。こちら側とあちら側の間には深い谷が走り、はるか眼下には谷川。ごうごうと音を立て岩にあたっては砕け散る水の流れ、その勢いの激しさ。どうしよう。すぐにでも渡らなくちゃ!この道は向こう側に続くはず。。 何故橋が無いんだろう? 橋を架けなきゃ!


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  この牡牛座6°のシンボルと補完関係にあるのが、対向する蠍座6°『ゴールドラッシュ』というシンボルです。このシンボルには、何か「新しいもの」、「新しい境地」を手に入れたい、という純粋な志があります。そのひとにとって不変の「ゴールド」に値するもの。価値あるもの。でも、それと同時に、どこか訳も無くジリジリと燃え立つような焦燥感がついて回ることがあります。きっとその志は理屈を超えたもので、自分が望むものを一刻も早く手に入れたい、飛び込んでその対象と一つになりたい!という強い衝動が刺激されるのかもしれません。ここでの「ゴールド」は、錬金術のように「金なるもの」を自ら生成しよう という欲望ではありません。すでに何処かに存在し、隠されているはずの「価値」を手に入れたいという願望、自分の外側にある(と思っている)ものを求める衝動です。 だから、とにかく動いて手をのばさなくては…という気持が強くなります。

そんな補完的なエネルギーの裏打ちを持つこの度数のシンボルは、峡谷の向こう側=ここじゃないところ(または新しい立場や新しい視座を得られる場所)に橋を架けようとしています。けれど、実際に橋を架けるには、沢山の地道な調査と土木技術が必要です。 それには多くの時間とエネルギーが必要。 あるいは「思い」を「現実」にするための力が…。それは目の前にある実際的な困難がどんなものかを見極めて、ひとつひとつ、方法をみつけ、克服していく、そんな力。。 特に今は水星逆行下でもあるし、とりわけ順行日の5月4日前後数日はストームフェーズで乱れも出やすいときです。「橋なんてまだるっこしい!」なんて、はるか谷底の激流に飛び込んだりしないでね(^_^;。


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        ところで、この峡谷…深い谷とは何を暗示するのでしょう? 「わたし」と「あのひと」、または「自分」と「社会」との間に横たわる深い溝? それとも自分のこころに潜む、普段はのぞき込むこともない深淵? それはもう、ひとそれぞれ。 向こうには何かある。何かあるのはわかってるのに、隔てられてる。はっきりとは見えない。もしかしたら今まで見ようともしなかったのかもしれない。でも、何かある。  いずれにしてもわたし達は、その峡谷をを安全に渡らなければなりません。そうしないと、何かが待っているはずの「向こう側」には行けません。 

けど架橋工事には危険もつきもの。 谷底を見てしまえば怖れも出てきます。…どこかにチラと不安もあるけれど、わたし達はきっと自分なりに橋を架けていくでしょう。 集中力によって架ける橋、 人と話をすることによって架ける橋、、もしかしたら、谷底を "見極める" ことによって架ける橋かも? わたし達の内側にはその「意欲」が湧いてきます。準備が出来ていると感じるなら、Go! 橋を架けましょう。十分な集中力と、明瞭な意図をもって。けれどここでもう一度確認ね。これは危険な賭けに出て良いエネルギーではありません。


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        そして… 新月が次に体現していくエネルギーは『サマリアの女』。このシンボルを脳裡に受け取って言葉にしたとき、透視家エルシィ・ウィーラーの意識には、あの聖書の有名な物語があったろうと思います。 

余談になるけれど、彼女は若いころから重い関節炎で車椅子の生活を強いられていました。 なのでサビアン・シンボルの創始者マーク・エドモンド・ジョーンズに出会うまで は、あまり外に出ることも無かったそうです。しかも、彼と出会ってその世界をよく知るようになるまでは、霊媒や当時流行したスピリチュアリズムなどのサイ キックな物事をとても怖れていて、近付きたいとも思わなかったのだとか。。 今でもキリスト教会が力を持っている米国ですが、時は1920年代の古き良きアメ リカです。そして当時はへんぴな片田舎だったオレンジ・カウンティに彼女は住んでいました。そんな彼女が幼いころから聖書に親しみ、敬虔な信仰を持っていたと しても全く不思議はありません。 だから、このシンボルは聖書のエピソードと、それが当時の一般的な米国人社会にどうイメージされていたかをよく理解していないと、きっとその本当の意味は見えてこないのかもしれません。

       …とはいうものの、わたし自身、昔の米国の雰囲気なんて全然知らない生粋の日本人だし、映画や小説から喚起される想像力にも限度があります。 そこでまず、あまり馴染みのないひとのために、聖書のエピソードを簡単に紹介しますね。 

        ナザレのイエスは教えを伝える旅の途上でサマリアの地を通ります。当時、ユダヤとサマリアは仲が悪い…というより、ユダヤの側から見ればサマリアは「異教徒の地」で、そこに生きるひとびとは被差別民だったそうです。


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        旅に疲れたイエスは、町にあるヤコブの井戸の端で休みます。そこに水くみに来たのはひとりのサマリアの女でした。彼女は 差別されていたサマリアびとの中でも、身持ちが悪いという理由で同胞に蔑まれる存在でした。 イエスは彼女に「水を飲ませてください」と頼みます。女は驚いて「ユダヤ人であるあなたが何故サマリア女のわたしにそんなことを頼むのですか?」と聞き返します。 するとイエスは 「この井戸の水を飲む者は誰でも、またすぐに渇きを覚えるだろう。だが私の命の水を飲む者は永遠に渇くことが無い。」 そう告げたのだそうです。 そして、過去から今までの彼女が辿った人生と境遇をすべて言い当てました。そこでサマリアの女は彼が救世主だと気付き、一瞬にして人生が変わりました。 それからはサマリアの人々にイエスの教えを伝える "エージェント" のような役割を果たすようになったそうです。

彼女はいつもの井戸に、生活のための水をくみに行きました。いつもの、ルーティンワーク。 過去に5人の夫と別れ、今はまた別の男との同棲生活を送る彼女は、傍目からはふしだらな女と見られています。きっと1920年代のアメリカでもそう思われたことでしょう。もう、完全なアウトサイダーです。 希望もなく将来の展望も見えないその日暮らしの日常の中で、いくぶんナナメな投げやりな生活を送っていたのかもしれません。 けれど、思わぬ出会いが彼女を変えました。 ただの水ではなく、自分の人生を根底から変えてしまう「生命の水」と出逢ったのです。 ナザレのイエスは、他のどんな善良な人でもなく偉い人物でもなく、彼女を選んで自らの真の姿を開示しました。


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        このシンボルがもし「神の子イエスの聖性」を強調するものだったら、「サマリアの女に出逢うイエス」となったのではないでしょうか。もちろ ん、信仰者としては聖なる名をシンボルとして口に出すのは憚られるとか、「サマリアの女」というだけで、イエスの素晴らしさが浮き彫りになるのだとか、いろんな理由があ るのかもしれません。けれどこの「サマリアの女」は、マーク・エドモンド・ジョーンズと出会って人生が変わったエルシィ・ウィーラーの境遇とも重なるイメー ジがあります。

彼女は自分の持つ重い障害によって、当時の一般女性とは異なる生活を余儀なくされていました。当時の彼女もまた、一種のアウトサイダー的存在だったんですね。けれど、彼女はそれでも自分の力による自立を望んでいて、その可能性を確かめるためにマーク・エドモンド・ジョーンズにアストロロジーの鑑定を依頼しました。そしてこれが彼女との出会いだったと後にジョーンズは回顧しています。ちなみにその時彼は「君は自立出来る」と彼女に告げたし、もしかしたら何らかの形で後世に名を残すことになるかもしれないと思ったそうですが、まさか透視家として彼自身を助けることになるとは予測していなかったそうです。

        ところで前回の満月のシンボルを覚えていますか?『浜辺に押し寄せる人びと』と『噴水で小鳥に水をやる子供』でしたね。そしてエネルギーのポイントは『欲望の幻影を見切るための挑戦』でした。今回のテーマは、これらのシンボルと根底で繋がっているように思います。 


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        わたし達はいつも、自分にとって本当に価値あるものを求めながら、それが具体的には何なのかをなかなか見極められないまま、自分なりに日々試行錯誤しながら生きているように思います。自分が真に自分らしくあろうとすれば、一般社会のくくりや「こうあるべき」という価値観から外れ、疎外されてアウトサイダーになっていくかもしれません。暗黙の共同体から外れた生き方をすれば、浜辺に押し寄せる人びとに押しのけられ、夢見る場所には辿り着けず、人生の敗者となって生きねばならないかもしれません。わたし達はいつもどこかにそんな不安を抱えながらも…安らぎを求めて懸命に生きてい ます。 

生命にとって無くてはならないもの、水。 わたし達はそれを求め、みんなが集まる井戸に通い続けます。そこに行かなくては手に入らないと思うから。押し合いへし合い。それが楽しいときもある。自分の中に力を感じ、調子良くいっているときは。けれど押しのけられ、力が無いとあざ笑われ、弾き飛ばされたとき。拒絶され、奪われ、蔑まれたとき。わたし達は打ちのめされます。ときにそれは黒い怒りとなって燃えさかり、ときには孤独や哀しみや棘の痛みとなってこころを苛みます。 

けれど結局、わたし達はそれぞれに自分が本当に納得いく生き方しか出来ない。彼や彼女やあのひと達がどんなに素晴らしく見えようと、どんなに素適なところにいようと、彼らにはなれない。 だけど、彼らもまた「わたし」にはなれない。彼らが「今、ここ」「わたしという場」を生きることは出来ない。たとえ望もうと、望むまいと。

……と、そんなふうに性根をすえた まぎれもないその一瞬。突然どこからともなく、尽きない水が溢れてくる。。 自分自身の生と、自分自身の死。その両方を温かく迎え入れたとき。 もしかしたらそれは、谷底をほとばしる涙の川だったかもしれない。でもそれは決して冷たく凍りついたりはしない。 本当のいのちの井戸はそこに…いえ、「ここ」にある。「ここ」から世界が始まった。わたしたちそれぞれが創る、壮大で聖なる世界の物語が。そう、わたし達が今この瞬間に見ているこの世界。その起源はすべて「ここ」にある。この内在の不思議の中に。 このシンボルのエネルギーは、本質的にここを指しているのではないでしょう か。


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        「いのちの水」を求めて架けた橋の向こうには、思わぬ大海原の絶景が待っているかもしれません。 でも、何かを怖れて縮まったこころにはそれが見えず「もっともっと!」というかけ声だけが木霊するばかり。いのちの水音は「もっと走れ!目的に向かってさぁ早く!誰かが先に良い場所を取ってしまう!」と追い立てる声にかき消されてしまう可能性もあります。けれど外界からの声を怖れず、過度な期待感もなく、ただ噴水の栓をひねって小鳥に水をやるように、自然体で自分の「今、ここ」のあるがままを受け入れたとき、 何かが本当に変わるのかもしれません。思わぬ歓びをその鍵として。

サマリアの女はイエスの声を聞きました。わたし達は、誰の声を聞くでしょう? それはきっと内側から響く声。 わたし達の過去を知り、共に今を過ごし、未来を支える声。わたし達が気付かないうちに落としてしまった、たったひとつのボールを「これかな?」と見つけてくれる声。そのボールを受け取って、さぁ今、ここから。また一歩ずつ、歩いて行きましょう。



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★4月新月の星模様★

        はい、今回もアスペクト満載のルネーションですw! けど、特にひとつだけ挙げるとするなら、やはり新月とぴたりコンジャンクトしている小惑星デメテルかな。このデメテルはローマ神話のセレスに対応するギリシャ神話の女神です。となると、やはり穀物とか農作物の豊穣、何かを育むこと、あるいは母と子にまつわる様々な関係性として読まれることが多いと思います。また、セレスよりも精神的、霊的な成長を促すという側面もよく言われます。なので、母と子にまつわる様々な問題が強調されたり、今まで気付かなかった問題を発見したりというエネルギーとなって発現するかもしれません。また、何か農作物に関しても明暗いずれかの話題が出る可能性もあるでしょう。けれど今回は、デメテルが持っているあまり知られていないもう一つの側面についても頭に入れておきたいと思います。

        デメテルという女神は、紀元前3000年〜1100年ごろクレタ島に興った青銅器文明と関連を持っています。ジョセフ・エディ・フォンテンローズの『ピュトン:デルファイ神話とその起源』という本によれば、理想郷の代名詞とされる古代ギリシャのアルカディアにテルプサという町があり、そこには雌馬の女神としての「デメテル・エリーニュス」または「エリーニュスのデメテル」が祀られていたそうです。その神話によれば、彼女がさらわれた娘コレー(ペルセフォネー)を探して彷徨っているとき、ポセイドンが追ってきて言い寄ったのだとか。彼から逃れるためにデメテルは雌馬の姿となってオンコス王の持ち馬の群に紛れ込みました。けれどさすがポセイドン、すかさず彼も種馬に姿を変え、たちまち彼女を見抜いて強引に交尾したのだそうです。このとき、意に反してレイプされたデメテルの怒りは頂点に達し、交合の間中、エリーニュスの姿を顕したとされています。ちなみにエリーニュスは復讐の女神で、その髪は蛇、頭は犬、体は黒くてコウモリの翼を持ち、血走った目の老女という恐ろしい姿です。そしてアルカディア地方では、雌馬形のデメテル、つまり馬の頭と蛇の髪を持つメデューサによく似たデメテルの像を崇拝していたという記録が残っているそうです(このときから「馬神」としてのポセイドン・ヒッピオスの名が生まれたともいわれます)。


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  また、エリーニュスは、クロノス(土星)によって襲われ去勢されたウラノス(天王星)の傷口から流れた血が大地母神に注がれたことで生まれたといわれ、デメテル(慈母)/コレー (清純な乙女)/ペルセフォネー(地下世界の女王)と同じ三相一体の顕れを持つ女神です。(これはセレスもまた同様の「しるし」を持っています)。そしてあらゆる犯罪、殺人(特に父母に対する尊属殺人)、また誓いを破ったり偽証するなどの行為に対しては苛烈な罰を与えるとされます。つまりデメテルもセレスも、深い慈愛と情愛を持っていのちを育む女神であると同時に汚れない乙女の側面も併せ持つ反面、その裏の顔は地下世界の掟の護り手であり、理不尽な行為に対しては激烈な怒りをもって容赦なく報復する、恐ろしい顔を持つということなんです。

この新月に寄り添うデメテルは、慈愛の神と忿怒神、いったいどちらの顔を見せてくれるでしょう? 他に特別メジャーアスペクトを持たない今回の新月では、それはわたし達それぞれのハートと行為にかかっているのかもしれません。

自分にとっての「真実」を貫くこと。受け入れられたくて安易に迎合したり、愛されたくて許すフリをしたり。あるいは理屈をつけて自分の行為を合理化したり、もっともらしい言い訳で自分自身を誤魔化さないこと。他者にもそれを押し付けないこと。 自分の中に棲む、それぞれのデメテルにかけて。

サマリアの女が出逢ったナザレのイエス。 わたし達が本当に必要とするとき、どこからともなく湧き出るいのちの水。。 その出逢いを助けてくれるのは...もしかしたら老若男女を問わずみんなの胎内宇宙に眠る、大地母神の果てしない慈愛かもしれません…。


その他、とりあえずアスペクトいろいろ

ネッソス・オルクスのオポジション (魚座・乙女座7°台)
 …カルミックな支払いのとき。過去の責任を問われる。因果応報のエネルギー

ルシファーと火星が28日~29日前後にオポジション
 …核心を突く鋭い舌鋒の刺激や怒りに注意。消えた筈の火が燃え上がる状況や犯罪行為など

28日:逆行の水星・天王星コンジャンクション、イクシオンとトライン
 …やり過ぎてきたこと、エネルギーを浪費してきたことの整理
  自分の中に埋もれていた能力や才覚の発見
  自分自身でいられることの自由と歓び

28日:月・火星のコンジャンクション
 サウスノードとセレスから木星・グリーヴにクァドリフォーム(30日にジャスト)
 …集中力の発揮、過去を想い吟味する、哀しみを洗い流す
  この日太陽は人生の理不尽さ、どうしようもなさの感覚を乗り超えていくというテーマ

4月30日~5月1日:カイロン・土星スクエア
 ノード軸と双子座入りしたセレスがTスクエア、
 サウスノードとセレスから木星とグリーヴにクァドリフォーム
 ネッソスとオルクスのオポジションに火星がTスクエア
 …このあたりは心理的にも様々な刺激を受けそうな要注意日

5月4日01:33頃:水星順行、牡羊座24°25'
 (エリス・天王星とのコンジャンクションから)
 …自分の思考や感情のクセを顧みるにあたってひとつの結論に至る可能性
  自分自身の場所に留まりながら外界との調和を感じる能力
  突然湧き起こるインスピレーションやヒント
  ただし単に勝つことだけを目的とした無意味な話のすり替えには注意
 …5月4日前後の水星順行ストームフェーズは連休中の交通事故ほか、
  様々な事故や交通機関の乱れなどの可能性に留意

5月10日前後:
 月のノード軸が水瓶座入り
 ネッソス・ニッポニア・オルクスのオポジションにBMリリスがTスクエア
 太陽・ファエトーンのコンジャンクション
 再び水星・天王星とイクシオンのトライン
 …怖れずに何かに立ち向かう勇気、ただし忠告には耳を傾ける必要
  火のような熱情の内面と冷徹なふるまいのバランスを取る必要

その他
 DCにアスボルスとヘカテがコンジャンクト、海王星とスクエア
 …捏造や歪曲を通して誰かを陥れる、またはその状況から逃れる闘い

 冥王星・ジュノー(パートナーシップ、権力/支配権争い)
 にカーリー(忿怒)、フィンク(汚い手段、たれ込み・告げ口など)
 がコンジャンクト、キラルスがオポジション


・・・うーん、天空はあいかわらず賑やかですね(^_^;。これは主に集合体の心理や現象として顕れそう。けど、日々の暮らしの中で一瞬「あれ?」って思うことがあったら、もしかすると星々が何かを語りかけているのかもしれません。


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        ふっとひといき、外を見たらいつのまにか夜になってる。。 窓を開けたら思いのほか冷たい夜気が入ってきました。 でも、もうすぐ5月。緑に圧倒されて立ち尽くすような…そんな季節になるんですね。。 

冒頭にも書いたけれど、5月はひさしぶりに少しゆっくりしようかなと思っています。自分のネイタル・チャートではしばらく前からスローダウンや休息が示唆されていたのに、なかなか踏み切れずに今までひっぱってきたのは…やっぱり「先へ、先へ、未知の景色をもっと見たい〜」なんて欲望が先走ってるせいだわ(^_^;。 何かが起きても起きなくても…今って本当に大事な時期なんだと思います。だから、自分で作り上げたルーティンからちょっとだけ自由になってみようかなんて。けどまぁ、どうなるか。キーワードの他にもきっと何かUPしそうなのでw、よかったら覗いてみてください。




have a great trek!!!★

hiyoka(^_^       

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April 10, 2017

●4/11の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180° 対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる「鏡」だと言えるかもしれません。なので満月のテーマは新月の瞬間から色濃く育っていくとも言えるでしょう。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにその経験を消化(昇華)し、エネルギーはゆっくりと静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯(ずれるなら満月前がベター)に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで4月11日15:27前後、北海道周辺で15:33前後、関西方面は15:08頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で14:31前後に天秤座21°32'45"で満月となります。

今回のテーマのベースであり、今も背景で発効し続ける新月の大テーマについてはココをご覧ください。
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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月 天秤座21°~22° + 太陽 牡羊座21°~22°】
  "A crowd upon the beach" +
  "A pugilist entering the ring"
『浜辺に押し寄せる人びと』+
 『リングに上がるボクサー』 

  "A child giving birds a drink at a fountain" +
  "The gate to the garden of desire"
『噴水で小鳥に水をやる子供』 +
  『欲望の庭園へのゲート』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期~4/25】
→★社会的な「組織」と「個」とのせめぎ合い
→★ひしめきあう中で自分自身の立場を確立し優位性を得るために競う
→★喧嘩や競争に参加する際の様々な作戦を思いめぐらす
→★公共の場、広い部屋、沢山の人々が集う場所に対する恐怖や緊張
→★多くの称賛と承認を得るための、またはいじめや手荒な扱いに対する闘い
→★群衆心理や大衆的メンタリティの怖さをかいま見る
→★警鐘や刺激的な匂い、または "塩対応" への反応としてのファイティングポーズ
→★自分自身の手で出来ること、扱える限界値を確認しながら行く必要
→★「富や満たされることへの欲望」と「本当に必要なもの」との違いを見る
→★満たされない渇望に気付き「足るを知る」ことの難しさと挑戦
→★今、足許にあるデリケートな幸せに気付き大切に育てていく
→★プライドをかけた闘いの虚しさと何かを失うことへの怖れ
→★いくら求めても足りないという渇きを癒やす大自然への信頼
→★知識、所有物、肩書き、人気や承認という名の重荷を認識する
→★喧噪の中の孤独を使って自分自身を掘り起こしていく
→★なにげない温かみに触れて「生きること」の本質を問い直す
→★此岸(こちら側)から彼岸(あちら側)へ到達する道を真摯に探っていく・・・→

エネルギーのポイント:『変化への予感、精神の地固めとしての勇気』
                  ↓
            『欲望の幻影を見切るための挑戦』 

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        新月期のエネルギー・ポイントは『変化への予感、精神の地固めとしての勇気』でした。まだ形にはなってないけど、何かが動き始めそう。手探りながらも少しずつ、自分の中に生まれつつある新しい視点、新しい流れに沿って生きてみよう…そんなふうに感じているひと、きっといるんじゃないかと思います。で、今回のポイントは『欲望の幻影を見切るための挑戦』。うーん、これはちと難題かも?  新月期~満月期のアスペクトを見てもなかなか厳しいものがあるし、惑星達はみんな明暗さまざまに刺激的なエネルギーを放射して、わたし達人間の欲望を毎日のようにつついてきます。天を見上げれば金星逆行、土星逆行、そして今朝からは水星が逆行(4月10日~5月4日)。そんな中だけど、少しずつ、慎重に歩を進めていきましょう。

さて、いつも読んでくれているひとはきっと知ってのとおり…今まではなんとなく世の中のこと、前回の新月から起きてきたことをふり返りながら記事を書き始めるけれど、今はいろいろありすぎて、それをやりだすとあっという間に超長くなってしまいそう(^_^;。なのでとりあえずそういうのは無しで、この満月はいきなりシンボルのテーマからいってみますね。


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★4月満月のサビアン・シンボル★

        この満月、まず月がとっていくベースとなるシンボルは天秤座21°『浜辺に押し寄せる人びと』です。夏休み中のビーチリゾートかな? 人びとが押し寄せるということは、きっと有名な「海水浴場」なのかもしれません。親子連れ、カップル、友人同士や団体など、ひと・ひと・ひと。ビーチハウスやカフェも満員だし、せっかくの美しい白砂も色とりどりのシートやマット、その上に寝そべるひと達で埋め尽くされ、波打ち際まで出るにもひと苦労かもしれません。でも今日はせっかく待ちに待った休日。楽しみにしていた子供達、初めての誘いをOKしてくれた彼女のためにも頑張って良い場所を確保しなくては!

それとも、もしかして。いまどきのイメージだと命からがら祖国を抜け出して異国の海岸に辿り着いた難民船の人びと? みんな船を下りて我先にと岸辺に向かう…安堵と新たな不安を抱えながらそれぞれの新しい居場所、落ち着けるところを求めて。少しでも早く、自分達の場所を確保するために…そんな感じでしょうか?

それとも、これは戦時中の上陸作戦か何かで、専用の特殊船から兵士達の大軍が浜辺に押し寄せてくるのかな?


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  このシンボルが描く光景がどんなものであれ、共通するイメージは押し合いへし合いの混雑の中で「少しでも有利な場所を確保するために我先にと競い合う」状況です。強いひと、要領の良いひと、目端が利いて機敏に動けるひと、作戦を練って他者を出し抜けるひと、集団の力を使えるひと、様々な能力のあるひとが良い場所を確保出来る世界。これはそのまま、わたし達が創り上げてきた社会の傾向、現実の状況そのものかもしれません。また縄張りを持つ野生動物にもこの傾向は見られます。

新月、そして特に満月のエネルギーは前倒しで来ることが多いこと、そしてサビアン・シンボルはテーマの奥深い内容とは別に、シンボルに描かれた光景そのものを彷彿とさせる出来事が起きるケースも多いことを考えると、8日夜に起きた幕張メッセのコンサートで多数のひとが倒れた件もまた、このエネルギーと関連しているかもしれません。 様々な事故に関連しやすい水星逆行とも重なるので、念のため、ひとが集まりやすい場所では危険を避けて慎重な行動をこころがけましょう。

        一方、月に光を与える太陽のシンボルは『リングに上がるボクサー』。ボクサーの行く手、四角いリングの上には、彼が喉から手が出るほど求めてやまなかった栄誉、賞金、観衆の称賛が待っています。もしかしたら命懸けの試合になるかも? それでも彼は自分自身を鼓舞し、今まで払ってきた犠牲や努力の結果を信じて闘いに挑みます。この試合に勝ちさえすれば沢山のひと達に存在を認めてもらえる。尊敬や憧れさえも手に入る。富を得るのも夢じゃない。さぁ、闘わなくては!


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  ここでは、既存の社会システムに存在するルールの中で、何としても自分にフィットした"居場所"を勝ち取ろうとするわたし達のアグレッシブな衝動が描かれています。"居場所" を持つこと。それは最低限の生命の安全を保証します。そして、"居場所" が拡がり、その位置が高くなればなるほど、自分自身もまた大きく感じられ、 得られる物も増えていきます。 そのためにわたし達は自分の得意な能力を磨き、人びとにそれを見てもらい、「いいね!」って 認めてもらうことを必要とします。社会における自分の価値=自分が占める位置。 あるいは憧れと羨望を集め、嫉妬されるような自分。そこで夢見る「豊かな自分」のイメージ、それは常に他者の視線によって支えられている。… わたし達が創り上げた世界には、そんな掟が厳然と存在しているのではないでしょうか? 

このシンボルが持つエネルギーには、何かこれと定めた方向に向かって強くフォーカスしていくような性質があります。じゃ、その方向とは? 自分に本当にフィットした場、自分にふさわしい居場所が待つところかな? けれどわたし達は、どこが自分のための場所なのかを本当に知っているでしょうか? このシンボルに課せられた挑戦はそこにあるのだと思います。

真の居場所を見つけるには、今の自分の「かたち」を見出す必要があります。余計なものを全部剥ぎ取って残る、裸の「かたち」。そして自分の手で自分の「かたち」に栄養を与え堅固にし、その真ん中に一本、芯を通しておく必要があります。 そうでなければ、他のみんなと同じ空きスペースをめぐって競いあい、争い続けることになるでしょう。 それは、自分の「かたち」をいかに狙ったスペースに合わせて変えていくか、変え続けていくかの闘いです。 そしてそのスペース自体の「かたち」は、わたし達を見ている(はずの)他者=観客の視線によって創り上げられたリングそのものです。わたし達はそこで自分自身を探しながら、永遠のシャドウボクシングを続けていくのでしょうか?


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        さて、次に月がとっていくメインのエネルギーは『噴水で小鳥に水をやる子供』です。前のシンボルが喧噪に満ちた光景だったのに比べて、なんかガラッとイメージが変わりますね。純粋で優しい感じ。。 これは何年も前に一度経験したテーマだけど、覚えているひと、いるかな? あれから色んなことが変わってしまったし、初めてのひとも多いと思うのでもう一度説明してみますね。

ここでは「噴水」と訳したけれど、じゃ原語の "Fountain" って、どんな噴水でしょう? B.ボヴィはこう解説しています。「この "噴水"という言葉は自然の湧き水が吹き出す様子をも意味するが、このシンボルの場合は公園の共同水飲み場を指していると考えられる」。 つまり、栓をひねることによって初めて上向きの蛇口から水がチョロチョロ出てくる、アレです。

渇いた小鳥達が水飲み台の淵に止まって水が出てくるのを待っています。それを見た幼い子供がトコトコと歩み寄り、小さな手で栓をひねります。もしかしたら、その子も水を飲みたかったのかもしれませんね。小鳥は逃げ去ったりせずに水を飲んだり浴びたりしています。それを見て、その子のこころはきっと小さな驚きと喜びに満たされたかもしれません。 何気ない日常の、ささやかな光景。 けれどここには、小さな温もりの中にひそむ「生かし合うこと」の本質が見え隠れしているのではないでしょうか。


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        「水」はわたし達の生命に無くてはならないもの。 どんな野望や欲望も、本物の飢えや渇きには勝てません。 それは真の意味で「必要なもの・必須のもの」です。幼い子供は何の気負いもなく特別な意図もなく、それを小鳥達に与えます。多分、触ろうとか捕まえたいとか、そんなこと は一切アタマの中にないまま。ただ、ふと。ただ、なにげなく。小鳥達が逃げなかったのは、その子があまりにも自然体だったからではないでしょうか。 ならば… わたし達が本当に何の疑いも怖れもなく自然体になれるのはどんな時なんだろう? もしかしたら、自分が自分の「かたち」をしているとき。自分が今在るスペースが、すべて自分の胎内宇宙なんだと知っているとき。誰も傷つける必要がなく、誰も自分を傷つけることは出来ないと知っているとき。。。

        そして。この月に光を与える太陽のシンボルは『欲望の庭園へのゲート』です。あれ? いきなり酒池肉林ぽいイメージが来ちゃいましたw。しかも今、牡羊座のこのあたりには悪名高い不和の女神エリスと、彼女との最後のコンジャンクションを先月終えたばかりでまだ十分にカップルとしての余韻を漂わせる天王星が控えています。ちと不穏?(^_^;

このシンボルは文字通り、人間が抱えるありとあらゆる「欲望」の光と闇、そして「何かを自分のものにすること」への渇望を示唆しています。 欲望とは、満たされないから欲望。 愛、富、力、名声、平安、性的充足、知識、承認、解放、脱出 etc.etc.. わたし達はそれぞれに限りなくいろいろな欲を持って生きています。その欲がわたし達を生かし、あるときは前進させ、またあるときは激しく打ちのめします。


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  そんな、いわばわたし達の原動力となる幻の花々が咲き乱れる秘密の園への門。。 その門番は、それぞれのわたし達。 あれ? そういえば門に鍵をかけたっけ?


  準惑星エリスは今現在牡羊座23°に入ったけれど、ほんの少し前まで長い間この度数にいました。そしてその間、懸命に「自分探し」をしていたようです。わたし達が創り上げたリジッドな社会に生きる中で、いつのまにかバラバラに分解してしまったアイデンティティのかけらをかき集め、それでもみつからないパズルのピースを探しながら。。 怒濤のような情報の渦の中、ある日彼女はこうつぶやきます。

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  いまだ出逢えない自己の断片を求めて、彼女は正直に自分の欲望を露わにしてきました。欲しいものは絶対に手に入れたい。だってどうしても必要なんだから。理由なんかない。手に入らないなら、わたしはとことんこじれてやる。・・・その姿は、ある意味子供のように素直なのかもしれません。欲望は事あるごとに刺激され、募っていきます。でも今欲しがってるそれ、本当に本当に必要? 探す場所はそこでいいの?


一方、フツウのわたし達が何か本当に大事なものを手に入れたら…今度はそれを手放すことが怖くなります。 そしてわたし達は「装う」ことを覚えていきます。
 
あるときは軽やかに 「え、別に?」と、何も持っていないフリ。探してないフリ。 またあるときは怖れを隠し、堂々と胸を張り大声で喋るフリ。ついでに世の中を糾弾してみたり、気に入らない誰かを批判してみたり、ひたすら観客のフリをしてみたり。。 そういえばよく、多少自己批判的なトーンで「自分には欲が無いから…」 とか、賞賛をこめて 「あのひとは無欲なひとだ」 なんてわたし達は言います。けれどそれは、もしかしたら欲望が別のベクトルを持っているだけなのかも。。 なんだかんだ言っても、わたし達は自分に少しでも生きる価値があると思いたい。そしてそのためには、誰かにそれを認めてもらいたい。どこかでそう欲しながら生きているのではないでしょうか。だから互いに探り合い、計算しあい、求められることが必要なフリをしているのかもしれません。誰よりも自分自身に対して。。 

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        小鳥に噴水の水を与える小さな子供の姿。本当に必要なものを、本当に必要なときにただ必要なだけ分かち合うことのシンプルさ。そこには特別な期待も何もありません。ただ驚きと歓びがあるだけ。それに対向するのは、あらゆる欲望が鬱蒼と絡みあい生い茂る庭園への門。今この瞬間、わたし達の中にはその両方の光景が存在しています。両方とも、自分。そして結局自分以外にはなれません。

こちら側=此岸=自分。あちら側=彼岸=どこか彼方、または誰かのいる場所。いえ、どちらも今の自分の中に存在する場所です。なぜならわたし達はみな、それぞれの胎内宇宙を生きている。そこにいるのは「わたし」だけ。「あなた」だけ。やがていつか、そんな壮大な宇宙と宇宙が出逢い、火の中で融合する日が来るかもしれない。けれどそれまでは、「わたし」という広大な宇宙の闇を果てしなく旅する経験を積んでいくことになるでしょう。

その旅の途上でぶつかる様々な出来事の中に、あるいは生まれる前の闇の中に、探している「わたし」の破片が顔をのぞかせる。 今、ここに在ることの不思議さ。「必要なもの」を無限に与えあうことの出来る空間が、実は今ここに在ることの不思議。ここにしか無いことの奇蹟。 そんな "不可思議" と出逢う大きな可能性を抱きながら、"純粋な欲望" に導かれるまま、わたし達はいのちの旅を続けていくのだと思います。


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        あなたのハートの中にうずくまる小鳥 ― ひとによっては鷲やフクロウ? ― に気付いたら、目を閉じて。 そしてそっと噴水の栓をひねり、水をあげてください。

水は渇きを癒やすもの。いのちにとって不可欠なもの。ただ、それだけ。でも。わたし達のこころの森の奥深くに棲む小鳥達。 欲望の庭園の中で、彼らが唱う自由への歌が聞こえたとき。その声は、わたし達にとって素晴らしい旅の導き手となってくれるかもしれません。




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 オリオンの花火:500年前の星同士の爆発が宇宙花火となって今地球に届く




★アスペクトについて少し★


        『これは通常の2カ月ではない…』とメリマンさんも言っていた濃密なジオコズミック期間は4月21日まで続きます。

【主なアスペクトのスケジュール】
4月9日未明 逆行金星・逆行土星スクエア 魚座・射手座27°台
4月10日08:15 水星逆行開始 牡牛座4°50〜
 (逆行中日 4月20日 牡牛座0°20
  順行開始 5月4日01:33 牡羊座24°25〜エリス・天王星と合)
4月13日 太陽・エリス合
4月14日〜15日 太陽・天王星合
4月19日0時前後 火星・アグニ合、月・冥王星合、木星・グリーヴ合 
4月20日 冥王星逆行開始
4月21日20:00過ぎ 順行金星・逆行土星スクエア 魚座・射手座27°台


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        この満月図は前回の新月以上にハードで "濃い" アスペクトが沢山形成されています。ただ、満月図には新月の結実が描かれる…ということもあり、3月28日から今までの間に少しずつ前倒しで消化されてきた可能性はあるかもしれません(希望的に)。 みんなはこの2週間をふり返ってみて、どうかな?  では気になったものを以下に挙げてみますね。

月と木星、小惑星グリーヴ(哀しみ)がコンジャンクト

太陽とエリス、天王星、それに小惑星レクイエムがコンジャンクト

上記の満月組と冥王星&キラルス(子供、若者、無辜の人々の犠牲)のオポジション、そして小惑星ヴェスタ(核心となるものor神なるものへの献身)が形成するグランドスクエア。(これも新月に引き続きメメント・モリ的イメージ。喧噪の片隅に死の影を見るような。誰にも頼れない感覚の中、自分に備わった内面の資質をたのみとして障壁を突破していく感じ)

金星・土星(とイクシオン)がスクエア(解放へと向かう否定、自分にとっての"真の豊かさ"への気付きなど)

火星と準惑星セレスがコンジャンクト(不安定で気分が変わりやすく美へのこだわりがつよい)

木星とグリーヴに対して小惑星アグニがクインカンクス、キラルスにセクスタイル(グランドスクエアの一角を強調する希望の火、または傲慢の火炎。物語の増幅と伝播)

そして
オルクス・ネッソス・ルシファーのカルミックなTスクエア
DCに魚座の海王星、MCにアスボルス(サバイバル)、ICに小惑星ワイルド


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        うーん。こうしてざっとアスペクトを見ただけでも、火と水、特に火の要素が強い満月図。心理的に燃えやすく激しいものを感じます。サビアン・シンボルでも闘いや競争のイメージが出て来たけど、アスペクトを見てもそれを裏付けるかのよう。。 一度「敵」認定したら息の根を止めるまで叩き続けるような怒りのエネルギー、何かを軽々しく決めつけて顧みないようなワイルドさ。そんな荒々しい感情と共に、深いところでは傷付きやすく、どうしようもない悲しみや無力感に襲われたり、死への不安に囚われるひともいるかもしれません。満月図のロードである水星は逆行し始めたばかり。全体に不確実で、不安定な要素をはらんでいそう。なので頭で理屈はわかってはいても、ふとネガティブな考えが出て来るなんてこともあるでしょう。けれどそこでイラッときたり、単なる思考のモグラ叩きに走るとかえって疲れてしまいます。水星は静かな覚悟と勇気を与えてくれる位置からソロソロと後ずさりを始めました。空回りさえしなければ、大丈夫。ゆっくりいきましょう。

でもこういうときは、特に内的な道を探求するひとにとっては絶好の機会かもしれません。いや本当に。ちとしんどいけど。あまり危険な領域には近付かないほうが良いときなので、ことばや行動は十分慎重にしたほうが良いでしょう。けれどそのかわり、自分の内部を見て行くと決めれば「出るものは拒まず。断罪もせず」で自分なりに「一生懸命に人間をやってるなぁ…」と感じつつ、粛々と刺さった棘を抜きながら空間へと放っていけるかもしれません。それは自分自身とその宇宙に対する鎮魂の儀式でもあります。


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        MCに昇ったケンタウルス族のアスボルスは肉体の直観とサバイバルの星です。そして地底からそれを支える小さな惑星ワイルド。これは文字通りワイルドな面を指すのだけど、ハメを外し過ぎておバカな行動を取るか、あるいは手綱を付けられることを拒む野性の誇りを目覚めさせるかの二つにひとつ。ICはこころの内奥、または自分のホームを意味します。ここに潜む「まっとうなアウトロー魂」に点火出来るかどうか? たとえ集団の中に、身近な誰かの中に、または自分自身の中に、人間の愚かさや醜さを見てしまったとしても「ケッ」とひとこと「音」を吐き出し、さっさと自分の宇宙を生きていけるか? ワイルドとアスボルスの組み合わせはそんな強靱な精神を示唆しているように思えます。 

もちろん、何がなんでも強ければいいわけじゃありません。どうしようもないときは素直になったほうがいい。自然体がいい。疲れたら出来る限り休む。理不尽なときは怒る。それが縛られない野性の強みでもあります。そして引き際を心得るのも野性の智恵。 そんなときは、思わぬ誰かが通りがかり、そっと噴水の栓をひねって一杯の水を飲ませてくれるかもしれない。そんな何気ない優しさに触れることでふっと重さが抜けることだってあります。 でも、もしかしたら体の中にいつのまにか湧き水が流れているのに気付くのかもしれない。。 今、重大だと感じていることは…実はそうじゃないかもしれない。もしかしたら惑星達のトリックかもしれない。 それはまだ、誰にもわからないことです。

金星の逆行から水星の逆行へ。そして続行中の土星の逆行さらに冥王星の逆行。わたし達はこれからもしばらくの間、ふり返りふり返り、確認しては手放し、ずっと手放さなかったものと訣別し、新たな道を求めて行くでしょう。試行錯誤上等。なるべく転ばないに越したことはないけど、そして転ぶなら軽くがいいけど。それでもドタッと転んだら、まぁエヘヘと笑って起き上がればいい。ときどきすれ違いざまに、いのちの水を分かち合いながら、ね。(^_^



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あ、そうそう。少し前にツイートしたこれ ↓ のイクシオンについて少しだけ補足しておきますね。



  イクシオンの原理を「やりたい放題」「神の否定」と定義したけれど、もちろん実際にはもっと多くの象意を含み持っています。 たとえば「倫理観の欠如」が代表的な解釈かな。。 神話のイクシオンはもう、箸にも棒にもひっかからない極悪人だから(^_^;。 なので、彼の息子達ともいえるケンタウルス族の小惑星と同様に、犯罪や事件のイベントチャートにもよく顔を出します。このところ長く射手座に居座った挙げ句、今は土星(境界、構造)とつるんでいるイクシオンは「無反省」「罪悪感や共感力の欠如」「命を何とも思っていない(自分を含めて)」「タブーとされる境界を破壊し土足で踏み込む無謀な蛮勇...(ときには勇気)」など、サイコパス的なエネルギーが強化されていそう。それがわたし達の精神を通してどう翻訳されるかによって、現実世界に多彩な物語が紡ぎ出されます。つまりこのエネルギーをどう使うかは、本当にわたし達人間次第。

ちなみにイクシオンが射手座入りしたのは1995年末ごろ。 それまでは長いこと蠍座のオカルティックな闇を旅していました。 そこでのイクシオンは「力」を求めて光と闇の両方に触手を伸ばしていくようなイメージだったと思います。そして1994年〜1995年、イクシオンが蠍座最終度数を行きつ戻りつしながら長期にわたって冥王星とコンジャンクトしていたころ。これはちょうどオウム真理教が末期を迎え、地下鉄サリン事件など数々の凶悪な犯罪に走っていった時期、そしてそれが明るみに出た時期と同期します。 当時、蠍座の終盤度数にはケンタウルス族のネッソス(カルマの支払い)も在泊中で、これもまた一連の事件にまつわるダークなエネルギーを強調していたかもしれません。 そして今、イクシオンは射手座終盤。ここでのイクシオンのエネルギーはおそらく...うーん..そうだな...「悪党」ということばの響きに近いイメージかもしれません。射手座的な快楽への欲望を増幅しつつ。(こじらせれば完全にサイコパスなんだけど^_^;)


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  イクシオンの発見チャートには、確かに相当の無頼っぷりが見て取れます。こうと思ったらたとえ全宇宙が否定し、神が永遠の罰を下し、最悪の地獄に落とされようと「好きにするさ」という感じがあります。彼は自分の中にある「核」のみに忠実な存在と言えるかもしれません。

けれどフツウのわたし達がそのエネルギーを "最善" の方法で使うなら、どこかで『どんな結果になろうとこれでいい。あとはなるがままに、運命の扉が開くがままに...』と思い切る必要はありそうです。ただしこれは自暴自棄とは違います。射手座のイクシオンは自暴自棄になるようなタマじゃないからw。どんな窮地に陥っても助かろうとします。土下座もするし「ごめんなさい!もうしません」くらいは舌を出しつついくらでも言うでしょう。どこかで必ず醒めています。もし生き延びることがそのときの焦点であるならば、そこに全集中力を注ぎます。イクシオンのフォーカスの力は強力です。

そしてそんな激しい体験を通していつかカルミックな重圧が燃え尽きたとき、本当の「内的な死」を迎えるのだと思います(それはカイロンを含むケンタウルス族全ての特質でもあり、父親格の彼も同様とされる)。結局、イクシオンはわたし達の中に、そしてわたし達が創り上げた世界の中に、等しく存在する「悪」「愚かさ」「醜さ」をとことん見据えるようプッシュしてくるエネルギーなんですね。 そこで得た視座をいったいどう使うか。それこそがわたし達次第。

もちろん、これはイクシオンのエネルギーをドッカーンと受けてまんま体現するようなチャートのケース。通常はちょっとした「狂気なの?それとも侠気なの?」なんて選択に終わることが多いと思います。 ただ、長い間自分を縛ってきた「神なるもの」の粘着性(実は自分自身のものだけど)を否定するときがもし来たなら、このイクシオンの原理をチラリと思い出してみるのも悪くないかも。 射手座のイクシオンは水を得た魚みたいなものだから、ネガティブな側面だけでなく元気の素として使える場面も沢山あると思います。 たとえば「霊性の壁」を突破していくこと。「悪」にも「善」にも憑依されずに善・悪真っ二つの世界から解放されるには? それにはどんな観念の束縛も拒否する自前の「火」が必要です。ならば怖れずに、ダークな星々、特に射手座のイクシオンの力をちょっぴり借りてみるのもいいんじゃないかな? もし、わたし達が彼を乗りこなせるほど十分に大地に足を着けていられるならば。


ふぅ。ではでは実り多い素適な満月期となりますように!



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have a great trek!!!★

hiyoka(^_^


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March 27, 2017

○3/28の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
    例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで  3月28日12:16前後、北海道周辺で 12:25前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は11:57前後、沖縄周辺では11:28前後に牡羊座 07°37’で新月となります。

前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【太陽・月 牡羊座7°~8°ー 発効期:3/28~4/10 】
 "A man successfully expressing himself in two realms at once"
『二つの領域で同時に上手く自分を表現している男』

 "A large hat with streamers flying, facing east"
『リボンを風になびかせながら東に向いている大きな帽子』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★分断された両極の一方に吸収されて一時的な活力を得る無意識の流れ
→★それぞれの「極」が一枚岩ではなくあらゆる方向性をはらむことへの警戒
→★外界の分裂状態への同調が自分自身の内部分裂を増大させる
→★意見の相違の中に共通項、妥協点、調和を見出そうとする努力
→★どこにも取り込まれずにいることで世界の極性から自己の精神を護る
→★右眼と左眼で同時に同じ物事や人物の異なる側面を見ていく注意力
→★一期一会のインスピレーションを掴み取り過ぎ去るままに手放す
→★自分の中の感情や感性と論理的・合理的思考の接点または矛盾に注意
→★何かが向こうからやって来るのをひたすら待ち続けて時間を費やす
→★自己利益に固執するこころが潜在する危機への過剰防衛となる危険
→★自分の思考が何から影響を受けているか、そのルートを探る
→★曖昧な物事に関わる全ての暗示や含意がひとつにまとまるのを待つ
→★まだ固まりきらないアイデアに芯を与え確固たるものに育てる
→★ハートを羅針盤として進むべき方向を定める必要
→★どんな選択にも光と影があることを知った上での準備
→★新しいものの到来古いものとの別れを予感し風通しをよくする・・・→

エネルギーのポイント:『変化への予感、精神の地固めとしての勇気』


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左から春分図、新月図、左下は満月図


        日蝕の新月~満月期が終わり、春分も越えて、アストロロジーの観点から見れば今回は新年初めての新月ですね。 春分図にはこれから夏至までの約三カ月、そして2017年~2018年の一年を予見するテーマが含まれると言われます。… と思って見てみると、やっぱり今年は怒濤の年になりそうな...。 わたし達それぞれの人生においても、そして世界、日本という国、わたし達が創り上げる社会においても。 特に春分に続く今回の新月期(3月28日~4月25日)は、この春分図との絡みもあって、けっこう重要な節目になるひとが多いかもしれません。というわけで、今回の記事は最初に春分図と今回の新月・満月図についてちょっぴりお話してみたいと思います。


あみのめのき2



★春分図と新月そして・・・★

  まず春分図の太陽は6室(労働・雇用環境、労働組合、軍事・警察・防衛関連、官公庁、健康・医療関連、緊急時の救助組織など)に在泊しています。日本には去年あたりからドラスティックな変化の兆しが浮上していますが、今年はいよいよそれが明確に目に見えて来るのかも。その焦点があたるのは、主にこの6室的な領域かもしれません。 


またアングルに絡んだTスクエア(小惑星ヴェスタを入れるとグランドスクエア)が成立しています。アセンダント(ASC)にピタリと乗る木星、ディセンダント(DC)に近い天王星とエリス。そしてIC近くには冥王星。それにMCにはヴェスタ(とキラルス)。けれどここで、各アングルにほとんどオーブ無しで乗る小惑星達を子細に見ていくと・・・

ASC---ヒンズーの破壊神シヴァ(破壊、暴力、新生、聖なる男性性or両性具有)
   と木星がコンジャンクト

DC---ヒンズーの火神アグニ(火による浄化、カルマ)
    →戦後始原図の木星とコンジャンクト

MC---ケンタウルス族の乱暴者テレウス
     →新月図のASCとコンジャンクト

IC---エジプトの獅子神セクメト(心身両面の戦いと保護する者の責任)

と、見るからにダイナミックな顔ぶれが揃っています。また蟹座のヴェスタには、小惑星アトランティス(人間の驕りによる破壊)と大地の女神ガイアがコンジャンクトしているという... なんだかそれなりの役者が揃ったドラマチックな舞台という感じもします。 

春分図を一見して目に付く、MC付近の小惑星ヴェスタ。この女神は「聖なる火」または「自分が信じる大切な何か」への献身を意味します。彼女は天頂近くで高々と松明を掲げているのかな? そのシンボルは華やかな「唱うプリマドンナ」。彼女はどんな「火」を掲げ、どんな歌を唱い上げるのでしょう?その隣には、突然の犠牲を意味することの多いキラルスが控えているけれど。。


  また、日本そのものを示唆することの多い小惑星ニッポニアは、領土や国民の雰囲気、幸福度などを示す4室に在って、上記のグランドスクエアにも関わるケンタウルス族のキラルス(人的被害や犠牲/子供や若年層であることも多い)、そして月のノースノードからそれぞれクインカンクスとクインデチレのハードアスペクトが形成されています。これって、なにやら少しバランスの崩れた神の手 ― 疑似YOD的なグループアスペクト。 このニッポニアの位置は、 「自分が信じる物事をかざして突っ走るあまりにコントロールが利かなくなること」、「コミュニケーションに問題を抱えて行き詰まる危険」「主張の違いを乗り超え全員が一丸となって事にあたる必要性」を示唆する度数です。 これは、地に足を着けて現実を見据えること、冷静沈着なこころ構えを持って対応しなければならない何事かを暗示しているのかもしれません。ただし小惑星絡みということで、今は単に集合心理的な暗示としてこの度数(水瓶座18°台)のエネルギーがチャージされ、その後主要惑星が来たときに発効するという可能性もあります。
 

トンネル


  ちなみに春分図のASC〜DCのテーマを一口で言うとすれば 「個と公の激しいせめぎ合い」「競争の中で自身の立ち位置を確保する戦い」、MC〜ICのテーマは「二者択一の岐路に立つ」「デリケートな物事を破壊しないために必要な保護壁」でしょうか。 そしてこの春分図のASCは、日本の戦後始原図(サンフランシスコ条約発効・主権回復図)のMCとぴたり重なっています。 

しかも今回の新月図のASCは春分図のMCに対してオーブ1°に満たない位置に来るし、新月(太陽・月)そのものは、春分図の6室(労働問題や労働環境、軍事関連/公的奉仕)に在泊する金星にコンジャンクト。 それと同時に日本の戦後始原図では3室(コミュニケーション・交通全般、報道・メディア、近隣国との関係)に在泊するエリス(!)ともコンジャンクトして刺激しあいます。そして現在、トランシットの木星は戦後始原図のMCと海王星(始原図の3室を支配)の上を行ったり来たりで、戦後の日本という国が持つ「曖昧な理想主義」をどうするつもりか?とプレッシャーをかけている様子。。なかなか難しい局面です。

この春分図で最も興味深いのは、MC10室(政府・与党、自国の世界的地位に反映される国内リーダーシップの在りよう、著名or高位の人物)を支配する月と、IC4室(領土、愛国心、国民の気分、野党、国土に発生する天災や大事など)を支配する土星が、3室射手座の銀河中心でコンジャンクトしていることかな。

月は女性を暗示しますが、これを著名な人物、または政府に関わる(10室)女性(月)と見て、国民の関心または野党(4室)を支配する土星(公的施設や土地問題)、そしてメディア(3室)と誇張(射手座)に結び付ければ、このところ巷で話題のニュースにも当てはまりますね。。 もちろん、それが「真実」の姿を描いているかどうかはわかりません。他の読み方も出来るでしょう。けれど、もし自分が「その読み方」を取るのなら、もう一歩進めて、何故自分にはその筋立てがフィットするのかを考えてみるのも一つの道かもしれません。そこには自分という名の世界を支えている、ある構造が反映されているはずだから。


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  本来、マンデーン・アストロロジーは政治経済や世界の歴史はもとより、地政学的知見や広範囲の専門的な情報ソースを必要とするものです。特に現代の複雑化した社会では、それは高度な専門家の世界であり、政治的偏見や個的なイデオロギーなどの夾雑物が入ってはならない世界でもあります。…とはいってもアストロロジャーだって人間です。大統領選で米国のアストロロジー界が大騒ぎになった経緯を見ても、透明なフィルターを持つことは人間にとってとても困難なことだと思い知らされます。ついつい自分の主張に合わせて星の象意を拾いあげ、天下国家を論じてしまう…なんてことだってあるかもしれません。けれど今後アストロロジーが社会的信用を得ていくためにも、自分の意見に対しては謙虚に捉え、知らないこと、知り得ないことに対して常にオープンでなければいけないな…と感じる今日この頃です。 あ、でも。社会を集合意識の動きとして見ていくのなら、ごく普通のわたし達にも道が拓けます。 集合体に参加し、創っていく側であるわたし達自身。その意識を、社会を俯瞰する視線を通して研ぎ澄ましていくためのマンデーン・アストロロジー…とでも言えばいいのかな。パーソナル・アストロロジーを主軸にマンデーン・アストロロジーを学ぶというのは結局、そういうことだと思います。 と…あれれ?いつのまにか話が逸れちゃった!スミマセン(^_^;


では続きw。月と土星(そして銀河中心とイクシオン)がコンジャンクトしている春分図の3室は、交通システム全般、コミュニケーション、ネット、メディア、ニュース(の大衆に対するアプローチ)、情報全般、児童教育、そして近隣国との関係を支配します。元々射手座は何か事があればどんな方向であれ、思いっきり大きく振れやすい性質を持ちます。それに加えて銀河中心は、強烈な体験を通じて人生に変革を起こすようなエネルギーが放射されると言われるところ。。 そう考えると、やはり今年どこかの時点で、政府と国民(または野党)がこころを一つにして事にあたるべき状況が起きてくるとも読めるのではないでしょうか?(今だってその必要はあるけれど)  けれど月・土星にはイクシオン(やりたい放題、モラルの欠如)がコンジャンクトしてるし。 政治やイデオロギーを示すことの多い小惑星パラスが、夢見がちな魚座からスクエアを形成しています。やはり、なかなか一筋縄ではいかない感じ。。


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  また天秤座のASCには逆行の木星がピタリと乗っています。ASCと1室は国と国民全般の状況&セルフイメージを表すとされますが、逆行の木星のエネルギーを考えると、手を取り合い公正を求める健全な承認願望が反転し、内向きになりつつ増大するのかもしれません。つまり外の状況(世界情勢)がよく見えないままに、狭い範囲(国内)で皆がより良いポジションと法を求め、あちこちでひしめきあいながら押したり引いたりを続けるような感じでしょうか。 また、外を見るよりまず先に国内を固めて安定しなくては!という思いと需要が高まる可能性もあると思います。この位置の木星は逆行とはいえ品位は高いので、なんとか落としどころを見つける力はありそうだけど。。 そこで目覚ましとなる健全な刺激は3室のメディアが伝えるニュースから…ってなると良いのだけど。 木星とASCにスクエアを形成する3室冥王星のサビアン・シンボルを見ると 「人々を酔わせ誘導する隠れた声」 というテーマが出て来ます。冥王星はこのところずっとこの度数に留まっていますね。 うーん。。 冥王星は破壊と再生、そして変革の惑星でもあるけど、日本のジャーナリズムもまた相応の変容を促されているのではないでしょうか。

とはいっても、今は牡羊座の天王星が力をふるい、木星と冥王星を刺激する季節。情報の売り手側には 『ファクトチェックなどしているヒマはない。誰よりも早く、何よりもウケの良い話題と絵を流さなくては!』という衝動が生まれます。買い手側の天王星は『欲しいものを早くよこせ!今、よこせ!楽しませろ!』と叫びます。エリスは横から 『それには誰かを血祭りに上げるのが一番手っ取り早いし面白いかもね..。だってみんな飢えてるんだもの。ねぇ、お腹を満たしてあげましょうよ!』と微笑み、情報という名の金の林檎を差し出します。金が本物か偽物かなんてどうでもいい。投げ入れて起きる波紋こそが刹那の黄金。そして虚実取り混ぜてせっせと量産される情報が、日々むさぼるように消費され食い尽くされていく。そんな時代。 わたし達もまた大なり小なりそんな祭に参加し、創り上げています。。 どうしてだろう。行き着くところまで行くために?


一方、春分図のDCからオーブ2°〜3°内に位置する天王星とエリスは7室(同盟関係)在泊。そのDCスレスレに位置する小惑星アグニは 「パートナーシップの中で頼れるガイドになれるかどうかの試練」 という位置にあるのですが…。


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  木星・冥王星そして天王星が絡むスクエアの下で、実際に何が起きて何が起きないかを予測出来るだけの知見をわたしは持っていません。ただ、とりあえずこれら惑星達の配置を見ていく限り、最初に挙げた、春分図のアングル(カーディナル・クロスのASC、DC、MC、IC)が示す大きなテーマを支持しているように感じられます。(ちなみに米国の春分図では月・土星・銀河中心のコンジャンクションは10室 ― 政府・大統領の領域で起きます。)

また、4月6日に起きる銀河中心からの土星逆行開始、4月10日の水星逆行開始に続いて4月11日に起きる次の満月は、春分図のASC=戦後始原図のMCと海王星にコンジャンクトし、ICと金星にはオポジションを形成します。

ということで…次回の満月図を見ると、太陽と天王星・エリスがコンジャンクト。そして冥王星(と小惑星レクイエム)、月、木星、グリーヴ(哀しみ)、ヴェスタ、アポロ(驕りと怒り)、アトランティスを巻き込んでまたもグランドスクエアの構成に。。 そして4月15日には、魚座を逆行してきた金星が再びこころの傷を確認するように、カイロンとコンジャンクト。そして土星とはスクエアを形成しながら順行開始。。 うーん、こうしてみると、世相もわたし達のこころ模様も、当分はゆったり落ち着く感じにはならないかもしれません。世界にもまだ驚くようなことが起きそう。カーディナル・スクエアの始まりから、ここでもずっと「変化」を言ってきたけれど。 わたし達の住む日本も、いよいよ本格的な変わり目を迎えるのかな? もしかしたら思いもよらない形で? もしそうだすれば… 未来に繋がるその結果は、これまでの小さな選択の積み重ねと、そして今この瞬間のわたし達に託された小さな選択にかかっているのだと思います。


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        そうそう、ちょっと余談になるけれど、今回興味深かったことについて。。 春分図のDCとコンジャンクトしている「アグニ」という惑星は、2010年にNASAの広域赤外線探査衛星によって発見され、最近になって命名が発表された小惑星です。なのでもちろん、まだ確固とした象意を例示出来るだけの研究はなされていません。それでも、惑星の意味を読み取るにあたって非常に重要だとされている発見時のイベントチャートを見る限り、かなり厳しい(それでいて美しい)テーマをはらんでいそうな気がします。ただし小惑星なので、象意の範囲は比較的狭くピンポイントではあるのですが…。

というわけで、現段階での仮説として少し説明しておきますね。アグニはヒンズー教(古くはアーリア人の拝火信仰)の「火」全般を統べる神で、人間と天上の神との仲介者ともされています。このエネルギーの最高の顕現は「霊の火」、つまり縁ある探求者にとっては道標であり、古典的な捉え方をするなら自我の超克(エゴの犠牲を通した霊的上昇)と加護、浄化の火、またはクンダリーニ現象までカバーする可能性がありそうです。発見時に月のノースノードがサビアン・シンボルの「拝火教徒」の位置に来ていたのも象徴的。また火山噴火や爆発火災のチャートでも、けっこうな頻度で主要惑星とアスペクトを形成しているのが見られます。 そして発見時のアグニ自体の在泊位置を見ると、「輪廻を重ねて培ってきた霊的な資産や力を正しく使えるかどうか?に関わる様々な心身への試練」「慎重なプロテクションの必要性」が浮上してきます。


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  アグニが二面二臂を持つ神とされているように、そのエネルギーの顕れは準備の出来ていない人間の自我にとってはまた別の顔 ― 危険な影響力を持つのかもしれません。(NASAの資料によると、アグニは二重惑星の可能性が高く、将来的に地球に接近して災害を起こす怖れのある小惑星リストにも含まれているようです。)

たとえば一方で燃えるように輝く何か…いのちの力が持つ大きな磁力を与える。それと共に、他方ではたやすく燃え上がりやすい精神状態、炎上しやすい状況、火に煽られて何かを(あるいは自分自身を)むさぼるように食い尽くしてしまうような貪欲さ、霊的・精神的・感情的狂騒状態としてこのエネルギーが使われることもあると思います。それはある意味、気持ちの良い状態でもあるのだけど…使う側に意識の濁りがある場合には、火の儀式の供物として破壊的な状況の種を地中に埋めるような働きを持つかもしれません。それはやはり新たな再生への促しでもあるとは思うけれど…。


ほらあなとみどり



  ちなみに直近でこのアグニが主要な惑星にコンジャンクトしたのは3月22日~24日、土星が銀河中心(物質/欲望としての "架け橋" の崩壊と生命の永遠性)で逆行前に滞留するさなかに起きた、天王星・エリスとのコンジャンクションでした。

この日、日本では森友学園問題で国会への証人喚問が行われ、政治家、報道関係者、そしてそれを見守る大勢のひとびとを巻き込んで盛大な右往左往と侃々諤々のドラマが繰り広げられました。 一方、ロンドンではウェストミンスター橋と議事堂でテロ事件が起こり、3人の犠牲者と29人もの負傷者が出ています。どちらも異なる側面と意味合いで、天王星(予測不能、異端者、インターネット)とエリス(既存の不和の浮上、怨恨、陰謀)の結び付きに煽られ、アグニが点火剤の役割を果たして燃え上がった事象とは言えるのかもしれません。 特に日本で突出した森友学園問題は、この証人喚問時のイベントチャートを見る限り、天王星・エリス組が煽る「 メディアとネットを介して拡がる暴露と陰謀の祝宴」が見事に現実化された一例のように見えます。ここに実際に大きな問題が潜んでいるとすれば、今表立って騒がれているような事柄ではなさそうですが…。

この問題については、これを書いている3月24日現在、真実は闇の中。ただ証人喚問のイベントチャートを見る限り、アングルがミュータブル・サインでもあり、スッキリした解明には至らないのではないかと思います。けれど今年(または春の状況)を暗示すると言われる春分図に示唆されているのは、緊迫する世界情勢の中に位置する日本が向き合うべきもっと根本的な問題(あるいは危機)かもしれません。ただそれがいったい何なのかは、まだわたし達の日常意識にはうっすらとしか映っていないのではないでしょうか。 

銀河中心でコンジャンクトする月と土星。月をわたし達それぞれの「セルフ」だと見るなら、この春分図はわたし達に「STAY STRONG!」と呼びかけているのかもしれません。たとえ周囲がどれほど狂躁に満ちていたとしても…。


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        なんて…いつにも増して前置きが長くなってしまいました。ふぅ。。(^_^;  じゃ、最後にひとつだけ。今夜(3月27日)日付けが変わるころ、水星は逆行前のシャドウ・フェーズに入ります。なのでこれから逆行開始の4月10日前までの期間、仕事上の決め事や重要なアポイントメントなどはなるべく早めに固めておいた方が良いでしょう。コンピュータ関連や電子機器なども、気になることがあれば今のうちにメンテナンスしておいた方が良さそう。また、この期間にふと考えたこと、浮かんだ思いや計画など、気になることは書き留めておくのもいいと思います。これから水星が辿る度数は行き・戻り・行きと全部で3回通ることになります。そのアイデアが逆行時にどうなるか? 順行時にどうなるかを観察してみるのも面白いし、いろいろと発見があったりするかもしれません。  なお水星逆行の中日は日本時間で4月20日、順行開始は5月4日、シャドウ抜けは5月21日です。



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★3月・新月のサビアン・シンボル★

        ではでは、新月のサビアン・シンボルに行ってみますね。これは大分前、天王星・冥王星のスクエアがたけなわの頃に一度経験したエネルギーだったと思います。今回はそのおさらいとレベルアップの意味を持つのかも?

ではまずベースとなるシンボルから。『二つの領域で同時に上手く自分を表現している男』です。この原文に使われてる、"realm/領域"には、もともと"kingdom/領地・領土"という意味があるそうです。つまり、二つの領域はそれぞれに異なる、ある一定の「力」によって統治されている場所だということ。そしてこのシンボルに出てくる男は、その二つの領域のどちらにも通じるようなやり方で自分を表 現していることになります。または、それぞれの領域に通じる異なる概念の中に共通性を見出すことによって、一つのこと…「自分」を表現出来ているのかもしれません。でも二つの領域って何だろう? 


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        このエネルギーは、使い方によって結果がまったく違ってきそうだし、とても幅広い解釈が出来ると思います。その本質を見るなら、ひとつの領域は内界=自己の内的宇宙、そしてもう一つの領域は外界=外側に無限に拡がるように見える宇宙。基本的にはここから始まるけれど。 それをわたし達の意識は独自のアミダ籤的回路によって様々に翻訳していきます。たとえば「高い世界」と「低い世界」。「確実な領域」と「不確実な領域」。「危険な場所」と「安全な場所」…などなど。その両極にあって自分を上手く表現出来るということは、どんな極端な状況にあっても常に自分のままでいられる、自然体の自分を保っていられるということではないでしょうか。

       意見や立場の異なるひと達がひしめく分断された世界。そして自分の内的世界の静謐。その両方に同時に注意力を向けな がら、慎重にバランスをとり、自分の芯を失うことなく、より良いコミュニケーションを図っていけるか?  それとも、あらゆる二重性の中で上手くやっていくこと、流れに付いていくことを第一として対応を重ね、疲れ果てていつしか自分自身を見失うことになるのか? 牡羊座0°で新たに生まれた意識は、ここで自分とは全く異なる衝動や感性が溢れる世界に触れ、ちょっとした危機を体験することになるのかもしれません。


棒と岸辺


  たとえば予想もしない出来事が突然起きた時、わたし達は短い時間でフレキシブルに発想を転換し、機敏に動かねばなりません。それには普段から、表面上だけで なく水面下で何かが動いている可能性への注意力を必要とします。 たとえば真実と嘘は、それほど綺麗に分かれてはいないかもしれません。よく理解していな かったり、○○らしい・・・と聞いただけの物事を、自分が気にしていた事柄とマッチするからといって、そのままうのみにして行動すれば、思わぬ結果に直面 することがあります。 また、たとえテクニックや口先で異なる意見を上手にまとめたように見えても、一度予期せぬ出来事が起こればそれは簡単に破綻してし まうでしょう。その結果、欺瞞の責任をとらされるかもしれません。二つの領域でうまく生きることは、諸刃の剣でもあります。 


この度数で与えられる注意力をまっすぐ使っていくには、どんな時にも一番大切な自分の芯、自分が最高の純粋さを保っているところに常に立ち返り、そこから判断していくことが必要になります。前回の満月のシンボル『動物の調教師』が描いてみせたテーマ…「自分の中に棲むけものを飼い慣らす」「湧き起こる感情のうねりや内的な混乱を抑えて中心を保つ必要」そして「自分を支える形を持たない何かに勇気を持って全幅の信頼を寄せる」などは、この新月期のための訓練だったかもしれません。ポイントは「抑制と統御、そして解放のリズム」でしたね。みんな、溜まったものを心地良く解放出来る自分だけのリズムを掴めたかな? もしかしたら一番傷つきやすく、でもだからこそ、一番強くなれる可能性を秘めた内的な闘技場。見つけられたかな? 本物の注意力って、きっとそんなところから生まれるんじゃないかな。。


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        けれどわたし達は、何故そうまでして注意力を使っていく必要があるんだろう? この新月がとっていくエネルギー、牡羊座8°の「帽子」は東を向いています。東は日が昇るところ。新しい一日の始まりを告げる場所。そこでは、新しい息吹を感じさせる「何か」が、今にも生まれ出ようとしています。 あ、何かが動いた…? 風だ!風が生まれる! やがて東方から、リボンをはためかせる風が力強く吹いてきます。 風は、生まれたばかりの小さないのちの火を赤々と燃え上がらせます。。

アストロロジカルな新年。その初めての新月期。わたし達は、周囲の世界にも自分達の内面にも、何か新しい方向性や想いが生まれる可能性を抱いているのかもしれません。いえ、もうすでに生まれつつあるのかも? でもそれはまだタマゴの殻を破って出てきた雛鳥のようにもろく、慎重に護っていかなくてはならない存在です。ここで生まれる新しい「何か」は、たとえ今は小さくてとてもたよりない息吹にすぎなくても、これからわたし達が歩んでいく道に大きな影響を及ぼしていく可能性があるからです。これはちょっとした未知への冒険になるかもしれません…。

        この度数に対向して補完関係にある位置、天秤座8°が持つシンボルには、燃えさかる「暖炉」が出て来ます。帽子は頭=精神を護るもの。そして暖炉(hearth)はハート(heart)の象徴です。 これから先のわたし達は今まで以上に、否応なしに社会の変化に参加していくことになるかもしれません。これまで以上に、社会のありようと自分の人生がオーバーラップし、影響しあうさまを見るのではないかと思います。でも、これからのわたし達の道程 がどんなにデコボコしていても、どんなにジェットコースターだったとしても、「頭」と「腹」、または「スピリット」と「ハート」がしっかり繋がって支えられていれば、どんな変化にだって柔軟に対応出来るはず。耐えていけるはず。 それはわたし達が創り出す世界という名の壮大な鏡なのだから。 ならば未知を不安がるのではなく、それを楽しいと感じることさえ出来るかもしれません。うん、きっと... そんな気がする!


道



        このブログを始めてから、毎回記事を書いていて思うことがあります。それは、ルネーション(新月や満月)でわたし達に提示されるテーマも、季節や一年を彩る四季図のテーマも、そして巡り続ける惑星達の呼び声も、それぞれが本当に有機的に繫がりあい、ホリスティックに響き合いながら、今を生きるわたし達の鏡となってくれていること。これはもちろんわたし達ひとりひとりのネイタルチャートやプログレス、リターン図などにも言えることです。 

複雑で精妙で、計り知れない深みを持つ燦然世界。その曼荼羅から何を読み取っていくのか? 無限に奏でられる和音に合わせ、どんな旋律を紡ぎ出していけるのか? どんな選択をするのか? そこに潜む最善の可能性を浮き彫りにしながら、現実という名の乱反射の中でどう表現していけるか? ひたすら探っていく、そんな作業。おそらくそれが、自分にとってのアストロロジーかもしれない… 新月のテーマを考えながら、そんなことを思いました。何のためにそんなことしてるの? そうね…きっと、未知の地平線から吹いてくる新しい風に向かって立つために、かな。。


岩と海



        さてと。28日昼近くの新月に天頂付近を見上げれば、そこには太陽の輝きに紛れて「鎮魂」を意味する小さな惑星レクイエムが、不可視の旅を続けているのが感じられるかもしれません。これは死者の出る事故や事件、災害のチャートによく顔を覗かせる小惑星です。ただし常に何かが起きるというわけではありません。この小惑星の本質は、文字通り「死者を悼むこころ」メメント・モリ…「死を想え」にあります。

「死」はわたし達人間にとって、たとえ今の境遇がどうあろうといつか必ず訪れる関門。誰もが等しく体験するだろうこの世のゴールです。それはずっと先かもしれないし、明日かもしれない。だから、これが個人的にトランシットやプログレス、ソーラーリターンなどで強調されるときは、「頭を垂れて生と死に思いを馳せる」「この世界に永遠は無く、全ての物事は はかないからこその輝きを持つ。ならばいのちある間は、その強烈な美しさを味わいながらせいいっぱい生きよう...」と思わされるような経験をすることが多く見られます。そのきっかけはひとそれぞれ。死を想うこころもひとそれぞれ。 そしてこの新月でレクイエムが囁く謎の合い言葉は「あなたがそれをどう見ようと、それは正しい。ただし今、あなたのこころが創る世界の中では...」です。

まだ興味深いアスペクトも沢山あるのだけど...今回はこのへんにしておきますね。 今気付いたら、なんだか春分図関連のほうが多くなってしまったし、話があちこちに飛んで説明がややこしかったですね。。(^_^; 

最初にも言ったけれど、今回の新月〜満月期がいろんな意味で何かしら特別な期間になるひとも多いんじゃないかな。。 何かのフックになるような。 金星逆行〜土星逆行〜水星逆行と、ふり返ったり迷ったり再確認したりの日々の中で、背中をそっと押されるひと。爆発しそうなこころを抑えて突破口を探るひと。奇蹟のような巡り合わせの優しさを怖れてふるえるひと。 みんなそれぞれの道で、それぞれの領域で、何かの訪れを待ち、便りを受け取るような。 さぁ、新しい胎内宇宙を生み落とし育てる旅が、再び始まろうとしています...!


Messier78



Twitterでもツイートしましたが、3月末に『マンデーン2017』のkindle本がAmazonから発売される予定です。発売後になるかもしれませんが、近々紹介記事をUPしますので、よかったら読んでみてくださいね!!


have a great trek!!!★

hiyoka(^_^


hiyoka_blue at 22:53|PermalinkComments(6)TrackBack(0)

March 12, 2017

●3/12の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180° 対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる「鏡」だと言えるかもしれません。なので満月のテーマは新月の瞬間から色濃く育っていくとも言えるでしょう。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにその経験を消化(昇華)し、エネルギーはゆっくりと静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯(ずれるなら満月前がベター)に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで3月13日00:03前後、北海道周辺で00:09前後、関西方面は3月12日23:53頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で23:25前後に乙女座22°13'10"で満月となります。

今回のテーマのベースであり、今も発効し続ける新月の大テーマについてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月 乙女座22°~23° + 太陽 魚座22°~23°】
  "A royal coat of arms" +
  "A man bringing down the new law from Mount Sinai"
『王室の紋章』+
 『シナイ山から新たな "法" を持って降りる男』 

  "An animal trainer" +
  "Spiritist phenomena"
『動物の調教師』 +
 『心霊術家が起こす現象』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期~3/27】
→★社会や人間関係に厳然とはたらく「力」と「特権」と「責任」の構造に気付く
→★霊的・精神的なプライドや自己正当化のために思わず取る行動の危険
→★抗えない運命や定めだと考えてきた物事の真偽を再評価する必要
→★立場を護るために威圧的な態度を取る、またはそれを見抜く
→★静かに戦闘態勢を整え、もしもの時に備えておく必要
→★古い伝統に裏打ちされた美と威厳、または剥がれ落ちる偽の紋章
→★自己信頼、自信、責任を引き受ける覚悟が創り出す統率力
→★闘うか逃げ去るか二つにひとつ、という本能的な値踏みが要る状況
→★絶対的服従か徹底抗戦かの岐路に必要な迂回路
→★自己犠牲か、自己犠牲を装った支配かの両極に注意
→★感情~精神~霊的世界など目に見えにくい問題を慎重に扱っていく
→★「物」ではなく非物質的な領域から自分を生き生きさせる生命力を取り込む
→★湧き起こる感情のうねりや内的な混乱を抑えて中心を保つ訓練
→★無理のない「反復」と「持続」と「柔軟性」による自己変革
→★「印象」や情熱的な「確信」もいずれは消えて変化が訪れることを知る
→★自分を支える形を持たない「何か」に勇気を持って全幅の信頼をおく
→★二元のどちらか一方ではなく両極を同時に見る視線を養う・・・→

エネルギーのポイント:『抑制と統御、そして解放のリズム』 

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        “これは通常の2カ月ではない。この期間は2月22日の火星・冥王星スクエアから始まり、4月5日~21日の金星・土星スクエアを以て終わる。金星と土星の 両方が方向転換する(土星は4月5日に銀河中心が位置する射手座27°から逆行、金星は4月15日に魚座27°から順行)。両惑星は4月8日と21日に正 確なスクエアを形成する。どちらもが方向転換しながらのスクエア形成が前回いつ起きたかについては、私には確信が無い。しかしながら、これが非常に稀な出 来事だという確信はある。”

― 2017.2.20付 メリマン・コラムより


        2月26日の日蝕以来、世の中にはいろいろなことがありました。月のサウス・ノードがクリティカル・ポイントのひとつ魚座3°台に在泊し続け、小惑星ファエトンと火星がコンジャンクトし、木星・天王星・エリス・冥王星のTスクエアにケンタウルス族のキラルスがかなりタイトなグランドスクエアを形成している今日このごろ。 先週だけを見ても... 5日には長野県消防防災ヘリ「アルプス」の墜落事故、6日(ファエトン・火星コンジャンクト)にはTHAAD配備開始に呼応した北朝鮮ミサイル発射、8日にはWikileaksによるCIAハッキングの大規模リーク、10日には韓国大統領の罷免など、世界は騒がしいニュースが流れ、国内もまたあれやこれや問題山積で落ち着く様子もありません。そんな中でユーフォリア状態が続いてきた株式市場だけど、天王星の陰に隠れて膨らみきった風船を割る針を磨ぐエリスが、いつニヤリと笑って立ち上がるのか... 気になるところです。 やはりわたし達は、集合的にも胎内宇宙のトンネルに入ったのかもしれません。 そんな中、新月期のエネルギー・ポイントは『プレッシャーと熱きこころとの相克』でした。そして満月のポイント『抑制と統御、そして解放のリズム』が続きます。うーん、どんな満月期になっていくかな。。 まぁ満月のテーマは新月が生み落とす子供みたいなものなので、毎回かなり前倒しで来ている気もするのですが。。


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        さて、今回の満月は真夜中近く。黄道帯の最高天に丸く輝く月を見ることが出来そうです。月は乙女座、太陽は魚座。 月のベースとなるシンボルは『王室の紋章』、その月に光を与える太陽のベース・シンボルは『シナイ山から下された新たな法を持って降りる男』。 そして月のエネルギーが結実するシンボルは『動物の調教師』、かたや太陽は『心霊術家が起こす現象』です。この二組を良く見ていくと、乙女座のシンボルはひとつの物事を地上的・社会的な視線で捉えているのに対し、魚座のシンボルは同じことを天上的・霊的、または宗教的な側面から捉えているように思えます。

        『王室の紋章』("王家の紋章"でも良いのだけどw)。これは連綿と受け継がれてきた伝統の重さ、積み上げられた地位や血統、そしてそれらがもたらす特権を表すものです。そして、国家やそこに居住する人々を先導する役割を担っていること(担ってきたこと)を意味しています。今は王家による直接的な統治制度を廃した国が多いけれど、それでもこの紋章を受け継いだ人々は世界のどこに行っても、その国が持つ最高権威の継承者として敬意を持って扱われます。


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        この「紋章」はその昔、深い森や荒れ地、険しい山、見渡すかぎりの敵陣の中で郎党を率い、道なき道を切り拓いた人々の血脈の証しです。多くの血を流しながらも、人々の安住の礎を築いた先祖達の偉業の印でもあります。その偉業を果たすには、絶大な権力を持つことが必要でした(戦乱の時代に合議制を敷いていては、一丸となった闘いなど出来なかったでしょう)。王のことばは即ち「法」であり「輝き」でした。また『王室の紋章』は戦いの中で絶対に譲ってはならない一線、護るべき誇りをも意味します。騎士達は自らが仕える王家(国家)の旗印をかかげ、その紋章に託された集団の命運のためにいのちと名誉を懸けて一騎打ちを行いました。もしかしたら近代の戦争でも、たとえば戦闘機のパイロット達の心理には似たような側面があったのかもしれません。


        では太陽のベースとなるシンボル『シナイ山から新たな "法" を持って降りる男』はどうかな? これには旧約聖書の「出エジプト記」に出てくる有名な老モーセと、 彼らイスラエル民族の神であるヤハウェが彼に託した律法のイメージが濃厚にダブってきますね。長い長い物語をはしょって話してしまうなら... 彼は人生の80年を普通の人として ― それでも数奇な人生を ― 過ごしました。で、普通なら人生はもう終わっていてもおかしくないのだけれど...その後、いくら燃えても燃え尽きない炎の輝きの内に神と出会ったことで、民族救済の父となるべき道を歩み始めます。

その後も紆余曲折を経て、やがて多くの同胞達を連れてエジプトから脱出した後も、もう苦難の連続。そんな中、人々の内からは不平不満も出て来て、不穏な空気が幾度も流れたと言われます。けれど旅の一団がシナイ山のふもとに辿り着いたとき、山上に神が顕れました。そしてモーセにあの有名な「十戒」を授けたんです。このときこそが、イスラエルびとと神との契約が成立したときだと言われています。こうして「神の民の国」イスラエル建国の果てしない闘いとその歴史が始まりました。


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  この二つのシンボルに共通して浮かぶのは「選ばれし者」のイメージ。そして「法」とそれを施行するための「権力」でしょうか。 人々が一団となってまとまり、平穏に生きていくためには「法」が必要です。その下に守るべき「規則」が出来てきます。また、王や貴族の生涯にもモーセの生涯にも、「ノブレス・オブリージュ」として知られる、選ばれし者が負う重い責任がついて回ります。それは「統率者に権力を負託した者達(あるいは神なる存在)への義務」。命を差し出すことを暗黙の了解とした契約でした。これもまた法です。おそらく究極の「法」とは、この世の境界を超えた先に存在する「聖なる意志」を源泉とするものだったのではないかと思います。


        ・・・乙女座22°の月は「人々」から「力」を負託され、魚座22°の太陽は「神」から「力」を負託される。。 そしてそれによって「法」や「規範」を護り、厳しい世界の中で志や人生を共にする共同体を活かし護らなくちゃならない。一方、独裁的王権を持たなくなったわたし達の時代はどうかな? 世の中を見渡すと、沢山の「法」や「ルール」に溢れています。そして皆が口々にこれが正しい、いやそれはおかしいから変えよう。いやこっちこそが正しい。。。 それぞれがより良いと信じる法をかかげ、あちこちで永遠の戦いが続いているようです。(共同体ごとに内輪でせめぎ合っているうちは最大の悲劇は起こらないだろう・・・という考えもあるけれど...^_^;)

じゃ、この満月はわたし達にとって何を象徴しているんだろう? 自分自身にとって、絶対の「法」、消えることのない紋章の「輝き」って何だろう? そして、「譲れない一線」や「力」とは? 宗教者ならすぐに答は出るのかもしれません。また、道を求めて歩むひとも「これだ!」と感じられる何かをこころの内に持っているかもしれません。また、確固とした政治的信条や「こうあるべき何か」を胸の内に秘めているひともいるでしょう。けど、「パッと考えてもすぐには出てこないよ…」というひとも多いのではないでしょうか。 それでも、何か大切なもの、ずっと護っていかなくちゃいけないもの、妥協出来ない物事… わたし達はそれぞれにそんな「とても大切なもの」を、漠然とでも抱えて生きているような気がします。あ、でも「何も無いよ、大切なものなんて。その日を暮らしてるだけ。どうでもいい」とか「ただ虚無を見ているだけ…」ってひともいるかな。 なら、その「虚無」や「どうでもいい」状態こそが大切…ってこともあるのかな。。


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        それが何であれ、このシンボルの組み合わせはこころの中に潜む自分だけの「法」を一度見つけ出してみること、あるいは見直してみること。 そしてそれを社会の中で今、どう表現しているのか(または表現していないのか)を考えてみるよう促している気がします。何が自分にとっての神なのか? または神に代わるほど愛し、あるいは固執しているものなのか? それが毎日の生き方暮らし方、言動にどう顕れているのか? プライドや自信、劣等感や自己卑下はいったいどんな「法」=「こうあるべき何かという観念」からやってくるのか? これは少し前にTwitterで「銀河中心にコンジャンクトした土星」のテーマとしてちょこっとツイートした内容にも不思議と呼応する問題です。

輝かしい王室の紋章は、同時に血塗られた歴史をも物語ります。シナイ山からもたらされた教えとそれによって支えられる預言者の絶対の力は、排他や差別、宗教戦争を引き起こす力にもなり得ます。それはもう良いとか悪いとかを超えて、わたし達人間が幸福を求めながらもがき続け、歴史の中で繰り返してきた営みではなかったでしょうか。

けれどだからこそ、何度でも。そこからまた新たな「譲れない一線」を捉えなおし、見つめてみる。そんな感じ。これもまた、良いとか悪いとかじゃないと思います。ここで必要なのは一度はっきり知っておくこと。自分のたった今を。何故なら今の自分を密かに支えている「法」を把握しておくことによって、これから先にきっと経験するだろう大小の変化に直面したとき、しなやかに対応出来る可能性があるから。。


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        さて次に月がとっていくメインのシンボルは『動物の調教師』です。『動物の調教師』って、犬や猫などのペットに限らず、あらゆる動物を人間の役に立つように躾けますよね。例えばライオンのような猛獣をTVドラマや映画の中で人間と共に演技させることもそうだし、サーカスで象や熊に芸をさせるのもその1つです。 調教師は、もともとは野生であった動物達の性質や生態を熟知した上で、それを操ることによって、人間社会の中で「特定の機能」を果たすように調整していきます。

一方、野生動物は本能を主として生きています。生きぬいて、子孫を残そうとする本能。そこからそれぞれの習性が生まれ、その習性がまた生き残るための「掟」となっていきます。その範囲に従って生きることが彼らの安全に繫がり、種としての繁栄にも繋がるのでしょう。だから、わたし達人間の目からはその生がどんなに厳しく残酷なものに映ろうと、そこには野生としての調和が厳然と存在しているのだと思います。それが彼らの「法」なのだから。

けれど、人類の文明はそんな "野生としての調和" を逸脱するところから始まりました。ただただ生きようとする純粋でナマなエネルギーを、その表現の範囲を、知性を得ることによってどんどん拡大してきたわたし達。そして出来る限りの細部を追求してきたわたし達。・・・そして社会との関わりや対人関係の中で、自分がどう見られ、どう機能していくかを個人として捉え、認識し、思考するまでにそのエネルギーを昇華してきたということかもしれません。


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  それでもわたし達のこころの地下室には、調整や調和を拒むナマなエネルギーが片時も休むことなく働いています。 それは普段は封印されて目に見えないけど、実はわたし達があれこれ悩んだり考えたりするとき、そのマインドや感情を突き動かす純粋な内的原動力として働いているように思えます。その力はわたし達に生きることへの欲望を与えてくれます。 けれど、何かの拍子に理性で固めたこころの壁を突き抜け、地下世界から生々しいマグマとして噴出することがあります。

        飼い慣らされたはずのペットが突然牙を剥いて威嚇してくるとき。競走馬が驚いて騎手を振り落とすとき。虎が飼育係を襲うとき。わたし達は、いったい何が起きたのか?何が大人しく躾けられていたはずの動物をいきなり変えてしまったのか?とショックを感じます。もしかしたら、それは根源的な恐怖に結びつく刺激が原因だったかもしれないし、縄張りを侵された怒りやシンプルな性衝動に由来するものだったかも。。(これらの全ては根源的恐怖に繋がっていそうだけど) けれどそんな荒ぶるエネルギーが頭をもたげるとき、そこに「力の加減」という概念は存在しません。やるかやられるか?です。 咄嗟のときに本能が目覚め、無意識に動いたおかげで九死に一生を得る...なんてことも、だからこそ起きるのかもしれませんね。


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  けれど、こうしたエネルギーがわたし達人間の内部で「服」を着せられているとき。 その力は色々な感情に翻訳されていきます。そしてわたし達のマインドが持つ様々なクセや習性として形を獲得し、その後に理屈づけられていきます。 たとえば... 頭では良 くないとわかっていても、どうしてもどうしても抗えない習慣として身に付いたり。小さなプライドがある瞬間、まるで自分の全存在証明のように感じられて理屈ぬきの怒りが爆発したり。あるいは立場や承認を失う恐怖にかられ、安全のために自分にも周囲にも嘘をついてみたり。。 で、その原因はたとえば幼いころのこんな体験から来ているのかもしれない…など。わたし達の意識のアミダ籤は、人生を重ねると共に複雑な立体構造になっていきます。

でも、その探求で得た答がこころから納得のいくものなら、少なくとも「現時点のわたし」にとってそれは正しいのです。その記憶を探査していくことで、きっと今も光が当たるのを待っている、沢山の物事に巡り逢うことが出来るでしょう。掘り起こされたものがポジであろうとネガであろうと、それは全てわたし達の内的宇宙に眠る資産です。そしてそれは、とてつもなく大きな解放に繋がっていくかもしれません。 

        このシンボルは、わたし達それぞれがこころの何処かに抱えているはずの、暴れ馬のような心的エネルギーを「調教」し、コントロールするよう促しています。社会の中で自分を表現し、それによって全体のために何らかの機能を果たしていくために。本当は自分が世界にとって必要不可欠な存在だということに気付くために。。


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        さてその一方で、月に光を送る太陽は『心霊術家が起こす現象』、つまりサイキックな領域のエネルギーを示唆しています。これは霊的な感受性に対する知識を深めていく必要があることを示唆するとともに、怒りや恨みなど、ネガティブな感情に引きずられて目に見えない「念」や「言霊」を飛ばし合うことに対する注意喚起でもあると思います。 わたし達フツウの人間の思いの力って、想像を超えて強力なときがあります。リアルであれネットであれ、わたし達が発したネガティブな「念」やことばが伝播し増幅していく影響力って、関わる全員が半ば無意識なぶん、始末に負えないことがあります。類は友を呼ぶ的な法則も働いて、重く滞ったサイキック・エネルギーが引き寄せられ、それがあちこち乱反射しながら増幅していく。。 その一端は、ごく普通の日常でもよく見られるのではないでしょうか。

わたしはけっしてその世界の専門家ではありません。けれど、自分の住むリアルの世界(とバーチャル世界)が同時にサイキック空間でもあることに気付き、その現象を内側からよく観察していくだけでも、ネガな影響を防ぐ助けにはなると思っています。少なくとも、健全な思考の磁場を狂わすような念の伝播に無意識に加担するようなことはしないで済むようになるんじゃないかな。。 意志さえあれば。そして、優しく温かいエネルギーを送り出すことも出来ると思います。それは、ひとによっては清らかな祈りの力かもしれません。


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        ただ、いずれにしてもこれにはある種の覚悟が要るでしょう。目に見えないエネルギーと直面し、それを扱うには、ちょうど猛獣使いのような慎重さと剛胆さ、そして相手に対する畏敬の念さえも必要になります。この魚座のエネルギーは、周囲を飛び交う不可視のもの達に対しても、自分が放射するエネルギーに対しても、調教師のようにデリケートな目配りをするように…という、なかなかハードルの高いテーマを含んでいるのではないでしょうか?

        わたし達がこころの階段を降りていくとき。きっと地下一階〜二階くらいまでは説明と理解が可能です。けどそんな地下室の床下には、滔々と流れる地下水脈が存在します。それは紅々と燃えさかる火の河であり、わたし達を生かそうとする得体の知れないエネルギーです。いえ、もしかしたらそれは、善悪も幸不幸も超えて全ての「いのち」を貫く、「この宇宙の法」なのかもしれません。その力は、手つかずのままわたし達の奥底で脈動しています。そしてその「法」を託され、力として使い、ことばへと翻訳し、この世界に表現していくのはわたし達自身。わたし達、ひとりひとりです。

もしわたし達が自分自身を統治する王であり、法の実行を託された預言者であるなら…さぁ今、こころの神殿にはどんな紋章を掲げるでしょうか?


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        と…新月に続いてかなり「訓練」っぽい要素で濃く彩られたこの満月。 とはいっても、このところ魚座と牡羊座に多くの惑星達が集まって一筋縄ではいかないエネルギーを放射してきました。土星は逆行に転じるまでしばらく銀河中心とコンジャクトしたままだし、金星は4月15日夕刻まで逆行を続けます。また3月17日には天王星とエリスが全3回のうち最後の正確なコンジャンクションを形成し、木星・天王星・冥王星・エリス、そしてキラルスのグランドスクエアも続いています。(天王星とエリスは最後のコンジャンクション形成後も5°までしか離れず、来年1月には再び2°まで接近します。まだしばらくは不和の女神エリスの影響力が続きそう。)

この満月期に至るアスペクトを調べてみても、世の中では突然驚くような事実が暴露されたり、事実がどうあろうと エモーショナルなエネルギーが湧き起こって騒然となったり。。 また理解しあえない主張を持つ者同士が延々と火花を散らし続けるかと思えば、目的のためには手段を選ばず後悔もしない自己正当化のエネルギーが力を増しているように見えます。そして女性性の中に埋もれた非常にダークな側面を司る小惑星や、天災・人災・事故を暗示したり、思い込みによる突っ走り、筋の悪い情報に煽られて真実が見過ごされがちなコミュニケーション(または報道)などが浮上してきます。火星が安定した価値観をモットーとする牡牛座入りしたので、地道に解決への意志を貫いて成果を出すという側面も出て来るけど、もうしばらくは表面化しにくいかな。。 うーん、これは知らず知らずのうちにストレスを溜めているひと、多いかも。。


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        新月記事の中で、何かにつけて「ムカつく」経験をするひともいそう…って言ったけど、みんなどうだったでしょう? うまく自分をコントロール出来たかな? 精神的な側面でいろいろと耐えることの多かったひとは、この満月期に少し息抜きを心がけてもいいかもしれません。何か楽しみながら、前向きにバーストしてみるのは悪くなさそう。それは確かに根本原因の解決にはならないかもしれません。けれど貯まったもののガス抜きは大切な作業です。それで隙間をつくって見えて来ることだってあるのだから。 

ガス抜きには高い目標や目的なんか要らない。出来ればシンプルなことの方が良さそうです。何か体を使うようなこと。出来れば人工的な環境よりは、自然な環境のほうがベターかな。たとえば大声で唱う、思いっきり走る、大自然の中で草木に抱かれてみる、手を優しく使って動物達と触れあう…とか。または、思いっきり感傷的・感情的になってひとり泣いたり暴れたりするのだっていいかも?(けど安全に気を配ってね…^_^;) 

たとえ今忙しくても、たまにはエイッとお休みして自分に優しくするのも悪くない。。 もしかしたらこの満月期、自分を生かしてくれてる "何者とも名付けられないもの" と、もう少しだけ...近付けるかもしれないし。。


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        あ、でもアルコールやドラッグ、または甘い物に過度に浸るとか、依存的な行為はこの時期危険なので気を付けて。 なぜなら海王星と小惑星ディオニソスがピタリとコンジャンクトしています。ディオニソスは葡萄とワインの神、復活神話の神とされているけど、本質的には「得体の知れないアウトサイダー」です。道徳や善悪という概念とも縁がありません。そして、顕在意識の領域と「神」の領域との間に存在する境界線を超え、その人間の本質、または物事の本質をむき出しにするような力を持っています。楽しむのはいい。けれど海王星の霧にまかれてディオニソスに征服されてはならない。これ鉄則です。だって自分の本質がむき出しになるのは構わないとしても、それと真っ向から直面し、観察し、制御する力を手放してしまうことの危うさとも紙一重だから。自分自身を統治するという特権を護りましょう。

        また、若くて感受性が強いひとは、何かとても奇妙な考えに惹かれる...取り憑かれる...なんてケースも無いとはいえません。土星・海王星スクエアが形成されたとき、「見るもの、読むもの、聞くこと全てを信用してはいけない」とメリマンさんは警鐘を鳴らしていました。けれどアスペクトが終わった今も、また別の形をとってその傾向は続いています。噂話や報道がアテにならないのはもちろんです。けれどもっとプライベートな内的世界に浸入してくるエネルギーにも注意が必要かもしれません。重心を低めに保ち、ふっと引っ張られておかしな行動に加担しないよう気を付けてね。「心酔」と「信頼」は、二つの全く異なる行為だから。


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  自分の頭に浮かぶ思考がどこから来ているか?自分はその内容に "本当に" 責任を持てるのか?素面で? このエネルギーに触れるときはその二点がとても大切。なので満月のテーマと呼応しながらこの力を使う一番の方法としては、 「醒めた状態で変性意識に移行する」こと。未知への畏怖とコントロールの力を失わないこと。そして戻ってくること。 あるいは、創作と創造のためにイマジ ネーションの力を羽ばたかせること。 わたし達が敬意を払って接するとき、海王星とディオニソスのペアはきっと素晴らしいインスピレーションを与えてくれ ると思うのです。ぜひ試してみて。



  あと24時間足らずで満月か。。 ちょっぴり疲れた脳味噌を抱えつつ、今夜はわたしという存在の内に棲む、さまざまな生きものの息遣いに耳をこらしてみようと思います。 うん、ここには沢山の生が集ってるような気がする。それは何生も前を生きた魂の記憶かもしれないし、未来に繋がる誰かかもしれない。太古の獣の思い出や、体内にうごめく無数の異種のいのち達。。 ここに託された多くの生命の流れ。それを皆、統べていけるだろうか? きっといくんだろうな。  旅が終わるまで。 

あ、今夜は少し雲が出てる。けどその上には、今も無数に輝く天の星々。それはこの世を生きて去った無数のひと達の王者の紋章かもしれないな。。



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have a great trek!!!★

hiyoka(^_^


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February 26, 2017

○2/26の新月・日食―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
    例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで  2月27日00:17前後、北海道周辺で 00:24前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は2月26日23:58前後、沖縄周辺では23:30前後に魚座 08°12’で新月となります。

*前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【 新月がもたらすテーマと挑戦 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【太陽・月 魚座8°~9° ー 発効期:2/26~3/11 】
   "A girl blowing a bugle"
『ラッパを吹く少女』

   "A jockey"
『騎手』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★自己の内面の想いや気付きを断固として表明したい気持ち
→★行動やことばを社会的に受け入れられる形に整えていく必要
→★承認または愛情を求めて他者の注意を惹く行動をとる
→★革新的に見えるアイデアの中に受け継がれる古い構造
→★熟考された方法を通し細心の注意を払って「一線を越える」経験
→★競争原理が働く中で気付かないうちに常軌を逸していく心理
→★他者に呼びかけたいという欲望、またはそれに応えたいという欲望
→★自分のイメージの中にだけ存在する究極のゴールを目指して突き進む
→★型破りな生き方、考え方またはヒロイックなイメージの追求
→★社会または周囲に理解されない辛さや苦しみを乗り超える必要
→★「勝つ」ことのみを目標として本来の意図が見えなくなる危険
→★自己利益のために他者を心理的に操る技術、または巧みな印象操作
→★激しやすい状況の中で抑制の利いた態度をとり続ける訓練
→★潜在する未来の「かたち」を見据えながら当面の問題に取り組む
→★体に備わった本能、または直観で活路を見出し道を切り拓いていく
→★単なる利害関係や社交儀礼を踏み越えて触れあう機会を栄養にする
→★霊的インスピレーションや創造の源に触れる一瞬の体験を慎重に扱っていく・・・→

エネルギーのポイント:『プレッシャーと熱きこころとの相克』

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        さぁ、獅子座の月蝕に続いてやってくる魚座の新月・日蝕(金環蝕)です。このところのメリマン・コラムでも触れられてきましたが、今回のアスペクトはなかなかに強烈。。でも、もしかしたらここから先はこのくらい強いエネルギーなんか当たり前に感じてくるのかな? なんて気もしないではありません。

今、落ち着かなかったり不安だったり、色んな側面で苦しい思いを抱えているひとは少しずつ、少しずつ息継ぎをしながらこの「圧」に耐えていくうち、いつのまにか新しい大地に辿り着いてた… きっとそんな感じになるかもしれません。だから、今の緊張感や痛みは貴重(イヤではあるけど)で何かかけがえのない発見をもたらしてくれる、必須のプレッシャーなのだと思います(出来れば避けたいけれど...)。  


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        「蝕」、特に日蝕はエネルギーの壁に頭から突っ込んでいくような経験です。そしてその壁は、わたし達が感知しようとしまいと、時間と空間を超えて人々の意識に刺激を与えます。魚座8°台と密接なアスペクトを組む惑星をネイタルに持つひと...そうでなくても敏感なひとにとっては、今回の日蝕は何か大きな区切りのひとつになるかもしれません。それはまるでジェットコースターに乗ったと思ったら突然トンネルに入り、上下左右もわからないまま(あるいは気付かないまま)宙返りして見知らぬ出口に辿り着くような感じかも?  もしそれが起きるなら、きっとそれは特別なリニューアルのためのトンネル。あるときは本当に繊細で微細な変化。またあるときは、人生が変わってしまうような体験。 そしてそのトンネルの長さはひとにより意識により、またそのひとがネイタルに持つ惑星達との協働により、半年~数年のスパンを持っています。。

日蝕も月蝕も、年に2回ずつ起こります。そうだとすれば、古代からの長い歴史の中でまだ蝕が起きたことのない黄道上の位置ってあるのかしら...? なんて考えてしまいます。調べたことは無いけれど、もしほとんどの度数で蝕が起きていて、その都度その領域のエネルギーが強化され、全体に大きな、または微細なシフトが起こり、そしてまた長い刻を経て鎮まってきたのだとすれば...。 わたし達人間の意識もその都度、徐々に・・徐々に・・リニューアルを繰り返してきたのかもしれません。(そのわりには似たような歴史の営みが繰り返されてるような気もするけど、それでも。^_^;) 
 

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  今回の日蝕 ― 新月がネイタルの惑星達にアスペクトを形成することでダイレクトに影響を受けるひとはもちろん、そうでないひとも。。それぞれの人生の中で、あるいは人間が織りなす歴史の中で、年に2回の特別なゲートがもたらすユニークなプロセス ― 内面に何が起き、それが外界にどう翻訳されて見えてくるか ― にいつもより意識を向けて、大切に過ごせたらいいなと思います。 ここから先は、たぶん3~5年先を見据えていく時間領域の始まりだと思うから。。



★2月新月・日蝕の星模様 & サビアンシンボル★

        さて、前回の月蝕のエネルギー・ポイントは『アンビバレンスの克服』でした。アンビバレンスって、考えてみればわたし達人間にとっては永遠の課題みたいなものだし、そう軽々と克服出来るようなものじゃないですよね(^_^;。 それでも、まるで二元の両極から引っ張られているような感覚の中でギリギリ踏みとどまって自分の中心を失わずにこれたなら、ミッション・コンプリートかも? 

蝕のエネルギーって、実のところその渦中に在る間は真の実体が曖昧で、どれほど論理的な思考を使っていても、本当には何がおきているかを明確に捉えられないことが多いものです。それでも、感情の動きだけは活発。なので気付いたらやみくもに突っ走ってた...なんてことも起きがちです。

だからこういう特別なゲートをくぐってからの数日間は特に、いつも自分が自分の「中心」にいるか? 重心から外れていないか? ...思いっきり上に舞い上がってエネルギーがダダ漏れになっていたり、お腹より下にどよ~んと垂れ下がって背中が鈍く丸くなっていたり、右や左やナナメにはみ出して青くなったり赤くなったりしていないか...なんてことを意識していることが大切かも。そして衝動ではなく、直観に従って感じ、考え、見ていること。 見続けること。 自分が今 何を言い、何をしているかを、意識のどこかできちんと捉えていること。


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        けど激しくぶつかり合うエネルギーが渦巻くようなときは、知らず知らずに(あるいはわかっていながらも)動かされて「はぁ...やっちまった!」なんてこともよくあります。で、確かにその結果に直面するべきときは必ずやって来るのだけど。 それはもう良いとか悪いとかいう判断を超えた物事の流れです。ただ取るべき責任があればしっかりと取り、必要ならきちんとコミュニケーションをはかる。誤魔化さない。それだけが大事。 結局、痛みをきっちり通り抜けて得られるものの方が後々大きかったりする... たとえいっとき何かを失うように見えても。 それに代わる(もしかしたしたら無形の、でも自分にとってとても大きな)何かを得る、そのスペースを空けるために。 何かが崩れたらまた少しずつ、積み上げていく。それは最初とは違うカタチになるかもしれない。いや、きっとなる。そしてその方がずっと良いかもしれない。 これは蝕の刺激に乗せられてイタイ経験をしたときに思い出してほしい鉄則です。 

あ…とか何とか言い出すと、まるで蝕のときは決まって良くないことが起きそうなイメージになってしまうかも?  けど決してそうじゃありません。何て言ったらいいのかな… 蝕って、多かれ少なかれひとつの区切り、新しい始まりなんですね。何かが大きく...または密やかにささやかに、変化します。 どちらにしても、それは後々大きな違いを生むようなタイプの変化です。

でもわたし達人間って、どこまでいっても深い、深いところで変化を怖れています。予測を超えた変化を。今、自分の手の中にある平穏を失いたくない。絆を。心地良さを。まだ失ってもいないときから怖れたりします。幸せすぎて不安…とか。 あるいは、自分にとって良くないとわかってはいても、あまりに慣れすぎてしまった状況から出て行くことが出来なかったりします。そして何かと理屈をつけて立ち止まります。 蝕、特に今回のようなサウスノードの蝕は、わたし達が変化を嫌うとき、ネガティブな方向性を顕著に見せます。見せるっていうより、たぶんわたし達が真っ先にそう解釈するのかもしれません。 けれど重心を保ち、受け入れる準備を整えた意識にとって、蝕は限りない創造性へのキックとなり得ます。


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       けれど。たとえエネルギーの一撃による痛みを抱えて傷つき、凹んだり孤独を感じるひとがいたとしても。 不思議なことだけど、同時に「えへへ」とか「うふふ」とか。。辛い気持ちとはどこかまったく別の領域に存在しながら微笑む自分も確かにいるんです。 低くたれこめた雲を突き抜け、どこか果てしなく温かい、永遠の広さを持つ場所に。気付こうと気付くまいと。 ただ、存在の全てを開いて、そこにタッチ出来るかどうかだけ。。 

 太陽と月が織りなす変化のリズムを受け入れるのに、もう遅いってことはありません。「やっちまった!」その後でも大丈夫。人生のアミダ籤って、とっても目が細かいんです。いつも選択肢は存在します。誰のホロスコープにも、本当はその360°の円が真っ黒に埋まるほど、多種多様な惑星や星々のエネルギーが詰まっているのだから。 「こうだからこういう傾向が出やすい」とは言えても「あなたは必ずこうなる」なんて誰にも言えないし、言えばそれは暗示になります。でも、選択するのは自分自身。そして自分の胎内宇宙に蓄えていくちから。そう...たったひとつ言い切ることが出来るとすれば、「いつかここにサヨナラするときが来る。それまではココを生きる」それだけかなぁ。

微細なものを含む全ての惑星達が持つ可能性については知らなくても、わたし達が生きる瞬間・瞬間にまだまだ知らない分かれ道が沢山存在し、ひしめきあっていること。囁きかけていること。それをこころの隅に留めながら道を切り拓いていくことって、これからますます大切になるんじゃないかと思うのです。自分を、他のひと達を、もっともっと自由にしていくために。

今回の新月で出て来るエネルギー・ポイント『プレッシャーと熱きこころとの闘い』は、この蝕の時間帯が、アンビバレンスの中で揺れることがあろうと、いつも「自分の中心」(シンボリックに言えば聖なる寺院かな?)に戻っていくための闘技場になることを意味しているのかもしれません。


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        と、例によって前置きが長くなりすぎ…(^_^;。じゃ、今回はまずこの日蝕のサロス・シリーズを見てみましょう。サロス・ファミリーのナンバーは140です。このシリーズが誕生したのは16世紀、1512年。えっと...ヨーロッパではルネサンス盛期でしょうか。日本は室町幕府も末期の戦国時代かな。 また直近でこのシリーズの蝕が起きたのは1963年1981年1999年。 いずれも今年8月の、これまた強烈な蝕サロス145との組み合わせで起きています。 wikipediaの年表をざっと見るだけでも、どの年もエポックメイキングな出来事が起きているのがわかります。そしてその内のいくつかは、今、何らかの因縁めいたものが浮上しつつあるような?(上のリンクから年表をざっと見てみると興味深いかも...。おそらくこの二つのサロス・シリーズの組み合わせが、この春からの一年を彩る大テーマになりそうな気がします。)

一方、いつも言うように、サロス・シリーズはそのファミリーごとに異なる「ニュアンス」を持っています。そしてその性格(特徴)は、そのシリーズの誕生時(初回の日蝕が起きたとき)の様相、つまりその蝕の "ネイタル・チャート" に最も強く顕れるとされています。そのチャートはこんな感じ。。 アストロロジー実践者のひと、学習中のひとは、このチャートからどんな感じを受けるでしょう?


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 1512年4月26日サロス140
 初回日蝕のエリーズチャート



        アスペクトとサビアン・シンボルから、わたしにはこのチャートがこんなことを言っているように感じられます。

 『...一方では何かとても深いところから来るインスピレーションや美の感覚、または「公正さ」に関わる理想やアイデアがふり注ぐ。それはとても強力なもの。けれどそれを物質的な世界にしっかりしたカタチをとって実現しようとしたとき、様々な制約にぶつかる。そのとき、夢や思考の領域からひとつ次元を下げ、固め、カタチを生み出し、自分が実際に持ち合わせている能力やリソースを駆使して現実のものに出来るかどうか? ...諦めることなく、ルサンチマンに陥ることなく、独りよがりにならず、新しい跳躍の道を発見出来るか? これは人格の有りようを含めたテストでもある。

けれど、一番大きな試練はある種の焦燥感かもしれない。 「これしかない!」と思い定めるのはいいけれど、思い描いた幻を目先に追えば、それは執拗にあなたを追い立てる。そして先を急ぐあまり、根底は建設的であるはずの行為が破壊的な結果を生んでしまうかもしれない。 あるいは理想の美と現実の醜さとのギャップに絶望すれば、破壊的な目的を良しとしてしまうかもしれない。功を焦ってはいけない。こちら側とあちら側に橋をかけたいのか? それとも橋を爆破したいのか?  破壊して残るものは何か? 本来の目的は何だったのか? 

  何事も急いで呑み下せば喉につかえる。少しずつ動きながら、時をかけて創造的な迂回路を見つけよう。一度ダメだと感じたことも、まず自分の中で、再び蘇らせてみる。それは何か新しい包装紙を必要としているかもしれない。もう一度、内なる世界で思考の冒険を。それは思わぬ道筋を辿り、新しい岸辺にあなたを導いていくかもしれない。さぁ、テストを... 』なんて。


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★さてここで新月・日蝕のサビアン・シンボル


        では今回の太陽・月が位置する魚座8°〜9°のサビアン・シンボルはどうでしょう? まずベースとなるのは魚座8°『ラッパを吹く少女』です。 この、ラッパにあたる原語の「bugle」は、牛やバッファローなどの角に由来することばだそうです。その大元は獲物を追い求める狩猟用ラッパだったんですね。

まだ大人になる前のいたいけな少女が吹くラッパ。 「吹く」にあたる原語「blow」は、固く閉ざしていた花のつぼみが勢い良く開いていくときに使われることばでもあります。 教室の発表会でしょうか? それとも学校の祝賀行事? 幼い少女は今、誇らしげに自分のラッパを掲げ、習い覚えたばかりのメロディを高々と吹いています。一生懸命です。それは彼女にとって、初めて「個」としての自分を公衆に披露する経験かもしれません。「さぁ、みんな聴いて!これがわたしなの!」  


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  ラッパは人々に対して「集まれ!」と呼びかけるツールでもあります。彼女のアテンション・コールはきっと成功するでしょう。ラッパの音に気付いて集まった人々は感心し、「素晴らしい演奏だね!」と誉めてくれるかもしれません。もしかしたらこころの中に「子供にしては...」というニュアンスを残しながら。 少女の奏でる音色には彼女にしか出せない「何か」が潜んでいます。それは彼女の個性そのもの。けれど息のつき方や運指の技術、そしてそのメロディそのものは、古い伝統に培われ、規則にのっとったものに他なりません。社会の中で揉まれ、受け入れられてきた「美」や「感動」を支えるしっかりした構造が、そこには存在します。 少女はまだ幼く、フレッシュで奇想天外なインスピレーションに満ちているはず。けれど彼女が受け取る称賛=狩りの獲物は、あくまで成熟し練り上げられた技術と作品を通してもたらされるものです。 少女はそれに気付くでしょうか? それを自ら受け入れ、もっと受け入れてもらうために、社会に認められた方法論の中で自分を磨いていこうとするでしょうか? それとも...?

まだ彼女の個性は明確に音に顕れてはいません。人々の注目は彼女の幼さ、可愛らしさの方に注がれています。けれどこれから先、少女が社会の中で様々な人間関係に触れ、愛を求め、成熟していくにつれて、素の彼女自身が何らかの主張をもって表現されてくるでしょう。彼女が演奏家になっていくのか他の道に行くのかは、まだこの時点ではわかりません。けれどこのシンボルの少女は今、連綿と培われた伝統を通して自分という存在を上手に表現することを学んでいます。

問題はこれから先です。人々のこころに真に訴えかける演奏をするには?  若々しい、新しい息吹、他の誰も考え付かなかったような解釈、それでいて誰もがこころの奥底に抱く共感を呼び起こす感性。果たして彼女はそれを磨いていくのでしょうか? それとも、反復練習やルーティンに嫌気がさし、ある日突然思うがままにラッパを吹き鳴らすのでしょうか? ならばそれは、ひとときの馬鹿騒ぎや遊びでしょうか? それとも、何か新鮮な感性を感じさせる管楽器演奏の革命になるでしょうか...?


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        さて、太陽と月が向かう度数、魚座9°のシンボルは『騎手』です。 ここは観衆でいっぱいの競馬場。どの馬が勝つのか? みんな馬券を手に、期待を込めて馬場をみつめています。居並ぶサラブレッドの名馬達。騎手の仕事は彼らにまたがり、馬と一体になって最高の力を出させ、誰よりも早くコースを駆け抜けてレースに勝つことです。ここは勝つか負けるか、速いか遅いか、結果が全ての世界。男性原理がしのぎを削る、激しい競争の場です。 男性原理といえば、原語の「jockey」は男性の名前「John」の愛称のひとつである「Jock」から来ているのだとか。また「jock」は男性器の婉曲的な表現のひとつとしても使われるし、「jockey」を動詞として使えば「出し抜いて優位に立つ」とか「ひっかけて騙す」という意味にもなります。俗語としては「ナンパする」という意味合いも。。 うーん、一見やりたい放題にも思えるけど、自己を証明するためにひとつのゴールを目指して我先にと競う…その原型は、すでに生命誕生のシステムそのものに組み込まれた、生きとし生けるもの全ての営みでもあります。

プロの騎手は体重の軽い、小さな体つきのひとが選ばれます。彼らはその小さな体で何百キロもある大きな馬を巧みに操らねばなりません。ラッパが鳴り響く中をパレードする最中も気を抜かず徐々に集中力を高め、スターティングゲートへと入っていきます。そしていざ出走すれば、それからはゴールまで、ありとあらゆる手段を使った駆け引きとポジション取りの闘いです。けれどいくら騎手が先を急いでも、肝心の馬が闘争本能を発揮して走ってくれなければ結果は出ないでしょう。先行逃げ切りか? それとも差し馬か追い込み馬か? 騎手は自分が騎乗する馬の脚質と性格とを熟知し、鞭の入れ方まで考慮した上で作戦を立てると聞きます。でも、実際のレースでは何が起きるかわかりません。だから騎手達は、短時間で臨機応変に判断を下し、勝ち抜こうとします。それは荒ぶる本能を支配し、定めたゴールに向かって全ての条件を統制する、熟練の技ではないかと思います。

レースが終わり、歓声とファンファーレの中、勝ちを収めた騎手は優勝馬と共に誇らしげです。けれどそこに至るまでの道程には、生来の才能はもちろん、積み上げた経験と鍛錬がどれほど必要なことでしょう。 その途上では、体力作りから始まりあらゆる運動能力を磨き上げる激しい訓練が必要になります。落馬すれば怪我どころか生命に関わるからです。


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        このシンボルが優しげな魚座に存在するのって、なんだか不思議に思いませんか? 確かに魚座はふうわりと霧に覆われ、うつろいやすくはかなげにも見える...女性的な星座宮です。けれどさすがにそこは黄道帯最後のサイン、一筋縄ではいきません。魚座は「こちら側」と「あちら側」の通路、いわば識閾とも言える領域。物質、精神、霊が渾然一体となってフラクタル模様を創っています。 けれどそこでも、生きとし生けるわたし達は肉体を持ち、競争原理が支配する社会の中で生々しい本能を抱えながら歩まなくてはなりません。 では、わたし達はどんな闘いをするのでしょう? もしかしたら、誰かの愛を奪い合うのかな? それとも仕事やお金や名誉や自尊心、あるいはより良いポジションを巡る駆け引き?  社会に蔓延する不公平? それは…もしかしたら他の誰かじゃなくて、霧に巻かれて散漫になってしまいそうな自分との闘い? それともそれとも...霊的闘いでしょうか? 

確かに、競争にはネガティブな側面が付きまといます。平和に穏便に済ませられたらそれに越したことはありません。競争は格差を生み出すのも事実。けれどこの世を生きていれば、どんな競争だろうと闘いだろうと、受けて立ち、勝たねばならない場面もときにはあるのだと思います。それも、限りなくフェアなかたちで。それを怖れて避けるとき、このエネルギーは「YES」と言いながらのらりくらりと動かなかったり、約束をしながら「そうだったかな?」と煙に巻いてひそやかに優位に立つ…そんな方向に意識を導くかもしれません。それは魚座的な冷たさです。または、覚悟がつかないまま状況に先を越されてパニックになる…なんてことだってあるかもしれません。


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  誇らかにラッパを吹いていた少女は、今や手練れの騎手へと成長しなければなりません。感情や気分にまかせるのではなく統御することを覚え、ゴールを見据え、少しずつ。少しずつ。鍛えていく。それにはもう、怖れずに立ち向かうだけではきっと足りない。曖昧なままでは負ける。ここまで来たら、具体的なスキルを身に付けていくことも必要です。そして、やがて自分のスタイルを見出し創造していく。上辺の上品さや優雅さではなく、いつの日か内的宇宙の勝者として本物の品格を身に付けるために。そして何より、自分自身が自分のマスターになることを目指して。。 このシンボルは、そんな大きな挑戦の始まりを示唆しているのではないでしょうか。...ということはつまり、このあたりでひとムチ入るひとも多いのかな?(^_^;



        サロス140ファミリーのネイタル・チャート。そして新月・日蝕のサビアン・シンボル。その両方が干渉し合うことで、自分の中になんとなく浮かび上がるイメージはあるでしょうか? もし何か思い浮かんだなら、それはこの日蝕期...そして今後数ヶ月間を彩る大きな底流のテーマとなるかもしれません...。


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★最後にアスペクトなど

今回の新月図で目を惹くのはやはりこのアスペクトですね。

太陽・月・海王星がコンジャンクト
 これにオルクス(と小惑星カルマ、アヌビス)がオポジション
 (海王星は新月とパラレル、新月には小惑星ソフロシネ、
 アポフィス、ディヴァインがコンジャンクト)

  これには太陽と月が織りなすサビアン・シンボルのテーマに呼応するようなエネルギーが感じられます。うーん、ちょっとポエムっぽく描写してみようかな。 

『…日蝕という強いエネルギーが、魚座の海王星が吐き出す霧の中で得体の知れない「像」を結ぶ。それはまるで濃霧の中にドッペルゲンガーを見るよう。 何が何でも向こう岸に辿り着きたい!という願望があるのに、手を伸ばせばサッと遠のいてしまうような。

けれど、確かに聞こえる。向こう側から自分に呼びかける、美しく聖なる声が微かに。素直な子供のように手を伸ばし、「わたしはここだよ!ここにいるよ!」そう叫びたいのに。 何かが邪魔してる。喉が詰まったみたいに。まるで四方から伸びるジェリー状の触手に引っ張られるみたいに。幾重にも歪んだリアリティ。その中で輝くちっぽけなプライド。こう見られたいという野心。なぜ自分だけが?という疑念。 それは柔らかく密やかににじり寄る「破壊の闇」そのものかもしれない。

けれどたぶん、負けない。意識と、意図とを保つ。迷ったら目を閉じる。そこにはいつだって、偏りの無い場所があるから。 そして夢見に遊び、信じることと信じないこととの狭間で、開く。 起きることは起きる。起きないことは起きない。それでいい。手探りしながら、自分の道を進む。揺らされても、沈着に。ただ、経験を積む。なぜなら審判者オルクスの公正さの下に、やがて本当の勝利者が決まるのだから…』


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 海王星 by Voyager 2, 1999


牡羊座の火星・天王星・エケクルス・エリス
 (と小惑星ファエトン)がコンジャンクト

 これに天秤座の木星がオポジション
 (火星・天王星はパラレルで新月とはコントラパラレル)

 ◎3月3日 木星・天王星が2回目の正確なオポジション形成
 ◎3月17日 天王星・エリス最後の正確なコンジャンクション形成

        牡羊座の天王星・エケクルス・エリスについてはもう何度か触れてきました。今回はこれに闘争的な火星が加わります。これはかなり爆発性を秘めたアスペクトです。世界的に、何か予測のつかないことが起きてくる可能性があります。それは地震や噴火を含むあらゆるタイプの天災かもしれないし、テロや暗殺、暴動、衝動的な殺傷・暴力事件かもしれません。また、新月に海王星が絡むことから、政敵を陥れる陰謀や根拠のない誹謗中傷も考えられます(すでにあちこちで起きつつありますね)。

これは、何より先に自分自身のアイデンティティ、立場、優位性を主張して声高に叫び、認めない相手、意見の違う相手を拒否し糾弾するようなエネルギーとして使われやすい分化・破壊・分裂の組み合わせです。この種のエネルギーはもう以前から発効中だけど、火星が加わること、木星が対峙することでフォースは増大するかもしれません。

心理的には、ちょっとした刺激で通常よりも「ムカつく」ことが多くなりそう。何気ないことばの行き違いや相手の態度が、普段なら考えられないくらい腹立たしく思える。自分が軽んじられているように感じる。そんなことが起きるかもしれません。なので「あ、この感じはもしや!?」と思ったら、一度深呼吸して冷静さを取り戻しましょう。

また新月に海王星が色濃く絡むことから、物事に集中しにくくなったり、頭がボーッとして注意力が欠けてしまうことも考えられます。間違った思い込みで突っ走ってしまうこともあるでしょう。ふとしたミスが大きな事故や火災に繋がりやすいので、いつもよりこまめに休んだり、記憶に間違いがないかなど、よく確認することも大事かな。アルコールやドラッグにも要注意。 またパエトーンが影響範囲内にあるので、バイクや車、自転車など、スピードの出し過ぎにも気を付けてね。


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 準惑星エリス


        天王星とエリスは次回満月後の3月17日に最後のコンジャンクションを形成しますが、その後もしばらくはオーブ圏内に留まります。前回このコンジャンクションが起きたのは1927年と1928年。この組み合わせについては以前、1929年〜の世界恐慌に繋がった根拠のない投機熱の時代に同期していたことを紹介したと思います。(1927年に開かれたジュネーブ会議では、恐慌に備えるための国際的な関税引き下げや独占禁止、生産調整の国際協定など多くの決議がなされました。けれど、そのほとんどは参加国の議会によって否決されたそうです。)

また、それとは異なる要素として注目したいのは、E.フランシスが挙げていた「電子的コミュニケーション」と「エゴ」に関わる問題提起です。彼は1927年〜1928年を「ラジオの時代、そしてテレビの黎明期」と位置づけ、今回のコンジャンクション期を「インターネットに覆われた時代」としています。これら電子的なコミュニケーション・ツールは今、わたし達の生活に欠かせないものとなりました。もう単なる道具以上にわたし達の一部になっています。そしてこのツールは、天王星的なテクノロジーによって成立する 「拡張する自我=重層化するアイデンティティ(エリス)」 という新しい要素をわたし達に突き付けています。この、天王星とエリスによってもたらされた「拡張する自我」は、自己の内外の至るところに潜在し蓋をされてきた、様々な不和を攪拌し浮上させています。


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  ネットを介して世界中を駆け巡り、拡がり続けるわたし達の自我。どんなふうにも変容することが出来る画像技術。そこに新たな実体というべきものは存在するのでしょうか? それは実体ではなく、肥大していく自我の影なのでしょうか?  それとも、実体を超えた新しいわたし達? けれどそれが真に存在するのはネット上ではなく、わたし達の内的宇宙ではなかったかしら…?  もしかするとわたし達がスマホやPCのスクリーンに見ているのは、本来の内的宇宙が完全に反転してしまった "真" の虚像なのかもしれませんね。。 それもまた、はかなくも美しい煌めきに見えるけれど。。

そんなわけで、火星・天王星・エリスetc.の組み合わせは、インターネット上で起きる大きな出来事にも関連するかもしれません。 何か重大なことがネット上に暴露されて大騒ぎになったり、大規模なサイバー戦争が起きたりするのかな。。 いずれにしてもリアルと同様…というより特にネット上では、互いのコミュニケーションに細心の注意を払い、地雷原には近付かないほうが良さそうです。たとえ何を見せられたとしても、それが果たして本当のことかどうかは しばらく時が経つまで(あるいは長い間ずっと)誰にもわからない可能性があります。何かヤバイ感じのフォースが飛んできたら、対処の鍵は「どんな状況にあってもけっして自分で自分の品格を傷つけないこと」だと思います。


        そういえば、お休みさせていただいた今週のメリマン・コラムでは、天王星・木星のオポジションに絡めて2本のニュースが紹介されていました。それは、「水瓶座に属する太陽系近隣の小さな星系に7個の惑星が見つかり、そのうちの6個に生命を育むに足るだけの暖かさと液状の水が存在するかもしれない」 というウォールストリートジャーナルの記事。 そしてもう1本は「NASAの科学者グループが惑星の新しい定義付けを提案。それによって冥王星がもう一度惑星として返り咲くかも?」というUSA Todayの記事です。ふーむ。。




  メリマンさんはこれらの記事に、やはりウォールストリートジャーナルからの引用として、『真理というものは存在しない。何故なら実在は可変だ。』という哲学者ジャック・デリダのことばを沿えていました。。

天王星は新しい発見とテクノロジーを支配する惑星です。「ニュー・フロンティア」ということばも大好き。それに牡羊座の天王星は「こちら側から境界を突破する欲求」、天秤座の木星は「肥沃なあちら側」を意味します。 その対峙が、一連の新たな地球型惑星の発見へと繋がったのでしょうか。けれどまだ地球外生命の可能性については何ひとつわかっていません。今後の観測が待たれるところです。 それに、惑星の定義を再考するんですって? まぁ、アストロロジーの世界から見れば今さら…という気もするのだけれど。

うーん、もしかしたら、これもまた今回の蝕にふさわしい霧に巻かれたようなニュースなのかもしれませんね。。


そして…
山羊座の冥王星・蟹座のキラルスがオポジション
 これに牡羊座の火星・天王星・エリスetcのコンジャンクション、木星で
 ゆるめのグランドスクエア

冥王星・・キラルス・月の両ノードが形成する "ウォリサム・レクタングル"
木星・新月(太陽と月)・火星〜パエトーンの惑星集合・乙女座のオルクスが
 形成する "ウォリサム・レクタングル"


その他:
 3月4日、18:09金星逆行開始
  牡羊座13°08'49 "~
  (4月15日 19:18 金星順行開始魚座26°54~)
 土星・イクシオンのコンジャンクション
 土星とイクシオンが銀河中心へ向かう。小惑星グリーヴとセクスタイル
 新月・オルクス・小惑星ジュノー・セレスでカイト形成
 カイロンと小惑星レクイエムがコンジャンクション etc.


        この通称(というか勝手に名付けたのですが^_^;) "ウォリサム・レクタングル"については、前回の月蝕記事に書きました。今回はこれが二つも形成されています。一つは前と同じレクタングルが依然として発効中(キラルスは若者や年少者の犠牲という意味も持つけれど、子供の虐待などの悲しいニュースはまだまだ続きそう…)。そして新たな一つは新月を巻き込んだカタチ。そして多くの惑星達を含むゆるめグランドスクエア。。 

新月チャートを見ると、黄道帯最高点付近に位置するオルクス(審判者)、そしてカルマ(文字通り…)とアヌビス(真実の秤、責任、慈愛)を頂点に、今回は他にも沢山の小さな惑星達が天上の輪舞に参加しています。こうした星達は皆、今までに書いてきた様々な象意と互いに呼応しながら、わたし達それぞれが主役となる創世神話の素材となってくれるでしょう。無数の光と影を使って、さてどんな物語を創ろうかな? 今夜は海王星に抱かれながら、注意深くダイブしていきましょう。



        ... 日本の新月・日蝕図で黄道帯の頂点に最終的な審判を意味する星々が来るというのは象徴的に思えます。 この日蝕期に全ての物事が決着することはないでしょう。何もかもが曇りガラスに隔てられたように見えるかもしれません。けれど、わたし達は昔からこんなことばを聞かされてきました。「天は見ている」って。そう、天が見てる。 けど天って、誰だろう? わたし達は、何を天と呼んでいるんだろう...?


黄道帯の最低点、IC近くで起きる日蝕。そして広大な宇宙円環の頂点からわたし達を見下ろす、異界の審判者達。過去をクリアにし、リニューアルを迫る蝕のエネルギーと切り結びながら、はるか深奥から呼びかける彼らの声は、きっとこう言ってるんじゃないかな?

『最善の君を。ただ、裸の魂を。それだけが君の生に値するものだ。生きよ。終わりの全てを天に委ね、なおも強く生きよ』 と。


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ふぅ。なんだか今回も、星々のエネルギーは濃密ね。。 けど。
have a great trek!!!★ 素適な蝕の夜を!


hiyoka(^_^

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February 10, 2017

●2/11の満月・月食 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180° 対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる「鏡」だと言えるかもしれません。なので満月のテーマは新月の瞬間から色濃く育っていくとも言えるでしょう。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにその経験を消化(昇華)し、エネルギーはゆっくりと静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★

エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯(ずれるなら満月前がベター)に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで2月11日09:51前後、北海道周辺で09:57前後、関西方面は09:32頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で09:03前後に獅子座22°28'06"で満月となります。

今回のテーマのベースであり、今も発効し続ける新月の大テーマについてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】

*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。

【月 獅子座22°~23° + 太陽 水瓶座22°~23°】
  "A carrier pigeon" +
  "A rug placed on a floor for children to play"
『伝書鳩』+
 『子供達を遊ばせるため床に敷かれたラグ』 

  "A bareback rider" +
  "A big bear sitting down and waving all its paws"
『裸馬の乗り手』 +
  『腰を下ろして両手足を振る大熊』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期~2/25】
→★成熟の過程でステージが上がるごとに新たに必要になる忍耐心と持久力
→★ここまでは安全、ここから先は危険という境界/限界を遵守する必要
→★自分にとっての内的な拠り所、「ホーム」といえる場を再確認する
→★身を護り危険を防ぎ、安全性を高めることに気を配る必要
→★日々の緊張や喧噪を和らげる快活なユーモアや遊び心の大切さ
→★あれこれと気を散らさずに真に重要なことを見極めて進む必要
→★攻撃的な怒りの衝動や性衝動などの本能を抑制する訓練の必要
→★過度の飲酒や薬物の摂取が引き起こす危険に注意
→★自他の「動物性」「人間性」「霊性」の全てを受け入れて成熟していく
→★咄嗟の情動に負けて動くことに起因する重大な結果
→★密やかに遂行される巧みでよく訓練された戦略の存在に注意
→★デリケートで壊れやすい何かを扱うための繊細な注意力
→★気高さや優雅さと真の強靱さの共存を目指す
→★欲望むき出しの態度、または優しげで上品なふるまいの裏に隠された真意
→★あらゆる刺激に耐えて自己の内なる世界を守り育てていく・・・→


エネルギーのポイント:『アンビバレンスの克服』 

170211LEFM


        天王星・冥王星スクエアから本格的に始まったカーディナル・クライマックス。そしてそこから孵化してきた様々な変化が、世界に、そしてわたし達自身の人生や内的世界の中に、目に見える「形」をとって立ち現れようとしています(このところ、毎回同じようなことを言ってる気もするけれど...これ、特に今年はいつも頭の隅に置いておきたいアストロロジー的大前提だったりします)。 ひとによっては毎朝目覚めるたびに新しく生まれ変わっているひともいるかもしれません。それは本当に一瞬、周囲を見回して「あれ?」と感じるか感じないかという、とても微妙な感覚かもしれないけれど。。 もしも最近になってそんな感覚を抱くことがあるとしたら、自分という存在の中で本当に新しい何かが起きているのかもしれません。それはきっと素適なことだと思います。 

また、ひとによっては一つのこと(大抵はちょっとした問題点やテーマ)が頭を離れず、こころの中で絶えずループしながら悶々としている・・なんてこともあるかな。もしそんな経験をしているひとがいるなら、今回の月蝕〜次の日蝕はその問題に正面から取り組むチャンスになるかも? 「蝕」は目前に立ちはだかる巨大な非物質のウェーブに身体ごと突っ込んで通り抜けていくようなもの。外側に起きる事象をコントロールしようと思っても、そう上手くはいかないことが多いです。


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  なのでダイレクトに蝕のエネルギーを受けるひとは、大波に巻かれていろいろなものが剥がれ落ちていくような経験をする場合もあります。けれどそれは新しい世界に足を踏み入れるための一歩です。自分の視座が変わり、世界が変わり、現実も変わる(多くの場合、わたし達は逆の順序でそれを感じ取るけれど)。あるひとにとってはゴツゴツとリアルに。またあるひとにとっては精妙にデリケートに。けど、どちらのケースもその過程の中で新しく強靱な精神を育むために起こります。人生のブレークスルーはいつだって強烈な悩ましさをとことん通ってみる、その圧力によって起きるものだから。ノースノード・イクリプスの月蝕とサウスノードの日蝕。未来と過去の狭間で今を生きようとするわたし達。この先、どんな大波を通っていくのだとしても、胎内宇宙は永遠の静謐を知っています。

        さて前回の新月記事で、これから次の月蝕に向かって新しい訓練が始まりそう...なんて書いたけれど…いよいよその月蝕の満月ですね。 あ、いよいよ...とはいっても、この月蝕が今年のハイライトというわけではありません。おそらく世界的な影響力という点で最強なのはこの夏、8月に起きる日蝕でしょう。また、今回は半影月食で、蝕としての力はそれほど強いわけではありません。ただ、度数のテーマやアスペクトを見るかぎり、この月蝕と次の新月/日蝕は、今年世界に、そしてわたし達の内面に起きてくることやその課題の一端を明示しているようにも感じられます。なので、しっかり受け止めていきたいと思います。

じゃ、早速サビアン・シンボルを見ていきましょう。


★2月満月・月蝕のサビアン・シンボル★

        今回のベースとなるシンボルは獅子座22°『伝書鳩』。そして月に光を与える太陽のシンボルは水瓶座22°『子供達を遊ばせるため床に敷かれたラグ』です。これも確か2〜3年前に一度経験したシンボルですね。ただ、その時より今の方がいくぶんエネルギーは厳しくなってるかも。。 この伝書鳩は「帰巣本能」のシンボルです。どんなに遠いところからでも、初めての土地からでも、一度飛び立てば必ず自分の「ホーム」へと帰ってきます。重要なメッセージ、または何か小さくて大切なものを携えて。B.ボヴィは原語の "carrier" が化学の世界で言う "触媒" の意味を持つことに着目していました。まだ現代のように世界を繋ぐ通信環境が整っていなかった当時、伝書鳩は軍事、報道、医療用の物資運搬、そして重要な情報を人知れず伝えるためのツールとして利用されていました。その働き ― 忠実な帰巣本能とそのための飛翔能力 ― は、人間にとって次の行動を起こすための「触媒」の役割を果たしていたと言えるかもしれません。 1000kmも離れた遠隔地からさえ戻ることが出来る伝書鳩。でも、その行程には危険がいっぱいです。鷲や鷹に襲われて命を落としたり、磁気嵐で感覚器官が狂い、戻れなくなってしまう鳩達も沢山いたそうです。


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  わたし達は毎日外界に自分自身を曝して生きています。日々いろいろなことが起こっては消え、飛び交う多くの情報の中で、笑ったり怒ったり、打ちのめされて沈んでみたり。ときにはちょっぴり背伸びして遠くまで足を伸ばし、新しい冒険に挑んだりします。けれど、そんな日々の中で、いつもわたし達の支えになっているのは...「巣」「ホーム」「自分の居場所」だと感じられる何処かや、誰かとの絆ではないでしょうか。そしてそれをもう一歩掘り下げてみると、その場所や絆は...自分の記憶の「原点」として存在し続ける「何か」なのかもしれません。

        たとえ外側からどう見えようと、迷ったときに常に立ち帰ることの出来る原点を自分の内部に持ち、それを信頼するとき、わたし達は元気になります。ときにはそれが窮屈だったり、しんどかったり、我慢しなければならないような状況があったとしても。そこから遠く離れているとき、わたし達はふとその場所を思い出します。支えられてきた。今も、支えられてる...と。それは辛い状況を耐え抜く力を与えてくれるかもしれません。

このシンボルは自分の真の「ホーム」、そこに戻ればいつだってそっと羽根を休めることの出来る場を持つことの大切さ、かけがえの無さを再確認し、それを大切にしていくことを示唆しているように思います。 ん?「そんなの無いよっ!」てひともいるかな? でも、これってことばで説明したり、論理的にどうこう言うようなことじゃありません。きっと誰でもそれを何処かに持ってる。もしかしたら存在という空間の内部に。もしかしたらわたし達の体が今、生きようと頑張っているそのこと自体の中に。それがどんなものであろうと。たとえ誰が何を言おうと。「ホーム」があるからわたし達はココに存在してるんじゃないかな。


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        一方、太陽のベースとなるシンボルは『子供達を遊ばせるため床に敷かれたラグ』。暖かな家の中で遊ぶ子供達の足許には、厚くてフカフカの敷物が敷かれています。ここなら飛び跳ねても大丈夫!  転んだってケガする心配はありません。子供達は、このラグの上なら安全です。もちろん、ラグを敷いてあげた側(親、学校、保護する立場の人々)にとっても、子供達がこの上にいる限り、安心していられます。それに、イタズラな子供達に床を汚される心配だってありません。ラグの上は、誰にとってもホッと安ら げるホームみたいなもの。でも、はたして子供達はおとなしくその中だけで遊んでいられるかな?

ラグの縁は安全と危険の境界線です。そして子供達は、境界や限界をヒラリと飛び越えるのが大好き。どこだって気の向くままに駆け出していきたいのです。 いったん境界を踏み越えれば、転んで痛い思いをするかもしれません。もっと思いがけない危険だって待っているかもしれません。それを理解しておくのはとても大切なことです。でも、経験を積まなければわからないことだって世の中にはあります。 今のようなキツイ星回りの中で、安全地帯を一挙に飛び越えて行くのは暴挙かもしれません。それでも、もしそうしなければならないのなら。この期間は転ぶことも想定した上で冒険に出かけましょう。「今、ラグの外に出ている」それを知った上で慎重に行動するのと意識もせずにただ飛び出していくのとは、結果に大きな違いがあります。そして、常にユーモアや快活さを携えて未知の領域を乗り切っていきましょう。けどもし迷ったら、いつもこころの中に帰るべき場所があることを忘れないで。


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        さて、次に月が取っていくメインのエネルギーは獅子座23°『裸馬の乗り手』です。裸馬は野生の荒々しいエネルギーのシンボル。 馬がまだ馴れないうちは、乗り手と馬の間でクッション役を果たす鞍を装着することなど出来ません。この馬はまだ野性の一団から捕獲されたばかりなのでしょうか? でも、この乗り手は本能のままに荒ぶる馬を巧みに抑え、思い通りに走らせることが出来るようです。「馬を乗りこなす」ことは「自分自身に備わったパワーを統制する」ことだとB.ボヴィは言っていました。きっと裸馬の乗り手は、荒ぶる馬と自分との間に隔てるものを置かず、野性の荒々しさを受け入れ一体化することによって、それを自分のコントロール下に置くことが出来るのかもしれません。それは人間の「精神」と「本能」との闘いでもあります。

このシンボルのイメージは、半人半馬のケンタウルス族を思い起こさせるところがあります。で、ケンタウルス族の小惑星といえば、まずはカイロン。そしてこのところ様々なアスペクトを形成して活躍中?のフォルス、アスボルス、ネッソス、キラルスなど... 天上には現在発見され名付けられている半人半馬達が沢山存在します。 けれどその中で、崇高な精神と荒々しい武闘派的な衝動とを完全に統合することが出来た存在は、ヘラクレスやアスクレピオスなどギリシャ神話に出て来る英雄達の師でもあった、カイロンだけなんですね(元々彼は出自が他のケンタウルス達とは異なるのですが...)。その他のケンタウルス達は、温厚なフォルスでさえ、好奇心に負けて迂闊な行動を取り、あっけない死を迎えることになるし、他は全員が激昂した末に激しい戦いの中で凄惨な死を遂げています。


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  ケンタウルス族の惑星達は皆、「<象徴的な死>を経た末の癒しと解放」というテーマを持っています。死を迎えるまでのいきさつも死に方もそれぞれだけれど、彼らのほとんどは死を通して解放されるまで、怒り、恨み、裏切り、復讐、性的欲望や欲しいものを取らずにいられない欲動など、どちらかというと下半身的な生命力のほとばしりに殉じて生きた存在だったのではないかと思います。その豪快な躍動感は裸馬の持つエネルギーそのものです。 けれど同時に半分は人間でもあった彼らの生は、たとえ一時的な高揚感に胸躍ることがあったとしても、実は恒常的に抱える大きな痛みと哀しみを伴うものだったかもしれません。

ネイタルチャートでケンタウルス族が位置する領域は、そのひとが抱える「暴れ馬」、奥深い「傷」を意味します。何かのきっかけでその傷が疼くとき、わたし達の中の裸馬もまた蘇ります。 何か強い感情的な刺激を受けたとき。湧き起こる衝動に抗えず、傍目からは自暴自棄としか思えない行動を取るとき。 あるいは、思わずひどいことを口走ってしまうようなとき。その傷口は開き、深い開口部からは自分でも驚くほど生々しい粗野な力が湧き起こります。

わたし達は文明社会に生き、日頃はいちおう良識的な生活を送っているけれど。でも一皮剥けば、みんな半人半馬のケンタウルスかもしれません。 たとえ表面的には優雅に振る舞えたとしても、底流では縄張り争いが続いているし、支配と被支配をかけた闘争も後を絶ちません。それは広い社会に見られるだけでなく、身近な家族間にも見られるナマの姿です。 そこに愛が絡み、情がからみ、わたし達は身動きが取れなくなります。 

結局のところ、他の存在 ― 動物や植物の命によって贖われ、支えられているわたし達の生命。 それもまた自然の営み。 わたし達の中には、理性や善に向かうこころだけでなく、必ず動物としての本能が潜んでいます。それを、善・悪という二元性で割り切れるものでしょうか。 肯定と否定、生に向かうこころと死に向かうこころの全てがわたし達であり、人間として今、ここを生きるということではないでしょうか。

  「鞍=Saddle」。これは鶏やアヒルなど家禽類の腰背部の形を示すことばでもあります。 普段は馬の背にやわらかな羽毛のクッションを取り付けて、しずしずと馬を進めるわたし達。中には白馬の騎士然としたひともいます。わたし達の本能なんて、すでに理性によって飼い慣らされたアヒルのようなもの。 けれどふと気が付けば、世界の至るところに攻撃的なエネルギーが溢れています。ゲームやスポーツで「健全」に昇華することの出来ない、何か蠢くものの存在。 それはわたし達の中にも、確かに存在する。たとえそれがあからさまな暴力の形は取っていないとしても...。 それをありのままに見るとき、そこにはシンプルな野性動物の世界よりずっと厄介で、癒やされることのなかった一種の "ねじれ" が存在しているようにも思えます。


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  でも。。 もしもわたし達が裸馬の乗り手になるのなら? それが出来るとすれば、始まりは「鞍」というクッションを通さずに、自分の中に潜む矯められることのない荒々しさと向き合うことかもしれません。上半身と下半身の中間 ― 裸馬との接点 ― に持てる力を込め、意識を持って一体化し、自我を超える力で全てを呑み干す。傷をみとめ、それでもなお生きて前に進む。 語られる術を持たなかったそれぞれの何かを解き放つ。ただ、美を目指して。。  それは孤独な作業を必要とします。

一人の人間の中には、おそらく何層にも分かれた無数の多様性が存在します。その全てを見切るなんてことは、今のわたし達には不可能に思えます。それでも。自我の奥に潜む広大な存在の闇に意識を向けることも無いまま真の多様性を理解することは可能でしょうか? それをこの世界に実現することは出来るでしょうか? わたし達はこの人生で「美女」と「野獣」を統合し、いつの日か新しい人間のカタチを創り上げることが出来るでしょうか? 

…でも獣性と人間性を統合することの出来る裸馬の乗り手って、いったいどんな存在だろう? わたし達の中にそれは在るはず。もしかして...それが霊性? 
でもそれって...誰? 


        一方、対極に位置する太陽のシンボルは『腰を下ろして両手足を振る大熊』です。ぬいぐるみの熊さんは可愛いけど、本物の大熊は恐ろしい力を持つ存在です。いきなり出くわして襲われたら、ひとたまりもありません。けれどこのシンボルの大熊は、座って両方の手足を振っています。何だろう? もしかしたら、サーカスの演し物かな? 恐ろしいはずの熊も、今は観客に向かって懸命に...でもちょっぴり不器用に手足を振り、しきりに愛嬌を振りまいています。いえ、彼自身は別に愛嬌を振りまいているつもりなどないかもしれません。ただ厳しい訓練に耐え、そこで生きるために、自分に課された役割と責任を果たしているだけかもしれません。遠目から見れば愛嬌ある姿に見えても、彼の力は強大です。気軽に握手することなんて出来ません。大熊には悪気や相手を傷つける気持ちなど一切無くても、たとえ穏和な性質だったとしても、わたし達が不注意にも彼を人間と同じように扱えば、彼を怖れさせ、防御の一打を受けて大怪我をしてしまいそう。そしてその結果はいたいけな大熊の生命を奪うことにもなりかねません。。


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        このシンボルは、訓練によって耐えぬく力、衝動に負けない精神力を身に付けることを示すと同時に、相手と自分の違いをよく知り、安全と危険の垣根にデリケートな注意を払いながら共存を図ることを示唆しているように思います。 熊の手足は大きく力に満ち、美しくもあります。けれど彼はテディベアじゃない。別世界に生きるべく生まれた命です。彼には彼の生きる世界 ― ホームがあり、わたし達にはまたそれぞれのホームがあります。

腰を下ろして両手足を振り続ける大きな熊さん。わたし達が彼の内なるホームを理解し、本当の意味でこころを通い合わせることは出来るのかな? もしそんなことが可能だとしたら…..それはわたし達が自分自身の内なる宇宙の原点を見出し、そこに彼の獣性をそのまま包含し得たときなのかもしれません。


  そうそう...余談ですが、ベア・マーケットといえば金融世界では「弱気相場」を意味しますよね。これは『熊を捕らえる前に熊の皮を売るな』という、甘い見通しや安易さを諫める格言から来ていると聞いたことがあります。相場が下がると見込んで高くなったところを空売りする...まだ熊は現れないけど、とりあえず架空の皮を売ってしまうことで儲ける。そんな行為がこの格言と結び付いたのではないでしょうか。うかつな空売りは確かに大怪我のもと。けれどそれは、相場を張るひとにとっては一種の醍醐味かもしれません。けれどこれもまた、 危険と安全の境界線をよく見極めた上で、慎重にトレードプランを立てる必要があります。


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        ここまで読んでくれたひとの中には、『華やかな獅子座の満月だってのに、ずいぶんディープだなぁ...(´・ω・`) 』なんて思うひともいるかな? けど、どんな星座宮でも最後の第3ディーカンになると、成長した意識が次のステージに移行するための準備段階に入ってきます。獅子座の次は乙女座。この流れが象徴するのは、世界の中心に据えた自我を思いっきりふくらませて自分の力を創造的に表現する段階を終えていくこと、そして全体の中の小さな自分を知りつつ、細部の差異を見ながら有効に機能していく。獅子座とは高・低が転倒した「自我」と「全体」の中で、「犠牲」の真の価値を知って癒していく…そんなテーマが浮上してきます。本来なら "白馬の騎士&バラの貴婦人" がお似合いの獅子座。けれど各星座宮に共通して言えることとして、そこまで成長してきた意識に対し大体22°〜23°あたりで「待て。何か忘れてはいないか? 一度ここで立ち止まり、よく考えてごらん」という含みが顕れてきます。 いつも思うのですが、サビアン・シンボルの象徴体系を扱う際に「これで終わり」ということはありません。掘り下げれば果てしなく深く、本当に興味深いです...。


        危険と安全、衝動と忍耐、欲望と理性、強靱さと防御...様々なアンビバレンスを含む月蝕のテーマは、これからわたし達が時をかけて歩むそれぞれの道に、星々が与えてくれるカリキュラムかもしれません。 けど、わたし達はみな草原を、都市を、天空を自由に駆け巡る半人半馬のケンタウルスでもあることを忘れずにいたいと思います。彼らは乱暴者ではあったけど、戦士として豪放に生き、傷もまた生の証しとして引き受け、大いに楽しみ、散っていきました。だから。笑いと自由と胎内に踊るいのちと…やがて訪れる死さえも親しい友として...進んでいけたらいいな。今、こころからそう感じています。


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★2月満月・月蝕の星模様★

        今回の満月・月蝕図には沢山のアスペクトが形成されていて、とても賑やか。その中でまず目に付くのは、太陽・月・木星&エリス・天王星(とエケクルス)を含む長方形のアスペクト・パターン、ミスティック・レクタングル(120°, 60°, 120°, 60°)でしょうか。オポジションとなる太陽・月のテーマはサビアン・シンボルで説明した通りだけど、これに対して木星とエリス・天王星、そしてケンタウルス族の中でも蛮勇を誇るエケクルスのオポジションが、調和的なセクスタイルとトラインで繫がり合っています。じゃ、もしかして...今回のちょっと厄介そうなカリキュラムに何かしら援助のエネルギーが与えられるのかな? うーん、そうとも言えるしそうじゃないとも言えるし... 結局はわたし達次第なのだけど(^_^;。

ところでこの惑星フォーメーションは何故「ミスティック」と呼ばれるのでしょう? それにはいくつか理由があります。まず、まるで閉じられた封筒のように見えるこの形は、外側の調和的なアスペクトによって内側のハードアスペクトが封印されています。なので外から見ると、長方形を組むエネルギーが抵抗なく流れ、使われ、ポジティブな面がまず目に付きます。けれど内側の多大な緊張や葛藤は見えません。これを一人の人間に例えるなら、その場その状況、目的に適した言動が出来て気配りも対応も良く、ホッとさせるような笑いを起こすことも出来る。なので周囲のひと達からもとても信頼されてる。でも、フッと見せるその微笑みの中には不可解な影が宿っているような? 何だろう? 神秘的にさえ見える…そんな感じでしょうか。


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  また、もう一歩掘り下げて内面を見ると、そこには「永遠のアンビバレンス」とも言うべき煩悶を見てとることが出来ます。詩的に表現すれば「世界は困難で醜いことばかり。なのに世界はこんなにも美しい...」みたいな感じかな。この両極性は、永久に続く二元論の戦いになっていく傾向があります。究極の「黒か!白か!」です。その葛藤に気付いた他者が「まぁまぁそう思い詰めないで…」なんて言い、「うん。そうだよね」なんて答えたとしても、内心では聞き入れません。自分の力で謎を解かなくちゃいけないと感じるから。嵐も抑圧も鬱状態も、外側の調和的なアスペクトが衝撃を和らげ、一種の緩衝壁として働きます。だから、葛藤に対する持久力を持っています。まるで不変の防御態勢が整っているかのようです。そして自分なりのやり方で試行錯誤を繰り返し、少しずつ経験を積んでいきます。

このレクタングルはロジックとか内観とか、あるいは本で読んだ知識を役立てるようなフォーメーションではありません。どちらかというと、とりあえず何かをしてみる。その行動を通して貴重な経験を積み、意識を深めていく。...または、外側の調和的な壁に依存し、内側には蓋をして放置を決め込み、忘れる。。  けど、時を置いてこのレクタングルの一角が刺激されるとき、同じ問題が何度もループする。やがて外側から何かが起こり、とにもかくにも経験は積まれていく。 それを回避し続けることは、フォーメーション全体のエネルギーを弱らせることになるから。。。

けれど、時には堆積した緊張と葛藤が外側の調和を破って爆発し、心身共に一種のカオスに陥ることもあります。でもこれは永遠の二元論による封印を解くチャンスです。それは以前こだわっていた全てが剥げ落ちて破壊されていくような体験かもしれません。けれどその後、外側の調和的なアスペクトを通して新たな価値観が孵化していきます。ひとはこの破壊体験を通して霊的に再生する機会を得るとも言われます。これが、このフォーメーションを「ミスティック・レクタングル」と呼ぶ第2の理由です。


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  ...っと、アスペクト自体の説明でかなりの文字数を費やしてしまったけれど。 太陽・月・木星そして天王星とエリス(とケンタウルスのエケクルス)のミスティック・レクタングル。 天王星組は牡羊座(自分)、木星は天秤座(他者)。その位置をサビアン・シンボルで見ると、牡羊座の天王星とエリスが示すテーマは
・自我の解放
・新しいアイデンティティの探求 そして
・実際の必要性ではなく自我の渇きに基づいた欲望を追求する
一方エケクルスは
・世界の中心で "我ここにあり!"と叫ぶ
対する天秤座の木星がもたらす課題は
・社会や対人関係の中でいかにプライドと既得権益を守るか?
・自分に与えられて然るべきものを主張する
そして、シンボル説明で書いてきたような月と太陽のテーマ。。 


  うーん、やっぱりこのあたりの度数はなかなか難易度が高そうです。外側から覗けば二元論的、黒白論的なロジックのバランスを上手くとり、両方がちょっとずつ得をしてちょっとずつ譲るような解決策を探る動き(または心理)が見えそうだし、木星が体現する法律の上でも、行き過ぎを抑えて社会/世界を安定に導くような取り組みがなされるのかもしれません。

けれど木星は逆行に転じています。これから再びエリス(2月23日、9月19日)と天王星(3月3日、9月28日)との正確なオポジションに向かうところです。注意深くしていないと、トライン&セクスタイルが創り出す、無意識にサラサラ流れていくエネルギーに流されて問題が誇張され混乱を生んだり、良かれと思った行為がかえって対立を煽るような結果になる可能性も否めません。「上辺はどう見えようと、実際に根底に存在し続けてきた真の問題はいったい何なのか?」 困難ではあっても、いつもそこから目を離さずにいること。それが一番の鍵なのだと思います。


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        さてこのミスティック・レクタングルに対して射手座25°台の土星がオーブ2°強で小三角…ちょうど閉じられた封筒に屋根が付いたような、家の形のフォーメーションが出来ています。これも本来なら実質的な援助になる調和的なアスペクト。
この度数のテーマはひと言で言うと

「全体を統轄する基準に適い、具体性を持つ発想を通じて世界を、人生を、変容させる」
あるいは
「上に立つ者の冷徹さ/非個人性」

大きな混乱を避けるには、どうしても必要な犠牲を出すことをためらわない、ある種の冷徹さが必要になるのかもしれません。ただ気になるのはこの土星にKBOのイクシオンがタイトにコンジャンクしていることです。カイロンを除くケンタウルス族の父 ― イクシオンの象意については、新月記事のトランプ大統領のパートで触れましたね。
・どんな人間であろうと、状況次第ではどんな事だってやれる
・人間が持つ神をも怖れぬ勇気、そしてそのこと自体がはらむ愚かさ
・どんな結末に襲われても懲りない性分
・そして…「全ての善は悪をはらみ、全ての悪は善をはらむ
何度も言うように、イクシオンを黒白二元論で語ることは出来ません。語れば結論はもう「まっ黒」以外にありえないでしょう。けれどOOBと同様に、イクシオンの究極はそのどちらでもなく、またどちらでもある存在です。 彼はケンタウルス族の父。様々な傷を負い、象徴的な死とも言える体験を強いた後、壮大な癒しをもたらすと言われるケンタウルス族。彼らを生んだ父とは、そんな存在なのだと思います。


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        うーん。。 収縮させ、固め、境界線を引き、護る。射手座の縦横無尽に拡がる思想を手で触れることの出来る現実にしていこうと目論む土星の力を通じて、この月蝕の満月で下される英断、決断、行動はどんな結末を呼ぶでしょう。それは今後3カ月~半年(または1年)を経過しないと結論付けられないかもしれません。政治・社会状況を見ても、わたし達個人の人生をふり返っても、ほぐれることの無い何かしらのアンビバレンスが存在するように見える今。裸馬を勇壮に乗りこなし、すっくと丘に立てる日は来るんだろうか? まぁけど、訓練しなけりゃ何も始まりません。

        木星と月からは、魚座22°台のカイロンに対してYOD―神の指が形成されています。ということは...このカイロンに自分のエネルギーを向けていくことが、ミスティック・レクタングルの葛藤を解くもう一つの鍵になるのかな。(YODが形成されている場合は、月と木星のセミセクスタイルが創り出す、どちらかというとイージーゴーイングな解決策に固執することはあまり良い結果を生まないとされています)。

カイロンが在泊する度数のシンボルは『心霊術師が起こす心霊現象』、そしてこれに対峙する乙女座のシンボルは『動物の調教師』です。  このエネルギーを簡単に言い表すなら
・自分に活力を与える不可視の生命力に意識を集中すること
・こころの問題や精神に入り込んでくる雑多な想念、見えない領域の力に負けず、訓練によってこれを制御する
ということになります。そう、ここでもやっぱり訓練が出て来るんですね。しかも月蝕図で4室のホーム(個人の内面)に在泊する小惑星ヴェスタは、木星・天王星とはTスクエアになるけれど、同時にカイロンには調和的なトラインを形成しています。

この、内なる炎が示すテーマは...
「美しい知の世界と激しく乱れる闘争の世界、その両方に同じように存在する苦悶や葛藤を観察し、見抜き、見据える」です。あは。これもやっぱり訓練?(^_^;

え〜、もう訓練とか耳タコだよ。もういやだ〜〜!というひともいると思います。きっと。(^_^;  けど必要なことはごく自然に起きてくるんじゃないかな? 


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        じゃ、最後にもう一つのグループアスペクトに注目してみたいと思います。これはハードなマイナーアスペクトのみで形成されているレクタングルのため、特別な名称は与えられていないのですが...なんとなく "ウォリサム・レクタングル" とでも呼びたくなるような雰囲気です。その構成はセミスクエア(45°)、セスキスクエア(135°)、セミスクエア、セスキスクエア。そしてその内側に交差する2つのオポジションです。これは行き過ぎた煩悶や苦悩に囚われやすい状態を誘発するフォーメーションとされています。

本来なら、まずはオポジションとなる惑星同士が示すテーマに向かって頑張るのが本筋なのだけど、この場合は四角の外側を結ぶハードアスペクトに引っ張られて、余計な物事を抱え込んで悩んだり、他のひとの問題を自分の問題だと思い込んで巻き込まれたりしやすいと言われます。その結果、考えも行動も真っ直ぐにはいかず、過度に回り道して結局は要点が見えなくなってしまうことも。また、良かれと思って伝えたことが誤った噂を広める結果になる可能性も。。 ミスティック・レクタングルの場合は上手く使えば外側の調和的アスペクトが助けになるけれど、この "ウォリサム・レクタングル" のケースでは、問題やテーマを見極めたらそこから気を逸らさず、強い意志をもって真っ直ぐ「前」を見つめることが肝心です。

この長方形は、月のノード軸(とケンタウルス族のネッソス ― カルマの支払い)、冥王星、ケンタウルス族のキラルスとの間に形成されています。特に冥王星・キラルスのオポジションは日本の月蝕図でMCとICに乗っています。なのでマイナーアスペクトの長方形であっても、かなりの影響力があるかもしれません。そしてこのアスペクトは次の日蝕図においても引き続き成立しています。

というわけで、このフォーメーションに関してはオポジションのテーマを抽出しておこうと思います。まず月のノード軸。ノースノードは乙女座3°台、サウスノードは魚座3°台です。この度数のテーマを簡単にまとめるなら
・多くの挑戦や試練が集中する狭い道を歩むときに必要な懐の深さと忍耐力
・世界も自分も今のありのままを認め、そこに幸福を見出す能力
・物事を十把一絡げにして単純に断定してしまう視野の狭さ... でしょうか。 
ただ、サウスノードのシンボル『狭い地峡に起きる交通渋滞』は、たまに事故に関連して出て来るケースも見られます。今回はマイナーアスペクトながら冥王星とも絡むので、とりあえずこの満月期〜次の新月期は、交通・飛行機・海難その他、様々なアクシデントや誤操作に注意が必要かもしれません。


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        では次に山羊座18°台の冥王星と蟹座18°台のキラルスの軸を見てみましょう。この度数軸のテーマは
・"全体" は個々の存在価値より重要か?
・大事のために小事を犠牲にするか?という問いかけ
そして
・まだ未成熟なうちに重い責任を負うことの是非
・プレッシャーとの戦い
これは山羊座の冥王星と蟹座のキラルスという、惑星の対比にもダブルで顕れているのではないでしょうか。山羊座の冥王星は大所高所から全体を見回し、少数を犠牲にしても全体の存続を図ろうとするでしょう。けれどキラルスは?

神話に描かれるキラルスはケンタウルス族の中でも一番美しく若くハンサムで、黄金色の髪とたてがみをなびかせて走るその姿は多くのニンフ達を虜にしたそうです。けれどある日、ケンタウルス族にとっては日常茶飯事の戦いのさなか、どこからともなく降ってきた矢に射抜かれてあえなく命を落としてしまいました。そして彼を愛したケンタウルス族の娘ヒュロノメもまた、彼を射抜いた矢で自らを刺し貫き、彼の後を追いました。

こうした神話とキラルスの発見チャート、そしてケンタウルス族全体のテーマ性を総合解釈していくと、以下のような物語がシンボルとして浮かび上がります。 
 若々しい野心を抱いてこの世を楽しむ美しくゴージャスな命。そんな、誰からも愛された者が突然失われる。闘いの中で、何の意味もなく理由さえわからないままに。けれど合理的なマインドでその意味を追い求めても、きっと答は出ない。人生には、常に隠された深い意味がある。それは遠い創造の胸に抱かれた祝福だったのかもしれない。カルマを果たしきることが出来たのだから。宇宙と内界の接点を流れる大河にこころと体を預け、失うことによってやっと解放されたのだから...。

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  実際の影響力として顕れやすいキラルスの象意については、TNOやケンタウルス族研究で有名なZ.ステインやP.セジウィック、エリック・フランシスなど、比較的新しく発見された惑星群分析の先達達が、様々な事例を分析し発表しています。

たとえば ...
・個的なアイデンティティやプライド
・血統や人種、階級に関わる問題
・しかるべき理由や理屈が見当たらないのに唐突に浮上する物事
・一見無意味にさえ見えるような「損失」への怖れ
・ちょっとした変化への決断が人間関係や社会、文化全体に及ぼす変化…
などが主な事象として挙げられます。

興味深いことに、冥王星とキラルスのオポジションは2007年秋の2回のニアミスを始まりとして、2008年8月、そして10月に初めて正確な形成を果たしました。そしてその後は年に約2回ずつの正確な形成を続けながら、2020年の2回の形成を最後に全25回(!)の形成を終了し、その後は2022年〜2023年春までオーブ1°弱のニアミスを形成します。(ちなみに現行の惑星サイクルが始まったのは1863年のニアミス、そして1864年4月のたった1回のコンジャンクション形成でした。当時は南北戦争やドイツ統一戦争、日本では新撰組の池田屋事件などがありました。)

2007年〜2008年といえば、サブプライムローン危機に端を発して2008年9月のリーマンショックなど、世界をゆるがせた金融危機が起きたタイミングと重なります。その後中東ではジャスミン革命から「アラブの春」と呼ばれる現象が起き、世界はいよいよ混迷を深めていきました。

カーディナル・クライマックスの中心的役割を果たした天王星・冥王星スクエアの形成は、2012年〜2015年でした。けれどこの現象の提唱者であるメリマンさんも、実際のカーディナル・クライマックスは土星・天王星オポジションが形を取り始めた2007年末〜2008年に始まり、2020年〜2022年ごろまでその余韻は続くだろうと書いています。つまり、冥王星・キラルスのオポジションは、まるで今回のカーディナル・クライマックスのとば口から最終的な出口までを "見届ける" ような形で形成され続けるということになります。


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  なので、この冥王星・キラルスのペアは、「世界を覆う壮大な変化の波」という大背景をまず念頭におき、その文脈の中に生きるわたし達の個人的体験や心理...という見方をしていくのが良さそうです。日本の月蝕図で黄道帯の最高点(MC)と底点(IC)に位置する山羊座の冥王星と蟹座のキラルス。それは日本という国全体を護るための破壊や犠牲に対し、痛みや損失を強いられる側の個としての叫びとも取れるし、また、抗いようのない抑圧にさらされて壊れ、変化し、その結果として成熟を強いられていく、未だいたいけな若い自我のようにも見えます。

このエネルギーが個人に影響するときは、そのひとそれぞれの心理や事情によって様々に翻訳されるでしょう。それは大きなプレッシャーとなってのしかかるかもしれません。もし押し潰されそうになったら、こう考えてください。『押し潰されるのは自分じゃない。自分の内的宇宙にずっと立ちはだかり、進むことを阻んできた見えない壁なんだ』と。


  アラブの春、そしてここ数年世界各地で勃発するテロ事件や銃乱射の犠牲になった数多くの生命。戦いの中で命を落としたひと達。また地震、津波、火山噴火などの自然現象で失われた生命や平穏な生活。集合体として、個として、人生に突如として起きる予測不可能な破壊をいやでも受け入れていかねばならないわたし達。そして... 自我がどれほどへこたれようとも、灰の中から立ち上がることを促してくる内なる生命の火...。この惑星ペアには、人類の旅の壮大さと、その道をひととき共に歩む小さなわたし達の姿が反映されているような気もします。

このクライマックス期間中に他に類を見ないほど何度も形成される冥王星・キラルスのオポジション。はるか彼方の軌道を回る彼らは、もしかしたら、世界が音を立てて変わっていく渦中でふと立ち止まり「個」としての自分自身と「全体」の中のわたし達(We are the world)の折り合いをどうつけていくのか? 何を創造していくのか? という問いかけに耳を傾けるよう、遠い宇宙からわたし達に語りかけているのかもしれません。そして、「受け入れて、なおも逞しく生きよ」と。。


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        ところで。。 ちとおまけの情報です。銀河アストロロジャーのP.セジウィックによれば、1994年に発見された冥王星型の小さな天体が、わりと最近になってやっと名前をもらったそうです。その名はNo.15810『アラウン(アーラウン)』。アラウンはケルト神話に出て来る異界アンヌンの王で、死者の魂を追って飛ぶ地獄の猟犬達を引き連れていて、人間がひとたびその犬の吠え声を聞いたら、もう死すべき運命からは逃れられないのだとか。その吠え声は遠くにいる時は激しく恐ろしく、いよいよ近付いてくると、とても優しく柔らかな声質になるといいます。冥王星との共鳴軌道を持つアラウンは、その誕生もまた冥王星と同じ頃だろうと言われています。

現在そのアラウンが在泊するのは山羊座16°台。あらら、冥王星にすごく近い。。 この2天体の軌道はかなり近接しているので、このコンジャンクションは長期にわたって継続するでしょう。こうして、冥王星は天文学者マイク・ブラウンの言う「もう1つの冥王星」オルクスに加え、またもう1つの仲間(または使者?)を迎え入れたことになります。冥王星、オルクス、アラウンと3人揃った冥界の王様。今後は冥王星的な力がさらに増していくのかもしれません。


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  P.セジウィックはアラウンの持つ惑星ノード(獅子座と射手座)の解析から、その象意を以下の様に説明しています。
・エゴ的な言動と魂レベルの葛藤に関わる問題
・内側に抱える魂レベルの火とそれを現実に活かしていく火のような信条
・人や物事の裏に潜む本当の動機や目的、理由を識別していく必要性
・行間ににじみ出る意図を見破る努力
・良きにつけ悪しきにつけ、こころを騒がせ反応させる物事の真実性に今までよりもっと注意を払う必要

つまり『もっと深く観よ。もっと魂に誠実であれ。』ってことかな。。


  アラウンのように最近発見され名付けられた天体は沢山あります。そしてそのどれもが、ここ数年間の内に様々なアスペクトを組んでその真の象意を顕在化させてくるでしょう。多くの先達者達に学びながら、わたし達もまた自分の体験に照らし合わせ、より深く人生やひとの行く末を考えていければ...そんなふうに思う満月・月蝕の前夜。 

そういえば月蝕図のアセンダントは牡羊座29°台。二つの顔を持つ神、ヤヌス度数です。 後ろに下がりたい。このまんま動きたくない。変わりたくない。そんな圧力も強力で、目前の境界線をまたいで進むにはエネルギーと勇気がいるけれど。でも、この度数はその内奥に不退転の確かな決意を秘めています。

ちょっぴり厳しいエネルギーも放射される月蝕だけど、キツイひとは負けないで。楽しんでるひとは、いっぱいにハートを開いて。獅子座の満月らしく、胸を張っていきましょう!!



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have a great eclipse!!!★

hiyoka(^_^


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January 27, 2017

○1/28の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
    例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで  1月28日09:26前後、北海道周辺で 09:33前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は09:07前後、沖縄周辺では08:37前後に水瓶座 08°15’で新月となります。


前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【太陽・月 水瓶座8°~9° ー 発効期:1/28~2/10 】
  "Beautifully gowned wax figures"
『イブニングドレスで着飾ったロウ人形』

  "A flag turned into an eagle"
『鷲に姿を変えた旗』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★水面下に存在する何かを覆い隠すために取る意図的な態度
→★熱をこめて語られる空疎な理想またはアイデア
→★過去の方法論や成功体験に囚われて目の前の現実を見失う危険
→★思いやりや道徳的な言葉に隠された「自分こそが正しい」という本音
→★失敗と成功、何度も繰り返される試行錯誤を耐えてなおも進む強さ
→★煽り立てる/熱を冷ます、押す/引くのタイミングに注意を払う
→★吹き付ける風の中で刷新の内なる炎を大切に燃やし続ける
→★華やかさにはもろさが共存していることへの気付き
→★感情も理性も超えた特別な意識の高まりを要する事態
→★あらゆる種類の「浅薄さ」を避ける必要
→★自分が拠って立つアイデンティティに新たな生命力を吹き込む必要
→★倒れても息がある内は回復出来るという自信とバネを保ち続ける必要
→★不屈の情熱と柔軟な適応力を駆使して事にあたる
→★見るもの、聞くもの全てが現実とはかけ離れている可能性への気付き
→★衝突や煽り立てるような雰囲気に踊らされる危険
→★抑制の利いたこころで賢く立ち回りデリケートな問題に対処する
→★迷ったり抵抗を感じた時は常に自分の出発点に立ち戻って考える
→★ルールや束縛の中で自分自身が成長していくことへの気付き・・・→


エネルギーのポイント:『内なる反動を創造性に変容させる挑戦』

170128NM


        今年に入って初めての新月。けどもうすでに世界は騒然としているようです。長い間世界の大国として影響力を奮ってきた米国に新しい大統領が誕生し、ニュースは連日彼の一挙手一投足を報じ、多くの知識人達が世界の政治、経済、金融、社会情勢に与えるインパクトをあれこれと論じています。その間にも、世界各地では沢山のことが起き、漠とした不安が漂う中でわたし達個人の人生にもそれぞれに、日々新たなチャレンジが…ささやかに、または突然の雷鳴のように、やって来ます。 ここしばらく続いてきた「火・水・分裂・爆発」のテーマは、様々に姿を変えながら今年、ますます現実味を帯びて立ち現れるでしょう。

でもそれは、字面から感じられるような破壊的な物事ばかりではないと思います。天王星・冥王星スクエアから始まったカーディナル・クライマックス。そこからここ数年をかけて孵化していく様々な事象の中で、世界においても、わたし達の内面においても、壊れるものは壊れていきます。その灰の中から何を芽生えさせるのか?  ひとりひとりが選んだ限られた人生の中で、「ここ」に何を創り、何を見ようとして生まれて来たのか?  そんな根本的な問題を、あらためて強く問い直さなければならない日々が始まる。新月前の未明に水星が逆行のシャドウを抜け、新しい思考経験を求めて進もうとする今...そんなことを感じています。


星空



★1月新月のサビアン・シンボル★


        さて、今回の新月は社会的な交流の座である水瓶座8°~9°で起こります。ベースとなる8°のシンボルは『イブニングドレスで着飾ったロウ人形』。 このテーマをわたし達は2015年の夏にも経験しています。 その時のシンボル解説を少し変えつつ、もう一度掲載してみますね。


        …このシンボルで語られるロウ人形は、マダム・タッソーのロウ人形館で見られるような有名人のフィギュアともとれるけれど、おそらくは素敵なドレスを売るためのマネキンではな いかと思います。1925年当時、デパートや大手衣料店のウィンドウを飾っていたのはリアルなロウ人形だったからです(今もEbayあたりでは、ロウ製マ ネキンの頭やトルソがアンティークとして販売されています。それを見ると、ロウ独特の半透明な皮膚感と、時代を感じさせる優しげな笑顔がかえって少し怖 かったりするのですが……^_^;)。



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  マネキンはスタイル抜群! そして、その時々の雰囲気や好みをよく研究し、それに基づいてデザインされた顔を持っています。だからゴージャスなイブニングドレスをまとったその姿を見 て、わたし達はこれが自分だったら…って想像し、ちょっぴり夢をみますw。「いいなぁ、この服。もしかしたら自分が着てもカッコ良く見えるんじゃないか な?」 そして、そんな個人的な願望と売る側の欲望が火花を散らし、カチッとはまったとき、ドレスは売れていきます。。 

ロウは型に流し 込んだり練り上げたりして色々な形に創り上げることが出来ます。そのロウは原語で "Wax"。また、よくアストロロジーでは "ワクシングスクエア" のアスペクトなんていいますよね。これもやはり"Wax"で、「満ちる」という意味を持っています。ワクシング・ムーンは満月に向かってだんだん太り、大 きくなっていく月のことです。そのとき、月はある特定の雰囲気を創り出し、盛り上げ、強い引力でわたし達の想いや感情を特定の色に染めていきます。


  B.ボヴィはこのエネルギーを説明するにあたって「マディソンアベニュー・スマート」という言葉を使っていました。1960年代の広告業界を描いた米国 TVドラマ「マッドメン」を見たことのあるひとには、きっとその雰囲気が伝わるかも? これはいわゆる「広告業界のやり手」または「広告業界ノリ」という 感じの言い回しです。広告って、その商品が持つ魅力をどれだけ多くのひと達に伝えるか、手に入れたい!と思わせるかの勝負。そのために、市場調査会社から 一匹狼のアーティストまで、あらゆるジャンルのプロ達が腕にヨリをかけて創り上げるものです。そして、何度かのプレゼンテーションを経て、幾通りかのパ ターンの中から「これだ!」という「作品」を選び出します(たとえそれが新人スターの売り出しキャンペーンであっても、出来上がったものはひとつの「作品」です)。


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  マーケティングの専門家達は時代がもてはやす外見を感知し、型にとり、理想のヒトガタを創り出します。そしてその時代の要請と生産性、コストに見合ったパターンを創り上げ、ド レスという商品が持つ魅力の粋を多くのひと達に見せつけます。彼らは顧客達のセルフ・プロデュースの夢をかき立てていくビジネス集団です。わたし達に新しいステキなアイデンティティを与えてくれるんです。けど…にこやかに微笑むロウ人形の半透明の皮膚の下には、お金を儲けるという "資本主義の夢" が息づいているんですね(ちなみにこの度数の対向、獅子座8°のシンボルには興味深いことに "共産主義の夢" が描かれています)。

わたし達は、今までに見たこともないような煌びやかな衣装をまとったマネキン人形を見て、こころを奪われるかもしれません。「うわぁ、こんな世界があったんだ!ステキ だなぁ。自分もこんな風でありたい。こんな世界に入ってみたいなぁ。。」子供達はプロの大人達が提供する美しい理想の世界に憧れ、ステキな服を手に入れようと一生懸命頑張るかもしれません。あるいはいつの間にかプロの大人達の世界に入り込み、広告宣伝という、理想世界を提供する 側になっているかもしれません。けれどその夢を、美しいメッセージを、生産し続けているのは誰なのでしょう? わたし達自身の「夢」の核はどこにあるので しょう? ロウ人形はリアルであればあるほど、美しければ美しいほど、その内側に死のイメージを内包します。それは何故なのでしょう?


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        さて太陽と月は次のシンボル、水瓶座9°の『鷲に姿を変えた旗』をとっていきます。あれ?これも前に一度経験したっけ? いえ、このシンボルは初めてです。以前経験したシンボルは射手座12°の『高らかに鳴く鷲に姿を変える旗』でした。この二つのシンボルは本当によく似ていて、その違いは、水瓶座はすでに鷲に変わってしまった旗を指すのに対し、射手座の方は鷲に変化するという旗の性質に重点を置いているように見えること。そして水瓶座がただ「鷲」であるのに対して、射手座の方は「高らかに鳴く鷲」であることでしょうか。

鷲が高らかに声をあげて鳴く "an eagle clows" というとき、この "clow" には「自慢する」「得意になる」「勝ち誇る」「大言壮語する」という意味が含まれます。なので射手座の12°に出て来る鷲は、大きな声をあげて自分を主張したり、外の世界に対してはっきりと意志表示していくようなイメージです。 けれどこの水瓶座 ―  "We the people"  ― に来て再び顕れ出た鷲は、「旗」という抽象的なシンボル ― 理想、スローガン ― から、現実に血の通う生命体へ、獲物を狙う鋭い眼光(冷徹さ)と力強い翼、鋭い爪を持つ、個としてのなまなましい強靱さへの変容そのものを象徴しているようです。ここには王者としてのプライド、勇気、リーダーシップ、ゆるぎない高貴さなど、わたし達が社会の中で生き抜く上でひとつの理想となるイメージを、どう使って生きていくか?という問いかけがあるように思えます。

「旗」、それはわたし達それぞれが抱える夢、理想をイメージ化した「しるし」。国旗や団体旗、部族旗や軍旗のように、自分達が誰であり、何を理想としてどのグループに属しているかの証しです。そして憧れやプライドを喚起するシンボルでもあります。

それと同じように、わたし達ひとりひとりもまた、こころの内にそれぞれの「旗」を掲げて生きているのかもしれません。 あるひとはくっきりと描いた紋章入りの旗。またあるひとは、レースのように繊細で様々に色の変わる捉えどころのない旗。重厚な錦の旗、あるいはくたびれて少し汚れてしまった旗…。 質、素材、色… この世界には、本当に多種多様で無数の旗がはためいています。たとえばSNSなどで使うアバターやアイコンにしても、一種の「旗」だと言えるかもしれません。そしてそれは、わたし達が意識・無意識を問わず選択したアイデンティティでもあります。


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  「理想」はあるときは大きく膨らみ鷲のように空高く舞い上がります。またあるときは失望にうちひしがれ、溶け崩れます。それはある意味、人生の中でわたし達が繰り返す、周期的な精神の運動なのかもしれません。それは時間をかけて大きな螺旋を描きながら、わたし達という存在を形作っていきます。

けれど今 このシンボルに至って、いのちを持たない抽象としての「旗」は、生身の「鷲」へと変化を遂げました。鷲はこの現実を生きる、いのちあるものです。強力な猛禽類の王者として生態系に君臨する捕食者であっても、細心の注意力を払っていなければ厳しい野性の世界で生き抜くことは困難でしょう。自然界は、毎日が命懸けの世界。鷲は大空高く舞いながら下界の状況を見極めます。繊細な知覚と、狙った行動を取るときに必要な決断力、容赦のなさ。(実際、獲物となる生物から見た捕食者はこの上なく非情です)

わたし達は「自分が自分であること」そのものを、この人生を通して現実に創り上げていくために、たぶんここに居る......ずっとずっと手探りしてきたけれど、もしかしたら、そろそろ「鷲」として世界を眺め渡すときが来ているのかもしれない。。 

わたし達人間は、美しく尊い理想を抱いて生きるための知性を発展させてきました。けれどわたし達は同時に、生態系の頂上に君臨する強力な捕食者でもあります。その極北ともいえる両方の性質を存在の内に宿すからこそ、歴史が創られ、今の世界があり、そこから葛藤が生まれ、よりよく生き、よりよく死にたいという願いも生まれるのではないでしょうか。

多様で色とりどりの旗 ― わたし達は、風を受けてはためいたり、半旗のように沈みこんだりしながら、その色と紋章を少しずつ変えていくでしょう。けれど内なる旗の存在は永遠です。何故ならそれは「抽象」だから。でも今、それぞれの小さな旗は、再び新たな鷲へと変容しようとしています。猛々しく賢く、時に繊細で忍耐強く。そして限りある時といのちのはかなさを知る、孤高の存在へ。 一羽の内なる鷲を抱いて、わたし達はこれから全く新しい現実の冒険へと旅立つのかもしれません。そしてそれは、今まで掲げてきた既知の旗を染め変え、創り変えていく作業でもあるのだと思います。

さぁこれから2月11日に控えた月蝕に向けて、新しい訓練が始まるかも?!!(^_^


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★1月新月の星模様 ★

【主な惑星スケジュール】
 1月28日02:14 水星が逆行のシャドウ抜け
 1月28日02:49 金星・土星スクエア
 1月28日14:39 火星が牡羊座入り
 2月6日15:52 木星逆行開始(天秤座23°08〜恒星スピカとコンジャンクト)
 
【アスペクトから浮かび上がるあれこれ】
突然噴出する出来事/女性にまつわる問題と怒り/舞台裏で激しく動く政治的応酬/ゴールに達するための狭き門を巡る闘争/事故や暴力の危険/大衆の分化〜相容れない人々の相違が鮮明になっていく/隠される事実/世界を変えるための偏執的欲望/etc.


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        そうえいばもう随分前に、カーディナルクライマックスで米国のひと達が本当に変化を望むとすればトランプさんが当選するんじゃないかな?なんてツイートしたことがありました。何故ならトランプ氏はまさに天王星そのもの。その彼が大統領職に就くということは、天王星が冥王星の力を使うということ。それはカーディナル・クライマックスの申し子が生まれるようなものだから。世界中が色んな側面で行き詰まっている今、世界に大きな影響力を持つ米国の集合意識は率先して(おそらく無意識の内に)リスクを負ってでも変化と混沌を選ぶことになるのではないか?と。その時点で確信があったわけではないのですが…(^_^;

下馬評では勝ち目の無かったトランプ氏が結果的に勝って(このこと自体が米国の選挙制度が孕む矛盾を浮き彫りにしたわけだけれど ― 天王星・エリス)、世界のメディアは連日大騒ぎです。リベラル・バイアスの強いCNNなど、就任式直前にトランプ暗殺を煽るような報道までして物議を醸していたし、実際就任式当日は黒服に身を固めたアナーキスト集団と見られる人々が暴れまわっていました。

トランプ大統領の誕生後、公約通りこれまでのオバマ政権下の路線を覆す政策が強引かつ矢継ぎ早にサインされていく中、様々なニュースサイトやTwitterでは、平和や融合をうたってきたリベラル派の活動家から『トランプはナチだ。だから新たなヒトラーの台頭を防ぐために暴力的な手段を取るのは良いことだ。何故なら彼らが暴れたおかげでその後に各地で行われた "ウィメンズ・マーチ" が世界中に好い印象で受け入れられた。光を目立たせるためには影が必要なことを私達は考えに入れるべきだ』などという意見が出ていて、うーん…そうなのかと。。 古いものが皆壊れていくかもしれない今、もっと足許を深く掘り下げないまま、手段や戦略の方に目を向けていていいんだろうか?とも。。。


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  ただ、ウィメンズ・マーチの集会で行われたセレブ女性達によるスピーチの中には男性への呪詛に満ちた詩の朗読もあり(大受けしていましたが)、その迫力たっぷりに演じられたパフォーマンスを観ていると、そこに上辺には見えにくい、そして日本とはまた趣を異にする、凄まじい性的闘争(あるいはレイプ・カルチャーと呼ばれる状況)を見て取れるようにも感じました(おそらくそれを演じていた元女優の活動家自身も、その瞬間、自分が人生のその一瞬にこなすべき役割 ― 強力なテーマを秘めた政治的「作品」/美しいロウ人形  ― を演じきっていたのだと思います。)。 そして歓声をあげ、ピンクのプラカードや旗の下に一体化し、アイデンティティを確認し合う参加者達。 そうした怒りが噴出する一方ではまた、「ウィメンズ・マーチへの参加体験はまるでオーガズムにも似た宇宙との統合体験だった」という声も出ていました。その気持ちはなんとなくわかるような気がします。

閉じられていた蓋が開き、それぞれに封じていたものが噴出する。今はそんなとき。でも…その後は? 出すべきものを出すことが出来るハレの日が終わった、その後は? 掲げられたプラカードや旗は、果たして生き生きとした本物の鷲に変わることが出来るでしょうか? それはこの先も、幾度となく訪れる大きなチャレンジとして問われ続けるのだと思います。


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  火星・土星スクエアが終わり、魚座を進んで来た火星がイクシオン、ジュノー、フォルスと立て続けにスクエアを形成してきたここ数日、全体の雰囲気には、怒りが怒りを呼び、たとえどんな正論が声高に叫ばれたとしても、結局のところ「闘争」それ自体が、それに何らかのかたちで関わる自分のアイデンティティ確認や気持ちの拠り所となっていくような危険があると思います。

たとえばヒトラー? たとえばナチス? 自分が憎しみを感じる対象を「悪」のシンボルとされる名称で呼ぶことによって、わたし達は自分の感情や行為を簡単に合理化することが出来ます。現実を見れば、悲惨な物事は身の回りに沢山存在します。けれどその「悪」はいったいどこから来ているんだろう? 人々が目指しているはずの「愛」はどこに生まれるんだろう? いや、いざ現実の悪を排除するためならそんなことは言っていられない! その通りです。わたし達は何か悪いことが起きそうで不安なとき、無意識に記憶をたぐり寄せ、いつか来た道を辿ります。人生の中で。人類の歴史の中で。たぶん、勝つために。そして護るために。たとえそれが結果的には同じことの繰り返しかもしれなくても。確かに闘わなければならない状況は厳然とやってきます。けれど、もうこの足許にはいつか来た道などどこにも存在しない...としたら? 

        トランプというひとは予測不能の天王星タイプであり、幾度も浮沈を繰り返し、修羅場を経験してきたビジネスマンです。それも、かなり異形のビジネスマンではないでしょうか。毀誉褒貶かまびすしい中、今のところ、米国が誇る「民主主義」の中で、渦中の大統領はヒトラーでもなければKKKにもなっていません。ただ彼は、「時代の特異点」となる宿命を負って生まれたかもしれないひとだとは思います。もし彼が米国の政治制度の中で非情で凄惨な独裁者になるのだとすれば、そんな彼自身と彼をそう仕立て上げていく流れに力を貸すのは、反トランプなら何をしても正義だと叫ぶ大衆かもしれません。ナチスにあれだけの力を与えたのは当時のドイツの民衆だったように。賛同や崇拝だけが抑圧や強圧的リーダーを生むのではなく、自分自身を含む人間という存在への深い怖れと不信、その投影と反動もまた、わたし達の行く道に暗い影を落としてきました。


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『善はすべからく悪をはらみ、悪はすべからく善をはらむ』

これは今回の新月で土星がコンジャンクト(オーブ1°強)するイクシオンに見られる深い象意のひとつです。このアスペクトの正確な形成は全3回。2017年2月15日、6月6日、10月30日です。そしてトランプ大統領は、このイクシオンの影響も強く受けています。 わたし達はトランプ騒動で幕を開けたこの2017年から、イクシオンが示唆するこの命題を何度となく意識させられるのかもしれません。



        さてと。こんなタイミングでもあるし、ここでトランプ大統領のネイタル・チャートを見てみましょうか。といっても、いわゆる10惑星を使っての分析は『フォーキャスト2017』や、もう少し後で出版予定の電子本『マンデーン2017』でメリマンさんによる詳しい解説を読むことが出来ます。 なのでここでは、彼のチャートで最も注目すべき他の要素について少しだけ見てみたいと思います。

注目すべき要素のひとつ。それは彼がアセンダント上に「恒星レグルス」を持っていることです。これは古来からロイヤル・スター、または帝王星と呼ばれる星。良くも悪くも歴史に名を残したり、あるジャンルで大きな功績を挙げたり、影響力を誇るビッグネームとなる宿命を持つと言われる星です。

著名アストロロジャーの一人で恒星研究に生涯を捧げたダイアナ・K・ローゼンバーグの研究によれば、ネイタル・チャート上で何らかのかたちでレグルスが強調されている歴史上の人物は多岐にわたり、数多く存在します。


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  たとえば… アレキサンダー大王、徳川家康、オリバー・クロムウェル、カール大帝(フランク王国)、スチュワート朝最後の女王アン、ロマノフ朝のアレクサンドル1世、ロスチャイルド男爵、大正天皇、昭和天皇、マーガレット・サッチャー、リンドン・ジョンソン、イスラエルの軍人宰相シャロンなど、枚挙に暇がありません。

また王侯貴族や政治家だけではなく、軍人や革命家、活動家、世界的な大実業家(ビル・ゲイツ、ロイター通信社を創立したポール・ロイターなど)、宇宙飛行士なども輩出しています。たとえば世界最初のエベレスト登頂者ヒラリー卿、また悪漢として名高いビリー・ザ・キッドやメキシコの革命家パンチョ・ヴィッラも強いレグルスを持っていたそうです。

マンデーン・アストロロジーにおいても、この恒星が強調されるときは歴史上大きな革命や戦争、あるいは世界を変えるような冒険的試みがなされてきたようです(米国独立戦争の契機となったレキシントンの戦いなど)。

私見として、レグルスが放射するエネルギーを簡単に表現するとしたら
 「自分が "王" であることを生まれながらに(自我以前に)"知って"いる状態」
 「権力の本質を良くも悪くも心得ている」
 「常人を超えた(ときに妄想的とも言える)決断力」
 「怖れを知らない」「勇気」「自分が思った事を貫く」
 「破壊的な壁や敵に立ち向かい、破壊する」
 「変革者」 「頑固」 「独自のビジョン」
 「欲するものは必ず手に入れる」「支配かそれとも死かという精神」
 「戦士としての王/リーダー」「不屈さと非情さ」

などと形容出来そうです。おそらくトランプ氏は、幼少時から無意識下でこのレグルスの影響を強く受け続け、その基本的な人格形成期を過ごして来たのではないでしょうか。


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        ここで重要なのは、恒星は惑星と違って1°動くにも長大な時間を要することです。なので、土星以降の遅い惑星は世代的なものと考えられ、レグルスとコンジャンクトしていても、その人の個性にはなり得ません。また、コンジャクトする惑星や感受点、そのアスペクト次第では、上記のような特徴の表れが抑えられるケースもあります。

たとえば、オバマ前大統領もレグルスが強調されたネイタルを持っています。けれど彼の場合、コンジャンクトしているのは月のノース・ノードでした(オーブ2°)。これはどちらかというと今生、努力して目指さなければならない境地を意味します。彼は一生を通じて「王者としての強さと有無を言わせぬ決断力」を発揮しなければならないという「課題」を抱えている…と読めます。

トランプ大統領の場合、レグルスとコンジャンクトしているのは4分に1°動くアセンダント(自我、人格)であり、しかもオーブは1°を切ります。しかも火星ともコンジャンクトです。なのでレグルスの体現度は強力。。 彼はきっと自分のアイデンティティを「王」であると心得ているし、自分が良しと信じる目的のためには破壊も厭わないでしょう。

また、彼のアセンダントとコンジャンクトしているのは帝王星レグルスだけではありません。驚くことに、小惑星アメリカもまたぴたりとそこに来ています。調べれば調べるほど、このタイミングで米国の大統領になるのは彼しかいなかったのだろうと思えてきます。


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        ではもうひとつ、準惑星エリスがトランプ大統領にどんな要素を与えているかを見てみましょう。

牡羊座のエリスが放射するエネルギーを簡単に言ってしまえば、
 「今まですでに存在していながら蓋をされてきた "不和" を浮上させる」
 「自分の存在を無視したり、ないがしろにしてきた者/物事への報復」
 「自分が信じる真のアイデンティティを復活させるための闘い」
 でしょうか。

エリスは冥王星やセレスと共に「準惑星」として分類される惑星です。冥王星が惑星から準惑星に "格下げ" される原因を作った存在としても有名ですよね。現在は牡羊座の22°台で20°台の天王星と長期のコンジャンクト中。 正確な形成は2016年6月、9月、そして今年3月17日に最後のコンジャンクション形成があります。ちなみに前回エリスが天王星とコンジャンクトしたのは1927年〜1928年。世界大恐慌の直前でした。

        トランプ大統領はエリスを牡羊座6°台に持っています。ただエリスは大変遠い星なので、その公転周期は560年。なので、ネイタルでのエリスの位置は広い世代で共有されるものです(サビアン・シンボル的には1°違えばテーマも微妙に異なりますが)。

ですから、エリスも恒星と同じように他の惑星とのアスペクトによって強調されているかどうかがネイタルを観る場合の肝になります。


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  トランプ氏の場合は2室(資産)で海王星とKBOイクシオンがコンジャンクション(オーブ4°強)。それに11室(政府機関etc.)水星と8室(負債)エリスとでTスクエアが形成されています。そして9室(法)牡牛座(物質的リソース)の黒いケンタウルス族ネッソス(カルミックな争い/人種的偏見が絡むケースがある)がクインカンクスとセクスタイルでイクシオン・海王星と水星に絡んでいます。彼がこれまでに幾度も破産し、訴訟沙汰や黒い噂も数限りないというのに、その度に不死鳥のように蘇り今に至ることをエリスの象意と共に考え合わせると、とても大きな意味を持つ星回りだと思います。ちなみにしばしば「サバイバル」を意味するケンタウルス族のアスボルスは、オーブ4°で彼の月蝕の太陽とコンジャンクトしています。

ここでもう一度、イクシオンの象意の代表的なものを挙げておきますね。

 「どんな人間であろうと、状況次第ではどんな事だってやれる」
 「人間が持つ神をも怖れぬ勇気、そしてそのこと自体がはらむ愚かさ」
 「どんな結末に襲われても懲りない性分」
      そして…「全ての善は悪をはらみ、全ての悪は善をはらむ」です。


   それと、もうひとつ覚えておかなければならないのは…彼の水星がアウト・オブ・バウンズ(OOB)だということです。これは彼の思考回路が常識の範疇(くびき)を超えていることを示唆しています。OOBは天才タイプやアウトロー的な人物を輩出しやすいと言われます。水星がOOBだということは、彼の思考経路はともすると誰にも理解されないような筋道を辿る場合があるということ(彼自身にとってはそれが自然です)。ただし、太陽、月、金星という3つの個人惑星のデクリネーションが22°〜23°台でギリギリOOBに近いことから、自分の思考を社会的な枠組みの中で表現するための助けになっています。けれどあくまでOOBはOOB。彼が権力志向であることは間違い無いけれど、ではいわゆるファシストかというと、またちょっと次元が違う気がします。OOB的思考は堅固でリジッドな権力構造にはそれほど価値を感じません。物事の絶頂で、本人にしか理解出来ないような理由で止めてしまうことも起こります。ただ大統領職ともなると、それが果たして可能かどうかは微妙ですが...。

トランプ大統領という存在をこれまでの常識的・政治的枠組みの範囲内で理解しようとすれば、ことごとく的外れになる怖れがあるかもしれません。おそらくトランプ氏は、政治やビジネス世界の「良心」や「道徳」という定義が、いかに矛盾していてインチキくさいものかを理性というより "本能的" に知っており、言いたい放題、やりたい放題の限界を自らの物差しで決めているように思います。その尺度に合わない細かいことなどどうでもいい...と。

だからこそ彼は「破壊者」なのかもしれません。…そしてまた同時に、自らの国家的愛や資産の対象を護るために「壁を打ち立てる者」でもあるという、一見矛盾する二つのベクトルを体現しているようにも思えます。。(11室蟹座の金星・土星・小惑星カルマのコンジャンクション、3室天秤座の小惑星キング・ケンタウルス族キラルス、9室牡羊座のケンタウルス族エケクルス・小惑星ニニギのTスクエア)


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  この水星は11室(議会、国家が抱える目標や国としての欲望)に在泊し、10室(政府と大統領)で太陽とコンジャクトするノースノード(冥王星のメッセンジャー、オルクスとコンジャンクト)の支配星です。だからチャート上でもとても重要な役割を果たしています。小惑星を調べると、面白いことにクシナダヒメとヤマタノオロチがぴたりとこの水星にコンジャンクションなんですね。神話では、怪物に食べられてしまう最後の生贄だったクシナダヒメを救ったのが素戔嗚尊。そしてこのスサノオが怪物ヤマタノオロチとの闘いにクシナダヒメを櫛に変えて伴ったという話が残っていますが…。もし小惑星クシナダヒメが女性に備わった生命力や何かを生み出す力、そしてある種の咒力を意味するとしたら、大統領は政治的にも個人的にも女性の力やエネルギーを活かすことを必要としていて、それを彼独自のやり方で実現しようとするのかもしれません。

けれど、それと同時に自分がその力の「捕食者」であり、「敵」でもあるという矛盾を抱えているように見えます。これは複雑。。  チャートを見るかぎり、彼は自分を破壊者や女性の敵とは全く考えていないし、多くのひとに愛されたいと望んでいるように感じられますが…(深層心理的には、外側に出ている人格面とは全く異なる側面が見て取れます)。

        おそらくトランプ大統領がこころ深く意識する自己のアイデンティティは「選ばれし王」であり、「救済者・保護者」であり「ドラゴンを退治する怒れる戦士」という感じだと思います。きっと彼の内部にはその旗がへんぽんとはためいてきたのではないでしょうか。そして今年、ホワイトハウスにもまた彼の旗が高々と立てられました。米国に、新たな「鷲」が生まれたことになります。

良くも悪くも壊すひとであり、理解されない者であり、降り注ぐ嫌悪もまた原動力にしていくような存在。世界をまったく異なるパースペクティブで観ていながら、細やかな説明や行き届いた配慮など一切しないだろう存在。もしかしたら、ひとつの長いサイクルの終わりにあって、何かの役割を負っているのかもしれない存在。 彼のOOBの水星は、凡庸な理想主義者を最も嫌います。 戯画的・超常的なレベルで自分の理屈を押し通そうとします。それでいて、彼を支持するひとも反対し憎むひとも、彼から目を逸らすことが出来ない、そういう存在、特異点...。 そんな大統領との交渉に直面する各国の首脳は、彼と同等の強さと抜け目なさ、そして自分が是とする目的のためなら手段を選ばないくらいの信念と決断力が必要になりそうです。


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  帝王星レグルスが強調されるひとは、幸不幸や善悪ではかれないところがあります。トランプ大統領への抵抗の度合いによっては、4年の任期を全う出来るかどうかもわかりません。おそらく弾劾への動きや暗殺の企てがあっても不思議ではないでしょう。 ただし、ここに書いてきたのはひとりの公人、ひとりの人間の内界に拡がる広大な可能性のほんの一部にすぎません。でも、たとえそうであっても、やはり米国の新大統領は今という時代、宇宙、そしてわたし達が創り上げる集合意識が選択した結果としての存在だと思うのです。  (「冗談じゃない!! 選んだ覚えなんかないわ!」という沢山の声が聞こえるような気もするけど ^_^;)


  カーディナル・クライマックス期の中央部付近を過ぎようとする今。大国、米国に生まれた新しい荒鷲さんは…もしかしたら女神エリスがわたし達の世界に投げ入れた「金の林檎」かもしれません。それはけっして新たな争いを創るわけではありません。これまでの来し方にすでに潜んでいた歪みや腐敗、不和をえぐり出すのです。そこから生まれる争いは、トロイア戦争に繋がっていくのでしょうか? それとも?

その答の一部は、この新月、わたし達それぞれの小さな旗がどんな鷲に変容していくのか、わたし達がそれをどれだけ大切に扱い、どう育てていくのかにもかかっているような気がします。それは決して小さなことではないと。。。


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  昨今の星回りは、ネットを介して怒濤のように各国の問題が露わになると同時に、集団やそれを構成している個人が抱える人生の問題、こころの澱を噴出させるような働きがあります。今、様々な抗議行動に参加するひと達もまた、何らかのかたちでそれを外界に投影しているのかもしれません。もしそういう要素が存在するとしたら、それは今という時代がはらむ危険性です。

  前にも書いたように、今後の数年は、ショッキングな出来事や変化と混沌の中を通り抜けながら、世界が今までに持てなかった視点を見出していけるかどうかのテスト期間になると思います。ということは、世界を創っている無数のわたし達個人もまた同じこと。徐々に自分の、そしてそれぞれのひとの「本性」がどうしようもなく鮮明に顕れてくる。そこには見たくもない一面だってあるかもしれない。でも、それを含めて今この手にあるものこそが、これから先を創造していくために自分に残されたリソースであり、唯一の素材です。

晴れ晴れと照る歓びと希望の日もあれば、曇る日、嵐の日もあるでしょう。世界を織りなす力の地図が刻々と変化していく中で、わたし達の住む日本もきっと小舟のように揺さぶられるかもしれません。けれどわたし達は、そのタイミングを選んでここに生まれてきたのではないかしら? もしかしたら....生きて、望み......そして視るために。


  大声で振りかざす必要の無い、自分だけの旗を内界に掲げて。目を開いて静かに考えながら生き抜いていくこと。一番大切なことは譲らず、でも責めず、大鷲のように堂々として。 誰も、自分以外の人間には成れないのだから。あのひとは素晴らしいかもしれない。けれどあのひとはどんなに望んだとしても、あなたには成れないのだから…。





have a great trek!!!★


hiyoka(^_^

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January 11, 2017

●1/12の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180° 対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる「鏡」だと言えるかもしれません。なので満月のテーマは新月の瞬間から色濃く育っていくとも言えるでしょう。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにその経験を消化(昇華)し、エネルギーはゆっくりと静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯(ずれるなら満月前がベター)に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで1月12日20:53前後、北海道周辺で20:59前後、関西方面は20:34頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で20:05前後に蟹座22°27'22"で満月となります。

今回のテーマのベースであり、今も発効し続ける新月の大テーマについてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月 蟹座22°~23° + 太陽 山羊座22°~23°】
  "A woman awaiting a sailboat" +
  "A general accepting defeat gracefully"
→「期待を込めて帆船を待つ女」+
 「潔く敗北を受け入れる将軍」 

  "Meeting of a literary society" +
  "Two awards for bravery in war"
→ 「文芸協会の集まり」 +
  「戦場での勇敢さに対する2つの賞」

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期~1/27】
→★期待と不安が拮抗する中で風向きを読もうとする心理
→★自分が価値を置くものに対するプライドを誇示し固執する
→★たとえ犠牲が大きくても為すべき事を徹底しようとする精神
→★あちら立てればこちらが立たずという状況で生じるフラストレーション
→★自己のコントロールが及ばない事柄に忍耐強く対応していく
→★すぐに見えそうで見えない、掴めそうで掴めない新しいビジョン
→★言葉の技巧に囚われてその下に存在する本質を見逃す危険
→★今自分が置かれた立場や立ち位置を明確に受け入れることによる再生の一歩
→★黒か白か、善か悪か、上か下か、左か右か、美か醜か、損か得か…など
    交じり合おうとしない物事をめぐって二つに引き裂かれる状況
→★利害の衝突する闘いの中、大義名分を通し切ることで生き残る術
→★利他的な自己犠牲に憧れながら自分を護ろうとする矛盾
→★優しさと強さ、知性と感情を統合していくことの困難さと挑戦
→★過去におろそかにしてきた物事の露呈とけじめの時
→★人に知られぬ純粋な行いや努力が報われる経験
→★全ての物事が持つ二面性への気付きとその狭間で身動きの取れない状態
→★自己の内部を精査しながら外界の喧噪と内界の空白に耐える・・・→


エネルギーのポイント:『より高度な二元性の認識から始まる新たな訓練』 

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        去年も押し詰まって迎えた新月。そのエネルギー・ポイントは『不確実性の壁を前にした乱反射、逡巡と適応力』でした。外の世界も自己の内部も壮大なトランジッションの渦中に入り、手探りの旅は始まったばかり。みんな、お正月はどうだったかな? 家族や恋人、友人と、あるいはひとりで。毎年変わらぬお正月風景やその営みの中、ふと何かが変わってしまった… と感じたひともいるかもしれません。 変わったのは自分自身なのか? それとも他の何かなのか? もしかしたらそれも判然としないままに。二重の空間を生きているような? 感じ方はひとそれぞれだとしても、もし意識や知覚に微妙な変化を感じるひとがいるとしたら、それはこのタイミングで贈られた宇宙のプレゼントだったかもしれません。


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  去年〜今年の変わり目は、ちょうど水星逆行と重なりました。事故も多かったし、過去に絡んで土星・ヴェスタ・ネッソスが創り出す「火による浄化」の霊的な体験を通過したひと(これからするひと)もいるかな。(火事も多かったですね。。) 過去…それもすっかり忘れていたような過去の想いや経験が蘇ってきたり。また新月図のMCに乗っていた海王星の力添えも受けて、昔はわからなかった物事の様々な断片が今、急に浮上してひとつに繫がり、ハッとわかってしまったり。その他様々なインスピレーションに恵まれたひとも多いのではないでしょうか。 

新月の記事にも書いたように、現在水星は順行しながら来た道を元へ辿るシャドウフェーズの真っ最中。シャドウ抜けは1月28日、次の新月が起きる日です。ということは、逆行中に得た気付きやインスピレーションもまた、意識の中で消化(昇華)運動の真っ最中かも。焦らず、結論を急がず。大切に温めながらいきましょう。それがどんな物事であれ、ゆっくりと自分の中に根付かせることで、きっとこれから先、新たな視座を得るための鍵になるんじゃないかな。。


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        そして…2017年に入ったわたし達は、今年最初の結実、満月を迎えます。満月図はまぁなんともダイナミック。12月27日に初回のオポジション形成を終えた木星・天王星だけど、今回は木星とエリスがオーブ20’強のタイトなオポジションとなり、それに天王星 、そして離れつつあるセレスも十分なオーブ圏内でエネルギーを放射しています。そして今回はこれに満月の月と太陽がグランドスクエアを形成しているんですね。牡羊座の天王星・エリスが高らかに(狂おしいほど)主張する「我らのアイデンティティを尊重せよ!」「何がなんでも自主独立!」「問答無用!」という声が止むことはなさそうです。それを受ける天秤座の木星は本来、外交力に長けた力ではあるけれど。この位置ではプライドを護ったり虚勢に力を注ぐ傾向も強まりそう。狭く深い井戸の底から「自分が王だ!」と空に向かって叫ぶように。。。 

そんなわけで、背反矛盾したエネルギーの綱引きは、蟹座の満月がもたらすディープな感情をともなって最盛期を迎えそう。多くのひと達がセンセーショナルなニュースを巡って右往左往してみたり、一方で情熱的な献身をしたかと思うと同じひと達が冷酷な報復行為を行ったり。気分的にボラタイルというか、固唾を呑んだ緊張感で静まり返った途端にすぐ燃え上がるような感じさえあります。これは広い世界にも身近な社会環境にも、下地として共通するちと不穏な雰囲気かもしれません。


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  また、この満月のエネルギーにダイレクトに触れる惑星や感受点をネイタルに持っている場合など、自分自身の中に背反する思いを抱え、葛藤したり気分が激しく上下するようなひともいるでしょう。それは「あちら立てればこちらが立たず」みたいな感じかもしれないし、ゴージャスさや純粋でロマンティックなものに対する欲求が高まる反面、実世界の醜さが目について立ち向かってみたり意気消沈してしまったりとか。。 あるいは去年〜今年にかけて新たに分け入った意識の謎を抱え、二つの世界の間で判断がつかず立ち往生するような感覚を抱くひともいるかもしれません。それはちょうどこの満月のシンボル『期待をこめて帆船を待つ女』のようでもあるし、また『文芸協会の集まり』に出席し、皆に感動を与える技巧を批評することで、賞をかけたペンの闘いをジャッジする人々から放射されるエネルギーともオーバーラップします。

        わたし達は今、欺瞞と驚きと対立と疑念に満ちた土星・海王星スクエアの2016年から、カーディナルTスクエアと土星・天王星ウェイニングトラインの2017年に入ったばかり。今まで隠されてきた…または薄々わかっていながらも蓋をしてきた様々な社会的・個人的な偽りや思い込みの結果を消化しつつ、疑いと手探りの中で、肌身に感じる現実的な変化を体験していく…そんなトランジッションの渦中にあります。そこではまだまだ慣性の法則が働き、不安や疑いを引き起こすようなことも起きるし、過剰な疑念がかえって破壊的な結果を招く危険も残るでしょう。 

こうしたトランジッションのとば口で必要になるのは、とにもかくにも自分自身の「今」を丸ごと認めて引き受けることかもしれません。帆船がやってくるかどうかは風向き次第。いくら待っても来ないのかもしれない。半分は、わかっている。でも、そこに立ち続ける。水平線を眺め続ける。それだけの毎日かもしれなくても。何を待っているのかわからなくなってさえも。。


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  けれど、やがて船はやってくるのかもしれない。もし船が来なくても、その立ち続けた行為から新たな物語が芽生えるかもしれない。今、自分に出来ること。自分のエネルギーが向いていくことに賭けてみる。 期待に惑わされてではなく、意志と選択の結果として。 たとえ敗軍の将になったとしても、出来ること全てを尽くした上で結果を受け止め呑み込むその姿は、戦場で見られる一番勇敢な姿のひとつではないでしょうか。 『戦場での勇敢さに対する2つの賞』は、目に見える行為と目に見えない内的な高貴さの証しとして与えられるものです。 そして、物語は終わることなく新しい局面へと入っていくでしょう。 もし思い描いていたのと違う船が港に着いたとしても、そこから新しい物語が始まり、文芸協会の面々を沸き立たせるような、新たな感動が生まれてくる可能性があります。 わたし達は潜在意識の中でいつも何かの訪れを待っているような気がします。幸せが、不幸が、素適なことが、嫌なことが...。でも、本当は今のわたし達の理性では見ることの出来ない「何か」の方が、時を超えたその先でわたし達の来訪を今か今かと待っているのかもしれません。

        満月のグランドスクエアの一角をになう天王星とエリスにトラインを形成する土星は小惑星ジュノーとコンジャンクト。言いたくても言えないことを胸に秘めつつ、そのプレッシャーと、もしかしたらちょっぴり怒りさえも抱えながら、新しい挑戦と慣れない状況の中で地にしっかり足を着けようと頑張っています。土星の度数は去年12月14日の満月で太陽が位置していたところ。そのシンボルは『入国する移民達』でした。 不安の中、忍耐と持続する情熱を希望に変えて新しい環境に入っていく人々。「今」を、今ある場所と立ち位置を新たな「ホーム」と思い定め、新たなアイデンティティを求めて岐路に入っていく勇気。もし何かを怖れて言い出せなかったことがあるなら、落ち着いてお腹に力を保ち、肩と首の力を抜いて、一度相手にきちんと伝えることは大切かもしれません。この継続するエネルギーは、この新月・満月期を過ぎ越していくためのひとつのヒントになりそうです。


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        この満月図には、いくつかのセスキスクエアが形成されています。その中でも一番目立つのは、MCに対して太陽・木星スクエアから伸びる形のクァドリフォームと呼ばれるフォーメーションです。図には表示されていないけれど、このMC上には小惑星クシナダヒメ、トゥルース(真実)、キルケーが乗っています。二人の女神と「真実」を意味する小惑星ですね。そしてクァドリフォームが形作る二等辺三角形を貫く形のAscには冥王星のエージェントであるオルクスが乗り、Decには金星と海王星が乗っています。日本の空に形成されるこの形。これは何を意味するのかな? 

クァドリフォームは別名「神の拳」とも呼ばれるかなりハードなアスペクトパターンです。太陽・木星スクエアの緊張状態が創り出す傲慢さや無頓着さ、不用意さ、エネルギー的・物質的な浪費などの傾向は、天王星やエリスが放射する「何が何でも・・!」というナマな欲望とも呼応して、忍耐力不足(煽り耐性の無さにも顕れやすい)、気まぐれや混乱状態、反対のための反対といったエネルギーに変換されていきます。 太陽・木星のエネルギーは、一度神の拳を通して頂点となる双子座7°台の小惑星達に向けて放射され、そこで何とかクリエイティブな解決法を見出す必要があるかもしれません。クシナダヒメのキーワードは「生命の力 ― いのちを受け宿し育てる強力な咒の力、反転の力」。キルケーのキーワードは「自分が持つ力を使ってひとを手助けすること」そしてそこに文字通り「真実」があるということ。。


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  なので日本では、女性性が持つ柔軟な受容力(または咒力)としたたかな強靱さが、一触即発のエネルギーを過ぎ越していくための鍵として役立ちそうです。ただキルケーにはネガティブな側面もあり、自分勝手に他者をコントロールしようとする傾向があります(隠れ女王様?)。またミサンドリー(男性嫌悪)的な側面があるとも言われています。実のところ、キルケーには小惑星モロン(愚かさ)もコンジャンクトしているので、拳を振り上げた怒れるフェミニストを彷彿とさせる好戦的態度には、要注意です。クァドリフォームは頂点となる惑星がネガティブなエネルギーに転じると、とても破壊的な効果を発揮します。これをどう使えるかは、本当にわたし達次第。もし上手く治めることが必要な場面に遭遇したら、この特別な女神のエネルギーを使いこなせるかどうか、ぜひ挑戦してみて。

そしてAsc上のオルクス。それにピタリとコンジャンクトするのは小惑星メンター。これはこの満月期に「わたし達が自分自身をどうジャッジしているのか」あるいは「どんなアイデンティティを保って生きているか」という問題を吟味してみることがちょっとした鍵になる可能性を示唆しています。対向のDecには金星と海王星。なのでおそらくそのための鏡になるのは、理想や夢、ロマン、美に対する感覚。何に惹かれ、何を美と感じるか。それを外界や他者に投影する前に、内なる世界の夢として探査していくこと。移ろいゆく世界、不安定な社会にではなく、今・ココの胎内宇宙にこそ、未来に繋がるヒントが沢山が存在する。。 このAsc/Dec軸は、去年9月1日、やはりAsc/Dec軸上で起きた金環蝕(オルクスとコンジャンクト)の位置なんです。


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  この日蝕は、メリマンさんを始め多くのアストロロジャーが2016年最強の力を持つと示唆していたもので、日本の日蝕図では、天頂近くに昇った土星が蝕と海王星にTスクエアを形成していました。当時の記事にはこの蝕についてこう書いています。「日本という国、そしてその大地に生きる集合体であるわたし達ひとりひとりの精神にとっても、この日蝕とそれを挟む月食の三つ組みは、これから中長期にわたってとても重要なゲートの役割を果たすのではないでしょうか。」

このときDec上で起きた日蝕はオルクスとコンジャンクトし、Asc上の海王星とオポジションでした。そしてこれによって強力にチャージされた度数が再びオルクスとメンター、金星と海王星、アングルによって今、蘇ります。去年の9月ごろ、何をしてたかな? あまりに時が早く進み過ぎてあまり思い出せないくらい(^_^;。 小惑星メンターは、文字通り深い学びを意味します。それは誰かから(あるいは空間から)教えを受け、学び、マスターし、やがて誰かに教えるようになるかもしれない何か、または領域。そしてオルクスの容赦ない審判の力。他者や外界ではなく、まず自分に対して使うべき力。新たなアイデンティティ、未来の自分という存在のために。金星と海王星の最善の力を使って。沢山のインスピレーションをもらって。 これ、この満月と木星・天王星・エリスのグランドスクエアが放射する強力なテンションを使いこなす「冒険」としては、一番の道/未知じゃないかな?


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        今朝の新聞には、2019年元旦に新天皇が即位され、元号が変わる方向で進むというニュースが載っています。これは日本にとって外面の変化には終わらない大きなことだと思います。去年、天皇陛下のお気持ち表明があったのは、木星と小惑星ニッポニアから天王星にYODが形成された8月8日でした。そして今、ニッポニアは太陽にコンジャンクトしようとしています。わたし達の象徴が変わり、時が変わり、認識もまた変わり... そしてわたし達が立つ大地とそれを取り巻く環境も音を立てて変わろうとしています。それを創り出すわたし達自身も、また大きく変化していくことでしょう。

小さな幸せも、大きな夢も、今はまだ不確定な回廊の中。 目を瞑り岸辺に立って良い風が吹くの待ちながら… 文芸協会であれやこれやと議論しながら… 一日、一日を歩む小さなわたし達。 けれどそんなわたし達の内に拡がる広大な海には、すでにいっぱいに帆を張った一艘の船が… 新大陸を目指して航海に出ているのではないでしょうか?  たとえ内なる羅針盤が震えていようとも。風が凪いでいようとも。ありったけの帆を張って。それぞれの美が待つ水平線を目指して。進みましょうか!(^_^





have a great trek!!!★


hiyoka(^_^

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December 28, 2016

○12/29の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

12月29日04:40
 ちょっとだけ言い足りなかったことを加筆しました。
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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
    例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで  12月29日16:12前後、北海道周辺で 16:18前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は15:53前後、沖縄周辺では15:24前後に山羊座 07°59’で新月となります。

前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマと挑戦 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【太陽・月 山羊座7°~8°ー 発効期:12/29~1/27 】
  "A veiled prophet of power"
『ベールを被った有力な預言者』

  "Birds in the house singing happily"
『幸せそうに歌う家の中の鳥達』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★「真実」の異なる側面や他の次元の存在を予感する
→★想像力の豊かさ、またはひらめきや天啓に打たれる
→★発作的な感情やエネルギーが押し寄せて翻弄される経験
→★利口で防衛的なやり方で自分が抱く真の意図を誤魔化す
→★ミステリアス、または型破りな演出による自己プロデュース
→★目に見えているものが全てではないという事実に気付く
→★気の小ささを自慢げな様子、または余裕ある態度で覆い隠す姿
→★内面の脆さ、または繊細さを護るために鉄の規範に依って生きる
→★様々な話題を大げさに伝える、または果てしなく喋り続ける
→★長く置かれてきた環境に知覚能力が飼い慣らされてしまう危険
→★天賦の才能として備わる「隠された美」への独自の嗅覚や感知力
→★閉じこもりながらも自分の見てくれを気にする、または自己賛美に陥る
→★「家」を自分なりの美、プライド、安全の印として捉える傾向
→★美しく清らかな世界と血みどろの闘いの世界との間で感じる葛藤
→★掟、階層、規則、命令、既存の信条の枠内に留まっていたいという願望
→★社会の現状を受け入れ、今自分の手の内にあるものでベストを尽くす
→★厳しさの中で置かれた環境や今の現実に適応していく挑戦・・・→


エネルギーのポイント:『不確実性の壁を前にした乱反射、逡巡と適応力』

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前回の満月は異様に長かったので今回はその反省をこめて(?)というかみんな忙しい年の瀬でもあるし、なるべく短くまとめて....みます(^_^;。


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        2016年。世界には沢山のことが起こり、東アジアの島国に住むわたし達もまた、大きな「変化」の足音を少しずつ身近に感じ始める…そんな年になったのではないでしょうか。そしてもちろん、わたし達個人の人生にも本当に沢山のことがあったと思います。そんな中、いよいよ今年最後の新月ですね。強力な惑星フォーメーションが続くときは、目に見えないエネルギーの怒濤の流れに心身がなかなか追い付けず、時間が加速しているように感じられることがあります。わたし達の意識って、起きている間は間断なく覚醒しているように思うけれど、本当はバッバッと不規則に点滅して周囲を照らすライトに過ぎないのかもしれません。そして抜け落ちた「コマ」を、わたし達はそれぞれの想いや信条を通して出来事の「事実」、つまり「世界」として組み直しているのかも…。


★12月新月の星模様 ★

        さて今年最後の新月は、変化へのプロセスがスタートした2016年を締め括るのにふさわしく、とってもダイナミックです(そしてその結実である来年1月12日の満月も!)。メリマン・コラムでも12月19日の水星逆行〜1月12日の満月までの期間は「数多くのジオコズミック・サインが発効する強力な時間帯」と指摘されていましたね。 こうして新月の瞬間だけを切り取ったチャートを見ても、すでに多くの強力なアスペクトが形成されています。


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  まず目に付くのは新月図のアセンダント(双子座のクリティカル度数!)を支配する逆行の水星が太陽・月にコンジャンクトしていること。そしてMC上に乗る海王星、近接の火星にセクスタイル、ICに乗るオルクスにはトラインを形成していること。これはMC・海王星・火星とIC・オルクスのオポジションを新月と水星が「調停」する形です。この調停というフォーメーションは、オポジションでにらみ合う両者に調和的なエネルギーの流れをもたらすと言われています。ただ、必ず良い方に向くとか、助けになるかというと、そうならないケースもあります。ひとつ言えるのは、ときに相反し矛盾するオポジションのエネルギーを、それぞれに感知し、ひとつに受け止める力が働く…ということかな。けれどそれを上手く処理して前向きなイメージや行動に繋げられるかどうかは、どれだけそのエネルギーを「理解」しているかにかかっています。 相反する引力を受けてそれを感じたとしても、かえって迷ってしまったり、安全第一で内に籠もってしまったり。何となくやり過ごす方向に行きがちで、かえってエネルギーに翻弄される…なんてケースも見られます。

この水星(そして新月)の位置は、キーワードにも出て来るように「強力なインスピレーション」をもたらす度数です。特に山羊座6°台に位置する水星は、そのエネルギーを強く拾うかもしれません。。 ここでもたらされる啓示のソースが何であるかは、ベールに覆われていてわかりません。逆行の水星が関わるということは、「過去」や場合によっては「過去生」に絡む何かがひらめくのかもしれないし、そんな閃きが現状を照らし、何か行く末に関わる「予兆」を感得するひともいるかもしれません。 たとえ些細なことであっても、それは未来に向かうそれぞれのプロセスにとって、とても大切な鍵になり得ると思います。


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        ただここでひとつだけ注意しなければならないのは、サビアン・シンボルに出て来る『ベールを被った有力な預言者』が持つ意味の両義性です。

山羊座は権威を象徴する星座宮です。また厳しい「境界線」を引くこととも関わっています。特に山羊座の第1ディーカンは、社会的な構造の頂点を目指し、力を駆使して揺るぎないシステムを構築しようとするエネルギーが強い領域です。そこに投影される「偉大な預言者」像は、ともすると、伝えられたインスピレーションに絶対的な権威を持たせたり、やみくもに掟を定めたり、異なる方向性を認めず排除しようとする要素もまた併せ持っています。それが昂じると、傍から見て(本人は全くそう思わないままに)エリート意識や一種のファシズム的言動だと感じられたりする場合があります。 エネルギーは受け取る側の使い方次第。異次元のフォースを含むかもしれないこの力を、肩の力を抜いて、まっさらな子供のようなこころで受け止められるかな?

わたし達に啓示を与えてくれる大元のエネルギーそのものは、とても純粋なものです。けれどわたし達人間の脳裡で翻訳されるとき、それは必ず自分自身の過去の記憶や馴染んだ世界観のフィルターを通り、変容します。 わたし達が何かを「ことば」にするときって、ほとんどの場合、どこかで恣意的な選択が行われるのと同じように。。 そして、わたし達は常に「未知」を、馴染んできた「既知」に置き換えようとします。だってそうしないとやっぱり不安だし。。(^_^;

けど水星は逆行中。 ってことは…素晴らしいインスピレーションをキャッチしても、ステキなヒラメキを得ても、焦って動かなくていい。無理に意味付けなんかしなくてもいい。ただしばらく胸に秘めて、楽しみながら(またはあれこれ吟味しながら)温めておくのも手ではないでしょうか。 1月8日、水星は再び射手座の銀河中心とコンジャンクト中のフォルス(突然噴出する過去の蓄積、またはお酒や食物による失敗、疾病などを経て辿り着く癒し)をかすめて順行に転じます。そして1月20日〜21日にはまたこの預言者の度数に戻って来ます。 そのとき、魚座の小惑星パラス(理知)とはセクスタイルに。 またその日の太陽は水瓶座に入居したての0°台で、新たなエネルギーが降り注ぎます。なので順行の水星とパラスの組み合わせは、温めてきたひらめきに形を与え、重要な選択の機会を与えてくれるかもしれません。


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        一方、新月時に魚座9°台のMC上に位置する海王星も、またインスピレーションをもたらす惑星です。そして1月1日の午後にはここに火星が来て正確なコンジャンクションになります(対向には冥王星のエージェント、オルクスが…)。魚座の火星と海王星の組み合わせでは、火星もこの度数ならトリプリシティではあるものの、やはり海王星の天下です。霧のように拡がっていく夢や想像力、美しい理想や犠牲的精神。とめどないクリエイティブな力。。 一方、行動力の火星は曖昧模糊とした物事は苦手です。白い霧のホワイトアウト状態の中で方向が定まらず、不安やフラストレーションを溜めるひともいるかもしれません。そんなとき、何か小さなことでも突然起きたりすると、わたし達はパニックに陥りがちです。力を抜いて流れにまかせながら、そっと目を見開いてさえいれば…何とかなるのに。目を瞑りクローゼットに駆け込もうとしてつまずかないよう、気を付けなくちゃ(^_^;。

それでも、火星が持ち前の性急さや闘争心、溜まった感情の澱を魚座の霧の中でまったりと溶かすことが出来たなら。 溜めた息をふぅっと吐きながら、海王星の深いハートの声に耳を傾けることが出来たなら… もしかしたらこの組み合わせは大きな創造力に変容していくかもしれません。  今、それは何か具体的な成果をともなうものじゃないかもしれない。けれど、魚座が擁する源泉の深みにダイブしていく火星の火は…男性性と女性性(あらゆる二元の源)の最後の壁を溶かし、新しい次元のエネルギーを(一瞬でも)感知していく力となる可能性を秘めています。 それって最高にクリエイティブなことです。何か一歩でも先へ、奥へ。火星の純粋な欲望が、魚座の海王星の最善のエネルギーに触れることが出来さえすれば!!

魚座の9°〜10°は、何かこう、手探りしながら可能性を感じ取っていくような、先の見通しを「見る」のではなく「感じ取る」ような、そんなエネルギーです。そして対向のオルクスは、わたし達の行為に対する審判と結果を突き付けてくる星、常に「因と果」を意識させてくる星です。 社会面でも個人的人生においても厳しい存在だし、今は土星・海王星の下で世界に蔓延した様々な欺瞞の結果を突き付けてきているけれど。。 それでも今、霧の中を行くわたし達にとってのオルクスは ― 自分の行動の責任を全うするこころさえ失わなければ ― もしかすると一種のカーナビみたいな役割を果たしてくれるかもしれません。 だから。たとえ強烈な体験をしたとしても、それを火星の大好きな「冒険」と捉え直し、自分の情緒のジャングルに分け入ってみる。そんな気概を出来るだけ持ち続ける。それもまた、この時期は大切なポイントになると思うのです。


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        そして。太陽と月は山羊座8°のエネルギー『幸せそうに歌う家の中の鳥達』を放射していきます。前のシンボルは立派な預言者がおごそかに何かを予言する感じだったけど、このシンボルはうって変わってドメスティックな雰囲気。鳥達は元々厳しい自然に適応し、自由に木々を飛び回る存在です。彼らの「歌」は求愛であり、餌をねだるヒナの声であり、そして仲間に危険を知らせる警告の叫びです。そのどれもが、生きていく上で大きな意味を持っています。けれど、このシンボルの鳥達は、家の中に置いてあるケージの中で、ただ幸せそうにさえずり、羽をつくろっています。餌を探す心配も要らないし、天敵に襲われる危険もありません。 今家中に響き渡るのは、安泰だと感じているからこそ歌えるメロディではないでしょうか。。 

大いなるインスピレーションを得て、自分なりの未来とその変化を予感したわたし達は、ちょっと怖くなるのかもしれません。まだ何も起きていない。何も顕在化してない。でも、感じる。何かがひたひたと迫って来るかも。どうなるんだろう?  例えばそんな感じ。。ここにはある種の「臆病さ」が見え隠れしています。おそらくその臆病さは、外界では身を護るために絶対に必要な要素のひとつです。けれど、一度異次元のパワーを受け取った身が、ケージの中で身繕いにいそしみ、ただルンルンしていられるんだろうか?  このシンボルにはそんな問いかけがこめられていそうです。。

わたし達は、何か変化を前にすると怖じ気づきます。たとえそれが、自分がこころから望んだものだとしても。そして、今居る場所の居心地の良さを離れたくないと思います。変わりたくない。外に出たくない。どこかでわかっているんです。

『世界は厳しい。一歩外に出れば、そこには血みどろの闘争が繰り広げられているかもしれない。暴力的な世界が拡がっているかもしれない。 または、今まで自分が信じていた世界がたちまち消えて、否定したくなるような現実が待っているかもしれない。内々の楽しい世界に留まっていたほうがずっとマシだし、そんな中にいる自分が好きだ。いつものやり方をしていれば、今まで創り上げてきた「自分」でいられる。周囲の皆もそう受け取めてくれる。だから… 』 
 

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  わたし達はカオスを怖れます。自分でコントロール出来ない状況を嫌います。だから、なるべくなら自分が支配出来る環境の中で、自分好みのコスプレを続けていたいと望みます。自撮りライトを当てて凹凸の飛んだ画像の中で微笑む自分しか許せなくなります。 けれど、もうわたし達を囲うケージは小さくなり過ぎました。このままでは、やがて身動きが取れなくなりそう。 もちろん、それは今すぐじゃないかもしれない。けれど、多分、近い将来。。。  どこかでわかっているんです。何かわからないものが刺激してくるから。 けれどその反動として、「合理化」も起きてきます。わたし達は「現状」に留まるために、いろんな理屈付けをするのが得意です。

いつかは大きな波がやってくる。そしたらわたし達は裸になって、ひとりひとり、その波の中に入っていかねばならない。成長するために。生きるために。 勇気を持って、冒険の旅に出なければならない。この新月はそんな変化への予兆と、それがもたらす戦慄、そして新たな旅へのいざないにどう応えるか? どう適応していけるのか? を問いかけているような気がします。 さらに自分にとって「変化」とはいったい何なのか? 自分の何が変わるのか?という問いかけさえも。。。


       新月図には他にも沢山のアスペクトが形成されています。たとえば12月27日の夜明け前に正確なオポジションとなった木星と天王星。それに絡んで、山羊座の小惑星イカルス、蟹座のケンタウルス族キラルス、そして牡羊座の天王星に寄り添うエリスと小惑星セレスでグランドスクエア。 政治経済や地政学的な側面、自然現象から社会的な事件まで、今までにも沢山の驚くような事件が起きてきました(良くも悪くも多すぎて、すぐに忘れてしまいそうになるほど)。。 今回もそんなエネルギーは十分過ぎるほど発効中です。生命やリソースの犠牲と損失をもたらす物事が起きる可能性はいまだに続いています。また虐待や権威の誤用など、ダークな側面も引き続き尾を引いていて、その発覚も考えられます。 個人的な影響としては、「高く飛びすぎる」「自分を過大評価し過ぎる」「分を超えた言動」に対しては、どうにも身動きが取れない状態に陥ったり、文字通り拘束されるようなことも考えられるかもしれません。。


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  また水星逆行中でうっかりミスや大小の事故が起きやすい時間帯が続いているさなか、魚座に入った火星がネッソス、月のノード、海王星、オルクスと次々にアスペクトを形成してきたことも気になります。それに獅子座に入った小惑星ヴェスタと射手座の土星がセスキスクエアを形成し、魚座のネッソスとはクインカンクス。これは「火による浄化とその結果としての解放」という意味があります。これを「霊的な火」が燃える体験として味わうひともいると思うけれど、念のため。引き続き、火の元には十分注意しましょう。

また、天王星、そしてエリス・セレスの"ダークな女神達"というお騒がせなトリオは現在木星を対向に迎え、さらに射手座の土星とはトラインを形成しています。これに双子座のカオスを加えればミスティック・レクタングルの出来上がり。 しかも射手座の土星・魚座のカイロン・双子座のカオスはTスクエア。これはとてもとても複雑なエネルギーです。がっちり拮抗するグランドスクエアがあり、そして相反するエネルギーが内部をもの凄いスピードで駆け巡る感じのレクタングル。そして「ここまで!」と境界を引くそばから侵害され溶け崩れていくような、ダイナミックな精神の苦悶(土星とカオス)と、その頂点となるカイロンの「権威をめぐる闘争」がもたらす傷、そしてそれを凌駕するブラックアウトの可能性。。。  様々な方向性を持つエネルギーが同時に働くため、わたし達の感覚は日常意識を保ちつつ自動的にふるまうだけで精一杯になるかもしれません。キャッシュを使っていつものように、いつものことをして、いつものようなことをひたすら言い続けるみたいな。それが平和…みたいな(^_^;。 

        でも、わたし達にはそんな状況もときには必要なのかもしれません。だって一昔前なら考えられないくらいの強力なエネルギーに締め上げられているのですから。 もう、これに慣れていくしかありません。 外の嵐はシャットアウト。ただ何も考えず、部屋を整理して一年のホコリを払い、家具を動かし、花を買い...自分が居る鳥かごを綺麗に飾ってホッコリする。スッキリした環境の中で深呼吸し、なんとなくハミングしてみる。これもまた、とっても大事なひととき。(山羊座7°から次の8°への流れを見るなら、心地良いケージで歌う癒しのひとときを過ごした鳥達は、身も心も純粋になって次の冒険へと踏み出していくんですね。。)

ただアンテナを仕舞い込んだまま、夢遊病のようにふるまうのじゃなく。 少し休んで元気が出たら精一杯手を…ハートを…拡げて。 複雑なフォーメーションを組むあまたの星々から降り注ぐエネルギーは、複雑だからこそ、何処からでも、一瞬にして境界を踏み越えて羽ばたくエネルギーに化ける可能性を持ちます。わたし達はいつもその機会を手にしています。 今、ここに居る自分という存在が世界に、宇宙に、何らかの意味を持つこと。あるいは世界に意味を与えていること。その、笑ってしまうほど小っぽけで不思議で大きな謎を、唯一の灯火として、足下深くを見据えながら...。


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        この新月は2016年〜2017年をまたぎ、またもや強力な満月へと結実していきます。「一年の計は元旦にあり」って諺があるけれど、このお正月はわたし達ひとりひとりにとって、意識しようとしまいと、何か特別なプロセスとなるのかもしれません。

苦しいひとも、ウェーイwなひとも、その自分をあらしめ、動かしているエネルギーの実体をほんの少しでも感じられるといいな。 そしてここに存在し生きることの、震えるほどの凄さを感じてちょっと笑ったり出来ますように…。


  今年一年、『言葉のパワースポット』に来てくださった方、星読み記事やメリマン・コラムを読んでくださった方、ありがとうございました。 また来年も、ときどき休んだりしながらきっと続けていくと思います。 

今それぞれの場を生きてる沢山のフツウの戦士さん達。来年もどうか良い旅を!(^_^)/


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have a great trek!!!☆

hiyoka(^_^


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December 13, 2016

●12/14の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180° 対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる「鏡」だと言えるかもしれません。なので満月のテーマは新月の瞬間から色濃く育っていくとも言えるでしょう。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにその経験を消化(昇華)し、エネルギーはゆっくりと静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯(ずれるなら満月前がベター)に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで12月14日09:24前後、北海道周辺で09:30前後、関西方面は09:05頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で08:35前後に双子座22°25'で満月となります。

今回のテーマのベースとなる新月の大テーマについてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】

*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月 双子座22°~23° + 太陽 射手座22°~23°】
  "A barn dance" + "A Chinese laundry"
「バーンダンス」+「中国人の洗濯屋」 

  "Three fledglings in a nest high in a tree" +
  "Immigrants entering"
「高い樹上の巣にいる三羽のヒナ鳥」 +
  「入国してくる移民達」

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期~12/28】
→★伝聞、又聞きによる誤解や認識のゆがみ、誇張に注意
→★敵対心や分裂を生む原因となった誤解をあぶり出し正す必要
→★ペア、または身近な範囲で協調し手際良く動くことの効果
→★善悪、清濁という一般的な社会的基準に沿って反応することへの疑念
→★全体の中で自分の守備範囲を的確に捉えながら動く
→★歩み寄りと妥協を通して観点の違いを乗り超える必要
→★大きな変化の予感を抱き、来し方をふり返って必須の調整を行う
→★焦りを克服し、忍耐力と勇気をもって必要な行動をとる
→★静と動、休養と運動、ストレスへの対処の必要
→★拓けてくる新たな状況への反動として起きる執拗な安全願望
→★目前に見えながらまだ手の届かない物事にはやる、または焦れる心理
→★自分が属する血統や集合体、仲間への帰属意識の高まり
→★「移行期」にあって自分自身の内に潜在する最善の可能性を問う必要
→★それぞれの「核」または「本性」が表面化し分化していく傾向
→★腐敗の毒を受け、それを「美」に昇華して空間に放つための訓練・・・→


エネルギーのポイント:『トランジッションと予兆』 

161214FM
 

        11月に入って1948年以来の強力なスーパームーンの洗礼を受けたわたし達。わたし達が生きるこの世界は、2008年~2009年の金融危機あたりから始まったカーディナル・クライマックスの中、2012年の天王星・冥王星カーディナル・スクエアを最初のギアチェンジとして、これまでも徐々に段階的な変化を遂げてきました。ひとつひとつを詳細に思い出すことが出来ないくらいにあまりにも多くのことが起きてきたし、つい最近も米国大統領選の逆転劇からトルコの爆弾テロ、韓国の政変、インドネシアの地震、航空機事故、その他山火事や火山噴火(霧島連山の硫黄山も警戒レベルが引き上げられましたね)など、多くの予兆的な出来事が浮上しています。


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  それでも私達が暮らすここ日本では、もしかしたら「大変化」はまだ一般に「なんとなく」感じられるようになった程度かもしれません。でも12月後半から2017年いっぱいは、今後3年~5年にセットされた局面のスタートとして、いよいよ本格的なシフトに踏み込んでいくのではないかと思います。さらなるギアのシフトアップです(そろそろ5速か6速あたりに入るころかな。アクセル踏みこむのはまだ少し先としても)。これまでも世の中の動きとともに身の回りや自分の内部をみつめてきたひとは、きっとそのきざしを感じているはず。。

もちろんその感じ方は様々だと思うけど、「自分はいったい何を求め何処に向かおうとしているのか?」「何を経験し、それにどう対処していくのか?」など、ここへ来てさらに茫漠とした未来に目をこらしながら、「あらためて今、この瞬間ココにいる自分はこのままで本当にヨシ!なんだろうか? それをしっかり確認しておきたい…」 無意識からのそんな呼び声を感じるひとは多いかもしれません。

新月のエネルギー・ポイントは『まだ見ぬ未来を感知する新たな視座の胎動』でした。視座の胎動…あるいは生まれたばかりの視線の震え。かなり抽象的ではあるけれど、それに近い何かを感じたひと、いるかな? そしてそれが小さな結実をみる今回の満月、ポイントは『トランジッションと予兆』です。 

★11月満月の星模様

        さて今月後半を見ると、19日からは1月8日まで続く今年最後の水星逆行(中間点は12月29日午前4時ごろ、新月の数時間前)。12月2日にシャドウ・フェーズに入ってからも、すでに人為的ミスや無意識の過失による事故が相次いでいます。惑星フォーメーション的にも集中力や合理性を欠きがちなエネルギーなんだけど、相変わらず海王星とオルクスはタイトなオポジション、しかも今はパラレルでもあります。 誤りに気付いたら即座に正すことが肝要。。 いつまでも独善的な態度でいると、厳しい反応が返って来やすいです。もし何か特別な事情があって秘密裡に行動する必要があるなら、どう転んでも胸を張り、責任をもって善処出来るように現実的な方法論だけは胸の内に用意しておきましょう。つまり、今何かを企むならそれなりの気構えを持って突破を…ということかな。


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  そして、今週のメリマン・コラムでも指摘されていた土星・天王星トライン(正確な形成は25日朝9:05ごろ)。この時、射手座の土星は天王星に「何かに焦点をあて、細かい部分の違いを拡大して見る」というエネルギーを与えてきます。そしてそれを受ける牡羊座の天王星側の感情は、良いにつけ悪いにつけ、誇張されそうです。それは個人 VS 個人、組織 VS 組織、社会 VS 社会が繰り広げる、一種の「陣取り合戦」となって顕れるかもしれません。

ただ、全方位的に良かれと願う天秤座の木星が小惑星グリーヴと共にニラミを利かせているし、小惑星パラスとコンジャンクションの火星は天王星とはミューチュアル・レセプション..どこか理想のレンズを通して「善き方向性」を探りたがっているようです。なので、陣取り合戦といってもお祭りの範疇に収まるかもしれないけど..。 それでも土星・天王星トランスレーションの形で土星とのコンジャンクトを果たしたこの満月の太陽には、どこかしら土星が与えた「異なる観点をどう扱うか?どう対処するのか?」というテーマの重さをまとっている気がします。土星は今回、太陽と共に木星・天王星(と怒れるエリス、セレスの女神達)オポジションを調停する形になります。その "調停" ぶりは、今後起き得ることの前兆/予兆を感じさせるものになるかもしれません。

        また、23日前後(21日~26日)は魚座2°台で火星とケンタウルス族のネッソスがコンジャンクションになります。これは過去(過去生も含む)の底深いしがらみ、または袖すり合うも多生の縁的な出会いをきっかけとしたトラブルが発生しやすい、ちと要注意な組み合わせです。その出方はいろいろだけど、主にセクシャルな要素の絡む不正行為やあらゆる種類のハラスメント、ストーキング、スキャンダル、暴力行為、または恨みを何らかの形ではらそうとする報復行為などが挙げられます。刑事事件にからむ場合は、被害者には何の落ち度もないのに加害者が一方的に何かの思い込みで犠牲者を選ぶようなことも多く見受けられます。またネッソスは、人種、血統、出自や階層などによる差別意識に絡むトラブルにも関連します。


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  このネッソスのテーマを「犠牲者(罪の無いわたし)」「告発者(正しいわたし)」「救助者(善なるわたし)」を頂点に持つ正三角形に例えることも出来ます。で、それぞれが小さな正三角形となって、全体に大きな正三角形を創り上げている状態です。で、その大三角の真ん中には4つめとなる逆三角形があります。そこには「異なる現実を断固拒否する!」と書かれています。 私達はときにより場合により、周囲の三つの三角形のどこかに自分を置きながら、様々なドラマを演じているんですね。それは永遠に続く運動です。何故なら小さな三角形同士は真ん中の逆三角形を中心に、互いに結び付き固く依存しあっていて、決して離れることが無いから。 ど真ん中を突き破り、「異なる現実」に飛び込んでいかない限りは。。

いずれにしても、ネッソスが提示する究極のテーマは「カルマの円環に何らかのケリ、または決着をつける、終止符を打つ」ということ。なのでその毒を含んだ衝動を(たとえ些細な思いでも、降りかかった火の粉でも)どう昇華させるか?が勝負になるでしょう。 というわけで、ミュータブルサイン(双子座、乙女座、射手座、魚座)の初期度数に主要惑星や感受点を持つひとは、せっかくのクリスマス・シーズンだけど.. ..どこかに冷静な目を保って、危ない場所には近付かないほうが吉かもしれません。また、この期間にもし「クゥ~~~!この恨み、はらさでおくものか~~!」的な怒りが湧いてきたら「うわ、出たな妖怪!ネッソスの怒り!」と思ってそれを一度丸呑みにし、お腹から胸にかけて燃えさかる炎で丸焼きにしてみましょう。自分の内側で "胎内護摩" を焚くようなイメージで。。

そこは全ての因縁が渦巻く世界、あらゆるものを生成する真の宇宙の在りかです。いずれ自己破壊に繋がっていくような想いはみな、そこで何度も護摩を焚き、焼き尽くしていくこと。鎮魂していくこと。怒りを生む状況を消し去り、繰り返すカルマの円環からの現実的な脱出口を見つけるには、そのための冷徹さを得るには、それ以外に究極の道は無いかもしれません。白い英雄ヘラクレスに殺された黒い馬、ネッソスの呪いとその「毒」は、自分自身の「火」によって昇華させていくことで初めて解くことが出来るのだと思います。 それはけっして簡単ではないかもしれません。けど、一度焼き尽くすことを経験したなら、そこにはずっとずっと、清浄ないのちの炎が燃えるようになる。そう思います。


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        そして次の新月直前、27日午前3時半過ぎに、天秤座・牡羊座20°台で木星と天王星が正確なオポジションを形成します。これは山羊座16°台に在泊する冥王星と牡羊座20°台の天王星が形成するオーブ4°強の分離のスクエアをトランスレートするTスクエア。2017年は、木星の逆行によってこのトランスレート状態がかなり長期にわたって続きます。これについては『フォーキャスト2017』と来年刊行予定の『マンデーン2017』でメリマンさんが詳しく解説されていますが、いずれにしても世界中の政治、経済、社会に「驚くようなことが沢山起きてくる」期間になりそうです。

けれど今は、もう少し奥に秘められた存在であるケンタウルス族、キラルスが参加してのTスクエアに触れておきたいと思います。キラルスの動きは遅いので、木星が逆行でいったんTスクエアのオーブ圏ギリギリまで後退するときも、また蠍座に移行した後も、影でしっかり天王星・冥王星をT字に結び付けています。

この満月期のキラルスが示すテーマは、みんなが固唾を呑んで見守るような雰囲気の中で、 蓄えた「力」を発揮することが出来るかどうか? 自分の決断や行動が多くの関係性に連鎖的な影響を及ぼすことに十分意識的でいられるか? 突然理由もなく降って湧くように見える出来事(または惨事)に優雅にまたは的確に対応できるか? などの挑戦を示しています。また、美や若さに対する関心の高まりや追求、そしてそれが失われることに対する恐怖や哀しみもキラルスのテーマのひとつです。 個人レベルでこれが影響するとしたら、自分のアイデンティティや帰属する集団のプライドを護ること、またそれに関して、ちょっとしたことばのあや、または誤解で誰かとトラブルになる危険も含まれそう。話すこと、聞く事、書くこと、演じることなど、コミュニケーション全般にわたるパフォーマンスは、日頃の努力次第で素晴らしい成果をあげられる可能性があります。一方、相手の称賛や承認を期待しての実の無いパフォーマンスは大きく裏目に出るかもしれません。

またこの時期は水星も絶賛逆行中。仕事や社交的な場面(SNSも含む)では誤解を生まないよう、ことば遣いに気を付けて。そして他のひとが言っていることを落ち着いて聞いたり読んだりしましょう。けど、一番大切なのは… 何か言うとき、自分が話しているそのことばを同時に自分の耳でよ~く聞いていることです。これが意外と難しいんですよね(^_^;。 そして「ことばの響き」やことばの持つ美しさそのものを大切に意識しながら過ごせたら、一番良い感じにこのエネルギーを使えそう。


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        最後に。この満月は魚座20°台のカイロンとTスクエアです。なのでそれについて少し。このカイロンについては、「傷付いたヒーラー」「哲学、形而上学、代替医療的な知識を伝える者、または霊的な教師」「過去(生)からの魂の傷との直面と癒し」など、すでに様々なテーマが提示されてきました。今回は特に霊的な道をを探求しているひとに向けたカイロンの「もうひとつの読み方」に触れてみます。

それは「バルド」「中有」あるいは「ブラックアウト」と呼ばれるエネルギーです。これはドイツ生まれで仏教者でもあったアストロロジャー、故ハンス・ハインリヒ・テーガーが提唱したカイロンのテーマで、彼自身の実体験とリサーチャーによる膨大なフィールドワークが裏付けになっています。ちなみに彼は、ラインホルト・エバーティン、ハインリヒ・クリスチャン・マイヤーパームからアストロロジーを学びユング系の心理学を修めたひとで、ヨーロッパでは著名人の出生データのリサーチで有名なロイス・ロッデン女史と並ぶ、データ・アーカイブの編纂者でもあったそうです。

彼の解説を簡単にまとめると、ネイタルでカイロンと他の惑星や感受点との主要アスペクトを持っているか、またはトランシットやプログレッション、ダイレクションでカイロンとネイタルの惑星が主要アスペクトを形成するとき、一種の人格的または霊的「ブラックアウト」が起きやすくなるということです。チベット密教系に詳しいひとなら、「チベット死者の書」「バルド・トェドゥル」を知っていると思います。死から49日まで、あるいは再生までの中間的な次元に入る…そんなイメージです。

うーん、これって「生きながら死んだような状態」と形容すればいいのかな。けど、カイロンの場合はただ比喩的・象徴的な表現というより、人格や意識そのものが「自分」から乖離してしまうような、なんとも不可思議な体験になります。自分のパーソナリティを支える全てのルーツを失ってしまう…そんな感覚。 これって「離人症」とか「解離性障害」と呼ばれる症状にそっくり。というか、体験している本人がそれを障害と感じるかどうか、周囲がどう理解するかによっても道が分かれる…そういうことなのかとも思います。

例えば生きながら死ぬ…といっても、一応日常生活は出来ます(症状の度合いにもよるけれど)。ただ、日常の所作や会話はどこか脳内キャッシュを使っているような感じかもしれません。 そして、ふと気付くと、周囲のひとも、会話も、目に映る事物も、全てが意味を失ってしまいます。自分の名前も言えるし、ひとや物の名前もちゃんとわかっています。だから別空間に入っていなければ仕事も勉強も出来ます。でも、同時に全ての関係性が本来の意味を失い、自分さえも誰だったか(わかっているのに)わからない状態になります。 そしてまわりを見渡して、ひたすら首をかしげる…それがひとつの入り口です。


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  けどそんな感じのときは、大抵はそこで怖くなって「日常意識」に戻ったりします。けれどカイロンのエネルギーが強烈になってくると、いわゆるクンダリーニ現象が起きて身体に様々な不具合が起きたりもします。また、強力な至福の瞬間を味わったかと思うと、ひどい鬱状態に襲われる場合もあるようです。 その途上で、今の自分に大きな影響を与えている過去生をはっきり思い出すような夢や幻視を体験するひともいるでしょう。いわゆるサイケデリックな体験を、ドラッグ無しで通過するひともいます。それはプロセスとして起きてくることの一種で、そのひとのテーマにより体験は様々だし、アスペクトによって強弱も様々です。そのひとがもし何か宗教を信じていれば、その教えに沿った光や神の姿を見ることになるかもしれません。そしてもちろん、霊的な道の探求者であったとしても、必ずしもこうした体験を通るとは限りません。それぞれに自ら設定した旅路を行くからです。

ただひとつ言えるのは、カイロンが霊性に触れてくるような働き方をするときは、ことばで説明出来ない種類の強烈な体験をする可能性がある…ということかな。そしてどんなものを見ようとどんな体験をしようとも、それもまたトランジッションでありプロセスの一環。それらは皆「道標」だということ。まだまだその先があるということ。速度の遅いカイロンが行きつ戻りつしながらネイタルの惑星や感受点に触れるたびに、必要に応じて異なる体験を味わい、うっそりと変容していくわたし達。だから怖いものを見たら闘い、そして闘った自分と共に鎮魂し、葬る。また美しいものを見せてもらえたなら、にっこり笑ってこころから「ありがとう!」って、全てに対して。。 そしてまたそれぞれの道を、進む。


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  冷静なまま自分という感覚を失いそうになること。「虚」そのものになっていくこと。それはわたし達にとって恐怖です。そのゲートを通ったら、二度とこの日常に戻れないんじゃないか?と思えるし。でも、起こるべくして起こることは、もし霊的な道を探求する覚悟があるなら、勇気を持って受け入れていかなくてはならないかもしれません。ひとつ言えるのは、それで全てを失うわけではない、ということ。愛? それも存在します。ただその器と位置と捉え方が根底から変わるだけ。でも…愛は変わらずそこに在り続けます。失うことはありません。たとえ人間としての涙が流れ、人間としての怒りが燃えることがあったとしても。ん、うまく言えないけど...結局は得るものの方が大きいかも?(^_^;

けれど乖離の道を行くひとが、生きる上でもし支障をきたすまでになったら、専門家に助力を乞うべきときもあると思います。ちなみにハンス・ハインリヒ・テーガーが経験したカイロン・トランシットはかなり凄まじかったようです。彼は密教修行者だったので、プロセスも強烈だったのかもしれません。けれど彼の場合は周囲の人々に何が起きているかを説明し、理解と助力を得られたことが非常に大きかったと記してありました。以前OOBについて話したときも「理解者」の存在がとても大切だと言ったけど、こうしたプロセスを過ぎ越していくときも、どこかにわかってくれるひとがいることって、本当に大事だと思います。別にそのひとが何をしてくれるわけじゃなくても。

いずれにしても、これは一筋縄ではいかない道です。乖離の次の段階では沢山のあやかしに出会うかもしれないし、ちょっとした神秘体験に固執すれば、そこで道は終わります。けれど、ライフ・タイマーとしてのアストロロジーを学ぶ機会を持てたなら、怖がることなく挑戦のときを過ぎ越していくこともきっと可能なんじゃないかな。。 今が "本来の現実" への一歩なのだときちんと認識しながら。 そして二つの世界を同時に生きながら。。

これはカイロン体験の特殊な事例かもしれません。でも、もしかしたらこれを読んでくれているひとの中に、似たような感覚で悩んでいるひともいるかもしれない。そう思って紹介してみました。

まぁどう転んでもカイロンは放れ馬。多くのケンタウルス族とも出自を異にする、孤独な探求者です。どんなに素晴らしいグルを見つけたとしても、おそらく依存は出来ません。けれど、彼の訪れを受け入れてひとり歩む者には、急なコーナーを抜けるたびに多くの癒しを与えてくれるでしょう。 それは情の絡んだ慰めではなく、ひとをあっと言わせるような力でもなく、ただ自分が行くべきところに行き、為すべきことをしてこの旅を終えるための、その大切な鍵となる何かだと思います。 もしあなたが道を歩む戦士さんなら、これほど素晴らしい贈り物って...あるかな?


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テーガーの研究はとても興味深く、小惑星との絡みなど多岐にわたりますが、残念ながらドイツ語が読めないわたしにはその多くがアンタッチャブルです。。 でもまた面白い情報をみつけたら紹介しますね。



★12月満月のサビアン・シンボル

        さて、ここで『トランジッションと予兆』というエネルギー・ポイントにもう一度戻りましょう。というのは、今回のシンボルを私達は以前も一度経験しているんです(『中国人の洗濯屋』というシンボルはこれで3度目)。。 そのときのネルギー・ポイントもまた『シフト:新たな旅立ちへの準備』でした。当時、こう書きました。

『太陽と月は天空の黄道12宮を巡り、毎年・毎月少しずつ位置をずらしながら新月・満月を形成していきます。月の軌道はいびつなので、そのズレ方は決して一 定ではありません。 けれど、たまに今回のように以前の新月や満月と同じ度数のテーマが示されることがあります。 そしてそんな時は、長い時間を経て再び 前回の課題を復習するような星回り(テーマ)になっているんですね。 だからこの満月は、 前回の新月と2012年12月の新月と、二つの新月の テーマが交差しあって何らかの結実を見る…またはやり残してきた物事を仕上げるように促される…何らかの解答を出さねばならない…そんな重層的な意味を 持っているのではないかと思います。』

そしてわたし達は再び同じシンボルを…今度は太陽と月の位置が入れ替わる形で今、ダメ押しのように経験しようとしています。ならば今はメリマンさん流に言えば「宇宙における一時代の終焉」そしてシフトへの大切なプロセス...予兆に包まれたトランジッションの季節。

そんなわけで、今回のシンボルのテーマは、今もまだ当時の内容を逸脱してはいないと思います。そこで、もう一度2年半前に書いたことをここに再掲載してみようと思い立ちました(リンクにしようかと思ったけど、余計な部分は削いで読めた方ががスッキリしそうだし..)。 当時読んだよ、というひとも…もう一度、時が経った今の視線で読み返してみるときっと面白いかもしれません。(^_^


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<以下、過去記事より>

以下の記述では、太陽と月のシンボルが今回と逆になっています

  ......まずベースとしてとっていく月のシンボルは 『中国人の洗濯屋』(今回は太陽の位置) 。以前からこのブログに来て下さっているひとは、もしかしたら何となく覚えがあるかもしれません。このシンボルが出てきたのはこれで2度目です。 初回は今から1年半前、2012年12月13日の新月でした。 この時は2回目〜3回目の天王星・冥王星スクエアに挟まれた新月期でしたが、その後の世界に大きな影響を与えた事件が沢山起きています。たとえば 翌日には米国でサンディフック小学校銃乱射事件がありました。(余談だけれど・・さっきネットを見たら、ハフィントンポストにこの事件の記事が昨日付けでUPされていました。記事によると、このサンディフック事件以来、今までに 「アメリカの学校では銃撃事件が週に1件のペースで起きている」 のだそうです。この6月だけでも国際ニュースになった銃乱射事件は4件起きています。) 

また3日後の12月16日、日本では衆院選の投開票が行われ、自民党が再び政権交代を果たし、第二次安倍内閣がスタートしました。そして19日には韓国で大統領選が行われ、現在の朴大統領が選出されています。 

また同じ日、インドのニューデリーでは医学実習生が婚約者と乗ったバスで集団レイプ被害にあい、その後暴行を受けた女性が亡くなっています。そして1週間後の12月21日は、世界中に「この世界が終わる」というデマが飛び交い、シェルターを用意したり絶望のあまり自殺する人が出た地域もあったという 『マヤ暦の終わり』 とされる日でした。 メリマンさんのフォーキャスト本にも書かれていた通り、これは実際は単に長い暦の一つの区切りに過ぎなかったけれど、終末論を絡めた噂やそれを利用する動きもあって、一部では大騒動になったようです。。 その他、中国の軍事利用を視野に入れた自前GPSの運用や北朝鮮のロケット発射なども話題になりました。

それにしても、あれからまだ1年半しか経っていないなんて…。 何だかはるか昔のような気さえしてしまいます。 周囲を見渡しても表面上はそれほど変わっていないように見えるけど、それでも当時の自分が何だかとても遠く思えます。 わたし達はそれだけ濃密な時間を過ぎ越して来たのでしょうか。 みんな2012年の12月、どうしていたかな? 何を考えていたかな?(^_^

  太陽と月は天空の黄道12宮を巡り、毎年・毎月少しずつ位置をずらしながら新月・満月を形成していきます。月の軌道はいびつなので、そのズレ方は決して一定ではありません。 けれど、たまに今回のように以前の新月や満月と同じ度数のテーマが示されることがあります。 そしてそんな時は、長い時間を経て再び前回の課題を復習するような星回りになっているんですね。 

だからこの満月は、 前回の新月と2012年12月13日の新月と、二つの新月のテーマが交差しあって何らかの結実を見る…またはやり残してきた物事を仕上げるように促される…何らかの解答を出さねばならない…そんな重層的な意味を持っているのではないかと思います。


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        さて、その『中国人の洗濯屋』ですが、このシンボルの背景には米国の移民の歴史が色濃く影を落としています。 その大まかな背景とシンボルが示唆する原理については、一年半前の記事に書いたものと重複するので今回は割愛しますね。もし出来れば、過去記事(2012.12.13)の射手座22°の解説部分(水晶の写真の下)を読み返してもらえると嬉しいです(^_^;。

一方、この満月にエネルギーを与える太陽のシンボルは 『バーン・ダンス』(今回は月の位置)。 直訳すると「納屋の踊り」、つまり日本だと盆踊りみたいなものかな。 西部開拓史の時代から、人々は何かの折節に納屋に集まり、ヨーロッパから持ち込まれたカドリールという集合ダンスやスクエアダンスを楽しんでいたそうです。 それはまだまだ生きることに皆がせいいっぱいの時代に、人々が必要とした「ハレの日」だったのかもしれません。 一張羅を着込んでおめかしして…そこにはきっと素敵な出会いもあったでしょう。でも、一番の目的は近隣の結束を強め、自分達が属する集団の絆を確かめることにあったのではないでしょうか。 バーン・ダンスではパートナーが入れ替わり、いわゆる総当たりになります。あらかじめ決められたステップを踏み、決められたルールで踊るのですが、あらためて見てみるとけっこう複雑そう。。 誰かが手順を間違えたら、ミスの連鎖が起こってぶち壊しです。 なのでコーラーと呼ばれる歌い手兼音頭取りのひとがいて、「ハイ、次2人ずつ正面に進んで!」なんてかけ声をかけたのだとか。 コミュニティに受け入れられ、馴染んでいくには、コーラーのかけ声をよく理解し、男性女性の役割に沿ってなめらかに動けるようになる必要があります。 バーン・ダンスはその地域地域で踊り方は微妙に異なっていたようです。つまり、その踊りを上手に踊れることは、取りも直さずそのコミュニティの一員であることの証明だったのではないでしょうか。

今は米国でも皆と等しく踊らなければならないバーン・ダンスの様式はすっかり廃れ、その伝統は地方の高齢者コミュニティによって細々と守られているのだそうです。。

(2016年も残り少ない今、あらためて下の動画を見てみると、トランプ大統領を誕生させた原動力の一部にはこういう方々の存在があったのかもしれない...という気がします。)


youtube動画が表示されない時は画面をリロードしてみてください。


        さて、人々が開拓の苦労をしばし忘れてダンスに打ち興じるその一方では…19世紀中盤〜20世紀初頭、当時荒廃した中国から活路を求めてはるばる移民としてやって来た人々がいました。あからさまな人種差別が普通に行われていた当時、同じ国の言語、同じ文化で結ばれ、異国の地で生きるために最下層の仕事に励んだ人々。 金鉱山を追われて都市部に流れた人々の、路地裏の狭い洗濯工場は家族経営だったのでしょうか。そこでは老若男女がそれぞれに洗うひと、干すひと、アイロンがけをするひとに分かれて汗まみれで立ち働いていたことでしょう。 沢山の汚れ物を素早く綺麗に仕上げなければ、食べていくことは出来ません。次から次へと運ばれてくる汚れ物。暑く狭い工場内には中国語が飛び交い、アイロン台の上には見知らぬ白いひと達がハレの日のダンスに着た綺麗な衣装が広げられていたかもしれません。 彼らは暗く狭く蒸気のこもる部屋の中を器用に動き回り、効率良く自分の役割を果たしていきます。きっといつか自分達に陽が当たることを夢見ながら...。こうした日々の営みを積み重ね、それを過ぎ越していったその先に、今アジア系で最大の勢力を持つと言われる中国系米国人社会の姿があるのかもしれません。そしてもしかしたら、今米国と肩を並べる大国となった中国という国家の姿も...。

        新しい状況、新しい土地、新しい出会い。その中でわたし達は自分の居場所を求め、受け入れてもらいたいと望みます。 なぜなら、安全と安心を手に入れたいから…それを手に入れて初めて、夢を追うことが出来るから。そして何よりも、何処かに帰属することが自分の存在理由となり、それがアイデンティティにもなるから……。けれど、ひとの集まるところには様々な矛盾があふれ、誤解が生まれ、疎外や激しい差別さえ生じます。それでも、わたし達はそんな現実に向き合っていかねばなりません。 それがこの世界に "生きること" の赤裸々な第一歩だからです。 生きることの意味、それはもしかしたら、汚れたものを綺麗に洗って送り返すこと…そんな小さな行為の積み重ねの中にあるのかもしれません。


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        そして、エネルギーは射手座23°『入国する移民達』に向かっていきます。 一つ前の度数では、すでに米国内で働いているひと達が出てきたのですが、このシンボルではまだ入国手続きは終わっていないようです。 大きな移民船から自由の女神を見上げた人々。 彼らはこれから新しい大地で築いていく暮らしに夢や希望を持っていたことでしょう。 祖国を捨てて新天地に賭けたのです。不安や緊張はあったとしても、目の前には自由の大地が開けている… 今までとは全く違う人生が待っているかもしれない。いえ少なくとも、それを自分の手と器量でつかみ取っていく可能性がここにはあります。下船を待って列を作る彼らのこころは逸ります。早く船を降りて、自分の足を新しい大地に着けたい! 港では当座の仕事や宿を世話するブローカーが屈強な働き手を物色しています。真っ先に降り立つことが出来れば、それだけ有利なチャンスにありつけるかもしれません。。

移民としてやってきた人々は、所定の手続きを終え、住む場所をみつけ、仕事を手に入れるまでは大きな忍耐を要求されます。知らない土地には未知の危険が待っています。だから最初の内は、まだか!とはやる心を抑え、慎重に行かなくてはなりません。けれどそれと同時に、慣れない土地で自分の人生を切り拓いていくには、強烈に燃える炎のようなエネルギーも必要だったはずです。 彼らはそれぞれにこの新天地に降りたって、やがてここで第二の故郷を見出すでしょう。けれどその時が来るまで彼らの内なる炎を支えたものがあったとしたら…もしかしたらそれは…捨ててきた筈の故郷、自分が最後に拠り所とする 「私は誰か?」という問いへの答 ー 自らのアイデンティティだったかもしれません。

このシンボルの対向、双子座23°の太陽のテーマは『高い樹上の巣にいる3羽のヒナ鳥』 です(今回は月の位置)。 ヒナ達はまだ飛ぶことは出来ません。 高い木の上に造られた安全な巣の中で、羽根が十分に強く成長するその時を待っているのでしょう(3はひとつの図形を構成する最小単位。ヒナ鳥というひとつの段階が完成した姿、次に進まなければならないステージを象徴しているのかもしれません)。 小鳥達にはそれぞれの種特有のさえずり方があります。 そのさえずりは彼らの縄張りを主張し、種の継続を高らかに歌い上げます。もちろん、餌を求めて鳴くヒナ鳥達にもその片鱗は伺えます。 3羽はそれぞれに、自分が一番先に食べ物にありつこうと必死です。 一日も早く大きくなって、力を付け、巣から飛び立たなくちゃ! 羽根をいっぱいに広げて! まだ見ぬ森へ、草原へ、高く……。それはヒナ達に備わった本能なのかもしれません。内側から自然に湧き起こる何かに押され、ヒナ達はもうすぐ巣を後にすることでしょう。。


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        ヒナ鳥達にも、移民達にも、まもなく新しい門出のときが訪れます。 馴染みの無い世界でひとり立ちするときが、すぐそこに、待っています。これから先のことは誰にもわかりません。ただ、この先にはくぐるべき門があり、越えるべき壁が立ちはだかっています。 それが目の前に迫ってきていることだけを、皆が知っているのです。 はやるこころを抑え、不安を抱えながら、移民達は何を携えて新たな関門に入っていくでしょうか? 家族の写真? コーランや聖書? 必死で貯めてきた、当座用のお金?… それとも、身一つで入国し、新しい故郷を自分の大地として、底の底から、全てを造り上げていくのでしょうか…あるいは、彼らは小さな船に乗って、難民として命からがら異国に辿り着いた者、護るものなど何も無いという心境なのでしょうか?  

このシンボルは、わたし達にとっても今、可視/不可視のゲートが迫っていることを暗示しているように思えます。もうまもなく、何かが変わる。何かが始まる。そのとき、わたし達はいったい何を携えて進んで行くでしょうか?  過去と未来の狭間に立って、あらゆる可能性の渦に直面したとき、わたし達それぞれにとって真の拠り所となるのは何でしょう?  新たな旅立ちへの準備をするには、いったん過去から背負ってきた荷物を降ろし、整理することが必要になります。 わたし達は天王星・冥王星スクエアの下で、今までもそれをやって来ました。 けれど、本当に最後の最後に自分の中に残るものは何なのか? そこまでは、まだ見ていないのかもしれません。 

これから先のわたし達に、未知の冒険が実際に訪れるにせよ、単に心理的な体験となるにせよ、最初の一歩を踏み出すためにわたし達がしなければならないことは、自分を "魂の移民" になぞらえて考えてみることなのかもしれません。


highway



<過去記事ここまで>
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  しんと冷える満月前日の夜明け前。本当はアタマも身体も相当くたびれてるし、今回はキーワードだけにしようかなと思いながら書き始めました。なのにやっぱり盛り沢山になってしまいました(シンボルはまぁ過去記事なんだけど、だから前半を書くことが出来たのかも...)

いつものことですが、新月や満月のエネルギーをひしひしと感じてくると何故かその力に書かされてしまうところがあります。アストロロジーを学ぶ前の仕事だった人形師、絵描き、デザイナーの時代も、やはりそのときその都度、空間に潜在して表現されたがっているエネルギーが自分を通して顕れてきたことを思い出します。アストロロジーは言語や分析を使うので、その経路は異なるけれど。自分に関する限り、やはりシステムとしては同じことだなと思います。 ではこれからは? どこまでこの道を歩いていくだろう? 

ふとそんなことを考えつつ。それぞれのトランジッションの中で懸命に手探りしながら今も歩いている、沢山の戦士さん達の存在を思ったりしています。。



have a great trek!!!★


hiyoka(^_^


hiyoka_blue at 22:09|PermalinkComments(4)TrackBack(0)

November 28, 2016

○11/29の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
    例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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新月タイムスケジュール
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで  11月29日21:36前後、北海道周辺で  21:45前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は21:17前後、沖縄周辺では20:48前後に射手座 07°42’で新月となります。


前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【太陽・月 射手座7°~8°ー 発効期:11/29~12/29 】

  "Cupid knocking at the door"
『ドアをノックするキューピッド』

  "Rocks and things forming therein"
『生成される岩とその他の物質』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★ずっと前から底に存在していた何かが再び浮上して価値を示す
→★感情の渇きを癒やしてくれるものへの抗いがたい強い欲求
→★目先だけの物事、底の浅い楽しみの中で深まる孤独感
→★受けた刺激に対してよく考えず反射的に行動/反応することの危険
→★内側から抗しがたく湧いてくる論理付け不可能なエネルギー
→★現状の変化に全力で抵抗し「今」または
    既得権を失うまいとする気持ちにひそむ貪欲さ
→★『愛』とはいったい何か?という観念について新しい光を当てる必要
→★怖れの中で最も安全そうな道を選ぶか、信じる道を自分の責任で選ぶかの選択
→★突然展開する圧倒的な物事への驚き/ショックによって前進する
→★気付かない内に奥底でフツフツと煮えたぎってきたエネルギーが
             臨界点に達し、創造性 or 破壊性 or その両面において働く
→★社会的な構造を通し自分で自分にかけてきたプレッシャーに気付く
→★板挟みの苦境を巧みで革新的な方法を通して最善のゴールに結び付ける
→★単なる利害関係や立場上の問題を超えたコミュニケーションを図る必要
→★全ての問題の底辺に共通して存在する人間ならではの矛盾に光を当てる
→★全体の移行期にあって、依存的な感情と思考を完全な自立へと向かわせる必要
→★それぞれの道において促される大きな変容を受け入れて進む・・・→

エネルギーのポイント:『まだ見ぬ未来を感知する新たな視座の胎動』

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        もうあとちょっとで12月。空気がしんと冷たくなり、少しずつ冬の匂いが濃くなってきたような。そんな中、福島県沖でM7.4の地震と津波が起こり、そして観測史上初の11月の積雪。大きな驚きや小さな驚きが続く今日この頃です。相変わらず毎日いろんなニュースが流れ、現在進行形の様々な体験の中に居る沢山のわたし達。地球のあちこちから、あらゆるこころ模様が放射され、空間に響くおしゃべりの種は尽きません。 でも…わたし達が毎日を暮らしているこの世界、この大地、この空間の何かが、ひょっとしていつのまにか…音もたてずにもっともっとずっと凄い勢いで変化してるような? ムーン・ウォブルの新月を目前に、そんな感覚に陥りながらこれを書いています。


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★11月新月の星模様


        で、ムーン・ウォブルって何? それは米国の著名なアストロロジャー、故カール・ペイン・トビーの膨大な研究によって発見された特異アスペクトです。元々は長年の自然災害の研究結果から導き出されたもので、月のノード軸と太陽がTスクエアになるフォーメーションのこと。干ばつや洪水などの異常気象や異常気温、地震、火山噴火、山火事などとの相関関係を見ると、一番はやはり日蝕や月蝕などの「蝕」だったそうです。けれど、それと共に相関の確率が高かったのがこのTスクエアで、彼はそれをムーン・ウォブル(震える月、不安定な月)と名付けました。

蝕は月の一方のノードにコンジャンクションの範囲で起きる新月や満月を言います。ムーン・ウォブルはノードにTスクエアを形成する太陽を言うのだけど、今回は月も一緒の新月。なのでフォースは強いかもしれません。このアスペクトは前後約10日間のオーブを持つので、先日の福島沖の地震や異常寒気の訪れも、おそらく関わりがあるんじゃないかな。 ちなみに最初に揺れた22日午前5時59分震源地のイベントチャートでは、MCに月が乗り、オルクスとコンジャンクト中の月のノースノードにおよそ3°のオーブでコンジャンクション、対向にサウスノードと海王星。そして小惑星ジュノーとスクエア(ジュノーも地震チャートにはよく出て来ますね)。太陽はまさに射手座入り寸前の蠍座29°59'のクリティカル度数でした。これで今回放出すべきエネルギーが健全に消費(というのか…)され尽くしているといいけれど、日本を含めた環太平洋地域も、まだもう少し用心が必要かもしれません。


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  ただ、ムーン・ウォブルは自然災害だけに影響するわけではありません。わたし達のこころにも大きな影響を及ぼします。震える月、不安定な月という名称どおり、何か強烈な感情を引き起こすトリガーになり得るんですね。ムーン・ウォブルの影響下で何かに深くこころ動かされるときは、感動、慈愛、癒し…などと、ことばで簡単に言えてしまうような感じではないかもしれません。何とも言えない深い部分に触れてくるような。。「ことばになんかならない。でも、こころが確かに揺れている。何だろうこの気持ち…」そんな感じでしょうか。 これは「生きる」という事実がその深みに抱く、それぞれの「抽象」に触れてくるからかな。うーん、うまく表現出来ないけど、そんな気がします。

ムーン・ウォブルの影響下で愛や感動を経験出来るなら、それはとても幸福なことです。だから大切にそっと扱うのが一番いいかも。理解あるひとと分かち合うもヨシ、ひとりそっと胸の奥にしまうのもヨシ。何かを創造するのに使うのもヨシ。何故ならその、ピュアな感覚はこれからずっと先までの栄養になるから。

けど、その「こころ動かされる感覚」をあまりに具体的・即物的に受け取りすぎると、幻想、幻覚、誤解、狂信の領域に入ってしまう怖れもあります。また、このエネルギーに触れて感覚が全方向的に引っ張られ、なんとなくボーッとしてしまうひと、感情的に身動きが取れない感じがするひともいると思います。そんなときは無理をしないで、なるべくこころと身体を休ませてね。ミスや事故にも気を付けて、運転や危険な作業は慎重に、気を引き締めていきましょう。


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  また、その領域を過ぎてもっとネガティブに影響すると、かなり強烈な破壊衝動を感じることもあります。なので怒りやストレスを溜めているひとは、ちと用心。感情の潮位がぐんぐん上がって津波を起こす前に「おっと!」と気付けるといいな。 また、近しいひとでこころ乱れやすいひとがいたら、気を付けてあげましょう。牡羊座の天王星、エリス、そして小惑星セレスはいまだコンジャンクト中で、何かあれば一騒動起こす気満々(それがアイデンティティの証明だ!とでも言うように)。 この組み合わせはセレスのダークサイド(何かを奪われる怖れと怒り)を引き出しやすいとも言われます。

また、金星も天王星とはスクエア。ことばの使い方の失敗やミスが起きやすい度数だけど、狙いを定めさえすれば集中力は使えるはず。 それに、金星とカイロンはセクスタイルを形成しています。みんなそれぞれ思いや意見は違って当たり前。それでOK。でも、ひととしての究極のゴールを見れば、そこに共通点はあるんじゃないかな。。参加するにしろ、そっと立ち去るにしろ、そんな大きな部分にまっすぐ視点を定めていくといいかもしれません。 

そうそう、エリスと天王星といえば、ヘリオセントリックでは12月4日~9日前後に、わたし達の生涯でたった一度のコンジャンクションがあります。これは来年3月に起きるジオセントリックでの最後のコンジャンクションを前にして「人としての新しいアイデンティティと変容を求める」というテーマをこころの浅瀬から深層意識〜無意識レベルまで一層浸透させる働きがあるのではないでしょうか。 それは今、世界中で多様な動揺を見せる集合的な潜在意識にも深く作用しそうな気がします。電脳世界が日常になったわたし達は、これから先いったい何処に向かうのか?  そんな視点を頭の片隅に留めて、世の中を、自分を、眺めてみるのもいいんじゃないかな。おりしも12月2日からは、水星が逆行前のシャドウ・フェーズ入りだし、"観察するこころ" は大事かも。。 (水星逆行は12月19日〜来年1月8日


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        そして。月のノード軸とTスクエアになる新月のもうひとつの側面に、「やり残したことのテスト」というのがあります。これはエボリューショナリー・アストロロジーの大御所、故ジェフリーW.グリーンのテクニック。 どういうことかというと、うーん…例えば階段を一段ずつ昇ってきたとします。で、ちょうど曲がり角の踊り場に差しかかり、そこから上の一段は何故か二段分の高さがある…そんな感じ。そこから先へ進むには、その高い段を上らないといけない。でもそんな高さの段を越えるなんてこと、慣れてない。人生設計の何処かで、一段飛ばして進んで来てしまったのかもしれない。けど、今こそ乗り越えなくちゃ。

この新月は小惑星ジュノー(また出た!)とぴたりコンジャンクトしています。そして近くには蠍の毒針、恒星アンタレス。そのテーマはサビアンシンボルで読み解くとして、ムーン・ウォブル&階段越えにジュノーだのアンタレスだのが寄り添っているってことは… ちと棘が出そうな? やはりパートナー関係に要注意かな。家庭、恋愛、仕事…いろんな場の近しい人間関係の中で、内にこもってしまった怒りを抱えているひとがいたら、それに光をあてるチャンス…または、直面するような体験があるかも?

それは力のせめぎ合い(家庭内権力も含めて)かもしれないし、互いの誠実さに関することかもしれません。妥協を強いられることにフラストレーションが溜まり、爆発寸前のひとがいるかもしれないし、いつのまにかがんじがらめになって、自分らしさや情熱を失いかけているのかもしれません。反対に、積み重なった全てのフラストレーションが、自覚を持てないままに尊大さやワガママ、支配的態度に表れているようなケースも考えられます。 ジュノーの怒りは深いものがあります。その原因は誰がどうしたとか何を言ったとか、目に見えるもの、理屈付けしやすいものだけではなさそうです。例えば相手の中に自分の中の一番イヤなところ、見たくない部分を強烈に見てしまう… そんな種類の怒りとか。。(これには木星・冥王星・ケンタウルス族のエケクルスTのスクエアも作用してそう…)  


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  でも、だからこそ。何か小さなことでもいい、ふとした発見があったなら、それを自分の中でもっと深く探求してみて。 今までけっして口に出来なかった、自分の本当のこころ。本当のニーズ。真底の欲望はいったい何だったのか? 自分が感じる汚さや醜さ、みっともなさとはいったい何なのか? 何処から来るのか?  たぶん、乗り越えなくてはならない初体験の高い階段は、自分の内側の…そこらあたりに立ちはだかっているかもしれません。

アストロロジャー、セレステ・ティールは「ムーン・ウォブルの発効期に人生の大切な決断をしないように」と警告していました。これは、売り言葉に買い言葉で後悔先に立たずにならないよう、この新月期は慎重にいこうねってこと。 でも、変容のエネルギーはこれからどんどんやって来ます。偽の思い込みで行動するのは本当に危険。衝動的な言動によって意図せぬストリーキングを演じてしまうのも、結局は自分自身を傷つけることになります。

けど、何かに気付くなら今かもしれない。少なくとも、その一歩が始まろうとしています。すぐにパパッと解決出来るような物事は少ないでしょう。でも、新しい道を探り始めるなら今しかないかもしれません。深く、もっと深く。 これは良くも悪くも激しさを持つエネルギーです。けど、そのことに気付いてさえいれば、そして半歩でも進むきっかけにしよう♪という意図さえ失わずにいれば、きっと何があろうとこころの豊かさを失わずにいられるはず。そして、それにはまず、自分自身に向かって とてつもなく正直になることが必要なのだと思います。


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        最後に。今、水星は銀河中心(射手座27°台)に向かって進行中。その近辺にはケンタウルス族のフォルス(過去の小さな出来事が突然大きな出来事として噴出する)が在泊中です。 それに加えてここしばらくの間、月のサウスノードには魚座の海王星が、ノースノードには乙女座オルクスがそれぞれコンジャンクトし続けてきました。 そして過去の嘘や秘密、誤魔化してきたことが明るみに出る(海王星とサウスノード)ようなことが沢山起きています。ノースノードと冥界の渡し守/冥王星族のオルクス(即座にふさわしい結末を!)のコンビは、嘘がバレたり誠実でない存在にはとても懲罰的なエネルギーを放射します。「ここで一回クリアボタンを押して、綺麗になって出直そうぜ!」とでも言うように。。 けれど、海王星が関わるってことは、「事実」が「拡散」していくとき、全ての真実が明るみに出るわけではないことも示唆しています。そして、それが早のみこみや思い込み、フラストレーションのはけ口としての過剰な「叩き」と辛辣さに発展しやすいことも。

試されているのは「悪いことをした」とされる存在だけではありません。それを裁こうとするとき、わたし達自身もまた星々から試されています。「小さな事が積もって突然大きな事として噴出する」…まるで火山が突然噴火するように。 わたし達の日常にひそむ小さな摩擦と矛盾が、あるとき突然頭をもたげ、結果を突き付けてくることもありそう。 銀河中心に口を開ける巨大ブラックホール。その影響範囲に近付いていくフォルスと水星は、自分の中の「正義」を、より大きな目線でもう一度よく吟味してみることを薦めているのではないでしょうか。 

それでも、ここにはもうひとつの可能性だってあります。 これまでの色んな体験の記憶がはるかな宇宙の引力によって攪拌され、あるとき、それが思考の中で一辺に化学変化を起こす。ささやかな爆発。。 降ってくる突然のひらめき。。  すかさずキャッチしたら、どんなことでもOK。メモして温めておいて!(^_^


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        …そして、土星がこれからゆっくりと銀河中心に向かって行きます。  実際に土星が銀河中心にコンジャンクトするのは来年3月と11月です。けど銀河アストロロジャーの P.セジウィックによれば、その前にこれからいくつものブラックホールを通っていくのだそう。ホロスコープで見る銀河中心の周辺って、地球に生きるわたし達から見ると、銀河の腕を通してその中心を見る方向なんですね。なのでこのあたりは沢山のブラックホールが存在する、ホロスコープのいわば特異領域。 おそらく個人惑星と外惑星の境目でもある巨大惑星、土星(それに木星)が、一番このエネルギーの影響を溜め込み、放射していく器になるのかもしれません。そしてこれもまた、時代の変わり目を生きるわたし達に根底からの変容を迫るエネルギーになっていくと思います。銀河中心が位置する射手座27°~28°のサビアンシンボルは 「一度象徴的に死んで橋を渡り、生まれ変わる人生」という意味を持っているのだから。。。

でも、ブラックホールは物質を吐き出したりはしません。そこから何か具体的な物事をダイレクトに期待しても、たぶん何も知覚出来ないかもしれない…P.セジウィックはそう言っていました。うん、確かにそうかも。。 多分それは、地球を生きるわたし達にとって当座は「抽象」としてしか感じられない類のエネルギーです。けど土星だって夢を見るんです。それが、固い殻の中に眠る「抽象」。あるいは水瓶座の支配星としても働く、土星のもうひとつの顔。 だから土星は確かにそのフォースを受け取るでしょう。そしていつか、今のわたし達には考えられないような「構造」が生まれてくるかもしれません。新しい時代を創っていくために。わたし達が世界と自分の変容を受け入れ、視点が変化していったその先に。。。


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★11月新月のサビアンシンボル

        ではでは、新月のシンボルをざっと見てみましょう。まず新月がベースとして取っていくのは、射手座7°『ドアをノックするキューピッド』。キューピッドと聞いて真っ先に思い浮かぶのは、ヴァレンタインデーのカードに描かれている天使みたいな姿かな? 小さな羽をはやし、恋の弓矢をつがえた愛らしい姿。。 それはバラ色の恋愛成就のシンボル。 けど昔から「恋は気まぐれ」「恋は盲目」とか、理屈の通じない厄介ごとのように言われたりもしますよね。

B.ボヴィはこのシンボルを、「呼び覚まされる欲望」のイメージと言っていました。そう、確かにこのシンボルはそんなバイブレーションを持っています。欲望とは激しく何かを追い求めるこころ。これは恋愛だけとは限りません。また、キューピッドの矢には金のヤジリと鉛のヤジリの2種類あって、金のヤジリで刺されたこころは激しい恋に狂い、鉛のヤジリで射抜かれたこころは強い恐怖におののいて、何者をも拒むようになるのだそうです。

  このシンボルで「ドア」が象徴するのは、わたし達の内部と外部をへだてる壁に開いたゲートです。内界への入り口、または外界への出口。。 そのドアを今、キューピッドがトントンとノックしています。さぁノックに応えてドアを開け、彼を招き入れたわたし達は… たちまちその矢に射抜かれて、うっとりと夢見心地になってしまうのでしょうか? …それとも? 


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  キューピッドはいたずら好きで有名です。彼が気まぐれに放った矢は、何処の誰に当たるかわかりません。神話では、誰かの欲望を満たすために射られるときもあれば、報復のために放たれるときもあります。そして射手座第1ディーカンのキューピッドは豪腕ですw。 開いたドアから放たれた矢は、幾層にも折り重なったわたし達の感情のヒダを攪拌しながら、どこまでも奥深く突き進んでいきます。

彼の矢が射抜こうとする的は、わたし達の底深い欲望です。蠍座から出て来たばかりのわたし達が抱く、まだ冷め切らぬ熱くて底知れない欲望。その的に届くまで、キューピッドの矢がその勢いを失うことはないでしょう。こうして解き放たれた欲望は、もしそこに制御する「主」がいなければ、蓋の開いたパンドラの箱みたいなもの。何が飛び出すかわからない。いえ、あらゆるものが噴出してくるかもしれない。四方八方、何かを求めて。または一直線に、自分にとって足りないと感じる何かに、誰かに向かって。それは何? それは誰? 

  もしかしたらそれは…名付けようもない、いのちの泉。わたし達を今、生かしているとてつもない源泉の力。 でもそれは、神々には見えても人間には見えない。何故なら、わたし達はそのものだから。それがわたし達の名を借りて生きているのだから。。。

ドアをノックするキューピッドは、わたし達のこころの井戸に矢を射ってきます。そしてそこから、様々なドラマが始まります。けれどドアを開けてキューピッドを迎え入れたわたし達の思考は、波立つ感情と入れ替わりにドアから外へ出て行くかもしれません。金の矢の渇きに飢えて、癒しの水を探す旅に出たり。鉛の矢がもたらす怖れにおののいて、防御の舌戦を繰り広げたり。神話の神々は肩をすくめながら、そんなわたし達を見物しているのかもしれません。でも。ドラマを創るのはわたし達。キューピッドのもたらす刺激の矢を、それと知って招き入れるなら。彼とともに、自分の深奥に茫々とひろがるいのちの水が見えるまで。疲れて醒めた身体に熱が蘇るまで。まっしぐらに、進んでみる。 このシンボルはそんな激しさを秘めながら、日々のドラマを生きるわたし達の、「自分の主」としての覚悟を問いかけているのかもしれません。


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        さて、新月がメインで取っていくシンボルは、射手座8°『生成される岩とその他の物質』です。前の度数とうって変わって、コチコチと固いイメージかな。でもB.ボヴィはこのイメージを「地球誕生直後の時代に見られる内的創造のフォース」なんて呼んでいました。これはすごくダイナミックな力です。わたし達の足下、目に見えない大地の直下は、はるか太古の地球という炉 ― 煮えたぎる大釜 ― の中で創造され、あるいは今も創造され続けている様々な物質 ― 鉱物、原油、水、ダイヤモンド、そして無数の岩など…わたし達人間社会の営みを支える重要な資源の宝庫です。そのフォース、熱や圧力がどれほど凄まじいものかを、わたし達は火山噴火や地震を通していやというほど思い知らされます。あらゆる生命を乗せ、種と文明の興亡を見届けながら今も生き続ける地球。本当に奇蹟のような惑星だと思います。。

また、B.ボヴィはこのシンボルに出て来ることば「things」は、「物質でもあり非物質でもあり得る」ことを指摘していました。「thing」と「think」には言語学的に非常に近しい関係があるのだそうです。つまりこのイメージは、わたし達の内部で「思考」が生成されるときに働く内圧や外圧の創造的フォースを語っていることになります。ん、じゃ、もしかすると「rock」は…? これも動詞として見ると「揺れ動く」「動揺させる」「感動させる」という意味を持ちます。音楽の「ロック」もそのあたりから来ていると言われますが、本当はセックスを意味するスラングから来ているとも聞きました。…ってことは、欲望の内圧ってことか。。 また同じ「rock」でも名詞なら、岩のイメージそのままに「堅固なもの」とか「揺るぎないもの」を意味します。面白いですね。。

ところで…自分らしく生きる。自分を貫く。わたし達はけっこう気軽にそんなことばを使います。その「自分」って何なんだろう? 実は外圧の盾として築きあげた高い壁のこと? それとも内なる暴走の圧力を抑えるためにぶ厚くなっていった岩盤? もしかするとわたし達って、抵抗と摩擦とそこから生まれる力が服着て歩いてるようなものだったりして(^_^;。


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        わたし達は今も一瞬一瞬、外界から刺激を受け、その圧力をパルス/振動に変換しつつ思考を生成しています。 蓄積した記憶、それにともなう多様な感情、そして欲望。そんな内圧と外圧のバランスを取りながら、わたし達は毎日毎日、そして今も、この複雑な思いを生成し続けてる...。ときどきアサッテの方角に逸れながら、それでも健気に想いという非物質を創造し続け、それをリソースとして明日に向かい生き続けてる。そう考えると、ひとりひとりが奇蹟の星、地球の写し絵のようにも思えてきます。

ならば地球と同じように、わたし達にもカタルシスの時が訪れるでしょう。それは必要だから起きてくる。思いが、熱が、情動のエネルギーが臨界点を超えたとき。内的バランスをコントロールする理性がまるで岩のように固く弾力を失って、そのままではこれ以上の成長が望めなくなったとき。自分の内部の、固い岩盤を突き破る必要があるとき。そして、キューピッドの矢がわたし達のいのちの井戸に達し、その深奥を射抜いたとき。

  噴火、爆発、津波、洪水、地震、隕石の衝突… 四大の乱舞。地球はその誕生以来、無数のカタルシスを経験してきました。その時々の経験は、長い刻を経て地層となり、豊富な資源を生み出し、地球の年輪と成熟の印になっていきます。そして新しいサイクルに入り、新しい活動を始めます。ゆっくり変容しながら。地球はそれを知っている。 きっとわたし達も同じかもしれない。どんなカタルシスも変容と前進のために起きる。それを "知っている" こと。そして進むこと。 もしかしたら、それが地球に生きることのアルケミーであり、マジックなのかもしれません。


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        少し前に、こんなツイートをしました。『…今後しばらくの間、それぞれの心にとって大事な時期になりそう。分かれ道的な。もう一度「わたしって何だったっけ?」と問い直すような』

『ルビコン川を渡るという表現があるけど。見えない、気付かないうちにそんな川を渡るひともいると思う。少しずつ、別れていく。だから自分が選んで舵をとる。目の前の光景や音やことばの触手に絡め取られずに。もう一度、目を見開いて。夢見が何かを教えてくれることも。感情で受け取らないこと、大事』

少しずつ、気付かないうちに、分かれていくこと。これはいわゆる「世界は分断している」とか「右派と左派のあつれき」ということとは少し違ったニュアンスのような気がします。もちろん、現象的にはそういうことが起きています。人生の中で、これまで共に過ごしてきた「何か」からの別れを選択するひともいるでしょう。新たな出逢いのために。

でも、それはひょっとしたら大海原の表面に立つ白波みたいなものかもしれません。もっと目に見えない深い領域で、わたし達ひとりひとりが生きる胎内宇宙の中で、その変化は起きてくるし、今、起き始めているのだと思います。 それは...物質と非物質の繋ぎ目に存在する、わたし達それぞれの "ルーツ" に関わる何か。知らずにそれを辿っていくうちに起きてくる「ヒト」としての構造変化みたいな...ものかも。たとえ今、同じ空間に存在し、同じ食卓を囲んでいたとしても。分かれていく。けどそれは寂しいことでも悲しいことでもない。もしかしたら、出会い直すことかも?

面白い時代だと思います。 夢のない時代なんて言われるし、そうかもしれない。でも別のところに新しい夢を見出す可能性はある。。 大変だし、しんどいことも本当に多いのだけど…けど面白い。

そんな時代を生きる戦士サン達が、ムーン・ウォブルの新月期に沢山の感動とロケンロール♪を味わえますように…!




have a great trek!!!★

hiyoka(^_^


hiyoka_blue at 20:30|PermalinkComments(8)TrackBack(0)

November 13, 2016

●11/14の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

11/14付メリマン・コラムは2つ下の記事になります。
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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180° 対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる「鏡」だと言えるかもしれません。なので満月のテーマは新月の瞬間から色濃く育っていくとも言えるでしょう。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにその経験を消化(昇華)し、エネルギーはゆっくりと静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯(ずれるなら満月前がベター)に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで11月14日23:11前後、北海道周辺で23:17前後、関西方面は22:52頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で22:21前後に牡牛座22°37'で満月となります。

今回のテーマのベースとなる新月の大テーマについてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月 牡牛座22°~23° + 太陽 蠍座22°~23°】
 "White dove over troubled waters" +
 "Hunters starting out for ducks"
「荒波の上を飛ぶ白鳩」+
  「鴨撃ちに出かけるハンター達」 

 "A jewelry shop" + "A bunny metamorphosed into a fairy"
「宝飾店」 + 「妖精に変身した子ウサギ」

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期~11/28】
→★全てを乗り超えるか?トラブルの元を探すか?の選択
→★陶酔と失望の心理の核にひそむ共依存の影
→★「どっちもどっち」のゲームから離れ世界を俯瞰する視線
→★手当たり次第、または臨機応変の交渉術を駆使する
→★目の前の状況に対応するための全く新しい道を見出す必要
→★広い視野を保ちながらも、ゴールから目を逸らさない集中力の必要
→★無力な存在のために闘いの最前線に立とうとする心理
→★あわや!のときにひょいと身をかわしてサバイバルする能力
→★喧噪の中で何が真実か?何が現実か?の識別力を問われる状況
→★現実と「もう一つの世界」の境界の希薄さを知覚しながら生きる
→★生々しい衝動や性的エネルギーを「研磨」し、洗練していく力
→★「上から目線」の攻撃性にエネルギーを吸い取られない強靱さを持つ
→★過去からの情念を燃料とする共依存、またはそこからのサバイバル
→★あの世的な巧みさや美の価値を支えるこの世的な規律と訓練に気付く
→★対象を「十把一絡げ」に総括して語ることの危険と狡猾さ
→★夢見、変性意識状態、または「別世界の美しい現実」への誘惑
→★崩壊していく何かを超然と見ている内なるの魂の眼を知覚する
→★自分の中の「世間とは異質な傾向」を大切にしつつ道を切り拓いていく・・・→


エネルギーのポイント:『内なる眼を鍛える』 

161114FM
 

        さて。1948年以来という、大きなエネルギーが降り注ぐスーパームーンの満月です。満月は、その瞬間に近付いていくに従ってじわじわと影響が大きくなり、満月の瞬間から少しずつ力が減衰していくもの。なので、身近なひととのコミュニケーションに、ニュースや世相の中に、あるいは自分自身の情動に、すでにその抗しがたい力を感じているひと、かいま見ているひとはとても多いのではないでしょうか? 

で、いつもならシンボル解説+アスペクトという感じでいくのですが、今回は準備する時間が全然足りず、アタマもあっちこっちに飛んでしまってます。なのでまとまらないままに行き当たりばったりで行ってみますね。。



★スーパームーンの下、思い付くままにグダグダと...

        この月の下ではこころの起伏 ー 波立ちも高まります。そしてオーラの境界が薄くなり、好むと好まざるとにかかわらず、他のひと達のバイブレーションに影響を受けて共振しやすくなります。うっかりしてると、ひとの感情を自分のものだと勘違いして、気が付けば一緒に同じダンスを踊り出してる…他者の価値観に彩られた物語を生き始めてしまう…てなことが起こり得るかも? もちろん、それが明るく楽しいもの、インスピレーションを与えてくれる何かであればひとときの体験としては素敵だけど、万一ネガティブで暴力的な棘を含んでいれば、つられて互いに血を見るなんてことにもなりかねません。また別の見方をすれば、嘆きや哀しみ、それに伴う怒りは、巧みな表現力を伴いさえすれば同情を集めることが出来るとも言えます。けれどそこに浸ってしまえばその物語は自分の手を離れて自己増殖していきそう。それは自分のコントロールを超えた世界に拡がるかもしれません。良くも悪くも、やがてその結果は未来の自分に返ってくるでしょう。


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  それでも、この満月はひとときの毒出しと浄化の季節。 新月のエネルギー・ポイントは『見て・見つめて・見極める』でしたよね。おそらくこの満月は、満ちていく途上で磨いてきた視線を通して、これまでの価値観 ― 美意識や社会的モラルに関わる感覚、自分にとってのリアリティを規定している境界線、無意識の内に肉体と精神のバランスを取っている物差しなど ― を、何かのかたちで試す機会になるかもしれません。なので、もしこの満月前後に出逢うひと、見たり聞いたり読んだりする物事に対して「え?」と引っかかるようなことがあれば、それはこれから自分が進んで行く方向性への大きなヒントになると思います。たとえば「これは…違うでしょ」とか。「そう、この感じ」とか。。。

それを発信元にフィードバックした結果が有意義な話し合いになるか、それとも血を見るかwはわかりません。受け取った感覚をエネルギーにしてオリジナルな考察を創るのも選択。誰かと一緒に思考を競う遊びに興じてスーパーな満月祭を祝うのも選択。。けど、気心の知れないひとやこの満月効果を知らないひとが相手だと、不用意なフィードバックはちょっと危ないかもしれませんね(^_^;

ということは、逆に考えればわたし達自身も…無意識のうちに今まで気付きもしなかった本音を四方に放射している可能性が高いんですね。声音、物腰態度、バイブレーション、行間などなど…(とか言ってしまうと書いてるわたしもどきどきですがw)けど、何が出ようと受け入れるしかありません。甘いお酒も苦い薬も、両方とも。それがこの満月期の贈り物だし、あとあと資産になっていくものだから...そう、深い光を放射し続ける本物の宝石のように。


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  なのでもし今、疲れ切って意気消沈し、どっとベッドに倒れ込んでいたとしても。気持ちの上ではどこかにちょっぴりでも『ヘヘーンだ!(^へ^;)』的な気概を保っておくのがポイントかな。自分を含めた全てに対して。 

毒だろうと薬だろうと出るものは出る。枯渇すれば、ヘタレる。それをしっかり見て、消化・消火・昇華・・・>鎮魂していく。自分を通して、全体を。 もし他のひとが関わるなら、出来る限り互いの了解と寛容のこころの下に。あるいは創造的な表現として、内的に渦巻く感情と思考のエネルギーを研磨し、物質に変換していく。スクリーンに、紙に、板に、土に、食物に、布に……音に、ことばに。大地から鉱物として掘り出され、磨かれ、透明な輝きを持つ宝石へと変容していくように。無駄なものはそぎ落とされ、子ウサギは肉体の痕跡を消し、はかなく夢のような光を放って「向こう側の世界」に飛び去る。その全ての過程を、わたし達は目撃するかもしれない。気付こうと、気付くまいと。

でも。それはもしかしたら、一夜の夢かもしれない。

煌びやかな宝飾店は、ガラス玉で出来たコスチュームジュエリーのショップに過ぎないかもしれない。妖精になった子ウサギなんて、単なるジョークに過ぎなかったんだ。。 あ〜ぁ。騙された。。 やっぱりね。そんなことだと思ったよ! 目覚めたわたし達の中に、そのとき不信と冷笑の種がむっくりと起き上がります。


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  でも。わたし達はいったい何を見たんだろう? 何を感じたろう? そこに見た美も、光も謎も、嬉しさや哀しみや共感の涙もぬくもりも、たぶんわたし達の中にもともと在ったからこそ味わえたんじゃなかったのか? そしてそのイメージは価値あるものじゃなかったのか? その体験を価値あるものにしたのは、そしてそれを本物の輝きへとしっかり育てていく力を持つのは、一体誰? 

そして全てが終わり呑み干され、からっぽになったとき。入って来る。次のまっさらな力が……。


おそらくわたし達は、これから先こうした作業を何度も経験することになりそうです。痛い思いをすることだってあるかもしれません。でもその度に視点が変化していき、自分という存在が軽くなっていくんだと思います。それは、新しい地球を発見すること......なのかも。

これって...もしかして、すごく楽しみなことじゃないでしょうか!?



CarinaNebula





have a great trek!!!★

hiyoka(^_^

この後、大統領選が終わった後で走り書きしたもののまとめをUPしてみます。その中にちょろっと今回のシンボルも出て来るので...。整理してないので読みにくいかもしれないけど、もしよろしければどうぞ...m(_"_)m


hiyoka_blue at 22:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

★大統領選など、気ままに.....

        米国の大統領選が終わり、トランプ・ショックが世界中を駆け巡りました。紆余曲折のあと、直前までヒラリーさん有利と言われて逆転って、Brexitと似たような結果になりましたね。投票結果の総数はヒラリーさんの方が多かったにもかかわらず。。 でも、なぜヒラリーじゃなく、大統領になる資質さえも疑われたトランプなのか? みんなが首をかしげ、憎悪によって、愛によって、彼という存在に惹きつけられています。そんな現実が顕れた原因については、あらゆるメディアで、ネットで、本当に沢山のひと達の様々な見解が披露されています。そのどれもが皆、正しいのかもしれません。

そして今、スーパームーンに向かって増大していくエネルギー下で米国では反トランプ・デモが盛り上がっています。(ん、今TVをつけたら韓国では朴大統領への抗議デモも凄い勢い。。) そしていまだに物議をかもした トランプ発言を繰り返し流して煽るメディア。というか何となく嬉しそうな? この異常なほどのエネルギーが次の現実をもたらすのか、それとも一時的なものとなるのかはまだ見えません。けれどいずれにしてもこのエネルギーは、その中身が何であろうと、一度解放されなければならないのでしょう。一方、Twitterでは今「Dear Liberals」というワードがトレンドの1位に上がっています。デモで暴れているひと達に対して諭したり皮肉を言ったり怒ったりからかったりするためのタグ。白人男性ばかりでなく、 ゲイ、ブラック、ヒスパニック、様々な人種、性別、年齢のひと達。これは勝ち組の余裕ということなのでしょうか…?


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        今回の満月、ベースとなる牡牛座22°台のシンボルは『荒波の上を飛ぶ白鳩』です。これは、様々な理由でこころや体に激しい苦痛を感じるひとに対する、深い共感を象徴すると共に、どうにかして手を差し伸べたい…と感じる純粋な気持ちを示唆するものです。けれど同時に、汚れることの無い高みから見下ろし、風(思考の象徴)に乗って理想を追い続ける精神をも指し示すものです。きっと白鳩が荒れ狂う海に舞い降りることはないでしょう。一方、太陽が位置する蠍座22°のシンボルは『鴨撃ちに出かけるハンター達』です。これは獲物という報酬を狙い、散弾銃を携えて出発する一団。彼らの狙いはとてもシンプル。少しでも多く獲物を撃ち落とすことだけです。狩る者と狩られる者のドラマは、野性の世界では毎日のように見ることが出来ます。

このシンボル・ペアには多様な解釈が可能です。けれど、大統領選のひと騒動にからめて読むなら、「白鳩」を大脳新皮質=理性、理想系「鴨撃ち」を大脳辺縁系=本能、報酬系と見てもいいのかもしれません。今のわたし達は両方のバランスが取れているくらいでちょうど良い気がするけれど、たとえばトランプさんの言う『ポリティカル・コレクトネスなんてもう沢山だ!』ということばは、大脳新皮質によって課された理性の抑圧に対する大脳辺縁系の逆襲とも言えそうです。

政治、経済、思想が創り上げた理路整然とした正しさ。でも、わたし達の精神は果たしてその通りに生きられるほど進化をとげているのでしょうか? わたし達はみんな、なま温かく、ときに生臭いまでの矛盾を抱えながら生きているのではないでしょうか? そして、集合体レベルでも個人レベルでも、無理に無理を重ねてきた結果が…現在の分裂や爆発に繋がっていると言えはしないでしょうか? 


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  荒海のはるか上を飛ぶ真っ白な鳩は、平穏で平和な大地を求めて飛んでいます。はるか彼方にうっすらと見える、ゆるがぬ理想の牡牛座的大地を。白鳩の力で荒波を抑えることは出来ないでしょう。けれど何かのメッセージを上空から落としていくことは出来るのかもしれません。対向の蠍座の深みに、原始の本能とも言われる大脳辺縁系のシンボルが出て来るのは面白いと思います。生き抜くことを懸け、闘い取るという本能。この二つの意識はせめぎ合うことが多いけれど、本当はどちらも、大事。集団の中でも、ひとりひとりの存在の中でも、どちらもが謙虚に手を取り合っていかなければ、わたし達はきっと生きていけない。

満月がとっていくシンボル・ペア、牡牛座の「宝飾店」ー 鍛錬されたワザと注意深く研磨された原石によって本物の輝きを得る宝飾品達。そして太陽が在泊する「妖精に変身した子ウサギ」は、肉体そのものでもあるわたし達にとって、マジカルな領域(全く新しい精神領域)への知覚力/識別力をどう使っていけるのか?という問いかけを示しているとも言えます。また、「肉体性の希薄化」が何をもたらすのか? その結果をどう引き受けられるか?という問いであるかもしれません。これはひとつ前のシンボル・ペアが包含するせめぎ合いに対するひとつのヒントであり、第三の「解」への入り口として、今わたし達に贈られるエネルギーのような気がします。

テクノロジーが発達し、簡単に繋がることの出来る世の中。そして簡単に殺し合うことも出来る世界。今、至るところで見られる分断は、そんなとてつもない便利さの中を生きるわたし達に突き付けられた、天王星とエリスの挑戦でもあるんじゃないかな...。


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        わたしは今回の米国大統領選をはるか海の彼方から見せてもらって、こんな風に感じました。ドナルド・トランプというひとは、必要な変化を誘発するための起爆剤として立ち現れたひと。そして米国の多くのひと達の無意識に呼びかけ、選ばれるべくして選ばれたのではないかなと。トランプさんご本人が意識するしないにかかわらず、彼の暴言も、スキャンダルもひっくるめて米国の有権者の意識の蓋を吹っ飛ばすような爆発力を持っていました。だからこそ、米国史中の大事なトランジッションの時期に、ある役割を果たすひとの一人として選ばれたのではいかと。

クリントンさんにも限りなくダークなスキャンダルの匂いはあったけれど、それはこれまでの米国が抱える闇とも重なるイメージです。おそらく自分に課された仕事をしっかり成し遂げるだろう彼女が大統領になったとしても、今 行く手は苦難の道。いずれ必ず大きな変化が起きてくるとしても、おそらくクリントンさんでは、溜まりに溜まった澱を底から掻き出すような激しいエネルギー、見ないふりをしてきた大きな矛盾に光は当たらないだろうと思います。マイノリティーや弱者救済の旗印は理想だし、多くの若い学生達やリベラル層を惹きつけたかもしれません。でも、経済的にも社会的にも「希薄化」させられたと感じるひと達には響かなかったのではないでしょうか。そのひと達にとっては、『米国は常に偉大だったし、今も偉大です』なんて綺麗なことばより『米国は腐ってる。共にもう一度偉大な米国を創ろう!』というコールのほうがずっと真実味があったんじゃないかなと思うのです。まぁ、これはそこに住んでいないからこそ気軽に言えてしまう類のことなのだけど。。

今も世界に大きな影響力を持つ米国の集合無意識が、火・水・爆発・分裂のエネルギーを宿命的に背負ったトリックスターのような(少なくともそう見える)存在をトップに頂くことを選んだとすれば、それは凄いことだと思います。トランプさんは月蝕の下に生まれました。「蝕の子」は、それぞれに何かしら果たすべき宿命を持つとも言われます。月は女性を象徴するけれど、月蝕生まれの彼が、女性初の大統領候補であるクリントンさんを破ったというのも象徴的ですね。。


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        ちなみにトランプさんは、ネイタルでアセンダントにロイヤル・スターと呼ばれる王者の恒星レグルスが乗っています。そして2016年~2017年のプログレッションでは、長い年月を経て2011年に乙女座入りし0°に位置するレグルスにプログレスの太陽がコンジャンクト。なんとダブルで太陽・レグルスの合になります。そしてもっと詳細に見ると、このアセンダント上にはネイタルの「小惑星アメリカ」が在泊し、まさに上昇しようとしていました。(これだからアストロロジーは面白いんですよね^_^;) そして、もうすぐトランシットの木星がネイタルの木星にコンジャンクトする新たな発展のジュピター・リターン! あらためて見ると、やはり頂点に昇りつめるタイミングだったのだな…と思わされます。

また、ジェフリー・ウルフ・グリーンの進化アストロロジー的にチラ見してみるなら、彼の冥王星は12室、おそらく今生向かうべき方向は「公への全面的な奉仕」。そのための機能として働く、月のノースノードのルーラー水星は蟹座11室「We the People」にあって、天秤座のイクシオン、そのお隣の海王星とスクエア。 彼はその「喋り」が命というところがあるけれど、不特定多数の公衆を前にするよりはビジネス・ネゴシエーション的な規模の喋りの方が得意かもしれません。虚と実を織り交ぜて相手の勘所やツボを押さえながらやっていけるからです。それはきっと、リアリティー番組の役どころとしても使えるキャラクターだったのではないでしょうか?(観たことないので無責任なことを言えないのですが…)

けれどそれをターゲットの定まらない大観衆の前で同じようにやろうとすれば、今度は世界中のメディアを通して増幅されていく内的矛盾の質も量も以前とは格段に異なるでしょう。おそらく無意識に自分を強く大きく見せることが多いと思うけど、防衛本能が強く働いたときにはとりわけ事実を無視した発言やトリックスター的変わり身の早さが発揮され、多くの人々を振り回すことになるかもしれません。おそらくそれを彼は計算しつつやれるひとだと思うけれど、大統領職となると、重さも緊張度も全然違うはず。

また何かを批判するときは、内容が合っていようと間違っていようと、そこに彼なりの「公」という強い思いがあり、そのこと自体が…受けるひとには受けるのだとも思えます。彼は数々の女性蔑視発言でも物議をかもしてきました。けど、おそらくご本人は「蔑視」のつもりなどさらさら無いのではないでしょうか。


Venus



  彼は自己の内的ロマンと理想の狭い範囲内で女性を捉えるのではないかと思います。(蟹座11室で金星・土星コンジャンクト、これに山羊座のフォルスがオポジション、天秤座3室のキラルスのTスクエア) それはたぶん、ゴージャスでしかもよくオーガナイズされた女性かな。自分の(特に自分の中に確固として存在するポジティブな自己イメージの)安全を脅かさない範囲で驚かせてくれる女性。公衆の中で際立つ女性。それ以外は異性としては眼中に無いのではないでしょうか。蔑視の対象でさえ無いので、女性蔑視と言われても気分的にピンとこないかもしれません。ただ能力があって役立つ存在かどうかだけ。男性女性を問わず、気に入らなければ言いたい放題やりたい放題。でも、根深いコンプレックスが絡んだ侮蔑とは違うので、言った本人は根に持たず、忘れてしまうのかもしれません。なにせロイヤルスター、レグルスをアングルに持つ射手座の月蝕のひとですから。。

そうそう、余談になるけれど… トランプさんのネイタルのICに、小惑星ウラジーミルがオーブ1°でコンジャンクトなのを見つけて思わず笑ってしまいました。あぁ、だからトランプさんはプーチンさんが好きだし、意識せざるを得ないのかもって。ICに乗るということは、潜在意識深くに眠っている、かなり影響力の強い「イメージ」を意味します。必ずしもこれが自己イメージと重なるわけではないのだけど、でも否定しようとしても、どうしても振り払うことが出来ないイメージ。それは好むと好まざるとに拘わらず、隠されたもうひとりの自分の姿かもしれません。

なので、トランプさんは公私共に強い父権的な姿を演じようとしているのかもしれません。ただ、彼の自己イメージと公のイメージはどこか転倒しているところがある気がします。家父長的にふるまい、父権的なことを言っていても、なぜか強力な母…みたいな側面が顔を覗かせてしまう…なんてことが…ひょっとしたらあるのかな?(ほんと、お会いしたこともないのにあんまりなスペキュレーションですが…^_^;)


dmbl



        なお、トランプさんの今年のソーラーリターン図は、まさに牡羊座の天王星・エリス・セレスのコンジャンクション(グローバリゼーションやポリティカル・コレクトネスというこれまでの社会構造的な抑圧=山羊座の冥王星に対し、徹底的反抗&アイデンティティ再生への要求)がMCに乗り、彼自身を今年のハイライトの一つとも言えるこのエネルギーの体現者=時の人にしていました。きっとトランプさんという「存在」は、旧構造から見る2極 ー 保守でもリベラルでもないところから生まれたのではないでしょうか。それは「ビジネスマン」という括りからも何処かはみ出たものかもしれません。けれど、だからこそ誰も考えつかないような発想を押し進める力はありそうです。そして時にはそれが酷薄な判断を伴うこともあるかもしれません。それは当然、彼自身の身にも返ってくるのですが。(月のノースノード・天王星・オルクスのコンジャンクションに対してサウスノード・月・小惑星リリスのオポジション)

彼の口から放射される不和の女神エリスのエネルギーは、新たな不和ではなく、すでにそこに潜在していた不和をえぐり出してきます。選挙を巡って人々が抑えていたヘイトや暴力性は、不安や恐怖を道連れにしつつ露わになっていきました。選挙結果を論評する識者の方々の感情さえも、彼という存在によってそれぞれに大きく波立っているのを数多く見たような気がします。この力。それは破壊か統合か? これは外野の無責任な言い方になってしまうけれど… 米国は今のうちにこの荒波を少しでも見る必要があったかもしれないと思えるのです。

また、彼のソーラーリターン図では、自己表現の5室射手座に土星、イクシオン、フォルスが在泊し、その全てが逆行で、過去のドグマを否定したり反抗したりの動き。放言無頼のイクシオンは共にMC、天王星、エリス、セレスにトライン。11室の太陽・金星のコンジャンクションとはオポジション。つまりMC上のエリスや天王星がそのオポジションを調停するような形です。なるほど…な感じかな。

        ただ、小惑星の配置を見ると、彼は自分の放言への人々の反応に、実は内心傷付いているのかも?とも思えます。ネイタルからも、剛胆さや抜け目の無さと同時に二面性としての傷付きやすさ、気分の変わりやすさ、自己弁護的なところが感じられます。それが彼を支持するひとには「正直さ」に、嫌うひとには「大統領としての品格に欠ける不安定さ」として映るかもしれません。彼はたぶんそれを「隠さなければならないもの」とは感じてこなかったと思います。本当に隠さなければいけないものはもっと別の深いところにあって、自分自身にも見えにくいのではないでしょうか。また、ある種の「乱」のエネルギーと共に大きな役割を負ったひとは、様々な危険も(多分霊的には自ら率先して)背負います。彼の場合は行く手に多くの障害が予想されるし、たとえ「公」に向かう意志は強くても、実際にビジネスや私生活も含めて「私」の部分があまりに犠牲になってくると、閉じて防御に回るという難しい面が出て来るかもしれません。けれど大統領職ってたぶんそういうもの。果たして任期を全う出来るかな?という疑問を感じたりもするけれど。。 


Eris



  トランプさんは、おそらく保守とかリベラルとか以前の問題として、自分が生まれ育った「ホームランド」を護りたい・・そこに「しっかり根を張った状態」でいたいという強い思いを抱くひとだと思います。「ゆるぎないホームとしてのアメリカ」が最優先事項。その他については、この第一条件にいかにプラスになるかによって力を入れたり妥協したりするような感じになるのではないでしょうか。アセンダントにぴたり小惑星アメリカが来ていることから見ても、「祖国アメリカ」というイメージが彼自身の人格形成の上でアイデンティティの核となってきたことを示唆していると思います。つまり「Make America Great Again!」は単なる選挙キャンペーンのキャッチフレーズではなく、殆ど彼の心根そのままなのでしょう。それはオバマさんが「Change」を旗印にして勝ったときと同様に、今まで希薄化していた米国の多くのひと達のこころを同調させ、動かし、受け入れられたのではないでしょうか。そして、おそらくこれを(自分が信じる米国の姿を取り戻すことを)成功させることが、自分の残りの人生を全うするために必要不可欠だと感じているのだと思います。

けれど、昔のままのグレートなアメリカはもう戻ってこないでしょう。保守・リベラルを問わず、今までとは異なるかたちと価値観の上に立つグレート・アメリカ。崩壊を避けるためにはそんな国家を目指す必要があるのではないでしょうか。新しい大統領職には、そのビジョンをこれから創っていくという前人未踏の試練が待っているのかもしれません。(それは日本も世界も同じことだけど…)けど、今の時点でそのビジョンがハッキリ見えているひとは、知識人を含めてまず殆どいないのではないでしょうか? 

そういえば、彼のネイタルの太陽に対向する位置は、まさに「移民」のサビアン・シンボルです(12月17日の満月はこの位置で起きます。これは想像でしかないけれど、もしかするとトランプさんは上辺の政治・社会的理由だけではなく、正規の移民VS不法移民のような事象に対して何か特別な思いがあるのかもしれません。)移民問題とリベラル的思考への抵抗については、ヨーロッパのオルトライトの動きと共に思うところもあるのだけど、それはまた別の機会があれば書いてみたいと思います。

良いも悪いも超えて目立つ存在であるトランプさんを批判するひと、さげすみ憎むひと、敵とする人々の数はこれからも多いでしょう。実際、彼に危害を加えようとする動きの可能性はチャート上でも示唆されています。また、来年の就任式あたりのトランシットを見ると、なかなか厳しいものがあります。 けれど少なくとも今は… トランプさんというひとの存在を、米国は本当に必要としているのではないでしょうか。 

これから1月末まで、毎回の新月・満月は全て彼のネイタルの個人惑星から最大オーブ2°までの位置で起きます。お騒がせなトランジッションはまだ続きそう。そして地球規模のトランジッションは今後もまだまだ続いていきます。米国だけでなく日本や世界の進化への刺激としても、つつがなく「最善のかたち」でご自身の選んだ役割を全うしていただけるといいな…。



milkyway



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        わたしは普段あまりひとのチャートについて書きません。たとえ有名人でも(歴史上の人物とかは別としても)会ったこともないひと、異なる文化に生きるひとの中身についてあれこれ言える立場でもないなぁ…なんて。でも、なぜかトランプさんという存在には興味をひかれました。自分のチャートとの相性が良いというわけでもないので、きっとそれも彼のカリスマ性によるものかもしれません。また、わたし自身にとってもこの満月を迎えるにあたり、必要なエネルギーの放出だったかもしれません。

いずれにしても、人間とはとてもとても複雑な存在です。だからこれは、わたしというフィルタを通してホロスコープ越しにチラとかいま見た ドナルド・トランプ氏という存在であり、矮小化されたスケッチです。それでも、彼のひととなりの小さな一側面を、ほんの少しでも描けていたらいいなと思います。

米国大統領という想像もつかないほど大変な仕事を控え、騒乱の発生源のような存在になっているトランプさんがこれからどんな仕事をしていくのか? きっとそれはメリマンさんが『フォーキャスト2017』や『マンデーン2017』で詳しく分析してくださるでしょう。それを楽しみに待ちたいと思います。


Great trek!!!★


hiyoka(^_^


hiyoka_blue at 22:20|PermalinkComments(4)TrackBack(0)

October 30, 2016

○10/31の新月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

メリマン・コラムのメモはひとつ下の記事です。
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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
    例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで  10月31日 02:57前後、北海道周辺で  03:03前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は02:38前後、沖縄周辺では02:07前後に蠍座 07°43’で新月となります。


前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【太陽・月 蠍座7°~8°ー 発効期:10/31~11/28 】
    "Deep-sea divers"
『深海の潜水夫』

    "The moon shining across a lake"
『湖面に輝き渡る月』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★秘密の露呈、または名誉に関わるような状況
→★自分が真に信頼出来るひと、もの、事は何かをよく確かめる必要
→★現状維持のために耳をふさぎ目を閉じることで窒息する危険
→★どんな手段を取ってでも上手く切り抜けようとする心理に潜む罠
→★馴染みのない状況や不自然な環境で発見する自分にとっての命綱
→★行動する前にもう一度目の前の物事をじっくり見極める必要
→★この人生で自分を動かしてきた深い動機について熟考する
→★物事やことば/情報が持つ純粋さ、意図の純度を確かめる必要
→★社会や世間の主流から放り出される、または自ら外れていく感覚
→★失われた過去の光景がふとした記憶と共によみがえる体験
→★「時」が至るまでしっかりとブレずにいるために必要な時間稼ぎの戦略
→★物事の表面的な乱反射に目がくらんで思考停止する危険
→★一部に真実を含んだ巧妙な話法を見抜くことの大切さ
→★現実感の薄さが大胆な行動を呼ぶことの危険と効用
→★荒唐無稽な「嘘」を「作り話」として楽しめる健全な不真面目さ
→★物事や語られることばが含む暗喩、ダブル・ミーニングに注意
→★時代の先を行く発想、または法や社会的行動規範を超えた行為
→★何かを迂回し遅らせると見せて実はもっと大事な物事を育てる賢さ
→★機転を利かせることで摩擦を和らげ、その場をスムーズに動かす力
→★不確実性を新たな創造性に変換していくことで見出すもうひとつの道・・・→

エネルギーのポイント:『見て・見つめて・見極める』

161031NM


        10月最後の日に起きる新月。秋も深まってきたけれど、気のせいかな? 今年は何となくスッキリした秋晴れって少ないような気がします。気温は相変わらず寒くなったり暖かくなったり。福岡では桜の開花が見られたというニュースも聞こえてきました。世の中は相変わらず落ち着かないまま。 天王星・エリスとコンジャンクトで起きた前回の満月からも、沢山の「うーん..いったいこの世はどうなってるんだろう?」的なことが起きているような気がします。

何というか、今日も昨日と変わらない日常が続いているし、たぶん明日もそうなんだけど…それでもふと気付くと夢の世界と現実の境界が薄くなっているような、妙な感覚になると言えばいいでしょうか。 たとえば夢を見ているときは、どんなに変な状況でも当たり前に思っている自分がいる。でも覚めてみると実はとんでもなくおかしな世界だったことがわかる。そんなふうに。。何かがヘンだよね。でもいったい何が? そんなふうに感じるひと、いるかな?


witersky


  カーディナル・クライマックスの黎明期から、すでに何年もの年月が経ちました。その間に、世界にもひとのこころにも大きな変化が起き、それは今、目の前の現実となって絶賛進行中です。 天王星・冥王星ワクシングスクエアで何やら孵化期に入った世界は、過去の尻尾を切り落としていく痛みの時期とオーバーラップしながらも、確実に何か新しい流れを生み出しつつあると思います。 火と水と爆発と分裂の胎内成長過程を経て、いったいどんなクリーチャーが生まれてくるのかな…? まぁそれはわたし達自身の姿でもあるわけで。。(^_^;。

        惑星達の祝宴はまだ入れ替わり立ち替わり、余韻を残しながら続いていきます。 そんな中で今回迎える10月2回目の新月は、目には見えないハロウィーン・ムーン。 この月には夢見る海王星と月のサウス・ノードがトライン、そしてリアルな結果を突き付ける冥界の渡し守オルクスとノース・ノード組がセクスタイル。この引力がどう働くかはひとそれぞれだけど、いずれにしても、わたし達のこころは蠍座のディープな深淵に降り立とうとしています。 歓び、哀しみ、怒り。あるいは希望や絶望、無関心。。めまぐるしく移ろいゆくこころ模様の中でふと感じる、生きるということの不思議さ。。 みそか月の暗闇の中、新しく生まれる月の前兆を感じながら..さあ手探りで、行ってみましょうか。


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★10月新月(2nd)のサビアン・シンボル

        前回のエネルギー・ポイントは『マインドからハートへ:手探りながら踏み出す一歩』そして『解放と変容へのいざない』でした。心身ともに、目に見えない様々な呪縛や自縄自縛を解くためのエネルギー・ショックを受けたひと、いるかな?  何ともいえない悩ましさという形をとってそれを体験したひともいるかもしれません。または「こころの奥でずっと気にしてはいたけれど何となく放っておいた何か」に再び直面しているひととか。 過ぎゆく時間に追われながらも、自分というテリトリーの何処かから立ち上ってくる、不可思議な呼び声…とも言えないような何か。そんなエネルギーにいざなわれ、モヤモヤとした「謎」の前で立ち尽くしているひともいるかもしれません。この新月は、そんなエネルギーが一層の深まりを見せてきそうです。

        まず、太陽と月がベースとして取っていくシンボルは『深海の潜水夫』。うーん、いかにも蠍座らしいシンボルですよね。 水深100m〜500m、700m、1000mなんて深い深い海の底は、通常のダイビングのように気軽な装備で訪れることのできる領域ではありません。深海は、わたし達人間が知っている世界とは全く違う世界、異なる宇宙。そこで経験する膨大な水圧は、無防備な人間をたちまち破壊してしまいます。なので、まるでロボット・スーツみたいな一人乗り潜水艦(?)など、様々な装置や技術が開発された現代でも、深海はなお多くの謎が残される危険な領域だと言われます。 それでも人類にとって海底という未知の領域は、太古から怖れ、憧れ、興味、そして欲望の対象となってきました。すでに紀元前4世紀には、ギリシャの哲学者アリストテレスによってある種の釣鐘形潜水器(潜水鐘/ダイビングベル)のアイデアが記録されているそうです。


Tritonia_Lusitania


  じゃ、危険を冒してまで深い海を探査する目的って何だろう?  科学研究、水産資源や鉱物資源の発掘、そして難破船の調査や引き上げ…それは知識を得、新たな富と名誉を手にし、あるいは死せるものとの再会を果たすこと…いえ、もしかしたらその全てを含めて、わたし達人間を太古から動かしてきた根源的な本能、「大きく拡がっていく力そのものになりたい」という純粋な欲望なのかもしれません。このシンボルに出て来るのは、おそらく1920年代ころの深海潜水夫達。彼らは、何のために、どんな気持ちで深淵にダイブしていったのでしょう?


        上の画像は、第一次大戦中の1915年にドイツ軍の潜水艦によって無警告で撃沈された英国の客船ルシタニア号の残骸探査を1935年に試みた米国人、ジム・ジャレットと仲間の潜水夫達だそうです。(残念ながらこの時は記録に残るような成果は得られなかったようですが…) 1200人にもなる犠牲者の中には、128人の米国人が含まれていました。この事件は米国中に大きなショックと怒りを巻き起こし、その当時はまだ戦争に参加していなかった米国が大戦に参戦するきっかけとなったそうです。おそらくこれは現代の9.11に匹敵するインパクトを持った事件だったのではないでしょうか。。


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  その真相には多くの謎が残され、陰謀論もひそかに囁かれたと言われるルシタニア号事件。その後も米国では映画や小説、ドキュメンタリーなど多くの作品が世に出され、語り継がれたそうです。 深海潜水夫のシンボルが降ろされたのは、この事件から数えて10年後でした。 なのでもしかしたら、チャネル役を務めたエルシィのこころの深淵にも、人生の旅の途上で訳もなく命を奪われ深い海の底に沈んでいった、128人の同国人達のことがあったかもしれない…そんなことを、ふと思うのでした。


        深海。それはわたし達の深い深いこころの奥底をも象徴しています。それはわたし達の内部にありながら、普段の「わたし」にとってはある種の「異界」です。 深い海の底では、わたし達が通常使っているようなマインドは役に立ちません。 内なる深海を探索していくには、過去・現在・未来が密度高く溶け合う無意識という水圧に負けないだけの、しっかりした潜水装備、そして切れることのない命綱が必要です。そして信頼に足るクルー達も。。


  このシンボルは一般に、不慣れな環境に置かれたり良く知らない領域に触れていくときに、念入りな準備と態勢固めが必要なこと、そして行く手にはまだ未知の要素が潜んでいて、それに対応していくには何よりも「真実」のみを指針として進む必要があることを示唆しています。対象となる何かに対して少しでも誤魔化しや軽視する気持ちがあれば、深海潜水夫にとってはそれがソク命取りになるかもしれません。 それでも、進みたい気持ちは止みがたく湧いてくるかも? ならばダイブ!です。出会うもの全てをキチンと正面から受け止めつつ、自分の息継ぎにも注意しつつ。命綱、きちんと結ばれてるかな? 確認したら さぁ! 手探りの冒険に出発です。


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  またその一方で、日常生活の中ではあまり触れることのないような「異界」としての自分の内奥に触れていくような機会を示唆するケースもあります。特に今回の新月は水星とコンジャンクトし、海王星と月のサウス・ノードにトラインを形成中。また月のノース・ノードとオルクスにもセクスタイルになります。なので、この新月のエネルギーをダイレクトに受けるひとの中には、「自己という謎」に深く分け入っていくような感受性の高まりを経験するひともいそうです。 もしそんなタイミングが訪れているなら、瞑想の中でこのエネルギーに波長を合わせてみるのも良いかもしれません。そんなときは、次元境界のごみ溜まりにうっかり足を取られないよう、慎重に下降していきましょう。 

ひとつ覚えておきたいのは、そこで見る景色はあくまでも潜水服越しの光景かもしれないということです。 それはこの次元に軸足を置くわたし達の意識に向けて翻訳された、何か。。 でも、その光景を借りて顕れた何かが 自分の深い深い部分を揺さぶってくるとき、わたし達はそれが異次元に今も生きる真実の一部だと知ります。それがどんな光景であれ(美しいものでも恐ろしげなものであっても)、わたし達の意識という海の底に眠っていた難破船に出逢えることは素晴らしい体験だと思います。怖れずに、鎮魂と祝福を。きっとそれは、この世で一番の、自分だけの本物のアートです。もしかしたら、これから先も沢山の力と指針を与えてくれる素敵なリソースになるかもしれません。


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        おっと、ベースとなるシンボルが長くなっちゃった(^_^; では新月が次に取っていくメインのシンボルに行きましょう。『湖面に輝き渡る月』です。 おぉ、これはロマンティックで美しいですよね。煌々と冴え渡る月が湖に照り映えて…湖面には月の下まで続く、輝きの道が創られています。 恋人同士でうっとりと眺めるには最適かも? それとも、ひとりで詩人になってみるのもいいかな?

けど、そこは何につけてもチョイとヒネリの入る蠍座。意外なことにロマンティックな雰囲気ばかりでもないんです、このシンボル…(^_^;。 B.ボヴィはこのシンボルを、『忘れ去られたもの、使われることのない「宝」にまつわる狡猾さのイメージ』という、なにやら謎のようなことばで表現しています。

彼は『<地上で失われた全てのものは月に貯えられている>という伝説がある』と言っていました。このことばはイタリア16世紀の詩人ルドヴィーコ・アリオストの『狂えるオルランド』という物語詩に聖ヨハネのことばとして出て来ます。また、ミルトンの『失楽園』にも全く同じ一節がほんの少しことばを変えて出て来るようです。


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  この地球上で失われた全てのもの ― 無駄に費やした時間、お金や買ったもの、破られた約束、叶えられなかった願いや欲望、実を結ばず流された涙。。。 え、それがみんな月の宝として貯えられてるの? そんなバカな…って、まぁ現代人なら思うところですが。。 だけどロマンティックで詩的なイメージですよね。 けれど一方で、たとえば "moonshine"という単語は「荒唐無稽」を意味することばでもあります。また、1979年の007映画のタイトルにもなった "moonraker" ということばには、本来の海事用語の他に、英国圏の俗語として「ばか」とか「アホ」という意味もあります。これはその昔、湖に沈めて隠した密造酒を熊手で引き上げる途中で役人に見とがめられた人々が 「いやそのぉ、湖に落ちた月をかき集めてるところでして、へい!」 と言い訳したという故事から来ているそうで、「愚かな狡猾さ」を表すのだそうですw。そして "The moon is made of green cheese" 「月は生チーズで出来ている」という言い方は、おバカなひとをからかうような文脈で使われます。あらら。。



        月の光は美しくて磁力があります。けど、うっとりみつめ過ぎた者を狂わせるとも言われます。狼男だって満月の夜に変身するし。。 サビアン・シンボルはマーク・エドモンド・ジョーンズが度数を表す数字をランダムに読み上げ、チャネル役のエルシィの脳裡に即座に浮かんだイメージを矢継ぎ早に降ろしていくという手順を経て顕現したものですが、その結果として、太陽がこのシンボルの位置に来る日がハロウィーンと合致することにはあらためて驚かされます。


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        月が湖面に輝き渡るとき。その光は、月本来が持つ輝きではありません。あくまで太陽の光を受けた結果の反映です。そして、湖面に輝いてわたし達を誘う、光の道。それは反射光が湖面に当たって照り返す、反射の反射、実態の無い投影です。 そのあやかしの像にこころを奪われ目が眩むとき、わたし達は水面深く存在する湖の実体を見てはいません。

水面に輝く月の道をみつめながら囁かれる愛のことばは、一夜かぎりの夢に過ぎないかもしれません。揺れ動く湖面の光が放つ えも言われぬ美しさは…この世の実体を持たないあちら側の世界のもの。 夢から覚めたわたし達が目にするのは、ハロウィーンの翌朝、路上に残されたゴミの山かもしれません。それでも。 一瞬かいま見た美しい光は、わたし達に束の間の感動と高揚を与えてくれました。その情動を、わたし達はこれからどう使っていくでしょう?

感情をこれでもかと刺激してくる記憶があります。いてもたってもいられないような衝動を喚起する光景があります。でも、それはただ湖面に輝く月かもしれないのです。 見たもの、聞いたことばに感情を通して即座の意味を与えているのは、わたし達自身です。 けれど、それは現実でも真実でもない、全く別の何かかもしれません。 あるいは、実体を持たないその「何か」は、「潜在的な可能性」に過ぎないのかもしれません。 ならば、時を待つ。 真夏のスノーボードや橇が、やがてやって来る雪の季節をじっと待つように。 けれどそれは、ただ目を閉じて動かず「今のまま」をじっと護るのとは違います。


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  たとえあやかしの光であろうと、こころ動かされたなら そこには何かが存在します。そしてその何かは、自分自身の内側に底深く眠っています。時間とともにあれやこれやと思いを馳せるうちに、その何かが孵化し、はっきりと見えて来るときがあるかもしれません。まるでアミダ籤のように、人生に起きる沢山の物事を繋ぎ、自分という物語を紡いできたこころの網の目が、ぼぉっと見えて来ることだってあるかもしれません。

失ってしまったもの。無駄に費やした時間。お金や買ったもの。破られた約束。叶えられなかった願いや欲望。実を結ばず流された涙。。 いつか、その全てを、こころに輝くもうひとつの月 ― 本物の光の中で取り戻せる日が来るかもしれない。そしてそれを…全てのエネルギーを、これからの人生を創るために使える時が来る。 

だから。はかない月の光を はかないからこそ激しく愛することはあっても、きっと騙されることはない。 しっかりと身を護り、時さえも味方につける美しい狡猾さを命綱として 深海に降りていく潜水夫。彼の許に月光が届くことはないのだから。 必要なのは、ただどこまでも真実を求めてやまないこころだけ。。


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        このシンボルは、一般に様々なシーンで見聞きする上辺だけの話や空騒ぎ、願望や憎しみの投影に過ぎないイメージの数々、多様なバージョンの「真実」が渦巻く中で、いつのまにか感情を煽られ、一時的に愚かな行動に走る危険を示唆しているように思えます。そして、耳を塞いだり目を閉じたりせずに自分本来の立ち位置をしっかり保ち、タイミングを計ることの大切さも暗示しているのではないでしょうか。

また、たとえ空騒ぎであっても、そうと知った上でそれを楽しめる寛容さや知性、そして見せかけの愚かさの裏にひそむしたたかさを見抜く洞察力を磨いていくことの重要さも示唆しているのだと思います。識別力、判断力、本当に信頼出来る相手を察知する力。強力な蠍座の第一ディーカンで起きる新月が今、わたし達に与えようとしているエネルギーはそういった類のものだと思います。

わたし達はまだ自分の顔さえも、湖に映った月の光として見ているのかもしれません。世界、あるいは「ワタシ」という胎内宇宙に響き渡る、存在そのものが発し続ける本物の声を聞く。そんなときがやがて来るのを待ちながら... ひとときハロウィーンの空騒ぎを離れ、輝く月光のかけ橋に遊んでみるのも悪くないかもしれませんね(^_^。


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★10月新月(2nd)の星模様

        この新月は火星がアウトオブバウンズの旅を終え、代わりに金星が12月3日までアウトオブバウンズに入ります。トランシットのOOB、それも金星のみではネイタルほどの影響力を持つことは無いと思います。けれどもしかすると、これまで一般常識で受け入れられるとは思えなかったような個性的な愛のあり方や価値観、トランスジェンダーのように境界を超える存在、またはどこか型破りな感性がひととき輝きを放ち、話題になることがあるのかもしれません。

また、新月図を小惑星的パースペクティブで見ていくと、とても興味深い「隠し味」がひそんでいるのが見て取れます。いろんな影響をランダムに挙げてみたけれど、サビアン・シンボルの流れとオーバーラップしてくるエネルギーを使って自分なりに掘り下げてみてね。また、この瞬間の自分にスッと入って来る(または抵抗を感じる)要素があれば、それは大切なことかもしれません。

        まぁ、最初に挙げたシンボルのキーワードだけでも今回は沢山あって、「こんなにいろいろあったらどれか当たるでしょ」的な声も聞こえてきそう(^_^;。 でも今回特に言いたいなと思ったのは、当たるとか当たらない以前に 「どんな瞬間にも実は本当に無数の星々からの声がわたし達に届けられている」 という事実です。そしてそれらのエネルギーをどう選択するかの自由も責任も、わたし達の意識の側にあるということ。だからこそ、うっかりネガティブな使い方して転んだとしても、起き上がるチャンスはどの瞬間にだってある。あとはただ、知ろうとすること。知覚して、選び、使っていこうとする勇気。そしてもしかしたら、覚悟。 

あるいは何もわからなくてさえ、常に思いも寄らない機会は巡って来ることをこころに留めておくことかな。。


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蠍座7°台の太陽・月(そして9°台の水星)に対して
 形成される小惑星のグランドスクエア


    ・蠍座6°〜8°台にカーリー、ヘーベ、アドメトス
    ・獅子座7°〜8°台にゴールドフィンガー、メディア
    ・牡牛座7°台にフォトグラフィカ(6°台にメモリア)
    ・水瓶座7°台にディヴァイン

 考えられる影響:
 鋭くなる感受性やオーラ境界が薄くなる現象。熱愛と憎しみの絡み合い。
 自他の区別がつかなくなるほどのめり込む傾向。復讐心と懲罰。強烈な欲望。
 ピーターパンシンドロームやロリータ趣味。ダークファンタジー。共依存。拘束。
 美をひたすら求めてやまない精神。何が何でも突き進もうという精神。
 全ての波立ちを俯瞰する視点に立つ。記憶すべき出来事の体験。ドラマ。

 集合的な気分や雰囲気の風向きは変わりやすいかも。重厚長大なものに取り組むよりは「風」を鋭く掴んで流れに乗っていくのがいいかも。芸術的な表現に使うにはとても良さそう。音楽の小品、短めの詩、短歌、俳句。またはスケッチ的な表現など。

金星・土星・グレートアトラクターのコンジャンクションと
 アスボルスのオポジション


 この金星はサバイバー。OOBに入ったばかりのタイミングで土星の一撃を受け、あらゆる潜在的な可能性を虎視眈々と睨みつつ、あれこれ風を読んでいるような感じ。金星は突出した女性を示唆することから、メリマンさんが指摘していたようにヒラリー・クリントン氏、そして韓国の朴大統領にもその傾向が顕れていると思われる。日本の政界でも女性議員でこの影響を受けているひとはいそう。 色んな意味で「突出した女性」達は少しの間注意が必要。ただ意外なところに強力な援護者が存在するケースも。
 
 考えられる影響:
 見てみないふりの罪。信頼を得るために必要なタイミング・センス。
 言葉のアヤを使うことの功罪。幻惑の危険。騙されないための識別力の発揮。
 繰り返し浮上する物事のシャドウサイドを見る。
 「ダブル・アイデンティティ」を駆使する。声の大きな方に傾く傾向。
 どうとでも取れるようなことば、はぐらかし、または常識を超えた話法による説得。

天王星・エリス(とセレス)に火星とリヴァイアサンがスクエア
 イクシオン・イカルスのコンジャンクションとカオスがオポジション


 考えられる影響:
 力の感覚に対する妄想。ジェラシー。事故、闘争。自然災害。
 メディアやネットによる情報の選り分け。若さによる挫折と成長。
 ネットとテクノロジーによって形成されるアイデンティティ
 浮き世 ― 世間の雑事を離れて高い塔に籠もり世界を見下す願望。
 いわれの無い特権意識がモンスターを生み出す。
 何からも逃げられないと知った上で人生全体を受け入れていく精神。

新月が月のノード軸(乙女・魚11°台)と
 そして海王星・オルクスのオポジションを調停


 考えられる影響:
 盛り上がれば良いという雰囲気。競争。
 目覚める。
 または地に足が着かないまま無意識に侵入するエネルギーに動かされる。
 盲信による愛、盲信による憎しみ。幻惑。誘惑。
 強烈な夢見または啓示。重要な情報の開示。
 全てのシャドウを見据える厳格な視線。責任を負う、負わせる。
 視野を拡げる。熟考する。跳躍への準備的な心構えと行動。
 非常に重要な人生の岐路にあるという気付き。


        うーん...さすがにもうこれくらいにしておきますね(^_^;。


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        ハロウィーン前日の週末。冷え込んできた部屋のソファでふと背筋をのばし、周囲を見渡してみたら。そう広くない部屋がなんだか深海の洞窟みたいに思えてきましたw。TVをつけたら、ちょうどイヴの渋谷に集まった沢山のひと達が映っています。うふふ。この瞬間を楽しんでいるひと達の笑顔は素敵。ハレの刻は、はかないからこそ輝いてるんだな。そして画面に映るひとりひとりのひと達が、その内奥にもうひとつの月を抱えているのかもしれない。この祝祭が歓びのうちに終わりを迎えますように。そしたら過ぎ去った刻はその月に貯えられ、いつか再び燃えて輝くのかもしれない。たとえそのひとがその記憶を忘れ去ってしまったとしても…。



have a great trek!!!★



hiyoka(^_^
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hiyoka_blue at 21:45|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

October 15, 2016

●10/16の満月 ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

今週のメリマン・コラムは米国ISARの総会のため休載です。

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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180° 対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる「鏡」だと言えるかもしれません。なので満月のテーマは新月の瞬間から色濃く育っていくとも言えるでしょう。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにその経験を消化(昇華)し、エネルギーはゆっくりと静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯(ずれるなら満月前がベター)に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで10月16日13:42前後、北海道周辺で13:48前後、関西方面は13:23頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で12:54前後に牡羊座23°14'で満月となります。

今回のテーマのベースとなる新月の大テーマについてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月 牡羊座23°~24° + 太陽 天秤座23°~24°】
  "A woman in pastel colors carrying a heavy and a valuable but veiled load" +
  "Chanticleer"
「重く貴重だが隠された荷物を持ち運ぶパステルカラーで装った女」
  +「雄鶏」 

  "An open window and a net curtain blowing into a cornucopia" +
  "A third wing on the left side of a butterfly"
「開かれた窓と風に吹かれて「豊穣の角」の形をとるネットのカーテン」
  + 「蝶の左側にある三枚目の翅」

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期~10/30】
→★対立するあらゆる概念の二者択一的な思考から自由になる必要
→★本当に大事なもの/ことを護るために目立つことを避け慎重にふるまう
→★プライドや立場、面目を保つために取る上辺の態度に注意
→★一見何でもなく平穏に見える水面下で進む重大な物事
→★繊細さを保ちながら「喪失」の恐怖や不安に打ち勝つための訓練
→★突然の出来事の渦中で自分の "気配を消す" 必要
→★自分の世界が変化することを拒みながら外界や他者に変化を期待する心理
→★何かを得ることのかわりに払う犠牲と責任の重さ
→★どうでもいい物や事に囲まれる重さから脱出する必要
→★隠し持った「宝物」を高らかに掲げて堂々と進むための準備
→★物や情報を貪欲に取り入れる行為が自己のバランスを崩す危険
→★全ての存在の耐えられないほどの軽さに嫌気がさす
→★自分の弱さや優しさ、社会的ハンディがある種の "既得権益"化し
  抜け出せなくなる危険
→★アイデンティティのどうしようもない希薄さの中から変容の自由を獲得する
→★目の前の「現実」の美しい面を知覚して愉しむ能力
→★既存の二元論を超えた "グレイ・エリア" から新しい直観が生まれる可能性
→★自分が "知っている" リアリティを見直して新しい精神の局面に足を踏み入れる
→★失ったもの、見えなくなりつつあるものを全く別の形、別の層で
  取り戻していくための準備に入る・・・→


エネルギーのポイント:『解放と変容へのいざない』 

161016FM
 

        急に秋らしくなって夜はかなり冷え込む10月半ば、三つ組の蝕を過ぎ越して初めて迎える牡羊座の満月。新月のテーマは『手探りながら踏み出す一歩』だったけれど、明確な一歩を踏み出せたひと、いるかな? こころと身体を休め、栄養を取る期間を持てたかな? もしかしたら、いろいろな意味で本当に「手探り」という感じが強い2週間だったかもしれません。たぶん何かが変化しつつある。外の世界でも、自分の中でも。だから、いつの間にかどこかに向かって踏み出した、または踏み出しつつある…ような気もする。。 でも、まだ何も見えないし何かをはっきり決断したわけでもない。いつものように、あっという間に通り過ぎて行く日常。でも… 何かが動いている。いったい何が起きているんだろう? そんな風に感じているひともいるんじゃないかと思います。

この満月は本当にダイナミックです。満月って、太陽と月が紡ぎ上げるエネルギーのピーク。新月で孕んだエネルギーが開花するとき。わたし達はいつもそのリズムに従って生きているけれど、それにしても今回のウェーブはかなり強力。そのエネルギーの高まりは、メディアを経由して流れる世界のニュースに、TVやネットのスクリーンでかいま見る問題山積の世相に、通勤時の電車の中のバイブレーションに、仕事仲間や親しいひと達との会話と沈黙のなかに…すでに感じられるのではないでしょうか。

また、こうした無意識を刺激してくるエネルギーの中で、自分の中に、または世の中や誰か他のひとの中に「見たくないもの」をイヤというほど見てしまったひとなら、「もう十分!いい加減にして」と言い放ち、そこから(そしてそんな自分からも)離れたくなっているかも? でも、こころの底から信じられるような新しいビジョンはまだ掴めていないし、身動き取れないなぁ… なんて。。 いずれにしてもこの満月は、そのエネルギーに触れるわたし達の潜在意識を大きく揺さぶってきそうです。


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10月~満月のサビアン・シンボル&星模様

        さて、月は牡羊座の23°台。ん?この度数は見覚えが…。 そう、これまでに何度も出て来た天王星・エリスのコンジャンクションが位置するところです。つまりこの満月は、22°台に在泊する天王星と、同じ23°台に在泊するエリスとコンジャンクションで起きることになります。天王星(予測のつかない変化や抵抗、型破りの発想、科学技術)とエリス(そこに存在するあらゆる不和の浮上)の正確なコンジャンクション形成は全3回で、1回目は6月9日に、2回目が9月26日に起きました。そして3回目は来年3月17日です。けれど最初の形成から最後まで殆ど1°しか離れることがないため、その威力はずっと続くと考えていいと思います。そして最後の形成の後も5°までしか離れず、2018年1月初頭に天王星の逆行で再びオーブ2°まで近付きます。

そんなわけで、6月初めから少なくとも来年3月末ごろまで、様々な形を通してわたし達を個人的にも社会的にも刺激し続けるのがこの両惑星のエネルギーです。 


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        たとえば6月からの社会的な出来事で、この2惑星に少しでも関連がありそうな出来事をほんの少し挙げてみるなら、日本では初回コンジャンクション形成日に尖閣沖の接続水域への中国軍艦侵入が起きた後、沖縄県議会議員選挙で社民党、共産党を中心とした県政与党が過半数を獲得。新しく認定された元素113番に「ニホニウム」と名付けられることが仮決定。そして桝添都知事の辞任、参院選で自民党の勝利、鹿児島県知事選では三反園氏が新知事に当選、天皇陛下の譲位のご意向報道、ポケモンGOの配信開始、相模原障害者施設殺傷事件、都知事選で小池新都知事誕生、北朝鮮による日本海に向けたミサイル発射、SMAP解散、築地市場の豊洲移転をめぐる騒動、民進党代表選で蓮舫新代表決定、電通女性社員の過労自殺問題などでしょうか。 

また世界では、米国フロリダのゲイナイトクラブでの乱射事件、英国のEU離脱決定と世界株安、EU残留派議員の射殺、トルコ・イスタンブールでのテロ事件、バングラデシュ・ダッカでの人質テロ事件その他、バグダード、テキサス州ダラスやフランスのニースの花火大会テロ、ヨーロッパでの移民排斥問題とオルト・ライトの台頭、トルコのクーデター未遂、米国ルイジアナ警察官銃撃事件、相変わらず続くISISとの攻防、シリアでの停戦発効と崩壊でますます酷くなる状況、悪化するイエメン状況、ニューヨーク爆発事件、北朝鮮の核爆発実験、最も不人気な2候補の攻防で益々混迷する米国大統領選の惨状、中国による日本の抗議無視の東シナ海ガス田開発、フィリピンのドゥテルテ大統領の暴言としたたかな外交など、本当に数え切れないほど多くのことが起きています。

またこの間、直接的な影響ではないにしても、韓国慶州地震や大きな被害の出たイタリア中部地震など、各地で頻発する地震、噴火、そして犠牲者が1000人にも上ったハイチのハリケーン被害のイベントチャートにも、天王星・エリスのコンジャンクションに対する強いアスペクトが見られました。(ただしこれは、後述する冥王星族のハウメアがこのところ天王星とオポジションを形成している影響もあると思われます。)そして13日にはタイのラマ9世・プミポン国王の死去が伝わりました。これについては喪が明けた後の国情が懸念されるとの報道がありましたが、国民に敬愛され政治危機を治めるにあたって大きな力を奮った亡き国王は、ネイタルに天王星・エリスのコンジャンクションを持つ方でした。


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  ところで、天王星とエリスが前回コンジャンクトしたのは1927年〜28年、牡羊座0°〜1°台のエリーズポイントでした。
『リンドバーグが飛び、アル・カポネが暗躍し、ベーブ・ルースが打つ! 向こう見ずな冒険、常軌を逸した情熱、底知れぬ楽天主義と悪徳に満ちた「大国」の姿…』 
これはノンフィクション作家ビル・ブライソンによる『アメリカを変えた夏 1927年』という本の叩き文句ですが、今の米国との対比という意味でも本当に言い得た描写かもしれません。そしてその後1929年秋、米国株の大暴落が起きて「大恐慌」が始まったんですね。ただし、すでに1927年の段階でその萌芽は見られたようです。
「1927年にジュネーブで行われた世界経済会議では、恐慌に備えて商業・工業・農業に関する多くの決議が審議・採択された。商業では関税引き下げ、工業ではコストダウン目的の産業国有化、独占禁止と生産 調整の国際協定、農業では方法の改良と資金の貸付について議論された。しかし、決議そのものは各国議会から無視されてしまっていた。日本では3月に昭和金融恐慌が起きた。」(wikipedia 「世界恐慌」より)

  また、この当時のコンジャンクションを、アストロロジャー E.フランシスは「マスメディアの夜明け」と呼んでいます。個の人生と社会が十字路のど真ん中で交差し、激しく切り結び溶け合うと言われるエリーズ・ポイント=牡羊座0°〜1°台で起きた、「テクノロジー」と「不和を呼ぶエリスの林檎」のコンジャンクション。まさにメディアやジャーナリズムにとっても新たなスタートラインだったかもしれません。その後、世界のマスメディアが果たしてきた役割、そしてもたらした影。またテクノロジーの発達、インターネットの普及は、世界のメディアのあり方も、わたし達の生活そのものも、すっかり変えてしまいました。今や情報は受け取るだけではなく発信するものに変わり、それは真実と虚偽との壁をも曖昧なものに変えました。(実はそれこそが真実なのかもしれないけど…) そして、誰もが多くのひと達と繫がり、誰もが小さなスターになれる時代がやってきました。けれどそれは、見ようによっては虚無の世界と紙一重とも言えるのかもしれません。。


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        もちろん、この2惑星のエネルギーだけが「事件を起こしている」わけではありません。今、わたし達の内部空間では、2012年6月にスタートし、2020年を越えてもなお余韻を残すと言われる天王星・冥王星スクエアを最大の背景として、直近では土星・海王星スクエアなど、様々な惑星達が織りなす中長期サイクルが発効しています。その流れの中で、これからも大小様々な惑星達が、入れ替わり立ち替わりアスペクトを形成していきます。こうして、全体が一枚の歴史タピストリーを織り上げていく中で、星々のエネルギーはわたし達の意識と絡み合い、世界にも個人の人生にとっても大きな節目となる変化を促し、刺激してくるのでしょう。 その意味で、このアスペクトもまた、わたし達が生きるこの時代を牽引する強力なコズミック・フォースの一つです。けれど、その方向性を選ぶのは(または、拒むのは)わたし達自身なのだと思います。

        ってまた前置きが超長くなったけれど。。(^_^; でもふり返ると本当に沢山の出来事が起きていますね。。 最近は時間の加速化が激しい感じがして、ともすると昨日のこともすぐに忘れてしまいます(いや、これはわたしだけかもしれないな…^_^;)。 でも、わたし達ひとりひとりと世界とは、同じエネルギーで密接に繋がっています。 そんなわけで、こうして実際に起きた出来事の流れを意識しつつ、長期で発効している度数のシンボルを見ていくのもいいんじゃないかな。同じエネルギーのテーマがわたし達それぞれにどんな刺激を与え、どんな心理を生み出してきたのか? この満月期は、その一端をより明確に知る良いチャンスではないでしょうか。

というわけで、今回の満月は今までのおさらいと今後の覚書的な意味をこめて、主にこの度数についてまとめてみようと思います。


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        では、今回のベースとなる牡羊座23°『重く貴重だが隠された荷物を持ち運ぶパステルカラーで装った女』を見てみましょう。そういえば、この度数から(正確にはひとつ手前の22°から)次の24°への流れをひと言で言えば、わたし達が抱えるあらゆる「欲望」に関わるって、以前書いたような気がします。 一口に欲望といってもほんとに多様だけど、ここで言う欲望の正体は、わたし達が抱くあらゆる欲望の根っこに潜む、「まず自分」が全て…その追求が全て…という、とてもシンプルでナマで、理屈抜きの叫び。純粋な産声のようなものかもしれません。

さて。このシンボルに出て来る女性は、明るいパステルカラーのドレスに身を包んでいます。何かが芽吹き、育っていく季節、春〜夏にかけてのソフトな色合いの装いでしょうか。でも、彼女はとても大切で価値ある荷物を携えていて、それをひっそりと隠しているようです。B.ボヴィによると、原語の "pastel" は "pasta" つまり元々は「柔らかくて糊のように貼り付くもの」という意味を持つことばから派生したものだそうです。そこには淡いピンクやイエローなどの色相が持つ、どこかソフトにまとわりつくようなイメージが投影されているのかもしれません。

彼女はとても大切な荷物を重そうに運んでいます。それが何なのか、どんな形をしてどんな意味を持つのか? それは柔らかい霧のようなベールに包まれて、曖昧なままです。"carrying" は「身ごもっている」という意味も持つことばなので、もしかしたら彼女はお腹の中に「これから生まれ出ようとする子供」という「重い荷物」を隠し持っているのかもしれません。ならば彼女は母として子供を護らねばと思っているでしょう。少しはにかむような気持ちもあるのかもしれません。でもきっとそんな責任感と同時に、内なる幸せもまた噛みしめていそうな気がします。


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  あるいはその荷物は、これから辿り着くだろう新天地で新しい人生を切り拓くのに必要な資産、貴重な金の延べ棒なのでしょうか? それとも、彼女には何かどうしても秘密裡にやらなければならない事があって、そのための道具をこっそり運んでいるのでしょうか? 

今は彼女の行動に誰も気付いていないけれど、その行為はやがて芽を吹き、結果となって顕れてくるでしょう。その「荷物」が幸せの種であれ、災いの元であれ、いずれにしても今は他のひと達の目に触れないように護る必要がありそうです。彼女はパステルカラーの曖昧なオーラにまぎれ、人と目を合わせることなく、自分の大切な何かを運んでいきます。それは彼女にとってとてもヘヴィだけど、この先の人生にとっては必須のことなのかもしれません。きっと自分が… 自分で在り続けるために……。

        一方、月に光を与える太陽のシンボルは、天秤座23°『雄鶏』です。雄鶏は、朝になると思いっきり胸をふくらませ、高々と鳴きます。「コケコッコー!!!」その大声は、まさに彼の序列が群の中で一番高位にあることの証し。「みんな!オレ様の声をよく聞いておけ!」 彼は今この瞬間、プライドの頂点を味わっているのかもしれません。あるいは、もしかしたら… 上辺のけたたましさや堂々とした態度とは裏腹に、彼のナンバーワンとしての地位は今、若手の雄に脅かされているのかもしれません。けれど、一度でも弱さを見せたら権力争いは負けです。だから彼はことさらけたたましく、オーバーなほど反っくり返って大声を張り上げているのかも。。。 そう思って見ると、何だかその大時代な姿が滑稽にさえ感じられます。 ん? でも。。


Chanticleer


  まるでピエロみたいに思いっきり派手に装い、オーバーな動作で威張り散らしたりして、傍目には滑稽にさえ見えるひとがいたとして。その派手で単純にさえ見える大ぶりのふるまいの下にどんな素顔が隠れているのか? それを正確に見抜けるひとはどれくらいいるでしょう? もしかしたら、この天秤座23°のシンボル「雄鶏」が聞かせてくれるけたたましい叫びの裏には、したたかな駆け引きの策略が隠されているのかもしれません。自分を… 自分の優位性と、手に入れた立場を護りぬくために……。


        そして月は牡羊座24°『開かれた窓と風に吹かれて「豊穣の角」の形をとるネットのカーテン』のエネルギーをとっていきます。この「窓」って何だろう? 「眼はこころの窓」って言いますよね。そしてアストロロジーでは「風」のエレメントは情報や思考を支配します。ならばこれは、わたし達が自分の眼を通して「外界」だと認識する場から刺激を取り入れ、思考を形作っていく、その過程を象徴しているのかもしれません。 窓を通して開かれた「外の世界」とわたし達のこころ ―「内的世界」を隔てているのは、ネット状に編まれたカーテンです。ネットは「網」。つまりレースのカーテンでしょうか。このカーテンの網模様は、荒かったり微細だったり、ひとそれぞれに異なります。わたし達ひとりひとりが、自分のこれまでの人生を通して編み上げてきたユニークな柄を持っているはず。

B.ボヴィによると、面白いことに英語のカーテン "Curtain" という単語は、ラテン語の "cort" から来て "court" へと変化し、そして "cortex"、つまり「大脳皮質」という意味を持つことばへと繋がっているのだそうです。 これは ”gray matter”、つまり脳や脊髄の「灰白質」を指します。また、グレイ・マターは「頭脳」や「知識」という意味でも使われることばです。


window


        ネットはまた虫や魚を捕るためにも使われます。 つまりわたし達は、それぞれにユニークな模様に編み上げてきた脳ミソの網目を通して「外界」の情報を半ば "自動的に" 取捨選択しているのかもしれません。

けれどわたし達にとって、「人生」っていつも「グレイ・エリア」であることが多いと思います。"ネット" を介して(!)無意識に拾ってしまう情報の数々。自分自身が編み上げてきた「人生」や「世界」の模様をすんなり通り抜けてきた風だけを取り入れる、わたし達の部屋。そう考えると、自分が知らないこと、いえ、知ろうともしないことがどれだけ多いのだろうと思わされます。

また、B.ボヴィはこうも言っていました。『ネット・プロフィットと言えば「純利益」を指す。人生という、ともすると曖昧で黒白つけにくい領域から利益を得ようとするなら、常にそれに対する査定や評価を必要とする』と。

じゃ「豊穣の角」って? これはギリシャ神話に出て来る山羊の角。後に神々の王となるゼウスが恐ろしい父クロノスの目を避けて洞窟に隠れていた幼いころ、彼に山羊の乳を与えて育てたアマルティアの物語から来ています。アマルティアは山羊の角に沢山の果物や花を入れてゼウスに捧げたそうで、それが「豊富な食糧」「豊かさ」「富」「力/権力」を象徴するイメージとなりました。


cornucopia


        うーん。。『開かれた窓と風に吹かれて「豊穣の角」の形をとるネットのカーテン』か。ということは… ここでわたし達は、外界から吹き込む風 ― 強い刺激によって、それぞれに自分が「豊かさ」「力」として認識する何かのイメージを見ていることになります。そして、そのイメージはきっと、わたし達の脳の網目を通してそれぞれの潜在意識に蓄積していくんですね。 でもそれは、本当にこれからのわたし達にとって素晴らしい豊かさの形なのかな? 長い時間をかけて編み上げてきたわたし達の概念。それにともなうわたし達の知覚。 それは本当にこれから先、今までどおりの幸せ模様に沿って情報の風を取捨選択するカーテンとしてあり続けるのでしょうか? 

「豊かさ」と言うとき、この世界では必ず「持つ者」「持たざる者」という両極のイメージがつきまといます。わたし達は幸せになるために「持つ者」になろうとします。そして出来るだけ多くの荷物を持とうとします。その荷物は「お金」かもしれないし、「力」や「人気」、もしかしたら「愛」かもしれません。または「知識」や「能力」、もしかしたら「容貌」かもしれません。「荷物なんて要らないさ!」って言うひともいるかな? でも、生きながら全く荷物を持たないひとをわたしは知りません。人間は欲望が無ければ生きてはいけないから。たとえそのひとが神を求める求道者だったとしても、神との邂逅や悟りを求める彼の深い欲望は計り知れないと思います。それは荷物ではないでしょうか?


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  人間はそれぞれに荷物を持ち、欲望を原動力として成長していきます。けれどその途上で何度も何度も、自分の窓辺にかかったネットのカーテンを調べ直さなくてはならない節目にぶつかります。そんなとき、わたし達の窓を飾るカーテンはくたびれ、織り上げた糸も固くもろくなっているかもしれません。ところどころ撚れたり、穴が開いているかもしれません。それでも頑張って、いつものように吹き込む風から自動的に二者択一の選択をしていたら… カーテンは風の圧力に負けて引きちぎられてしまうかも? 

牡羊座の第三ディーカンに来て、わたし達のこころの窓にかかったネットのカーテン。。 それはわたし達のアイデンティティでもあります。

このカタチでいいのか? この偏った模様のままでいいのか? 編み直す必要はないのか? カタチを持たない全体性の中で、「自分」というバランスをどう取っていくのか? このシンボルは、そんな根本的な問いをわたし達に投げかけているのではないでしょうか。


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        このシンボルに対し、月に光を与える太陽は天秤座24°『蝶の左側にある三枚目の翅』のエネルギーを放射します。 普通なら蝶って、右と左にそれぞれ前翅と後翅の二枚があって、全部で四枚の翅を持つはずです。でも、このシンボルの蝶は左側だけに三枚目の翅が生えています。B.ボヴィはこの情景を読んで『人生には何か非常に特別なことが起こり得る。そしてその顕現は、本当にまばたきする間にも起きるかもしれない。そしてその出来事は、改めて何かを考えてみる要因となるだろう』と言っていました。

まばたき。眼を瞬間的に閉じて開ける、そのせつな。強い風に吹かれて窓がパタンと閉まってはまた開く、そんな合間に。けれど、再び開いた窓から見える光景は、今まで認識していた世界とは全く違ってしまってる。。 おそらくそんな感じ。

「えぇ? そんな凄い経験したことないよ。出来るものなら体験したいな。毎日同じような日が繰り返されて、もう飽き飽きしてるんだから」こんなことを今思ってるひと、いるんじゃないかな? いや、わかります。わたしだってそう思うことあるもの(^_^;。

でも、本当にそうなんだろうか? 世界は全然変わっていないんだろうか? 世界は変わってるのかもしれないけど、自分の日常だけが変わらないんだろうか? 


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  でもそれは......わたし達が変わらないだけなのかもしれない。わたし達のネット・カーテンがずっとずっと同じまんまだからかもしれない。 わたし達はいつだって、「何か特別な瞬間」がもたらすエクスタシーを望んでる。あるひとは「物」や「美」や「力」にそれを感じ、あるひとは誰かとの「繫がり」という感覚にそれを求め、またあるひとは何かの「達成」や「成就」や「発見」にエクスタシーを感じ、また別のひと達は徹底的な「逃避行」にそれを感じ取ったりする。。 そして、そこに自分のアイデンティティを求め、それと繋がっている状態を希求してやみません。

そんな、人生の特別な瞬間をキャッチするのって…本当に貴重で価値ある美しい蝶を、虫取り網で捕まえるようなもの。でも、今持っている虫取り網で本当にいいのかな? ヘタをすると繊細な蝶は傷付いて死んでしまうかもしれない。採った!と思ったら全然違う虫かもしれない。でも、もしその蝶が本当に探し続けていた存在だったとしたら…。 もしかしたら、まばたきする間にもその蝶は… 黒も白も無い曖昧なベールの彼方、「ここ」に在りながらまだ見たことのない「第三の内なる宇宙」へと飛び去ってしまうかもしれません。。。

三枚目の翅は左側に生えてきます。それは新しい理想的な社会主義を意味するのでしょうか? 新たなフェミニズムの台頭でしょうか? いえ、そもそも○○主義とか○○イズムという概念自体が古びた網目そのものなのかもしれません。じゃ、わたし達の身体に、真新しい知覚の翅が生えてくる可能性はあるのでしょうか? ん。ひょっとしたら……あるかも。。(^_^


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        今回は、あえて結論めいたことは言わない…っていうより、言えないと思っています。この度数が意味する奥深い「わたし」というイメージ、そしてその探求にまつわるわたし達のあくなき「欲望」が秘める謎。これは様々な形を取ってわたし達の人生を織り上げていきます。そこに今、天王星とエリスと満月がコンジャンクトし、わたし達に何かを語りかけています。その囁きは、わたし達の窓辺にかかるネット・カーテンの柄行きのように様々だと思います。でも、このシンボルがもたらすエネルギーは、来年の3月いっぱいまでわたし達に働きかけてきます。

さてと。わたし達は、自分の人生に、自分が関わる広い世界に、真新しくて二つと無いネットのカーテンを編み上げていくことが出来るかな.....?

 


ちょっと付け足し

        今回の満月では、太陽の側である天秤座23°台にTNOで冥王星族のハウメアと小惑星ファナティカが在泊し、ぴたりとコンジャンクトしています。ハウメアの公転周期は285.31年で、ハワイに伝わる「豊穣」と「出産」の女神から名付けられました。けれどその発見チャートを見ると、当時のハウメアが占めていた位置は天秤座12°台。これは「デリケートかつ潜在的爆発性を隠し持つ状況」という意味を持つ度数です。

この惑星は色々と奇妙な特性を持つことで知られてもいるのですが、アストロロジャー、クリスティ・メルトはこれをSF映画『フィフス・エレメント』に出て来た「エレメント・ストーン」になぞらえていました。また銀河アストロロジャーとして著名なP.セジウィックは、「莫大な創造の力」「強固な意志」と共に、「地球規模の自然災害や争い・衝突の後の再建を司る能力」、政治や報道、個人レベルに見られる「ことばの偏った解釈/情報操作」「アイデンティティ・クライシス」そして「試練の後の自己再生能力」に関わりがあるとしています。

またハウメアは「ヒーアカ」と「ナマカ」という小さな二つの月を持っています。画像を見るにつけ、何かとても不思議な気持ちにさせられる天体です。この星と小惑星ファナティカ(文字通り、熱狂や狂信を意味する)が太陽とコンジャンクトだなんて、どんなエネルギーになるんだろう?  太陽と小惑星のダイレクトなエネルギーに紛れて、この遠く神秘的なプルトイドのバイブレーションを感知出来るかどうかはわからないけれど、とても興味深いです。。

また、満月と天王星・エリスのコンジャンクションは、双子座のキュビワノ族カオス(混沌、動乱、社会改革、または純粋なる創造の鼓動)小惑星ベリタス(隠れた真実)、小惑星トゥルース(真実)のコンジャンクションとセクスタイルを形成し、MCに乗った小惑星ジュノーに「神の手」とも呼ばれるYODを形成しています。うーん…面白い。このジュノーは、何やら怒りを含んでいるように見えます。その度数が象徴する意味は「変容への意志」です。


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最後に…

        さぁ、もう随分長くなってしまいました。まだまだローカルチャートには沢山の要素があるけれど、今回はここまでにしておきますね。それと、またまたしつこくwおさらいの意味をこめて、この下に別記事として以前(6月)に同じ天王星・エリスのコンジャンクトについて書いた部分を抜粋してみます。(今回触れなかった部分もちょっぴりあるので)

これから約半年近く、いえ、もしかしたら2018年初頭まで発効し続けるこのエネルギー。これを使っていくわたし達が、人生を、世界を、どんな風に創造していくことになるのか? もしかしたら、その節目節目に過ぎた日々を確かめてみるのに役立つかもしれません。


あ、そうそう!エリスがもたらす「金の林檎」はまだこの先にも投下されそう。 それは2020年に起きます。こわもての各惑星と、邂逅前の最後の摺り合わせ段階に入るエリス。彼女が太古に失われた自己の断片を取り戻す日々が来ることを期待したいです。

2020年の主なエリスへのアスペクト

 1月16日:土星・エリスのウェイニングスクエア
        (冥王星も土星と殆どコンジャンクション)

 1月27日:冥王星・エリスのウェイニングスクエア
        (冥王星・土星はコンジャンクション)

 3月22日:火星・エリスのウェイニングスクエア
        (火星は木星・冥王星と各オーブ1°のコンジャンクション)
 
 3月26日:木星・エリスのウェイニングスクエア
        (冥王星・木星もコンジャンクション)

  つまり、火星・木星・土星・冥王星の一同が山羊座でコンジャンクトすると共に、そう日を置かずにエリスともスクエアを形成していくという、盛大な宇宙フェスティバルが起きるんですね。


        東京オリンピックの年。ふぅ。。。もう目先のことだけでいっぱいいっぱいで、自分も世界も、2020年にどうなってるかなんて想像もつきませんw。けれど今、未来を明確に見通せるひとがどれだけいるだろう? みんな手探りで、目の前のことに精一杯な気がします。

でも、それでいいのかもしれません。ただ変化の中を、自分もまた自分の意志をもって変わりながら、突き抜けていけばいい。 細胞やDNAレベルから立ち上がる欲望を自ら使い、二度と体験出来ない一瞬の連続を、背負う荷の重さに耐え、自分だけの美しい蝶を求めて進むのも悪くない。日々、自分というネット・カーテンを編み直し、風に吹かれ、少し笑いながら。 

そしてあるとき。まばたく間もなく第三の胎内宇宙に突入してしまったことに気付く日が来るかもしれない。 きっとそこは、「自分」という存在最大の謎が跡形も無く溶解し、全ての「今」をあらしめているところ。 それはフツウを生きる戦士さん達全てが欲望する、そんな場所。 何故ならわたし達にとって、本当の「豊穣の角」はきっとそこにしか存在しないのだから。。



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★P.S.
  月末まで火星のアウト・オブ・バウンズ(OOB)は続きます。そして26日あたりからは金星がOOB入り。 わたし達の内面で、これまで以上に「自由」の価値が大きく高まりそう。自分にとって本当だと感じられることを素直に表現しようという気持ち、「縮まっていないで誰が何と言おうと思い立ったらやる、言いたいことは言う!」そんな気持ちが強くなってくるかもしれません。このエネルギーを受けて使うひとは、ここぞという時に積極性が出て、すごい力を発揮出来る可能性があります。色んな領域で「境界線を超える」動きに繋がりやすく、創造性の高まりを感じるひとも多いと思います。その反面、ついつい気ままになりすぎて、思い付いたら糸の切れた凧みたいに飛んでいったり、不用意な発言のせいで周囲に必要のない波風が立つ可能性も。 当分の間、やり過ぎ・行き過ぎには気を付けてね。 特に火星・冥王星がコンジャンクトする19日〜20日前後火星・天王星がウェイニングスクエアを形成する月末前後は、心身共に、色んな側面で慎重にいきましょう!



have a great trek!!!★


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September 30, 2016

○10/1の新月―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
    例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで  10月1日 09:31前後、北海道周辺で  09:37前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は09:12前後、沖縄周辺では08:44前後に天秤座 08°15’で新月となります。


前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【太陽・月天秤座8°~9° ー 10/1~10/30 】
  "A blazing fireplace in a deserted home"
『人けのない家に明々と燃えさかる暖炉』

  "Three old masters hanging in an art gallery"
『画廊の壁に掛かる三人の巨匠の絵』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★変化し続ける環境や移ろいゆく気分の中で変わらぬ「中心」を意識する必要
→★自分を自分たらしめている中で一番シンプルな感覚に戻る
→★内なる強さを唯一の盾に一歩を踏み出していく、または…
→★何かが起きたり何処からか変化がやって来るのをじっと待ち続ける傾向
→★情報のソースや今の考えがどこから来ているのか確かめながら進む必要
→★感じ取った「兆し」を指針として、今自分が目指すべき方向を設定していく
→★いつもと変わらない平凡さや環境の中で新しいものを創り出す気概
→★今を切り拓いていくのに必要な「温故知新」の精神
→★小さなプライドや承認願望が満たされなくてもよいと覚悟出来る無欲の強さ
→★自分の都合の良いときに都合の良いことを認めてもらえるわけではないという事実
→★確実な技術を身に付け、自分というカタチを磨いていくプロセスの重要性
→★はっきり見えない未来を目に見えるものからクリアにしていく道程
→★自分らしい創造性を発揮するための場を求める際に必須の忍耐と持続の力
→★自分の中でバランスを欠く部分を理解し、補完する迂回路を見出していく
→★去るものと出逢うものとの狭間に永遠を見ながら歩む・・・→

エネルギーのポイント:『マインドからハートへ:手探りながら踏み出す一歩』

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        厳しいテーマが鈴なりだった3回の蝕祭りも終わり、気が付いたら秋。。まだ蒸し暑さが残る深夜、これを書きながら一斉に鳴く虫達の声を聞いています。記録的に暑かった夏の終わりに、月蝕~日蝕~月蝕というダイナミックな時間帯を通り抜けたわたし達。疲れを感じてるひとも沢山いるんじゃないでしょうか? そして、くたびれたけど何かと忙しくて休めない、休まらない…なんてひとも。でも、今はボディ・メンテナンスが必要なとき。整体でもヨガでもいいし、ゆっくり湯船につかって手足を伸ばしたり、ストレッチするだけでも良さそう。あ、あまり機会の無いひとなら、もしかしたら健康診断を受けてみるのも良さそうです。 まだまだこれから先に進むためにも、そして、やってくる新しいエネルギーを楽しむためにも、この新月をきっかけに一度身体の調子を整えておくっていうのは良いアイデアかも。


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        さてと、前回の月蝕を経てから、天空では9月23日に金星が蠍座入りし、24日にはOOBの火星が銀河中心にコンジャンクト、太陽が乙女座銀河団にコンジャンクト。そして26日には天王星と準惑星エリスが全3回のうち2回目の正確なコンジャンクションを形成。その時太陽は木星とコンジャンクト(セクスタイルの月と共にカルマを暗示するネッソスにYODを形成)。翌27日には冥王星が順行開始。。 こうしてちょっとふり返っただけでも、強烈で長期にわたって継続するエネルギーが数多く放射されてきました。

そして、およそ6週間にわたって提示された蝕のテーマ(キーワードと共に、サロスシリーズの特質「乱」や「アジア大陸・半島との関係」など)はこれから先、半年〜3年(稀に最長で6年)にわたり、世界を流れる不可視の血液となっていきます。(...ひょっとしたら、今後の蝕とも絡み合いながら2022年あたりまで続くかも?)

個人であるわたし達がこういう底深い刺激を受けたときは、明確に一方向を示すようなものには感じられず、四方八方からぎゅっと引っ張られたりパンチを入れられたりするような感覚に陥ることが多いのではないかと思います。または強烈な圧迫感かな。 あるいは、これといってハッキリした理由もないのになんとなく落ち着かない、不安、散漫…とか。 3回の蝕の記事にもいろいろ書いたけれど、ひとによりネイタルにより、揺さぶりや喪失の恐怖、別離、または新たな出逢いや発見への不安、溜めていた怒り哀しみの噴出など、あらゆる感情的な体験の可能性がありました。


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  もしかしたら...わたし達はみんな宇宙から、それぞれの道の途上でそれぞれに見合った形の "喝" を入れられたのかもしれません(弱いところを突いてくれたともいえますがw)。それも、と~っても深い部分に...。たぶん、吸収したエネルギーはとても大きくて、まだまだ消化しきれてはいないと思います。なのでもしかしたら一種のエネルギー的「膨満感」を感じて息切れしてるひともいるかな?。。 

今回の新月は、そんなこころの深層部に渦巻くエネルギーを少しずつ鎮め、ならしていく感じになるかも。またそれと同時に、足許を確かめながら、まだ茫洋とした道の先に向かってそっと踏み出していくような感じも。 確かにスッキリ晴れ渡った空の下で遠足に出かける雰囲気ではないし、まだまだ挑戦が続いて痛みを抱えたままのひとも多いと思います。でもミュータブル・サインにひしめいていた惑星達は、大半がカーディナル・サインに出てきました。ならば手探りしながら、少しずつ。ハートに受けた傷をまたひとつ、勲章として。遠い銀河の "ワケノワカラナイ"エネルギーの後押しを受けながら。そっと前に踏み出してみましょう。


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★10月新月のサビアン・シンボル

        では久々にサビアン・シンボルから見てみますね。太陽と月はまず天秤座8°『人けのない家に明々と燃えさかる暖炉』をベースにとっていきます。 人けのない家…もう誰も住んでいない、打ち捨てられた古家でしょうか? それとも、持ち主はただ何処かへ出かけているだけで、やがて我が家へ帰ってくるのでしょうか? いえ、もしかしたら無人の家は、新しい家主がそこに辿り着くことを知っているのかもしれないな... だから歓迎の炎でその到着を迎えようとしているのかもしれません。

明々と燃えさかる暖炉。その周りだけは、凍てつく真冬でも暖かく、いつだって旅に疲れたわたし達のこころと体を温めてくれます。

家...家庭...ホーム... そこはいつでも帰ることの出来る場所。わたし達がホッと安らぐところ。そして明日への元気を養うところ。 その中心部には、必ず「火」が燃えています。現代ではオール電化の家も増えて、特に日本では昔ながらの暖炉のある家などとても少ないでしょう。けれどわたし達人間にとって、太古から「火」は外敵から身を護る盾であり、絆を深める情熱の印であり、そして何よりも… いのちを繋ぐためのエネルギーとして存在してきました。 暖炉が燃えているということは、たとえ人が居なくても、その「家」にまだ活力があり、新しい営みの準備が出来ているということです。


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  わたし達の内側にも火が燃えています。天空の星々にいざなわれて、わたし達のマインドはこのところあちこちに旅をしてきました。ときには悲惨な光景にうちひしがれ、またウキウキと胸はずむような楽しさに我を忘れて。 けど、季節の変わり目もいつのまにか過ぎ、空を見上げればどうやら日も暮れてきたようです。どうしようかな。世界は今、この瞬間にも沢山の出来事が起こり、街には喧噪が続き、地球は回り続けてる。それにみんな、口々にいろんなことをお喋りしているけれど。でも。。なんとなく違う気がしてきた。。「あれ? そろそろ帰らなきゃ。でも...何処へ?」 

     わたし達の火が、今も燃えているところへ。

     立ち止まって遠い地平線を見ると、細々とした煙が立ちのぼっています。なんとなくその方向へと歩き出すわたし達。近付いてみると、一軒の古い建物。初めて見る家だ。でも何故だろう、どこか懐かしいような? もしかして夢で見たのかな?  ドアを開けて中に入ると、誰もいない家には大きな暖炉があって、明々と火が燃えています。まるでわたし達を待っていたかのように。火の粉がはじける音にじっと耳を傾けながら、わたし達は突然気付きます。「あ...ここは。。自分の場所だ!」  

なんだかずいぶん歩いた気もするけれど。でももしかしたらその家って、本当はわたし達の内なる寺院、ハートの中心部を暗示しているのかもしれません。確かに、以前見知っていた家とは少し違う気がする。でも、やっぱりたったひとつの自分の家だ。旅の間に内側の何かが変わったのかもしれない。でも、ここには火が、永遠に変わらない自分の火が燃えている...。


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  ホームとは、よりどころ。そこに帰れば、誰にも、何にも煩わされずにいつも安心して眠れる場所です。そしてここは、対向する度数牡羊座8°のシンボル『東に向いて飾りリボンをたなびかせる大きな帽子』が示すように、「東」に位置する家、つまり新しい何かが生まれて来るところです。 旅に疲れて西の地平に立ちつくしていたわたし達は、東から西へとリボンのようにたなびく煙に惹かれて自分自身の内部、「わたし」が生まれる場所へと帰っていくんですね。「さぁ旅のホコリを落とし、ひととき手足を拡げて休もう。。。」 

        ん? まだ家がみつからない? ならば目を閉じて内なる瞳をこらしてみて。本物の火が燃えるところには、きっと一筋の煙がたなびいているはず。それが目印。「火の無いところに煙は立たない」ってw。マインドを構成する全てのことばを燃やし尽くす火が、そこにはあるはずです。


  今はほんの少しでも、ひとりで過ごす時間が貴重なとき。深いハートの火にふれて、エネルギーを充填するとき。 そして、人知れず変容しつつある内面をそのまんま抱き留めて、新しく生まれ来るだろう何かを受け入れるとき。 そこで何を夢見るのであろうと、明日の朝になれば、暖炉の前には生まれたばかりのタマゴを使ったオムレツが用意されてるかもしれないしw。 こうしてひととき燃えさかるいのちの火に抱かれ、「無言の本源」に触れた「わたし」というマインドは、また再び…様々な経験を求めて外界へと向かっていくのでしょう。

このエネルギーは、もちろん実際の家族や愛するひと、気心の知れた仲間達とのホッと楽しいひととき...という風にも顕れる可能性があります。けれど、もし愛する誰かのこころを真冬の暖炉のように温めたいと思うなら、まずは自分のハート ― いのちの火の在りか ― を訪ね、そこに明々と炎が燃えていることを確かめてください。


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        さて、新月は次に天秤座9°『画廊の壁に掛かる三人の巨匠の絵』 というシンボルをとっていきます。今度はアートギャラリーの一室ですね。 そこには長い時を経て芸術の世界に大きな影響を与えてきた、巨匠達の絵が掛かっています。ある芸術文化をリードしたマスター達にふさわしい特別室で、それぞれ立派に額装され、適切な照明と温度管理の下で大切に展示される作品達。 きっと多くのひと達がそこを訪れ、尊敬の眼差しでそれぞれの絵をみつめることでしょう。そこは巨匠達の作品が飾られるべき究極の「ホーム」かもしれません。

B.ボヴィは「三人の巨匠」というシンボルを指して、それぞれの作品が巨匠の手になる偉大な作品としてそこに展示されるまでの道程には、隠された「第三の要因」が暗示されていると言っています。「3」という数字は「完全性」を示唆します。 こうして立派なアートギャラリーに飾られた姿が、巨匠達とその作品が辿った道のゴール ― 完成形だとすれば、その道程に潜む第三の要因とは何でしょうか?

        サビアン・シンボルが降ろされた1920年代中盤の米国は、まさに狂乱の20年代(Roaring Twenties)と呼ばれ、経済発展と共に、芸術・文化が一斉に花開いたときでした。大衆音楽としてのジャズが生まれた時代。都会にはアールデコ様式の建築が建ち並び、短髪で短いスカートをはいたフラッパーと呼ばれる女性達が闊歩し、人々は映画やダンスを新しい娯楽として楽しんだと言われます。また美術への興味も盛り上がり、多くの富豪達がヨーロッパのルネサンス〜印象派などの美術作品を蒐集し、美術館に寄贈したそうです。


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  その一方で、米国の美術界では、沢山の若者達が親の世代の常識を破るような生き方を求め、浮かれた世相に背を向けて、より社会的にシリアスな芸術を模索するムーヴメントを起こしていました。けれど、当時の米国文化を拝金主義だと切って捨てるような、反抗精神に満ちた彼らの作品は、一般社会からは理解されず大きな問題になることも多かったそうです。 それでもそんな若者達の芸術運動は、後にノーベル文学賞を受賞したシンクレア・ルイスなど、多くの芸術家や詩人、小説家を生み出していきます。 また、ハーレム・ルネサンスと呼ばれた新しい黒人世代の台頭が、独特のアメリカン・アートを創り上げていったのもこの時代でした。(参考:American History:1920s Were Big Time for the Arts)

当時、このシンボルを降ろしたチャネラーのエルシィがいったいどんな光景を見たのか? それは誰にもわかりません。 身体が不自由で車椅子の生活だった素朴な彼女に、はたしてアートギャラリーを訪ねる機会があったかどうかも不明です。 けれど、当時の知識人でもあり、彼女を霊的な道に導いたマーク・エドモンド・ジョーンズの存在を通し、その時代のアメリカ文化の雰囲気を肌で感じていた可能性はあると思います。

ルネサンスや印象派の巨匠達のイメージ。 そして1920年代当時の怒れる若い芸術家達... 社会からは白い目で見られながらも、自分の才能とビジョンを信じて闘った若者達のイメージ。それは長い時を経た「結果」と、理想の「未来」を夢見る今との対比です。

おそらくB.ボヴィが指摘する「第三の要因」とは、望む結果 ― 社会的認知や成功、または自分にふさわしい人生のゴール ― 「究極の完成」を手にするために不可欠な要因を指しているのだと思います。


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  今、わたし達はそれぞれに、大なり小なり何らかの才能 ― 存在する能力を含めて ―(第一の要因)を持っています。そしておそらく幸福な人生へのビジョン(第二の要因)も。。  けれど今の時点では、自分が果たしてこれからどうなっていくのかは見えません。 頑張ってもなかなか成果が出ないときもあります。 批判されて凹むときだってあります。 わたし達は自信を失い、迷い、嫌気がさしてきます。いったい未来はどうなるんだろう。。。 そうだ、水晶占い師さんにみてもらおうかな?

        余談になりますが... サビアン・シンボルの360°にわたる象徴の構図は、一種の曼荼羅です。それらはただ前に後ろにと続いているだけではなく、あらゆる度数が全ての度数と絡み合い、関わり合いながら人生の全てを映し出す、無限宝珠のような関係性を持っています。 とりわけ対向度数のシンボルは、互いの意味を補完したり反撥し合ったりしながらひとつの真実を炙り出す、合わせ鏡のような投影関係になっているんですね。 なのでシンボルを読み解くときは、常に対向度数を意識することが大切。。 じゃ、このシンボルの対向度数牡羊座9°はといえば... そう、『水晶球を凝視する人』です。

自分自身がサイキックでもあるB.ボヴィは、水晶球を使うときには何かの意図を持ってまじまじと一点を見つめてはいけないと言っていました。リラックスし、どこにもフォーカスせずに覚醒していること。けれどもしっかりと "見て" いること。ツールとしての水晶球は、よく手入れをしてけっして曇らせないこと。そして、いまだ生まれていない「時」を突き抜けていくには、 "見えないこと" を怖れてはいけない…とも。


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  わたし達が茫洋とした未来を思い、不安に感じたり元気をなくしたりするとき。そんなときって、もしかしたら、目の前にありもしない水晶球を、じと〜っと見つめ続けているのかもしれません。そこには立派な画廊に飾られた三人の巨匠達の完璧な絵が映っています。うっとりするほど素敵な絵。。 わたし達は、思いっきり意図をこめて 理想の映像を創り上げます。 でも...。本当はそこには何も無いのです。そう、自分でもわかっています。たぶんそれは自分の姿じゃない。。。 いえ、もしかしたら何か本当に映っているのかもしれません。 だけど何だかモヤモヤしててわからない。やっぱり怖いから見るのやめよう....なんてw。

このシンボルが語る巨匠達の第三の要因。 それはきっと、彼らがまだ駆け出しだったころの姿かもしれません。自分の能力を認められず、ビジョンも理解してもらえなかったころ。 ひとり曖昧な未来を思い、貧しい生活の中で暗く沈んだときもあったでしょう。どんなに自分を信じていたとしても、その自分が生きているうちに社会に認められるとは限らないのです。芸術の世界には何の保証もありません。ただただ、のしかかる「今」と闘いながら、自分が選んだ道を歩み続ける。そんな挑戦の道。 けど、好きな道を選ぶってそういうこと。その紆余曲折を力にし、ときにはそれを楽しみながら生き続けること。

立派に飾られた三枚の絵は、過去を生きたひと達の大いなる人生の結果 ― 証しです。そこから学ぶことは沢山ある。でも、今のわたし達の未来とはきっと違う。なぜなら、まだそれは生まれていないのだから。今のわたし達が生み出すのだから。

        肩の力を抜いてリラックスし、どこにもフォーカスせずに覚醒し続けること。そんな自然体で。今、わたし達が創り出す一瞬一瞬が、ふさわしい未来のホームになっていく。それがどんな「家」だっていい。そこに明々と燃え続ける「火」がある限り、わたし達はいつだってそこに帰っていくことが出来る。 そしてそこから何度でも冒険の旅に出ることが出来る。 やがていつの日か、わたし達ひとりひとりの絵が、どこかのギャラリーにきっと飾られてる。 それを見て微笑むことの出来る場所... わたし達にふさわしい世界の、ひょっとしたら宇宙の、街角に...。


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★9月新月の星模様


満月までの主な惑星の動き(抜けもあるかも…)
 10/6 火星・木星スクエア
 10/6 金星・冥王星セクスタイル
 10/7 水星が逆行のシャドウ抜け(グリーヴと合)
 10/8 太陽・冥王星スクエア
 10/8~9 水星天秤座入り
 10/11 水星・木星コンジャンクション
 10/12 金星・カイロン トライン、太陽・月&パラス スクエア
       天王星・カイロンから金星・ジュノーへYOD
 10/15 太陽・カイロン クインカンクス
       太陽・天王星 オポジション → 16日の満月へ


        長い間わたし達を悩ませてきた土星・海王星スクエアがやっと終わりました! ただこの新月ではまだオーブ2°圏内、それに海王星は土星とスクエアを形成する月のサウスノードとコンジャンクトしています。なので余韻はたっぷり残っている感じかな (^_^;。 それに世の中/人々のこころの世界では、土星・海王星スクエアの負の側面(欺瞞や虚偽、逃避と懲罰的傾向、信頼と一貫性の欠如などなど)が強いる抑圧によって溜まってきた怒りが、ちょっとした機会を見つけては噴き出しているようにも見えます。まるで地面が弱く薄くなったところを突いて、いきなり噴煙が吹き上がるみたいに。。 それもまた、2015年後半から本格化してきた火・水・爆発・分裂のエネルギーが、目の前の現実として形を取ってくると思われる、この秋から来年初めの序章かも… そんなふうに感じる今日このごろ。日本の戦後始原図を見る限り、このエネルギーはわたし達の国土にもひたひたと影響を及ぼしています。

ただ、過ぎ越してきた三つ組の蝕のグレイトな強烈さに比べると、今回の新月は少し和らいでくる感もあります。木星の天秤座入りで賑やかな集まりの機会も多くなる反面... このところ折りに触れて... 出逢う何かにツンと胸を突かれるような繊細さが増したひと、悩ましくて背徳的だったり、蠱惑的な雰囲気に惹かれるひともいるんじゃないかな。 けどこの刺激は本来とても創造的に使える感じ。 音楽、映画や小説など何かを鑑賞するとき、いつもより深く感じ取れるかもしれません。また、煩悶する気持ちを抱えているなら音楽や詩、映像、その他のアート表現を通して使ってみて。何かそのひとならではの、とっても良い作品が出来そうな気がします。ひょっとしたらいつの日か・・アートギャラリーに飾られてたりして…(^_^;


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     さてと。今回はいろいろある中で個人的に気になったアスペクトを2つほど挙げてみますね。

月のノード軸(乙女座・魚座11°台)に射手座の土星(11°台)がTスクエア

  それに加えて
  ●土星と小惑星マグダレーナがコンジャンクト
  サウスノードと海王星がコンジャンクト
  ノースノードに小惑星ルビコンがコンジャンクト
  土星の対向、双子座にはKBOでキュビワノ族の二重星アルチラ

  海王星を除く上記全てが11°台ということで、小惑星やKBOを入れるとグランドスクエアに。。


  まず月のノード軸とのTスクエアが暗示するテーマをいくつか挙げるなら:
必死に何か(おそらく「光明」かそれに類するもの)を追い求めてきた存在が、重要な岐路に立たされているという感覚

とても底深い何かに対する怖れ。または見つかること、捉えられて引き戻されることへの恐怖と、どうしても謎を解き明かしたいという欲望の葛藤

避けてきた過去との直面と乗り超えのタイミング、または時そのものに試されている感覚

「すでに確立された権威や秩序」とは異なる今の自分の現実の中で、犯されまい、鋳型にはめられまいと抗う気持ち。自立の足許をすくわれる恐怖。または仮面をはがれる怖れ

弱った状態を脱し、恐怖に打ち勝って夢と現実を学び続ける必要
 またそれによって自分自身の権威を護る必要
などでしょうか。どことなく深さを持ったエネルギーです。これは社会的には、政治経済状況や世の中の方向性への鬱屈した怒りやどうにもならない焦燥感、不安などとして顕れているように思えます。またサウスノードに海王星がコンジャンクトしていることから、今の世界はとても視界が悪く、何が真実なのかはモヤモヤとして殆ど見えない状態です。どんな領域であれ、その道のエキスパートが長年のカンを駆使してやっと進めるような感じかな。。 おそらく、怒りのターゲットは世相のあれこれに向かったとしても、実際にはそのひと自身が自分の人生で感じる「どうにもならなさ」が入り混じりつつ、混沌とした感情が渦を巻く...という感じかもしれません。


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  これがもし個人に影響するとしたら、遠い惑星や小惑星がヒントになりそうです。 まずグランドスクエアの一角をなすKBOアルチラ。 オーストラリアの北方先住民族アレンテ族が持つ神話の創造神、アルチラは、「ドリーム・タイム」と呼ばれたこの世ならぬ時代の神。そして、人間達が引き起こす世の中の雑事に嫌気がさして、天空に帰ってしまった神様です。

日中の「有限世界」を嫌い、夢見の「無限世界」に引き籠もった神、アルチラの発見チャートでは、木星と小惑星ヒプノス(眠り、催眠)がタイトにコンジャンクトしていました。 KBOやTNOなどの象意解釈には、まだ研究の余地が沢山残されています。 けれど現在までの先達者達の研究とフィールドワークによれば、やはり眠りに関する出来事(不眠症、過眠症、ナルコレプシーなど)、そして「夢見を通して伝えられる情報」、「厭世観」に関わりがありそうです。 これは、アルチラが現在長期で双子座に在泊していることを考えれば妥当な解釈ではないでしょうか。

        そしてノースノードとコンジャンクトしている小惑星ルビコン。これは「ルビコン川を渡る」という言い回しを知っているひとならピンときますよね。ジュリアス・シーザーが法に背き、軍を率いたまま本土と属州の境界であるこの川を渡って、ローマ帝国に足を踏み入れたことにより、反乱の意志を決定的に示したという故事からきたことばです。「賽は投げられた」というセリフとセットになって有名ですね。 なのでこれは、文字通り、「意志をもってもう戻れないラインを踏み越えるような行動」、またはその促しがあるときに強調されることの多い小惑星です。これはノースノードにコンジャンクトしているので、どちらかといえば「促し」の意味が強いかもしれません。

こうしてみると、ネイタルでこのグランドスクエアに強く触れる惑星や感受点を持つひとは、上に挙げたようなことの幾つかを何らかのスケールで体験している可能性があるかも? 


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  で、ここで一番の謎となるのが土星にコンジャンクトしている小惑星マグダレーナです。 これはマグダラのマリアにちなんで名付けられました。 マグダラのマリアといえば、聖なる女性性、あるいは聖なる娼婦 ― 女性の清らかな側面とダークな(聖書的には罪深い?)側面を合わせ持ち、神の子キリストによって罪を許された存在として引き合いに出されることが多いようです。

けれど、近年は『マリアによる福音書』の発見やグノーシス研究、そしてベアリング/キャッシュホードによる女神の研究(邦訳:世界女神大全)などによって、全く異なる側面も明らかになってきました。そこでのマグダラのマリアは、光明を得た存在、師とセクシャルな関係を持ち、弟子達の筆頭に立つ、イエスに選ばれた使徒でもあったようです。 これは金星や小惑星ヴェスタなど他の女神の星々にも同じように言えるのですが... 長い歴史の中ではその時代の世相に都合の悪い事実は切り落とされ、闇に紛れていきます。 本来持っていたアイデンティティの一部を奪われ、生き生きと息づく肉体とハートの真実をバラバラにされたとき、ひとは鋭い痛みを感じるのではないでしょうか。 そしてそのひとの真の顔は、きっとこの世ならぬ「ドリーム・タイム」の彼方に埋もれたまま、再発見されるのを待っているのかもしれません。

小惑星マグダレーナは、ある一面では「聖なるもの」への果てしない憧れや純粋な愛、またはそれらの喪失への怖れを象徴しています。けれどもう一つの側面としては、偏見や支配力をめぐる、「アイデンティティをかけての激しい闘争」を象徴する可能性があります。


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        もう一つ。同じ土星(&マグダレーナ)とサウスノード(&海王星)のスクエアからは、蟹座24°に在泊する小惑星ヴェスタに対し、神の拳/クァドリフォームが形成されています。これもかなり悩ましいアスペクトです。これは、スクエアを形成する土星とサウスノードによって創り出された緊張が、はけ口を求めて頂点となるヴェスタに激しく向かう感じかもしれません。(ただし、反対の方向にエネルギーが流れるとするアストロロジャーも存在します)

ヴェスタの象意はひと言で言ってしまえば「火への献身」でしょうか。けれど、「火」にも「献身」にも、実はとても複雑な意味があります。 彼女は聖なる火 ― 竈、国家やコミュニティを護る活力と生命の火、人々が集まる中心となる暖炉に燃える火 ― の女神です。古代ローマでは、ヴェスタル・ヴァージンと呼ばれる女神官達が美と高貴さを基準に選ばれ、ヴェスタを祀る寺院の聖火を護っていました。

地位と特権を与えられた彼女達ですが、実際は厳格な監視の下に30歳まで絶対の純潔を守る掟が課され、破った者にはとても残酷な刑罰が待っていたそうです。けれど、古代ギリシャ以前のヴェスタ寺院の女神官達は、全く別の役割を担っていました。 当時のヴェスタル達は、セックスを通して聖なる火のエネルギーを男性信者に伝える神官だったそうです。いわゆるタントラ行ですね。。 これは男女の愛情関係とは関わりのない、「道」への献身として行われた儀式だったと言われています。 また別の説では、少年達を社会に貢献出来る一人前の男性にするため、セックスをどう扱えばよいかを教育する役割を担っていたともされています。 マグダレーナと同じように、ヴェスタもまたこうした側面を剥ぎ取られた歴史を持っているんですね。

これを女性原理の持つ二面性と捉えるひともいるかもしれません。 でも、わたし自身はそうは考えません。 本来は両方で何の矛盾も無く、ひとつのものだからです。ただ、全般に社会はその辺を抑圧してきたところがあります。こうした女神達の惑星は、実際の肉体を持つ現代の女性達、そして男性達と同様に、そのひずみを引きずっているところがあります(ただし、以前にも書いたけれど、いわゆる「フェミニズム」とは次元を異にします)

というわけで…このクァドリフォームの頂点となったヴェスタをもう一度眺めてみると。。。
もう一歩深く、自分が辿るべき道に踏み込むこと
選んだ道や仕事、ゴールへの献身と集中の覚悟を確認すること
犠牲や疎外感への恐怖、個人的な関係を結ぶことへの怖れ
自分自身が持つセクシャリティーの否定や逃避、罪悪感との直面
何も産み出せない、不毛だという感覚 → 正当な肉体性を取り戻す挑戦
頑なさ、または何か一つの物事に囚われてファナティックになる危険
 などが考えられるかもしれません。ちなみにクァドリフォームの頂点、蟹座24°のテーマは『自分には力があることを認め、堂々とした態度で宣言する。それと同時に、傷付きやすい自分もまた認めていく』 『どんな選択をしても、そこには必ず影がついて回るというこの世の現実を見据え、それでも行く』です。


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        さて。これらの象意をいろいろ組み合わせてみて、男性女性を問わず、自分の物語として何か浮かび上がるイメージはあるでしょうか? もしあったとしても、その内容は本当にひとそれぞれでしょう。 それはひとりひとりが一生をかけて紡ぐ、たった一つの「神話」。またはその一部を構成する重要なヒント。

あるひとは、過去生にまつわる何かを夢を通じて伝えられるかもしれません。またあるひとは、現実に重くのしかかっている問題を解く鍵をそこ見出すかもしれません。 ただここで重要なのは、浮上する物語そのものではありません。そのストーリーや漠とした雰囲気が、今の生き方、今の自分の在りようにどんな示唆を与えてくれるか? 大切なのはそれだと思います。 こうした惑星達の刺激を受けてこころが騒ぐひとは、それぞれの深い部分で何らかのタイミングが来ているのかもしれませんね。。

また、それと同時にこのフォーメーションは、世界全体にエネルギーを注いでいます。特にネイタルで感受点の無いひとであっても、わたし達全員が創り出す地球の現実に潜む、様々な問題について考えるヒントのいくつかが、ここにはあるのではないでしょうか。


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        虫の音がひびく9月末日の夜。 木星は今、自分自身を正直に、奔放なほど自由に表現出来る力をを放射しています。だから。みんなそれぞれ、自分のホームをみつけて明々と燃える聖なる火に照らされているといいな。漠とした未来はちょっと横に置いて。 内なる「今」のかけがえのない豊かさに満たされて。そしてひととき、クリアに燃え上がる夢を見られますように。。。




have a great trek!!!★

hiyoka(^_^

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September 16, 2016

●9/17の満月(月食) ―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180° 対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる「鏡」だと言えるかもしれません。なので満月のテーマは新月の瞬間から色濃く育っていくとも言えるでしょう。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにその経験を消化(昇華)し、エネルギーはゆっくりと静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯(ずれるなら満月前がベター)に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで9月17日04:24前後、北海道周辺で04:30前後、関西方面は04:05頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で03:35前後に魚座24°19'56"で満月となります。

今回のテーマのベースとなる新月の大テーマについてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月 魚座24°~25° + 太陽 乙女座24°~25°】
   "Tiny inhabited island" + "Mary and her white lamb"
→「人が住む小さな島」 +「メリーと白い子羊」 

   "A purging of the priesthood" + "Flag at  half-mast"
→「聖職の剥奪」 +「半旗」

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期~9/30】
→★社会的に隔絶したグループや人間関係、内向きなコミュニティ感覚への反動
→★「此処」より美しく静穏な何処かへ隠遁してしまいたいという願望
→★ハードな現実による理想主義の敗北と実際的・実務的な選択を迫られる傾向
→★許されない甘えと慈愛の手が集まる無邪気さの差異を知る必要
→★自分自身の人生を自分の手足で切り拓くためのきっかけとなる小さな気付き
→★非現実的なまでの無垢さの追求や若さゆえの愚行に対する因果応報
→★足を踏み入れてはならない領域の境界線を学習する必要…または
→★進むべき道を前に無意識の恐怖や混乱で立ちすくむ習性を見極める必要
→★素朴な疑問やシンプルな反応が頑なにこり固まった構造を揺るがす
→★醜く感じるものを排除したり清潔さや完璧さに対する執拗な強迫観念に注意
→★取るに足りないと思われた物事が徐々に拡がり大きな影響力を持ち始める
→★恒久的な物事は存在せず、全てが変化していくことを受け入れる挑戦
→★立場の上昇は力の証しではなく、人生の挫折も罰ではなく、全てが
     自分自身の「再編成」だと捉えていく必要
→★外界や外形がどう変化しようと自分の内に存在する不変の核を見出し信頼する・・・→


エネルギーのポイント:『激しい過渡期の中で内的自立を目指す』 

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★9月~満月・月蝕のサロスシリーズ(秋休み願望モード)


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        8月半ばの月蝕、9月初頭の日蝕を経て、とうとうこの三つ組最後の半影月食がやって来ます。この1ヶ月の間、特に蝕が起きた水瓶座25°近辺、乙女座10°近辺に太陽や個人的な惑星、感受点を持つひとは内面、または外面的な変化/リニューアルを体験しつつあるのではないでしょうか?  そして今回は魚座24°台、サロス147の月蝕です。

三つ組のサロス・シリーズについてはこれまで2回の蝕の記事でそれぞれに触れてきました(もし興味があったらその部分だけでも読み返してみてね)。なので今回のサロス147に関しても少しだけ。この蝕は1890年7月2日に誕生しています。いつものように、この年に何があったかを調べてみると…日本ではちょうど明治維新後の1880年代後半、鉄道や紡績などを中心として第一次産業革命が勃興し、株式会社の設立ブームが起きたそうです。けれどまだ株式会社とはいったいどういうものか?に対する理解が進んでいなかったため、新しい会社群は次から次へと倒産していきました(おそらく個人商店的な出納感覚だったからでしょうか?)そして1890年に日本で初めての本格的な恐慌が起きてしまいました。ただしこの恐慌は、後の日清戦争の勝利から得た賠償金によって収まったのだそうです。

この三つ組の最初の月蝕サロス109では、天平時代から連綿と続く朝鮮半島との歴史〜日韓・日中関係がハイライトされていました。それを引き継いでいくサロス147の月蝕もまた(経済と政治が密接に絡みながら)中国、韓国、北朝鮮に代表されるアジア諸国(もしかしたらロシアも含めて)との関係性とその変化を暗示している可能性があります(日清戦争〜日露戦争〜…の流れ)。 月蝕に挟まれて起きた前回の日蝕は、南北朝時代への幕を切って落とす乱の時代(元弘の変)を象徴していましたっけ...。うーん、なんともダイナミックな蝕の宴だなぁと思います。。


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  以前も書いたけれど、最近このシリーズの蝕が起きたのは1908年、1926年、1944年、1962年、1980年、1998年です。興味のあるひとはその年に起きた出来事の特徴を見ていくと興味深いんじゃないかな。ちなみに1962年はキューバ危機や中印国境紛争などが起きています。

もちろん、現代を生きるわたし達の意識は以前より洗練されているはず。これから先何があろうと、相互の真摯な外交努力(天秤座木星と射手座土星のセクスタイル)でソフトランディング出来ると思いたいけれど...。そういえば、2008年にミュータブルサインの乙女座(ツール、整理)・魚座(虚実、拡散)で土星(実現)・天王星(テクノロジー)が刺激的なオポジションを形成し、そのとき魚座の天王星と水瓶座(情報)の海王星(夢、曖昧さ)はミューチュアル・レセプションでした。モバイルSNSのプロトタイプが世に出され、情報の一般化が加速し始めたのはその頃からです。

こうして少し前をふり返るだけでも、時の流れと共に物事も情報も世界中で複雑化してきたように感じられます。 政治も経済も、個人と社会の繫がりさえも、見えない部分で密に絡み合い入り乱れている今。大規模な戦争など、世界を巻き込むような乱暴な動きは起こしにくくなっているように見えます。けれどその反動として、水面下に溜まったフラストレーションは社会を見ても個人の内面を考えても、とてつもなく大きいのではないでしょうか。 この蝕の三つ組期間は「終わり(と/の)始まり」が強調されているだけでなく、「袋小路」的なニュアンスも持ち合わせています。なので見えない壁に抑えられて来た力は、自然現象や様々な事件、あるいは個人的体験となって噴出しているように思えます。 

  サロス・シリーズが持つ特質は、大きな世界の話だけではなく、個人の物語にも何らかの影響を及ぼします。そして全ての蝕は、何かの終わりと新しい出発を意味します。 今回の月蝕はサウスノード・イクリプスなので、どちらかというと「終焉」「別離」に軸足を置いた変化のエネルギーになるかもしれません。いずれにしても、それは自分自身の「再編成」に繋がるはず。まず息をワーッと吐かなければ、新しい空気は吸えません。折りしも水星、絶賛逆行中。とりあえず、内・外ともに変化を怖れずにいきましょう(^_^。


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★9月~満月・月蝕の星模様とちょっぴりサビアン・シンボル


        さて、今回の星模様はとっても複雑です。まるでクモの巣みたいに沢山の星々が繫がりあい、一斉に声をはり上げているかのよう。。。 なので、特に気になるアスペクトだけをかいつまんで読んでみますね。

まず土星・海王星のウェイニングスクエアは、最後の形成を果たし、これからゆっくりと離れていきます。でもこの月蝕ではまだタイトなスクエア状態。海王星にオーブ2°強でオポジションを形成し、今回アセンダントから上昇しようとしているオルクスをこれに加えると、Tスクエアです。 土星・海王星・オルクスのTスクエアは、これまで様々に誤魔化し、曖昧にしてきたこと、逃げおおせてきたことの反動となって顕れるかもしれません。因果応報的な感じです。もし思い当たるようなことがあれば、ここは甘んじて受けとめ、綺麗なかたちで責任を取ってから前進する方が後々良い結果に結び付くと思います。

またこれは、人間関係で互いに暗黙の内にあえて触れてこなかった懸案事項がある場合、それを一度まな板の上に乗せ、クリアにしていく機会にもなりそうです。もし心当たりがあるなら、お互い正直になってよく話し合ってみましょう。その間ずっと誠実であり続けるなら、結果を焦る必要はありません。水星逆行のエネルギーを利用してこれまでのことをふり返り、何故その問題に触れることをためらってきたかをよく吟味してみるのも良いと思います。その際「こうでなければ!」という拘りは最初から捨ててかかりましょう。未来に対しても相手に対しても、オープンになれることが一番大切です。少しずつ冷静に(でもこころを込めて)話し合っていくうちに、ベストな未来へのコンセンサスが取れたり、気持ちの整理がついていく可能性があります。


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  ところで…土星は徐々に海王星から離れていきます(やっとだ〜〜!と思うひと、多いでしょ?わたしもですw) でも。海王星・オルクスのオポジションはこれからもじんわりと続きます(2011年5月に魚座0°〜1°の超ニアミスから始まった両惑星のオポジションは、全9回の正確な形成を終えて今年11月末に再びオーブ8分の超ニアミスで終焉、徐々に拡散していきます)。 乙女座のオルクスは、冥界の王または冥土の渡し守とも言われる存在。冥王星の手足的な性質を帯びています。それをひと言で言えば、今のところ、やはり巡り巡って因果応報...とでもいうようなエネルギーかな。何かを隠そうとすればするほど真実がネジレたかたちをとって伝わったり、忘れたころに思わぬ反動が浮上して、あぁ、あのとき対応しておけば良かった〜!なんて後悔してみたり。。(今のところ…というのは、人類の意識の使い方が変化することで冥王星とオルクスの影響も変化すると考えられるからです)。

なのでこのアスペクトはもうしばらくの間... わたし達が海王星の虚実入り混じったエネルギーをどう扱うかによって... 異なる「結果」を突き付けてくるかもしれません(それには土星の動きも関わるでしょう)。 これをプラスに使っていく鍵は「理想や夢の追求と厳しい現実との正直で丹念な摺り合わせ」「全体性の中で物事を考えて行く」かな。 言うのは簡単だけど実際に続けていくのはエネルギーが要りそう...(^_^;。けど、マジで何かに取り組みたいひとにとって、この心がけは当分の間必要不可欠になりそうです。


        じゃ、次に満月の太陽・月ペアに遠いキュビワノ族の天体カオスを加味してみると… 太陽・小惑星グリーヴ・月・カイロン・火星( +イクシオン、フォルスのケンタウルス族)そしてカオスとでグランドスクエア。。。

前回の日蝕記事で触れた火星のOOB(アウト・オブ・バウンズ)は、この月蝕前後で最大値になります。デクリネーション±0°からの振れ幅が大きければ、火星が帯びる異端のエネルギーもそれだけ強力になるでしょう。今回はケンタウルス族のイクシオンやフォルスとコンジャンクトし、天王星やエリスとはトライン。ということで、圧迫感に堪えかねてかなり思い切った行動に出るひとがいるかもしれません(もうすでに実行したひともいそう...)。 自分の行動に最後まで責任を持てるなら、そしてその結末がどうであれ、新しい道を信頼し、結果を引き受けられるなら・・・その勇気は「買い」です。たとえ今は理解されなくても、一歩踏み出すことによって次のステージに繋がる可能性があるから。

あ…でも、特に今の期間は甘い考えは禁物ね。誰かが助けてくれるように見えても、状況はすぐに変化するかもしれません。


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  一方、火星―カオスのオポジション軸を中心に、天王星・エリス・ケンタウルス族の暴れん坊エケクルス、そして小惑星パエトーンのカイトもあります(天王星・エリス・エケクルスとオポジションを形成する金星を入れるとミスティックレクタングルまで...)。

今回の蝕は21°〜24°台に在泊する惑星がとても多いです。つまり多くの惑星が各星座宮の第3ディーカンに入っているということ。これは、その星座宮が表す特質の集大成的なエネルギーを持ちながら、同時にこれから次の段階へ移行していく…そんな予感がオーバーラップし始める位置。なのでこのエネルギーに触れるときは「自分は今、人生の過渡期に在るのかな?」という感覚が生じるかもしれません。

しかも、今はほとんどの惑星がミュータブル・サインかカーディナル・サインに在泊しています。これはどう考えてもどっしり構えるような感じじゃありません。 この三つ組の蝕が始まってから、人間の感情は四方八方から刺激され続けてきたはず。 特に各サインの第3ディーカンに主要惑星や感受点を持つひとは、程度の差こそあれ悶々とする気持ちを体感してきたのではないでしょうか。

例えば…『いろいろあってちょっとくたびれてはいるんだけど、何となく落ち着かない』『あれもこれもやらなくちゃ』『けれど思うようには進まない』『フラストレーションが溜まる。まるで透明な箱の中に閉じ込められているような気がする』『しがらみが面倒くさい。それと同時に、まるで世界から切り離されてしまったような孤独を感じる』

または『いっそ遊びまくりたい。思いっきり言いたいことを言い、やりたいことをやり、ルールも規則もクソ食らえ的な感じでいけたら... 』『どこからともなく、さして理由もないのに辛い気持ちや哀しみが湧いてくる』『遠い記憶の中から傷や痛みの思い出が蘇ってくる。どうして今さら…?』あるいはふとした拍子に『自分の立ち位置や居場所が無くなりそうでとても不安になる』『やり場の無い怒りがこみあげてくる』『やる気はあるのにエネルギーがダダ漏れしている感じ』......などなど...。

もしそんなこころの乱れに悩まされるとしたら、それは思い切って先へ進みたい気持ちと現状維持の中で安全でいたい気持ちがぶつかりあっているせいかもしれません。今回のチャートは、わたし達の奥底に眠る赤裸々な欲望を刺激してくるところがあります。その願いはひとにより、本当に様々。でも、それはとても正直な欲望なのだと思います。もちろん、いつも思い通りの現実を手に入れられるわけじゃない。それもわかってる。だけど……。 


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  たぶんそれは、そこに居ては叶わない望みなのかもしれません。一歩でもいい。そこから、外に出てみたらどうなるだろう? 現実の行動でも、意識や象徴的な行為としてでも。

今回の惑星フォーメーションには、三すくみ、四すくみのがんじがらめの中で、何とか自分の新しいアイデンティティを見出したい、明確にしたい、もっと深く掘り下げていきたいというエネルギーが感じられます。たとえ落ち込んでいても、泣いていても。 その叶わぬ願いの奥底には、おそらく新しい自分、もっと強く、もっともっと自信を持てる自分を見つけたいという、生々しく激しい意志が眠っているのではないでしょうか。

それは本来、とても純粋なエネルギーです。ならば落ち着いて、自分がいったい何処を目指して生まれて来たのか? 何処へ行きたいのか? 何に耐えられず、何を捨てる用意があるのか?…ゆっくり考えてみるときかもしれません。一種の分水嶺にあって、外を見回したとしても、大事なものは見つからないと思います。

そうして、最後に残る真に重要なことって何だろう? それってそんなに多くはないはず。なら一度そこにしっかり軸足を置いてみましょう。たとえそれが、シンプルすぎる、小さすぎると感じられるようなことだったとしても。

ん…いくら考えても混沌としてる?ほとんどカオス? ...そうなんですよね。もちろんこれは個々のネイタルチャートによっても異なるけれど、全体に今のコズミックフォースの下で明確な「ビジョン」を答えられるとしたら、それはかえってアヤシイのかも?(^_^; 

でも。カオスは全てを生み出す混沌です。それこそがこれからのわたし達のホームだと言ってもいいくらい。それぞれのわたし達にとって、大切なもの・大事なことは、みんなそこから生まれ、徐々に形を取ってきます。これからも迷うことは沢山あるし、躓くことだってあるかもしれない。でも、とりあえず今、 最後に残った「何か」は・・・(たとえ得たいが知れないもの/観念的な何かだとしても)これからの自分の拠り所になっていくでしょう。それを混沌と名付ければいい。それは枯れることのない未生の渦から、絶えず新たなわたし達を生み続けてくれるエネルギー。もしそうなら、思い切ってそのワケワカラナイ "混沌" に踏み込み、それを自分のアイデンティティだと開き直ってみるのも悪くないかもしれません。

外に混沌を見るのではなく、まず自分の内なる混沌を胎内宇宙として。そこから生まれた外界すべてを、ただ淡々と生き切ってみたら...。次に何が見えてくるだろう?


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        このチャートは激しく厳しいエネルギーを持ってはいるけど、同時に大きな勇気も与えてくれます。

小さな島の中で慣れた関係性に安住しつつ、遠い海原を眺めて理想の異国を夢見るのもいい。けれど現実のパラダイスはどこにも存在しない。。 無垢なメリーと真っ白な子羊は、汚れの無い純粋さの象徴です。けれど、メリーはもうすぐ学校に行き、成熟することを学ばなければなりません。子羊を置いて、新しい冒険に出なければならない時が迫っています。。 

太古から続いてきた神と人類との仲介者、聖なる長老達。…彼らの組織は長く権威を維持する中で、様々に疲弊し、硬直してしまいました。全てを洗い流し浄めるときです。だから今、組織を解体し相応しくない者達を外す必要があるのかもしれません。それは立場の喪失、大きな変化、そして象徴的な死「半旗」を意味します。

よくひとは世の中の出来事や風潮を嘆いて『○○は死んだ!』なんて言います。 翻る半旗を見て、わたし達は涙を流すかもしれません。怒りに震えるかもしれません。けれど、それが季節の変わり目です。花が落ち、葉が枯れたなら、わたし達はいったん根っこになり、種になり、そして時が至れば再び芽を吹くんです。 そのときが来たら... もしかしたら、今はまだ想像もつかないような綺麗な花が咲き、大きな果実が実るのかもしれません。その可能性は誰にでもあります。その可能性は、わたし達が土の中にいるとき、自ら決めるのではないでしょうか。


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        さてと。天秤座入りした木星は今、入り口で待ち受けていた乙女座銀河団の壮大なエネルギーに曝されています。 

天秤座は「公正」が大好き。美しくバランスの取れた人間関係や社会のありようを望みます。また、パートナーとの関わりを意味するサインでもあります。ただしこれは、最初から人間関係が上手くいくとか巧みだという意味ではありません。実は「訓練の始まり」という側面もあるんですね。本当の意味で支配も被支配も無い、平等な関係性を創ることってそんなに簡単じゃありません。スマートに振る舞おうとして逆に気を遣い過ぎ、腫れ物に触るような態度になったり。優しいひとと思われたい、愛されて心地良い環境を創りたいと思うあまりに優柔不断になったり。多少ややこしくても、踏み込むべきときにサッとよけてしまったり。。 「美」は天秤座のトレードマークだけど、そのスマートさの影にはこうした傾向もまた見え隠れします。そして「対等な信頼関係」の探求には、「支配するか支配されるか」という、目に見えない力(エゴ)の闘争にどう対応するかという挑戦がついてまわります。たとえば、バランスを意識しながら押したり引いたりする駆け引きの中で... その目的はいったい何処にあるのか? 自分は何のためにそれをしているのか...? そんな疑問の薄皮一枚下に、本当の願いや欲望が隠されていることがあります。

  木星はもともとダルマ/法の惑星です。寛大で真の公正さを探求し、よりよい関係性を成長させ、素晴らしい絆を創りたいと望んでいます。 太陽系で一番密度が高く、実は各惑星の軌道を統轄してもいると言われる木星。神々の王者ゼウスに擬せられたこの星は、軽やかな楽観性と楽しむ能力、そして真のバランスを取るために必要な取捨選択の力をわたし達に与えてくれそう..!

でも、わたし達がその暗黒面を覗き込んでしまえば、今度は格差の大きさを誇張したり、扱いや権利の不公平さを拡大して見せたりする面も出て来るでしょう。

乙女座銀河団の強烈な異次元エネルギーを浴びている今、そしてこれから先…11月には冥王星とスクエアを形成し、年末には天王星・エリスとオポジションになる木星。 個人の関係においても、社会や政治の世界においても、本当の公正さとは何か? 真に対等な関係とはどんなものか? あなたの人生において「美」とは何なのか? 彼はわたし達にそんな問いを投げかけてくるのではないでしょうか? 木星が与えてくれる勇気と勢いに乗り、土星の規律や忍耐、しっかり固めていく力を使って(土星は天秤座でイグザルトですものね)…その問いかけに応えていけるといいな。 さぁ、ヴィーナスの宿る天秤座の美と恵みに浴し、ありったけの愛をもってそのテストを受けるために。そろそろ出発しないとね!(^_^


        そうそう、最後に… 先日、2012年8月18日の新月時(この三つ組最初の月蝕の太陽の位置で起きた新月)に書いた付録記事を掘り起こしてくださった方が!Thanks!!!  この記事は「銀河のフォースとグレートアトラクター」というタイトルで、アストロロジャー、P.セジウィックが近隣最大の超銀河団と言われるシャブレー超銀河団と惑星達の邂逅について伝えてきたニューズレターの一部を翻訳したものです。このシャブレー超銀河団と木星との再会(コンジャンクション)が来年2017年10月に起きます。また、土星もこれからグレートアトラクターや銀河中心とコンジャンクトしていきます。今読んでも面白い記事だと思うので、興味あるひとは参考までにぜひどうぞ^^。


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        惑星エネルギー満載なうえに、遠い銀河のエネルギーまで吸収しながら… わたし達はどこに向かっているのかな? うん、それぞれのゴールに向かってる。 このトランジッション・タイムを一日、一日、大切に生きながら。それぞれの宇宙に向かって。 あいかわらず笑ったりシュンとしたり、カッカしたりしながら。 めまぐるしい天候、大地の動き。人々の声、声、声。

とめどない時の流れに翻弄されながら、晩夏から初秋へと駆け抜けるとき。もしかしたら、あるとき突然に。 わけも無くフッと笑いがこみ上げてくるかもしれません。ただ空っぽになって。もしそんなことがあったなら…それはきっと、遠い銀河から伝送された壮大な未知の祝福なのかも...。




have a great trek!!!★

hiyoka(^_^
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August 31, 2016

○9/1の新月・日食―みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    新月は前回からの課題を経て、次の新月までの約1ヶ月をかけて取り組む新しいテーマが開示される時。 そしてこれは生まれた星座に関係なく、地球に生きるわたし達みんなに平等に降り注ぐエネルギーです。わたし達はこのエネルギーを使って日々、自分なりに考え行動していきます。その現れはひとの数だけ様々ですが、やがてはお互いに影響しあいながら、社会・国・世界の潮流を作っていきます。これは言い換えると、わたし達を取り囲む「空間の雰囲気」です。星読みの世界から見れば、誰もがその中で生き、そのテーマに呼応して・・(素直になったり、反抗したり、無視したりしながら・・)自分なりの人生を創造していると言えます。 その意味でも、刻々と変容していく惑星エネルギーの流れをおおまかに知っておくことは、きっと何かの役に立つんじゃないかと思います。
    例えば…シンボルの光景やキーワードを覚えておくだけでも、何かに迷った時の指針になるはず。。ではでは今月も行ってみます!(^_-)
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★新月タイムスケジュール★
願い事やアファメーション、ヒーリング・メディテーションなどしたい方は、もし可能ならこの時間帯に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じとれると思います。(^_^)

【地方平均太陽時: ソーラータイム(LMT) 】
東京・関東ローカルで  9月1日 18:21前後、北海道周辺で  18:28前後、関西方面(日本標準時ならこの時間)は18:03前後、沖縄周辺では17:34前後に乙女座 09°21’で新月となります。


前回の新月のテーマについてはココ、満月についてはココをご覧ください。

今回は水星逆行中の日蝕ですが、惑星逆行の考え方について知りたい方には過去記事「2014年の3惑星逆行」が参考になるかと思います。

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Sabianシンボルによる【 新月がもたらすテーマ 】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・フィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考にし、アスペクトを加味して読んでいます。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、解釈の内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。

【太陽・月乙女座9°~10°ー 9/1~9/30】
  "A man making a futuristic drawing"
→ 『未来派の素描を描く男』

  "Two heads looking out and beyond the shadows"
→ 『拡がる影を超えて外を見る二つの頭』

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)】
→★漠とした方向転換への願望、またはプレッシャーが生まれる
→★先を急ぎたい気持ちを抑えてしっかりしたビジョンを構築する必要
→★世界や社会の今を支える枠組みをかき乱す新たな方向性の台頭
→★はやる気持ちとエネルギーが漏れ出すような感覚との葛藤
→★巧みな工作や印象操作をする、またはそれに操られる危険
→★今出来ることを熟考しながら行く先に拡がる可能性を手探りする
→★直観と合理的思考の両方をバランス良く駆使して物事を見ていく必要
→★「どうしたらよいかわからない」という感覚がパニックを呼ぶ危険
→★楽観や過度の期待、信じ過ぎる甘さがもたらす重大な結果
→★先行き不透明な社会風土の中でどう生きていくかを再考する必要と挑戦
→★習慣や伝統の中に戻り、慣れたことを繰り返したいという気持ち
→★再び自分のアイデンティティを突き詰め問い直すような出来事
→★自分の判断の先には常に未知の世界が拡がるという認識の重要性
→★上辺の「社会的正しさ」を超えて赤裸々な自分を貫いていく勇気
→★細かい事にこだわるより大局観を養うことに軸足を置く必要
→★自らの内なる強さを最大限に引き出し、踊らずに静寂を保つ
→★変わりゆく「現実」を受け入れ、時を超えた存在として過渡期を柔軟に生きる・・・→

エネルギーのポイント:『リニューアルのゲート/復活のための破壊』

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        前回の満月(月蝕)から射手座の火星・土星コンジャンクションを経て、このところの世の中にはやはり暴力的な事件や傷ましい事故が目立っているように思えます。恒星アンタレスと土星の位置が持つテーマの中には、「独断的な思考の危機」「しっかり地に足をつけて必要なスキルを身に付けない限り、人生のチャンスは得られないこと」「浮き足立ち、頭に血が上ったとたんに真っ逆さまに落ちていく危険」 というものがありました。そこにOOB(アウトオブバウンズ)の火星が来たことで、程度の差はあっても…何かしらこころに棘や刺激を感じるひとが多かったのではないでしょうか。

OOBの火星を乱暴を承知でひとことで言ってしまうと、存在を統轄する太陽の軛から放たれ、社会常識も何のその。誰もが(自分でも)驚くようなことを言ったりしたりする傾向。または結果などお構いなしで敵対的になったり型破りな行動をするような感じかな。もちろん、危機的状況での勇気ある行動という良い面も。)

いまだにアンタレスとは僅かなオーブでコンジャンクション圏内にある土星は、わたし達に次のテーマ 「日々の実体験を通してこの物質的な世界にきちんと向き合う。それによって精神的、感情的、霊的な新しい道を探る」 という課題を与えています。 そして火星は10月終盤までOOBの特質を保ち続けます。天王星・エリスのコンジャンクションも健在。 気性の激しいひとは、カッときたらまず深呼吸してね!(^_^


★9月新月/日食の星模様(崖っぷち夏休みモード)


Fibre


        さて、今年最強と言われる蝕、9月初頭の日蝕です。これについてはメリマン・コラムでも強力なジオコズミック・サインとして挙がっていましたし、多くのアストロロジャーがここ数年で一番重要な節目として捉えています。 特に日本のローカルチャートでは、太陽と月が西の地平線に、それにオポジションを形成する海王星が東の地平に位置し、天頂近くには土星が昇ってTスクエアを形成。。 今回の金環蝕は残念ながら日本では見られないけれど、チャートのアングルに乗る日蝕と土星・海王星のTスクエアは大きな意味を持ち得ます。日本という国、そしてその大地に生きる集合体であるわたし達ひとりひとりの精神にとっても、この日蝕とそれを挟む月蝕の三つ組みは、これから中長期にわたってとても重要なゲートの役割を果たすのではないでしょうか。

蝕の影響は短くて3ヶ月〜半年、長い時は3年~6年続くと言われます。 なのでこの2016年9月の日蝕は…「2012年のカーディナル・クライマックスのゴールであると同時に新しいパラダイムのスタートとされる2020年〜22年」に向かって、その道程のちょうど中間に位置する大切な折返し地点になるのかもしれません。


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        前回の満月・月蝕ではその蝕の大きなテーマを暗示するサロス・シリーズについて長々と書いてしまったけれど、今回も手短に触れておきますね。この蝕のサロスは135。その誕生は1331年7月。日本ではこの蝕から約1ヶ月後の1331年8月、後醍醐天皇による鎌倉倒幕の戦い、元弘の変が起きています。この事件は『太平記』に描かれていて有名ですよね(NHKの大河ドラマにもなったようです)。 この変をひとつのきっかけとして、朝廷、貴族、武士、宗教者、一般的社会の埒外に生きる人々(修験を含む山の民や海賊、職人など、表の顔と裏の顔を持ちながら優れた情報網を持っていたと言われる武装集団。楠木正成などがその例で、後に乱に乗じて豪族や国人にまで成り上がり、その後の歴史を動かした)が入り乱れ、名も無い庶民までも巻き込んだ壮大な「乱」と「力の過渡期」の時代が始まったといわれます。 そして、後に鎌倉幕府の滅亡、南北朝の動乱へと繋がっていきました。 

このあたりはヨーロッパでもルネサンスが花開いた時代だったけれど、日本でも国を二つに割るような内戦の時代を通して、それまで貴族や力のある武家階級に囲われる形で発展してきた歌舞音曲や芸の世界が野に放たれていったそうです。そして賤民としてその道に生きた人々が、自前の興業を打ってひとり立ちしていく流れが作られたのだとか。。 確かに今の日本では想像もつかないほど血生臭い戦いが続いた時代だけど、大きく俯瞰して見ると、本当に欲望に忠実で面白い人間性の百花繚乱が見られた時期だったのかもしれません。

もちろん、同じ蝕のファミリーだからといって、歴史の螺旋において一見して同じような出来事が繰り返されるわけではありません。また、安易に話を結論づけるのも良いことではないと思います。 ただ、以前起きてきたことをヒントに、この夏〜秋の蝕の三つ組みを貫くテーマがいったい何なのか? 2020年の大きな節目に向かって何を暗示しているのか? なんてことを、みんなでひとときじっくり考えてみるのもアストロロジーの醍醐味じゃないでしょうか。ちなみに三つ組みの蝕が起きた年を20世紀に限って見ると1908年、1926年、1944年、1962年、1980年、1998年です。(^_^


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        さて。太陽・月、海王星、土星がTスクエアを組むこの日蝕では、土星・海王星スクエアが強調されます。おまけにチャートでは空白に見える双子座10°には実のところ小惑星トゥルース(真実)が在泊しているんですね。なのでこれをいれると太陽・月、土星・海王星、トゥルースのタイトなミュータブル・グランドスクエアなんです。 うーん、土星と海王星とトゥルースのTスクエアをプッシュする日蝕か。。。 なんだかこの星々の組み合わせは出来過ぎな気がしますね…(^_^;

土星・海王星が3回目にして最後の正確なスクエアを形成するのは、10日の13時ごろ。 なので社会や周囲の人間関係を見ても、また自分のこころの中を覗いてみても、「夢と現実」「ドリーマーとリアリスト」「逃避願望と責任・カルマ」「雲散霧消する感覚と集中しようとする力」「虚構と真実」「取り繕いと赤裸々な姿」「秘密裡の企みと報復的な暴露」「被害者意識と罪悪感」「優しさと冷徹さ」などの葛藤が浮上してくるかもしれません。もともとあらゆる矛盾やダブルスタンダードを内部に抱えて生きているわたし達。でも、この蝕はそんなわたし達に 「さぁ、そろそろ一度クリアボタンを押す時だよ!」 と語りかけているのだと思います。

この日蝕は新月・海王星・土星のTスクエアの他に、注目すべきポイントがいくつかあります。まず逆行の水星と木星が乙女座28°でコンジャンクション。チャートには表示されてないけど、小惑星ルシファー(埒外の美意識、影を通して光をもたらす挑戦)もコンジャンクト中です。そして天秤座1°に待つのはスーパー・ギャラクティック・センターとも呼ばれる乙女座銀河団(中心には超巨大ブラックホール)。 これは太陽系の惑星エネルギーよりもっと精妙でもっと強烈な力を持っています。 また射手座27°台に位置する銀河中心、射手座14°台のグレートアトラクターと共に、黄道帯の特異点とも呼ばれています。 これらはわたし達人類の潜在意識に働きかけ、刺激し、次の次元に向けて吸引していくという…外宇宙からの抗いがたいフォース。その乙女座銀河団が木星の通過を待っています(14日〜15日にコンジャンクト)。 


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  この乙女座銀河団は、乙女座28°〜天秤座5°にかけて拡がっています。この領域のサビアン・シンボルの流れには、「象徴的な死と再生」または「終わりと始まり」を示唆する情景が描かれています。またこの流れの中間には、天秤座0°~1°のエリーズポイント(「個人の人生」と「社会」が激しく交差するポイント。またはギャップやショック)が存在します。これが社会的にも個人的にもどんな形で現れてくるかは、時を待たないと見えて来ないかもしれません。けれどわたし達が意識しようとしまいと、基本的に「天の法」や「ダルマ」を意味し、拡大し成長していこうと欲してやまない木星が蝕のタイミングでこの位置を通ることには大きな意味がありそうです。

 これまで何度も捨てようとして捨てきれなかった「自分でないもの」。怖くて手放せなかった観念。無理をしてきたこと。蓋をしてきたこと。あらゆる夾雑物が意識に浮上してくるとき、そこに今の自分という宇宙の限界(土星)が見えてきます。それを超えていくには、真実を見る。見せる。認める。「嘘はもう沢山!」と、まず自分に言ってみる。たぶん、ここから先は、身軽になっていくことが必要。 他のひとの夢も、他のひとの善も、聖なる鋳型も優しさという名の安全保障も要らない(魚座の海王星)。「善き物」を何も持たないと感じるならそれもヨシ。最初はちょっと風邪を引くかもしれないけど、でも、あらゆる弱さの鋳型から乳離れしていく。そうして初めて、本物の成熟への道(乙女座〜天秤座への木星)が始まり、もう一度真の人間関係を構築し、新しい人生のビジョンを探求する旅が始まる。。。

ん、とすると、水星はこの巨大なフォースに少しだけ触れた後、もう一度来た道を戻ることになるんですね。。 ちなみに水星が順行した後天秤座入りし、乙女座銀河団の中心とコンジャンクトするのは10月8日、エコー(シャドウ)フェーズを抜けた翌日です。もしかしたら、それまでの1ヶ月と少しの間、わたし達は過去を辿りながら大事なものとそうでないものをひとつひとつ丁寧に選り分け、人知れずこころの旅支度をしていくのかもしれません。


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        それともう一つ。土星とのランデブー(というか、対決?)を終えた火星は、この日蝕図でグレートアトラクター(もう一つのエネルギー特異点)とコンジャンクトしています。OOBで太陽の干渉から遠く離れた気ままな火星が、グレートアトラクターからの引力を受けてますますぶっ飛びモードに?  

グレートアトラクターは元々存在する何らかの傾向を極化していく働きがあると言われます。また社会的には、大衆を攪乱したりかき混ぜたりするような動きが出やすいとも。政治家や有名人が何か極端な発言をしたり(もう当たり前になってしまった気もするけど ^^;) 、人間関係でも、前回の満月から引き続き「まさかあの人が?!」と思うような驚きの行動を取るひとがいるのかもしれません。そして対向にはケンタウルス族のアスボルスがオポジション。サバイバル的な状況や「虫の知らせ」を象徴するアスボルスは、山羊座でニラミを効かす冥王星とクインカンクス。

 ってことは…口が滑ったり言い過ぎたと感じるときは、ややこしくなる前にすぐに手立てを講じる必要がありそうです。キーワードは「相手のことばをよく聞くこと」「自分が何を言っているのか、喋りながらよく聞いていること」、そして「タイミング」と「潤滑油」かな。 悪意を抱いたり、はぐらかしや自己正当化に向かってしまうとカオスな状況が待っているかもしれません。注意しましょう。

けれど外宇宙の精妙なエネルギーを受けたOOBの火星は、「煩悩即菩提」「色清浄の句 是れ菩薩位なり」なんて唱えながら、性的抑圧やそれにまつわるあらゆる「イズム」をひょいと飛び越えて、タントラ聖戦士となる可能性を秘めているとも考えられます。ただし、もしそのひととパートナーの内なる炎が我欲を超え、十分に純粋なものであれば...だけど。。


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        そして最後に、これまで何度も触れてきた天王星・エリス(そしてエケクルス)のコンジャンクションもハイライトされています。今回は太陽・月の蝕と土星からのクァドリフォームというアスペクトパターン、そしてケンタウルス族のフォルスからのトライン形成という形です。 クァドリフォームは別名「神の拳」とか「トールのハンマー」と呼ばれるグループアスペクトで、Tスクエアにも似たストレスの高いエネルギーを創ります(135°・90°・135°)。 蝕と土星のスクエアがもたらす緊張感が天王星・エリスに向かってほとばしる感じかな。 

このパターンは「神の手」と呼ばれるYODパターンより混沌としていて、感情的にはもっと悩ましい感じがするかもしれません。どこを見ても混沌としていて、何をどうしたらいいかわからない。変化の中で新しい物の見方、新しい視点が欲しいけど、何も見えてこない。遠くを見たいけど、自分の周りには濃い影が落ちていて、光が見えない。ただいつもの日常の中で悶々とするだけ。。。もしこんな感じのこころのパターンに陥ったら、エリスと天王星に意識を集中してみましょう。

エリスと天王星とエケクルス。この三つ組みは、野放しにしておくと徹底的に自己中心的な視点から不公平を正そうとします。「上手く行かないのはアイツが悪い」「世の中がおかしい」「誰かが何とかするべき」的な感じで。あるいは、「自分に出来ないはずはないのに、何故こんなことが上手くいかないんだ!?」的な気持ちを抱く場合も。。 そしてどちらにしても、意に沿わない誰か、または上手く立ち回れない自分への報復や懲罰意識を生み出しがちです。特にエリスは「無視され、忘れられ、見捨てられた…」という感覚を刺激してきそう。。 けれどこの三つ組みの本質は、自分本位の欲望を追求することから始まり、もがいていく中で世の中の「浅さ」をつぶさに見て味わい、そしてある意味「割れ鍋にとじ蓋」的な悟りに達して自分の怒りや悩みを見切っていく精神の道程にあります。その結果として生まれるのは、完全主義をさらりと捨てた、絶妙なバランス感覚…そして、そこに到達しなければ気付けない深い優しさです。 天王星が持つ型破りな発想や行動力、エリスが求めて止まない新しいアイデンティティは、そこからこそ生まれてくるのだと思います。

この三つ組みにトラインを形成する射手座のフォルスは「小さな要因・大きな結果」という象意を持っています。何か小さなことが繰り返されてきて、あるとき突然、驚くような出来事になって噴出するような感じです。トラインで援助のエネルギーになるとすれば、あるとき突然、自分に備わった本来の力を感じたり、気付いたりするのかもしれません。もしかしたらそれは、今までの人生で少しずつ蓄えてきた力、取るに足りないと思ってきた何かの能力かもしれません。もしかしたらそれは...根源的な生命力、復活の力そのものかもしれないのです。


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        この日蝕では主なアスペクトを中心にいろいろ書いてきたけれど、やはりメインは10日に起きる最後の土星・海王星スクエアかもしれません。このアスペクトは世の中に、そしてわたし達人間の内部に潜む、あらゆる欺瞞と矛盾に光を当ててきます。真っさらでいられるひとは何処にもいないでしょう。これは自分達の赤裸々な実像に気付き、立ち止まり、未来への選択をするために起きるアスペクトです。

この記事の最初に『2012年のカーディナル・クライマックスのゴールであると同時に、新しいパラダイムのスタートとされる2020年~22年』って書きました。2020年の春分には、山羊座に火星、木星、土星、冥王星、そしてパラスや月のサウスノードが集合します。それは山羊座パワーのピークを意味します。今、土星・海王星スクエアをわたし達がどう過ぎ越し、何を選択するかによっては、この山羊座時代のピークがジョージ・オーウェルの描く『1984』的な「ビッグ・ブラザー」の時代 ー 厳格な統制・規制とトップダウンの絶頂期になるのか、それとも社会的責任と叡智の集大成となるのかが決まるのかもしれません。そしてそれによって、木星と土星(社会構造)が水瓶座に移行する2021年にかけて起きる変化もまた決まるような気がします。 それはもしかしたら、新たな平和の概念を掲げた今までに無いパラダイムにシフトするか、よりテクニカルでイデオロギー優先のロボティックな世界になっていくかの分かれ道かもしれない... そんな気がします。


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        わたし達は今、スケッチ用紙に木炭で未来的な素描を描こうとする、ひとりのアーティストです(太陽・海王星のオポジション♪)。未来を描いてはいても、それは今のわたし達自身を映す自画像に他なりません。その自画像は、どんな顔を、どんな表情をしているでしょう?  わたし達は、その描像にどんな未来を投影するでしょう? まだモノクロームの素描は、無限の色彩を持つ可能性を秘めています。 わたし達はこの日蝕が与えてくれた白紙ー人生の旅路が始まる起点ーに向かい、未来という名の新しい自画像を描き始めます。 

ん、何も見えない? なら真っ黒に塗りつぶしたっていい。美しい漆黒。あなたの持つ光が強ければ強いほど、周囲の影は濃くなるのだから。逆行する水星と共に過去をふり返りながら、その影をひとときの自画像としたっていい。けれどわたし達は今、時を超えて拡がりゆく影から二つの頭をもたげ、はるか遠くの地平を見ようとしています。ぼんやりとした因果地平に眼をこらし、胎内宇宙にその視線を伸ばしながら...見ているんです。此方に燃え上がる陽炎を、聖なる未知の源泉を...。


        ところで、二つの頭って何だろう? もしかしたら、割れ鍋にとじ蓋のことかしら? だって、それが「世界」と「わたし」の関係だもの。世界が割れ鍋なら、わたしはとじ蓋になる。わたしが割れ鍋なら、世界がとじ蓋になってくれる。絶妙のバランスと限りない優しさの中で。それぞれの「ロマン」と「現実」と「真実」にエネルギーを与え、壮大な終わりと始まりを司るこの日蝕の下で。 

 "それぞれの此処" にいることを、皆がただ、愛せるならば...。


A-plume-on-Betelgeuse




have a great trek!!!★

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hiyoka_blue at 22:30|PermalinkComments(15)TrackBack(0)

August 17, 2016

●8/18の満月(月食) ― みんなに降り注ぐエネルギー(フツウの戦士サンたちへ♪)

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    満月は前回の新月のテーマが熟し、花開くときです。 この日は太陽と月が、地球を挟んでちょうど反対側にやってきます。0°の新月から始まった地球全体への課題は、満月で180° 対向のエネルギー同士がぶつかりあい補いあうことにより、輝く満月というひとつの「結果」を見せてくれます。それは、わたし達が空間から受け取ったエネルギーをどう昇華し、現実に表現してきたのかを、あらためて見せてくれる「鏡」だと言えるかもしれません。なので満月のテーマは新月の瞬間から色濃く育っていくとも言えるでしょう。そして わたし達はみな満月を超えて、次の新月までにその経験を消化(昇華)し、エネルギーはゆっくりと静まっていきます。 さぁ、今回はどんな風景が見えるでしょうか? では今月も行ってみます。(^_-)~☆
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★満月(月蝕)タイムスケジュール★
エネルギーが高まる時です。ヒーリング・メディテーションや祈りを捧げたい方は、もし可能ならこの時間帯(ずれるなら満月前がベター)に合わせてみてください。エネルギーの高まりを感じられると思います。

【地方平均太陽時:ソーラータイム(LMT)】
東京・関東ローカルで8月18日18:45前後、北海道周辺で18:51前後、関西方面は18:26頃(日本標準時の場合はこの時間)、沖縄周辺で17:57前後に水瓶座25°51’で満月となります。

今回のテーマのベースとなる新月の大テーマについてはココをご覧ください。

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サビアン・シンボルによる【満月がもたらすテーマと挑戦】
*ここではデーン・ルージャー(ルディアー)版やマーク・エドモンド・ジョーンズ版の解釈ではなく、透視家エルシィ・ウィーラーの伝えた言葉をそのまま書き写したオリジナル版サビアン・シンボルを使ったブレイン・ボヴィの解釈を参考に、アスペクトを加味して書き下ろしています。
*テーマはひとつの意識の流れを表したものです。この流れは順不同に現れたり循環したり、ひとつだけ突出して感じられる場合もあります。また、内容はその時々のアスペクトを意識しながら抽出しています。


【月 水瓶座25°~26° + 太陽 獅子座25°~26°】
 "A butterfly with the right wing more perfectly formed" +
 "A large camel crossing the desert"
「右翅がより完全に形成された蝶」 +「砂漠を横断する大きな駱駝」 

 "A hydrometer" + "A rainbow"
「比重計」 +「虹」

【テーマがもたらす雰囲気と挑戦(順不同)テーマ発効期~8/31】
→★心身、物事の様々な面でエネルギーバランスの崩れた箇所を見つけ調整する
→★「聖なる完全性」の幻像を強引に現実界に持ち込むことで招くエゴの肥大や自己卑下
→★長期的な視点に立って何かをそっと決断する、または方向性を見定める必要
→★それぞれが心中深く抱える何らかの「偏り」が無意識に言動に表れる傾向
→★人生で大きな意味を持つ過渡期にあって、常に過ぎゆく束の間の「美」を感知する
→★今選ぶ一歩を因として、はるか先に大きな違いを生むことへの予感
→★理に適った思考に見えて実は未解決の強い感情が結論に導いていることへの気付き
→★抑えてきたものが抑えきれなくなる状況、またはその予感
→★単純な数値や見た目ではわかりにくい微細な違いを慎重に量る必要
→★とっくに終わったと思っていたものの残滓が形を変えて蘇ってくる
→★「人事を尽くして天命を待つ」と言える状態まで自分を高める必要
→★曖昧なムードに隠されてきた赤裸々な事実が明る